INDESENS!
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INDE036
(国内盤)
\2940 |
エネスクの室内楽
〜傑作短編・中編さまざま〜
ジェオルジェ・エネスク(1881〜1955):
①パヴァーヌ〔p〕〜組曲 第2番op.10 より(1903)
②演奏会用即興曲 変ロ長調〔vn,p〕(1903)
③バラード〔vn, p〕(1895)
④ヴィオラとピアノのための協奏的断章〔va,p〕(1906)
⑤カンタービレとプレスト〔fl,p〕(1906)
⑥夜想曲とサルタレッロ〔vc, p〕(1897)
⑦パストラーレ、悲しいメヌエットと夜想曲〔vn,
p 連弾〕(1900)
⑧伝説〔tp,p〕(1906)
⑨朝の歌〔vn, va, vc〕(1899)
⑩遠くのセレナーデ〔vn, vc, p〕(1903)
⑪タランテッラ〔vn, p〕(1895) |
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タチヤーナ・サムイル(vn) ジェラール・コセ(va)
ヴァンサン・リュカ(fl) ユストゥス・グリム(va)
フレデリク・メヤルディ(tp) カルメン・ロタル(p)
クラウディア・バーラ(p) |
生まれはバルカン半島。ウィーンとパリで、ドイツ音楽とフランス音楽の粋を身につけヴァイオリンとピアノの名手として活躍しながら、なんという素晴らしい作曲センス...!エネスクの粋は、1900年前後にあり。
きわめて豪華な欧州勢で、その美質をじっくり堪能!
レーベル主宰者より「すごいアルバムが出来たんだ!」と意気揚々と贈られてきた資料を見てみれば——なんという贅沢な面子での、なんと注目すべき企画!
エネスク——フランス音楽が最も面白い展開をみせていた19
世紀末から20 世紀初頭、ドビュッシーやラヴェルを横目にパリで研鑽を積みはじめた頃にはすでにウィーン音楽院をとうに卒業しており(13
歳の頃!)あっというまに稀代のヴァイオリニスト=作曲家として第一線に躍り出たこの天才ルーマニア人音楽家、なんと実はピアニストとしても第一級の腕前を持っていたとか。
実際にはヴァイオリニストや指揮者としての活動が増え、作曲に打ち込めたのはほとんど若い頃だけだったようですが、それでも私たちは充分すぎるほど、この作曲家のセンス抜群な名品を味わうことが出来るのでした。なにせ早熟の天才、初期作品からして完璧な技量がみごと円熟していたことは、有名な『ルーマニア狂詩曲』(1901〜02)ひとつとってもよくわかるでしょう。
しかし、やはり二つ異なる楽器ができると心そそられるのは「室内楽」なのでしょう。これが意外に体系的に録音されず、楽器別のアンソロジーでのみ有名な名品も、あるいは3、4の楽器を使う傑作も、いまひとつ「エネスクの才能」を強く印象づける機会が少ないような気がします。・・・というところへ、すでに「サン=サーンス:管楽器のための室内楽曲全集」のような痒いところに手が届く企画を実現してきた仏Indesens
から、非常に贅沢な顔ぶれで、エネスクのこの種の室内楽中・短編をばかりを集めたアルバムが発売されることに。
「管の国」フランスの最前線ソリストたちをはじめ、超実力派の名演ばかり聴いてきた&録音物の選別にはうるさい制作者が「すばらしい出来。毎日聴いてる!」と興奮するくらいですから、彼のプライドにかけて立派な仕上がりだろう、と思いつつ演奏者リストに目をやれば、なんとベルギー王立モネ劇場のコン・ミスたる超名手タチヤーナ・サムイルに、泣く子も黙る現代ヴィオラ界の重鎮中の重鎮ジェラール・コセ、リュカ(fl)にメヤルディ(tp)といったパリ管の凄腕ソリストたち。およそ望みうる限り最高の顔ぶれではありませんか!
室内楽に長けた彼らが、世紀末情緒と引き締まった形式感覚の相半ばするエネスクの音世界をどう聴かせてくれるか・・・素晴らしい逸品にどうぞご期待ください! |
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