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第36号
2006年12月、2007年1、2月リリース予定
マイナー・レーベル新譜(1)


ACCENT

ACC 25304
(SACD Hybrid)
\2500
J.S.バッハ:カンタータ集Vol.4
 第16番:主なる神よ,あなたを私たちは誉めたたえますBWV16
 第153番:愛する神よ、みそなわせ、わが敵のいかにあるやをBWV153
 第65番:彼らみなシバより来たらんBWV65
 第154番:わが最愛のイエスは失われりBWV154
シギスヴァルト・クイケン指揮 ラ・プティット・バンド
エリザベト・ヘルマンス(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
ヤン・コボウ(T)
ヤン・ファン・デル・クラッベン(Br)
クイケン&ラ・プティット・バンドが進めているバッハのカンタータ全曲録音の第4弾。ここでは、ライプツィヒ時代のカンタータで新年のために書かれたカンタータが収められている。カンタータ第16番『主なる神よ,あなたを私たちは誉めたたえます』は1月1日に初演された新年用の曲。清々しい第3曲のアリアなど、新年にふさわしい爽やかな作品。教会暦では、新年が過ぎるとすぐに顕現節(1月6日)。この日のために書かれたカンタータ65番『人々シバよりみな来たりて』は、ホルンの入った華やかな楽器編成の名作。154番ではアリアの軽やかさは、穏やかな気持ちにさせてくれる。ヤン・コボウは技巧的なアリアも難なくこなし、レチタティーヴォでの巧みな歌唱を聴かせてくれる。録音:2006年1月 ブリュッセル
ACC 30023
(2CD)
\2300
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」全曲 シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント,
ルネ・ヤーコプス,
マグダレーナ・ファレヴィッチ
録音:1982年2月アントワープ 再発:ACC 48223
ACC 30128
(2CD)
\2300→¥2090
「メランコリー解題」
(CD1)
 ダウランド:
  ラクリメ、または7つの涙の曲集(7つの情熱的なパヴァーヌの形式による)
 トラバーチ:
  風変わりな協和音、
  5度半音階の5声のガリアルダ、トラバーチ風、
 フレスコバルディ:荒々しい第9のカプリッチョ、
 サルヴァトーレ:ドゥレッツェとリガトゥーラ、
 ロマーノ:半音階によるソプラノ声部スケルツォ、
 カッツァーティ:ギシラルディのアレマーナ、バルケリーナのジグ
(CD2)
 作曲者不詳:「わが雄々しき心よ」、
 ジョスカン・デ=プレ:「悲しみと愁いにあふれるけれど」
 ナルバエス:「皇帝の歌(あなたと別れた千々の悲しみ)」、
 デ・ローレ:「おお、眠りよ、静かにうるんで暗く」、
 カストロ:「私はあまりにも恋に悩み」、
 マレンツィオ:「もしも死に先だつ苦しみが」、
 ラッスス:「神の後裔なるキリストよ(親愛なるアンナよ、来てください)」、
 カイモ:「泣け、棄てられた谷々よ」、
 ラッスス:「恐れ、おののきて願う」、
 ガリレーイ:「わが歌におけるように」、
 同:「わが硬き石よそのままにあれ」、
 ヴィチェンティーノ:「ひとり物思いにふけり」、
 ウィルビー:「甘い夜よ、来たれ」、
 マレンツィオ:「ただひとり物思いに沈みながら」、
 カプスベルガー:アルペッジャータ第2番、
 サラモーネ・ロッシ:「この苦き涙は」、
 カッツァーティ:「影の踊り」、
 ジェズアルド:「情けをと私は泣きながら叫ぶのだが」
  (5声のマドリガーレ集第5巻)
ロベルト・フェスタ指揮
アンサンブル・ダエダルス
再発:(CD1/ACC 98128) (CD2/ACC 98130)
ACC 24181
\2300
ジョバンニ・バッティスタ・フェッランディーニ(1710-1791):
 悲哀に満ちた最愛の母へ(聖墓のためのアリア)
 コンチェルト ヘ長調(フルート、2ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音)
 ああ!そのような憂鬱な光景(カンタータ)
 弦楽四重奏 ト短調(2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)
 十字架を見よ(聖金曜日ためのカンタータ)
エリザベス・ショル(S) 
アンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブ
G.B.フェッランディーニは、ヴェネツィアに生まれ少年時代にミュンヘンに赴きオーボエ奏者として地位を得た。彼はオペラ作曲家としても高く評価されミュンヘンのクヴィリエ劇場の_落としにオペラ・セリア「ウティカのカトー」が上演されました。また器楽作品や数多くのアリアを作曲している。「ドナウ河のこだま」という名を持つアンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブはウィーン出身のガンバ奏者クリスチャン・ツィンケによって設立。気品溢れる演奏で遠い時代の音楽を蘇らせています。ソプラノのエリザベス・ショルは音楽一家に生まれカウンターテナー歌手アンドレアス・ショルの姉。9歳よりアンドレアスと共にキートリッヒ聖歌隊で歌いはじめ、その後バーゼルのスカラカントルームでリチャード・レヴィットとルネ・ヤーコプスの下で研鑽を積み、各地の音楽祭やオペラに参加し活躍している。録音:2005年11月14-18日
ACC 25001
\1500
2006/07カタログ付き
 リュリ:「アルミード」序曲、パッサカーユ
 シャルパンティエ:「メデ」より
  ジャゾンのアリア「愛が私の心を支配しているとき」
 ルベル:「ファンタジー」より5曲、「田園の楽しみ」より5曲
 ドゥラランド:「倦怠期」より
  ティルシスのアリア「夜が続く限りは」
 ラモー:
  「ダフニスとアグレ」より、「花飾り」より、「エベの祭り」 他
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
ハワード・クルック(T)
フランス・バロックのオペラは華やかで優雅、独特の魅力を持っている。中でも舞曲をはじめとする器楽は、オペラから独立した演奏会用小品として広く親しまれている。リュリ、ラモー、シャルパンティエ、ルベルなど多彩な作品をクイケン&ラ・プティット・バンドの軽妙な演奏で聴くことができる。(ACC96122のカタログ付きで再発売)

AEON

AE 0644
\2400→¥2190
ドメニコ・スカルラッティ:ヴァイオリン編曲集(パパヴラミ編曲)
 ソナタ〔イ短調Kk54、ハ長調Kk32、ヘ短調Kk466、ヘ短調Kk481、
 ハ短調Kk11、イ長調Kk380、ロ短調Kk87、ニ短調Kk141、
 ト短調Kk426、ト短調Kk185、ニ短調Kk9、イ短調Kk322〕
テディ・パパヴラミ(Vn&編曲)
パガニーニの「24のカプリース」をコンサートでも演奏できる数少ないヴァイオリニストとしても名高い、アルバニア生まれのパパヴラミ(1971-)。今回の新譜は、自身の編曲によるドメニコ・スカルラッティの鍵盤作品集。まさに完璧としかいいようのない編曲で、原曲のもつ魅力が倍増どころか何100倍にもなって蘇る。ヴァイリンでこんなことができるなんて!?ただただ圧倒されるばかりの鮮烈かつ流麗な最高の一枚。

ALIA VOX

AVSA 9850
(2SACD Hybrid)
(デジパック・トールBOX)
\4500
「クリストファー・コロンブス〜失われた楽園(1400-1506)」
[CD1]
 古い予言と降霊
 国土回復とコロンブス誕生
 新しい道と大いなる計画
 アル・アンダルス(イスラム・スペイン)の終焉
 (収録曲:コルナーゴ、ジョスカン・デプレ、
 フアン・デル・エンシーナらの作品、「ラ・スパーニャ」(器楽曲)、他)
[CD2]
 セファルディの離散
 発見と被害
 イザベラ女王の遺言とコロンブスの死
(ルイス・デ・ミラン、デュファイ、イザークらの作品、他)
ジョルディ・サヴァール指揮
モンセラート・フィゲーラス(VO)、
エスペリオンXXI、
ラ・カペッリャ・レイアル・デ・カタルーニャ
昨年の「ドン・キホーテ」と同様の、解説272ページ豪華美麗ブック型CDケースでリリースされる、サヴァール渾身の新録は、今年(2006年)、没後500年を迎える「クリストファー・コロンブス」。西語、仏語、英語、カタルーニャ語、独語、伊語、アラビア語、ヘブライ語による解説付。国土回復運動、新大陸発見というキリスト教徒から見たプラスの面の視点と、彼らの反対側から見た、アル・アンダルス終焉、セファルディ離散、新大陸におけるインディオの迫害など、楽園喪失という視点の両面からアルバムを構成しており、当時のヨーロッパ、イスラム、新大陸の資料と音楽を駆使したこの録音は、サヴァールのアイデンティティのありようとキャリアを感じさせるものとなっている。また、演奏陣も充実しており、それぞれの曲が、場面にあった歓喜と悲哀を表し、要所要所に適切な雰囲気の即興が挿入されている。特に、フアン・デル・エンシーナのビリャンシーコ「起きよパスクアル、グラナダが陥ちた」の勇壮さには、当時のキリスト教徒たちの喜びが満ち溢れている。録音:2006年11月20日
AVSA 9851
(2SACD Hybrid Multichannel)
\2700
マレ:異国趣味の組曲(全33曲)(ヴィオール曲集第4巻より) ジョルディ・サヴァール(Gamb)、
ピエール・アンタイ(Cemb)、
シャビエル・ディアス=ラトーレ(テオルボ、G)、
ロルフ・リスレヴァンド(テオルボ、G)、
フィリップ・ピエルロ(Gamb)、
アンドルー・ローレンス=キング(Hrp)、
ペドロ・エステヴァン(Perc)
かつて、サヴァールは、1975年から1992年にかけて、アストレ・レーベルで、全5巻から成るマレのヴィオール組曲より、各巻、LPないしCD1枚分を抜粋して録音し、世にマレの認知を高めた。今回の新録音は、1977年に録音された第4巻の収録曲を完全に含んでいるが、ヴィオール、チェンバロ、テオルボもしくはギターという3人編成で録音した当時とは異なり、最新の研究成果を盛り込んだ7人編成で、収録曲も12曲の抜粋から33曲全曲となり、ヴィオール演奏の第一人者としての面目躍如たる演奏となっている。第4巻には、他に、「6つのフランス風組曲」と「3挺のヴィオールのための組曲集(2組曲)」があるが、やはり、この異国趣味の組曲が特に有名。なお、「異国趣味」というタイトルは、同じ巻にある、この「フランス風」というタイトルと意味的に対比されており、「外国風」の意。中でも、イギリスが意識されている。マレのヴィオール曲集の中でも、傑出した位置を占めるこの曲の、まさに決定盤といえる録音。

ALPHEE 1CD¥2400

ALPHEE 9502003 「ネルソン・フレイレ・イン・コンサート」
 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調K.332
 シューマン:幻想曲ハ長調Op.17
 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第4番嬰ヘ長調Op.30
 ドビュッシー:「映像第1集」より 水の反映
 同:「映像第2集」より 金色の魚
 ヴィラ=ロボス:カボークロの伝説
 同:オリオンの三つ星
 アルベニス:組曲「イベリア」より エボカシオン
 同:ナヴァーラ
ネルソン・フレイレ(P)
1944年ブラジル生まれのフレイレは、リリカルで透明感ある音色の美しさでお客を呼べる数少ない現代のヴィルトゥオーゾ。前日にチューリヒから8時間のフライトでトロント入りし、翌日昼間の2時に開演となったトロントでのリサイタルは、用意した2500席が完売したという。美質がよく顕れたシューマンやモーツァルトに、ドビュッシーに加えて、ルーツを感じさせずにおかないラテンのプログラムまで内容もヴァラエティに富んでいる。使用楽器はスタインウェイ。録音:1984年3月25日カナダ、トロント、ロイ・トムソン・ホール(ライヴ) [カナダ放送制作]
ALPHEE 0604017 ショーソン:ピアノ四重奏曲イ長調Op.30
フランク:ピアノ五重奏曲へ短調Op.14
アンサンブル・ミュジク・オブリク
ジュヌヴィエーヴ・ロランソー、
マルシャル・ゴティエ(Vn)
シルヴィア・シミオネスク(Va)
ディアナ・リゲティ(Vc)
マリア・ベローウソヴァ(P)
ハルモニア・ムンディ・フランスのルクーやカプレの室内楽曲でおなじみの器楽集団アンサンブル・ミュジク・オブリク。フランス室内楽シリーズの続編ともいうべき、なんともおしゃれなアルバムを作った。“ショーソンはわたしたちの世代の誰よりもフランクの直系にあたる”とデュパルクに言わしめたように、師弟による室内楽の名作を収録している。フランクはサン=サーンスに献呈されながら拒否されたいわくつきの作品。そのわけは曲に通低する、フランクの弟子オルメスへの激しい思いのたけを感じ取ったからといわれる。死の2年前に書かれたピアノ四重奏は、ショーソンにしては異例ともいえる明るく喜びいっぱいのムードが特徴。演奏も超一級でおすすめ。録音:2005年11月23 & 24日パリ5区、サン=マルセル教会
ALPHEE 9308002 サント=コロンブ:2挺のヴィオールのためのコンセール集 アンヌ・マリ・ラスラ(Gamb)、
シルヴィ・モケ(Gamb)
マレの師であり、ヴィオールの名演奏家にして作曲家として知られるサント・コロンブが2挺のヴィオールを対等な扱いで作曲したコンセール集。クイケンやサヴァールの門下で有名な団体で活躍していたラスラとモケは、2挺のヴィオール各々が旋律と伴奏を巧みに受け渡しあいながら複雑に絡み合うことで表現される、清澄で瞑想的な世界を聴かせてくれる。録音:1993年1月
ALPHEE 9506045
(2CD)
\3600
ロック:コンソート・ミュージック集
 「我が従兄弟のためのコンソート集」(24曲5組曲)、
 「4声部のためのコンソート集」(24曲6組曲)
アンサンブル・オルランド・ギボンズ
(J.アンタイ、
ラスラ、
モケ、
上村香(Gamb))
王政復古時代のイギリスに生き、歌劇や器楽曲で知られるロックの、コンソート集の名品による2枚組。各々がサヴァールやクイケンという名手の門下で、かつ、レ・ザール・フロリサンやラ・プティット・バンドのような有名な団体で活躍していた4人の、息の合ったアンサンブルが、ロックの雅やかな世界を余すことなく再現している。録音:1991年スイス、ヌーシャテル州、フェナン寺院
ALPHEE 9611007 グレゴリオ聖歌:レクイエム グレゴリアン・ド・メディテラネ聖歌隊
フランスの各時代、各地域に残されたグレゴリオ聖歌の歌い方を生かし、単声で歌うのみならず、オルガヌムやフォブルドンによるポリフォニーの曲を適宜混ぜた録音。特に、「ディエス・イレ(怒りの日)」は、短長のリズムによるラテン語詩の格を生かした、特徴ある歌い方となっている。録音:1994年10月シルヴァカーヌ修道院
ALPHEE 9703008 ショパン:
 (1)4つの即興曲
 (2)舟歌 嬰ヘ長調Op.60
 (3)スケルツォ第1番ロ短調Op.20
 (4)12の練習曲Op.25(全曲)
フィリップ・ジュジアーノ(P)
ALPHEE 9810010 ショパン:
 (1)24の前奏曲Op.28
 (2)ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
フィリップ・ジュジアーノ(P)
ALPHEE 0401016 ラフマニノフ:
 (1)練習曲集「音の絵」Op.33
 (2)練習曲集「音の絵」Op.39
フィリップ・ジュジアーノ(P)
2006年11月にトッパン・ホールで行なわれたリサイタルでも得意のショパン・プログラムで聴衆をとりこしたジュジアーノ。1993年より始まった来日公演を通して、また新たにMIRAREからもアルバムがリリースされるなど、ますます目が離せないピアニストのひとりとなっている。彼は1990年第12回ショパン国際ピアノ・コンクールで最年少入賞(当時17歳)を果たし、続く1995年の第13回同コンクールではアレクセイ・スルタノフとともに第2位(最高位)を得たことで一躍その名を知られるところとなった。コンクール本選でも絶賛されたというエチュードをはじめとしたショパン。華麗なテクニックで鮮やかに描き切ったラフマニノフ。いずれも今後のさらなる飛躍を実感させる注目の内容。
フィリップ・ジュジアーノ…1973年フランスのマルセイユ生まれ。マルセイユ国立音楽院でオディル・ポアソン、ピエール・バルビゼ両教授に師事。さらにパリ国立音楽院ではジャック・ルヴィエに師事、16歳で満場一致のプルミエ・プリを得て卒業。93年には奨学金を得て、ザルツブルクのモーツァルテウム音楽院でカール・ハインツ・ケマリングに師事。89年から93年には毎年1ヶ月間「オランダ音楽セッション」においてヤン・エキエル教授(20世紀を代表するショパン研究家、ピアニスト。ポーランドの国家事業ショパン・ナショナル・エディションの校訂者として知られる)にも師事している。

ALQUIMISTA

ALQ 013
\2700
パッヘルベル:「カノンとジーグ」 ニ長調
マルチェッロ:「ヴェニスの愛」ニ短調
ゼレンカ:「ヒポコンドリア」 イ長調
ヘンデル:「忠実な羊飼い」ニ短調
バッハ:「アリア」ニ長調
ヴィンサント
〔三宮正満(Ob1&dir)、
尾崎温子(Ob2)、
功刀貴子(Fg)、
永谷陽子(Fg2)、
荒木優子(Vn solo)、
長岡聡季(Vn1)、
中丸まどか(Vn1)、
川久保洋子(Vn2)、
山口幸恵(Vla)、
懸田貴嗣(Vc)、
西澤誠治(Cb)、
鈴木優人(Cem)〕
ヴィンサントとは“聖なるワイン”を意味するイタリアの食後酒。深い琥珀色をしていて、香りは甘く、貴族的なまでに優雅。人生の贅沢な楽しみ。日本の古楽界を代表するオーボエ奏者・三宮正満(さんのみや・まさみつ)率いるピリオッド楽器アンサンブル「ヴィンサント」の演奏には、愉悦が横溢している。洗練、颯爽、そして時に甘美に・・・その演奏は、スプマンテのような弾けるイキのよさだって兼ね備えている。(ライナーノーツより抜粋(木幡一誠))
名曲「ヴェニスの愛」も古楽器による演奏は非常に珍しいもの。また、パッヘルベル作品も、カノンは幅広く人口に膾炙していますが、その後に続くジーグと一緒に演奏される場合、アッタッカで演奏されるのでカノンが比較的速いテンポでないとおかしいものです。「間口は広く、しかしマニアックなものも」と語る三宮の並々ならぬ各曲への愛情と意気込みが感じられる。
通奏低音チェンバロを鈴木雅明のご令息、鈴木優人がつとめるほか、ほかのメンバーもBCJ、OLCはじめ日本国内外のオーケストラ、アンサンブルで活躍する若手を中心とした、たのしみなメンバー。収録:2006年5月2-4日 ハクジュホール

ALTARA

ALT 1019
\2200
プロコフィエフ:チェロソナタ Op.119
ショスタコーヴィチ:チェロソナタ Op.40
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
ラルフ・キルシュバウム (Vc)、
ペーテル・ヤブロンスキー (Pf)
かつてメジャー・レーベルから多数ディスクをリリースしていたベテラン・チェロ奏者ラルフ・キルシュバウム久々の新録音。いずれもピアノ・パートがチェロと互角に書かれている難曲ですが、それをペーテル・ヤブロンスキーが務めているのも魅力。清潔感あふれる名演。
ALT 1016
\2200
「チャッコーナ(シャコンヌ)/ ヴィヴィアン・ハーグナー」
(1)バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタSz.117
(2)ハルトマン:無伴奏ヴァイオリンのための組曲第1番
(3)バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV.1004
ヴィヴィアン・ハーグナー(Vn)
ヴィヴィアン・ハーグナーは1976年ミュンヘン生まれ。ベルリン・フィルのコンマスを務めたトーマス・ブランディスのほか、トーマス・ツェートマイアー、ピンカス・ズーカーマンらに師事。共演したズービン・メータや内田光子もサポートを惜しまないという彼女は、2001年の初来日以来着実にファンを増やしている注目株。Altaraデビュー盤はヴァイオリニストの試金石ともいえる本格的なプログラム。いずれの作品にもシャコンヌ(チャッコーナ)楽章が含まれ、バッハの不滅の傑作を筆頭にすべてが難曲ぞろい。「ヴァイオリンで歌を奏でたい」という彼女の感性がまばゆく、これからの活躍に期待を繋ぐ内容。なお、使用楽器は日本音楽財団から貸与された1717年製ストラディヴァリウス「サッセルノ」。

ALTUS

ALT 138/9
(2CD)
¥4400→¥3590
ブルックナー:交響曲第5番 チェリビダッケ指揮
ミュンヘン・フィル
スケール、音質、テンポとあらゆる面で既出演奏を大きく上回り伝説となったサントリーでのブル5がついに正規で発売。しかも海賊盤もさすがにこの演奏だけはでていなかったと思われる。また1986年はサントリーホールの開館の年でもあり、ヨッフム、コンセルトヘボウも来日して名演のブルックナー7番(ALT015/6)を残し当時チェリかヨッフムかと大いに世間を騒がした。そのチェリのブルックナー5番がまさかのCD化でチェリの御令息イオアン総裁も激賞で、チェリのテンポに言及した素晴らしい一文を解説によせており必読。音楽評論界穏健派の重鎮岡本稔氏も「これほど再現性の高いチェリビダッケの録音は数少ないというのが率直な印象だ。ここに真のチェリビダッケの芸術と呼ぶにふさわしい音の記録が残されている」と手ばなしの模様。
ALT 137
\2700
イタリア・バロック追想〜19世紀末からのオマージュ
 伝ヴィターリ(レスピーギ編):
  ヴァイオリン、弦楽オーケストラとオルガンのためのシャコンヌ
   (原曲:伝ヴィターリ:
    シャコンヌ ト短調〜ヴァイオリンとピアノのための)
 ロカテッリ(マリヌッツィ編):
  弦楽オーケストラとピアノのための協奏曲第10番
   (原曲:ロカテッリ:10のソナタop.8より第6番変ホ長調)
 タルティーニ(ザンドナイ編):
  「悪魔のトリル」(ヴァイオリン、弦楽オーケストラ、ピアノのための)
   (原曲:タルティーニ:悪魔のソナタ ト短調)
 ヴィヴァルディ(ダンディ/バゼレール編):
  チェロと弦楽オーケストラのためのソナタ
  (原曲:ヴィヴァルディ:6つのチェロソナタより第5番ホ長調RV.40)
 クライスラー:「ヴィヴァルディの様式による」協奏曲 ハ長調
 タルティーニ(レスピーギ編):
  「パストラーレ」(ヴァイオリン、弦楽オーケストラのための)
 (原曲:タルティーニ:スコラダトゥーラ・ヴァイオリンのための「パストラーレ」)
新イタリア合奏団
新イタリア合奏団、来日記念盤!!新イタリア合奏団は、世界で最も優秀な室内アンサンブルのひとつ。近年ではレパートリーも幅広くなり、多岐に渡って活動している。このアルバムではイタリア・バロックの名曲を編曲した作品を収録。レスピーギが編曲したヴィターリ:シャコンヌ、タルティーニ:「パストラーレ」は発見も多く、密度の濃い演奏が繰り広げられている。ヴィターリ:シャコンヌはオルガン付き管弦楽伴奏版。憂鬱さを感じる独奏と悲哀感を高める伴奏で、新イタリア合奏団の通常のブリリアントな音色と相反するメランコリーな一面を聴かせてくれる。ヴィヴァルディ:6つのチェロソナタはチェロと弦楽オーケストラのための編曲で、新イタリア合奏団の持ち味である明朗なサウンドを楽しめる。

AMBROISIE

AMB 110
\2500
(1)シェーンベルク:浄夜(弦楽六重奏版)
(2)R.シュトラウス:メタモルフォーゼ(変容)
(1)デイヴィッド・グリマル(1Vn)、
アクセル・シャッヒャー(2Vn)、
クリストフ・コルツェルスキ(Vl)、
マヤ・ラズーリー=コルツェルスキ(2Vl)、
フランソワ・サルケ(Vc)、
アントワーヌ・レデリン(Vc)
(2)ル・ディソナンス
特に古楽に定評のあるアンブロワジーレーベルから、新ウィーン楽派好きにはたまらないカップリングの二曲の登場。「浄夜」は弦楽六重奏版、研ぎ澄まされた官能的な音色に心がどうにかなってしまいそうな逸品にしあがっている。「メタモルフォーゼ」は、どちらかというとあたたかな音色による音楽作りだが、得られる響きはこれまた至福のとろけ具合となっている。この室内楽を率いるグリマルは、そのピンと張った音色と集中力には定評のあるヴァイオリニスト。彼の統率によるアンサンブルは一糸乱れぬ完璧さ。録音も、弦の美しい響きをたくみにとらえたもので、さすが様々な時代の楽器の様々な編成のものを録りつづけてきたアンブロワジーレーベル、といったところ。
AMB 9997
\2500
テンプル騎士団の聖歌〜
 12世紀のエルサレムの聖墳墓教会
  アンティフォナ:聖なる十字架をにないたまえ、
  レスポンソリウム:デウスの祝福、
  レスポンソリウム:力天使と能天使の名誉、キリエ・エレイソン 他
マルセル・ペレス指揮
アンサンブル・オルガヌム
録音:2005年12月
AMB 109
(2CD)
\4800
J.S.バッハ:
 オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのための6つのソナタ
  BWV1014-1019
ステファノ・モンタナーリ(Vn)、
クリストフ・ルセ(Cem)
指揮の分野での活躍もめざましいクリストフ・ルセのチェンバロによる、バッハの最新録音の登場。今回はバッハの「オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのための6つのソナタ」。第1番の冒頭のチェンバロが鳴ったその瞬間から、空気ががらりと変わってたちまちバッハの世界へと引き込まれる。5楽章から成る第6番は、中間の楽章にチェンバロのソロがあるが、これはパルティータの第6番にも転用されているもの。充実した楽章で、ルセのチェンバロがたっぷりと堪能できる。ヴァイオリンのモンタナーリは、アカデミア・ヴィザンチナでコンサートマスターを努めるなど世界でも評価の高い今もっとも活躍しているヴァイオリニストの一人。最高の組み合わせによるバッハを、アンブロワジーレーベルの極上の録音で聴く、至福のひとときを味わえる。
AMB 9993
(5CD)
\5390
特別価格
ベートーヴェン:交響曲全集 ジョン・ネルソン指揮
アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリ
「革命児ベートーヴェン」・・・使い古された言葉ではあるが、まさにこの言葉を実感させてくれる演奏がボックスセットになって登場。アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリのしなやかで強靭な音色、ネルソンの精緻な指揮ぶりはまさに完璧としかいいようがない。第1番の冒頭から、新しい発見に満ち溢れている。8番の第2楽章のアンサンブルも、どこまでも軽やかではあるが決して乱れることがない。(AMB 120-124のボックス化)

ANTHONELLO MODE

AMOE 10001
\2700
「薔薇の中の薔薇」
 スペイン国王アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:
  聖母マリアのカンティガ集
 [1]プロローゴ 「詩を作り歌うとは」
 [2]カンティガ第1番「これから私は尊敬された女主人のために歌います」
 [3]カンティガ第330番「薔薇の中の薔薇」
 [4]カンティガ第15番「すべての聖人たち」
 [5]カンティガ第139番「驚くような、慈悲にあふれ、実に美しい奇蹟を」
 [6]カンティガ第384番「その大変な美しさゆえに花の中の花と呼ばれる方は」
 [7]カンティガ第167番「聖処女を信頼して熱心に祈る者は誰でも」
 [8]カンティガ第100番「聖母マリア、夜明けの星よ」
 [9]カンティガ第166番「人々は罪によって」
 [10]カンティガ第60番「アヴェとエヴァの間には大きな違いがあるのです」
 [11]カンティガ第26番
  「驚くには値しません、
  もし世界をお裁きになる方の母君が良い裁きを下せるとしても」
 [12]カンティガ第422番
  「神の母よ、そのときわれらのために御子にお祈り下さい」
 [13]カンティガ第37番「美しく驚くべき奇蹟を」
  カンティガ第159番「聖母マリアは許しません、聖母巡礼を」
  エスタンピー(器楽)
 [14]カンティガ第425番「喜びよ、喜びよ」
アントネッロ
(音楽監督/濱田芳通(リコーダー、コルネット、ショーム、スライド・トランペット、ダブル・フルート)、
西山まりえ(歌、ゴシックハープ、オルガネット、パーカッション)、石川かおり(フィーデル)、
春日保人(歌、フルート)、
花井尚美(歌)、
藤澤絵里香(歌、ダルシマー)、
岡庭弥生(歌)、
矢野薫(オルガネット、プサルテリー)、
中村孝志(スライド・トランペット、コルネット)、
わだみつひろ(パーカッション))
世界的なリコーダー&コルネット奏者、濱田芳通が渾身のパワーとアイディアをこめて放つ超大作。音を聴けば誰もが納得、ジャンル横断型音楽の登場。アントネッロの通常編成は3名だが、ここではかつてない大編成、声楽4名を含む計10名によるもの。ここで濱田は、多くの文献からこの時代には地声による発声が用いられていた、との結論を導き出し、クラシック的な発声法ではなく、地声による歌唱をあえて採用している。これによって得られた効果は歴然。魔術か呪術を思わせるかのような、圧倒的なパワーをもって我々にせまってくる。これは、奇しくもアラブ世界に通じていたイベリア半島の当時の雰囲気をも想起させる。濱田自身が「これまでで最高のメンバー」と満を持して世に送り出すこの壮大なる音絵巻、興奮の坩堝を是非ご堪能ください!録音:2006年10月3-4日 東京・関口台第一スタジオ/24bit 96KHz
AMOE 10002
\2700
Naturale(ナトゥラーレ)
 濱田芳通:パッサカリア(即興演奏)、
 作者不詳:何を使って洗いましょう、
 ディエゴ・オルティス(c.1510-70):レセルカーダ、
 濱田芳通:タランテッラ(即興演奏)、
 ヨハン・ショープ(c.1590-1660):涙のパヴァーヌ、
 濱田芳通:パッサカリオ(即興演奏)、
 ディエゴ・オルティス:ラ・ガンバ、 
 アントニオ・マルティン・イ・コル編纂:ラス・フォリアス、
 バルトロメオ・デ・セルマ・イ・サラヴェルデ:草原と丘、
 濱田芳通:ロマネスカ(即興演奏)、
 ヴィンチェンツォ・ボニッツィ:甘き思い出、
 ジゥーリオ・カッチーニ(c.1545-1618):泉に野に、
 ジローラモ・ダラ・カーサ(1543-c.1600)に基づく:
  パッサカリア《小さなジャック》
アントネッロ
(濱田芳通(コルネット、リコーダー)
西山まりえ(バロック・ハープ、チェンバロ)
石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ))
ブックレット解説:白石和良(音楽ライター)
ジャケット・アートワーク:さそうあきら(漫画家)
世界的なリコーダー&コルネット奏者、濱田芳通によるアドリブをふんだんに含む新たな古楽演奏。クラシック・ファンのみならず、ワールド・ミュージック、ヒーリング、ジャズなどの音楽ファンをも魅了する画期的なアルバム。濱田芳通はルネサンス・コルネット奏者として世界からその動向を注目され、ルネサンス時代の文献に残るサイド・アンプッシャー奏法(口の真ん中にマウスピースを当てず、サイドを用いる)復興の先駆者です。マウスピースが極端に小さく、演奏至難なルネサンス・コルネットを自在に操る能力は、ホルンのデニス・ブレインに例えて賞賛される声もあがるほど。また表現力豊かなアドリブは、マイルス・デイヴィスにも匹敵すると言えるだろう。パッサカリア、ロマネスカ、タランテッラ、パッサカリオはすべて濱田芳通のオリジナル作品。彼は「本来の古楽とは即興性の強いものであり、楽譜重視のクラシックとはかけ離れた存在」と考え、多くの作品でアドリブを実践してきましたが、これらオリジナル作品はその考えを一歩進め、中世・ルネサンス時代のスタイルを用いつつ新たな音楽創造を目指したものとなっている。録音:2006年6月22?23日 マリンカルチャーセンター マリンホール

ATMA 1CD¥2000

SACD2 2527
(SACD Hybrid)
\2400
マレ:「セメレ」〜序曲と舞曲集 ヴィーラント・クイケン指揮
モントリオール・バロック
映画「めぐり逢う朝」で知られるフランスのヴィオールの名手で作曲家、マラン・マレ(1656-1728)、映画のおかげでヴィオール曲はかなり知られたが、彼はリュリのオペラ上演にも深い関わりがあり、また自身オペラの作曲もしていることは、あまり知られていない。この「セメレ」は近年再発見されたもので、その中から序曲と舞曲を集めている。大御所ヴィーラント・クイケンとモントリオール・バロックの演奏は、知られざるマレの姿を見事に浮き出している。SACDでの発売と言うのも嬉しい。
ACD2 2351 ビートルズ・バロック 3
 アクロス・ザ・ユニバース,愛こそはすべて,アンド・アイ・ラブ・ハー,
 ゲッティング・ベター,グッド・ナイト,ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン,
 ハー・マジェスティー,ヒア・カムズ・ザ・サン,ヘイ・ジュード,
 アイ・ウォント・ユー,オー!ダーリン,ストロベリー・フィールズ・フォーエバー,
 サン・キング,ジス・ボーイ,ロング・アンド・ワインディング・ロード,
 ホワイ・ドント・ウィー・ドゥー・イット・イン・ザ・ロード,恋におちたら
フランシス・コルプロン指揮
レ・ボレアド
カリーナ・ゴーヴァン(S)
話題となった第1集(ACD2 2218),第2集(ACD2 2268)に続く、久々の第3集。今回もエリック・ミルンズの編曲による優しいバロック仕立てになっている。
ACD2 2398 パーセル:
 「アーサー王」,「妖精の女王」,「ドン・キホーテ」,
 「エディプス王」,「ディドーとエネアス」からのアリア、ほか
カリーナ・ゴーヴァン(S)
フランシス・コルプロン指揮
レ・ボレアデ
パーセルのセミ・オペラの代表作、「アーサー王」と「妖精の女王」を中心にした舞台音楽集。カナダのソプラノ、カリーナ・ゴーヴァンは、ここ数年で大きく名声を高めている人で、ATMAからも既にACD2 2352のフランス・バロックの声楽作品集など数枚をリリースで登場、またNAIVEレーベルから発売されたヴィヴァルディの「ティート・マンリオ」のマンリオ役も素晴らしいものだった。このパーセルでも、彼女の美が存分に生かされている。
ACD2 2347 フックス:“トルコ風”
 フルート・ソナタ K.37,教会ソナタ ニ短調 K.320,
 パルティータ「トゥルカリア」 ハ短調 K 331,アヴェ・レジーナ K 206,
 アヴェ・レジーナ K 205, 救い主を養い給う御母 K 185,
 救い主を養い給う御母 K 197
カルダーラ:シンフォニア ニ短調「イエスの受難」
バディア:カンタータ「ラ・フェニーチェ」
モニカ・マウヒ(S)
マティアウ・マウテ指揮
アンサンブル・カプリス
今年、突然レクイエムがブームとなって驚かされたのが、ヨハン・ヨーゼフ・フックス(1660-1741)。バッハやヘンデルより二世代も前の人。ここではそのフックスの作品を中心に、アントーニオ・カルダーラ (1670-1736)、カルロ・アゴスティーノ・バディア(1672-1738)の作品を収録。フックスは、ウィーンを中心に活躍、まだ20歳代の1683年には、オスマン帝国のウィーン包囲という危機も体験しているので、トルコ風の音楽には、後の時代とまた違った感覚がある。バディアのカンタータ「ラ・フェニーチェ」は世界初録音。
ACD2 2374 マレ:
 3つのヴィオールのための組曲 ニ短調 第1集と第2集,
 リュリ氏のための墓
レ・ヴォア・ユメーヌ
〔スージー・ナッパー(ヴィオラ・ダ・ガンバ),
マーガレット・リトル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)〕
ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
マラン・マレはヴィオールと通奏低音の曲集を5つ出版している。そのうち、1717年刊の第4集には、3つのヴィオールのための作品が収録されている。ここでは、サン=コロンブのヴィオール曲集のシリーズで高い評価を得ているレ・ヴォア・ユメーヌに、大御所ヴィーラント・クイケンを加えた豪華メンバーによる演奏、マレのこだわりがひしと伝わってくる演奏になっている。
ACD2 2511 バッハ:
 カンタータ「泣き、嘆き、憂い、怯え」 BWV.12?序曲
 コラール「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」 BWV.639
 トリオ・ソナタ ホ短調 BWV.528
 ソナタ ト短調 BWV.1020(偽作)
 サラバンドと変奏 ハ長調 BWV.990(偽作)
 カンタータ「わが片足すでに墓穴に入りぬ」 BWV.156〜序曲
 オーボエ・ダモール協奏曲 イ長調 BWV.1055
  (チェンバロ協奏曲からの復元)
 コラール「最愛のイエスよ、われらここに集いて」 BWV.633
 結婚カンタータ「いまぞ去れ、悲しみの影よ」 BWV.202〜ガヴォット
ルイーズ・ペレリン(Ob)
ドン・アンドレ・ラベルジュ(Org)
バッハのオーボエ作品を、偽作も含めて収録。ルイーズ・ペレリンは、カナダ生まれで現在はスイス在住のオーボエ奏者。非常に響きの美しいオーボエ奏者。ドン・アンドレ・ラベルジュは、ケベックのセント・ベノー・デュ・ラクのベネディクト派修道院のオルガニスト。
ACD2 2392 ヘンデル:
 「リナルド」,「ジューリオ・チェーザレ」,「ロデリンダ」からの
  アリア,
 グローリア,「アチスとガラテア」抜粋
スージー・ルブラン(S)
スティーヴン・スタッブズ指揮
アンサンブル・アリオン
アレクサンダー・ワイマン指揮
モントリオール・バロック・アカデミー
エリック・ミルンズ指揮
レ・ボレアデ、ほか
2005年に、カタログ付で発売されたACD2 2387の通常盤仕様。既発のCD3枚(ACD2 2260、ACD2 2215、AC2 2302)からのコンピレーション。11月に来日するATMAの看板アーティスト、スージー・ルブランの美しいソプラノの声を堪能できる1枚。

AUDITE

AU 92564
(SACD HYBRID)
\2500
起きよ、地を裁く者よ!〜聖なるオルガン音楽
 (1)アイノ・シューベルト:
  マニフィカート〜第8音階による三枚折り祭壇画 
 (2)ロイプケ:詩篇第94番 
 (3)バウアーザックス:山上の垂訓 
 (4)ヘッセンベルク:正義の太陽 
 (5)レオナルディ:「今や主を喜べ、全ての世界よ」による即興曲
ベルンハルト・レオナルディ(Org)
作品の魅力、演奏の聴き応え、録音の素晴らしさがまさに三位一体となったオルガン名曲集。僅か24歳で世を去り師リストを嘆かせた夭折の天才ロイプケ(1834-1858)の情熱と敬虔が同居した注目すべきロマン派宗教オルガン曲を始め、宇宙の広大さを音で表現したようなアイノ・シューベルト(1928-)の作品など、19世紀ロマン派の時代から今日までの宗教的オルガン作品の感動的な世界をSACDサラウンドの素晴らしい録音によって鑑賞できる。オルガンはザールブリュッケンの聖ヨハン教会のもので、この教会で楽長を務めるレオナルディがオルガン独奏のみならず、静寂から歓喜に至る自作品「今や主を喜べ、全ての世界よ」による即興曲を披露している。録音:2006年3月

AVANTI CLASSIC

KDW 1
(SACD Hybrid)
\3000
ファイヤー・ダンス
カールマン・チェーキ、ロビー・ラカトシュ編曲:
 1.炎の踊り-
  ジプシー・ボレロ-ツィツコム・パラフレーズ (J.シュハ・バログ)
 2.パパ、見守っていて (ミシェル・ルグラン)
 3.チフリコ (ルーマニア伝承曲)-
  ゴット・ア・マッチ (チック・コリア)
 4.バラノチカのキャンディー (ロシア伝承曲)
 5.私の行くところにはいつも (R.ラカトシュ)
 6.ディヴェルティメント (レオー・ヴェイネル)
 7.残されし恋には (シャルル・トレネ)
 8.イントロ (R.ラカトシュ)
 9.さくらさくら (日本古謡)
 10.ジャンゴ (ジョン・ルイス)
 11.ビハリの思い出に (イヴォ・チャーンパイ) -
  ヘイレ・カティ (ヤーノシュ・ビハリ)
 12. 6月11日の夜想曲 (カールマン・チェーキ)
ロビー・ラカトシュ&アンサンブル
ロビー・ラカトシュ(Vn)  ラースロー・ボーニー(第2Vn)
カールマン・チェーキ(P)
エルネスト・バンゴー(ツィンバロン)
オスカール・ネーメト(コントラバス)
アッティラ・ロントー(Gtr)
ハンガリーの伝説的なジプシー・ヴァイオリニストの家系に生まれ、ブダペストのベーラ・バルトーク音楽院でクラシック音楽も学び、弱冠19歳にして首席で卒業、数々の巨匠たちとの共演を果たし、その腕前をメニューインも絶賛したという鬼才、ロビー・ラカトシュ。その類稀なるテクニックとセンスで世界中を沸かせ続けている。レーベル移籍後の第一弾、4年ぶりのオリジナル・アルバムとなる本作は、ジプシーをルーツにもちながらも、トラッドにとどまらず、ジャズ界の巨匠たちの作品から、日本古謡の《さくらさくら》まで、ジャンルの壁をいとも簡単に飛び越え、まさに“燃え上がる”ような怒涛のパフォーマンスを繰り広げている。知られた名曲の、知られざる魅力を引き出す、脅威の演奏集団ラカトシュ・アンサンブルの魅力を、存分にご堪能ください。日本語解説・帯付
5414706 10242
(SACD Hybrid)
\2700
クレズマー・カルマ ロビー・ラカトシュ&アンサンブル
ロビー・ラカトシュ&アンサンブルによる、2007年最新作。彼が率いるアンサンブルに加え、フランツ・リスト室内管、ユダヤ人シンガー、ミリアム・フックス、イタリアのアコーディオン名手アルド・グラナートらが参加し、クレズマー(東欧起源のユダヤ音楽)風味濃厚な仕上がりとなっている。もちろん、ジプシーをルーツにタンゴ、ジャズ、ファンク等々さまざまな要素を取り込んで自分のカラーに染めてしまう、ユニークなエンターテイメント性と、怒涛の超絶テクニックも健在。

BIS 1CD¥2400

BIS SA 1551
(SACD Hybrid)
\2500
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.34
 (1)第1番
  「何と美しいことでしょう、暁の星が照り輝くのは」BWV1
 (2)第126番
  「我らを保たせたまえ、主よ、あなたの御言葉のもとに」BWV126
 (3)第127番「主イエス・キリスト、真の人にして神」BWV127
キャロリン・サンプソン(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、
ゲルト・テュルク(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明(指揮)
バッハ・コレギウム・ジャパン
SACDハイブリッド盤。127番《主イエス・キリスト、真の人にして神》が聴きもの。とりわけ美しいのが第3曲のアリアで、2本のリコーダーと弦のピツィカートが刻む「死の鐘」に乗ってオーボエとソプラノが歌う「天国での安らぎ」。これは全カンタータ中、最も美しいアリアと言っても過言でないもの。続くトランペットとバスが語るこの世の終わりの描写とあいまって、劇的に音楽化されたキリスト教の奥義を目の当たりにすることができる。
BIS SA 1598
(SACD Hybrid)
\2500
コルネットの黄金時代
 (1)ハーバート・クラーク:お披露目/波の花嫁
 (2)カール・ヘーネ:スラヴ幻想曲
 (3)グリーグ:ロンダーネにて
 (4)パーシー・コード:ゼルダ
 (5)テオドル・ホーホ:北欧幻想曲
 (6)ジョン・ハートマン:ファシリータ
 (7)オスカル・ボルグ:夏の気分
 (8)ディニク:ホラ・スタッカート
 (9)フランク・サイモン:柳のさざめき
 (10)ヘルマン・ベルシュテット:ナポリ
ウーレ・エドヴァルド・アントンセン(コルネット)、
インガル・ベルグビィ指揮
王立ノルウェー海兵バンド
SACDハイブリッド盤。「モーリス・アンドレ以来の逸材」と称されたアントンセン期待の新録音。スーザ・バンドのコルネット奏者として名を馳せたハーバート・クラークをはじめ、この楽器の名手たちが作曲したものを集めており、さすが楽器の機能を熟知した人たちならではの沸き立つような魅力に酔わされる。アントンセンの香り高く完璧な演奏も驚愕。
BIS SA 1301
(SACD Hybrid)
\2500
プロコフィエフ:バレエ音楽「ロミオとジュリエット」
 (1)第1組曲 (2)第2組曲 (3)第3組曲
アンドリュー・リットン指揮
ベルゲン・フィル
SACDハイブリッド盤。名指揮者アンドリュー・リットンがBIS初登場。それもベルゲン・フィルとの共演というのが興味津々。曲はSoftbankのCFで使われて人気が出たプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」。グリーグで名を売った同オケだが、プロコフィエフでも絶妙なリズム感を聴かせてくれる。
BIS 1525 シベリウス:
 (1)火の起源 Op.32
  (1902年オリジナル版)/同曲(1910年改訂版)
 (2)サンデルスOp.28
  (1898年オリジナル版)/同曲(1915年改訂版)
 (3)おまえに勇気があるか Op.31の2
  (1911年第2版)/同曲(1914年第4版)
 (4)カンタータ「放たれた女王」 Op.48
  (1910年女声合唱版)
 (5)フィンランド狙撃兵行進曲 Op.91の1
  (1918年男声合唱と管弦楽版)
 (6)急流下りの花嫁たち Op.33(1943年合唱版)
 (7)恋する人(1894年テノール、男声合唱と弦楽版)
トムミ・ハカラ(Br)、
トム・ナイマン(T)、
イール男声Cho、
オスモ・ヴァンスカ指揮
ラハティSO
BISならではのあっぱれ徹底企画。声楽を含む管弦楽作品を集めているものの、いずれも通常聴くことのできない版によるのが特別。全10曲中7曲が世界初録音。なかでも「恋する人」の1894年テノール、男声合唱と弦楽オケ版が絶品。まるで初めて聴くような新鮮さ。
BIS 1427 シュニトケ:チェロとピアノのための作品集
 (1)チェロソナタ第1番(1978)
 (2)同第2番(1993/4)
 (3)無伴奏チェロのための即興曲(1993)
 (4)ムジカ・ノスタルジカ(1992)
 (5)エピローグ〜
  バレエ音楽「ペール・ギュント」より(1993)
トーレイヴ・テデーン(Vc)、
ローランド・ペンティネン(Pf)
BIS久々の新録音によるシュニトケ作品。シュニトケには大物チェロ奏者の友人が多かったため、優れたチェロ曲を残している。テデーンとペンティネン余裕の演奏で、暗く病的なシュニトケの世界を愉しむことができる。
BIS 1665/66
(3CD 2枚価格)
\4800→¥4490
ラフマニノフ:交響曲全集
 (1)交響曲第1番ニ短調 Op.13
 (2)同第2番ホ短調 Op.27
 (3)同第3番イ短調 Op.44
 (4)ユース・シンフォニー
 (5)交響詩「ロスチスラフ王子」
 (6)ヴォカリーズ(作曲者編)
オーワイン・アーウェル・ヒューズ指揮
スコティッシュ・ナショナルO
壮大な演奏と欧米で絶賛されているヒューズのラフマニノフの交響曲が待望のセット発売。3枚組ながら2枚価格なうえ、若書きの「ユース・シンフォニー」や交響詩「ロスチスラフ王子」も入っているのが魅力。
BIS SA 1519
(SACD Hybrid)
\2500→2290
シューマン:
 (1)交響曲第2番ハ長調 Op.61
 (2)交響曲第4番ニ短調 Op.120(原典版)
 (3)「ゲーテのファウストからの情景」序曲
 (4)序曲「ジュリアス・シーザー」Op.128
トーマス・ダウスゴー指揮
スウェーデン室内管
SACDハイブリッド盤。期待の俊英トーマス・ダウスゴー、BIS初登場。ダウスゴーとスウェーデン室内管といえば、SIMAXレベールに録音したベートーヴェンの交響曲全集が高い評価を受けているが、今回はシューマン・シリーズ。第4番は原典版による演奏なうえ、あまり聴く機会のない序曲も含まれていて貴重。小編成で透明なサウンドを持つスウェーデン室内管の響きが、「灰色の管弦楽法」と評されるシューマンのイメージを一新させる。
BIS SA 1505
(SACD Hybrid)
\2500
音楽と甘美な詩〜1600年頃の歌とリュート独奏曲
 (1)ジョンソン:アルメン/五尋の深みに/パヴァン
 (2)モーリー:ティルシスとミルラ/悲しみよ来たれ
 (3)ダウランド:
  訴えるべきか、慈悲を請うべきか/
  行け、透き通った涙よ、 言葉で心を動かしてみようか
 (4)カプスベルガー:トッカータ
 (5)ディンディア:あの真っ赤な薔薇/私の涙の海から
 (6)ヒューウェット:ファンタジーア
 (7)シンメルプフェニック:懐かしい昔
 (8)シュッツ:神よ、われを助けに急ぎたまえ
 (9)ゲドロン:人間よ、嘆くのはやめなさい
 (10)ボエセ:フィリスは呑気者
 (11)ムリニエ:穏やかな暗い夜
エマ・カークビー(S)、
ヤコブ・リンドベルイ (Lute)
SACDハイブリッド盤。来る2月に来日ツアーが予定されているカークビーとリンドベルイ。公演曲と非常に重なるアルバムが登場。プログラムも魅力的ながら、注目なのはリンドベルイの用いているリュート。16世紀前半の作らしく、保存の難しいこの楽器としては、使用可能な最古のものとされる。ルターの宗教改革期の音を聴くことができる。
BIS SA 1473
(SACD Hybrid)
\2500
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集 Vol.4
 (1)ピアノソナタ第12番変イ長調 Op.26
 (2)同第13番変ホ長調 Op.27の1
 (3)同第14番嬰ハ短調 Op.27の2「月光」
 (4)同第15番ニ長調 Op.28
ロナルド・ブラウティハム(Fp)
SACDハイブリッド盤。欧米で絶賛されているブラウティハムのベートーヴェン第4弾。今回は「月光」を含む幻想曲風の2曲が含まれているのに注目。フォルテピアノによる清新な解釈は新たな発見も多く、目からウロコが落ちる連続。
BIS 1312
\2400→¥2190
エイヴィン・グローヴェン:
 (1)「ヒャラル・リョド」序曲 Op.38
 (2)交響曲第1番「山脈に向いて」Op.26 (1938)
 (3)ノルウェー交響舞曲第1番 Op.43 (1956)
 (4)同第2番 Op.53 (1967)
エイヴィン・アードラン指揮
スタヴァンゲルSO
エイヴィン・グローヴェン (1901-1977)はノルウェーの作曲家にして民族音楽学者。民俗音楽の豊かな伝統を持つ地方に生まれ育ち、民俗楽器も巧みに演奏した。作曲家としてはあまり顧みられていないが、その作品は民謡本来の旋律的・リズム的性格を保ちつつも、独自の和声的な音楽を展開していて興味津々、北欧音楽ファンは無視できない。
BIS NL 5030
\2400
スンドの響き〜男声合唱編曲集
 ラヴィアンローズ、ラ・クカラチャ、ロンドンデリーの歌、
 バークレー広場でナイチンゲールが鳴くほか
ロベルト・スンド指揮
オルフェイ・ドレンガル男声Choほか
スウェーデンを代表する男声合唱団オルフェイ・ドレンガル。力強くて透明なアンサンブルが魅力だが、ここでは世界各国でポピュラーな曲をスンドの編曲で披露している。聴きものは日本でもおなじみのメキシコ民謡「ラ・クカラチャ」。私達が通常聴くものとは随分印象が異なるが、こういう歌い方もなかなかオツ。
BIS 1697/1700
(15CD4枚価格)
\9600→¥8760
シベリウス大全集
 交響曲、管弦楽曲、劇音楽、
 室内楽曲、ピアノ曲、声楽曲すべてを網羅
オスモ・ヴァンスカ&ラハティSO、
ネーメ・ヤルヴィ&エーテボリSO、
レオニダス・カヴァコス(Vn)、
アンネ=ソフィ・フォン・オッター(Sop)ほか多数
来年はシベリウス歿後50年にあたる。この作曲家に執念を燃やしてきたBISが、ついに「シベリウス大全集」をまとめた。全15枚、総収録時間19時間という浩瀚なものが、CD4枚分の価格という驚くべき廉価でお求めいただけることとなった。演奏はヴァンスカ、ヤルヴィといった今日のシベリウス演奏像を作り上げた人々により、もちろん最高水準。さらに英・独・仏・フィンランド語・日本語による132ページの充実解説書つき。
BIS 1567
→¥2190
モーツァルト(フンメル編曲):
 ピアノ協奏曲第18番変ロ長調 K.537(室内楽版)
 交響曲第40番ト短調 K.550(室内楽版)
白神典子(Pf)、
ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)、
ピーター・クレメント(Vn)、
ティボール・ベーニ(Vc)
モーツァルトのピアノ協奏曲を愛弟子フンメルが室内楽用に編曲したシリーズの最終巻。フンメルは編成だけでなく、ピアノ・パートも原曲を歪めない範囲内でロマン派風に書き直している。フンメル編曲のピアノ協奏曲は全部で7作あり、今回で完了だが、フィルアップに同編曲者・同編成による交響曲第40番が入っているのも魅力。モーツァルト・イヤーの最後を飾る注目盤。
BIS SA 1531
(SACD hybrid)
¥2500
グリーグ:オーケストラ伴奏歌曲集
 歌劇「オラヴ・トリグヴァソン」からの場面 Op.50
 南の僧院の門にて Op.20
 6つの歌曲
  (ソルヴェイグの歌/ソルヴェイグの子守歌/
  モンテ・ピンチョから/白鳥/
  過ぎし春/ヘンリク・ヴェルゲラン)
 ルンダルネにて Op.33の9(ハルヴォルセン編曲)
スールヴェイ・クリンゲンボルン(S)、
インゲビョルグ・コスモ(Ms)、
トロン・ハルスティン・モーエ (Br)、
マリタ・ソルベア (S)、
コール・ヴェスト、ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
ベルゲン・フィル&同Cho
SACDハイブリッド盤。グリーグはピアノの名手で魅力的な作品を多く残しているが、オーケストラから絶妙な色彩を引き出す才にも恵まれていた。当CDには未完の歌劇をはじめ、オーケストラ伴奏付き独唱曲がすべて収められている。歌手はいずれもノルウェー人で、表現は絶品。ことに「ソルヴェイグの歌」や「過ぎし春」は涙なしでは聴けない。来年のグリーグ・イヤーのさきがけとなる一枚。
BIS 1470 サン=サーンス:
 (1)ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調 Op.61
 (2)ワルツ形式による練習曲によるカプリス(イザイ編曲)
 (3)アンダルシア奇想曲 Op.122
 (4)「ノアの洪水」序曲 Op.45(弦楽オーケストラ)
 (5)ウェディング・ケーキ Op.76(ピアノと弦楽オーケストラ)
 (6)アレグロ・アパッショナート Op.70(ピアノとオーケストラ)
(1)(2)ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)、
(5)(6)ヘイニ・カルッカイネン(Pf)、
キース・バケルス、
ジャン=ジャック・カントロフ指揮
タピオラ・シンフォニエッタ
カントロフによるサン=サーンスの管弦楽曲シリーズの最新盤。ここではカントロフが指揮のみならず、名作ヴァイオリン協奏曲第3番の独奏も務め、名人芸を発揮しているのも注目。ピアノの協奏的小品も入っているが、「アレグロ・アパッショナート」の真摯さは非常に感動的。
BIS 1444 ニールセン:初期室内楽曲集
 ヴァイオリンソナタ ト長調 (1881/2)
 2つのヴァイオリンのための二重奏曲第1番 (1883)
 ロマンス ニ長調 (1883頃)
 弦楽四重奏曲(第1番)ニ短調 (1883)
 弦楽四重奏曲(第2番)ヘ長調 (1887)
 2つの弦楽四重奏断章 (1887)
 ロマンス Op.2(ヴァイオリンとピアノ版)
ゲオルギオス・デメルツィス(Vn)、
マリア・アステリアドウ (Pf)、
新ヘレニックSQ
いずれも辞典にさえ載っていない作品だが、カール・ニールセンが10代半ば、正式に作曲を学ぶ以前の習作集。ニールセンというと晦渋なイメージがあるが、いずれもナイーヴな感性と人好きするメロディにあふれている。北欧音楽ファン必聴の一枚。

BISCOITO FINO

BC 219
\2300→¥2090
ベートーヴェン:
 交響曲第5番 ハ短調op.67/
 交響曲第7番 イ長調op.92
ジョン・ネシュリング指揮
サン・パウロ響
ラテンアメリカのベートーヴェンというと、ついカルロス・パイタの「豪快な」演奏などを思い出すのはちょっと古い人かもしれない。このベートーヴェンはそんな先入観を一掃するクールで緻密な演奏。指揮者のネシュリングは1947年生まれ、なんとシェーンベルクやボダンスキーの血を引くサラブレット。さらにスワロフスキー、バーンスタインの薫陶を受けてまさに指揮界の王道を歩んできたキャリアもすごいのだが、「蜘蛛女のキス」など映画音楽も数多く作曲する、もうあきれてしまうほどの才能の持ち主!そんな彼とサン・パウロ交響楽団の演奏は主題反復をしていても重い印象は皆無で、すっきり聴けてしかもベートーヴェンのツボはしっかり押さえた演奏。ブラジル音楽にたとえるならサンバではなくボサノバテイストの味わいに例えられるような不思議な魅力を放っている。録音:2005年9月
第35号臨時速報版でお知らせ済み。

BONGIOVANNI

GB 5632
\2200
モーツァルト:2つのチェンバロのためのソナタ集
 四手のためのソナタ ハ長調 K.19d
 四手のためのソナタ ニ長調 K.381(123a)
 四手のためのアンダンテと5つの変奏曲 ト長調 K.501
 2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448(375a)
 フーガ ト短調 K.401(375e)
マリア・クロティルデ・シエーニ(Cemb)
カーティア・ロッチ(Cemb)
チェンバロによる2台の鍵盤のための作品集。チェンバロ2台だと、ピアノ2台や、フォルテピアノ2台とも全く違った、雅なモーツァルトになるのが面白いもの。マリア・クロティルデ・シエーニはローマのチェンバロの大御所的存在。カーティア・ロッチはその高弟。録音:2006年9月,ローマ
GB 2415
(2CD)
\4400
ニコリーニ:「確かめられた嫉妬」 ドンナ・ベレニーチェ・ベッラグラーツィエ(S 田邊織恵)
フランチェスカ・カッシナーリ(Ms エリゲッタ)
ロベルタ・マメーリ(S リヴィア)
サン・ウク・パク(Bs ドン・マトゥージョ・カピトリーノ)
ジャンルカ・パゾリーニ(T レリオ)
マウーロ・ボンファンティ(Br チッチェリーニ公爵)ほか
ファブリツィオ・ドルシ指揮
アミリカーレ・ザネッラ響
ジュゼッペ・ニコリーニ(1762- 1842) は、ピアチェンツァ生まれの作曲家。父も町のオルガニストという恵まれた環境で、父から学んだ後、1778年から1784年までナポリに留学、チマローザからも教えを受けている。1793年に初のオペラを発表、以来人気作曲家として各地で活躍、45のオペラを残したと伝えられている。1819年にピアチェンツァの大聖堂のマエストロ・ディ・カペラになった。チマローザ(1749年生まれ)とロッシーニ(1792年生まれ)のちょうど間の世代で、プレ・ロッシーニ世代のイタリアオペラを知るには打ってつけの存在。「確かめられた嫉妬」は、1804年に1幕の軽いオペラとして初演され、1808年に2幕のオペラ・ブッファに改作されたもの。この録音では後者が用いられている。いたるところでロッシーニを生地ピアチェンツァでの復活上演で、しっかりした演奏。ベレニーチェ役に、関西を中心に活躍されているソプラノ、田邊織恵さんが出演、大変素晴らしい歌を聞かせてくれている。2006年12月29日に吹田メイシアターの第9公演に出演予定。録音:2004年5月14日
GB 1197
\2200
チェーザレ・バルデッリ アリア集
 ドニゼッティ:「ルチア」
 ヴェルディ:
  「ナブッコ」,「アッティラ」,「リゴレット」,「トロヴァトーレ」,
  「トラヴィアータ」,「運命の力」,「オテッロ」
 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」
 レオンカヴァッロ:「道化師」
 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」,「フェドーラ」
 プッチーニ:「トスカ」
チェーザレ・バルデッリ(Br)
チェーザレ・バルデッリ(1910-2000)は、ピサ生まれのイタリアのバリトン。イタリア以上に、米国で人気の高かったバリトンで、1970年代まで息の長い活躍をした。録音:1942-1972年

CASCAVELLE

VEL 3100
(10CD)
\5700→¥5390
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
 CD1:第14番「月光」、第11番、第1番
 CD2:第20番、第9番、第10番、第32番
 CD3:第5番、第30番、第17番「テンペスト」
 CD4:第28番、第6番、第2番
 CD5:第31番、第7番、第18番「狩」
 CD6:第21番「ワルトシュタイン」、第25番、第4番
 CD7:第24番「テレーゼ」、第15番「田園」、第27番、第12番
 CD8:第23番「熱情」、第13番、第16番
 CD9:第26番「告別」、第3番、第8番「悲愴」
 CD10:第19番、第29番「ハンマークラヴィーア」、第22番
アルド・チッコリーニ(Pf)
使用ピアノ:スタインウェイ D274
1925年ナポリ生まれ、80歳を過ぎてもなお真摯にピアノに向かい合う巨匠アルド・チッコリーニ。100歳まで演奏を続けたいと語るチッコリーニ、その闊達とした姿に多くのファンを魅了し続けている。イタリア出身ながらロン=ティボー国際コンクールに優勝、1949年からパリに移住、長らくパリ国立高等音楽院の教授を務め、1971年にフランス国籍取得。フランス音楽はもちろんモーツァルトやベートーヴェンのスペシャリストとしても知られるチッコリーニ。このセットに収められた全曲録音はBongiovanniレーベルから発売され、長らく廃盤となっていたベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集の再発BOX。伝統を感じる堅実さ、率直な感性から描き出される美音、ダイナミックさとデリケートさをあわせ持つタッチ。チッコリーニの歩んできた音楽人生を体現するような演奏。録音:1995年(CD1,CD2,CD3)、1996年(CD4,CD5,CD7)、1997年(CD6,CD8,CD9) 1998年(CD10-第19番)、1999年(CD10-第29&22番)
VEL 3104
\2300
ワインベルク:ピアノ三重奏曲 Op.24
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番 Op.67
ウィーン・レシェティツキ三重奏団
【スタニスラフ・チーホノフ (Pf)、
クララ・フリーダー (Vn)、
クリストフ・ダヴィド・パンティヨン (Vc)】
師弟的な絆で結ばれたショスタコーヴィチとワインベルクが第2次世界大戦末期に作ったピアノ三重奏曲。どちらもシリアスな内容ながら、ユダヤの旋律を用い、独特なエネルギーに満ちていて聴き応え満点。2003年にデビューしたウィーン・レシェティツキ三重奏団。新グループながらベテランのロシア、オーストリア、スイス人音楽家から成り、ヨーロッパで注目されている。
VEL 3106
\2300→¥2090
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調Op.47「革命」 アルミン・ジョルダン指揮
スイス・ロマン管
CASCAVELLEがショスタコーヴィチ生誕100年記念におくる一枚は、スイスの生んだ国際的な指揮者ジョルダンが振った大傑作「革命」交響曲。1985年から97年まで首席指揮者と音楽監督を務めた手兵スイス・ロマンド管とのアメリカ・ツアーにおけるライヴ。しかも、このライヴが行なわれた1987年は、作品が初演された1937年11月からちょうど50年の節目にあたる。ジョルダンのショスタコーヴィチ録音では、同レーベルへのオペラ「鼻」も高評価を得ていたことも記憶に新しいところ。アンセルメ以来の黄金時代を築いたとの呼び声も高いアンサンブルは、見通しのすっきりした美しいサウンドが特徴。加えてここではライヴ特有の緊張感と熱も十分で、メモリアルにふさわしい内容といえるだろう。録音:1987年11月9日ロス・アンジェルス、UCLAロイス・ホール(ライヴ)

COVIELLO

COV 40613
\2400
ギリシャの風景〜ステラ・ドゥフェクシスによる歌曲集
 シューベルト:
  ギリシャの神々(断片) D.677、アティス D.585、
  メムノンD.541、恋する女の手紙D.673、
  双子座に寄せる舟乗りの歌D.360
 ドビュッシー:ビリティスの3つの歌(パンの笛、髪、水の精の墓)
 ショーソン:7つの歌より“ヘベ”
 ラヴェル:5つのギリシャ民謡
  (花嫁の歌-花嫁の目覚め、向こうの教会へ、
  私とくらべられる伊達男はだれ、乳香を摘む女たちの歌、何と楽しい)、
 トリパトス  他
ステラ・ドゥフェクシス(Ms)
アクセル・バウニ(P)
コミッシュオーパー専属歌手で数々のオペラにも出演しているドイツの女性歌手ステラ・ドゥフェクシスによる、ギリシャにまつわる歌曲を集めたアルバム。シューベルト、ドビュッシー、ラヴェルなどの作曲家による作品やコナディス、クリスティアン・ジョスト、ディミトリス・ミトロプーロスといったギリシャ出身の作曲家による歌曲などを収録。ステラ・ドゥフェクシスの豊かな声量でギリシャ民謡風に魅力的な作品に仕上げている。
COV 30614
(SACD Hybrid)
\2400→¥2190
ブルックナー:交響曲第3番ニ長調第1稿(ノヴァーク版) マルクス・ボッシュ指揮
アーヘン響
ドイツ有数の古都アーヘンにそびえる大伽藍、聖ニコラウス教会でのライヴ録音。第8番(COV30301)、第7番(COV30405)、第5番(COV30509)に続いて第3番が登場。ドイツ最古のオーケストラのひとつアーヘン響は、R. シュトラウス、ワインガルトナー、ムック、プフィッツナー、クレメンス・クラウスそしてカラヤンが関わりを持った名門楽団。大聖堂の豊かな残響に包まれて聴く音楽格別の美しさ。音楽総監督を務めるドイツ期待の指揮者、マルクス・ボッシュも手兵アーヘン響を率いて若々しさに満ち溢れた見事な演奏を聴かせてくれる。録音:2006年5月6日(ライヴ)アーヘン、聖ニコラウス教会
COV 40611
(SACD Hybrid)
\2400
ささやかな贈り物〜イギリス・アメリカの作曲家による合唱曲集
 コープランド:アメリカの古い歌より〜
  ”ささやかな贈り物”(男性合唱とピアノのため)
 ブリテン:
  聖セシリア讃歌 作品27、
  若者マスグレーブとバーナード夫人のバラード(男性合唱とピアノのため)
 民謡編曲集より(男性合唱、ピアノと打楽器のため)〜
  美しいマリー伯爵、サリーの園、リヴァー・クロムウェル
 ティペット:5つの黒人霊歌〜オラトリオ《我らが時代の子》より
 コープランド:
  アメリカの古い歌より〜“船乗りの踊り”、
  “ペテン師”、私は町から猫を連れてきた“(男声合唱とピアノのため)
 バーバー:アニュスデイ 作品11
 ランドール・トンプソン:アレルヤ 
 バーバー:ストップ・ウォッチと地形地図
 コープランド:
  アメリカの古い歌より〜”ささやかな贈り物”(女性合唱とピアノのため)
サイモン・ハルゼー指揮
フィリップ・マイヤーズ(P)
ベルリン放送合唱団
COV 30607
(SACD Hybrid)
\2400
モーツァルト:
 ミサ ハ短調「戴冠式ミサ」K.317
 モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」K.165
 証聖者の荘厳な晩課(ヴェスペレ)K.339
 モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K.618
ドロテ・ミールズ(S)、
メラニー・フォルジェロン(Ms)、
クリストファー・ヴィットマン(T)、
マルティン・ベルナー(Bs)
マルクス・ボッシュ指揮
ザ・ヴォカペッラ・コーラス、
アーヘン響
モーツァルトの宗教曲から明るく清澄な響きの作品を集めた一枚。現存するヨーロッパ最古のオーケストラの一つであるアーヘン交響楽団と、ここで指揮を行っている1969年生まれのボッシュが1990年に設立した合唱団ザ・ヴォカペッラ・コーラスがきびきびしたテンポでモーツァルトの宗教曲を聴かせてくれる。ボッシュは2002年以来アーヘンの音楽総監督の任についている。録音:2006年3月
COV 60609
\2400
クリスチャン・ヨースト:ANGST アンクスト(不安) サイモン・ハルゼー指揮
ベルリン放送合唱団、
ムジーク・ファブリーク
「落下」「ヘルダーリン」「寒さ」「アモク〜狂った殺人者」「消去」の各章からなる1963年生まれのドイツ人作曲家ヨーストによる室内管弦楽と合唱による作品。ちなみにこの録音はベルリン・ゾフィエンザールで2006年1月に行われた世界初演の模様をライブ収録したもの。ANGST=不安というタイトルどおり、人間の内面に潜む「不安」を抉り出すような異様な迫力を備えた曲調で、無調の無機的な雰囲気と有機的な合唱との微妙なコントラストがスリリングな味わいを生み出している。ヨーストは90年代半ばから頭角を現した作曲家で、交響曲、ピアノ協奏曲、オペラなど手がけるジャンルは多岐にわたり、ノリントン、ラトルなどの著名な指揮者から委嘱作品を求められるなど注目の存在。録音:2006年1月
COV 20602
(SACD Hybrid)
\2400
カリッシミ:
 オラトリオ「ヨナ」オラトリオ「最後の審判」
 「主は言われた」「マニフィカト」
ガブリエリ:ソナタ第8番
カペラ・アンジェリカ
ヴォルフガング・カッチュナー指揮
ラウテン・カンパニー
17世紀のイタリアで最も活躍した作曲家の一人カリッシミ。彼作品の中で特に重要とされるのはオラトリオであり、その様式美は他の作曲家にも多大な影響を与えた。ラウテン・カンパニーは緊迫したカリッシミの精神世界を描き出している。録音2005年
COV 30612
(SACD Hybrid)
\2400
ミキス・テオドラキス:
 チェロと管弦楽のためのラプソディ(1998年)
 バレエ『テルエルの恋人たち』組曲(1958年)
ヨハネス・モーザー(Vc)
マルクス・ボッシュ指揮
アーヘン響
ギリシャが誇る作曲家、ミキス・テオドラキスの作品。現在来日中の若手チェリスト、ヨハネス・モーザーによるチェロと管弦楽のためのラプソディとスペイン、テルエル版ロミオとジュリエットの話で実在の物語を題材としたバレエ『テルエルの恋人たち』組曲を収録している。録音:2005年ライヴ

DENIS KUZNETSOV

DKCD 1
(2CD)
\1900
【CD1】
 ショパン:ポロネーズ変イ長調 Op.61「幻想」
 同:バラード第4番ヘ短調 Op.52
 同:スケルツォ第2番変ロ短調 Op.31
 リスト:スペイン狂詩曲
 同:ラ・カンパネラ
 ラフマニノフ:ピアノソナタ第2番変ロ短調 Op.36(第2稿)
デニス・クズネツォフ (Pf)
【CD2】
 シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 OP.6
 チャイコフスキー:ピアノソナタ ト長調Op.37
1982年モスクワ生まれ。モスクワ音楽院でゴルノスタエヴァ女史に師事。11歳の時モスクワ青少年ピアノコンクールで優勝したのを皮切りに、内外のコンクール多数入賞を果たしているロシア期待の新星。ブレハッチとコブリンが第2位となった2003年の浜松国際コンクールにも出場した。チャイコフスキーとラフマニノフのソナタで見せる超絶技巧と大柄かつ個性的な解釈は、往年のロシアの巨匠たちを彷彿させるものがある。今後ピアノ界最注目のひとりと言えるだろう。

DYNAMIC

CDS 526
(2CD)
\4200
ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」 マリアンナ・ピッツォラート(Ms イザベッラ) マキシム・ミロノフ(T リンドーロ)
マルコ・ヴィンコ(Bs ムスタファー)
ブルーノ・デ・シモーネ(Bs タッデーオ)
バルバラ・バルニェージ(S エルヴィーラ)
ホセ・マリア・ロ・モナコ(Ms ズルマ)
アレックス・エスポージト(Bs アリ)
ドナート・レンゼッティ指揮
ボローニャ市立歌劇場管、
プラハ室内合唱団
DYNAMICがお届けする、ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルのシリーズ、新刊!なんとつい数ヶ月前の最新録音。「アルジェのイタリア女」。このオペラの新録音自体久々のものだが、加えて歌手が皆新鮮ピチピチ。マリアンナ・ピッツォラートは、2004年にカサロヴァの代役で「タンクレーディ」のタイトルロールに抜擢、大成功を収めたシンデレラ・ガール。マキシム・ミロノフは、10月に藤原歌劇団の「ランスへの旅」で話題となったロシアのテノール。マルコ・ヴィンコも、2003年に藤原歌劇団の「イタリアのトルコ人」で大好評を博したバス。この三人はいずれもまだ若い歌手で、こうした才能を積極的に発掘するこのフェスティヴァルの意欲がズバリと当たっています。そこに、ベテランのブルーノ・デ・シモーネがタッデーオ役で加わって、存在感を出しています。ロッシーニの大御所、レンゼッティの指揮にボローニャのオーケストラと、バックも万全。第2幕のリンドーロのアリアは、ロッシーニが新たに書き直したものを使用している。なお、DVDでの発売が予定されている。録音:2006年8月12,15,19日,ペーザロ
CDS 520
\2200
カヴァッリ:
 5つのラウダーテのヴェスプロ
 8声のカンツォーナ
 「喝采せよ」(3声)
 「神よ、お恵みを」(3声)
 6声のマニフィカト
 「主をほめ讃えよ」(8声)
 「エルサレムよ、主をほめ讃えよ」
ブルーノ・ジーニ指揮
クレモナ・モンテヴェルディ合唱団
アンサンブル・ド・サックブティエ、ほか
モンテヴェルディの後継者として知られるヴェネツィアの作曲家、カヴァッリの宗教曲集。いずれもモンテヴェルディの衣鉢を継いだ名曲。ブルーノ・ジーニは、スカラ座少年合唱団を指導していたこともある合唱のプロ。2000年にクレモナのモンテヴェルディ合唱団の芸術監督に就任、精力的に活動している。録音:2006年5月11-14日
CDS 517
\2200
コルベッタ:作品集
 逃げて、逃げて(マントヴァのバッロ),シンフォニア,フォリア,
 2声のシンフォニア,パッサカリア,スニョレット,第5旋法のプレルーディオ
                                    ほか全27曲
ラ・ギルランダ・モジカーレ
ウーゴ・ナストルッチ(バロックギター,テオルボ)
マッシモ・ロナルディ(アルチリュート)
ジャンジャコモ・ピナルディ(バロックギター)
ミケーレ・パゾッティ(バロックギター,テオルボ)
アンンア・シンボリ(S)
モニカ・ピッチンニ(S)
マッテオ・ベッロット(Bs)
フランチェスコ・コルベッタは、1615年頃にパヴィアに生まれた、17世紀を代表するギタリストの一人。ボローニャやマントヴァで活動した後、ヨーロッパ各地を回って大活躍している。フランスではルイ14世にギターを教え、オーストリアではレオポルト・ヴィルヘルム大公に歓待され、英国ではチャールズ2世から「ジェントルマン」の称号を与えられる、などなど。1676にパリに落ち着き、ここで1681年に亡くなっている。奏者としてはもちろん、作曲家としても極めて優秀だったことは、ここに聞ける数々の曲で分かる。ここでは、1640年頃の作品から1670年代半ばの作品まで、コルベッタの魅力がたっぷり味わえる。ラ・ギルランダ・モジカーレは、音楽の花環の意味。録音:2004年3月,11月
CDS 521
(SACD hybrid)
\2500
モーツァルト:
 ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K.271「ジュノーム」〜アンダンティーノ,
 交響曲第30番 ニ長調 K.202(ピアノ・ソロ版),
 交響曲第32番 ト長調 K.318(ピアノ・ソロ版),
 交響曲第37番 ト長調 K.444(ピアノ・ソロ版)
ブゾーニ:
 モーツァルトの主題によるジーグ、ボレロと変奏,
 モーツァルトの主題による変奏曲と練習曲,
ブゾーニ:モーツァルトの主題によるアダージョ
マルコ・ヴィンチェンツィ(P)
ブゾーニが古典楽曲の編曲魔だったのは御存知の通り。もちろん、モーツァルトからの編曲もある。ここでは有名な「ジーグ,ボレロと変奏」を始めとする3曲を収録、その元となったモーツァルトの作品も、ヴィンチェンツィ自身のピアノ独奏編で収録している。マルコ・ヴィンチェンツィは、ブゾーニの生地、イタリア、トスカーナのエンポリにある、フェルッチョ・ブゾーニ音楽研究所の所長を務めている。録音:2006年6月19-21日 DTS 5+1 & LPCM 2.0 sound sorround

ELOQUENTIA 1CD¥2400

EL 0606 パッヘルベル:
 カノンとジーグ/音楽の喜び第4番 ホ短調
 音楽の喜び第1番 ヘ長調/
 Partie4声 ト長調/
 音楽の喜び第2番 ハ短調/
 音楽の喜び第5番 ハ長調/
 Partie4声 嬰へ短調/
 音楽の喜び第6番 変ロ長調/
 音楽の喜び第3番 変ホ長調/
 Partie5声 ト長調
アルモニー・ウニヴェルセル
〔フロリアン・ドイター(指、Vn)モニカ・ヴァイスマン、
デイヴィッド・グリドゥン(Vn&Vla)
ディアドル・ダウリング(Vla)
ディミトリ・ディヒター(Vc)
デイン・ロバーツ(コントラ・ヴァイオリン、ヴィオローネ)
ミカエル・デュッカー(リュート、テオルボ)
フィリップ・グリスヴァード(Cem&Org)〕
パッヘルベルというと、一曲目の「カノンとジーグ」ばかりが有名になりすぎているが、17世紀南ドイツのきわめて重要な作曲家で、彼がいなかったらJ.S.バッハの作品も少し違った方向にいったかもしれない、といえるくらいに重要な作曲家。パッヘルベルが生きていた当時の作曲家の仕事には、オリジナリティよりもむしろ、依頼主の要求(教会であれ宮廷であれ)に見合った音楽をいち早くつくることが求められていた時代だった。しかし、室内楽となると話は別だった。パッヘルベルの作品は、ビーバーの室内楽作品にくらべて、演奏上の技巧的な華やかさはあまりなかったが、そのシンプルながらも美しい旋律の絡み合いは、聴くものを魅了してやまない。録音も秀逸。一音一音がきわめて鮮やかで研ぎ澄まされていながら、ふくよかな仕上がり。
EL 0603 「悔恨のタランテッラ」
 〜タランテッラ舞曲のルーツ音楽〜
ピノ・デ・ヴィットーリオ(声、キタラ・バテンテ、クラシック・ギター)、
マルチェッロ・ヴィターレ(キタラ・バテンテ、クラシック・ギター)、
レオナルド・マッサ(バロック・チェロ、クラシック・ギター)、
ガブリエレ・ミラクレ(打楽器)
ここにおさめられているタランテッラの数々は、リストのピアノ曲に代表されるような急速な三連音符をともなう舞曲の祖先。タランテッラとは、もともとは南イタリアの民衆の間に伝わるいわば治療のための音楽だった。その名称は猛毒をもつ"タランチュラ蜘蛛"に由来すると言われている。毒蜘蛛に噛まれたら、毒素は、激しく踊って汗とともに排出すべし。そのために雇われた楽士は、種々の症状に合った各種のタランテッラを準備して、時には夜を徹し、あるいは数日通して、治療(すなわち演奏)に臨んだ。地中海文明の幕明けとともに生まれたとも言われるタランテッラは、アフリカやイスラムの音楽、土着の民間宗教の影響を色濃く受けながら、人々の間で受け継がれてきた。ここに収録されているのは、イタリアのさまざまな地方に伝わるタランテッラの数々。一度聴いたら心から離れない、不思議な魅力に満ちている。ここでメイン・ヴォーカルもつとめるピノ・デ・ヴィットーリオは、タラント地方出身の俳優でもある。聴く者の腹の底までしみわたるような、不思議なパワーをもった声は圧倒的。2004年の≪東京の夏音楽祭≫でも来日し、人々を熱狂させた。 また、この録音では、キタラ・バテンテ(バテンテ・ギター)という、前から見るとバロックギターのようだが、背面がリュート型に膨らんでいるという楽器が用いられており、なんともいえない渋い魅力的な音色。

FARAO

B 108024
\2400
J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲BWV.988 サックス・アルマンド
(フランク・シュスラーSop.sax,アーレント・ハシュテットAltsax,
マルクス・マイヤーBar.sax,SpecialGuest
マルカス・ワイスTen.sax)
数ある「ゴールドベルク」のなかでも異色の一枚。また、数ある編曲もののなかでも出色の一枚。ギター、弦楽合奏、ブラス・アンサンブル、JAZZ,とさまざまに演奏形態は変わってもまぎれもなく、バッハはバッハだが、特にこの演奏はサクソフォンで演奏されていても編曲ではなく、バッハのオリジナルの楽譜そのままをSaxで演奏している。サックス・アルマンドはサクソフォン・トリオですが今回はテナー・Saxに名人マルカス・ワイスを迎えて4声の第4,10,22,23,29,30変奏は四重奏で演奏されている。Saxの響きは瞑想的でもあり、またからみあう声部は時に官能的にもなり興味は尽きない。

FUGA LIBERA 1CD¥2000

FUG 521 グラズノフ:
 (1)交響曲第5番 変ロ長調 Op.55
 (2)ピアノ協奏曲第1番ヘ短調 Op.92
セヴェリン・フォン・エッカートシュタイン (Pf)(2)、
ワルター・ウェラー指揮
ベルギー国立O
グラズノフのピアノ協奏曲第1番は知名度こそ高くないが、聴き込むとはまってしまう秘曲。この曲のピアノ・パートはピアノ・マニアの間で教祖的な人気を誇るレオポルド・ゴドフスキが作曲者の依頼で念入りに書き直していて、全く彼流の超絶技巧となっている。管弦楽はグラズノフならではの極彩色のオーケストレーション、メロディもロシア的な憂愁とバレエ音楽のようなチャーミングなものまで豊富、1曲でゴドフスキとグラズノフが同時に楽しめる優れもの。若手注目株のエッカートシュタインが見事な技巧と絶妙な歌いまわしで驚きの名演を見せている。グラズノフを得意とするワルター・ウェラーの作品を熟知した解釈も魅力。
FUG 516
\1790
マーラー/
 シェーンベルク&リーン編:大地の歌
アンドレ・ポスト(Ten)、
マルグリート・ライセン(Ms)
オクサリス
【シリー・ラウプ、フレデリク・ウルセル(Vn)、
エリザベス・スマルト(Va)、
マルティーン・ヴィンク(Vc)、
ケーンラート・ホフマン(Cbs)、
トーン・フレット(Fl)、
ナタリー・ルフェーブル(Cl)、
カレル・ショーフス(Ob)、
ゲールト・フィリップス(Fag)、 
シモン・ハスペスラハ(Hr)、
ピエト・クイケン(P)、
ディルク・ルイーメス(Hrm)、
バルト・ヴァンデルベーケ&ガブリエル・ロフェル(Perc))
マーラー晩年の東洋的色彩に彩られた異色な交響曲の室内楽編曲版。ちなみにマーラー自身の手によるピアノ伴奏版も存在しているが、こちらは1989年に国立音大講堂でサヴァリッシュのピアノ伴奏で世界初演されている。この室内楽版は冒頭のスコア21ページ分を1920年にシェーンベルクが手がけたものの未完に終わっていた草稿をライナー・リーンが加筆し1983年に完成したもの。オリジナルが独唱2名と3管(ホルン4管)編成に加え、多彩な打楽器を伴った大編成なのに比べるとぎりぎりまできりつめた編成である点に。演奏自体はごくごくオーソドックスなので、この編曲版から浮かび上がるマーラーの秘密を探求するにはちょうど良いといえるだろう。もちろん巨大編成のみが可能にする管弦楽の咆哮や浩々とした宇宙的広がりをここに求めることはできない。しかし「線」が一層明瞭になったことで明らかになったのは、マーラーがどれほど大きな編成であっても小編成室内楽に匹敵する緊密で凝縮された密度の音楽を書けた天才であったという事実。「告別」での弦のたゆたいなどは時にオリジナル合奏より孟浩然や銭起の詩に肉薄しているように思わせる瞬間が確かに感じ取れ る。オクサリスは1993年にベルギーのブリュッセル音楽院の学生が設立したもので、優れたアンサンブルとともに、華麗なコスチュームでも注目されている気鋭の団体。録音:2005年8月
FUG 518
\1790
ジョンゲン:
 (1)ピアノ三重奏曲 ロ短調op.10
 (2)ヴァイオリンとピアノのための水彩画op.59
 (3)ピアノ三重奏のための2つの小品op.95
アンサンブル・ジョセフ・ジョンゲン
エリオット・ローソン(Vn)、マルク・ドゥロビンスキー(Vc)、ディアヌ・アンデルセン(P)
近代ベルギーを代表する作曲家でありながら、なぜか日本では知られざる存在に留まっていたジョセフ・ジョンゲン(1873-1953 ヨンゲンとドイツ風に表記されている場合が多い)の魅力が一聴してわかるお薦めの1枚。初期作品のピアノ三重奏曲op.10(1896/7)では美しい旋律の魅力は認められるにせよ、まだ故国の偉大な先輩フランクのエピゴーネンという印象だが、「水彩画」(1918)やピアノ三重奏曲のための2つの小品(1931)に至るとこれはもう唖然とするほかない。同時代の偉大なフォーレやドビュッシー、ラヴェルに伍してまったく遜色を感じさせない高みに達した作曲家がいくら時代の波に幾らかずれていたとはいえ「知られざる大作曲家」に落ち着いてしまっているのは不思議というほかない。もっとも本国ベルギーでは再評価が著しく次々と新しい録音が登場しているようだ。ここで演奏しているジョンゲンの名を冠したアンサンブルはアンデルセン女史を中心として2002年に結成された新しい団体だが、気品と音色の点で作品にとてもフィットした演奏を行っている。録音:(1)(3)2006年4月、(2)2006年6月
FUG 520 テレマン:クリスマス・カンタータ集
 (1)いざ来たれ、異邦人の救い主よ TWV1:1174
 (2)終焉の日は間近に迫り TWV1:301
 (3)われらにみどりごがお生まれになった TWV1:1451
 (4)たたえられよ、イエス・キリスト TWV1:612
グレタ・ド・レイグル、
ヨハネッテ・ゾマー (S)、
スティーヴ・ドュガルダン (A)、
ミカエル・ステンベク (T)、
ヒューブ・クラセンス (Bs)、
ポール・ドムブレヒト指揮
イル・フォンダメント
生前は大バッハやヘンデルよりも人気があったテレマン。彼は10代の頃から宗教音楽を書き始め、膨大な数が残されているものの、あまり聴く機会がない。ここではクリスマス用に書かれた4篇のカンタータをベルギーの古楽アンサンブルが好演、テレマンの音楽の魅力を再認させてくれる。
FUG 701 アヴァンゲール(戦前) 1911-1914
大戦前のピアノ音楽によるカレイドスコープ(万華鏡)
 (1)ラフマニノフ:練習曲「音の絵」op.33(全9曲中第4番を除く8曲) 
 (2)シェーンベルク:6つの小さなピアノ曲op.19
 (3)ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ 
 (4)プロコフィエフ:サルカズム(風刺)op.17
 (5)フォーレ:夜想曲第11番 嬰へ単調op.104-1
ヤン・ファンデ・ウェーヘ(P)
暦上では20世紀であっても、1914年8月までは文化も覇権も実質的に19世紀から連続していた。オーストリアの対セルビア宣戦布告とそれを受けた帝政ロシアの総動員令、さらにロシアの総動員令を期にドイツ帝国は予ねてから立案していたシュリーフェンプランを発動し、独陸軍の実に7/8にあたる大軍団で西部国境の向うへと怒涛の進軍を開始したその時に19世紀は完全に潰え、新しい激動の世紀に突入したといえるだろう。その第1次世界大戦前の束の間の平和な時期に花開いた彩り豊かな作品を絶妙の順で配したのがこのアルバム。ソロピアニストとしての活動に加え、室内楽、歌曲伴奏でも主にフランドル地域で活躍しているファンで・ウェーへはリサイタルである特定の時期の作品をプログラムに載せることで知られているということだが、難曲をそれと感じさせないテクニックと、重厚で陰影に富む音色がとても魅力的な優れたピアニスト。保守→超越→モダン→モダン→保守とそれぞれ持ち味が異なる大作曲家の個性を十分に描き分けていて、ウェーヘのプログラム配曲の妥当性が一聴して伝わる。最後に置かれたこのなかで一番年長のフォーレの作品が湛える哀切さはまさに去 りゆく古きよき時代へのレクイエムを思わせる。録音:2005年6月
FUG 519 組曲のエスプリ(精神)
 (1)マレ/ムクレ、S.ハリンク編:
   組曲「昔のフランスの古い踊り」
 (2)ストラヴィンスキー/ピアティゴルスキー、S.ハリンク編:
   チェロとピアノのための「イタリア組曲」
 (3)トゥルニエ:「イマージュ」第4組曲
   a)魔法の鳥籠 b)雪の中でなる鐘
   c)ロシア農民の踊り
 (4)ファリャ/マレシャル&S.ハリンク編:
  スペイン民謡組曲(全7曲中第2曲を除く6曲)
   a)ムーア人の衣装 b)アストゥリアス地方の歌
   c)ホタ d)子守歌 e)うた f)ポーロ
デュオ・ハリンク
ソフィー・ハリンク(Hrp)、
マリー・ハリンク(Vc)
ソフィーとマリーのハリンク姉妹の伸びやかで緻密なハープとチェロのアンサンブルが上質な時の流れをきっと約束してくれるアルバム。17、18世紀のマレと、20世紀の作曲家の作品が収められているが不思議なほど違和感がないのはストラヴィンAスキーの作品が「プルチネッラ」の室内楽版であることと、その他の曲も穏やかな作風のものが集められているからだろう。ベルギー楽壇で最も将来を嘱望されているチェリストのマリーと、ハーピストの枠を超え、「音楽家」として活躍の場を広げているソフィーの素晴らしい実力を窺い知ることができる注目の一枚。

HAENSSLER

98 274
(2SACD Hybrid)
\3900
J.S.バッハ:ロ短調ミサ BWV 232 ヘルムート・リリング指揮
ゲヒンガー・カントライ、
シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム
マーリス・ペーターセン(S I)、
ステッラ・デュフュー(S II)、
アンケ・フォンドゥンク(A)、
ローター・オディニウス(T)、
クリスティアン・ゲルハーヘル(B/ 清きみ霊といのちの主をわれは信ず)、
フランツ・ヨーゼフ・ゼーリヒ(B/ 主のみ聖なり)
バッハの演奏史を語る上で欠くことのできない存在、ヘルムート・リリングによるロ短調ミサ曲。オリジナル楽器による演奏が増えてきた中で、すべて現代の楽器を用いての演奏はかえって新鮮である。冒頭の合唱の「キリエ」という叫びに続くオーボエのかけあいも、現代の楽器で聴くと響きが比較的明るく感じ、全ての声部がよりくっきりと聴こえてくるよう。第1部の終曲合唱「聖霊とともに」のトランペットの輝くような音色も見事。終曲合唱の「平和をあたえたまえ」も合唱、オケ、すべての人の万感の思いが120%込められた演奏。広いコンサートホールのベストポジションで、ゆったりと座っているような贅沢な気分になれる録音。ゲルハーヘルによる、牧歌的で美しいバスのアリアもポイント。録音:2005年2月
98 268
\2300→¥2090
ハイドン:交響曲集
 (1)第69番ハ長調Hob.Ⅰ-69「ラウドン」
 (2)第87番イ長調Hob.Ⅰ-87
 (3)第86番ニ長調Hob.Ⅰ-86
トーマス・ファイ指揮
ハイデルベルクSO.
“先鋭のアーノンクール”と“熱狂のバーンスタイン”とに学んだファイの手になるハイドンは面白くないわけがない。モダンのピッチによるノン・ヴィブラート奏法の弦、金管楽器のみピリオド楽器を採用という独自のスタイルから繰り出される音楽はいつ聴いても新鮮で刺激的。ティンパニも加わりパリ・セットのなかでももっとも編成が大きく華やかな響きで知られる86番ほか、シリーズ第7弾となるこのたび「パリ・セット」6曲すべてが揃う。録音:(1)2006年3月22 & 23日 (2)2006年3月14 & 15日メーレンバッハ、ビュルガーハウス (3)2006年7月5 & 6日プファッフェングルント、ゲゼルシャフトハウス

HAENSSLER 1CD¥2500

98 234 ドイツのバロック・リュート作品集
 ヴァイス:組曲イ長調
 アダム・ファルケンハーゲン:ソナタ ハ短調 作品1
 ヨハン・アドルフ・ハッセ:歌劇「クレオフィーデ」より
 ハーゲン:ソナタ 変ロ長調、ガベル:トンボー ハ短調
 ヘンデル:歌劇「アルミーラ」より(リュート編曲)、
  序曲、メヌエット、ジーグ
ヨアヒム・ヘルト(Lute)
98 232 ハプスブルク家領内のバロック・リュート作品集
 ムファット:パッサカリア、
 ラウフェンシュタイナー:組曲 ト長調、
 ヴァイス:組曲 ト長調、
 ロイスナー:組曲 ニ短調、
 ロジー:組曲 ヘ長調、
 ビーバー:パッサカリア ハ短調
ヨアヒム・ヘルト(Lute)
98 218 ルネッサンスのリュート作品集
 作者不詳:ヴォルト、
 ダウランド:私のバルバラ、
 バラード:クラント、G.B.ドメニコ:ベルガマスコ、
 アラゴン:トッカータ、作者不詳:クーラント
 アルフォンソ・フェッラボスコ:私の最後のため息、
 作者不詳:クラント、カプスベルガー:トッカータ、
 ブザール:プレアンブルム、
 ギャビン・ボクエット:ラメンタティオ、
 ダウランド:リッチ夫人のガリアルド、美しさ乙女、
 ヴァン・デン・ホーヴ:トッカータ、パッサジオ、
 ディオメデス・カート:レ・ミ・ファ・ソ・ラ
 ヴァン・デン・ホーヴ:トッカータ1614、涙のパヴァーヌ
ヨアヒム・ヘルト(Lute)
ヨアヒム・ヘルトは、ドイツの大規模な音楽賞“エコー”で2006年クラシックの「17/18世紀の器楽曲部門」に選ばれた、リュート奏者。ヘンスラー・レーベルから質の高いリュートの作品集をリリースしている。ヨアヒム・ヘルトは1963年ハンブルクで生まれ、ブリュージュの「ムジカ・アンティカ」コンクールで2位。1992年にはルネ・ヤーコプスと共に東京公演に参加した。
93 188
(2CD)
\4600
ショスタコーヴィチ:映画音楽集
 新バビロン Op.18
 一生のような一年 Op.120a
カイ・アドマイト (Pf)、
フランク・ストロベル指揮
SWR放送管
ショスタコーヴィチが生涯にわたって創作し続けた映画音楽は、彼の作品のなかでも非常に重要ながら、楽譜の散逸などにより録音も少なく、未知の領域でした。ゆえに大歓迎のアルバムが登場。「新バビロン」は1929年のサイレント映画のために作曲したもので、91分に及ぶ大作が初めて日の目をみた。交響曲第2番と第3番の間の所産で、初期ショスタコーヴィチの斬新でフレッシュな音楽を楽しめる。「一生のような一年」は1965年作の映画のための音楽。カール・マルクスを主人公としたもので、「バリケード」とか「バトル」といった題の曲にそそられる。
93 105
(2CD)
\4800→¥4380
ベルリオーズ:「ベンヴェヌート・チェッリーニ」 ブルース・フォード(T チェッリーニ)
ローラ・クレイコム(S テレーザ)
フランツ・ハヴラタ(Bs バルドゥッチ)
モニカ・グループ(Ms アスカーニオ)
クリストファー・マルトマン(Br フィエラモスカ)
ほか
ロジャー・ノリントン(指)シュトゥットガルト放送交響楽団
ライプツィヒMDR放送合唱団
ノリントンのベルリオーズ・シリーズ、ついにオペラが登場!!傑作「ベンヴェヌート・チェッリーニ」。「ローマの謝肉祭」の元になった作品としても知られるこのオペラ、ベルリオーズが大変な意気込みで作曲した熱気に溢れる傑作にもかかわらず、1838年のオペラ座での初演は無残な失敗。ずっと経った1852年に、リストの後援で改作してワイマールで上演、ようやく好評を得た。ノリントンはこのワイマール稿を選択、正規盤として初録音となった。至難のチェッリーニ役を歌うのは、ロッシーニ・テノールとして一世を風靡したブルース・フォード。ヒロインのテレーザは、近年フランスで活躍するローラ・クレイコム。二人ともテキサス出身。テレーザの父バルドゥッチには、バイエルンの名バス、フランツ・ハヴラタ、ズボン役のアスカーニオにはモニカ・グループと、強力なキャスト。そして何といってもノリントンの見事な指揮っぷり!ベルリオーズの強い思い入れがヒシと感じられる名演。録音:2003年9月19日(ライヴ録音)

HAENSSLER 1CD¥2300

98 272 モーテン・ロリゼン:オ・マグヌム・ミステリウム
 (1)薔薇の歌〜リルケの詩による5つの歌曲集
 (2)ルクス・エテルナ(永遠の光)
 (3)マドリガリ〜6つのマドリガル
 (4)オ・マグヌム・ミステリウム(おお偉大なる神秘よ)
ニコル・マット指揮
ヨーロッパ室内合唱団
(1)モーテン・ロリゼン(P)
(2)ヨルク・ハルベック(Org)
「O MUGNUM MYSTERIUM」と言う曲で、しかも名前の綴りがMORTEN LAURIDSENと聞けばまるで中世北欧の作曲家のようだが、ロリゼンは1943年アメリカ生まれのれっきとしたわれわれの同時代の作曲家。でも彼の心は確かに中世の精神を宿しているのかもしれない。リルケのフランス語で書いた詩をもとに作曲された混声ア・カペラ4曲とピアノ伴奏を伴う1曲からなる「薔薇の歌」は近代の精神を中世の調べに乗せたような不思議な魅力に溢れた歌曲集。そして一度聞いたら忘れられない敬虔な静謐さに魂が安らぐ無伴奏合唱の名曲「O NATA LUX」を含む「ルクス・エテルナ LUX Aeterna」のまるで15世紀頃に現れたフォーレのような味わい。そして中世世俗曲の味わいを伝える6つのマドリガル集を経て最後を締めるのはロリゼンの代表作「オ・マグヌム・ミステリウム O MUGNUM MYSTERIUM」。「O NATA LUX」と同じように時空を超えた彼方から響きに身を委ねていると本当に時間が溶けていくかのよう。このアルバムではヨーロッパのコンサート合唱団としていまや演奏会に録音にと大活躍中のヨーロッパ室内合唱団が起用されている。「薔薇の歌」の5曲目「ディレ・トン Dirait-on」では作曲者ロリゼン自身がピアノ伴奏で参加している。録音:2000年1月
98 277 クラシカル・オーボエ
 (1)モーツァルト:アダージョとアレグロ ヘ短調K.594
 (2)ディッタースドルフ:
   アダージョヘ長調〜オウィディウスの
   「3つのメタモルフォーゼ」を表現した6つの交響曲より
 (3)ハイドン:ディベルティメント第1番 ニ短調
 (4)ハイドン:ディベルティメント第2番 イ長調
 (5)ディッタースドルフ:アンダンテ ト長調
 (6)ヴァンハル:協奏的四重奏曲第6番 ハ長調op.7
ラヨス・レンチェイシュ(Ob)
(1)ブダペスト弦楽合奏団
(2)(11)フランツ・リスト室内管弦楽団
(3)-(10)アウアー弦楽四重奏団
(12)-(15)永富美和子(Vn)、
ヴィドル・ナジ(Va)、
ディーター・ブラハマン(Vc)
18世紀後半から19世紀初めにわたるヨーロッパ古典派のオーボエと室内楽のための作品を、ソロ活動暦がすでに40年近くになる大ベテラン、ハンガリーの名オーボエ奏者レンチェイシュの名演で楽しめる一枚。モーツァルト、ハイドンの作品はさすがに大作曲家の作品と思わせる深みを見せる名作揃いだが、思わぬ拾い物は(2)のディッタースドルフの作品。決して声高になることのない静謐なトーンの合奏と慎み深いオーボエソロが、典雅そのものの古典派最上の魅力を奏でている。さながら古典派悲劇のアリアを聴いているかのよう。もう一人、ヴァンハルはそのピアノ作品が当時家庭音楽として愛好された作曲家だが、このCDに収録された協奏的四重奏曲はまるでモーツァルトのような緻密な書法で書かれた躍動感あふれる作品。こちらも聴き応え十分。録音:(1)2006年6月、(2)(5)1999年、(3)(4)2003年1月、(6)1981年
98 276 音楽によるクリスマスのカレンダー
 (1)ハンマーシュミット:門を広く開け放て
 (2)シューマン:アンダンテ・カンタービレ〜ピアノ四重奏曲 変ホ長調op.47より
 (3)ヘンデル:見よ、勇者は帰る〜オラトリオ「ユダス・マカベウス」より
 (4)バウエムファイント:たそがれ暮れて
 (5)バッハ:目覚めよと呼ぶ声あり
 (6)伝統曲/ラムロート編:世界に告げよ、世を越え山を越え
 (7)アルビノーニ/マルラット編:5声の協奏曲より
 (8)ジルヒャー:喜びもて歌おう
 (9)黒人霊歌/ゾンマー編:誰かが扉をたたいている
 (10)スタンレー:トランペット・ヴォランタリー
 (11)オルソン/キーファー編:降誕祭
 (12)フランス伝統歌による賛美歌第106番:あら野の果てに
 (13)ビゼー:メヌエット〜「アルルの女」第1番より
 (14)バッハ:暁の星のいと美しきかな
 (15)伝統曲/ワッツ編:おお喜びのなかの喜び
 (16)レーガー:諸人声あげ
 (17)ヘンデル:イギリス風エア〜協奏曲 ニ長調HWV Anh.Bより
 (18)バーリン/テーラー、シュワルツィン編:ホワイト・クリスマス
 (19)マーチン&ブレイン/ケール編:ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス
 (20)メンデルスゾーン:主よ来たれ〜3つのモテットop.39より 他
(1)マインツ室内合唱団
(2)フォーレ四重奏団
(3)ロッテンブルク聖堂児童合唱団
(4)聖エーベンハルト聖堂女声合唱団
(5)ヴィラ・ムジカ
(6)ニュルティンゲン・マックス-プランク室内合唱団
(7)ブラセリー金管五重奏団 
(8)ロットヴァイラー・ミュンスター天使児童合唱団
(9)バーデン-ビュルテンブルク地方ゴスペル合唱団
(10)フーバート・ガッセンシュミット(Tp)、
ウーヴェ・ゼール(Org)
(11)トリエル大聖堂聖歌学校青年合唱団
(12)シュトゥットガルト児童聖歌合唱団
(13)ザールブリュッケンギターアンサンブル
(14)カールスルーエ青年ヴォーカルアンサンブル「ミラグロ(奇跡)」
(15)オリジナル・ラインラント-ファルツ金管合奏団
(16)フライブルク・カメラータ・ヴォカーレ
(17)パラティナ・バンド
(18)ガッゲナウ音楽学校アコーデオンオーケストラ
(19)Ah,Capella(ア・カペラ)ヴォーカルアンサンブル
(20)ロッテンブルク聖堂女声合唱団 他
南西ドイツ放送局と言えばその傘下に3つの放送オーケストラを擁するなど、クラシック音楽への積極な取組みで知られている。そんなクラシック大好き放送局が企画したこのCDはなんと放送エリアである南西ドイツ地域の著名青少年音楽家たちを起用したクリスマスにまつわる名曲集。地域の青少年合唱団やアンサンブルといえども演奏水準が恐るべき高さなのには正直なところ驚いてしまう。曲目も教会音楽を中心としながらゴスペルやポピュラーも取り混ぜたバラエティ豊かなものになっていて、1曲目から最後の24曲目まで飽きることなく聴きとおせる。録音:1978年〜2000年
98 275
\2300→¥2090
メンデルスゾーン:
 (1)交響曲第1番ハ短調Op.11
 (2)弦楽のための交響曲第8番ニ長調(管弦楽版)
 (3)弦楽のための交響曲第13番ハ短調(交響的断章)
トーマス・ファイ指揮
ハイデルベルク響
ハイドン、ベートーヴェンに続いて、いよいよファイによるメンデルスゾーンのシリーズがスタート。しかもマズア&ゲヴァントハウス以来、通常の5曲のほかシンフォニアも含めるという徹底ぶりもポイント。まず第1交響曲第1楽章から圧倒される激烈な響き。音を割った金管がじつに効果的。変わってノン・ヴィブラートのフレッシュなアンダンテ。見事なコントラストにこれを聴いてしまうと、かのノリントンでさえもなまぬるく聞こえてしまうほど。鍛え抜かれたアンサンブルが痛快なシンフォニア8番のフィナーレもたまらなく刺激的。録音:(1)2005年9月28、29日 (2)2006年7月4、5 & 7日 (3)2002年1月30日 プファッフェングルント、ハイデルベルク・ゲゼルシャフトハウス
98 251
\2300→¥2090
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集Vol.1
 第29番イ長調KV.305(293d), 第36番変ホ長調KV.380(374f),
 第28番ホ短調KV.304(300c), 第40番変ロ長調KV.454
ドミトリ・シトコヴェツキー(Vn)
アントニオ・パッパーノ(P)
近年は指揮者としての活躍もめざましいヴァイオリニスト、シトコヴェツキー。彼が今年モーツァルト・イヤーに合わせてソナタのシリーズをスタートさせた。共演に迎えたのはボニーやボストリッジらとの録音を通じて、名手としてもすでに広く知られるパッパーノ。パリで作曲された第28番はほかの短調の作に共通する暗さと緊張感が特徴。ふたつの楽器がほぼ対等な扱いとなり、やはり短調によるアンダンテの美が際立つ第36番。そして有名な女流ストリナザッキのために書かれ、このジャンルの最後のひとつで集大成的意味合いをもつ第40番。「ヴァイオリンの伴奏によるピアノ・ソナタ」とも云われるモーツァルトの作品だが、順に聴き進めてゆくと内容はじつにさまざま。いまや大家のシトコヴェツキーはもちろん、ピアノにパッパーノを得たことがこのアルバム最大のポイント。いきいきとした音楽を生み出して聴かせる。録音:2006年2月5、6日英国サフォーク、ポットンホール
98 258
\2300
ケクラン:
 20のブルターニュの歌(古謡の主題による)Op.115(1931)第1集
 同 第2集
 同 第3集[未出版]
 チェロ・ソナタOp.66(1917)
ドビュッシー:チェロ・ソナタ
ペーター・ブルンズ(Vc)
ログリット・イシャイ(P)
チェロの音色を愛してやまなかったフランスの作曲家ふたりによる数少ない作品集。目玉はケクランによるブルターニュの歌で全曲初録音。未出版の第3集を含めた全20曲は、十字軍や、アーサー王と古代ケルトのドルイドなどなどのさまざまな史的、物語風のバラッドに題材を得ている。各々は1分にも満たないものから、長くても2分少しの断片的なものだが、遠く別世界に誘うような感触が不思議な魅力。ケクランの様式美への強い関心が見事に結実して、簡潔ながらたいへん味わい深い内容となっている。ドビュッシーから2年後に書かれたソナタも、なんともおだやかで絶妙な作風に加えて、‘冒険的な領域に踏み入れた’と云う緩-緩-急という楽章配置や、6人組を先取りしてより前衛的な多調性の傾向がみられるなどが聴きどころ。録音:2006年4月25-27日バーデン=バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ
98 265
\2300
ハイドン:交響曲集
 第82番ハ長調Hob.Ⅰ-82「熊」
 第88番ト長調Hob.Ⅰ-88「V字」
 第95番ハ短調Hob.Ⅰ-95
トーマス・ファイ指揮
ハイデルベルクSO.
いま最も刺激的なハイドンを聴きたければファイしかいない。モダン・オケに過激なピリオド・アプローチを持ち込み、師アーノンクールがかつてコンセルトへボウ管で行った以上の成果を生み出している。まさに藍より出でて藍より青し。ここでのパリ・セットの2曲とザロモン・セットで唯一短調の95番も、活き活きとしたリズムなど面白いことこの上なし。このたび旧品番98.391からの再発となる。録音:2001年2、3 & 5月メーレンバッハ、ビュルガーハウス / ザントハウゼン、テイエ・ヴァン・ギースト・音響スタジオ


=SWR MUSIC=

93 174
\2400
ジェルジ・クルターグ:合唱作品全集
 (1)ルイジ・ノーノの思い出Op.16〜無伴奏混声合唱のための
 (2)デジェー・タンドリの詩による8つの合唱曲〜
   無伴奏混声合唱のための
 (3)絶望と悲しみの歌Op.18〜
  器楽つき混声合唱のための6つの合唱曲
マルクス・クリード指揮
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル
アンサンブル・モデルン(3)
ルーマニアに生まれたクルターグは、その人気実力ともリゲティと並んで、バルトーク、コダーイ以後のハンガリーが生んだ最大の作曲家のひとり。このアルバムは寡作家で知られるクルターグが80年代に書いた合唱音楽の世界初演ライヴの模様を収めたもの。ヴェーベルンの影響を受けた作風からは透明感と深い静寂に、研ぎ澄まされた感覚を聴くことができる。現代屈指の前衛音楽集団アンサンブル・モデルンのゲスト参加もポイント。録音:(1)(2)2006年6月28-30日 (3)2006年3月20?23日シュトゥットガルト、SWRヴィッラ・ベルク

HMF

HMC 901953
\2400
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲
 第6番 ト長調 作品101
 第8番 ハ短調 作品110
 第11番 ヘ短調 作品122
エルサレム弦楽四重奏団
アレクサンダー・パヴロフスキー(Vn1)、
アミハイ・グロス(Vn2)、
セルゲイ・ブレスラー(Vla)、
キリル・ズロトニコフ(Vc)
2004の初来日につづき、今回が2度目の来日となる、エルサレム弦楽四重奏団。4人の間にただよう音楽の空気感は、なんとも気高くよい雰囲気。若手ながら技巧にはしることなく、常に作品に対して真摯な態度で接しているのがよくわかる、知性にも裏打ちされた演奏をするクヮルテット。チェロの奏者が使用している楽器は、ジャクリーヌ・デュ・プレが愛用していたセルジオ・ペレッソンで、ダニエル・バレンボイムより貸与されている逸品。 第6番は1956年の作。この年ショスタコーヴィチは4つの作品しかのこしていないだけに、重要な作品。田園的な明るい雰囲気が魅力の一曲です。第8番は、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲の中でも名曲のひとつ。「ファシズムと戦争の犠牲者の思い出に」捧げられており、自身の旧作から様々な主題を転用しており、作曲者の自伝的作品ともいえるもの。クヮルテットのメンバーは、ひとつひとつの主題の意味を徹底的に追求して演奏しており、説得力抜群。第11番は、アンサンブルの難しい技巧が用いられた作品。瞑想的な雰囲気をもった作品で、クヮルテットのもつ叙情性がひかる。
HMC 901926
\2400
ブラームス:歌曲集
 私の思いはあなたの許へ,調べのように僕に,
 サッフォー風の頌歌,野にひとり,夜鶯,落胆,
 古い歌,夜鶯に,乙女は語る,君の青い目,秘密,
 セレナード,永遠の愛について,死はすがすがしい夜,
 教会の墓地にて,五月の夜,余韻,スペインの歌,
 乙女の歌,日曜日の朝に,愛の誠,
 甲斐のないセレナード,乙女,テレーゼ,乙女の歌,
 狩り,鍛冶屋,恋しい人のもとへ,
 日曜日,乙女の歌,子守歌
ベルナルダ・フィンク(Ms)
ロジャー・ヴィニョールズ(P)
ヤーコプスが絶大な信頼をおくメッゾソプラノ、ベルナルダ・フィンク。彼女はアルゼンチン生まれだが、両親はスロヴェニアからの移民。数々のバロック声楽曲で名高いフィンク、しかしリート・ファンの間では、ドイツリートでも高く評価されている人。既にシューマンの「女の愛と生涯」(HMC 901753)などで高い評価を得ている。そしてブラームス。メッゾならではの滋味溢れるブラームスをたっぷり楽しめる。伴奏には、英国の名伴奏ピアニスト、ロジャー・ヴィニョールズを迎え、万全。
HMC 901958
\2400→¥2190
モーツァルト:
 交響曲第38番「プラハ」、第41番「ジュピター」
ルネ・ヤーコプス指揮
フライブルク・バロック・オーケストラ
2007年1月、ハルモニア・ムンディにはやくも超強力盤の登場。なんとなんとのヤーコプスによるモーツァルト交響曲。ヤーコプスというだけでも胸踊るのに、曲は「プラハ」と「ジュピター」。「プラハ」は、「フィガロの結婚」と「ドン・ジョヴァンニ」の作曲時期のちょうど中間に書かれており、まさに円熟の極みの名作。冒頭の序奏部からしてイキのよさが断然違い、何が起こるのかわくわくしてしまう。つづく主部であらわれる様々な動機も、まさにヤーコプス・マジック、すべての要素がくっきりといきいきと聴こえてくる。第2楽章は、まさにモーツァルト円熟期の結晶ともいえる楽章だが、ヤーコプス・マジック120%炸裂、思わず息をのんで聴き入るばかり。そして第41番「ジュピター」。なといっても白眉は終楽章。生命力に富んだフーガを怒涛の推進力で展開している。どの楽章をとっても、そして一音一音が、ぴちぴちとした躍動感に満ちている1枚。フライブルク・バロック・オーケストラの奏者一人一人の集中力、そしてヤーコプスの棒の冴え具合ともにかつてないものすごさ、絶品のモーツァルトとなっている。
HMI 987069
\2400
ネブラ:
 レシタードとアリア「過酷な運命」,
 レシタードとアリア「この恩知らずの荒い岩山」,
 アリア・デ・グラシオーサ「彼が失った一つの目」,
 レシタードとアリア「彼の目を隠し、泣かせ、嘆かせよう」,ほか
ボッケリーニ:シンフォニア ニ短調 Op.12-4 G.506「悪魔の家」
マリア・バーヨ(S)
エドゥアルド・ロペス・バンソ指揮
アル・アイレ・エスパニョール(ピリオド楽器使用)
古楽を中心に活躍するスペインの歌姫、マリア・バーヨが、18世紀スペインの作曲家ホセ・デ・ネブラ(1702-1768)のサルスエラのアリアを歌っている。ネブラはマドリッドで活躍した作曲家で、ここに収録されているアリアは、いずれも当時大変に人気があったものの。イタリアオペラの影響を受けつつも、独自の魅力が開花している。バーヨの清楚な声が、まさにピッタリ!なお、特典DVDが付いておりますが、PAL仕様のため、通常のDVDプレーヤーではご覧になれません。ご了承ください。録音:2005年12月4,8日
HMC 901942
\2400→¥2190
モーツァルト:
 (1)ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467
 (2)幻想曲ニ短調K.397
 (3)ロンド ニ長調K.382
 (4)ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491
シュテファン・ヴラダー(P&指)、
カメラータ・ザルツブルク
生粋のウィーン流ピアニスト、ヴラダーによるモーツァルトのピアノ協奏曲の登場。しかも弾き振り!むかえうつは伝統あるカメラータ・ザルツブルク。冒頭の弦楽器と管楽器のかけあいから、まさにこれしかないという絶妙な間の取り方とぴちぴち感に満ちている。続くピアノの入りもきらきらとまばゆいばかり。ピアノのソロの曲も入魂の仕上がり。幻想曲の深刻な空気から、21番の澄み切った幸福感まで、モーツァルト・ワールドがたっぷりと堪能できる。モーツァルト・イヤーのしめくくりにもぴったりの、とびっきりの一枚。
HMU 907410
\2400
「A NEW JOY」〜
 エストニア、ロシア、ウクライナの伝統的なクリスマス音楽?
  バルヴィンスキ、イスヴェコフ、ケドロフ、カスタルスキ、
  ペルト、ステチェンコ、ヤチネヴィチらの作品
ポール・ヒリアー指揮
エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
HMU 807410
(SACD Hybrid)
\2500
東欧の国々、ロシアに生まれた作曲家たちによる、かくも美しきクリスマスのための合唱作品集。ここ最近そのアンサンブルの美しさは神がかり的な域に達している、エストニア・フィルハーモニック室内合唱団の歌声に、心うたれる。
HMU 907418
\2400
「10世紀から16世紀にかけてのクリスマス音楽集」 オルランド・コンソート
中世の「クリスマス」の音楽をあつめたもの。当時のクリスマスの祝祭は、1月6日の顕現節までをも含んでおり、その間に様々な行事が行われました。そして、その行事にまつわる音楽も典礼風のものから豪奢のものまで、これまた色々でした。オルランド・コンソートの、一味ちがったクリスマス音楽のアルバムとなっている。
HMI 987070
\2400
モンポウ:ひそやかな音楽(全28曲)、3つの変奏曲 ハビエル・ペリアネス(Pf)
スペインの国宝的作曲家、モンポウのピアノ作品集。ひそやかな音楽は全28曲からなる曲集。母方の家系が代々鐘をつくる職人であったモンポウならではの硬質でクリアーな音色、ふっと薫るニュアンスがゆったりとした曲調で心地よい音楽。「ひそやかな音楽」の題名はルネサンス時代の詩人クルスの詩からとられたもの。

HMF 1CD¥1200

HMA 1951167 (1)リュリ:怒りの日
(2)同:ミゼレーレ
(3)デュモン:メモラーレ
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
シャペル・ロワイヤル
大規模な編成によるフランス風のモテット集。リュリは、ルイ14世に仕え、フランス・バロック・オペラの基礎を築いた人物。彼の比較的珍しい宗教音楽を、ヘレヴェッヘの指揮による極めて美しい演奏によって聴くことができる。賑々しいトランペットのファンファーレで始まる「テ・デウム」の絢爛豪華な世界、劇的な「怒りの日」の表現は見事。デュモンは、ルイ14世時代の王室礼拝堂で多くの宗教作品をのこした人物。録音:1986年
HMA 1951740 J.S.バッハ:
 (1)チェンバロ協奏曲ニ短調BWV 1052
 (2)ヴァイオリン、フルートとチェンバロのための三重協奏曲BWV1044
ヨハン・ゴットフリート・ミューテル:
 (3)クラヴィーア協奏曲変ロ長調
ベルリン古楽アカデミー
(1)ラファエル・アルパーマン(Cemb)
(2)クリストフ・フンゲバース(Fl)、ゲオルク・カルヴァイト(Vn)、
ツヴィ・メニカー(Fp)
(3)クリスティーネ・ショルンスハイム(Fp)
当アルバムはオルガン作品に基づくバッハの三重協奏曲や、バッハの息子の世代で、最晩年のバッハの知遇を得たというドイツの作曲家ヨハン・ゴットフリート・ミューテル(1728-1788)のクラヴィーア協奏曲など珍しい作品が並びます。ミューテルの作品は、「疾風怒濤(感情過多様式)」期特有の感覚で、古典ともバロックともつかない不思議な魅力に満ちている。
HMA 1951037 ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1705-1755):
 クラヴサン曲全集
ウィリアム・クリスティ(ウィリアム・ダウド・クラヴサン)
現代における、ルネッサンス、バロック音楽の大家の一人、ウィリアム・クリスティの若き日の貴重な鍵盤独奏の録音です。ロワイエはパリの音楽界や宮廷で重要なポストについていた音楽家。ロワイエの音楽は、イタリア色の強いサヴォワ公国で育ったせいか、活気あふれる付点リズム、急速な音階、明快な和声や色彩豊かな転調、輝かしい声楽書法など、イタリアの音楽様式の影響が色濃くみられる。録音:1979年10月
HMA 1951787 テレマン:パリ四重奏曲
 協奏曲第1番ト長調、協奏曲第2番ニ長調、
 ソナタ第1番イ長調、
 ソナタ第2番ト短調,
 組曲第1番ト長調、組曲第2番ロ短調
フライブルク・バロック・コンソート
〔カール・カイザー(Fl)、
ペトラ・ミュレヤンス(ヴィオロン)、
クリスティン・フォン・デア・ゴルツ (Vc)他〕
「パリ四重奏曲」とも呼ばれるこの曲集は、当時ハンブルクで絶大な人気を誇っていたテレマンをパリの人々が呼び寄せた際の作品。テレマンならではの美しいメロディとしっかりした構成が特徴。ドイツの若い団体フライブルク・バロック・コンソートがフレッシュな演奏を繰り広げている。
HMA 1951688 「失われた響きをもとめて・・・」
G.ガブリエリ:オルガンを含む合奏によるソナタとカンツォーナ集
 (1)第9旋法による8声のカンツォーナ*
 (2)7声によるカンツォーナ 第5番**
 (3)第1旋法による10声のカンツォーナ*
 (4)第9旋法による12声のカンツォーナ*
 (5)8声によるカンツォーナ 第8番**
 (6)8声によるカンツォーナ 第10番**
 (7)Ricercar del primo tono
 (8)第12旋法による10声のカンツォーナ
 (9)第2カンツォーナ(6曲のカンツォーナより)
 (10)エコー効果の第12旋法による10声のカンツォーナ*
 (11)第7旋法による8声のカンツォーナ*
 (12)7声によるカンツォーナ 第6番**
 (13)第12旋法による10声のカンツォーナ*
 (14)8声によるカンツォーナ 第9番**
 (15)第8旋法による12声のカンツォーナ*
 (16)8声によるカンツォーナ 第12番
 (17)10声によるカンツォーナ 第14番
 (18)12声によるカンツォーナ 第16番
  *サクラ・シンフォニア集第1巻(1597)より
  **カンツォーナとソナタ(1615)より
ブルース・ディッキー、
シャルル・トゥト(Org/ボローニャ、聖ペトロニオ教会のオルガン)
コンチェルト・パラティーノ
ガブリエリの有名なソナタやカンツォーナを、ヴェネツィアのサン・マルコ教会で演奏されていた当時の姿で再構築しようとするすべての試みは、あるひとつの大きな理由によって阻まれてきた。その理由とは、ガブリエリの死後、当時教会にあった、ふたつのバシリカ風オルガンがなくなってしまったということ。このCDは、当時の2台のオルガンによるステレオ効果を得るために、ボローニャにある聖ペトロニオ教会で演奏、録音されています。この教会には、ガブリエリが楽長を務めていた当時のサン・マルコ教会と同様、2台のオルガンが配置されている。録音:2000年
HMA 1951482 F.モンポウ:管弦楽作品集
 (1)街はずれ(管弦楽編曲:マニュエル・ロザンタール1936年)
 (2)子供の情景(管弦楽編曲:アレクサンデル・タンスマン、1936年)
 (3)インプロペリア
 (4)夢のたたかい(作曲者自身による管弦楽編曲、1965年)
ジュゼッペ・ポンス指揮
ヴァレンシア・リウレ劇場室内管
(3)ビルヒニア・パラモン(S)、
(3)イエジィ・アルティシ(Br)
(3)(4)バレンシア合唱団(合唱指揮:フランコ・ペラーレス)
カタロニアが生んだ音の詩人モンポウ。彼のピアノ曲の独特な魅力は日本でも多くのファンを持っているが、管弦楽作品はきわめて珍しい。1963年作の「インプロペリア」はラテン語による独唱、合唱と管弦楽のための大作。「夢のたたかい」は原曲のピアノ伴奏をモンポウ自身の手でオーケストレーション。ともに独特の詩情が色彩化され興味深いものとなっている。モンポウの代表的なピアノ作品2つを、彼の盟友タンスマンとロザンタールがオーケストレーション。内容がより具体的で、新たな発見ができるものとなっている。
HMA 1951129 モンテヴェルディ:
 (1)西風が戻り
 (2)ああ、恋する人はどこにいるのか
 (3)愛の炎を燃さぬ者は
ベネデット・フェルラーリ・デラ・ティオルバ(1604-1681):
 (4)宗教的カンタータ「この鋭いとげ」
モンテヴェルディ:
 (5)アリアンナの嘆き (6)すてきな羊飼いさん
 (7)ああ、お前は何と愛らしいのか
 (8)「さあ、私はあなたを見て喜び」
 (歌劇「ポッペアの戴冠」より第3幕 幕切れの二重唱
ルネ・ヤーコプス指揮
コンチェルト・ヴォカーレ
ヘルガ・ミューラー=モリナーリ(Ms)、
ルネ・ヤーコプス(C-T)、
ウィリアム・クリスティ(チェンバロ)、
コンラート・ユングヘーネル(テオルボ)、
ヤープ・テル・リンデン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ルネサンスからバロックへの音楽史上の大転換点に位置する大作曲家モンテヴェルディ。サン・マルコ大聖堂楽長として晩年を過ごしたヴェネツィアでは、優れた音楽家達が彼の周辺に集まり、新しい音楽を推進していきました。端正なヤーコプスの美声が、そんな時代の活況を見事に映し出す。
HMA 1951967 ラヴェル:ピアノ・トリオ
ショーソン:ピアノ・トリオ ト短調Op.3
トリオ・ヴァンダラー
〔ヴァンサン・コック(Pf)、
ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャベディアン(Vn)、
ラファエル・ピドゥ(Vc)〕
トリオ・ヴァンダラーはたびたび来日している人気室内楽グループ。緻密に計算されたバランス、デュナーミクのコントロール、ていねいでこまやかなフレージング、そして一人一人の奏でる音の美しさ、すべてがまさに完璧なトリオです。音楽史上に燦然と輝くラヴェルの作品と、ショーソンの若き日の、繊細な美しさを湛えた作品、どちらもエスプリたっぷりに、息をもつかせぬ美しい演奏で聴かせてくれている。録音:1999年
HMA 1957030 Zarambeques〜
 17、18世紀のスペインのギター音楽
アルモニオージ・コンチェルティ〔ホアン・カルロス・リベラ(バロック・ギター)
コンスエロ・ナヴァス(テオルボ)
ホアン・ミゲル・ニエト(バロック・ギター)〕
17、18世紀のスペインでは、舞曲がその黄金期を迎えていた。様々な土地から伝わった舞曲と、スペイン独自の舞曲の様式が渾然一体となって生まれた楽曲の数々は、今なお色褪せることない輝きを放っている。ギターの名手たちによる色彩豊かな即興と変奏も見事。
HMA 195760 「プロヴァンス地方のオルガン」
 ルイ・クープラン、フランソワ・クープラン、フレスコヴァルディ、
 ロバーデイ、ムファットらの作品集
フランソワ・シャペレ、
ミシェル・シャピュイ、
ルシエンヌ・アントニーニ、
ルネ・サオルジャン(Org)
15世紀から17世紀初頭にかけて、フランドル楽派の勢力は絶大で、ポリフォニー音楽はヨーロッパ全土に広まっていった。音楽家たちはこぞってポリフォニー音楽を作曲し、その勢いで、多くのオルガンが、名オルガン・ビルダーたちによって続々と建造された。このCDでは、フランスに数多くのこされている名オルガンを、フランスを代表するオルガニストたちが演奏している。録音:1971年、1974年

HMF/JVC

JMXR 24202
\3600→¥3290
「タランチュール=タランテラ」
 アンティドトゥム・タラントゥレー(毒グモの解毒剤)/
 コレア(舞曲)/タランテラ第1・第2・第3旋法/
 神秘な防壁/
 ナポリのタランテラ;フリギア旋法
 ブクステフーデの固執低音による
  ナポリのタランテラによるリトルネロわれは喜ぶ:詩篇第121番/
 タランテーラ/タランテラ、またの名クラウズラ/
 タランテーラ第1・第2・第3番/タランテラ;ヒポドリア旋法/
 ラ・タランテーラ/スコットランドのジグ/タランテーラ/
 タランテーラス/カントリーダンス「走る歩兵」/
 ラ・タランテーラ/魔法使いたちの踊り/
 タランテーラⅠ〜Ⅵ/ナーナ・アンダルーサ(アンダルシアの子守歌)/
 タラント・デアルメリア
グレゴリオ・パニアグワ指揮
アトリウム・ムジケー古楽合奏団
急拍子のナポリ舞曲“タランテラ”はイタリア南部タラントの地名に由来するといわれ、またいわゆる音楽療法のひとつ、毒グモ“タランチュラ”に咬まれた際にこれを踊ると治るという民間伝承と結びついてきた。これをテーマに医学も修めたパニアグワが研究を重ねて、自由に遊んだ傑作アルバム「タランチュール=タランテラ」。文献資料をもとに自ら制作した古楽器のヴァラエティ豊かな音色が、うきうきする楽しさとなんともいえない安らぎを与えてくれる。録音:1976年10月/xrcdリマスタリング:2006年9月12日 日本語解説・帯付 2chオリジナルマスター使用
JMXR24201
\3600→¥3290
「古楽狂想〜ラ・フォリア」
 生命の泉〜天使的早発性痴呆の〜ソファミレドによる/
 途方もなき〜微小なる栄光の〜ガラスの/
 フォリアに寄せる祈り〜名声は飛んで行く〜
 レモン風・南欧風/
 肝要なる・根源的の(一名《何ひとつ我に関せず》)〜
 正調インド風〜逆流的/貴族的倹約の/
 繊細なる〜深き淵より//壁の外に/通俗的なる//
 人々に知られざる〜そこはかとなくやわらかき/
 北欧的にして荒涼たる〜平凡にして金色なる/
 いとも高貴なる〜退嬰的かつ退廃的なる/
 牧人らの〜数学的:怒りの日〜黄昏の〜無名の〜
 わが霊魂は悲し〜武装せる強き騎馬兵の〜
 大胆の:運勢は助く〜包皮なき〜教会風の/
 劇場風かつ偽善的の〜田園の〜
 いまひとつの完全にインド風な/
 天界的忍耐の〜偽装的逃亡および凱旋の車
グレゴリオ・パニアグワ指揮
アトリウム・ムジケー古楽合奏団
原題「スペインのフォリア」。こちらも「古代ギリシャの音楽」同様にロングセラーを続ける、もはやまったく説明不要の名盤中の名盤。フォリアとはスペイン(イベリア半島)起源の舞曲で、‘狂気’というトスカーナ語に由来して正気を失うほどにとても騒々しいもの。ここでも細かい理屈など吹き飛ぶ痛快なつくりはまさにアイデアの勝利!なお、このタイトルはSACD化(HMC.801050)もされており、こちらとの聴き比べもまたオーディオ・ファイルには楽しみなところ。録音:1980年6月/xrcdリマスタリング:2006年9月12日日本語解説・帯付 2chオリジナルマスター使用
JMXR 24200
\3600→¥3290
「古代ギリシャの音楽」
 序奏,「オレステース」のスタシモン,
 コントラポリノポリスの器楽曲断片,
 デルポイのアポロン讃歌 第1,テクメッサの嘆き,
 パピルス・ウィーン29825,太陽神への讃歌,
 ミューズ(ムーサ)への讃歌,ネメシスへの讃歌,
 パピルス・ミシガン,アエナオイ・ネフェライ(不断に流れる雲),
 セイキロスの墓碑銘,パイアン,ベレルマンの無名氏,
 ピュティア祝勝歌 第1,パピルス・オクシュリンコス,
 オクシュリンコスのキリスト教賛美歌,ホメロスの讃歌,
 パピルス・ゼノン・カイロ断片,テレンティウス「義母」第861行,
 「道徳詩」第1歌 第11?12行(ミーニュ版教父全集37,523:f),
 デルポイのアポロン讃歌 第2,パピルス・オスロ1413 A/B,終奏
グレゴリオ・パニアグワ指揮
アトリウム・ムジケー古楽合奏団
ずば抜けた優秀録音と独特の音響世界とでハルモニアムンディ・フランスの大ベストセラー、もはや説明不要という名盤中の名盤「古代ギリシャの音楽」がXRCD化!アナログ盤初出時に、今は亡きオーディオ評論家長岡鉄男氏も絶賛していたあの録音。聴き比べの楽しみこそオーディオの醍醐味。通常盤(HMA.1951015)でも十分に録音の素晴らしさを確かめられるが、それはそれ、より良い音で楽しみたいというのがオーディオ・ファイルの見果てぬ夢。XRCDで聴くと、アナログ録音の持つ風合い・空気感がダイレクトに届く。ぜひ、お手持ちの装置とご自分の耳でお確かめください。
ぞっとするほどの生々しい優秀録音。オーディオ評論家 長岡鉄男
SN比がよく、残響がすごく長く豊かで美しく、しかも直接音は鮮明で力強い。音像の輪郭は自然、定位も自然で、音場は3次元的に深く広い。はるか彼方に雀の声がきこえる。雀の声はアルバムを通して絶えず入っている。
Dレンジは圧倒的に広く、こんなに力感のある、厚みのある音はきいたことがない。ぞっとするほどの生々しさがある。こんな録音は通常の方法では不可能である。筆者の想像では、録音場所は、人里離れた修道院の、天井の高い礼拝堂、時間は早朝、マイクは2本、2トラックデッキ直結、リミッター、ドルビー、ミキシング等いっさいなし、というのを基本にしていると思う。とにかくすばらしい録音である。(1980年ステレオ誌11月号より抜粋)ADD ステレオ 日本語解説・帯付 2chオリジナルマスター使用録音:1978年6月 / xrcdリマスタリング:2006年11月25日

HR MUSIK

HRMK 03306
\2400
ショスタコーヴィチ:
 (1)ピアノ・ソナタ第2番ロ短調Op.61
 (2)24の前奏曲集Op.34より
 (第1番,第2番,第6番,第10番 ,第12番,第14番,
  第15番,第16番,第17番,第18番,第22番,第24番)
 (3) 24の前奏曲とフーガOp.87より
  (第8番,第5番,第24番)
エフゲニ・コロリオフ(P)
ネイガウス、ユージナ、オボーリンらに師事し、一連のバッハ演奏でならしたコロリオフが世に問う最新録音はショスタコーヴィチのピアノ曲。ショスタコーヴィチといえばショパン・コンクールにも出場した名手。そのショパン「24の前奏曲」になぞらえ、わずか数時間で一気に大半が書き上げられた作品34は、情緒と諧謔漂う独特の雰囲気がいかにも天才の個性を反映している。そして、やはり大バッハの「平均律」をベースとする作品87。ロシア固有の素材も散りばめられつつ、バッハ時代の様式を見事に発展昇華させた内容からこのジャンルの代表作とされている。ほかに有名な「レニングラード」交響曲と同時期の労作、第2ソナタを収録。録音:2005年11月2 & 3日、12月19?21日ヘッセン放送ゼンデザール
HRMK 03206
\2400
“地獄に堕ちたこうもり”〜
 アンドレアス・N.・タルクマンのハルモニームジーク版編曲
  によるオッフェンバックとヨハン・シュトラウス
 (1)オッフェンバック:
  地獄のオッフェンバック(“オッフェンバキアーデ”)
   〜アンドレアス・N.・タルクマンによる金管九重奏版組曲
 (2)ヨハン・シュトラウス:こうもり
   〜アンドレアス・N.・タルクマン編曲による
   金管九重奏のためのハルモニームジーク
アンタレス・アンサンブル
ふたりの喜歌劇王シュトラウスとオッフェンバックによるとびきりの名旋律の数々が、ハルモニームジークで楽しめるアルバム。それぞれ「こうもり」からの各場面の音楽と、「美しきエレーヌ」「天国と地獄」「ぺリコール」「パリの生活」など各オペレッタから編まれている。アンタレス・アンサンブルは、フランクフルト放送響のメンバーにより1997年に結成された団体。1956年ハノーヴァー生まれのタルクマンは、ザビーネ&アルブレヒト・マイヤーのさまざまなアルバムにクレジットされ、時には協奏曲のカデンツァなどの作曲もする名アレンジャー。現在、マンハイム音楽大学で編曲と器楽法を教えている。録音:(1)2004年11月6、7日 (2)2001年2月17、18日ヘッセン放送ゼンデザール

HUNGAROTON 1CD¥2300

HCD 32427 ツィンバロンのための新しい音楽
 (1)ファルカシュ:ハイブリッド
 (2)コチャール:バラッド
 (3)ソコライ:教会ソナタ
 (4)ヴァヴリネジ:ラメント
 (5)ファルカシュ:エクセルキティウム・トナーレ)
 (6)ホローシュ:パストラーレ
 (7)ラースロー:独奏曲第15番
ヴィクトリア・ヘレンチャール(ツィンバロン)
(6)アニタ・ホルヴァート(Vl)
130本前後のスチール弦をばちで叩いて音を出す楽器ツィンバロンに現代のハンガリーの作曲家たちが注いできた成果を一望できる貴重なコレクション。時にはピアノ、時にはハープのような多彩な響きを生み出すこの楽器はもともとロマ族の楽器として知られていたが、20世紀初めからクラシックジャンルで活躍する作曲家たちの関心を集めるようになり、このCDに収録されているような多彩で水準の高い作品が生み出されるようになった。土俗的な雰囲気を湛えた作品や、(1)のファルカシュ(1905-2000)の作品のように厳格な12音技法で作曲された作品まで、この楽器が秘める可能性を堪能できる作品集になっている。独奏者のヘレンチャールは1953年ブダペスト生まれ。1973年以来クラシック、伝統の両ジャンルでコンサートと録音活動を積極的に行っているベテラン。録音:2006年1月
HCD 32447 アルス・ノヴァ、オルバーンを歌う
ジョルジ・オルバーン:
 (1)即興の歌 (2)夜の歌に (3)第5ミサ(全5曲)
 (4)アヴェ・ヴェルム・コルプス 
 (5)サルヴェ・レジナ (6)われらが父
 (7)カム・アウェイ (8)おお、私の恋人よ 
 (9)ブック・オブ・ロケット(全10曲)
 (10)一日が終わる前、汝に
 (11)怯えと恐怖 (12)今や、主よ
カタリン・キッシュ指揮
アルス・ノヴァ・ヴォーカル・アンサンブル
(3)(9)ヤーノシュ・マチャーク(Cl)
エンドレ・ルダーニ(Cbs)
コダーイなど合唱分野で傑出した作曲家を輩出しているハンガリーの作曲家、ジョルジ・オルバーン(1947-)のアカペラと一部楽器を伴った合唱作品集。日本でも合唱コンクールで取り上げられることが多い彼の作品だが、曲名から窺われるように祈りが根底にある敬虔な歌が特徴。ほのかにゴスペル調の味わいがする「即興の歌」や、中世の響きと現代のハーモニーが調和した「第5ミサ」などいずれの作品も聴き応え十分。アルス・ノヴァの豊かで緻密な合唱と相俟って忘れがたい感動をもたらしてくれる。録音:(1)(2)1992年、(3)1996年、(4)(5)(6)(7)(8)2003年、(9)2002年/1998年、(10)(11)(12)2005年
HCD 32417 ラースロー・シャーリ:天国の花
 (1)4つの鍵盤楽器のための前奏曲
 (2)12の俳句 (3)天国の花
(1)(3)ラースロー・ヴィドウスキ(P)、
(3)ゾルターン・イェネイ、ラースロー・シャーリ、アンドラーシュ・ウィルヘイム(以上P)
古橋富士夫(指)
NHK東京放送児童合唱団
偶然性音楽とミニマル・ミュージックと無調音楽とをミックスしたような曲と聞けば、誰でも一瞬引いてしまいたくなるかもしれないが、(1)(3)のピアノ作品はいずれも理詰めで作られているにもかかわらず、結果として光の粒が降り注ぐような効果を発揮していて、耳を傾けている間に思わずハイになってしまいそうなくらい!NHKの児童合唱団とその指揮者古橋富士夫に捧げられた「12の俳句」は芭蕉、蕪村の句のハンガリー語訳テキストによる無伴奏合唱による作品で、幽玄でなにか浮遊感漂う不思議な音響世界が繰り広げられている。
HCD 32458 シャーンドル・バラッシャ:第3惑星
 (1)オペラ・カンタータ「第3惑星」op.39
 (2)混声合唱のための「伝説」op.12
(1)ズジャ・ミシュラ(S)、
(1)タマラ・タカーチ(A)、
(2)タマーシュ・ダローツィ(T)、
(2)カズメール・シャルカーニ(Br)、
ヨーセフ・グレゴール(Bs)
(1)アンドラーシュ・リゲティ、
(2)フェレンツ・シャプソン指揮
ハンガリー放送響
ハンガリーの作曲家バラッシャが1984年から1987年にかけて作曲したオペラ・カンタータのタイトル「第3惑星」とはまさしくわれわれの地球を指している。2部構成のこの作品では「大気」、「川」、「熱帯林」の人間による自然破壊への抗議と滅亡への嘆き、利益追求に捉われ自らを破壊する道に入っている人類への批判をテーマとしたテキストを合唱とオーケストラが劇的に表現している。器楽作品や管弦楽作品では実験的手法も見せるバラッシャだが、ここでは自ら書きあげたプロテスト・テキストに沿った比較的オーソドックスな手法で「語る」「伝える」ことに主眼を置いた作風。
HCD 32448
\2300→¥2090
モーツァルト:ピアノ協奏曲集
 ピアノ協奏曲第21番 ハ長調K.467
 コンチェルト・ロンド ニ長調K.382
 ピアノ協奏曲第23番 イ長調K.488
タマシュ・エルディ(P)
タマシュ・ヴァーシャリ指揮
ブダペスト室内響
1979年生まれとまだ若いエルディだが、その生み出す響きは感覚美の極致ともいえるほど。極限まで高められた聴覚が幼くして視力を失いながらも音楽の才能に恵まれ、ヨーロッパ、アメリカを中心にすでに24カ国でコンサートを行っている。ヴァーシャリ指揮ブダペスト室内響のきびきびとした音楽運びにのって、透徹したモーツァルトの世界を構築している。
HCD 32325 ヒンデミット:クラリネットを伴う室内楽曲集
 3つの小品/ヴァイオリンとクラリネットのための2つのデュエット/
 クラリネットと弦楽のための変奏曲/ルードゥス・ミノール/
 クラリネット・ソナタ/管楽七重奏曲
クサバー・クレニャン(Cl)
ぺテル・ソモギ(Vl)、
イルディコ・Cs・ナジ(P)、
ブダペスト室内響 他
脱ロマン派、即物主義を標榜し20世紀中頃に活躍した作曲家ヒンデミットだが、ここではいつもながらのクールな作風の奥底に作曲者の本音がにじみ出ているような作品が収められている。作曲者の心情が端的に表れる室内楽、そして歌う楽器クラリネットが中心的役割を果たす楽曲ということもあってか、ヒンデミットの数多い作品のなかでもみずみずしい抒情が際立っていていずれも聴きやすい作品ばかり。録音:2004年6月
HCD 32350 ロッシ:ヘブライ語による聖歌集「ソロモンの雅歌」 コルヴィナ・コンソート
サラモネ・ロッシ(1570-1630)はマントヴァのゴンツァーガ家に仕えたユダヤ系作曲家で、初期バロックの作風を持つマドリガルや器楽を数多く残している。いまでは同時代の大作曲家モンテヴェルディの陰に隠れてしまった格好になっているが、この「ソロモンの雅歌」を聴くだけでも並外れた感性と技巧の持ち主であったことが理解できる。ヘブライ語の聖歌集といっても音楽はこの時代のモテットの様式にしたがっていて特にユダヤ風の色合いはあまり感じられない。2000年から国際的に活躍しているコルヴィナ・コンソートの多声合唱の美しさも特筆もの。録音:2004年6月
HCD 32358 古いローマの典礼音楽集
 朝課(全2曲)/第1の夜想曲(全8曲)/第2の夜想曲(全8曲)/
 第3の夜想曲(全7曲)/賛美歌(全2曲)/ミサ(全10曲)
スコラ・フンガリカ
バリント・キス、
イシュトヴァン・ツティ、
イヴァン・エレード(Org)
中世初期に演奏されていた古代ローマスタイルの典礼音楽曲集というと、すこしややこしく聞こえるが、古いローマの装飾音を多用した独自の作風とグレゴリオ聖歌の様式が渾然とした音楽史的に興味深い作品集。後の世には消えてしまった独特の節回しの単旋律の合唱と、オルガンによるファンタジーに耳を傾ければきっと7世紀、8世紀頃の中世初期にさまよい込んだような不思議な感覚に襲われることだろう。録音:2005年6月/7月
HCD 32351 ラムゼー:金管四重奏曲集
 四重奏曲第1番op.20/四重奏曲第2番op.29/
 四重奏曲第4番op.37/四重奏曲第5番op.38
エヴァルド金管四重奏団
ヴィルヘルム・ラムゼー(1837-1895)は金管作品の作曲家として知られた存在で、19世紀のロシア・ペテルブルクで活躍した。ここに収められた金管四重奏曲は穏やかで明朗な作風の曲が揃っていて、聴き手をとても平和な気分にしてくれる。1996年に結成されたエヴァルド金管四重奏団も難しいパッセージをそれと感じさせずにさらりと演奏する素晴らしいテクニシャンぶり。録音:2005年6月
HCD 32359 平均律ツィンバロン
 メリス:平均律ツィンバロン
 ホリス:抒情的トッカータ
 ドゥルコ:ショート・ストーリー
 コンチェイ:サクソフォンとツィンバロムのための時
 タレル:良き日々のための響き
 ラング:モノローグ
 セミツキー:中断された奇想曲
 ルカーチ:サムサーラ
 ラサール:小さな二人への哀願
 ラサール:SMS
ローザ・ファルカス(ツィンバロン)
ラスロ・キス・ギ(altsax)、
ペテル・ソモギ(Vl)、他
ハンガリーとその周辺で演奏されている打弦楽器ツィンバロンといえば、コダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」で使用されていることでおなじみの楽器だが、ここではツィンバロン独奏から声楽、弦、管楽器などとの組合せによるアンサンブルなどさまざまな編成でこの楽器の持つ可能性が追求されている。曲調はあたかも武満徹風のものや、プログレッシブジャズ風などそれこそバラエティに富んでいて、全編を通じて心地よい緊張感が貫かれている。ブダペストに生まれ、今もハンガリーで教鞭をとりつつヨーロッパ中で活動しているファルカスの目くるめくようなテクニックにも唖然とさせられる。録音:2005年4月
HCD 32438 ジューラ・ピンター作品集〜薔薇の炎の鐘
 ピンター:
  エキデとモニーチ/カメレオン・ファンタジア/不平の多い天使/薔薇の炎の鐘
  魔術師たちの夜/もし東方が輝いているなら/夜明けの練習曲
ジューラ・ピンター(P、Kyd))、
ゲルゲリー・マートゥス(Fl)、
スザンナ・スコッフ(S)
ベーラ・サライ(Sax) 他
アルテュール・ランボーの詩を題材としながらも抽象的な味わいが印象的な表題作のほか、アコースティック楽器と電子楽器のコラボによる典型的な20世紀後半様式の現代音楽と言うべき内容。ジャズ風味の作品、楽器と声楽をコラージュ化して用いた作品など曲趣はさまざまだが、いずれも無機的響きから不思議な情感が仄かに漂ってくるようなところがピンター(1954-)の魅力といえそう。録音:1997年-2004年
HCD 32410 メンデルスゾーン:「4手&2台ピアノのための作品集」
 (1)ソナタ ニ長調
 (2)ソナタ楽章 ト短調
 (3)「真夏の夜の夢」
  (序曲 / スケルツォ / 妖精の行進 / まだら模様のお蛇さん / 間奏曲 /
  夜想曲 / 結婚行進曲 / 葬送行進曲 / 道化役者たちの踊り / 終曲)
 (4) アンダンテと変奏曲Op.83a
デュオ・エグリ・ペルティシュ(P)
ヴィルトゥオーゾとして知られたメンデルスゾーンだが、ピアノ・デュオ作品はごくわずかしか残していません。ここに収められたすべての曲は生前未出版。このたびアンダンテと変奏曲を除いてすべて初録音となれば、ファンには堪えられないところだろう。聴きものはやはり代表作「真夏の夜の夢」の4手版。持ち前の華麗なる技巧を駆使した目くるめく色彩感にはビックリ。メンデルスゾーンはシェイクスピアの原作にすっかり夢中になったため、こちらもオケ版と並行して書き進められたと考えられている。序曲の初演をともに行なった姉のファニー=ヘンゼルも“弟にとってとびきりのお気に入り”と触れている。さらにカップリングの2台ピアノ用作品では、まず同名のピアノ独奏曲からの改作となる作品83a。第8変奏でオリジナルにはない主題の回帰があり単なる編曲の域を超えて新たな魅力を加えている。若書き(10、11歳くらい)の2つのソナタも、先人モーツァルトとクレメンティをお手本としつつオリジナリティも盛り込まれていて、神童ぶりを存分に感じさせるもの。録音:(1)(2)1999年2月26 & 27日(3)(4)2005年12月5、6、8、9 & 11日ブダペスト、フンガロトン・スタジオ
HCD 32425 フランク:歌曲集
 回想 / 愛する / 天使と子供 / 行列 / もしそれが美しい芝生なら /
 こわれた甕 / 夕べの鐘 / ばらの結婚 / リート / ニノン / 夜想曲 /
 日ごとに過ぎてゆけ / ロビン・グレイ / ばらと蝶 /
 ベンガドールのエミール / シルフ(空気の精)[*]
ガブリエッラ・レータイ・キシュ(S)
アドリエンヌ・ハウザー(P)
*ティボル・ボガーニ(Vc)
ヴァイオリン・ソナタや交響曲ニ短調が傑作として名高いフランク。その珍しい歌曲に光をあてるアルバムが登場。逡巡するかのように複雑で重厚な交響作品や室内楽曲とは対照的に、文豪ユーゴー、シャトーブリアンらの詩作にもとづく歌曲は美しくも至ってシンプルで異彩を放っている。ハンガリー勢による演奏はそれぞれスコット、ハマリに学んだソプラノと、コチシュ、クルターグに師事したピアノという顔合わせ。すべてフランス語による歌唱。録音:2005年12月フンガロトン・スタジオ
HCD 32424 ヴェイネル:管弦楽作品集
 (1)ディヴェルティメント第3番Op.25(1949)
 (2)同 第4番Op.38(1951)
 (3)同 第5番Op.39(1951)
 (4)ハンガリー民謡による変奏曲Op.30(1949)
 (5)セレナード ヘ短調Op.3(1906)
 (6)謝肉祭Op.5(1907)
ラスロー・コヴァーチ指揮
ミシュコルツ北部ハンガリーSO.
「指揮者ショルティのピアノの先生」ヴェイネルは、コダーイやバルトークと同時代のハンガリーを代表する作曲家・音楽教師。その作風は革新的な同輩に対して、民俗音楽をベースにしながらあくまでベートーヴェンやブラームスといった古典・ロマン派の流れを汲んでいるのが特徴。登竜門エルケル賞の栄誉を受けた出世作で最初の管弦楽作品「セレナード」、小管弦楽のためのユモレスクと題された謝肉祭、第3番、第5番がともに‘ハンガリーの印象’という副題を持つディヴェルティメント。これらの代表的な作品をポイントよくまとめたアルバムはヴェイネル入門編としてうってつけの内容で、新録で聴けるのも嬉しいところ。録音:2005年10月23?27日ミシュコルツ、文化センター
HCD 32459 「ハンガリー万歳!ハンガリー人よ、とこしえに!」
 フェレンツ・エルケル:祝典序曲
 ヨージェフ・ミュラー:コッシュート・マーチ
 ウェーバー:
  アンダンテとハンガリー風ロンドOp.9〜Vaと管弦楽のための*
 ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「ハンガリー万歳!」Op.332
 エルケル:歌劇「フニャディ・ラースロー」よりパロターシュの踊り
 ドリーブ:バレエ「コッペリア」よりチャールダーシュ
 スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲
 ヤカブ・パツェラー:ヘルクレシュフュルデーの思い出
 ツィーラー:ポルカ「ペストへようこそ」Op.140
 べーラ・ケーレル:演奏会用序曲「ハンガリーの喜劇」Op.108
 ランナー:ぺシュト・ワルツOp.93
 ベルリオーズ:ハンガリー行進曲
ヤーノシュ・フェレンチク指揮
ハンガリー国立O.
ラースロー・バールショニ(Va)*
その名も「ハンガリー万歳!」と題されたアルバム。ハンガリーゆかりの作曲家または作品を、往年の巨匠フェレンチクの指揮によるオケで聴くというハンガリーづくしの内容。コッシュートは民族の年1849年に決起した国民的英雄。現ルーマニアのヘルクレシュフュルデーはトランシルヴァニアとの南境沿いに位置し、19世紀末は保養地として知られた場所。録音:1977 & 1979年ブダペスト、フンガロトン・スタジオ

HUNGAROTON 1CD¥2200

HCD 16879 カールマン:
 「チャールダーシュの女王」,「マリツィア伯爵夫人」
レハール:「ジュディッタ」,「メリー・ウィドウ」
ミレッカー:「デュバリー」
オッフェンバック:「美しきヘレナ」
レオ:「ポンパドゥール」
J.シュトラウス:「ジプシー男爵」
 からのアリア,ほか(全15曲)
アンドラーシュ・セベスチェーン指揮
ハンガリー国立放送管弦楽団、ほか
ハンガリーの歌姫、シルヴィア・シャシュが歌う、オペレッタのアリアと、ポピュラー名曲のコンピレーション。
HCD 16876 カールマン:「サーカスの女王」(抜粋) エルジェーベト・ハージ、
ヴァレーリア・コルタイ、
アールパード・キシェジ、
ティボール・ウドヴァルディ
タマーシュ・ブローディ指揮
管弦楽団
ハンガリー語の抜粋録音。
HCD 16877 レハール:「ルクセンブルク伯爵」抜粋,「ジプシーの恋」抜粋 ジュジャ・ペトレーシュ、
ハンナ・ホンティ、
アンナ・ツェンタイ、
アールパード・バクシャイ、
カミル・フェレキ、ほか
タマーシュ・ブレイトナー指揮管弦楽団
ハンガリー語の歌唱。
HCD 16847 カールマン:
 「チャールダーシュの女王」,
 「マリツィア伯爵夫人」,「モンマルトルのスミレ」
レハール:「メリー・ウィドウ」,「微笑みの国」,「フリーデリケ」
                      からの場面,ほか
ヨーゼフ・シマーンディ、シルヴィア・シャシュ、
イローナ・トコディ、エルジェーベト・ハージ、
ローベルト・イロスファルヴィ、ほか
アンドラーシュ・セベスチェーン指揮
ハンガリー放送交響楽団、ほか
ハンガリー語歌唱。様々な音源を集めている。



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