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第38号新録音新譜(2)



K617 1CD¥2400

K617 194 マシュー・ロック(1622-1677):
 付随音楽「テンペスト」抜粋、ファンタジー、
 クーラント、シンフォニア、サラバンド、
 現在の私の喜び(ジョヴァンニ・バッティスタ・ドラーギ)、
 夢の神…汝はどこに(ジョヴァンニ・バッティスタ・ドラーギ)
パーセル(1659-1695):
 「ゴルディウスの結び目はほどかれた」、
 「予言者,またはダイオクリオージャン」、「インドの女王」、
 「真似事の結婚」「ドン・キホーテの滑稽な物語」、
 「結婚の悲運、知らずに不貞を働くことに」抜粋、
 遺作として〜偉大なるマシュー・ロックの死に捧げる歌(1677)
ラ・レヴーズ、
ベンジャミン・ペロ(指)
1660年代のイギリスは急速に経済、芸術、音楽が発展。1642年の劇場封鎖から活動を再開した劇場や居酒屋、賭博場などで街が賑わっていた王政復古期。まさに17世紀のイギリスを生きた、破天荒な劇作家の生涯を描いたジョニー・デップ主演の映画「リバティーン」の時代。(リバティーン・サウンドトラックMNRCD.104)王政復古時代のイギリス文学を支配し「英国批評文学の父」と呼ばれるジョン・ドライデンやトマス・シャドウェルなど著名な劇作家たちは有能な音楽家と手を組み次々と作品を発表していった。このアルバムは、その時代に代表される作曲家マシュー・ロックとヘンリー・パーセルの劇音楽を集めた1枚。マシュー・ロックはトマス・シャドウェルの台本による《テンペスト》に音楽を担当。そのなかの「序幕の音楽(カーテン・チューン)」でロックはクレシェンドを音楽史上初めて使用し、話題を呼んだ。またロックは重要な出版人ジョン・プレイフォードとも親交があり、このアルバムでも彼の出版からいくつかの作品が収録されている。
K617 196 フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):
 モテット集「霊的なカンシオンとビリャネスカ」
ラ・コロンビーナ
〔ケル・アンドゥエサ(S)
ホセ・エルナンデス・パストール(A)
ホセ・ベネット(T)
ホセ・カブレ(Br)〕
16世紀後半スペイン教会音楽を代表する作曲家ゲレーロのモテット集。この曲集「霊的なカンシオンとビリャネスカ」は17世紀以降の和声法を予感させる手法で作曲されている。歌いやすい旋律線、進歩的な和声構造で時代を先取りしていたものと思われる。彼はこの時代の作曲家の中では最も多く旅行をし、エルサレムへの巡礼も行い、また2度も海賊に襲われるなど各地を飛び回っていた。しかし、その時代の作曲家たちの多くがそうであったように、故郷セビーリャで多くを暮らし、生涯を閉じている。また彼の死後、肖像画や伝記が発表されるなどスペインでの名声の高さを物語っている。
K617 201
(2CD)
\3600
アントニオ・マッツォーニ(1717-85):
 歌劇「アミンタ--羊飼いの王様」
アンナ・マリア・パンツァレッラ(アミンタ)
セリーヌ・リッチ(タミーリ)
レイフ・アルーン=ソレン(アレッサンドロ)
デルフィーヌ・ギロ(エリーザ)
マリーナ・パルド(アジェーノレ)
ファン・バウティスタ・オテーロ(指)
レアル・コンパーニャ・オペラ・デ・カマラ
ボローニャの作曲家マッツォーニ(1717-85)の「アミンタ--羊飼いの王様」は、1756年、スペインのマドリードで作曲・初演されたオペラ・セリア。ひとりの羊飼いが実は王位継承者だったというストーリーは、同じ年にヴィーンでグルックが、その20年近く後にはモーツァルトも手掛けている。マッツォーニの作曲のきっかけは、ファリネッリという当時人気だった実力派カストラートによる委嘱だった。演出兼指揮者のオテーロは、メタスタージオのリブレットに忠実に作曲されたこの作品を、情念を含み、繊細な表現をもち、「ファリネッリの声」と呼ばれる奇跡的な技巧を魅せる作品であると語っている。18世紀のオペラを得意のレパートリーするオテーロと彼の率いるアンサンブル、そしてラモーやリュリのオペラでも高い評価を得ているアンナ・マリア・パンツァレッラをタイトル・ロールに迎え、祝祭的な管弦楽の雰囲気と明るい朗々としたアリアを存分に楽しませてくれる注目の1枚。また、同名オペラを生み出した3人の作曲家の作品を聴き比べるのも興味深いだろう。
K617 198
\2400
アンリ=ジョゼフ・リジェル(1741-99):3つのヒエロドラマ
 出エジプトLa Sortie d’Egypte
 エフタJephte
 エリコの陥落La Destruction de Jericho
イザベル・プルナール(Sp)
フィリップ・ド(T)
アラン・ビュエ(Bs)
オリヴィエ・シュネーベリ(指)
レ・フォリ・フランセーズ、
ヴェルサイユ・バロック音楽センター聖歌隊
アンリ=ジョゼフ・リジェルはヴェルトハイム出身のドイツ人。本来は「リーゲルRiegel」という名だが、1767年パリ移住に伴って、「リジェルRigel」とフランス語に読み替えた。音楽の基礎をドイツで身につけ、それをフランス・バロック期にあったパリで開花させた作曲家。当盤収録の作品は、彼の交響曲が当時のフランスの楽団コンセール・スピリチュエルによって認められたことがきっかけとなって生まれました。ヒエロドラマとは、すなわちオラトリオを指し、宗教的な劇音楽を意味する。「出エジプト」(1774)に続いて「エリコの陥落」(1778)、そして最後に「エフタ」(1783)が作曲されました。第1作は1788年までに32回、第2作は85年までに18回も再演されるほどの大成功作品だった(第3作だけは成功にもかかわらず、あまり再演されなかったようですが)。宗教的題材に拠りながら、パリの典雅で優美な雰囲気を備えたフランス・バロックの代表的なオラトリオと言っていいだろう。

キング・インターナショナル

KDC 14
\2500
宮内國郎 作・編曲:交響詩「ウルトラマン」
冬木透 作・編曲:交響詩「ウルトラセブン」
小松一彦 (指)
東京交響楽団
約30年前にキングレコードよりLPリリースされ、ファンの間でCD化を強く望まれていた幻の盤がついに復活。それも、「ウルトラセブン」音楽の作曲者・冬木透立会いのもとでオリジナル・アナログ音源にキング自慢の「ハイパー・リマスタリング」を施し、抜群に鮮明な音質へと蘇った。日本の50歳以下の男性なら誰でも知っている「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」の劇伴音楽はキャッチーなメロディに事欠かず、シンフォニックな効果にも富んでいるため、クラシックのオーケストラ曲へいとも簡単に衣装換えした。何より嬉しいのは、第一級のプロ・オーケストラがフル編成でステレオによるセッション録音していることで、弦の厚み、管楽器の安定度、音の明快さいずれも目から鱗が落ちる衝撃。ウルトラ・シリーズの音楽が想像以上に本格的だったことを実感させてくれる。交響詩「ウルトラマン」はあのテーマ曲を中心とした「ウルトラマンの歌」「科学特捜隊の歌」「シーボーズのテーマ」「科特隊出撃」「ウルトラマンの敗北」「進め!! ウルトラマン」の6楽章から成る約23分の作品。ブラス中心で独特のスピード感が爽快。交響詩「ウルトラセブン」は「ウルトラセ ブン」「怪獣出現」「ウルトラホーク発進」「侵略者の魔手」「さよならウルトラセブン」の5楽章から成る約30分の大曲。主題歌冒頭の金管ファンファーレは、東京交響楽団の巧さと録音の良さで、まるでワーグナーのようなカッコよさ。全体を通じて冬木透のオーケストレーションの見事さを堪能できる。1978年12月3日、福生市民会館大ホールにてセッション録音 日本語解説書付
SWO 0001
\2600→¥2390
「スーパーワールドオーケストラ」
 ディルク・ブロッセ:(1)序曲「ミレニアム」
 ショスタコーヴィチ:(2)セカンド・ワルツ
 リムスキー=コルサコフ:
  (3)スペイン奇想曲/(4)交響組曲「シェエラザード」
スーパーワールドオーケストラ
(1)-(3)ディルク・ブロッセ、
(4)ステファン・ザンデルリンク(指)
スーパーワールドオーケストラは、世界の一流オーケストラのコンサートマスターと首席奏者たちが終結した夢の楽団。彼らの日本公演のライヴ録音。ディルク・ブロッセは、ブラスのための作品を書いていた、タンタンのミュージカル版の音楽も作曲した人物。彼の序曲「ミレニアム」は、華麗な曲想で、オケのメンバーたちの上手さが際立つ作品。ショスタコーヴィチの「セカンド・ワルツ」は、スーパーワールドオーケストラの十八番。メンバーたちのソロによる旋律も完全に手の内に入ったもの、余裕しゃくしゃくで一流のエンターテインメント作品に仕上がっています。クルト・ザンデルリンクの息子で特に高い評価を得ているステファン・ザンデルリンクが指揮をしているというのもまた注目。「シェエラザード」は冒頭から実に荘重。これから始まる音絵巻の壮大さを予感させるもの。ヴァイオリンのソロは、パリ管の首席もつとめていたアラン・モグリア。繊細で美しい音色で魅了する。

ロンドン響自主制作盤

LSO 0606
(2SACD Hybrid)
¥3600→¥3290
ベルリオーズ:聖三部作「キリストの幼時」H.130(Op.25) ヤン・ブロン(語り手、百人隊長:T) 
カレン・カーギル(マリア:Ms)
ウィリアム・デイズリー(ヨゼフ:Br) 
マチュー・ローズ(ヘロデ:Bs-Br)
ピーター・ローズ(家長、ポリュドールス:Bs)
テネブレ合唱団
サー・コリン・デイヴィス(指)
ロンドン交響楽団
録音:2006年12月3 &4日ロンドン、バービカンセンター(ライヴ) DSDマルチチャンネルステレオ 超優秀録音
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン / エンジニア:ジョナサン・ストークス
前人未到の大シリーズ再始動!デイヴィスによるベルリオーズ最新作。
楽団5人目のプレジデントに就任してますます意気盛んなわれらが巨匠デイヴィス。手兵LSOを率いてようやく念願のベルリオーズ・シリーズを再始動させた。最新アルバムは前作(1976年)から30年ぶり、ふたたび同じLSOとの「キリストの幼時」ライヴ。
聖三部作と名づけられた「キリストの幼時」は、マタイによる福音書第2章、ヘロデ王の幼児大虐殺と聖家族のエジプトへの逃避行の物語を題材にし、文才にも長けたベルリオーズ自らが仏語のテキストを準備している。まず第2部“エジプトへの逃避”が(1850年)、つづいて第3部“サイスへの到着”、最後に第1部“ヘロデ王の夢”(1854年)という順に作曲されたが、成立の経緯は込み入っていて、ほんのふとしたことで、パーティーの席で座興から一気に書き上げられたわずか3分ほどのささやかな合唱曲(第2部「羊飼いの聖家族への別れ」の原型)がその発端。さらに、ベルリオーズはこれをわざと偽り架空の17世紀仏の作曲家によるものであることにして発表し、意外にも大好評を得てしまったといういわくつきの作品でもある。
「キリストの幼時」は最終的に演奏時間100分近くを要する大曲とはなったものの、「ファウストのごう罰」や「レクイエム」にみられた巨大な編成や激情に替わり、いたって簡潔で意識的に古風なスタイルが採用され、平穏と静けさが支配する音楽となっている。そう、まるでこれはバロック・オペラ。ほかにも異例といえば、本来キリスト者ではないベルリオーズの手によってこうした聖書にまつわる内容の作品が書かれた点といい、なにもかもがおよそベルリオーズのイメージからは遠いようにもみえるが、様式や手法よりもリアルな表現そのものを重視する斬新さという点で、これはこれでまた鬼才ならではの特異な才能が開花したジャンルといえるのではないだろうか。
独特のスタイルで貫かれた「キリストの幼時」において、リズムの冴えや管弦楽法にもまして目を見張るのが声楽の扱い。いくぶんマタイ受難曲の福音史家を思わせるように、語り手の朗唱で幕を開ける第1部。語り手として本来予定されていたボストリッジ以上に最高のはまり役との惜しみない賞賛を受けたのは、ミンコフスキのプロダクションでおなじみのヤン・ブロン。この上なく明瞭無垢で得難いリリック・テノールの声質を申し分なく備えた逸材。そのブロンと並んで、当演奏に奇跡を起こしたのが若手の精鋭合唱グループ、テネブレ。もとキングズ・シンガーズのナイジェル・ショートが2001年に結成したアンサンブルは、しばしばロウソクの灯りのみが燈された空間で歌い、アレグリやタヴナーといった宗教作品においてとびきり透明度の高い歌唱を聴かせる注目株。繊細な表現と美しいハーモニーの安定感は抜群。
起用されたゲストが揃って大健闘となればもちろん、デイヴィスに心からの尊敬を寄せてやまないLSOも奮起しないはずがない。たとえば第3部中ほど、2本のフルートとハープのためのトリオを聴いてみてほしい。その潤いに満ちた響きにどれほどなぐさめられ救われることか。
かねてよりデイヴィスの声楽作品への関心の高さは知られるところとはいえ、“コーラル・ブロックバスターズ(合唱の超大作)” と銘打たれたシリーズに、よりによって「キリストの幼時」を用意するあたりは、いかにも“ベルリオーズのエキスパート”らしい自信とこだわりとを感じさせる。さらに、この6月に演奏会形式で上演されるオペラ「ベンヴェヌート・チェルリーニ」のリリースも今後に控えており、当コンビによって再開されたベルリオーズ・シリーズへの期待は大きく高まる。

MANDALA 1CD¥2600

MAN 5118 スクリャービン:前奏曲集
 24の前奏曲op.11、6つの前奏曲op.13、
 5つの前奏曲op.15、6つの前奏曲op.16、7つの前奏曲op.17
ビリー・エイディ(P)
16歳から24歳までの若きスクリャービンの前奏曲集。神秘主義で知られるスクリャービンだが、この頃はまだショパンやリストなどのロマン的な傾向から抜けず、非常に美しい小品が並んでいる。ロシアのショパンと呼ばれるのもわかるほど。華麗でありながら、ロシア人作曲家らしい力強さを備えている。彼の創作はここから始まった。スクリャービン初心者にも、スクリャービン好きにも、オススメの1枚。演奏するビリー・エイディは、リスボンで生まれたフランスのピアニスト。ロマン派作品から20世紀音楽を中心レパートリーに据え、現在、パリとリヨンのコンセルヴァトワールに勤めるかたわら、演奏家としても活躍中。
MAN 5117 “PUEBLITOノMI PUEBLO”〜ラテン・アメリカのピアノ音楽
 アルベルト・ヒナステラ:3つの小品 作品6 
 カルロス・グァスタビーノ:Pueblito, mi pueblo 
 カルロス・ロペス・ブチャルド:バイレシート 
 フリアン・アギーレ:カンシオン第1,2番
 ヴィラ=ロボス:伯爵夫人 
 ヴィラ=ロボス:奥地の祭り
 モサルト・カマルゴ・グァニエリ:Dansa Negra 
 ルイス・クルソー=モルテット:小太鼓
 ベアトリス・ロックハート:メレンゲ 
 フランシスコ・ミニョーネ:ワルツ第8,9番
 エルネスト・ナザレ:エスコレガンド
 エルネスト・ナザレ:エポニーナ
 マヌエル・サウメル:5つのコントラダンサ
イルマ・アメトラーノ(P)
ラテン・アメリカのピアノ音楽は、ピアソラを除くと、残念ながらあまり知られているとはいえない。しかし、そこには宝のようなステキな音楽がたくさん存在している。いま、少しずつ注目を集め、秘かなブームとなりつつある。アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ、キューバの音楽が詰まった当盤は、まさにいいとこ取り。ラテン・アメリカの愉しさ、妖しさ、可愛らしさがこの1枚で楽しめる。これらの音楽を届けてくれるのは、ウルグアイ出身のピアニスト、イルマ・アメトラーノ。彼女は13歳でリサイタルを開いてしまったほど早熟なピアニスト。拠点をパリに置きながら、ラテン・アメリカ音楽を中心に取り上げて活動している。

MANDALA 1CD¥2400

MAN 5091 アメリカのギター音楽
 ルー・ハリソン:セレナーデ、Stephen Jaffe:Spinoff、
 テリー・ライリー:アセンシオン、
 ジョン・アンソニー・レノン:アナザーズ・ファンダンゴ、
 アンドリュー・ヨーク:イマージェンス、
 スティーヴ・ライヒ:ナゴヤ・ギターズ、ほか
フィリップ・アズレイ(G)
アメリカ人作曲家によるギター作品集。一口にギター音楽といっても、その音楽の内容はさまざま。音律に関心をもつハリソン、過去の音楽とは一線を画すJaffe、ミニマリズムを用いるライリー、ジャズやロックの語法も取り入れるレノン、クラシックギター界に欠かせないヨーク、サンプリング・テープも使用することがあるミニマル・ミュージックのパイオニア・ライヒ。彼らの多彩な作品を演奏するのは、武満徹のギター作品を収録したこともあるフィリップ・アズレイ。ルネサンスから現代までという驚きのレパートリーをもつ実力者。
MAN 5116 シューマン:ピアノ作品集
 3つの幻想的小曲 作品111
 ピアノ・ソナタ第2番 作品22 
 4つの夜曲 作品23
 ウィーンの謝肉祭の道化 作品26 
 プレスト・アパッショナート
ドミニク・メルレ(P)
バロックから近現代の作品まで幅広く扱うメルレがこのたび挑戦したのは、シューマン。中でも、彼のお気に入りだというソナタ第2番は、ちょっぴり洒落の利いた揺れに加え、音楽の性格を捉えたメリハリのある解釈と全体的な安定感とが共存している秀逸な演奏。パリ国立高等音楽院ほか、各地の音楽院やマスタークラスで多くの弟子を育て上げ、さらに精力的に演奏活動を続ける70歳も間近のメルレ。レパートリーを広げる野心とそれを成功させる実力は申し分ない。楽譜をしっかりと読み込んでいるという彼の演奏は、落ち着いて聴くことができる。

MIRARE 1CD¥2600

MIR 046
\2600→¥2390
ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル Vol.2
 (1)ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 Op.72 より “ドゥムカ”
 (2)ムソルグスキー:展覧会の絵 より “古城”
 (3)ムソルグスキー:涙
 (4)グリーグ:抒情小曲集 Op.47-3 より “メロディ”
 (5)グリーグ:抒情小曲集 Op.54-2 より
  “ノルウェーの農民行進曲”
 (6)ルービンシュタイン:2つのメロディより Op.3-1
 (7)(8)リャードフ:前奏曲 Op.13-2, Op.10-1
 (9)モーツァルト:
  ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K457 より第3楽章
 (10)ハイドン:ピアノ・ソナタ第39番より第2楽章
 (11)ベートーヴェン:
  ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」より第1楽章
 (12)シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番より第4楽章
 (13)シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 より第14曲
 (14)(15)(18)カール・ツェルニー:
  指使いの技法(50番練習曲)Op.740より
 (16)ショパン:エチュードOp.10-3
 (17)ムソルグスキー/コルベイニコフ編:
  トレパーク歌曲集「死の歌と踊り」より
(1)クレール・デセール&エマユエル・シュトロッセ(P) 
(2)ボリス・ベレゾフスキー(P)

(3)ブリジット・エンゲラー(P)
(4)(5)シャニ・ディリュカ(P)
(6)ブリジット・エンゲラー(P)
(7)(8)ボリス・ベレゾフスキー(P)
(9)アンヌ・ケフェレック(P)
(10)イド・バル=シャイ(P)
(11)ニコラ・アンゲリッシュ(P)
(12)エマユエル・シュトロッセ(P)
(13)クレール・デゼール(P)
(14)(15)(18)ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(P)
(16)フィリップ・ジュジアーノ(P)
(17)アンドレイ・コロベイニコフ(P)
南仏で毎年開催されるラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル。「熱狂の日」でもおなじみのルネ・マルタン氏により創設され、これまでアルゲリッチ、ツィマーマンなどの大物ピアニストが出演。また才能豊かな若手演奏者、作曲者作品など、さまざまな試みを行っている成長を続ける音楽祭の一つ。Vol.1(MIR021)に続き、このVol.2でもラ・フォルジュルネ&MIRAREアーティストの面々の演奏が収録されている。また今年の「熱狂の日」の出演がキャンセルになったブリジット・エンゲラーの代役で来日した弱冠21歳のロシアの天才ピアニスト、アンドレイ・コロベイニコフの演奏も収録。豪華絢爛のフェスティヴァルの一端を垣間見れるアルバム。
MIR 030 ポーランド女王のためのトンボー
 J.S.バッハ:
  ミサ イ長調BWV.234、
  カンタータ第198番「候妃よ、さらに一条の光を(追悼頌歌)」 BWV.198、
  前奏曲とフーガ ロ短調 BWV.544、
  コラール・プレリュード「我心よりこがれ望む」BWV.727
フィリップ・ピエルロ(指)
リチェルカール・コンソート
キャサリン・フーグ(S)
カルロス・メーナ(A)
ヤン・コボウ(T)
ステファン・マクラウド(Bs)
フランシス・ヤコブ(Org: ゴットフリート・ジルバーマン製作/1737ポニッツ教会)
リチェルカール・コンソートによるOVPP(One Voice Par Part: 1声部1人)の最新録音。通常の演奏よりも少人数のため一段と高いバランス性が要求されるOVPP。ここでは均整のとれた音楽とそれぞれの歌手の個性がうまく調和した美しい世界を生み出している。フーグの芯のある声、メーナの透明感、コボウの巧みな歌唱、マクラウドの品のある響き、個々のバランスがすばらしい!198番のカンタータは、ザクセン選帝侯妃クリスティアーネ・エーバーハルディーネの追悼式のために書かれた作品。クリスティアーネ・エーバーハルディーネ侯妃はプロテスタントの強い信仰を持ち続け、宮廷を離れて隠居生活を送っていた。国民の信望も厚く、ある貴族学生の出資により追悼式が行われた。この作品に漂う真摯な雰囲気は彼女のこうした信仰の深さを表しているのだろう。録音:2006年10月
MIR 024 シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集Op.6、間奏曲Op.4 クレール・デゼール(P)
クレール・デゼールは14歳でパリ音楽院に入学し、優秀な成績で卒業後、モスクワ音楽院で研鑽を積んだフランスの女流ピアニスト。2007年ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン出演の際には、多くの聴衆を惹きつけ日本でも人気上昇中。エマニュエル・シュトロッセとの連弾アルバム(MIR042ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集)でもその実力は証明済み。優しい透明感のある繊細な演奏をするデゼールだが、音は太く細身の彼女からは想像出来ないパワフルな面も持ちあわせている。最もシューマンらしい作品のひとつ、「ダヴィッド同盟舞曲集」は、集中と解放を繰り返す熱い演奏。そして音楽は実に耽美的で申し分のないシューマンに仕上がっている。

MUSICAPHON

M 56888
\2400
ジョルジュ・オンスロウ(1784-1853):ピアノ三重奏曲集
 トリオ第7番ニ短調op.20
 トリオ第8番ハ短調op.26
トリオ・バンベルク
オンスロウは、ベートーヴェンとほぼ同時代に生きたフランスの作曲家。貴族のたしなみとして狩猟を趣味とし、その際の事故で聴力を失った人物。歌劇をはじめ多岐にわたるジャンルに多くの作品を残しているが、室内楽で特に高い評価を得ており、シューマンやメンデルスゾーンにも絶賛されたという。

MUSICA REDIVIVA

MRCD 016
\2300
J・S・バッハ:
 (1)オルガン小品 (幻想曲 ト長調) BWV572
 (2)種々の手法による6つのコラール
   目覚めよ、と呼ぶ声あり BWV645
   われいずこに逃れ行かん (わが愛する神に) BWV646
   ただ愛する神の摂理にまかす者BWV647
   わが魂は主をあがめ BWV648
   ああ、われらのもとにとどまれ、主イエス・キリストよ BWV649
   汝イエスよ、今天より降りたもうや BWV650
 (3)前奏曲とフーガ ハ長調 BWV545 トリオソナタ ホ短調 BWV528
 (4)コラール変奏曲「おお神よ、汝義なる神よ」 BWV767
 (5)バビロンの流れのほとりに BWV653 幻想曲とフーガ ト短調 BWV542
ハンス・ファーギウス(Org)
レウヴスタ・ブリューク教会のヨハン・ニクラス・カーマン・オルガン (1727-28年)
レウヴスタ・ブリュークはストックホルムの北西、大学都市ウプサラ近郊にある町。18世紀、鉄鋼業で栄え、町の産業発展に貢献したベルギーの資本家、ルイ・ド・イェールの膨大な自筆譜コレクションでも知られる。この町の教会に設置されたヨハン・ニクラス・カーマン・オルガンは、スウェーデンで最良の状態で保存されたバロックオルガンとされ、2006年に新たな修復が終わった。このレウヴスタ・ブリューク教会のオルガンがもつ魅力を幅広く紹介すること。この楽器により、J・S・バッハの無比の音楽をできるだけ忠実に、説得力のある音楽として再現すること。ハンス・ファーギウスは、その2点を念頭に置き、このアルバムの選曲を行った。バッハのオルガン全作品を BIS に録音したファーギウスは1951年、スウェーデンのノールショーピング生まれ。彼が生まれた1950年代から60年代にかけての演奏とは異なる、力強くあっても、いささかも威圧的でないバッハ。 幻想曲、コラール、フーガ、トリオソナタ。バッハの音楽を適確なスタイルで弾いているのは、現代のアーティストの証し。録音エンジニアはヨーラン・フィンベリのセンスと技術のおかげで、バロック期オルガンの音色と響きが、瑞々しい、鮮やかな音質で収録された。録音:2006年12月17日

NAIVE

V 5080
(2CD)
\4500→¥4090
特別価格
[CD1]
モーツァルト:
 (1)ロンド イ短調 K.511 (2)ソナタ第9番 ニ長調 K.311
 (3)「ああ、お母さん、きいてください」による12の変奏曲(キラキラ星変奏曲)
[CD2]
 プロコフィエフ:
  (1)トッカータop.11 (2)ピアノ・ソナタ第3番op.28 イ短調
  (3)組曲「ロメオとジュリエット」からの10の小品より(抜粋)
   『少女ジュリエット』『メヌエット』『仮面舞踏会』
   『モンタギュー家とキャピュレット家』『マキューシュオ』
   『別れの前のロミオとジュリエット』
ボーナスDVD PAL仕様([CD2]の裏側):
 ドキュメンタリー・オブ・リーズ・ドゥ・ラ・サール(撮影:ジャン=フィリップ・ペロー)
リーズ・ドゥ・ラ・サール(ピアノ)
2007年1月にも来日した天才美少女ピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サール。好評だったハクジュホールでのリサイタルと同プログラムによるCDがリリースされる。かっちりとしたタッチで、「大人になると難しい」といわれるモーツァルトを難なくこなしている。ディスク2のプロコフィエフでは一転、幅広い音色とものすごいエネルギー。ソフトバンク社のコマーシャルでも話題となった『モンタギュー家とキャピュレット家』でも、重厚な和声で弾ききっている。ボーナス映像はPAL方式だが(通常の日本製DVDプレーヤーでは視聴不可。通常のパソコンでは再生可能。)、パソコンなどでリーズの映像が見られるものとあって貴重。撮影したジャン=フィリップ・ペローは、主に自然の写真などを多く手がけるフォトグラファー。写真家ならではのアングルによるリーズの映像の数々もみもの。disc 2はデュアルディスク仕様、ドキュメンタリー(26分)収録(PAL)
OP 30438
(3CD)
\5800
ヴィヴァルディ:「アテナイデ」 RV702 サンドリーヌ・ピオ(S アテナイデ)
ポール・アグニュー(T レオンティーノ)
ギルメット・ロランス(Ms プルケリア)
ナタリー・シュトゥッツマン(Ms マルツィアーノ)
ヴィヴィカ・ジュノー(S テオドージョ)
ロミーナ・バッソ(Ms ヴァラーネ)
ステーファノ・フェルラーリ(T プローボ)
フェデリーコ・マリア・サルデッリ(指)
モード・アンティクォ
naiveのヴィヴァルディ・エディション、新刊はオペラ「アテナイデ」、世界初録音!「アテナイデ」は、1728年にフィレンツェで初演されたオペラ。アテナイデとは、東ローマ皇帝テオドシウス2世の皇后アエリア・エウドキア(401-460 元々アテナイスという名前でした)のこと。皇后になったにもかかわらず、後半生を聖地エルサレムで暮らしたことで知られている。台本は高名なアポストロ・ゼーノ。今回の起用された歌手の豪華なこと!バロックものではおなじみのサンドリーヌ・ピオ、ポール・アグニュー、ギルメット・ロランス、ご存知超絶技巧の歌姫ヴィヴィカ・ジュノーに加え、低音女王ナタリー・シュトゥッツマンまで起用、また「救われたアンドロメダ」の日本公演で好評だったロミーナ・バッソが参加しているのもうれしいもの。ヴィヴァルディを得意とするサルデッリとモード・アンティクォの演奏も万全。イタリア・アントニオ・ヴィヴァルディ研究所のクリティカル・エディションを使用している。
V 5093
\2500
(1)気狂いピエロ 1965 /ジャン・リュク・ゴダール監督 
(2)軽蔑 1963 /ジャン・リュク・ゴダール監督 
(3)突然炎のごとく 1962 /フランソワ・トリュフォー監督 
(4)Garde a vue 未公開 1981 /クロード・ミレール監督 
(5)まぼろしの市街戦 1966 /フィリップ・ド・ブロカ監督 
(6)つつましき詐欺師 1996 /ジャック・オディアール監督 
(7)柔らかい肌 1964 /フランソワ・トリュフォー監督 
(8)恐怖に襲われた街 1975 /アンリ・ヴェルヌイユ監督 
(9)リード・マイ・リップス 2001 /ジャック・オディアール監督 
(10)ラストタンゴ・イン・パリ 1972 /ベルナルド・ベルトルッチ監督 
(11)インドへの道 1984 /デヴィッド・リーン監督 
(12)大切なのは愛すること 1975 /アンジェイ・ズラウスキー監督 
(13)かくも長き不在 1961 /アンリ・コルピ監督 
(14)天使が隣で眠る夜 1994 /ジャック・オディアール監督
 音楽(1)アントワーヌ・デュアメル、(2)?(5)(7)(12)(13)ジョルジュ・ドリリュー、
 (6)(9)(14)アレクサンドル・デプラ、(8)エンニオ・モリコーネ、
 (10)ガトー・バルビエーリ、(11)モーリス・ジャール
トラフィック・クインテット
ジャック・タチの「トラフィック」をアンサンブル名にしたトラフィック・クインテット(2Vn,Va,Vc,Cb)による映画音楽集。サントラというより「リード・マイ・リップス」のアレクサンドル・デプラによる編曲を駆使した室内楽のアルバムと言えるだろう。映画好きにはこたえられない内容。「夜を喰らう」の作家トニーノ・ベナキスタによるエッセイ(「ゴッドファーザー」「ロッキー」「北北西に進路をとれ」「M*A*S*H」「81/2」「エルム街の悪夢」「マーズ・アタック」「ターミネーター」が登場)も付いて興味は尽きない。
V 5081
\2500
J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ〜幻想曲
ケレン:ファンタジーってゆーか、2つのファンタストローフ〜
 その最初のやつ
ブラームス:幻想曲集 Op.116〜間奏曲イ短調
シェーンベルク:6つのピアノ曲〜第1,2,3番
リゲティ:クジカ・リチェルカータ〜第6楽章
ヤナーチェク:ピアノソナタ「1905年10月1日」〜予感
ケージ:プリペアード・ピアノのためのソナタ第5番
モーツァルト:幻想曲ハ短調 K.475
ケージ:プリペアード・ピアノのためのソナタ第12番
ヤナーチェク:ピアノソナタ「1905年10月1日」〜死
リゲティ:クジカ・リチェルカータ〜第8楽章
シェーンベルク:6つのピアノ曲〜第4,5,6番
ブラームス:幻想曲集 Op.116〜奇想曲ニ短調
ケレン:ファンタジーってゆーか、2つのファンタストローフ〜
 ファンタジー
ケレン:ファンタジーってゆーか、2つのファンタストローフ〜
 その最後のやつ
J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ〜フーガ
デイヴィッド・グライルザンマー (Pf)
今年11月に彩の国さいたま芸術劇場のピアノ・エトワールシリーズ出演予定のデイヴィッド・グライルザンマー。1977年イスラエル出身、パリとフィレンツェで学び、母国での兵役を経た後、ニューヨークのジュリアード音楽院でピアノのみならず指揮も専攻した。現在最も将来を嘱望されている若手のひとり。クラシックの演奏家らしからぬとっぽさと虚無感あふれる雰囲気ながら、選曲はオタクそのもので、バッハ、モーツァルト、ブラームスの精神性にみちた傑作からヤナーチェクやシェーンベルクの難解な作品、さらにケージやリゲティの猟奇的なものまで、「ファンタジー」をテーマに集めている。それをモーツァルトの名作を軸として対称に配置するという凝りよう。いわくありげな東洋女性たちがヒソヒソ話をするのを尻目に、焦点定まらぬ表情でたたずむ前衛的なジャケットも秀逸、超ユニークな逸材の登場。
OP 30427
\2300→¥2090
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集第2集
 協奏曲RV 232ニ長調、RV 264ホ長調、RV 325ト短調、
 RV353イ長調、RV243 ニ長調「senza cantin」、RV 368変ロ長調
アントン・シュテック(Vn)
モード・アンティコ、
フェデリコ・マリア・サルデッリ
絶好調のヴィヴァルディ・エディション最新盤は、好セールスを記録した「ヴァイオリン協奏曲集第1集/オノーフリ(OP 30417)」に続くヴァイオリン協奏曲第2弾。流浪の名人、コンチェルト・ケルンのメンバーであり、ドイツのトロッシンゲンにある音楽院で後進の指導にもあたっている、アントン・シュテックの登場。シュテックは、インタビューで、「鬼才パガニーニの先駆者は、ロカテッリ(1695-1764)であったと考えていた。しかし、ロカテッリにはヴィヴァルディというものすごいライバルがいた、ということを痛感させられたレコーディングとなりました」と語っているように、超絶技巧の嵐に息つく暇もない!高度なテクニックと知力とを兼ね備えたシュテックによる演奏は、音符ひとつひとつが溌剌としていて踊っているかのよう。デュナーミクの対比、ふとした瞬間に翳るニュアンス、どの曲もどの小節どの音も、驚きと喜びに満ちている。一度聴いたらやめられない刺激的な一枚。

ONDINE

ODE 1099
(SACD Hybrid)
\2500→¥2290
ベートーヴェン:
 ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 作品15、
 ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品19
  [カデンツァ (第1番) ムストネン]
オッリ・ムストネン(P、指)
タピオラ・シンフォニエッタ
ピアニストで作曲家。オッリ・ムストネンは、ベートーヴェンをはじめとするスタンダードなレパートリーの作品を斬新な、音楽の構成を見通したアプローチにより聴かせることで知られる。「そこにあることを他のピアニストが知らなかった、表現の障壁。それを突破した、ピアニズムの正夢」 サンデー・タイムズはムストネンの音楽をこう讃えた。そのムストネンと、彼が共演を重ねてきたタピオラ・シンフォニエッタがベートーヴェンのピアノ協奏曲を録音するシリーズが始まる。5曲のピアノ協奏曲とヴァイオリン協奏曲のピアノ版。シリーズ第1作は、1795年、ベートーヴェンがピアニストとしてウィーンでコンサート・デビューするために作曲した第2番、そして、その3年後プラハで演奏した第1番。微笑み、優雅なベートーヴェンが人気の2作品。第1番のカデンツァはムストネン自身の作曲。
ODE 1102
\2300
A Due (ア・ドゥエ)〜 クラリネットとチェロのための現代二重奏曲集
 ユッカ・ティエンスー(1948-):Plus II (プラス II) (1992)
 オッリ・コルテカンガス(1955-):
  Iscrizione (イスクリツィオーネ) (登録、記録) (1990)
 カイヤ・サーリアホ(1952-):おお、月よ (Oi Kuu) (1990)
 マグヌス・リンドベリ(1958-):
  Steamboat Bill Junior (キートンの蒸気船) (1990)
 ウスコ・メリライネン(1930-2004):Unes (ウネス) (1990)
 エルッキ・ヨキネン(1941-):Pros (プロス) (1990)
 エーリク・ベリマン(1911-2006):カランッシ (Karanssi) 作品114 (1990)
 タパニ・ランシオ(1953-):
  A Due (ア・ドゥエ)(1991) (バスクラリネットとチェロのための)
 パーヴォ・ヘイニネン(1938-):Short I (ショート I) 作品58 (1990)
 キンモ・ハコラ(1958-):Capriole (カプリオール) (1991)
カリ・クリーク(Cl、BassCl) 
アンッシ・カルットゥネン(Vc)
フィンランドを代表するミュージシャンふたり、クラリネットのカリ・クリーク(1960-) とチェロのアンッシ・カルットゥネン1960-) のデュオ。音楽以外の文化にモデルを求めるとすれば、バレエのパ・ド・ドゥ、情熱のタンゴを踊るカップル、息のあったゲームを展開するテニスのペア。サイレント映画のファンは、コメディ・コンビのローレル&ハーディを思い出すかもしれません。クラシカル音楽にはめずらしいクラリネットとチェロのデュオのためクリークとカルットゥネンは、ベリマン、ヘイニネン、マグヌス・リンドベリ、サーリアホ、ハコラら20世紀フィンランドの作曲家たちに作品を委嘱。新しい奏法のアイデアも提案しました。デュオの聴かせる小品はウィットに富み、ユニーク。バスター・キートンの喜劇映画「キートンの蒸気船」にちなむマグヌス・リンドベリの曲は、グレゴリー・バレットとヘレン・リンデーンが録音していた(ABCD126)。パーヴォ・ヘイニネンの〈Short I〉は、独奏クラリネットのための作品58a (グレゴリー・バレットが録音) と独奏チェロのための作品58bを一緒に演奏するという、作曲者のオプション指示に従って演奏されている (作品58)。録音:1992年-2005年 フィンランド放送 (YLE) スタジオM2] [制作:ヘイッキ・ヴァルスタ/録音;ペンッティ・マンニッコ]
ODE 1104
(SACD hybrid)
¥2500→¥2290
チャイコフスキー:
 交響曲第4番ヘ短調Op.36、
 「四季」Op.37bより
    [7月-草刈り人の歌、8月-収穫、9月-狩、
    10月-秋の歌、 11月-トロイカで、12月-クリスマス]
クリストフ・エッシェンバッハ(指&P)
フィラデルフィア管弦楽団
録音:2006年3月、2006年11月 ヴェリゾン・ホール(フィラデルフィア)[ライヴ]
バルトーク「オケコン」からはじまり順調にリリースを続けているエッシェンバッハ&フィラデルフィア管のシリーズもいよいよ架橋にさしかかり、今回はチャイコフスキーの交響曲第4番。力強く感情的に張り詰めた重厚な交響曲第4番をヴェリゾン・ホールでの響きの良さも影響し、鬼才エッシェンバッハの下で白熱した華々しい演奏で今の“フィラデルフィア・サウンド”を聴かせてくれる。第1楽章の冒頭のファンファーレを骨太に圧倒的に聴かせ、悲劇的な「運命主題」を濃密にどろどろと描き出し、苦悩と運命への勝利をあらわした第4楽章では再び現れる第1楽章のファンファーレからコーダへの急速な終結には圧巻。
また第5番(ODE 1076)でもカップリングされていた『四季』の続きも収録。幻想的なエッシェンバッハのピアノが、思いもかけないような贈り物のように聴こえる。
エッシェンバッハはパリ管と今秋来日予定。

ORFEO

ORFEO 639061
\2600
C.F.E.バッハ:
 ファンタジア ト短調H225、ソナタ ハ長調 H248、
 ソルフェッジョ ハ短調 H220、ソナタ ハ短調 H298、
 ソナタ ホ長調 H213、ソナタ 変ホ長調 H78、
 ファンタジア ハ長調 H291、自由な幻想曲嬰ヘ短調 H300
2002年10月21-23日
アントニー・シピリ (P) 
シピリはソロ、伴奏、現代ピアノ、チェンバロを自在に操り多方面で活躍している。ここでは現代ピアノを使用しており、C.P.E.バッハの時代の過渡期に存在する音楽性を描き出している。アントニー・シピリは今年の草津音楽祭に出演予定。
ORFEO 693071
\2400→¥2190
J.S.バッハ:3つのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ
  第1番 ト長調 BWV 1027、
  第2番 ニ長調 BWV 1028、第3番ト短調 BWV 1029
C.P.E.バッハ:
 ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ ニ長調 H 559
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
アンジェラ・ヒューヒット(P)
若手注目NO.1チェリスト、ダニエル・ミュラー=ショットと当代随一のバッハ弾きとしてますます評価が高まっているアンジェラ・ヒューヒットによるバッハ・アルバム。バッハをあれほど弾き込んでいるヒューイットですら、このガンバ・ソナタを録音し新たなバッハを発見したというほど、この3つのソナタはバッハの他の作品と異なる風合いが展開される。また重要となるのがここで演奏されている楽器だが、ダニエル・ミュラー=ショットが愛用している名器1727年製マッテオ・ゴッフリラーとヒューイットが好んで使用しているファツィオーリはともにヴェネツィア出身。音色の柔らかさはこの2つの組み合わせに勝るものはないだろう。またカップリングのC.P.E.バッハのソナタも旋律の美しさ親しみやすさを強調した作品。そして彼の次のリリースはショスタコーヴィッチの協奏曲。またダニエル・ミュラー=ショットは2007年6月に来日が予定されており、初の本格的なリサイタルも開かれる。今後の活躍にも大いに期待がかかる。録音:2006年7月18-21日
ORFEO 558061
\2400
イタリア・ドイツの近・現代歌曲集
 ルイージ・ダッラピッコラ(1904-1975):アントニオ・マチャードの四つの詩
  【春が来た、きのう夢を見た
  主よ、あなたは私の最愛のものを(4)春が来た】
 Rencevals
  カール・アマデウス・ハルトマン(1905-1963):
   アンドレアス・グリフィウスの哀歌
    不幸/わが母に/平和
 ヴォルフガング・フォン・シュヴァイニッツ(1953-):
  サラ・キルシュ 紙の星
   凧揚げ/8月の雪/赤い鳥たち
モイカ・エルトマン(S)
ディートリヒ・ヘンシェル(Br)
アクセル・バウニ(P)
クラウディア・バラインスキ(S)
ドリス・ゾッフェル(Ms)
アリベルト・ライマン(P)
オルフェオの「現代歌曲シリーズ」も10周年を迎え、今回はダッラピッコラ、ハルトマン、シュヴァイニッツというイタリア・ドイツの現代音楽作曲家の歌曲たちが顔をそろえた。戦後、オペラ「囚われ人の歌」で名を成したダッラピッコラはイタリアで初めて十二音技法を用いて作曲した人物で、またセリー音楽を発展させた人物としても知られている。一方ほぼ同世代といってよいドイツの作曲家、ハルトマンは交響曲が名高い人物。二人の共通点は新ウィーン楽派のアルバン・ベルクに啓発されていることと、そして第二次世界大戦を生き抜き、ナチスに対する反感の思いが作風に多大に影響を残していることだろう。もう一人の作曲家、戦後生まれのシュヴァイニッツは先述の2人とは半世紀ほど世代が違い、いまもベルリンに住んでいる。20代のころにやはり奨学金を受けて同時期にローマに滞在していた作家サラ・キルシュの作品「紙の星」に曲をつけた、みずみずしい作品が収録されている。キャリア十分の実力派歌手とピアニストが、作曲家が描いた世界を忠実に表現することに成功しているといえるだろう。

ORFEO D’OR

ORFEOR 698072
(2CD)
\4600→¥4180
ヴェルディ:「オテッロ」 プラシド・ドミンゴ(T オテッロ)
レナート・ブルゾン(Br イヤーゴ)
アンナ・トモワ=シントウ(S デズデーモナ)
クルト・リドル(Bs ロドヴィーコ)
カルディ・カルードフ(T カッシオ)ほか
ズビン・メータ(指)
ウィーン国立歌劇場管,合唱団
ORFEOからまた注目のウィーン国立歌劇場のライヴが登場。1987年に上演された「オテッロ」。ドミンゴのオテッロを筆頭に、ブルゾンのイヤーゴ(二人とも声がまだ瑞々しいこと!)、そしてスカラ座来日公演でもデズデーモナを歌ったトモワ=シントウと強力キャスト。そのトモワ=シントウと同じブルガリア生まれで、フェニーチェ歌劇場やソフィア歌劇場のプリモテノーレとして来日したこともあるカルードフがカッシオを歌っています。ウィーンに縁の深いメータ、ちょうど1985年からフィレンツェ歌劇場の首席指揮者を務めオペラに本腰を入れていた時期だけに、非常に積極的な音楽作りで守り立てている。録音:1987年5月10日
ORFEOR 699073
(3CD)
\6600
プラシド・ドミンゴ ウィーン国立歌劇場ライヴ
 (いずれもウィーン国立歌劇場管弦楽団,合唱団)
ヴェルディ:「トラヴィアータ」第1幕への前奏曲
 プラシド・ドミンゴ(指)
 1993年9月11日
ヴェルディ:「ドン・カルロ」から
 プラシド・ドミンゴ(T カルロ)
 ベリスラフ・クロブチャール(指)
 1967年5月25日,モノラル
ヴェルディ:「ドン・カルロ」から
 プラシド・ドミンゴ(T カルロ)
 ワルトラウト・マイヤー(Ms エボリ)
 レオ・ヌッチ(Br ポーザ)
 ファビオ・ルイージ(指)
 1992年5月19日
ヴェルディ:「トロヴァトーレ」から
 プラシド・ドミンゴ(T マンリーコ)
 ライナ・カバイヴァンスカ(S レオノーラ)
 フィオレンツァ・コッソット(Ms アズチェーナ)
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)
 1978年5月1日
ヴェルディ:「オテッロ」から
 プラシド・ドミンゴ(T オテッロ)
 バルバラ・フリットリ(S デズデーモナ)
 ダニエル・オーレン(指)
 1997年2月18日
プッチーニ:「ボエーム」から
 プラシド・ドミンゴ(T ロドルフォ)
 ミレッラ・フレーニ(S ミミ)
 アルベルト・リナルディ(Br マルチェッロ)
 ガルシア・ナヴァロ(指)
 1987年12月29日
プッチーニ:「西部の娘」から
 プラシド・ドミンゴ(T ディック・ジョンソン)
 シルヴァーノ・カローリ(Br ジャック・ランス)ほか
 レナード・スラットキン(指)
 1988年4月12日
プッチーニ:「トスカ」から(アンコール付き)
 プラシド・ドミンゴ(T カヴァラドッシ)
 ファビオ・ルイージ(指)
 1991年6月27日
ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」から
 プラシド・ドミンゴ(T シェニエ)
 ネッロ・サンティ(指)
 1981年3月30日
レオンカヴァッロ:「道化師」から
 プラシド・ドミンゴ(T カニオ)
 1994年4月16日
ベッリーニ:「清教徒」前奏曲
 プラシド・ドミンゴ(指)
 1994年5月5日
メルカダンテ:「誓い」から
 プラシド・ドミンゴ(T ヴィスカルド)
 ゲルト・アルブレヒト(指)
 1979年9月9日
マイヤベーア:「預言者」から
 プラシド・ドミンゴ(T ジャン)
 フランツ・ハブラタ(Bs ザカリ)
 トルステン・ケルル(T ジョナス)
 マルチェッロ・ヴィオッティ(指)
 1998年5月27日
オッフェンバック:「ホフマン物語」から
 プラシド・ドミンゴ(T ホフマン)
 クリスティアン・バデア(指)
 1993年12月20日
ビゼー:「カルメン」第2幕への間奏曲
 プラシド・ドミンゴ(指)
 1995年11月1日
ビゼー:「カルメン」から
 プラシド・ドミンゴ(T ジョゼ)
 エレナ・オブラスツォワ(Ms カルメン)
 ハインツ・ツェドニク(T レメンダド)ほか
 カルロス・クライバー(指)
 1978年12月9日
ビゼー:「カルメン」から
 プラシド・ドミンゴ(T ジョゼ)
 アグネス・バルツァ(Ms カルメン)
 ピンカス・スタインバーグ(指)
 1992年9月1日
サン=サーンス:「サムソンとデリラ」から
 プラシド・ドミンゴ(T サムソン)
 アグネス・バルツァ(Ms デリラ)
 ジョルジュ・プレートル(指)
 1990年12月22日
マスネ:「エロディアード」から
 プラシド・ドミンゴ(T ジャン)
 マルチェッロ・ヴィオッティ(指)
 1995年2月12日
チャイコフスキー:「スペードの女王」から
 プラシド・ドミンゴ(T ヘルマン)
 リタ・ゴール(Ms 伯爵夫人)
 小澤征爾(指)
 1999年5月29日
ワーグナー:「ローエングリーン」から
 プラシド・ドミンゴ(T ローエングリーン)
 カタリーナ・リゲンツァ(S エルザ)
 ペーター・シュナイダー(指)
 1985年1月4日
ワーグナー:「ワルキューレ」から
 プラシド・ドミンゴ(T ジークムント)
 ワルトラウト・マイヤー(S ジークリンデ)
 ヒルデガルト・ベーレンス(S ブリュンヒルデ)
 クリストフ・フォン・ドホナーニ(指)
 1992年12月19日
ワーグナー:「パルジファル」から
 プラシド・ドミンゴ(T パルジファル)
 ホルスト・シュタイン(指)
 1991年9月1日
プラシド・ドミンゴがウィーン国立歌劇場にデビューしたのは、1967年5月のヴェルディ「ドン・カルロ」のこと。以来40年に渡って、様々な役を歌って舞台に立っている。この3枚組のCDには、そのデビューの「ドン・カルロ」から、1999年までの33年の録音が収録されている。この1セットで歌手ドミンゴの変遷がほぼ網羅されているわけ。加えて彼の指揮も楽しめるというサーヴィス。共演者も非常に豪華!ファンにはたまらないドミンゴ尽くし。

PRAGA DIGITAL

PRDDSD 250224
(SACD Hybrid)
\3000
ギデオン・クライン(1919〜1945):
 弦楽四重奏曲Op.2(1940〜41)
 弦楽三重奏曲(1944)
 弦楽四重奏のための4つの楽章(1938)
 ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲(1940)
 ヴィオラのための前奏曲(1940)
 ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲(1938〜40)
 弦楽四重奏のための幻想曲とフーガ(1942〜43)
コチアン四重奏団
チェコの退廃音楽家シリーズの第5弾。ギデオン・クラインは、ユダヤ系チェコ人のピアニスト、作曲家。プシェロフで生まれた彼は、早くから楽才を示し、ピアノをルージェナ・クルツヴァーとヴィレム・クルツに、作曲をアロイス・ハーバに師事した。1941年12月彼はナチスによって国外に追放され、テレジン強制収容所に送られた。かのアンチェルも過ごしたこともあるそこで、ヤナーチェクの弟子パヴェル・ハース、ハンス・クラーサ、そしてシェーンベルクの弟子ヴィクトル・ウルマンとともに、かれは主要な作曲家のひとりとなった。ここでの彼の作品には、その中に弦楽四重奏のための音楽、弦楽三重奏曲ととりわけピアノ・ソナタを含まれる。そして彼はアウシュヴィッツに、それから1944年10月にはフュルステングルーべ(彼の弦楽三重奏曲を完成して後の2週間足らず)へと送られ、そこで帰らぬ人となった。DSDマルチチャンネルステレオ 73'35"
PRDDSD 250239
(SACD Hybrid)
\3000
インドジフ・フェルト(b.1925):
 弦楽四重奏曲第4番J.61(1965)
 クラリネット五重奏曲J.194(1999)
 チェロとピアノのための2つの小品J.22(1954-55)
 ヴィオラと大管弦楽のための協奏曲J.208(2003-04)
プラジャーク四重奏団
ヤン・マフ(Cl)
ミハル・カニュカ(Vc)
ヤロミール・クレパーチ(P)
ラファエル・オレグ(Va)
ウラディミール・ヴァーレク(指)
プラハ放送SO.
十二音技法やセリー技法による洗練された作風で知られる現代チェコの作曲家フェルト。多作家である点がマルチヌーに似て、その精神的な後継者ともいわれている。このアルバムには、なかでもかれの才能が適しているとされる異なる時代の器楽作品が収められている。現時点で6曲を数える弦楽四重奏はみな、初期に傾倒したバルトークを規範としている。ヴラフ四重奏団に献呈され、スメタナ四重奏団によって初演された第4番。バルトーク・ピチカートが多用され、繊細な弱音と耳をつんざくような喧騒が交替するなか、どこかベルクあたりをおもわせる冷え冷えとした抒情が浮かび上がる。演奏時間30分弱とアルバムの半分を占めるヴィオラ協奏曲。若い頃に自らが弾き特性を知り抜いた楽器から、独特のノスタルジックな色合いを引き出している。すべて録音がきわめて優秀なため、響きにまかせてどっぷりフェルトの世界に浸れる。録音:2006年7月、9月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ(4)のみ2006年5月7日ディジョン・オーディトリウム(ライヴ)
PRDDSD 250238
(SACD Hybrid)
\2700
ハイドン:弦楽四重奏曲集
 第39番ハ長調Op.33-3, Hob.Ⅲ:39「鳥」
 第38番変ホ長調Op.33-2, Hob.Ⅲ:38「冗談」
 第41番ト長調Op.33-5
パルカニ四重奏団
バルトーク・アルバム(PRDDSD.250225、PRDDSD.250235)が高い評価を得ているパルカニ四重奏団による最新アルバムは前2作から一転してハイドン。ロシア四重奏曲と呼ばれる作品33のなかでも、人気の高い表題つきのナンバーを含む3曲を収録している。第1楽章の第2主題や、第2楽章のトリオの旋律がそれぞれ鳥のさえずりを思わせる第39番、短調の哀感こもったラルゴで名高い第41番。そして「冗談」(Gli Scherzi)という名の由来となったスケルツォを第2楽章に置く第38番。ハイドンみずから“まったく新しい特別の方法で作られた”という宣伝文句を用いたように、民謡風の主題、明確な様式、明るいムードがそれまでとは違う新しい何かを感じさせる内容。オルランド四重奏団のメンバー3名が、1984年に新しくチェリストを迎えてスタートさせたパルカニ・カルテット。伸び伸びとして美しい演奏で聴かせる。録音:2007年7月4-7日プラハ、ドモヴィナ・スタジオ
PRD 350028
(4CD)
\7200
ドヴォルザーク:初期弦楽四重奏曲集
 弦楽四重奏曲第1、5番、2つのワルツ 
 弦楽四重奏曲第7、2番 
 弦楽五重奏曲第1番、弦楽四重奏曲第3番、
 弦楽四重奏曲B.120(断片)、弦楽四重奏曲第6番、
 弦楽四重奏楽章B.41a、弦楽四重奏曲第4番
ツェムリンスキー弦楽四重奏団、
ヨゼフ・クルソニュ(Va)
名人そろいのツェムリンスキー弦楽四重奏団による、ドヴォルザークの初期弦楽四重奏曲集の登場。今回はヴィオラを二人必要とする弦楽五重奏曲のために、今年5月のラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも来日して話題になったプラジャーク四重奏団から、クルソニュが参加し、さらに練り上げられた演奏に仕上がっている。室内楽の多作家ドヴォルザークの初期の弦楽四重奏曲を中心に集めたものは貴重。ドイツ・ロマン派の影響を残しつつもドヴォルザーク特有の憂愁とあたたかさを聴くことができる。ツェムリンスキー弦楽四重奏団(以前はペンギン・カルテットという名称)は99年のベートーヴェン国際コンクール第1位をはじめ、数々の賞を勝ち取ってきた。最近では2006年のロンドン国際弦楽四重奏コンクールで第3位の成績を残すなど、いまだ勢い衰えない期待の四重奏団。

PREISER 1CD¥2300

PRCD 91139 古きウィーンからの皇帝の調べ
カール・ミヒャエル・ツィーラー:
 皇后のワルツ
 ツルニチニチソウ
 そのように男たちはばら色の紙の上でうそをつく〜
   オペレッタ「3つの望み」より
 芸術と自然
 いらっしゃい!〜オペレッタ「質屋の主人」より
 天使のワルツ
 どちらがメルヘンで、そちらが夢か〜オペレッタ「ばかな心」より
 ウィーン生活より 速いポルカ
 私たちは毎日生きている ワルツ
 センセーショナル・メッセージ! 速いポルカ
 メッテルニヒ ガヴォット
 8をよこせ!〜オペレッタ「気の狂った娘」より
 好きな色のワルツ 
 愉快な列車 速いポルカ
 花は5月にもう一度〜オペレッタ「気の狂った娘」より
 ねずみのマーチ〜オペレッタ「質屋の主人」より
リタ=ルチア・シュナイダー(S)、
トーマス・ヴァインハッペル(Br)、
ハンス・シャーデンバウアー(指)
1907年にウィーンの宮廷舞踏会の指揮者となったカール・ミヒャエル・ツィーラー(1843-1922)は、オーストリアのオペレッタ、舞踏曲の作曲家で、この盤では作曲家の名前を冠したオーケストラがシャーデンバウアー指揮によってウィーン音楽をお届けする。ウィーンのきらびやかな大舞踏会を想像させる珠玉の舞踏曲、そしてオペレッタのアリアをソプラノとバリトン、またデュエットで華をそえる。バリトンのヴァインハッペルは2004年にバーデン市立歌劇場来日公演でコジ・ファン・トゥッテのグリエルモを歌っているが、この盤ではテノールを思わせる輝かしい音色を聴かせてくれる。
PRCD 90726 クルト・ワイル:トゥナイト
 利益の冠 または くじ屋のタンゴ
 ユーカリ/ロンリー・ハウス
 カヴァティーナとシーン
 ブロードウェイに出たくないの?
 小さい卵の下のポツダムへ
 シッケルグルーバー
 そして兵士の妻は何を得たか
 セーヌの哀歌/トラブル・マン
 ビッグ・モウル/ステイ・ウェル
 ナンナの歌/君を愛していない
 僕はここではよそ者だ/それは彼だ/バカな心
 船を待つ/グラン・ルストゥクル/別れの手紙
エリザベス・フォン・マグヌス(Ms)
ヤコブ・ボガアルト(P)
ユダヤ人の家系に生まれたドイツの作曲家、クルト・ワイルはブレヒトの台本に協力をした「三文オペラ」が特に有名で、マーラー、シェーンベルク、ストラヴィンスキーの影響を受けはじめは交響曲でも成功しましたが、のちには劇場音楽や声楽作品に情熱を傾けることとなりました。第二次世界大戦でのナチスからの干渉により、ドイツに居続けることができなくなり、はじめにパリ、そしてニューヨークに移住したワイルは、ミュージカル作品も多く残した。「トゥナイト」と名づけられたこの盤には、彼が住んだドイツ、フランス、そしてアメリカの言葉による歌曲たちが収められている。まさにワイルの一生を追うかのような作品たちをマグヌスとボガアルトが知的に再現している。
PRCD 90711 パリーニューヨーク 1930
 ガーシュイン:プレリュード、ラプソディ・イン・ブルー 他
 ラヴェル:アダージョ
 ドビュッシー:美しい夜
 ザイフェルト:瞑想 
 ザイフェルト:ルンバ
 ミヨー:モデレ
 ミヨー:ブラジレイラ
 ドビュッシー:月の光
シルヴェーヌ・イラリオ(P)、
クラウス・ゲジング(Sax)
女流ピアニスト、シルヴェーヌ・イラリオはフランスとオーストリア、イギリスそしてカナダで教育を受け、多くの音楽家のパートナーとしてまさに世界中を飛び回る中で、常に新しい経験や自由な音楽を探し続けているアーティスト。特にスペイン音楽やアルゼンチン・タンゴに深く惹かれ、2002年にはピアソラ作品をアレンジした録音を残している。またこの盤のために彼女はドビュッシー、ラヴェル、ミヨー、ガーシュインの楽曲の編曲を担当した。一方ドイツで生まれオランダで音楽教育を受けはじめたクラウス・ゲジングは、はじめクラシックのクラリネットを演奏していたが、17歳でテナーサクソフォンに持ち替えた。彼はその音楽活動の中で、ヨーロッパの伝統音楽とクラシック音楽が、ジャズの即興性と真に共存することを信じてきた。音楽に定まった枠を感じさせない二人のミュージシャンが出会い、自由を奏でるセンスある1枚。

PROFIL 1CD¥2400

PH 07028
(SACD Hybrid)
\2400→¥2190
ラフマニノフ:
 (1)合唱交響曲「鐘」Op.35
 (2)交響的舞曲Op.45
タチヤナ・パヴロフスカヤ(S)
エフゲニー・アキーモフ(T)
ウラジーミル・ヴァネーエフ(Br)
レーゲ・アルティス室内合唱団
セミヨン・ビシュコフ指揮
WDRケルン放送響&合唱団
ビシュコフ&手兵ケルン放送響による最新アルバムはラフマニノフ。晩祷とならび合唱ジャンルの傑作として名高い「鐘」は、1913年ローマ滞在中に象徴派詩人バリモント訳によるポーの詩作にインスパイアされて“熱病のような情熱を傾けて作曲し、全作品の中でもっとも気に入っている”と自身も述べた力作。性格の異なる4つの楽章はそれぞれ、明るい希望と憧れに満ちた「銀の鐘」、華やかな婚礼を表す「黄金の鐘」、恐怖の警鐘である「銅の鐘」、そして死と葬式を象徴する「鉄の鐘」となっている。ビシュコフのラフマニノフ録音では、デビュー間もない頃のパリ管との第2交響曲で聴かせた濃厚な音楽が鮮烈なイメージとして思い起こされるが、やはりねっとりとした味付けはお手のもの。しかもこのたびは手兵に加え、本場から迎えたゲストの声楽陣がめっぽう強力。ラテン語で“芸術の法則に遵って”を意味するレーゲ・アルティスは、ボリス・アバリャン率いるサンクトぺテルスブルクの精鋭アンサンブル(総勢25名・1987年設立)。ソリストもゲルギエフの録音などでおなじみのアキーモフらロシア勢が顔を並べている。とくに彼らの実力が全開となる長大な終楽章は 最大の聴きどころ、SACDマルチチャンネル再生では効果も満点。いっぽう、渡米後に書かれた最後の作品である交響的舞曲。1952年レニングラード生まれ、個性派指揮者としてセンセーショナルに登場したビシュコフもことし55歳。パワフルなリズムに代表される晩年の様式が詰まった人気曲も、いま脂の乗っている彼の充実ぶりを物語る出来栄えとなっている。録音:2006年9月ケルン、フィルハーモニー(ライヴ) DSD マルチチャンネルステレオ
PH 07064 レーラ・アウエルバッハ:ピアノ曲集
 幻想曲 (1986)
 「死を想え(メメント・モリ)」(1996)
 ピアノソナタ第1番「不死鳥」(2006)
 ピアノソナタ第2番「しるし」(2006)
 幼年時代の映像(子供のための12の小品)(2000)
クセニヤ・ノーシコワ(Pf)
全曲世界初録音。著名な作家であり、弊社「たまゆらレーベル」の大切なアーチストでもある天才レーラ・アウエルバッハ。彼女の作品普及に熱心なBISレーベルでさえ録音していない初出ピアノ曲を同郷のノーシコワがまとめました。「幻想曲」は何と13歳の時の作で、アウエルバッハがモーツァルトばりの神童だったことを証明してくれる。また1996年作のオーケストラ曲(旧名「交響曲第1番」)のピアノ版「死を想え(メメント・モリ)」もシュニトケやワインベルクを思わせる脂っこくボルテージの高い作風が興味津々。ノーシコワの委嘱で作曲された最新作「ピアノソナタ第2番」も異常なまでに充実した内容。アウエルバッハ恐るべし。
PH 06034 モーツァルト:いとしの姉ナンネルのために
 連弾のためのソナタ ニ長調 K.381
 前奏曲とフーガ ハ長調 K.394
 転調する前奏曲
 連弾のためのソナタ ハ長調 K.19a
 ピアノソナタ第7番 ハ長調 K.309
 カプリッチョ K.395
 連弾のためのソナタ 変ロ長調 K.358
ヴォルフガング・ブルンナー&
レオノーレ・フォン・シュトラウス (フォルテピアノ連弾)
モーツァルトが姉ナンネルと共演するために作曲した連弾作品とナンネルがらみの独奏曲をフォルテピアノで奏したアルバム。さまざまなレーベルでフォルテピアノの名演を繰り広げているブルンナーが、ここでもいぶし銀の芸術を聴かせてくれる。
PH 07072 グルジアの作曲家によるギター音楽
 ニコ・ナリマニーゼ (1904-1975):
  舞曲/ホルミ/サタマショ/ギターソナタ/グルジアの歌
 ゲルマン・ザパリーゼ (1939-):
   イメレチの騎兵の歌/輪舞/
   シャヴレゴ変奏曲/ギターソナタ/
   こびとの行進/アレグロ・コン・ブリオ/
   汝は真の芸術なり、ぶどう畑よ
 テンギス・シャヴロハシヴィリ (1946-):バラード
 ワージャ・カランダーゼ (1961-):チェラ/ヤヴナナ
オレグ・チモフェーエフ (7弦ギター)
旧ソ連邦コーカサスの共和国だったグルジアは、中東的な異国情緒に満ちた美しい文化を持っている。太陽に恵まれ、むしろラテン的な気質に富むグルジア人にギターという楽器はピッタリ。ここに収められた作品は、血の気の多さと独特の哀感、美しいメロディにあふれた独特の魅力にあふれている。ロシア独特な7弦ギターの響きにも注目。
PH 05032 ファリャ:ピアノ曲全集
 4つのスペイン小品集/セレナータ ホ短調
 アンダルシアのセレナータ
 演奏会用アレグロ/マズルカ/歌/小人の行列/ノクターン
 ワルツ=カプリッチョ/ポール・デュカスの墓に捧ぐ/ベティカ幻想曲
ウタ・ヴェヤンド (Pf)
ファリャのピアノ曲といえば、編曲物の「火祭りの踊り」ばかりが有名で、オリジナル作品は意外に顧みられていない。「スペイン命」の若手ピアニスト、ウタ・ヴェヤンドは女優ばりの美人ながら、なかなか見どころのあるこだわり派。このアルバムもファリャ・アーカイヴ所蔵の自筆譜をチェックし、出版譜の誤りを正して演奏しているとのこと。学術的なだけでなく、熱いスペイン魂も感じさせる演奏が魅力。
PH 06025 プレイエル:2手および4手作品集
 2つの小品
 連弾のためのソナタ 変ロ長調
 2台のピアノのための協奏曲ニ長調
 連弾のためのソナタ ト短調
 連弾のためのソナタ ヘ長調
 エコセーズ
ヴォルフガング・ブルンナー&
レオノーレ・フォン・シュトラウス (フォルテピアノ連弾)
ショパンも愛用したことで知られるピアノのブランドの創始者でもある作曲家イグナツ・プレイエル (1757-1831)。今年が生誕250年にあたる。多作家で、交響曲だけでも60曲位あると言われているが、ピアノ作品は割りと珍しく大歓迎。ウィーン古典派風の端正なたたずまいが爽やか。古楽器による演奏だが、プレイエル・ピアノでない(アントン・ワルターとノイペルト製)ところがミソ。
PH 07065
(4CD)
\6600
クララ・シューマン:ピアノ曲全集 スザンヌ・グリュツマン (Pf)
昨今の女性作曲家研究の発展のおかげで、「シューマンの嫁」という概念を越えてひとかどの作曲家として評価されるようになってきたクララ。彼女の作品はかなり録音に恵まれてはいるが、ピアノ曲全集は大歓迎の登場と言えるだろう。デリケートかつ名人芸的な美しい作品ばかり。

PRO MUSICA 1CD¥2500

PPC 9035
\2500→¥2290
グリーグ:ヴァイオリンソナタ全集 ゲイル・インゲ・ロツベルグ(Vn)
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)
1865年、1867年、1887年。3曲のヴァイオリンソナタにはエドヴァルド・グリーグの作曲家としての展開と成長が示されている。「素朴で、さまざまなモデルのある第1番、民族的な響きの第2番、より広い地平線をもつ第3番」 (グリーグ)。ゲイル・インゲ・ロツベルグ (1969-) はベルゲン・フィルハーモニックとノルウェー国立オペラ管弦楽団のコンサートマスター。オスロ弦楽四重奏団のメンバー。グリーグのピアノ曲全集 (Naxos) を録音したアイナル・ステーン=ノクレベルグ(1944-)。グリーグの音楽への深い造詣と愛情をもっていることは、彼の著書、邦訳が出版された「グリーグ全ピアノ作品演奏解釈」 (大束省三 訳) にも表れている。録音:1996年4月15日、23日、5月27日 アイスヴォル教会 (ノルウェー)
PPC 9058 ペブルズ (Pebbles)〜トランペットとオルガンのための音楽
 エギル・ホーヴラン(1924-):カントゥス X(2002)
 ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガー(1736-1809):
  小協奏曲 変ホ長調(1771)
 ジョヴァンニ・ボナヴェントゥラ・ヴィヴィアーニ(1638-1692):
  ソナタ第1番 ハ長調
 ロルフ・ヴァリーン(1957-):エレジー (1979)
 ビャルネ・ヴォッレ/編曲(1943-):
  3つのスウェーデン民謡[空の星のように澄み、
  すべて天空のもとに、美しいばらを知っている]
 ビョルン・モッテン・クリストフェシェン(1976-):センティメンタル・ペブルズ
ユーナス・ハルティア(Tp)
インゲル=リーセ・ウルスルード(Org)
ユーナス・ハルティア(1966-)はスウェーデン出身。ベンクト・エークルンドに学び、アメリカでフィリップ・スミス、アーノルド・ジェイコブズのレッスンを受けました。ノールショーピング交響楽団のソロ・トランペットを経て、1990年からオスロ・フィルメンバーを務めている。ノルウェー音楽アカデミー出身のノルウェーの奏者、インゲル=リーセ・ウルスルード(1963-)の共演。アルブレヒツベルガーとヴィヴィアーニの曲。ノルウェーで歌い継がれてきた賛美歌「イエスとともに旅をしよう」で曲を締めくくる、エギル・ホーヴラン(1924-)の「カントゥス X」。追悼の音楽、ロルフ・ヴァリーン(1957-)の「エレジー」では、ウルスルードの即興による音楽も挟まれる。ビョルン・モッテン・クリストフェシェン(1976-)が兄弟の結婚祝いに作曲した《小石の夢》 に、ハルティアが委嘱した《小石の至福》《小石》の2曲を加えた〈センティメンタル・ペブルズ〉。ビャルネ・ヴォッレ(1943-)は、懐かしい3曲のスウェーデン民謡をトランペットとオルガンのために編曲した。
PPC 9060 アルフレード・ヤンソン作品集
 (1)国歌(1988)〜
   トランペット・ソロ、トロンボーン・ソロ、管弦楽とテープのための
 (2)悲しいワルツ(1970)〜
   ヴォーカル、ジャズ・クインテットとテープのための
 (3)タランテラ(1989-90)〜
   室内アンサンブルのための
(1)オーレ・エドヴァルド・アントンセン(Tp)
トゥールビョルン・スンネ(Tb)
ノルウェー放送管
(1)(3)クリスチャン・エッゲン(指)
(2)ヤン・ガルバレク(テナーサックス)
テリエ・ビョルクルン(Org)
テリエ・リプダール(G)
アーリル・アンデシェン(ベース)
ヨン・クリステンセン(パーカッション)
アルフレード・ヤンソン(Vo)
(3)ペール・フレムストレム(Fl) 
アイリーン・シーゲル(Vn)
カーリ・ラーヴナン(Vc)
アルフレード・ヤンソン(メロディカ)
ハーラル・ベルゲシェン(Sax)
クリスチャン・ベルグ(パーカッション)
ノルウェーの作曲家、アルフレード・ヤンソン(1937-) ポートレートアルバム。ヤンソンはアコーディオンの名手として12歳でデビュー。ジャズのピアニスト、作曲家として活動しながらクラシカルピアノを学び、ビョルン・フォンゴールとフィン・モッテンセンに音楽理論を教わった。ヨーロッパの前衛音楽、後期ロマンティシズム、ジャズ、民俗音楽からインスピレーションを得た多面的でエネルギーにみちた音楽が特色。"汽車漬け" ヤンソンの内的生活を音楽に映した〈国歌〉。車窓からの風景を撮ったテレビ番組の音楽として使われ、ノルウェー国鉄に献呈されました。トランペットのソロはアントンセンが担当しています。ノルウェーの文化政策をめぐる議論を風刺した "言葉と音楽のコラージュ"、〈悲しいワルツ〉。熱狂の踊り〈タランテラ〉。「この曲を演奏する人たちは、クラシカル音楽を教わる時に学んだことや "洗練" などということを、どうか忘れてほしい」(アルフレード・ヤンソン)。オスロ現代美術館のオープニングに合わせて作曲された。
PPC 9039 コントラスツ-Kontraste
 ハビエル・ブスト(1949-):
  サルヴェ・レジナ(1989)、マニフィカト(1992)
 エギル・ホーヴラン(1924-):見よ、約束を果たす日が(1976)
 クヌート・ニューステット(1915-):
  聖マリア(1993)、マリアの歌(1997)
 ゾルターン・コダーイ(1882-1967):アヴェ・マリア
 グスターヴ・ホルスト(1874-1934):アヴェ・マリア
 ジョン・ラター(1945-):誕生日の3つのマドリガル(1997)
   〜好いた同士が肩を寄せ、わが恋人に、わが心が
 ウォード・スウィングル(1927-):無垢の葦*
 ガーシュウィン(1898-1937):
  エンブレイサブル・ユー(アルネ・ダーグスヴィーク編)、
 アイ・ガット・リズム(ウォード・スウィングル編)
 ハリー・ウォレン(1893-1981):
  ブロードウェイの子守歌(アルネ・ダーグスヴィーク 編曲)
 ヴァーノン・デューク(1903-1969):
  テイキン・ア・チャンス・オン・ラブ(カービー・ショー編)*
 ウォルター・ドナルドソン(1893-1947):
  メイキン・フピー(カービー・ショー編) *
 アルフ・プロイセン(1914-1970):
  プロイセン・ポプリ(シーグヴァルド・トヴェイ編) *
マリア・ガンボルグ・ヘルベクモ(指)
ベルゲン大学ユース合唱団ヴォーチ・ノビリ
スタイン・バッケ(P)*
シーグル・ウルヴェセト(ベース)*
オイスタイン・ソーブスター(アルトサックス)*
ベルゲン大学ユース合唱団ヴォーチ・ノビリ。マリア・ガンボルグ・ヘルベクモが1989年創設。ノルウェー、スウェーデン、フランスのコンペティションに参加し、洗練されたアンサンブルの女声合唱団として認められるようになりました。教会音楽、クラシカルの合唱曲、ポピュラーソング。幅広いレパートリーは、多様で "対照的"な現代の音楽表現を反映している。「コントラスツ」は彼らのレパートリーをそのままプログラムにしたアルバム。ブストの宗教作品に始まり、クラシカルとジャズの要素を融合させたラターの曲がジャズ・イディオムの歌への橋渡しをする。プログラムの最後はアルフ・プロイセンの歌によるポプリ。プロイセンはノルウェーの人々に愛されたシンガー・ソングライター。
PPC 9049 トリグヴェ・マドセン(1940-):
 金管楽器とシンフォニックバンドのための作品集
  ノルウェーのスケッチ 作品65、航海への誘い 作品93、
  ユーフォニアムとシンフォニックバンドのための小協奏曲 作品123、
  序奏とアレグロ 作品50、
  トランペットとシンフォニックバンドのための小協奏曲 作品118
ニルス=ハリー・ビェルク(Tp) ビョルン・エドガル・ベヴェルリ(Tub)
スヴェッレ・スタクストン・オルスルード(ユーフォニアム) スタイナル・グランモ・ニルセン(Hrn)
ノルウェー国軍音楽隊 ビョルン・サグスタード(指)
ホルン協奏曲(PSC1100)、テューバ協奏曲(ACD4976)、テューバソナタ(PSC1101)。"演奏者と聴衆のための音楽" をモットーとするマドセン (1940-)の曲は、各国のプレーヤーが好んで演奏してきました。マドセンの音楽の屈託のない性格を表した1曲が、このアルバムで演奏される〈航海への誘い〉。ホルンを愛した作曲家、リヒャルト・シュトラウスへのオマージュ。"Strauss" の名に基づく "Es-C-D-A-C-Es" を動機とし、航海で出逢うさまざまな景色と気分が表現されます。ノルウェーのホルン奏者、フロイディス・レー・ヴェクレのアメリカツアーのために書かれたこの曲は、ヴェクレの下で学んだ日本のプレーヤーにより日本初演された。ノルウェー国軍音楽隊は、グレインジャー、フロラン・シュミット、ホルストの作品集(PSC1208)がウィンドミュージックのファンだけでなく一般の音楽ファンにも親しまれている、北欧きってのシンフォニックバンド。独奏のニルス=ハリー・ビェルク、ビョルン・エドガル・ベヴェルリ、スヴェッレ・スタクストン・オルスルードは、この音楽隊のメンバー。ヴェクレにも教わったスタイナル・グランモ・ニルセンは、ソロイストとしてノルウェー国軍音楽隊のコンサートに参加している。
PPC 9059
\2500
Chromos〜フルートのための現代ノルウェー作品集
 ヨースタイン・スタールハイム(1960-):
  ヒドゥン・ミュージック(2003)(フルートとピアノのための)
 イーヴァル・ルンネ・ジュニア(1944-):
  クロモス(1999) (フルートとピアノのための)
 エドヴァルド・ハーゲルプ・ブル(1922-):
  バガテル(1999) (フルートとピアノのための)
 ウーラヴ・ベルグ(1949-):モーメンツ(1982) (フルート独奏のための)
 クヌート・ヴォーゲ(1961-):
  フォルトゥナ(1996 rev.2003) (フルートとピアノのための)
グルー・サンヴィーク(Fl)
アイナル・ロッティンゲン(P)
「少数とはいえ、特徴のある声をもった卓越した作曲家は、どの世代にもいる。彼らは、伝統に根ざした音楽を書きながらも、"他者" を感じさせ、すばらしく独創的な響きの音楽を生むことのできる強い表現力をもつ」 (リカルド・オドリオソーラ) (PPC9059 ブックレットから)。オドリオソーラ(1965-) はスペイン生まれの作曲家。ノルウェーのベルゲンに住み、ヴァイオリニスト (ハンサ四重奏団)、プロデューサーとしても活躍している。オドリオソーラが制作したアルバム。ベルゲン・フィルハーモニックの首席フルート奏者だったグルー・サンヴィークとベルゲン大学グリーグ・アカデミーでも教えるピアニスト、アイナル・ロッティンゲンのため、オドリオソーラは、"特徴のある声をもった" 5人の作品を選んだ。"聴きなれた音楽、未知の音楽" がアルバムのモットー。作曲者5人には、それぞれが優れた演奏家という共通点がある。ヨースタイン・スタールハイム (1960-) はアコーディオン奏者。イーヴァル・ルンネ・ジュニア(1944-) はオーボエ奏者としてノルウェー国立オペラで演奏していた。エドヴァルド・ハーゲルプ・ブル(1922-)はピアニスト、オルガニスト。トランペット奏者のウーラヴ・ベルグ(1949-) もオーケストラでの演奏経験があり、クヌート・ヴォーゲ(1961-) はジャズピアニストとしてキャリアを始めました。制作者、作曲者、演奏者。"演奏" を共有する人たちの創る音楽。"隠れた音楽"-- スタールハイムの作品のタイトルが象徴的。録音:2005年4月18日〜21日 エドヴァルド・グリーグ博物館トロルホール (ベルゲン) [制作:リカルド・オドリオソーラ/録音:グンナル・ヘルライフ・ニルセン]

RCO LIVE

RCO 07003
(SACD Hybrid)
\2500→¥2290
マーラー:交響曲第4番ト長調 クリスティーネ・シェーファー(S)
ハイティンク(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO.
1956年11月7日、まだ27歳の若さだったハイティンクは病気のジュリーニに代わり、初めてRCOの指揮台に立ちました。それから半世紀、夫婦でいえば金婚式を迎えた昨年のちょうど同じ11月7日に、いまや桂冠指揮者となった巨匠が臨んだ特別記念コンサート。RCO Liveにふたたび帰ってきたハイティンクの最新アルバムは、当夜のオール・マーラー・プログラム後半を飾った交響曲第4番です。(前半はラーションとディーン・スミス独唱による「大地の歌」)現代屈指のマーラー指揮者として誰しも認めるハイティンク。なかでも第4番については、すでにRCOとは首席指揮者時代(1961-1988)をふくめて3度(67年、82年ライヴ、83年)も録音していることからもわかるように、よほど愛してやまないのでしょう。RCO初のSACDによる第4番は、ハイティンクにとっても、またRCOにとっても両者のトレードマークであるマーラー演奏の真価をあらためて広く世に問うものとなっている。首席指揮者ヤンソンスのもと新たな時代を迎えたいまも、ハイティンクが長年の手兵と培った結びつきは健在。しかもなんといっても晴れの舞台、会場の祝賀ムードに包まれる中、当ライヴではいつにもまして黄金に輝くブラスにエレガントで潤いたっぷりの弦の音色を誇る名門の持ち味が光っている。そして、天上の世界を描いた第4楽章。ポイントのソプラノにアメリング、ユーイング、アレグザンダーと歴代の名花が彩りを添えてきたところへ、このたび抜擢されたのはいまをときめくシェーファー。可憐な歌声がピッタリで、これはたいへんな魅力。なお、昨年11月に入り当コンビは、この7日の記念演奏会のほか、いずれもシェーファーの独唱で第4番を本拠アムステルダムでは全部で5回取り上げており、さらに9日にフランクフルトのアルテオーパー、10日にはウィーンのムジークフェラインでもそれぞれ演奏しています。ハイティンクのマーラーでは、これよりほんの少し前、同じ年の10月に行われた首席指揮者就任ライヴにおけるシカゴ響との第3番(CSOR.901701)も大いに話題を集めているが、ここ最近の充実ぶりは一瞬たりとも目を離すことの出来ないものといえるだろう。録音:2006年11月7日 アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
=ハイティンクのマーラー第4番 演奏時間比較=
 [RCO / 2006年ライヴ]Ⅰ.16'38+Ⅱ.8'57+Ⅲ.20'01+Ⅳ.9'37=55'14
 [BPO / 1992年]Ⅰ.17'30+Ⅱ.9'17+Ⅲ.21'54+Ⅳ.9'35=57'36
 [RCO / 1983年]Ⅰ.16'57+Ⅱ.8'52+Ⅲ.20'21+Ⅳ.9'09=54'39
 [RCO / 1982年ライヴ]Ⅰ.16'45+Ⅱ.9'02+Ⅲ.21'15+Ⅳ.9'35=56'37
 [RCO / 1967年]Ⅰ.16'27+Ⅱ.8'37+Ⅲ.19'34+Ⅳ.8'48=52'46

SIMAX 1CD¥2500

PSC 1291
\2500→¥2290
グリーグ:抒情小曲集
 昔むかし、ガンガル、蝶々、夜想曲、民謡、
 ハリング、羊飼いの少年、アリエッタ、ゲーゼ、
 青年時代より、トロールハウゲンの婚礼の日、孤独なさすらい人、山の夕べ、
 子守歌、小さなトロル、感謝、家路、鐘の音
リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
60年代なかば、RCAはノルウェーの若いピアニストを起用して「抒情小曲集」を初めて全曲録音することを決定。選ばれた幸運者はリヴ・グラーセル (1935-) だった。「無言歌がメンデルスゾーンの名と結びついているように、グリーグと言えば10集の抒情小曲集。グリーグが人生の34年をかけた作品。しばらくの間、グリーグの人生と作品にきわめて近い生活がつづき、そこから今なお変わらぬ愛情が生まれた」 (リヴ・グラーセル)「雪のつまったピンク色のボンボンのように風変わりだが嬉しい」音楽どころか、ドビュッシーの音楽に大きな影響を与えたグリーグの「抒情小曲集」。このアルバムには、66曲の中から18曲が選ばれた。《昔むかし》に始まり《鐘の音》で終わるひとつの流れ。ひとつひとつの小品を通して作曲者の人生のさまざまな局面に思いを馳せることができる。《山の夕べ》《孤独なさすらい人》《羊飼いの少年》《夜想曲》の4曲はグラーセルが特別な愛着をもつ作品。このアルバムの録音には、ノルウェー音楽アカデミー所蔵の1853年、ロンドンで作られたエラール・グランドピアノが使われた。「グリーグはなんども出かけたコンサートツアーでエラール・ピアノに出会い(中略)エラール・ピアノの特質は声域 (音域) の選択に影響を与えたに違いない」 (グラーセル) 楽器:エラール・グランドピアノ (1853年ロンドン) 録音:2006年11月27日-29日 ヤール教会 (ベールム、ノルウェー)
PSC 1269
\2500→¥2290
ヌールハイム〜ベートーヴェン〜ヌールハイム
 (1)アルネ・ヌールハイム(1932-):Listen(1971)
 (2)ベートーヴェン:ピアノソナタ第32番ハ短調 作品111
 (3)アルネ・ヌールハイム(1932-):Listen - Inside Outside(2005)
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)
アルネ・ヌールハイム(1932-)。ノルウェーでもっとも尊敬される作曲家。オスロ王宮の一角にある建物に住んでいる。ピアニスト、アイナル・ステーン=ノクレベルグ(1944-) はヌールハイムの「Listen」について、「まさに最初の瞬間から、この音楽は私の耳と内なる自分に訴えかけてきた」。そのステーン=ノクレベルグにヌールハイムからひとつのアイデアが寄せられた。ベートーヴェンのハ短調ソナタと、「Listen」を新しく展開させた音楽を並立させる。ともに素材が複雑に絡み合い、戦いとドラマをもった作品。スウェーデンのエレクトロ=アクースティック音楽作曲家マッツ・クレーソンが素材をライヴ・エレクトロニクス処理。彼の手により、ピアノ曲「Listen」の新しい可能性が明らかになっていく。このアルバムは、スタジオ録音のソナタ (PSC1218) とオスロ大学ホールでライヴ録音された「Listen - Inside Outside」をコンパイルして制作された。録音:(3)2006年10月14日オスロ大学ホール・ライヴ、(1)(PSC1134)(2)(PSC1218)
PSC 1290
\2500→¥2290
モーツァルト:
 クラリネット協奏曲 イ長調 K622
  (ヴィオラのための編曲、1802年 ヨハン・アンドレ出版)
 クラリネット五重奏曲 イ長調 K581
  (ヴィオラのための編曲、1803年 ヨハン・アンドレ出版)
アルヴィド・エンゲゴール (指)
ノルウェー室内管弦楽団
ラーシュ・アネシュ・トムテル(Va)
ヘンニング・クラッゲルード(Vn)
ヤン・ビョーランゲル(Vn)
カスリーン・ブロック(Va)
クリスチャン・ポルテラ(Vc)
1991年に設立。ノルウェーと海外から優秀な芸術家を集め毎年開かれるリソール室内楽フェスティヴァルは、オスロやベルゲンのフェスティヴァルとともにノルウェーの活発な音楽活動の一翼を担う存在になった。現在、ピアニストのアンスネスとヴィオラ奏者のトムテルがフェスティヴァルの音楽監督を務めている。そして今年のフェスティヴァルの場で紹介され大きな成功を収めたのが、Simax Classics が世界で初めて録音したモーツァルトの“ヴィオラ”協奏曲と“イ長調”弦楽五重奏曲。リソール室内楽フェスティヴァルゆかりのアーティストたちによって演奏された。ヴィオラ協奏曲とイ長調弦楽五重奏曲はそれぞれ、モーツァルトがアントン・シュタートラーのために書いたクラリネット協奏曲とクラリネット五重奏曲がオリジナル。協奏曲は1802年、五重奏曲は1803年。いずれもオッフェンバッハ・アン・マインのヨハン・アンドレが編曲版の楽譜を出版した。ともに編曲者不詳。協奏曲のほうは、ベートーヴェンかフンメルが編曲したと推測する音楽学者もいる。五重奏曲は、クラリネット・ソロのパートをヴィオラ・ソロと第1ヴァイオリンが分担します。5つの弦楽器が交わす優雅な会話。「五重奏曲は弦楽だけの曲としても立派に通用する」。Simax Classics のプロデューサー、エーリク・ガルド・アムンセンはそんなコメントを寄せました。この音楽を聴き、彼の言葉に共感する人は少なくないだろう。ヴァイオリンのクラッゲルードは2008年、広島交響楽団と共演してシンディングの協奏曲を弾き、広島と東京で日本デビューすることが決まっている。録音:2006年9月17日 オスロ大学ホール・ライヴ (協奏曲)、12月20日-21日 ノルウェー音楽アカデミー、リンデマンホール (オスロ) 制作:トニー・ハリソン、録音:ジェフ・マイルズ
PSC 1297
\2500
ドビュッシー:独奏ピアノ作品全集 第3集
 ボヘミア舞曲、マズルカ、2つのアラベスク、夢想、
 ロマンティックなワルツ、ベルガマスク組曲、
 バラード、舞曲、夜想曲、ピアノのために
ホーコン・アウストボー(P)
ノルウェーのピアニスト、ホーコン・アウストボー(1948-) によるドビュッシーの独奏ピアノ作品シリーズ。アウストボーが録音したドビュッシーは、欧米では現代ドビュッシー演奏のスタンダードのひとつに挙げられている。シリーズ最後の第3集は、1880年の〈ボヘミア舞曲〉に始まり、〈2つのアラベスク〉と〈ベルガマスク組曲〉を経て、〈ピアノのために〉で終わるプログラム。若いドビュッシーが自分の音楽語法を大きく展開させ始めた時代の作品から構成されている。知的、抑制の効いたアウストボーの演奏。空間の中をさまざまに拡散するピアノの響き。録音セッションはこれまでと同じオスロのソフィエンベルグ教会で行われ、ジェフ・マイルズが引きつづき共同制作と録音を担当した。「アウストボーは、ドビュッシーの輝かしい姿をひとつ示している」。Classics Today France が第2集に寄せた賛辞はそのまま、この第3集にも与えられるだろう。録音:2006年2月21日〜23日 ソフィエンベルグ教会 (オスロ) [制作:ホーコン・アウストボー、ジェフ・マイルズ、録音:ジェフ・マイルズ]

SOLI DEO GLORIA

SDG 134
(2CD)
\4400
[CD1]
 (1)「わが魂よ、主を頌めまつれ」BWV 69a
 (2)「霊と心は驚き惑う」BWV 35
 (3)「主を頌めまつれ、力つよき栄光の王をば」BWV 137
[CD2]
 (1)「汝の主なる神を愛すべし」BWV 77
 (2)「汝ら、キリストの者と名のるともがら」BWV 164
 (3)「ただ汝にのみ、主イエス・キリストよ」BWV 33
ギリアン・キース(Sp)
ナタリー・シュトゥッツマン(At)
クリストフ・ゲンツ(T)
ヨナタン・ブラウン(Bs)
モンテヴェルディ合唱団、
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
ガーディナー(指)
カンタータ69a番は、1723年にかかれたが、当時のバッハのカンタータの中では規模の大きいもの。のちに改作され市参事会の交代式の音楽としても用いられた。トランペット3本を含む冒頭の合唱曲から、華やかな魅力に溢れています。33番は、3曲目のアルトのアリアが傑出した作品。イエスを信頼する強い気持ちに満ち溢れた歌詞を、シュトゥッツマンが堂々と歌い上げる。録音:2000年9月10&17日 ケーテン、フランクフルト
SDG 137
\3400
J.S.バッハ:
 モテット「主にむかいて新しき歌をうたえ」BWV225
 カンタータ「出で立て、信仰の道に」BWV 152
 カンタータ「新たに生まれし嬰児」BWV 122
 カンタータ「神は頌むべきかな!いまや年は終わり」BWV 28
 カンタータ「主にむかいて新しき歌を歌え」BWV 190
ギリアン・キース、
キャサリン・フーグ、ジョアンヌ・ルン(Sp)
ダニエル・テイラー(At)
ジェームス・ギルクリスト(T) ピーター・ハーヴェイ(Bs)
モンテヴェルディ合唱団、
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
ガーディナー(指)
モテットの中でもよく演奏される、「主にむかいて新しき歌をうたえ」を含む、人気カンタータ集。この2000年12月31日のコンサートは、SDGのこの「巡礼シリーズ」の最終録音というだけあって思いいれもひとしお、モテットの歌詞の一語一語が心にしみる名演奏となっている。※録音自体は最終日に行われましたが、このCDシリーズ自体はまだ続きます。録音:2000年12月31日 ニューヨーク

SUPRAPHON

SU 3881
\2000
ショパン:チェロ作品全集
 チェロ・ソナタ ト短調Op.65
 マイアベーアの歌劇「悪魔のロベール」の
   主題による大二重奏曲ホ長調
 序奏と華麗なるポロネーズOp.3
 ピアノ三重奏曲ト短調Op.8
イジー・バールタ(Vc)
マルティン・カシーク(P)
ヤン・ターリヒ(Vn)
「ピアノの詩人」と云われるだけに、ショパンといえばなにをおいてもまずピアノ曲。じっさいあまりに素晴らしすぎるためだろうか。ほかの作品がかすんでしまうほど。それでも、チェリストのフランショームに献呈されたソナタのほか、その彼との合作になる大二重奏曲と、ピアノ・パートはもちろんチェロにも技術的に豊かな内容が与えられており、知らずにおくのは惜しいもの。バールタが駆る愛器は1785年製作ガリアーノ。
SU 3927
\2000
ドヴォルザーク:
 ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調Op.21 B 51(1875 / 1880改訂)
フィビヒ:ピアノ三重奏曲へ短調(1872)
マルチヌー:ピアノ三重奏曲第2番ニ短調H 327(1950)
スメタナ・トリオ
前作ドヴォルザークの第3番&「ドゥムキー」(SU.3872)がディアパゾン・ドールやBBCミュージック・マガジンほかで絶賛されたスメタナ・トリオの第3弾。いまチェコの若手を代表するアンサンブルが取り上げるのは今回も自国チェコの作品集。21歳のときに書かれたフィビヒ作は、スメタナのト短調についで歴史的に重要な位置を占めるとされるもの。そのわずか3年後に書かれたドヴォルザークの第1番。30代半ばの作品で、魅力的なカノン風のパートから抒情的でおだやかなパッセージまで演奏には表現の幅が求められるが、この点を当演奏はみごとにクリア。アルバムを締め括るマルチヌーの第2番は晩年の代表作のひとつ。新古典主義の時期に終わりを告げ、作風の最後の時期を特徴づけた統合主義の顕著な兆候がみられる。録音:2007年4月プラハ
SU 3928
\2000
マルチヌー:チェロ・ソナタ第2番H 286(1941)
ヤナーチェク:おとぎ話(1910)
マルチヌー:ロッシーニの主題による変奏曲H 290(1942)
カベラーチ:チェロ・ソナタOp.9
トマーシュ・ヤムニーク(Vc)
イヴォ・カハーネク(P)
名門スーク・トリオのヨゼフ・フッフロに学んだヤムニークは1985年生まれ。イジー・バールタ、ハインリヒ・シフ、スティーヴン・イッサーリスらのマスタークラスにも参加し、2006年プラハの春国際コンクール第2位を獲得したチェロの新星。スプラフォン・デビュー・アルバムは、彼にとって特別なレパートリーであるマルチヌーを含む20世紀チェコのチェロ作品集。ソナタと変奏曲の驚くべきほどに完成された演奏はこの若さにして作曲家の音楽語法と個性への深い理解を示すもの。共演するピアニストのカハーネクは1979年生まれ。やはり2004年プラハの春国際コンクールで第1位に輝いている。録音:2007年3月、4月プラハ
SU 3935
\1700
「ベスト・オブ・エヴァ・ウルバノヴァー」
 ヴェルディ:「アイーダ」〜勝ちて帰れ
 同:「ドン・カルロス」〜世のむなしさを知る神
 同:「運命の力」〜天使たちのなかの聖処女よ
 同:「仮面舞踏会」〜ここは恐ろしい場所
 プッチーニ:「トスカ」〜歌に生き、恋に生き
 同:「トゥーランドット」〜この宮殿のなかで
 チレア:「アドリアーナ・ルクヴルール」〜あわれな花よ
 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜ママも知るとおり
 ヤナーチェク:「イェヌーファ」〜ちょっとしたら
 スメタナ:「リブシェ」〜リブシェの予言
エヴァ・ウルバノヴァー(S)
イジー・ビエロフラーヴェク(指)
プラハSO.
オンドジェイ・レナルト、
オリヴェル・ドホナーニ(指)
プラハ国立歌劇場O.&Cho.
フランティシェク・プレイスレル(指)
ヤナーチェク・ヨーロピアンSO.
チェコを代表するソプラノ、ウルバノヴァーの歌手生活20周年記念アルバム。名アリア集はおなじみのヴェルディ、プッチーニのほか、ヤナーチェクやスメタナといったお国ものが収められているのが特色。とくにアルバムの締め括りで収録時間14分を超える「リブシェ」のフィナーレの場面は、得意の役どころということもあって聴きものといえる。録音:1993-2003年プラハ
SU 3908
(4CD)
\6600
「ツィトリビの古楽〜18世紀チェコの巨匠たち」
[CD1]
ガリナ:シンフォニア イ長調
K.B.コプシヴァ:
 荘厳ミサ曲嬰ニ長調、フーガ「DEBEFE」、アリア嬰ニ長調、
 モテット嬰ニ長調、「世の罪を除きたもう主よ」、アリア ニ長調
ヴェント:協奏四重奏曲
V.J.コプシヴァ:「オッフェルトリウム」
[CD2]
K.B.コプシヴァ:田園風フーガ
V.J.コプシヴァ:ミサ・パストラーリス ニ長調
J.J.コプシヴァ:「ベネディクトゥス」
ロカイ:田園風モテット ニ長調
[CD3]
K.B.コプシヴァ:
 フーガ イ短調、レクイエム ハ長調、
 「サルヴェ・レジナ」、フーガ変イ長調、
 アリア変ロ長調、コンチェルト嬰ニ長調
V.J.コプシヴァ:「聖母連祷」
[CD4]
ガリナ:シンフォニア ハ長調
K.B.コプシヴァ:
 「サクルム・パストラーレ」、フーガ ハ長調、アリア嬰ニ長調、
 「オッフェルトリウム」、フーガ ヘ短調、
 モテット「来たれ、キリストの花嫁よ」、モテット「神に栄光を」
V.J.コプシヴァ:「救い主のいつくしみ深き御母」
ロカイ:アリア嬰ニ長調
ミラン・シュレフタ(Org)、
マリエ・シェスターコヴァー(Org)、
フランティシェク・クサヴェル・トゥリ(Cemb)、
ミロスラフ・ケイマル(クラリーノ)、
イジー・クレイチー(Ob)、
パヴェル・ヴェルネル(Obダムール)、
ヴァーツラフ・ヴォディチュカ(Ehr)、
フランティシェク・ヘルマン(Fg)、
イジー・スターレク(指)
プラハ交響楽団、
フランティシェーク・ヴァイナル(指)
プラハ室内管弦楽団、
ミラン・マリー(指)
プラハ放送合唱団、
イジー・フヴァーラ(指)
キューン児童合唱団
バロック後期からスメタナ、ドボルザークの国民楽派までの間、チェコの音楽界は、亡命と地方の時代だった。海外では、古くはゼレンカからシュターミツあたりまで様々な人が活躍していたことが知られているが、地方にも素晴らしい作曲家たちがいた。それらの中から、パフタ伯が領していた、当時の北ボヘミアの音楽的中心、小村ツィトリビで活躍したヴァーツラフ・ヤン・コプシヴァとその子息と弟子たちの作品をまとめたボックス。コプシヴァ一族はチェコを代表する音楽家一族だが、ヴァーツラフ・ヤン(1708-89) とヤン・ヤーヒム (1754-92)は、前古典派とパストラルを代表とするチェコ農村音楽の伝統的形式を受け継ぐ作風であるのに対し、カレル・ブラジェイ (1756-85)は、モーツァルト的な性格を帯びた古典派の作風です。また、ヴァーツラフ・ヤンの、逸材として知られる弟子たち、ヤン・アダム・ガリナ(1724-73)、ヤクプ・ロカイ(1752-?)、ヨハン・ネポムク・ヴェント(1745-1801)の作風も古典派で、ガリナはヴァンハル風のシンフォニアで、ヴェントは弦楽四重奏曲と吹奏楽曲で知られている。録音:1966-67年、1983-84年プラハ
SU 3909
\2000
ドヴォルザーク:
 (1)弦楽五重奏曲ト長調Op.77
 (2)ピアノ五重奏曲イ長調Op.81
(1)ローレーヌ・デュランテル(Cb)
(2)キャスリン・ストット(P)
シュカンパ四重奏団
いまのチェコを代表するシュカンパ四重奏団の最新録音はドヴォルザーク円熟期のふたつの五重奏曲。ピアノとコントラバスには、それぞれ英国のストット、フランスの有望株デュランテルとふたりの魅力的なゲストを迎えている。ナイマンのピアノ協奏曲で一躍時の人となったキャサリン・ストットは、ソリストとしてまたヨーヨー・マや小川典子らとのデュオなどでもマルチな活躍を続ける名手。シュカンパのメンバーとの息もぴったり。録音:2007年1〜3月プラハ、ルドルフィヌム
SU 3917
(3CD)
\5100
マルチヌー:弦楽四重奏曲全集
 第1番(1918, H.117)/ 第2番(1925, H.150)/
 第3番(1929, H.183)/
 第4番(1937, H.256)/ 第5番(1938, H.268)/
 第6番(1946, H.312)/ 第7番“室内協奏曲”(1947, H.314)
パノハ四重奏団
マルチヌーの生涯を通じて書かれた7つの弦楽四重奏は、それぞれがその時々の作曲家の置かれた状況が投影された自伝的な内容。すなわち、個性が初めてみられる第2番、大戦間期に作曲された第4番、ヤナーチェクの「ないしょの手紙」との多くの共通点を指摘される第5番、さらにアメリカ滞在中に書かれた点がドヴォルザークの例を思わせる第6番、そしてこのジャンルの頂点をなす第7番と、このとらえどころのない作曲家の姿をありのままに反映しています。当セットはパノハ四重奏団の絶頂期にあたる79年から82年にかけて行なわれたもので、このたびフルプライス(旧番号11.0994)からミドルプライスになって再発となる。録音:1979-1982年プラハ
SU 3916
(3CD)
\6000
スメタナ:管弦楽作品集
 [CD 1]連作交響詩「わが祖国」
 [CD 2]
  交響詩「リチャード3世」Op.11 /
  同「ヴァレンシュタインの陣営」Op.14 /
  同「ハーコン・ヤルル」Op.16 /
  ゲオルギーネ・ポルカ ニ長調B13(1840)※ /
  ルイーゼ・ポルカ 変ホ長調B12(1840)※
   ※イシャ・クレイチーによる管弦楽編曲
 [CD 3]
  祝典交響曲(勝利の交響曲)ホ長調Op.6 /
  シェイクスピア祭のための行進曲Op.20 /
  祝典序曲 ハ長調B136 /
  ポルカ「われらの乙女たちに」T49
ヴラディミール・ヴァーレク(指)
プラハ放送響
チェコの名匠ヴァーレクと手兵プラハ放送響による最新アルバムは母国の大作曲家スメタナのセット。代表作「わが祖国」はもちろん、チェコ国民音楽の基礎を築いて重要な意味をもつ交響詩や、聴く機会のあまり多くはない勝利の交響曲などスウェーデン時代のものまで主要な管弦楽作品をほぼ網羅している。チェコ音楽史における歴史的な瞬間1868年5月16日、自作オペラ「ダリボル」とともに国民劇場の定礎式に演奏された祝典序曲。じつに生き生きとしていて、作品に込められた特別な思いが血を呼び覚ますかのよう。ピアノ曲からの編曲となるポルカも弾み返る楽しさでいっぱい。当コンビではドヴォルザーク(SU.3802)とチャイコフスキー(SU.3862)の交響曲全集も好評価を得ているが、スメタナもまた改めて実力の高さを知らしめる内容となっている。録音:2001年(わが祖国)、2005-2006年プラハ

SYMPHONIA

SY 05218
\2300
D.スカルラッティ:チェンバロ・ソナタ集VOL.2
 イ短調K.3、イ長調K.24、ヘ短調K.69、ヘ短調K.184、ハ短調K.99、
 ハ長調K.132、ハ短調K.115、ニ長調K.118、ニ長調K.119、
 ニ短調K.120、イ短調K.148、イ短調K.149、ニ短調K.213、
 ニ長調K.214、ホ長調K.215、ホ長調K.216、イ長調K.268、イ長調K.113
エンリコ・バイアーノ(Cemb)
ナポリ出身の鬼才チェンバリスト、エンリコ・バイアーノによるD.スカルラッティのソナタ第2集。生粋のナポリ人のバイアーノが演奏するスカルラッティは実に豪快で、チェンバロの限界を感じさせない。2007年に没後250周年を迎えるドメニコ・スカルラッティ。エンリコ・バイアーノは今夏開催されるスカルラッティ音楽祭に出演予定。

TDK

TDKAD 023
(2CD)
\4000
ハイドン:
 交響曲第49番ヘ短調「受難」、
 ホルン協奏曲ニ長調Hob.VIId-3
モーツァル:セレナード第9番ニ長調K.320「ポストホルン」
鈴木秀美(指)
オーケストラ・リベラ・クラシカ
トゥーニス・ファン・デァ・ズヴァールト(Hrn)
OLC第17回公演は、ハイドンの1760年代の作品から、へ短調という特異な調性の第49番「受難」とホルン協奏曲を、そして2枚目にはポストホルン・セレナーデという大曲が演奏された。18世紀オーケストラの首席ホルン奏者ファン・デァ・ズヴァールトは、ハイドンのホルン協奏曲で微塵の隙もない圧倒的な技巧を披露。その艶やかで円い音色が心に響く。モーツァルトの名セレナード「ポストホルン」には、オリジナルのポストホルンが登場。管楽器の掛け合いの連続を、推進力豊かに奏でる名演。
トゥーニス・ファン・デァ・ズヴァールト(ホルン)はハーグ王立音楽院、マーストリヒト音楽院でErich Penzel氏に師事。1989年にバート・ハルツブルク・ナチュラルホルン・コンクールで優勝したのち、ナチュラルホルンの世界的演奏者になることを決意。アムステルダム・バロックオーケストラ、シャンゼリゼ管、ベルリン古楽アカデミーなど数多くのオーケストラ、室内楽で数多くの録音、コンサートを世界中で行っている。現在、18世紀オーケストラ、フライブルク・バロック・オーケストラの首席ホルン奏者。ソリスト、教師、講師として、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアの多くの音楽院、マスタークラス、コンサートシリーズ、音楽祭に出演。アムステルダム音楽院で後進の指導にあたっている。収録:2007年2月24日 東京・浜離宮朝日ホールでのライヴ収録 音声収録編集:櫻井卓

TEMPERAMENTS 1CD¥2600

TEM 316032 モーツァルト:オルガン作品集
 ピアノ組曲KV 399より序曲/小葬送行進曲KV 453a
 ロンドンのスケッチブックKV 15r/小さなジグKV 574
 3つの行進曲KV 408より第1番/ロンドンのスケッチブックKV 15a
 ロンドンのスケッチブックKV 15b/アンダンテKV 616
 マリア・アンナのためのノートより行進曲/幻想曲KV 608
 ロンドンのスケッチブックKV 15z/ピアノ連弾ソナタKV 381
 レクイエムよりフーガ/アダージョとアレグロKV 594
 前奏曲とフーガKV 394よりフーガ、アンダンテ・マエストーソ
 トルコ行進曲
アドリアン・ジョルダン(Org)
あまり聴く機会のないモーツァルトのオルガン作品、およびピアノ作品や他楽器による作品のオルガン編曲を所収した貴重な1枚。もともとモーツァルトは子どもの頃からオルガンに親しんでおり、「楽器の王様」とも呼んでいました。そんな彼のあの名作、例えばレクイエムの1曲やトルコ行進曲を、あるいはほとんど知られていない小品たちを、アドリアン・ジョルダンが奏でるサン・トマソ教会の荘重なオルガンの音色で聴いてみてはいかがだろう。彼は規定のオルガン作品の演奏だけではなく、ジャズや即興も取り入れた幅広い音楽活動を展開しているので、演奏にも自由な開けた精神が伴って聴こえる。
TEM 316037 ルイ・ヴィエルヌ(1870-1937):オルガン交響曲第3番
マルセル・デュプレ(1886-1971):3つの前奏曲とフーガ作品7
ヴァンサン・デュボワ(Org)
今年、没後70年にあたるヴィエルヌと、その弟子デュプレの作品をカップリングした1枚。どちらもサン-シュルピス教会にあるフランス最大のカヴァイエ=コル・オルガンのために作曲された。したがって、作品も幅が広く奥が深い!ヴィエルヌが作曲したオルガン交響曲とは、オルガンの独奏でありながら交響曲のような壮大さを表現する作品を指す。ロマンティック・オルガンの登場とともに、演奏の可能性が大幅に広がった楽器のために現れたジャンルといえるだろう。実際に聴いてみれば、なるほど、まるでオーケストラのような多彩な音色を操るオルガンの響きが、さまざまな雰囲気を生み出している。ヴィエルヌの交響曲第3番が弟子のデュプレによって初演された1912年、この弟子の前奏曲とフーガが世に生まれた。彼にとって初めての大きな作品。師の作品と比べれば、若さ溢れるヴィルトゥオジティを前面に出しているといえるだろう。メシアンに「オルガンのリスト」と謳われたほどの即興能力をもつ演奏家というのもうなずける

WAON 1CD¥2300

WAONCD 070 「グリーン・リトル・アイランド」
 スコットランドのバロック音楽
 (盲目のハープ奏者、ターロック・オキャロランの作品他)
 20世紀のスコットランドの音楽(フィル・カンニガムによる作品)
 19世紀のアイルランドの音楽
 (ジェイムズ・グッドマン採譜の楽譜集より)
 アイルランドの伝統音楽
守安功(リコーダー、ホイッスル、コンサーティーナ)、
守安雅子(アイリッシュ・ハープ、コンサーティーナ)
「大学でバロック音楽の演奏を専攻した僕が、20代半ばに、アイルランドにて、この国の17,8世紀の音楽の楽譜集を見つけた時の奇妙な感じは、今も忘れない。アイルランドの伝統音楽の魅惑的な旋律にくらべ、そこにはあまりに不可解で、理解不能な音符が並んでいた。(中略)アイルランドでお年寄りのお百姓さんの音楽家たちと、たくさん付き合う中、それらの楽譜に載っていた曲が、魅力たっぷりに演奏されるショッキングな状況に、何度も遭遇した。彼らのほとんどは、楽譜もまったく読めない人たちだった。17,8世紀に楽譜に書かれた作品は、この国では、今なお、口承で伝え続けられていたのであった。(中略)アイルランドで毎年数ヶ月を過ごし、(中略)多くの民族音楽や伝統芸能の現場と出会う経験を積んだあと、ある時、手元のアイルランドとスコットランドの17,8世紀の楽譜を目にして驚いた。それらすべての曲が、突如、命を持った名曲として、よみがえってきたのである。今回のCDは、その喜びと驚きを、皆さんと分かち合うこと、そして、僕がこの20年ほど深く関わっているアイルランドの伝統音楽の魅力をお伝えすることが目的である。」(守安功〜ライナー ノーツより)
WAONCD 6010 ターロック・オキャロラン作品全集≪第1巻≫
 「魂と肉体の別れ」ほか(全33曲)
守安功(アイリッシュ・フルート、ホイッスル)、
守安雅子(アイリッシュ・ハープ)
ターロック・オキャロラン(1670-1738)は、アイルランドを代表する最も重要な作曲家で、盲目のハープ奏者でもあった。アイルランドやケルトの音楽を愛する人たちの間では、とてもよく知られた作曲家だが、実際に演奏されているのは、ごく一部の曲に過ぎなかった。この全作品録音プロジェクトによって、オキャロランの音楽世界の全貌が明らかにされ、オキャロランの作った知られざる名曲の数々が、初めて紹介されることとなる。タイトルの「魂と肉体の別れ」は、死の瞬間を音楽で表したもの。ひそやかで神秘的な雰囲気な作品。

WERGO 1CD¥2400

WER 6683
¥2190
ストラヴィンスキー・イン・ブラック・アンド・ホワイト
 〜ストラヴィンスキー作品の、
   作曲者自身による、2台4手のための編曲集
 (1)春の祭典(1913)
 (2)弦楽四重奏のための3つの小品(1914)
 (3)ダンバートン・オークス協奏曲変ホ長調(1938)
 (4)七重奏曲(1953)
 (5)ムーヴメンツ(1959)
 (6)ダンス(1台4手のための)(1914)
ブガッロ=ウィリアムズ・ピアノ・デュオ
完璧無比にして無敵の美女ピアノ・デュオ、ブガッロ=ウィリアムズ・ピアノ・デュオによる最新盤は、ストラヴィンスキー作品集。「春の祭典」のドライかつスポーティなリズム感覚は驚異的、オケ版をもしのぐ迫力と力強さで圧倒する。(3)のダンバートン・オークス協奏曲は、ストラヴィンスキーがアメリカに永住する前、結核を患った娘がジュネーヴのサナトリウムで療養していた頃、ヨーロッパで書かれた最後の作品。当時彼はバッハの音楽をよく聴き、自身ピアノでよく演奏もしていた。新古典様式の結晶のような存在とされるこの作品、冒頭からブランデンブルク協奏曲の第3番の冒頭に似ているなど、バッハの影響がいたるところで見られる。今回の録音でデュオの二人は、オーケストラ版の楽譜に細かく指示されている、作曲者によるアーティキュレーションを活かしており、ひとつひとつのモティーフが活き活きくっきりと演奏されている。(5)のムーヴメンツは、ウェーベルンの「5つの小品」を思わせる、無調風のセリー音楽で、リズムや強弱の対比が一番のポイントとなる作品だが、無敵のピアノ・デュオは100点満点の演奏を繰り広げている。
WER 6686 ジャチント・シェルシ(1905-1988):
 Canti del Capricorno(1962-1972)(やぎ座のうた)〜
  女声と楽器のための20の歌
平山美智子(声、ゴング、リコーダー)
ウルリヒ・クリーガー(Sax)、
マティアス・バウアー(Cb)、
ユルゲン・グレーツィンガー(Perc)、ローランド・ネッフェ(Perc)
かけた途端、ゴングの刻むリズムにのって、女声によって淡々と唱えられるおそろしい呪文か念仏のような言葉、言葉、言葉。「2006年5月、ウルム市のなんとも穏やかな春の夜、ファーの分厚いコートを着、医療用のマスクで顔を覆った小柄な人物がホテルから出た-その名はヒラヤマミチコ、82歳にして現代音楽の偉大な「singer」、そして、伝説と謎に包まれた作曲家シェルシの「ミューズ」であった人物に他ならない・・・。(中略)彼女はローマからやってきた。ポケットの中には、聖典のように大切な、シェルシの「Canti del Capricorno」の楽譜を携えて・・・。(ライナーノーツより)」この平山美智子氏は、1924年生まれ。1940年代の東京で学び、その後渡欧。イタリアをはじめ各地のオペラ劇場で、蝶々夫人などを歌う歌手でありました。シェルシに初めて出会ったのは1957年。彼女の友人が、シェルシのアパートの部屋の真下に住んでおり、彼女の家でのパーティーにシェルシも平山も招かれていたことが始まりでした。シェルシは、平山の歌う日本民謡に強く興味をしめした。彼は毎晩夜の11時から明け方の4時まで即興演奏をすることを日課としており、平山はその即興演奏を彼の部屋の前の階段にうずくまりながら聴いて、シェルシの音楽を少しずつ理解するようになった、という。シェルシは「生まれついてのパーカッショニストだった」と平山が述べているように、声楽にも、ほかの楽器にも打楽器的要素が強く見られるこの20の曲から成る作品、平山は時に呪文や経典を唱えるように、時に心のうちをすべて吐き出すように、時に動物的な声まで、縦横無尽、変幻自在に力強い歌唱を聞かせる。これで82歳・・・ものすごいです。
WER 6688 ウルリヒ・シュトランツ(1946-2004):作品集
 (1)nicht mehr- noch nicht(もはや、まだ)〜
  室内アンサンブルのための(1971, 1981)
 (2)Contrasubjekte
  (B-A-C-Hの名にもとづく14人の弦楽奏者のためのパッサカリア)(1980)
 (3)ピアノとオーケストラのための音楽第2番(1992)
 (4)ダンス音楽(1990、セレナードより)
   2つの管楽四重奏とコントラバスのための
 (5)Anabasis(1970)ピアノ・ソロのための
 (6)文脈の外で(1997)
  3つの部分からなる、新しい楽器のための音楽
(1)H.P.インデアミューレ(Fl)、
H.エルホースト(Ob)、
K.ウェーバー(Cl)、
H=J.バーリッヒ(打)、
O.ゼーガー(Pf)、
M.デルングス(Cem)、
H.フォースター(Va)、
M.リーヒティ(Vc)、
ラート・チュップ(指)
(2)ハンス・シュタットマイア(指)
ミュンヘン室内管弦楽団
(3)ティモン・バルト(Pf)、
エッシェンバッハ(指)
チューリヒ・トーンハレ管、
(4)クリスティアン・ジーグマン(指)
バンダ・クラシカ
(5)ゴットフリート・ヘフェーレ(Pf)
(6)リノス・アンサンブル
ウルリヒ・シュトランツは、ミュンヘン育ちの作曲家。ドイツ国内で、次世代を担う期待の新進作曲家として活躍していた。間を大切にし、音がどんなに多く重ねられ大きくなっても失われない透明感を持つ作風が特長。ドライな部分があまりなく、あたたかみのある音楽が魅力。「音楽は物質世界を超えて人々と対話することのできるひとつの方法」と述べており、彼の音楽的宇宙を体感することができる。

WERGO 1CD¥2300

WER 6693 ジョン・ケージ(1912-1992):チェロのための作品集
 ソロ・フォー・「チェロ」(1958) 7:42
 一人の弦楽器奏者のための59秒1/2 (1953) 0:59
 アトラス・エクリプティカリス(2つのチェロのための)(1961) 26:40
 変奏I (1958)(ガウヴェルキ編によるチェロ独奏版) 1:55
 Etudes Boreales(1978)〜チェロ独奏のための 14:31
フリードリヒ・ガウヴェルキ(Vc)
CDをかけた瞬間から、宇宙で原子がぶつかりあっているかのような、プリミティヴな世界が展開されており圧倒される。孤高の奇才チェリスト、ガウヴェルキは、ケージの作品をボディ・ペインティングのように激しい弓使いで進めてゆきます。「ジョン・ケージ」という険しくそそり立つ氷山の一角に昇り、そこで裸で踊っているような、命がけの演奏。4曲目の「変奏I (1958)」はガウヴェルキ編によるチェロ独奏版だが、偶然性の音楽の最たるもの。ガウヴェルキの神がかり的な弓さばきによって織り成される音世界は、人間の内奥の叫びのよう。最後におさめられたEtudes Borealesは、同じ題名でピアノのためにも同じ長さの曲が書かれており、このチェロのためのものとピアノのためのものを同時に演奏することもできるというもの。意識の奥底に押し込められている狂気を呼び覚ますような作品。
WER 6804
(2CD)
PRIMEVAL SOUNDS/太古の響き
ドビュッシー:前奏曲集Ⅰ(1909-10)/クラム:マクロコスモスⅠ(1972)
[CD1]
 1.クラム:.始原の響き(創生Ⅰ) "巨蟹宮"
 2.ドビュッシー:デルフィの舞姫
 3.クラム:プロテウス "双魚宮"
 4.ドビュッシー:帆
 5.クラム:牧歌(紀元前10,000年のアトランティスの王国から) "金牛宮"
 6.ドビュッシー:野を渡る風
 7.クラム:十字架 "磨羯宮"
 8.ドビュッシー:音と香りは夕べの大気の中に漂う
 9.クラム:幻のゴンドラ乗り "天蠍宮"
 10.ドビュッシー:アナカプリの丘.
 11.クラム:夜の魔法Ⅰ "人馬宮"
 12.ドビュッシー:雪の上の足あと
[CD2]
 1.ドビュッシー:西風の見たもの
 2.クラム:影の音楽(エオリアン・ハープのための) "天秤宮"
 3.ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
 4.クラム:無限の不思議な輪(永久運動) "獅子宮"
 5.ドビュッシー:さえぎられたセレナード
 6.クラム:時の深淵 "処女宮"
 7.ドビュッシー:沈める寺
 8.クラム:燃えいずる火 "白羊宮"
 9.ドビュッシー:パックの踊り
 10.クラム:夢の影像(愛と死の音楽) "双子宮"
 11.ドビュッシー:ミンストレル
 12.クラム:らせんの銀河 "宝瓶宮"
エンリコ・ベッリ(Pf)
エンリコ・ ベッリはペーザロ出身の、フレスコバルディからシェルシまで、膨大なレパートリーをもつピアニスト。写真家、指揮者、役者、舞踊家、画家、すべての芸術家たちが一堂に会するPerpianosolo Festivalにも度々出演している。今後、クラムのマクロコスモス全集を録音予定もあるということ。沈思に満ちた演奏は、説得力抜群、哲学者のようなピアニスト。

ジョージ・クラムは、1929年に生まれたアメリカの作曲家。内部奏法を多用し田作品、マクロコスモスの第1集(1972年)の出版譜の冒頭で、彼は次のように述べている。
「私の「マクロコスモス」のタイトルと形式は、20世紀のピアノ音楽の偉大なる2人の作曲家に対する私の敬意が反映されています。それは、バルトークとドビュッシーです。もちろん、私はバルトークのミクロコスモスと、ドビュッシーの24の前奏曲を念頭において書きました(マクロコスモスIIは、1973年に完成され、マクロコスモスIとあわせると24の‘幻想的な作品集’になります)。」
ドビュッシーの前奏曲第1集は、「大地」に、そしてクラムのマクロコスモスIは「天体」に根源を持っている。これらは二つとも、近代化や機械化に逆らうかのように、古代から伝わる神話への郷愁によって調和している。ドビュッシーは想像上の時空の中で、自身が神話の登場人物のパーンとなって、海、風、音を感じたままに音にしている。クラムは、無意識の感情や夢の投影としての星座の神話の世界を見つめながら作品を書いた。スタンスは違えども、二人とも神話を手がかりとして異次元への旅を試みている。そんな二人の作品が交互に演奏されることによって形成される螺旋階段をひとつひとつ昇っていくと、クラムの作品によって我々の想像力の扉が開かれ、ドビュッシーの作品の中に広がっている、今までに見たことのない世界、聴いたことのない響き、感じたことのない香り、すべてがくっきりと鮮やかに聴く者の目の前に立ち上ってくる。そしてドビュッシーのあとに演奏されるクラムの曲も、無機的な宇宙ではなく、香り高く幻想的な神話の世界として我々のもとに降りてくるような感じがする。不思議な気分で、2枚とも一気に聴きとおせてしまう不思議な説得力のあるCD。

ZIG ZAG TERRITOIRES 1CD¥2600

ZZT 070802
¥2390
ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ
 第1番 ニ長調 作品12-1
 第2番 イ長調 作品12-2
 第3番 変ホ長調 作品12-3
ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ:クリストファー・クラーク製作ワルター1988年製)
ミドリ・ザイラー(Vn:イタリア18世紀中期製バロックヴァイオリン)
シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ(ZZT060501)で清冽な演奏を聴かせてくれたミドリ・ザイラー&インマゼールによるベートーヴェン。このアルバムから、インマゼールとミドリ・ザイラーはベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集の全曲録音を開始。また2008年からアニマ・エテルナとインマゼールもベートーヴェンの交響曲全曲録音をスタートさせる予定と今後のZIG-ZAG Territoiresのリリースは大注目。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの創作は初期に集中しており、このアルバムに収録されている作品12の1、2、3番までの3曲のソナタはサリエリに献呈されている。この作品群はモーツァルトの影響を強く受けていて、ピアノパートが重視される傾向がみられる。作品群全体としては、ヴァイオリンの明るい色調を前面に出した若々しい陽気な雰囲気に溢れている。第3番はピアノパートが自由奔放、アルペッジョを用いて華やかに聴かせ、優しく美しいヴァイオリンのメロディーを効果的に響かせている。インマゼールの音楽の愉悦感、遊び心も刺激され、ザイラーとの会話も一段と弾んでいるよう。
ZZT 070902 ヴィヴァルディ:
 協奏曲集「調和の霊感」より
 協奏曲第1番ニ長調RV549、協奏曲第4番ホ短調 RV550、
 協奏曲第7番ヘ長調 RV567、協奏曲第10番ロ短調 RV580、
 3つのヴァイオリンのための協奏曲ヘ長調RV551、
 4つのヴァイオリンのための協奏曲変ロ長調RV553
キアラ・バンキーニ(Vn & 指) 
アンサンブル415
ZIG-ZAG Territoires設立10周年を記念してキアラ・バンキーニによるヴィヴァルディの録音がリリースされる。ヴェネツィアのピエタ養育院の女生徒楽団のために書かれた作品から12曲をまとめた「調和の霊感」の中から4つのヴァイオリンを中心とした作品を収録。端正な演奏、繊細な表情付けで上品に聴かせるバンキーニ。軽妙なリズム感、緻密な構成、音楽の流れはシンプルでありながら説得力を感じさせる演奏。
ZZT 070602 フォーレ:チェロ作品集
 ロマンス Op.69、ヴォカリーズ-練習曲、エレジーOp.24、
 チェロ・ソナタ第1番イ長調Op.109、セレナードOp.98、蝶々Op.77、
 シシリエンヌOp.78、チェロ・ソナタ第2番ト短調Op.117
 子守歌Op.16、初見視奏曲イ長調*、
 夢のあとにOp7-1、3つの無言歌Op.17
グザビエ・ギャニュパン(Vc使用楽器:ガン&ベルナルデル(パリ)1878年製)
ジャン-ミシェル・デイェズ(P使用楽器:エラール1902年製)
ジェレミー・ビエ(Vc)*
精妙な美しさに満ちたフォーレのチェロ作品。「エレジー」「シシリエンヌ」「夢のあとに」などに比べて演奏される機会の少ないソナタだが、1番2楽章の甘美で安らかな旋律、2番3楽章の変化に富んだ主題の色彩感など短いながらにフォーレの清香な音楽性を感じ取ることが出来る。深く響き渡るチェロの音色、重厚で艶のあるピアノ、フォーレの切なくも甘美な音楽に心酔。グザビエ・ギャニュパンは、フランスの弦楽四重奏の正当な継承者、美しい音色で定評のあるロザムンデ弦楽四重奏団の一員として高く評価されている。
ZZT 070601 バルトーク:弦楽四重奏第2番&第5番 パーカー弦楽四重奏団
【ダニエル・チョン(Vn)
ム・カレン (Vn)
ジェシカ・バードナ(Va)
キム・ケヒョン(Vc)】
アメリカの若手カルテット、パーカー弦楽四重奏団。2005年ボルドー室内楽国際コンクール優勝、2005年コンサート・アーティスト・ギルド・コンペティション1位などの受賞歴をもち、アメリカの新聞各紙に絶賛され注目を集めている実力派。現在アメリカを中心にコンサート活動を行うかたわら、2002、2003年とニューイングランド音楽院の名誉弦楽四重奏団に選ばれ、同音楽院で学んでいる。バルトークの第2番の弦楽四重奏曲は第1番から10年後に作曲され、ちょうどバレエ音楽「かかし王子」やオペラ「青ひげ公の城」といった大作を書き上げた時期と重なり、バルトークの作風の転換期となっています。一方、第5番は晩年の様式が顕著に表れた作品。
ZZT 070401 アダン・ド・ラ・アル(1245頃〜1287/1306):歌曲集
 愛は私を傷つけた(シャンソン)、私のいとしい人(ロンドー)、
 愛の慈悲を下さい(シャンソン)、愛する心から(シャンソン)、
 人はつねに愛がなんであるか問う(シャンソン) 全17曲
ル・ジャルダン・ド・クルトワジー
アンヌ・ドラフォッス=クエンティン(S)
アダン・ド・ラ・アルは13世紀のフランス吟遊詩人。音楽史上最後のトルヴェール、ミンストレルとして位置付けられます。作品には3声のロンドー、音楽劇「ロバンとマリオンの戯れ」などがあげられる。色気を感じさせる情念の歌の数々が、聴き手の興味をひく演奏解釈で展開されていく。
ZZT 070503
\2600
浮き世の生活-歌曲集
 マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」より
  「浮き世の生活」、
 バルトーク:スロヴァキア民謡、
 チャイコフスキー:民謡風歌曲、
 ブラームス:ジプシーの歌、
 ルトスワフスキ:5つの歌、
 ヤナーチェク:モラヴィア民謡
サロメ・アレール(S)
ニコラス・クリューガー(P)
6カ国5ヶ国語での歌唱で多様な民族の旋律を収録したアルバム。これらの作曲家たちは民族の特性、地域性に基づいた詩的な叙情性をここに表している。ですので“浮き世の生活”のすべてが凝集されているといってもよいだろう。1975年生まれのフランス、アルザス地方出身の歌手、サロメ・アレールが力強く歌い上げている。録音:2006年9月4-11日
ZZT 070402
(2CD)
\4200
ステファ-ノ・ランディ(1586(-)-1639):
 歌劇「オルフェオの死」
フランソワーズ・ラセール(指)
アカデミア
17世紀初期のローマで重要な作曲家のひとりステファ-ノ・ランディの1619年作品、歌劇「オルフェオの死」。フランソワーズ・ラセール女史アカデミアによる演奏でこの作品の全体像を浮き彫りなった。ランディは歌劇「聖アレッシオ」の作曲者として有名だが、この作品もイタリアで発展したオペラの進化を見る上で大事な作品のひとつ。

ZIG ZAG TERRITOIRES 1CD¥2500

ZZT 070501 J.S.バッハ:
 ヴァイオリン協奏曲 第1番BWV.1041、
 第2番BWV.1042、BWV.1052(チャンバロ協奏曲第1番)、
 BWV.1056(チェンバロ協奏曲第2番)
アマンディーヌ・ベイェ(バロックVn & Cond)
グリ・インコグニティ
[アルバ・ロカ(Vn)
フラヴィオ・ロスコ(Vn)
マルタ・パラモ(Va)
マルコ・チェッカート(Vc)
バルドメロ・バルチェラ(Gamb)
アンナ・フォンターナ(Cemb)]
2つのオリジナルのヴァイオリン協奏曲(BWV.1041、BWV.1042)と2つの失われたヴァイオリン協奏曲(BWV.1052、BWV.1056)が収録されています。BWV.1041、BWV.1042はイタリア様式の影響を受けた華やかなトゥッティと名人芸で聴かせるソロが特徴的な作品。現在はチェンバロ協奏曲として演奏されているBWV.1052、BWV.1056は、おそらく失われたヴァイオリン協奏曲の編曲であるとされている。アマンディーヌ・ベイェの繊細かつ大胆な妙技を披露し、また グリ・インコグニティの一人一人の高い技術が作品の細かな要素を丁寧に描き出している。グリ・インコグニティは2006年アマンディーヌ・ベイェの呼びかけにより結成されたアンサンブル。このCDは、1984年から開催されているリビエラ海岸恒例のイベント、「モンテカルロ春の芸術祭」公式アルバム。録音:2007年1月15-19日
ZZT 070502 ウェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章
ベルク:抒情組曲
シェーンベルク:弦楽四重奏曲第4番
プソフォス四重奏団
〔田中綾子(Vn)
ブルーエン・ル・メートル(Vn)
セシル・グラッシ(Va)
イングリッド・ショーンロブ(Vc)〕
2003年にメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲をリリース(ZZT.030702)、2006年にはラ・フォル・ジュルネで明るく大らかな演奏で聴衆を魅了したプソフォス四重奏団。今回は新ウィーン楽派を取り上げている。彼女たちの表現しえる全ての手段を使ったとも思える勢いのある表現力には圧倒される。(「モンテカルロ春の芸術祭」公式アルバム)録音:2005年11月、2006年3月
ZZT 070302 シャルパンティエ(1643-1704):声楽作品集
 寂しい荒野よH.469、何も恐れずこの森にH.467、
 もう愛してはいないH.455、
 世俗モテット「シャルパンティエの墓碑銘」H474、
 「ル・シッド」のスタンスによるエールH.457-459、
 カンタータ「地獄へ降りるオルフェウス」H.471  他
ジェラール・レーヌ(指,オート・コントル)
シリル・オヴィティ(A)
エドヴィン・クロスレー=メルセル(B)
イル・セミナリオ・ムジカーレ 他
ジェラール・レーヌとイル・セミナリオ・ムジカーレによるシャルパンティエの声楽作品集。シャルパンティエはイタリア留学中にカリッシミに学びルイ14世時代のフランスの作曲家の中でも、宗教音楽の第一人者。大胆な旋律、洗練されたシャルパンティエの音楽を鮮やかに描き出したレーヌとイル・セミナリオ・ムジカーレ。彼らのこなれた粋な演奏に脱帽。録音:2006年10月9-12日



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