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過去新譜再注目アルバム・セール
第31弾

 好評、すでにお蔵入りにしていた数年前の「単発セール」の復刻。
 昔のものとはいえ今みても情報的に面白いし、何より2,3年も経てば人の趣味趣向は変わってくる。3年前はまったく食指が動かなかったのに、今回見たらすんごい聴きたくなった・・・というイアテムがあっておかしくない。
 ということで、全部で200近くあるお蔵入りファイルを、毎週少しずつご紹介していきます。
 もちろんすでに倒産しているレーベルや、廃盤になっているアイテムもあるのでそのあたりはわかる範囲で編集しています。またコメントはあまり手をつけずにその当時のものを使用してます。それがまた面白かったりします。

 そしてこれまでもお伝えしたように今回のセールのおいしいところは価格も昔からいじってないということ・・・。多くのメーカーが2年ほど前に200円から300円の値上げを断行しました(たとえば現在、BONGIOVANNIは¥2400、BISは¥2500、仏HMは¥2600)が、今回掲載のセールはその値上げの前の価格。さらにそこから値下げしているので現状の価格から比べるととんでもなく安いセールになってます。これはこれで大サービスということであえて直してません。そのため最近の別のセールと価格に違いが出ているものもあるかもしれませんが、ここからご注文されたものはもちろんこちらの価格となります。

 ただし、3年前とはいえ現地で完売になっていたりするアイテムがあったり、入荷に時間がかかったりするアイテムもあると思います。どうかご容赦ください。また今回の掲載アイテムはおよそ3年以上前のもの、どうか重複購入だけお気をつけ下さいませ。


LSO LIVE(ロンドン響自主制作盤)新譜
ハイティンク/エロイカ
LSO 0080 1CD¥1200

 ハイティンク&ロンドン響(LSO)によるベートーヴェン・シリーズ第3弾。第7番&三重協奏曲、「田園」&第2番につづいて「英雄」&「レオノーレ」序曲第2番が登場。
 斬新でドラマチック。それまでの交響曲の流れを変えたとさえいわれる「英雄」に、激しく複雑な「レオノーレ」。ともにシリアスな内容にふさわしく、シャープでギュッと凝縮感のある響き。力強い低域に支えられ快速のテンポで進む演奏を、一貫したサウンド・ポリシーによる完成度の高い録音が万全にサポート。かねてLSOが幅広い音楽に柔軟に対応できる機能性の高さを備えたオーケストラであるのは誰もが認めるところ。新しくも普遍的なベートーヴェン像を構築する当シリーズ。
 残りのタイトルは今年の秋までにすべてリリースされる予定。

LSO 0080
\1200
ベートーヴェン:
 交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
 「レオノーレ」序曲第2番Op.72a
ベルナルト・ハイティンク指揮
ロンドン響
LSO 0580
(SACD-Hybrid)
\1900
録音:2005年11月16・27日ロンドン、バービカンセンター(ライヴ) 
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン エンジニア:ニール・ハッチンソン(レオノーレ)&ジョナサン・ストークス(英雄)



「之を楽しむ者に如かず」
ジーグベルト・ランペ/モーツァルト: 鍵盤楽器作品全集 Vol.4
MD+G 341 13042 1CD¥2300→¥2090

 うーん、まったくノーチェックだった。
 おもしろいらしい。
 レコ芸6月号の吉田秀和氏の連載「之を楽しむ者に如かず」を見ると、絶賛というよりは、本当に聴いて楽しんでいる感じがにじみでている。
 また先日は2人のモーツァルト・ファンの方から、「居心地の良い演奏」、「ついついまた聴きたくなる演奏」というような評をいただいた。こうなってくると俄然聴きたくなってくる。名手ランペが作品によって楽器を適当に使い分け、それこそ楽しみながら演奏しているらしいのである。
 そんな折、早くも第4巻が登場。
 今回はKV.15「ロンドンのスケッチブック」からの小品5曲や歌劇「アルバのアスカーニョ」のバレエ音楽など珍品を多数収録。KV.15は旅先のロンドンで書きとめた断片的小品集で、たわいもない作品ながらも少年モーツァルトの生き生きとした作風が随所に感じられる。
 ランペは今回も3種類の楽器を使い分けており、ソナタ2曲はフォルテピアノ、クラヴィア小品とメヌエットはクラヴィコード、前奏曲とフーガ&バレエ音楽をハープシコードで演奏している。

341 13042
¥2090
モーツァルト: 鍵盤楽器作品全集 Vol.4
 ソナタ 第13番 変ロ長調 KV.333(315c)
 前奏曲とフーガ ハ長調 KV.394(383a)
 歌劇 「アルバのアスカーニョ」のバレエ音楽から
  クラヴィーアのための9つのスケッチ KV.111(Anh.207)
 クラヴィア小品 ホ長調 KV.15mm
 クラヴィア小品 ヘ長調 KV.15oo
 クラヴィア小品 変ロ長調 KV.15pp
 メヌエット 変ロ長調 KV.15qq
 クラヴィア小品 「ピンピネッラ」ヘ長調 KV.33b
 クラヴィア小品 変ロ長調 KV.626b/25
 クラヴィア小品 ヘ長調 KV.15h
 ソナタ 第6番 ニ長調 「デュルニツ」 KV.284(205b)
ジーグベルト・ランペ(ハープシコード、クラヴィコード、フォルテピアノ)
2005年にはじまったランペのモーツァルト鍵盤作品全集録音、ランペのモーツァルト第4弾!



<旧譜 1CD¥2300→¥2090>

 ということで、せっかくなので旧譜もセールで!

341 13012 モーツァルト:鍵盤楽器作品全集 Vol.1
 幻想曲ハ短調K.475、ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 K.457、
 アレグレットによる6つの変奏曲K.54、メヌエットヘ長調K.2、
 クラヴィーア組曲K.15討+K.109b-9、メヌエットK.199b-8、
 8つのメヌエットK.315a、ピアノ・ソナタ第5番ト長調K.283
ジーグベルト・ランペ(ハープシコード、フォルテピアノ、クラヴィコード)
MDG新シリーズ、モーツァルト鍵盤楽器作品全集。プロジェクト始動!!
今度の全集では、演奏史の権威であるランペにより、すべての鍵盤楽器のための作品がモーツァルトが生きた時代に使われていた楽器を使って演奏されている点が注目。モーツァルトの時代、ほとんどすべての富裕層は鍵盤楽器を習い音楽を理解することを人生の大切な一部と認識していた。そんな背景において、楽器そのものや作品がいかに変遷し開花していったかを追った貴重な音資料となる。
341 13022 モーツァルト:鍵盤楽器作品全集 Vol.2
 幻想曲ニ短調K.397(385g)、
 ピアノ・ソナタ第17番ニ長調K.576、
 ソナタ イ長調K.12、
 ロンドン練習長〜
  メヌエットイ長調K.15i/
  メヌエットイ短調K.15k/
 クラヴィーアのための小品イ長調K.15l、
 ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調K.332、
 ピアノ・ソナタ第16番変ロ長調
ジーグベルト・ランペ(ハープシコード、フォルテピアノ、クラヴィコード)
MDGシリーズ、モーツァルト鍵盤楽器作品全集プロジェクト第2弾。演
341 13032 モーツァルト:鍵盤楽器作品全集 Vol.3
 ピアノ・ソナタ 第9番 ニ長調 K.311、
 同第7番 ハ長調 K.309
 アダージョ ハ長調 K356、12の変奏曲 K.179、
 12の変奏曲 K.354
ジーグベルト・ランペ(ハープシコード、フォルテピアノ、クラヴィコード)
モーツァルト・イヤーでさらなる注目を集めている、ランペの鍵盤楽器作品全集、第3弾!
昨年から開始された、ランペのモーツァルト鍵盤楽器作品集は、すべての鍵盤楽器作品をモーツァルトが生きた時代の楽器を使用して再現するという、非常に興味深い試み。2006年、モーツァルト・イヤーということもあって、前2作も多くの注目を浴びている。単に、楽器が違うというだけでなく、装飾音なども丹念に研究されているのだが、学術的な要素はありつつも、なにより、モーツァルトの生きた時代そのものにタイムスリップさせてくれる感じが聴衆としてはうれしいところ。フォルテピアノの音色がなんともノスタルジックに響く。




ピアノ五重奏版
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第3&4番
MUSICAPHON M 56849 1CD\2300→¥2090

 古典派、初期ロマン派のピアノ協奏曲を室内楽編成で演奏したディスクがいろいろ出ているが、ついにベートーヴェンの3番と4番も登場。
 ピアノ、Vn2,Va,Vcの五重奏編曲で、編曲者は、3番が不詳、4番がアレクサンダー・ペッシンガーによるいずれもベートーヴェン同時代のもので、草稿はずっとベルリン国立図書館に所蔵されていた。ことに4番は1807年のオリジナル版の初演と1808年の楽譜出版の間に行なわれた編曲で、ベートーヴェン自身が弾いたとされる独奏パート(やはり草稿まま残された)は現行版と異なる部分があるらしく、興味津々。
 もちろん世界初録音となる。

M 56849
\2300→¥2090
ベートーヴェン:ピアノ五重奏版
 ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
 ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58
ハイドルン・ホルツマン(Pf)、
コンチェルティーノ・ミュンヘン



イザイに献呈されたヴァイオリン・ソナタ
MUSIQUE EN WALLONIE MEW 0528-0531
(4CD)¥9600→¥9200

 ベルギーの生んだヴァイオリンの世界的巨匠であり、様々な作品を残したウジェーヌ・イザイのために作曲され献呈されたヴァイオリン・ソナタの数々を集めたベルギーのレーベルならではの好企画盤。イザイが初演を行ったフランクやルクーのヴァイオリン・ソナタから、ヨンゲン、ロパルツ、ヴィエルヌなど様々な作曲家の名前が見られる。ヴァイオリンのハーディは15歳でボルチモア響との共演を行い、ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番でデビュー。1985年から87年までテキサスのフォートワース響のヴァイオリン奏者をつとめ、その後はフォルクヴァンク室内管、ヴュルテンベルク室内管なヨーロッパで活躍。現在はブリュッセルを拠点にソリスト、室内楽奏者として活躍中のヴァイオリン奏者である。

MEW 0528-0531
(4CD)
¥9600→¥9200
イザイに献呈されたヴァイオリン・ソナタ
 ギュスターヴ・サマズィーユ(1877−1967):
  ヴァイオリン・ソナタ ロ短調/
 ジョセフ・ギイ・ロパルツ(1864−1955):
  ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調/
 フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調/
 アルベリク・マニャール(1865−1914):
  ヴァイオリン・ソナタ ト長調Op.13/
 ルイ・ヴィエルヌ(1870−1937):
  ヴァイオリン・ソナタ ト短調Op.23/
 シルヴィオ・ラザリ(1857−1944):ヴァイオリン・ソナタOp.24/
 ギョーム・ルクー(1870−1894):ヴァイオリン・ソナタ ト長調/
 ヨゼフ・ヨンゲン(1873−1953):
  ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調Op.27
アンドリュー・ハーディ(Vn)、
ウリエル・ツァショル(P)



バロック・アンサンブル版
J・S・バッハ/パルナッシ・ムジチ編曲: ゴルトベルク変奏曲
MV CREMONA MVC 005-012 1CD¥2300→¥2090


 CPOレーベルへの録音等で古楽ファンにはおなじみのピリオド楽器アンサンブル、パルナッシ・ムジチが、J・S・バッハ生誕250年に合わせ編曲を行った版を自演ライヴ収録した注目のディスク。再入荷。
 編曲にあたって彼らは、ドミートリー・シトコヴェツキーによる弦楽三重奏版(1985)およびベルナール・ラバディーによる室内バロック・オーケストラ版に追従しながらも、よりバロック時代の演奏形態に忠実であることを意識したとのことで、各変奏ごとにソロ楽器の組み合わせに変化をつけた、魅力的な音楽に仕上げています。もちろん、この版による世界初録音です。

MVC 005-012
【旧譜再入荷】
¥2090
J・S・バッハ/パルナッシ・ムジチ編曲:
 ゴルトベルク変奏曲 BWV.988(バロック・アンサンブル版)

パルナッシ・ムジチ
(グンヒルト・オット(フラウト・トラヴェルソ)
マーガレット・マクダフィー、
マティアス・フィッシャー(Vn)
ヴォルフガング・ヴァール(Va)
シュテファン・シュラーダー(Vc)
フランス・ボードリー=ヴィヒマン(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオローネ)
フーベルト・ホフマン(Lute)
ヘレーネ・レルヒ(Cemb、Org))

録音:2000年11月12日、フライブルク、コンツェルトハウス、ライヴ




クーシスト/弾き振り
シベリウス:ヴァイオリンと管弦楽のための作品集
ONDINE ODE 1074(SACD Hybrid) 1CD\2500→¥2290

 ペッカ・クーシスト(1976-)がシベリウスのヴァイオリン協奏曲を録音したのは、彼が19歳のとき。
 シベリウス・ヴァイオリン・コンペティションで初めて第1位を獲得したフィンランドの若者による録音(ODE878,ODE1075)は、フィンランドだけで1年間に2万枚を超すベストセラーを記録。
 あれから10年。
 コンサートと録音活動を行いながら、民俗音楽やジャズのセッションへも参加。シベリウスの町、ヤルヴェーンパーで開催される室内楽フェスティヴァルでは兄のヤーコとともに音楽監督を務め、芸術家としての道を着実に歩んでいる。
 そんなクーシストが今度は「ヴァイオリンと管弦楽のための作品集」、「ユモレスク」、「セレナード」、作品番号をもつ最後の作品となった「組曲」を演奏。今回指揮はセーゲルスタムではない。自分自身である。シベリウスの小品にとても深い共感を感じているペッカにとって、その世界はもう自分のもの。ただ、指揮については「オーケストラの前で他のみんなと一緒にヴァイオリンを弾くだけ」と、屈託がない。
 いずれにせよシベリウスの家“アイノラ”で録音、近来まれに見る特異な演奏となった前作「シベリウス:ヴァイオリンとピアノの作品集(ODE1046)」とともに、ペッカ・クーシストの近年の音楽を伝える素敵なアルバム。
 クーシスト、当人は変わっていないつもりでも大きく変わりつつある。

ODE 1074
(SACD Hybrid)
\2500→¥2290
シベリウス:ヴァイオリンと管弦楽のための作品集
 6つのユモレスク 作品87&作品89、
 2つのセレナード作品69
 組曲ロ短調 作品117〜田舎の景色セレナード、
 春の夕べその夏に、
 劇付随音楽〈白鳥姫〉組曲 作品54
ペッカ・クーシスト(Vn&指)
タピオラ・シンフォニエッタ
録音:2006年1月 タピオラ・ホール

 

【クーシスト旧譜】

ODE 1046
¥2090
シベリウス:ヴァイオリン小品集
 5つの小品 Op.81,4つの小品 Op.78,
 5つの田園舞曲 Op.106,
 4つの小品 Op.115,3つの小品 Op.116
ペッカ・クーシスト(Vn)
ヘイニ・カルッカイネン(P)
 こんな演奏は聴いたことがない。
 通常優しく、癒し系的な弾き方をされるこれらの作品が、初めて自分たちの活躍の場を与えられたかのようにちょっと元気すぎるくらいにはねまわる。ちょっと過激に過ぎる表現もある。しかしこの、まるでささやくような、語りかけるような、きわめてパーソナルなクーシストの演奏は、今までの演奏に慣れ親しんだ人にとってはそうとうショックだと思う。
 クーシストとカルッカイネンが居間風の場所でくつろいでいるジャケット。シベリウス一家が自宅の居間で語らっている見開きの写真。それらを見ても、このアルバムが家庭的コンサートを模したものだということは想像がつく。・・・なによりこの演奏が録音されたのは、シベリウスが1904年から居住したイェルヴェンパーの自宅アイノラだった。

 クーシスト。ちょっと前までは華奢で優等生的な美少年のイメージがあったが、完全に新しい時代に入っていた。ONDINEからはすでにセーゲルスタムのシベリウスのヴァイオリン・コンチェルトをリリースしているが、当時は完全にセーゲルスタムの体臭の中に埋もれていた。もう一度録音してもいいと思う。
ODE 878
¥2300
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
 ベルシャザールの宴、カレリア組曲
ペッカ・クーシスト(Vn)
セーゲルスタム指揮
ヘルシンキ・フィル
ODE 850
¥2300
シベリウス:
 ヴァイオリンとピアノのための組曲ホ長調,
 マルティン・ヴェーゲリスのための
  フーガとアダージョ ニ短調,
 ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲ハ長調,
 ピアノ三重奏曲ハ短調「ロヴィサ」,
 ヴァイオリンとピアノための水滴
ペッカ・クーシスト(Vn)
ライヤ・ケルッポ(P)
ユハニ・ラーゲルシュペッツ(P)
シベリウス四重奏団





イソコスキ(S)&セーゲルスタム
シベリウス:管弦楽つき歌曲集
ONDINE ODE 1080 (SACD Hybrid)\2400→¥2190

 シベリウスの歌曲を管弦楽共演で聴くアンソロジー・アルバム。
 民族叙事詩『カレワラ』をテクストに天地創造を語る〈大気の娘〉と、恋人に捨てられた娘が、萎れたバラの花に自分の身を照らすルーネベリの詩による〈アリオーゾ〉は、最初からソプラノと管弦楽のために作曲された。その他は、シベリウス自身と、シベリウスの娘婿でもある指揮者のユッシ・ヤラスら4人の編曲者が、ピアノ版を基にオーケストレーションを行っている。シベリウスの編曲は、他の声域のための数曲をのぞき、これがすべて。シベリウス独特のオーケストレーションと彼らの編曲をくらべるのも興味あるところだろう。
 イソコスキは、2002年グラモフォン・アウォードを受賞した〈4つの最後の歌〉を含むシュトラウスの管弦楽つき歌曲集 (ODE982) あたりから国際的な人気も高まってきたソプラノ。

ODE 1080
(SACD Hybrid)
\2400→¥2190
シベリウス:管弦楽つき歌曲集
 エーコーの精 作品72-4、
 大気の娘(ルオンノタル)作品70(ソプラノと管弦楽のための音詩)
 だが、私の小鳥は姿を見せない作品36-2、葦よそよげ作品36-4、
 三月の雪の上のダイアモンド作品36-6、春はいそぎ過ぎゆく作品13-4、
 岸辺のトウヒの木の下で作品13-1、初めてのくちづけ作品37-1、
 日の出作品37-3、夢だったのか作品37-4 、
 秋の夕べ作品38-1(ソプラノと管弦楽のための)、
 海辺のバルコニーで作品38-2(ソプラノと管弦楽のための)、
 アリオーゾ作品3、夕べに作品17-6、川面に漂う木作品17-7、
 泳げ、青い鴨(1899)、あれから、私はたずねたことはなかった作品17-1、
 とんぼ 作品17-5、マグヌス大公作品57-6
ソイレ・イソコスキ(S)
セーゲルスタム指揮
ヘルシンキ・フィル
録音:2005年10月 フィンランディアホール(ヘルシンキ) 歌詞:フィンランド語、スウェーデン語(英語対訳付)



クリスティーネ・シェーファー/《冬の旅》
ONYX ONYX 4010 1CD\2300→¥2090

 ムローヴァ、ロジェ、ボニー、バシュメットなど超一流の世界的アーティストのアルバムを続々と世に贈り出しているオニックス(Onyx)。オニックスのリリース第10作目となる今回はクリスティーネ・シェーファーが登場!ドイツのリリック・ソプラノとして驚異的な活躍を見せているシェーファーだが、ソロ・アルバムのリリースはなんと約5年振りというのだから意外や意外。しかも久々のソロ・レコーディングの曲目として取り上げるのは「冬の旅」!女声による「冬の旅」はロッテ・レーマンやマーガレット・プライス、白井光子などによる数種類の録音が存在しているが、数はそれほど多くなく今回のシェーファーの録音が大きな話題となることは間違いない。シェーファーは2006年も多忙を極めており、アーノンクール、ハイティンク、ティーレマンらとドイツ、ウィーン、オランダなどで共演が予定されている。パッケージは冬を連想させる美しいエンボス加工のディジパックに、歌詞付きの32ページからなるブックレットが封入というクォリティの高い仕様に仕上がっており、今回のリリースに対する強い意気込みが窺える。美しき女神シェーファーが麗しく澄み切った歌声 で魅せる冬景色。

ONYX 4010
\2300→¥2090
シューベルト:歌曲集《冬の旅》D911 クリスティーネ・シェーファー(S)、
エリック・シュナイダー(P)




モーツァルト:断章集
ORF CD 433 ¥2300→¥2090

 ここには、ケッヘル番号のないものを含め、未完の作品38曲が収録されている。
 作品を完成しなかった理由としては、
  その作品に興味を失った、
  作曲者の好みが変わった、
  それだけで十分で、それを反復したり何かをつけ加えたりすることは無意味と考えるようになった、
  その作品が売れそうもないとわかった、
などが考えられる。小行進曲K. 544では、作曲者は4小節のあとに二重線を引いているが、これで終わりなのか、これを何度も反復するつもりだったのか、真意はわからない。

CD 433
¥2090
「モーツァルト:断章集」
 二重唱「ああ何たる知らせか」K.Anh.24a(43a)/
 アリア「ああもう恐れはせぬぞ」K.71/
 オザンナK.223(166e)/キリエハ長調K.Anh. 18(166f)/
 キリエニ長調K.Anh.19(166g)/キリエト長調K.Anh. 16(196a)/
 アリア「砕け凍った歯が」K.209a/
 弦楽四重奏のためのフーガハ長調K.Anh.77(405a)/
 弦楽四重奏曲楽章ニ短調K.Anh. 76(417c)/
 弦楽四重奏曲楽変ロ長調K.Anh.71(458b)/
 ピアノ三重奏曲楽章変ロ長調K.Anh.51(501a)/
 小行進曲ニ長調K.544/アダージョロ短調/
 弦楽四重奏曲楽章ト短調K.Anh.74(587a)他
ベルトラン・ド・ビリー指揮
ウィーン放送響
イルディコ・ライモンディ(S)、
クリスティアン・バウアー(T)、
フロリアン・ビルザク(ハンマークラヴィア)、
ワルキューレ四重奏団、
ウィーン音楽大学ウェーベルン室内合唱団、



アラベラ・美歩・シュタインバッハー、待望の新譜!
ORFEO 686061 1CD\2300→¥2090

 ムターに次ぐ期待の女流ヴァイオリニスト、アラベラ・美歩・シュタインバッハー。
 先日の来日コンサートでは力強い演奏を披露し聴衆を驚かせた。ストラディヴァリウス「ムンツ」(1736年製/日本音楽財団貸与)、ムターから贈与された弓、最高の演奏環境を見事自分の手中におさめ、その美貌とともに観客を魅了する。
 待望のニュー・アルバムはこの時期にぴったりなラテン・ピース。ピアソラの強いリズムと物悲しい旋律を時には切なく時には激しく聴かせる。特にアディオス・ノニーノでは鬼気迫る演奏。ポンセの代表作エストレリータはハイフェッツがヴァイオリン独奏に編曲し有名になったが、原曲は甘く美しい歌曲。アラベラの演奏は外見とは裏腹で非常に男性的。エストレリータも甘さだけではなく、豪快で意志の強さを感じさせる。またショスタコーヴィッチの協奏曲の録音などが予定されており、今後も目の離せないアーティストの一人。

ORFEO 686061
\2300→¥2090
ラテン・アルバム
 ピアソラ(1921-1992):
  リベルタンゴ(ヴィーンハルト編)、
  アディオス・ノニーノ(オスバルド・カロー編)、
  天使のミロンガ(オスバルド・カロー編)、
  オブリビオン(ヴィーンハルト編)、
 レビラード(オスバルド・カロー編)
 ポンセ: エストレリータ(ヘイフェッツ編)
 ファリャ:スペイン舞曲(クライスラー編)、火祭りの踊り
 クライスラー:ジプシーの女
 ヒナステラ:
  パンペアーナ第1番、ヴァイオリンとピアノのためのラプソディー
 アルベニス:タンゴOp.165/2
 ミヨー:ブラジリア(ヘイフェッツ編)
 ヴィラ=ロボス:ナナ、ポロ、黒鳥の歌
 ヴィーンハルト:サルサ(1966年)
 マイク・モウワー:
  ボッサ メレンゴヴァ(1958年)(ヴィーンハルト編)
 
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(Vn)
ペーター・フォン・ヴィーンハルト(P)

<旧譜>

ORFEO 623041
¥2300→¥2090
ハチャトゥリアン:
 チェロ協奏曲/ヴァイオリン協奏曲
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
アラベラ・シュタインバッハー(Vn)
サカリ・オラモ指揮
バーミンガム市響
ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲。この曲には多くの名演がひしめくが、ヴァイオリンのアラベラ・シュタインバッハーがドロドロの民族性を抑えた現代的な演奏で爽快。確かに砂塵を舞う踊り子のようなニュアンスには欠けるかもしれないが、ともすると「ちょっと陳腐・・・」と思わせられるこの作品でこんなにもスマートな演奏を聴かせてもらったのは初めてかも。
ORFEO 646051
¥2300→¥2090
ミヨー:
 ヴァイオリン協奏曲第1番 Op.93
 ヴァイオリン協奏曲第2番 Op.263
 春のコンチェルティーノ Op.135
 屋根の上の牡牛
アラベラ・シュタインバッハー(Vn)
ピンカス・スタインバーグ指揮
ミュンヘン放送交響楽団
録音:2004年3月15-19日
 ジャケットを見れば、まずその美貌で驚く。
 アラベラ・シュタインバッハー。
 1981年ミュンヘン生まれのヴァイオリニスト。母親が日本人で、日本とドイツのふたつの国籍を持つ。本名はアラベラ・美歩・シュタインバッハーという。子供の頃から注目されていて、彼女の才能を高く評価したアンネ=ゾフィー・ムターがいまも熱心に彼女を援助してあげているらしい。ギトリス門下ということだが、幸か不幸か音楽解釈は似ていない。先日のORFEO第一弾ハチャトゥリアンの爽快でスマートな弾きっぷりは実に見事。現在すでにそのエキゾチックで知的な美貌から、水面下ではかなりの人気を博しているらしい。日本でも何度もコンサートを開いており、日本での人気・知名度もこれからグングン上がっていくと思われる。
 今回はそのシュタインバッハーが独り立ち。CDレパートリーとしても貴重なミヨーのコンチェルトをリリース。
 多作家のミヨーだが、ヴァイオリン協奏曲はそれほど多くなく、番号付が3つと単一楽章の小協奏曲がある程度。このCDには、1番2番と春のコンチェルティーノに、有名なバレエ音楽「屋根の上の牡牛」を収録。一番のお勧めは1934年作の春のコンチェルティーノ、これは気の利いた曲。ヴァイオリンの音色の美しさが発揮できるような歌いまわしと、優しい色に彩られた伴奏オーケストラと、チャーミングなこと。1929年の第1番は10分ほどの短い作品。いかにも6人組の作品といった作風。一方1946年の第2番は堂々とした風格のある作品。特に第2楽章の濃厚さが格別です。そしてもちろん「屋根の上の牡牛」は超ゴキゲン・ナンバー。
 ちなみに指揮のピンカス・スタインバーグはウィリアムの息子。

 実は彼女、こっそり(でもないか)フェドセーエフとこんなアルバムを出していたりもする。
VISTA VERA
VVCD 00060
¥1900
ハチャトゥリアン生誕100年記念演奏会
 ハチャトゥリアン:
  ヴァイオリン協奏曲*/+
  バレエ「スパルタクス」から アダージョ+
  バレエ「ガヤネー(ガイーヌ)」組曲+
  劇付随音楽「仮面舞踏会」から ワルツ#
アラベラ・シュタインバッハー(Vn*
ウラジーミル・フェドセーエフ指揮
モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団
録音:2003年5月13日、モスクワ音楽院大ホール、ハチャトゥリアン生誕100年記念演奏会、ライヴ+1990年#





ダニエル・ミュラー=ショット/エルガー&ウォルトン:チェロ協奏曲
ORFEO 621061 1CD¥2300→¥2090

 店主がこのミュラー=ショットにすごさに気づいたのはハチャトゥリアンのコンチェルトを聴いたとき。ルックス抜群のイケメンだからというわけではないのだが、なんとなく演奏もかっこいいのである。野暮ったくなくて颯爽としていて、しかも結構奥が深い。今回共演しているプレヴィンに信頼され、ムター姐さんにも可愛がられ、あっという間にドイツ・グラモフォンからメジャー・デビューも果たしてしまった。
 女性陣が圧倒的に強かった弦の若手シーンだったが、なかなか素敵な人が現れた。

ORFEO 621061
¥2090
エルガー:チェロ協奏曲 Op.85
ウォルトン:チェロ協奏曲 Op.68
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
アンドレ・プレヴィン指揮
オスロ・フィル
「第1回・若い音楽家のためのチャイコフスキー・コンクール」で優勝し、一躍注目を集めた若手チェリスト、ダニエル・ミュラー=ショット。共演のプレヴィンからの信頼も厚く、わずか数年間のキャリアで優れたチェリストの仲間入りを果たしている。美しさと力強さをあわせ持ったミュラー=ショットのエルガーのチェロ協奏曲は必聴。この作品には数々の名盤はあるが、ミュラー=ショットの演奏は新鮮な感動を与えてくれる。またウォルトンのチェロ協奏曲は、ウォルトンの独創性が溢れ出た作品。オーケストラの勢いある演奏に、ミュラー=ショットのチェロが朗々と歌い上げている。ミュラー=ショットの音楽にのめり込んで行く姿勢は胸を打たれる。
録音:2005年8月15-19日



関連旧譜

ORFEO 080031
¥2300
ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調、同第2番ニ長調
ベートーヴェン/ミュラー=ショット編:
 ロマンス第1番ト長調OP.40、同第2番ヘ長調OP.50
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
リチャード・トネッティ指揮
オーストリア室内楽団
1976年ミュンヘン生まれのミュラー=ショット。ドイツチェロ界期待の大物として活躍中の様子。最近はムターと組みソロばかりでなく室内楽にも力を入れている様。顔よし、腕よし、音楽よし。録音:2001年10月18ー22日ノンマウスシャー、ニンバス・コンサートホール
ORFEO 617041
¥2300
シューマン:
 アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70
 月の夜 Op.39-5
 ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105
 3つのロマンス Op.94
 民謡風の5つの小品 Op.102
 幻想小曲集 Op.73
 晩の歌 Op.85-12
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
ロベルト・クーレク(P)
2003年9月2004年2月に来日、日本の聴衆をもすっかり魅了したドイツのチェリスト、ダニエル・ミュラー=ショット。1976年ミュンヘン生まれ、まだ20代の若さながら、既に極めて高い評価を得ている。ミュラー=ショットの特徴はなんといっても当代一と断言しても良いくらいの美音。愛用の名器(ヴェネツィアのフランチェスコ・ゴフリッラーが1725年に製作したもの)から奏でられる音色は実に魅惑的。心を揺さぶる歌心も満点。そんなミュラー=ショットがシューマンにピッタリなのは当然、このアルバムも幸福感に満ち溢れている。全18トラックどれもロマンティシズムどっぷり、中でも、もともと歌曲の「月の夜」が最高、クーレクの深く感じ入ったピアノと共に絶品!録音:2003年5月22-25日,ミュンヘン
ORFEO 623041
¥2300→¥2090
ハチャトゥリアン:
 チェロ協奏曲/ヴァイオリン協奏曲
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
アラベラ・シュタインバッハー(Vn)
サカリ・オラモ指揮
バーミンガム市響
ハチャトゥリアン3大コンチェルト、「ヴァイオリン協奏曲」、「ピアノ協奏曲」、「チェロ協奏曲」は、批評家によっては3つでひとつの作品、というほど結びつきが深く、ハチャトゥリアンの生涯でも特別な位置を占める作品群である。ところが3つのコンチェルトのうち、数年の歳月をかけて最後に作られ、ハチャトゥリアンにとって最重要作品であるチェロ協奏曲は、ほかの2作品に比べると人気もCDも極端に少ない。確かにほかの2つに比べると華やかさやポピュラーさには欠ける。しかし聴けば聴くほど味の出るその渋さ、奥深さはチェロ協奏曲がひとつ頭抜け出ている。店主もハチャトゥリアンの代表作はこの作品だと思う。
で、CDが現在2,3種類しか出ていないこの曲だが、今回素敵なアルバムが出た。演奏はダニエル・ミュラー=ショットという若手の超イケメン。イッサーリスの門下だからひょっとしたらあっちの気があるかもしれないけれど、芯の太さと甘い抒情をもちながら、やや晦渋なこの作品を爽快に弾ききっている。独白的な部分の多いこの作品だが、沈痛にならない内向性もいい。なんとなく全編かっこいいのである。
DG
477 5796
¥1890
モーツァルト:
 ピアノ三重奏曲 第6番 ハ長調 K.548
 ピアノ三重奏曲 第5番 ホ長調 K.542
 ピアノ三重奏曲 第4番 変ロ長調 K.502
アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)
アンドレ・プレヴィン(Pf)
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
モーツァルトのヴァイオリン協奏曲全集で快進撃を続ける女王ムターによる、ピアノ三重奏曲集のリリース!夫君プレヴィンのピアノを迎えて、近年一段と磨きがかかったムター一流の妖艶なヴァイオリンが冴え渡るファンには堪らないアルバムとなるだろう。バーデン=バーデンでのライヴ収録なので、前出のヴァイオリン協奏曲における驚異的な完成度で聴かせたパフォーマンスとは違った、ライヴならではの勢いと、生命力を備えたモーツァルトが聴けること請け合い。今回もまた、トーンマイスターにギュンター・ヘルマンスを迎えるというこだわりも健在。ダニエル・ミュラー=ショットは、プレヴィン・ムター夫妻と度々共演している1976年ミュンヘン生まれの若手チェリスト。これまでEMI、TUDOR、ORFEOから数枚アルバム・リリースしているが、DGにはこれが初登場。録音:2005年5月、バーデン=バーデン(フェストシュピールハウス)、ライヴ・レコーディング



PAVANE新譜から

 ベルギーのマイナー・レーベル、PAVANE。ユニークで良質なアルバムが多い。今回魅力的な新譜が揃ったのでセールにて。


カツァリス/30年前のモーツァルト復活!
PAVANE ADW 7060-2 1CD¥2400→¥2190


 驚異的としか言いようの無い超絶技巧で聴き手を魅了し、驚きを与え続けるミラクル・ヴィルトゥオーソ・ピアニスト、シプリアン・カツァリス。
 このモーツァルトは「Piano21」のベストセラーであるバッハ・トランスクリプションズやモーツァルト・トランスクリプションズに代表されるように、他人には真似することが出来ないほど困難なテクニックを伴う作品を次々と取り上げるカツァリスが約30年前に行った若き日の録音である。
 原曲は木管楽器のためのディヴェルティメントであり、編曲版はもちろん世界初録音。現在のカツァリスとは一味違った若き日のカツァリスの新鮮な演奏を聴くことの出来る貴重な記録と言える。
 来る10月には2年振りとなる待望の来日公演を控えるシプリアン・カツァリス。超絶技巧派の教祖を迎える準備の始まりである!! 

ADW 7060-2
¥2190
モーツァルト:6つのウィーンのソナチネ(世界初録音) シプリアン・カツァリス(P)




ロパルツ:ヴァイオリン・ソナタ集
PAVANE ADW 7491 1CD¥2400→¥2190

 パリではなく、地元ブルターニュの独特の雰囲気を一身に背負った特殊な音楽家ロパルツ。ブルターニュの風土とケルトの伝説・伝統をまとったひなびたロマンティシズム、一抹の哀愁を漂わせるノスタルジックな風情。そんなロパルツの魅力がいっぱいのヴァイオリン・ソナタ集。3曲のヴァイオリン・ソナタはそれぞれ1907年、1917年、1927年と10年おきに作曲が行われており、ロパルツの作風の変化を感じ取ることが出来る。
 サンドリーヌ・カントレッギは、ルクセンブルク銀行より貸与されたグァダニーニのヴァイオリンを手にルクセンブルク音楽院とブリュッセル王立音楽院で指導を行い、ソリストとしても活躍中の女流演奏家である。女性デュオによるロパルツというのもまたいい。

ADW 7491
¥2190
ジョセフ・ギイ・ロパルツ(1864−1955):ヴァイオリン・ソナタ集
 ヴァイオリン・ソナタ第3番イ長調/
 同第2番ホ長調/同第1番ニ長調
サンドリーヌ・カントレッギ(Vn)、
ベアトリス・ラウシュ(P)




フランク:オルガン伴奏版ヴァイオリン・ソナタ
PAVANE ADW 7490 1CD¥2400→¥2190

 ヴァイオリンをチェロやフルートやサックスに置き換えての演奏は聴いたことがあるが、伴奏をオルガンにした演奏は聴いたことがない。もちろんフランクが名オルガニストだったのは承知の上だが、どんな音楽になるかはさっぱり見当もつかない。
 メキシコ、イタリア、フランス、デンマークなどで活躍を見せているデュオ・ランディーニは、女流ヴァイオリン奏者のジェニー・スパノーヘと、オルガン奏者兼作曲家であるヤン・ファン・ランドヘムによるデュエット。フランクのソナタのオルガン伴奏版はランドヘムの編曲版である。しかし何年にもわたって演奏会で演奏する曲があるのかね?

ADW 7490
¥2190
フランク:憂鬱、
     ヴァイオリン・ソナタ(オルガン伴奏版)
ヤン・ファン・ランドヘム(1954−):L'invisible pour les yeux/
アウグスト・デ・ブック(1865−1937):Piere-Gebed
デュオ・ランディーニ





ベルグルント&ロシア・ナショナル管
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番
PENTATONE PTC 5186 084
(1SACD Hybrid)\3200→¥2790

 ちと高いが優秀録音とヨーロッパ的な優雅なリリースを誇るオランダPENTATONE。新録音事業にも力を入れ始めてきていて、このたびCDごとに異なる指揮者を起用するという大胆なショスタコーヴィチ・チクルスが開始された。第1弾&第2弾では同レーベルの誇る2大指揮者、プレトニョフとU・ユロフスキが登場。そしてそれに続く今回第2弾は、あっと驚くフィンランドの大御所ベルグルント!シベリウスの演奏における世界的権威としてあまりにも名高いベルグルントだが、ショスタコの第8番も彼にとっての重要なレパートリー。ベルリン・フィルと演奏したこともあった。
 戦争による惨劇や民衆の心の痛みといった悲劇を前面に押し出した作風を持ったショスタコーヴィチの8番目の交響曲は、1943年11月4日にムラヴィンスキーによって初演が行われたものの、ソ連当局の意に沿わなかったこの作品は1948年のジダーノフ批判によって演奏禁止命令が下されてしまったという曰く付きの作品。

PTC 5186 084
(SACD Hybrid)
\3200→¥2790
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調Op.65 パーヴォ・ベルグルント指揮、
ロシア・ナショナル管


第1&2弾

PTC 5186 076
(SACD Hybrid)
¥2790
ショスタコーヴィチ:交響曲第11番ト短調Op.103《1905年》 ミハイル・プレトニョフ指揮
ロシア・ナショナル管
ショスタコーヴィチが書き上げた15曲の交響曲全ての録音を行っていくペンタトーンのチクルスは、オーケストラをロシア・ナショナル管で固定。各リリースごとに違った指揮者を起用していくというユニークなスタンスで進行されるプランとなっている。シリーズのリリース第1弾となる今回の交響曲第11番でタクトを執るのはロシア・ナショナル管の創設者であるミハイル・プレトニョフ。交響曲第11番は、1905年に起きた「血の日曜日事件」を題材とした標題音楽的要素を持つ4楽章形式からなる交響曲である。お互いの特徴を知り尽くしたプレトニョフ&ロシア・ナショナル管のコンビは、チクルスのスタートに相応しい。今後も大物指揮者の登場が予定されており注目を浴びる全集となるだろう!2005年2月14日に行われたコンサートを収録したライヴ録音。
PTC 5186 068
(SACD Hybrid)
¥2790
ショスタコーヴィチ:
 交響曲第1番ヘ短調Op.10/交響曲第6番ロ短調Op.54
ウラディミール・ユロフスキ指揮
ロシア・ナショナル管
プレトニョフの指揮による第11番に続くペンタトーンのショスタコーヴィチ・チクルス第2弾は俊英ユロフスキーが指揮台に立つ!現在はグラインドボーン音楽祭の音楽監督、ロンドン・フィル主席客演指揮者、そしてロシア・ナショナル管主席客演指揮者のポストにあり、世界中で評価急上昇中のユロフスキ。ペンタトーンへのデビュー・タイトルとなった前作(PTC 5186 061)はチャイコフスキーの組曲第3番&ストラヴィンスキーのディヴェルティメントという玄人好みの選曲であったが、今回もショスタコの1番&6番というユロフスキらしい粋なカップリング。ロシア・ナショナル管を率いて壮大なスケールで繰り広げられるであろうショスタコーヴィチ。期待されたし!
・・・ということで実際聴きましたが、さすがユロフスキ、その巧みな棒さばきが曲を生き生きと盛り上げてくれてます。




ユリア・フィッシャー/メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1&2番
PENTATONE PTC 5186 085 (SACD Hybrid)\3200→¥2990

 そして皮肉にも天才少女ユリアもまたPENTATONEからこの稀代の名曲をリリース。上でも書いたが、どんなに有名な熟練者が集まっても、どんなにうまいテクニシャンが集まっても名演になるとは限らないこの史上まれに見る美しい作品。演奏家の品性や徳といった部分まで露骨に表してしまう残酷な作品。そこにユリアを筆頭とする若手3人が挑んだ。
 ユリアについてはすでにハーンに継ぐ若手女流奏者として世界的に知られているので今更説明の必要はないと思う。またチェロのショットも、先日からガンガンお奨めしているのでこれまた説明の必要はないと思う。残るピアニスト、ジョナサン・ギラードは、1981年マルセイユ生まれの若手ピアニスト。LYRINXから明るめのスキッとした切り口のベートーヴェンを聴かせてくれていた。さて、そうはいっても若さと才能だけで何とかなるというものではないこの難曲。・・・とはいえこれだけの天才が集まれば何かが起こるか。

PTC 5186 085
(SACD Hybrid)
\3200→2990
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲集
 ピアノ三重奏曲第1番ニ短調Op.49/
 同第2番ハ短調Op.66
ユリア・フィッシャー(Vn)、
ジョナサン・ギラード(P)、
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
ペンタトーン専属アーティストとしてデビュー以来、着実に人気と評価を高めてきたヴァイオリン界の美しき新星ユリア・フィッシャー。
ロシアのヴァイオリン協奏曲集→バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ集→モーツァルトのヴァイオリン協奏曲集に続く待望の4枚目のリリースは、初の室内楽アルバムとなるメンデルスゾーン。メンデルスゾーンがライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者として在任中の1839年、1845年に作曲された2曲のピアノ三重奏曲は、音楽史上に輝く名作としてあまりにも有名。
今回のメンデルスゾーン・アルバムで共演となる演奏者陣には若き力と才能に満ちた豪華メンバーが集結。シフとイッサーリスの下で学びプレヴィンやムターの信頼も厚いダニエル・ミュラー=ショットは、世界有数のチェリストに数えられている素晴らしき才能を持ったチェロ界期待の若き実力者。1981年マルセイユ出身のジョナサン・ギラードも、今後のフランス・ピアノ界を牽引していくであろう若き超新星。



≪ユリア・フィッシャー≫

 ユリア・フィッシャー。1983年、ドイツ生まれ。
 6歳で音楽コンクール初出場初優勝して以来、出場した8回の国際コンクールすべてで優勝しているというが、なんとそのうち3回はピアノ演奏だというからその人間離れした音楽的才能にはおそれいる。
 2003年1月、マゼール&ニューヨーク・フィルとのシベリウスのヴァイオリン協奏曲でニューヨーク・デビュー。その演奏会はニューヨーク・タイムス紙で絶賛された。マゼールとはその後ニューヨーク・フィルとの全米・イタリアへのツアー、バイエルン放送交響楽団との日本ツアーでも共演。これまでCDは出ていなかったが来日もすでに3回を数え、業界関係者には知られる存在だった。とくに2003 年4 月のマゼール&バイエルン放送響の日本ツアーでは大反響を巻き起こしていた。

PTC 5186 064
(SACD Hybrid)
\3200→¥2990
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲集
 ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216/
 同第4番ニ長調K.218/
 ヴァイオリンと管弦楽のための《アダージョ》ホ長調K.261/
 ヴァイオリンと管弦楽のための《ロンド》変ロ長調K.269
ユリア・フィッシャー(Vn/グァダニーニ 1750)
ヤコブ・クライツベルク指揮
オランダ室内管
 ユリア・フィッシャー、バッハの無伴奏に続く第3弾早くも登場。今回は生誕250周年記念となるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲集。今回のモーツァルトではユリア・フィッシャー自身による自作のカデンツァを随所に盛り込んでいる点に注目。
 ●ヴァイオリン協奏曲第3番−第1楽章(ユリア・フィッシャー)/第2楽章(ヤコブ・クライツベルク)/第3楽章(サム・フランコ、ユリア・フィッシャー)
 ●ヴァイオリン協奏曲第4番−第1楽章&第2楽章(ユリア・フィッシャー)/第3楽章(ヨーゼフ・ヨアヒム)
 ●ヴァイオリンと管弦楽のための《アダージョ》(ユリア・フィッシャー)
 ●ヴァイオリンと管弦楽のための《ロンド》(ユリア・フィッシャー)
となんと全8トラック中、6トラックのカデンツァをユリア・フィッシャー自身が担当しているという。マルチの才能を見せる天才音楽家にのみ許される所業。
 演奏のほうも若き名匠クライツベルクのサポートを受けた22歳とは思えぬ深みと風格を感じさせてくれる充実の内容。
 なお今作のモーツァルト・アルバムはユリア・フィッシャーのピアノの師匠であり、彼女の音楽と人生に多大な影響を与えたアンスガー・ヤンケ教授に捧げられるという。
PTC 5186 072
(2SACDs Hybrid )
¥4700→¥4290
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ ユリア・フィッシャー(Vn)
SACD Hybrid のみのリリースとなります。
前作ロシアのヴァイオリン協奏曲集(PTC 5186059)での才能溢れる見事な演奏で評価急上昇のヴァイオリン奏者、ユリア・フィッシャーのPentatone 専属録音第2 弾。前作の協奏曲集から一転、今回取り上げるのは名盤が連なるバッハの名作無伴奏ソナタ&パルティータ集。バーンスタイン&グレン・グールドの演奏によるピアノ協奏曲ニ短調、そしてキーシンが弾いたブゾーニ編曲のシャコンヌに魅了されたというユリア・フィシャーは、バッハの作品への愛着と今回の録音に対して並々ならぬ意欲を見せていた。21 歳という若さでの無伴奏ソナタ&パルティータ全曲録音。その演奏には既に風格すら漂っている。
PTC 5186059
(SACD Hybrid)
¥3200→¥2990
ユリア・フィッシャー・デビュー・アルバム/
  ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲ニ短調
  プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1 番ニ長調Op.19
  グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.82 /
ユリア・フィッシャー(Vn)
ヤコフ・クライツベルク指揮
ロシア・ナショナル管
 ユリア・フィッシャー。1983年、ドイツ生まれ。
 6歳で音楽コンクール初出場初優勝して以来、出場した8回の国際コンクールすべてで優勝しているというが、なんとそのうち3回はピアノ演奏だというからその人間離れした音楽的才能にはおそれいる。
 2003年1月、マゼール&ニューヨーク・フィルとのシベリウスのヴァイオリン協奏曲でニューヨーク・デビュー。その演奏会はニューヨーク・タイムス紙で絶賛された。マゼールとはその後ニューヨーク・フィルとの全米・イタリアへのツアー、バイエルン放送交響楽団との日本ツアーでも共演。これまでCDは出ていなかったが来日もすでに3回を数え、業界関係者には知られる存在だった。とくに2003 年4 月のマゼール&バイエルン放送響の日本ツアーでは大反響を巻き起こしていた。




≪ダニエル・ミュラー=ショット≫

 ちょっと上、ORFEOの特集のところをどうぞご覧ください。




≪ジョナサン・ギラード≫

LYR 2222
(SACD Hybrid)
¥2600
ベートーヴェン:
 ピアノ・ソナタ第5番ハ短調作品10-1,
 ピアノ・ソナタ第17番ニ短調作品31-2「テンペスト」,
 ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調作品57「熱情」
ジョナサン・ギラード(P)
1981年マルセイユ生まれの若手ピアニスト。明るめの明快でスキッとした切り口の快演。





ベルギーの抒情/イン・フランダース・フィールズ・シリーズ最新刊
ルクー&デ・グレーフ:ピアノ三重奏曲
PHAEDRA 1CD¥2400→¥2190

 超マイナー・レーベルといっていいベルギーPHAEDRAで、常に高い人気を誇る“In Flanders' Fields”シリーズ。ベルギーの作曲家の作品をベルギーのアーティストの演奏によって世界中に向けて紹介を行うシリーズである。
 今回はその最新盤。
 将来の活躍を約束されながらも24歳という若さで夭折した天才ギョーム・ルクーと、リストやサン=サーンスにピアノを学び、作曲家、ピアニストとして活躍したアルトゥール・デ・グレーフのピアノ三重奏曲をカップリング。
 ピアノ・トリオ《ナルチス&ゴルトムント》は、ドイツの作家ヘルマン・ヘッセの作品である「ナルチスとゴルトムント」を冠する1999年に結成されたベルギー期待のピアノ三重奏団。ピアノはクイケン・ファミリーの1人であるピート・クイケンが担当しており、躍動感に満ちた非常に高度なアンサンブルを展開している。

DDD 92046
¥2190
In Flanders' Fields Vol.46
 ギョーム・ルクー(1870−1894):ピアノ三重奏曲ハ短調/
 アルトゥール・デ・グレーフ(1862−1940):
  ピアノ三重奏曲へ短調
ピアノ・トリオ《ナルチス&ゴルトムント》




ベルギーの名チェリスト
エドモン・バーイエンスへのオマージュ
PHAEDRA 1CD¥2400→¥2190

 PHAEDRAがおそらく初めてリリースする歴史的録音。ベルギーを代表するチェロ奏者として活躍したエドモン・バーイエンス(1913−1987)へのオマージュ・アルバム。
 バーイエンスはBRTフィル(現フランダース放送管)のソロ・チェロ奏者とし活躍する傍ら、アントワープ音楽院などで教鞭を執るなどベルギーのチェロ奏者たちに大きな影響を与えた。これまでほとんど聴かれることのなかったチェリストだが、これだけの大作を聴けばおのずとその実力はわかる。このとき最晩年。70歳に近いバーイエンス、きわめつけの円熟の演奏か?PHAEDRA社長、かなり気合の入ったリリースと見た。アンコール的商品も嬉しい。

ADD 492 002
¥2190
エドモン・バーイエンスへのオマージュ
 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調Op.104
 シューマン:チェロ協奏曲イ短調op.129
 アウグスト・デ・ブック(1865−1937):チェロとピアノのための《カンティレーナ》
エドモン・バーイエンス(Vc)、
ロベルト・ワスムート(P)、
フェルナンド・テルビィ指揮、
BRTNフィルハーモニック管
1978年&1982年の録音。




PHAEDRA
ジョゼフ・ドゥ・ベーンハウワーの芸術 1CD¥2400

 PHAEDRAが久しぶりに入りそうなので再特集・・・。

 「ショパン」というピアノ雑誌がある。そこに宮沢明子のあるエッセイが載った。
 「さてベルギーで私がただひとり、尊敬し大切にしているピアニストを紹介したいと思います。彼の名と演奏を耳にしてからすでに30年以上の月日が流れました。彼の弾くロベルト・シューマン、クララ・シューマンにじっと聴き入り、この頃失われ、忘れられつつある大事なものを見つめています。それは品性の中で、静けさの中で深く育まれて見事に熟したロマンです。今の世の中すべてがスピード化され、まるでマラソン・レースに参加するように大事なメロディーを早飲み演奏してしまうのは・・・きっと目の前にコンクール、競争会しかぶらさがっていないからでしょう。彼の演奏はまさしくヨーロッパ、ベルギーで深い伝統と歴史の中で落ち着いた香りを漂わせています。彼の名はジョゼフ・ドゥ・ベーンハウワー。彼こそホルショフスキー、カペル、カッチェンを受け継いでいくピアノの詩人といえましょう。アントワープ郊外で静かにひたすら学び続けている彼と4月の日曜日に再会しました。変わらぬ穏やかさ、なぜあんなに落ち着いて物静かでいられるのか・・・。答えはひとつ。ベルギーに生まれたことです。この国には他で消えつつある品性と精神の豊かさがしっかり根をおろし、何 物にも左右されない頑固さで守られているのです。皆さんに彼の哲学あふれる演奏と人となりをぜひ紹介したい気持ちでいっぱいです。」

 ジョゼフ・ドゥ・ベーンハウワー・・・。
 ベルギーPHAEDRAで登場していたピアニストである。調べたらPHAEDRAの「In Flanders' Fields」でもベルギーの小品集を出しており、「PHAEDRA CLASSICS」からはシューマン、ブラームスをリリースしていた。
 そこでさっそくベルギー小品集を聴いてみた。・・・しみじみと落ち着いた演奏。
 とんでもない個性的演奏というわけではないし、なにより曲自体がどれも初めてのものばかりなので比較しようがない。・・・ここは名曲を収めたシューマンとブラームスを待たねばならないようだった。

 そうして数日後入手したシューマン、ブラームス。
 なるほど。
その朴訥とした演奏の中に、音楽のエッセンスがギュウと詰め込まれたような感じ。クライスレリアーナなんて、今までホロヴィッツやアシュケナージで聴いてきた身にとってはなんとも田舎っぽい演奏。まったくスマートではないが、とつとつと言葉を選びながら話し掛けているかのよう。一音一音はとてもていねいで思索的で、ちょっと今まで聴いたことがないような不思議な微妙な間合いや強弱を見せる。1924年製というスタインウェイの軽やかな響きも、その独特のピアニズムの世界をさらに幻惑的に押し広げる。
 もうひとつのブラームスの作品集は、こうした哲学的名演が多いが、そのなかに堂々と組み入れられるべき深い演奏。雄弁ではないが、まじめにおだやかに語りかけてくる。

 宮沢女史が言う、「他で消えつつある品性と精神の豊かさ」によって育まれ、「何物にも左右されない頑固さで守られている」何かが、彼の演奏には息づいている。それは我々がこれまで多くのCDやコンサートで聴いてきた多くのピアノ演奏とは少し違った歴史と風土をたどってきたものなのかもしれない。


292007 シューマン:
 クライスレリアーナ、
 ショパンの夜想曲による変奏曲、
 3つの幻想的小曲op. 111、
 暁の歌op. 133
ジョゼフ・ドゥ・ベーンハウワー
 (ピアノ、1924年製米国スタインウェイ)
1993年録音
292012 ブラームス:
 8つの小品op. 76、
 6つの小品op. 118、
 4つの小品op. 119
ジョゼフ・ドゥ・ベーンハウワー
 (ピアノ、スタインウェイ)
2000年録音
92015 イン・フランダース・フィールズ 第 15巻
 ベルギーのピアノ小品集
  ペーター・ベノア (1834-1901):3つの幻想曲作品118
  ロデウィーク・モルテルマンス (1868-1952):多彩なメヌエット
  ヨーセフ・ヨンゲン (1873-1953):
   2つの小品作品33(月の光、真昼の太陽)
  マリナス・デ・ヨング (1891-1984):
   スケルツォ〜田園詩、夜想曲、ゴッホの展覧会から
  ヴィクトール・レグレイ (1915-1994):ピアノ・ソナタ第2番、第4番
ジョゼフ・ドゥ・ベーンハウワー(P)
上記でも紹介した「In Flanders' Fields 」シリーズの第15弾。




マシュー・バーリー/リマインディング
QUARTZ QTZ 2032 1CD¥2300→¥2090

 ブラック・ボックス(Black Box)よりリリースされている「銀色の白鳥」(BBM 1068)で聴衆の度肝を抜く様々な技巧を聴かせてくれたマシュー・バーリー。
 クオーツ(Quartz)からのリリース第1弾となる今回は、「旧ソ連」の作曲家たちの作品を集めたアルバム。
 1980年代に2年間モスクワ音楽院で学んだ経験を持つバーリーは、その2年間で様々な面において大きな衝撃と影響を受けたという。収録作品を眺めると、ショスタコーヴィチ、シュニトケ、カンチェリ、アリ=ザデ、ペルト、クールベルクなど旧ソ連の音楽ファンにとっては嬉しい名前がズラリと並んでいる。
 バーリーは今回の「リマインディング」でも「銀色の白鳥」で披露した技巧に負けず劣らず、鬼気迫る凄まじい演奏を展開。実はバーリー、あのムローヴァの夫君でもある。

QTZ 2032
¥2090
リマインディング
 ショスタコーヴィチ(バーリー編):
  組曲《モスクワのチェリョムーシキ》/
 A・シュニトケ:チェロ・ソナタ第1番、ムジカ・ノスタルジカ/
 ギヤ・カンチェリ(1935−):With a Smile for Slava/
 フランギス・アリ=ザデ(1946−):Habil Sajahy/
 アルヴォ・ペルト(1935−):フラトレス/
 マティ・クールベルク(1947−):ミーヌトゥス
マシュー・バーリー(Vc)、
スティーブン・ド・プレッジ(P)



ゲオルク・クリストフ・ビラー
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管/聖トーマス教会少年合唱団
モーツァルト:レクイエム
RONDEAU ROP 4019 1CD\2400→¥2190

 ドイツの伝統をそのまま門外不出で伝える密教的雰囲気・・・。
 かつてバッハがカントール(オルガン奏者兼合唱指揮者)として活躍していたライプツィヒの「聖トーマス教会少年合唱団」が歌い、同じくライプツィヒを本拠としている世界最古の名門ゲヴァントハウス管が演奏し、バッハから数えて16代目のカントールの地位にあるクリストフ・ビラーが指揮したという、なんとも畏れ多くも厳粛なるモーツァルト。
 きっと悲しいほど地味で、悲しいほど美しいんだろう。ちょっとすごそう。

ROP 4019
\2400→¥2190
モーツァルト:レクイエム ニ短調K.626(バイヤー版) ユッタ・ベーネルト(S)、
スザンヌ・クルムビーゲル(A)、
マルティン・ペッツォルト(T)、
ゴットホルト・シュヴァルツ(B)、
ゲオルク・クリストフ・ビラー指揮、
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、
聖トーマス教会少年合唱団




プーレ/メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1&2番
SAPHIR LVC 1051 1CD¥2400→¥2190

 1938年フランスのバイヨンヌに生まれ、11歳でパリ国立音楽院に入り2年後には審査員全員一致の評価で1等賞を得て卒業。その年にモーツァルト、ラロ、メンデルスゾーンの協奏曲コンサートを開いて大成功(指揮は父親、あのガストン・プーレ)。18歳でパガニーニ・コンクール優勝。その後シェリングと知り合い、後年「心の父」と語るほどの強い影響を受けることになる。
 ヴァイオリンの貴公子と呼ばれる洒落た優雅な弾きこなし。しかし抒情や感情に流されることのない確かな技巧。そして何よりその音色の美しさ!彼は、最後の最後、完全に消え入るまで決して音をぞんざいにしない。
 過去PHILIPSなどにも録音があって知名度は決して低くないプーレだが、最近ではマイナー・レーベルでしか活動せず(しかも廃盤になっているものが多い)、あまり日の目を見ているとは言いがたい。
 しかし近年、ARIONからぞくぞくとアルバムが登場。先日は日本のマイスター・ミュージックからもライヴ盤が出るなどここへきて注目され始めてきた。
 そのプーレが、シュタルケルに師事しアシスタントを務めたヴェテランのヘンケル、パリ音楽院教授レアックと組んでメンデルスゾーンを録音。メジャー・アーティストだから名演になるとは限らない、この室内楽史上最高の作品。プーレの優雅でセンスあふれる演奏に期待したい。 


LVC 1051
¥2400→¥2190
メンデルスゾーン:
 ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 Op.49
 ピアノ三重奏曲第2番ハ短調 Op.66
ジェラール・プーレ(Vn)
クリストフ・ヘンケル(Vc)
ピエール・レアック(P)
録音:2004年12月29-31日、パリ、サル・コルトー





ノルウェーの巨匠アイナル・ステーン=ノクレベルグ
ベートーヴェン:ピアノソナタ集
SIMAX PSC 1218 (2CD) ¥4800→¥4380

 「限りない想像力と感受性……大編成の管弦楽よりも変化に富んだ音色を生むピアノ」(ピアノ・ジャーナル)と評されるステーン=ノクレベルグ(1944-)はノルウェーのピアニスト。グリーグ(Naxos)、ハルフダン・シェルルフ(PSC1228)ら、母国作曲家のピアノ作品全曲録音でも知られる。バッハ、ベートーヴェン、シューベルトらの音楽も重要なレパートリー。「フェルディナンド・フィンネ 〜 わが音楽の喜び」(PSC1139)で、その演奏の片鱗をうかがうことができる。ステーン=ノクレベルグがひさびさに録音したベートーヴェンは、後期のソナタ3曲。Victoria レーベルからリリースされていた録音 (VCD19011)を加えたアルバムになっている。

PSC 1218
(2CD)
¥4800→¥4380
ベートーヴェン:ピアノソナタ集
 第8番 ハ短調 作品13《悲愴》*、 
 第14番 嬰ハ短調 作品27-2《月光》*、
 第23番 ヘ短調 作品57《アパッショナータ》*、
 第30番 ホ長調 作品109、
 第31番 変イ長調 作品110、
 第32番 ハ短調 作品111
アイナル・ステーン=ノクレベルグ (P)
録音:1988年*、2004年





モーツァルト/ペーター・リヒテンタール(1780-1853)編曲:
  レクイエム ニ短調〔K.626〕(弦楽四重奏版)
  ピアノ協奏曲第20番ニ短調〔K.466〕 (ピアノ&弦楽四重奏版)
STRADIVARIUS echo series STR 11012 1CD¥1400

 STR 33470 からの移行値下げ再発売。今から7年前、このCDを聴いて、そのあまりの美しさに息を呑んだ。
 その後コンチェルトもレクイエムもさまざまな編成・編曲のものが現れたが、結局この無名のアルバムの美しさには敵わなかったような気がする。声楽が入っていないことがかえって作品の神秘性を高め、より高密度にモーツァルトの天才を味わう結果となったおそるべき弦楽四重奏版「レクエイム」。そしてそのあとに流れるK.466の至上極上の美。まさに天国の音楽。
 ずっと廃盤だったこの知られざる傑作アルバム。・・・さすがにSTARADIVARIUS、この記念の年に復活させた。だまされたと思って聴いてみてください。

STR 11012
モーツァルト/ ペーター・リヒテンタール(1780-1853)編曲:
  レクイエム ニ短調〔K.626〕(弦楽四重奏版)
  ピアノ協奏曲第20番ニ短調〔K.466〕 (ピアノ&弦楽四重奏版)(*)
ラウラ・アルヴィーニ(Fp(*))
アグライア弦楽四重奏団
(チンツィア・バルバジェラータ、
シモーナ・ジラルディ(Vn)
フランチェスコ・ラットゥアーダ(Va)、
ジョルジェ・アントニオ・ゲレーロ(Vc)




ロパルツ:交響曲全集Vol.2
TIMPANI 1C 1097 ¥2400→¥2190

 前回リリースされたVol.1(1C 1093)が日本のみならず、世界中から大きな反響を受けたフランスの作曲家ロパルツの交響曲。
 待望の第2弾は1900年に作曲された「交響曲第2番」と1944年に作曲されたロパルツ最後の交響曲である「交響曲第5番」というカップリング。演奏はVol.1でも好演を聴かせてくれた、ナンシー交響楽団の音楽監督とタスマニア交響楽団の芸術監督を兼務する期待の指揮者ラング=レッシングと、フランス東部の都市ナンシーを本拠地とするナンシー交響楽団のコンビが引き続き担当。
 ティンパニー(Timpani)の代名詞でもある「クセナキス作品集」に続くベストセラーとなるであろうロパルツの交響曲全集。完結となる次回のVol.3が既に待ちきれないところ!

1C 1097
¥2190
ジョセフ・ギイ・ロパルツ(1864−1955):
 交響曲全集Vol.2(世界初録音)
  交響曲第2番へ短調/交響曲第5番ト長調
セバスチャン・ラング=レッシング指揮
ナンシー交響楽団


<第1弾>

1C 1093
¥2190
ジョセフ・ギイ・ロパルツ(1864−1955):
 交響曲全集Vol.1(世界初録音)
  交響曲第1番《ブルターニュのコラールによる》/
  交響曲第4番
セバスチャン・ラング=レッシング指揮
ナンシー響
 「ロパルツ」というだけでベストセラーとなる。
 マイナー作曲家と思われているが、その人気は一般の人が思っているよりかなり高い。
 ロパルツは1864年にフランス、ブルターニュ地方に生まれた。ブルターニュ地方は信仰心に厚く、独特の文化をもった地域。いまだにケルトの文化を色濃く感じさせ、神秘的な巨石、古城など、不思議な雰囲気をもっている。ロパルツはそのブルターニュの風土に強く影響を受けており、教育者としての実直な人生も、保守的でロマンティックな作風もそこに由来すると思われる。また作品に流れる独特のロマンティシズムも、ブルターニュの風土、ケルトの雰囲気を反映している。まじめで素直、暗くはないのに哀愁が漂う。彼の作品は他のフランスの作曲家とは性質を異にしており、尊敬する師フランクとさえ全然似ていない。そのノスタルジックな風情はあえて言えばイギリスの一部の作曲家に似ているが、ロパルツはもっと洗練されている。
 ・・・そんなところがロパルツの高い人気の秘密であろう。ほかにいないのである、こんな作品を書く作曲家が。
 フランスのTIMPANIはそのロパルツのシリーズを少しづつリリースしてくれているが、今回は最も注目すべきシンフォニー。全3巻のまずは第1弾である。
演奏はフランス東部の都市ナンシーを本拠地とするナンシー交響楽団。レッシングはナンシー交響楽団の音楽監督、タスマニア交響楽団の芸術監督を兼務している期待の指揮者。





クリヴィヌ&ルクセンブルク・フィル/ダンディ管弦楽曲集
TIMPANI 1C 1101 1CD¥2400→¥2190

 クセナキス、ピエルネ、そしてロパルツなど独自の視点による積極的なリリースが全世界から大きな反響を呼んでいるティンパニー。近代フランスの作曲家の作品における録音において確固たる地盤を築き上げた同レーベルが次に送り出してくるのは、師であるフランクと共にワーグナーの影響を色濃く受けたヴァンサン・ダンディの管弦楽作品集。
 作曲家、教育者として活躍したダンディは、当盤に収録されている「海辺の詩」や「地中海ニ部作」に代表されるような海や山といった“自然”を題材とした作品が代表作として知られている。またあらたなるベストセラー・シリーズの予感。
 2000年まで音楽監督を務めたリヨン国立管を一流オケにまで育て上げた名匠クリヴィヌの手綱さばきと、ルクセンブルク・フィルのハイスペックな機動性、豊かな表現力にも注目。

1C 1101
¥2400→¥2190
ヴァンサン・ダンディ(1851−1931):
 海辺の詩Op.77/交響的変奏曲《イスタール》Op.42/
 地中海ニ部作Op.87
エマニュエル・クリヴィヌ指揮、
ルクセンブルク・フィル





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