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第47号マイナー・レーベル新録音新譜(5)



DELOS

DE 1038
\2000
ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲ト短調Op.57
シュニトケ:ピアノ五重奏曲                
コンスタンティン・オルベリアン(ピアノ) 
モスクワ弦楽四重奏団
類稀な名録音を数多く残している「ロシアのアメリカ人」ピアニスト&指揮者オルベリアン。近年はピアニストとしての活躍が著しい彼が、ショスタコーヴィチとシュニトケのピアノ五重奏曲に挑んだ当盤では、ロシアとアメリカという2つの偉大な社会を調和するような、圧倒的な洗練とテンペラメントを聴かせてくれます。また、生前のシュニトケが愛してやまなかった名門モスクワSQの精緻で華麗なアンサンブルも大きな聴きどころです。
DE 3369
\2300
トラジック・ラヴァーズ/
 デプリースト&オレゴン響のラスト・レコーディング
  ワーグナー:《トリスタンとイゾルデ》〜前奏曲と愛の死
  ベルリオーズ:劇的交響曲《ロメオとジュリエット》Op.17〜
   愛の情景
  チャイコフスキー:幻想序曲《ロメオとジュリエット》
オレゴン交響楽団
指揮:ジェイムズ・デプリースト
デロス・レーベル35周年を祝う当盤には、当レーベルに33年間にわたって17枚の録音を残してきた巨匠デプリースト&オレゴン響の演奏を収録。ワーグナー、ベルリオーズ、チャイコフスキーらが綴った甘美な悲劇愛の調べは、2003年にオレゴン響を退任したデプリーストにとって、同響との最後のレコーディングになりました。そんな万感の思いが詰まった名演の数々を、心ゆくまでお楽しみください。
DE 3376
(2CD)
\3400
バラキレフ:コンプリート・ロマンセス                 
CD1(全23曲)
  君は魅力的な優しさにあふれ/輪/スペインの歌/
  ブリガンドの歌/舟歌/抱いて、キスして/勇士/
  私のそばに来て/ララバイ/セリームの歌/
  私の胸はこんなにも高鳴り/
  シュド・アイ、ア・ブレイヴ・ラッド/ホエン、ケアレス/
  アップ・イン・ザ・スカイ/夜よ、密かに私を連れ去り/
  熱狂/ユダヤの歌/金魚の歌/なぜに/老人の歌/
  グルジアの歌/あなたの澄んだ美しい声が聞こえて/夢
CD2(全20曲)
  湖畔にて/砂漠/私はあの人を愛していた/
  人はいつも言った/松/海は波立たず/夜の曲/
  花々のあいだで/赤い夕焼けは燃え尽きて/
  色づいた麦畑が波打つとき/前奏の歌/夢/
  私はあなたに挨拶にきた/友よ、見て/
  ささやき、密かなため息/歌/
  神秘的な冷たい仮面の下から/
  眠れ/夕暮れ/ザ・クリフ
マルガリータ・アラヴェルディアン(ソプラノ)
アレクサンドル・ゲルガロフ(バリトン)
リュボフ・ソコロワ(メゾ・ソプラノ)
ジョルジー・セレズニェフ(バス)
ユーリ・セロフ(ピアノ)
ここ数年に渡って、ロシア人作曲家の歌曲やロマンスの全集録音を積極的に行ってきたデロス・レーベル。2枚組からなる当盤には、「ロシア5人組の巨匠」バラキレフが残した全てのロマンス歌曲を収録。詩を愛し、それらに適切な繊細で美しい音楽をつける彼の作曲技法は、しばしばボロディンやチャイコフスキーの高みに達しています。名ピアニスト・セロフと、実力派歌手陣の、明晰な知性に彩られた歌唱でお楽しみください。
DE 3391
\2300
J.S.バッハ:トリオ・ソナタ集
 1.トリオ・ソナタ ト長調BWV.1038
 2. 同 ト長調BWV.1039
 3.音楽の捧げものBWV.1079〜第9曲<無窮カノン>
 4.フルートとチェンバロのためのソナタ第3番BWV.1032
ラファエレ・トレヴィサーニ(フルート)
パオラ・ジラルディ(ピアノ)
ピエト・コーンホフ(ヴァイオリン)
イタリアを代表するフルート奏者トレヴィサーニは、天才ゴールウェイが才能を認める数少ない弟子の一人で、現在は彼の愛器ムラマツ製の14金フルートを所有しています。当盤には、イタリアのピアニスト・ジラルディと、南アフリカのヴァイオリニスト・コーンホフとともに録音した、J.S.バッハのトリオ・ソナタ集を収録。当レーベルに多くの名録音を残している彼らが、精緻で輝かしい「黄金のアンサンブル」をお届けします。
DE 3394
(2CD)
\3400
ヘンデル:8つの偉大なクラヴィーア組曲集
 組曲第1番イ長調HWV.426                                   . 
 組曲第2番ヘ長調HWV.427                                    
 組曲第3番ニ短調HWV.428                                      組曲第4番ホ短調HWV.429                                   
 組曲第5番ホ長調HWV.430                                   
 組曲第6番嬰へ短調HWV.431                                  
 組曲第7番ト短調HWV.432                                  
 組曲第8番へ短調HWV.433                                  
 シャコンヌ ト長調HWV.435
ジョリィ・ヴィニコーア(チェンバロ)
名チェンバロ奏者ヴィニコーアが、ヘンデル没後250年を記念して、偉大な8つの《クラヴィーア組曲》と、今回のために特別ヴァージョンで仕上げられた《シャコンヌ》を奏でます。各曲にただよう高貴で、柔軟で、温かく、しかもバラエティにあふれた雰囲気は、鍵盤奏者だけでなく、指揮やオペラでも活躍する彼のマルチな才能とキャリアのあらわれと言えるでしょう。
DE 3395
\2300
デロス35周年記念オペラ・ガラ/トリビュート・トゥ・アメリア
 1.レオンカヴァッロ:《道化師》〜
  ごめんください、皆さまがた/ホロストフスキー
 2.チレア:《アドリアーナ・ルクヴルール》〜
  苦い喜び、甘い責め苦を/ドマシェンコ
 3.ラフマニノフ:春の洪水Op.14-11/グリャコヴァ
 4.チャイコフスキー:《スペードの女王》〜
  エレツキーのアリア/ホロストフスキー
 5.ボロディン:《イーゴリ公》 〜
  コンチャコーヴナのカヴァティーナ/ポドレシ
 6.リムスキー=コルサコフ:《五月の夜》〜
  レフコの歌/シュトーダ
 7.ヴィラ=ロボス:《アマゾンの森》〜
  センチメンタル・メロディ/フレミング
 8.ヘンデル:《アレクサンダーの饗宴》〜王子/オジェー
 9.ヘンデル:《リナルド》〜風よ、旋風よ/ポドレシ
 10.ヴェルディ:《トロヴァトーレ》〜君の微笑み/ホロストフスキー
 11.アレンスキー:《ラファエロ》〜
  デュエット/ドマシェンコ&パヴロフスカヤ&グリヴノフ
 12.チャイコフスキー:《オプリーチニク》〜
  ナターリャのアリオーソ/グリャコヴァ
 13.ラフマニノフ:《アレコ》〜アレコのカヴァティーナ/ゲレロ
 14.プッチーニ:《トゥーランドット》〜この宮殿の中で/マルク
 15.コルディフェッロ:カタリ・カタリ(つれない心)/ホロストフスキー
ディミトリー・ホロストフスキー(バリトン)
マリーナ・ドマシェンコ(メゾ・ソプラノ)
オリガ・グリャコヴァ(ソプラノ)
エヴァ・ポドレシ(アルト)
ダニール・シュトーダ(テノール)
ルネ・フレミング(ソプラノ)
アーリーン・オジェー(ソプラノ)
タチアナ・パヴロフスカヤ(ソプラノ)
フセヴォロド・グリヴノフ(テノール)
ヴァシリー・ゲレロ(バリトン)
アレッサンドラ・マルク(ソプラノ)
ロシア・フィルハーモニア
指揮:コンスタンティン・オルベリアン他
デロス・レーベル35周年を祝うオペラ・ガラは、レーベル創設者のアメリア・ヘイグッド(1919‐2007)に捧げるために製作されたアルバムです。誰よりも歌を愛してやまなかったアメリアにふさわしい、新鮮で、宝石のように輝かしく、しかも身近に感じられる、完璧なプログラムをご用意しました。当レーベル初の偉大な歌手となった亡きオジェーから、現代最高のスター歌手ホロストフスキーまで揃えた、豪華な名歌唱をお楽しみください。

ECM

476 3260
\2400
Kurtagonals
 1.イントラガ
 2.クルタークアメラン
 3.インタロゲーション
 4.ラックス‐アビーサム
 5.ドローンゾーン
 6.クルタークアンニャ
 7.ツイン・ピークス
 8.ネクロガ
ジェルジー・クルターク・ジュニア(シンセサイザー)
ラースロー・ホルトバージ(シンセサイザー&コンピューター)
ミクロス・レンジェルフィ(ベース、エフェクト)
ハンガリーの偉大な作曲家クルタークの息子で、作曲家&シンセサイザーを用いた即興奏者として活躍中のジェルジー・クルターク・ジュニアの記念すべきECMデビュー盤。彼が得意とするシンセサイザー・ミュージックが、盟友の作曲家ラースロー・ホルトバージの作曲と演奏の両面における強力なサポートを得て、さらなる輝きと、深みと、深遠を増した仕上がりになっています。録音:2008年8月 ブダペスト <デジタル録音> 新録音

MD+G 1CD¥2300

623 15662
(3CD)
\4600→¥4190
アゴスティーノ・ステッファーニ:
 歌劇《気前のよいオルランド》全3幕
ダニエル・ラゲル(カウンター・テナー)
ロベルタ・インヴェルニッツィ (ソプラノ)
スザンヌ・ライデン(ソプラノ)
カイ・ヴェッセル(カウンター・テナー)
フランツ・ヴィッツム(カウンター・テナー)
イェルク・ワシンスキ(ソプラノ)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(バス)
ムジカ・アルタ・リパ
指揮:ベルンヴァルト・レーア
アゴスティーノ・ステッファーニ(1653- 1728)は、イタリア・バロック音楽の作曲家&オルガン奏者で、外交官およびカトリックの聖職者としても活躍。バイエルンを中心としたドイツが活動の拠点で、1688年からはハノーファーの宮廷楽長を務め、翌89年に完成した歌劇場のために多くのオペラを書いて、輝かしいキャリアを築き上げました。1691年作曲の本作も、そんな彼の最盛期に書かれた豪奢な名作の一つです。録音:2008年6月29〜30日 ハノーファー、ヘレンハウゼン<ライヴ>
613 15202
¥2090
待望の子供のためのピアノ現代音楽入門
 フォー・チルドレン
  1.クルターク:ヴァレーズへのオマージュ
  2.同:カドーシャへのオマージュ
  3.ラッヘンマン:チャイルズ・プレイ
  4.クルターク:12のミクロリュード
  5.グバイドゥリーナ:ミュージカル・トイズ
  6.同:おやゆび姫
  7.シュライエルマヒャー:バランス‐4つのミクロリュード
   (クルタークへのオマージュ)
  8.クルターク:新しいミクロリュード
シュテファン・シュライエルマヒャー(ピアノ)
ありそうでどこにもない、そして多くの人々が望んでいたに違いない、「子供のためのピアノ現代音楽入門」が誕生しました。今日の現代音楽シーンにおける第一人者シュライエルマヒャーが、クルターク、ラッヘンマン、グバイドゥリーナの作品から、子供が聴いても充分に楽しめる名曲を精選。「クルタークへのオマージュ」として書いた自作の《バランス》も収録した意欲作です。録音:2007年11月7〜9日 マリエンミュンスター修道院 
606 15722 ジャン・ヤンカ:オルガン作品集第3集
  1.5楽章の小組曲
  2.ミサ・オルビス・ファクトール
  3.16の合唱による教会暦
  4.オルガンのためのロンド
アンドレアス・ジーリング(ベルリン大聖堂のカール・シュッケ・オルガン)
ヴォルフガンク・バウムグラッツ(ブレーメン大聖堂のザウアー・オルガン)
フェリーツィタス・ローダッハ(オルガン)
指揮:フォルカー・ヘットヘルド 
ポーランド出身のオルガン奏者&作曲家ヤンカ(1933‐)は、クラクフで学んだ後、シュトゥットガルト、パリへ渡り、パリではマルセル・デュプレに師事。そのためか彼の作風はフランスの印象派の伝統を受け継きながら、キリストの復活に対する深い信仰心も帯びた、美しいオルガン作品を多く書いています。本作では、ベルリンとブレーメンのすばらしいオルガンを使って、2人の名手(ジーリングとバウムグラッツ)が名演を繰り広げます。録音:2007年4月16日 ブレーメン(3&4)、2008年10月16〜17日 ベルリン(1&2) 
605 01002 ヴィルトゥオーゾ・チェンバロ作品集/J.S.バッハの息子たち
  1.W.F.バッハ:幻想曲イ短調
  2.同:ソナタ第4番ニ長調
  3.J.C.F.バッハ:きらきら星の主題による変奏曲
  4.W.F.バッハ:ポロネーズ第7番ホ長調
  5.同:同 第8番ホ短調
  6.C.P.E.バッハ:
    スペインのフォリアによる12の変奏曲
  7.J.C.バッハ:ソナタ イ長調Op.17‐5
ヴァルデマール・デーリング(チェンバロ)
多作家で知られる「音楽の父」J.S.バッハは、13人の子供に恵まれた子沢山でもあり、そのうち成人した4人の息子は、全員音楽家として活躍しました。本作には、ヴィルヘルム・フリーデマン(長男)、カール・フィリップ・エマヌエル(次男)、ヨハン・クリストフ・フリードリヒ(五男)、ヨハン・クリスティアン(末子)全員の作品を収録。ベルリン・フィル・ゾリスステンで活躍した名手デーリングの冷静かつ学究的な名演でお届けします。録音:1983年 オラニエンブルグ
321 00852
〔再発売〕
¥2090
レオポルト・モーツァルト:ホルン協奏曲全集
 1.2つのホルンのための協奏曲変ホ長調
 2.シンフォシア・パストレーラ ト長調
 3.室内シンフォニア
 4.狩のシンフォニア
ヘルマン・ユーリッセン、
ミヒャエル・ヘルツェル、
ヴィンセント・レーヴェスク、
レンノ・デ・リュイター(ホルン)
コンチェルト・ロッテルダム 
指揮:ハインツ・フリーセン他
モーツァルトの父レオポルトによる、ホルン協奏曲全曲を集めた貴重なアルバム。《シンフォニア・パストレーラ》は、アルペンホルンのための協奏曲で、ソロを吹くユーリッセンは短めのアルプホルンを使っており、長いものと比べて高い音になっているのが特長です。《室内のシンフォニア》は、通奏低音にオルガンが登場する珍しい演奏に要注目。《狩のシンフォニア》は、鉄砲の音がパンパン入る楽しい演奏になっています。録音:1982年 ハーグ、教区教会
603 08312
〔再発売〕
ファゴットとピアノのための作品集Vol.2
  1.ヒンデミット:ファゴットとピアノのためのソナタ
  2.O.ベルク:ファゴット・ソロのための《めまい》
  3.同:ファゴットとピアノのためのソナチネ
  4.O.ヌシオ:ペルゴレージのアリエッタによる変奏曲
  5.I.ユン:ファゴットのためのモノローグ
  6.M.シューフ:ファゴットとピアノのための2つの即興曲
ダグ・イェンセン(ファゴット)
北川みどり(ピアノ)
ファゴットの巨匠クラウス・トゥーネマンの弟子で、日本ではサイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団のメンバーとして活躍中のダグ・イェンセン。ソロ第2集となる当盤でも、持ち前の艶やかな音色と、あざやかな技巧とで、重音や微分音も登場する難曲の細部まで、しっかりと丁寧に吹き上げています。録音:1997年10月31日〜11月2日 ドイツ、バド・アーロルゼン
603 15062
\2300
〔紹介済・未発売〕
カルク=エーレルト:
 無伴奏サクソフォンのための25のカプリースとソナタ
  無伴奏サクソフォンのための25のカプリース
  無伴奏アルト・サクソフォンのための無調のソナタ
クリスティアン・ペータース(Sax)
42号で紹介したが、未発売だったもの。サクソフォン一本で紡ぎだす、ロマンティックなモダニズム。ジークフリート・カルク=エーレルト(1877-1933)は、生涯も作品も多くが謎に包まれています。父親は書籍商兼ジャーナリストで、ジークフリートはその12番目の子として生まれましたが、家は貧しく、兄弟のうち4人は1歳にならずして世を去りました。ジークフリートが生まれ時に父親は54歳で、その12年後に亡くなった。ジークフリートは作曲家兼オルガニストとして少しずつ知名度を上げ、特に彼のオルガン曲はアメリカ、イギリス、フランスで人気を博しました。第一次大戦中の1915年夏に志願して従軍。冬には軍楽隊に配属替えになり、ここでドレスデン・シュターツカペレの楽団員数人に出会い、刺激を受けたジークフリートは室内楽作品を相次いで作曲しました。ここに収められた作品は、そうした「室内楽の時代」の最後にあたる1929年の作品。しかし、一体誰のために書いたのか、生前に演奏されたのかどうかもわかっていません。当CDの演奏者クリスティアン・ペータース(1964年生まれ)は自筆のライナーで作曲家自身が演奏するために書いたのではないかと言っている。「カプリース」は、曲に応じてソプラノ、アルト、テナー、バリトンという4種類のサックスを使い分け、サックスのあらゆる音域と技法に習熟するために書かれている。「テクニックと表現法の新境地を開くための高度な練習を主な目的として」という作曲家自身の巻頭言があるため、練習用の作品と誤解されて来ましたが、ペータースは多彩で豊かな音楽表現の可能性を見出して録音に取り組んだ。25曲それぞれには、バロック風のプレリュードやクーラントにシャコンヌ、より古い時代のフリギア旋法やミクソリディア旋法、当時の新しい音楽であるラグやクバーナ(キューバ風)、タンゲット(小さなタンゴ)、またコンメディア・デラルテを思わせるアルレッキーノ、タランテラとシチリアーノといったタイトルが付いている。カプリースと対になったソナタは「無調で」と書かれているが、「調を壊した」という攻撃的・前衛的な趣はなく、「調性をはみ出してしまった」という感じ。新しい流れであったモダニズムと自分自身のロマンティックなメンタリティとの相克に苦慮した作曲家ならではの真摯で聴きごたえある作品です。録音:2007年11月&2008年1月 マリエンミュンスター修道院
605 13942
\2300
〔紹介済・未発売〕
シュトルツァー(1480頃-1526):詩編とモテット集
 Super salutem et omnem pulchritudinem
 (救いとすべての美しきものの上に)
 ああ、驚くべきまじわりよ
 詩編37番 「悪をなす者のゆえに怒るなかれ」
 詩編11番 「我は主を信じる」
 詩編13番 「主よ、いつまで私をお忘れになるのですか」
 詩編34番 「われら主をほめたたえん」
 第6旋法によるマニフィカト
 レクイエム・エテルナ(永遠の安息を)
ジョスカン・カペラ(声楽アンサンブル)
マイノルフ・ブリューザー指揮
34号で紹介したが、未発売だったもの。ドイツ・ルネッサンス期に活躍した作曲家、初録音集!詳しい経歴が残っておらず未だに謎の多いシュトルツァー。1522年からハンガリーの宮廷楽長を務めていたことだけがわかっている。彼は器楽曲や教会音楽を数多くてがけ、ラテン語の聖歌の他ドイツ語でも多くの聖歌を作曲している。ジョスカン・カペラは1994年に結成された声楽アンサンブルで、ソプラノ2人、テナー3人、バリトン1人、バス2人で構成されている。ルネッサンス音楽や教会音楽を専門とするブリューザーの指揮の下、美しいハーモニーを聴かせてくれる。録音:2005年9月
940 15626
(SACD Hybrid)
\3300
モーツァルト:ピアノ協奏曲集 Vol.5
 ピアノ協奏曲第8番ハ長調K.246
 ピアノ協奏曲第5番ニ長調K.175
 ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488
クリスティアン・ツァハリアス(ピアノ&指揮)
ローザンヌ室内管弦楽団
好評裡に着々と進行しているツァハリアス&ローザンヌ室内管の「モーツァルト・ピアノ協奏曲全集」。第5弾には、モーツァルト初のオリジナル・ピアノ協奏曲である第5番、父レオポルトの弟子に捧げられた第8番、簡潔な構成と美しい旋律で描かれた名曲第23番を収録。常に繊細でみずみずしく、しかも考え抜かれたツァハリアスのピアノの魅力とともに、近年、成長著しいオーケストラにもぜひご注目ください。録音:2008年6月25〜28日 ローザンヌ メトロポール
905 15646
(SACD Hybrid)
\3300
ヘンデル:リコーダーとチェンバロのためのソナタ集
 ソナタ ニ短調HWV.367
 ソナタ ヘ長調HWV.369,Op.1‐2
 ソナタ イ短調HWV.362,Op.1‐4
 ソナタ 変ロ長調HWV.377
 アンダンテ ニ短調HWV.409
 メヌエット ニ短調
 ソナタ ト長調HWV.360,Op.1‐2
ハイコ・テル・スケヘット(リコーダー)
ツヴィ・メニカー(チェンバロ)
オランダを代表するリコーダー奏者スケヘットと、古楽鍵盤の名手メニカーが贈る、珠玉のヘンデル・フルート・ソナタ集。当盤でもっとも注目していただきたいのは、ヘンデルの生前にロンドンで作られた18世紀のアルト・リコーダーを、スケヘットが忠実に再現して作った楽器の音色です。彼のあくなき情熱と、300年ものの宝石の忠実な再現を、SACDの高音質でたぷりお楽しみください。録音:2008年6月25〜28日  
301 15632 ノットゥルノ(ギター室内楽作品集)
 J.クロイツァー:トリオ イ長調Op.16
  (フルート、クラリネット、ギター) 
 W.マーティカ:ノットゥルノ変ホ長調Op.18
  (クラリネット、ホルン、ギター)       
 A.ディァベッリ:ノットゥルノ イ長調(クラリネット、ギター)  
 ルドルフ大公:セレナーデ変ロ長調
  (クラリネット、ヴィオラ、ファゴット、ギター)
コンソルティウム・クラシクム
クラリネットの名手クレッカー率いるコンソルティウム・クラシクムの最新アルバムは、19世紀前半の作曲家たちが残したギターとクラリネットのために書いた室内楽作品集。有名な出版業者でギターの名教師でもあったクロイツァー、ベートーヴェンのパトロンで作曲の弟子でもあったルドルフ大公など、4人の作曲家の作品を収録。どの作品も妙技が楽しく、ギターとクラリネットの音色の美しい溶けあいが、いつまでも耳に残ります。録音:2008年5月26〜28日 マリエンミュンスター修道院 
324 15652 ファゴッティシマ IV
  1.モーツァルト:アイネ・クライネ・ラッハムジーク/
  2.R.ショットシュテット:《私と握手してください》変奏曲/
  3.D.ドンディーヌ:楽しみのために/
  4.ロッシーニ:《ウィリアム・テル》序曲〜イントロダクション/
  5.同:猫のデュエット/
  6.D.ドンディーヌ:気晴らしのために/
  7.ベルリオーズ:幻想交響曲〜断頭台への行進/
  8.フンパーディンク:《ヘンゼルとグレーテル》〜二人の祈り/
  9.ブラームス:ハンガリー舞曲第6番/
  10.同:姉妹/
  11.G.ペーター:レンツ・サーカスの思い出/
  12.D.エリントン:クレオール・ラヴ・コール/
  13.J.ゲーゼ:タンゴ・ジェラシー/
  14.ガーシュウィン:サマータイム/
  15.R.ショットシュテット:《ハッピー・バースデイ》変奏曲/
  16.シュトルツ:わが心の皇帝/
  17.:フランツェン:忠誠なる軽騎兵           
ギュルツェニヒ・ファゴット五重奏団
待ちに待った甲斐がありました。名門ギュルツェニヒ・ファゴット五重奏団が、待望の4thアルバムをついにリリース。クラシックやジャズの名曲から珍曲まで、当団の主宰者ショットシュテットの名編曲で、縦横無尽な名演奏を繰り広げます。録音:2008年8月26〜28日 ホンラス福音教会 

LPO

JLPO-0038
(2CD)
\2400→¥2190
マーラー:交響曲第6 番イ短調『悲劇的』 クラウス・テンシュテット(指揮)
ロンドン・フィル
マーラーは「交響曲はまるでこの世界のようだ。すべてを包含するに違いないから」とシベリウスに語ったそうです。確かに彼の第6 交響曲は、彼の妻と彼の子供を音楽で描写しています。そして彼自身も、フィナーレの中で「運命の打撃」とともに崩れおちるのです。この曲には「悲劇的」と副題が付けられていることが多いのですが、この名称をマーラーが付けたのかはわかっていません。そんなある意味「描写的な音楽」であるにもかかわらず、きっちりとした古典的な形式を取り、緻密な管弦楽法、劇的な筆致によって書かれたこの作品はまさしくマーラーの最高傑作と言えるでしょう。同時期にEMI のスタジオ録音も存在し、こちらを高く評価する人も多いのですが、今回のライヴの興奮度はその更に上を行くもので、晩年のテンシュテットにはありえない感情の起伏がみて取れること間違いありません。メリハリあるテンポで進む第1 楽章、そのままのノリで進む第2 楽章(最近は2 楽章にアンダンテを持ってくるケースも多いですが、こちらは昔ながらの2 楽章にスケルツォが来る形です)、あまりにも美しい第3 楽章、そして極めつけ。まるで大河ドラマのようなストーリー性に満ちた終楽章。聴き進むごとにぐいぐい引き込まれ、最後の拍手で我に帰る・・・・そんな夢のようなひとときを味わってみてください。録音: 1983 年3 月31 日(ステレオ) ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ)

NAXOS 1CD¥1100

8.572267 C-A.ベリオ:独奏ヴァイオリンのための作品集 第1 集
 1-12. ヴァイオリンのための12 の情景または狂詩曲 Op.109
 (分かれ目/ポルカ/トカゲ/出発/フーガ/バナー/
  狂詩曲/サルタレッラ/女王/ロシア風マーチ/
  心配ごと/慰め)/
 13-21. 9 つの習作
  (アレグロ・アジタート/アレグロ・モデラート/
   モデラート/エネルジーコ/メロディ/ガルナール/
   マーチ/アレグロ・ヴィヴァーチェ/.古えの名人を模して)/
 22.前奏曲または序奏 Op.Post.
ベラ・フリストヴァ(ヴァイオリン)
協奏曲でおなじみ、C-A.ベリオ(1802-1870)の独奏作品集の登場です。ここで目の覚めるような演奏を披露するのは2007 年のマイケル・ヒル国際ヴァイオリン・コンクールで第1位を獲得したニュージーランドの新星、ベラ・フリストヴァです。すでに国際的な活躍の場も多く、彼女の才能には多くの人々が多大な期待を寄せています。冴え渡るテクニックはもちろんのこと、デリケートでありながらも、芯のしっかりした美音がすこぶる魅力的です。所有するヴァイオリンはルイ・クラスナーが所有していた1655 年製のアマーティです。2009 年7 月29 日発売予定
8.572048 ツェムリンスキー:抒情交響曲他
 1-7.ツェムリンスキー:抒情交響曲 Op.18/
 8-10. ベルク:抒情組曲より3 つの小品(弦楽合奏版)
 <第2 曲アンダンテ・アモローソ/
  第3 曲アレグロ・ミステリオーソ/
  第4 曲アダージョ・アパッショナート>
ローマン・トレーケル(Br)…1.3.5.7/
トワイラ・ロビンソン(S)…2.4.6/
ヒューストン交響楽団/
ハンス・グラーフ(指揮)
愛しい人を奪われたマーラーに対して、終生尊敬と恨みの思いを抱き続けたであろうツェムリンスキー(1871-1942)の代表作であるこの曲は、テキストこそインドの詩を用いてはいるものの、明らかに「大地の歌」の影の中にあるのは周知の事実です。2 人の独唱者によって歌われる狂おしい愛の世界を彩る管弦楽の響きは、爛れた果物の甘さと香りそのもの。爛熟した時代を克明に映し出した「大人のための童話」です。そして、この曲から生まれたベルク(1885-1935)の抒情組曲の頃、世界は暗黒の時代を迎えていくことになります。牛肉も果物も腐る前が一番美味しいとは良く言ったものですね。名バリトン、トレーケルの名唱が光ります。
8.570988 ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲他
 1.ヴァイオリンと
  管弦楽のためのコンチェルト・ラプソディ変ロ短調/
 2-4.ヴァイオリン協奏曲ニ短調
ニコラス・ケッケルト(vn)/
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/
ホセ・セレブリエール(指揮)
最近大流行のハチャトゥリアン(1903-1978)は、アルメニアで生まれモスクワ音楽院で学び、アルメニアやコーカサス地方の民謡を積極的に取り入れた、色彩豊かで躍動的な音楽を多数作り、ロシアの作曲家たちとは一線を画す特異な地位を築きあげた人です。代表作の一つである「ヴァイオリン協奏曲」は名手オイストラフに献呈されたもので、フルートなどでも演奏される機会が多いのですが、やはり上手いヴァイオリンで聴くのは一味違います。NAXOS の期待のヴァイオリニスト、ケッケルトは文句なしの演奏を聴かせます。その20 年後に書かれた「コンチェルト・ラプソディ」はレオニード・コーガンに捧げられた曲。こちらは更に濃厚な民族色を放つ狂おしい作品です。
8.570329 シューベルト:序曲全集第 2 集
 1.序曲ニ長調 D.556/2.イタリア風序曲ニ長調 D.590/
 3.イタリア風序曲ハ長調 D.591/
 4.劇音楽「魔法の竪琴」D.644 より序曲「ロザムンデ」/
 5.歌劇「双子の兄弟」 D.647 より序曲/
 6.序曲ホ短調D.648/
 7.歌劇「アルフォンソとエストレッラ」D.732 より
  序曲「ロザムンデ」/
 8.歌劇「謀反人たち(家庭戦争)」D.787 より序曲/
 9.歌劇「フィエラブラス」D.796 より序曲
プラハ・シンフォニア/
クリスティアン・ベンダ(指揮)
第1 集が大好評だった「歌曲王」シューベルト(1797-1828)のオペラ序曲を聴くシリーズの第2 集です。今作は中期の作品を収録しています。現在では、彼のオペラはほとんど聴く機会もないほどに忘れられてしまいましたが、彼自身はオペラの作曲に対して大いなる自信と野望を抱いていたようです。それは作品を聴いてみても明らか。具体的な題名は付されていないD.556 の序曲から、何かが始まる予感に満ちた冒頭部分と、朗らかで軽快な主題が見事な連なりを見せています。比較的耳にする機会のある「フィエラブラス」や「アルフォンソとエストレッラ」もこの機会に再度聴いてみてください。シューベルトの目指した世界に到達できるのではないでしょうか?
8.572111 偉大なる映画音楽集 2
 1.D.エルフマン:「バットマン」メインテーマ/
 2.H.マンシーニ:「ピンク.パンサー」メインテーマ/
 3.L.シフリン:ミッション・インポシッブル組曲/
 4.F.レイ:「ある愛の詩」よりテーマ/
 5.J.ウィリアムス:「ジュラシック・パーク」よりテーマ/
 6.N.ロータ:「ロメオとジュリエット」メインテーマ/
 7.J.ウィリアムス:「スーパーマン」よりマーチ/
 8.G.ヤレド:イングリッシュ・ペイシェント/
 9.N.ロータ:ゴッド・ファーザー/
 10.J.ウィリアムス:「スーパーマン」より愛のテーマ/
 11.K.バデルト:「カリブの海賊」メインテーマ/
 12.S.マイヤーズ:「ディアハンター」より
  イントロダクションとカバティーナ/
 13.C.デイヴィス:「フランス軍中尉の女」メインタイトルテーマ/
 14.S.ワーベック:「シェイクスピアの愛」メインテーマ
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/
カール・デイヴィス(指揮)
これは文句なしに楽しめる1 枚です。どの曲もほんの2 秒聴いただけで映画の名場面が目の前に浮かびます。どきどきするような「バットマン」や「スーパーマン」のテーマ、弦のすすり泣きで、ついつい涙ぐんでしまいそうな「ある愛の詩」や「ゴッドファーザー」。どこから聴いても驚きと感動が押し寄せてきます。「ジュラシック・パーク」もあの有名なメロディが出てくると背中がぞくぞくすること請け合いです。カール・デイヴィスの編曲は原曲の持ち味を一切壊すことなく、その上にゴージャス感を付けくわえています。第1 集(8.570505)も好評発売中。
8.570931 マルトゥッチ:管弦楽作品全集第 3 集 追憶の歌/ピアノ協奏曲第 1 番
 1-3.ピアノ協奏曲第 1 番ニ短調 Op.40/
 4-10.追憶の歌(管弦楽伴奏版)
  <第1 曲「いいえ、色の褪せてしまった夢」/
  第2 曲「小川が歌う大地の歌」/
  第3 曲「エニシダの花」/
  第4 曲「海上に小舟が」/
  第5 曲「漠然とした私のつぶやき」/
  第6 曲「深い森に」/
  第7 曲「いいえ、色の褪せてしまった夢」>
:ジュズアルド・コッジ(ピアノ)…1-3/
シルヴィア・パジーニ(メゾ・ソプラノ)…4-10/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
その生涯に1 曲もオペラを書くことがなく、初期に書いたミサ曲なども長らく上演されなかったマルトゥッチ(1856-1909)の唯一愛されている声楽曲が、この「追憶の歌」です。当時のイタリアでは管弦楽伴奏の連作歌曲というものの存在が知られておらず(彼は恐らくベルリオーズの「夏の夜」は知っていたと思われますが)その面でもきわめて珍しい作品として評価されることでしょう。曲の雰囲気は「四つの最後の歌」にも似た甘やかでデリケートなもの。幽かに胸が締め付けられるような黄昏の美しさを存分に湛えています。ピアノ協奏曲は23 歳の若き時期の作品です。
8.570879 マリピエロ:交響曲集第 2 集
 1-3.静寂と死の交響曲/
 4-7.交響曲第 1 番「四季の如く4 つのテンポで」/
 8-11.交響曲第 2 番「悲歌」
モスクワ交響楽団/
アントニオ・デ・アルメイダ(指揮)
同時代に活躍したレスピーギに比べると、どうしても知名度の点で劣ってしまうのですが、独自の作品を書いたという面では、このマリピエロ(1883-1973)の存在価値はとても高いものだと思われます。ここに収録された3 つの作品のうち第1 曲目は初期のもの。30 歳のころに新古典派に目覚めた彼はそれまでに書いた作品を全て自己否定してしまった中の一つです。実はとても素晴らしいのですが・・・。それから20 年を経て、番号付きの作品を書き始めた彼の作風の変化もお楽しみいただけます。MARCO POLO 8.223603 より移行盤
8.570597 F.X.リヒター:6 つの大交響曲集
 1-3.交響曲第4 番ハ長調/
 4-6.交響曲第59 番変ロ長調/
 7-9.交響曲第69 番イ長調/
 10-13.交響曲第82 番ホ短調/
 14-16.交響曲第27 番ト短調/
 17-20.交響曲第5 番ハ長調
ヘルシンキ・バロック・オーケストラ/
アーポ・ハッキネン(指揮)
マンハイムの作曲家 F.X.リヒター(1709-1789)の最も脂の乗った時期の大交響曲を6 曲収録しました(第1 集8.557818 も好評発売中)。1744 年に発表されたこれらの作品は、極めて整ったゆったりした楽章と、見事な対位法の粋を極めた早い楽章から出来ています。少しだけ遅く生まれたワーゲンザイル(1715-77)が当時の先端を行くスタイルを模索したのに比べ、リヒターはバロックの伝統を熟成させることに力を注ぎ、確固たる作品を作り上げて行きました。ハッキネンとヘルシンキ・バロックは作品の美質をこの上ないほど素晴らしく再現することに成功したのです。
8.572138 ショスタコーヴィチ:女友だち 他
 1-23.映画音楽「女友だち」完全版 Op.41
 (フィッツ=ジェラルドによる復元版)/
 24-29.劇音楽「ブリタニアを支配せよ!」Op.28/
 30-38.劇音楽「スペインに敬礼」Op.44/
 39.交響的断章(交響曲第9 番の第1 楽章)(1945 年未完)
セリア・シーン(テルミン)…1-23/
カミル・バルチェウスキ(バス)…30-38/
カメラータ・シレシア…1-38/
ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団/
マーク・フィッツ=ジェラルド(指揮)
昨年リリースの女ひとり(8.570316)も大好評ですが、こちらはもっと珍しいショスタコーヴィチ(1906-1975)の映画音楽「女友だち」です。この映画は3 人の少女が成長し、南北戦争で看護婦として活躍する物語。社会主義の体制の中での女性の社会進出を描いた興味深い内容でもあります。いつものようにF=ジェラルドによる復元版を使用したこの演奏は、いつものように絢爛豪華なオーケストレーションで聴き手を魅了します。この盤は他にも世界初録音となる3 つの作品が含まれています。交響的断章は、交響曲第9 番のスケッチと考えられ、こちらもまことに興味深い内容です。
8.559365 フット:フランチェスカ・ダ・リミニ他
 1.フランチェスカ・ダ・リミニ Op.24/
 2-3.セレナーデ Op.25 より抜粋
  <エア(1889)/ガヴォット(1866)>/
 4-7.オマル・ハイヤームの
  「ルバイヤート」による4 つの性格的小品 Op.48(1900)/
 8-10.組曲ホ長調 Op.63(1907)
シアトル交響楽団/
ジェラード・シュワルツ(指揮)
多くの人は「アメリカ近代音楽の歴史はコープランド、もしくはガーシュウイン、コール・ポーターから始まった」と考えているはずです。しかし、それ以前に多くのすぐれた作曲家が存在したことも忘れてはなりません。このフット(1853-1937)もそんな才能溢れる作曲家の一人です。1853 年にマサチューセッツのサレムに生まれ、主にボストンで生活していましたが、彼の作風はこのアルバムをお聴きいただいてもわかる通り、同世代の作曲家たちとは一線を画したものでまさにヨーロッパ風。それもブラームスの流れを汲むロマン派の音楽そのものです。劇的で重厚な「フランチェスカ・ダ・リミニ」。とりわけ弦の扱いには細心の注意が払われ、エルガーやチャイコフスキーの面影を感じさせる「セレナーデ」、他、小さな作品など、まさに隠れた名品ばかりが並びます。
8.572108 隠された空き地 他
 1-3.G.ジェイコブ(1895-1984):
  組曲変ロ長調(シンフォニック・ウィンド・バンド版)(1979)/
 4.J.スタンプ(1954-):隠された空き地に〜
  イン・ザ・ヒド・クリアリング(2001)/
 5.コープランド(1900-1990):リンカーンの肖像
  (管楽アンサンブル版・・・ビーラー編)(1942)/
 6.グレインジャー(1882-1961):楽しい鐘の音
  (J.S. バッハ:カンタータ
  「わが楽しみは、元気な狩のみ」BWV 208 による編曲)/
 7.グレインジャー:カントリー・ガーデンズ(スーザ編)/
 8-16.ガーシュウイン(1898-1937):
  キャットフィッシュ・ロウ(D.ハンスバーガー編)
アルヴィン・チアー(ナレーター)…5/
ジョー・エッラ・トッド(ソプラノ)…8-16/
デリック・フォックス(バリトン)…8-16/
ミズーリ大学シンフォニック・ウィンド・アンサンブル/
トーマス・オニール(指揮)
最近の NAXOS が力を入れている「吹奏楽」のジャンルにまた新たな名盤が登場いたしました。今作もマニアにはたまらない選曲となっています。ジェイコブの「組曲」は最初ブラスのために書かれましたが、後にもう少し大きな編成へと書き直されたもので、何とも親しみやすい作品です。「隠された空き地に」は、このバンドの指揮者オニールのために書かれた作品。作曲家と指揮者の友情を描いたということです。他の編曲集はまさに妙技の一言。グレインジャー、スーザ、バッハ、ガーシュウインらの才能が混然一体となったスゴイ音が楽しめます。
8.570412 スクリャービン:ピアノ作品集
 1.ワルツ変ニ長調 Op.posth./
 2.ワルツへ短調 Op.1/3.ポロネーズ変ロ短調 Op.21/
 4.幻想曲ロ短調 Op.28/
 5-6.2 つの詩曲 Op.32<第1 番嬰へ短調/第2 番ニ長調>/
 7.悲劇的詩曲 Op.34/8.悪魔的詩曲 Op.36/
 9.ワルツ変イ長調 Op.38/
 10.詩曲変ニ長調 Op.41/
 11-13.3 つの小品 Op.52<詩曲/なぞ/やつれの詩曲>/
 14.アルバムの綴り Op.58/15.詩曲「炎に向かって」Op.72/
 16-17.2 つの舞曲 Op.73<花踊り/暗い炎>
シャイン・ワン(ピアノ)
スクリャービン(1872-1915)の珍しい初期作品から悪魔的様相を見せる晩年の作品まで全てを楽々と弾きこなすのは中国生まれのシャイン・ワン。確かなテクニックは勿論のこと色彩的な音楽を壮大に表現できる現代でも稀有の才能です。スクリャービン14 歳の作品である2 つのワルツからして油断して聴いている訳にはいきません。まっすぐな道を歩いていたのに、いつの間にか別の世界へ行ってしまうような不安感が漂う作品です。作品番号順に収録されているので聴き進むうちに聴き手の心は一層混迷の度合いを増していくことでしょう。そんなミステリアスな世界を安心して彷徨える素晴らしい演奏です。
8.570894 スウェーリンク:ハープシコード作品集
 1.前奏曲(幻想曲)SwWV 265/
 2.「戦いの神マルス」による変奏曲 SwWV 321/
 3.ドリア旋法による半音階的幻想曲 SwWV 258/
 4.フィリッピのパヴァーヌ SwWV 329
  (フィリップス作、スウェーリンク編)/
 5.「わが青春の日は既に過ぎたり」による変奏曲 SwWV 324/
 6.ドリア旋法によるトッカータ SwWV 286/
 7.「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」
    による変奏曲SwWV 299/
 8.イオニア旋法によるエコー・ファンタジー SwWV 253/
 9.「もしも運命の女神に愛されるなら」による変奏曲/
 10.パッサメッツォ・モデルノ SwWV 326/
 11.涙のパヴァーヌ SwWV 328(ダウランド作、スウェーリンク編)/
 12.いざ来れ、異教徒の救い主よ
  (ルター作コラール、オジアンダーによる和声付け)/
 13.第1 旋法による4 声のファンタジア(作者不詳)
グレン・ウィルソン(ハープシコード)
ネーデルランドのオルガニストであったスウェーリンク(1562-1621)は、様々な素晴らしいオルガンとハープシコードの作品を残しました。変奏曲の形式の発展に力を尽くしたことで知られ、対位法の扱いはもちろんのこと、フーガの発展性などには、バッハを先取りする斬新な作風が見てとれます。3 曲目に置かれた「半音階的幻想曲」の冒頭などを聴いていると、とても16〜17 世紀に書かれた音楽とは思えないくらいです。多くの変奏曲も収録されていますが、そのどれもが美しい唐草模様に彩られたメロディの宝庫と言えましょう。最後に置かれた2 曲の作品は、スウェーリンクの作ではありませんが、当時編纂された曲集に彼の作品とともに収録されているもので、恐らくスウェーリンクの創造心にも影響を与えているものと思われます。
8.572185 ニュージーランドのギター音楽集 夢見るプロスペロウ 他
 リルバーン:
  1-17.17 のギターのための小品…全集として初録音/
  18-19.ギターのための出版されなかった小品集…初録音/
  20-23.4 つのカンツォーナ…初録音/
 フォーカー:
  24-28.組曲/29.夢見るプロスペロウ
グンター・ヘルビッヒ(ギター)
ニュージーランドで最初にクラシック・ギターへの関心が高まったのは 1950 年代の終わり頃。画家でもありギタリストでもあったR.バーン(1928-2007)が英国から移住しウェリントンでギターを教え始めた頃から人々はギターに対する大いなる憧憬を抱いたのです。バーンの影響はものすごかったのでリルバーン(1915-2001)やフォーカー(1928-2007)をはじめとする数人のニュージーランドの作曲家は彼に自作を捧げました。1960 年代にE.ビボービ(国際的名手、教師)もオークランドに定住。さらにこの国のギター界に活気がもたらされました。以降J.ブリームやこのアルバムの奏者G.ヘルビッヒもニュージーランドをとりわけ大切にしています。
8.572306 期待の新進演奏家シリーズ ガブリエル・ビアンコ ギター・リサイタル
 1.シューベルト:涙の賛美 D.711(メルツ編曲)/
 2-3.メルツ(1806-1856):吟遊詩人の調べ Op.13 より
  <カプリッチョ/タランテラ>/
 4.悲歌/5.ハンガリー風幻想曲 Op.65-1/
 6-9.J.S.バッハ(1685-1750):
  無伴奏ヴァイオリンのためのソナタハ長調BWV1005
  (ギター編曲)
  <アダージョ/フーガ/ラルゴ/アレグロ・アッサイ>/
 10-12.コシュキン(1956-):ギターのためのソナタ(1997)
ガブリエル・ビアンコ(ギター)
各界で熱き視線を一身に浴びる「NAXOS 期待の新進演奏家シリーズ」に、フランス生まれの若きギタリストの登場です。彼の名前はガブリエル・ビアンコ。2008 年GFA 国際コンクールの第1 位を獲得した俊英です。5 歳からギターをはじめ、20 歳の時にパリのコンセルヴァトワールで一等賞を得て卒業。15 歳から世界各地でコンサートを行い高い評価を受けています。繊細な音色と良く回る指、そして旋律の歌わせ方は絶品。このアルバムに収録されたメルツの作品でのすすり泣くような表現には思わず絶句するほどの才能の煌めきを感じます。
8.570748 ベリオ:2 台のヴァイオリンのための作品集
 1-3.二重協奏曲第1 番ト短調 Op.57 No.1/
 4-6.二重協奏曲第2 番ホ短調 Op.57 No.2/
 7-9.二重協奏曲第3 番ニ長調 Op.57 No.3/
 10-15.バレエ「スペインの王子」のモティーフによる6 つの性格的小品
  <第1 番ト長調 アダージョ/第 2 番ハ長調 モデラート、
  行進曲のテンポで/
  第3 番変ホ長調アンダンテ・カンタービレ/
  第4 番ハ短調ファンダンゴのテンポで/
  第 5 番イ短調アンダンティーノ/
  第 6 番ニ長調ボレロのテンポで>
クリスティーネ・ゾーン&
ジョン・マルクス(ヴァイオリン)
その作品を聴かれることよりも、どちらかと言うと演奏される機会の多いC-A.デ・ベリオ(1802-1870)ですが、こうして色々な曲を聴いてみると、改めてその多彩な作曲技法と音楽性に拝復する他ありません。このアルバムに収録された「」は2 台のヴァイオリンが追いかけ合い、絡み合う魅力的な作品。ピアノなどの他の楽器の助けを借りず、ひたすらヴァイオリンのみで華やかな世界を見せてくれます。「6 つの性格的小品」はスペインの様々なリズムを用いた興味深い曲。セレナード調であったり激しい踊りであったりと一時も耳を飽きさせることがありません。ゾーンとマルクスの緊迫感溢れる演奏で。
8.572019 サン・リュバン:ヴァイオリン超絶技巧作品集第 1 集
 1-4.協奏的大ニ重奏曲 Op.49/
 5.「ランメルモールのルチア」の主題による幻想曲 Op.46/
 6.創作主題とタールベルクの練習曲 Op.45a/
 7.アダージョ・レリジオーゾ Op.44/
 8.オベールの歌劇「許婚」の主題によるポプリ Op.35/
 9-10.2 つのサロン風小品 Op.47-1<夜想曲/ロンディーノ>/
 11-12.2 つのサロン風小品 Op.47-2<夜想曲/ポロネーズ>
アナスタシア・ヒトルーク(ヴァイオリン)/
エリザベータ・コペルマン(ピアノ)
このヴァイオリンにおける独自の才能を示した作曲家サン・リュバン(1805-1850)は、フランス革命の後に、語学教師としてイタリアに移住した士官の息子として1805 年にトリノで生まれました。幼い頃の彼については何もわかっていません(もちろん音楽辞書にも載っていませんし、彼を研究している音楽学者もいません)が、成長してからは、ベートーヴェンとも会ったことがあり、ヴァイオリン協奏曲の小さなカデンツァを献呈したという記録が残っています。1827 年頃パガニーニの完璧な技巧に魅了された彼はウィーンで生活することを決意しました。リスト、シュポア、メンデルスゾーンらとも交流のあったという、そんな彼の忘れられた作品集が、若きアメリカの名手ヒトルークの手によって21 世紀に甦りました。
8.553378 ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲集第 8 集
 1-4.弦楽四重奏曲第 3 番ニ長調 B.18
  <第1 楽章アレグロ・コン・ブリオ/
   第2 楽章アンダンティーノ/
   第3 楽章アレグロ・エネルジーコ/
   第4 楽章アレグレット>
プラハ・ヴラフ弦楽四重奏団<メンバー>/
ヤナ・ヴラコーヴァ(第1 ヴァイオリン)/
カレル・スタッドゼール(第2 ヴァイオリン)/
ペトル・ヴァマー(ヴィオラ)/
ミカエル・エリクソン(チェロ)
30 歳を目前に控えた若きドヴォルザーク(1841-1904)の大作、弦楽四重奏曲第3 番です。あまりにも長すぎるという理由で、ほとんど演奏されることのない作品で、実際の演奏会のプログラムに載せるにはかなり大胆なカットが必要かもしれないとされていますが、作品の冒頭から溢れ出る若々しい情熱の滾りは、そのような欠点を補って余りあるものではないでしょうか。第3 楽章で使われる勇ましいメロディは当時流行ったチェコの愛国歌をモティーフとしています。
8.570998 ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲集 WoO 36
 1-3.ピアノ四重奏曲ハ長調 WoO 36-3/
 4-6.ピアノ四重奏曲変ホ長調 WoO 36-1/
 7-9.ピアノ四重奏曲ニ長調 WoO 36-2
ニュージーランド・ピアノ四重奏団<メンバー>
リチャード・マップ(ピアノ)/
ユーリ・ゲゼンツヴェイ(ヴァイオリン)/
ドナルド・モーリス(ヴィオラ)/
ダヴィッド・チッケリング(チェロ)
神童というと、どうしてもモーツァルトを思い浮かべてしまいますが、15 歳にしてこんなに見事なピアノ四重奏曲を書いたベートーヴェン(1770-1827)だって、紛れもない神童に違いありません。例えばハ長調の曲の第1 楽章。冒頭こそハイドンや、モーツァルトの面影を感じさせますが、展開部で劇的に短調に転ずるところなどは、まさしくベートーヴェンそのもの。(ちなみにあの名ピアニスト、アルゲリッチも愛奏している作品です)。またアダージョで始まる変ホ長調の第1 楽章は瞬間的にですが、ピアノ協奏曲第3 番の第2 楽章を思わせてもくれるほどの悩ましい音楽です。第3 楽章で各々の楽器が自由に歌い交わすところなども、抱きしめたくなるほど魅力的です。
8.570402 トゥリーナ:ヴァイオリンとピアノのための音楽集
 1-3.ヴァイオリン・ソナタ第1 番 Op.51/
 4-6.ヴァイオリン・ソナタ第2 番「スペイン風」 Op.82/
 7.アンダルシアのムーサたち Op.93 より
  第2 番「エウテルペ」/
 8-11.サンルケーニャの娘の詩 Op.28/
 12.古風な変奏曲 Op.72
エヴァ・レオン(ヴァイオリン)/
ホルディ・マソ(ピアノ)
トゥリーナ (1882-1949) の作品には、なぜかこう聴き手を幸せにする成分が含まれているように感じます。それは、ほんの微かなスペインの香りであったり、洒落たメロディであったり、またエキゾチックな和声であったり。と感じる人によって捉え方は様々でしょう。NAXOS レーベルの中でも重要な位置を占めるピアノ作品集に加え、このヴァイオリン作品集もそんな魅力に満ち溢れた素敵なアルバムです。往年の名女性ヴァイオリニスト、ジャンヌ・ゴーティエに捧げられた「ヴァイオリン・ソナタ第1 番」は彼が47 歳の時の作品。第1 楽章と第2 楽章の気だるい美しさは初夏の午後の日差しを思わせる眩しい美しさに溢れています。他の曲からも熟れた空気と熱い吐息が流れてくるかのようです。
8.570507 アイアランド:ピアノ三重奏曲集
 1.幻想的三重奏曲イ短調/
 2.ピアノ三重奏曲第 2 番ホ調/
 3-6.ピアノ三重奏曲第 3 番ホ調/
 7.ヴァイオリンとピアノのための子守歌/
 8.ヴァイオリンとピアノのためのカヴァティーナ/
 9.ヴァイオリンとピアノのためのバガテル/
 10.「聖なる少年」(ヴァイオリンとピアノ編)
グールド・ピアノ三重奏団<メンバー>
ルーシー・グールド(ヴァイオリン)/
アリス・ニアリー(チェロ)…1-6 のみ/
ベンジャミン・フリス(ピアノ)
イギリスの裕福な実業家、W.コベットは「若きイギリスの作曲家の才能を発掘する」目的で室内楽コンクールを主催することを考えました。第1 回の1905 年のコンクールには67 の作品が集まり、見事第1 位を射止めたのはW.ハールストーン。第2位はアイアランド(1879-1962)と同じ年のF.ブリッジの作品が選ばれました。で、1907 年の同コンクールで第1 位の座に輝いたのが、このアイアランドの幻想的三重奏曲でした。彼はそれからも創作の翼を広げ続け、独自の作品を多く生み出すこととなったのです。1938 年に初演された第3 番の三重奏曲はウォルトンに捧げられたものですが、雄大かつ幽玄な作風がきわめて魅力的と言えるでしょう。そうそう、アイアランドと言えば、必ず付いてくる「聖なる少年」も収録されています。今回はヴァイオリンとピアノ版です。
8.660272-73
(2CD)
ストラヴィンスキー:
 歌劇「放蕩者のなりゆき」1951 年版
アン・トゥルーラヴ…ジェニー・ウェスト(ソプラノ)/
トム・レイクウェル…ジョン・ガッリソン(テノール)/
トゥルーラヴの父…アルトゥール・ウッドレイ(バリトン)/
ニック・シャドウ…ジョン・チーク(バス・バリトン)/
マザー・グース…シャーリー・ラヴ(メゾ・ソプラノ)/
トルコ女ババ…ウェンディ・ホワイト(メゾ・ソプラノ)/
競売人セレム…メルヴィン・ロウリー(テノール)/
病院管理人…ジェフリー・ジョンソン(バス)/
グレッグ・スミス・シンガーズ/
セント・ルークス管弦楽団/
ロバート・クラフト(指揮)
ストラヴィンスキー(1882-1971)の新古典主義を代表する作品「放蕩息子のなりゆき」は、かなり理不尽で夢見心地な内容なのですが、多くの演奏家たちを魅了してきたことでも知られ、最近では、あの大物指揮者アーノンクールでさえが振ってしまったことで話題となりました。このクラフトのものは様々な演奏の中でもきわめてオーソドックスな解釈として知られるものです。各々の登場人物のキャラの立ち具合、チェンバロまでを含んだ妙に整った音楽。作曲家と実際に親交のあったクラフトならではの説得力ある音作りは、まさに「安心して聴ける」アブナイ音楽と言えるでしょう。
8.559624 シエッラ:ラテンのミサ曲「プロ・パーチェ」
 1.イントロイトゥス/2.キリエ/3.グローリア/
 4.クレド/5.オッフェントリウム/
 6 .サンクトゥス/7.アニュスデイ
ハイディ・グラント・マーフィ(ソプラノ)…1-7/
ナタニエル・ウェブスター(バリトン)…2-7/
ミルウォーキー交響楽団&合唱団/
アンドレアス・デルフス(指揮)
18 世紀から19 世紀にかけて、カトリックのミサから多くの素晴らしい作品が生み出されました。その流れを汲み、新たに創造を凝らした作品を書いてみたいと作曲家シエッラ(1953-)が試みたのがこのミサ曲「プロ・パーチェ」です。シエッラが幼いころに過ごしたプエルトリコのカトリックの教会での体験が基になっているというもので、その力強い祈りの歌声は多感な彼の心に大きな衝撃を与えたというのです。荘厳で深淵なテキストを歌う背後に流れる情熱的なラテンのリズムが、聴き手に不思議な感動を呼び起こします。ワールドミュージック好きにも歓迎されそうな音使いが新鮮です。
8.570992 ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲
 1-15. バレエ音楽「ダフニスとクロエ」/
 夢幻劇の序曲「シェエラザード」
ライプツィヒMDR 放送合唱団/
フランス国立リヨン管弦楽団/
準・メルクル(指揮)
一連のドビュッシーの録音で、その鋭敏な感性をまざまざと見せつけてくれた準・メルクル。今回は、一層色彩的で情熱的なラヴェルの作品集をお楽しみいただきましょう。2 世紀末〜3 世紀初めのギリシアの作家、ロンゴスによる純愛物語「ダフニスとクロエ」によるバレエ音楽はディアギレフのロシア・バレエ団の依頼によって書かれました。精緻なオーケストレーションは音の魔術師ラヴェル(1875-1937)ならでは。様々な指揮者、管弦楽団による名演が存在しますが、きっと当盤もその中の一つに数えられるであろう輝きを有した演奏です。序曲「シェエラザード」は本来劇音楽として構想されたものですが、序曲だけが完成。こちらも美しい音楽であることは言うまでもありません。
8.570722 シマノフスキ:交響曲第1 番, 第4 番 他
 1.演奏会用序曲 Op.12/
 2-3.交響曲第 1 番へ短調 Op.15/
 4-6.交響曲第 4 番「協奏交響曲」Op.60/
 7.練習曲変ロ短調 Op.4-3(管弦楽版…G.フィテルベルク編)
ヤン・クシシュトフ・ブローヤ(ピアノ)…4-6/
エヴァ・マルチク(ヴァイオリン・ソロ)…2-6/
マレク・マルチク(ヴィオラ・ソロ)…2-6/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/
アントニ・ヴィト(指揮)
最初の交響曲に、自ら「対位法、ハーモニーの怪物的管弦楽作品」とあだ名をつけたシマノフスキ。彼自身はワーグナーやR.シュトラウスの影響を否定したと言いますが、やはり初期の作品である「演奏会用序曲」には先人風の響きが感じられるのは仕方ないことでしょう。しかしその2年後に書かれた交響曲第1番には、彼独特の「肉感的なうねり感」がたっぷり。驚くほどに魅力的です。第4番の交響曲ではピアノが縦横無尽の活躍するストラヴィンスキー風の新古典主義音楽が楽しめます。特に終楽章での燃え上がるマズルカ風の音楽は一聴に値します。
8.570930 マルトゥッチ:管弦楽作品全集第 2 集
 1-4.交響曲第2 番ヘ長調 Op.81/
 5.主題と変奏 Op.58(ピアノと管弦楽編曲版)/
 6.ガヴォットOp.55-2(管弦楽編曲版)/
 7.タランテッラ Op.44-6(管弦楽編曲版)
リア・デ・バルベリース(ピアノ)/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
ベルカントから純音楽へ・・・「オペラではないイタリア音楽の再生」を図ったマルトゥッチ(1856-1909)。彼の最高傑作の一つ、交響曲第2 番です。この曲は1904 年に完成されたブラームスとシューマンへの思い入れを感じさせる堂々たる大曲です。当時「演奏反対運動」が巻き起こったにも拘らずマルトゥッチは各地で初演を断行、以降はこの曲を愛したトスカニーニによって演奏が引き継がれたという曲、交響曲としての完成された形と、メロディ、語法全てがバランス良く集積された聴き応えのあるものになっています。
8.572129 ワイルド・ナイツ!〜吹奏楽のための作品集
 1.ティケリ(1958-):ワイルド・ナイツ!(2007)/
 2.ズベイ(1964-):シャドウ・ダンス(2006)/
 3.ブリアント(1972-):ダスク(2004)/
 4-6.エテザディ(1973-):アナヒタ(2005)
 <夜間飛行/ナイトメア/眠りと静寂〜光の到来>/
 7-11.マッケイ(1973-):
  ソプラノ・サクソフォンと吹奏楽のための協奏曲
  <前奏曲/フェルト/金属/木材/フィナーレ>
ヴィンセント・グノジェク(ソプラノ・サクソフォン)…7-11/
カンザス大学ウィンド・アンサンブル/
スコット・ワイズ(指揮)
カンザス大学吹奏楽部の素晴らしい演奏で、21 世紀に書かれたバリバリ新作をぶいぶい聴いてしまう凄アルバムです。多くの受賞歴のあるティケリの「ワイルド・ナイツ」はエミリー・ディキンソンの詩に触発された愉快な曲。マッケイのソプラノ・サックス協奏曲は、彼の師であるコリリアーノのクラリネット協奏曲へ敬意を払ったという作品。他にも夜の女神「アナヒタ」を描いたエテザディ、ブリアント、ズベイと吹奏楽マニアにはおなじみの作曲家の渾身の作が並びます。
8.570556 ヤナーチェク:オペラからの管弦楽編曲集第 2 集
 1-5.歌劇「カーチャ・カバノヴァー」より
  (ペーター・ブレイナー編)<序曲/
   ティホン、その時あたりに…/また自慢する…/
   間奏曲と歌/嵐が近い>/
  6-11.歌劇「マクロプロス事件」より(ペーター・ブレイナー編)
  <死は私に触れていた/グレゴール、プルスの死因/
   それは何だか変ですよね?/
   私は頭が空っぽです。/本当にあなたが大好き/そう?>
ニュージーランド交響楽団/
ペーター・ブレイナー(指揮)
第1 集(8.570555)に続く、ブレイナーによる華麗なる編曲で聴くヤナーチェク(1854-1928)のオペラ名旋律集です。今回取り上げられたのは、人妻の官能的な恋愛を描いた「カーチャ・カバノヴァー」と、ふとしたことで不老不死になってしまったオペラ歌手の物語「マクロプロス事件」の2 演目。ここでもブレイナーの施した編曲の素晴らしさは言葉に尽くせません。例えば「カーチャ」でのクライマックス、カーチャが愛人の名を告げて嵐の中に飛びだして行く場面での、段階的な音の増やし方などは聴いているだけでぞくぞくしてしまいます。不気味さと、妙な明るさが入り混じる「マクロプロス」も聴きもの。不条理なのだけど許してしまいます。
8.570774 バックス:交響的変奏曲・左手のためのピアノコンチェルタンテ
 1-7.交響的変奏曲(1916-18)/
 8-10.左手のためのピアノコンチェルタンテ
アシュリー・ウェイス(ピアノ)/
ボーンマス交響楽団/
ジェームス・ジャッド(指揮)
NAXOS ではすっかりおなじみとなった、イギリスの作曲家バックス(1916-1953)。今作もピアノのための作品です。彼のピアノと管弦楽のための作品は5 曲あり、そのどれもに例のごとく、愛する人ハリエット・コーエンの面影がだぶります。演奏に50 分近くを要する「交響的変奏曲」は、それぞれの変奏部分にタイトルが付けられた音による叙事詩とも言える大作。聴き応えたっぷりです。かたや、小規模の「左手のための小協奏曲」はアイルランドの海辺の景観を思わせるロマンティックな曲。繊細で移ろいやすい和声、ハーモニーが魅力的です。
8.572013 ピッツェッティ:夏の協奏曲 他
 1-3.夏の協奏曲(1928)
  <朝の祈り/夜想曲/ガリアルドと終曲>/
 4-6.ソフォクレスの「オイディプス王」への
  3つの交響的前奏曲(1904)/
 7.悲劇「クリテムネストラ」の2つの前奏曲より(1962-64)
  …世界初録音/
 8-10.管弦楽のための三部作「パンアテネの祭り」(1936)
  <前奏曲/パラスアテナの人々がダンスを踊る/
  行列の行進曲>…世界初録音
テッサローニキ州立交響楽団/
マイロン・ミカイリディス(指揮)
1968 年4 月(ピッツェッティの死から2 か月後)、音楽学者ウォーターハウスは「カセッラおよびマリピエーロと並ぶイタリア現代作曲家であるピッツェッティ(1880-1968)」に対する讃美の文章を発表しました。彼は1940 年代にはファシズム政権と親しかったり、「皇紀2600 年奉祝曲」(交響曲イ調)を作曲したりとユニークな経歴の持ち主でもあります。このアルバムには、彼の40 年に及ぶ創作活動から生まれた珠玉の作品の中から世界初録音を含む4 曲を収録しています。バロックの形式を踏襲した「夏の協奏曲」、初期の作品の中でもきわめて独創的な「交響的前奏曲」、他晩年の作品まで、現在決して人気が高いとは言えないピッツェッティの作品の偉大なる片鱗が明らかになることでしょう。
8.570320 プレイエル:協奏交響曲・ヴァイオリン協奏曲
 1-2.協奏交響曲変ロ長調(Benton 112)/
 3-5.協奏交響曲イ長調 (Benton 114)/
 6-8.ヴァイオリン協奏曲ニ長調 (Benton103/103A)
デイヴィッド・ペリー(ヴァイオリン)/
ヴィクトリア・チャン(ヴィオラ)…1-2/
イザベラ・リッピ(ヴァイオリン)…3-5/
ボルティモア室内管弦楽団/
マーカンド・ザーカー(指揮)
高名なピアノ製作者として知られるプレイエル(1757-1831)は、ハイドンに作曲を師事、ヴァンハルにピアノを学びピアニストとして各地で活躍しました。このアルバムに収録された作品は、今までにほとんど知られていないものばかり。例えば、変ロ長調協奏交響曲は、彼がF.X.リヒターの代理人としてストラスブールで最初に働いた時に書かれた1760 年代のもので、本来単一楽章とされていますが、第1 楽章があったことは文献からも明らかで、ここでは、ヴィオラと鍵盤楽器のために書かれたスコアを元に復元した楽章を第1 楽章として演奏しています。他にも珍しいヴァイオリン協奏曲など、緻密な研究に基づいた興味深い作品が並びます。
8.570526 アレンスキー:ピアノ協奏曲へ短調 他
 1-3.ピアノ協奏曲へ短調 Op.2/
 4.ロシア民謡による幻想曲 Op.48/
 5.スヴォロフの思い出に/6.交響的スケルツォ
コンスタンティン・シチェルバコフ(ピアノ)/
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団/
ドミートリー・ヤブロンスキー(指揮)
R=コルサコフに師事し、その才能を早くから認められるも、その後独自の様式を確立することがなかったため恩師からも「あいつはその内忘れられてしまうさ」と揶揄されてしまったというアレンスキー(1861-1906)。確かに、民謡を多様した作品も、このピアノ協奏曲も、ちょっとショパンやチャイコフスキー風であったりと、ゴツゴツしたロシア風の音楽を好む人からは敬遠されがちな作曲家です。しかし、もう一度立ち止まってこの抒情味溢れる音楽を聴いてみてください。ああ、なんて清々しくて荘厳なのでしょう。と、言うわけで、決して「亜流」ではありません。
8.572061 ニエミネン:フルート協奏曲「パロマー」他
 1-2.「パロマー」(フルート協奏曲)(2001)
  <日没/夜、古代の人々と鳥たち>/
 3-6.「影を通して、古えの声を聞く」
  (クラリネット協奏曲)(2002)
  <人々が深く眠る時/海の使役人/
   カデンツァ(M.ラーサッカによる)/
   求めない、そして信じない>/薄暮の小道(1995)
パトリック・ガロワ(フルート)…1-2/
ミッコ・ラーサッカ(クラリネット)…3-6/
シンフォニア・フィンランディア/
パトリック・ガロワ(指揮)
フィンランドの現代作曲家、ニエミネン(1953-)の作品集です。彼の音楽はどんな「主義」とも一致することはありません。見たまま、経験したままを音として表わす、いわば「音楽による絵画」です。このフルート協奏曲はパトリック・ガロワのために書かれた作品で、古代のメロディが現代的なフォルムを纏って立ち現れます。庭でさえずる鳥の声、星のささやきなどを歌うフルートの音色を柔らかく包み込む多彩な楽器群。この親密で透明な空気感がたまりません。
8.570822 カバレフスキー:ピアノ・ソナタ全集
 1-3.ソナタ第 1 番ヘ長調 Op.6/
 4-6.ソナタ第 2 番変ホ長調 Op.45/
 7-9.ソナタ第 3 番ヘ長調 Op.46/
 10-12.ソナチネハ長調 Op.13-1/
 13-15.ソナチネト短調 Op.13-2
アレクサンダー・ドッシン(ピアノ)
組曲「道化師」の軽快な音楽でおなじみカバレフスキー(1904-1987)は、とりわけ子どもや若い人向けの作品を多く作曲し、芸術の大衆化を図ったことでも知られます。彼のピアノ・ソナタとソナチネは、概ね経歴の初めの頃に書かれたもので、それほど革新的な形式や個性的な和声を有している訳でもないのですが、名ピアニスト、ホロヴィッツやモイセイヴィチらに愛奏されたこともあり隠れた人気を誇っています。とりわけソナタの第3 番は現在でも広く愛されています。要求される技巧はそれほどでもないのですが、極めて演奏効果の高い曲でもあります。
8.570891 ブゾーニ:ピアノ作品集第 5 集
 1-2.J.S.バッハ(ブゾーニ編):
  前奏曲とフーガ変ホ長調 BWV.552「聖アンナのフーガ」/
 3-8.6 つの練習曲 Op.16/9-14.6 つの小品 Op.33b
  <憂鬱/快活/小スケルツォ/古風なファンタジア/
  フィンランドのバラード/すべてのものが立ち去り>/
 15.ショパンのハ短調前奏曲による10 の変奏曲 Op.22
  (1922 年改編版)
ヴォルフ・ハーデン(ピアノ)
イタリア生まれとはいえ、母方がドイツ系であったり、生涯ほとんどドイツで過ごしたせいもあったりでブゾーニ(1866-1924)の音楽に横溢するのは紛れもなくドイツの精神です。とりわけバッハの音楽への傾倒が知られ、オルガン曲の編曲のような直截的なものから、明らかに影響を受けたと思われる対位法を駆使した作品まで数多くのバッハの残り香が感じられる曲を残しています。このアルバムでは、ブゾーニらしいバッハの編曲物と、ショパンの前奏曲による変奏曲、そしてオリジナルの曲を楽しむことができます。ブゾーニらしい多彩な表現をお楽しみいただけます。
8.572169 ディキンスン:オルガン作品全集
 1.ケンブリッジ・ポストリュード/2.前奏曲/
 3.「神の御子は今宵しも」によるポストリュード/
 4.オルランド・ギボンズの賛美歌46 番による前奏曲/
 5.オルランド・ギボンズの賛美歌20 番による前奏曲/
 6.オルランド・ギボンズの賛美歌34 番による前奏曲/
 7.トッカータ/8.「大聖堂の殺人」の瞑想曲/
 9.ピアニッシモの練習曲/10.哀歌/
 11-13.3 つの言明/14.鐘/15-24.パラフレーズ 1/
 25-31.青いバラの変奏曲(J.ベイトに捧ぐ)/
 32.ミレニアム・ファンファーレ 1-6,10-14,32…世界初録音
ジェニファー・ベイト(オルガン)
1934 年生まれのイギリスの作曲家ディキンスン(1934-)。同姓同名のミステリー作家とは別人ですが、この人も多くの著作があり、またピアニストとしても活躍しています。彼の父親フランクはコンタクトレンズの専門家で、アメリカ及び南アフリカでのコンタクトレンズの普及と研究に生涯を捧げた人です。と、同時に才能あるオルガニストであったため、息子ピーターも自然に音楽に親しみ、素晴らしい作品を作り上げたのでしょう。彼の50 年近くの歩みがこの1 枚に凝縮されています。
8.572196 アルベニス:ピアノ作品集第 3 集
 1-6.6 つのスペイン風ダンス Op.37
 <第1 番ニ長調/第2 番変ロ長調/
  第3 番変ホ長調/第4 番ト長調/
  第5 番変イ長調/第6 番ニ長調>/
 7-12.6 つの小さなワルツ Op.25
  <第1 番アレグレット/第2 番メランコリック/
   第3 番アレグロ・ベン・リトマート/
   第4 番アレグレット/第5 番コン・ブリオ・エ・リトモ/
   第6 番アレグロ・モルト>/
 13-18.6 つのサロン風マズルカ Op.66
 <第1 番イザベル/第2 番アレグロ/第3 番オーロラ/
  第4 番ソフィア/第5 番クリスタ/第6 番マリア>
ギレルモ・ゴンザレス(ピアノ)
アルベニス(1860-1909)のピアノ作品集第3 集は、舞踏のための組曲を集めました。スペイン風、ワルツ、ポーランド風のマズルカと曲想は様々ですが、全ての曲には、生きる喜びが散りばめられ、肉感的でちょっと妖艶な香りが漂っています。20 歳の頃に書かれた「ワルツ集」での初々しさもすてきですし、アルベニスらしさがよく出ている「スペイン風ダンス」の情熱的な感触もたまりません。1885 年頃書かれた「サロン風マズルカ」はショパンの影響が感じられる作品で、タイトルには各々の曲を献呈された「お金持ちの娘さん」の名前が付けられています。演奏はおなじみゴンザレス。文句なしに楽しめます。
8.572073 ガルシア・アブリル:アストゥーリアスの母〜アストゥーリアス語歌曲コレクション
 1.ヴァケイラス/2.私の戸口の前で立ち止まらないで/
 3.昨日、泉の前であなたを見た/4.私は港に上陸する/
 5.私は水兵ではない/6.彼女は私に向かって叫んだ/
 7.ナランホ・デ・ブルネス山/
 8.叫ぶな、娘よ、叫んではいけない/9.失われた星/
 10.坊や、眠りなさい/11.雷鳥の歌/
 12.オレンジの蕾が花開く/
 13.水の精よ、さようなら/
 14.アストゥーリアスの母
ホアキン・ピクサーン(テノール)/
ローサ・トレス=パルド(ピアノ)
1933 年、生ハム「ハモンセラーノ」で知られるスペインの小都市テルエルで生まれたガルシア・アブリルはマドリッドで学び、協奏曲、管弦楽曲など多くの作品を作曲、現代スペインを代表する大作曲家となっています。この歌曲集では同じくスペインの一都市アストゥーリアスの民族音楽を元に、その特徴的な地形(複雑な海岸線、聳え立つ険しい山地)を音楽によって描くことに成功しています。しかしながらアストゥーリアス語と訊くと、何だか難しそうなイメージを抱いてしまうかもしれませんが、ここで聴ける歌はどれも人懐こくて親しみ易いものばかり。聴いたら誰もが好きになってしまうに違いありません。
8.572036 シューベルト:ドイツ語歌曲集第 31 集 疾風怒濤期の詩人たち
 1.古いスコットランドのバラード「エドワード」D.923(第2 版)/
 2.真夜中に D.464/3.義務と愛 D.465/
 4.クローエに寄すD.462/5.婚礼の歌 D.463/
 6.万霊節の日のための連祷 D.343/7.真珠 D.466/
 8.ツムシュテーク(1760-1802):ハガールの嘆き/
 9.オルフェウスの歌 D.474/10.ハガールの嘆き D.5/
 11.私のクラヴィアに寄せて D.342/
 12.ある兵士に寄せる挽歌D.454/
 13.朝焼けに寄せるリラ D.273/
 14.ロルマ(第1 作) D.327/
 15.歌「そんなにも快く」 D.284/
 16.死に寄せて D.518/17.ます D.550(第4 版)
カロリーネ・メルツァー(ソプラノ)/
コンスタンティン・ヴォルフ(バス=バリトン)/
ウルリヒ・アイゼンロール(ピアノ)
1767 年からおよそ20 年続いた「疾風怒濤」の時代は文学史上重要な時期とされ、理性に対する感情の優越を主張し、それまでの古典的な形式からロマン派へと続く、強い感情を持ち合わせた作品が多く生まれたことでも知られています。文学ではシラーやゲーテ、音楽では中期のハイドンがこの時期に活躍、それぞれ個性的な作品を書いています。ここに収められたのは、その時期に書かれた詩にシューベルト(1797-1828)が作曲した歌曲です。中でも興味深いのはバラード「エドワード(エドヴァルト)」。第3 稿の決定稿と違い、第2稿では最後まで母と息子が一緒に歌うことはありません。母を歌うメルツァーの恨み節も聴きもの。心が芯まで冷える思いを味わうことができるでしょう。
8.570719 マクミラン:十字架上の最後の七つの言葉
 1-7.十字架上の最後の七つの言葉/
 8.キリストは勝利し給う/
 9.誰もあなたを罰した人はいなかった/
 10.ここに身を隠し(合唱版)
  9.10…世界初録音
ドミトリー・アンサンブル/
グレアム・ロス(指揮)
2009 年に50 歳の誕生日を迎えるイギリスの作曲家、マクミランの1993 年から2005 年までの合唱作品を集めた記念すべき1枚です。アルバムの中核を成すのが、名作「十字架上の七つの言葉」です。BBC テレビの依嘱によって書かれたこの作品は4つの福音書の言葉からインスピレーションを受け、以降、様々な形として彼の他の作品にも影響を及ぼしています。美しく穏やかで抑制された合唱の響きを断ち切る荒々しい管弦楽、印象的なヴァイオリン・ソロなど、聴き手は一瞬足りとも緊張の糸を切るわけにはいきません。「私の音楽を、若き優れたドミトリー・アンサンブルの演奏で聴くのはとてもぞくぞくします。とりわけ指揮者グレアム・ロスは刺激的です。」と作曲家に言わしめた名演でどうぞ。
8.572031 ペンデレツキ:ウトレーニャ
 ウトレーニャ(朝課)
  <第1 部 キリストの埋葬/第2 部 キリストの復活>
イヴォナ・ホッサ(ソプラノ)/
アグニエツカ・レーリス(メゾ・ソプラノ)/
ピョートル・クシェヴィチ(テノール)/
ピョートル・ノヴァツキ(バス)/
ゲンナジー・ベズベンコフ(バス)/
ワルシャワ少年合唱団/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団/
アントニ・ヴィト(指揮)
1962 年に発表された「スターバト・マーテル」、そして1963 年の「ルカ受難曲」に連なるペンデレツキ(1933-)の宗教的合唱作品である「ウトレーニャ」の登場です。始めてこの曲を聴いた人は、地の底から響くような合唱に身震いすることでしょう。しかし用いられた詩は、ロシア正教の早朝礼拝の典礼文だというから驚きです。(この曲を朝から聴くのは少々勇気がいることでしょう)第1 部(名指揮者オーマンディに捧げられた)でキリストの埋葬を描き、第2 部ではその復活を描いています。衝撃的な大音量に圧倒される部分も多いのですが根底を貫いているのは静かな神への祈り。聴き終わった時の脱力感がたまりません。

MARCO POLO 1CD¥2000

8.225346-48
(3CD)
\6000
S.ワーグナー:マリーエンブルクの鍛冶屋 ミヒャエル…ティル・シュルツ(バリトン)/
アルフレード…アントン・ライス=フーバー(テノール)/
フリーデリンデ…レベッカ・ブロベルク(ソプラノ)/
ヘルヴィッヒ…クリストフ・フォン・ヴァイツェル(バリトン)/
ムトハルト…カール・シュナイダー(テノール)/
マダルドゥルト…アンネ・ヴィーデン(アルト)/
ヴァーヒルト…マーヒャ・ドイブナー(ソプラノ) 他/
ダンスク・バルティック・フィルハーモニー管弦楽団/
PPP ミュージック・シアター・アンサンブル・ミュンヘン/
フランク・シュトローベル(指揮)
物語は中世、西プロイセン、マリーエンベルク。1410 年に実際に起こったタンネンベルクの戦いに着想を得たこのオペラは仮面舞踏会のために美しく飾られた薄暗い酒蔵で始まります。愛しい恋人アルフレードに会いにきたフリーデリンデ。しかしアルフレードは彼女の継父の投げた石で顔にケガをしてしまいます。騎士である名誉を汚さないためにアルフレードはケガの原因を「馬から落ちた」ことにするのですが・・・。
8.225334 J.シュトラウス1 世:作品集第 14 集
 1.アデライーデ・ワルツ Op.129/
 2.レーサーのワルツ Op.131/
 3.新人デビューのワルツ Op.132/
 4.エーガー川のワルツOp.134/
 5.ダンスの名人ワルツ Op.135/
 6.都会と田舎の生活ワルツ Op.136/
 7.有名なアンナのポルカ Op.137/
 8.幻想的な人のワルツ Op.139/
 9.ワルツ「音楽協会のダンス」 Op.140
スロヴァキア・シンフォニエッタ/
クリスティアン・ポラック(指揮)
J.シュトラウスの音楽をまとめて聴くシリーズの第14 集です。今回も珍しい作品で溢れています。なかでも面白いのは第2 曲の「レーサーのワルツ」です。当時流行の題材を何でもワルツにしてしまうシュトラウスの作風について、当時の評論家たちは決して良い評価を与えていたわけではないようです。しかし今ではこんなに興味深いものはありません。この「レーサーのワルツ」もそんな1 曲。1841 年5 月24 日に実際に行われた競技が題材です。当時はおよそ9 キロを走るのに40 分かけていたとか。だからこんなにゆったりとした曲調なのでしょう。ちなみに現在は10000 メートル走の世界記録はおよそ26 分です。これを音で表せば、すごくせわしない曲になるでしょうね。

CPO

777082-2
\2000
ヘルツォーゲンベルク(1843-1900):室内楽作品集
 1.ピアノ五重奏曲ハ長調 Op.17/2.弦楽四重奏曲へ短調 Op.63
ミンゲ四重奏団/
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)
CPO が積極的にリリースしているヘルツォーゲンベルクの作品集。このアルバムは弦楽四重奏曲全集(全3 巻)の最初を飾るものです。ミンゲ四重奏団による素晴らしい演奏は、この作曲家についての誤った認識(どうしてもブラームスっぽさが拭えない…)を根底から覆すものではないでしょうか。弦楽四重奏の精力的な音楽の中に幽かに感じられるユーモア、ピアノが加わることで、また一層華やかさを増すピアノ五重奏、新たな名曲を発掘する喜びに胸躍る1 枚となること間違いありません。
777460-2
\2000
フォルクマール(1770-1851):三重奏と四重奏曲集
 1.クラリネット、ヴァイオリン、
  ヴィオラ、チェロのための四重奏曲ヘ長調、/
 2.同ハ長調/
 3.クラリネット、ピアノ、チェロのための三重奏曲変ロ長調/
 4.ヴァイオリン、ピアノ、チェロのための三重奏曲
アルテ・アンサンブル
シュマルカルデン(チューリンゲン)で生まれ、リンテルンでその生涯の大部分を過ごしたフォルクマールは、オルガニストとして高い名声を得て、また多くの作品を残した人です。彼の作品はスイスの音楽出版社ポイラーから出版され、その高貴なメロディとバランスの取れた作風は室内楽奏者たちに愛されていましたが、彼の死後はほとんど忘れ去られてしまいました。しかしリンテルンの博物館には、まだ彼の作品のいくつかが残存しているとのこと。復興が望まれる作曲家です。NDR 放送フィルハーモニーのソリストによって設立されたアルテ・アンサンブルによる演奏です。
777209-2
(SACD Hybrid)
\3300
J.W.ウィルムス(1772-1847):
 交響曲 Op.9&23、序曲ニ長調
NDR 放送フィルハーモニー管弦楽団/
Howard Griffiths
「オランダのベートーヴェン」と呼ばれるウィルムスは、その生涯の全てをアムステルダムで過ごしました。7曲の交響曲、5曲のピアノ協奏曲、他多くの管弦楽作品、室内楽作品、及び声楽曲を残しています。彼は活動の初期の若い頃に大成功を収めましたが、当時音楽界を席巻していたベートーヴェンの音楽の影響を受け過ぎてしまい、少しずつ人気も下降してしまい、今では全く忘れられた存在になってしまいました。この録音はウィルムスの後期の作品を収録したもので、グリフィスの素晴らしい解釈は彼の独創性について再考するための材料を与えてくれるはずです。
777213-2
(2CD)
\5200
ハイドン(1732-1809):人形劇のためのジンクシュピール「火事」 オットー・カッツマイアー(バリトン)/
アンドレアス・カラジアク(テノール)/
イザ・カタリーナ・ゲリッケ(ソプラノ)/
フェルディナント・フォン・ボトマー(テノール)/
カペラ・アウグスティナ(オリジナル楽器使用)/
アンドレアス・シュペリング(指揮)
「操り人形による音楽劇」は現在でもオーストリアで根強い人気を誇っています。1773 年から1779 年の間は、エステルハージ公の夏の別荘に大きな人形劇のための劇場があり、当時宮廷音楽監督であったハイドンも、この人形劇のために音楽を書いていました。この作品はウィーンの方言を多分に用いたとても楽しいもので、おそらく宮廷内の召使や御者たちでも楽しめるように作られていたのでしょう。2009 年ハイドン・イヤーのための記念リリースです。
777276-2
\2000
モリーク(1802-1869):弦楽四重奏曲集第 2 集
 弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.18-3/
 弦楽四重奏曲へ短調 Op.28
マンハイム弦楽四重奏団
生前ヴァイオリン奏者として著名だったドイツの作曲家ベルンハルト・モリーク。ヨーロッパの至る所でツアーを行い、高い名声を得ていました。とは言え彼の本業は作曲家。ベーム式フルートの開発者であるテオバルト・ベームと親しく、彼のためにフルート協奏曲も書いています。しかしその作品のほとんどは弦楽四重奏で絞められているところがヴァイオリンの名手と言えるでしょう。第1 番は古典派とロマン派の端境期に属する端正で優雅な作風を持っています。それに対し、第2 番のへ短調の作品は暗く憂鬱な気分を持つ聴き応えのある曲です。
777288-2
\2600
ロゼッティ(1750-1792):ホルン協奏曲集
 1.2 台のホルンのための協奏曲ヘ長調 Murray C61/Knaul III:49/
 2.ホルン協奏曲ホ長調 Murray C50/Kaul III:44/
 3.ホルン協奏曲変ホ長調 Murray C48/Kaul III:37/
 4.2 台のホルンのための協奏曲変ホ長調より
  アンダンテ Murray C55Q/Kaul III:54
クラウス・ヴァレンドルフ(ホルン)…1.3.4/
ザラー・ヴィリス(ホルン)…1.2.4/
マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団/
ヨハネス・メーズス(指揮)
アントニオ・ロゼッティ、本名アントニーン・レスレルはボヘミア生まれの作曲家です。1773 年ボヘミアを去って、6 年の間エッティンゲン=ヴァラーシュタイン侯爵の宮廷楽団に加わるのですが、その際名前をイタリア風のアントニオ・ロセッティに変えたのです。その後活躍の場を広げ、多くの作品を出版、彼自身も自らを「洗練された音楽家」と呼び、幸せな生涯を送りました。彼が残した多くの曲の中でもとりわけホルン協奏曲が有名で、モーツァルトのホルン協奏曲のお手本にもなったのではないかとも言われているほどです。
777344-2
(SACD Hybrid)
\3300
北ドイツのオルガンの旅第 7 集
 ヨハン・プレトリウス(1595-1660):オルガン作品選集
  ただ汝にのみ、主イエス・キリストよ/
  光であるキリストよ/ダ・パーチェム・ドミネ/
  私はあなたを呼びます、主イエス・キリストよ/
  いと高きところにおわすキリストよ 他11 曲
フリートヘルム・フランメ(オルガン)
ドイツ、ペーター&パウル教会のオルガン(1764 年)使用
この作曲家、ヨハン・プレトリウスはヒエロニムス・プレトリウスの7 人の子どもの中の一人です(兄も高名なオルガニスト&作曲家)。1612 年、ハンブルクの聖ニコラス教会の秘書を務め、合唱隊の指揮などに携わりました。最近の調査により、いままでは他の作曲家の作品とされていたオルガン曲が、実は彼の作品であることがわかりそれに伴い演奏回数なども増え始めています。グレゴリオ聖歌を元にした曲など緻密な作風が魅力です。
777360-2
\2600
マッテゾン(1681-1764):
 オラトリオ「愛に満ち、かつ辛抱強いダヴィッド」
クリスティアン・ヒルツ(ソプラノ)/
ニッキ・ケネディ(ソプラノ)/
ウルズラ・アイッティンガー(アルト)/
ライモンズ・シュポーギス(バリトン)/
マックス・チオレック(テノール)/
ケルン・アカデミー&ケルン・アカデミー合唱団/
ミヒャエル・アレクウサンダー・ヴィレンス(指揮)
作曲家、外交官、音楽理論家と言った多彩な才能を持つドイツ後期バロック時代のヨハン・マッテゾンの壮大なるオラトリオです。ヘンデルとは大親友であったものの、オペラの上演中にいさかいを起こし、あわやヘンデルを刺し殺しそうになったというエピソードを持つ物騒な人でもありました。大作曲家であったにも関わらず彼の相当数の作品が1998 年まで行方不明だったため、すっかり忘れ去られた存在になっていたマッテゾン。これから復興が進むのでしょうか。まず手始めにこれを聴いてみてください。
777390-2
(2CD)
\5200
テレマン(1681-1767):
 隊長の音楽 1744 年 TVWV 15:15
ドロテー・ミールズ(ソプラノ)/
モニカ・マウフ(ソプラノ)/
ウルリケ・ホフバウアー(ソプラノ)/
インモ・シュレーダー(テノール)/
ドミニク・ヴェルナー(バス・バリトン)/
ヴェゼル・ルネサンス/
マンフレッド・コルデス(指揮)
1721 年、40 歳のテレマンはハンブルクの都市音楽監督に就任しました。これによって彼は、当時ハンザ自由都市であったハンブルクにおける音楽の全責任を担うことになり、オペラ、コンサート、教会音楽、作曲、出版とあらゆる部分で活躍し高い評価を得たのです。都市を守るハンブルク市民自警団の隊長のために音楽を書いたのもそんな活動の一環としてです。このオラトリオはハンブルクの守護神「隊長」への謝意があふれた力強い音楽。独唱者たちの熱唱でその栄誉が讃えられるのです。(cpo 777176-2 隊長の音楽1724 年もどうぞ)
777404-2
(2CD)
\5200
ツィーラー(1843-1922):喜歌劇「三つの願い」 フォルカー・フォーゲル(テノール)/
ドンナ・エレン(ソプラノ)/
ヴァレリー・ゼルキン(テノール)/
ロレナ・エスピナ(アルト)/
クレメンス・スロウィチェク(バス)/
アンア・シミンスカ(ソプラノ)/
ウィーン・シェーンブルン宮廷劇場管弦楽団&合唱団/
ヘルベルト・モック(指揮)
現代では才能ある作曲家として知られるツィーラーですが、ヨハン・シュトラウスは彼のことを全く認めようとせず、「ツィーラーと比べるようなことはしないでくれ」と怒っていたそうです。しかし有名な出版者ハスリンガーは、ツィーラーを「ウィーンの新しいダンス音楽作曲家」として売り出すことにし、その目論見はあたりウィーン中が彼のワルツやポルカで埋め尽くされたこともありました。この魅力的な喜歌劇「三つの希望」は、ツェムリンスキーがスコアの手直しをした可能性が高く、(自筆スコアに書きこみがある)いろいろな意味で興味深い作品と言えるでしょう。
777433-2
\2000
クリーガー(1651-1735):
 世俗歌曲と宗教的アリア「新しい音楽の報酬」
ブフナー(1614-1669):「爪弾く音楽」よりソナタ
ヤン・コボウ(テノール)/
ユナイテッド・コンテヌーオ・アンサンブル
「私は庭で愛しい人をみた」と題されたこのアルバムは、ヤン・コボウによる優美な歌曲とアリアが収録されています。ヨハン・クリーガーはニュルンベルクで生まれ、オルガニストとして宮廷で活躍しました。兄も音楽家で、コペンハーゲンでオルガン奏者としヘンデルの音楽的才能を見出した人として知られ、弟クリーガーの音楽的才能の多くは兄によって触発されたものに違いありません。シンプルな歌唱から技巧的な歌唱まで幅広い表現を有した作品に、ブフナーの典雅なソナタを組み合わせて何とも魅力的なアルバムに仕立て上げています。
777442-2
\2600
ホルブルック(1878-1958):交響詩集
 劇的序曲「アモンティラド」Op.123/
 オーケストラのための詩曲第 2 番「ヴァイキング」Op.32/
 「三匹の盲目のねずみ」による交響的変奏曲 Op.37-1/
 オーケストラのための詩曲第 3 番「ウラルメ」Op.35
フランクフルト・ブランデンブルク州立オーケストラ
ハワード・グリフィス(指揮)
イングランド生まれの作曲家ホルブルックは、とりわけエドガー・アラン・ポーにインスピレーションを受けた作曲家として知られます。1900 年に発表した「大鴉」が大成功を収め、当時「最も進歩的な作曲家」の一人として評価されました。しかし大作志向だったことや、あまりにもロマン派的な音に固執したため、イギリス音楽の時流に乗ることができず、結局のところ忘れ去られてしまった人です。今回グリフィスの名演で彼の作品が復興されることで、また新たな発見をもたらしてくれるでしょう。




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