ALBANY
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ウィリアム・シューマン(1910-1992):
(1)アメリカ祝典序曲
(2)《自由の歌》〜
ウォルト・ホイットマン「草の葉」によるカンタータ(世界初録音)
(3)混声合唱とソプラノのための前奏曲
(4)アメリカン・カンタータ《自由の地に》〜
バリトン、合唱と管弦楽のための |
(1)(2)(4)イアン・ホブソン指揮
シンフォニア・ダ・カメラ
(2)(4)リカルド・ヘレーラ(Br)
イリノイ大学合唱団&オラトリオ協会
(3)イングリッド・カミン(Sop)
フレッド・ストルツフス(指揮)
イリノイ大学合唱団 |
アメリカに一時代を築いた大立者W.シューマンの第一回ピューリッツァー賞作曲部門受賞作品を含む作品集
録音:2010年11月イリノイ大学クラナート・
センター,DDD、71:33
アメリカの20世紀前半の保守陣営を代表する作曲家ウィリアム・シューマンはジュリアード音楽院の学長を勤める一方、交響曲を第10番まで発表するなど精力的に活動した。《自由の歌》は1943年に創設されたピューリッツァー賞音楽部門の第1回受賞作品。アメリカ祝典序曲もよく演奏される代表作。いずれも明朗快活なアメリカン・スピリットに溢れた作品。 |
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「噴火!」〜低音金管楽器のための管弦楽作品抜粋集
ブラームス:交響曲第4番より第4楽章コラール部分/
ブルックナー:交響曲第8番よりフィナーレ/
シベリウス:交響曲第2番よりフィナーレ/
マーラー:交響曲第2番よりフィナーレ、第4楽章42小節/
マーラー:交響曲第5番第1楽章11小節後/
ワーグナー:ワルキューレの騎行、ラインの黄金より/
ほか、ヒンデミット、ニールセン、ヴェルディ、
サン=サーンス、R.シュトラウス、レスピーギ、
ベルリオーズ、ショスタコーヴィチ、ラフマニノフ、
チャイコフスキー、バルトーク、プロコフィエフ、
コープランド、
全34トラック(トロンボーンとチューバが活躍する部分のみ) |
ジェシカ・バズビー(Trb)
リー・ロジャーズ(Trb)
ジャヴィアー・コロマー(Trb)
デイヴィッド・ボブロフ(バスTrb)
ティモシー・バズビー(Tuba) |
爆笑!!まるでパート練習!関係者必携!?名曲のチューバとトロンボーンが活躍する部分だけ集めました!
DDD、40:32
プロ・アマを問わずオーケストラを実際にやっている人は他の団体の演奏やCDを聴いていても自分のパートばかりが気になってしまうものではないでしょうか。特に金管パートは音量も大きく効果も荘厳なため目立つのでそのパートだけ聴きたい、弦楽も他のパートもいらない!という人にぴったりのCDです。音大のキャンパスを歩いていると必ず聴こえてくる名曲傑作のパート練習みたいな内容のCDをまじめに作っちゃいました。 |
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ボリス・パパンドプロ(1906-91):ピアノ作品集
幻想的スケルツォ/ソナチネ/
10の音楽的印象(それぞれの永続的な1分)/
パルティータ/8つの習作 |
ニコラス・フィリップス(Pf) |
クロアチアの異色作曲家パパンドプロの珍しいピアノ作品集
DDD、69:32
ボリス・パパンドプロ(1906-91)はクロアチアの作曲家。指揮者としても活躍しクロアチア国立歌劇場、クロアチア放送交響楽団の音楽監督を勤め20世紀クロアチア音楽界の発展に尽力した。作品は歌劇、管弦楽、室内楽など440曲以上を残した。マタチッチが演奏した作品がCD化され話題になったこともあった。
作品はリスト、ドビュッシー、バルトーク、ハチャトリアン等ロシア音楽の影響を感じさせつつクロアチア民謡を取り入れた独自の個性を持つ。ピアノ作品だけでアルバムが作られるのは大変珍しい。 |
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ミトロプーロスの秘蔵音源収録!
レオン・カーシュナー(キルヒナー)(1919-2009):管弦楽作品集
(1)管弦楽のための音楽(1969)
(2)《リリー》(1973)〜ソプラノと室内管弦楽のための
(3)ピアノ協奏曲第1番(1953) |
(1)レオン・カーシュナー(指揮)
元ハーヴァード室内管
(2)ダイアナ・ホーグランド(Sop)
ジェームズ・バスウェル(Vn)
今井信子(Va)
ローレンス・レッサー(Vc)
ポール・ダンケル(Fl)
リチャード・ストルツマン(Cl)
A.フォーゲル(Ob)、A.ヘラー(Fg)
ロバート・ラウチ(Hr)、
A.ベアード(Perc)、L.ホランダー(チェレスタ)
レオン・カーシュナー(Pf&指揮)
(3)レオン・カーシュナー(Pf)
ディミトリ・ミトロプーロス指揮
ニューヨーク・フィル |
ミトロプーロスの秘蔵音源収録!クラリネットのR.ストルツマン、ヴィオラの今井信子も出演。レオン・カーシュナー自作自演集
録音:(1)1992年7月、(2)1973年8月、(3)1956年2月24日ニューヨーク・コロムビア・スタジオ(モノラル)
レオン・カーシュナーはニューヨーク出身でカリフォルニア大学ロサンジェルス校でブロッホとシェーンベルクに師事、その後セッションズにも師事した後ハーヴァード大学で長らく教鞭を執っていた。作風は12音技法を主軸とする前衛音楽でアメリカ国内ではエリオット・カーターと双璧に目される。彼の音楽はアメリカの現代音楽作曲家にありがちなハリウッド流の安手な表現との折衷に陥ることもなく、ヨーロッパ前衛にも勝る厳しい表現と品格を備えている。カーシュナーの自作自演ピアノによるミトロプーロスの現代音楽の演奏が聴けるのも貴重。 |
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「サムシング・トゥ・シング・アバウト」〜
ジャズ・アレンジで聴くアメリカ現代音楽
秋に(C.アイヴズ)/街の王女(P.チハラ)/
フォート・トライイオン・パーク(J.コリリアーノ)/
レイラの歌(J.アダムズ)/
アクロスティック・ソング(D.デル・トレディチ)/
リリー(レオン・カーシュナー)/
ソフィー・ローズ・ロザリー(W.マルサリス)/
柳の木の下で(S.バーバー)/ほか全18曲 |
リサ・カーシュナー(Vo)
S.アーヴィ(A-Sax)
W.シンメル(アコーディオン)
J.ファン(Pf)
X.デイヴィス(Pf)
D.ブルーノ(ベース)
V.アーチャー(ベース)
R.ジャクソン(Gtr)
W.ジョーンズ3世(Drm) |
アイヴズが!ジョン・アダムズが!バーバーが!アメリカ現代音楽がジャズになっちゃった!
録音:2010年10月、DDD
一聴して驚きました!収録曲目だけ見ると「アメリカの作曲家による歌曲集なんだな」と思いますが、聴いて唖然!お洒落なジャズ・アレンジが施してあるのです。現代音楽の作曲家の歌曲といっても無調ではないので、こうしたアプローチが可能なのでしょうが、それにしてもこんなことしていいの!?という感じ。アメリカ現代音楽の父アイヴズからバーバー、コープランド、ミニマリストの人気作曲家ジョン・アダムズまで、小編成のバンドに女性ヴォーカル(作曲家レオン・カーシュナーの娘とのこと。もちろん父親の曲も収録)のアレンジはニューヨークの秋とはこんな感じかと思うような抜群のセンスです。因みにジャズ・トランペットの貴公子ウィントン・マルサリスの曲も入っています。 |
TROY1296/97
(2CD)
\4400
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ドン・デイヴィス:
歌劇《リオ・デ・サングレ》全3幕 |
ジョセフ・レシーニョ指揮
ミルウォーキー交響楽団
フローレンタイン・オペラ・カンパニー&合唱団 |
映画《マトリックス》の音楽を担当した作曲家によるオペラ!
録音:2010年10月22-24日ライヴ(ミルウォーキー)、DDD、68:53+66:03
ドン・デイヴィスは映画音楽の作曲家として著名でマトリックス三部作、ジュラシック・パークIIIなどヒット作を連発している。いわゆるシリアスな作品も発表しており、このオペラでは映画で培った多様で豊かな表現が駆使されている。アメリカ南西部の人間模様を描いた内容で21世紀のヴェルディはかくや、を思わせる音楽である。 |
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ポール・チハラ(b.1938)の音楽
(1)チハラ:
ヴァイオリン、クラリネットと管弦楽のための協奏曲「愛の音楽」
(1997-2010)
(2)チハラ:デュオ・コンチェルタンテ(1986)
(3)チハラ:2つの映像(2009)
(4)ガーシュイン(チハラ編):エンブレイサブル・デュオ(1986)
(5)チハラ:2つのエリントン弦楽四重奏ファンタジー(1984) |
(1)アリッサ・キム(Vn)、ゲーリー・グレイ(Cl)、
カーク・トレヴァー指揮スロヴァキア放送響、
J.モーゼス(クレッツマーCl)、D.マシェク(A.Sax)
(2)(4)アニ・カヴァフィアン(Vn)
ポール・ニューバウアー(Va)
(3)アンソニー・コスタ(Cl)
ティム・デイトン(Va)
エンリコ・エリシ(Pf)
(5)ハーレム弦楽四重奏団 |
日系アメリカ人ポール・チハラは日本でもっと聴かれてよい作曲家!
DDD、49:54
チハラはシアトル出身の日系アメリカ人でパリでN.ブーランジェ、ベルリンでペッピング、タングルウッドでG.シュラーに師事した。ロサンジェルス・フィル、クリーヴランド管などから多数の委嘱を受けるほか、映画音楽も数多く手掛けるアメリカ作曲界の重鎮的存在。また映画「タイタニック」の音楽を担当したJ.ホーナーの師でもある。ここに収められた二重協奏曲《愛の音楽》はクラリネットがジャズを、ヴァイオリンがヨーロッパの音楽を奏で、ともに歩み寄ったり拮抗しつつ管弦楽がそれを大きく包み込む、というガーシュインとベルク(因みにガーシュイン渡欧時、二人は出会っている)が融合したような面白い曲。「2つの映像」では山田耕筰の「赤とんぼ」が引用されて己の出自を回顧する。ほかにガーシュイン、エリントンへのオマージュ的作品もあって終始飽きることがない。 |
TROY1204
(本、SACD HYBRID&
Blu-ray Disc付)
\2200
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ヒマラヤにおけるセッションVol.1
「失われたピアニスト/行き過ぎと言い訳」
ショパン:夜想曲Op.27-2、前奏曲Op.28-15/
ドビュッシー:水の反映/サティ:サラバンド第3番/
ラフマニノフ:楽興の時Op.16-5/リスト:風景/
コープランド:田舎道を下って/
リスト:ため息、夕べの調べ/ショパン:子守唄/
ドビュッシー:月の光/リスト:コンソラシヨン |
ピーター・ハルステッド(執筆/ピアノ) |
ハルステッドはアメリカの作家でピアニスト。世界各地の辺鄙な所でピアノを演奏することが彼の長年の夢で、これまで冬のアラスカ・チュガチ山脈山中(標高2000m弱地点)で演奏したことがあり、このディスクではなんとヒマラヤ山中での演奏が収録されている。作家でもある彼は130ページにも及ぶブックレットというよりは本を執筆。これはCD付の本(英語のみ)という体裁。なお演奏の方はなかなかの腕前だが、プロのピアニストとしてはやや難あり?で本職が作家であることと演奏している場所が場所だけに(おそらく手がかじかんでいるであろう)その勇気とロマンと洒落っ気を買って頂きたい内容。
ブルーレイ・ディスクは動画ではなく高音質・マルチチャンネルの音声を収録、画面は静止画像のみ。
SACDとブルーレイ・ディスクは同じ内容。 |
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「グラス・ビード」
(1)ジェームズ・A・ベッケルJr.:グラス・ビード・ゲーム(1997)
(2)スコット・マッカリスター:黒い犬
(3)デヴィッド・マスランカ:
トロンボーンとウィンド・アンサンブルのための協奏曲 |
アラバマ・ウィンド・アンサンブル
(1)(3)ケネス・オゼロ指揮
(2)ランドール・コールマン指揮
(1)チャールズ・スニード(Hr)
(2)オシリス・J・モリーナ(Cl)
(3)ジョナサン・ウィテイカー(Trb) |
録音:アラバマ大学、DDD,69:23
アラバマ・ウィンド・アンサンブルはアラバマ大学音楽学部の学生で組織され、吹奏楽の世界では既に確固とした地位を築いており、アメリカ国内のみならずイギリスへも演奏旅行を行っている。デヴィッド・マスランカのトロンボーン協奏曲を始めとしてアメリカの吹奏楽界でよく知られた作曲家の作品を収録。 |
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アラン・ブランク(b.1925):サクソフォンのための作品集
(1)雑録/(2)5つのスケッチ/(3)耳の情景/
(4)線描画/(5)序奏と7つのビネットと集結部 |
(1)アロイ・サクソフォン四重奏団
(2)(4)(5)ビル・パーコンティ(A.Sax)
(3)アイダホ・サクソフォン三重奏団
(5)パトリック・マクナリー(Cb) |
ブランクはジュリアード音楽院で作曲と指揮を学び、ヴァイオリンの名手でもあることからピッツバーグ響でヴァイオリン奏者としても活動、西イリノイ州立大学で教鞭を執る作曲家。サキソフォン・アンサンブルのために書かれたこの作品集はジャズと無調が違和感なく折衷され、洗練された香りを湛えている。 |
TROY1262
\2200
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「時の本」〜ジェレミー・ギル作品集
ジェレミー・ギル:
(1)時の本(2007)/(2)ヘリアン(2009) |
(1)ピーター・オース(Pf)
(2)ジョナサン・ヘイス(Br)
ジェレミー・ギル(Pf) |
録音:2010年、DDD、58:53
ギルの作品はアメリカ、イギリスで盛んに演奏されており、またピアニストとして現代音楽を得意として活躍している。作品はメシアン、ジョージ・クラムを思わせる色彩と圧倒的なエネルギーを持っている。 |
TROY1263
\2200
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「デヴィッド・ダイス(b.1972、David Dies):室内楽作品集」
歌の庭〜無伴奏チェロのための/ロルカ歌曲集/
パーシケッティの主題によるダンス変奏曲/ウン(ビー)モ/
Kai-'r/xhqt(i)s/祈る人と瞑想/白いお茶/参照点/耳鳴り |
ジェイクブ・オムスキ(Vc)
ジュディス・ケロック(Sop)
クリストファー・テイラー(Pf)ほか |
DDD,60:30
ダイスは民族的要素と新ロマン主義を折衷した作風を持つ若手作曲家。ロルカ歌曲集は代表作。 |
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ジョージ・エドワーズ(b.1943):作品集
(1)島はノイズに満ちている
(2)スワベ・マリ・マーニョ
(3)弦楽四重奏曲第2番
(4)チェコ化されたスウィング
(5)ホルン、ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲 |
(1)ジェフリー・ミラースキー指揮
マンハッタン・シンフォニエッタ
(2)(4)(5)スティーヴン・ゴスリング(Pf)
(3)ジャック四重奏団
(5)P.プライドモア(Hr)
アーロン・ボイド(Vn) |
録音:2009年、DDD、71:49
ジョージ・エドワーズはオバーリン大学で学び、タングルウッドではクーセヴィッツキー作曲賞を受賞、現在はマサチューセッツ工科大学内の音楽部門で教鞭を執っている。作風は12音技法に基づくものでウェーベルンの影響のもと、繊細で静謐な中に豊かな色彩を兼ね備えている。アメリカ東海岸の正統的前衛音楽だが、厳しい表現の中にもクリスタルのような抒情がきらめく。 |
TROY1265
\2200
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トーマス・パサティエリ(b.1945):
歌劇「我々みんなに、神の祝福あれ!」※世界初録音
〜チャールズ・ディケンズ原作
「クリスマス・キャロル」に基づく |
ジョン・ナードリロ指揮
ケンタッキー大学歌劇場
ディカポ歌劇場 |
録音:2010年、DDD、75:21
パサティエリは十代でN.ブーランジェに作曲を師事、16才でジュリアード音楽院に入学した。数多くのオペラを作曲しており、メノッティの流れを汲む親しみやすい作風としてアメリカでは人気がある。この歌劇はチャールズ・ディケンズの有名な「クリスマス・キャロル」を原作とした楽しいクリスマス・オペラ。 |
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「ダーウィンの夢」〜エリオット・シュワルツの音楽
エリオット・シュワルツ(b.1936):
(1)弦楽四重奏曲第2番「ルイーズとアーロンのために」
(2)夏の旅(海上からの日の出/黄昏が来た)
(3)ダーウィンの夢(電子音楽) |
(1)ボロメオ弦楽四重奏団
(2)E.シュハン(Fl)、A.シュハン(Hr)
(2)スティーヴン・ピーターソン指揮
イサカ大学ウィンド・アンサンブル
(3)電子音楽 |
録音:2008年、DDD,67:57
エリオット・シュヴァルツはコロンビア大学で学び、現在はオハイオ州立大学で教鞭を執っている。12音技法を基本とした厳格な前衛音楽だが、聖歌など、調性音楽を部分的に引用するなど、チャールズ・アイヴズ的な側面も持っている。 |
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「天と地の炎」〜セオドア・ウィプラッドの音楽
セオドア・ウィプラッド(b.1958):
(1)第二の天国のホザンナ
(2)弦楽四重奏曲第1番《火の精製》
(3)ジョージア・ソング・ソング
(4)サクソフォン四重奏曲 |
(1)カーク・トレヴァー指揮
ボフスラフ・マルティヌー・フィル
(2)チョンピ四重奏団
(3)ダリル・タイラー(Ten)
ティム・ライズ(ソプラノSax)
マリア・コーリー(Pf)
(4)ファイヴ・レター・フォー |
録音:1999-2008年、DDD、54:50
セオドア・ウィプラッドはハーヴァード大学で作曲をデル・トレディチに師事した後、アスペン音楽祭でバーナード・ランズ、ジェイコブ・ドラッグマンと共に仕事をし影響を受けている。彼の音楽はモード、調性、無調などを自由に折衷したアグレッシヴかつイマジナリーなもの。弦楽四重奏曲第1番《火の精製》は民謡的な旋律素材が幾重にも絡み合って、燃え立つ炎のようなイメージを作り出す。 |
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ドナルド・クロケット(b.1951):
暗闇の中で笛を吹く(1999)/内陸追跡(2001)/
ウェット・インク(9楽器版)(2009)/現存(1997) |
ドナルド・クロケット指揮XTET
(室内アンサンブル) |
録音:2008-2010年、DDD、53:28
ドナルド・クロケットはロサンジェルス室内アンサンブル、パサデナ室内管弦楽団のコンポーザー・レジデンスの他、ロサンジェルス・フィル、クロノス四重奏団、アルディッティ四重奏団、ヒリアード・アンサンブルなどのために多くの作品を作曲している。彼の作風はミニマル的な音の持続のなかに様々な音のイヴェントが次から次へと移り変わるというものでストラヴィンスキー、コープランドのような20世紀の古典からジョン・アダムズらの自由なミニマリズムの影響を広範に受けている。軽く弾ける心地よいポップな音と繊細で色彩豊かな美しい音の移ろいに耳を奪われる。 |
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エリック・エワゼン(b.1954):フルートを含む室内楽作品集
(1)フルート・ソナタ第1番/
(2)モザイク/
(3)ブリッジハンプトン組曲/
(4)シースカイ歌曲集 |
マリヤ・マーティン(Fl)
(1)(4)ジェウォン・パク(Pf)
(2)P.コルケイ(Fg)
(2)(4)片岡綾乃(Perc)
(3)J.ミルズ(Vn)、D.ファリーナ(Va)
(4)スーザン・ナルッキ(S)
A.サスマン(Vn)、C.ブレイ(Vc) |
DDD、71'52
エリック・エワゼンはクリーヴランド出身でジュリアード音楽院でミルトン・バビット、サミュエル・アドラーらに師事。吹奏楽器のための作品を中心に全米で演奏されている。作風は師事した師匠の作風とは対照的でコープランド、時にはフォーレを思わせる穏健で喜遊曲的な性格を持ち、親しみやすい。 |
TROY1272/73
(2CD)
\4400
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リー・ホイビー(1926-2011):歌劇《夏と煙》 |
S.オズグッド指揮
マンハッタン音楽院歌劇場 |
DDD、61:28+61:02
テネシー・ウィリアムズの同名の演劇を原作とするオペラ。ホイビーはデンマーク系アメリカ人で後期ロマン派風の耽美的なオペラ。 |
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「スティル・ライフ」〜現代のサクソフォン音楽
アンドルー・シンプソン:黄金の予言
D.アムラム:プロローグとスケルツォ
ネイサン・リンカーン=デクサティス:シャドウ・リミックス
マシュー・ヴァン・ブリンク:アルト・サキソフォン・ソナタ
アンドリアン・ペルトゥート:偉大な一歩 |
ノア・ゲッツ(Sax)
アンドルー・シンプソン(Pf) |
DDD、53:07
ノア・ゲッツはワシントンDCを拠点にジャズとクラシック双方の演奏活動を行っている。現代作品の初演も意欲的でアーロン・ジェイ・カーニスの作品も度々初演している。ここに収められた作曲家はヨーロッパ前衛系(シンプソン)から抒情系(デイヴィッド・アムラム)、電子音楽ノイズ系(リンカーン=デクサティス)、ポスト・ミニマル系(ヴァン・ブリンク)、ゲーム音楽系?(ペルトゥート)など様々なスタイルが楽しめる。 |
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「心の歌とオーデュボン」
カーヴァー・ブランチャード:
イルカ、私は一人で目覚めた、鳥の踊りとトッカータ/
バルトーク:ルーマニア民族舞曲より/
フォスター:ケンタッキーの我が家、金髪のジェニー/
民謡:天国/ほか全33曲 |
カーヴァー・ブランチャード(Vo、リュート) |
録音: 2011 年、DDD、62:12
カーヴァー・ブランチャードは1943年生まれのリュート奏者兼ヴォーカリスト。ALBANYからすでに3枚のアルバム「子守歌と舞曲集」(TROY048)、「解放されたリュート」(TROY083)、「哀歌、浮かれ騒ぎ」(TROY086)がリリースされている。前作同様ルネサンス音楽、トラッド、フォスターの歌曲、アメリカ民謡などを表情豊かに歌い、演奏している。リュートをこれほど豊かに親しみやすく聴かせるアーティストは少ないだろう。時にエリック・クラプトンばりにはじけた曲もあって楽しめる。 |
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C.カーティス=スミス:
(1)黄金はわが花々
(2)南北戦争歌曲集 |
(1)カーメン・ペルトン(Sop)
ジャン・オパラック(Br)
ジョー・ミラー(指揮)
室内アンサンブル
(2)メアリー・ボンハグ(Sop)
C.カーティス=スミス(Pf) |
カーティス=スミスはタングルウッド音楽祭でクーセヴィッツキー賞を受賞のほか、ロックフェラー、グッゲンハイム財団より多くの支援を受けるアメリカの重鎮的作曲家。収録作品は歌曲というより室内オペラに近い。無調と素朴な民謡調の旋律が混在する独特の音楽。 |
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「ホルヘ・マルティン:チェロ作品集」
ホルヘ・マルティン(b.1959):
(1)チェロ・ソナタ「4つの高貴な真実」/
(2)記憶(無伴奏チェロのための)/
(3)3つの夜想曲/(4)古着/(5)ハリウッド変奏曲 |
イェフダ・ハナミ(Vc)
(1)(3)(5)ウォルター・ポンス(Pf)
(4)ウィリアム・シンメル(アコーディオン)
アーティ・ディクソン(Perc) |
DDD,75:22
マルティンはキューバ出身で6歳に家族でアメリカに移住、イェール大学とコロンビア大学で作曲を学んだ。歌劇、管弦楽ほかあらゆるジャンルの作品を発表している。作風は激しいリズムと骨太な旋律がラテンの血の濃さを感じさせ、時にストラヴィンスキー、ヒナステラ、レブエルタス、ピアソラを思わせる。 |
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「ラインズ」〜20世紀チェロ作品リサイタル
(1)ブロッホ:無伴奏チェロ組曲第3番
(2)セッションズ:6つの小品
(3)ジョン・ハービソン:無伴奏チェロ組曲 (4)ルトスワフスキ:重く
(5)スティーヴン・スタッキー:対話
(6)アンドルー・ワゴナー:名前
(7)アンナ・ウィースナー:実現可能な物語
(8)ナディア・ブーランジェ:3つの小品
(9)エリオット・カーター:案出 |
キャロライン・スティンソン(Vc)
(4)モリー・モルコスキ(Pf) |
録音:2009年、DDD,76:32
スティンソンはジュリアード音楽院で芸術博士号を取得した若手チェリストで艶のある音色、ダイナミックな音楽作り、確かな技術で注目の存在。レパートリーは幅広いがとりわけ現代音楽に意欲的に取り組み、作曲家への委嘱も行っている。ブロッホ、ルトスワフスキの演奏は圧巻。大変な才能である。 |
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「静けさと変化」〜ジョン・アイルウォード作品集
ジョン・アイルウォード:
静けさと変化(Fl,Cl,Vn,Vc,Pf,Perc)/出発の映像(Va,Pf)/
《野生の菖蒲》からの歌曲(Sop,Vn,Vc,Cl,Perc)/相互協定(Vn,Vc) |
マティアス・ピンチャー指揮
イースト・コースト・
コンテンポラリー・アンサンブル |
録音:2009年、DDD,58:53
アイルウォード(生年は不明、若手?)はハーヴァード大学で作曲を学び、ISCM(国際現代音楽協会)に入選後、様々な音楽祭で作品を発表している。作風はブーレーズ以後のヨーロッパ・ポスト・セリエリズムの様式で書かれており、ウェーベルンを起源とするぽつぽつとした点描画のような筆致、ブーレーズばりのきらきらとした色彩感が耳に心地よい。KAIROSでお馴染の前衛作曲家ピンチャーによる指揮。 |
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「スネル・セッションズ」
デイヴィッド・ヘイニック(b.1954):カマキリ
ウィリアム・オルブライト(1944-1998):ソナタ
ジークフリート・カルク=エラート(1877-1933):熱情ソナタ
ガブリエル・フォーレ(1845-1933):ヴォカリーズ・エチュード
デニス・ベダール(b.1950):幻想曲
ロベルト・ムチンスキ(1929-2010):ソナタ |
クリストファー・クレヴィストン (Sax)
ハンナ・グルーバー(Pf) |
DDD,51:22
クリストファー・クレヴィストンはソリストとしてデトロイト響、インディアナポリス響などとも共演するほか、自らサキソフォン・アンサンブルを組織した活動も行っている。ヨーロッパ前衛のスタイルで書かれたヘイニック作品、後期ロマン派から無調までを取り込んだエラルト作品、ザクザクと小気味よいジャズ風のリズムが特徴のムチンスキ作品など個性派作品が揃っている。 |
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「花々」〜ゲーリー・スマート(b.1943):自作自演ピアノ作品集
ピアノとラジオのためのファンファーレ/花々(I-VII)/内部/
4人のアメリカの画家
(デ・クーニング、ロスコ、ポロック、フランンケンザーラー)/
線描画/黒と白のなかで/
3人のアメリカの詩人(ジンマー、オリヴァー、コリンズ)/
ほか全25曲 |
ゲーリー・スマート(Pf) |
DDD,51:36
スマートは作曲家以外にピアニストでジャズの演奏活動もしているが、ここに収録された作品はいずれもクラスターなどを含む無調作品で絵画や詩から触発された極めて奔放な作品である。《4人のアメリカの画家》の中の「ポロック」ではポロックの代名詞であるドリッピングなどのアクション・ペインティングを鍵盤上で再現しようとしているところが面白い。 |
TROY1287
\2200
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「ロッキー・ストリーム」〜ポール・オスターフィールドの音楽
ポール・オスターフィールド(b.1973):
ディヴェルティメント(Cl,Sax,Fg,Trp,Pf,Cb)/愛の歌(Ten,Pf)/
クレーの抽象画(Cl,Gtr)/ウォルト・ホイットマンのアメリカ(Ten,Pf)/
ロッキー・ストリーム(Fl,Ob,Cl,Sax,Trp,Trb) |
ポール・オスターフィールド指揮
アンサンブル |
録音:2009年、DDD,68:09
オスターフィールドはオハイオ出身の若手作曲家で作品はクリーヴランド管弦楽団でも演奏されている。作風はセリー、無調の中に静かな叙情が漂う。 |
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「ザ・フォッグ・プロジェクト」
カリム・アル=ザンド(b.1970):
パターン・プレリュード第2巻、第3巻(2009)
ジョセフ・デンジャーフィールド(b.1977):残骸(2009)
ティム・サリヴァン(b.1971):壊れやすい空間(2009)
ルーク・ダーン(b.1976):痕跡(2009)、下降線(2006)
ブルース・ベネット(b.1968):回路図夜想曲(1997) |
ライアン・フォッグ(Pf) |
録音:2009年、DDD,58:53
ライアン・フォッグはアメリカ中西部の複数の大学で後進の指導に当たりつつ現代音楽の普及に努めているピアニスト。60年代〜70年代出身のアメリカの作曲家の作品に焦点をあてた内容でいずれも厳しい前衛風の作品。そんな中ティム・サリヴァン作品はメシアンの鳥の歌を思わせる楽しい曲。 |
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「ザ・ピアノ・イン・チャイナ」〜中国魂の発展と表現
アレクサンダー・チェレプニン(1899-1977):演奏会用練習曲Op.52
ホア・ルティチン(賀緑汀,1903-1999):野牛少年の笛
リ・インハイ(1927-2007):日没の歌
タン・ドゥン(譚盾,b.1957):7つの水色の記憶
チュ・ワンホワ(b.1941):ジャスミンの花
ジャン・ジャオ(張昭,b.1964):ピー・フアン
ジョナサン・グリーン(b.1964):鳳凰の生存様式における修練 |
ワン・ティエンシュウ(王天舒,Pf) |
録音: 2010 年、DDD,64:55
シノワズリ(中国趣味)の影響を受けた西洋の作曲家と近代ヨーロッパの音楽を吸収した中国の作曲家たちによるピアノ作品集。五音階が終始鳴り響くエキゾチックで楽しいアルバム。ピアノのシュンシュワ・ワンは2005年に北京国立ピアノ・コンクールに上位入賞以来、アメリカで博士号を取得、現在はアメリカと中国で演奏活動を行っている若手ピアニスト。 |
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「イン・スタイル・オブ・・・」
(1)ロディオン・シチェドリン:アルベニスのスタイルで
(2)エレーナ・ルーサノーヴァ・ルーカス:トランペット小協奏曲
(3)ダニエル・ピンカム:トランペット・ソナタ
(4)エリック・エワゼン:トランペット・ソナタ
(5)テリー・R・エヴァーソン:24番目のアイデア
(6)グレゴリー・パスクッチ:スコットランド聖歌による瞑想曲 |
テリー・エヴァーソン(Trp)
シエラ・ケーブ(Pf)
(5)E.バーリン(Trp)、R.ケリー(Trp)
リチャード・ワトソン(Trp)
ダナ・オークス(Trp)
(6)K.ブリツニク(Trp)、K.マロニー(Trp)
M.マッシュバーン(Trp)
A.ホルダウェイ(バグパイプ) |
DDD,65:40
エヴァーソンはアレンジ、作曲も手がけるトランペッター。レパートリーはバロックから現代まで幅広い。
ボストン・ポップスの演奏会にも度々出演、ニュー・イングランド・ブラスのメンバーとしても活動している。 |
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「アフリカのディアスポラの音楽第2集」
「レガシー」〜
アフリカ系アメリカ人作曲家によるヴァイオリン作品集
フランシス・ジョンソン:バーミンガムのコティヨン(1820)
ジョージ・モリソン:5つのヴァイオリン・ソロ(1947)
デイヴィッド・ベイカー:ジャズ組曲(1979)
オジー・カージャイル:ミクスト・フィーリング(2000)
チャド・サー・ウィック・ヒューズ:S.L.I.C.E(2009) |
タミ・リー・ヒューズ(Vn)
エレン・ボットーフ(Pf) |
DDD,59:42
19世紀から現代までのアフロ・アメリカンの作曲家のヴァイオリン作品。作風はブルース調、黒人霊歌風、純然たるヨーロッパ調など様々。ヴァイオリンのタミ・リー・ヒューズもアフロ・アメリカンでソリストとしてアメリカ、ヨーロッパなどで活躍。いわゆる白系のヴァイオリニストには決して出せない旋律の歌いまわし、ヴィヴラートなど独自の泣かせる表現が満載。 |
TROY1306
\2200
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ラファエル・ルーカス:歌劇《告白》 |
ヒュー・マーフィ指揮パーチェス交響楽団
パーチェス音楽院歌劇場、ほか |
録音:2011年5月14日、SUNY、DDD,68:55
プッチーニの「修道女アンジェリカ」の前編にあたる物語をオペラ化。プッチーニの様式を意図的に模倣した部分もあり親しみやすい音楽。アメリカ国内ナショナル・オペラ・アソシエーション2010-2012年度室内オペラ賞優勝作品。 |