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第56号マイナー・レーベル新録音新譜(5)



ACCORD

4804904
(476 4904から変更)
(4CD)
\6000→¥5490
クセナキス:アルファ&オメガ
 CD1
  1.メタスタシス(1953-54)/2.ディアモルフォーズ(1957)/3.コンクレP.H.(1958)/4.アナロジークA‐B(1958-59)/
  5. 東洋-西洋(1960)/6.モルシマ-アモルシマ(1956-62)/7.ノモス・アルファ(1965)/8.アナクトリア(1969)
   南西ドイツ放送交響楽団 指揮:ハンス・ロスバウト(1) フランス音楽研究グループ
   指揮:ピエール・シェーファール(2〜5) ジャクリーヌ・メファノ(6:ピアノ)
   ジークフリート・パルム(7:チェロ) パリ八重奏団(6、8)
 CD2
  1.夜(1967-68)/2.ペルセパッサ(1969)/3.シナファイ(1969)/4.アロウラ(1971)
   フランス国立放送合唱団員 指揮:マルセル・クーロー(1) ストラスブール・パーカッション・アンサンブル(2)
   ジョフリー・ダグラス・マッジ(3、4:ピアノ) ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
   指揮:エルガー・ハワース(3、4)
 CD3
  1.対地星(1971)/2.ペルセポリス(1971)
   ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 指揮:エルガー・ハワース(1)、ヤニス・クセナキス(2)
 CD4
  1.カリスマ(1971)/2.ミッカ (1972) 〜ミッカ"S"(1975)/3.霧(1981)/4. Keren (1986)/
  5.ケクロプス(1986)/6.オーファー(1989)/7.オメガ(1997)
   アラン・ダミアン(1:クラリネット) ピエール・ストローク(1:チェロ)
    マリヴォンヌ・ル・ディゼス=リシャール(2:ヴァイオリン) クロード・エルフェ(3:ピアノ)
   ベニー・スラチン(4:トロンボーン) ロジャー・ウッドワード(3:ピアノ)
   グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団 指揮:クラウディオ・アバド(5)
   エリーザベト・ホイナツカ(6:チェンバロ) シルヴィオ・グァルダ(6:パーカッション)
   ロラン・オーゼ(7:パーカッション) アンサンブルFA 指揮:ドミニク・ミ(7)
クセナキス没後10年記念盤

録音:1955〜2005年

ルーマニア生まれのギリシャ系フランス人で、20世紀を代表する現代音楽作曲家ヤニス・クセナキス。彼の没後10年を記念して、革新と驚きに満ちた膨大な作品の中から選りすぐった名曲名演奏を4枚組でお届けします。初CD化も含む貴重な名演をたっぷりお楽しみください。
476 4269
(11CD)
\8200
ミカエル・レヴィナス/ダブル・フェイス
 CD1〜2:J.S.バッハ
  平均律クラヴィーア曲集第1巻BWV.846〜869 
 CD3〜4:ベートーヴェン
  ピアノ・ソナタ第14番《月光》Op.27/
  同 第21番《ワルトシュタイン》Op.53/同 第23番《熱情》/
  同 第29番《ハンマークラヴィーア》/同 第32番
 CD5:シューマン
  謝肉祭Op.9/交響的練習曲Op.13/蝶々Op.2
 CD6:フォーレ
  優しい歌Op.61/20のメロディ第2巻/夢のあとにOp.7‐1
 CD7:スクリャービン
  練習曲Op.8
 CD8:リゲティ&ラヴィナス
  ピアノのための練習曲集
 CD9:レヴィナス
  弦楽四重奏曲第1番/からみあう文字II/翼の挫傷/
  アルシスとテシス、または息の歌/アラゴン
 CD10:レヴィナス
  豪華な食事のための序曲/レ・リール・ドゥ・ジル/
  ピアノ・スペースのための協奏曲第2番/クロヴ・エ・アム/
  コントルポアン・イレーエル
 CD11:レヴィナス
  鳥の会議
ミカエル・レヴィナス(ピアノ)他
作曲と演奏、2つの才能を同時に味わえる豪華11枚組

1949年生まれのフランス人作曲家&ピアニストのミカエル・レヴィナスは、著名な倫理学者エマニュエル・レヴィナスを父に持ち、パリ国立高等音楽院のメシアンの分析クラスにて学んだ後、アンサンブル・イティネレールを設立して、スペクトル音楽の方向性の確立に大きな役割を果たしました。また彼は、ピアニストとしても第一級の腕前を誇り、古典から近現代音楽に至る幅広いレパートリーを取り上げています。当盤には、彼の代表盤として名高いバッハの平均律クラヴィーア、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ、スクリャービンやリゲティのの練習曲集を網羅的に収録。また、作曲家としての彼の代表作も幅広く収録することで二つの才能を一度に垣間見ることができる内容になっているため、ファン必携なのはもちろん、レヴィナス入門にも最適です。
476 4277
(2CD)
\3400
ローレンス・フォスター/
 レハール:歌劇《フリーデリケ》全3幕
ニコラ・ベラー・カーボーン、
ミリヤム・ノイルラー、
オリヴィア・ドレイ(ソプラノ)
マリアンヌ・クレバッサ、
ベアトリス・パリー(メゾ・ソプラノ)
マリウス・ブレンチウ、 イヴ・セレンス、
ジョアンナ・マレフスキ(テノール)
エロディ・ビュイソン(語り)
モンペリエ国立管弦楽団
指揮:ローレンス・フォスター
文豪ゲーテの若き日の悲恋物語を上品に歌い上げたレハールの隠れた名作オペラ

録音:2009年7月 モンペリエ

ラジオ・フランスが埋もれた名作オペラに当てるシリーズの第25弾としてモンペリエで上演されたレハール《フリーデリケ》。修業時代のゲーテの実話に基づいた全3幕のジンクシュピールです。あらすじは、ゲーテがストラスブール近郊の村ゼーゼンハイムで出会った美しい娘フリーデリケ・ブリオンと激しく愛し合うも、彼が出世してワイマール宮廷に赴くためには独身であることが条件だったため、2人は泣く泣く別離を選択するという悲恋物語。彼女は一生独身で過ごし、ゲーテも彼女を捨てたことを一生悔やんだと言われています。『ファウスト』のグレートヒェンのモデルと言われるフリーデリケの悲恋を上品に歌い上げた本作は、笑いの中に胸が疼くような悲しみを秘めてるのが魅力。日本でもおなじみの名匠ローレンス・フォスターの指揮でどうぞ!

ARION

ARN 60807
\2400→¥2190
ルノアール〜ミュージカル・インプレッションズ
 1.ワルトトイフェル:グランヴィテスOp.146
 2.オッフェンバック:《行商人》によるデュオ
 3.シャブリエ:幸福の島
 4.マンブレ:友達の2人
 5.シャブリエ:おどけた行列
 6.同:ジャンヌに寄せる歌
 7.C.スミス:スミソニアン
 8.ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
 9.フォーレ:ピアノ五重奏曲第1番ニ短調Op.89〜第1楽章
 10.フォーレ:月の光
 11.ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
 12.ラヴェル:ラ・ヴァルス
スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:クルト・リーデル(1)
モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:デヴィッド・ガルフォース(12)
フランク・ルゲリネル(3、6:バリトン)
ティエリー・コーエンズ
 (2、4、7:コルネット・ア・ピストン)
ミシェル・ベッケ(2、4、7:トロンボーン)
アレクサンドル・タロー、
 アレクサンダー・マッジャー(5:ピアノ)
テレーズ・デュソー(8:ピアノ)
フランソワ・シャプラン(11:ピアノ)
イレーネ・アイトフ(3、6:ピアノ)
ブリュノ・フォンテーヌ(2、4、7:ピアノ)
パリ、ロサンゼルス、フィラデルフィアの3都市で行われたルノワール絵画展の公式CD

2009年9月から2010年5月にかけて、パリ、ロサンゼルス、フィラデルフィアの3都市で行われたルノワール絵画展のために作られた公式CD。繊細かつ豊麗な作風で知られるルノワールの名画を彷彿とさせる12曲を、アレクサンドル・タローやミシェル・ベッケなど第一級の名演でどうぞ!
ARN 68795
\2400
エリシーン・カルテット他/
 ショーソン:弦楽四重奏曲&ピアノ四重奏曲
  1.弦楽四重奏曲ハ短調Op.35
  2.ヴィオラとピアノのための小品ハ長調Op.39
  3.ピアノ五重奏曲イ長調Op.30
エリシーン・カルテット(1)
ロラン・ヴェルネイ(2:ヴィオラ)
クレール=マリ・ル・ゲ(ピアノ)
ガブリエル・タッキーノ(3:ピアノ)
アテネウム・エネスコ弦楽四重奏団(3)
2009年のショーソン没後110年を記念した注目盤。作曲者の美しい傑作として名高いピアノ四重奏曲と弦楽四重奏曲をカップリングした1枚です。また、その間に、近年評価を高めているクレール=マリ・ル・ゲがピアノを弾く作品39の小品が挟まれているのも聴きどころです。
ARN 268793
(2CD)
\3400
デジレ・ドンディーヌ/
 R.シュトラウス:管楽のための室内楽作品全集
  CD1
   1.16管楽器のためのソナチネ《傷病兵の仕事場から》
   2.13管楽器のための組曲変ロ長調Op.4
  CD2
   1.13管楽器のためのセレナードOp.7
   2.管楽器のための交響曲変ホ長調《楽しい仕事場》
音楽隊
指揮:デジレ・ドンディーヌ
フランスの名コンビが贈るR.シュトラウスの珍しい作品全集
s
R.シュトラウスのめずらしい管楽のための室内楽作品をすべて収録した2枚組。フランスの名コンビ、デジレ・ドンディーヌ&パリ警視庁音楽隊の洗練された名演でどうぞ!ドンディーヌは1921年生まれ、1954年から四半世紀に渡ってパリ警視庁音楽隊を率いた名匠で、なおかつフランスを代表するクラリネット奏者&教育者でもあります。
ARN 68804
\2400
アンサンブル・アリアンナ/パーセルのトランペット
 1.W.ショア:オイゲン王子の行進曲/
 2.パーセル:《ボンドゥカ》〜組曲/
 3.G.フィンガー:ソナタ/4.デュパール:ソナタ第4番/
 5.パーセル:シンフォニア・オブ・ジャッジメント・オブ・パリ/
 6.W.トップハム:ソナタ/7.パーセル:シャコンヌ ト短調/
 8.J.ぺジーブル:ソナタ/9.コレッリ:四重奏のためのソナタ/
 10.パーセル:幻想曲《グラウンドによる3声曲》/
 11.同:《妖精の女王》第4幕〜シンフォニア/
 12.J.クラーク:ショアのトランペット
アンサンブル・アリアンナ
指揮:マリー=ポール・ヌヌ
イギリス宮廷を美しく彩ったナチュラル・トランペットの名旋律たち

1660年のチャールズ2世による王政復古で、イギリス宮廷音楽は百花繚乱の華やぎと発展を見せるようになりました。様々な古楽作品を手がけているアンサンブル・アリアンナによる当盤には、パーセルをはじめ、イギリス宮廷を美しいナチュラル・トランペットで彩った名旋律を12曲収録。聴き手の感性を瑞々しく刺激してくれる名演です。
ARN 268808
(2CD)
\3400
ブリジット・オードブール/W.F.バッハ:チェンバロ協奏曲集
 CD1
  1.協奏曲第1番ニ長調
  2. 同  第2番ホ短調
 CD2
  1. 同  第3番へ短調
  2. 同  第4番イ短調
ブリジット・オードブール(チェンバロ) 
ミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団
指揮:クルト・リーデル
生誕300年を記念して、名盤として名高い世界初録音が待望の再プレス!

大バッハの長男ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ。並はずれた才能を持ちながらも、その天才肌ゆえ恵まれた生涯を送ることはなかった彼ですが、近年はその類い稀な創作が再評価されています。当盤は彼の4つの鍵盤協奏曲を収録した2枚組で、初出時は世界初録音だったこともあり、大好評を博しました。2010年に作曲者が生誕300周年を迎えたことで、待望の再プレスとなりました!
ARN 368813
(3CD)
\5400
ジャン・ラングレー/フランク:オルガン作品全集
 CD1
  1.幻想曲ハ長調/2.大交響的作品Op.17/
  3.前奏曲、フーガと変奏曲Op.18/4.パストラルOp.19
 CD2
  1.祈りOp.20/2.フィナーレOp.21/
  3.幻想曲Op.16/4.カンタービレ
 CD3
  1.大オルガンのための小品/2.コラール第1番/
  3. 同 第2番/4. 同 第3番
ジャン・ラングレー(オルガン)
後期ロマン派とモダニズムがみごとに調和したラングレーの歴史的名演が待望の初CD化!

ブルターニュ出身のフランス人作曲家で、ヴィルトゥオーゾのオルガニスト&即興の名手としても知られたジャン・ラングレー(1907‐97)が、長年十八番の一つとしたフランクのオルガン作品をすべて収録した豪華3枚組。パリの聖バジリカ教会にあるカヴァイエ=コル・オルガンによる演奏で、今回が初CD化!後期ロマン派の残り香と、先鋭的なモダニズムがみごとに調和した歴史的名演です!

BAYER

BR 100371
(SACD)
\2400→¥2190
ルーベン・ガザリアン/シンプリー・ストリングス
 1.バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメントSz.113
 2.ヤナーチェク:弦楽のための組曲
 3.シベリウス:弦楽のための即興曲(原曲:Op.5‐5&6)
 4.ブリテン:シンプル・シンフォニーOp.4
ヴュルテンベルク室内管弦楽団
指揮:ルーベン・ガザリアン
”ヤング・バーンスタイン”の最新盤はシンプルで美しい弦楽の調べ

録音:2009〜2010年
ヴァイオリニスト出身のガザリアンならではの20世紀弦楽オーケストラ作品を4曲収録。シンプルで美しい弦楽の調べをお楽しみください!
BR 100372
\2300
ラヨシュ・レンチェス/ハルモニカ・カエレスティス
 1.J.S.バッハ:
  カンタータ第21番《我が心に憂い多かりき》BWV.21〜シンフォニア
 2. 同:
  オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調(原曲:BWV.1060)
 3. 同:オーボエ・ダ・モーレ協奏曲イ長調 BWV.1055
 4.モーツァルト:《ツィアーデ》〜やすらかににお休み、私の愛しい命よ
 5. 同:オーボエ協奏曲ハ長調K.314
ラヨシュ・レンチェス(オーボエ)
ミラ・ゲオルギエヴァ(ヴァイオリン)
シュトゥットガルト放送交響楽団員
ブダペスト・ストリングス
ヴュルテンベルク室内管弦楽団
指揮:イェルク・フェルバー
オケとソロで活躍する名手ならではの精緻かつ伸びやかな至芸

録音:1991年&2010年

現代屈指のオーボエ奏者、レンチェス(レンチェシュ)は1943年ハンガリーのドログで生まれ、ブダペスト音楽院とパリ音楽院で学びました。その後1968年ジュネーヴ国際コンクールで優勝し、世界の舞台に踏み出します。現在彼はシュトゥットガルト放送交響楽団のメンバーでもあるのと同時に、ソリストとして世界各地で公演を行い、バロックから現代曲におよぶ幅広いレパートリーで数多くのCD録音でも高い評価を得ています。当盤には、J.S.バッハとモーツァルトの名作を5曲収録。名手ならではの精緻かつ伸びやかな至芸をお楽しみいただけます。
BR 100381
(5SACD)
\7500→¥6890
ルーベン・ガザリアン/
 ベートーヴェン交響曲全集(5枚組)
クラウディア・バラインスキー(ソプラノ)
クリスタ・マイヤー(アルト)
トーマス・マイケル・アレン(テノール)
コンラート・ヤルノット(バリトン)
ルートヴィヒスブルク・シュロス祝祭合唱団
ヴュルテンベルク室内管弦楽団
指揮:ルーベン・ガザリアン
名門ヴュルテンベルク室内管の創立50周年記念演奏会における白熱のライヴ録音

録音:2010年

1971年、アルメニア生まれのルーベン・ガザリアンは、ヴァイオリニストとして活躍した後、2002年よりヴュルテンベルク室内管弦楽団の指揮者を務め、ヨーロッパ各地のオーケストラにも客演。「ヤング・バーンスタイン」と評される期待の若手指揮者です。そんな彼らが満を持して贈るこのベートーヴェンの交響曲全集は、2010年6月に行われたヴュルテンベルク室内管の創立50周年記念演奏会における白熱のライヴ録音です。

ECM

476 3309
\2400→¥2190
ヴィトマン&ホリガー/ヴィトマン:エレジー
 1.ミサ曲(2006)
 2.5つの断章(1997)
 3.エレジー(2005)
ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団 
指揮:クリストフ・ポッペン(1、3) 
イェルク・ヴィトマン(2、3:クラリネット)
ハインツ・ホリガー(3:ピアノ)
若き才人の作曲家としての実力を伝える1枚

録音:2008年6〜7月 ザールブリュッケン(1、3)、2009年5月 ケルン(2)

世界的なクラリネット奏者としてだけでなく、作曲家としても着実にキャリアを築き上げているイェルク・ヴィトマン。1973年生まれの若き彼の作品の初演者には、ブーレーズ&ウィーン・フィル、テツラフ、ブロンフマンなど錚々たる面々が並んでいます。当盤にも、名匠ポッペンが指揮する2つの管弦楽作品に加え、当盤でピアニスト・デビューを飾るという巨匠ホリガーとヴィトマン自身の共演によるデュオが収められており、いずれも練り上げられた充実の名演をお楽しみいただけます。
476 4171
\2400→¥2190
クレーメル他/
 チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲《偉大な芸術家の思い出に》
  1.ヴィクター・キッシン:鏡(2009)
  2.チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲イ短調Op.50《偉大な芸術家の思い出に》
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
ギードゥレ・ディルヴァナウスカイテ(チェロ)
カティア・ブニアティシヴィリ(ピアノ)
鬼才クレーメルの注目の新プロジェクト!

録音:2010年8月9〜10日 ミュンヘン

鬼才クレーメルの注目の新プロジェクトは、若き2人の演奏家とのピアノ・トリオ。リトアニア出身のチェリスト、ギードゥレ・ディルヴァナウスカイテは、クレメラータ・バルティカの精鋭チェリストで、同団のソリストを長年務める名手。そしてピアノはアルゲリッチも絶賛する、目下ヨーロッパで注目度No.1のグルジア出身の23歳、カティア・ブニアティシヴィリ。このトリオは結成から2年足らずですが、2010年夏のザルツブルク音楽祭などヨーロッパ各地でツアーを行って大絶賛を集めており、当盤に収録された2つのロシア作品でも、ベテランと若手の絶妙な掛け合いを聴かせてくれます。
476 3827
\2400→¥2190
ツェートマイヤー&キリウス/マント・アンド・マドリガルズ
 1.ライナー・キリウス:オ・ミン・フラスカン・フリオラ
 2.ジャチント・シェルシ:マント
 3.ハインツ・ホリガー:3つのスケッチ
 4.バルトーク:2台のヴァイオリンのための二重奏曲
 5.スカルコッタス:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲
 6.ピーター・マックスウェル・デイヴィス:ミッドハウス・エア
 7.マルティヌー:3つのマドリガル
 8.ヨハンネス・ニード:ツガベ
トーマス・ツェートマイヤー(ヴァイオリン) 
ルース・キリウス(ヴィオラ)
天才夫妻デュオによる多彩な現代音楽旅行アルバム

録音:2009年6月29〜30日 DRSラジオスタジオ、チューリヒ

公私共にパートナーであるツェートマイヤーとキリウスの天才夫妻デュオによる多彩な現代音楽旅行アルバム。マンハイムで行われたECM40周年記念フェスティヴァルにおいて、彼らが披露した多彩なレパートリーの中核を選りすぐったラインナップで、評論筋からも高い評価を得た折り紙つきの1枚です。シェルシの神秘的な《マント》、バルトークの初期傑作の一つとして名高い《2台のヴァイオリンのための二重奏曲》、シェーンベルクの弟子であるギリシア人作曲家スカルコッタス、マルティヌーの遊び心に満ちた《3つのマドリガル》、そしてハインツ・ホリガーがツェートマイヤーとキリウスに捧げた《3つのスケッチ》など、現代音楽ファン必聴の聴きどころが満載です!
476 4215
\2400
トリオ・メディーヴァル/ウースターの聖母ミサ
 1.サルヴェ・サンクタ・パーレンス/2.キリエ/3.グローリア/
 4.ムンダ・マリア/5.スポンサ・レクトリス・オムニウム/
 6.オ・スポンサ・デイ・エレクタ/7.オ・マリア・ヴィルゴ・ピア/
 8.べネディクタ/9.クレド/10.フェリックス・ナムク/
 11.サルヴェ・ローザ・フローラム/12.グラータ・ユヴェンクラ/
 13.インヴィオラータ・インテグラ・マター/
 14.デ・スーペルニス・セディバス/15.ダルシフラ・ツア・メモリア/
 16.サンクトゥス/17.アニュス・デイ/18.ベアータ・ヴィスセラ/
 19.アルマ・デイ・ゲニ トリックス/20.べネディカムス・ドミノ
トリオ・メディーヴァル
2010年12月の初来日公演の感動がふたたび!

録音:2010年2月3〜5日 ザンクト・ゲロルト修道院、オーストリア

1997年にオスロで結成された女声アカペラ・グループ、トリオ・メディイーヴァルは、その澄みきった幻想的なハーモニーで多くの人々を魅了し続けており。 古くからノルウェーに伝わるバラードから現代曲に至るまで、幅広いレパートリーを驚くべき歌唱力で歌い上げます。当盤には、昨年12月に行われた待望の来日公演でも好評を博した《ウースターの聖母ミサ》を収録。ノルマン・コンクエストによる教会再編を免れたイングランド・ウースターのベネディクト修道院に13世紀から伝わる聖母讃歌のほか、グレゴリオ聖歌やギャビン・ブライヤーズなども自由に織り交ぜた、精妙で美しい祈りの調べをお届けします。

FONE

FONE 073GD
(Gold CD)
\3000

スザンヌ・ウッソン/
 ピアソラ、ツィポーリ、ヒナステラ、スクリャービン
  1.ピアソラ:3つの前奏曲
  2.ツィポーリ:トッカータ
  3.ヒナステラ:ピアノ・ソナタ第1番Op.22
  4.スクリャービン:左手のための夜想曲Op.9-2
  5.ラフマニノフ:非歌Op.3‐1
  6. 同:3つの前奏曲(Op.3‐2/Op.23‐6/Op.23‐5)
  7.アルベニス:グラナダOp.47‐1
スザンヌ・ウッソン(ピアノ)
FONE 71
(シニョリッチCD)
\2300
当レーベルを代表するピアニストの復帰を祝う超絶技巧名曲集

当レーベルを代表するピアニストだったスザンヌ・ウッソンの復帰を祝う超絶技巧名曲集。ヴォルテッラの歴史的なペルシオ・フランコ劇場のすばらしい音響とも相まって、華麗な名演がたっぷり楽しめます。ゴールドCDと、シニョリッチCDの2タイトルでのリリースです。
FONE 72
\2300
モーカン・ラザレヴィッチ&スザンヌ・ウッソン/
 シマノフスキ、クライスラー、プロコフィエフ、パガニーニ
  1.シマノフスキ:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調Op. 9
  2.クライスラー:
   フランクールのスタイルによるシチリアーノとリゴードン
  3.プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ短調Op.80
  4.パガニーニ(クライスラー編):ラ・カンパネッラ
モーカン・ラザレヴィッチ(ヴァイオリン)
スザンヌ・ウッソン(ピアノ)
優美な音色で描かれた4つのヴァイオリン名曲集
優美な音色が魅力のヴァイオリニスト・ラザレヴィッチと 超絶技巧ピアニスト・ウッソンの名コンビによる、シマノフスキをはじめとしたヴァイオリン名曲集です。(Signoricci CD)

KLEOS

KL 5155
\2300
チャールズ・シュリューター/ステートメンツ
 1.ルース・ロモン:オデッセイ
 2.コープランド:静かな都会
 3.ヴィンセント・パーシケッティ:不誠実な人々
 4.ノーマン・ボルター:オン・ザ・カスプ
 5.アラン・ホヴァネス:聖グレゴリーの祈り
 6.リチャード・ピースリー:ナイト・ソングズ
 7.アルベルト・ティベリオ:ステートメンツ
チャールズ・シュリューター(トランペット)
バークシャー室内管弦楽団
指揮:ローランド・フェルドマン(1〜3、5〜7)
フリークエンシー・バンド
指揮:ノーマン・ボルター(4)
名門ボストン響の元首席奏者が贈る、アメリカ現代音楽傑作集

録音:2010年8月6〜8日 トンプソン・メモリアル・チャペル、マサチューセッツ州ウィリアムズタウン(1〜3、5〜7)、2004年6月1日 ニューイングランド音楽院・ジョーダン・ホール、ボストン(4)

名門ボストン交響楽団の首席トランペット奏者として長年に渡って活躍し、先年惜しまれつつ引退したチャールズ・シュリューターの注目のソロ盤。20世紀生まれの7人のアメリカ人作曲家の傑作を一堂に集め、今なお衰えぬパワフルかつ洗練された妙技を聴かせてくれます。今回が世界初録音となる《オデッセイ》《オン・ザ・カスプ》《ステートメンツ》、とりわけ作曲者が伴奏指揮を務めた《オン・ザ・カスプ》は要注目です。
KL 5156
\2300
ジョン・アレイ/オータム
 1.ジョン・スティーヴンス:トランペットとピアノのためのソナタ
 2.アンリ・セニー:コンチェルティーノ
 3.エリック・エヴァゼン:…トゥ・キャスト・ア・シャドウ・アゲイン
 4.ジョン・スティーヴンス:
  金管五重奏のための交響曲《季節》(フリューゲルホルン&ピアノ版)
 5.ジェイムズ・スティーヴンソンIII世:
  トランペットとピアノのためのソナタ
ジョン・アレイ(トランペット)
マルタ・フィッシャー(ピアノ)
ポール・ロウ(バリトン)
そのマルチな才能が遺憾なく発揮された1枚

録音:2009年 ウィスコンシン大学マディソン校・ミルズ・コンサートホール

1985年からウィスコンシン大学マディソン校でテューバとユーフォニアムの教授を務めるジョン・アレイ。教師、オーケストラ、室内楽、ソロ、ジャズ等々、マルチな才能に恵まれ、作曲や編曲の分野でも活躍する彼の才能が遺憾なく発揮された1枚です。

MD+G 

937 16736
(SACD)
\3200→¥2690
シュテファン・ブルーニエ/
 ブルックナー:管弦楽作品集
  1.交響曲第0番ニ短調
  2.行進曲ニ短調
  3.3つの管弦楽小品
ボン・ベートーヴェン管弦楽団
指揮:シュテファン・ブルーニエ
演奏機会の稀なブルックナー作品を集めた注目盤

録音:2010年5月25〜27日 ベートーヴェンホール、ボン

若々しい覇気と洗練を兼ね備えた秀演を次々に発表しているブルーニエ&ボン・ベートーヴェン管の最新盤はブルックナー。一筋縄ではいかない巧妙なプログラミングで知られる彼らしく、1869年に試作され、晩年に「第0番」の名を与えられたニ短調の交響曲をはじめ、演奏機会の稀な3曲がセレクトされています。
901 16366
(SACD)
\3200→¥2690
ダグラス・ボイド/
 シューベルト:《未完成》&《ザ・グレイト》
  1.交響曲第8番ロ短調D.759《未完成》
  2. 同 第9番ハ長調D.944《ザ・グレイト》
ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム
指揮:ダグラス・ボイド
歯切れよく爽快な名演!

録音:2010年10月5〜8日 シュタットハウス、ヴィンタートゥール

イギリスのグラスゴー出身で、ヨーロッパ室内管の設立メンバーの一人として2002年まで首席オーボエ奏者を務め、現在は指揮者として活躍する若き名匠ダグラス・ボイド。2009−10シーズンより、スイスのヴィンタートゥール・ムジークコレギウムの首席指揮者を務める彼の最新盤は、好評を博した前作に続くシューベルト。《未完成》と《ザ・グレイト》という王道プログラムを、実に歯切れよく爽快に歌い上げています。
613 16862
\2300
ホルガー・ファルク/
 ヨーゼフ・ マティアス・ハウアー:ミュージック・ウィズ・ヘルダーリン
  1.中声とピアノのためのヘルダーリン歌曲Op.6
  2. 同 Op.12
  3.ピアノ小品Op.25(1)
  4.中声とピアノのためのヘルダーリン歌曲
  5.ピアノ小品Op.25(2)
ホルガー・ファルク(バリトン) 
シュテッフェン・シュライエルマッハー(ピアノ) 
12音技法の真の創始者の作品集

録音:2010年9月6〜7日 マリエンミュンスター修道院

オーストリアの作曲家&音楽理論家ヨーゼフ・マティアス・ハウアー(1883-1959)は、シェーンベルクよりも早く、独自に12音技法を発展させていたことで知られる存在です。彼の作曲技法は、作品を追う毎に変化しており、1音1音を積木を積むように構築された作品もあれば、12音の並びから和声の連結を生成する手法を用いたもの、易学に基づくもの、図形楽譜まであり、非常に多彩です。バリトンのホルガー・ファルクと、ピアニストのシュテッフェン・シュライエルマッハーという現代音楽のスペシャリストたちが、ニーチェやハイデガーら思想家にも強い影響を与えたことで知られるヘルダーリンの歌曲に基づいて書かれた5作をお届けします。
905 16356
(SACD)
\3200
アンドレア・リーバークネヒト/
 マウロ・ジュリアーニ:フルートとギターのための作品集
  1.グランド・ポプリOp.126
  2.ロッシーニの歌劇《セミラーミデ》〜嘆かわしいうめき
  3.変奏曲Op.84
  4.ノットゥルノOp.86〜第16番アレグロ
  5. 同〜第11番ラルゲット
  6.ポロネーズo.op
  7.プロシア行進曲(アレグロ)
  8.スウェーデン行進曲(モデラート)
  9.オーストリア行進曲(アレグロ・マエストーソ)
  10.セレナータOp.127
アンドレア・リーバークネヒト(フルート)
フランク・ブンガルテン(ギター)
夢の競演第2弾!

録音:2009年11月9〜11日 マリエンミュンスター修道院

フルートのアンドレア・リーバークネヒト、ギターのフランク・ブンガルテンによる夢の競演第2弾!前作では20世紀の現代作品集で好評を博しましたが、当盤には、19世紀初頭におけるクラシック・ギターのヴィルトゥオーゾの一人マウロ・ジュリアーニ(1781‐1829)の10曲を収録。変奏曲やオペラのトランスクリプションを得意とした彼の魅力をたっぷりお伝えします。
902 16946
(SACD)
\3200
北ドイツ室内管弦楽団/
 ヨハネス・エッカルト:ミサ曲、モテット&カンティカス集
  1.この復活のときに/2.ミサ曲《私の心はあなたに救いを求めます》/
  3.アニュス・デイ/4.山を越えてマリアが行く/
  5.沈黙のツァハリアス/6.聖徒たちよ、喜びなさい/
  7.高き天より我は来れり/8.聖域のマリア/
  9.おお、神の子羊よ、 罪なくして十字架の木にかけて/
  10.天より来るこの精霊/11.常に喜べ/12.今我ら聖霊に願う/
  13.ただ汝のみ、イエス・キリスト/
  14.ヘル・イエス・グナデンゾーネ/15.主よ、汝のうちにのみ/
  16.我らに平和と恩恵をください/17.天にましますわれらの父よ
北ドイツ室内管弦楽団
宗教音楽の権威の名曲を選りすぐった没後400年記念盤

録音:2010年10月22〜24日 クロシスター・シスマール

宗教音楽の権威として1600曲近くの作品を残したヨハネス・エッカルト(1555‐1613)。2013年の没後400年を記念して、今なお数多くのプロテスタント教会で歌われている作品から名曲を選りすぐってお届けします。また、彼唯一のミサ曲が収録されているのも聴きどころです。
307 16832
\2300
ライプツィヒ弦楽四重奏団/ハイドン:弦楽四重奏曲集Vol.3
 1.弦楽四重奏曲第78番変ロ長調Op.76-4《日の出》
 2. 同 第77番ハ長調Op.76-3《皇帝》
 3. 同 第76番ニ短調Op.76-2《五度》
ライプツィヒ弦楽四重奏団
ハイドンの最もよく演奏される弦楽四重奏曲を正統派の名演で

録音:2009年11月4〜6日 マリエンミュンスター修道院

世界最古のシンフォニー・オーケストラである名門ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席奏者たちが1988年に結成した当団は、55人の作曲家による約200曲をレパートリーに持ち、録音も30枚以上残している名門中の名門です。んな彼らが満を持して挑むハイドン全集の第2弾が待望のリリースとなります。収録曲は、1797年にエルデーディ伯爵の依頼で作られ、同伯爵に献呈されたため「エルデーディ四重奏曲」と呼ばれている6曲から選りすぐった3曲。ハイドンの弦楽四重奏曲の中でも最もよく演奏される3曲を正統派の名演でご堪能ください。
342 16852
\2300
ウィーン・ピアノ・トリオ/ウィーン・ピアノ・トリオ・ライヴ!
 1.ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番変ロ長調Op.11《街の歌》
 2.ラヴェル:ピアノ三重奏曲イ短調
 3.シューマン:ピアノ三重奏曲第1番ニ短調Op.63
ウィーン・ピアノ・トリオ
ピアノ・トリオの金字塔を、持ち前の優美で隅々までよく練り上げられた名演で

録音:2010年8月29日 マリエンミュンスター修道院

約20年間に渡って世界第一級のピアノ・トリオとして活躍するウィーン・ピアノ・トリオ。多彩なレパートリーを誇る彼らが、2010年8月に行って高い評価を得たライヴをお届けします。ピアノ・トリオの金字塔として名高い3曲を、持ち前の優美で隅々までよく練り上げられた名演でどうぞ!
947 16816
(SACD Hybrid)
\3000
ジン・ジュ/シューマン:ピアノ作品集
 1.幻想曲ハ長調Op.17
 2.ピアノ・ソナタ第1番嬰ヘ短調
ジン・ジュ(ピアノ)
作風にふさわしい若々しく充実した名演

録音:2010年8月25〜26日 マリエンミュンスター修道院

チャイコフスキー国際、エリザベート王妃国際など、世界の名だたるコンクールで活躍し、中国期待の若手女流ピアニストとして活躍の幅を広げているジン・ジュ。、《クライスレリアーナ》等と並び、彼のロマン主義志向が顕著に現れた初期傑作の一つ《幻想曲》とシューマンが初めてソナタ形式の大作に挑んだ《ソナタ第1番》をカップリングして、両作品の作風にふさわしい若々しく充実した名演を繰り広げています。
901 16336
(SACD Hybrid)
\3000
ダグラス・ボイド/
 シューベルト:劇付随音楽《ロザムンデ》D.797
セレーナ・マルフィ(アルト)
シュヴァイツァー室内合唱団
ムジークコレギウム・ヴィンタートゥーア
指揮:ダグラス・ボイド
明快で活気に満ち溢れた音楽性を存分に活かした秀演

録音:2010年10月5〜8日 ヴィンタートゥーア

イギリスのグラスゴー出身で、ヨーロッパ室内管の設立メンバーの一人として2002年まで首席オーボエ奏者を務めていたが、現在は指揮者として活躍する若き名匠ダグラス・ボイド。マンチェスター・カメラータの音楽監督として、同団をイギリスで最も優良なオーケストラの一つに育て上げた手腕を評価され、2009-10シーズンより、スイスのヴィンタートゥーア・ムジークコレギウムの首席指揮者に就任しました。当盤に収録されたシューベルト《ロザムンデ》でも、その明快で活気に満ち溢れた音楽性を存分に活かし、強い金管の出だしも、叙情的な弦楽パートも、情感豊かに歌い上げています。
324 00872
\2300
デトモルト・ホルニステン/
 ルイ=フランソワ・ドープラ:ホルンのための大六重奏曲
デトモルト・ホルニステン
ドイツを代表するホルン・アンサンブルによる優雅なロココ調のサウンド

録音:1982年 マルティン・ルター教会、デトモルト

ルイ=フランソワ・ドープラ(1781-1868)は、パリ生まれのフランスの名ホルン奏者で、ホルン音楽の作曲家。パリ・コンセルヴァトワールの教師も務めた当時のホルンの権威で、数多くの演奏家や、ガレなど優秀な作曲家を指導したことでも知られています。そのドープラの最も有名な作品にあたるのが、この《大六重奏曲》。ドイツを代表するホルン・アンサンブル、デトモルダー・ホルニステンによる優雅なロココ調のサウンドをたっぷりお楽しみください。

TELARC

TEL 32664
\2300→¥2090
ベイリー&プラット/ブラームス:チェロとピアノのための作品集
 1.ひばりの歌
 2.チェロ・ソナタ第1番ホ短調Op.38
 3.野の寂しさOp.86‐2
 4.旋律のようにOp.105‐1
 5.サッフォー風の頌歌Op.94‐4
 6.愛の誠Op.3‐1
 7.ソナタ断章
 8.愛の歌Op.71‐5
 9.チェロ・ソナタ 第2番ヘ長調Op.99
 10.子守歌Op.49‐15
ズイル・ベイリー(チェロ)
アワダジン・プラット(ピアノ)
いかにもブラームスと唸りたくなるような滋味深く充実した名演

録音:2010年9月 オバーリン音楽院クロニック・ホール、米オハイオ州オバーリン

チェロの才人ズイル・ベイリーの最新盤は、超絶技巧と内省を備えたアメリカを代表する黒人ピアニスト、アワダジン・プラットとの共演によるブラームス作品集。2つのチェロ・ソナタを軸に、歌曲やヴァイオリン作品の編曲を散りばめた全10曲が収録されており、精妙なしなやかさとダイナミックを備えた、いかにもブラームスと唸りたくなるような滋味深く充実した名演を聴かせてくれます。

CPO

777498-2
\2600
アンジェイ・パヌフニク(1914-1991):交響的作品集第 3 集
 1.神秘的交響曲(交響曲第 6 番)/2.秋の音楽/
 3.ショパンへのオマージュ
  (フルートと弦楽合奏のための5 つの小品)/
 4.ラプソディ
ルーカス・ドゥルゴスツ(フルート)/
ポーランド放送交響楽団/
ルーカス・ボロヴィッツ(指揮)
1914 年ポーランド生まれの作曲家パヌフニクの管弦楽作品集第3 集です。ワルシャワ、パリ、ウィーンで学び、ウィーン時代には尾高尚忠と交友があったため、彼の二男である忠明氏がパヌフニク作品を積極的に取り上げていることでも知られています。ナチス〜ソヴィエト時代、ポーランドでも彼の作品を取り上げることが禁じられたため、イギリスに亡命、その地で生涯を終えました。彼は10 曲の交響曲を作曲し、そのほとんどにタイトルが付けられています。この第6 番は「神秘的」と名付けられていますが、これは「数字の6 が持つ神秘」について書かれています。短い音形が綴られていきますが、どれも根底に6 が潜んでいます。それは6 拍子であったり、6 つの和音であったり。まさに神秘に彩られた作品です。他に珍しい曲が3 つ収録されています。
777405-2
(2CD)
\5200
J.シュトラウス2 世(1825-1899):喜歌劇「ローマの謝肉祭」
 3 幕の喜歌劇
  台本…ヨーゼフ・ブラウン(台詞)&リヒャルト・ゲネー/
  台詞版…アンドレ・マイヤー
イザベラ・マー=ツァハ(ソプラノ)/
ジェシカ・グラッテ(ソプラノ)/
ミヒャエル・ハイム(テノール)/
マンフレッド・エクィルツ(テノール)/
マルクス・グェンツェル(バリトン)/
ベルント・ケンネス(テノール)/
ドレスデン・シュターツオーパー管弦楽団&合唱団/
エルンスト・タイス(指揮)
この作品はヨハン・シュトラウスが手掛けてオペレッタの第2 作にあたります。第1 作の「インディゴと40 人の盗賊」に比べると、その力量が飛躍的に上がったと称されたのですが、その1 年後に初演された「こうもり」が素晴らしすぎて、すっかり評判が落ちてしまった不遇の作品です。原作は、あの「トスカ」を書いたV.サルドゥで、1 組の男女と、2 人の画家、そして、ちょっと浮気な伯爵夫人とその夫。嫉妬のために少年に変装して恋人に近づく娘などの設定は、幾分ご都合主義的ではありますが、音楽は素晴らしく情緒的です。演奏によって、色々なヴァージョンが存在する曲ですが、こちらは1937 年に指揮者F.マルツァレクがドルトムントで行った版に基づくもので、2004 年ドレスデンでの公演記録となります。
777670-2
\2600
イシドラ・ゼベリャン(1967-):管弦楽作品集
 1.管弦楽のためのイルミネーション「サン・マルコの馬たち」/
 2.ソプラノと管弦楽のための5 つの歌曲「花冠」/
 3.室内管弦楽のための「吟遊詩人の踊り」/
 4.管弦楽のためのエレジー「セリステ」/
 5.3 楽章の交響曲「いたずらな情景」
アイレ・アッソニー(ソプラノ)/
ゼベリャン・アンサンブル/
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団/
ディヴィッド・ポルセリン(指揮)
サラエヴォ出身の映画監督、エミール・クストリッツァによる問題作「アンダーグラウンド」。その衝撃的な音楽を書いたのはゴラン・ブレゴヴィッチですが、この時、管弦楽編曲を担当したのが、当時「興味深い女性作曲家」として評価されていたセベリャンでした。ベオグラードで生まれた彼女は、ラウタヴァーラとサッリネンの影響を受けており、映像以上に説得力のある音楽を書くことが可能で、その新鮮な感覚と独創性は他の誰にも真似できるものではありません。「バルカン諸国、およびビザンチン式芸術」から抽出された美と神秘の結晶音楽です。
777643-2
\2600
F.W.ツァッホウ(1663-1714)&ヘンデル(1685-1759):カンタータ集
 1.ツァッホウ:復活祭カンタータ「私はよみがえり、そして生を受ける」/
 2.ツァツホウ:カンタータ「神は私の救い、私の名誉」/
 3.ヘンデル:コラール・カンタータ「傷つけられし聖体よ」/
 4.ヘンデル:復活祭の対話「ああ主よ、この憐れな罪びとを
グドラン・シドニー・オットー(ソプラノ)/
マーガレット・ハンター(ソプラノ)/
クリストフ・ディットマー(カウンターテノール)/
ミルコ・ルドヴィッヒ(テノール)/
グゥラウメ・オルリー(バス)/
カントゥス・チューリンギア&カペラ/
ベルンハルト・クラップロット(指揮)
F.W.ツァッホウは、ライプツィヒ市の音楽監督を務める父親からヴァイオリン、オーボエ、ハープシコード、オルガンなど様々な楽器の演奏を学びました。1684 年にハレの聖マリア教会のオルガニスト職に就き、その後28 年間に渡って聖歌隊の指導や宗教音楽の作曲など幅広く活躍したのです。彼のカンタータはドイツ中で有名で、J.S.バッハも彼の影響を色濃く受けていたと言われます。そんなツァッホウの下で音楽を学んだのがヘンデルでした。ヘンデルの抜きんでた才能はツァッホウを驚かせたことでしょう。そんな子弟によるカンタータをお聴きください。
777603-2
\2600
ハンブルクの聖なる音楽集 1600-1800 年
 テレマン(1714-1788):
  カール7 世の死に寄せるオラトリオ「私は光を希望する」TVWV 4:13
ガブリエーレ・ヒエルダイス(ソプラノ)/
アンネグレト・クラインドップ(ソプラノ)/
ドミトリー・エゴロフ(カウンター・テナー)/
ウルリケ・アンデルセン(アルト)/
ゲオルク・ポプルッツ(テノール)/
ベンヤミン・キルヒナー(テノール)/
ニルス・クーパー(バス)/
シュテファン・シュレッケンベルガー(バス)/
ラ・スタジオーネ・フランクフルト/
ミヒャエル・シュナイダー(指揮)
ハンブルクの音楽監督として君臨したテレマンは、また多くの著名人たちの「葬送のための音楽」を作曲しました。このカール7 世のための音楽もそんな中の1 曲です。神聖ローマ皇帝とボヘミア王、そしてバイエルン選帝侯を務めたカール7 世は当時の通例の如く、様々な国々の争いに巻き込まれる激動の人生を送りました。そんなカール7 世が1745 年に亡くなった時、都市をあげての葬儀が行われたのはもちろんのこと、テレマンも最上級の音楽を用意したことは言うまでもありません。選び抜かれたテキストに付けられたテレマンの心のこもった音楽は、特定の個人のために書かれたとはいえ、250 年以上経った現代人の心にも痛切に響く名曲です。
777092-2
\2000
トッホ(1887-1964):作品集
 1.14 の独奏楽器とソプラノのための室内交響曲「中国の笛」Op.29/
 2.管楽器と打楽器のための5 つの小品 Op.83/
 3.コロラトゥーラ・ソプラノと語り、
  7 の管楽器のための家庭劇「エゴンとエミール」Op.46
  (モルゲンシュテルン原作)/
 4.オーボエ、クラリネット、ファゴットとヴィオラのための四重奏曲 Op.98
マリア・カルプ(ソプラノ)…1/
ブリッタ・シュトレール(ソプラノ)…3/
ムターレ・アンサンブル/
ゲルハルト・ミュラー
=ホルンバッハ(指揮)
オーストリア生まれの作曲家、エルンスト・トッホはマンハイム、ベルリンで教鞭を取った後、ナチスから逃れるために1933年パリに亡命、その後アメリカに定住し生涯を終えました。独学で作曲を学び、あらゆる分野に数多くの作品を残しています。初期の作品はまだまだ先人の影響から抜け出せていないものの、少しずつ独自路線を開拓、アメリカに渡った頃には色彩感とユーモアに溢れた見事な作品が書かれています。その後は12 音技法を試みるなど先進的な手法も取り入れ、ここに収録されているOp.83 とOp.98 の2 つの晩年の作品は、虚飾を排したアバンギャルドな音に満たされた「新しい音楽」となっています。
777640-2
(5CD)
\6800→¥6190
サッリネン(1935-):交響曲&その他作品集
《CD1.999918-2》
 1.交響曲第 1 番 Op.24/
 2.交響曲第 7 番「ガンダルフの夢」Op.71/
 3.荘厳序曲「リア王」/4.コラーリ/
《CD2.999969-2》
 1.交響曲第 2 番 Op.29/
 2.交響曲第 4 番 Op.49/
 3.ホルン協奏曲 Op.82/
《CD3.999970-2》
 1.交響曲第 3番 Op.35/
 2.交響曲第 5 番「ワシントン・モザイク」Op.57/
《CD4.999971-2》
 1.交響曲第 6 番「ニュージーランドの日記より」 Op.65/
 2.チェロ協奏曲 Op.44/
《CD5.999972-2》
 1.交響曲第 8 番 Op.81/
 2.ヴァイオリン協奏曲 Op.18/3.パラス・ラプソディ Op.72
エサ・タパーニ(ホルン)…CD2-3/
ヤン=エーリク・グスタフソン(チェロ)…CD4-2/
ヤーコ・クーシスト(ヴァイオリン)…CD5-2/
ノールショッピング交響楽団…CD2.CD4./
ラインランド=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団…CD1.CD3.CD5./
アリ・ラシライネン(指揮)
フィンランドの偉大なる作曲家アリウス・サッリネンは、この国の現代音楽における最も偉大な人として認識されています。彼はオペラ「赤い線」でその名声を飛躍的に高めましたが、交響曲や管弦楽作品の分野でも素晴らしい作品が数多く見られます。彼の作風は十二音の音列を極めながらも、決して調性を失うことはなく、ぎりぎりの情緒性を持つその漲る緊張感と明瞭さが賛美されています。この5 枚組のアルバムをじっくり聞いてみれば、その新鮮な感動にうち震えること間違いありません。
777545-2
\2600
アンタイル(1900-1959):兄弟たち
 1 幕のオペラ「兄弟たち」聖書「カインとアベル」によるアンタイル自身の台本
レベッカ・ネルセン(ソプラノ)/
レイ.M.ウェイドJr.(テノール)/
ウィリアム・ダズリー(バリトン)/
E.マーク.マーピー(テノール)/
ピョートル・プロチェラ(バリトン)/
ボーフム・シンフォニカー/
スティーヴン・スロアーン(指揮)
アメリカの前衛作曲家アンタイル。彼は1926 年に発表した「バレエ・メカニック」で賛否両論を巻き起こし、その進歩的な作風は遠く離れた日本にも影響を与えています。しかし、1930 年を過ぎると次第に伝統的な手法を取るようになり、さらに1940 年代から映画音楽に手を染め、その作風は少しずつ時代を後退し、晩年は後期ロマン派に近い音楽も手掛けるようになったことは、彼の評価を難しくしているともいえるのではないでしょうか。このオペラ「兄弟」も1954 年に作曲されたもので、つの1 幕オペラの中の一つとして書かれました。聖書の「カインとアベル」の物語を、戦後のアメリカの労働者階級に置き換え、初演当時は好評を博したものの、その人気は長く続くことなくいつしか忘れられてしまった作品です。今回ヨーロッパで録音されたことで、また人気が再燃するのでしょうか?色々な意味で興味深いアルバムです。
777321-2
\2600
J.G.グラウン(1702/3?-1771)&C.H.グラウン(1703/4?-1759):協奏曲集
 1.弦楽と通奏低音のための交響曲…J.G.グラウン/
 2.ヴァイオリンとヴィオラ、弦楽と通奏低音のための協奏曲…J.G.グラウン/
 3.ファゴットと弦楽と通奏低音のための協奏曲…
  グラウン?もしくはC.グラウプナー(1683?-1760)作/
 4.リコーダー、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲…グラウン?/
 5.フルート、2 台のヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲…グラウン?
カペラ・アカデミカ・フランクフルト
18 世紀初頭に活躍したグラウン兄弟による協奏曲集です。ドイツのヴァーレンブリュックに生まれ、弟は歌劇作曲家、兄はヴァイオリニストとして活躍。フリードリヒ大王に招かれ宮廷音楽家として人気を博しました。当時の彼らの名声はベルリンからポツダムまでを席巻したほどですが、残念ながら現在ではその作品のほとんどが忘れられてしまっています。このアルバムには、彼ら兄弟の作品(と目されているものも含む)を収録。バロックから古典派へと移行する時代特有の旋律美溢れる曲を楽しむことができるでしょう。ただし当時は夥しい作品が王宮で演奏されたためか、兄弟のどちらが書いた曲であるか特定できないものもあるあたりが御愛嬌。今後研究が進んでいくのではないでしょうか。
777609-2
\2600
リース(1784-1837):序曲集
 1.序曲「救世主の花嫁」Op.162/
 2.序曲「ドン・カルロス」Op.94/
 3.大祝典序曲と勝利の行進曲 Op.172/
 4.鳥の序曲 WoO 24/5.劇的序曲「出現」WoO 61
ケルンWDR 交響楽団/
ハワード・グリフィス(指揮)
ベートーヴェンの才能ある弟子であり、友人であったリースの作品は、近年じわじわと人気が再燃しつつあります。彼はすぐれたピアニストであったため、どうしてもピアノ曲や室内楽作品に目が向きがちですが、もっと大規模な作品、例えば交響曲やカンタータなどももっと聴かれても良いのではないでしょうか。このアルバムはそんな彼の序曲集です。「ドン・カルロス」などのこれらの作品は、特定のオペラなどへの序曲ではなく、単独に演奏される曲として書かれています。他の作品も全て、何かの用途のために書かれたようです。「大祝典序曲と勝利の行進曲」は本当に魅惑的な作品で、この曲が演奏された時は聴衆は熱狂の嵐に包まれたことでしょう。
777599-2
\2000
グレーナー(1872-1944):ピアノ三重奏曲集
 1.ピアノ三重奏曲「組曲」 Op.19/
 2.室内楽の詩曲 Op.20/3.ピアノ三重奏曲 Op.61/
 4.ピアノ三重奏とバリトンのための「テオドール・シュトルムの調べ」
ハイペリオン三重奏団/
アルブレヒト・ペール(バリトン)
ベルリンで生まれ、幼少から美しいボーイソプラノを生かして聖歌隊で活躍、その後音楽院で作曲を学んだグレーナーのピアノ三重奏曲集です。ドイツだけでなく、ロンドンのヘイマーケット劇場の音楽監督や、英国王立音楽院でも教鞭を執り多くの学生に影響を与えました。戦時中ナチスとの関わりが深かったため、立場的にも音楽的にも、色々な憶測を醸しましたが、結局のところ没した後は、作品もほとんど演奏されることなく、ほとんど忘れ去られてしまった作曲家と言えそうです。そんな彼の作品は、当時の風潮をしっかり反映した後期ロマン派色の強いもので、この時代の音楽を好む人ならば文句なしに好きになれそうです。
777441-2
\2000
三重奏曲&四重奏曲集
 1.2 本のフルートと2 台のファゴットのための四重奏曲ニ長調 TWV 43:D2/
 2.フルート、オーボエと通奏低音のための三重奏曲ニ短調 TWV 42:d4/
 3.オーボエ、2 台のファゴットと
  通奏低音のための四重奏曲ヘ長調
  (原曲:ソナタ TWV 42:F16…S.アッツォリーニ編)/
 4.2 本のフルートと2 台のチェロのための四重奏曲イ長調 TWV 43:A2/
 5.フルート、オーボエと通奏低音のための三重奏曲ト長調 TWV 42:G13/
 6.オーボエとファゴットのためのソナタト短調 TWV 41:g12/
 7.フルート、オーボエと通奏低音のための三重奏曲ホ短調 TWV 42:e9/
 8.2 本のフルートと2 台のチェロのための四重奏曲ホ長調 TWV 43:E1
エポカ・バロッカ
エポカ・バロッカの奏者たちの卓越した技巧で聴くテレマンの室内楽曲集です。当時の上流階級の家庭では、このような室内楽が毎日奏されていました。もちろん素晴らしい名手たちもたくさんいたでしょうし、教養のために音楽をたしなむ人も多かったことでしょう。テレマンは、それらの人々のために、様々な難易度の曲を書き、ニーズに応えたのでした。ヴァイオリン、フルート、ビオラ・ダ・ガンバ、そしてファゴットなど、広範囲の楽器が活躍する流麗で美しい作品は、音楽の伝統を踏まえながらも、常に新しい形式と霊感溢れるメロディを持っています。生前はバッハを凌ぐ名声を有していたテレマン。あまりにも多くの作品がありすぎて、どこから聴いたらよいのかわからない方にオススメの1 枚です。
777581-2
\2000
ベルリン・サクソフォン四重奏団によるルネサンス作品集
 1.パレストリーナ(1525-1594):リチェルカーレソ-ミ-ラ-ソ(F.グリーフ編)/
 2.パレストリーナ:第1 旋法によるリチェルカーレ(F.グリーフ編)/
 3.イサーク(1460-1517):リチェルカーレラ-ミ-ラ-ソ(C.ホフマン編)/
 4.イサーク:インスブルックよ、さようなら(F.グリーフ編)/
 5.イサーク:私に恵みを与えたまえ(F.グリーフ編)/
 6.スサート(1515-1570?):3 つのアルマンドとトリプラ(F.グリーフ編)/
 7.スザート:パヴァンとガイアルド「ラ・ドンナ」(F.グリーフ編)/
 8.シャイト(1587-1654):カンツォン・コルネット(C.ホフマン編)/
 9.フレスコバルディ(1583-1643):リチェルカーレラ-ファ-ソ-ラ-レ(F.グリーフ編)/
 10.フレスコバルディ:カンツォン・テルツァデツィマ(F.グリーフ編)/
 11.フレスコバルディ:リチェルカーレミ-レ-ファ-ミ(F.グリーフ編)/
 12.オルランド・ディ・ラッソ(1532-1594):寒い夜(F.グリーフ編)/
 13.オルランド・ディ・ラッソ:マドンナ・ミア・カーラ(F.グリーフ編)/
 14.G.ガブリエリ(1557-1613):カンツォーネ・ラ・スピリタータ
 (ベルリン・サクソフォン四重奏団編)/
 15.G.ガブリエリ:第2 のカンツォーネ(ベルリン・サクソフォン四重奏団編)/
 16.ダウランド(1563-1626):流れよ、わが涙(C.ホフマン編)/
 17.ダウランド:涙のパヴァン(C.ホフマン編)/
 18.作者不詳:私たちに子どもが生まれる(C.ホフマン編)/
 19.フレチャ(1481-1553):「リウ・リウ・シウ」(C.ホフマン編)/
 20.トッレ(1483-1504):「古い踊り」(C.ホフマン編)/
 21.作者不詳:Ojos garcos(C.ホフマン編)/
 22.作者不詳:ラ・ドン・ドン(C.ホフマン編)/
 23.作者不詳:Corten espados afilados(C.ホフマン編)/
 24.マブリアーノ・デ・オルト(1460-1529):Se je perdu mon amy(F.グリーフ編)/
 25.ジョスカン・デプレ(1440-1521):Fors Seulement(F.グリーフ編)/
 26.作者不詳:Se je perdu mon amy(F.グリーフ編)
ベルリン・サクソフォン四重奏団
既発アルバム「フーガの技法」(999058-2)で、斬新な演奏を聴かせたベルリン・サクソフォン四重奏団による新譜は、中世の音楽をモダン楽器で聴く喜びを心行くまで堪能する1 枚です。16 世紀に書かれた多くの作品は、特定の楽器を割り当てることをしていません。そのため、フルートのために書かれた箇所をリュートやビオラ・ダ・ガンバで演奏することは全く問題ないようです。そんな中世時代の様々な曲を研究し、1845 年頃に開発されたサクソフォンの豊富な音色に置き換えてみたらこのようなステキなアルバムになりました。創造力に富んだ編曲も聴きどころの一つです。サクソフォンの明瞭な音色は、入り組んだポリフォニーを明確に解きほぐし、全く新鮮な音楽として聞かせてくれることでしょう。
777641-2
\2000
アガ・ミコライ R.シュトラウスとモーツァルトを歌う
 1.R.シュトラウス(1864-1949):4 つの最後の歌/
 2.R.シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」から
  「総てのものが清らかな国がある」/
 3.R.シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」から
   終わりの情景/
 4.モーツァルト(1756-1791):歌劇「フィガロの結婚」から
   「カヴァティーナ」/
 5.モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」から
   「スザンナはまだこない」/
 6.モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」から
   「あの人でなしは私を裏切り」/
 7.モーツァルト:歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」から
   「岩のように動かずに」
アガ・ミコライ(ソプラノ)/
ケルンWDR 交響楽団/
カール・ソラック(指揮)
2008 年に来日。新国立劇場でドンナ・エルヴィーラを歌い大好評を博したソプラノ、アガ・ミコライのアリア集です(2014 年も新国立劇場でドン・ジョヴァンニのドンナ・アンナを歌う予定です)。ポーランド生まれの彼女、NAXOS レーベルではペンデレツキの作品に参加しています。名歌手エリザベート・シュヴァルツコップとレナータ・スコットのマスター・クラスで指導を受け、1999 年のアルフレード・クラウスに入賞。2002 年からはバイエルン国立歌劇場のメンバーとなり大活躍をしています。モーツァルトでの繊細な解釈と、R.シュトラウスでの哲学的なメッセージを強靭で美しい声に載せて聴き手に届けます。「4 つの最後の歌」での陰影ある響きが聴きものです。
777465-2
\2600→¥2390
クルクハルト(1847-1902):作品集
 1.ヴァイオリン協奏曲 Op.68 ニ長調/
 2.交響曲第 3 番 Op.37 ニ長調
ミリアム・チョップ(ヴァイオリン)/
デッサウ・アンハルト・フィルハーモニー管弦楽団/
ゴロー・ベルク(指揮)
偉大なるブラームスとブルックナー。この 2 つの山脈の影にひっそりとそびえるクルクハルトの音楽です。彼はザクセンの一都市ケーテンに生まれ、15 歳の時にデッサウに引っ越します。その翌年ピアニストとしてデビューし、1867 年からは指揮者として活動を始めます。若き頃は、フランツ・リストに認められ、ワーグナーからも強く影響を受けていたのですが、後にその派閥から離れ、どちらかというとシューベルト、シューマンよりの作風を愛するようになり、伝統的な形式を遵守した音楽へと推移していきます。木管五重奏曲やチェロ協奏曲などは、今までにも僅かに聴く機会がありましたが、このアルバムではヴァイオリン協奏曲と交響曲第3 番という珍しい曲が収録されています。ヴァイオリニスト、チョップがこの曲の大ファンとのこと。共感溢れる演奏が楽しめます。
777386-2
(2CD)
\5200
テレマン(1681-1760):隊長の音楽 1738 年 TVWV 15:11
CD1.オラトリオ/
CD2.セレナータ
ヴェロニカ・ヴィンター(ソプラノ)/
コルネリア・ザムエリス(アルト)/
ヤン・コボウ(テノール)/
インモ・シュレーダー(テノール)/
エッケハルト・エーベル(バス・バリトン)/
グレゴール・フィンケ(バス)/
ライニッシェ・カントライ/
ダス・クライネ・コンチェルト/
ヘルマン・マックス(指揮)
歴史的にも、ハンザ同盟の一員として富裕な有力都市のひとつであったハンブルクは、1410 年、1510 年、1618 年と三度神聖ローマ皇帝から自由都市の特権を与えられ、自治権を獲得維持しており、17 世紀のハンブルクは当時の中都市の中では、比較的安全で平和な都市でした。しかし、中世からの確執が絶えないデーン人(デンマークの前身)や、海から襲ってくる海賊たちなど、常に外敵にさらされていることも事実。そんなハンブルクの市民たちは、自ら自警団を結成し、外敵から身を守る努力を怠りませんでした。そんな自警団をまとめる隊長は市民から尊敬され、その激務を労うため、祝宴を催したのです。そんな時のためにテレマンが1738 年に書いた作品集です。
777526-2
\2600→¥2390
C.シュターミッツ(1745-1801):交響曲集
 1.交響曲ニ短調 Op.15-3(Kai24)/
 2.交響曲変ホ長調(Kai38)/
 3.交響曲ホ短調 Op.15-2(Kai23)/
 4.交響曲ヘ長調 「狩り」(Kai34)
ラルテ・デル・モンド/
ヴェルナー・エールハルト(指揮)
チェコに生まれ、ドイツへと移ったマンハイム楽派の大家、カール・シュターミッツの交響曲集です。彼は父ヨハンから音楽の手ほどきを受け、1762 年からはマンハイムの宮廷楽団のメンバーとなり活躍、その後ヴァイオリニストとしてヨーロッパ中を演奏旅行しました。以前は「管楽器曲の作曲家」として認知されていましたが、作品の掘り起こしが進むにつれて、交響曲や協奏交響曲を発展させた功績が認められるようになりました。全部で51 曲あると言われる交響曲は、どれも規則正しく、明朗活発な音楽です。
777336-2
\2000→¥1890
モリーク(1802-1869):弦楽四重奏曲集第 3 集
 1.弦楽四重奏曲第 1 番ト長調 Op.16/
 2.弦楽四重奏曲第 2 番ハ短調 Op.17
マンハイム弦楽四重奏団
古典派とロマン派の橋渡しを担ったモリークの弦楽四重奏曲の第 3 集です。この盤に収録されているのは第1 番と第2 番。ちょっと聴くとハイドン風?とも言える第1 番の冒頭の魅力的な旋律からこの独特な世界にはまることでしょう。第2 番はうってかわって悲劇的な開始が印象的です。快活な第2 楽章、美しい第3 楽章、そしてシューベルト風とも言える終楽章。これはなかなか名曲です。第1 集777149-2、第2 集777276-2 も発売中です。
777517-2
\2000
ヴァインベルク(1919-1996):ピアノ作品集
 1.子どもの手帳第 1 集 Op.16/
 2.子どもの手帳第 2 集 Op.19/
 3.子どもの手帳第 3 集 Op.23/
 4.ピアノ・ソナタ第 1 番Op.5
エリザベータ・ブルーミナ(ピアノ)
チェロの作品などで最近めきめき知名度を上げている作曲家、ヴァインベルクのピアノ作品集です。彼は20 歳の時に最初のピアノ・ソナタを作曲しましたが、それは若者の作品としては恐ろしいまでの完成度を持ち、情緒的な深さと音楽的な成熟を宿したものでした。このアルバムでその才能を感じてみてください。3 冊からなる「子どものための手帳」は1944 年から45 年にかけて作曲されたもので、彼の12 歳の娘、ビクトリアに捧げられています。古今東西の「子どものために」書かれた曲集を凌駕する内容を持ち、技術的な難易度は(それほど)高くなくとも、内容の充実度はばっちり。聴いているだけでも楽しいちょっとムソルグスキーを思わせる曲集です。
777527-2
(SACD Hybrid)
\3000
W.F.バッハ(1710-1784):オルガン作品全集
 1.幻想曲(Falck 19)/
 2.8 つのフーガ(Falck 31, 1-8)/
 3.7 つのコラール前奏曲(Falck 38, 1-4)/
 4.フーガ(Falck 37)/5.フーガ(Falck 33)/
 6.フーガ(Falck 32)/
 7.7 つのコラール前奏曲(Falck 38, 5-7)/
 8.幻想曲(Falck 15)
フリードヘルム・フランメ(オルガン)
ドイツアレクザンドリ・アインベックムエンスター教会、ヒッレブラント・オルガン
2010 年はヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの生誕300 年の記念年でした。彼はJ.S.バッハの長男として生まれたものの、あまりにも溺愛され過ぎて、その才能を存分に発揮することができなかったと言われています。某大な数の作品を残しましたが、生前は人気が低かったためか出版されることもほとんどなく、またその作風も統一性がないことで知られていましたが、最近では逆に、その自由さが人気を呼んでいるという不思議な人でもあります。このアルバムでは、そんな彼のオルガン曲を全て収録。生きていた時代からは取り残されようとも、天才は健在だったという証明です。名オルガニスト、フランメの演奏で。

DACAPO OPEN SPACE (Marco Polo)

8.226551
\2000
ブレスゴー(1955-):ギャラクシー
 1.ギャラクシー(1990-93/1999)/
 2-4.モンクとの混合物<動く/歩く(パッサカリア)/飛ぶ>
オーデンセ交響楽団/
クリストファー・オースティン(指揮)
デンマーク生まれの個性的な作曲家、ブレスゴーの作品集です。ギャラクシーと名付けられた作品は、まさに音による銀河系。絶えず形を変えながら発展していく宇宙的なものを体感することができるでしょう。混沌、茫洋とした音が、すこしずつシステマティックに立ち上がり、何かが生まれて、そして静かに消えていく様は、まさに「43分に渡る音の攻防」です。最後は意味深に終わるところも良い感じです。予測不能で柔軟な音の衝突は、無重力を彷徨うかのようです。モンクズ・ミクスチャーズ(モンクとの混合物)のモンクとは、アメリカのジャズ・ピアニスト、セノニアス・モンクのことで、ブレスゴーは彼から大きなインスピレーションを受けています。この曲も「静から動」というパターンを踏襲しつつ、不可思議な世界へと聴き手を運んで行くのです。録音 2008年11月3-5日オーデンセ・コンサート・ホール
8.226562
\2000
ホルメン(1971-):oord cloud
 oort cloud-オールトの雲
トルベン・スネッケスタ(サクソフォン)/
フロド・アナセン(アコーディオン)/
フロド・ハルトリ(アコーディオン)
こちらも摩訶不思議な音楽です。タイトルの「オールトの雲」というのは、空に浮かぶ雲ではなく(曲だけ聴いていると、雲に乗っているような気分にもなれますが)オランダの天文学者ヤン・オールトが考え出した仮想天体群で、太陽から1.5億㎞〜15億㎞離れたところに存在するという、水・一酸化炭素・二酸化素・メタンなどの氷が主成分であると考えられています。本当にあるのか、ないのかは誰も確かめた人がいないので、はっきりとしたことは言えません。2台のアコーディオン、サクソフォン、そして電子音。これらが何ともいえない響きを醸しだします。作曲家のことばによると「40分の世界」とのことですが、実際には56分ほど収録されていて、20分は他の人によるリミックス作品のようです。ブックレットも星屑を集めたような抽象的なもので、理解不能ととるか、オシャレととるかで感性を試されそうな、恐い1枚であります。なお、DACAPOのHPからこの作曲家の別作品をダウンロードできます。
8.226550
\2000
ハドキンソン(1971-)&レンショルト(1978-):Fish&Fowl
 1.Fish&Fowl(魚と鶏)/
 2.ウルスラ・アンケア・オルセンによる朗読「魚へ」
SCENATET(アンサンブル)
新奇なる演出と、音楽への新しい次元。これを目指した実験CD「Fish&Fowl(魚と鶏)」です。フルート、クラリネット、サキソフォン、ピアノ、パーカッション、ギター、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ヴォーカルからなるアンサンブルは、どこかにありそうなリアルな空間を描き出します。そしてこのアンサンブルによる2人の現代作曲家のスーパー・リミックスは、電子音と人の息の音が溶け合い、極上の響きを創り上げます。感覚のみで味わいたい音。せわしない息使い、ため息、うめき声・・・。ブックレットに添えられた「魚へ」の作者による朗読のデンマーク語の響き。五感全てを鋭く研ぎ澄ませて聴きたい1枚です。全部聴ければの話ですが・・・。録音 2010年1月-2月
8.226523
\2000
PRETTY SOUND シモン・ステーン=アナセン(1976-):作品集
 1.On And Off And To And Fro(時々、あちこちに)/
 2.Rerendered(再度与えられた)/
 3.In her Frown(彼女の渋い顔)/
 4.Pretty Sound…Up and Down
  (プリティ・サウンド…上がったり下がったり)/
 5.Study for String Instrument #2(弦楽のためのスタディ2)
Asamisimasa(アンサンブル)
デンマークの若き作曲家アナセンの5つの作品集。本来なら不必要とされるノイズ、または聴きとれないような小さな音。これも余すことなく使いきって、この5つの曲が構成されています。たとえば、ピアノのための「プリティ・サウンド」(トラック4)。これを演奏すると確実にピアノは変調をきたしそうです。鍵盤を叩く、内部をひっかく、そんなのは序の口。1台のピアノからありとあらゆる音を作り出し提示します。2人のパフォーマーによる「彼女の渋い顔」は、紙を使った音と、舌うち(マイクテストでおなじみのあの音)。どの曲もなんとなく微笑ましくて、ちょっと口元が緩んでしまいそうです。オーディオ・チェックにも良さそうです。録音 2009年10月オスロ カンペン教会

DIVOX

CDX-25255
\2300
シューベルト(1797-1828):ピアノのための作品集
 1-4.ピアノ・ソナタ第 17 番ニ長調 Op.53 D850/
 5-7.即興曲 Op.90 D899 より
  <第2 番変ホ長調/第3 番変ト長調/第4 番変イ長調>/
 8-11.ピアノ・ソナタ第 9 番ロ長調 Op.147 D575
関敦子(ピアノ)
武蔵野音楽大学卒業後、同大学院終了。その後ドイツのデトモルトに渡り、その地の音楽大学で学び、ドルトムント国際シューベルトコンクールで優勝。ドイツを中心に活動を続けているピアニスト、関敦子さんの得意とするシューベルトの作品集です。既発のモーツァルト、ハイドン、シューベルトアルバム(CDX25240)での繊細な音色で、熱心な聴き手の心を捉えた彼女の演奏ですが、今回のシューベルトでは、更に深化した音楽を聞かせてくれます。柔らかい音の中に込められた芯の強い表現、シューベルトを奏でる喜びと淡い悲しみ。これらが何とも言えない香りとなって立ち昇る様は、言葉に尽くせません。堅実な音楽を聴きたい方にオススメしたい1 枚です。録音 2009 年3 月3-5 日ブレーメンゼントホール
CDX-25256
\2300
シューマン(1810-1586):彼の仮想世界
 1-5.ウィーンの謝肉祭の道化芝居「幻想的情景」 Op.26/
 6-18.子どもの情景 Op.15/
 19-38.謝肉祭 Op.9
ミラナ・チェルニャフスカ(ピアノ)
ロシア、ウクライナ生まれのピアニスト、ミラナ・チェルニャフスカは今までどちらかというと、室内楽のスペシャリストとして知られていました。NAXOS レーベルではクライスラー、AVIE レーベルではブラームス、シューマン、フランクのソナタ、など、どれもヴァイオリンやチェロのソロを引き立てて、なおかつ自分独自の音楽性を発揮した名演です。そんな彼女のソロ・アルバムはシューマン作品集。陰影豊かな彼の作品の中でも、とりわけ創造力豊かな3 つの曲集がチョイスされています。冒頭の「ウィーンの謝肉祭の道化」から濃い音楽が展開され、シューマンのねっとりとした世界に捕りこまれる事間違いなし。録音 2008 年6 月
CDX-75229
(2CD)
\4000→¥3690
イン・ローマ〜バロック時代のヴァイオリンと鍵盤のための作品集
《CD1》
 1-4.コレッリ(1653-1713):ヴァイオリン・ソナタ第9 番イ長調 Op.5 No.9/
 5.ロカテッリ(1695-1764):アンダンテ…世界初録音/
 6-9.デラ・チャイア(1671-1755):チェンバロ・ソナタ Op.4 No.3/
 10-14.ヴァレンティーニ(1680-1759):
  ヴァイオリン・ソナタイ長調「ラ・モンタナーリ」…世界初録音/
《CD2》
 1-5.ゲオルク・ムファット(1653-1704):ヴァイオリン・ソナタ/
 6-9.モンタナーリ(1676-1737):3 つのドレスデン・ソナタより
  第 2 番ニ短調…全曲は世界初録音/
 10-13.ロカテッリ:フルート・ソナタト短調 Op.2 No.6
  (ヴァイオリン編)…世界初録音
ジョナサン・ギョーネ(バロック・ヴァイオリン)/
ステファノ・モラルディ(チェンバロ&オルガン)
17 世紀から18 世紀にかけて、ローマで活躍した音楽家たちの作品集です。収録されているのは、アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)と、彼と交友があった5 人の作曲家たちの作品。いくつかの作品は世界初録音という、音楽史的にも貴重なアルバムです。ヴァイオリンのギョーネと、チェンバロとオルガンを演奏するモラルディの親密な対話、そして迷いのない表現は、当時の音楽をはっきりと伝えるものです。録音 2008 年3 月5-8 日
CDX-70903
\2300→¥2090
ボローニャのモーツァルト〜様々な作曲家のオルガン作品集
 1-4.マルティーニ(1706-1784):ソナタ Op.2 No.9/
 5-9.モーツァルト(1756-1791):ピアノ・ソナタ第4 番変ホ長調 K282(オルガン編)/
 10-11.モデネージ:オッフェルトリウムのためのソナタ/
 12.プレディエリ(1678-1760):ソナタ/
 13-14.マルティーニ:ソナタ・ダ・オルガノ/
 15-16.マルティーニ:ソナタ Op.3 No.6/
 17.マッティ(1750-1825):ラルゴ/
 18-22.モーツァルト:幻想曲ハ短調 K475
ステファノ・モラルディ(オルガン)
モーツァルトの時代。ボローニャは傑出した学園都市、また音楽都市として知られていました。10 世紀に創立された世界で最も古いとされる大学、また、音楽を愛好する貴族、聖職者と音楽家から構成されるアカデミア・フィッラルモニカ(楽友協会)があり、活発な活動をしていました。ここには数々の名音楽家たちも集まり、教会では日々オルガニストたちが腕を競っていました。1770 年、14 歳のモーツァルトは初めてこの都市を訪れ、多大なる感銘を受けます。その時に出会ったのがジャン・バティスタ・マルティーニ神父で、彼は楽友協会のリーダーであり、イタリアきっての理論家、教育者でもありました。そんな偉い人がモーツァルトの演奏を褒め称えたというのです。モーツァルト父子の喜びはいかばかりだったことでしょう。このアルバムはそんな時代の音楽を一堂に集めました。モラルディの華麗なオルガンでお聴きください。(なお、モーツァルトのK282 が5 トラックあるのは、メヌエットを3 つのトラックに分けているからです)

LPO

LPO-0053
\2400→¥1990
ショスタコーヴィチ(1906-1975):ピアノ協奏曲第1番&第2番
 1.ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op.35
 2.ピアノ協奏曲第2番ヘ長調 Op.102
 3.ピアノ五重奏曲ト短調 Op.57
マルティン・ヘルムヒェン(ピアノ)
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)…1.2
ロンドン・フィル…1.2
ポール・ベニストン(トランペット)…1
ピーター・シェーマン(ヴァイオリン)…3
ヴェッセリン・ゲレヴ(ヴァイオリン)…3
アレクサンダー・ツェムツォフ(ヴィオラ)…3
クリスティーナ・ブラウマネ(チェロ)…3
2011年4月に日本公演が予定されている若手ピアニスト、ヘルムヒェンをソリストに迎えたショスタコーヴィチのピアノ協奏曲をメインにした1枚です。1933年に書かれた第1番の協奏曲は、正式名称が「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲ハ短調」と題されていることでもわかる通り、トランペットがこれでもかとばかりに活躍する作品。自作や他作品からのパロディを多く含むも、挑戦的な眼差しが貫かれており、その解釈は一筋縄ではいかないことで知られています。かたや第2番は1957年に作曲されたもので、同時期のチェロ協奏曲などに比べると、平易な楽想に終始しています。これは愛息マクシムのために書かれたせいもあるのでしょうが、何よりショスタコーヴィチ自身が楽しんで書いたのではないかと想像されます。軽やかに駆け抜けるピアノをサポートするユロフスキのエネルギッシュな指揮が聴きものです。陰鬱な中に独自の美しさを秘めるピアノ五重奏曲は、人気の高い名曲ですが、こちらも現代的な感覚漲る名演です。録音 ロンドンサウスバンク・センター、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール 2008年4月23日…1 2009年4月25日…2
LPO-0051
\2400→¥2190
ハイドン(1732-1809):十字架上のキリストの最後の七つの言葉
 1.序章/2.第1ソナタ:父よ!彼らの罪を赦したまえ/
 3.第2ソナタ:おまえは今日、私と共に楽園にいる/
 4.第3ソナタ:女性よ、これがあなたの息子です/
 5.第4ソナタ:わが神よ!何故私を見捨てたのですか?/
 6.序曲/7.第5ソナタ:ああ、私の渇望!/
 8.第6ソナタ:それは果たされた/
 9.第7ソナタ:父よ!あなたの手に私の霊を委ねます/10.地震
リサ・ミルン(ソプラノ)/
ルクサンドラ・ドノーゼ(メゾ・ソプラノ)/
アンドリュー・ケネディ(テノール)/
クリストファー・マルトマン(バリトン)/
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)
ハイドン円熟期の大作「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」です。この作品は、本来管弦楽のために書かれましたが、ハイドン自身がとても気に入っていたのか、弦楽四重奏版、クラヴィーア版の編曲もあり、こちらも親しまれています。しかし何と言っても、このオラトリオ版(1796)の壮麗さと劇的さは比ぶべきものがありません。ロンドンでヘンデルのオラトリオを聴き触発されたこともあり、第4ソナタの後に序曲を挿入し、より、オラトリオらしくなっています。演奏しているメンバーは、ほとんどが2009年クリスマス・コンサート(LPO-0050)と同じですが、曲の持つ性格のせいか、誰もが荘厳な雰囲気を湛えています。ユロフスキの毅然とした音作りも健在で、この長大な作品を息つく暇もなく聴かせます。響きも音楽も無駄な贅肉を削ぎ落としたかのような現代的なハイドンです。録音 2009年11月28日ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
LPO-0052
(2CD)
\2400→¥2190
マーラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」
 CD1.第1部
 CD2.第2部
ユリア・ヴァラディ(ソプラノ)
ジェーン・イーグレン(ソプラノ)
スーザン・ブロック(ソプラノ)
トゥルデリーゼ・シュミット(メゾ・ソプラノ)
ヤドヴィガ・ラッペ(メゾ・ソプラノ)
ケネス・リーゲル(テノール)
アイケ・ヴィルム・シュルテ(バリトン)
ハンス・ゾーティン(バス)
ロンドン・フィルハーモニー合唱団
ロンドン交響楽団合唱団
イートン・カレッジ少年合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウス・テンシュテット(指揮)
テンシュテットのこの演奏は、すでにレーザー・ディスク→DVDとして発売されているものです。あちらは、BBCテレビのスタッフによる編集であり、1月27日、28日収録とされていて、あくまでも「テレビ放送用」として編纂されたものですが、こちらは1月27日のオリジナルテープをリマスターしたものになります。DVDを確認したところ、恐らく27日の演奏(このCDに収録されているもの)がベースとなっており、演奏上本CDと大きな違いは認められませんが、音質などは格段に良くなっています(音場の広がり、奥行き、そして粒立ちの違いははっきりとわかります)。第1部での異様なほどの高揚感、一転、第2部では雄大な音楽が展開されます。テンシュテットの求めるテンポがあまりにも悠々し過ぎているためか、時に歌手たちがフライング気味になってしまうのは御愛嬌。満身創痍となりながらも最後の「神秘の合唱」へと辿りつく様はまさに神々しいの一言に尽きるでしょう。20世紀の終焉、そして希望を示唆するような感動的な演奏です。録音 1991年1月27日 ロンドン・フェスティヴァル・ホール マスタリング・エンジニア:アンドリュー・ラング

MARCO POLO

8.225982
\2000
シュポア:弦楽四重奏曲全集第 14 集
 1-4.弦楽四重奏曲第 31 番イ長調 Op.132/
 5-8.弦楽四重奏曲第 36 番ト短調 Op.157/
 9.ポプリ第 4 番変ロ長調 Op.24
モスクワ・フィルハーモニー・コンチェルティーノ弦楽四重奏団
<メンバー>
ヤロスラフ・クラスニコフ(第1 ヴァイオリン)/
ソフィア・クラスニコワ(第2 ヴァイオリン)/
オルガ・ツィマエワ(ヴィオラ)/
ヴィクトル・コゾドフ(チェロ)
MARCO POLO の人気シリーズであるシュポア(1784-1859)の弦楽四重奏曲集も第14 集となりました。彼は生涯に渡ってこのジャンルの作品を書いていますが、このアルバムに収録された第36 番は最後の大規模な曲です。モーツァルトとハイドンの曲に倣い書かれていますが、彼自身、自らの才能の枯渇を感じてしまったのか、曲の演奏を禁止してしまいました。しかし、実際は完全無欠な技量を誇る素晴らしい仕上がりです。その11 年前に書かれた第31 番は、緻密な対位法と精巧に関連付けられたモティーフが魅力。ワーグナーとメンデルスゾーンが支持したという魅力的な曲です。ポプリ第4 番は彼が敬愛したモーツァルトのアリアが次々と現れる逸品。
8.225338
\2000
J.シュトラウス1 世(1804-1849):作品集第 18 集
 1.ワルツ「とげのないばら」Op.166/
 2.ワルツ「ウィーンの果物」Op.167/
 3.ワルツ「ようこそいらっしゃいませ」Op.168/
 4.オペラ「4 人のハイモンの息子たち」の主題によるカドリーユ Op.169/
 5.ワルツ「仮面の歌」Op.170/
 6.ワルツ「エウノミアの踊り」Op.171/
 7.ワルツ「オデオンの踊り」Op.172/
 8.マリアンカ-ポルカ Op.173/
 9.女神たちのカドリーユ Op.174
スロヴァキア・シンフォニエッタ/
エルンスト・メルツェンドルファー(指揮)
このワルツ集は 1844 年から1845 年にかけて書かれたものです。1844 年はアルブレヒト大公がバイエルンの王女と結婚式を挙げ、ミュンヘンが祝祭ムードに包まれていた時。3 曲目のワルツはそのために書かれたものです。とは言え、この頃のシュトラウスは自ら抱えた女性問題がこじれていて、かなり大変な思いをしていたのですが、作品を聴く限りそんな諍いは微塵も感じられません。どこもかしこも甘く、幸福な夢を見せてくれるワルツばかりです。

MYRIOS

MYR006
(SACD-Hybrid)
\2600→¥2390
ハーゲン弦楽四重奏団 結成30 周年記念アルバム登場!!
 1-4.ベートーヴェン(1770-1827):
  弦楽四重奏曲 ホ短調「ラズモフスキー」Op.59-2
 5-8.モーツァルト(1756-1791):
  弦楽四重奏曲 変ホ長調 K428(K421b)
 9-13.ヴェーベルン(1883-1945):
  弦楽四重奏のための5 つの楽章 Op.5
 14-19.ヴェーベルン:
  弦楽四重奏のための6 つのバガテル Op.9
ハーゲン弦楽四重奏団
<メンバー>
ルーカス・ハーゲン(第1 ヴァイオリン)
ライナー・シュミット(第2 ヴァイオリン)
ヴェロニカ・ハーゲン(ヴィオラ)
クレメンス・ハーゲン(チェロ)
今や世界一の実力と人気を誇るハーゲン弦楽四重奏団、MYRIOS レーベルに登場です。1981 年にロッケンハウスで審査員賞と観客賞を受賞し、その翌年ポーツマス弦楽四重奏コンクールで優勝し、グラモフォン・レーベルと契約し、40 枚以上のCD をリリースしています。このアルバムは、結成30 周年の記念リリースで、ベートーヴェンとモーツァルト、ヴェーベルンが収録されています。研ぎ澄まされた感性と一分の隙もないアンサンブル、そして今回特筆すべきはSACD ハイブリッドの高音質です。まさに至高の音楽がここにあります。2011 年には世界ツアーも予定されており、ウィーンを皮切りに、ロンドン、アムステルダム、バーゼル、ブリュッセル、ハンブルク、マドリッド、イェルサレム、北京、そして東京がコンサート会場として予定されています。

NAXOS 1CD¥1100

8.559647 ジャズ・ノクターン〜ジャズ・エイジのアメリカ協奏曲集
 1.ジェイムズ・プライス・ジョンソン(1894-1955)・BR>   Fヤマクロー、ニグロ狂詩曲(W.G.スティルによるピアノと管弦楽編)/
 2-4.ハリー・リーサー(1896-1965):
  バンジョーとオーケストラのための組曲(D.ヴァッピー編)/
 5.ガーシュウイン(1898-1937):
  ラプソディ・イン・ブルー(F.グローフェ編)/
 6.ダナ・シュッス(1909-1987):ジャズ・ノクターン
  (C.ハクスレイによるピアノと管弦楽編)/
 7-9.ダナ・シュッス:
  3 つのリズムのコンチェルト(F.グローフェ編)
ゲイリー・ハモンド(ピアノ)…1/
タチアーナ・ロイトマン(ピアノ)…5/
ドン・バピー (バンジョー)…2-5/
ペーター・ミンタン(ピアノ)…6/
マイケル・グート…7-9/
クレオール・セネレイダーズ…5 /
ホットスプリングズ・ミュージック・フェスティバル管弦楽団/
リチャード・ローゼンバーグ(指揮)
元々は西洋音楽とアフリカ音楽の融合であり、19 世紀末のニューオーリンズで一応の誕生を見たとされるジャズ。瞬く間に世界中にブームを巻き起こしたことは誰しもがご存知でしょう。ジャズ・エイジとはアメリカ合衆国の1920 年代を表す象徴的な言葉です。F.スコット.フィッツジェラルドが1922 年に書いた「ジャズ・エイジの物語」が発端であり、当時のアメリカの享楽的な雰囲気を的確に表現したこの言葉は1929 年の世界恐慌まで時代を席巻したのです。1924 年にはガーシュウインの「ラプソディ・イン・ブルー」が書かれ、また「ガール・ガーシュウイン」の異名を取ったダナ・シュッスの「ジャズ・ノクターン」のテーマはビング・クロスビーが口ずさんだことで爆発的な人気を得ました。ま、そんなことはおいといて。とにかく楽しんでくださいませ。
8.572505 ハード:ポップ・カンタータ
 1-6.ジョナ・マン・ジャズ(1966)/
 7-14.プロディガル(1989)/
 15-22.おんどりのラグ/
 23-28.スインギン・サムソン/
 29-36.キャプテン・コラムの子どもたち
ジョン・アディソン(ナレーター)…1-6.29-36/
アレクサンダー・ウェルズ(ピアノ)…7-28/
新ロンドン児童合唱団/
ニュー・ロンドン管弦楽団のメンバー…1-6.15-36/
ロナルド・コープ(指揮)
1928 年グロスター生まれのマイケル・ハード(1928-2006)はオックスフォードで音楽を学び、1953年から1956 年まで英国海兵隊の音楽学校で作曲を教えました。その後は、2006 年に亡くなるまで、ハンプシャーで音楽教育と作曲に力を注いだ人です。この「子どものための合唱曲集」は彼が最も得意とした分野で、詩や言葉への鋭い感覚と、歌いやすいメロディが顕著です。何と言っても、演奏する子どもたちの溌剌とした表情がたまりません。聖書の物語がジャズに生まれ変わった「ヨナ・マン・ジャズ」、全編スウィングで歌われる「プロディガル」「スウィング・サムソン」など、さまざまなお話が楽しい音として表現されています。
8.572430-31
(2CD)
シューマン:ゲーテのファウストからの情景 WoO3
《CD1 第1 部、第2 部》
 1.序曲/
 2.第1 部 第 1 景:庭の場面「私だと分かりましたか、可愛い天使」/
 3.第1 部第 2 景:悲しみの聖母マリアの像の前のグレートヒェン
 「ああ、お向け下さい」/
 4.第1 部第 3 景:寺院の中の場
  「グレートヒェン、お前はどんなに違っていたことか」/
 5.第2 部第4 景:日の出
  「お前たちは、この人の頭のまわりを空気の輪となってまわっているが」/
 6.第2 部第5 景:真夜中「私の名は欠乏です」/
 7.第2 部第 5 景:ファウストの死/
《CD2 第3 部第 7 景:ファウストの変容》
 1 「森は揺らぎ」/
 2.「永遠なる歓喜の炎」/
 3.「わたしの足元で、岸壁の断崖が」/
 4.「霊界の高貴なひとりが」/
 5.「ここは見晴らしがよく、何にも遮られず」/
 6.「手を触れることのできないあなた様ですが」/
 7.「すべて移ろい過ぎゆく無常のものは」(神秘なる合唱)
懸念、天使、贖罪の女…
イヴォナ・ホッサ(ソプラノ)/
グレートヒェン、罪深き女、困窮…クリスティーネ・リボー(ソプラノ)/
アマリアの女、欠乏…アンナ・ルバンスカ(アルト)/
マルテ、エジプトのマリア、罪障、栄光の聖母…エヴァ・マルシニク(アルト)/
アリエル、法悦の神父…ダニエル・キルヒ(テノール)/
ファウスト、マリア崇拝の博士、天使に似た神父…ヤーッコ・コルテカンガス(バリトン)/
メフィストフェレス、悪霊、瞑想の神父…アンドリュー・ガンゲスタッド(バス)/
ワルシャワ少年合唱団/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団/
アントニ・ヴィト(指揮)
悪魔に魂を売り渡したファウスト博士の伝説を基に、ゲーテが書きあげた戯曲は様々な芸術家に影響を与え、19 世紀の作曲家たちも挙ってこの物語に曲を付けています。中でも「神秘の合唱」はマーラーの第8 番の第2 部とリストの「ファウスト交響曲」でご存知の方も多いでしょう。このシューマンの作品はゲーテの物語から「死と変容」というテーマを読み取ったもので、彼の最高傑作のひとつと言われています。早いペースで曲を書き上げる彼にしては、構想から完成まで9 年間の長い年月をかけ、じっくりと曲想を練っています。最初に書かれたのは神秘の合唱の部分から。まずクライマックスを仕上げてから、物語を遡るように音楽を書き進め、1853 年に序曲が書かれて、雄大なる物語が完成しました。1856 年にその生涯を閉じたシューマンですが、最後の3 年間は創作することが不可能だったため、この年が実質的に彼の最後の「生きている証」をなったのです。
8.572579 イギリスのヴィオラ作品集
 1-3.クラーク(1886-1979):ヴィオラ・ソナタ/
 4-5.ウォルトン(1902-1983):2 つの小品
  (M.ジョーンズによるヴィオラとピアノ編)…世界初録音
  <カンツォネッタ/スケルツェット>/
 6-9.ブリッジ(1879-1941):
  4 つの小品(V.L.ジェイコブによるヴィオラとピアノ編)
  <子守歌/セレナーデ/エレジー/ゆりかごの歌>/
 10.バックス(1883-1953):伝説/
 11.ブリス(1891-1975):間奏曲
  (W.フォーブスによるヴィオラとピアノ編)…世界初録音/
 12.ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
  ヴィオラとピアノのためのロマンス/
 13-15.ホランド(1878-1947):組曲ニ長調…世界初録音
マシュー・ジョーンズ(ヴィオラ)/
マイケル・ハンプソン(ピアノ)
NAXOS の隠れた名シリーズ、ヴィオラ作品集です。今回も渋い選曲が心にしみ入ります。最初の曲の作曲家であるレベッカ・クラークは、素晴らしい才能に恵まれながらも、当時の社会的な状況(女性の地位の低さ)に揉まれてしまい、大輪の花を咲かせることができなかった人です。しかし、このソナタを聴いてみると、その説得力の高さと芯の強い美しさに魅了されるはずです。その他、おなじみの作曲家たちによる滋養味たっぷりの作品。イギリスの伝説的名ヴィオラ奏者ライオネル・ターティスの「真の後継者」と呼ばれるジョーンズの素晴らしい演奏でお楽しみください。
8.572568 ドビュッシー:管弦楽作品集第 5 集
 1-7.おもちゃ箱(A.カプレによる管弦楽版)<前奏曲「おもちゃ箱の眠り」/
  第1 場「おもちゃの店」/ワルツ「人形の踊り」/
  第2 場「戦いの場」/
  第3 場「売られた羊小屋」/
  第4 場「お金持ちになってから」/終曲>/
 8-13. 6 つの古代墓碑銘(E.アンセルメによる管弦楽版)
 <夏の風の神、パンに祈るために/無名の墓のために/
  夜が幸いであるために/カスタネットを持つ舞姫のために/
  エジプト女のために/朝の雨に感謝するために>/
 14.版画第 1 番「パゴダ」(A.カプレによる管弦楽版)/
 15.版画第 2 番「グラナダの夕べ」(P=H.ビュッセルによる管弦楽版)/
 16.喜びの島(B.モリナーリによる管弦楽版)/
 17.バッカスの勝利(M.F.ガイヤールによる管弦楽編)
フランス国立リヨン管弦楽団/
準・メルクル(指揮)
準・メルクルとリヨン響によるドビュッシー(1862-1918)の管弦楽作品集第5 集です。このアルバムにはドビュッシーが他の楽器のために書いたか、もしくは未完に終わってしまったかの作品を、他の作曲家がオーケストラ用に編曲したものを集めています。娘クロード=エマに捧げられるも、ピアノ譜のままで初演されずに終わってしまった「おもちゃ箱」、もともとは付随音楽「ビリティスの歌」を編曲した「6つの古代墓碑銘」の再編曲、その他、ドビュッシーの新しい世界が広がります。準・メルクルはいつもながらの的確な指示で、これらを色彩豊かに描きだします。
8.572158 マルケヴィチ:管弦楽作品全集第 8 集
 バッハ:音楽の捧げもの…
  マルケヴィチによる3 つの管弦楽群と四重奏による編曲版(1949-1950)
   1.3 声のリチェルカーレ/
   2-12.主題と変奏/13-17.ソナタ/
   18.6 声のフーガ(リチェルカーレ)
MARCO POLO 8.225120 より移行盤
レミ・ボーデ(ヴァイオリン)…13-17/
ダーク・ライメス(チェンバロ)…13-17/
イェローン・リューリンク(チェロ)…13-17/
ハンス・ファン・ルーネン(フルート)…13-17/
アルンヘム・フィルハーモニー管弦楽団/
クリストファー・リンドン=ジー(指揮)
バッハの「音楽の捧げもの」管弦楽編曲と言えば、あの有名なウェーベルンの「6 声のリチェルカーレ」の冒頭の響きを思いだす人が多いことでしょう。しかし、このマルケヴィチ(1912-1983)の編曲はもっと大掛かりで、色彩豊かな曲へと変貌しています。彼はこの作品を、一つの「交響曲」として解釈し、完全に自らの語法に変換した上で、バッハの作品を再構築したのでした。曲全体は3 群の管弦楽と4 人のソリストを交えた大規模な編成で奏され、複雑な対位法も見事に処理されています。全てが緊密に絡み合い、一つたりとも無駄な音符はありません。あまりにも素晴らしい世界です。
8.572693 リムスキー=コルサコフ:シェエラザード
 1-4.シェエラザード Op.35
  <海とシンドバッドの船/カランダール王子の物語/
  王子と王女/バグダードの祭-海>/
 5-7.「皇帝サルタンの物語」組曲 Op.57
  <皇帝の別れと旅立ち/海を漂う樽の中の王妃/
  3 つの奇跡>
 8.歌劇「皇帝サルタンの物語」より「熊蜂の飛行」
マリア・ラリオノフ(ヴァイオリン)…1-4/
シアトル交響楽団/
ジェラード・シュワルツ(指揮)
NAXOS レーベルとしては、バティス盤に続く2 枚目となるリムスキー=コルサコフ(1844-1908)の名作「シェエラザード」です。リムスキー=コルサコフの絶頂期に書かれたこの作品は、一貫した物語にはなっていませんが、全曲に渡って独奏ヴァイオリンが「シェエラザード」のモティーフを演奏し、聴き手を想像の世界へといざなって行くのです。重厚な響きと、散りばめられたオリエンタリズム。まさに名曲です。「皇帝サルタンの物語」は今ではほとんど全曲演奏されることはありませんが、第3 幕で、主人公のグヴィドン王子が魔法の力で蜂に姿を変え、悪役の2 人の姉妹を襲う場面で使われる「熊蜂の飛行」は独立した作品として、こちらも誰一人知らぬ者はないほどの名曲です。
8.572570 ブライアーズ:ピアノ協奏曲他
 1.ヘンデルの晩課より/2.ランブル・オン・コルトナ/
 3.ピアノ協奏曲(ソルウェイ・キャナル)
ラルフ・ファン・ラート(ピアノ)/
カペラ・アムステルダム…3/
オランダ放送室内フィルハーモニー…3/
オットー・タウスク(指揮)…3
1994 年に「タイタニック号の沈没」を発表、世界中に衝撃を与えたイギリス生まれの作曲家、ギャビン・ブライアーズ(1943-)。彼はもともとベーシストとして活躍したのですが、ある時、ジャズの演奏と決別し、アメリカに渡って作曲を学びます。彼の作風は、その時々に変化し、ある時は実験的であり、ある時は瞑想的な作品を生み出しています。このピアノ協奏曲は、ピアノと管弦楽、合唱までを交えた規模的には大きな作品ですが、内容は「ソルウェイ運河」と題されているとおり、一日中運河を眺めているかのような、穏やかで印象派的な世界が展開されています。茫洋としたオーケストラの響きにに時折アクセントを付けるピアノの音色、その川の流れの中を合唱(詩はスコットランドのE.モーガン)が入り込み、音の風景を塗りつぶしていきます。混沌とした響きの中に、何となく突き刺さるものが感じられる作品です。他の2 曲はピアノの独奏曲です。こちらも単なるヒーリング・ミュージックとは一線を画すものです。
8.559611 シエッラ:ピアノ三重奏曲集
 1-3.ピアノ三重奏曲第 1 番「熱帯のトリオ」(1991)
 <ハ調/ハバネラ・ノクターン/宗教的間奏曲と永久運動>/
 4-7.ピアノ三重奏曲第 2 番(2002)/
 8.ファンファーレ、アリアと永久運動(2000)/
 9-12.ピアノ三重奏曲第 3 番(2008)
トリオ・アルボス
<メンバー>
ミゲル・ボッレゴ(ヴァイオリン)/
ホセ・ミゲル・ゴメス(チェロ)/
ホアン・カルロス・ガルバージョ(ピアノ)
プエルトリコに生まれ、ドイツでリゲティに作曲を学んだシエッラ(1953-)の作品集です。NAXOS からは室内楽作品集(8.559263)と大規模なミサ曲「プロ・パーチェ」(8.559624)が既にリリースされていて、その独特な語り口が秘かな反響を呼んでいる作曲家です。この3 つのピアノトリオは1991 年から2008年に渡って書かれたもので、作曲家の「その時の感性」をくまなく表現した自信作です。現代的なテイストの中にラテンとジャズの影響がはっきり見てとれるのが特徴で、このアルバムも最初のトラックから衝撃的な音が炸裂します。コープランド生誕100 周年の記念行事のために作曲されたトラック8 も興味深い音の連続です。
8.572314 カミロ・シューマン:チェロ・ソナタ第 1&2 番他
 1-3.チェロ・ソナタ第 1 番ト短調 Op.59/
 4-5.小協奏曲 Op.20/
 6-9.チェロ・ソナタ第 2 番ハ短調 Op.99
マリア・クリーゲル(チェロ)/
フランチェスコ・ピエモンテージ(ピアノ)
1872 年、ザクソンに生まれたカミロ・シューマン(1872-1946)の作品集です。彼の父クレメンスは、町の音楽監督であったため、カミロは生まれた時から音楽に包まれていて、幼い頃からいくつもの楽器を自由自在に操れたといい、12 歳の時には地域の管学アンサンブルの指揮者にも選ばれるほど卓越した才能を発揮していました。17 歳の時、ライプツィヒ芸術学院に入学、作曲をライネッケ、音楽理論をヤーダスゾーン、そしてピアノをツヴィンツァーに学びます。その後、アイゼナハでオルガニストとして活躍、ガブリエリから当時最先端であったレーガーの作品まで多くの曲を演奏したことで知られています。このアルバムで聴けるチェロ作品は、どうしてもラフマニノフやブラームスの影響を免れませんが、とは言え彼のメロディメーカーとしての資質と、ピアノ・パートの名人芸を聴きとることができるでしょう。チェロを奏するのはNAXOS おなじみのクリーゲルです。
8.572555 ラッブラ:弦楽四重奏曲第 1,3,4 番
 1-3.弦楽四重奏曲第 1 番ヘ短調 Op.35/
 4-6.弦楽四重奏曲第 3 番 Op.112/
 7-8.弦楽四重奏曲第 4 番 Op.150
マッジーニ弦楽四重奏団
<メンバー>
ジーナ・マッコーマック(第1 ヴァイオリン)/
デヴィッド・エンジェル(第2 ヴァイオリン)/
マーティン・オートラム(ヴィオラ)/
マイケル・カズノフスキ(チェロ)
イギリスの作曲家ラッブラ(1901-1986)の弦楽四重奏曲は、すでに第2 番(8.572286)がリリースされており、その夢幻的な響きに心奪われた方も多いことでしょう。このアルバムでは、彼が作曲した残りの3 曲を収録。さらにラッブラの世界に入り込むための格好の1 枚となりました。第1 番は、ホルストが亡くなった1934 年に作曲を始め、その年に初演されました。しかし彼は終楽章がどうしても気に入らず、ヴォーン=ウィリアムズの奨めもあり、1946 年になって新しい物を差し替えています。このアルバムでは、その1946 年版を収録しています。第3 番以降は少し神秘的な雰囲気も感じられる音楽です。
8.572389 ガルシア・アブリル:ギター音楽集
 1.地中海幻想曲(1987)/
 2-6.ギターのための組曲「エヴォカシオン」-
  アンドレス・セゴビアへのオマージュ(1981)/
 7-9.ソナタ・デル・ポルティコ(1994)/
 10-12.3 つの都会的な前奏曲(1995)
フランシスコ・ベルニエ(ギター)
ガルシア・アブリル(1933-)は1933 年、スペイン中東部、アラゴン州の都市テルエルで生まれました。1952年から1955 年にフラッツィに作曲、ポール・ヴァン・ケンペンに管弦楽法などを学び、1964 年には奨学金を得てローマのサンタ・チェチリア国立音楽院アカデミーに留学します。スペインで数多くの賞を受賞し、国際的にも広く活躍している作曲家です。彼のギター作品は、地中海の雰囲気と、活発なリズム。そして印象主義の香りを内包したもので、どれもが「伝説のギタリスト」アンドレアス・セゴビアへのオマージュ的な意味も持っています。ギタリスト、ベルニエはミケーレ・ピッタルーガ国際クラシック・ギター・コンクールで優勝した他、20 を超える国際コンクールの入賞歴を持つ実力派です。
8.570571 W.F.バッハ:オルガン作品集
 1.フーガト短調 Fk.37/
 2.コラール前奏曲 Fk.38/1 No.3「イエス、我が喜び」/
 3.フーガヘ長調 Fk.33/
 4.コラール前奏曲Fk.38/1 No.1「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」/
 5.フーガハ短調 Fk.32/
 6.フーガハ短調/
 7.コラール前奏曲 Fk.38/1 No.4「アダムの堕落によりて」/
 8.フーガヘ長調 Fk.36「三重フーガ」/
 9.コラール前奏曲 Fk.38/1 No.6
  「わが神の欲したもうこと、つねに起こらん」/
 10.フーガハ短調/
 11.コラール前奏曲 Fk.38/1 No.7
  「我らキリストのともがら今喜びて」/
 12.フーガ変ロ長調/
 13.コラール前奏曲 Fk.38/1 No.5
  「われ汝に感謝す、主イエス・キリスト」/
 14.フーガニ長調/
 15.コラール前奏曲 Fk.38/1 No.2「日にして光なるキリスト」/
 16.フーガ変ロ長調/
 17.フーガイ短調
ジュリア・ブラウン(オルガン)/
ゴットフリート&マリー・フックス・オルガン(パウル・フリッツ制作)
J.S.バッハの長男として生まれ、その音楽的才能を嘱望されながらも結局大輪の花を咲かすことなく生涯を閉じてしまったヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1780)。ヴァイマールに生まれ、ライプツィヒで教育を受け、1746 年にハレの教会でオルガニストとして活躍しますが、就任の際の父のコネがあまりに強かったためか、父バッハの死後は、いろいろとうまく行かなくなってしまい、1746 年に退任してからは、亡くなるまで放浪の日々を続けベルリンで死去しました。しかし、その自由を求める性格は音楽に反映されていて、ここで聴けるオルガン作品も、到底古典派の作品とは思えぬほどロマンティックで、柔軟な作風と形式を有しています。
8.570831-32
(2CD)
ビゼー:独奏ピアノのための作品全集
《CD1》
 1.夜想曲ヘ長調/2.演奏会用大ワルツ変ホ長調/
 3-5.3 つの音楽スケッチ
  <トルコ風ロンド/セレナード/奇想曲>/
 6.夜想曲ニ長調/7.演奏会用半音階的変奏曲/
 8.ワルツハ長調/9-12.4 つの前奏曲/
 13.風変りなカプリス第 1 番嬰ハ短調/
 14.風変りなカプリス第 2 番ハ長調/
 15.華麗な主題/
 16-19.アルルの女第 1 組曲(ピアノ版)
  <前奏曲/メヌエット/アダジェット/カリヨン>/
《CD2》
 1-6.ラインの歌
  <暁/出発/夢想/ジプシー女/ないしょ話/帰還>/
 7-9.家族の店<瞑想曲/無言歌/カジルダ>/
 10.ヴェニス/11.無言歌ハ長調/12.海/
 13.幻想的な狩り/
 14-17.アルルの女第 2 組曲(ピアノ版)
 <パストラール/間奏曲/メヌエット/ファランドール>
ジュリア・セブルス(ピアノ)
ビゼー(1838-1875)の独奏ピアノのための作品を全て集めたアルバムです。これらは「ラインの歌」以外はほとんど耳にする機会がなく、なかでも「アルルの女」組曲の作曲家自身によるピアノ版の存在は、今までほとんど知られていませんでした。優れたピアニストであったビゼーの手になる作品はとても抒情的かつ技巧的なもので、美しい「夜想曲」から劇的な「演奏会用半音階的変奏曲」まで、さまざまなキャラクター・ピースを楽しむことができるでしょう。ここでピアノを演奏するセブルスは、オーロラ・デュオのメンバーで、チャイコフスキー(8.570418)とバラキレフ&グラズノフ(8.557717)のアルバムで見事な演奏を聞かせてくれている人です。
8.572194 フローラン・シュミット:ピアノ作品集
 1-3.影 Op.64
 <私は遠くで聞く/ムーア風/その影は私の印象>
 4-5.幻影 Op.70
 <そして牧神は月光を浴びた麦畑のなかに横たわる/悲劇的騎行>
 6-8.バレエ音楽「サロメの悲劇」Op.50bis(作曲家自身によるピアノ版)
  …世界初録音
 <第1 部前奏曲/第1 部真珠の踊り/
 第2部海上の誘惑>
ヴァンサン・ラルデル(ピアノ)
フローラン・シュミット(フランツではない)(1870-1958)は、ドイツ系フランス人の家庭に生まれ、パリ音楽院で学び、印象主義の影響から出発しました。一時期フォーレとともに、独立音楽協会を結成しフランス音楽の発展に寄与しましたが、「サロメの悲劇」がストラヴィンスキーの称賛を受けるなどで、ロシア音楽にも傾倒。亡くなる寸前まで作曲を続け、オペラ以外の分野で夥しい作品を残しています。曲を作る際、様々な素材からインスピレーションを得るのが常で、Op.64 はラヴェルの「夜のガスパール」から、そしてOp.70 はリストとドビュッシーの作品から影響を受けていると言われています。「サロメの悲劇」の作曲家によるピアン版はこの盤が世界初録音。音の多さで知られるこれらの曲を、期待の新鋭ピアニスト、ラルデルが妖艶かつ冷徹に弾きこなしています。
8.572263 ガルッピ:ピアノ・ソナタ集第 1 集
 1-3.ピアノ・ソナタヘ長調 Illy No.28/
 4-6.ピアノ・ソナタヘ短調 Illy No.9/
 7-8.ピアノ・ソナタハ短調 Illy No.18&4/
 9-11.ピアノ・ソナタハ長調 Illy No.57/
 12-13.ピアノ・ソナタ変ロ長調 Illy No.32/
 14-15.ピアノ・ソナタト長調 Illy No.53/
 16-19.ピアノ・ソナタニ長調 Illy No.45(カタログではホ長調と記載)/
 20.ピアノ・ソナタハ長調 Illy No.98
マッテオ・ナポリ(ピアノ)
ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂の楽長、ペテルブルクのロシア宮廷の楽長を歴任し(この時期、ボルトニャンスキーを育てた)、劇作家ゴルドーニとの共同作業であるオペラ・ブッファの作曲で名を挙げたガルッピ(1706-1785)は、優れたチェンバロ奏者としても活躍。チェンバロのための多くのソナタも残しています。しかしオペラばかりが知られていて、これらのソナタはほとんど顧みられることがないのは何故なのでしょう?大部分は出版さえされなかった不遇な作品群です。しかし、彼はそれまでのソナタの形式を変えた功労者でもあり、また各曲は良く歌うメロディと華麗勇壮な楽想を持ったもの。スカルラッティや若きモーツァルトを彷彿させる名曲揃いです。
8.572418 R.アルフテル:室内楽作品集第 1 集
 1.…霧の来客…韻をふまない言葉 Op.44(1981)/
 2-4.ピアノ・ソナタ第 1 番 Op.16(1947)/
 5.牧歌 Op.18(1940)/
 6-9.ピアノ・ソナタ第 2 番 Op.20(1951)/
 10.エグロガ(牧歌) Op.45(1982)/
 11-14.ピアノ・ソナタ第 3 番 Op.30(1967)
マドリッド・コミュニティ管のソリストたち
<メンバー>
シンタ・バレア(フルート)…1/
フランシスコ・ホセ・セゴビア(ピアノ)…1.5.10/
ビクトル・アリオラ(ヴァイオリン)…5/
ビセンテ・フェルナンデス(オーボエ)…10/
マリア・エレナ・バリエントス(ピアノ)…2-4.6-9.11-14
マドリード生まれのロドルフォ・アルフテル(1900-1987)はドイツ人の父親とカタロニア人の母親の間に生まれ、音楽を愛する母親の影響で音楽家になりました。同じく作曲家のエルネストは弟クリストバルは甥にあたります。作曲は独学で学んだと言われますが、彼はほとんどのジャンルの音楽を書きあげ、またスペイン近代音楽の発展にも大きく寄与した人です。このアルバムにはピアノ・ソナタと室内楽が収録されています。1981 年、彼が81 歳の時にメキシコの芸術アカデミーから委嘱された「霧の来客」はスペインのロマン派の詩人グスターボ・アドルフォ・ベッケルに霊感を得た作品です。フルートとピアノのために書かれています。ピアノ・ソナタは円熟の時期に書かれた闊達な作品で詩的情緒とラテンのリズムが融合した興味深い作品です。
8.572367 マイアーベーア:カンツォネッタ、シャンソンとリート集
 1.思い出/2.私の一日/3.ばらの花が開く時/
 4-9. 6 つのイタリアのカンツォネッタ
  <千の中から一つの心を/
  あなた、あなた、愛する光/水夫の誓い/
  愛しい美しい唇よ/
  あなたの傍で死ねないのなら/あなたが好きだと言う>/
 10.目に見えぬ女性/
 11.レイチェルとナフタリ/12.バラード/
 13.バルコニーにて/14.洗礼/15.聖ヨゼフと悪女/
 16.5 月の歌/17.ネッラ/18.おいで、美しき漁夫の娘よ/
 19.ばらよ、ゆりよ、鳩よ/20.恋人の歌の響きを聴くと/
 21.ズライカ/22.ミーナ-ヴェネツィアの舟漕ぎの歌/
 23.朝の風/24.心の庭/25.シロッコ/26.春が隠れて
シヴァン・ローテム(ソプラノ)/
ジョナサン・ザーク(ピアノ)
歌劇作曲家として知られるマイアーベーア(1791-1864)のとても美しい歌曲集です。彼はユダヤ系の裕福な銀行家の家に生まれましたが、父方の姓はベーア、母方の姓がマイアーであり、ユダヤのしきたりである「母方尊重」の意図を汲んだのか、祖父の遺産を相続する際に両家の複合姓である「マイアーベーア」と名乗るようになったのだそうです。兄弟には天文学者ヴィルヘルムと劇作家ミヒャエルがおり、コノアルバムのトラック22 と25 はミヒャエルの詩による歌曲です。フランス語、ドイツ語、イタリア語の言葉の響きの美しさを最大限に引き出した、光輝く愛と祈りの歌をぜひお聴きください。
8.572127 ハイドン:ミサ曲集第 7 集
 ミサ・ブレヴィス ヘ長調 Hob.XXII:1(1805 年復元版)
 <1.キリエ/2.グローリア/3.クレド/4.サンクトゥス/
 5.ベネディクトゥス/6-7.アニュス・デイ>/
 ミサ曲第11 番変ロ長調 「天地創造ミサ」Hob.XXII:13
 <8.キリエ/9-10.グローリア/11-14.クレド/
 15.サンクトゥス/16.ベネディクトゥス/17-18.アニュス・デイ>
アン・ホイット(ソプラノ)/
ジュリー・リストン(ソプラノ)/
リチャード・リポルド(バス)…1-7/
ナコル・パルマー(ソプラノ)/
ニーナ・ファイア(ソプラノ)/
キルステン・ゾレク=アヴェラ(アルト)/
ダニエル・ムトル(テノール)/
マシュー・ヘンスラッド(テノール)/
アンドリュー・ノーレン(バス)…8-18/
ニューヨーク・トリニティ教会合唱団/
ルベル・バロック管弦楽団…1-18/
オーウェン・バーディック(指揮)…1-7/
ジェーン・グローヴァー(指揮)…8-18
1805 年、73 歳を迎えたハイドン(1732-1809)は、若かりし頃に書いた「ミサ・ブレヴィス」にフルート、クラリネット、ファゴット、トランペット、そしてティンパニを加え、豊かな響きに改作しました。これは当時彼の作品を出版していたブライトコップ&ヘルテル社の依頼に応じて、若書きの作品に手を加えたのですが、結局のところ出版されることはなかったようです。もう1 曲の「天地創造ミサ」は、オラトリオ「天地創造」の引用があるため、この名前で呼ばれます。女帝マリア・テレジアの聖名日である1801 年9 月13 日に初演された晩年の作品で、流麗なメロディと力強さに溢れた秀作です。
8.572504 偉大なる英国の讃歌集
 1.パリー(1848-1918):「恵みを受けし二人のセイレーン」/
 2.スタンフォード(1852-1924):
  二重合唱のためのマニフィカト変ロ長調/
 3.スタイナー(1840-1901):私は主を見た/
 4.ネイラー(1867-1934):声は言った、叫べと/
 5.ウォルトン(1902-1983):十二使徒/
 6.ホルスト(1874-1934):今こそ主よ、僕を去らせたまわん/
 7.フィンジ(1901-1956):見よ、満ち足りた最後の生贄
ジェレミー・フィルセル(オルガン)…1.3.5.7/
ヴァサーリ・シンガーズ/
ジェレミー・バックハウス(指揮)
荘厳で華麗な合唱曲を聴きたかったら、まずこのアルバムを手にしてみてください。英国の伝統を受け継いだ聖歌の数々を、国内人気№1 のヴァサーリ・シンガーズが熱き共感を持って歌いあげています。バリーの美しい抒情詩から始まり、19 世紀から20 世紀のイギリスを代表する7 人の作曲家たちの「思い思いの神への賛辞」が並べられています。スタンフォードの華麗すぎる「マニフィカト」、オルガニスト、スタイナーの荘厳な「私は主を見た」、イギリスのオペラ作曲家ネイラーの力強い無伴奏合唱、「ベルシャザルの饗宴」で知られるウォルトンの「十二使徒」、シンプルな響きが魅力的なホルスト、そして最後は日本でも人気急上昇、フィンジの感動的な曲で締めくくるという、何とも贅を尽くした1 枚です。
8.559613 ドアティ:ルート66 他
 1.ルート66(1998)/
 2-4.ゴースト・ランチ(2006)<骨/雲の上に/ブラックラトル>/
 5-7.サンセット・ストリップ(1999)<午後7 時/夜想曲/午前7 時>/
 8-9.3 人の指揮者と管弦楽のための「タイム・マシーン」(2003)<過去/未来>
ボーンマス交響楽団/
マリン・オールソップ (指揮)/
陳美安 (指揮)…8-9 のみ/
ローラ・ジャクソン(指揮)…8-9 のみ
今や、世界中で最も注目される作曲家の一人となったマイケル・ドアティ(1954-)。しかし、オールソップは彼の作品を20 年以上も前から擁護し、積極的に演奏しています。今回の作品も極めて創造的でユニークです。「ルート66」とは、アメリカ合衆国の国道でイリノイからカリフォルニアを結ぶ重要な道でした。映画、音楽、ポップ・カルチャーにもしばしば登場し、多くの人に愛された道路です。「ゴースト・ランチ」はアメリカの女性画家ジョージア・オキーフにインスパイアされて書かれた作品。彼女は風景、花、そして動物の骨をモティーフとして70 年もの間絵画を書き続けた人。そんな特異な画を彷彿させる煽情的な作品です。真夜中の街をドライヴしているような「サンセット・ストリップ」、3 人の指揮者による競演「タイム・マシーン」。どれも実験的、かつ興味深い作品ばかりです。
8.572489 ブロシュ:ミサ・カンタータ 他
 1-10.ミサ・カンタータ(1999)/
 11.聖母マリア(1998)/12.冷淡な歌(2009)/
 13-14.キリスト教会のブルース(1990/2005)/
 15.キリスト教会のポストリュード(2008)
  ※11 を除いて世界初録音
イェルク・ワシンスキ(男声ソプラノ&ヴォーカル)…1-14/
パデレフスキー・フィルハーモニー管弦楽団…1-10/
フェルナンド・クァトロッキ(指揮)…1-10/
ジャック・デュプリース(ヴィオラ)…11/
デイヴィッド・コウルター(ミュージック・ソウ)…13-15/
トーマ・ブロシュ(グラス・ハーモニカ、クリスタル・バシェット、
キーボード、クリスタル・ベル、
ウォーターホン、ベル、オンドマルトノ)
トーマ・ブロシュ(1962-)。彼の名前を聞いて思いだすのはオンド・マルトノ?それともグラス・ハーモニカでしょうか?とにかく「レアな楽器」を紹介することにかけては類を見ないアーティストとして知られ、クラシックだけではなくレディオ・ヘッドとコラボしたり、映画のサウンド・トラックに登場したりと八面六臂の活躍をしている人です。さあ、このアルバムはそんな彼の全てを丸ごと楽しむ1 枚です。男声ソプラノの響きを生かした美しいミサ曲、そして様々な楽器の奇妙な音のオンパレードですが、これが何とも面白く、まるで氷の世界を彷徨っているような感じを受けるのではないでしょうか。
8.572227 シベリウス:交響曲第 4 番・第5 番
 1-4.交響曲第 4 番イ短調 Op.63/
 5-7.交響曲第 5 番変ホ長調 Op.82
ニュージーランド交響楽団/
ピエタリ・インキネン(指揮)
日本でますます人気急上昇中。巨匠の道を歩き始めた感のある若手気鋭指揮者インキネンのシベリウス(1865-1957)・交響曲ツィクルス第2 弾です(第1 集は8.572305)。当盤に収録されているのは、最も曲想が晦渋な第4 番と祝祭的な雰囲気に満ちた第5 番です。1911 年に完成された第4 番は、当時体調不良を訴えていたシベリウスの気分がそのまま反映された作品。寒々とした荒涼な風景の中をよぎる一抹の風のような不気味さが見え隠れします。一転1915 年に作曲された第5 番は彼の50 歳の誕生日の祝賀式典に演奏するために書かれた曲。春の訪れを感じさせるような暖かさを抱いています。対称的な2つの作品を、インキネンは見事に描き分けています。
8.572471 イタリアの歌曲とバラード集
 1.トスティ(1846-1916):マリア/
 2.トスティ:かわいい唇/3.トスティ:最後の歌/
 4.トスティ:四月/5.トスティ:君なんかもう/
 6.トスティ:夏の月/7.トスティ:セレナード/8.トスティ:理想/
 9.マスカーニ(1863-1945):セレナータ/10.トスティ:マレキアーレ/
 11.トスティ:夢/12.トスティ:暁は光から/
 13.トスティ:去りゆくことは少し死ぬこと/
 14.ドナウディ(1879-1925):ああ、私の愛する人の
ステファーノ・セッコ(テノール)/
デイヴィッド・アブラモウィッツ(ピアノ)
トスティの歌曲は聴きたいと思っても、実はあまり録音がないことで有名。何人かの名歌手たちが手掛けてはいるものの「これ」と言ったオススメ盤はなかなかありません。この盤に収録された歌曲のほとんどはトスティの作品で、彼が活躍した19 世紀後半のイタリアでは、家庭の客間に家族や友人たちが集って、御自慢ののどを聴かせるのが大流行(今で言うとカラオケパーティのようなものでしょうか)。そんな時に手軽に歌えて、なおかつ芸術性の高いこれらの歌曲は引く手数多の大人気となったのです。ほとんどの歌のテーマは「愛」。時として燃え上がり、時として失われる愛。燃える瞳、暖かい腕、そして心ときめかす甘い唇。そういうものが、甘いメロディに乗ってじっくり歌われます。
8.572527 ラテン・アメリカのギター音楽集
 1.ポンセ(1882-1948):前奏曲/
 2.ロメロ(1913-1996):天使のタンゴ/
 3.ブローウェル(1939-):子守歌/
 4.ポンセ:ギター・ソナタ第 3 番より第2 楽章/
 5.モレル(1931-):師匠/
 6-8.バリオス(1885-1944):大聖堂/
 9.カントラル:時計(V.コベスによるギター編)/
 10.ロメロ:グァサ/
 11.イラディエル(1809-1865):ラ・パロマ(V.コベスによるギター編)/
 12.コベス(1982-):チェリタンゴ/
 13.バリオス:ワルツ Op.8 No.4/
 14.ラミレス(1921-):アルフォンシーナと海/
 15.ピアソラ(1921-1992):バチンの少年
  (V. コベスによる声楽、ナレーター、ギターとピアノ編)
ビンセント・コベス(ギター)/
エンリケ・モレンテ(ヴォーカル)…15/
オラシオ・フェラー(ナレーター)…15/
エステバン・オカーニャ(ピアノ)…15
1982 年生まれのギタリスト、コベスによるラテン・アメリカ・ギター作品集です。彼は1997 年から伝説のギタリスト、ペペ・ロメロに学び、その後世界中で演奏旅行を行い、多くのオーケストラとも共演しています。2008 年にはモスクワのチャイコフスキー音楽院からルービンシュタイン・メダルを授与されていますNAXOS にはバロモの録音(8.570420)があり、こちらも好評を博しています。この演奏、お聴きいただければわかる通り、粒立ちのはっきりした明晰な音と、迸るような情熱に満ちた表情が素晴らしく、思い切り感情移入できそうです。おすすめはトラック14 の「アルフォンシーナと海」。泣けます。
8.570462 リャプノフ:ヴァイオリン協奏曲・交響曲第1 番
 1.ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.61/
 2-4.交響曲第 1 番ロ短調 Op.12
マキシム・フェドトフ(ヴァイオリン)…1/
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団/
ドミートリー・ヤブロンスキー(指揮)
ピアノ協奏曲では、リストの面影を引きずっていたリャプノフ(1859-1924)ですが、1915 年に作曲され1921 年に改訂されたヴァイオリン協奏曲では一転、ロシアの郷愁を前面に出した壮大で抒情的な作品を書いています。フェドトフが鳴らす豪華なソロ・パート。甘美な第2 主題、4 分にも渡るそして強烈なカデンツァ。これを聴いて魅了されずに済む人がいるのでしょうか?もう一つの交響曲第1 番は1887年に完成された曲で、まだバラキレフの影響が見られるものの、刺激的で堂々たる楽想を持つ雄大な作品です。終楽章での燃え上がる情熱の炎をぜひ体感してください。
8.570883 マリピエロ:ゴルドーニの3 つの喜劇他
 1-3.「ゴルドーニの3 つの喜劇」からの交響的断章
 <喫茶店/テオドーロ・ブロントローン氏/キオッジャの立て引き>/
 4.1 幕のバレエ「ストラディヴァリオ」/
 5-9.管弦楽のための「チマロジアーナ」/
 10-13.管弦楽のための「ガブリエリアーナ」
MARCO POLO 8.225118 より移行盤
トーマス・メイジャー(ヴァイオリン)…4/
スイス・イタリア語放送管弦楽団/
クリスティアン・ベンダ(指揮)
マリピエロ(1883-1973)は既に知られている通り、音楽学者としての顔と、作曲家としての顔。その2 つをうまく使い分けていたようです。このアルバムに収録されているのはオリジナル作品が2 つと、編曲作品が2 つで、彼の個性の両面を味わえます。ヴェネツィア共和国の劇作家ゴルドーニの喜劇のために書いた3 つの断章と、バレエ「ストラディヴァリオ」ではモダンな響きが楽しめ、「チマロージアーナ」と「ガブリエーリアーナ」では清々しい原曲に絡みつく色彩豊かな管弦楽の響きを堪能できます。彼は作曲家として、ほとんど独学でスタイルを確立できたのは、モンテヴェルディとヴィヴァルディの音楽を徹底的に研究したという成果があるのでしょうね。
8.572274 カルウォヴィチ:セレナード&ヴァイオリン協奏曲
 1-4.セレナード Op.2<行進曲/ロマンス/ワルツ/終曲>/
 5-7.ヴァイオリン協奏曲イ長調 Op.8
イリヤ・カーラー(ヴァイオリン)…5-7/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/
アントニ・ヴィト(指揮)
ポーランドの作曲家カルウォヴィチ(1876-1909)は、リトアニア州ヴィリニュスに生まれ、ワルシャワでヴァイオリンを学んだ後、ドイツに留学。アルトゥール・ニキシュに指揮法を学びつつ、いくつかの作品を書いています。シマノフスキと並ぶ「ポーランドの新進気鋭の作曲家」として期待されるも、33 歳、これからの時にタトラ山で雪崩に巻き込まれその生涯を終えてしまいました。彼の華麗な作品は一度でも聴いたら耳に残るのでしょう。作品の録音数があまり多くないにも拘わらず、熱心なファンが多いことで知られています。中でも「ヴァイオリン協奏曲」は聴かせどころも多く、華やかさと甘美さを併せ持つ名品です。ヴァイオリンを担当するのはおなじみイリヤ・カーラー。文句なしの超絶技巧で難なく弾き切っています。ヴィトについては何も言う事がありません。これ以上何を求めますか?
8.572285 ロージャ:3 つのハンガリーのスケッチ・狂詩曲他
 1.シンフォニー・コンサートへの序曲 Op.26a (改訂版)/
 2.チェロと管弦楽のための狂詩曲 Op.3/
 3.ハンガリー風夜想曲Op.28/
 4-6. 3 つのハンガリーの情景<奇想曲/田園曲/踊り>
   ※2…世界初録音
マーク・コソワー(チェロ)…2/
ブダペスト交響楽団/
マリウス・スモリジ
ハンガリーの作曲家、ミクロス・ロージャ(1907-1995)の管弦楽作品集第3 弾です。ハリウッドの映画音楽のようなダイナミックな響きと、ハンガリーの民族性がマッチした色彩豊かな作品は、すでに多くのファンを獲得していますが、今作も期待に違わぬ素晴らしさです。眩暈をもよおすほど悩ましいチェロの狂詩曲。1956 年に起きたハンガリーの暴動にインスパイアを受け、当時契約していたMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)の仕事の合間に作曲された「シンフォニー・コンサートへの序曲」は、ハンガリーから追放された彼の友人たちに捧げられました。
8.572448 バルトーク:「中国の不思議な役人」組曲&ブラームス:交響曲第 1 番
 1-6.バルトーク(1881-1945):
  バレエ音楽「中国の不思議な役人」 Op.19, BB82
  <悪党は少女を窓辺に立たせる/少女は年老いた伊達男を誘惑する/
  少女は若い男を誘惑する/少女は役人を誘惑する/
  少女は役人のためにゆっくり踊り始める/
  踊りは終わる、役人は少女を追いかけまわす>/
 7-10.ブラームス(1833-1897):交響曲第 1 番ハ短調 Op.68
ロンドン交響楽団/
ジョナサン・パステルナック(指揮)
ロンドン交響楽団と若手指揮者、パステルナックによるバルトークとブラームスです。指揮者パステルナックはニューヨーク生まれ。16 歳の時に奨学金を得て、マンハッタン音楽院で学びます。ネーメ・ヤルヴィ、デーヴィッド・ジンマン、ヨルマ・パヌラなど錚々たる顔ぶれから教えを受け、2002 年バルセロナのカダケス国際指揮者コンクール(第1 回優勝者はジャナンドレア・ノセダ)で第2 位を獲得。将来が期待される新鋭です。このアルバム、そんな彼の若々しい情熱が満ち溢れた好演で、おどろおどろしさよりもシャープさを前面に出したバルトーク、見通しの良いすっきりとしたブラームスと、これらの曲に食傷気味の耳にも新鮮な風をお届けいたします。
8.572217 J.C.F.バッハ:交響曲第 6 番、第10 番、第20 番
 1-3.交響曲第 6 番ハ長調 HWⅠ/6/
 4-6.交響曲第 10 番変ホ長調 HWⅠ/10/
 7-10.交響曲第 20 番変ロ長調 HWⅠ/20
ライプツィヒ室内管弦楽団/
モルテン・シュルト=イェンセン(指揮)
子だくさんであった J.S.バッハの下から2 番目の息子、J.C.F.バッハ(1732-1795)は、ビュッケブッルクの宮廷音楽家となったため「ビュッケブルクのバッハ」と呼ばれます。どちらかというと地味な活動をしたためか、同時代の評論家からは、あまり良い評価を受けなかったのですが、それは他の兄弟たちが個性的過ぎたせいもあったためで、彼自身、決して音楽家として才能がなかったのではありません。ここで聴くことのできる3 つの交響曲はどれも上品で、機知に富み、充分に「バロックから古典派への橋渡し」を担うことのできる名作と言えるでしょう。
8.572176 バラダ:カプリチョス第 2 番-第4 番
 1-3.カプリチョス第 2 番(2004)/
 4-7.カプリチョス第 4 番「ジャズ風に」(2007)/
 8-12.カプリチョス第3 番「国際義勇軍への賛辞」(2005)
アンドレス・カルデネス(ヴァイオリン…1-3.8-12)、(指揮…1-7)/
ジェフリー・ターナー(コントラバス)…1-7/
ピッツバーグ・シンフォニエッタ/
ローレンス・ロー(指揮)…8-12
スペイン生まれの異色作曲家、レオナルド・バラダ(1933-)の作品はどれも一癖も二癖もある独特なもので、それは交響曲であっても、オペラであっても、いつなんどきも強い主張をしているものですから、聴き手としては黙って通り過ぎるわけにはいきません。今作はカプリチョス(狂詩曲)と題された1 連の組曲です。自由なラテンアメリカのダンス音楽集である第2 番、ボランティアの軍隊へ敬意をあらわすための5 つの小曲からなる第3 番、そしてジャズのイディオムを持つ第4 番。暴力的なパワーを持ちながらも、どこか足取りがふらつくような、ユーモラスさと悪魔的な嘲笑を持ち合わせた作品群です。
8.572029 F.X.リヒター:室内ソナタ集第 1 集(1764)
 1-3.フルート、チェロとチェンバロのためのソナタ第 1 番ニ長調/
 4-6.フルート、チェロとチェンバロのためのソナタ第 2番ト長調/
 7-9.フルート、チェロとチェンバロのためのソナタ第 3 番イ長調
パウリーナ・フレッド(フルート)/
ヘイディ・ペルトニエミ(チェロ)/
アーポ・ハッキネン(チェンバロ)
シンフォニア集(8.557818)でその典雅な世界へ聴き手を誘った、マンハイム楽派の作曲家フランツ・クサヴァー・リヒター(1709-1789)の室内ソナタ集です。時代的には複雑なバロック様式から、装飾の少ないギャラント様式へと移り変わる頃に活躍した人ですが、この1764 年にニュルンベルクで公表された一連のソナタ集は、まだバロックのトリオ・ソナタの伝統に基づくものです。この12 のソナタはヴァイオリン(もしくはフルート)、チェロの序奏付きのチェンバロ・ソナタとして書かれたものですが、実際に演奏してみるとヴァイオリンでは若干演奏不能な個所があり、これらの曲はフルートで演奏するべきではないかと思われます。北欧の名手たちによる春の陽だまりのようなどこもかしこも柔らかく美しい音楽です。
8.572187 ホフマイスター:コントラバス四重奏曲&シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ
 1-4.ホフマイスター(1754-1812):コントラバス四重奏曲第 2 番ニ長調/
 5-7.ホフマイスター:コントラバス四重奏曲第 3 番ニ長調/
 8-11.ホフマイスター:コントラバス四重奏曲第 4 番ニ長調/
 12-13.シューベルト(1797-1828):
  アルペジョーネ・ソナタ(N.デューカによるコントラバス編)
ノルベルト・デューカ(コントラバス)/
エルネ・セベスチャン(ヴァイオリン)…1-11/
ヘルムート・ニコライ(ヴィオラ)…1-11/
マーティン・オステルターグ(チェロ)…1-11/
フィリップ・モル(ピアノ)…12-13
1754 年、ローテンブルクで生まれたッフマイスターは14 歳の時に法律を学ぶためウィーンに移り、その後音楽を学ぶためにハンガリーへと移住しました。作曲の勉強をしながら、楽譜出版の事業も起こし、ハイドンやモーツァルトの作品の出版を行ったのです(現在のC.F.Peters 社も彼が創業)。作曲家としても交響曲、協奏曲、器楽曲など多くの作品を残しました。このコントラバス四重奏曲は、第1 ヴァイオリンで奏する部分をコントラバスが担うという変わり種。本来こまわりの効かない楽器が、こんなにも悠然とメロディを奏でるところを想像するだけで、あまりの愛らしさに抱きしめたくなってしまうほどです。ここで演奏しているデューカ本人による編曲の「アルペジョーネ・ソナタ」は全く違和感のない美しさ。音色に絶妙の深みも加わり、良い味出してます。
8.572377 ベートーヴェン:弦楽三重奏曲集第 2 集
 1-4.弦楽三重奏曲ト長調 Op.9-1/
 5-8.弦楽三重奏曲ニ長調 Op.9-2/
 9-12.弦楽三重奏曲ハ短調 Op.9-3
<コダーイ弦楽合奏団のメンバー>
アッティラ・ファルヴェイ(ヴァイオリン)/
ヤーノシュ・フェヘールヴァーリ (ヴィオラ)/
ジェルジ・エーデル(チェロ)
27〜28 歳。この頃のベートーヴェン(1770-1827)は次第に深刻となる耳の病に悩まされ続けていました。しかし、創作熱は衰えることなく、数多くのピアノ曲や室内楽が生まれていた時期でもあります。とはいえ、弦楽三重奏というスタイルはとても珍しく(ハイドンの曲は編成が違う)、なぜ彼が弦楽四重奏でなく、三重奏で、こんなにも充実した作品を書いたのかは良く分かっていません。弦楽四重奏に比べると、ヴァイオリンが1 台少なくなるだけですが、透明度は飛躍的にアップし、スリリングな局面も多くなります。そうなると曲の仕上がりは奏者たちの腕にかかってきますが、そこは安心。名門コダーイ弦楽合奏団のメンバーによる納得の演奏です。これぞ知られざる名作。充実の響きをお楽しみください。
8.572281 ヴァインベルク:独奏チェロのための作品集第 2 集
 1-4.無伴奏チェロ・ソナタ第2番 Op.86(1964)/
 5-8.無伴奏チェロ・ソナタ第3番 Op.106(1971)/
 9-11.無伴奏チェロ・ソナタ第 4 番 Op.140(1986)/
 12.無伴奏チェロ・ソナタ第 4 番より第1 楽章
  (1985 年、オリジナル・ヴァージョン) ※全て世界初録音
ジョゼフ・フェイゲルソン(チェロ)
巷でもじわじわファンが増えつつあるヴァインベルク(1919-1996)のチェロ作品集。なぜ知られていなかったかについては、ただ単に「録音が少なくて聴く機会がなかったから」に尽きるのではないでしょうか。この盤は全て世界初録音。最近、他レーベルでも挙ってこれらの作品を録音していますが、やはり系統的に聴くのならNAXOS がオススメです。ショスタコーヴィチ、マーラー、プロコフィエフたち、先人の残滓を感じさせる強烈で感傷的な作品群です。ロストロポーヴィチにも学んだチェリスト、フェイゲルソンによる納得の演奏でお聴きください。
8.571268 イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション第 18 集
ベートーヴェン:ソナタ集第 9 集
 1-3.ピアノ・ソナタ第 26 番変ホ長調 Op.81a「告別」/
 4-6.ピアノ・ソナタ第 30 番ホ長調 Op.109/
 7-8.ピアノ・ソナタ第32 番ハ短調 Op.111
イディル・ビレット(ピアノ)
トルコの名ピアニスト、ビレットのベートーヴェン(1770-1827)・ソナタ集。こちらは「告別」ソナタと晩年のソナタ、第30番、第32 番のカップリングです。朴訥とした語り口と、不思議な味わいの音色、そして深みのある歌心。これはまさに彼女の資質そのものです。どんなに早く流麗なパッセージにおいても、その姿勢を崩すことがないのは見事としか言いようがありません。「告別」の終楽章でのノンレガート奏法はある意味グールドを超えるかも。そして最後のソナタ、第32 番の第2 楽章での「濃い」解釈を聴いてみてください。最近流行の「スマート」な演奏では物足りない方にぜひお聴きいただきたいベートーヴェンです。
8.572330 ゲディーニ:ピアノ作品全集第 2 集
 1-3.ソナチネニ長調(1913)/
 4-7.5 つの音符のための4 つの小品「プレリーリャ」(1922)/
 8-10.ピアノ・ソナタ変イ長調(1922)/
 11.幻想曲(1927)/12.対位法のディヴェルティメント(1940)/
 13.カプリッチョ(1943)/
 14.「鹿が水の泉を求めるように」によるリチェルカーレ(1956)/
 15.アレグレット(1957) 1-11、15・・・世界初録音
マッシモ・ジュゼッペ・ビアンキ(ピアノ)
ボローニャでエンリコ・ボッシに学び、作曲家、指揮者として活動。トリノ音楽院とパルマ音楽院で長年作曲を教え、1951 年から1962 年までミラノ音楽院の院長を務めた作曲家ゲディーニ(1892-1965)の知られざるピアノ作品集第2 集です。ここでは作曲年代が40 年以上に渡る8 つの作品を聴くことができます。初期のソナチネは、まるでロマン派の作品であり、アルペジョを駆使したその美しさに誰もがため息をつくのではないでしょうか?しかしその9 年後の「プレリーリャ」は何とも解読不能な作品で、旋律より色彩の豊かさを楽しむものと言えるでしょう。他の作品もぜひ聴いてみてください。ゲディーニの多彩な世界にはまること間違いありません。第1 集(8.572329)もご一緒に。
8.660282-83
(2CD)
パチーニ:歌劇「ドン・ジョヴァンニ・テノーリオ、または石の客」
CD1.1.プロローグ/2-12.第1 幕/
CD2.1-11.第2 幕
ドン・ジョヴァンニ…レオナルド・コルテッラッツィ(テノール)/
ドンア・アンナ…ジェラルディーヌ・ショヴェ(メゾ・ソプラノ)/
ツェルリーナ…ジノヴィア=マリア・ザフェイリアドウ (ソプラノ)/
マゼット…ウーゴ・グアリアルド (バス)/
オッターヴィオ伯爵…ジョルジョ・トゥルッコ (テノール)/
おせっかい…ジューリオ・マストロトターロ(バリトン)/
クルージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニア合唱団/
プファルツハイム室内管弦楽団/
ダニエレ・フェラーリ(指揮)
色男、ドン・ファンを題材にしたオペラはモーツァルト以外にもいくつかあります。例えば他の作家の台本を使ったガッツァニーガの「ドン・ジョヴァンニ」であったり、ダルゴムイシスキーも「石の客」と言う作品を書いています。さて、このパチーニ(1796-1867)の名前は、音楽辞書に掲載されてはいるのですが、この「石の客」については触れられていません。このオペラは作曲家の家族のために書かれたプライヴェートな作品で、今までに公式な公演すらされたことがないからです。モーツァルトと同じ物語に基づきますが、ドン・ジョヴァンニはバリトンでなくテノールですし、ドンナ・エルヴィラは登場しません。いくつかのアリアは、パチーニの他の作品(家族のお気に入り)を用いて構成されています。しかし、聴き進むにつれ、やはりドラマに胸が踊ることは間違いないでしょう。今回、部分的に保存されていた台本とパチーニのスコアを研究し、どうにか上演までにこぎつけたという力作です。違いを味わいながら、この素晴らしい蘇演をお楽しみいただきたいものです。
8.570135 グエッラの写本第 1 集
 1.序奏/2.聞いて、聞く/
 3.イダルゴ(1614-1685):愛しているのは誰?/
 4.痛みが増して/5.高く飛びあがれ/
 6.マリン(1619-1699):影への執着/
 7.厳しさから目をそむける/8.疲弊した創造力/
 9.気をつけて、不注意だから/
 10.イダルゴ(1612-1685):魚、獣、鳥/
 11.礼拝の栄光/12.イダルゴ:これは誰ですか?/
 13.イダルゴ:愛の壊れる先/
 14.イダルゴ:信用は私への礼儀/
 15.マリン:私を殺せば私は死ぬ
イザベル・モナール(ソプラノ)/
マニュエル・ヴィラス(スペイン・バロック・ハープ)
最近発見されたばかりの、17 世紀の後半にマドリッドで編纂されたグエッラの写本です。ミゲル・デ・グエッラ(1646-1722)は1677 年から王宮の礼拝堂の書記を務めた人で、この写本は当時流行していた歌を丹念に集めたもの。2 人の音楽学者トレントとアルバレスによって発見され1998 年に公表されました。スペイン王室、貴族、上流階級の作曲をたしなむ文化人たちによる100 余りの小品集で、当時のスペインの音楽を肌で感じることができる興味深いものです。ほとんどは作曲家不詳ですが、中にはサルスエラの大家フアン・イダルゴや、ホセ・マリンなど作曲家名を特定できるものも含まれています。イザベル・モナールの表情豊かな歌に圧倒されます。
8.572114 シューベルト:ミサ曲第 5 番変イ長調 D678 他
 ミサ曲 第 5 番変イ長調 D678
 <1.キリエ/2-5.グローリア/6-9.クレド/
  10-11.サンクトゥス/12.ベネディクトゥス/
  13-14.アニュス・デイ>/
 15-17.マニフィカトハ長調 D486
トリーネ・ウィルスベリ・ルンド(ソプラノ)/
ベッティナ・ランチ(アルト)/
リ・ミンウ(テノール)/
ドミニジュ・ケーニガー(バス)/
イモータル・バッハ・アンサンブル/
ライプツィヒ室内管弦楽団/
モルテン・シュルト=イェンセン(指揮)
シューベルト(1797-1828)のミサ曲の中でも「最も美しく創造的」と言われる第5 番です。未完成交響曲と同じ時期に書かれた作品で、管楽器、とりわけ木管楽器の扱いには目を見張るものがあります。流動的なハーモニーが魅力的で、何より全編に曇りなき明るさが満ちているのが特徴です。大気を漂うようなキリエ。躍動感溢れるグローリア、例外的な悲しみを帯びたサンクトゥス、ソリストたちの清冽な歌唱が印象的なアニュス・デイと聴きどころ満載です。ブルックナーのミサ曲にも通じる重厚な風格も帯びています。マニフィカトはスコアに1816 年9 月の記載がありますが、その前年に書かれた可能性が示唆されています。ルカ伝のマリアが神に感謝する祈り言葉がテキストに使われた祝祭的な曲で一部にオリジナルの聖歌が使われています。モルテン・シュルト=イェンセンの真摯かつ手慣れた指揮棒が、全曲を鮮やかに描きだします。
8.578064-65
(2CD)
アルティメイト・モーツァルト・オペラ・アルバム
《CD1》
 1.フィガロの結婚-序曲/
 2.フィガロの結婚-恋とはどんなものかしら/
 3.コジ・ファン・トゥッテ-風よ、さわやかに/
 4.ドン・ジョヴァンニ-その間に僕の恋人を/
 5.ドン・ジョヴァンニ-手をとりあって/
 6.フィガロの結婚-愛の神よ、御照覧あれ/
 7.コジ・ファン・トゥッテ-僕のドラベッラにそんなことは/
 8.フィガロの結婚-そよ風に/
 9.ドン・ジョヴァンニ-カタログの歌/
 10.フィガロの結婚-楽しい思い出はどこへ/
 11.魔笛-序曲/12.魔笛-おお、イシスとオシリス/
 13.魔笛-愛の喜びは露と消え/
 14.ドン・ジョヴァンニ-ああ,どうしたの私の心は/
 15.フィガロの結婚-もし伯爵様が踊るのなら/
 16.コジ・ファン・トゥッテ-岩のように動かずに/
 17.魔笛-復讐の心は地獄のようにわが胸に燃え/
 18.フィガロの結婚-もう飛ぶまいぞ、この蝶々/
 19.コジ・ファン・トゥッテ-男に、兵隊に/
 20.ドン・ジョヴァンニ-酒の歌/
《CD2》
 1.後宮からの逃走-序曲/
 2.ドン・ジョヴァンニ-恋人よ、私を不親切と思わないで/
 3.フィガロの結婚-あれはスザンナだな/
 4.フィガロの結婚-本当に静かで良い夜/
 5.ドン・ジョヴァンニ-お気の毒なお方/
 6.フィガロの結婚-喜びの思いが/
 7.魔笛-おいらは鳥刺し/
 8.コジ・ファン・トゥッテ-愛しい人よ、愛のそよ風は/
 9.ドン・ジョヴァンニ-消えて、裏切り者は/
 10.魔笛-パ-パ-パ/
 11.ドン・ジョヴァンニ-もうわかったでしょう/
 12.ドン・ジョヴァンニ-ぶってよ、マゼット/
 13.魔笛-娘か女か/14.ドン・ジョヴァンニ-神様,お守り下さい…/
 15.フィガロの結婚-牝山羊と牡山羊は/
 16.ドン・ジョヴァンニ-おいで、窓辺に/
 17.ドン・ジョヴァンニ-見てらっしゃい、可愛い子/
 18.魔笛-何て美しい絵姿/19.魔笛-愛を感じる男の人たちには/
 20.ドン・ジョヴァンニ-食事に来たぞ!/
 21.ドン・ジョヴァンニ-悪を行う者の最後はみなこのとおり
様々な演奏者
モーツァルトのオペラ・アリアはどれも軽妙で魅力的なものばかり。彼のオペラはどれも人生に密接に結びついていることは間違いありません。男女間のちょっとした諍い、勧善懲悪、親子関係など奥に隠されたテーマは数知れません。この2 枚組には彼の代表的な4 つのオペラを中心とした選曲で、これだけでも充分にモーツァルトのエッセンスを味わうことができるでしょう。でも「面白い」と思ったらぜひ全曲を聞いてみてくださいね。
8.578066-67
(2CD)
アルティメート・プッチーニ・オペラ・アルバム
《CD1》
 1.つばめ-ドレッタの夢/2.蝶々夫人-ハミング・コーラス/
 3.ラ・ボエーム-なんて冷たい手/
 4.ラ・ボエーム-私の名はミミ/5.ラ・ボエーム-おお、麗しの乙女/
 6.マノン・レスコー-何とすばらしい美人/
 7.マノン・レスコー-間奏曲/
 8.マノン・レスコー-この柔らかいレースの中で/
 9.蝶々夫人-ある晴れた日に/
 10.ジャンニ・スキッキ-私のお父さん/11.トスカ-星は光りぬ/
 12.マノン・レスコー-私は一番きれいでしょう/
 13.ヴィッリ-もしあなたが可愛かったら/
 14.トゥーランドット-お聞きください王子さま/
 15.トゥーランドット-泣くな、リュウ/
 16.トゥーランドット-ああ!最後の時のために!/
《CD2》
 1.ラ・ボエーム-私が町を歩くと/
 2.蝶々夫人-夕暮れは迫り/
 3.蝶々夫人-魅力に満ちた目をしている赤ちゃん/
 4.エドガール-第3 幕の前奏曲/
 5.トスカ-歌に生き、愛に生き/
 6.ラ・ボエーム-あなたの愛の声に呼ばれて/
 7.ラ・ボエーム-それでは,ほんとうにおしまいなんだな/
 8.トスカ-妙なる調和/
 9.マノン・レスコー-ひとり寂しく捨てられて/
 10.トスカ-二人の愛の家へ/
 11.トスカ-ああ、あの目が/12.トスカ-警官3 人…車1 台…/
 13.修道女アンジェリカ-母さんもなしに/
 14.トゥーランドット-氷のような姫君の心も/
 15.トゥーランドット-誰も寝てはならぬ
様々な演奏者
女性を描くこと(それも可憐な)では、プッチーニの右に出るものはいないのではないでしょうか?彼の作品は、いくつかの例外を除くと主人公は女性であり、そのキャラクターも変幻自在です。男を翻弄するマノン、愛と芸術に生きたトスカ、ひたすら愛する人を待ち続ける蝶々夫人、貧しさの中、愛に包まれて生涯を終えるミミ、愛を信ずることのないトゥーランドット。しかし、これら全てのキャラクターを有しているのが「女性」そのものなのかもしれません。重厚なオーケストレーションも魅力です。
8.578068-69
(2CD)
アルティメート・ヴェルディ・オペラ・アルバム
《CD1》
 1.椿姫-前奏曲/2.椿姫-乾杯の歌/3.リゴレット-女心の歌/
 4.ナブッコ-行け、わが思いよ、黄金の翼に乗って/
 5.椿姫-ああ、そは彼の人か/6.椿姫-花から花へ/
 7.トロヴァトーレ-静かな夜だった/
 8.トロヴァトーレ-この愛はとても言葉では言いつくせない/
 9.マクベス-抑圧された祖国よ/
 10.椿姫-幸せなある日、天使のように/
 11.リゴレット-愛しの美しい娘よ/
 12.運命の力-神よ、平和を与えたまえ/
 13.アイーダ-エジプトの栄光/
 14.トロヴァトーレ-見よ、恐ろしい炎を/
 15.リゴレット-慕わしい人の名は/
《CD2》
 1.運命の力-序曲/2.アイーダ-清きアイーダ/
 3.オテッロ-柳の歌〜アヴェ・マリア/
 4.リゴレット-あれかこれか/
 5.椿姫-プロバンスの海と陸/6.アイーダ-わが祖国/
 7.椿姫-あの人のそばを離れて喜びはない/
 8.トロヴァトーレ-アンヴィル・コーラス/
 9.トロヴァトーレ-恋は薔薇色の翼に乗って/
 10.リゴレット-彼女が誘拐された/
 11.運命の力-あの血を流したのは私だ/
 12.仮面舞踏会-燃える心を/13.エルナーニ-夜になったわ
様々な演奏者
わくわくしたい、盛大に涙を流したい。そんな方にはヴェルディをぜひオススメいたします。ヴェルディは男女間の愛を描くことにも拘りましたが、彼が夢見たのはもっと大きなものだったのかもしれません。それは「祖国への愛」であり、また「大いなる人間讃歌」だったのではないでしょうか?そんな彼の音楽は、どれも胸踊り血沸くものばかり。良く知られる「乾杯の歌」や「アンヴィル・コーラス」などの高揚感はたまりません。
8.578070-71
(2CD)
アルティメート・ワーグナー・オペラ・アルバム
《CD1》
 1.さまよえるオランダ人-序曲/
 2.ワルキューレ-ワルキューレの騎行/
 3.さまよえるオランダ人-水夫たちの合唱/
 4.さまよえるオランダ人-糸紡ぎの合唱/
 5.ローエングリン-前奏曲/
 6.タンホイザー-巡礼の合唱/
 7.神々の黄昏-ジークフリートの葬送行進曲/
 8-14.神々の黄昏-ブリュンヒルデの自己犠牲/
《CD2》
 1.ニュルンベルクのマイスタージンガー-前奏曲/
 2.タンホイザー-入場の行進「歌の殿堂をたたえよう」/
 3.ラインの黄金-ワルハラへの神々の入城/
 4.トリスタンとイゾルデ-愛の死/
 5.パルジファル-モンサルヴァートへの旅/
 6.ニュルンベルクのマイスタージンガー-終曲
様々な演奏者
ワーグナーの基本理念は間違いなく愛。それも草食系ではなくギンギンの肉食系の濃厚な愛でしょう。彼のオペラの主人公たちはエキセントリックでセンシブル。愛する人のためならば死を恐れることなく、燃え盛る炎へ身を投じることも厭いません。そんなワーグナーのオペラを全部聴くのは至難の業ですが、この2 枚組なら良いところを存分に楽しめます。さあ、今宵は現実を忘れて、熱い熱い愛の世界を探訪しませんか?どんなに身悶えしても大丈夫。最後は「マイスタージンガー」の終曲で芸術を讃えて幕を閉じるのですから。

NEWTON CLASSICS

歴史的録音となるものもあるのですが、煩雑になるのですべてここに収めました。
8802046
(2CD)
\2600
ベルリオーズ(1803-1869):
 劇的交響曲「ロメオとジュリエット」 Op.17
オルガ・ボロディナ(メゾ・ソプラノ)/
トーマス・モーザー(テノール)/
アラステア・マイルス(バス)/
バイエルン放送合唱団/
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/
サー・コリン・デイヴィス(指揮)
劇的交響曲は、ベルリオーズが1839 年に作曲した大規模な作品です。正式には「合唱、独唱、および合唱によるレチタティーヴォのプロローグ付き劇的交響曲」と題され、もちろんシェイクスピアの「ロメオとジュリエット」が素材として使われていますが、歌の入る部分はごく一部で、ほとんどの場面はベルリオーズが自由に作曲し、表題を付けて表現しています。歌われる歌詞はフランス語で、最初にベルリオーズが散文で書き、詩人デシャンが韻文に改めたものを使用しています。あまりにも長大、かつ様式がばらばらな曲で演奏は非常に困難を極めますが、美しいメロディの宝庫でもあり、素晴らしい指揮者と演奏家、そして録音技術が融合すると、このような名盤が出来上がるわけです。録音 1993 年6 月ウィーン、ムジクフェライン大ホール
8802047
\2000
ショパン(1810-1849):バラードと即興曲集
 1.バラード第 1 番ト短調 Op.23/
 2.バラード第 2 番ヘ長調 Op.38/
 3.バラード第 3 番変イ長調 Op.47/
 4.バラード第 4番ヘ短調 Op.52/
 5.即興曲第 1 番変イ長調 Op.29/
 6.即興曲第 2 番嬰ヘ長調 Op.36/
 7.即興曲第 3 番変ト長調 Op.51/
 8.即興曲第 4 番嬰ハ短調 「幻想即興曲」Op.66
ベラ・ダヴィドヴィチ(ピアノ)
ベラ・ダヴィドヴィチは1928 年、アゼルバイジャンの首都バクーで生まれた女性ピアニストです。彼女はモスクワ音楽院で学び、1949 年に卒業、その年に第4 回ショパン国際ピアノ・コンクールでハリーナ・チェルニー=ステファンスカと優勝を分け合ったことで、世界的な評価を受けました。そんな経歴のためか、「ショパンのスペシャリスト」として知られますが、彼女の弾くショパンは他のピアニストたちのような重々しさを目指すものではなく、独自の美質と感覚で勝負するものであり、その上品な表現法で一線を画しているとも言えるでしょう。とりわけバラードは、控え目さと雄弁さが同居する不思議な感覚に満ちた素晴らしいもので、即興曲も、一見捉えどころのない水のような表現の中に、驚くほど力強い歌を聞きとることが可能なのです。録音 1982 年12 月スイス…5-7, 1981 年2 月ワットフォード・タウン・ホール…1-4.8
8802048
(2CD)
\2600
レスピーギ(1879-1936):作品集
《CD1》
 1-4.リュートのための古い歌と舞曲第 1 組曲
 5-8.リュートのための古い歌と舞曲第 2 組曲/
 9-18.リュートのための古い歌と舞曲第 3 組曲/
《CD2》
 1-5.組曲「鳥」/
 6-8.ブラジルの印象/
 9-12.交響詩「ローマの噴水」/
 13-16.交響詩「ローマの松」
フィルハーモニア・フンガリカ…CD1/
ロンドン交響楽団…CD2,1-8/
ミネアポリス交響楽団…CD2,9-16/
アンタル・ドラティ(指揮)
ハンガリーの名指揮者ドラティは、フィルハーモニア・フンガリカを指揮して史上初となるハイドンの交響曲全曲録音を行なった指揮者として知られています。しかし、彼は生涯に600 点ほどの録音を残し、全てにおいて、堅実で確実な音づくりを持って、曲の真実の姿を見事に伝えていることも忘れてはなりません。このレスピーギ作品集は、1947 年にアメリカ合衆国に帰化し、その後ミネアポリス交響楽団の音楽監督に就任してからマーキュリー・レコードに残した膨大な録音の中の一つであり、レスピーギ・ファンにとっても、ドラティ・ファンにとっても、物凄く価値のあるセットと言えるでしょう。録音 1958 年6 月ウィーン、コンチェルトハウス・大ホール…CD1, 1957年7月ワットフォード・タウン・ホール…CD2,1-8, 1960年4 月ミネアポリス、ノースロップ・オーディトリアム…CD2,9-16☆
8802049
(2CD)
\2600
リスト(1811-1886):ハンガリー狂詩曲全集
《CD1》
 1.第1 番ホ長調/2.第2 番嬰ハ短調/
 3.第3 番ト短調/4.第4 番変ホ長調/5.第5 番ホ短調/
 6.第6 番変ニ長調/7.第7 番ニ短調/
 8.第8 番嬰ヘ短調/9.第9 番変ホ長調/
《CD2》
 1.第10 番ホ長調/2.第11 番イ短調/
 3.第12 番嬰ハ短調/4.第13 番イ短調/
 5.第14 番ヘ短調/6.第15 番イ短調/
 7.第16 番イ短調/8.第17 番ニ短調/
 9.第18 番嬰へ短調/10.第19 番ニ短調
ミシャ・ディヒター(ピアノ)
アメリカ合衆国のピアニスト、ミッシャ・ディヒターの伝説的名演として知られるリストの「ハンガリー狂詩曲」全曲の復刻です。彼は初めて全19 曲を録音したピアニストでもあり、この曲集が要求する超絶技巧と華麗な音色を易々と表現し尽くしたことでも知られています。この曲集のために、ディヒター自身が新たに執筆したライナー・ノーツが添えられており、ここでは彼の曲に対する思いと、録音時の回想が書かれていて、なかなか興味深いものとなっております。録音スイス ラ・ショード・フォン 1977 年5 月…第11.14 番, 1980 年11 月…第2.6.12.13 番, 1985 年11 月…第1.3-5.7-10.15-19番
8802050
\2000
ベートーヴェン(1770-1827):
 1-3.ピアノ協奏曲第 5 番変ホ長調「皇帝」Op.73/
 4-7.ピアノ・ソナタ第 28 番イ長調 Op.101
ロベール・カサドシュ(ピアノ)/
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団…1-3/
ハンス・ロスバウト(指揮)…1-3
決して華々しいとは言えないのだけど、根強い人気を誇るフランスのピアニスト、ロベール・カサドシュ。コルトーとフランソワの間の世代の人ですが、演奏様式は極めて古典的で、デフォルメなどは一切感じられません。この「皇帝」はどちらかと言うと指揮者ロスバウトのファンが愛聴していた感もありますが、とにかく一聴すればわかる通り、まさに「いぶし銀」の風情を持った演奏であり、一つの頂点を極めた名演と呼んでも全く差支えないものでしょう。ピアノ・ソナタはカサドシュが得意としていたレパートリーで、じっくり良く噛んで味わってほしい滋味に溢れたものです。録音 1961 年2 月…1-3, 1964 年2 月アムステルダム・コンセルトヘボウ…4-7
8802051
(3CD)
\3300
シューマン(1810-1856)&ブラームス(1833-1897):弦楽四重奏曲集
《CD1》
 1-4.シューマン:弦楽四重奏曲第 1 番イ短調 Op.41-1/
 5-8.シューマン:弦楽四重奏曲第 2 番ヘ長調 Op.41-2/
《CD2》
 1-4.シューマン:弦楽四重奏曲第 3 番イ長調 Op.41-3/
 5-8.ブラームス:弦楽四重奏曲第 3 番変ロ長調 Op.67/
《CD3》
 1-4.ブラームス:弦楽四重奏曲第 1 番ハ短調 Op.51-1/
 5-8.ブラームス:弦楽四重奏曲第 2 番イ短調 Op.51-2
メロス弦楽四重奏団
シュトゥットガルトの名門、メロス弦楽四重奏団の味わい深いシューマンとブラームスです。1965 年にヴュルテンベルク室内管弦楽団とシュトゥットガルト室内管弦楽団の首席奏者らによって結成されました。「メロス」の名称の由来は、第1 ヴァイオリンのMelcher のMel と第2 ヴァイオリンとヴィオラのVoss 兄弟のos を組み合わせ、ラテン語で「歌」「音楽」「旋律」を意味する言葉にかけたものだそうですが、名前の由来通り、常に歌心に溢れた演奏を聞かせ、聴き手の心を揺さぶることで知られています。またレパートリーには現代音楽が一切入っていないことでも知られます。そんな彼らに、このブラームスとシューマンは打ってつけのレパートリーであり、全てにおいて滴り落ちるような抒情性と重厚かつナイーヴな表現は彼らならではのものです。録音バンベルク,ツェントラルザール 1986 年5 月…CD1.5-8,CD2,CD3.5-8, 1987 年6 月…CD1.1-4,CD3.1-4
8802052
(2CD)
\2600
J.S.バッハ(1685-1750):ヨハネ受難曲 1724 年版
 (1725 年版より3 つのアリア) BWV245
 《CD1》1-14.第1 部/15-24.第2 部/
 《CD2》
  1-15.第2 部続き/
  16-18.1725 年版より3 つのアリア
ロベルタ・アレクサンダー(ソプラノ)/
マルジャーナ・リポヴシェク(メゾ・ソプラノ)/
オラフ・ベーア(バリトン)/
ローベルト・ホル(バス)/
ライプツィヒ放送合唱団/
ドレスデン・シュターツカペレ/
ペーター・シュライヤー(テノール&指揮)
CNN によると、このバッハのヨハネ受難曲は、「死ぬ前に一度は聴くべき1001 のクラシック作品の録音」の中に含まれているのだそうです。確かに素晴らしい演奏であることは間違いありません。リヒター、カラヤンら名指揮者の下で幾度となくこの曲を歌ってきたシュライヤーによる自家薬籠の表現(この演奏時、シュライヤーは聴衆に向かい合い、指揮棒、譜面台なしで音楽を奏でました。そして2 時間以上もの間、テノールの全ての役を完璧に歌いこなしたのです)、そして彼の的確な指揮にコントロールされた全ての演奏家たち。彼らが奏でる無限のドラマが展開されます。まさに世界の全てがここにあります。瞑目し対峙したい音楽です。録音 1988 年2 月ドレスデンルカ教会
8802037
(2CD)
\2600
ロシアの序曲と管弦楽作品集
《CD1》
 1.グリンカ(1804-1857):歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲/
 2.ボロディン(1833-1887):歌劇「イーゴリ公」序曲/
 3.ショスタコーヴィチ(1906-1975):祝典序曲 Op.96/
 4.プロコフィエフ(1891-1953):歌劇「セミョーン・コトコ」組曲 Op.81a/
 5.カバレフスキー(1904-1987):歌劇「コラ・ブリュニョン」序曲 Op.24/
 6.リムスキー=コルサコフ(1844-1908):歌劇「皇帝の花嫁」序曲/
 7.ムソルグスキー(1839-1881):歌劇「ホヴァンシチナ」より
  第1 幕前奏曲「モスクワ川の夜明け」/
 8.チャイコフスキー(1840-1893):序曲ヘ長調/
 9.グラズノフ(1865-1936):祝典序曲 Op.73/
《CD2》
 1.リャードフ(1855-1914):ババ・ヤガOp.56/
 2.リャードフ:魔法にかけられた湖 Op.62/
 3.リャードフ:キキモラ Op.63/
 4.チェレプニン(1873-1945):遠き王女のための前奏曲op.4/
 5.チェレプニン:魔法にかけられた王国前奏曲 Op.39/
 6-9.リムスキー=コルサコフ:組曲「金鶏」
ロシア・ナショナル管弦楽団/
ミハイル・プレトニョフ(指揮)
1978 年にチャイコフスキー国際コンクールで優勝、ピアニストとしてデビューした後、1990 年にロシアで最初の私設オーケストラ「ロシア・ナショナル管弦楽団」を設立し、指揮者としても特異な才能を発揮したプレトニョフによるロシア・アルバム。良く知られた曲から、珍しい曲までが2 枚のアルバムに集結。華麗で重厚なロシア風味を楽しめます。演奏自体は、いかにもロシア的なバリバリ鳴らすものではなく、洗練された優美な音作りが特徴です。録音 1993 年11 月16-23 日…CD1, 1994 年4 月…CD2 モスクワ・コンセルヴァトワール・コンサート・ホール
8802039
(6CD)
\3800
教会暦のグレゴリアン・チャント集
《CD1》
 1-26.降臨節/
《CD2》
 1-31.クリスマス/
《CD3》
 1-30.復活祭/
《CD4》
 1-30.キリストの昇天/
《CD5》
 1-24.ペンテコステ(聖霊降臨祭)/
《CD6》
 1-29.マリアの生涯
ウィーン・ホーフブルクカペルレ・コーラルスコラ/
P.フーベルト・ドップ(指揮)
グレゴリオ聖歌は、主に9 世紀から10 世紀にかけて、西欧から中欧のフランク人の居住地域で発展し、改変を受けながら伝承しました。教皇グレゴリウス1 世(540?-604)によって編纂されたと言われていますが、現在では研究の結果、他の説が有力です。単旋律からなる聖歌集で、その技法や使用には多くの決まりごともあるのですが、メロディ自体が絶妙な陶酔感を持つため、ひところは「癒し」アイテムとして流行したり、クロスオーバー・ジャンルの音楽へとアレンジされたりと現代人にもなくてはならない音楽となっています。このアルバムでは教会暦に準じた分類で曲を選別。資料的にも興味深いものとなっています。良い眠りを求めている人にもオススメしたいアイテムです。録音 《CD1》1994 年11 月, 《CD2》1994 年3 月, 《CD3》1995 年3 月, 《CD4》1995 年10 月, 《CD5》1990 年3 月, 《CD6》1994 年6 月
8802040
\2000
ベリオ(1925-2003):作品集
 1.5 つの楽器と磁気テープのためのディフェランス/
 2.セクエンツァ3(女声のための)/
 3.セクエンツァ7(オーボエのための)/
 4-5.ヴァイオリンとピアノのための2 つの小品/
 6-8.女声とクラリネット、チェロ、ハープのための室内楽
 <地球と空気の弦/モノトーン/五月の風>
ジュリアード・アンサンブル/
キャシー・バーベリアン(ソプラノ)/
ハインツ・ホリガー(オーボエ)
ルチャーノ・ベリオがニューヨークのジュリアード音楽院で教えていた 1969 年(6 年契約の4 年目)にこれらの録音が行われました。当時の彼は作曲法と分析を教え、またジュリアード・アンサンブルも組織するなど、精力的に活動していたのです。そして彼の音楽の発展に一番寄与したのが、当時妻であった歌手キャシー・バーベリアンでした。彼女の独特の歌声と言葉に対する素晴らしい感性は、ベリオに大きな影響と霊感を与え、多くの声楽曲が生み出されたのです。このアルバムはそんな彼の多彩な才能を知ることができます。当時拘っていた独奏のための作品「セクエンツァ」を始め、アンサンブル(テープを使ったものまで)など、この1 枚で彼の音楽の発展を目の当たりにできることでしょう。 録音 1969 年4 月
8802041
(2CD)
\2600
ロッシーニ(1792-1868):弦楽のためのソナタ集
《CD1》
 1-3.第1 番ト長調/4-6.第2 番イ長調/
 7-9.第3 番ハ長調/
《CD2》
 1-3.第4 番変ロ長調/4-6.第5 番変ホ長調/
 7-9.第6 番ニ長調
イ・ムジチ
第 1 曲の冒頭の清々しい響きから耳を奪われる6 曲の弦楽のためのソナタ。これらが書いたのは、何と12 歳の少年ロッシーニでした。それも全てを3 日間で書いたと言われています。なんと早熟な才能でしょう。もちろん偉大なる先人モーツァルトの影響もありますが、やはりロッシーニ特有の「歌心」が全編に漲っていることは間違いありません。特に第2 ヴァイリンの素晴らしさ!イ・ムジチの文句なしの名演で。録音 1971 年6 月&9 月
8802042
\2000
ルネサンス・ポリフォニーの名作集
 1.パレストリーナ(1525?-1594):主に向かって喜べ/
 2.パレストリーナ:日々罪を犯したるわれを/
 3.パレストリーナ:汝はペテロなり/
 4.ロッティ(1667-1740):十字架にかけられ/
 5.ビクトリア(1548-1611):シオンよ、救い主をたたえよ/
 6.アレグリ(1582-1652):ミゼレーレ/
 7.モンテヴェルディ(1567-1643):主の祈り/
 8.モンテヴェルディ:カンターテ・ドミノ/
 9.カヴァッリ(1602-1676):サルヴェ・レジーナ/
 10.ガブリエリ(1554?-1612):神に向かって喜びの声を上げよ
ウェストミンスター大聖堂聖歌隊/
スティーヴン・クレオベリー(指揮)
現在、Hyperion レーベルに多くの録音を持つ、ウェストミンスター大聖堂聖歌隊の1982 年の輝かしい録音の復刻です。16 世紀から17 世紀の宗教改革の時代は、度重なる十字軍の遠征の失敗により、教会や貴族の力が弱体化していました。そのためカトリック教会によって1545 年から1563 年にかけて催された「トレント公会議」で教会内部の刷新と改革が進められ、問題点の改善と反宗教改革の動きを推し進めたことも知られています。そんな時代の宗教音楽は、信仰を広め、強化するための手段として用いられることが多く、各々の作曲家がポリフォニーの贅をこらした素晴らしい作品を書きました。この中のアレグリのミゼレーレは、実はバロック時代に書かれたものですが、門外不出とされていたため、作曲年代も隠されていたものです。14 歳の若きモーツァルトが2 度聴いて完璧に覚えてしまったことでも知られます。録音 1982 年6 月
8802043
\2000
ドビュッシー(1862-1918):
 1.牧神の午後への前奏曲/
 2-4.海-3 つの交響的スケッチ
  <海の夜明けから真昼まで/波の戯れ/風と海との対話>/
 5.遊戯/6.カンマ(ケクランによる管弦楽版)
スイス・ロマンド管弦楽団/
エルネスト・アンセルメ(指揮)
名指揮者アンセルメ(1883-1969)は、スイスで生まれローザンヌでエルネスト・ブロッホから音楽を学び、一時は数学者を志しますが、結局は指揮者としての道を選びました。ストラヴィンスキーと出会い、彼の推薦で、1915 年から1923 年までディアギレフのロシア・バレエ団の指揮者として活躍、1917 年にはドビュッシーにも直接会い、夜想曲の演奏について議論したことも知られています。彼のドビュッシーは、まさに伝説的名演として、録音されてから50 年以上経った現在でも破格の扱いを受けています。録音 1957 年10 月…1-4, 1958 年5 月…5, 1964 年12 月…6
8802044
(4CD)
\3800
アムステルダム・ルッキ・スターダスト・カルテット・コレクション
《CD1.イタリアのリコーダー音楽》
 1.メールラ(1594-1665):ギラダルラのカンツォン/
 2.メールラ:メールラのカンツォン/
 3.グアミ(1591-1607):バスティーナのカンツォン/
 4.グアミ:ブリランティーナのカンツォン/
 5.グアミ:ジェンティーレのカンツォン/
 6.フレスコバルディ(1583-1643):スパニョレッタのカプリッチョ・ソプラ/
 7.フレスコバルディ:パウリーニのカンツォン/
 8.フレスコバルディ:リチェルカーレ・テルツォ/
 9.フレスコバルディ:パッサ・フィアメンガのカプリッチョ第5 番/
 10.コンフォーティ(1550?-1570):第4 旋法のリチェルカーレ/
 11.パレストリーナ(1525?-1594):エレミアの哀歌/
 12.トラバーチ(1575-1647):第1 旋法による歌/
 13.トラバーチ:カンツォーナ・ソプラ/
 14.トラバーチ:カンツォン・テルツァ/
 15.トラバーチ:第2 リチェルカーレ/
 16.チーマ(1570-1622):カプリッチョのカンツォン/
 17.メールラ:Dum illuscescente beati/
 18.メールラ:Este Est Joannes/
 19.メールラ:O Glorioso Domina/
《CD2.フルート協奏曲集》
 1-4.ハイニヒェン(1683-1729):協奏曲ハ長調/
 5-8.シックハルト(1681?-1761?):
  4 本のリコーダーと通奏低音のための協奏曲ニ短調/
 9-12.テレマン(1681-1767):2 本のリコーダーと弦楽のための協奏曲イ短調/
 13-15.マルチェッロ(1669-1747):フルート協奏曲ト長調/
 16-19.テレマン(1681-1767):
  2 本のリコーダーと弦楽のための協奏曲変ロ長調/
 20-23.シックハルト:4 本のリコーダーと通奏低音のための協奏曲ト長調/
 24-26.ヴィヴァルディ(1678-1741):協奏曲イ長調 RV 585/
《CD3.バロックのリコーダー音楽》/
 1-2.J.S.バッハ(1685-1750):フーガの技法 BWV1080 から/
 3.スウェーリンク(1562-1621):わが青春はすでに過ぎ去り/
 4.J.S.バッハ:フーガト長調 BWV550/
 5.パーセル(1659-1695):ファンタジア第 8 番イ短調 Z739/
 6-9.ボワモルティエ(1689-1755):ソナタハ短調 Op.34-6/
 10-13.ロック(1621-1677):組曲第 3 番ヘ長調/
 14.シャイト(1587-1654):「傷つき,みじめな私」によるファンタジア/
 15-16.J.S.バッハ:幻想曲とフーガハ短調 BWV537/
《CD4.エクストラ・タイム》
 1.ガーナー/バーク:ミスティ/
 2.J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第 3 番 BWV1048 よりアレグロ/
 3.J.S.バッハ:フーガ変ロ長調 BWV560/
 4.名高き戦い/5.マンシーニ:ピンクパンサー/
 6.マンデル/ウェブスター:シャドウ・オブ・ユア・スマイル(いそしぎのテーマ)/
 7.レノン/マッカートニー:ミッシェル/
 8-9.J.C.バッハ:.四重奏曲ハ長調/
 10-12.ヴィヴァルディ:協奏曲ニ長調 Op.7-12/
 13.リムスキー=コルサコフ:夜想曲/
 14.レーンフーツ:陽が輝く時(君は心の太陽)/
 15.パーカー:スクラップル・フロム・ジ・アップル/
 16.ショット:アムステルダムの運河にて/
 17.ベートーヴェン:エリーゼのために
エンシェント室内管弦楽団/
クリストファー・ホグウッド(指揮)…CD2/
アムステルダム・ルッキ・スターダスト・カルテット
1978 年に結成、30 年以上の長い歴史を持つオランダの名門リコーダー・カルテット、ルッキ・スターダスト・カルテットです。彼らのレパートリーは幅広く、「とりすました」バロックの曲から、「くつろいだ」POPS まで何でもありです。この4 枚組のアルバムはPHILOIPS、L'Oiseau-Lyre の名盤の復刻で、定番ルネサンス、バロックの作品から、お楽しみの「エクストラ・タイム」までを存分に楽しむことができます。個人的には栗コーダー・カルテットとのコラボを希望したいアンサンブルです!録音 《CD1》1989 年11 月, 《CD2》1992 年6 月, 《CD3》1987 年3 月, 《CD4》1989 年9 月
8802045
(7CD)
\4500
ヴィヴァルディ(1678-1741):宗教的声楽作品集
《CD1.合唱曲集》
 1.エルサレムよ、主をたたえよ RV609/
 2-4.グローリアの序唱「色は紅」RV642/
 5-15.グローリアニ長調RV589/
 16-25.子らよ主をたたえよ RV602/
 26.すべての人よ、主をたたえよ RV606/
《CD2.合唱曲集》
 1-3.聖歌序唱「野に歌え、泉にほほえめ」RV636/
 4-6.主はわが主に言われた RV594/
 14-24.マニフィカート RV611/
 25.主を恐れる者は幸いなり RV598/
《CD3.合唱曲集》/
 1-3.キリエト短調 RV587/
 1-2.グローリアの序唱「喜び祝え」RV639/6-16.グローリア RV588/
 17-20.クレド RV591/
 21-23.われはなおも信じたり RV605/
 24.われ、喜べり RV607/
《CD4.合唱曲集》
 1-3.主よ、来たりてわれをたすけたまえ RV593/
 4-12.主を恐れる者は幸いなり RV597/
 13-21.マニフィカトト短調 RV610/611/
 22-27.クレド RV592/
《CD5.合唱曲集》
 1-5.ミサハ長調 RV586/
 6-8.序唱「喜んで昇る」 RV635/
 9-19.主はわが主に言われた RV595/
 20.イスラエルの民エジプトを出て RV604/
《CD6.ソロ・モテット集》
 1-9.主が家を建てられるのではなければ RV608/
 10.喜べ、母なる教会 RV613/
 11-16.サルヴェ・レジーナ RV616/
 17-20.サルヴェ・レジーナ RV617/
《CD7.ソロ・モテット集》
 1-6.サルヴェ・レジーナ RV618/
 7-15.子らよ主をたたえよ RV600/
 16-21.主よ、われは心より汝に感謝せん RV596/
 22-24.レジナ・チエリ RV615
サリー・ブルゲス(ソプラノ)/
スーザン・ダニエル(ソプラノ)/
フェリシティ・ロット(ソプラノ)/
マーガレット・マルシャル(ソプラノ)/
アン・コリンズ(メゾ・ソプラノ)/
アン・マレイ(メゾ・ソプラノ)/
ビルギット・フィニレ(アルト)/
リンダ・フィニー(アルト)/
ヨッヘン・コワルスキー(カウンター・テナー)/
ニコ・ファン・デル・メール(テノール)/
アンソニー・ロルフ・ジョンソン(テノール)/
ロベルト・ホル(バス)/
アントン・シャリンガー(バス)/
トーマス・トマスシッケ(バス)/
ジョン・アルディス合唱団/
イギリス室内管弦楽団…CD1-5/
コンセルトヘボウ室内管弦楽団…CD6.7/
ヴィットーリオ・ネグリ(指揮)
多くの宗教曲を書いたにも拘わらず、これらの作品はヴィヴァルディの死後、相当長い年月を経るまで顧みられることはありませんでした。これらは1920 年代になってから、イタリアの音楽学者アルベルト・ジェンティーリ(1873-1954)が膨大な資料をまとめ、ヴィヴァルディのモテト、ミサ、オラトリオなどを27 巻にまとめ、ようやく人々の目に触れるようになったのです。もちろんその中には、今では知らぬ人のいない名曲「グローリア」も含まれていました。彼のこれらの作品は、ヴェネツィアのピエタ慈善院付属音楽院 (Ospedale della Pieta) のために書かれ、その少女たちによって演奏されたもの。協奏曲もそうですが、彼女たちがいかに高い音楽性を有していたのかがわかる内容です。録音 1976 年…CD1.1, CD2.1-13, CD3.1-3, CD4.1-12, 1978 年…CD1.2-15 & 26, CD3.6-24, CD5.1-5, CD5.20, 1979 年…CD2.14-25, CD3.4-5, CD4.13-27, CD5.6-19, 1990 年…CD6, CD7
8802026
\2000
ドビュッシー(1862-1918):前奏曲集
 1.第1 集第 1 番:デルフォイの舞姫/
 2.第2 集第 3 番:ビーノの門/
 3.第1 集第 6 番:雪の上の足跡/
 4.第1 集第 11 番:パックの踊り/
 5.第1 集第 9 番:さえぎられたセレナード/
 6.第1 集第 3 番:野を渡る風/
 7.第2 集第 5 番:ヒースの草むら/
 8.第2集第 6 番:ラヴィーヌ将軍、風変りな/
 9.第2 集第 10 番:エジプトの壺/
 10.第1 集第 7 番:西風の見たもの/
 11.第1 集第 8番:亜麻色の髪のおとめ/
 12.第1 集第 12 番:吟遊詩人/
 13.第1 集第 10 番:沈める寺/
 14.第2 集第 8 番:オンディーヌ/
 15.第2 集第 7 番:月の光が降り注ぐテラス/
 16.第2 集第 12 番:花火
ホルヘ・ボレット(ピアノ)
キューバの名ピアニストで、ラフマニノフやリストなど超絶技巧の使い手として知られるホルヘ・ボレットが死の前年に残したドビュッシーです。「1 回のレコーディングより100 回のコンサートを行う方が良い」と語り、またレコーディグでもジャケットとタイを手放すことのなかったという気難しいボレットでしたが、この16 曲の選ばれたこの前奏曲集は、驚くほど明るい音色と、繊細なタッチで、ドビュッシーの音楽の持つ色彩感と柔らかさを表現しています。使用ピアノは、スタインウェイではなくボールドウィンSD-10(アラウも愛用していた)。今はあまり使われない楽器ですが、深い音色が特徴の「知る人ぞ知る」銘器です。彼にとってはもしかしたら不本意な録音だったのかもしれませんが、この詩情溢れた演奏には何も文句のつけようがありません。録音 1989 年9 月サンフランシスコデーヴィス・シンフォニー・ホール
8802027
(2CD)
\2600
チャイコフスキー(1840-1893):ピアノ協奏曲全集
《CD1》
 1-3.ピアノ協奏曲第 1 番変ロ短調 Op.23/
 4.ピアノ協奏曲 第3 番変ホ長調 Op.75/
《CD2》
 1-3.ピアノ協奏曲第2 番ト長調 Op.44
ヴィクトリア・ポストニコワ(ピアノ)/
ウィーン交響楽団/
ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー(指揮)
チャイコフスキーはピアノとオーケストラのために 4 つの作品を書きました。それはここに収録された3 曲の協奏曲と、Op.56の「協奏的幻想曲」です。ピアノ協奏曲第1 番は、恐らく現在では最も有名な曲の一つですが、初演時はN.ルビンシテインに「演奏不能」と拒否されたりと、さんざんな経緯を辿っていることも知られています。第2 番の協奏曲は、チャイコフスキーの生徒であったジロティによって短縮版も作られたのですが、これは第2 楽章の冒頭のバイオリン、チェロ、ピアノが濃厚に歌う場面(ここが聴きどころ)をばっさりカットしてしまったため、チャイコフスキー自身が認めることはありませんでした。この録音はもちろんオリジナル版です。第3 番は本来交響曲として構想された作品からの転用で、こちらも滅多に演奏されることがありません。ロジェストヴェンスキーとポストニコワの息の合った夫婦共演でじっくりとお楽しみください。録音 1982 年10 月ウィーン・ゾフィエンザール
8802028
\2000
1-3.パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第 1 番 Op.6/
4.チャイコフスキー:
 感傷的なセレナーデ 変ロ短調 Op.26/
 5.ワルツ・スケルツォ Op.34
五島みどり(ヴァイオリン)/
ロンドン交響楽団/
レナード・スラットキン(指揮)
五嶋みどり(海外ではMIDORI で通ってます)の伝説的名演です。当時15 歳の少女による完璧なるパガニーニ!目の覚めるようなテクニック、そして神がかりとも言える表現力。パガニーニが求めたもの全てがここにあると断言しても間違いありません。「栴檀は双葉より芳し」その言葉が実感できる極上の1 枚です。録音 1987 年5 月ロンドン ヘンリー・ウッド・ホール
8802029
\2000
バルトーク(1881-1945):管弦楽のための協奏曲・中国の不思議な役人
 1-5.管弦楽のための協奏曲 Sz116/
 6-11.パントマイムのための舞台音楽「中国の不思議な役人」 Sz273
タングルウッド祝祭合唱団/
ボストン交響楽団/小澤征爾(指揮)
巨匠への道を着実に進んでいる小澤征爾、59 歳の時の才気煥発たるバルトーク録音です。1918〜19 年に書かれたストラヴィンスキーの「春の祭典」を彷彿させる暴力的なバレエと、晩年の気力と体力を振り絞って書いた「管弦楽のための協奏曲」。この2 つの作品はバルトークの異なった個性を証明するかのような対称的な作品です。小澤の指揮は、どちらの曲も抜群のリズム感を生かした迫力のある曲作りですが、若い頃のようなイケイケ感は若干なりを潜めているようです。この録音の翌年には、小澤はN 響と32 年ぶりの共演を果たすことになります。録音 1994 年2 月・・・6-11,1994 年3 月・・・1-5
8802030
(3CD)
\3600
ヘンデル(1685-1759):合奏協奏曲集 Op.6
《CD1》
 1-5.第1 番ト長調/6-9.第2 番ヘ長調/
 10-14.第3 番ホ短調/15-18.第4 番イ短調/
《CD2》
 1-6.第5 番ニ長調/7-11.第6 番ト短調/
 12-16.第7 番変ロ長調/17-22.第8 番ハ短調/
《CD3》
 1-6.第9 番ヘ長調/7-12.第10 番ニ短調/
 13-17.第11 番イ長調/18-22.第12 番ロ短調
イ・ムジチ
ヘンデルは合奏協奏曲集を 2 つ残しています。ここに収録されたOp.6 は1739 年の9 月末からおよそ1 カ月という短い期間に作曲され、翌年4 月にロンドンで出版されたものです。当時の彼は、ロンドンで酷評されたオペラのジャンルから離れ、オラトリオに力を注ぎ始めた時期でした。形式としてはバロック時代の協奏曲、とりわけコレッリのスタイルを継承したもので、1曲は4 楽章から6 楽章で、2 つのヴァイオリンと通奏低音、そして弦楽器という組み合わせが多く、自由さと華麗さを持ち合わせた充実した響きに満たされた曲群です。名曲だけあり、モダン楽器、オリジナル楽器入り乱れて多くの録音がありますが、この演奏は「日本人の原点」に帰るような安心して聴けるもの。豊かな楽想に思わず聴き入ってしまうこと間違いなしです。録音 1987 年8 月、1988 年8 月、1989 年8 月
8802031
\2000
ホルスト(1874-1934):組曲「惑星」 ニュー・イングランド・コンセルヴァトワリー・コーラス(7 のみ)/
ボストン交響楽団/
小澤征爾(指揮)
1987 年6 月号のイギリスのグラモフォン誌で「小澤のこの曲の解釈は、伝統を継ぐエイドリアン・ボールトのものとは違うが、新鮮なアプローチで聴き手を小旅行へといざなってくれる。通常聴き慣れたテンポではなく、「火星」は聴いたことがないくらい早く、「水星」はゆっくりと奏される。「金星」「木星」は慣例通りだ・・・。ボストン交響楽団は素晴らしく新鮮な心でこの音楽を演奏している」と絶賛された小澤の「惑星」です。評にある通り、当時のイギリスの聴き手にはかなり新鮮に映ったこの演奏、今、いろんな指揮者による同曲の解釈を聴き慣れた耳には、どのような評価をされるのでしょうか?録音 1979 年12 月
8802032
(3CD)
\3600
ヘンデル(1685-1759):オラトリオ「メサイア」全曲他
《CD1》1-17.第1 部/
《CD2》1-19.第2 部/
《CD3》1-6.第3 部/
 7.オラトリオ「エフタ」より「太陽よ、その忌まわしい光を隠せ」/
 8.オラトリオ「マカベウスのユダ」より「兄弟たちのおかげで」/
 9.オラトリオ「マカベウスのユダ」より「わが腕よ」/
 10.オラトリオ「サムソン」より「悲しげな調べと」/
 11.オラトリオ「サムソン」より「輝かしい熾天使は」
ジョン・サザーランド(S)/
グレース・バンブリー(Ms)/
ケネス・マッケラー(T)/ダヴィッド・ワード(B)/
ロンドン交響楽団&合唱団/
サー・エイドリアン・ボールト(指揮)…《メサイア》/
ケネス・マッケラー(T)・・・CD3.7-9/
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団・・・CD3.7-9/
サー・エイドリアン・ボールト(指揮)・・・CD3.7-9/
ジョン・サザーランド(S)・・・CD3.10-11/
ニュー・シンフォニー・オーケストラ・オブ・ロンドン・・・CD3.10/
リチャード・ボニング(指揮)・・・CD3.10/
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団&合唱団・・・CD3.11/
フランチェスコ・モリナーリ・プラデッリ(指揮)・・・CD3.11
エイドリアン・ボールトは日本ではあまり人気がありません。理由は来日経験がないこと(飛行機が嫌いだったようです)や、他の指揮者、ビーチャムやバルビローリの影に隠れてしまったことなど色々あるでしょうが、イギリスでは絶大なる人気を誇ぃていることは間違いありません。またホルストの惑星を5 回も録音したことでも知られています。この「メサイア」は雄大な音楽作りで知られる名演で、昨今の軽めのヘンデルを聴き慣れた耳には多少古色蒼然とした感を与えるかもしれませんが、それはそれ。サザーランドの天上的に清らかな歌声にも癒されます。録音 1961 年5 月15 日-8 月25 日・・・メサイア, 1963 年6 月7-20 日・・・CD3.10, 1960 年8 月15-18 日・・・CD3.11
8802033
(6CD)
\3900
シューベルト(1797-1828):交響曲第 1-第10 番(交響的スケッチと断章付き)
《CD1》
 1-4.交響曲第 1 番ニ長調 D82/
 5-8.交響曲第 3 番ニ長調 D200/
《CD2》
 1-4.交響曲第 2 番変ロ長調 D125/
 5-8.交響曲第 6 番ハ長調 D589/
《CD3》
 1-4.交響曲第 4 番ハ短調「悲劇的」D417/
 5-8.交響曲第 5 番変ロ長調 D485/
《CD4》
 1-4.交響曲第 8 番ロ短調「未完成」/
 3 楽章完成版…B.ニューボールド(4 楽章に「ロザムンデ」の音楽を付帯)/
 5-8.交響的断章ニ長調 D708a/
《CD5》
 1-4.交響曲第 7 番ホ短調/ホ長調 D729(B.ニューボールド再現版)/
 5-7.交響曲第 10 番ニ長調D936a(B.ニューボールド再現版)/
《CD6》
 1-4.交響曲第 9 番ハ長調 「グレート」D944/
 5-6.交響的断章ニ長調 D615
アカデミー・オブ・セイント・マーティン・イン・ザ・フィールド/
サー・ネヴィル・マリナー(指揮)
シューベルトの交響曲の全容を知るのは、実は並大抵のことではありません。良く知られる「未完成」は、彼が何らかの理由で、途中で作曲をやめてしまった曲ですし、他にも交響曲になるはずだったいくつかの断章も残されています。また後期の作品は何度も番号が変更されており、昔は第9 番として知られた「グレート」も現在では第8 番とされています。この交響曲全集は、なぜか第10 番まで収録されていてびっくりしますが、これはシューベルトが「グレート」を完成した後に着手した交響曲のスケッチを、研究家ニューボールト博士が復元したもの。マーラーを予感させるゆっくりとした楽章は日の極みです。録音 1981 年6 月…第3&5 番, 1981 年11 月…第2&6 番, 1982 月2 月…第1&4 番, 1982 年11 月…第7&10 番&断章 D615,1983 年6 月…断章 D708a, 1983 年8 月…第8 番, 1984 年1 月…第9 番
8802034
(19CD)
\9500
ヴィヴァルディ(1678-1741):協奏曲とソナタ集
《CD1》
 トリオ・ソナタ集 Op.1 第1 番-第6 番/
《CD2》
 トリオ・ソナタ集 Op.1 第7 番-第12 番/
《CD3》
 ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 Op.2 第1 番-第6 番/
《CD4》
 ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 Op.2 第7 番-第12 番/
《CD5》
 協奏曲集「調和の霊感」Op.3 第1 番-第6 番/
《CD6》
 協奏曲集「調和の霊感」Op.3 第7 番-第12 番/
《CD7》
 ヴァイオリン協奏曲集「ラ・ストラヴァガンツァ」Op.4 第1 番-第6 番/
《CD8》
 ヴァイオリン協奏曲集「ラ・ストラヴァガンツァ」Op.4 第7 番-第12 番/
《CD9》
 ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 Op.5 第1 番-第6 番》/
《CD10》
 ヴァイオリン協奏曲集 Op.6 第1 番-第6 番/
《CD11》
 ヴァイオリン協奏曲集 Op.7 第1 番-第6 番/
《CD12》
 ヴァイオリン協奏曲集 Op.7第7 番-第12 番/
《CD13》
 ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」Op.8 第1 番-第6 番
 (「四季」、「海のあらし」収録)/
《CD14》
 ヴァイオリン協奏曲「和声と創意の試み」Op.8 第7 番-第12 番/
《CD15》
 ヴァイオリン協奏曲集「ラ・チェトラ」Op.9 第1 番-第6 番/
《CD16》
 ヴァイオリン協奏曲集「ラ・チェトラ」Op.9 第7 番-第12 番/
《CD17》
 フルート協奏曲集 Op.10第1 番-第6 番
  (「海のあらし」、「夜」、「ごしきひわ」収録)/
《CD18》
 ヴァイオリン協奏曲集 Op.11 第1 番-第6 番/
《CD19》
 ヴァイオリン協奏曲集 Op.12 第1 番-第6 番
フランコ・グッリ(vn)…CD1〜2/
ブルーノ・カニーノ(cemb)…CD1〜4, CD9/
ロハン・デ・サラム(vc)…CD1〜4, CD9/
サルヴァトーレ・アッカルド(vn)…CD1〜4, CD9, CD11,〜12, CD18〜19/
フェリックス・アーヨ(vn)…CD7〜8, CD12, CD14〜16/
マリア・テレサ・ガラッティ(cemb)…CD7〜8, CD15〜16/シルヴィー・ガゾー(vn)…CD9. 15-20/
ピナ・カルミレッリ(vn)…CD10/
アンナ・マリア・コトーニ(vn)…CD15〜16/
エンツォ・アルトベッリ(vc)…CD15〜16/
セヴェリーノ・ガッツェローニ(fl)…CD17/
イ・ムジチ…CD5〜8, CD10〜19
ヴィヴァルディの膨大な作品の中から作品番号 Op の付いた(生前に発表された)ソナタと協奏曲のうち12 番までを集大成した価値あるBOX セットです。協奏曲のバックを務めるのはイ・ムジチで、ソロはアーヨやアッカルド、ガッツェローニと言った名手たちが錚々たる饗宴を繰り広げます。ソナタ集でもアッカルドやカニーノたちがここぞとばかりに弾きまくります。ヴィヴァルディと言えば、どうしても「四季」と答えたくなってしまう方にぜひオススメ。一生もののBOX です。 録音 1977 年1 月…CD1〜2, 1977 年11 月…CD3〜4, 1962 年9 月スイス/1962 年6 月アムステルダム…CD5〜6, 1963 年6月スイス…CD7, 1963 年9 月スイス…CD8, 1977 年4 月アムステルダム…CD9, 1977 年6 月スイス…CD10, 1975 年7 月スイス…CD11〜12, 1959 年5 月オーストリア…CD13 1-12, 1961 年9 月イタリア…CD13 13-16、CD14, 1964 年5-6 月スイス…CD15, 1964 年6 月、9 月スイス…CD16, 1968 年6 月スイス…CD17, 1974 年7 月スイス…CD18, 1974 年7 月スイス…CD19
8802035
(7CD)
\4500
ヘルマン・バウマン・コレクション
《CD1.テレマン(1681-1767):ホルン協奏曲集》
 1-3.3 つのホルン、弦楽と通奏低音のための協奏曲ニ長調/
 4-6.つのホルン、弦楽と通奏低音のための協奏曲ホ長調/
 7-9.ホルン協奏曲ニ長調/
 10-14.2 つのホルン、弦楽と通奏低音のための組曲ヘ長調/
 15-18.2 つのホルン、弦楽と通奏低音のための協奏曲ニ長調/
《CD2.ホルン協奏曲集》
 1-3.ハイドン(1732-1809):ホルン協奏曲第 1 番ニ長調 H:VIId-3/
 4-6.ハイドン(1732-1809):ホルン協奏曲第 2 番ニ長調 H:VIID-4/
 7-9.2 つのホルン協奏曲変ホ長調 (M.ハイドンもしくはA.ロセッティ伝)/
 10-12.F.X.ポコルニィ(1729-1794):ホルン協奏曲ニ長調/
《CD3.モーツァルト(1756-1791):ホルン協奏曲集》
 1-3.ホルン協奏曲第 3 番変ホ長調 K447/
 4-6.ホルン協奏曲第 2 番変ホ長調 K417/
 7-9.ホルン協奏曲ニ長調 D412/514/
 9-11.ホルン協奏曲第 4 番変ホ長調 K495/
《CD4》
 1-2.チェルニー(1791-1857):アンダンテとポルカ/
 3-5.ベートーヴェン(1770-1827):ホルン・ソナタヘ長調 Op.17/
 6.ロッシーニ(1792-1868):前奏曲、主題と変奏/
 7-9.クラフト(1779-1818):ホルン・ソナタホ長調/
 10.R.シュトラウス(1864-1949):アンダンテ遺作/
《CD5》
 1-3.グリエール(1875-1956):ホルン協奏曲変ロ長調 Op.91/
 4-5.サン=サーンス(1835-1921):演奏会用小品 Op.94/
 6.シャブリエ(1841-1894):ラルゲット/
 7.デュカス(1865-1935):ヴィラネル/
《CD6》
 1-2.R.シュトラウス(1864-1949):ホルン協奏曲変ホ長調第 2 番/
 3-5.ウェーバー(1786-1826):小協奏曲ホ短調 Op.45/
 6-7.R.シュトラウス:ホルン協奏曲変ホ長調 第 1 番/
《CD7.聖フーベルトのグランド・ミサ/狩の音楽》/
 1-22.カンタン(1874-1956)聖フーベルトのグランド・ミサ
 (バウマンによるオルガンとホルン編)/
 23.ツィールジナ(1750?-1825):3 つのトリオ/
 24.シュナイダー(1770-1839):3 つのトリオ/
 25.コレット(1709-1795):
  4 本のホルンとオルガンのための協奏曲「ラ・ショアジ」/
 26.シャルメル(1907-1993):狩の行進曲/
 27.シャルメル:2つの幻想的ファンファーレ/
 28.ソンブラン(1870-1993):ブルターニュの思い出/
 29.ロッシーニ(1792-1868):狩のファンファーレ(バウマン編)/
 30.ポント:狩のファンファーレ
ヘルマン・バウマン(hr)…CD1〜7/
ティモシー・ブラウン(hr2)…CD1〜2/
ニコラス・ヒル(hr3)…CD1/アカデミー・オブ・セイント・マーティン・イン・ザ・フィールド…CD1〜2/
イオナ・ブラウン(指揮)…CD1〜2/
セント・ポール室内管弦楽団/
ピンカス・ズーカーマン(指揮)…CD3/
レオナルド・ホカンソン(ピアノ)…CD4/
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団/
クルト・マズア(指揮)…CD5〜6/
アルムート・ヴィッテキント(hr)/
ウォルフガング・クラスネル(org)/
エックハルト・シャール(hr)/
ドイツ・ナチュラル・ホルン・ゾリステン/
フォルクヴァング・ホルン・アンサンブル…CD7
バウマンはドイツのホルン奏者。シュトゥットガルト放送響に在籍中の1964 年、ミュンヘン国際音楽コンクールで優勝し脚光を浴びました。1967 年にオーケストラをやめてソロ活動を始め世界で活躍しています。アバドがマーラーの6 番で彼と共演した時「なぜベルリン・フィルにあなたがいないのか?」と聞いたとか。ここではそんな彼の至芸をとことん楽しめるでしょう。テレマン、ハイドン、モーツァルト、R.シュトラウスはもちろんのこと、ナチュラルホルンの先駆者でもあった彼らしく、自身が編曲した「聖フーベルトのグランド・ミサ」での自然倍音の響きも味わえます。ファン「ならずとも」必携の1 セットです。録音 1984 年2 月…CD1, 1988 年2 月…CD2, 1984 年10 月…CD3, 1983 年1 月…CD4, 1985 年9 月…CD5, 1983 年12 月…CD6, 1990 年2 月…CD7
8802036
(4CD)
\4000
チャイコフスキー(1840-1893):交響曲全集
《CD1》
1-4.交響曲第 1 番ト短調「冬の日の幻想」Op.13/
5-6.交響曲第 2 番ハ短調「小ロシア」Op.17 第1,2 楽章/
《CD2》
1-2.交響曲第 2 番 ハ短調「小ロシア」Op.17 第3,4 楽章/
3-7.交響曲第 3 番ニ長調「ポーランド」Op.29/
《CD3》
1-4.交響曲第 4 番ヘ短調 Op.36/
5-6.交響曲第 5 番ホ短調 Op.64 第1,第2 楽章/
《CD4》
1-2.交響曲第 5 番ホ短調 Op.64 第3,4 楽章/
3-6.交響曲第 6 番ロ短調「悲愴」Op.74
ロンドン交響楽団/
イゴール・マルケヴィチ(指揮)
天才マルケヴィチのチャイコフスキーです。もともとは作曲家として活動を始め、ナディア・ブーランジェの下で学び、ロシア・バレエ団の創立者ディアギレフのためにいくつかの作品を書きました。しかし、18 歳でアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮して、指揮者としてのデビューも果たしていた彼、ヘルマン・シェルヘンの勧めもあって、1930 年代の始めに作曲活動をやめてしまいました。彼のスタイルは緊張感を持続させ、あらゆる箇所を徹底的にコントロールするもので、このチャイコフスキーの演奏は、代表的名演として知られるものです。 録音 ウェムブリー・タウン・ホール , 1962 年1 月9-12 日…Op.74, 1963 年10 月19-21 日…Op.36, 1965 年3 月3-12 日…Op.17&29, 1966 年2 月16-25 日…Op.13&64
8802038
(2CD)
\2600
ショパン(1810-1849):マズルカ集
《CD1》
 1-4.4 つのマズルカ Op.6/5-9.5 つのマズルカ Op.7/
 10-13.4 つのマズルカ Op.17/
 14-17.4 つのマズルカ Op.24/
 18-21.4 つのマズルカ Op.30/
 22-25.4 つのマズルカ Op.33/
《CD2》
 1-4.4 つのマズルカ Op.41/5-7.3 つのマズルカ Op.50/
 8-10.3 つのマズルカ Op.56/
 11-13.3 つのマズルカ Op.59/
 14-16.3 つのマズルカ Op.63/
 17-20.4 つのマズルカ Op.67/
 21-24.4 つのマズルカ Op.68
ジャン=マルク・ルイサダ(ピアノ)
1958 年チュニジア生まれのピアニスト、ジャン=マルク・ルイサダのショパンです。国際コンクールの入賞歴は思いの他少ないのですが(1985 年のショパン国際コンクールで第5 位入賞)個性的な解釈と、文学的な表現から多くのファンを持ち、日本でもテレビ番組の講師を務めたことで、大人気となったことは記憶に新しいところです。このマズルカは1990 年の録音。彼の評価が高まるきっかけとなった重要な演奏でもあります。躍動的なリズムと、時折見せる深い慟哭が、マズルカを単なる舞踊音楽ではないものとして品格を高めているのです。録音 1990 年11 月 フランス

OEHMS

OC 923
(3CD)
\3900
シュポア(1784-1859):歌劇「錬金術師」(全曲)
 《CD1》1.序曲/2-8.第1幕/
 《CD2》1-8.第2幕/
 《CD3》1-5.第3幕
錬金術師ヴァスケス…ベルント・ヴァイクル(バリトン)/
その娘イネス…モラン・アボウロフ(ソプラノ)/
ドン・アロンゾ・カストロス…イェルク・ドュルミュラー(テノール)/
ドン・ラミロ・デ・ロクサ…ヤン・ツィンクラー(バリトン)/
パオラ…スザンナ・ピュッテルス(ソプラノ)/
ロペス…マイク・ガーリング(テノール)/
ブラウンシュヴァイグ州立劇場管弦楽団&合唱団/
クリスティアン・フレーリヒ(指揮)
ドイツ・ハノーヴァー近くの町ブラウエンシュヴァイク生まれの作曲家、ルイ・シュポア(1784〜1859)(ルートヴィッヒ・シュポーア)のオペラは、殆ど上演される機会がありませんが、彼の作品の一つ「錬金術師」が、生誕225年没後150年を記念して、生まれ故郷のブラウエンシュヴァイク州立劇場で上演されました。その2009年5月24日のライブ録音です。錬金術師ヴァスケスの娘イネス。彼女をものにしようと、ドン・ラミロはロペスに手伝いを依頼します。しかし、その相談を聞いていたのがラミロの元恋人パオラでした。ラミロをまだ秘かに愛するパオラは、イネスの存在が気になってしまいます。しかしイネスが愛しているのは、父の実験が失敗し炎に包まれた彼女を救ってくれたアロンゾでした。さて登場人物たちの行く末は?錬金術師ヴァスケスを歌うのは、ベルント・ヴァイクル。67歳という年齢を越えた迫力ある歌声です。録音 2009年5月24日ブラウエンシュヴァイク州立劇場 大ホール
OC 666
(SACD-Hybrid)
\2300→¥2090
チャイコフスキー:
 交響曲第6番ロ短調 「悲愴」Op.74
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/
ドミトリー・キタエンコ(指揮)
昨年のマンフレッド交響曲に続く、キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団のチャイコフスキー第2弾。今回は彼の最高傑作である「悲愴」。アグレッシヴでマッシヴな音作りはさすがです。録音 2010年1月ケルン ビューネン,プローベン ザール
OC 759
\2000
ファレンティン・ラドゥティウ:チェロ・リサイタル
 1-5.シューマン(1810-1856):民謡風の5つの小品Op.102/
 6-9.フランク(1822-1890):ヴァイオリン・ソナタイ長調(チェロ版)/
 10.ペーター・ルジツカ(1948-):
  チェロとピアノのためのレチタティーヴォ(世界初録音)/
 11.サン=サーンス(1835-1921):
  序奏とロンド・カプリチオーソイ短調 Op.28
ファレンティン・ラドゥティウ(チェロ)/
ペル・ルンドベルク(ピアノ)
1986年にミュンヘンに生まれたチェリスト、ラドゥティウ。彼は6歳の時に父親から最初のチェロのレッスンを受け、たちまちその才覚を表しました。2001年から2005年まで、ザルツブルクのモーツァルテウム大学でクレメンス・ハーゲンと学んだ後、ウィーンでハインリヒ・シフ(彼には今でも学んでいる)の下で学びます。その後2007年から2009年までは、ベルリンのハンス・アイスラー・アカデミー・オブ・ミュージックでD.ゲリンガスの最後の学生の一人となりました。もちろん内外のコンクールでも数多くの入賞歴を持っていて、中でも2008年にリガで開催された「カール・ダヴィドフ国際コンクール」での1位と、バッハの解釈に与えられた特別賞は、彼の経歴の中でもとりわけ輝くものとなっています。そんな、現在のドイツで最も将来有望視されている彼のデビュー・アルバムは、世界初録音となるルジツカの依嘱作品を含む、幅広いレパートリーからなるものです。今後の彼の活躍が容易に想像できそうな、柔軟な音楽性が魅力です。録音 2010年3月6-8日ライプツィヒ MDRスタジオ
OC 786
\2000
リスト:巡礼の年第1年「スイス」S.160
 1-9.リスト:巡礼の年第1年「スイス」S.160
  <ウィリアム・テルの聖堂/ワレンシュタット湖畔で/
   田園曲/泉のほとりで/嵐/オーベルマンの谷/
   牧歌/郷愁/ジュネーヴの鐘>/
 10.巡礼の年第3年より『エステ荘の噴水』
トマス・ドラトヴァ(ピアノ…ワーグナーがバイロイトで使用した1876年製スタインウェイ)
レーベルの創始者であるディーター・エームス氏は、かなりの楽器マニアのようで、数多いオルガンのアルバムの他、以前はミュンヘン国立博物館の企画に連動したオルゴールや自動ピアノのアルバム(OC330)などの珍しいアルバムも積極的にリリースしていることはご存知の通りです。このリストの「巡礼の年」は、ワーグナーが実際に使用した1876年製のスタインウェイを使っているところに注目。このピアノは実際にリストも演奏したもので(ブックレットに掲載された絵には、蓋を閉めた状態のピアノを弾くリスト、それに聴きいるワーグナー、コジマ、その他の人たちが描かれています)、その当時の情景を想像しながら聴くのも乙なものです。スイスのピアニスト、ドラトヴァの味のある演奏でお楽しみください。録音 2010年5月6-10日バイロイト ヴァーンフリート・ハウス
OC 789
\2000
カラーズ・オブ・フレンチ・ホルン
 1.R・シュトラウス(1864-1949):
  ホルンとピアノのためのアンダンテ/
 2-4.シューマン(1810-1856):3つのロマンスOp.94/
 5-6.シューマン:アダージョとアレグロ変イ長調 Op.70/
 7.ロッシーニ(1792-1868):前奏曲、主題と変奏ホ長調/
 8-10.ジャン・フランセ(1912?1997):
  ホルンとピアノのためのディヴェルティメント/
 11.プーランク(1899-1963):ホルンとピアノのためのエレジー
  (デニス・ブレインの想い出に捧ぐ)/
 12-13.フォルカー・ダヴィット・キルヒナー:3つの詩
サボルチ・ゼンプレーニ(Hr)/
ペーター・ナギー(P)
1981年、ハンガリーのブタベストに生まれ、6歳からピアノを、13歳からホルンを始めた今最も注目のホルン奏者の一人です。父もホルン奏者、母はオーボエ奏者、祖父はピアニストという音楽一家に育った彼は、フランツ・リスト音楽院でフェレンツ・タルヤーニに師事し、2002年からベルリンのハンス・アイスラー音楽院でクリスティアン・フリードリッヒ・ダルマン及びマルクス・ブルガイヤーに学びました。17歳の時にコンチェルティーノ・プラハで第1位及び特別賞を受賞。その後も数多くのコンクールに入賞し、2005年には24歳にしてミュンヘン国際コンクール第1位を獲得しました。オーケストラ歴は2000年ブダペスト祝祭管弦楽団の第1ホルン奏者、フランクフルト歌劇場管弦楽団、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(契約)、そして2005年11月よりバンベルク交響楽団のソロホルン奏者となり、現在に至ります。彼の演奏は、本当にのびのびとした明るい音色が特色で、バボラークに続く俊英として期待されています。
OC679
(SACD-Hybrid)
\2300
トリオロジー
 1-6.マルセル・デュプレ(1886-1971):
  3 つのプレリュードとフーガ Op.7/
 7-9.ジュアン・アラン(1911-1940):
  3 つの舞曲JA.120,AWV119/
 10-12.マルセル・デュプレ:3 つのエスキース(素描)Op.41
グンター・ロスト(オルガン)/
ヴュルツブルク・ユリウス・マクシミリアン大学新教会、シュッケ・オルガンにて演奏
フランスの近代オルガン作曲家2人の作品集です。マルセル・デュプレはルーアンの音楽一家に生まれ、1904 年にパリ音楽院に入学。ヴィドールとギルマン、ヴィエルヌ他に師事し、1914 年にローマ大賞を受賞、1920 年にはバッハのオルガン作品全曲演奏会という偉業を成し遂げます。1926 年にオルガン科の教授としてパリ音楽院で教鞭を執ります。作曲家としては65 曲の作品番号付きの曲を書き、多くの後進へ影響を与えました。教師としてもすぐれていて、過去の作曲家たちの作品の校正を行い、また音楽理論や即興演奏法、オルガン奏法教則本なども多く執筆しています。彼の弟子でもあったジュアン・アランは、名オルガニスト、マリー=クレール・アランの兄であり、夭折の作曲家としても知られます。彼らの作品は、19 世紀の後半にフランスで発展したロマンティックなオルガン作品とは一線を画す革新的なもので、音色や技巧など、目の覚めるような素晴らしさを有しています。オルガニストのロストは、1974 年ヴュルツブルク生れ。J.S.バッハなどのオーソドックスなレパートリーから近代作品まで幅広いレパートリーの持ち主で、古典作品では「6 つの協奏曲(OC642)」や「ゴルトベルク変奏曲(OC636)」。近代では「エベン作品集(OC643)」が既にリリースされ、好評を博しています。録音 2010 年4 月6-9 日
OC634
(SACD-Hybrid)
\2300
J.S.バッハ(1685-1750):オルガンで聴く様々な作品集
 1.カンタータ第29 番「われら汝に感謝す、神よ、われら感謝す」BWV.29 より
  「シンフォニア」(オルガン版編曲:M.デュプレ)/
 2.無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータよりシャコンヌ ニ短調 BWV.1004
  (オルガン版編曲:A.ランドマン)/
 3-5.イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971(オルガン版編曲:
  ハンスイェルク・アルブレヒト)/
 6-13.フランス風序曲ロ短調BWV.831(オルガン版編曲:
  ハンスイェルク・アルブレヒト)/
 14.パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV.582
ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)
ハルゼヴィンケル、聖パウル教会、ミュルアイゼン・オルガンによる演奏
ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編曲作品集は、音楽的にも音質的にも優れていて、多くのファンから絶大なる支持を得ています。例えば、ワーグナーの「指環」からの音楽集に於いて、なんと多重録音を用いて2 台のオルガンの華麗なる音の饗宴を聴かせたり、他のアルバムではムソルグスキーやストラヴィンスキー、ラフマニノフと言ったロシアの重厚過ぎる音楽を、オルガンの音色に移し替えています。ここではバッハの諸作品を演奏していますが、これも一筋縄では行きません。明晰な響きが求められる流麗な「イタリア協奏曲」をオルガンで演奏するなんて、これは確かに暴挙?ですが、これがとにかくスゴイのです。ピアノ版で奏されることの多い「シャコンヌ」もオルガンで聴くとまた一味違います。音質の素晴らしさも特筆もの。体中が喜ぶ1 枚です。録音 2009 年10 月30 日-11 月2 日 ハルゼヴィンケル、聖パウル教会
OC678
(SACD-Hybrid)
\2300
愛と死
 1.ヴィドール(1844-1937):オルガン交響曲第5 番よりトッカータ/
 2.サン=サーンス(1835-1921):交響詩「死の舞踏」Op.40(E・ルメア編)/
 3-6.ビゼー(1838-1875):「アルルの女」第1 組曲(J・アビンク編)
  <前奏曲/メヌエット/アダージェット/カリヨン>/
 7-10.ビゼー:「アルルの女」第2 組曲(J・アビンク編)
  <パストラーレ/間奏曲/メヌエット/ファランドール>/
 11.サン=サーンス:英雄的行進曲変ホ長調 Op.34(A・ギルマン編)/
 12.フォーレ(1845-1924):パヴァーヌ Op.50(I・アプカルナ編)
イヴェタ・アプカルナ(オルガン)
エッセン・フィルハーモニー、
クーン・オルガンにて演奏
1976 年生まれの若きオルガニスト、イヴェタ・アプカルナは、ラトヴィアの音楽アカデミーでピアノとオルガンを学び、1999 年に卒業。その後1 年間ロンドンでピアノの勉強を続け2003 年にはシュトゥットガルトでラドガー・ローマン教授による3 年間に渡るオルガン・ソロの長期授業を終え、また多くの国際コンクールに参加し、実績を残しています。彼女の演奏は、従来のオルガン奏法を踏襲しながらも、「新しさ」を常に追求するもので、多くの人がオルガンに抱く「ほこりまみれ」と言ったイメージを払拭するための尽力は素晴らしいものです。以前、PHOENIX レーベルから現代曲を、トランペット奏者ラインホルトと共演した作品をリリースし、オルガン・マニアの熱い視線を浴びていました彼女ですが、このアルバムでも、ヴィドール以外は全て、オーケストラ作品からの編曲もの。楽器の可能性を存分に発揮した素晴らしい音の建造物を目の当たりにすることが可能です。このアルバムにおいて権威あるECHO 賞を受賞しています。録音 2007 年10 月、2009 年9 月
OC785
\2000
シネマ・コンチェルタンテ
 1.ハワード・ショア(1946-):イン・ドリームズ〜ロード・オブ・ザ・リングより/
 2.エルマー・バーンスタイン(1922-2004):
  エイジ・オブ・イノセンス〜汚れなき情事より/
 3.カブリエル・ヤレド(1949-):コンヴェント・ディ・サンタナ〜
  イングリッシュ・ペイシェントより/
 4.エンニオ・モリコーネ(1928-):ニュー・シネマ・モリコーネ組曲
  (オクトパス/ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/
  ミッション/サッコとヴァンゼッティ/プロフェッショナル)/
 5-6.ニーノ・ロータ(1911-1979):「ワルツ」「愛のテーマ」〜
  ゴッドファーザーより/
 7.ヤン・ティルセン(1970-):アメリ〜テーマ/
 8.エンヤ(1961-):メイ・イット・ビー〜ロード・オブ・ザ・リングより/
 9.ニキ・ライザー(1958-):ビヨンド・サイレンス/
 10.ナイジェル・ヘス(1953-):ラヴェンダーの咲く庭で〜テーマ/
 11.エンニオ・モリコーネ:レディ・カリフ〜テーマ/
 12.ロン・ゴッドウィン(1925-2003):ミス・マープル〜テーマ/
 13.ルイス・バカロフ(1933-):イル・ボスティーノ〜テーマ/
 14.ヘンリー・マンシーニ(1924-1994):ピンクの豹〜メイン・テーマ/
 15.マティアス・ケラー(1956-):Elise goes to Hollywood〜テーマ
ウルリヒ・ヘルケンホフ(パン・フルート)/
マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団/
フランク・ツァッハー(指揮)
パン・フルートの音色は、なぜか胸をくすぐるものがあります。そんな素朴で郷愁に満ちた楽器で奏される「映画音楽集」。これを聞いて涙せずにはいられる人がいるのでしょうか?ここで魅力ある演奏を聴かせるのは、ドイツで最も有名なパン・フルート奏者であるヘルケンホフです。ヨーロッパでは10 枚以上のソロ・アルバムをリリースし、多くのアーティストとのコラボレーションでも知られています。またモリコーネも彼を高く評価していて、自身のコンサートにも招いているほどです。今作は、最近の映画からの名曲を、名編曲家マティアス・ケラーが曲に最もふさわしい形に再創造したものです。ケラーのオリジナル作品である最終トラックの「Elise goes to Hollywood」は、ベートーヴェンの「エリーゼのために」が原曲。こちらは弦楽合奏曲です。ハリウッドを訪れたエリーゼがヤナーチェク風の衣装を纏い、ワルツを踊る。そんな曲です。録音 2010 年9 月29 日-10 月1 日 マンハイム 聖ヨハネス教会
OC819
\2300
ロベルト&クララ・シューマン:歌曲集
 1-16.ロベルト・シューマン(1810-1856):
  詩人の恋 Op.48<うるわしくも美しい5月に/
  ぼくの涙はあふれ出て/ばらや、百合や、鳩/
  ぼくがきみの瞳を見つめると/ぼくの心をひそめてみたい/
  ラインの聖なる流れの/ぼくは恨みはしない/
  花が、小さな花がわかってくれるなら/
  あれはフルートとヴァイオリンのひびきだ/
  かつて愛する人のうたってくれた/
  ある若ものが娘に恋をした/まばゆく明るい夏の朝に/
  ぼくは夢のなかで泣きぬれた/
  夜ごとにぼくはきみを夢にみる/
  むかしむかしの童話のなかから/むかしの、よこしまな歌草を>/
 17.クララ・シューマン(1819-1896):彼らは愛し合っていた Op.13-2/
 18.クララ・シューマン:僕は暗い夢の中にいた Op.13-1/
 19.クララ・シューマン:ローレライ/
 20-28.ロベルト・シューマン:リーダークライスOp.24
  <朝起きると僕は尋ねる/そわそわと、落ち着けやしない!/
  僕は樹々の下をさまよった/いとしい恋人よ/
  僕の苦悩の美しいゆりかご/
  待ってくれ、たくましい船乗りよ/山と城が見下ろしている/
  はじめはがっくりと気を落として/ミルテとバラで>
マクシミリアン・シュミット(テノール)/
ゲロルト・フーバー(ピアノ)
若きテノール、マクシミリアン・シュミットによる瑞々しいシューマン夫妻の歌曲集です。ドイツで人気急上昇中(特に古楽演奏ではひっぱりだこ)の彼は、レーゲンスブルクの少年合唱団で最初の音楽トレーニングをうけ、1999 年にはベルリン芸術大学でアンケ・エッガース教授の下で声楽を学びました。2005 年と2006 年にはバイエルンの国立オペラのマスタークラスでアン・マレーとロベルト・D・スミスに師事し、オペラにも出演するようになります。コンサート歌手としてもレパートリーを深め、ハーディングやマンゼを始めとした大指揮者と共演を果たしています。ここではシューマンの溢れるようなロマンティシズムを極めつけの美声で朗々と歌いこなし、新たな可能性を示唆します。伴奏はゲルハーエルとの共演で世界的名声を獲得したフーバーです。 録音 2010 年5 月4-7 日 フランクフルト フェストブルク教会
OC782
\2000
ハイドン:チェロ協奏曲集
 1-3.ハイドン(1732-1809):チェロ協奏曲 第1 番 ハ長調 Hob.VIIb-1/
 4-6.ハイドン:チェロ協奏曲 第2 番ニ長調 Hob.VIIb-2/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲第4 番ト長調Hob.VIIa-4
  (ウェン=シン・ヤン編によるチェロ版)」
ウェン=シン・ヤン(チェロ)/
アカデミア・ダルキ・ボルツァーノ/
ゲオルク・エガー(コンサートマスター)
このチェリスト、ウェン=シン・ヤンも古典から現代の幅広いレパートリーを持つ人です。彼はスイスのベルンに生まれた台湾系で、シューリヒとベルリンで学び、24 歳の時にバイエルン放送交響楽団の首席チェリストとなりました。1991 年のジュネーブ国際音楽コンクールで1位を受賞後、その後、ソリストとして世界中のオーケストラと共演し、多くの作品を演奏しています。このアルバムでは、彼が恐るべし超絶技巧を駆使して、指揮者なしのアンサンブル(コンサートマスターはゲオルグ・エガー)アカデミア・ダルキ・ボルツァーノと丁々発止の演奏を繰り広げます。彼自身の編曲による「ヴァイオリン協奏曲」も、ため息のでるような素晴らしさです。録音 2010 年8 月9-13 日 レンクムース フェラインスハウス“ペーター・マイール”
OC783
\2000
J.S.バッハ(1685-1750):カンタータ集
 1-5.カンタータ第131 番「深き淵より、主よ、われ汝に呼ばわる」BWV.131/
 6-10.カンタータ第182 番「天の王よ、よくぞ来ませり」BWV.182
  (ワイマール初稿版)
レジーネ・ユルダ(メゾ・ソプラノ)/
マクシミリアン・キーナー(テノール)/
フランツ・シュレヒト(バス)/
ミュンヘン・アルチス=ヴォーカリステン/
アルパ・フェスタンテ・バロック管弦楽団(ピリオド楽器使用)/
トーマス・グロッパー(指揮)
ミュンヘンの劇場・音楽アカデミーのおよそ50人の学生たちをメンバーとする「ミュンヘン・アルチス=ヴォーカリステン」はミュンヘンやバイエルンの声楽付き演奏会で大活躍中。このアルバムでもぞくぞくするばかりの歌声を披露しています。このアルバムにはバッハの2つの初期カンタータを収録。BWV131は恐らく最も早いカンタータと言われ、1707 年に作曲されました。用途は不明ですが、当時のバッハの任地であったミュールハウゼンは、その少し前に大火にあっていて、7 月に神を鎮めるための礼拝が行われ、そのために書かれたものという説もあります。聖書の詩篇130 番の全編ををテキストとして用い、途中に懺悔をテーマとするコラールを挟みこむなど、工夫の凝らされた曲となっています。BWV182 はワイマールの宮廷楽師長に就任したばかりの1714 年の作品です。月に1作、カンタータを演奏することを義務つけられたバッハの気合いの入った作品です。録音 2010 年4 月30 日-5 月2 日 ミュンヘン ゼントリンク、ヒンメルファーツ教会
OC787
\2000
ブラームス(1833-1897):ドイツ・レクィエム Op.45
 1.幸いなるかな、悲しみを抱くものは/
 2.肉はみな、草のごとく/3.主よ、知らしめたまえ/
 4.いかに愛すべきかな、なんじのいますところは、万軍の主よ/
 5.汝らも今は憂いあり/6.われらここには、とこしえの地なくして/
 7.幸いなるかな、死人のうち、主にありて死ぬるものは
ルート・ツィーザク(ソプラノ)/
コンラッド・ジャーノット(バリトン)/
フリーデマン・ヴィンクルホーファー(オルガン)/
ミュンヘン・バッハ合唱団/
ミュンヘン放送管弦楽団/
ハンスイェルク・アルブレヒト(指揮)
2010 年9 月25 日に、ドミニク・ブルンナー財団が主催したコンサートのライヴ録音です。その1年前にミュンヘンで起こった暴行事件の被害者ブルンナー氏(駅で強請られていた子どもたちを守ろうとし、2 人の犯人に殺害された)の勇敢な行為を記念して開催された演奏会。ここで選ばれたのはブラームスの「ドイツ・レクイエム」でした。普通のレクイエムのように死者だけを悼むのではなく、全ての人々の上に平等に訪れる死に対しての、尊厳と心の平安を聴き手に意識させるために、これ以上ふさわしい曲目はありません。この演奏では、スコア上「任意で追加してもよい」とされるオルガンも加わり、その響きに更なる深みを与えています。感動的な名演です。録音 2010 年9 月25 日 ライヴ録音 ミュンヘン ガスタイク・ホール
OC781
(2CD)
\3000
J.S.バッハ(1685-1750):パルティータ集 BWV.825-830
《CD1》
 1-7.パルティータ 第1 番 変ロ長調 BWV.825 /
 8-14.パルティータ 第3 番 イ短調 BWV.827/
 15-21.パルティータ 第4 番 ニ長調 BWV.828/
《CD2》
 1-6.パルティータ 第2 番 ハ短調 BWV.826 /
 7-13.パルティータ 第5 番 ト長調 BWV.829 /
 14-20.パルティータ第6 番 ホ短調 BWV.830
イルマ・イサカーゼ(ピアノ)
前作「ゴルトベルク変奏曲」(OC628)で「グールドの再来か?」と称されたグルジア生まれの若手ピアニスト、イルマ・イサカーゼのバッハ第2 弾です。若手ピアニストが出現してバッハを弾くと、どうしてもグールドと比較してしまいがちですが、彼女は自らの世界を構築することに熱心です。ここでも1 曲1 曲を磨き上げ、音に宝石のような輝きを載せて聴かせます。「パルティータ」とは、17 世紀にはほとんど「変奏曲」と同じ意味であったジャンルですが、18 世紀になると、舞曲と変奏曲の境が曖昧になり、「統一の主題と気分を持った組曲」という意味合いに変化したもので、このバッハの作品も大きな舞曲集に近いものと言えるでしょう。そんな曲集を彼女は丁寧に音にしていきます。ゆったりとした曲の叙情性がたまりません。録音 2010 年3 月21-23 日、5 月3-5 日 バイエルン放送 第2 スタジオ
OC821
\2300
シューベルト(1797-1828):歌曲集「冬の旅」D911
 1.おやすみ/2.風見の旗/3.凍った涙/
 4.かじかみ/5.菩提樹/6.溢れる涙/7.川の上で/8.回想/
 9.鬼火/10.休息/11.春の夢/12.孤独/13.郵便馬車/
 14.霜おく頭/15.烏/16.最後の希望/17.村にて/
 18.嵐の朝/19.まぼろし/20.道しるべ/21.宿屋/
 22.勇気/23.幻の太陽/24.辻音楽師
コンラッド・ジャーノット(バリトン)/
アルクサンダー・シュマルツ(ピアノ)
以前は、女声のための歌である「ヴェーゼンドンクの5 つの歌」や「4 つの最後の歌」、ラヴェルの「シェエラザード」など、珍しいレパートリーを好んで歌っていたジャーノットですが、最近は「水車小屋の娘」などオーソドックスな曲も次々とこなしています。そんな彼、この「冬の旅」では一層深化した歌唱を聴かせています。第1 曲の「おやすみ」から聴いたこともないほどにゆっくりとした歩みは、これ以上この世界に浸ることを真っ向から拒否しているかのような冷徹さを持っていますが、美しい声の誘惑は、その先に待つ「甘き眠り」の世界をも示唆しています。曲が進むたびに立ち止まって考えたくなるような厳しい歌曲集です。菩提樹の下でまどろんでしまうと、もう戻れなくなること必至でしょう。録音 2009 年10 月6-9 日 クララ=ヴィーク・アウディトリアム
OC912
(2CD)
\3000
ヴェルナー・エック(1901-1983):歌劇「検察官」(全曲)
《CD1》
 1-5.第1 幕/6-11.第2 幕/12-20.第3 幕/
《CD2》
 1-11.第4 幕/12-15.第5 幕/
 16.エックへのインタビュー(1956 年9 月28 日収録…聴き手ハンス・カンマイヤー)/
 17.エックへのインタビュー(1976 年5 月19 日収録…聴き手クラウス・アダム)
フレスタコフ…ダグラス・ナスラーヴィ(テノール)/
オシップ…ニコライ・ガルキン(バス)/
町長…ミハエル・ドリーズ(バリトン)/
アンナ…ジャネット・ウォーカー(メゾ・ソプラノ)/
マリア…コーネリア・ツィンク(ソプラノ)/
ボブチンスキー…ニコラ・ダーヴィット(テノール)/
ドブチンスキー…フェリペ・ペイロ(テノール)/
ハンス・ノルベルト・ビールマイアー(指揮)/
アウグスブルク・フィルハーモニー管弦楽団
OC222 (生産中止)からの、再発売となります。CD2 はエンハンスト仕様。エックのバイオグラフィなどが収録されています(以前ここに収録されていたインタヴューはCD2 に収録)。ニコライ・ゴーゴリの5 幕からなる喜劇「検察官」(査察官とも)によるヴェルナー・エックのオペラです。初演は1957 年。ロシア帝政時代の賄賂や悪行がはびこる小さな町に起こる騒動を描いた作品です。町長を含め、誰もが悪行に手を染めている町に密命を帯びた検察官がやってくるという噂がたったから、さあ大変。宿屋に泊っている「その人物らしき」フレスタコフを皆で徹底的にもてなし、口封じを図るのですが・・・。粗筋はおいておくとして、この付けられた音楽が実に愉快です。村人たちの姦計の場面、フレスタコフの悪ノリする場面、その他、めまぐるしく表情を変える音楽をお聴きください。もちろんロシア的な雰囲気もたっぷり。ショスタコーヴィチやストラヴィンスキーの好きな方なら、間違いなくつぼにはまる作品でしょう。2001 年3 月8〜10 日、アウグスブルク劇場
OC775
\2000
ヴァリエーション
 1-10.モーツァルト(1756-1791):
  デュポールのメヌエットによる9 つの変奏曲 ニ長調 K573/
 11.ベートーヴェン(1770-1827):創作主題による32 の変奏曲ハ短調 WoO.80/
 12.シューマン(1810-1856):アベッグ変奏曲 Op.1/
 13.シューベルト(1797-1828):即興曲 変ロ長調 D935-3/
 14.メンデルスゾーン(1809-1847):厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54/
 15.ショパン(1810-1849):子守歌 変ニ長調 Op.57
アレハンドロ・ピコ=レオニス(ピアノ)
変奏曲形式で書かれた作品を集めた1 枚です。モーツァルトからショパンまで、小さな作品がパッチワークのように大きな流れを形成していく様を眺めることができるでしょう。1789 年に書かれたモーツァルトの曲の整った形式、ベートーヴェンに新しい音楽への探求心、そしてシューマンが20 歳の時に書いた実験的な作品(音名を曲に執拗に織り込むこと)、メンデルスゾーンの「厳格」といいながらも溢れるロマンティックさ、シューベルトの「即興的」な変奏曲。そして最後に置かれたショパン(1843 年に作曲)では、左手の音形を変えずに右手のメロディだけを変化させるという手法。およそ50 年くらいの年代の違いでこれほどまでに時代は変遷していきました。これらを演奏するのは、スペイン、アリカンテ生まれのピアニスト、アレハンドロ・ピコ=レオニス。アリシア・デ・ラローチャに学び、その後ニューヨークへ渡り、2002 年にカーネギー・ホール・デビューを果たした逸材です。録音 2009 年4 月22-23 日 ベルリン テルデック・スタジオ
OC768
\2000→¥1790
マーラー(1860-1911):交響曲第8 番 変ホ長調「千人の交響曲」
 1-8.第1 部 賛歌「来れ、創造主なる聖霊よ」/
 9-22.第2 部 ゲーテの『ファウスト 第二部』から最後の場
リカルダ・メルベス(ソプラノ)/
エルザ・ファン・デン・ヘーヴァー(ソプラノ)/
エリザベータ・マリン(ソプラノ)/
ステラ・グリゴリアン(アルト)/
ジェーン・ヘンシェル(アルト)/
ヨハン・ボータ(テノール)/
ボアズ・ダニエル(バリトン)/
ユン・クヮンチュル(バス)/
ウィーン・ジングアカデミー/
スロヴァキア・フィルハーモニー合唱団/
ウィーン少年合唱団/
ウィーン放送交響楽団/
ベルトラン・ド・ビリー(指揮)
パリ生まれの指揮者ベルトラン・ド・ビリー。最近は専らベートーヴェン指揮者として名を馳せていますが、新作はマーラーの交響曲8 番という大物です。ベートーヴェンでもドヴォルザークなどは、どちらかというと「さっぱり目」の味付けで曲を聴かせるド・ビリーですが、一転ワーグナーなどでは濃厚な響きを前面に押し出す彼。ここでも、今現在考えられる名歌手を総動員して、管弦楽、合唱団も交え、最上の音色を創り上げています。録音 2010 年3 月 ウィーン、コンチェルトハウス 大ホール

ORCHID CLASSICS

ORC100014
\2000
キップリング〜
 レイフ・ファインズが朗読するラドヤード・キップリングの詩と音楽
  1.シタールの調べ/
  2.朗読“私事若干”より「とても若い人」/
  3.エルガー:エニグマより「第1変奏」/
  4.朗読“なぜなぜ物語”より「どうしてクジラののどはあるの」/
  5.エルガー:気まぐれな女 Op.17/
  6.朗読“ジャングル・ブック”より「リッキ=ティッキ=タヴィ」/
  7.フルートとドローンの調べ/
  8.朗読“私事若干”より「セブン・イヤーズ・ハード」/
  9.朗読“ダニー・ディーヴァー”/
  10.朗読“少年キム”/
  11.ソロ・フルート/
  12.朗読“もし・・・”/
  13.朗読“私事若干”より「とことん私の家」/
  14.朗読“森を抜ける道”/
  15.エルガー:朝の歌 Op.15-2/
  16.朗読“マイン・スイーパー”/
  17.朗読“ブリガディア・L.C.ダンスターヴィルへの手紙”/
  18.朗読“マイ・ボーイ・ジャック”/
  19.エルガー:エニグマより「ニムロッド」/
  20.朗読“都市と王座と力”
朗読・・・レイフ・ファインズ/
音楽ルジェロ・リッチ(ヴァイオリン)/
エルネスト・ラッシュ(ピアノ)・・・5/
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/
サー・エイドリアン・ボールト(指揮)・・・3.15.19
ラドヤード・キップリング(1865-1936)は英国の作家・児童文学者・詩人です。英国領であったインドのボンベイに生まれ、少年時代を過ごしたことで、その作品「ジャングル・ブック」や「少年キム」などの独特の「南国の熱ぽっさ」が感じられることでも知られています。2 度の来日経験があり、日本研究の資料も残しています。1907 年には41 歳でノーベル文学賞を受賞、世界的に知られる作家となりました。数々の名言を発しており、そのウンチク溢れる言葉の数々は、人々の胸に深く突き刺さります。このアルバムは、そんな彼の文章や言葉を、名優レイフ・ファインズが朗読。味のある音楽をはさみながら、言葉と音で一つの世界を構築していくものです。心地よい言葉の奥に隠れた夢や甘い毒を味わってみてください。朗読の録音 1999 年8 月27 日

SOLO MUSICA

SM 147
\2300
マルガリータ・ヘーエンリーダー ショパン・リストを弾く
 1-4.ショパン(1810-1849):ピアノ・ソナタ第 3 番ロ短調 Op.58/
 5.リスト(1811-1886):ピアノ・ソナタロ短調
マルガリータ・ヘーエンリーダー(ピアノ)
全くの偶然にも、ショパン、リストこの2 人の巨匠の傑作はロ短調でした。しかし、その曲想は全く違います。理路整然として古典的な形式を重んじつつも、自らの心の声をくまなく盛り込んだショパンの曲に対して、おどろおどろしい響きから始まるリストのソナタはあくまでもデモーニッシュ。あのクララ・シューマンが「ただの騒音にすぎない」と切って捨てたほどの問題作。この対称的な2 つの作品を、ドイツの名ピアニスト、ヘーエンリーダーは文句の付けようがないほどに明晰に演奏しています。ショパンの持つメランコリックさも、リストの持つ混沌も、全て青空の下で新鮮な空気を当てたかのような初々しさを感じさせてくれるのがスゴイです。録音 2010 年7 月26-27 日ドイツ フェルダフィンク
SM 118
\2300
ホートン(1941-):冬のささやき
ユーモア、光に満ちた、とても静かな魔法のクリスマスの物語
ペーター・ホートン(ナレーター・ギター・シンセサイザー)
オーストリアのアーティスト、ペーター・ホートンは、アコースティック・ギターの名手であり、作曲、キーボード、ヴォーカル、電子楽器も自在に弾きこなす人。現在ハンブルク音楽大学で教鞭を取り、教育者としても知られています。このアルバムは、彼によるクリスマス物語。語りと音楽による全ての人への贈り物です。
SM 146
\2300→¥2090
チェロ・デュエロ
 1.ハルヴォリセン(1864-1935):パッサカリアト短調
  (原曲:ヘンデルの組曲第7 番ト短調 HWV432)/
 2-5.ハイドン(1732-1809):
  ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲ニ長調 Hob.VI:D1
   (チェロ・デュオ編)/
 6-8.ミューラー=ヴィーラント(1966-):
  2 つのチェロのためのソナタ/
 9-11.バリエール(1707-1747):
  6 つのソナタ第4 集 - 2 つのチェロのためのソナタ第4 番ト長調/
 12-14.オッフェンバック(1819-1880):二重奏ホ長調 Op.54/
 15.パガニーニ(1782-1840):ロッシーニの「モーゼ」による幻想曲/
 16.モリコーネ(1928-):映画「ウエスタン」より
  「ハルモニカ」(W.E.シュミット編曲)
イェンス・ペーター・マインツ(チェロ)/
ウォルフガング・エマヌエル・シュミット(チェロ)
2011 年は、この2 人のチェリストによるデュオ「チェロ・デュエッロ」が結成20 年を迎えます。DUELLO とは「決闘」の意味。確かに2 台のチェロが華やかな響きの火花を散らす様は壮観です。マインツとシュミットは、ともにデヴィッド・ゲリンガスに学び、マスター・クラスでパガニーニの「モーゼ幻想曲」を演奏、チェロ・デュエッロが誕生したということです。彼らはロマンティックな作品から古典派の作品まで何でも演奏してしまいます。モリコーネの作品は、本来6 台のチェロのために書かれた作品を編曲したもので、彼らは多重録音で求められる響きを極限まで再現しています。録音 2010 年6 月ベルリン ジーメンス・ヴィラ

The Music Agents Red Label(solo musica)

MA 509
\2300
ドビュッシー、ブラームスに出会う
 1-3.ブラームス(1833-1897):
  クラリネット・ソナタ第2 番変ホ長調 Op.120-2(フルートとピアノ編)/
 4.ドビュッシー(1862-1918):シランクス/
 5.ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)/
 6-9.ブラームス:クラリネット・ソナタ第1 番ヘ短調Op.120-1
  (フルートとピアノ編)
※4…フルート・ソロ
マルティン・ゴンシェレク(フルート)/
ステファン・マシューズ(ピアノ)
「あなたは私に手紙を書き、私の家を2 回訪問したフランス人ですか?この件は許しますが、今後はそんなことをしないでください」1887 年のウィーンで、ブラームスは25歳のパリから来た青年ドビュッシーにこんな辛辣な挨拶をしたのだそうです。確かにこの2 人の作曲家は根本的に違います。しかしそんな彼らの作品を並べて聞くことで(それもフルートで)何かその時代の持つ共通性が見えてはこないでしょうか?後期ロマン派へ、そして印象派へ。方向は違えど、新しい扉を開く2 人の芸術家のエッセンスを堪能できそうな洒落た1 枚です。フルートのゴンシェレクは2000 年からアーティスト集団である「Weisser Rausch」のメンバーとして室内楽演奏者としての高い評価を得ています。ピアノのマシューズも彼の良きパートナーとして活躍しています。ブラームスのクラリネット・ソナタをフルートで演奏するというのは、以前エマニュエル・パユもトライしていますが、このゴンシェレクもいい味だしています。録音 2009 年10 月スタジオ・ヴァイサー・ラウシュ

TOCCATA

TOCC-0048
\2600
ガードナー(1917-):金管楽器とオルガンのための音楽集
 1.結婚式の繁栄 Op.162/2.復活祭の幻想 Op.232/
 3-11.金管五重奏のための主題と変奏 Op.7/
 12-16.オルガンのための5 つの踊り Op.179/
 17-20.モンテヴェルディの主題による教会ソナタ Op.136/
 21-23.世俗ソナタ Op.117
※Op.7 とOp.136 以外初録音
ポール・アーキバルド(トランペット)…17-23/
コスモポリタン・ブラス/
スティーブン・キング(オルガン)…1.2.12-23/
クリス・ガードナー(指揮)…1.2.21-23
金管楽器とオルガン。考えただけでも神々しい響きが頭に浮かびます。トラック 1 から聴いてみてください。まさに期待を裏切らない荘厳で華々しい音の洪水です。使われているメロディはおなじみのフィリップ・ニコライ作曲のコラールですが(バッハの「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」で使われている曲)少しずつ現代的な和声に変貌していく様子は、やはり現代の作曲家の手による作品であることを認識させてくれるのではないでしょうか。この作曲家ガードナーはマンチェスター出身で、ウェリントン大学とオックスフォード大学で学び、軍楽隊長時代に構想を練った「交響曲第1 番」(NAXOS 8.570406 に収録)がバルビローリに見出されたことで、作曲家としての活動を始めた人です。合唱曲を多く書いていますが、他にも他ジャンルに渡る映画音楽ばりのスペクタキュラーな音楽を作ることで知られています。録音 2010 年1 月29 日…21-23, 2010 年1 月30 日…12-15, 2010 年2 月12 日…1-11, 2010 年6 月25 日…16-20 ブレントウッド教会
TOCC-0070
\2600
アルカン(1813-1888):2 台ピアノと連弾のための作品全集
 1.ベネディクトゥス Op.54(R.スマレイによる2 台ピアノ編)/
 2-5.ルターのコラール「神はわがやぐら」による即興曲 Op.69
  (R.スマレイによる2 台ピアノ編)/
 6.サルタレッロ Op.47…連弾/
 7-14. 「ドン・ジョバンニ」による4 手連弾のための幻想曲 Op.26/
 15-17.3 つの行進曲 Op.40…連弾/
 18.ボンバルド・カリヨン…足鍵盤付きピアノ、もしくは連弾/
 19.終曲 Op.17…連弾
ゴールドストーン&クレンモウ(ピアノ・デュオ)
「ピアノの鉄人」シャルル=ヴァランタン・アルカンのピアノ曲は、愛好家の間でもかなり人気を博していますが、2 台ピアノや連弾のための作品まではなかなか聴く機会に恵まれるものではありません。とは言え、ここでの付番は若干作品目録との差異もありますし、収録されているのは大半が連弾で、2 台ピアノのための作品は校正の作曲家による編曲ものではありますが、鬱陶しいまでの音の多さはさすがアルカン。ピアノの88 鍵(176 鍵)をフルに使っているであろう重厚な響きが思う存分楽しめます。トラック18 の「ボンバルド・カリヨン」もユニークな曲で、何も考えずに聞くと「アルカンなのに、あまり音の動きが派手でないな」と思うのですが、実は足鍵盤付きピアノのための作品!本当は足で弾くのでしょう。納得の1 曲です。トラック19 のノリの良さも魅力です。
録音 2008 年10 月…2 台ピアノ, 2009 年11 月…連弾イギリス リンカーンシャー、聖ジョン・パプテスト教会
※トラック19でごく短い音飛び(原盤に起因する)が発生することがございます。了承の上、お求めいただけますようお願い申し上げます。
TOCC-0108
\2600→¥2390
ベートーヴェン(1770-1827):ヴィオラとピアノのための編曲集第 1 集
 1.ヴィオラ・ソナタイ長調 断章/
 2-4.ホルン・ソナタ Op.17(P.シルヴァートーンによるヴィオラ編)/
 5-11.ノットゥルノOp.42(カール・クサヴァー・クラインハインツによるヴィオラ編)/
 12-17.大二重奏曲変ホ長調 Op.20
  (七重奏曲よりF.ヘルマン編、P.シルヴァートーン改編)
  ※1-4.12-17…初録音
ポール・シルヴァートーン(ヴィオラ)/
デヴィッド・オウエン・ノリス(ピアノ)
これもまた、TOCCATA レーベルならではの「珍盤」と言えそうです。ベートーヴェンの室内楽作品をヴィオラで弾いてみるという試みです。ホルン・ソナタあたりは「なるほどね」感たっぷりですが、七重奏曲を編曲した「大二重奏曲」などは、まさにびっくりの逸品です。この曲を最初に編曲したヘルマンは1828 年に生まれ1907 年に没した音楽家です。音の過不足ない編曲は神業とも言える域に達しており、この編成で聴く不自由さは一切感じません。本来、弦楽三重奏のための「ノットゥルノ」を編曲したクラインハインツは1765 年に生まれ、1832 年に没したベートーヴェンと同世代の作曲家。当時の上流家庭では、このように交響曲や室内楽、歌劇などを家庭でも演奏しやすいように編曲したヴァージョンが大人気でした。枯れた音色が魅力のシルヴァートーンの使用楽器は1620 年製のアマティで、ピアノは1865 年頃制作のブリュメルです。録音 2009 年6 月23-26 日フェランドゥ
TOCC-0118
\2600→¥2390
エルンスト(1812-1865):ヴァイオリンとピアノのための作品全集第 1 集
 1-2.マイヤーベーアの「プロフェテ」による華麗なる幻想曲 Op.24/
 3-4.2 つの夜想曲 Op.8/
 5-30.ヴェニスの謝肉祭
  (カンツォネッタ「私の愛する母さん」によるヴァリエーション・ブルレスケ)/
 31-32.2 つのサロン風の曲/33-39.ドイツ風の主題による変奏曲/
 40-42.オベロンの主題によるドイツ風ロンド/
 43.ロンド・パパゲーノ
  ※33-40…初録音、5-30・・・全曲初録音
シェルバン・ルプー(ヴァイオリン)/
イアン・ホブソン(ピアノ)
ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストはベルリオーズ、ショパン、リストたちと同世代のロマン派の作曲家です。モラヴィアで生まれ、9 歳からヴァイオリンを始め、14 歳の時にパガニーニの演奏を聴いて超絶技巧の喜びに目覚めます。/パガニーニの曲を耳コピし、本人の目の前で「ネル・コル・ピウ変奏曲」を演奏し、彼を驚愕させたという伝説もある人で、その作品もまたパガニーニを思わせる華麗で演奏困難なものばかりです。彼の最も知られた作品は、この盤にも収録されている「ヴェニスの謝肉祭による変奏曲」で、彼自身もこの曲を演奏し、ヨーロッパ中を感嘆させたと言われています。1952 年ブカレスト生まれのヴァイオリニスト、ルプーの演奏は技巧を全面に押し出すというよりも、曲の叙情性を重視した味のある演奏が魅力です。 録音 2010 年4 月2.3.5.7 日イリノイ大学 フォーリンガー・グレート・ホール

TWO PIANISTS

TP1039060
\2300→¥2090
南アメリカのピアニスト、フランソワ・デュ・トワ ケープタウン交響楽団と競演!
 1-3.チャイコフスキー(1840-1893):
  ピアノ協奏曲第 1 番変ロ短調 Op.23/
 4.ラフマニノフ(1873-1943):
  パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
フランソワ・デュ・トワ(ピアノ)/
ケープタウン交響楽団/
オミリ・ハダリ(指揮)
南アフリカの主要なコンサート・ピアニスト、そして音楽家として知られるフランソワ・デュ・トワは現在ケープタウン大学のピアノの準教授として後進の指導に当たっています。彼はケープタウンで学び、ドイツに留学。多くのコンクールに出場し入賞しています。15 歳からソリストとして活躍し、1988 年にはケープタウン交響楽団の台湾へのツアーに同行し、輝かしい成果を収めています。この演奏は彼が熱心にコンクールに出場していた時期の録音で、溢れんばかりの野心に満ちた悠々たるチャイコフスキーと、見事なラフマニノフが聴けます。録音 1992 年南アフリカ ケープタウン・シティ・ホール




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