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第49号マイナー・レーベル新録音新譜(5)



ECM 1CD¥2400

476 3316
\2400
ヴァレンティン・シルヴェストロフ:神聖な作品集
 典礼聖歌集(2005)/2つの霊的な歌(2006)/
 2つの霊的な聖歌(2006)/
 デイヴィッドの2つの賛美歌(2006)/
 ディプティック(二枚折りの書字板)(1995)/
 アレルヤ(2006)
キエフ室内合唱団
指揮:ミコラ・ゴブディッチ
ウクライナの現代音楽作曲家シルヴェストロフ(1937-)は、前衛音楽の停滞後、多くの作曲家が書く理由を失う中で、望郷や回顧といった感覚を機能和声の枠内で取り戻すことに成功した貴重な作曲家です。本作は、そんな円熟期を迎えている彼の2005〜06年の作品を中心とした「神聖な作品集」。名門キエフ室内合唱団の精密なハーモニーが、静かな祈りの調べを多彩に織り上げています。録音:2006〜2007年 ペチェールシク大修道院内の生神女就寝大聖堂、キエフ
476 6995 オトマール・シェック(レーナウ&ケラー詩):ノットゥルノOp.47
 (バリトンと弦楽四重奏のための5章:1933)
クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)
ロザムンデ四重奏団
オトマール・シェックは、20世紀の後期ロマン派を代表するスイスの作曲家で、とりわけ歌曲に数多くの傑作を残しています。フィッシャー=ディースカウや白井光子の地道な努力によって、1980年代から再評価が高まっている彼の最も有名な作品が、当盤に収められたバリトンと弦楽四重奏のためのノットゥルノ(夜曲)で、19世紀の詩人レーナウとケラーの作品を歌詞に戴いた5楽章は、濃密な情熱とロマン的色彩に満ちた傑作です。今回演奏するのは、若手の台頭著しいドイツ・リート界でも今もっとも注目を集めているクリスティアン・ゲルハーヘルと、名門ロザムンデ四重奏団という、現在望みえる最高のキャスティング。今回がECMデビューとなるゲルハーヘルの知的で美しい歌声と、シェックの豊かなポリフォニーの魅力を、あますところなく描き出したロザムンデ四重奏団の温かく精緻なアンサンブルの至高の掛け合いを、たっぷりお楽しみください。録音:2007年12月3日—4日 ノイマルクト
476 3310 カロリン・ヴィットマン/ファンタジー・オブ・スプリング
 1.モートン・フェルドマン:スプリング・オヴ・ショズロス(1978)
 2.ベルント・アロイス・ツィンマーマン:
  ヴァイオリンとクラヴィーアのためのソナタ (1950)  
 3.アルノルト・シェーンベルク:ファンタジーOp.47(1949)
 4.ヤニス・クセナキス:ディクタス(1979)
カロリン・ヴィットマン(ヴァイオリン)
サイモン・レッパー(ピアノ)
ECMデビュー盤となった昨年発表の「シューマン:ヴァイオリン・ソナタ集」が好評を博したドイツの若き俊英カロリン・ヴィットマン。フェルドマン、B・A・ツィンマーマン、シェーンベルク、クセナキスの4作品を集めた当盤では、彼女の現代音楽に対する柔軟で情熱に満ちた志向性を如何なく発揮しています。1949〜79年にかけて書かれたこれらの作品は、いずれも20世紀を代表する傑作でありながら、残念ながら演奏機会にはあまり恵まれていません。選曲に1年以上かけて慎重に選んだというこの4作品に正当な光をあてるべく、知性と情熱がみごとにバランスした解釈を全編に渡って繰り広げるヴィットマンの華麗なヴァイオリンと、それを巧みにサポートするイギリスを代表する名伴奏者レッパーの珠玉のデュオは、まさに現代を生きるクラシック・ファン必聴の1枚です。録音:2006年10月5日—6日、12月18日—19日
476 3317 ロルフ・リスレヴァント・アンサンブル /ディミヌイート
 1 Ricercate
 2 Saltarello
 3 Piva
 4 Petit Jacquet  Quinta Pars
 5 La Perra Mora
 6 Susanne un jour  Recercada Settima
 7 Canon
 La Spagna
 Passamezzo Gaillard
 Recercada Segunda
 8 Fantas?a que contrahaze la harpa en la manera de Luduvico
 9 Vestiva i colli  Recercada Quinta
 10 Tourdion
ロルフ・リスレヴァント・アンサンブル
〔ロルフ・リスレヴァント(リュート&ヴィウエラ・デ・マノ)
リン・アンドレア・ファグルセット、
アンナ・マリア・フリマン(ソプラノ)
ジョヴァンナ・ペッシ(ハープ)
マルコ・アンブロジーニ(ニッケルハルパ)
トール=アラルド・ジョンセン(キターラ・バッテンテ&ヴィウエラ・デ・マノ&リュート)
ミヒャエル・ベーリンガー(クラヴィコード&オルガン)
ビョルン・イェレミール(コントラバス)
デイヴィッド・マヨラ(パーカッション)〕
当代最高のリュート奏者ロルフ・リスレヴァンドが率いるアンサンブルのECM第2弾。16世紀のイタリア・バロックを現代風にアレンジした2006年春発表の前作『Nuove Musiche』は世界中で絶賛されましたが、当盤でも、ジャンルの壁を軽やかに越境し、古楽、民族音楽、ジャズなど様々なバックグラウンドからリスナーの好みに合いそうな美しいメロディとリズミカルなエネルギーにあふれた演奏を聴かせてくれます。当盤において彼らが強調しているのは、彼らの音楽の原点とも言えるポリフォニーと即興性。ここに収録されたジョヴァンニ・アントニオ・テルツィや、ヨアン・アンブロシオ・ダルツァの諸作品を、美しい女性ソプラノも登場する彼らの瑞々しい演奏で聴くと、 こうした16世紀のイタリア音楽が驚くべき現代性や豊かな情感にあふれていることや、オリエントや東欧の音楽から強い影響を受けていることなどが、よくおわかりになる筈です。録音:2007年10月&2008年5月 オーストリア、聖ゲーロルド修道院

KLEOS 1CD¥2300

KL 5152 リバーダンス/マリンバ・デュオ
 ピアソラ:タンゴの歴史〜ボーデル1900/
 同〜カフェ1930/
 J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲BWV.1056〜第2楽章/
 バルトーク:ルーマニア民俗舞曲Sz.56/
 日本伝承歌:さくら/
 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331〜
  第3楽章《トルコ行進曲》/
 ショパン:夜想曲第20番嬰ハ短調(遺作)/
 B.ウィーラン:リバーダンス/
 同:カウンティス・キャサリン/
 同:ファイヤーダンス
佐々木達夫、
野口道子(マリンバ) 
菅谷亮一、
相川瞳(パーカッション)
名門イスラエル・フィルや日本フィルを経て、サンディエゴ・シンフォニー&オペラの首席ティンパニ奏者を務めた名手、佐々木達夫が、多数のメディア出演で知られる野口道子と組んだ珠玉のマリンバ・デュオ。J.S.バッハやモーツァルトから、バルトークやピアソラ、そして表題作のウォーレンや日本の「さくら」まで、バラエティに富んだ楽しいプログラムを、精妙な弾き分けと確かな手ごたえのある演奏で聴かせてくれます。2007年にオーケストラの活動から引退し、現在はマリンバ・アンサンブル「レ・ローゼ」の音楽監督&指揮者や、多彩なソロなど、日本での音楽活動に力を注いでいる佐々木の新しい舞台を祝うのにもふさわしい仕上がりと言えるでしょう。録音:2009年5月18〜21日 横浜市栄区民センター「リリス」 
KL 5154
\2090
偉大な作曲家たちのラスト・ソナタ集
 1.ハイドン:ピアノ・ソナタ第52番変ホ長調Hob.ⅩⅥ‐52
 2.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番ハ短調Op.111
 3.パウル・バドゥラ=スコダによるイントロダクション
 4.マルタン:フラメンコのリズムによる幻想曲
 5.シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960
パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)
KDVD 5153
(DVD-VIDEO)
\3800→¥3490
ハイドン、ベートーヴェン、シューベルトのラスト・ソナタを一晩に並べて聴けるなんて、一体誰が予想できたことでしょう。グルダ、デムスと並ぶ「ウィーン三羽烏」の一人で、82歳となった現在も世界中のファンを魅了し続けているパウル・バドゥラ=スコダが、長年の経験と知識をもって大胆に並べたプログラムに、身も心もたっぷり酔いしれてください。また、生前に親交が深かったフランク・マルタンがスコダに捧げた「フラメンコのリズムによる幻想曲」は、今秋の来日公演でも演奏して大喝采を浴びたナンバーで、82歳の巨匠とは思えないゆるぎない活き活きとしたリズムの彫琢にご注目ください。録音:2008年11月16日  ファースト・ユニタリアン・ソサイエティ、マディソン、ヴィスコンシン <デジタル録音> <ライヴ録音> 

MD+G 1CD¥2300

904 15936
(SACD Hybrid)
\3300
リットナー/シェーンベルク:ピアノ・ソロ作品全集
 1.3つのピアノ曲Op.11
 2.6つのピアノ小品Op.19
 3.3つのピアノ曲(1894)
 4.5つのピアノ曲Op.23
 5.ピアノ曲Op.33a
 6. 同   Op.33b
 7.ピアノ組曲Op.25
ハーディ・リットナー
(1870年製シュトライヒャー・ピアノ:1〜3、
1901年製スタインウェイ・ピアノ:4〜7)
ブラームスが生きていた時代のヒストリカル・ピアノを使った録音プロジェクトが好評を博した1981年生まれの俊英ハーディ・リットナーが、今回も同じコンセプトで、シェーンベルクのピアノ・ソロ作品全集をお届けします。使用楽器は、1871年製のシュトライヒャー・ピアノ(ウィーンのピアノ収集家&修復家ゲルト・ヘッヒャーの個人コレクション)と、1901年製スタインウェイ・ピアノ。前衛音楽の旗手とみなされるシェーンベルクですが、育ったのは後期ロマン派の古きよき時代だったことを改めて思い知らされる、示唆と機知にあふれた1枚です。録音:2009年4月17〜18、20日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音> 新録音
947 15956
(SACD Hybrid)
\3300
北ドイツ・フィギュラル合唱団/プーランク:世俗合唱作品集
 1.フランスの歌(1945〜46)
 2.酒の歌(1922)
 3.7つの歌(1936)
 4.小さな声(1936)
 5.雪の夜(1944)
 6.人間の顔(1945)
北ドイツ・フィギュラル合唱団
指揮:イェルク・ストラーデ
20世紀前半のフランスで活躍した「6人組」の一人で、「ガキ大将と聖職者が同居している」と評されたプーランクの魅力が、最良の形で発揮された世俗声楽曲集。プーランク演奏のスペシャリストで、当盤がMDGデビューとなるイェルク・ストラーデ率いる北ドイツ・フィギュラル合唱団が、それぞれの作品に深い共感と愛情を寄せながら、精密でしなやかな美しいハーモニーを歌い上げます。録音:2008年8月30日、2009年3月20〜21日、6月27日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音> 新録音
341 15922
\2300
ランペ/W.F.バッハ:鍵盤作品集
 1.12のポロネーズF.12
 2.幻想曲ニ短調F.19
 3.ソナタ変ホ長調F.5
ジークベルト・ランペ(チェンバロ:1、2、タンジェントピアノ:3)
モーツァルトの鍵盤作品全集で知られる鬼才ジークベルト・ランペですが、当盤で挑むのは、「音楽の父」J.S.バッハの長男で、対位法の巨匠として活躍したヴィルヘルム・フリードマンが残した3つの作品。2010年に「生誕300周年」を迎える彼を記念して企画された当盤では、チェンバロや珍しいタンジェントピアノ(タンジェントと呼ばれる木片を鍵で突き上げて弦と衝突させて音を出す楽器)を駆使して、オルガン即興演奏の名手だったと言われる彼の作品にふさわしく、随所に新しい趣向を凝らしているのも聴きどころです。録音:2009年7月5日 マリエンミュンスター修道院 
<デジタル録音> 新録音
317 15912
\2300
イニング/ノヴォヴィエイスキ:ソロ・オルガン協奏曲集Vol.1
 1.大聖堂への入場Op.8‐3
 2.オルガン協奏曲Op.56‐1
 3.オルガン小品集Op.9
 4.オルガン協奏曲Op.56‐2
ルドルフ・イニング(ザウアー・オルガン)
ポーランドの作曲家フェリクス・ノヴォヴィエイスキのオルガン交響曲の録音で、華々しい成功を収めたルドルフ・イニングが、同様に様々な革新に満ちたソロ・オルガン協奏曲の録音プロジェクトをスタートしました。歴史的にも貴重なブレーメン大聖堂のザウアー・オルガンを用いた壮麗な演奏の数々を、たっぷりお楽しみください。録音:2009年1月26〜27日 ブレーメン大聖堂 
<デジタル録音> 新録音
603 15902
\2300→¥2090
J.シュトラウスⅡ世:ワルツ編曲集
シェーンベルク、ウェーベルン、ベルクらによるワルツ編曲集
 1.ワルツ《酒・女・歌》Op.333(1921:ベルク編)
 2. 同 《宝のワルツ》Op.418(1921:ヴェーベルン編)
 3. 同 《南国のばら》Op.388(1921:シェーンベルク編)
 4.入江のワルツOp.411(1921:シェーンベルク編)
 5.皇帝円舞曲Op.437(1924:シェーンベルク編)
 6.ポルカ《観光列車》Op.281(2007:M.トロヤーン編)
 7.ワルツ《ウィーンの森の物語》Op.325(2007:M.トロヤーン編)
 8.トリッチ・トラッチ・ポルカOp.214(2004:H=P.ドット編)
トーマス・クリスティアン・アンサンブル
悦楽に満ちたJ・シュトラウスのワルツを、シェーンベルク、ベルク、ヴェーベルンという新ウィーン楽派の3巨匠が、世紀末の香り漂う室内楽に編曲。1921年に行われたこれらの編曲は、借金を抱えて存続が難しくなっていた室内楽グループを救うために、ベルク、シェーンベルク、ヴェーベルンらが行ったもので、初演時から大成功を収めました。結局、そのグループは解散する羽目になってしまいましたが、一連の珠玉の編曲は、現在も極上のサロン音楽として、多くの人々に愛されています。M.トロヤーンとH=P.ドットが、最近発表したばかりの3つの新編曲の初録音も収録した、ヴァラエティあふれる8曲を、ウィーンの実力派トーマス・クリスティアン・アンサンブルの演奏でお届けします。録音:2009年1月18〜21日 バイエル・カルチャーハウス、
レヴァークーゼン <デジタル録音> 新録音
613 15232 モートン・フェルドマン:後期ピアノ作品集Vol.3
 ①ピアノ(1977)
 ②廃墟の静寂(1986)
シュテファン・シュライエルマッヒャー(ピアノ) 
世界初の図形楽譜の発案者であるアメリカの作曲家モートン・フェルドマン(1926-87)の後期ピアノ作品集の第3弾。「ジョン・ケージ:ピアノ作品全集」をはじめ、現代音楽に造詣が深いドイツのピアニスト&作曲家シュライエルマッヒャーが、着々と進めてきたこの録音集のラストを飾る当盤のために彼が選んだのは、フェルドマンが晩年に残したタイプの異なる2つの傑作です。1977年作曲の《ピアノ》の曲想は、一聴すると終始ゆったりした雰囲気ですが、注意深く聴いてみると、彼の作風として知られる微妙に移ろう音と揺らいだリズムに溢れていることに気付かさせられるはずです。9年後の1986年に作曲された《廃墟の静寂》にも、同じ作風が聴きとれますが、ここでは、最晩年ならではのより研ぎ澄まされた美しさと緊張感が見事です。 録音:2007年12月19日 マリエンミュンスター修道院 
345 15832 ロッシーニ:管楽五重奏のためのハーモニームジーク集
 ①歌劇《タンクレディ》より
 ②歌劇《シンデレラ(チェネレントラ)》より
※以上編曲:ウルフ=グイド・シェーファー
マーロット木管五重奏団 
〔ステファニー・ウィンカー(フルート、ピッコロ)
ウルフ=グイド・シェーファー(クラリネット)
クリスティアン・ヴェツェル(オーボエ)
フォルカー・グレーヴェル(ホルン)
フォルカー・テスマン(ファゴット) 〕
1986年に結成されたドイツのアンサンブル、マーロット木管五重奏団は各奏者の卓越した技術と音楽性が高く評価されています。これまでにも、MDG
レーベルでドヴォルザーク、ピアソラ、ベートーヴェンなどの作品をリリース、いずれも大好評で、様々な音楽誌でも絶賛されました。当番で取り上げたのは、ロッシーニのオペラ編曲。編曲を担当するのは毎度おなじみ、このアンサンブルのクラリネット奏者ウルフ・グィド・シェーファーで、《タンクレレディ》と《チェネレントラ》という19世紀を代表する傑作オペラの名場面を、鮮明な色彩感溢れる生き生きとした五重奏へと変貌させています。正確な音程、素晴らしい表現力、豊かな音楽性に満ちた最高級の木管アンサンブルをご堪能いただけます。録音:2009年2月12〜14日 マリエンミュンスター修道院 
937 15846
(SACD Hybrid)
\3300
シェーンベルク:管弦楽作品集
 ①管弦楽のための5つの小品Op.16
 ②6つの管弦楽伴奏付き歌曲Op.8
 ③ノットゥルノ変イ長調(1896)
 ④J.S.バッハ:前奏曲とフーガ変ホ長調BWV.532(シェーンベルク編)
マヌエラ・ウール(ソプラノ)
ベートーヴェン・オーケストラ・ボン 
指揮:シュテファン・ブルニェー
2007〜08年シーズンに創立100周年を迎えたドイツの名門ベートーヴェン・オーケストラ・ボン。これまでR.シュトラウス、エーリヒ・クライバー、カール・ベーム、セルジュ・チェリビダッケ、ギュンター・ヴァントといった巨匠たちが指揮台を飾ってきたこの名門を、2008〜09年シーズンから音楽監督として率いることになったシュテファン・ブルニェーの記念すべきデビュー盤です。1964年にスイスのベルンに生まれ、識者としてはオペラハウスを中心にキャリアを重ねながら、ドイツの様々な放送オケの指揮経験も豊富な彼ですが、今回の選曲が、大バッハの前奏曲とフーガの名編曲を含むシェーンベルクの4つのロマンティックな傑作であることは、彼の自信と明晰な知性の賜物であり、彼に寄せられる周囲の期待の大きさの表れでもあると言えるでしょう。若々しい覇気と洗練を兼ね備えた秀演の数々を、SACDの高音質でたっぷりお楽しみください。録音:2008年12月1〜2日、2009年2月12〜14日 ボン、ベートーヴェンホール
307 15852 ハイドン:弦楽四重奏曲集Vol.2
《プロシア四重奏曲》Op.90(第44〜49番)より
 ①弦楽四重奏曲第44番変ロ長調Op.50‐1
 ② 同 第47番嬰へ短調Op.50‐4
 ③ 同 第48番ヘ長調Op.50‐5
ライプツィヒ弦楽四重奏団
〔シュテファン・アルツベルガー、
ティルマン・ビューニング(ヴァイオリン)
イーヴォ・バウアー(ヴィオラ)
マティアス ・モースドルフ(チェロ)〕
世界最古のシンフォニー・オーケストラである名門ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席奏者たちが1988年に結成した当団は、55人の作曲家による約200曲をレパートリーに持ち、録音も30枚以上残している名門中の名門です。そんな彼らが満を持して挑むハイドン全集の第2弾が待望のリリースとなります。収録曲は、プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム2世に献呈されたことから、《プロシャ四重奏曲》の通称で呼ばれる「作品50」の6曲の中から選り選った3曲。ライプツィヒ伝統のダイナミックかつ精緻なアンサンブルの妙が楽しめる一枚です。録音:2009年1月26〜27日 マリエンミュンスター修道院 
903 15876
(SACD Hybrid)
\3300
スカルラッティ:ソナタ集(ギター編曲版)
 K.449ト長調/K.450ト短調/K.213ニ短調/K.175イ短調/
 K.513ハ長調/K.402ホ短調/K.403ホ長調/K.462ヘ短調/
 K.474変ホ長調/K.475変ホ短調
シュテフェン・マルキオンダ(ギター)
イタリアのナポリで生まれ、スペインのマドリードで没したドメニコ・スカルラッティは、奇しくもJ.S.バッハやヘンデルと同じ年(1685年)の生まれで、「鍵盤楽器のためのソナタ」を生涯に555曲も残した、バロック音楽の代表的作曲家です。これらの名作たちは、イベリア半島を中心に早くからギター用に編曲され、今では最初からギターのために書かれたような親和性を持って、多くの人々に愛されています。意外かもしれませんが、SACDの高音質の録音はではこれが初となるアメリカの名ギタリスト、マルキオンダの軽妙で柔らかな名演奏をどうぞ。録音:2008年12月20〜23日 マリエンミュンスター修道院 

TELARC

CD 80743
\2300→¥2090
①ホルスト:組曲《惑星》Op.32
②ブリテン:青少年のための管弦楽入門
 (パーセルの主題による変奏曲とフーガ)Op.34
シンシナティ交響楽団
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
世界の主要オーケストラの音楽監督のポストを兼任し、今もっとも熱い注目を集める指揮者パーヴォ・ヤルヴィ。今秋には手兵シンシナティ響と待望の来日公演も控えていますが、その最新の姿を記録したのが、ホルストの組曲《惑星》と、ブリテンの《青少年のための管弦楽に入門》を収めた当盤です。共に20世紀前半に活躍したイギリス人作曲家の傑作をならべて聴かせるプログラミングの妙と、重厚なアンサンブルで力一辺倒に押し切るのではなく、きらびやかで繊細な音色を駆使して、細部までスタイリッシュに彫琢した爽やかな快演! 来日公演が待ち遠しくなる一枚です。録音:2008年11月23〜24日 シンシナティ、ミュージックホール

BR KLASSIK(バイエルン放送協会自主制作盤)

403571900300
\2300→¥2090
バーンスタイン:
 1.『ウェスト・サイド物語』からシンフォニック・ダンス/
 2.歌劇『タヒチ島の騒動』全曲
 <2008 年録音>
キム・クリスウェル(メゾ・ソプラノ)/
ロッド・ギルフリー(バリトン)/
マルティーネ・グリムソン(ソプラノ)/
エードリアン・ドゥワイヤー(テノール)/
ローナン・コレット(バリトン)/
ミュンヘン放送管弦楽団/
ウルフ・シルマー(指揮)
実力派指揮者、ウルフ・シルマーによるバーンスタインの演奏です。シンフォニック・ダンスはオーケストラの柔軟性極限までを生かし、抽出した古典的な響きにモダンな味付けを施したという見事な仕上がりです。「タヒチ島の騒動」はタイトルだけ訊くとものものしい曲を想像してしまいますが、実は単なる倦怠期の夫婦のちょっとしたげんかを描いたライト・オペラ。けんかして気まずくなってしまった夫婦が仲直りのために観に行く映画のタイトルが「タヒチ島の騒動」というわけです。この何とも愛らしい(?)作品を至極真面目に演奏するシルマーに聴き手はニヤニヤしてしまいます。ボーナス・トラックとしてウルフ・シルマーと放送作家エルギン・ホイアーディングの対話が収録されています。
403571900301
(2CD)
\3400
ハルトマン(1905-1963):
 室内オペラ『シンプリチウス・シンプリチシムスの青年時代』
 <2008 年録音>
カミッラ・ニュルンド(ソプラノ)/
クリスティアン・ゲアハーエル(バリトン)/
ウィル・ハルトマン(テノール)/
ミシェル・ヴォレ(バリトン)/
ジングフォニカー(男声アンサンブル)/
ミュンヘン放送管弦楽団/
ウルフ・シルマー(指揮)
作曲家ハルトマンはヨーロッパで非常に人気があり、彼の存命中から多くの著名な音楽家たちによって新作の初演が行われ続けていました。亡くなってからもその人気は衰えることがなく、2005 年のハルトマン生誕100 周年を記念して行われた演奏会では室内オペラ「シンプリチウス・シンプリチシムスの青年時代」が演奏会形式で上演され大変な好評を博したのです。ハルトマンはこの作品を「オペラ」と呼びましたが、実際には歌うよりも語りに重点を置いたシニカルなものになっています。オリジナル版はヘルマン・シェルヘンの提案で1934−1936 年にできていましたが、その後の1955−56 年に改訂された時には、ストラヴィンスキーや第2 次世界大戦の影響もあって、より複雑なものへと変貌したのです。ウルフ・シルマーはこの曲を演奏するにあたりゲルハーヘルをはじめとした最高のソリストたちを揃え、こちらも大人気のヴォーカル・グループ、ジンクフォニカーもフィーチャーしこの作品のすみずみにまで光をあてることに成功しました。こちらもベルンハルド・ノイホフ、ヴィルフリート・ヒラーとウルフ・シルマーの対話がボーナスとして収録されています。
403571900500
(SACD Hybrid)
\2300→¥2090
1.マルタン:二重合唱のためのミサ曲/
2.コダーイ:ミサ・ブレヴィス/
3.プーランク:黒い聖母像への連祷
 <2005 年録音>
マックス・ハンフト(オルガン)/
バイエルン放送合唱団/
ペーター・ダイクストラ(指揮)
2005 年、これまで15 年間バイエルン放送合唱団を率い数々の優れた演奏を残してきたミヒャエル・グレーザーの引退に伴い、天才ボーイ・ソプラノでもあり、当時「広い世界の最も素晴らしい小さな聖歌隊のうちの1 つと見なされた。」とまで評価されたヴォーカルアンサンブル「ジェンツ」を率いていたペーター・ダイクストラが、若干26 歳で音楽監督に就任し、ファンから喝采を浴びたのは記憶に新しいところです。今回のアルバムは、その記念の年に録音されたもので、かなり意欲的なレパートリーが収められています。(とはいえ同じ年に録音され既にリリースされているアルバム(OEHMS/OC 540)でもデュリュフレ、メシアン、プーランクなどを演奏!)彼の手際のよいアンサンブルのまとめかたには心の底から驚く他ありません。古楽作品でも現代作品でも何でもOK!という柔軟性は、これからのバイエルン放送合唱団の更なる発展を予想させてくれます。

CANARY CLASSICS

CC07
\2600→¥2390
2008 年バリャドリード「サラサーテ・フェスティバル!」
 サラサーテ::ヴァイオリン超絶技巧作品集
  1. カルメン幻想曲 Op.25/2.ナイチンゲールの歌 Op.29/
  3.ハバネラ Op.26-2/4.ザパティアードOp.23-2/
  5.さらば、わがモンタナ Op.37/
  6.ツィゴイネルワイゼン Op.20/
  7.スコットランドの歌Op.34/
  8.アンダルーサのロマンス Op.22-1/
  9.バスク奇想曲 Op.24/10.ミニョンのガボットOp.16/
  11.序奏とタランテラ Op.43/
  12.ナバラ(2 台のヴァイオリンのための)Op.33
ギル・シャハム(ヴァイオリン)/
アデーレ・アンソニー(ヴァイオリン)…12 のみ/
江口玲(ピアノ)…2-4,7-11/
カスティーリャ・レオン交響楽団…1,5,6,12/
アレッサンドロ・ポサダ(指揮)
2008 年のサラサーテ生誕100 年を祝して録音された、ギル・シャハムの熱いサラサーテアルバムです。「ツィゴイネルワイゼン」1 曲だけで、その超絶技巧を存分に堪能できる彼の作品ですが、こうして12 曲を並べて聴いてみると、改めてその音楽性の豊かさに気がつくことでしょう。最近、注目を浴びている「カルメン幻想曲」での即興性、「バスク奇想曲」や「ザパティアード」の溢れかえるほどのスペイン情緒など、燃えたぎる熱き血潮を感じさせずにはおれません。ナバラで第2 ヴァイオリンを担当しているのは、シャハムの妻であるアデーレ・アンソニー。ピアノ伴奏は、名伴奏者として名を馳せる江口玲。オーケストラはスペインの赤い星カスティーリャ・レオン交響楽団。炸裂する響きは官能的ですらあります。録音 2008 年11 月(1,5,6,12…ライヴ録音)

LPO

LPO 0042
(2CD)
\3400→¥3090
ドヴォルザーク(1841-1904):レクイエム リサ・ミルン(ソプラノ)/
カレン・カーギル(メゾ・ソプラノ)/
ピーター・オーティ(テノール)/
ピーター・ローズ(バス)/
ロンドン・フィルハーモニー交響楽団&合唱団/
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)
ドヴォルザークの宗教曲と言えば、「スターバト・マーテル」は比較的演奏される機会もありますが、こちらの「レクイエム」はほとんど耳にする機会もないのが実情です(このオーケストラだったらスターバト・マーテルの方があっているかもとも思います)。しかしながら、この曲、素晴らしい演奏者に恵まれると、とてつもなく壮大な建造物として目の前に現れるのです。今まで名演とされるのは、チェコ系の奏者たちによるものが多いのですが、今回のヤルヴィの演奏はそのような民族性を排したグローバルなもの。この曲に宿る普遍の精神を具現化しているかのようです。細部にまで心を込めた切ない響き、ディエス・イレでの感情の爆発、管楽器の精緻なハーモニー、うねる弦楽器。聴けば聴くほどに魂の高揚を感じます。録音 2009 年2 月7 日サウス・バンク・センター・ロイヤル・フェスティヴァル・ホール

NAXOS 1CD¥1100

8.572167 ショスタコーヴィチ:交響曲第 5 番&第9 番
 1-4.交響曲第 5 番ニ短調「革命」Op.47/
 5-9.交響曲第 9 番変ホ長調 Op.70
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/
ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)
最近注目の若手指揮者の中でも、とりわけ有望株の一人であるヴァシリー・ペトレンコ。その活躍は目覚ましく、彼が指揮したチャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」(8.570568)は2009 年のグラモフォン・アウォードも受賞、ますます目が離せない存在となっています。このショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲集の第2 集は有名な第5 番と第9 番のカップリングです。重苦しい雰囲気を持つ第5 番、諧謔的な第9 番と、そのキャラクターは対照的ですが、スタイリッシュで現代的な感覚が盛り込まれているところは変わりありません。
8.572174 メシアン:ミのための詩・忘れられた捧げもの・ほほえみ
 1-4.歌曲集「ミのための詩」(ソプラノと管弦楽版) 第1 集
  <感謝の行為/風景/家/恐怖を抱く>/
 5-9.同第2 集<妻/おまえの声/二人の戦士/
  首飾り/かなえられた祈り>/
 10.忘れられた捧げ物/11.ほほえみ
アンネ・シュヴァネヴィルムス(ソプラノ)…1-9/
フランス国立リヨン管弦楽団/
準・メルクル(指揮)
愛と信頼、死および永遠、そして鳥の歌。これらはメシアン(1908-1992)にとって、永遠のテーマです。「忘れられた捧げもの」は彼にとって最初に公表された管弦楽作品で、「捧げもの」とはキリストの無償の愛。それを忘れてしまい罪を重ねる人間の姿、忘れないための聖体秘跡、これらが音によって描かれます。「ミのための詩」はメシアンによる極めてシンボリックな愛の歌。最初の妻クレア・デルボスに捧げられた9 つの神秘的なテキストによります。もちろん「ほほえみ」では随所に鳥の声が聞こえてきます。メシアン入門としても最適なこの1 枚。準・メルクルの紡ぐ柔らかいオーケストラの音色と、硬質な響きを持つシュヴァネヴィルムスのソプラノは聴き手を陶酔の世界へと連れていきます。
8.572191 サラサーテ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品集第 1 集
 1.ツィゴイネルワイゼン Op.20/
 2.スペイン風アリア Op.18(ヴァイオリンと管弦楽編)/
 3.ミラマール=ソルツィーコ Op.42(ヴァイオリンと管弦楽編)/
 4.ペテネラス Op.35(ヴァイオリンと管弦楽編)/
 5.ノクターン・セレナード Op.45/
 6.ビバ・セビーリャ Op.38(ヴァイオリンと管弦楽編)/
 7.「白衣の婦人」による幻想曲 Op.3
楊天堝(ヴァイオリン)/
ナバーラ交響楽団/
エルネスト・マルティネス=イスキエルド(指揮)
すすり泣くようなヴァイオリンが印象的な「ツィゴイネルワイゼン」で知られるサラサーテ(1844-1908)。しかし、彼の他の作品は想像以上に知られていないのが実情です。サラサーテは、1844年にスペインのパンプローナで生まれました。父は連隊の楽団指導者で、幼いパブロにヴァイオリンを教えましたが、才能に溢れた息子はすぐに父を追い越し、もっと技術を磨くためにマドリッドに移ります。彼の早熟な才能は時のスペイン女王イザベラ2 世に認められ、支援を受けてパリ音楽院に留学し、それ以降は優れたヴァイオリニストとして活躍することになります。彼の作品のほとんどは、ヴァイオリンと管弦楽のために書かれ、スペインの民族音楽や舞曲を取り入れた華やかなものとなっています。
8.559304 ラウリセン:合唱作品集
 1.ルクス・エテルナより「おお、光よりの光」/
 2-7.マドリガル〜
  イタリア・ルネッサンスの詩による6つの「炎の歌」/
 8-11.ライナー・マリア・リルケの詩による「ばらの歌」/
 12-16.真冬の歌〜ロベルト・グラヴェスの詩による/
 17.おお、大いなる神秘
レスリー・デアス(ピアノ)…8-16/
エローラ・フェスティバル・シンガーズ/
ノエル・エジソン(指揮)
合唱に携わる人なら、この作曲家の名前に馴染みがあることでしょう。現代アメリカで最も素晴らしい合唱作品を書く人として知られるラウリセン(1943-)の作品集です。「おお、光よりの光」は合唱とオーケストラのための「ルクス・エテルナ」からの抜粋。光と暖かさに覆われた美しく静かな音楽です。それに対して、マドリガルは「炎の歌」は中世の香りを色濃く身に付けた快活なもの。和声もリズムも活気に満ちていて、要求されるハーモニーの難易度も非常に高くなっています。リルケの詩によるも「ばらの歌」は洒脱なシャンソンです。そしてピアノ伴奏を伴う雄大な「真冬の歌」、様々な作曲家たちのクリスマス・ソングの集大成ともいえる「おお、大いなる神秘よ」と、どれも歌うことの喜びに満ちた佳品ばかりです。
8.559603 スティル:交響曲第 4 番&第5 番
 1-4.交響曲第 5 番「西半球」/
 5.オーケストラのための詩曲/
 6-9.交響曲第 4 番「先住民族の」
フォート・スミス交響楽団/
ジョン・ジーター(指揮)
アフリカ系アメリカ人作曲家、ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978)の生涯と経歴は、アメリカにおけるサクセス・ストーリーと言えるでしょう。彼は黒人、インド人、スペイン人、およびアイルランド・スコットランドの血をひく家系に生まれ、3 歳の時に父親と死別、教師だった母親のもとでヴァイオリンを学びつつも、第1 次世界大戦で音楽の勉強を中断せざるを得なくなります。戦争の後には編曲者、ポップス音楽の演奏家として働きますが、技術的に未熟さを感じた彼は保守派であるチャドウィックと革新派のヴァレーズから様々な刺激を受け、以降、独自の音楽性を確立します。ここで聴ける彼の作品は、古典的なフォルムの中にどことなく民族性を感じさせるワイルドなもの。映画音楽にしてもふさわしい雄大さと、荒々しい音の奔流が心地よさを誘います。
8.570895 R.シュトラウス:家庭交響曲・メタモルフォーゼン
 1-5.家庭交響曲 Op.53 TrV209/
 6.メタモルフォーゼン TrV290
ワイマール・シュターツカペレ/
アントニ・ヴィト(指揮)
自分のプライヴェートまでを音楽にするのか!と眉をひそめる人も多いかも知れません。この交響曲、確かに書き過ぎちゃっています。のんびり屋で夢見がちな夫(R.シュトラウス(1864-1949)自身と思われる)、快活でおしゃべりな妻(パウリーネでしょう)、かわいい子ども、彼らは全て音で表現され、諍いも睦みあいも全て克明に描かれています。特に第3 楽章での濃厚な夫婦の愛の場面では頬が赤らんでしまうことでしょう。あまりにも情報量の多いスコアをきちんと再現するのは本当に困難なのか、あまり実演で取り上げられることもない難曲として知られています。対照的に置かれた悲痛なメタモルフォーゼンは戦争で破壊されたドイツを目の当たりにした晩年の彼の心情を映した作品です。ベートーヴェンの「英雄交響曲」の葬送行進曲をモティーフにした鎮魂歌で、バーバーのアダージョに匹敵する美しさです。
8.559370 アイヴズ: 祭日交響曲 他
 1.アメリカの祭日交響曲より
  第 2 楽章「戦没将兵記念日」(J.シンクレア編)/
 2.スロッカム将軍(D.G.ポーターによるリアリゼーション)/
 3.序曲ト短調(D.G.ポーターによるリアリゼーション)/
 4.アメリカの祭日交響曲より第 3 楽章「独立記念日」
  (W.シャーリーによるリアリゼーション)/
 5.イェール対プリンストンのフットボール・ゲーム
  (J.シンクレアによるリアリゼーション)/
 6.へ調の後奏曲(K.シングルトン編)/
 7.アメリカの祭日交響曲より
  第 4 楽章「感謝祭」(J.エルクス編) 2,3…世界初録音
マルメ室内合唱団…7/
マルメ交響楽団/
ジェイムス・シンクレア(指揮)
あのストラヴィンスキーも傑作と認めたアイヴズ(1874-1954)の祭日交響曲です。アイヴズが幼年期から構想を練っていたという、アメリカにおける大切な祝日のために書かれた音楽は、「ワシントンの誕生日」(この曲のみ8.559087 に収録)「戦没将兵記念日」「独立記念日」「感謝祭」の4 つの楽章から出来ています。このアルバムでは、それらの楽章にいくつかの別の作品を組み込み、あたかも別の独立した作品のような一大人間ドラマを作り上げることに成功、アイヴズの観察眼の鋭さと、人間の営みへの大いなる賛歌として、このアルバムの存在感を高めています。
8.570991 ヨアヒム:ヴァイオリン協奏曲集
 1.1 楽章のヴァイオリン協奏曲ト短調 Op.3/
 2-4.ヴァイオリン協奏曲「ハンガリー風」Op.11
キム・スーヤン(ヴァイオリン)/
ワイマール・シュターツカペレ/
ミヒャエル・ハラース(指揮)
メンデルスゾーンにヴァイオリンを学び、ワイマールでコンサートマスターを務め、まずリストとワーグナーと親しくなり、その後シューマンやブラームスを知ってからは一転、リストやワーグナーを批難するという、まさに「我が道を行った」音楽家ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)。現在での彼の名前は、どちらかというと演奏家としてのみ知られていますが、ここで聴けるような極めて音楽性の高い作品も書いていたのです。1851 年に書かれリストに献呈されたヴァイオリン協奏曲はメンデルスゾーンの影響を強く受けていて、要所にみられる泣かせるメロディがたまりません。1857 年に書かれたOp.11 の協奏曲は、長大な第1 楽章と、極めて技巧的で民族的な味わいを持つフィナーレが特徴的。この演奏困難な作品を2006 年ハノーヴァー国際コンクール優勝者のキムが余裕で弾ききっています。これはため息ものの1 枚です。
8.570977 イザイ:弦楽三重奏曲「シメイ」・2 つのヴァイオリンのためのソナタ 他
 1-3.2 つのヴァイオリンのためのソナタイ短調 遺作/
 4.弦楽三重奏曲「シメイ」遺作/
 5-8.無伴奏チェロのためのソナタ Op.28
ヘンニング・クラッゲルード (ヴァイオリン)…1-4/
バルド・メンセン(ヴァイオリン)…1-3/
ラース・アネルス・トムテル(ヴィオラ)…4/
オーレ=エイリク・リー(チェロ)…4-7
イザイ(1858-1931)と言えば、6 つの無伴奏ソナタがとりわけ有名ですが、このベルギーの作曲家はヴァイオリンの更なる可能性について常に探究を怠ることはありませんでした。ここで聴ける「2 つのヴァイオリンのためのソナタ」でのぞくぞくするような音楽的緊張感を味わってしまうと、もうイザイの魔力から逃れることは不可能でしょう。このソナタは1915 年にベルギーのエリザベート王妃のために書かれていて(彼女はイザイにヴァイオリンを教わっていた)、実際に演奏されたかはわかりませんが、何ともロマンティックな響きを持っています。1927 年に書かれた弦楽三重奏は、イザイの死後に初演されました。あまり演奏されることのない秘曲ですが、どことなくドビュッシー風の音も感じられる魅力的な作品です。最近めきめきと頭角を表しているクラッゲルードと彼を取り巻く仲間たちの、とろけるような名演でどうぞ。
8.557804 タネーエフ:ヴァイオリン・ソナタ&ピアノ作品集
 1-4.ヴァイオリン・ソナタイ短調/
 5.主題と変奏ハ短調/6.エレジーホ長調/
 7.スケルツォニ短調…世界初録音/
 8.スケルツォト短調…世界初録音/
 9.スケルツォ変ホ短調…世界初録音/
 10.スケルツォハ長調…世界初録音/
 11.スケルツォヘ長調…世界初録音/
 12.前奏曲ヘ長調/13.カドリーユ…世界初録音/
 14.アンダンティーノ・センプリーチェ/
 15-16.前奏曲とフーガ嬰ト短調 Op.29/
 17.10 のロマンス Op. 26 より第6 番「鍾乳石」
     (ヴァイオリンとピアノ編)
イヴァン・ペシュコフ(ヴァイオリン)…1-4,17/
オルガ・ソロヴィエヴァ(ピアノ)
偉大なる作曲家タネーエフ(1586-1915)は、実はピアニストとしても有名で、彼のコンサートは「モスクワ全土のための音楽の祝賀」と称されるほど高く評価されていました。彼はニコライ・ルビンシテインにピアノを学び、モスクワ音楽院に入学後はすぐさま最も優れたピアニストとして知られるほどでした。あの有名なチャイコスキーのピアノ協奏曲のモスクワ初演もタネーエフが行っています。しかし、タネーエフがピアノのために書いた作品は驚くほど少なく、また演奏される機会もほとんどありません。ここに収録された作品もほとんどが世界初録音というものばかりです。彼の円熟した作曲技法が楽しめるヴァイオリン・ソナタも聴きどころのひとつです。
8.559653 ファン・リュー:4 つのコーナーのために
 1-3.ドラマ・シアター No.2「移動する日陰」/
 4.ドラマ・シアター No.3「風と共に散る」/
 5-6.ドラマ・シアター No.4「4つのコーナーのために」/
 7.弦楽四重奏曲第 1 番「3 つの緊張」
フューチャー・イン・リヴァース(アンサンブル)/
ファン・リュー(指揮)
1976 年生まれのファン・リューはアヴァンギャルドな作曲家であると同時に、指揮者、そして中国国内で広く知られるフォーク&ロック・シンガーでもあります。このアルバムでも極めてユニークな音楽が展開されています。東洋、西洋の様々な楽器を縦横無尽に駆使し、多彩な音を鳴らしまくる「ドラマ・シアター」は、1998 年から構想された5 つの部分からなる大作です。各々の奏者は楽器をただ演奏するのではなく、歌い、語り、お互いに影響を及ぼさなくてはいけないとされています。しかし、その作品は某教育番組のアニメーションのバックにでも流したらいいかも。と思ってしまうほどの楽しいものです。各々の副題は多くのことを示唆しているので、聴き手は想像力を極限まで働かせなくてはいけません。
8.570497 ティペット:弦楽四重奏曲集第 2 集
 1-5.弦楽四重奏曲第 3 番(1945-46)/
 6-7.弦楽四重奏曲第 5 番(1990-91)
ティペット弦楽四重奏団
<メンバー>
 ジョン・ミルズ(第1 ヴァイオリン)/
 ジェレミー・アイザック(第2 ヴァイオリン)/
 マキシン・ムーア(ヴィオラ)/
 ボツィダール・ヴコティク(チェロ)
同じ団体による第 1 集(8.570496)をお聴きになった方ならおわかりの通り、この第2 集もすばらしい出来栄えです。ティペット(1905-1998)にほれ込み、団体の名前に据えてしまうほどの若きイギリスの演奏家たちによるこの第3 番と第5 番の弦楽四重奏曲は、どちらもティペットが敬愛していたベートーヴェンの影響が見てとれます。後年のティペットに見られるような劇的な作風ではなく、ソナタ形式に基づき、要所要所で対位法を用いた、ある意味古典的なフォルムを用い、そこに現代的な味付けを施したこれらの曲は20 世紀の室内楽作品の中でも極めて重要な作品として数えられることでしょう。
8.572213 ヒンデミット:室内楽作品集
 1-3.クラリネットとピアノ・トリオのための四重奏曲/
 4-7.クラリネットとピアノのためのソナタ/
 8-10.チェロとピアノのための3 つのやさしい小品/
 11-15.クラリネット、2 つのヴァイオリン、
  ヴィオラとチェロのための五重奏曲 Op.30
シュペクトラム・コンチェルト・ベルリン
<メンバー>
アンネット・フォン・ヘーン&
エリザベス・グラス(ヴァイオリン)/
ヘルトム−ト・ローデ(ヴィオラ)/
フランク・ドッジ(チェロ)/
ラース・ウーターズ・ファン・デン・オウデンウェイェル(クラリネット)/
ヤ=フェイ・チュアング(ピアノ)
作曲家、指揮者、ヴィオラ奏者として知られるヒンデミット(1895-1963)ですが、彼は他にも、ヴァイオリン、ピアノ、クラリネットなど様々な楽器を易々と演奏できる腕の持ち主で、当然彼の書いた器楽曲や室内楽曲は、楽器の構造を存分に知りつくした機能的なものとなりました。このアルバムでは主にクラリネットが大活躍する作品を収録。シリアスな場面からユーモラスな場面まで縦横無尽にメロディを吹きまくるクラリネットの妙技には驚く他ありません。オランダの名手オウデンウェイェルの深く美しい音色でこの知的な作品をお楽しみください。
8.570948 オアナ:十弦ギターのための作品集
 1.ティエント/
 2-8.日が昇れば…
  <寺院/愁嘆/マヤ・マーシャ/20 のアブリル/
   ベレニスの髪/4 つの風の遊び/オーブ>/
 9-12.月時計
  <らんちき騒ぎ/フラメンコ/シルヴァ/シャンデリア>
グラハム・アンソニー・デヴァイン(ギター)
モロッコ生まれの作曲家、オアナ(1913-1992)は本来はユダヤ系の血筋を持ちながらも、父親がジブラルタル(イベリア半島のイギリス領土)出身だったため、イギリス国籍を取得しました。パリで学び、ドビュッシーとファリャから強く影響を受け、一時期はローマでカセッラにも学び、少しずつ独自の作風を模索、円熟期には、フラメンコとアフリカの民族音楽、そして中世音楽にも魅了されるなど、様々な風土の影響を受けた情熱的な作品を多く書いています。ギターの作品も多く書いていて、どれもスペインの音楽に現代的な味付けを施した熱い曲ばかり。ここでは名主デヴァインの弾く十弦ギターの深い響きを心行くまで堪能することができるでしょう。
8.572298 ミヨー:歌曲集「アリッサ」他
 1-8.歌曲集「アリッサ」〜
  アンドレ・ジッドの「狭き門」による組曲 Op.9
  <ジェローム/ジェロームとアリッサⅠ/
   ジェロームとアリッサⅡ/アリッサの手紙/
   ジェロームとアリッサⅢ/アリッサの手紙(断章)/
   前奏曲(ピアノ・ソロ)/ジェロームとアリッサ(断章)>/
 9-17.歌曲集「愛は歌う」Op.409…世界初録音
  <真の愛/愛してる/ソネット/
  彼は書く、女性の美しさについて/以下参照/
  決して二度となく/夕方/
  私の肉体に欠けている多くのもの/すいかずら>/
 18-25.歌曲集「ユダヤの詩」Op.34
  <歌う看護師/シオンの歌/働く者の歌/憐憫の歌/
   諦めの歌/恋の歌/鍛冶屋の歌/哀歌>
キャロル・ファーリー(ソプラノ)/
ジョン・コンステイブル(ピアノ)
フランス六人組の中心人物であったミヨー(1892-1974)は、その生涯に数多くの名曲を生み出しました。このアルバムにはそんなミヨーの最後のスコアであり、かつ最も興味深い歌曲集「愛の歌」の世界初録音が含まれています。この「愛は歌う」は様々な詩人たちの愛の主題による言葉を、短くも完結な音楽で紡ぎ出し、微妙な感情の揺れを見事なまでに音にしています。ジッドの狭き門による連作歌曲「アリサ」と、彼が雑誌で見つけたテキストを元にした「ユダヤの詩」もドビュッシーを思わせる多感な表現が魅力的です。クルト・ワイルなども得意とするファーリーの豊かな感情が迸る名唱でお楽しみください。
8.572161 メンデルスゾーン&J.S.バッハ:モテット集
 1-6.メンデルスゾーン(1809-1847):マニフィカトニ長調/
 7.メンデルスゾーン:
  弦楽のためのシンフォニア第 12 番ト短調より第1 楽章「フーガ」/
 8-19.J.S.バッハ(1685-1750):マニフィカトニ長調/
 20.メンデルスゾーン:アヴェ・マリア Op.23-2
バーガー・ラッド(テノール)/
イェール・ヴォクステット/
イェール・コレギウム・プレイヤーズ/
サイモン・キャリントン(指揮)
極めて才能ある 10 代の若き音楽家、メンデルスゾーンが宗教曲を書く際、自らのお手本にしたのは、当時ほとんど忘れ去られてしまっていたJ.S.バッハ、および彼の息子C.P.E.バッハの作品でした。聖母マリアの賛美の歌である輝かしい「マニフィカトニ長調」は何とメンデルスゾーン 13 歳の作品。ホルンなどの使い方はバロックの様式をそのまま継承し、J.S.バッハの作品から幾獏かのモティーフを拝借、ちゃっかり自作の中に忍び込ませているところなど、なかなかのやり手です。トラック7に置かれた「弦楽のためのシンフォニア」のフーガは、同じ時期に書かれた彼の全くのオリジナル。半音階を多用したメロディが不可思議な気分を喚起します。1830 年に書かれたアヴェ・マリアはすっかりメンデルスゾーンらしさを身につけたもの。後の「エリア」に続く壮麗な作品です。
8.572265 甘き欲望にとりつかれ〜歌う修道女と淑女たち・寝室に大聖堂からの
 1-2.ノートルダムのレパートリー<ペロタン(1180-1225):
  アレルヤ、われは援助を与え/
 ペロタン:すべての国々は見たり>/
 3-9.作者不詳:女吟遊詩人たち
  <騎士よ、私はあなたの元へ/
   私は若く可愛らしい/忍耐強く、私のだんなさま/
   もし誰かが私を見ていたら/
   黒髪の彼は私を修道院から連れ去ってくれない/
   誰も私を慰めてくれない/甘き欲望に取りつかれ>/
 10-12.ノートルダムのレパートリー
  <ペロタン:王たちは座り/作者不詳:クラウズラ「死は」/
 レオナン(1150-1201):われ汝を遣わして孤児とはせず>
ムジカ・フィクタ/
ボー・ホルテン(指揮)
女性作曲家、演奏家が注目されはじめたのは20 世紀になってから。それまでは、よほどの事がない限り、どんなに才能があった女性がいたとしても、その才能は過小評価され、埋もれてしまったのです。特に中世は教会でも俗世でも男性が中心。女性が活躍する場はほとんど与えられていませんでした。しかし、ノートルダムの宗教曲レパートリーにも、吟遊詩人たちの歌の中にも女声にふさわしいものが数多くありましたし、歌詞の内容も女性たちの切実な願望が隠されているものがたくさんあるのです。そうです!女性たちが歌っていなかったはずはありません。通常耳にする男性の裏声とは違う、切れ味鋭い女声のアンサンブルは、体の芯を心地良く刺激してくれるでしょう。
8.572317 リュッティ:レクイエム
 1.入祭唱/2.主よ、あわれみたまえ/3.聖餐式/
 4.聖なるかな-祝福あれ/5.神の子羊/
 6.聖体拝領唱/7.楽園にて
オリヴィア・ロビンソン(ソプラノ)/
エドワード・プライス(バリトン)/
バッハ合唱団/
ジェーン・ワッツ(オルガン)/
サザン・シンフォニア/
デイヴィッド・ヒル(指揮)
スイス生まれの作曲家リュッティ(1949-)のレクイエムです。彼はチューリヒでピアノとオルガンを学び、その後イギリスで当地の合唱団を聴き、その高い技術に深く感動し「彼らのために合唱曲を書こう」と決意しました。それ以来、宗教曲を含む数多くの合唱曲を発表、それらはイギリスとアメリカの合唱団によって広く愛唱されています。このレクイエムはソプラノとバリトン独唱、2 組の聖歌隊、弦楽合奏、ハープおよびオルガンのために書かれたもので「残された人の感情をほぐすために、言葉は強い力を持っていない。しかし、音楽ならば、死の後に何が私たちを待っているのかを存分に説明してくれる」と作曲家が語っています。
8.660224 ルベル&フランクール:歌劇「シルフの王、ゼランドール」他
 1-16.シルフの王、ゼランドール(1745)/
 17-24.「トロフィー」組曲(1745)
ゼランドール…ジャン=ポール・フシェクール(テノール)/
ジルフェ…ハイディ・グラント・マーフィー(ソプラノ)/
妖精ズリム…ウィリアム・シャープ(バリトン)/
水の精、風の精…ホン・アヤン(ソプラノ)/
オペラ・ラファイエット管弦楽団&合唱団/
ライアン・ブラウン(指揮)…1-16/
ハイディ・グラント・マーフィー(ソプラノ)/
ジャン=ポール・フシェクール(テノール)/
オペラ・ラファイエット管弦楽団&合唱団/
ライアン・ブラウン(指揮)…17-24
冒頭の不協和音が有名なバレエ組曲「四大元素」で知られるバロックの大作曲家ルベルの長男、フランソワ・ルベル(1701-1775)も優れたヴァイオリン奏者でした。1715 年、彼は友人フランクール(1698-1787)(こちらはヨーゼフ・フランクールの息子)とともにプラハに行き、そこでフックスのオペラ「忍耐と堅忍」の上演に立ち会い、刺激を受けました。彼ら2 人はそれからパリに行き、より友好を深め、以降49 年もの長い間、強い友情で結ばれ、その結果いくつものオペラが生み出されたのです。このオペラは1745 年にベルサイユで上演された楽しいロココ調の牧歌劇です。ずっと忘れられていた作品ですが、ラファイエットによるこの素晴らしい演奏で色鮮やかに蘇りました。フルオーケストラと合唱付きでの演奏は世界初録音となります。
8.504016
(4CD)
\3300
ダウランド:リュート音楽集BOX
 8.557586 第1 集/8.557862 第2 集/
 8.570449 第3 集/8.570284 第4 集
ナイジェル・ノース(リュート)
ジョン・ダウランド(1563-1626)は後期ルネッサンス時代のイギリスの作曲家、リュート奏者です。彼の素朴な旋律美に溢れたリュート音楽は、時を超えて現代の芸術家たちにも愛されています。ナイジェル・ノースは言わずと知れたダウランドの第1人者。彼の演奏は、全ての曲から変幻自在の表情を引き出して、私たちに典雅なる喜びを与えてくれるのです。
8.505225
(5CD)
\4400
マックスウェル・デイヴィス:NAXOS 弦楽四重奏曲全集BOX
 8.557396 第1 番&第2 番/
 8.557397 第3 番&第4 番/
 8.557398 第5 番&第6 番/
 8.557399 第7 番&第8 番/
 8.557400 第9 番&第10 番
マッジーニ四重奏団
現在、スコットランドの北に位置するオークニー諸島で暮らす作曲家マックスウェル・デイヴィス卿(1934-)。彼の作品は確かに難解ではありますが、それはこの世のありとあらゆるものを自身の作品に取り入れ、肥大化した情報をきちんと整理したからに他なりません。このNAXOS 弦楽四重奏曲は、ナクソス委嘱作品でもあり、作曲家のライフワークでもあります。占星術、絵画、世界情勢、彼が触発された様々な物が投影された独自の音世界は、聴き手に自らの心を向き合う姿勢をも要求する孤高の世界でもあります。
8.570527 タネーエフ:協奏的組曲/聖イオアン・ダマスキン他
 1-3.カンタータ「聖イオアン・ダマスキン
  (ダマスカスの聖ヨハネ)Op.1(1884)/
 4-15.協奏的組曲Op.29(1909)
イリヤ・カーレル(ヴァイオリン)…4-15/
グネーシン・アカデミー合唱団…1-3/
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団/
トーマス・ザンデルリンク(指揮)
1883 年、アントン・ルビンシテインの死を悼んで作曲されたカンタータ「聖イオアン・ダマスキン」。ロシア正教会では重要な聖人である聖イオアンは、聖像破壊運動に反対しイコンを擁護、教会の伝統を守った人として讃えられています。タネーエフ(1856-1915)は尊敬するルビンシテインをその聖人になぞらえ、極めて崇高なカンタータを作曲、故人への捧げものとしたのでしょう。協奏的組曲は、彼の友人であるヴァイオリニスト、シボールの依頼で書かれたもので、冒頭からヴァイオリンが艶めかしくも強靭なメロディを奏でる劇的で色彩的な曲。バッハやモーツァルトの時代に書かれたような単純な形式に見えてしまいますが、曲に含まれる「主題と変奏」だけを取り出してみても、その素晴らしい筆致に驚かざるを得ません。NAXOS が誇る名ヴァイオリニスト、カーレルの深みのある音色はこの曲の真価を存分に伝えてくれています。
8.559635 ドアティ:メトロポリス・シンフォニー 他
 1-5.オーケストラのための「メトロポリス・シンフォニー」(1988-93)
  <レックス/クリプトン/MXYZPTLK/オー、ルイ!/レッド・ケープ・タンゴ>/
 6-8.ピアノとオーケストラのための
  「デウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)」(2007)
  <早送り/涙の列車/夜の蒸気>
メアリー・キャスリン・ヴァン・オズレイル(ヴァイオリン)…1/
エリック・グラットン(フルート)…2,3/
アン・リチャーズ(フルート)…2,3/
テレンス・ウィルソン(ピアノ)…6-9/
ナッシュヴィル交響楽団/
ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)
1938 年に原作ジェリー・シーゲルおよび作画ジョー・シャスターにより、アクション・コミックス誌第1 号で初登場した世紀のヒーロー、スーパーマン。このメトロポリス・シンフォニーは彼の生誕50 周年を記念してドアティ(1954-)がより現代的なモティーフを用いて作曲、5 年の歳月をかけて完成されたものです。各々の楽章にはスーパーマンに関係した名称が与えられ、例えば第1 楽章では、彼の宿敵であるレックス・ルーサーはヴァイオリンの超絶技巧で表現されるという奇想天外な作品となっています。もう1 つの作品である「デウス・エクス・マキナ」は列車を音楽にした作品。「鉄」の方々必聴のアイテムと言えるでしょう。
8.572078 フバイ:ヴァイオリン協奏曲第 1 番・第2 番
 1-3.ヴァイオリン協奏曲第 1 番イ短調
  「コンチェルト・ドラマティーク」Op.21/
 4.チャールダーシュの情景第 3 番「マロシュ川」Op.18/
 5.チャールダーシュの情景第 4 番「おいでよ、カティ」Op.32/
 6-8.ヴァイオリン協奏曲第 2 番ホ長調 Op.90
クロエ・ハンスリップ(ヴァイオリン)/
ボーンマス交響楽団/
アンドリュー・モグレリア(指揮)
ハンガリー生まれと言っても、実はユダヤ系ドイツ人であるフバイ(1858-1937)(本名はオイゲン・フーバー)。フランス語圏で生活していた二十歳の頃から、好んで「マジャル風」の姓名を名乗るようになったそうで、すっかりハンガリーの作曲家として定着しています。ヨアヒムに教えを受けた名ヴァイオリニストとして活躍し、ヴュータンと親交を結ぶ他に、演奏活動ではチェリスト、ダヴィッド・ポッパーと室内楽演奏のパートナーを組んでいました。第1 番の協奏曲は1884 年に作曲され、ヨアヒムに捧げられています。名手カール・フレッシュも絶賛した情熱的な作品です。第2 番は1900 年前後の作品で、輝かしい行進曲調の主題で始まります。ヴァイオリンのメロディは一層情熱的になり、美しいラルゲットを経て、喜ばしい終楽章を迎えます。
8.570589 フランツ・シュミット:交響曲第 2 番他
 1-3.交響曲第2番 変ホ長調/
 4.オルガンと16 の管楽器と
   打楽器のための「フーガ・ソレムニス」
マルメ交響楽団/
ヴァシリー・シナイスキ(指揮)/
アンダース・ジョンソン(オルガン)…4
1874 年、プレスブルク(当時はハンガリーのポズソニー)で生まれたフランツ・シュミット(1874-1939)は、幼いころから天才ピアニストとしてハンガリーで活躍していましたが、14 歳の時、父親が営む運送業が不正行為に加担していたとされ、一家はウィーンへ移住。そこで彼は当時ウィーンで活躍していた音楽家たちと親しくすることができました。彼はシェーンベルクと同じ年であったにも関わらず、生涯を通じて前衛的な音楽に手を染めることはなく、一生を通じて後期ロマン派の作風を崩すことはありませんでした。この交響曲第2 番は1911 年から12 年に書かれ翌年にウィーンで初演されました。フランツ・シャルクに献呈されていて、弦楽器の書法などから、当時「最も演奏困難な交響曲」の一つに数えられたほどです。大編成の管弦楽の響きが好きな人にはたまらない作品で、第2 ヴァイオリンとクラリネットで開始される第1 楽章の冒頭から劇的な色合いを帯びていて、時折聞こえる湧き上がるような金管の咆哮は、あの「7 つの封印の書」の一節をも思い起こさせてくれます。何といってもこの曲の特徴的なところは第2 楽章の長大な変奏曲でしょう。珍品「フーガ・ソレムニス」もすごくカッコイイ作品です。
8.572065 パイジェルロ:ピアノ協奏曲第 1 番,第3 番,第5 番
 1-3.ピアノ協奏曲第 1 番ハ長調/
 4-6.ピアノ協奏曲第 3 番イ長調/
 7-9.ピアノ協奏曲第 5 番ニ長調
フランチェスコ・ニコロージ(ピアノ)/
カンパニア室内管弦弦楽団/
ルイジ・ピオヴァーノ(指揮)
1740 年イタリアのタラントに生まれたパイジェルロ(1740-1816)は、もともと神学校で歌手として認められ、後に幕間劇を書き作曲家として名声をあげてからオペラの作曲に勤しみました。ナポリで一連の成功作を発表し、1776 年にエカチェリーナ2世に招かれサンクトペテルブルクの宮廷に赴き8 年間を過ごします。この間にあの「セヴィリアの理髪師」を作曲し一世を風靡したのですが、パイジェルロが没した年に、同じ題材でロッシーニが書いたオペラの方が人気が出てしまい、以降彼の作品のほとんどは忘れ去られてしまったのです。このピアノ協奏曲はモーツァルトを意識して書かれたとされますが、どちらかというと自らの技巧の誇示のためでなく、後援者である貴族たちのために書かれたもののようですが、随所に現れる卓越したピアノの書法と類い稀なる美しいメロディはこれらの作品の存在価値を否が応でも高めてくれています。
8.570421 ガスマン:オペラ序曲集
 1-3.歌劇「重大な夜」序曲/
 4-6.歌劇「鳥を捕える人」序曲/
 7-9.歌劇「哲学と愛」序曲/
 10-12.歌劇「田舎の家」序曲/
 13-15.歌劇「伯爵令嬢」序曲/
 16-18.歌劇「ばかばかしい旅行者」序曲/
 19-21.歌劇「哲学者の愛」序曲/
 22-24.歌劇「職人の恋人」序曲/
 25-27.歌劇「狂人が作り出す多くのもの」序曲/
 28-30.歌劇「漁師の娘」序曲
エクリプス室内管弦楽団/
シルヴィア・アリメナ(指揮)
ボヘミアの作曲家、ガスマン(1729-1774)は当時グルックと比肩するほどのオペラ作曲家でした。あのモーツァルトも彼の事を高く評価したと言います。そんなガスマンは、創作の絶頂であったであろう1774 年に馬車から落下するという不慮の事故に見舞われ、そのまま45 歳の生涯を閉じてしまいます。彼がもしもっと長生きをしたならば、その名声は一層光り輝くものになっていたに違いありません。ここに収録したの序曲はどれも18 世紀のオペラの序曲(シンフォニア)の特徴である急-緩-急のパターンに従ったもので、どれも明るく陽気で、美しく、ちょっぴり感傷的。ぜひ全曲を聴いてみたいと思わせる魅力的な作品ばかりです。
8.572041 R.シュトラウス:ヨーゼフ伝説、「ばらの騎士」組曲 他
 1.「ばらの騎士」組曲 Op.59, TrV227d/
 2.「影のない女」による交響的幻想曲 TrV234a/
 3.ヨセフ伝説からの交響的断章TrV231a
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団/
ジョアン・ファレッタ(指揮者)
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)の「ばらの騎士」を聴いたことがあっても、「影のない女」までは中々手が届かない人が多いのではないでしょうか。ましてや、中期の隠れた迷作「ヨーゼフ伝説」に至っては、そんな作品あったの?くらいにしか認識されておりません。モーツァルトの「魔笛」を意識して書かれた「影のない女」は、魔界と人間界を行き来して織りなされるファンタジー色溢れる作品で、当然オーケストラの書法も凝ったものとなっていて、壮麗さと透明さを併せ持つ素晴らしい響きに満ちています。かたや「ヨーゼフ伝説」は、あのディアギレフの依頼によって書かれた1 時間ほどのバレエ音楽。シュトラウスはその中から3 分の1 ほどの曲を新たに汲み上げ、この魅力的な作品へと昇華させました。これらを演奏するのはNAXOS 期待の女性指揮者ジョアン・ファレッタです。「ばらの騎士」組曲では金管楽器の咆哮に若干の不満が感じられるものの、「影のない女」の厚みのある響き、それに相対するかのような「ヨーゼフ伝説」での室内楽的な透明感あふれる音色は言葉に尽くせないほどの満足感が得られます。
8.570002 メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲集第 2 集
 1.カプリッチョホ短調 Op.81-3/
 2-5.弦楽四重奏曲第 2 番イ短調 Op.13/
 6.フーガ変ホ長調 Op.81-4/
 7-10.弦楽四重奏曲第 5 番変ホ長調 Op.44-3
ニュージーランド弦楽四重奏団
<メンバー>
エレーヌ・ポール(第1 ヴァイオリン)/
ダグラス・ベイルマン(第2 ヴァイオリン)/
ジリアン・アンセル(ヴィオラ)/
ロルフ・ジェルステン(チェロ)
1830 年、メンデルスゾーン(1809-1847)は高名な作曲家マルシュナーの前で、第2 番となるOp.13 の弦楽四重奏曲を演奏しました(作曲年代は第1 番のOp.12 より以前)。この曲は楽章構成やテーマの扱い方など、明らかにベートーヴェンの影響を受けていて、例えば終楽章に現れるレシタティーヴォ風の楽想は、ピアノ・ソナタ「テンペスト」や弦楽四重奏曲Op.132 に酷似しているものです。第5 番もこれまたベートーヴェンの作品との共通点が数多く指摘されている堅固な構成を持った大作。これらを聴くと「メンデルスゾーンの作品は何だか軽くて」などとは言えなくなってしまいます。「カプリッチョ」と「フーガ」は「4つの小品」として死後にまとめて出版されたものです。カプリッチョは1843 年、フーガは1823 年の作で、これは習作の弦楽四重奏曲変ホ長調の終楽章として書かれたものと言われています。
8.570776 メイエル:弦楽四重奏曲第 5 番,第6 番,第9 番
 1-5.弦楽四重奏曲第 5 番 Op.42(1977)/
 6-8.弦楽四重奏曲第 6 番 Op.51(1981)/
 9-13.弦楽四重奏曲第 8 番 Op.67(1985)
ヴィエニャフスキ弦楽四重奏団
<メンバー>
ヤロスラフ・ゾルニエルチュキ(ヴァイオリン)/
ミロスラフ・ボチェク(ヴァイオリン)/
レフ・バラバン(ヴィオラ)/
マチェイ・マズレク(チェロ)
1943 年ポーランドのクラコフで生まれたメイエル(1943-)は、5 歳からピアノ、11 歳から作曲と音楽理論を学び、その後ペンデレツキとブーランジェの下で更なる研鑽を積みました。現在、ポーランド音楽協会の代表という要職にあり、国の内外に新作を委嘱するなど現代音楽の普及のための活発な活動をしています。この弦楽四重奏曲は、前衛的な作風から新古典的な様相へ移り変わった時期の作品で、1985 年の第8 番などは調性すら感じさせる懐古的な作品となっています。彼自身の言葉によると、幼い頃に自宅で催された室内楽コンサートの懐かしい思い出と、バルトークなどの新しい刺激が組み合わされて、これらの作品が出来上がったのだそうです。この録音がNAXOS デビューとなるヴィエニャフスキ弦楽四重奏団のスパイシーな演奏でどうぞ。
8.570889 ルクレール:ヴァイオリン・ソナタ Op.1 第5 番〜第8 番
 1-3.ヴァイオリン・ソナタイ長調 Op.1-5/
 4-7.ヴァイオリン・ソナタホ短調 Op.1-6/
 9-12.ヴァイオリン・ソナタヘ長調Op.1-7/
 13-17.ヴァイオリン・ソナタト長調 Op.1-8
エイドリアン・バターフィールド(バロック・ヴァイオリン)/
アリソン・マクギリヴレイ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/
ローレンス・カミングス(ハープシコード)
コレルリの開拓したヴァイオリン・ソナタの形式をフランスで更に発展させたルクレール(1697-1764)の作品は、当時の例に漏れることなく通奏低音のパートなどはかなり自由に書かれていて、どのように演奏するかは奏者の判断と技術に委ねられています。既に発売済みの第1 集(8.570888)でその才能の片鱗を見せつけてくれたヴァイオリニストのバターフィールドとマクギリ、ヴレイカミングスの3 人はこのすこぶる単純なスコアから無限の可能性を引き出し、素晴らしい音の饗宴として披露してくれます。即興演奏が当たり前だった時代の音楽は何と伸び伸びと楽しいものなのでしょう。次作も期待しています。
8.570963 シュポア:複弦楽四重奏曲第 1 集
 1-4.複弦楽四重奏曲第1 番ニ短調 Op.65(1823)/
 5-8.複弦楽四重奏曲第2 番変ホ長調 Op.77(1827)
フォード・アンサンブル
<メンバー>
《第1 四重奏団》
ジャニス・グラハム(ヴァイオリン)/
ヘレナ・ウッド(ヴァイオリン)/
アンドリー・ヴィルトヴィチ(ヴィオラ)/
キャロライン・デール(チェロ)/
《第2 四重奏団》ニコル・ウィルソン(ヴァイオリン)

アリソン・ドッズ(ヴァイオリン)/
アレクサンダー・ゼムトフ(ヴィオラ)/
ジュリア・グラハム(チェロ)
ヴァイオリニスト、指揮者としてヨーロッパ全土を席巻したルイス・シュポア(1784-1859)は、その生涯に48 曲の弦楽アンサンブルのための作品を書きました。その中でも特異なものが、ここに収録された「複弦楽四重奏曲」です。楽器の編成はメンデルスゾーンの八重奏曲と同じなのですが、シュポア自身の言葉によると「メンデルスゾーンの作品は2 つの四重奏の協調ではなく、8 つの楽器の全てが同等に書かれているので、意味合いが全く違う」のだそうです。彼がヴァイオリニスト、アンドレアス・ロンベルク(高名なチェリスト、ベルンハルト・ロンベルクの従兄)と弦楽四重奏曲を演奏した時に、「2 つの弦楽四重奏団が共に響きあったらどんなに素晴らしい音楽ができるのだろう」と思いついたのだとか。そんな工夫が凝らされた厚みのある響きをどうぞお楽しみください。2 つの弦楽四重奏団の各々の奏者が紡ぎ出す音。ある時にはぶつかり合い、ある時には溶け合いつつ耳を通り過ぎていく。という稀有な体験があなたを待っています。
8.572254 シンディング:ヴァイオリンとピアノのための作品集第 1 集
 1.カントゥス・ドロリス Op.78/
 2.3 つの悲しき小品 Op.106-1「悲歌」/
 3.ロマンスニ長調 Op.79-1/
 4.アルバムの綴りOp.81-2/5.古い方法 Op.89-1/
 6.セレナーデ Op.89-2/7-9.古風な組曲 Op.10/
 10.3 つの悲しき小品 Op.106-3「アンダンテ・レリジオーゾ」/
 11.ワルツト長調 Op.59-3(第1 稿)/
 12.ワルツホ短調 Op.59-4/
 13.ワルツト長調 OP.59-3(第2 稿)/
 14.エア Op.81-1/15.子守歌 Op.106-2
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)/
クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
2005 年の雪深い10 月のある日、オスロの古い図書館にて、シンディング(1856-1941)の宝石のような小品集を録音することが決まりました。グリーグに比肩するほどの素晴らしい作曲家のはずなのに、留学先のドイツでナチスに協力したため、祖国ノルウェーからは「反逆者」の烙印を押されてしまったシンディング。確かに彼の交響曲はドイツ系の香りがしますが、このヴァイオリンの小品集はノスタルジックでセンチメンタル。まさに北欧の香りがそこかしこに漂っています。わずか数百グラムの古いヴァイオリンとヨハン・スヴェンセンが愛用した古いグランドピアノを使って演奏されたこれらの作品の何と味わい深いこと!ヴァイオリン協奏曲(8.557266)で説得力たっぷりの演奏を披露した若き名手クラッゲルードの冴え渡る技巧と甘やかな表現力はここでも光り輝いています。
8.572390 期待の新進演奏家シリーズイリーナ・クリコヴァ(ギター)
 1-3.ポンセ(1882-1948):ギター・ソナタ第3 番(1927)/
 4.タンスマン(1897-1988):スクリャービンの主題による変奏曲(1972)/
 5-7.ポンセ:子午線のソナチネ(1930)/
 8.ブローウェル(1939-):
  ジャンゴ・ラインハルトの主題による変奏曲(1984)/
 9-12.ホセ(1902-1936):ソナタ(1933)
イリーナ・クリコヴァ(ギター)
2008 年のアレッサンドリアのミケーレ・ピッタルガ国際ギターコンクールで優勝、その才能を全世界に認めさせた才媛、イリーナ・クリコーヴァのデビュー・アルバムです。ここに収録された作品は全て20 世紀になって書かれたもの。古典的なフォルムを備えた曲からジャズ的要素満載の曲まで幅広い表現が求められています。曲の解釈、音色、そして表現力全てにおいて完璧。聴衆の心を捉えて離すことのない強烈な個性を備えた彼女のギターの魅力の片鱗が、この曲集から感じ取れることでしょう。例えば、ラジオ・フランス・ギターコンクールの委嘱作であるブローウェルの「ジャンゴ・ラインハルトの主題による変奏」は、ジャズ的な主題を敢えて古典的な舞曲として変化させたもの。まずは、こういうひねくれた作品に真っ向から挑む彼女の心意気を感じてみてください。
8.570984 リスト:ピアノ作品全集第 30 集イタリアの夜会/パガニーニ大練習曲より 他
 1-6.「イタリアの夜会」〜
  メルカダンテのモティーフによる6 つの慰み
  <春(カンツォネッタ)/ギャロップ/スイスの羊飼い/
  船乗りのセレナード/乾杯 /スペインのジプシーの娘>/
 7-9.パガニーニ大練習曲より S141
 <第1 番前奏曲/第4 番アンダンテ・クワジ・アレグレット/
 第6 番主題と変奏>/
 10.ロッシーニと
  スポンティーニの主題による華麗な即興曲 S150/R29/
 11.ロッシーニの主題による7 つの華麗な変奏曲 S149/R28
ジャンルカ・ルイジ(ピアノ)
リスト(1811-1886)は自身の超絶技巧を誇示するために、同時代の多くの作曲家の作品を自らの手で華麗なピアノ曲へと変貌させました。このメルカダンテのモティーフによる「イタリアの夜会」は1838 年に作曲されたもので、リストがこの曲を演奏することで、当時初演されたメルカダンテの歌劇「誓い」の評判をより一層高めることに成功したと言われます。1840 年代にヴェルディの作品が台頭してくるまでは確かにメルカダンテが一番のオペラ作曲家でした。パガニーニ大練習曲は、曲集の中に有名な「ラ・カンパネラ」を含むもので、きらめくような超絶技巧が散りばめられています。(CDにはS140 と表記がありますが実際はS141 の改訂版による演奏です。ご了承ください)他にはロッシーニとスポンティーニの主題による作品も収録。いずれも13 歳の時に書かれた才気あふれる華麗な作品です。
8.572075 ルエダ:ピアノ作品集
 1.メフィスト(1999)/
 2.ピアノ・ソナタ第 1 番「水の戯れ」(1991)/
 3-11.インヴェンション(抜粋)(2003)/
 12.ピアノ・ソナタ第2 番「ケチャック」(2005)/
 13-26.24 のインターリュード(2003)
アナンダ・スカルラン(ピアノ)
現代スペインで最も精力的にピアノ曲を作っているのは、このヘスース・ルエダ(1961-)ではないでしょうか?とはいえ、彼のピアノ曲はまだまだ録音されることがほとんどありません。そうです!ここに収録された作品を聴いてみてください。例えばあのラヴェルと同名の「水の戯れ」はいかがでしょう。ラヴェルでは七色の色彩を放っていた水が、このルエダの作品では、まるで体中に浴びせかけられるようなな直截的な音楽が楽しめます。インヴェンションでの落ち着かない動きは、まるで小動物を見ているかのよう。全てに広範囲な技巧と絶妙なペダリングを求められる演奏困難な作品ばかりですが、その効果は存分にあらわれています。これはスゴイ。
8.660193-94
(2CD)
バラダ:歌劇「コロンブスの死」
 CD1:1-9.第1 幕/CD2:1-7.第2 幕
クリストーバル・コロン(コロンブス)…ジョン・カッリソン(テノール)/
イザベル女王…ジュディス・ジェンキンス(ソプラノ)/
ベアトリス・エンリケ…カトリーヌ・ミュラー(メゾ・ソプラノ)/
神秘の登場人物…デイヴィッド・オーカールンド(バリトン)/
マルガリート/ヘルナンド/ヴェスプッチ…アルトゥーロ・マルティン(テノール)/
アグアド/ディエゴ/マゼラン…ディミトリー・ラツィヒ(バリトン)/
フェルディナント王…ブレント・ステイター(バリトン)/
インディアンの声…ケイティ・シャクルトン=ウィリアムズ(ソプラノ) 他/
ピッツバーグ・メンデルスゾーン合唱団/
カーネギー・メロン・レパートリー合唱団/
カーネギー・メロン・フィルハーモニー管弦楽団/
ロバート・ページ(指揮)
バラダ(1933−)の問題作「クリストーバル・コロン」(8.660237-38)の続編である「コロンブスの死」の登場です。前作では若干バラダ色が抑えられていましたが、こちらでは冒頭から不気味さ全開。聴き手を時を超えた超現実的な世界へと誘ってくれるのです。コロンブスがインド諸島へ到着したところで終わった前作ですが、こちらはバルセロナに帰還したコロンブスの到着を讃える場面から始まります。しかし少しずつ物語には狂気と幻想が入りこみ、主人公の精神は錯乱していきます。(ここら辺の表現はまさにバラダの面目躍如と言ったところでしょう。)僧による彼のための祈り、時折聞こえてくるインディアンや密林の鳥の声、これらも渾然一体となりますます音楽も混迷の一途を辿るのです。現在一層オペラに力を入れていると語るバラダですが、2009 年もマドリードで新作「Faust-bal」が初演されるなど世界的に注目されていることは間違いありません。
8.660259-60
(2CD)
ヴェルディ:歌劇「マクベス」
 CD1:1-13.前奏曲と第1 幕/13-19.第2 幕/
 CD2:1-5.第3 幕/6-14.第4 幕
マクベス…ジュゼッペ・アルトマーレ(バス)/
マクベス夫人…オルハ・ズラヴェル(ソプラノ)/
バンコー…パヴェル・クディノフ(バス)/
マクダフ…ルーベンス・ペリッツァーリ(テノール)/
マルコム…マルコ・ヴォレリ(テノール)他/
マルキジャーナ・フィルハーモニー管弦楽団/
ヴィンチェンツォ・ベッリーニ・マルキジアーノ歌劇合唱団/
ダニエーレ・カッレガーリ(指揮)
「マクベス」はジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)が33 歳の時フィレンツェのペルゴラ劇場で初演されたオペラで、通算して第10 作となる作品です。1865 年にパリで上演されるにあたり、改訂され、この2007 年のプロダクションも1865 年版のものとなっています。ヴェルディにとって、シェイクスピアの作品を原作として取り上げた最初の作品ですが、原作の素晴らしさを損なうことなく、特にマクベスの野心と動揺、マクベス夫人の雄弁なキャラクター描写には優れたものがあると言えるでしょう。期待の若手バリトン、アルトマーレをタイトルロールに迎えたこの演奏は、隅々まで若さ漲る溌剌たるもの。ベテラン指揮者カッレガーリのツボをおさえた棒さばきもご堪能ください。NAXOS DVD 2.110258 にて映像発売中。
8.508009
(8CD)
\5400
ハイドン:ミサ曲全集
 CD1.スターバト・マーテル/
 CD2.ミサ曲ハ長調「祝福された聖処女マリアの賛美のミサ・チェレンシス」
  (聖チェチリアのミサ)/
 CD3.ミサ曲ト長調「聖ニコライ・ミサ」/
  ミサ曲ニ短調「ネルソン・ミサ」/
 CD4.ミサ曲ハ長調「ミサ・チェレンシス」(マリアツェル・ミサ)/
  ミサ曲ハ長調「よき四季斎日のミサ」(戦時のミサ)/
 CD5.ミサ・ソレムニス「大オルガンミサ」/
  ミサ曲変ロ長調「オッフィーダの聖ベルナルドの賛美のミサ」/
 CD6.ミサ・ブレヴィス/ミサ曲変ロ長調「ハルモニー・ミサ」/
 CD7.ミサ・ブレヴィス(1805 年版)/
    ミサ曲変ロ長調「天地創造ミサ」/
 CD8.ミサ曲変ロ長調「神なる聖ヨハネのミサ・ブレヴィス」(小オルガンミサ)/
  ミサ曲変ロ長調「テレージア・ミサ」
トリニティ・コア/
レーベル・バロック・オーケストラ/
J.オーウェン・バーディック(指揮)…CD1-5,6「ミサ・ブレヴィス」,
CD7「ミサ・ブレヴィス」,
CD8「小オルガンミサ」/
ジェーン・グローヴァー(指揮)…CD6「ハルモニー・ミサ」,
CD7「天地創造ミサ」,
CD8「テレージア・ミサ」
2009 年のハイドン(1732-1809)没後200 年のために8 年間をかけて録音されたミサ曲全集。素朴な味わいの合唱団とオリジナル楽器による管弦楽団の温かみのある演奏がたまりません。一家に1 セット。一度は聴きたい全集です。分売予定は今のところありません。
8.505040
(4CD)
\3300
アーティスト・プロフィール・シリーズ〜ラルフ・ファン・ラート
 8.559285 ジョン・アダムス/8.559360 ジェフスキ/
 8.570442 タヴナー/8.570542 リンドベルイ
ラルフ・ファン・ラート(ピアノ)
20 世紀の精緻なるピアノ曲を集めたファン垂涎のスペシャルBOX の登場です。アムステルダムでピアノを学び、数々の国際コンクールで入賞、とりわけ現代音楽の分野で高い評価を受けているピアニスト、ラルフ・ファン・ラートの芸術の集大成です。彼は多くの作曲家からの信頼も厚く、たくさんの曲を献呈されていて、それらを的確な解釈で表現できる類い稀なる資質を持っていることでも知られ、ここで聴けるリンドベルイの作品集や、ジェフスキの「不屈の民の主題による変奏曲」などは、他の演奏を圧倒するほどの迫力を備えています。現代のピアノ作品を味わいたい人にもうってつけのBOX です。

DACAPO 1CD¥2000

8.226034 ルーザス(1949-):コンチェルト
 1.コンチェルト・イン・ピーシズ「パーセル変奏曲」/
 2.ヴァイオリン協奏曲第1 番/
 3.モノドラマ「劇的三部作 II」
エーリク・ヘイド(ヴァリオリン)/
マティアス・ロイメルト(パーカッション)/
オーフス交響楽団/
トマス・ソンダーガード(指揮)
ルーザスは現代のスカンジナビア音楽界において、最も注目される作曲家の一人です。確かに彼の管弦楽作品は世界中の聴衆に大きな衝撃を与えるほどのパワーを持っています。さて、まずCD をかけてみましょう。すぐさまお部屋一杯に広がる鮮やかな音の世界に驚いてしまうことでしょう。1995 年のプロムス・ラスト・ナイトで初演された「パーセル変奏曲」は、ブリテンの「青少年のための音楽入門」に似た形式を持った作品で、各々の楽器が縦横無尽に活躍するという面白く派手な音に満ちていて、初めてオーケストラに接する人が感動してしまうこと間違いありません。「ヴァイオリン協奏曲」はヴィヴァルディを思わせますし、「モノドラマ」はシューベルトの作品から想を得たもので、どれもが力に満ちた一聴に値する作品です。
6.220528/9
(2SACD Hybrid)
\4600
ルーズ・ランゴー(1893-1952):
 CD1:
  1.イン・テネブラス・エクステリオレス BVN 334/
  2.メシス BVN 228/
 CD2:メシス BVN 228(続き)
フレミング・ドライズィヒ(オルガン)/
フォル・フルー・カントーリ
10 歳よりオルガンを学び、20 歳代にはコペンハーゲンの教会でオルガニストの助手を務めていたランゴーは、結局のところオルガニストにはなれなかったものの、1930 年代にこのような素晴らしいオルガン作品を書きました。多岐に渡る作風で知られるランゴーですが、これらのオルガン作品は前期ロマン派風の美しい旋律を湛えた耳馴染みのよいものです。3 部に分かれた全曲を彩る静謐な美しさがたまりません。オルガンのドライズィヒはロマンティックな音色の中に筋肉質な技巧を煌めかせた壮大な演奏を聴かせます。
8.226063
¥1790
ホルンボー(1909-1996):ヴァイオリンとピアノのための作品集
 1.ヴァイオリン・ソナタ第 2 番 Op.16(1939)/
 2.ヴァイオリン・ソナタ第 3 番 Op.89(1965)/
 3.ヴァイオリン・ソナタ第 1 番(1935)/
 4.ヴァイオリン・ソロのための「回顧録」(1990)/
 5.独奏曲(1929)/
 6.バガテル第 1 番「アラベスク」(1928)/
 7.ハイドゥク Op.193(1993)
ヨハネス・セー・ハンセン(ヴァイオリン)/
クリスティーナ・ビョルケー(ピアノ)
ホルンボーのヴァイオリン作品全集の登場です。3 曲のヴァイオリン・ソナタを中心にして、他に一握りの小品を含んだこの曲集は、彼の長い経歴のほぼ全域をカヴァーしています。彼の音楽の根底には、彼が影響を受けたバルカン諸国とトランシルヴァニアの民謡や、デンマークの伝統音楽があり、現代的な感覚の中にそれらの鄙びた響きが見え隠れするのがたまらない魅力となっています。「ハイドゥク」とは17 世紀から19 世紀頃のバルカン半島を席巻した無法者、追いはぎ、または自由の闘士の総称。自由で荒々しい盗賊たちを見事に音で描いています。
8.226089 ノアゴー(1932-):ピアノ作品集
 1.動物たちの協奏曲/
 2.コブ・ウィーバーと道の途中の他の秘密/
 3.9 人の友人たち/4.フラグメント I-IV/
 5.9 つの習作Op.25b/6.4 つのスケッチ Op.25a
エリック・カルトフト(ピアノ)
様々に作風が変化することで知られるデンマークの作曲家ノアゴーにとっては、ピアノ音楽も重要なスタンスを占めているジャンルです。このアルバムには、ほぼ50 年に渡る彼の創造の軌跡を収録。「動物たちの協奏曲」ではカメがタンゴのステップを踏んでいたり、鳥がビートルズとおぼしきメロディを歌っていたりと、メシアンそこのけの興味深い作品となっています。他の作品も、一見無機質に見える音の連なりになかなか味のあることが隠されていたりして、ひとときも耳を離す暇がありません。
8.226521 クリステンセン(1955-):夢をなくした断片のエコー
 1.ハタス女王の後光…
  バス・クラリネット、パーカッション、コンピューターのための/
 2.夢をなくした断片…
  ヴァイオリンとコンピューターのための/
 3.東方の夢の断片とエコー…
  バス・クラリネットとコンピューターのための/
 4.エコーと断片…コントラバスとコンピューターのための/
 5.東方の夢…バス・クラリネットとコンピューターのための/
 6.アクサラ…バス・クラリネット、
  パーカッション、ヴァイオリン、コントラバスとコンピューターのための
コンテンポラネア
常に詩的で劇的な音楽を作り出すデンマークの現代作曲家、クリステンセンの電子音を駆使した作品集です。ここに収録された作品のほとんどは、アンサンブル「コンテンポラネア」との共同作品で、初演はライヴで行われた後にデジタル録音されたというものです。どれもが不可思議な音響の世界を描き出し、サウンドの可能性を極限まで広げています。癒し系ではなく、アクティヴな音が部屋一杯に広がります。おためしください。
8.226533 ルンドビー=イェーガー(1964-):室内楽作品と歌曲集
 1.オッフェルトリウム/2.3 つの中国のテキストによる7 つの舞台/
 3.2 楽章による三重奏曲/4.3 楽章によるエレメント/5.3つの歌
ヘレーネ・ギェリス(メゾ・ソプラノ)/
デンマーク・チェンバー・プレイヤーズ/
セアン・エルベック(ヴァイオリン)/
ヤコブ・ヴェスト(ピアノ) 他
1964 年オーデンセ生まれの作曲家、ルンドビー=イェーガーの作品集です。カール・ニルセン・アカデミーとコペンハーゲン王立音楽院でピアニストとして学んだ後、ロンドンに行き更に研鑽を重ねました。コペンハーゲンで教会音楽やオルガン曲を発表する傍ら、オペラ、管弦楽曲など様々な作品を書き、デンマーク内外で高く評価されています。ここに収録されたのは室内楽曲と声楽曲で、単純な形式の中に新しいメロディを取り入れた独特の雰囲気を持つものです。混沌とした音の連なりに心の安寧を見出す人のための「オッフェルトリウム」、草原を渡る風のような涼しげな「中国のテキストによる〜」、など雰囲気あふれる作品群と言えるでしょう。

CPO 1CD¥2600

999424-2
¥2390
ワインガルトナー(1863-1942):ヴァイオリン協奏曲 Op.52 ト長調/
シューベルト:交響曲ホ長調 D729(ヴァインガルトナー編)
ロラン・アルブレヒト・ブロインガー(ヴァイオリン)/
カイザースラウテルンSWR 放送管弦楽団/
アルン・フランシス(指揮)
シューベルトの「未完成交響曲」と言えば、普通はロ短調の有名な曲を指しますが、実はまだ他にも4 曲ほど存在します。この、昔の通し番号で言うと第7 番にあたる曲も未完成、それも残されているのはほとんど単旋律のスケッチだけというものです。何人かの人がオーケストレーションを試みていますが、とりわけ有名なのはこのワインガルトナーによるものです。作曲家としても知られる彼による編曲のすばらしさは、すでに折り紙つきの評価が与えられているもので、ワインガルトナーがどれだけシューベルトに敬意を払っていたかがつぶさにわかることでしょう。クライスラーのために作曲されたヴァイオリン協奏曲も現代的で華麗な響きに満ちた名作です。
777297-2 テレマン(1681-1767):1731 年の6 つのソロ・カンタータ集
 1.第1 カンタータ TVWV 20:17/
 2.第2 カンタータ TVWV 20:18/
 3.第3 カンタータ TVWV 20:19/
 4.第4 カンタータ TVWV20:20/
 5.第5 カンタータ TVWV 20:21/
 6.第6 カンタータ TVWV 20:22
マリア・ジョーンズ(ソプラノ)…2.3.6/
クラウス・メルテンス(テノール)…1.4.6/
レサミ・ド・フィリッペ/
ルドガー・レミー(指揮)
バッハの弟子でもあり、記譜学者、そしてオルガン奏者でもあったヨハン・フリードリッヒ・アグリコラ(1720-1774)が、1752年にテレマンにあてて書いた最初の手紙の中に「あなたの6 つのカンタータはこの時代において、美しさにおいても、作曲法においても、一番私の心を動かした音楽です。」と賛辞が書かれています。才能ある若き作曲家の心をそれほどまでに感動させたという6 つのカンタータをクラウス・メルテンスをはじめとした名手たちの演奏でお楽しみください。無尽蔵の感動は250年以上たった現代でも決して変わることはありません。
777302-2
(SACD ハイブリッド)
\3300
ヴェラチーニ(1690-1768):序曲と協奏曲集第 1 集
 1.序曲第 2 番ヘ長調/2.序曲第 4 番ト短調/
 3.ソナタ第 6 番イ短調/
 4.ソナタ第 7 番イ長調/5.ヴァイオリン協奏曲イ長調
ラルテ・デラルコ(オリジナル楽器使用)/
フェデリコ・グリエルモ(ヴァイオリン&指揮)
フィレンチェの薬剤師の息子として生まれたヴェラチーニは、なかなか血気盛んな人だったらしく、ある時歌手たちとの論争に巻き込まれ何と3 階席から飛び降り、その時のケガが元で一生足が不自由になってしまったほどでした。そのせいか「頭がおかしい奴"capo pazzo" 」とあだ名されたりもしましたが、彼自身がヴァイオリンの名手だったこともあり、その作品は非常に聴き応えのあるものとなっています。彼はイタリアだけでなくドレスデンやロンドンでも活躍し、ヴァイオリンを演奏したり自作の歌劇を発表したりと充実した人生を送ったようです。そんな彼の作品を名手フェデリコ・グリエルモとラルテ・デラルコの自由自在な演奏でお楽しみください。CPO レーベルでは久しぶりとなるSACD ハイブリッドの高音質録音も魅力的です。
777359-2
\2000
J.S.バッハ(1685-1750):トリオ・ソナタ集
 1.オルガンのためのトリオ・ソナタ BWV 525/
 2.オルガンのためのトリオ・ソナタ BWV 527/
 3-5.3 つのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ BWV1027-1029
カメラータ・ケルン(オリジナル楽器使用)
2009 年に設立30 周年を迎えるカメラータ・ケルンの最新録音です。これらの作品は、本来はオルガン、およびヴィオラ・ダ・ガンバのために書かれたものですが、ここでは彼らが独自にアレンジした版を用いたとても興味深いものです。BWV525 と527は本来オルガンの手鍵盤と足鍵盤の三声部で演奏される曲で、これまでにも様々なアレンジによって演奏されていますが、カメラータ・ケルンによる編曲は非常に考え抜かれたもので、バッハのスタイルに無理なく沿いながらも、斬新な味付けがなされており、バッハの音楽の可能性を極限まで引き出してた編曲として高く評価されるものです。
777412-2 ウェッツラー(1870-1943):交響的作品集
 1.ヴィジョン Op.12/
 2.アッシジの聖フランチェスコの伝説 Op.13
ロベルト・シューマン・フィルハーモニー管弦楽団/
フランク・ベールマン(指揮)
ヘルマン・ハンス・ウェッツラーは 1870 年にフランクフルトで生まれて、アメリカで成長しました。研究のため一度ドイツに戻り、その後はニューヨークに行き、アメリカの音楽界になくてはならない人となったのです。1904 年に指揮者としてデビュー、1905 年にヨーロッパに戻りましたが、1935 年にナチスの迫害のため彼の作品が演奏禁止となり、再びアメリカへと逃れざるを得ませんでした。現在では彼の作品はほとんど忘れ去られてしまいましたが、今回のリリースによりこの素晴らしい作品が復興されるのを目の当たりにできることでしょう。
777456-2
\2000
ヴァインベルク(1919-1996):ヴァイオリンとピアノのための作品集第 1 集
 1.ヴァイオリン・ソナタ第 4 番 Op.39/
 2.ヴァイオリン・ソナタ第 5 番 Op.53/
 3.ヴァイオリンとピアノのための3 つの商品
シュテファン・キーパル(ヴァイオリン)/
アンドレアス・キーパル(ピアノ)
スタインウェイD モデル使用
ショスタコーヴィチの親友であり、完璧なる理解者とされるヴァインベルクのヴァイオリン作品集です。ここに収録されたソナタは、第4 番は確かにショスタコーヴィチの影響を受けてはいるものの、第5 番における独創性はヴァインベルクが到達した境地とも言えるものでしょう。ユダヤの伝統音楽にしっかりと根ざした幅広く歌うメロディ、考え抜かれた楽曲の構成、とりわけ終楽章におけるデモーニッシュなフーガなど、ヴァインベルクの作品における最高峰と呼んでも差支えないでしょう。
777459-2
(2SACD Hybrid)
\5200
J.S.バッハ(1685-1750):クリスマス・オラトリオ BWV248 ヴェロニカ・ヴィンター(ソプラノ)/
ヴィーブケ・レームクール(アルト)/
ヤン・コボウ(テノール)/
マルクス・フライク(バス)/
ライニッシェ・カントライ/
ダス・クライネ・コンツェルト/
ヘルマン・マックス(指揮)
いつもなら、どちらかと言うと「地味な分野」の音楽・・・バッハやベートーヴェンの影に隠れてしまった音楽家たちの作品を黙々と録音しているバロック、古典派マニアの救い主、ヘルマン・マックス&ダス・クライネ・コンツェルトの最新録音は、何とバッハのクリスマス・オラトリオです。彼らの渋い良い仕事はこの超名作でも全く変わることなく、恐ろしいほどに誠意溢れる好演を聴かせます。全編喜びに満ちた輝かしい作品を彩る合唱とソリストたちの歌声、鍛え抜かれたオーケストラの贅肉のない見事な響き。これぞ今年最高のクリスマス・プレゼントとなることでしょう。SACD フォーマットに収録された極上の音質も魅力的!
777455-2
\2600
ハンブルクの聖なる音楽集 1600-1800 年
 ヨハン・マッテゾン(1681-1764):
  クリスマス・オラトリオ「偉大なる御子」
スザンヌ・リューデン(ソプラノ)/
ネレ・グラムス(ソプラノ)/
アンネ・シュミット(メゾ・ソプラノ)/
メリッサ・ヘグニー(メゾ・ソプラノ)/
ゲルト・トュルク(テノール)/
ティロ・ダールマン(バス)/
ケルン・アカデミー/
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレン(指揮)
オラトリオ「愛に満ち、かつ辛抱強いダヴィッド」(777360-2)に続くマッテゾンのオラトリオです。この作品は、テキストこそオリジナルではありませんが(恐らく1707 年にラインハルト・カイザーが作曲、上演したものと同じ)、キリストの誕生を描いた感動的なもの。どちらかというとオペラに近く、合唱と同じくらいにアリアとレチタティーヴォに重きが置かれ、常に劇的な書法で書かれています。またホルンとトランペットを同時に使うのは、他のマッティゾンの作品には決してみられないやり方。極めて特色ある作品と言えるでしょう。
777487-2
\2000
オルガン・クリスマス
 オルガン・ソロと二重奏作品集、
  ヘンデル、モランディ、シュナイダー、
  ヴィドール、デュボア、ラーンドルファー、ベルティング、
  マコナヒー、パウエル、キャラハンの作品
ベアトリス=マリア・ヴァインベルガー&
ゲルハルト・ヴァインベルガー(オルガンドイツ・ロッゲンブルク教会)
オルガンの敬虔なる響きで迎えるクリスマス!なんと心躍ることでしょう。ここで演奏している奏者の一人、ゲルハルト・ヴァインベルガーはcpo のバッハ・オルガン作品全集録音という偉大なる業績でドイツのレコード批評家賞を獲得。今作では妻であるマリア・ベアトリスとともに様々な作曲家による作品を演奏しています。オルガンはドイツの由緒あるロッゲンブルク教会のもの。3 段の手鍵盤、48 のレジスタ(音の切り替え)を有する壮麗な楽器です。バロックの作品と現代的な作品がバランスよく配置された聴き応えのある選曲も嬉しい限りです。
777393-2
\2000
ミチェスラフ・ヴァインベルク(1919-1996):
 弦楽四重奏曲集第 3 集
  1.弦楽四重奏曲第 6 番/
  2.弦楽四重奏曲第 8 番/
  3.弦楽四重奏曲第 15 番
ダネル四重奏団
どうしてもショスタコーヴィチとの共通性ばかりに目がいくヴァインベルクの音楽。今回もそんな印象を与えつつ、ひっそりと心の隙間に忍びこむような、いわば「魔性の世界」へとあなたを誘います。第6 番はまだ彼の活動の初期、ソビエト時代に書かれた作品。一度演奏禁止になったためか、彼は9 年もの間、弦楽四重奏曲を書くのをやめてしまいました。その第7 番からこれまた10 年以上経過後、ようやく書きあげられた第10 番の弦楽四重奏曲は、最初単一楽章で書かれたものの、1959 年に3 つの楽章に分割され、新たな表情を見せることになります。1980 年に作曲された第15 番は、彼の弦楽四重奏曲の中でも白眉とされるもの。ロシア音楽の持つ独特の鬱々とした雰囲気を愛する人にはたまらない1 枚となること間違いありません。
777436-2
(2CD)
\4000
コルンゴルト(1897-1957):室内楽作品集
 1.弦楽四重奏曲第 1 番 Op.16/
 2.弦楽四重奏曲第 2 番 Op.26/
 3.弦楽四重奏曲第 3 番 Op.34/
 4.ピアノ五重奏曲 Op.15
アロン四重奏団/
ヘンリ・シグフリッドソン(ピアノ)
最近、復興著しい作曲家コルンゴルトですが、彼のオペラやヴァイオリン協奏曲は耳にすることがあっても、なかなか室内楽作品までは聴く機会がないのではないでしょうか?しかし彼自身は室内楽のジャンルを心から愛していて、その生涯に様々な愛らしい作品を生み出しました。彼の大管弦楽作品は、とろけるような和声と華麗なオーケストレーションが特徴ですが、室内楽を書く時にもその作風を抑制することはなく、出来上がった作品も常に大規模な編成を念頭に置いた「凝縮された管弦楽」の味わいを持っています。まるでブルックナーの弦楽五重奏を思わせる濃厚さと、透明な美しさを併せ持つ独特な音をお楽しみください。
777443-2
(SACD Hybrid)
\3300
ヴィドール(1844-1937):
 オルガンとオーケストラのための作品集
  1.オルガンとオーケストラのための交響曲 Op.42/
  2.オルガンとオーケストラのためのシンフォニア・サクラ Op.81
クリスティアン・シュミット(オルガン)…バンベルク・コンサート・ホールのオルガン/
バンベルク交響楽団/
シュテファン・ソルヨム(指揮)
「オルガンのための交響曲」がよく知られているヴィドールですが、彼は「オルガンと管弦楽のための作品」もいくつか残しています。父がオルガニスト、祖父がオルガン建造職人という、まさに「オルガニストになるために生まれてきた」と言っても過言ではないヴィドールは、迷うことなくその生涯をオルガンのために捧げたと言えるでしょう。パリのサン・シュルピス教会で65 年間オルガニストを務める傍ら、パリ音楽院でオルガンと作曲の指導にあたり、マルセル・デュプレなど才能ある音楽家を多数育てあげました。ここに収録された2 つの作品は、まさに天上の響きを有した壮麗なもの。簡潔な書法と、あえて複雑さを避けた対位法は、曲に清冽な響きをもたらしています。SACD ハイブリッド盤の特製をいかした、余裕のある音響は、この豊かな響きを余すことなく捉えることにも成功しました。
777467-2
\2000
ロイプケ(1834-1858):ピアノとオルガン作品全集
 1.ピアノ・ソナタロ短調/2.スケルツォニ短調/
 3.マズルカホ長調/
 4.オルガンのためのアダージョホ短調/
 5.トリオ変ホ長調/
 6.オルガン・ソナタハ短調「詩篇第 94 番」
パオロ・マルツォッキ(ピアノ…スタインウェイ)/
ルカ・スカンダリ(オルガン…フリードリヒ・ラデガストのオルガン)
たった 24 歳という短い生涯を全速力で駆け抜けた作曲家、オルガニスト、ピアニスト、ユリウス・ロイプケを御存知でしょうか?彼はオルガニストの父親のもとで育ち、ベルリン音楽院で学びました。ハンス・フォン・ビューローの薦めで、22 歳の時にフランツ・リストに師事するためにワイマールへ出立。しかし、元々病弱であった彼は肺の病を得て、転地療法を繰り返すも、24 歳の若さでこの世を去ってしまいます。その時リストは、若くして散った才能を悼み、ロイプケの父親に心のこもった手紙を書いたと言われています。彼の残した作品は数少ないものの、どれもが素晴らしい才能の昇華であり、とりわけピアノ・ソナタは管弦楽作品かと思うほどの色彩豊かな概念に彩られた音楽です。オルガン・ソナタはリストやワーグナーの影響がありありと見て取れるユニークな作品。もっと聴かれてもよい名作です。
777478-2
\2000
リスト(1811-1886):
 巡礼の年第 1 年「スイス」/ピアノ・ソナタロ短調
ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)
OEHMS レーベルに黙々とベートーヴェンのソナタ全集を録音するかと思えば、他のレーベルで、ひっそりとケックランのピアノ作品を録音してしまう・・・実はCPO にミヨーも録音しているぜ!そんなハイパーピアニスト、コルスティックのCPO最新録音は、何とリストの作品集。巡礼の年第1 年「スイス」はリスト自身、超絶技巧ピアニストから内面を重視する音楽家へと変貌する時期の作品で、演奏するためには超絶技巧と深い感情移入の両方が求められるピアニスト泣かせの曲。ロ短調ソナタも、初演時大論争を巻き起こしたほど、捉えどころの難しい作品。もちろんコルスティックはそんなリスト作品を演奏するための理想的な条件を備えています。彼は作品に一切の妥協を許さず、どんな曲でも自らの世界へ引きずりこみ、誠実極まる演奏を聴かせてくれる人。文句なしのリストが楽しめます。
777479-2
\2600
ワーヘナール(1862-1941):交響詩集
 1.序曲「じゃじゃ馬ならし」 Op.25/2.夏の生活 Op.21/
 3.サウルとディヴィッド Op.24/
 4.ロマンティックな間奏曲 Op.13/5.フリスヨフの海の旅 Op.5
北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団/
アントニー・ヘルムス(指揮)
歴史に埋もれた作曲家を積極的に紹介するレーベル CPO から、また興味深い人の作品がリリースされます。オランダの作曲家ワーヘナールは、ディーペンブロックと共にオランダの近代音楽の創立者として名高く、ごく一部のファンの間では大変人気があるのですが、残念ながら、ほとんどの人には名前すら覚えてもらっていないのが実情です(名前の綴りからワーグナーと間違えられてしまったことも実際にありました)。活躍の初期はバッハを踏襲したオルガン作品などを書いていましたが、彼の本領はオーケストラ作品です。当時の例に漏れず、巨大で精緻なオーケストレーションに彩られた華麗なもので、例えば「じゃじゃ馬ならし」で見られる豪壮な表情は、まさに後期ロマン派まっただなかの音の渦に巻き込まれているかのようです。
777480-2
\2600
スッペ(1819-1895):1 幕の喜歌劇「スペードの女王」 アンジャラ・イングリッド・バルツ(メゾ・ソプラノ)/
モイカ・エルトマン(ソプラノ)/
アンネリ・フェファー(ソプラノ)/
トーマス・デウォルド(テノール)/
トム・エリク・リー(バリトン)
WDR 放送管弦楽団&合唱団
ミハイル・ユロフスキ(指揮
夥しい数のオペレッタを書いたスッペですが、現代では、ごく一部の序曲などを除いては、その作品が演奏されることはほとんどありません。この喜歌劇「スペードの女王」もそんな作品。もちろん台本は1835 年にプーシキンが書いたもので、50 年後にチャイコフスキーも美しいオペラを作ったことは御存じのとおりです。しかしあのシリアスな題材がオペレッタとは・・・・。ここで聴ける音楽は強烈に明るく生気を帯びています。残念ながらこの作品、普遍の人気を獲得することは叶いませんでしたが、ウィーン風の感傷性とイタリア風の底ぬけの明るさは、一度聴いたら忘れられないほどの強い印象を与えてくれることは間違いありません。
777516-2
(7CD)
\9500→¥8790
ヴィラ=ロボス(1887-1959):交響曲全集
CD1.
 交響曲第1 番&第11 番(999568-2)/
CD2.
 交響曲第2 番&ニューヨーク・スカイライン・メロディ(999785-2)/
CD3.
 交響曲第3 番&第9 番、序曲「そのような男」(999712-2)/
CD4.
 交響曲第4 番&第11 番(999525-2)/
CD5.
 交響曲第6 番&第8 番、弦楽のための組曲(999517-2)/
CD6.
 交響曲第7 番&シンフォニエッタ第 1 番(999713-2)/
CD7.
 交響曲第10 番「アメリンディア」(999786-2)
SWR シュトゥットガルト放送交響楽団/
カール・セント=クレア(指揮)
全てのヴィラ=ロボス・ファンが狂喜乱舞する迫力の BOX セットの登場です。「ブラジル風バッハ」のエキゾチックな魅力に取りつかれたら次はこれ。マーラー張りの大管弦楽で鳴らすラテンアメリカの魂の音楽。20 世紀の最も創造的な音楽がここにあります。指揮者は最近素晴らし過ぎるワーグナーのリング・ツィクスルで、聴衆をうならせたカール・セント=クレア。ここまで徹底的にスコアを解明してくれると、何とも清々しいではありませんか。
999840-2
\2000
ブラームス(1933-1897):歌曲全集第 9 集
 1.ジプシーの歌 Op.103/
 2.5 つのリート Op.106
  <セレナード/湖上で/
   菩提樹に霜が降りて/私の歌/さすらい人>/
 3.5 つのリート Op.107
  <おごる女に/サラマンドラ/おとめは語る/
   ねこやなぎ/おとめの歌>/
 4.4 つの厳粛な歌 Op.121
イリス・フェルミリオン(メゾ・ソプラノ)/
ユリアーネ・バンゼ(ソプラノ)/
アンドレアス・シュミット(バリトン)/
ヘルムート・ドイチュ(ピアノ)
およそ 4 年前に第8 集がリリースされたきり、以降全く音沙汰のなかったcpo のブラームス歌曲集の第9 集がようやくリリースとなりました。今作は最晩年に書かれた4 つの歌曲集を収録。これでこのシリーズも完結となります。ブラームス自身、大切にしてきたハンガリー民謡を用いた「ジプシーの歌」をはじめ、彼の後期作品が持つ独特の重苦しくも美しい雰囲気を備えた作品群です。とりわけ、63 歳の誕生日に完成された「4 つの厳粛な歌」の深く内省的な死生観を受けとめるためには、聴く側も何かしらの心構えが必要であると言えるでしょう。これらの歌を歌うのは、現在最もドイツ・リートに精通している3 人の名歌手。ヘルムート・ドイチュの説得力あるピアノも含め、これ以上望むものはありません。一生の宝物として大切にしたい全曲盤と言えるでしょう。
999971-2
\2600
アウリス・サッリネン(1935-):
 交響曲第 6 番 Op.65「ニュージーランドの日記より」/
 チェロ協奏曲 Op.44
ジャン・エリック・グスタフソン(チェロ)/
ノルシェーピング交響楽団/
アリ・ラシライネン(指揮)
1935 年、フィンランド生まれの作曲家サッリネン。北欧を代表する彼の作品は意外なほど多くリリースされているので、その気になれば色々と聴き比べができる、ある意味恵まれた作曲家でもあります(cpo からもすでに6 枚のCD が出ていて、多くのファンを獲得するのに大いなる貢献をしています)。1947 年に作曲されたチェロ協奏曲はバリバリの技巧を駆使した力強い音楽。バックのオーケストラも4 本のホルンなどの金管楽器からハープ、チェレスタまで多彩な楽器を用いた豊かな音響が楽しめるスペクラキュラーなものとなっています。彼の交響曲の中で最も長大な第6 番は「ニュージーランドの日記より」という副題を持ち、ニュージーランドを訪れた際の印象が盛り込まれた、思いのほか叙情的な部分も持つ聴き応えのある曲です。

MYRIOS CLASSICS

「全ての音楽には始まりと終わりがある」・・・そんな言葉をコンセプトに2009 年に設立されたMYRIOS CLASSICS(MIRIOS はギリシャ語で"無限大"の意)。現在35歳の若きレーベル創立者シュテファン・カーエンは幼い頃から音楽に親しみ、常に音楽テープを友として成長、デュッセルドルフでサウンド・エンジニアの技術を学び、並行してロベルト・シューマン大学にて音楽学も究めています(実は日本の某有名ゲーム会社にてサウンドクリエーターとして活躍していたという異色の存在でもあります)。良い音楽を高音質、高品質のフォーマットでリスナーに届けるためにレーベルを立ち上げたという彼の思いを伝えるために、最初のリリースとして選ばれたのが、ヴィオラの名手タベア・ツィマーマンのソロ・アルバムとアルテ・ムジク・ケルンのアンサンブル・アルバムの2 種類です。これらはマニアックなユーザーの耳を存分に満足させるもので、とりわけSACD ハイブリッドで収録されたタベアのヴィオラの艶やかに濡れそぼった音色は、この上ない強いインパクトを与えてくれるはずです。「納得の音のみをアルバムとして制作する」ため、莫大なリリースは望めませんが、完成度の高い1 枚の出現を今か今かと待つ楽しみを与えてくれそうな期待のレーベルです。
MYR002
\2600
ROMA
 1.ボンポルティ(1672-1740):ソナタニ短調 Op.1-5/
 2.ストラデッラ(1644?-1682):シンフォニア 22 番ニ短調/
 3.カルダーラ(1670?-1736):室内ソナタニ短調/
 4.コリスタ(1629-1680):トリオ・ソナタハ短調/
 5.ボンポルティ:ソナタト長調 Op.2-10/
 6.レーヴェンスロフト(1650-1708):ソナタイ長調/
 7.マンネッリ(1640-1607):ソナタ第9 番ト短調「ラ・パヌッツィ」Op.2/
 8.ロナティ(1645?-1710?):ソナタ第8番/
 9.マンネッリ:ソナタ第6 番ハ長調「ラ・ヴェルドーニ」Op.2/
 10.ルリエール(1662?-1700?):室内コンチェルトヘ長調
阿部千春(ヴァイオリン)/
アルテ・ムジーク・ケルン
2006 年にチェリストのクラウス=ディーター・ブラントによって設立されたオリジナル楽器によるアンサンブルです。すでに2 枚アルバムをリリースしていますが、どちらも入手困難でファンをやきもきさせています。このアルバムでは日本を代表するバロック・ヴァイオリンの名手、阿部千春さんが参加。ニュアンス豊かな調べを奏でています。ここに収録された作曲家のほとんどは、現在では忘れられてしまった人たちばかりですが、彼らの作品の何と躍動的で美しいこと!素晴らしい録音技術に裏打ちされた弦楽器の滑らかな音にも感激です。部屋一杯に馥郁たる香りが広がります。
MYR003
(SACD Hybrid)
\2600→¥2390
無伴奏
 1-4.レーガー(1873-1916):無伴奏ヴィオラ組曲 Op.131D より
   第1 番ト短調/
 5-10.J.S.バッハ(1685-1750):
  無伴奏チェロ組曲(ヴィオラ編) 第1 番ト長調/
 11-14.レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲Op.131D 第2 番ニ長調/
 15-20.J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第 2 番ニ短調/
 21-24.レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲Op.131D 第3 番ホ短調
タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ…1980 年 エティエンヌ・ヴァトロ製)
「ヴィオラの名手には何故女性が多いのだろう?やはり母の胸に抱かれているような安心感があるから?」そんな思いに捉われてしまいそうな魅惑的なこの1 枚。ジャケ裏の彼女の至福の表情をぜひご覧ください。タベア・ツィンマーマンの初のソロ・レコーディングとなるこのアルバムには、彼女が精魂こめて奏でた音の一つ一つが大切に映し込まれています。オーケストラやアンサンブルとは全く違う孤高の世界がここにあるかのようです。バッハとレーガーの作品の間にはおよそ200 年近くの隔たりがありますが、悠久の時の流れをいとも容易く飛び越えた表現力にも驚く他ありません。本当に音楽を愛する人にぜひお聴きいただきたい至高の響きです。

TOCCATA 1CD¥2600

TOCC0012 合唱作品集〜ヴィクトリア女王を讃えて
 1.グッドハート(1866-1941):女王陛下は銀の玉座の上で/
 2.サマヴェル(1863-1937):共に祝福を/
 3.ロイド(1849-1919):海で千年の歴史を/
 4.エルガー(1857-1934):彼女が不動の星の下に/
 5.スタンフォード(1852-1924):西風の外で/
 6.ブリッジ(1844-1924):堂々たる一日の不可思議/
 7.ステイナー(1840-1901):花の女王/
 8.ウッド(1866-1926):世紀の最後から2 番目/
 9.マッケンジー(1847-1935):知恵と善と恩寵/
 10.パリー(1848-1918):偉大さと共に/
 11.ディヴィース(1869-1941):世界は称賛に満ちている/
 12.マーティン(1926-):彼女のマントの裳裾は海岸地帯まで/
 13.パラット(1841-1924):ヴィクトリア女王陛下の大勝利
スピリタス室内合唱団/
エイダン・オリヴァー(指揮)
1899 年のヴィクトリア女王の80 才の誕生日を祝うためその時代の主要な作曲家および詩人のうち13 名が選ばれこれらの厳粛な合唱作品を造り上げました。これらはエリザベス王朝期の注目すべきマドリガル選集である1601 年に出版された《オリアーナの勝利》に模して作られ100 部だけの限定版として公表されたのです。19〜20 世紀にかけてのイギリス音楽の魅惑的なスナップ写真とも言える合唱作品の玉手箱のような曲集です。無伴奏合唱の荘厳で透明な響きには心が洗われる思いがします
TOCC0041
¥2390
タイチェヴィチ(1900-1984):ピアノ作品全集
 1-7.7 つのバルカンの踊り/
 8-12.5 つの前奏曲/13-25.メジムリェ郡の歌から/
 26-27.ソナチネ第 1 番/28-32.セルビアの踊り/
 33.ハ短調の主題による変奏曲/34-39.子供のために/
 40-42.ソナチネ第 2 番/43-48.2 つの小組曲/
 49-53.若人のために/
 54-59.6 つの小品/60.タバチュールの音楽
ラドミラ・ストヤノヴィチ=キリルク(ピアノ)
南東ヨーロッパの小国セルビアにおいて、最も重要とされている作曲家、マルコ・タイチェヴィチ。ザグレブ、プラハで学び、ウィーンではヨーゼフ・マルクスに師事したという、この知られざる作曲家の珍しいピアノ作品全集です。バルカン半島の民族音楽から想を得た彼の作品は、どことなくバルトークを思わせる躍動的な部分と、どこか郷愁を帯びたメロディが交錯したミステリアスなものです。演奏するストヤノヴィチ=キリルクはセルビアのピアニスト&教師で、タイチェヴィチの研究家でもあり、現代音楽のアンサンブルも非常に得意としている才媛です。
TOCC0046 ボリス・チャイコフスキー(1925-96):歌曲集と室内楽曲集
 1-4.ヨシフ・ブロツキーによる4 つの詩/
 5-6.キップリングから/7-9.弦楽三重奏曲/
 10-11.ミハイル・レルモートフによる2 つの詩/
 12-13.バラライカとピアノのための2 つの小品/
 14-21.プーシキンによる叙情歌
オルガ・フィロノーワ(ソプラノ)/
スヴェトラナ・ニコラーエワ(メゾ・ソプラノ)/
キリル・エルショフ(バラライカ)/
オルガ・ソロフィエワ(ピアノ) 他
チャイコフスキーと言っても、あの「悲愴交響曲」の作曲家ではありません。モスクワ音楽院でピアノをレフ・オボーリン、作曲をヴィッサリオン・シェバリーン、ニコライ・ミャスコフスキー、ドミートリイ・ショスタコーヴィチに師事し、20 世紀後半のロシアを代表する作曲家となりました。名チェリスト、ロストロポーヴィチは彼の作品を高く評価し、アメリカにも紹介したのですが、残念ながらアメリカでの評判はイマイチでした。しかし最近では復興の兆しが見え始め、日本でも彼の作品を愛するファンは多いようです。お聴きいただければわかる通りかなり硬派の作品が多いのですが、バラライカの小品で見せる想像以上の人懐こさを目の当たりにすると、彼に対する見方が180 度変わるかもしれません。
TOCC0057 テレマン:音楽による礼拝、または一般用の教会カンタータ全集第 2 集
 1.戦いに目覚めよ/2.永遠の慈悲の不思議は力づき/
 3.喜べ、天国の扉が開く/4.雷鳴を止めてください/
 5.敬虔な者が不運に耐える場合/6.天より来たる愛
ベルゲン・バロック/
フランツ・ヴィッツハム(カウンター・テナー)/
ビャルテ・アイケ(バロック・ヴァイオリン)/
ハンス・クヌト・スヴェーン(ハープシコード&オルガン)/
マルク・ルオラヤン・ミッコラ(バロック・チェロ)
テレマンの「音楽による礼拝、または一般用の教会カンタータ」世界初全曲録音の第2 集となります。生涯に1000 曲以上のカンタータを書いたテレマンですが、この曲集は、彼が自由都市ハンブルクに移ってから間もない1725〜26 年に刊行されたもので、合唱を用いた大掛かりなものではなく、家庭や友人同士の集まりでも手軽に演奏できるように、小編成で書かれたソロ・カンタータとなっています。また各々の楽器も目も眩むばかりの活躍を見せ、テレマンの作曲技法の見事さに息を飲む思いです。第1 集(TOCC0037)でも高い評価を受けたベルゲン・バロックの妙技を心行くまでお楽しみください。
TOCC0081 カスタルディ(1580-1649):愛の戦い
愛の歌とティオルビーニとテオルボのための技巧的な二重奏曲集
 1.おお、クロリダ/2.撃って、撃って/
 3.おお、残酷な愛よ/4.どのように多くの/
 5.第1 のエコー/6.第2 のエコー/
 7.うずらの子のカンツォーネ/
 8.一時の幸せ/9.疲れなき/10.美しき眼/
 11.憤り/12.ベレロフォンの情景と歌/13.喜んで/
 14.完全な美しさ/15.西の方から太陽が/
 16.カプリッチョヘルマフロディート/
 17.あなたを長くみつめていると/18.これを変えて/
 19.愛とは/20.2 台の楽器による戦いの狂詩曲
イル・フリオーソ
リュート奏者、作曲家、詩人、および「芸術家」カスタルディは、当時で言えばレナード・コーエン、もしくはボブ・ディランのような存在であったと考えられます。兄弟が起こした殺人事件に巻き込まれ、故郷を追放されイタリアとドイツを転々としただけあって、その音楽もなかなか独創的。緩やかで感傷的なスタイルの音楽に自作の詩を載せて歌うやり方は、当時盛んであったバロックの形式とは一味違う新鮮な驚きをもたらし、その忘れがたいメロディで全ての聴衆を魅了したのでした。ここで使われているティオルビーノ(小型のテオルボ)は現在ではほとんど見ることもできない楽器で、カスタルディが発明したとされています。
TOCC0088 スプラトレー(1942-):弦楽オーケストラのための作品集
 1-4.シンフォニエッタ/
 5-7.クラリネット・コンチェルティーノ「バイアード・リープ」/
 8-14.リコーダー協奏曲「猫のギャラリー」/
 15-19.組曲「イン・アウトロー・カントリー」
リンダ・メリック(クラリネット)/
ジョン・ターナー(リコーダー)/
トレーシー・レッドファーン(トランペット)/
エイラ・リン・ジョーンズ(ハープ)/
ロイヤル・バレー・シンフォニア/
マンチェスター・シンフォニア/
バリー・ワーズワース(指揮)・・・1-4/
フィリップ・スプラトレー(指揮)…5-19
この CD に収録されているスプラトレーの作品は、現代英国音楽の持つ新鮮な味わいとオリジナリティを強く感じさせるものです。1942 年にノッティンガムシャーで生まれたフィリップ・スプラトレーは、英語のフォーク・ソングを自身の根源とした上で、ショスタコーヴィチやブリテンと言った「新しいもの」を取り入れる柔軟性も持っています。重厚な音色と快活なリズムを用い、更には耳馴染みの良いメロディを多様することで、聴き手を強く惹きつけます。ヴォーン・ウィリアムスを思わせる「シンフォニエッタ」、フィンジを思い起こさせるクラリネット作品、そして絵画をみるかのように鮮やかな「猫のギャラリー」など、一度聴けば誰もが好きになること間違いありません。
TOCC0089 ハートマン(1880-1956):ヴァイオリンとピアノのための室内楽作品集
 1.火花のワルツ「アムール」/2.ニグロ・クルーン/
 3.ハンガリーの秋/4.ニレジハージ・エムレク/
 5.ラプソディ・スキッツェ「悲しみよ、こんにちは」/
 6.カプリース/7.ワルツ/8.グロテスクな踊り/
 9.コシュート・ラヨシュ/10.ボグダン…/
 11.忘れられない夜の思い出/12.祈り/13.ツィガーヌ/
 14.ワルツ・インテルメッツォ「ラ・コケッティ」/
 15.ブルガリアのスケッチ「タウガ」/16.子守歌/
 17.ドビュッシー:美しき夕暮れ(編曲:A. ハートマン/
 18.ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女(編曲:A. ハートマン)
ソロミア・ソロカ(ヴァイオリン)/
アーサー・グリーン(ピアノ)
ヴァイオリニスト&作曲家アルトゥール・ハートマンの名前は、現在ではハイフェッツを始めとする往年の巨匠たちのアンコール・ピースを編曲した人として知られています。彼はフィラデルフィア生まれだったにもかかわらず、自らを「出身はハンガリーだ」と主張し、情熱的で魅惑的な小品を発表。クライスラーに比肩する人気を誇ったのです。彼はドビュッシーの親しい友人でもあったため、幾つかの曲をヴァイオリン用に編曲(このアルバムのために録音された2曲は世界初録音となります)。原曲を超える魅力を放っています。ポルタメントたっぷりの甘い甘い響きは、聴き手の心に甘酸っぱい思いを抱かせてくれます。
TOCC0098 メイヤー(1943-):チェロとピアノのための作品全集
 1-3.チェロ・ソナタ第 1 番 Op.62/
 4.カンツォーナ Op.56/
 5-8.チェロ・ソナタ第 2 番 Op.99
エヴァ・ミチェルカ(チェロ)/
エマ・アバテ(ピアノ)…1-4/
カタルジーナ・グレンシュ(ピアノ)…5
1943 年にクラコフで生まれたメイヤーは、ルトスワフスキ、ペンデレツキ、そしてナディア・ブーランジェに学び、現代ポーランドの主要な作曲家の一人として活躍しています。彼の音楽は、友人でもあるショスタコーヴィチの流れを汲んだ、調性感のしっかりした叙情性を帯びたもの。とりわけこのチェロ作品集はメロディアスで透明な美しさを存分に湛えています。たとえばソナタ第1 番の第1 楽章。「神秘的に」と題された冒頭のピアノの音形は、まるで氷の結晶に光を当てたような煌めきを帯びています。2004 年に書かれた第2 番ですが、そのしみじみとした歌心は全く変わることがありません。深々と歌うチェロの音色に陶然となることでしょう。




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