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第62号
マイナー・レーベル新録音新譜(2)


2012.3.2〜5.2の紹介新譜


INTEGRAL



INTEG 221188
\2300→\2090
植山けい/J. ルッカース製チェンバロ
 J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988
植山けい(Cemb)
17世紀チェンバロの響きにうっとりJ.S.バッハのゴルトベルク変奏曲

録音:2011 年10 月26-28 日【使用楽器:J. ルッカース製チェンバロ(1632/1745 年)、日本語帯、解説付き

 フランスを中心に世界的に活躍の幅を広げている新進気鋭のチェンバリスト植山けいが、INTEGRAL レーベルより待望のファーストアルバムをリリースしました!
 収録曲はJ.S. バッハの傑作、ゴルトベルク変奏曲。一音一音をしっかりと響かせる丁寧かつ優美な演奏で、薫り高いチェンバロの音色を存分に聴かせてくれます。使用楽器はスイス・ノイシャテル博物館所蔵の1634 年製J. ルッカースです。
 ——バロック時代の作曲家をより深く理解するために4か国で探究し続け、やっと出会ったのがこの宝石の様な1634 年J. ルッカース。ゴルトベルク変奏曲と伝説的なルッカースが融合したら一体どのような世界が生まれるのだろう?——植山けい自身そう語るこだわりの名器の響きは、繊細かつ煌びやかな響き。シンプルながらも底知れぬ奥深さを持つゴルトベルク変奏曲の音楽世界を、名器の響きでたっぷりと堪能できるおすすめの1 枚です。
 (日本語解説付)

植山けいはロンドン生まれ東京育ちのチェンバロ奏者。ピーター・サイクス、クリストフ・ルセら名手達にチェンバロを師事した後、2001 年にボストンと東京でJ.S. バッハのゴルトベルク変奏曲を演奏し、チェンバロ奏者としてデビュー。2010 年には名門レ・シエクル、プロメテウス21 のJ.S. バッハチェンバロ協奏曲及びブランデンブルク協奏曲全曲演奏ツアーのソリストとして出演し、フランスを中心に大きな注目を集めました。現在はパリ・東京を活動拠点としながらソリスト、通奏低音奏者として世界各国で意欲的な活動を行っています。2012 年4 月にはフランス古楽界を代表するチェリスト、ラファエル・ピドゥー、パスカル・ジョパールらと共に来日公演も予定しており、今後さらなる注目必至のチェンバリストといえましょう!


植山けいコンサート情報
● 4月25日(水) 仙川アヴェニューホール 開演:19:00
● 4月26日(木)  汐留ホール 開場:18:30 開演:19:00
植山けい(チェンバロ)、ラファエル・ピドゥー(バロックチェロ)、パスカル・ジョパール(バロックチェロ)
内容:ジャン・ピエール・デュポール:チェロソナタ4番、5番(日本初演)
   ジャン・バリエール:2台のチェロの為のソナタ
   バッハ:チェロ無伴奏ソナタ第5番 プレリュード、サラバンド、ジーク
   バッハ:ゴルトベルク変奏曲より【抜粋】
   フランソワ・クープラン:クラヴサン組曲より

INTEGRAL



INTEG 221189
\2300→\2090
知る人ぞ知る名曲、デュポールのチェロ・ソナタ集
J-P.デュポール(1741-1818):
 通奏低音付きチェロ・ソナタ op.4 全6曲
  (1)第4番 ヘ長調 (2)第6番 ニ長調 (3)第5番 イ長調
  (4)第3番 ハ長調 (5)第2番 ホ短調 (6)ニ長調
ラファエル・ピドゥー(Vc)
パスカル・ジョパール(Vc)
植山けい(Cemb)
古楽ファン必聴!知る人ぞ知る名曲、デュポールのチェロ・ソナタ集

録音:2010 年9 月、ポール・ロワイヤル・デ・シャン大修道院(フランス)

 フランスを中心に活躍するピドゥー、ジョパール、植山けいのトリオによるジャン=ポール・デュポール(1741-1818) のチェロ・ソナタ集!現在では殆ど演奏・録音されることのない埋もれた名曲を収録した注目の新譜です。
 J.P. デュポールは1741 年にパリに生まれ、ヨーロッパ各地で幅広く活躍したチェロの名手。かのロストロポーヴィチが用いたストラディヴァリ「デュポール」に名を残す、ジャン=ルイ・デュポールの兄にあたります。弟と同じくヴィルトゥオーゾであったデュポールはヨーロッパ各地で公開演奏会を行い、1786 年からはフリードリヒ大王が治める宮廷楽団の首席チェリスト及び王のチェロ教師も務めました。彼の作品は、技巧的かつ上品な装飾に富んだ優雅な旋律が魅力的。本CD では全6 曲からなるチェロ・ソナタが収録されており、歴史と共に埋もれてしまった珠玉の作品に触れる希少なアルバムといえましょう!
 ラファエル・ピドゥーはトリオ・ワンデラーのメンバーとしても活躍する世界的チェリスト。今回の収録には、ゴフレット・カッパ製作の1680 年製チェロを使用しています。共にチェロを務めるパスカル・ジョパールはパリを中止に活動するチェロ奏者兼ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。レ・シエクルやパリ管弦楽団など著名なオーケストラで活躍しています。今回の収録でジョパールは18 世紀に製作されたローマ派のチェロを使用。ピドゥーと共に、優しくも洗練されたハーモニーを作り上げています。
 ゴルトベルク変奏曲(INTEG 221188)でも注目される植山けいは日本人注目のチェンバリスト。3 人は4月に来日公演も控えており、その演奏会では本CD に収録されたチェロ・ソナタの日本初演も行われる予定!名手トリオの演奏はもちろんのこと、その内容にも注目されるおすすめ盤です!



コンサート情報
●4月25日(水) 仙川アヴェニューホール 開演:19:00
●4月26日(木) 汐留ホール 開場:18:30 開演:19:00
植山けい(チェンバロ)、ラファエル・ピドゥー(バロックチェロ)、パスカル・ジョパール(バロックチェロ)
内容:ジャン・ピエール・デュポール:チェロソナタ4番、5番(日本初演)
   ジャン・バリエール:2台のチェロの為のソナタ
   バッハ:チェロ無伴奏ソナタ第5番 プレリュード、サラバンド、ジーク
   バッハ:ゴルトベルク変奏曲より【抜粋】
   フランソワ・クープラン:クラヴサン組曲より

INTEGRAL


INTEG 221181
\2300
フランスの2 巨匠がハンガリー・チェロの名作に挑戦
 (1)ドホナーニ:チェロソナタOp.8
 (2)コダーイ:無伴奏チェロソナタ Op.8
 (3)同:チェロソナタOp.4
ラファエル・ピドゥー(Vc)
エマニュエル・シュトロッセ(Pf)
[録音:2010 年9 月] DDD、78’56”
 トリオ・ワンダラーやロトの手兵オーケストラ「レ・シエクル」のチェロ奏者としても活躍するラファエル・ピドゥー。彼がフォル・ジュルネ音楽祭でもお馴染みの名ピアニスト、エマニュエル・シュトロッセと近代ハンガリーのチェロソナタに取組みました。厳しい精神性にあふれたコダーイの無伴奏ソナタはさすがに名作。ピアノ伴奏付きの2 篇は柔和で親しみやすく、両作曲家の旋律美を堪能できます。

INTEG 221176
\2300
あの「電車男」がフランスで音楽化!
パスカル・ザヴァロ:
 (1)チェロ協奏曲 (2007)
 (2)電車男【1.電車内で/2.インターネット/3.出会い】〜
  ピアノ三重奏のための(2009)
 (3)アリア (2001)
 (4)喜び (2003)
アンリ・ドマルケット(Vc)
エリザベート・グラブ(Vn) (2)
ヴァーン・マルディロシアン(Pf) (3)
ファイサル・カルイ(指)
ベアルン地方ポー管弦楽団
[ 録音:2007 年2 月、3 月、2009 年4 月、2010 年11 月(ライヴ)] DDD、62’04”
 パスカル・ザヴァロ(1959-) はフランスの作曲家兼打楽器奏者。少年時代よりロック・バンドでドラムスを担当してきただけに、非クラシック的な激しいビート感とポップな感覚が独特です。フランスではマンガをはじめとする日本文化が若者の心をとらえているとのことですが、ここではあの「電車男」を音楽化。タイトルもずばり「Densha Otoko」で、主人公が美女エルメスを見染め、恋が成就するまでを描いています。日本のオタク文化恐るべしと申せましょう。フォル・ジュルネ音楽祭でもお馴染みの美系チェリスト、アンリ・ドマルケットがノリの良さを見せてくれます。

INTEGRAL



INTEG 221342
\2300→\2090
バソンによる演奏のみを収録したCD
 (1)グリンカ:ソナタ(未完)(原曲:ヴィオラ・ソナタ)
 L. ミルデ:(2)ロマンツェ (3)アンダンテ 
 E. ブルドー:(4)プルミエ・ソロ (5)ドゥジエーム・ソロ 
 (6)エルガー:ロマンス
 (7)サン=サーンス:ファゴット・ソナタ op.168 
 ピエルネ:(8)演奏会用独奏曲 op.35 (9)演奏会用前奏曲
       (10)デュティユー:サラバンドとコルテージュ
ジャン=ミシェル・アルエ(バソン)
ベルナール・ボエット(Pf)
バソンの温かい音色で堪能するファゴット&ピアノ小品集、ファゴット好きにはたまらない名曲尽くしの名盤

 フランスを中心に活動するバソンの名手ジャン=ミシェル・アルエによるファゴットとピアノのための作品集。バソンによる演奏のみを収録したCD がリリースされることは数少なく、まさにファン待望の希少なアルバムといえましょう!1840 年〜 1940 年に活躍したヨーロッパ各地を代表する音楽家の珠玉の小品が集められています。
 ルートヴィッヒ・ミルデ(1849-1913)はファゴットのための作品を多く残したことで知られ、彼が作曲した「25 のエチュード」は今もなおファゴット奏者たちに愛用されています。他にもブルドーのプルミエ・ソロ、エルガーのロマンス、サン=サーンスのソナタなど、ファゴットのために書かれた作品として代表的な名曲の数々を収録。
 本CD の収録にあたり、ジャン=ミシェル・アルエは老舗の管楽器メーカ、ビュッフェ・クランポンのバソンを使用。全体的に情感あふれる美しい旋律に満ちた作品を収録し、バソン特有の薫り高い音色をたっぷりと堪能できる1 枚となっています!

TRI 331166
\2300
フィリップ・ブーロワ(アコーディオン)
(1)J.S.バッハ:トッカータ ハ短調 BWV.911
(2)モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第13番 変ロ長調 K.333
(3)J.ガンツァー:ファンタジー84
(4)L.ベリオ:セクエンツァ第13「シャンソン」
(5)グバイドゥーリナ:「深き淵より」
フィリップ・ブーロワ(アコーディオン)
18 世紀と現代、2 つの響きアコーディオンの多彩な魅力に触れる1枚バッハ&モーツァルトはクラヴサン楽曲の編曲!

録音:2011 年3 月

 演劇、ダンス、クラシック音楽と多方面で活躍しているフランス人アコーディオン奏者フィリップ・ブーロワが、アコーディオンの多彩な魅力に迫る新譜をリリース!
 18 世紀のクラヴィア作品からの編曲と、現代音楽作品を組み合わせた意欲的なプログラムとなっています。バッハのトッカータはオルガンを思わせる厚い響き、モーツァルトのピアノ・ソナタではアコーディオンならではの温もりあふれる音色を堪能できます。アコーディオンならではの息の長いフレーズ感と艶やかなハーモニーは絶品です。後半にはアコーディオン作品として注目される現代作品3 曲を収録。前半の雰囲気とは全く異なる無機質な響きとブーロワの超絶技巧に圧倒されます。日本でも注目されるロシアの現代作曲家グバイドゥーリナの作品など、現代音楽ファンにとっても興味深い収録内容となっています!

TRI 331176
\2300
フランソワ・ニコラ(1947-):
 (1)ピアノのためのトッカータ(2002)
 (2)トリオ「変容」(1997)
 (3)ピアノのためのソナタ(2003)
 (4)複雑な無限(1995)
フローレンス・ミレー(Pf)
ジャン=マリー・コンケ(Vn)
アラン・ダミアン(Cl)
フランス注目の現代作曲家フランソワ・ニコラ小品集

録音:2007 年12 月18-19 日、イヴリー・シュル・セーヌ(フランス)

1947 年生まれのフランス人作曲家フランソワ・ニコラ。1980 年代以前は主にジャズ分野で活動していましたが、カーゲルやL.ベリオらとの出会いをきっかけに現代音楽の分野へ活動の幅を広げます。1990 年代からIRCAM( フランス国立音響音楽研究所) で研究を始め、本格的に作曲活動を開始。現在はフランスを中心に音楽理論家兼作曲家として注目される存在です。ニコラの音楽を一言で表現するならば、断片の連続とでもいえましょうか。ぱちぱちと泡が爆ぜるような短い旋律の断片が複雑に絡み合い、途切れることなく続いていきます。幾何学的で無機質な曲調の中にもどこか詩的な響きを内包する独特の魅力にあふれた作風です。本CD では彼の初期の作品と、近年の作品を交互に収録。ニコラの音楽世界の根幹にせまる希少なCD です。
フローレンス・ミレーは、H. デュティユーやE. カーターなど数多くの著名な作曲家たちと共に活動し、ヨーロッパだけでなくアメリカや日本でも活躍するピアニスト。1992 年〜 2000 年まではブーレーズ、ロバートソンが率いるアンサンブル・アンテルコンテンポランのメンバーとしても活躍していました。
現代音楽界の第一線に活躍するミレーが、同じく現代音楽に造詣深いコンケ、ダミアンらと共に研ぎ澄まされたアンサンブルを聴かせてくれます。


INTEG 221187
\2300→\2090
パーカッション界の新星、セラフィモヴァ、デビュー
(1)モーツァルト(編:ラット):きらきら星変奏曲 K.265
(2)フォーネイロン:逃走 (3)マントヴァーニ:モワ・ジュ
(4)ドゥーテジェ:サックスとパーカッションのためのデュオ
(5)フォーネイロン:理由 (6)アルシーナ:テーメン
(7)フォーネイロン:出発 (8)アルシーナ:影
(9)フォーネイロン:帰宅
(10)ジャクノ(編:ラット):レクタングル
ヴァシレヴァ・セラフィモヴァ(Perc.)
パーカッション界の新星、セラフィモヴァデビューCD強烈!プリペアド・ピアノ演奏による「きらきら星変奏曲」

 パーカッション界期待の若手実力派セラフィモヴァが、待望のファーストCD をリリース!マリンバの名手として知られる彼女ですが、本CD ではマリンバ、ヴィブラフォン、太鼓、シンバルなど数多のパーカッションを華麗に使いこなしています。注目はモーツァルトの「きらきら星変奏曲」!グランドピアノの弦上にゴムや金属などを置いたピアノ(プリペアド・ピアノ)とパーカッションのために編曲された、強烈に個性的な作品です!誰もが知る名曲だけに、インパクトも絶大。オルゴールのような金属音から打楽器のような雑音混じりの音色まで愉快な響きを持つプリペアド・ピアノとマリンバとのアンサンブルは必聴の面白さ!1980 年代フランス・ポップ界を風靡したジャクノの代表作「レクタングル」では、ジャクノ独特の抑揚感ある作風がパーカッションによって生き生きと表現されています。これら愉快な曲調だけでなく、アルシーナやマントヴァーニなど現代音楽界に注目される作品も数多く収録。セラフィモヴァの力強くも繊細な超絶技巧の連続に圧倒されます。
 ヴァシレヴァ・セラフィモヴァは1985 年ブルガリア生まれのパーカッション奏者。最年少のソリストとして数々のコンサートで華々しいデビューを飾った後、2008 年にはシュツットガルト世界マリンバ・コンクールで最優秀賞を受賞。J.S. バッハから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、常にパーカッションの表現の限界に挑戦し続ける意欲的な活動を行っています。現在はフランスを中心にヨーロッパ各地で活躍しており、今後注目必至のアーティストといえましょう!

K617



K617 234
(3CD)
\5100→\4590
ヴェルサイユに生きた音楽家たちの宗教声楽曲集
 オリヴィエ・シュネーベリ、就任20周年記念アルバム。
  アンリ4世からルイ14世にいたる“偉大な世紀”を完全網羅!
   華々しいヴェルサイユに生きた音楽家たちの宗教声楽曲集 
[CD1]
 ル・ジュヌ(1525頃-1600):
  (1)「ミューズよ、今誇り高き歌を歌わん」
  (2)「王よ、フランスがあなたを必要としている」
  (3)「全ての人よ」
  (4)「エルサレムの乙女たちよ、誓ってください」
  (5)「悲しみの軍勢がわたしを捕らえ」 
  (6)「イスラエルの民はエジプトを出で」
  (7)「みな、主をほめたたえよ」
  (8)テ・デウム「主よ、わたしたちはあなたを讃えます」
 デュ・コーロワ(1549-1609):
  (9)「王よ、フランスがあなたを必要としている」
  (10)「テ・デウム」
 フォルメ(1567-1683):
  (11)二重合奏によるミサ曲(全5曲)
  (12)「王よ、主を救いたまえ」 
[CD2]
 (1)フォルメ:「ああ、我が愛する者よ」
 (2)ムリニエ(1600頃-1669以降):「聖母マリアの連祷」 
 ブジニャック(1590頃1640頃):
  (3)「マリアは天に昇りたもう」
  (4)「おお、エルサレムの娘よ嘆け」 
  (5)「全ては沈黙のうちにあり」 
 リュリ(1632-87):(6)ミゼレーレ(全11曲)
 (7)「ニシ・ドミヌス」
[CD3]
 (1)デュモン(1610-1684):「ニシ・ドミヌス」
 (2)ロベール(1620頃-1699):「深き淵より」(全2曲) 
 (3)シャルパンティエ(1645頃-1704):
  「バビロンの流れのほとりに」(全5曲) 
 (4)カンプラ(1660-1744):「マリアよ、あなたはすべて美しい」
 (5)ベルニエ(1665-1734):「主を讃えよ」
オリヴィエ・シュネーベリ(指揮)
レ・パージュ・エ・レ・シャントル
 (ヴェルサイユ・バロック
   音楽センター合唱団)
 今やフランス古楽界を代表する名門として名高いレ・パージェ・エ・レ・シャントル(ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団)。この団体で監督 を務めるオリヴィエ・シュネーベリの就任20周年を記念し、17〜18世紀にかけて作曲されたフランス宗教声楽曲を一挙に集めた希少なアルバムが リリースされます!
 アンリ4世からルイ14世にいたるフランスは“偉大な世紀”と呼ばれ、国の発展と共に宮廷で様々な芸術活動が盛んになっていっ た時代。教会と密接な関係にあったフランス宮廷では、宗教曲も重要な要素として磨き上げられて行きました。フランス・バロックというと、とかくルイ14世時代の華やかな宮廷音楽がイメージに浮かびがちですが、本アルバムではそれに至る長い流行の変遷を感じさせるプログラムとなっています。
 ルイ14世時代の音楽が取り上げられることは多くありますが、アンリ4世の時代から時系列を追って音楽の変遷を楽しむことが出来るのは本アルバ ムならではといえましょう!
 デュ・コーロワ、リュリ、シャルパンティエといったメジャーな作曲家はもちろん、ル・ジュヌやフォルメ、ムリニエなど、日 本では演奏される機会の少ない作曲家の作品を多く収録。忘れ去られた作曲家たちの再発見という点でも非常に興味深い内容となっています!

LA DOLCE VOLTA



LDV 109
(3CD)
\3300→\2990
Calliopの名盤、お買い得価格で再登場!
 ターリヒ四重奏団/モーツァルト弦楽五重奏曲全集

  [CD1](1)第1番 変ロ長調 K.174 (2)第2番 ハ短調K.406
  [CD2](1)第3番 ハ長調 K.515 (2)第4番 ト短調 K.516
  [CD3](1)第5番 ニ長調 K.593 (2)第6番 変ホ長調 K.614
ターリヒ四重奏団
カレル・レハク(第2ヴィオラ)
ターリヒ四重奏団の名盤、待望の再発売、モーツァルト弦楽五重奏曲全集をお買い得価格で!

録音:[CD1][CD2]1990、1993 年、ノートルダム・ドゥ・リバン教会(パリ)、[CD3]1995 年、ティボール・ヴァルガ・ホール(シオン、スイス)

 癖のない爽やかな演奏で、1964 年の結成以来多くの聴衆を魅了してきたターリヒ四重奏団。これまでにCalliope レーベルよりリリースした弦楽五重奏曲をまとめたボックスがお買い得価格で登場しました!
 「これほど完璧な演奏での全集はありえない」とディアパソンで絶賛された名盤「弦楽五重奏曲全集(旧品番CAL 3231)」から、クラリネット五重奏曲を除く全ての弦楽五重奏曲が収録されています。
 前回のモーツァルト四重奏曲全集(LDV100)に引き続き、一度は廃盤となってしまい入手困難な状態になっていた名盤を再リリースした、ファンの方にとっては嬉しいボックスです。
 力まず、自然な表現で魅せるターリヒ四重奏団& カレル・レハクの演奏は他の演奏団体とは違う独特の魅力にあふれたもの。ファンの方はもちろんのこと、これを機会にターリヒ四重奏団を聴いてみようという方にもおすすめのボックスです。



LDV 112
(3CD)
\3300→\2990
Calliopの名盤、お買い得価格で再登場!
 アンサンブル・フィリドール
  管楽合奏のセレナードとディヴェルティメント集

 [CD1]
  (1)セレナード第11番 ホ長調 K.375
  (2)第12番 ハ短調 K388(384 a)「ナハトムジーク」
 [CD2] セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」K.361
 [CD3] ザルツブルク・ディヴェルティメント集 
  (1)第8番ヘ長調KV.213 (2)第9番変ロ長調KV.240
  (3)第12番変ホ長調KV.252 (4)第13番ヘ長調KV.253 
  (5)第14番変ロ長調KV.270
  (6)12の二重奏曲 ハ長調 K.487(496a)
アンサンブル・フィリドール
 (ピリオド楽器使用)
フランスの名門アンサンブル・フィリドール。モーツァルトの管弦合奏曲集ボックス、お買い得価格で再登場!

録音:[CD1][CD3]2000-2003 年、サン=マルセル教会(パリ)、[CD2]2001 年、オルレアン(フランス)

 1992 年に創立されたフランスの名門ピリオド管楽器アンサンブル団体、アンサンブル・フィリドールによるモーツァルトの管楽合奏曲集。以前Calliope レーベルよりリリースしたボックス(旧品番:CAL 3317)がさらにお買い得価格になって再発売されました。廃盤となり、現在は入手困難となってしまっていた名盤だけに、ファンの方にとっては待望のボックスといえましょう!
 アンサンブル・フィリドールの演奏はもちろんのこと、その収録内容も豪華!セレナードやディヴェルティメントを集めたボックスとあって、モーツァルトの娯楽的精神がふんだんに盛り込まれた珠玉の作品を多く収録しています。
アンサンブル・フィリドールの持ち味とも言える素朴で温かい音色は耳に心地よく、溌溂とした明るい演奏が心に清々しく響きます。

LA DOLCE VOLTA



LDV 01
\2500→\2290
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988 フレデリク・アース(Cem)
清澄かつ堅実!名手アースによるゴルトベルク変奏曲

録音:2010 年10 月18-19 日、ロンシンヌ城(ベルギー)【使用楽器:1751 年エムシュ製チェンバロ】 77' 08

 ヨーロッパ古楽界注目のチェンバロ奏者、フレデリク・アースによるゴルトベルク変奏曲。かのインマゼールも認めたアースの演奏は、安定感抜群の質実剛健な演奏。一音一音粒の立った明瞭な音の運びと理性的な演奏でJ.S. バッハが作り上げた密な音楽世界を見事に表現しています。
 不眠症を治すために作曲されたという逸話も残されるゴルトベルク変奏曲ですが、シンプルながらも奥深い音楽の数々には思わず眠りも忘れてじっくりと聴き入ってしまいます。アースが使用するエムシュのチェンバロは、かのクリストフ・ルセも愛用するフランスの名器!J.S. バッハの音楽を奏するにもふさわしい、澄んだ艶やかさと気品あふれる極上の響きを堪能できます。
 フレデリク・アースはベルギー出身のチェンバリスト。J.S. バッハだけでなく、ラモーやクープランなどのフランス・バロックも得意とし、静謐で落ち着きのある演奏でヨーロッパを中心に高い評価を得ています。2012 年にはゴルトベルク変奏曲をヨーロッパ各地で披露する予定のアース。今後注目必至の演奏をいち早く聴くことが出来るおすすめ盤です!

LIGIA


LIDI 0202242
\2400
ポリーヌ・ヴィアルド:ロシア語歌曲集
 呪文「もし本当なら」(プーシキン)/
 私を憐れんで(パヴロワ)/静かな星月夜(フェート)/
 夜(プーシキン)/深夜の形(フェート)/
 コサックの子守歌(レールモントフ)/
 パレスチナの小枝(レールモントフ)/
 何故だか言って(コリツォフ)/2本のバラ(フェート)/
 セレナード(フェート)/日の出に(ツルゲーネフ)/
 別れ(ツルゲーネフ)/しおれた花(プーシキン)/
 柳(チュッチェフ)/巌(レールモントフ)/
 謎(ツルゲーネフ)/星(フェート)/
 美しい人、私のために歌うな(プーシキン)/
 いやな天気だ(ツルゲーネフ)/虜囚(プーシキン)/
 祖国から遠く離れ(プーシキン)/眠れず、火もなく/
 グルジアの丘にて
ジャクリーヌ・ローラン(Sop)
ローラン・マルタン(Pf)
ロシア音楽史の秘宝。ポリーヌ・ヴィアルドがロシアの名詩に作曲

録音:2011 年9 月/ル・クヴァン・デ・ミニム・ド・ミラボー/DDD、96kHz 24bit、dCs converter、69’35”

 ショパンやリストと親しく、ベルリオーズやマイヤベーアからも崇拝された大歌手ポリーヌ・ヴィアルド(1821-1910)。その表現力の凄さゆえ、ブラームスの「アルト・ラプソディ」の世界初演を務め、シューマンの「リーダークライス」やサン=サーンスの歌劇「サムソンとデリラ」を献呈されました。
 近年彼女の業績の再評価が急速に進み、作曲作品もかなり録音が進んでいます。
 ヴィアルドが果たした役割で重要なのが、ロシアの芸術家たちを刺激して文化の向上に貢献したこと。ことに文豪ツルゲーネフとの関係は名高く、それもありロシアでヴィアルドの名は知らぬ者なきほど高く、非常に尊敬されています。数ヶ国語に通じたヴィアルドは、ロシア語も堪能だったため、プーシキンやレールモントフなどの古典を原書で味わうことができ、それに基づく歌曲も残しました。これまでドイツ語訳などで歌われてはきましたが、原語歌唱、それも23 曲も収めた夢のアルバムの登場です。
 さらに貴重なのは、いとしのパートナー、ツルゲーネフの詩による歌曲があること。まさに愛の結晶、非常に感動的です。ヴィアルド自身は、歌手としてチャイコフスキーやルビンシテインの歌曲歌唱に定評がありましたが、彼らも歌曲に手掛けてきたプーシキンやフェートの名詩を独自の洗練された流儀で作品化。さすが声楽家の手によるものだけあり、効果満点となっています。ロシア音楽史の秘宝と申せましょう。

LIGIA DIGITAL



LIDI 0103241
\2400→\2190
女流作曲家メル・ボニによる待望のピアノ作品集
メル・ボニ(1858-1937):ピアノ作品集
 1. ワルツ形式の組曲 op.35-39(ピアノ連弾)
 2. クレオパトラの夢 op.180(ピアノ連弾)
 3. 6つのワルツ・カプリース op 87( ピアノ連弾)
 4. パヴァーヌ op.81-2(ピアノ連弾)
 5. エコー op.89(ピアノ独奏)
 6. ナルキッソス op.90(ピアノ独奏)
 7. アリエル op.129(ピアノ独奏)
 8. アジタート op.120(ピアノ独奏)
 9. 秋の想い op.19(ピアノ独奏)
 10. 月の光( ピアノ独奏)
 11. 練習曲変ト調 op.136
 12. 子守歌 op.23-1(ピアノ連弾)
 13. 古風な形式の組曲(ピアノ連弾)
 14. 放浪者たち(スペイン風ワルツ)op.15/2
  (非常にリズミカルに)(ピアノ連弾)
ロラン・マルタン(ピアノ連弾)
クロディーヌ・シモン(ピアノ連弾、ソロ)
録音:2011 年9 月

 メル・ボニ(本名はメラニーと言いましたが、作曲家として活動する際、名前から性別が判別できないようにメルと名乗りました)は、パリの中流階級の家に生まれました。他に音楽の道を歩んだ者はない家系で、最初は自己流でピアノを学んでいましたが、その熱意に押された両親は彼女に音楽の教育を受けさせることを決意。セザール・フランクに師事し、パリ音楽院で学ぶ道のりが整えられました。音楽院ではピエルネやドビュッシーと席を並べて学び、和声のクラスでは一等賞を獲得して卒業しています。300 ほどの作品を残し、その作品ジャンルも声楽アリアから合唱作品、ピアノ作品、オーケストラ作品など多岐にわたります。
 ここに収録された連弾作品は、彼女自身のオーケストラの作品などを自身の手で4 手連弾に編曲したもの。フランスのロマン派の作品群の発掘・実演に心血を注いでいるロラン・マルタンと、エッセールに学んだ実力派、クロディーヌ・シモンによる軽やかなリズム感と陰影と色彩に富んだ音色による魅力のデュオが展開されています。

LIGIA DIGITAL



LIDI 0104240
\2400→\2190
オルガンによるジャズ・ポップ・ロックとクラシックの融合!
 名手ヴェルネによるオルガン作品集
(1)シュタム(1958-):「トッカータ・ジョコーザ」
(2)シュッツ(1963-):
 「オルガンのための20のポップス音楽」より「インプレッションズ」
(3)ラター(1945-):「7拍子のトッカータ」
(4)オルブライト(1944-1998):
 オルガンのためのラグタイムコンチェルト
  「スィート・シックスティーンズ」
(5)ミヒェル(1962-):ジャズ組曲
(6)ジェンキンス(1944-):
 「トランペティング・オルガン・モーガン」
  クズマ(1946-):「アメリカ組曲」より
(7)「アメージング・グレイス」
(8)「トッカータ・イン・ブギ」
(9)イーデンスタム(1961-):「カテドラクムジーク」より抜粋
オリヴィエ・ヴェルネ(Org)
録音:2010 年8 月、デュドランジュの聖マルタン教会(ルクセンブルク)
【使用楽器:ゲオルグ・スタールフルート1912 年製オルガン(2002 年修復)】

 フランスを代表するオルガニスト、オリヴィエ・ヴェルネによる現代オルガン作品集。
 これまで古典作品から現代作品にいたるまで数多くのオルガン曲をリリースしてきたヴェルネですが、今回は雰囲気を一新。CD のタイトル通り、ジャズ、ロック、ポップスの作風で書かれたオルガン作品の数々を集めた興味深いプログラムとなっています!全体的にリズム感が心地よく、クラシックの作品ではなかなか馴染みのないユーモアあふれたオルガンの響きを堪能することが出来ます。
 ラターの「トッカータ」は、ポップ音楽で頻繁に用いられる7 拍子のリズム感と煌びやかなオルガンの音色が心地よい作品。ラグタイム音楽を意識したオルブライトの作品では、ゆったりとしたテンポと柔らかいメロディラインに心温まります。最後に収録されているのは、オルガニストとして来日経験もある名手イーデンスタム作曲の「カテドラムジーク」。編曲者としても活躍するイーデンスタムは、マーラーやドビュッシーなどのクラシック音楽だけでなく、ポピュラー音楽の編曲も積極的に行ってきた音楽家です。異なるジャンルに精通するイーデンスタムらしく、「カテドラムジーク」ではフランスオルガン音楽の伝統的なスタイルが織りなす荘厳なハーモニーを中心としつつも、所々でロック音楽を思わせる力強いエネルギーが感じられます。オルガンの新たな魅力に気づくと共に、ジャンルを超えて変わらぬ魅力にもまた気付くことができる注目のCD といえましょう!

LIPKIND PRODUCTIONS

 驚異のチェリスト、リプキンの旧譜が白いシンプルなジャケットの「NETTO」シリーズでお求めやすい価格になって再登場します。
 NETTO とは、イタリア語で「はっきりとした、正味の、けがれのない」といった意味。品番のLP**(数字)はリリース順番、アルファベットの「C」は「Chamber(室内楽)」、「S」は「Single − voice polyphony」、「H」は「Cello heroics」を示しています。わかりやすい品番形態で、皆様に音楽をお届けできるようにという思いがこめられています。


LP005 H01NE
¥1800
チェロ・ヒロイックス I
 シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 作品129
  第1楽章速すぎないように,第2楽章遅く,
  第3楽章とても生き生きと
ガブリエル・リプキン(Vc)
ミシャ・カッツ(指)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
録音:2009 年2 月21 日ヴィトルト・ ルトスワフスキ・コンサートホール(ポーランド、ワルシャワ)、GLP 0300054 と同演奏

LP008 H02NE
¥1800
チェロ・ヒロイックス II
 ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲 第1番 変ホ長調 作品107
  第1楽章アレグレット,第2楽章モデラート,
  第3楽章カデンツァ,第4楽章アレグロ・コン・モート
ガブリエル・リプキン(Vc)
ヴォイチェフ・ロデク(指)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
録音:2009 年2 月17 日ヴィトルト・ ルトスワフスキ・コンサートホール(ポーランド、ワルシャワ)、GLP 0300055 と同演奏

LP011 H03NE
¥1800
チェロ・ヒロイックス III
 サン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番 イ短調 作品33
  第1部アレグロ・ノン・トロッポ,
  第2部アレグロ・コン・モート,第3部テンポ・プリモ
ガブリエル・リプキン(Vc)
アントニー・ヘルムス(指)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
録音:2009 年2 月18 日ヴィトルト・ ルトスワフスキ・コンサートホール(ポーランド、ワルシャワ)、GLP 0300056 と同演奏
LP014 H04NE
¥1800
チェロ・ヒロイックス IV
 ドホナーニ:
  チェロと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック ニ長調 作品12
   第1楽章アレグロ・ノン・トロッポ,第2楽章アダージョ,
   第3楽章テンポ・プリモ
ガブリエル・リプキン(Vc)
イヴァン・メイレマンス(指)
アーネム・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2009 年11 月25 日ズットフェン市立劇場、GLP 0300057と同演奏
LP001 C01NE
¥2400
簡易装丁
ミニアチュール&フォークロア
 モシュコフスキ:ギターラ Op.45-2、
 ヴィエニアフスキ:スケルツォタランテラ Op.16、
 アルベニス:タンゴ、ディニーク:ホラ・スタッカート、
 ガブリエリ:リチェルカーレ第5番*、
 チェレプニン:歌と踊り Op.84-2、
 プロコフィエフ:ワルツ Op. 65、グラズノフ:アラブの旋律、
 ベン=ハイム:Lively*、スクリャービン:ロマンス、
 ストゥチェフスキー:オリエンタル・ダンス、
 ツィンツァーゼ:チョングリ*、
 メンデルスゾーン:無言歌集より第43番、
 ポッパー:妖精の踊り Op.39、
 フォーレ:アレグレット・モデラート**、
 チャイコフスキー:子守歌デュポール:エチュード第7番*、
 イベール:白い小さなろば、
 カサド:インテルメッツォ・エ・ダンツァ・フィナーレ、
 ブロッホ:祈り、ピアッティ:カプリース第5番、
 ブラームス:ハンガリー舞曲第1番、クライスラー:中国の太鼓
ガブリエル・リプキン(Vc)
使用楽器:アロシウス・ガラーニ(1702 年ボローニャ) アレクサンドラ・リュプチャンスキー(P)、録音:2006 年 * チェロ・ソロ **2 台チェロ(多重録音)、GLP-0016142 と同演奏
LP003 S01NE
(3CD)
¥5100
簡易装丁
J.S.バッハ:
 無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
 無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV1008
 無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009
 無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV1010
 無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV1011
 無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV1012
ガブリエル・リプキン(Vc)
使用楽器:アロシウス・ガラーニ(1702 年ボローニャ)録音:2006 年、GLP-0016142 と同演奏

〜Exclusiveシリーズ〜

LP002 C01EX
(SACD HYBRID)
¥3000
ミニアチュール&フォークロア
 GLP-0016142、LP001 C01NE (上記CD)と同演奏

LP004 S01EX
(3SACD HYBRID)
¥7500
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
 GLP 0016142、LP003 S01NE (上記CD)と同演奏
品番のEX はExclusive。NETTO のシンプルな装丁とは一味違った、特別な装丁でのお届けです。現行盤のジャケットと雰囲気は似ています。

LSO LIVE



LSO 0701
(2SACD HYBRID)
\4000→\3590
ゲルギエフの「エレクトラ」!
 LSO の激烈演奏!
  シャルボネ、デノケ、パルマーの鬼気迫る熱唱!


  R.シュトラウス:エレクトラOp.58[ドイツ語歌唱]
エレクトラ:ジャンヌ=ミシェル・シャルボネ(S)
クリソテミス:アンゲラ・デノケ(S)
クリテムネストラ:フェリシティ・パーマー(Ms)
エギスト:イアン・ストレイ(T)
オレスト:マティアス・ゲルネ(Br)
監視の女 / クリテムネストラの腹心の女:
 エカテリーナ・ポポワ(S)
第1の下女:オリガ・レフコワ(Ms)
第2の下女 / クリテムネストラの裾持ちの女:
 エカテリーナ・セルゲーエワ(Ms)
第3の下女:ワルワラ・ソロヴィエワ(A)
第4の下女:タチヤナ・クラフツォワ(S)
第5の下女:リヤ・シェフツォワ(A)
若い下僕:アンドレイ・ポポフ(T)
年老いた下僕 / オレストの扶養者:ヴヤニ・ムリンデ(Bs-Br)
ロンドン交響合唱団、ロンドン交響楽団、
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
超優秀録音。

録音:2010 年1 月12 & 14 日ロンドン、バービカンホール(ライヴ)/DDD、5.0 マルチチャンネル、ステレオ、108’ 30”
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン / エンジニア:ジョナサン・ストークス& ニール・ハッチンソン

 LSO 首席指揮者の姿と併せて、マリインスキー劇場の芸術総監督としての顔を持つ「当代のカリスマ」ゲルギエフが、劇場の実演で「影のない女」「サロメ」などを取り上げ、シュトラウス作品の舞台上演に情熱を傾けてきたことはよく知られています。そのゲルギエフの「エレクトラ」がLSO Live に登場。
 2010 年1 月にLSO を指揮して本拠バービカンで行った演奏会形式による上演の模様をライヴ収録したものです。
 前作「サロメ」の大成功から3 年ぶり、ギリシア悲劇を換骨奪胎したホフマンスタールの台本を得て、シュトラウスが書き上げた「エレクトラ」はまたしても血なまぐさく凄惨な内容とさらなる激烈な音楽で有名なオペラ。不協和音、半音階の多用、調性のあいまいさといった近代的手法を駆使し、ワーグナーの「リング」を凌ぐ巨大編成の管弦楽が、“不義密通ののちに実父を殺害した実母とその愛人に対して姉弟らが復讐を遂げる” という筋立てを盛り上げるのに絶大な効果を生んでいます。
 数あるシュトラウスのオペラのなかでも、死、暴力、性的抑圧、復讐といったテーマが遍在する「エレクトラ」となれば、ゲルギエフのドラマティックな芸風との相性の良さを容易に想像できるところですが、「エレクトラ」ヘのゲルギエフの並々ならぬ入れ込みようは、豪華なキャストの起用からもうかがうことができます。
 スポレートでの第4 の下女役で作品の魅力に開眼して以降、エレクトラ役を追究してきたというジャンヌ=ミシェル・シャルボネは、近年ドイツや近代のレパートリーで頭角をあらわすアメリカのドラマティック・ソプラノ。妹のクリソテミスに、2011 年バーデン=バーデンの「サロメ」が強烈な印象を残したアンゲラ・デノケ、母親クリテムネストラ役には2005 年のビシュコフ盤でも知られるヴェテラン、フェリシティ・パーマーと主要3 人の女性がなんとも強力。
 これに心理描写のうまさで定評のマティアス・ゲルネが弟オレスト役で加わり、しかも主役級のほかに脇をマリインスキー劇場のオペラ・カンパニーのメンバーを呼び寄せて固めるというのですから、もはやこれ以上ない万全の態勢というほかありません。
 ゲルギエフの「エレクトラ」は、絶好調のLSO から重厚かつ多彩な響きを存分に引出しながら、大迫力の歌唱で堂々とオケと渡り合う歌手たちへの目配りもさすがというべきで、長年オペラで培った豊富なキャリアをあらためて証明する完成度となっています。

MELBA


Puccini ≡ Passion
MR 301110
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
シェリル・バーカー(Sop)/リチャード・ボニング(指)
 プッチーニ・パッション
 (1)「ヴィッリ」〜私が小さな花だったら
 (2)「エドガール」〜さらばわが愛よ
 (3)「マノン・レスコー」〜
  柔らかなレースにくるまれていても/一人淋しく
 (4)「ラ・ボエーム」〜
  私の名はミミ/ムゼッタのワルツ/さようなら
 (5)「トスカ」〜歌に生き愛に生き
 (6)「蝶々夫人」〜
  ある晴れた日に/坊やのお母さんは/名誉に死なん
 (7)「つばめ」〜ドレッタの美しい夢/甘く神聖な時
 (8)「修道女アンジェリカ」〜母もなく
 (9)「ジャンニ・スキッキ」〜私のお父さん
 (10)「トゥーランドット」〜王子様、お聞き下さい/冷たき心も
 (11)歌曲「そして小鳥は」/「太陽と愛」
シェリル・バーカー(Sop)
リチャード・ボニング(指)
ヴィクトリア管
プッチーニの最も魅力的なアリアを厳選した超魅力のアルバム

63’33”

 SACD ハイブリッド盤。
 オーストラリアの歌姫シェリル・バーカーがプッチーニの最も美しいアリアを厳選して歌った魅惑のアルバム。聴きたい曲がほぼすべて網羅されているのが圧巻。もともとバーカーは「ラ・ボエーム」のミミ役でブレイクした経緯があり、彼女にとっても最愛の作曲家とのこと。プッチーニの愛したヒロインたちの可憐さとドラマティックな盛り上がりはまさにバーカーにぴったり。プッチーニならではの絶美のメロディと、なつかしのリチャード・ボニング指揮(健在!)による華麗なオーケストラ・サウンドにたっぷりひたれるゴージャスな一時間をお届けします。

MIRARE


Jean Frederic Neuburger plays works by Barraque, Debussy, Liszt & Neuburger
MIR 145
\2600→\2390
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ/ピアノ・リサイタル in パリ〜
 (1)リスト:詩的で宗教的な調べより「葬儀」
 (2)ヌーブルジェ:マルドロール 
 (3)J.バラケ:ピアノ・ソナタ(全2楽章)
 (4)ドビュッシー:映像第2集より
  「そして月は荒れた寺院に落ちる」
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(Pf)
全世界注目の俊英ピアニスト、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ。パリを風靡した2011年の凱旋公演、待望のアルバムリリース!

録音:2011 年1 月14 日、ラ・シテ・ドゥ・ラ・ムジークライブ録音(パリ)

 ピアノ界が今最も注目する若き天才ピアニスト、ジャン・フレデリック・ヌーブルジェが2011 年にパリで行った話題のライブ録音が待望のリリースを迎えました!2007 年にサントリーホールで華々しいリサイタル・デビューを飾り、2009 年の再来日公演の際も高い評価を受けるなど、日本においても人気急上昇中のアーティストです。これまでにもMIRARE レーベルから、サントリーホールライヴ公演(MIR.060)ベートーヴェンの『ハンマークラヴィーア』(MIR 080)や、ニケと共演したエロールのピアノ協奏曲(MIR 127)など意欲的なプログラムを発信してきたヌーブルジェ。今回収録されたパリ音楽院の傍に位置するコンサートホール、ラ・シテ・ドゥ・ラ・ムジークで行われた本ライブは、2010 〜 2011 年にかけて企画された『ライジング・スター』シリーズの一つ。リストやドビュッシーの作品のほか、フランスの現代音楽家ジャン・バラケ(1928-1973)のピアノ・ソナタを取り上げたことで高い注目を集めました。バラケの作品は、初期を代表する存在でありながらも、その演奏時間の長さ(第1 楽章約20 分、第2 楽章約18 分)と極めて高い難易度から演奏されることが殆どないピアノ・ソナタ。無機質ながらも時に激しく繰り広げられる音の連続には、同年代に活躍する若きブーレーズの作風も思わせます。
 また、本ライブでは作曲家としても活躍するヌーブルジェ自身の作品も演奏!バラケのピアノ・ソナタにも似た、断続的な音の合間に張り詰める無音空間にぐっと引き込まれます。現代音楽作品を挟むように収録されているリストとドビュッシーの作品での、芯のある柔らかな安定感抜群のヌーブルジェの演奏は、屈指の難曲揃いのプログラムであることを忘れてしまうほど。ライブならではの臨場感あふれるサウンドで堪能できる1 枚です。

MIRARE



MIR 172
\2600→\2390
エンゲラー&コセが魅せる哀しくも甘美なロシア・エレジーの神髄!
(1)グラズノフ:「エレジー」ト短調 op.44
チャイコフスキー:
 (2)「夜想曲」嬰ハ短調op.19-4
 (3)なつかしい土地の思い出より「メロディ」変ホ長調 op.42-3
 (4)6つの小品より「感傷的なワルツ」イ短調op.51-6
(5)ラフマニノフ:14の歌曲より「ヴォカリーズ」op.34-14
(6)ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ op.147
ブリジット・エンゲラー(P)
ジェラール・コセ(Va)
ヴィオラとピアノのハーモニーに陶酔する名盤

録音:2011 年9 月、la Fondation Singer-Polignac

 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012 で来日予定のブリジット・エンゲラー&ジェラール・コセら、世界的ソリスト二人組によるエレジー作品集!
 ラ・フォル・ジュルネのテーマ「サクレ・リュス(ロシアの祭典)」に合わせ、新譜もロシアの作曲家に焦点を当てた内容となっています!
 エレジーは、この世の儚さや人の死を悼むことに用いられる哀歌。20 世紀を代表するリルケのエレジー「ドゥイノの悲歌」では「強大な集団権力下における孤独とそこから導かれる自己の内面への逃避」が強く謳われましたが、ソ連下で活躍していた音楽家のエレジーには、どこかこの悲歌を思わせる魅力があると共に、他のエレジーにも増して痛ましくも甘美な旋律にあふれているように感じられます。
 本CD に収録されているのはグラズノフ、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチという19 世紀末〜 20 世紀ロシアを代表する音楽家たち。収録曲は全てビオラ・ソロとピアノ編成での演奏です。コセが奏でるヴィオラの音色は極上の艶やかさ。「ヴォカリーズ」ではヴィオラならではのしっとりとした高音に心揺さぶられます。哀愁漂うふくよかな響きに、ヴィオラという楽器の音色とエレジーの相性の良さを実感する1 枚といえましょう。力強い音と情感あふれる表現で高い評価を受けるエンゲラーのピアノとの息の合ったアンサンブルは圧巻の一言です!
 

MIRARE



MIR 181
\2600→\2390
広瀬悦子、待望の新譜
 ミリイ・バラキレフ(1837-1910):作品集
  (1)グリンカ/バラキレフ:皇帝に捧げた命(1855-1899)
  バラキレフ:
   (2)庭園にて(1884) (3)トッカータ(1902)
   (4)ソナタ 変ロ短調(1850-1905)
  (5グリンカ/バラキレフ:ひばり(1855-1899)
  (6)バラキレフ:イスラメイ(1869)
広瀬悦子(ピアノ)
 広瀬悦子、バラキレフを弾くイスラメイで魅せるうねる情熱と、圧巻のテクニック

録音:2012 年2 月/日本語解説付

 日本人アーティストとして初めてMIRARE レーベルでレコーディングを開始した広瀬悦子。MIRARE 第3 弾となる最新盤は、ロシア五人組の指導的役割を果たした作曲家、バラキレフ作品集です。広瀬の情熱的で色彩感に富む音楽と密度の濃いタッチで、一気にバラキレフの世界へと引き込まれます。「皇帝に捧げた命」は、バラキレフが尊敬していた作曲家グリンカの歌劇の主題に基づく作品。「ひばり」もグリンカが90 曲ほど残した歌曲作品からの編曲。
 美しい旋律、繊細な高音で描かれるひばりの声のニュアンスは絶品です。録音が少ないソナタが広瀬の演奏で聴けるのも貴重。そしてイスラメイでの熱を帯びた推進力と、「ピアノのために書かれた曲の中でもっとも難しい曲」と言われている超絶技巧の圧巻のフィナーレは必聴です!
 ミュンヘン国際コンクール入賞、99 年マルタ・アルゲリッチ国際コンクールで優勝後、世界で活躍する広瀬悦子。彼女の音楽がますます深まり、充実していることを実感する1 枚です。ラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも、バラキレフの作品は何度か取り上げる予定で、話題の一枚となるでしょう。


旧譜
広瀬悦子のショパン

MIRARE
MIR 110
\2600→\2390
ショパン:
 バラード第1番/第2番/第3番/第4番
 ノクターン op.15-1/op.15-2 /op.9-2/op.48-1
 幻想曲 ヘ短調 op.49
広瀬悦子(P)

録音:2009年11月9-11日 フランス・リモージュ、68mm

「 あるとき、誰の手によるものかわからないショパンがスピーカーから流れてきた。
 誰だ?
 男か・・・?
 男だろう。しかもとびっきりイカす男だ。
 この思い入れたっぷりの演奏。フランソワほどではないにしても、かなり自在のテンポと、要所要所で顔を出すなんとも「男前」な見栄の切り方。
 そう、聴いていて惚れ惚れするような、「男前」の演奏なのだ。
 そしておそらく、いや、まちがいなくそうとう弾きこんでいる。一曲一曲に対する思い入れが非常に強烈で、どの曲でも「ここはこう弾く」という強い自意識が横溢している。若手の女の子の演奏でときおりある「とりあえず弾けます」というような安直なところは皆無。1曲目のバラードからしてもう自分の世界に浸りきっている。この男、おそらくパリやノアンやマヨルカ島にも行って、ショパンに対する自らの感性を研ぎ澄ませて、それぞれの曲に対する完全な感情的解釈を確立してこの録音に臨んだと思われる。
 ひょっとしてフランス人か。パリ在住の。この感性はポーランド人のものじゃない。フランスの古城や、朽ち果てた教会や、貴族の邸宅で弾かれるショパン。ノスタルジーではなく、残酷な華やかさと、美しい孤独の色がある。そして・・・「男前」でありながら、同時に崩れ落ちそうな悲しさと優しさを垣間見させる。
 この男、ちょっとやそっとの人じゃない。
 こんなピアニストがいたか。
 全曲聴き終え、呼吸を整え、ジャケットを見る。

 うそ。

 ・・・広瀬悦子。
 日本の若手ピアニスト。今まで聴いたこともなかった。名前すら、よく覚えてない。なんでこのアルバムを買ったかも覚えてない。
 しかし、まちがいなくこのピアニストは、男でもフランス人でもなく、若い日本人の女性。
 誰なんだ、この女。「本当に女性なのだろうか、それすら疑わしい。」

 ・・・いや、待て。
 誰か昔、同じようなことを言っていた気がする。
 そう、男装の麗人を初めて目にした、ポーランド生まれのピアニストが確かそんなことを。
 
 ・・・・・。
 そうか。
 この人・・・ショパンを愛しているのだ。本当に。そしておそらく・・・乗馬ズボンを履いているはずだ。
 だから・・・もしもしもし、ジョルジュ・サンドが何かの間違いでショパンを弾いていたら・・・こんな演奏だった。

 男前なわけだ。」(「まだまだクラシックは死なない」より)


MIRARE


MIR 184
特別価格
\1800→\1690
ルネ・マルタンのル・ク・ド・クールCD〜
 2012年ナントでのLFJ音楽祭ライヴ

  (1)パベル・チェスノコフ:「お告げ」/
   モスクワ大司教座合唱団、アナトリー・グリンデンコ(指揮)
  (2)ボロディン:だったん人の踊り/
    ドミトリー・リス(指揮)ウラル・フィル
  (3)グリンカ:大六重奏曲/
    アンヌ・ケフェレック(Pf)、プラジャーク四重奏団
  (4)ラフマニノフ:エレジー 変ホ短調 op.3-1、前奏曲 嬰ハ短調 op.3-2/
   広瀬悦子(Pf)
  (5)ロシア民謡「12人の盗賊」(V.ブリン編)、ロシア民謡「鐘の音は単調に鳴る」(A.スヴェシュニコフ編)
   ロシア民謡「The Boss」/
    カペラ・サンクトペテルブルク、ヴラディスラフ・チェルヌチェンコ(指揮)
  (6)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 変ロ長調 op.23より第3 楽章/
   ボリス・ベレゾフスキー(Pf)、ドミトリー・リス(指揮)、ウラル・フィル
  (7)ロシア民謡「おお!冬よ!」/
   モスクワ大司教座合唱団、アナトリー・グリンデンコ(指揮)
 ルネ・マルタンのセレクトによる2012年ナントのラ・フォル・ジュルネ音楽祭のライヴ!
 ケフェレックのピアノで聴くグリンカの大六重奏曲、ベレゾフスキーのチャイコフスキーも収録!今年の日本でのLFJ音楽祭でも注目度No.1の合唱団の録音もいち早くお届け!

録音:2012 年ラ・フォル・ジュルネ音楽祭(ナント)のライヴ録音

 ラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも近年恒例となった「ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール(ハート直撃)コンサート」は、マルタンがお勧めする演奏者や作品の聴きどころを集めたコンサート。このCD は、まさにこのル・ク・ド・クールのCD 版。マルタンが自信をもってお勧めする作品・アーティスト達が詰まった玉手箱です。今年の音楽祭で話題になること間違いなしのモスクワ大司教座合唱団やカペラ・サンクトペテルブルクの録音、さらにベレゾフスキーのチャイコフスキーのピアノ協奏曲も第3 楽章を収録。ケフェレックのピアノによる、グリンカの大六重奏曲はナントでも大絶賛となった演奏です。
 大変豪華なコンピレーションとなっています!
  

MIRARE


ラ・フォル・ジュルネ出演アーティストCD


MIR 163
\2600→\2390
トリオ・ショーソンで聴くフランス・ロマン派のピアノ三重奏曲集
シャミナード(1857-1944):ピアノ三重奏曲第2番 イ短調 op.34-2
ドビュッシー:ピアノ三重奏曲 ト長調
ルネ・ルノルマン(1846-1932):ピアノ三重奏曲 ト短調 op.30
トリオ・ショーソン
のびやかにあふれる音楽性、トリオ・ショーソンの名トリオで聴くフランス・ロマン派のピアノ三重奏曲集

録音:2011 年7 月

 2001 年に結成され、2008 年にMIRARE でCD デビュー以来、非常に高い評価を受けている若手ピアノ・トリオ、トリオ・ショーソン。ラ・フォル・ジュルネ音楽祭でもお馴染の存在で、そののびやかで柔軟な音楽性と息の合ったアンサンブルで、いつも私たちを魅了しています。今回は、フランスものに取組みました。ドビュッシーを核に、現在では演奏される機会の比較的少ない作品を収録しています。デュボワ、トマなどの演奏機会の少ないピアノ三重奏曲の楽譜を、フランスのロマン音楽の調査・復興をめざすpalazzetto Bru Zane から借り受け、色々精査して、シャミナードとルノルマンを収録することに決めたというトリオ・ショーソンのメンバー達。もともとトリオ・ショーソンという名前は、19 世紀後半の作曲家エルネスト・ショーソンからとった名前ですが、ショーソン自身優れた作曲家であっただけでなく、同時代の音楽家達を、有名無名を問わず献身的にサポートした人物でもありました。そういう意味で、このプログラムはトリオ・ショーソンのメンバーたちにとっても特別な思い入れがあるといえます。
 シャミナードは1875 年、音楽一家に生まれました。彼女の母親は素晴らしいピアニスト・歌手でありました。両親は娘セシルの音楽的才能をすぐに見抜き、ル・クーペといった当時活躍した音楽家に師事させました。また、サン=サーンス、シャブリエ、ビゼーらからも薫陶を受けました。3 歳の時、まだ楽譜も読めない頃に弾いていたピアノをビゼーが聴いて衝撃を受け、両親に強力に教育を受けさせるようアドバイスしたといいます。当時まだまだ珍しかった女性作曲家として、ヨーロッパだけでなく、アメリカへのツアーも実現したほどに成功した初めての女性音楽家。作品34 のトリオは、ジュール・デルサール(フランクのヴァイオリン・ソナタをチェロ版に編曲した人物)に献呈されました。3 楽章構成になっており、主題が作品を通して現れる循環形式で書かれています。抒情的なメロディ、第3 楽章フィナーレの力強い推進力は圧倒的。トリオ・ショーソンの3 人ののびやかな演奏が作品の魅力を120%引き出しています。
 ドビュッシーが作曲した唯一のピアノ三重奏曲は、4 楽章で書かれており、魅惑的な旋律はマスネ、フランクやフォーレを、スケルツォ楽章でのピッツィカートはドリーブのバレエ音楽を思い起こさせます。たった3 人の手から紡ぎだされているとは信じられないような流麗で熱いエネルギーに満ちた演奏は圧倒的です。
 1846 年生まれのルネ・ルノルマンは現在ではほとんど知られていない存在の作曲家ですが、室内楽協会や、「ザ・リート・イン・エヴリ・カントリー」といった協会を立ち上げ、フランス歌曲を世界に広め、また逆にドイツ・リートなどをフランスに広めるべく尽力した人物でありました。劇作家アンリ=ルネ・ルノルマン(1882-1951)の父親でもあります。ト長調の三重奏曲は1893 年にドイツで出版された作品。雄大な第1 楽章に始まり、第2 楽章の恍惚としたアンダンテ、そして第3 楽章は活き活きとしたギャロップ風楽章。フィナーレは迸るエネルギーに満ちた楽章。
 勢いのあるのびやかな音楽性で、優れた作品を世に再認識してもらいたいという気概に満ちた力演です!


MIR 168
\2600→\2390
モディリアーニ弦楽四重奏団
 「INTUITION〜直感」
 アリアーガ(1806-1826):弦楽四重奏曲第3番 変ホ長調
 W.A.モーツァルト:弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調 KV 159
 シューベルト:弦楽四重奏曲第4 番 ハ長調 D46
モディリアーニ弦楽四重奏団
モディリアーニ弦楽四重奏団による高貴なるシューベルト、モーツァルト、アリアーガ!

録音:2011 年9 月/サル・コロンヌ(パリ)

 端正な音色と勢いのある音楽性で評価のあるモディリアーニ弦楽四重奏団の最新盤は、アリアーガ、モーツァルト、シューベルトという3 人の天才が、10 代に作曲した弦楽四重奏曲集。結成10 周年を目前に、若き天才作曲家の直感に満ちた瑞々しい作品を、実に鮮やかに響かせます。
 ——頻繁に演奏会・録音の機会に恵まれる「メインストリームのレパートリー」から外れてしまっていて、聴衆が聴く機会に恵まれない優れた作品というものが存在します。結成10 周年を目前にして、私たちは、3 人の10 代の作曲家たちのハートとイマジネーションから生まれたこれらの素晴しい3 つの宝石のような作品を、聴き手の皆さまと分かち合いたいという強い思いに駆られ、このCD を録音しました。クヮルテットというジャンルを開拓する喜びにあふれた若きモーツァルトの作品。親しい人々の前で演奏するために、たった数日でこの作品を書き上げたシューベルトの才能に溢れた作品。病に冒され彗星のように現れ消えていった偉大な才能アリアーガの作品。もちろん歴史を見ればこの3 人の作曲家はあまりも偉大な存在ですが、3 人がこの作品を書いた時点で既に持っていた卓越した「直感(intuition)」に触れ、純粋にその直感に従いながらこれらの作品に取り組むというなんとも素晴しい瞬間に満ちたレコーディングでした。
 ———(モディリアーニ弦楽四重奏団のコメント(ライナーノーツより)抄訳)

NAIVE


L'Olimpiade: The Opera
V 5295
(2CD)
\4800→\4390
快挙!
 16 人の作曲家による
   メタスタージオ台本のオペラ「オリンピーアデ」
ロミーナ・バッソ(Ms メガークレ)
フランチスカ・ゴットヴァルト(Ms リチーダ)
カリーナ・ゴヴァン(S アルジェーネ)
ニコラス・ファン(T クリステーネ)
ルース・ロジク(S アリステア)
ニコラス・スパノス(CT アミンタ)
マルケロス・クリシコス(指)
ヴェニス・バロック・オーケストラ
録音:2011 年8 月、モンドヴィ/DDD、2h 03m

 18 世紀のイタリアオペラで最も広い影響力を持っていたのは、作曲家ではなくて台本作家でした。ローマ生まれのピエトロ・メタスタージオ(1698− 1782)は、1730 年夏にウィーンの宮廷詩人になると、優れたオペラ台本を多数執筆、多くの作曲家がメタスタージオの台本に曲をつけました。たとえばモーツァルトが1791 年に発表した「ティートの慈悲」もメタスタージオの台本を基にしていますが、このオリジナルは1734 年のカルダーラのオペラで、その間に40 人近い作曲家が音楽を付けているといいます。
 そのメタスタージオの台本の中でも特に人気が高かった一つが「オリンピーアデ」。1733 年のカルダーラのオペラから60 人以上の作曲家によってオペラ化されたといいます。最も有名なものはヴィヴァルディで、naive からアレッサンドリーニが指揮したCD があります(OP 30316)。またペルゴレージとガルッピの同名作も既に復活しています。
 今回のCD は、メタスタージオの台本に曲をつけた

 レオナルド・レーオ、
 ヨハン・アドルフ・ハッセ、
 バルダッサーレ・ガルッピ、
 ジュゼッペ・サルティ、
 ヨゼフ・ミスリヴェチェク、
 ジョヴァンニ・パイジエッロ、
 ダヴィデ・ペレス、
 アントーニオ・ヴィヴァルディ、
 フロリアン・レオポルト・ガスマン、
 アントーニオ・カルダーラ、
 トンマーゾ・トラエッタ、
 ニッコロ・ヨンメッリ、
 ルイージ・ケルビーニ、
 ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ、
 ニッコロ・ピッチンニ、
 ドメニコ・チマローザ

 のオペラから曲を選んで一本にまとめたもの。
 当然曲ごとに個性は異なるものの、同じ台本を下地にしていることで意外に連なりで聞くことができます。一方、レチタティーヴォが含まれていませんので、18 世紀半ばから末にかけてのイタリアオペラの曲集としても楽しめます。
 もちろんnaive のバロック録音ですから、優秀な歌手が集められています。カリーナ・ゴヴァン、店主期待のロミーナ・バッソ、ルース・ロジクなど近年バロックオペラ好きなら御存知の名歌手に加え、ドイツのメッゾ、フランチスカ・ゴットヴァルト、ギリシャのカウンターテノール、ニコラス・スパノスら、いずれも高水準。ヴィヴァルディで有名なヴェニス・バロック・オーケストラを指揮するのは、ギリシャ生まれの若いチェンバリスト、マルケロス・クリシコス。颯爽と引き締まった音楽作りで快適に聞かせてくれます。

※ olimpiade は「オリンピアーデ」というカナ表記が多く見られますが、正しくは「オリンピーアデ」です。

簡単なあらすじ:
古代ギリシャのシキオン。当地の支配者クリステネはオリンピックの試合を催し、その優勝者に褒美として娘アリステアとの結婚を認めることにしている。
アステリアはアテネ人メガークレと相思相愛の仲だったが、クリステネは二人の仲を認めなかった。一方、クレタでメガークレを暴漢から救ったリチーダは、メガークレに自分の名で試合に出場してほしいと頼み、優勝の褒美が恋人とは思ってもいなかったメガークレはこれに応じる。リチーダはクレタの王女アルジェーネという婚約者がいたのだが、彼女の父王に結婚を反対されてしまい、結果アルジェーネは行方不明になってしまった。実はアルジェーネは羊飼いの娘リコーリと偽り、やはりシキオンにやって来る。リチーダとして優勝したメガークレは、絶望してアステリアに真実を告げる。事が発覚しリチーダは捕らえられる。アリステアとメガークレはそれぞれ自殺を図るが失敗。リチーダを助けるため、正体を明かしたアルジェーネがリチーダからの贈り物をクリステネ示すと、リチーダは幼い頃に捨てられたクリステネの息子と判明。クリステネは全てを許し、リチーダとアルジェーネ、そしてメガークレとアリステアが結ばれる。

NAIVE



OP 30533
\2500→\2390
リッカルド・ミナージ(Vn &指)
 ヴィヴァルディ:
  ヴァイオリン協奏曲集vol.4「 L’imperatore〜皇帝」

  (1)ト短調RV 331 
  (2)ハ長調 RV 171 
  (3)ヴァイオリン協奏曲集「ラ・チェトラ」〜
   第12番 ロ短調 RV 391 op.9-12 
  (4)ホ長調「恋人」 RV 271 
  (5)ト短調 RV 327 
  (6)ホ長調 RV 263a 
  (7)ハ長調 RV 181
   (第3楽章は「ラ・チェトラ」第1番 RV 181aを使用)
リッカルド・ミナージ(Vn &指)
イル・ポモ・ドーロ
ヴィヴァルディ・エディション・最新盤。神聖ローマ皇帝のために書かれたヴァイオリン協奏曲集、ヴィヴァルディが腕によりをかけた華麗な作品群!リッカルド・ミナージの卓越した技量にも注目!

録音:2011 年10 月、ロニーゴ(イタリア)

 ヴィヴァルディ・ディション第46 弾の登場。エディションの中でも人気のヴァイオリン協奏曲集第4 弾です。
 今回のタイトルは「皇帝」ということで、音楽をこよなく愛したことでも知られるカール6 世(神聖ローマ皇帝)のために作曲された(献呈・あるいは御前演奏があった)ヴァイオリン協奏曲がセレクトされています(手稿譜はトリノの国立図書館所蔵)。ヴィヴァルディ自身が素晴しいヴァイオリニストだったことを再認識させる華やかなパッセージ、豊かな表現、ヴィルトゥオーゾ性、そして創造性に満ちた力作ぞろいです。
 1978 年生まれのリッカルド・(マサヒデ・)ミナージは、イタリアのバロック・ヴァイオリン界を牽引する存在で、指揮者としても活躍しています。コンセール・デ・ナシォンやアッカデミア・ビザンチーナ、イル・ジャルディーノ・アルモニコなどで活躍、ジュリアード音楽院で演奏習慣に関しての講義も行っている、若くして実力と見識を兼ね備えた注目の音楽家です。
 イル・ポモ・ドーロは、古楽の優れた団体で活躍する奏者たちによって結成された新進気鋭のアンサンブル団体。この団体名は、アントニオ・チェスティ作曲のオペラ「イル・ポモ・ドーロ」からとられています。このオペラは、1666 年にウィーンで執り行われたオーストリア皇帝のレオポルト1 世と、スペインのマルガリータ・テレサとの結婚式を題材にしており、最後の祝宴の場面では300 頭の馬が動員され、73000 発の花火、50 人の役名をもった歌手、そして10 時間におよぶ演奏時間など、信じがたいほどに豪華で美しい作品といいます。リッカルド・ミナージのしたたる美音で聴く華やかなソロと、時にアグレッシブ、時にエレガントと変幻自在のアンサンブルで聴くヴァイオリン協奏曲集、見事な出来栄えです!


OP 30534
\2500→\2390

フェデリコ・マリア・サルデッリ(指揮)
 モード・アンティコ
  ヴィヴァルディ:「新発見」Vol.2

 (1)協奏曲ニ短調「偉大なるムガール人」 RV 431a
  (フルウト・トラヴェルソ、弦と通奏低音のための)
 (2)アリア RV 721.II.10
  「Son nel mar d’aspri tormenti むごい苦悩の海の上で」
   (L’Inganno trionfante in amore)
 (3)アリア RV.721 II.2
  「S’Odoquell Rio Che mormora 小川のささやきを聞いたなら」
 (4)協奏曲イ長調 RV 817
  (ソロ・ヴァイオリン、弦と通奏低音のための)
 (5)アリア RV 721.I.8
  「Palpita il core, e freme 私の心は高鳴り震え」
 (6)アリア RV 721.II.13
  「Langue il fior su l’arsa sponda 乾いた岸辺で花は萎れる」
 (7)ソナタニ長調 RV 816(ヴァイオリンと通奏低音のための)
 (8)アリア RV 722.I.1
  「Vaghe luci, luci belle 美しい目よ、愛らしい目よ」
 (9)ソナタハ長調 RV 815(ヴァイオリンと通奏低音のための)

フェデリコ・マリア・サルデッリ(指揮)
モード・アンティコ
アン・ハレンベルク(S)
アレクシス・コセンコ
 (フルウト・トラヴェルソ)
アントン・シュテック(Vn)

ヨーロッパに散逸していた楽譜、新たに発見されたヴィヴァルディ第2 弾!!

録音:2011 年11 月、テアトロ・デッラ・ペルゴラ(フィレンツェ)

 ヴィヴァルディ作品の「新発見」シリーズ第2 弾。
 第1 弾(OP.30480) は2000 〜 2007 年にかけてヨーロッパで新たに発見された作品が収録されましたが、今回はその後に発見された作品を収録。存在するはずなのに誰も目にしたことのなかった楽譜や、新たにヴィヴァルディの真正の作と認められたものなど、今回も宝箱のような力作です!
 楽譜が散逸して伝えられてきたオペラ「L’ Inganno trionfante in amore」から、新たに発見されたアリア2 つは、ベルギーのアンギャンの地で発掘。
 イタリアのオペラ団が、ベルギーに遠征演奏旅行に出かけた際、これらの楽譜も持ちだしてそのままベルギーの地に眠ることになったのではと考えられます。
 伴奏パートの楽譜が完全なかたちでは残っていませんでしたが(ファーストヴァイオリン譜が消失、など)、ヴィヴァルディの音楽が身体の隅々にまで叩き込まれているサルデッリが、まるでヴィヴァルディがすべてを書いたとしか思えないほどに見事に再構築した版による演奏です。
 RV 817 として世界初録音された素晴しくヴィルトゥオジティが発揮されるヴァイオリン協奏曲は、ドイツ・ドレスデンで眠っていたもの。以前、音楽研究家のフェヒナーが、ヴィヴァルディがその弟子ピゼンテルのために書いた協奏曲の様式の典型例だと指摘していたものの、偽作RV Anh.86 として伝えられていた作品が、このたび真正にヴィヴァルディの作品であることが認められたのです。サルデッリが実に溌剌とした魅力を存分に引き出しています。
音楽的にも、歴史的にも、極めて貴重なプロジェクトに臨んでいるという自負も感じられる、力のこもった1枚です!



旧譜/第1弾
OP 30480
\2500→¥2290
ヴィヴァルディ:「新発見」
 アリア「Se lento ancora il fulmineまだ光が遅いなら」
 協奏曲ト短調RV478a(2つのヴァイオリン、チェロ、弦と通奏低音のための)
 ソナタ ト短調RV806(フラウト・ドリットと通奏低音のための)
 モテット「Vos invito私はあなたを喚ぶ」(アルト、弦と通奏低音のための)
 ソナタ ニ長調RV798(ヴァイオリン、通奏低音のための)
 協奏曲 ト短調(オーボエ、チェロ、弦と通奏低音のための)
 アリアRV749.32
  「Se fide quanto belle星よ、おまえたちが美しいのと同じくらいに誠実ならば」
 ソナタ ニ長調RV810
モード・アンティコ、
フェデリコ・マリア・サルデッリ(指)
ロミーナ・バッソ(Ms)
パオロ・パッラストリ(Ob)
エンリコ・カサッツァ(Vn)
ベッティーナ・ホフマン(Vc)
 ヴィヴァルディ「新発見」作品集第1弾。
 この1曲目がすごい。
 ひょっとしたらサルデッリはこのアリアを見つけてこのアルバムの制作を思いついたんじゃないかと思うくらいすごい。残りの曲は聴かなくてもいいからこの曲だけでも聴いて、と言いたくなるくらいすごい。当時の超人カウンター・テナーが歌ったであろう超英雄的なアリア。すでに楽譜は散逸してしまっているオペラ「アルジッポ」の1曲。そりゃあもうコロラトゥーラなんてあまっちょろいもんじゃない。超人的、というより怪人的なすさまじい歌唱で聴いているあなたの脳天を直撃する。歌によって斬首されることがあるとしたらこういう曲。聴くだけで鮮血がほとばしるようなそんな歌。当時のオペラ劇場なんて所詮謀議の巣か愛の巣だったに違いないが、おそらくこのアリアが始まる前には観客全員客席に戻ってステージを食い入るように眺めていたはず。だからこそヴィヴァルディは超人気作曲家だった。
 モーツァルトも腰を抜かすようなこんなとんでもないアリアを書いたヴィヴァルディ・・・絶対に普通の男じゃなかったはず。
 それにしてもロミーナ・バッソって・・・すごい。
 録音:2008年5月



NAIVE



OP 30535
\2500→\2290
レストラヴァガンテによる清爽なヴィヴァルディ室内ソナタ集
 ヴィヴァルディ:室内ソナタ集 op.1
 (1)第12番 ニ短調「ラ・フォリア」RV63
 (2)第9番 イ長調 RV75 (3)第1番 ト短調 RV73
 (4)第11番 ロ短調 RV79 (5)第8番 ニ短調 RV64
 (6)第4番 ホ長調 RV66 (7)第3番 ハ長調 RV61
 (8)第7番 変ホ長調 RV65 (9)第10番 変ロ長調 RV78
レストラヴァガンテ
 (ステファノ・モンタナーリ(Vn)、
  ステファノ・ロッシ(Vn)、
  フランチェスコ・ガッリジョーニ(Vc)、
  マウリツィオ・サレルノ(Cemb))
フランコ・パヴァン(テオルボ)
ピエトロ・パスキーニ(Org.)
ヴィヴァルディ・エディション待望の新譜!

録音:2010 年11 月、ジャルディーノ・スタジオ(イタリア)

 naive の人気シリーズ、ヴィヴァルディ・エディション待望の新譜!このシリーズからは既に40 タイトル以上のCD がリリースされておりますが、室内協奏曲ジャンルとしてはラストレの協奏曲&カンタータ集(OP 30381)に続いて本CD が5 枚目となります。
 今回収録されているのはヴィヴァルディの室内ソナタ集op.1。全12 曲から8 曲を抜粋、収録されています。心地よい舞曲のリズムに乗せて、ヴィヴァルディならではの清廉かつ優美な音楽を堪能できます。
 演奏を担当するのはイタリア古楽界を代表する名手達からなるレストラヴァガンテ。透明感ある音色と活気あふれる清々しい演奏で高い評価を得ている古楽器演奏団体です。1st ヴァイオリンを担当するのはバロック・ヴァイオリン界を代表する名手ステファノ・モンタナーリ!近年は指揮者としても注目を集めるモンタナーリですが、本CD では持ち味の艶のある音色と溌溂とした発音で魅せてくれます。モンタナーリがコンサートマスターを務めるアカデミア・ビザンティーナで活躍するヴァイオリニスト、ロッシとの息の合った掛け合いは圧巻。繊細かつ大胆、優美かつ快活な魅力あふれるアンサンブルを堪能できます!

NAIVE



OP 30532
\2500→\2290
サンドリーヌ・ピオー最新盤、ソプラノの魅力がつまったバロック・アリア集!
愛の勝利
 グレトリ:
  「私を束縛していた鎖を、私は断ち切った」〜
   『嫉妬深い恋人』第2幕第1場より
 リュリ:
  「ついに私は恐怖を追い払った」〜
   『アティスとガラテア』第3幕第8場より
 ラモー:「キューピッドは平和の神!」〜『アナクレオン』第5場より
 カンプラ:「希望はねじまげられた」〜『イドメネ』第4幕第1場より
 ルベル/フランクール:
  序曲、「用意はととのった」〜『スカンデルベルグ』第3幕第1場より
 シャルパンティエ:
  「これほどつらい苦悩を受けた人が他にいるだろうか?」〜
   『ダヴィドとヨナタン』第4幕第3場より
 ラモー:
  「私は飛んでゆく、愛よ、お前が呼ぶところに」〜
   『レ・パラダン』第2幕第9場より
 ファヴァール:
  「かわいそうなニース!」〜『ボヘミア娘』第2幕第7場より
 サッキーニ:
  「勝利の女神がほほえみますように」〜『ルノー』第3幕第10場より
 ラモー:
  「私が慕うあの方と一緒になれますように」〜
   『優雅なインドの国々』第2幕第2場より
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)
レ・パラダン、
ジェローム・コレア(指揮)
録音:2011 年10 月、ロワイヨーモン修道院(フランス)

吉田秀和氏が絶賛するソプラノ、サンドリーヌ・ピオー。鈴を転がすような軽やかさと、熟成された深みをあわせもつ魅力の声の持ち主の最新盤は、「愛の勝利」と題されたアリア集。ナイーブで録音を始めてちょうど10 年、10 枚目のソロ・アルバムにあたります。ラモーやリュリなどのフランス・バロックものは、ピオーにとって特別な存在。
——「17-18 世紀のフランス音楽は、私の生活を変えました。もともとハープ奏者として活動していた私は、まさか歌手としての道を歩むことになろうとは想像もしていませんでした。果てしなく肥沃な音楽という大地での様々な出会いが、想像力と厳格さがものをいうバロック音楽の世界へと私を導いたのです。バロック音楽との出会いは、あらゆる音楽に対するアプローチの仕方に影響を与えています。」(ピオーの言葉/ブックレットより)——
 「勝利」とタイトルにあるように、実に輝かしくも力強いアリアから、しっとりと愛を歌うアリアまで多彩なプログラムで、ピオーの魅力が炸裂です。ピオーの素晴しい演奏をささえるアンサンブルはレ・パラダン。「レ・パラダン」といえば、ラモーによる傑作を思い浮かべますが、この名前を冠したアンサンブルも、フレンチ・バロックの精神(ファンタジーやイマジネーション)を大切にしようという意思のもと、2001 年に指揮者のコレアによって設立されました。
ピオーとは設立当初からしばしば共演しているだけあって、ピオーが歌う歌詞の内容の機微をとらえ、表情の微妙な変化にも敏感に反応。オペラの情景が鮮やかに眼前に浮かぶような演奏です。

V 5290
特別価格
\1800→\1690
アクサンチュス・ベスト20
 祝!結成20周年、エキルベイ&アクサンチュス室内合唱団ベスト盤!
  18 枚にも及ぶ過去のCD から珠玉の20 曲を選曲

 フォーレ:レクイエムOp.48(1896年版)より
 バーバー:「アニュス・デイ」
  〔弦楽のためのアダージョOp11を作曲者本人が編曲〕ほか
ロランス・エキルベイ(指揮)
アクサンチュス室内合唱団、ほか
選び抜かれた珠玉の名演20 曲を特別価格でお届け

ロランス・エキルベイ率いるアクサンチュス室内合唱団が、これまで発売したCD から珠玉の名演の数々を抜粋したベスト盤をnaive レーベルから特別価格でリリースします!1992 年に設立され、柔らかい歌声と抜群の歌唱力で今やフランスを代表する合唱団と名高いアクサンチュス室内合唱団。naiveレーベルでの活動も長く、2000 年より10 年以上にわたって様々な名盤を発信してきました。今回は18 枚にも及ぶ過去のCD から珠玉の20 曲を選曲。
エキルベイ&アクセンチュス室内合唱団の名を一躍有名にした「トランスクリプション集」(V 4947)や、癒しの歌声で高い評価を集めたブラームスの「ドイツ・レクイエム」(V 4956)など、これまで話題を集めてきた名演の数々を一つに集約した豪華内容となっています。ブックレット末には抜粋元のCDリストもあり、気に入ったCD を探すことも可能。アクサンチュスの変わらぬ美声と、幅広いレパートリーに圧倒されるおすすめ盤です!

NAIVE



V 5294
(2CD)
特別価格
¥2800→\2490
世界的女性歌手たちによる珠玉のアリア集
 ★過去にリリースされた名演の数々を一挙再収録!
 ★ピオー、ミンガルドら世界的女性歌手たちによる珠玉のアリア集をお買い得価格で!
[CD1]
 (1)ペルゴレージ:「スターバト・マーテル」より二重唱「悲しみに沈める聖母は涙にむせびて」/
  ジェンマ・ベルタニョッリ(S)、サラ・ミンガルド(A)、リナルド・アレッサンドリーニ(指)、
  コンチェルト・イタリアーノ
 (2)ヴィヴァルディ:モテット「正しい怒りの激しさに」RV626/
  サンドリーヌ・ピオー(S)、オッターヴィオ・ダントーネ(指)、アカデミア・ビザンチーナ
 (3)モンテヴェルディ:ニンフの嘆きより/
  ロッサーナ・ベルティーニ、リナルド・アレッサンドリーニ(指)、コンチェルト・イタリアーノ 
 (4)ヘンデル:聖セシリアの祝日のための頌歌より「優しい横笛」/
  ルーシー・クロウ(S)、フロリアン・クザン(Fl)、マルク・ミンコフスキ(指)、
  レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル v5279
 (5)ヴィヴァルディ:アリア「春風がささやき」/
  サンドリーヌ・ピオー(S)、アン・ハレンベリ(Ms)、フェデリーコ・マリア・サルデッリ(指)、
  モード・アンティクオ
 (6)ヴィヴァルディ:オラトリオ「勝利のユディータ」R644より/
  マグダレーナ・コジェナー(ユディータ;S)、アレッサンドロ・デ・マルキ(指)、
  アカデミア・モンティス・レガリス
 (7)ヘンデル:オラトリオ「時と悟りの勝利」より/
  デボラ・ヨーク(S)、リナルド・アレッサンドリーニ(指)、コンチェルト・イタリアーノ 
 (8)ヘンデル:オラトリオ「時と悟りの勝利」より/
  サラ・ミンガルド(S)、リナルド・アレッサンドリーニ(指)、コンチェルト・イタリアーノ 
 (9)バッハ(メンデルスゾーン編曲):マタイ受難曲(1841 年、ライプツィヒ)より/
  アンゲラ・カジミェルチェク(S)、シュペリング(指)、ノイエ・オルケスター、コルス・ムジクス
 (10)ヘンデル:「ラダミスト」より二重唱/
  サンドリーヌ・ピオー(S)、サラ・ミンガルド(Ms)、リナルド・アレッサンドリーニ(指)、
  コンチェルト・イタリアーノ 
 (11)ヴィヴァルディ:ヴィヴァルディ:オペラ「試練の中の真実」R 739より/
  ナタリー・シュトゥッツマン(C-A;ダミラ)、ジャン=クリストフ・スピノージ(指)、
  アンサンブル・マテウス
[CD2]
 (1)ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」より/
  サンドリーヌ・ピオー(S)、クリストフ・ルセ(指)、レ・タラン・リリク
 (2)ヴィヴァルディ:「怒れるオルランド」より/
  マリー=ニコル・ルミュー(Ms、オルランド)、ジャン=クリストフ・スピノージ(指)、
  アンサンブル・マテウス 
 (3)ヴィヴァルディ:スターバト・マーテルRV.621より/
  マリー=ニコル・ルミュー(アルト)、ジャン=クリストフ・スピノージ(指)、
  アンサンブル・マテウス
 (4)ポルポラ:「ポリフェーモ」−偉大なジュピターよ/ヴェロニカ・カンジェミ(S)、
  ウナ・ステッラ・アンサンブル 
 (5)ヴィヴァルディ:ヴィヴァルディ:オリンピアーデRV 725より/
  サラ・ミンガルド(A、クレタ王子リチダ)、リナルド・アレッサンドリーニ(指)、
  コンチェルト・イタリアーノ
 (6)ヴィヴァルディ:「狂気を装ったオルランド」RV.727より/
  ソニア・プリナ(C-A)、アレッサンドロ・デ・マルキ(指)、
  アカデミア・モンティス・レガリス
 (7)ストロッツィ:「嘆き」/
  アンナ・カテリーナ・アントナッツィ(S)、フェデリーコ・マリア・サルデッリ(指)、
  モード・アンティクオ
 (8)ストロッツィ:アリエッタ「私の想い」/
  ロベルタ・インヴェルニッツィ(S) ビッザルリエ・アルモニケ
 (9)パーセル:「『徳』らに命じよ」/パトリシア・プティボン(S) 、アンサンブル・アマリリス
 (10)ヘンデル:「テオドーラ」より/
  カリーナ・ゴヴァン(S)、マリー=ニコル・ルミュー(A)、アラン・カーティス(指)、
  イル・コンプレッソ・バロッコ
 (11)ヴィヴァルディ:「離宮のオットーネ」より/
  ユリア・レージネヴァ(Ms カイオ)、ジョヴァンニ・アントニーニ(指)、
  イル・ジャルディーノ・アルモニコ 
 (12)J.S. バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV 232(10 人の独唱者版)/
  ナタリー・シュトゥッツマン(A)、マルク・ミンコフスキ(指)、
  レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル
 naive レーベルが、女性歌手たちによる珠玉のバロック・アリアをまとめたアルバムをお買い得価格でリリース!
 バロック・ヴォイス・シリーズを始め、これまでリリースされた約20 枚(うち1 枚は既に廃盤)にも及ぶCD から、女性歌手が歌う歌曲のみが集められています。
 まず目を引くのは豪華なアーティスト陣!サンドリーヌ・ピオー、サラ・ミンガルド、マリー・ニコル・ルミューらをはじめ、収録されているのは古楽声楽界の第一線で活躍するソリストばかり。彼女達の歌声の素晴らしさはもはや語るまでもないでしょう。卓越した歌唱力と美しい歌声がいかんなく発揮された名演をたっぷりと堪能できます!
 歌手達だけでなく、ミンコフスキ率いるレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル、アレッサンドリーニ指揮コンチェルト・イタリアーノ、アンサンブル・アマリリスなど伴奏陣の豪華さにも注目されます!
 2 枚目の8 曲目に収録されたインヴェルニッツィのアリエッタ(OP 30341)はすでに廃盤となっており、現在では入手困難。内容、価格共々ファンの方にとってはたまらないアルバムといえましょう!
 バロック・オペラの傑作からの抜粋も多いので、バロック声楽作品をこれから聴いてみようと思っている方にもおすすめです。リブレット末には抜粋元のCD のリストが載っているので、お気に入りの1 枚を探すこともできます!

NOVALIS



NOV150 197
\2300→\2090
メラータ・シュヴァイツによるモーツァルト作品集
モーツァルト:
 交響曲第35番ニ長調「ハフナー」K.385
 ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218※
 コントルダンス
  [ハ長調K.535/ニ長調「雷雨」K.534/
   ト長調「いじわるな娘たち」K.610/
   ニ長調K.603/変ロ長調K.603/

   「英雄コーブルクの勝利」ハ長調K.587]
ハワード・グリフィス(指揮)
カメラータ・シュヴァイツ
アリッサ・マルグリス
 (Vn,[使用楽器:1754年ガダニーニ制作])※
あのイヴリー・ギトリスも激賞!麗しきアリッサ・マルグリス演奏のVn協奏曲を含むスイス、注目のカメラータ・シュヴァイツによるモーツァルト作品集

録音:2011 年7 月11-13 日、ノイミュンスター教会/DDD

 注目のオケ、カメラータ・シュヴァイツと2008 年より当団と共演を重ねているイギリス生まれのハワード・グリフィスによるモーツァルト作品集。
 カメラータ・シュヴァイツは1999 年に創設されたスイスのオーケストラで、スイスの若手のメンバーで構成されています。実力派揃いのこのオケはヨーロッパを中心に演奏活動をし、アシュケナージをはじめとした著名な演奏家との共演もおこなっております。若手らしい溌剌した演奏ばかりでなく、曲に合わせたそれぞれの音楽表現が抜群のオケで、このモーツァルトでもその素晴らしさがあらわれています。この録音では収録場所のノイミュンスター教会の残響を考え、弦楽器は効果的なノンヴィヴラートと絶妙な運弓で、そして管楽器の音量も非常によく考えられた非常に素晴らしい響きを作り出しております。
 ここに収録された交響曲第35 番「ハフナー」、コントルダンスは文字通りの名演です。
 そして、ヴァイオリン協奏曲第4 番にも注目!ソリストに迎えたのは、あのイヴリー・ギトリスも激賞する麗しきヴァイオリニスト、アリッサ・マルグリスです。非常に発音がよく美音を聴かせてくれます。カデンツァで聴かせてくれるソロの歌い方、そしてオケとの対話の仕方が実に素晴らしいです。今後ますますの活躍が期待されるヴァイオリニストです!


NOV150 196
\2300→\2090
新発見のモーツァルトのフルート作品か・・!?
(1)モーツァルト:
 ピアノ連弾ソナタ ヘ長調KV.497
  (イグナツ・プライエル編曲)
(2)モーツァルト:
 三重奏変ホ長調「ケーゲルシュタット」KV.498
  (イグナツ・プライエル編曲)
(3)ヨーゼフ・マルティン・クラウス:ウィンナー・フルート五重奏曲 Op.7
マティアス・ツィークラー(フルート)
カザル四重奏団
 【ダリア・ザッパ(Vn)、
  ラッヘル・ロジーナ・シュペート(Vn)(3)、
  マルクス・フレック(Va)、
  アンドレアス・フレック(Vc)】
 まるで新発見のモーツァルトのフルート作品のよう!イグナツ・プライエル編曲によるモーツァルトの作品、そして、「スウェーデンのモーツァルト」クラウスのフルート五重奏曲!

録音:(1)(3)2010 年6 月、(2)2011 年1 月、チューリッヒ・ラジオ・スタジオ/DDD

 名手マティアス・ツィークラーとカザル四重奏団による演奏でオーストリア出身のイグナツ・プライエル(1757-1831) 編曲によるモーツァルトの作品、そして「スウェーデンのモーツァルト」という異名を持つ、ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792) の作品を収録したアルバムの登場です。
 原曲が連弾ソナタのヘ長調KV.497 と、クラリネット、ヴィオラ、ピアノが原曲の「ケーゲルシュタット」をイグナツ・プライエルがフルート四重奏曲に編曲!モーツァルトのフルート四重奏曲第5、6 番!? とも思える実に素晴らしい編曲で、同曲の新たな一面を知ることができます。また、クラウスのフルート五重奏曲はクラウスの異名通り、モーツァルト節炸裂でまるで新発見のモーツァルトのフルート作品のような曲。クラウスは近年交響曲が人気となりましたが、この室内楽曲も見逃せない素晴らしい作品です。

OBSIDIAN


Grant The King A Long Life: English Anthems & Instrumental Music
OBSCD 708
\2400→\2190
フレットワーク〜イギリス古楽再発見シリーズ
 ウィールクス/その男凶暴につき

  ダヴィデの子にホザンナ、ダヴィデが聞きしとき、
  おお主よ、我らが王に長き命を、パヴァン
   ほか 全19曲
フレットワーク、
デイヴィッド・スキナー(指揮)
ケンブリッジ・シドニー・
 サセックス大学合唱団
スキナーによるイギリス古楽再発見シリーズ低音王フレットワーク再登場!

録音:2012 年

 アラミレの指揮者としても知られるデイヴィット・スキナーが、OBSIDIAN レーベルからルネサンス・バロック時代の歌曲、マドリガル曲をリリースするシリーズ待望の最新盤!トムキンズの作品集(OBSCD 702)でも高い評価を得た名門アンサンブル、フレットワークが再登場!
 今回収録されたトマス・ウィールクス(1576-1623)は、イギリスを代表する教会音楽作曲家の一人。ウィンチェスター・カレッジのオルガニストを務めた後、チチェスター主教座聖堂の聖歌隊で監督兼オルガン奏者として活躍しました。また、優れたマドリガル作品を多く生み出したことでも知られ、生涯を通して4 冊にも及ぶマドリガル集を出版、イギリスのマドリガル音楽に多大な貢献を残しました。大酒飲みで節度のない振る舞いが多く、何度も教会と揉めた逸話も残るウィールクス。とはいえ、音楽活動には真摯的で、亡くなる間際まで教会の音楽活動に身を投じていたといいます。
 今回はウィールクスの音楽の神髄とも言える宗教声楽作品だけでなく、器楽作品も収録!これだけウィールクスの作品に焦点を当てたアルバムは希少といえましょう。こうした希少なプログラムを、古楽界の低音王フレットワークと、スキナー率いるケンブリッジ・シドニー・サセックス大学合唱団が織りなす極上のアンサンブルで堪能できるのもうれしいところ。イギリス古楽の深い魅力をさらに掘り下げる名盤に仕上がっています!
 店主がこよなく愛する作曲家ウィールクス。ようやくその器楽作品も収録されたアルバムが出る。

ORFEO


Grieg: Piano Concerto
ORFEO 815121
\2600→\2390
注目のピアニスト、クルティシェフ、待望の協奏曲登場
 グリーグ:
  (1)ピアノ協奏曲イ短調Op.16
  (2)ノルウェー舞曲集Op.35
  (3)抒情組曲Op.54
ミロフラフ・クルティシェフ(Pf)
アイヴィン・グッルベルグ・イェンセン(指)
ハノーファー北ドイツ放送
 フィルハーモニー管弦楽団
驚くほどの色気に満ちたグリーグ
[ 録音:2009 年11 月、2010 年1 月] DDD、63’35”
 2007 年第13 回チャイコフスキー国際コンクール最高位受賞のミロフラフ・クルティシェフ、ついに協奏曲の登場です。クルティシェフはペテルブルグの出身ですが、いわゆるロシア・ピアニズムとは一線を画した芸風を持っています。もちろん技巧派ではありますが、むしろ美しいタッチと独特の色気あふれるフレージングが独特で、グリーグの協奏曲でも第1楽章の第2主題、第2楽章、第3楽章第2主題などは格別な味わいに富み、痺れるような美しさです。かくも不思議なニュアンスを醸せるピアニストは今日稀で、数ある同曲の名演のなか、これほど艶っぽい演奏は珍しいと申せましょう。とは言っても情緒に溺れた演奏ではなく、楷書風にきちんとしていて安心度も満点。ノルウェー出身の指揮者アイヴィン・グッルベルグ・イェンセンのサポートも絶妙。
 今後、グリーグの協奏曲を語る上で、避けて通れないアルバムの登場と申せましょう。

ORFEO


Dans la Nuit: Melodies for Clarinet
ORFEO 853121
\2600→\2390
美しすぎるクラリネット奏者ニコラ・ユルゲンセン
(1)フォーレ:夢のあとに
(2)プーランク:愛の小径
(3)アーン:
 クロリスに/五月/華やかな宴/泉/
 恋する乙女/夜に/いみじき時
(4)マスネ:タイスの瞑想曲
(5)サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
(6)ベルリオーズ:バラの精/知られざる島
(7)ボルヌ:カルメンによる華麗な幻想曲
ニコラ・ユルゲンセン(Cl)
マティアス・キルシュネライト(Pf)
これは注目! 美しすぎるクラリネット奏者ニコラ・ユルゲンセン。超オシャレなフランス作品集

[ 録音:2008 年12 月/レオンハルト=グレーザー・ザール(ジーゲン)]/DDD、57’55”

 ザビーネ・マイヤーの愛弟子にして、2001 年以来ケルン放送響の首席クラリネット奏者を務めるニコラ・ユルゲンセン。鮮やかな技巧と色気ある音色を聴かせてくれるうえ、女優のような美しすぎる容姿を持つ、まさに天からニ物を与えられた逸材です。曲目はニコラならではのオシャレなフランス作品。
 憂愁の叙情をじっくり歌うフォーレの「夢のあとに」、まるでシャンソンのような甘美さのプーランク、メロディの美しさと匂い立つような色気に満ちたアーン、ヴァイオリンの難技巧をクラリネットで完璧に再現したサン=サーンスまで陶酔のひとときを味わえます。
 ニコラのクラリネットは、甘くまろやか。指の正確さはもとより、タンギングも絶妙で大歌手なみの表情豊かな歌い回しに驚かされます。日本でも人気上昇間違いなしのクラリネットの女神降臨と申せましょう。


POLYMNIE



POL 550283
(2CD)
\4600→\4190
マーラー・ファン注目兼必携
 ピアノ四重奏曲(全4楽章版)
 交響曲第1番「巨人」(ピアノ独奏版・花の章付)
CD1
 (1)マーラー(リュール=ドルゴルキー補筆):ピアノ四重奏曲(全4楽章)
 (2)リュール=ドルゴルキー:ピアノ四重奏曲第1番 LWV121
 (3)同:コンツェルトシュトゥック LWV19
CD2
 マーラー(リュール=ドルゴルキー編ピアノ独奏版):
  交響曲第1番ニ長調「巨人」(花の章付き)
アンゲラン=フリードリヒ・リュール=ドルゴルキー(Pf)
アンサンブル・モンソロ
 【本田早美花、シルヴァン・ファヴル(Vn)、
  シルヴァン・デュラントル(Va)、
  セバスティアン・ヴァン・クイーク(Vc)】
[録音:2010 年10 月、2011 年4 月]DDD、57’44”、62’00”

 マーラーが1876 年に作曲した室内楽「ピアノ四重奏曲イ短調」は、残念ながら第1楽章しか残されていません。スケルツォ楽章は残された24 小節のスケッチをもとにシュニトケが1988 年に完成させましたが、シュニトケの要素が強すぎるため、マーラーの作品とはみなされていません。
 しかし、ついに全4 楽章約28 分の完全版が出現しました。補筆者リュール=ドルゴルキーも基本的には想像による作曲を行っていますが、独自の研究に基づき興味津々。彼自身の説明は以下の通り。

 スケルツォの第2楽章は、マーラー自身によって完全に記譜された最初のページのうち、ヴィオラでは弾きにくく鳴りも悪い16 分音符とオスティナート音型をピアノに移しました。半音階的な展開部とカデンツァの後、印象的な主題復帰もマーラーの精神に則り、第1楽章の和声を遵守しています。その第1楽章や交響曲第5番第2楽章のコラールの引用、交響曲第1 番第2楽章トリオのホルンの音響模倣など興味津々。さらに中間部トリオには歌曲集「亡き子をしのぶ歌」第4曲を流用、完全にマーラーの音世界を作りあげています。
 第3楽章「ゆっくりと感じながら」は1876 年作とされる「交響前奏曲」のピアノ譜に記されていた3つの未知作品スケッチに源を求め、それに基づき再構築されています。リュール=ドルゴルキーは交響曲第1番の第3楽章ばりとみなしていますが、主題といいリズムといい、マーラーというよりブルックナーを想わせます。
 第4楽章ロンドは、アルマ・マーラーの死後世に出た、既存のどの作品にもあてはまらない2つの主題スケッチに基づいています。それらは1920 年代にアルバン・ベルクが調査し、マーラー最晩年のものとしています。ひとつはト長調のプレストで、マーラーはヘ長調に移すよう指示していますが、リュール=ドルゴルキーはイ長調にして用いました。そして交響曲第1番の第2楽章を想わせる終結に至ります。彼はこの復元を18 歳の1994 年、パリ音楽院の学生時代に着手し、1998 年に完成させましたが、ようやくここで日の目をみることができました。

 9 歳からピアノを学び始めたリュール=ドルゴルキーは、近所のクラシック好きの医師の蔵書スコアを見せてもらい、すっかりマーラーの交響曲第1番「巨人」に魅せられ、14 歳の1990 年、編曲に挑みました。もともとピアノ的でないこの曲のため、彼はペダルの新しい活用法を開発して応用しています。マーラーの「巨人」には岡城千歳によるピアノ編曲もありますが、こちらは「花の章」付きというのがさらに嬉しく、またチャーミング極まりない調べに酔わされます。
 編曲者自身のピアノ演奏も強靭な熱演で、約62 分、聴き手を金縛り状態にしてしまいます。
 アンサンブル・モンソロは日本のヴァイオリニスト、本田早美花を中心としたパリ音楽院出身のメンバーによる2005 年結成のアンサンブル。通常はコントラバスも含む五重奏団で、2007 年ノルマンディのフォーラム・ミュジカル優勝をはじめ、ヨーロッパのコンクールで入賞する実力派です。

PRAGA DIGITALS



PRDDSD 250276
(SACD HYBRID)
\2800→\2590
プラジャークSQ のメンバーと仲間たち
 シェーンベルク:
  (1)月に憑かれたピエロ Op.21
  (2)組曲Op.29
アルダ・カイエッロ(シュプレヒシュテンメ)
プラジャークSQ
ヤロミール・クレパーチ(Pf)
ヴァーツラフ・クント(Fl)
ミラン・ポラーク、
カレル・ドーナル、ヴィト・スピルカ(Cl)
パヴェル・ヒューラ(指)
今でも十分過激。シェーンベルクの異常な世界

2011 年9 月、2012 年2 月/マルチヌー・ホール(プラハ)/67’32”

 SACD ハイブリッド盤。シェーンベルクの十二音技法による過激な作品2篇を、プラジャークSQ のメンバーと仲間たちが合奏。「月に憑かれたピエロ」のシュプレヒシュテンメはイタリアのソプラノ・リリコのアルダ・カイエッロが熱演。現代作曲家のオペラや声楽曲に抜群の巧さで、今やひっぱりだこの実力派。現代の古典というべき同作品では貫禄さえ感じられる存在感示しています。カップリングは1925 年作の珍しい室内楽の組曲。弦楽三重奏、3本のクラリネットとピアノという不思議な楽器編成で、非常に実験的。第3楽章はジルヒャー編曲のドイツ民謡「ターラウのエンヒェン」による猟奇的変奏曲。

PRAGA DIGITALS


PRDDSD 250293
(SACD HYBRID)
\2800
注目のチェロ奏者フィンドレイの変奏曲集
(1)ベートーヴェン:
 モーツァルトの「魔笛」の「恋を知る男たちは」による変奏曲WoO.46
(2)同:モーツァルトの「魔笛」の「娘か女か」による変奏曲Op.66
(3)イジー・ゲムロト:
 ルートヴィヒの挨拶(ベートーヴェンの主題による変奏曲)(2009)
(4)同:ドヴォルザークの主題による変奏曲(2011)
(5)マルティヌー:スロヴァキア民謡による変奏曲
(6)同:ロッシーニの主題による変奏曲
ジェレミー・フィンドレイ(Vc)
ペール・ルンドベリ(Pf)
[2011 年8、10 月/聖ヴァヴィジェニネツ教会(プラハ)] DDD、64’57”
 SACD ハイブリッド盤。
 チェロとピアノのための古今の変奏曲を集めたアルバム。タイトルはRococo Cello Variations ですが、チャイコフスキーの同名作品は収録されていません。現代チェコの作曲家イジー・ゲムロト(1957-) の「ルートヴィヒの挨拶」はベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第1番」のロンド主題に基づく変奏曲。ジャズ風の変奏があるのも今風。「ドヴォルザークの主題による変奏曲」はドヴォルザークの「チェロ協奏曲イ長調」の主題に基づくもので、ドヴォルザークの作風模倣が興味津々。ジェレミー・フィンドレイはトロント出身で、かのノリントンも絶賛する若手。世界中でひっぱりだこの、今後人気者となりそうな逸材です。

PRAGA DIGITALS



PRDDSD 250291
(SACD HYBRID)
\2800→\2590
結成40周年の名門プラジャーク四重奏団によるハイドン!
 ハイドン:
  弦楽四重奏曲「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」op.51
プラジャーク四重奏団
SACD高音質で堪能する「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」

 2012年に結成40周年を迎えた名門プラジャーク四重奏団による、ハイドンの傑作「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」。
 結成以来この楽曲に対して熟慮を重ねてきたというプラジャーク四重奏団、満を持してのリリースとなります!もともとはスペインの町カディスの教会から依頼を受けて作曲された管弦楽曲。序章、福音書に書かれたキリストの7つの言葉に対応する7曲のソナタ、そして最後にキリストの死と共に訪れた地震を表わす曲という物語的展開を持った楽曲です。荘厳な序章と、静謐を打ち破るかの如き最後の「地震」は圧巻。その間におかれた7曲のアダージョ・ソナタはどれも瞑想の儀を思わせる厳かで静謐な雰囲気となっています。原曲の荘厳さはそのままに、小編成ならではの洗練されたアンサンブルと繊細なハーモニーを楽しめるのは大きな魅力。SACDハイブリッド盤の高音質で、プラジャーク四重奏団の清廉なアンサンブルの音色にじっくりと瞑想できるおすすめ盤です!
 ブラジャーク四重奏団は1972年にプラハ音楽院の学生たちによって結成された演奏団体。熟練したアンサンブルでモーツァルトからショスタコーヴィチまで、幅広いレパートリーを弾きこなす実力派です。ラ・フォル・ジュルネ2012でも来日を予定しており、今後も注目必至です!
Glazunov: String Quartets Nos. 3 & 4
PRDDSD 250281
(SACD HYBRID)
\2800
もったいないほどの旋律美、グラズノフの弦楽四重奏曲
グラズノフ:
 (1)弦楽四重奏曲第3番ト長調Op.26「スラヴ」
 (2)ホルンと弦楽四重奏のための「牧歌」
 (3)弦楽四重奏曲第4番イ短調Op.64
ツェムリンスキーSQ、
クリストフ・エス(Hrn)
録音:2011 年9,11 月/68’51”

 グラズノフは色彩的で華麗な管弦楽法を駆使したバレエ音楽や交響曲が代表作ですが、弦楽四重奏にも心血を注ぎ、生涯に10 以上の作品を残しています。そのなかで第3番は「スラヴ」という副題を持つ民族的なもので、祭を描いた終楽章などにグラズノフの楽天主義が良く現れていて魅力的。驚くほど美しいメロディにあふれていて、癒しの効果も抜群。カップリングのホルンと弦楽のための「牧歌」は瑞々しい抒情と旋律にあふれていて、気が変になるほどの美しさ。バンベルク響の首席奏者エスの美音が光ります。弦の国チェコを代表する名弦楽四重奏団ツェムリンスキーSQ が豊かな響きを聴かせてくれます。

PREISER



PRCD 91185
\2300→\2090
驚異のボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュールバッハー!
 夜の女王のアリア、超絶ツェルビネッタのアリア

モーツァルト:
 「魔笛」−復讐の炎は地獄のように,愛の喜びは露と消え
ドヴォルザーク:「ルサルカ」−月に寄せる歌
コルンゴルト:「死の都」−私に残された幸せ
グリーグ:「ペール・ギュント」−ソルヴェイの歌
プッチーニ:「ジャンニ・スキッキ」−私の大好きなお父さん
プッチーニ:「蝶々夫人」−ある日、見ることでしょう
カタラーニ:「ワリー」−私は遠くに行きましょう
J.シュトラウス:
 「こうもり」−田舎娘を演じたら,侯爵様,チャルダーシュ
R.シュトラウス:「ナクソスのアリアドネ」−偉大な王女様
ドリーブ:「ラクメ」−花の二重唱
アロイス・ミュールバッハー(BS)
 驚異のボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュールバッハー!ツェルビネッタを歌っちゃった!

 マーラー歌曲集(PRCD 91192)に続く超絶ボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュールバッハーの新刊は、どう見てもバリバリのソプラノが歌うような曲目がずらりと並んだ。いや、これだけの曲をすべて歌えるソプラノはそう多くはないでしょう、「魔笛」の夜の女王のアリアに、「ナクソスのアリアドネ」の超絶ツェルビネッタのアリア、かと思えば「ワリー」や「蝶々夫人」のしみじみしたアリアに、「こうもり」の滑稽な歌と、まあ多彩。それらをアロイス君は歌ってるんです!
 アロイス・ミュールバッハーは、1995 年、オーストリア中部のヒンターシュトーダーの生まれ。2005 年に名門聖フローリアン少年合唱団に加わり、才能を開花させることになります。既にオーストリアでは大人気で、2010 年11 月にウィーン国立歌劇場でヘンデルの「アルチーナ」が上演された際に普通ソプラノが歌うオベルトを歌い、大喝采を博しました。日本でも新日本フィル公演のドビュッシー「ペレアスとメリザンド」でイニョルドを歌っていたのをご記憶の方もいらっしゃるでしょう。しかしアロイス君の実力はそんなもんじゃなかったことが、このCD に刻み込まれています。驚異の歌声をぜひ!

PREISER RECORDS



PRCD 91201
\2300→\2090
豪壮のピアニスト、フレツベルガー復活のカムバック・リサイタル!
マティアス・フレツベルガー/カムバック・リサイタル
 (1)ベートーヴェン:
  ピアノ・ソナタ 第26番 変ホ長調「告別」 op.81a
 (2)ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」からの3楽章
 (3)ムソルグスキー:「展覧会の絵」
 リスト:
  (4)ハンガリー狂詩曲 第2番
  (5)忘れられたワルツ 第1番
マティアス・フレツベルガー(Pf)
録音:2011 年1 月31 日、ウィーン・コンツェルトハウス(ライブ録音)

 ウィーン生まれの世界的ピアニスト、マティアス・フレツベルガーが2011 年に行ったリサイタルのライブ録音がついにリリース!ファースト・リサイタルを行ってから20 年という節目の年に行われ、“カムバック・リサイタル”と名付けられた記念すべき演奏会の模様が全て収録されています。
 1984 年に18 歳の若さでブゾーニ国際ピアノ・コンクール第2 位に輝いて以来、世界的ピアニストとして一躍脚光を浴びたフレツベルガー。劇場のジェネラル・マネージャーを務めるために2010 年から演奏活動を一時中断していたフレツベルガーですが、2010 年よりピアニスト、指揮者として音楽活動を再開しました。大柄な全身を駆使して生み出される迫力満点の強打音と卓越した演奏技術は健在。屈指の難曲として知られるストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」からの3 楽章をはじめ、フレツベルガーの妙技がいかんなく発揮されたプログラムとなっています。強弱のコントラストと縦横無尽に駆け巡る超絶技巧の数々に圧倒される一方、リストのワルツではきめ細やかな表現と透明感あふれる音色に心洗われます。
 ライブならではの臨場感あふれるサウンドで、10 年の休止を感じさせないフレツベルガーの見事な“カムバック” に圧倒される1 枚です!


PREISER



PRCD 90807
\2300→\2090
スコウフス&ヴラダーによるマーラー歌曲集
マーラー:歌曲集
 「子供の不思議な角笛によるピアノ伴奏歌曲
  (若き日の歌第2・3 巻)」
   いたずらな子供をしつけるために / もう会えない /
   たくましい想像力 / 緑の森を楽しく歩いた /
   終わった!終わった! / シュトラスブルクの砦で /
   夏の交代 / うぬぼれ / 別離と忌避
 「リュッケルトの詩による歌曲」
   わたしはほのかな香りを吸い込んだ /
   美しさゆえに愛するのなら / 私の歌を覗き見しないで /
   私はこの世に忘れられ / 真夜中に
 「大地の歌」
   告別
ボー・スコウフス(Br)
シュテファン・ヴラダー(P)
スコウフス&ヴラダーによるマーラー歌曲集、「角笛歌曲」「リュッケルト歌曲」「告別」

録音:2008 年8 月22-25 日ウィーン、カジノ・バウムガルテン、プライザー・レコーズ・スタジオ(セッション・ステレオ)
Recording Producer: Jiri Pospichal (Classic Sound Austria)/ Sound Engineer: Gustav Soral/ADD、68’39”

 デンマークの実力派バリトン、ボー・スコウフスと、シュテファン・ヴラダーのピアノでおくるマーラー・アルバム。
 アルバムの構成は、長きに亘り創作の源泉としてマーラー自身が深くのめり込んだドイツの民謡詩集「子供の不思議な角笛」に付曲されたもののうち、最初の結晶「若き日の歌」9 曲のあと、晩年にかけて隠遁的傾向を強めていく作風に連なる「私はこの世に忘れられ」を含む「リュッケルト歌曲集」5 曲がつづき、この流れを受けて、締めに「大地の歌」の終曲「告別」を置くというもの。
 古典から近現代、オペラからリートまで幅広いレパートリーで高い評価を得ているベテラン、スコウフスのソフトな声が、深みを増したヴラダーのピアノにみごとに映えて、マーラー特有の耽美的世界を描き出すことに成功しています。ちなみに、スコウフスは、1998、1999 年にサロネン指揮ロサンジェルス・フィルと「大地の歌」全曲のセッション録音をおこなっており、やはり「告別」における美しくやわらかな歌唱には印象深いものがありました。
 なお、このレコーディングは、先にスイスの出版社“La Dogana” から本& CD、本& LP2 枚組という2 形態でリリースされていました。

PREISER



NFF 2334
\2300→\2090
ノイエ・ヴィーナー・コンサート・シュランメルン
 “王冠の宝石”
 伝承曲:ヨバノ・ヨバンケ
 シュランメル:メラン行進曲
 ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第2番
 シュタラー:羊飼いの踊り
 伝承曲:カルパティア山脈の晩
 ヴィンハルト:そっちを見てごらん
 クケルカ:ブコビナ舞曲集
 シュランメル:地獄への使者
 J.シュトラウス1 世:ヴェネツィアのギャロップ
 ヴェルディの「トラヴィアータ」前奏曲と
  イラディエルの「ラ・パロマ」
 バーンラキ:別れのワルツ
 シュランメル:ステファニー万歳
 シュタラー:リンツ舞曲集
ノイエ・ヴィーナー・コンサート・シュランメルン
ペーター・ウーラー(Vn)
ヨハネス・ディックバウアー(Vn)
ニコライ・トゥンコヴィッチュ(Vn)
ワルター・ソイカ(Acc)
ヘルムート・シュティッピッヒ(Acc)
ペーター・ハヴリチェク(Cb)
ウィーンの名曲、秘曲たくさん!

録音:2011 年11 月21-24 日、ウィーン

 「王冠の宝石」と題されたノイエ・ヴィーナー・コンサート・シュランメルンのCD。かつてのオーストリア=ハンガリー二重帝国の様々な文化の交わりによって、ウィーンの音楽が豊かになったことを示しているのだそうです。このCD に収録された音楽は、いずれもウィーンを取り囲む多様な文化の存在を感じさせてくれるもの。その堅苦しさのない愉悦こそウィーン音楽の魅力でしょう。

PROFIL


PH 12007
\2400
スザンネ・グリュツマン
 シューマン:ピアノ作品集
 (1)ピアノソナタ第1番嬰ヘ短調Op.11
 (2)幻想小曲集Op.12
 (3)3つの幻想的小品Op.111
 (4)ロマンス 嬰ヘ長調Op.28の2
スザンネ・グリュツマン(Pf)
やはりシューマンはこうした純ドイツ風演奏で聴きたい

[2009 年7 月/ MDR スタジオ(ライプツィヒ)]/DDD、76’48”

 好評のグリュツマンによるシューマン作品集第2弾。今回は初期の大作「ピアノソナタ第1番」が充実。昨今珍しい純ドイツ的重厚ピアニズムで、じっくり聴かせます。やはりシューマンはこうした純ドイツ・ピアニズムで奏されると素晴らしさが実感できます。

PROFIL

=エディション・シュターツカペレ・ドレスデン=


PH 07040
(2CD)
特別価格
\3400→\3090
1995年ドレスデン爆撃50 周年記念演奏会ライヴ、
 ハイティンクによるマーラーの「復活」

マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」
シャルロッテ・マルジョーノ(S)
ヤルト・ヴァン・ネス(A)
ザクセン州立ドレスデン歌劇場合唱団
ドレスデン交響合唱団
ベルナルド・ハイティンク(指揮)
シュターツカペレ・ドレスデン
1995年ドレスデン爆撃50 周年記念演奏会ライヴ、ハイティンクによるマーラーの「復活」

録音:1995 年2 月13 日ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ・デジタル)、ステレオ、86’27”

 ロイヤル・コンセルトヘボウ管首席指揮者時代(1963-1988) の早い段階で、交響曲の全集録音を完成させたハイティンクは、これまでにレコーディングと並行して実演でも数多く、マーラーの交響曲を取り上げてきました。ゆたかな実績から現代屈指のマーラー指揮者として名高いハイティンクは、第2交響曲について次のように、第1 番とならぶ最多の7 種のレコーディングを発表しています。

1968 年 ロイヤル・コンセルトヘボウ管(セッション録音) ※全集シリーズ
1984 年 ロイヤル・コンセルトヘボウ管(ライヴ録音) ※映像作品
1990 年 ロッテルダム・フィル(ライヴ録音)
1993 年 ベルリン・フィル(ライヴ録音) ※映像作品
1993 年 ベルリン・フィル(セッション録音)
1995 年 ロイヤル・コンセルトヘボウ管(ライヴ録音)
2008 年 シカゴ響(ライヴ録音)

 このたびProfil より登場する音源は、第2 次大戦下の民間人大量殺戮として知られる「ドレスデン爆撃」から50 周年の節目にあたる1995 年2 月13 日に、ハイティンクがシュターツカペレ・ドレスデンを指揮して、ドレスデンのゼンパーオーパーでおこなったコンサートの模様を収めたもので、ハイティンクにとって8 つ目の録音ということになります。
 よく知られるように、ドレスデン爆撃が敢行された毎年2 月13 日に、レクィエムやミサ曲などのプログラムによる追悼演奏会をおこなうのが、シュターツカペレ・ドレスデンの慣例となっており、この前年1994 年には、コリン・デイヴィスの指揮でベルリオーズの「レクィエム」を演奏していました。
 マーラーの「復活」は、絶望の淵そのものというべき葬送行進曲に始まり、やがてついには合唱を大掛かりに動員して感動的なフィナーレで閉じられるという、きわめてドラマティックで聴き映えのする作品なので、おそらくはこうしたモニュメンタルなイベントにふさわしいとの判断も働いてのことなのでしょう。
じっさい、ハイティンクは、上記のように1990 年にロッテルダム爆撃50 周年記念演奏会で、この作品を演奏して大成功を収めた経緯から、同じくここでもハイティンクはマーラーの「復活」を取り上げたものとおもわれます。
ちなみに、シュターツカペレ・ドレスデンとの共演にあたり、ハイティンクはソリストに、その1990 年のロッテルダム・フィル、1995 年のコンセルトヘボウ管とも共通する顔触れ、マルジョーノとヴァン・ネスを起用して本公演に臨んでいるのも興味深いところです。
 こののち2002 年にハイティンクは、急逝したシノーポリの後任として当楽団の首席指揮者に就任していますが、ひたむきな音楽運びから導き出された迫真の内容を通して、当ライヴの充実ぶりがハイティンクへのオファーの少なからぬ要因となったに相違ないと強く実感されることでしょう。

RADIO FRANCE



FRF 007
\2600→\2390
ダニエーレ・ガッティ&フランス国立管
 ドビュッシー:聖セバスティアンの殉教

 (ガブリエーレ・ダヌンツィオの5幕の神秘劇のための劇音楽)
  第一幕「百合の園」
  第二幕「魔法の部屋」
  第三幕「偽りの神々の会議」
  第四幕「傷ついた月桂樹」
  第五幕「天国」
イザベル・ユペール;語り(聖セバスティア)
ソフィー・マラン=デュゴール;
 (S /処女エリゴーヌの声、Vox Sola、天の声)
ケイト・アルドリッヒ
 (Ms /双子の兄弟マルク、Vox Sola)
クリスティーヌ・クノッレン
 (Ms /双子の兄弟マルケリアヌス)
ダニエーレ・ガッティ(指揮)
フランス国立管弦楽団、
ラジオ・フランス合唱団
 (合唱指揮:マティアス・ブラウアー)
 ダニエーレ・ガッティ&フランス国立管によるドビュッシーの大作「聖セバスティアンの殉教」神秘的にして官能の和声、華やかな管楽器のファンファーレ、ガッティとフランス国立管だからこそ為し得た決定的名演!

録音:2009 年4 月9 日(ライヴ)/シャンゼリゼ劇場/62’58

 ダニエーレ・ガッティと、彼が音楽監督を務めるフランス国立管によるドビュッシーの「聖セバスティアンの殉教」の登場。管弦楽版ではなく、語り・声楽を伴う版での録音です。神秘的で美しい和声、ミステリアスで異教的な要素を思わせる色彩、抒情、感情のひだに寄り添う劇性と官能的なハーモニーを併せ持った、ドビュッシーの魅力に詰まった作品です。
 このドビュッシーの「聖セバスティアンの殉教」は、当時のセレブ的詩人、ガブリエーレ・ダヌンツィオが書いた4000 行から成る聖史劇の詩のための付随音楽です。実際にすべての詩を朗読しながら上演すると4 時間以上もかかる大作。しかしその中でドビュッシーの音楽は一時間弱分ほどしかないことから、今日では完全版で演奏されることはほとんどなく、このように音楽部分を抜粋してか、四曲の抜粋から成る交響的断章(「百合の園」「第一幕の法悦の踊りとフィナーレ」「受難」「よき羊飼い」)として演奏されています。ガッティ率いるフランス国立管、という夢のような布陣で、しかも語り手にはフランスの女優(映画「ピアニスト」で主演をつとめた)イザベル・ユペールを起用した豪華な上演のこのライヴ録音は、歓迎すべきものといえましょう。
 ドビュッシーがこの作品の作曲の契約書にサインをしたのは1910 年12 月、詩が書き上がる予定日は翌11 年3 月、そして初演は5 月、とすべてがギリギリの状態の中での契約でした。このような明らかに困難と思われる仕事を引き受けたのは、当時のドビュッシーの経済状態の困難さがあったから、とされています。リハーサルまでにピアノ譜を、そして本番までにオーケストラスコアを仕上げなければならないというギリギリの状態だったため、オーケストレーションの大部分を信頼おける友人、アンドレ・カプレに委ねています(もちろんすべてドビュッシーの細かなチェックが入っています)。さらに、契約時には、ダヌンツィオの四幕劇に対して、各幕への4 曲の交響的前奏曲、三曲の舞曲、五声のマドリガル、寡婦たちの哀歌とフィナーレという音楽をつけることがうたわれていましたが、実際に出来あがってきたダヌンツィオのテキストは五幕でした。そんな中迎えた初演もトラブル続きで、さらに初演で主演をつとめたバレエ・リュスのダンサー、イダ・ルーヴィンシュタインはユダヤ人だったため、セリフのフランス語にも訛りがあったことを指摘されるなど、困難な状況でした。しかし、そんな状況での初演で、ドビュッシーは、自分が構想に描いていたような魅惑の和声の宮殿が彼の目の前に現れ涙した、という記録が残っています。この作品が、彼の芸術的発展における特別な存在であることは間違いないでしょう。
 ドビュッシーの音楽語法の総決算的に様々な要素が濃密に詰まったこの作品を、ガッティとフランス国立管弦楽団は神秘性たっぷりに、ドビュッシーの和声の味わいと色彩を見事に汲み取り演奏しています。CD で聴いていても、セバスティアンの恍惚とした表情や、燃え盛る炭の上での舞い、受難の舞いが目の前にたちのぼってくるような力演となっています。


RADIO FRANCE



FRF 012
(SACD HYBRID)
\2500→\2290
ストラヴィンスキーの「結婚」のオリジナル版
 ピアノラ(自動ピアノ)、ハルモニウム、2台のツィンバロン、打楽器のための・・・
ストラヴィンスキー:
 (1)結婚(1923 年現行版)
 (2)結婚(1919年版。1、2場のみ)
 (3)ピアノラのための練習曲
  (ルネ・ボス打込みによるヤマハ・ミディピアノ)
ヴィルジニー・ペシュ(Sop)、
カタリン・ヴァルコーニ(A)、
ピエール・ヴァエロ(Ten)
ヴァンサン・ムネ(Bs)、
ルネ・ボス(指)
フランス国立放送合唱団
打楽器アンサンブルad’ONF、
スコプ・ピアノ四重奏団(1)
フランソワーズ・リヴァラン、
フランソワ・ゴーチエ(ツィンバロン)、
モントリオールSMCQ 打楽器アンサンブル、
ハイナー・スコプ(ハルモニウム)、
ルネ・ボス(ヤマハ・ミディピアノ打込み)(2)
 4 台のピアノと打楽器が強烈なストラヴィンスキーの「結婚」のオリジナルは自動ピアノ、ハルモニウム、ツィンバロンという編成だった!ロシア音楽ファン必聴の目から鱗アルバム

[ 録音:2005 年8 月、2006 年9 月/フランス放送スタジオ]/35’ 59”/ロシア語歌唱
SACD ハイブリッド盤。
 ストラヴィンスキーのバレエ・カンタータ「結婚」といえば、4台のピアノと打楽器が織りなす原始的で強烈な音響で知られていますが、その形態に落ち着くまで3度オーケストレーションが試みられました。まず1917 年に大管弦楽用に執りかかるものの中断、同年秋に小管弦楽用も試みたものの、これも中止、1919 年にはピアノラ(自動ピアノ)、ハルモニウム、2台のツィンバロン、打楽器のための版に着手し、第2場までほぼ完成させますが、演奏の困難さが予測されたゆえ、これも断念しました。その1919 年版を指揮者のルネ・ボスが2005 年に蘇らせた興味深い録音が出現しました。現行の1923 年版も併録されているのも嬉しく、両版の違いを実感できます。
 4人の名ピアニストがガンガン弾きまくる1923 年に対し、1919 年版のピアノは1台、それも自動ピアノというのがユニーク。ここでは指揮者ボスがヤマハのミディピアノに自ら打込み、それを披露しています。カップリングの「ピアノラのための練習曲」も同様で、最新テクニックで人間の運動神経を越えた超絶演奏を実現させるだけでなく、ボスの意気込みと偏執マニアぶりもうかがい知ることができます。いずれも自然で迫力に満ち、コンピューター演奏とは思えぬ熱がこもっています。さらに、ハンガリーの民俗楽器ツィンバロンを2台駆使して独特の色彩を生み出しているほか、足踏みオルガンのハルモニウムも敬虔かつ鄙びた味を出していて面白さの連続、聴き手を全く飽きさせません。資料としても貴重の極みで、ロシア音楽ファン必携の1枚と申せましょう。

RADIOSERVIS



CR 0577
\2000→\1890
夭折が惜しまれる凄い才能。
 チェコの天才カプラーロヴァーの驚くべきピアノ協奏曲
カプラーロヴァー:
 (1)ピアノ協奏曲ニ短調Op.7
 (2)3つの小品Op.9
 (3)サンテティエンヌ・デュ・モンの鐘による変奏曲Op.16
 (4)ソナタ・アパッショナータOp.6
アリツェ・ライノホヴァー(Pf)
トマーシュ・ハヌス(指)
ボフスラフ・マルティヌー・フィル(1)
[ 録音:2010 年11 月、2011 年6 月/ズリーン芸術の家(ライヴ)] DDD、53’32”
 近年再評価の著しいチェコの女性作曲家ヴィチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940)。25 歳の若さで夭折したことは20 世紀チェコ音楽界最大の損失と言えるでしょう。残された25 作品はいずれも進歩的で明瞭な個性と天才性を示していて驚かされます。夫君は日本でも人気の画家アルフォンス・ミュシャの息子、さらにあの大物作曲家マルティヌーがその美貌と才能に激しく恋慕したことなど、話題性満点。
 ピアノ協奏曲は1935 年の作で、カプラーロヴァー最大のピアノ作品かつ、最初のオーケストラ作品でもあります。演奏時間20 分ほどの後期ロマン派作品で、ピアノのパートはヴィルトゥオーゾ風、管弦楽法もゴージャスで、抒情性と不思議な熱気に満ちた魅力作です。「ソナタ・アパッショナータ」は驚くべき完成度ながら、何と18 歳の作。ありきたりな所が全くなく、20 世紀のチェコのピアノソナタの最高傑作のひとつと言えるべき作品です。20 世紀チェコ作品を本領とするピアニストでカプラーロヴァーのピアノ曲の研究家でもあるライノホヴァー、説得力あふれる演奏です。
 モーツァルト、ペルゴレージ、シューベルト、ルクー、アリアーガ、ロイプケ、そしてリリー・ブーランジェ・・・。若くして天に召された作曲家というのはまるで示し合わせたように神秘的な魅力を持つ。それは神から約束された使命を背負っていたからなのか。
 ヴィチャスラヴァ・カプラーロヴァ。
 彼女もまたそんな運命を背負った作曲家であったかもしれない。
 もともと人並みはずれた音楽的才能に恵まれ、幼い頃は作曲家の父親の手ほどきなどでその才能を伸ばしていた。その後ターリヒやノヴァークなどに師事していたが、その才能が一気に花開いたのは1937年フランス政府給付生としてパリへ赴いてから。そこで彼女は指揮をミュンシュに、作曲をマルティヌーに学ぶ。
 とくにマルティヌーとの関係は親密で、パリで同郷の師と出会ったことが彼女の作曲家としての人生を大きく変えることになる。マルティヌーもまた彼女のことを深く理解し、尊敬した。彼女の「パルティータ」、マルティヌーの「3つのリチェルカール」はそれぞれふたりの共作である。また彼女は「愛のキャロル」という歌曲集で「マルティヌー」、及び「カプラーロヴァー」という極めて個人的な作品を残している。
 50歳に近いマルティヌーと、若く美しい20歳そこそこのカプラーロヴァの間になんらかの愛情関係があったかどうかは不明だが、もちろんそうであったとしてもなんの不思議もない。
 彼女の作風は、マルティヌーと知り合うことで一気にその先鋭度を増す。もともと保守的なタイプではなかったが、彼女の作品の特徴である多調生、閉鎖的様式、激しいリズム感、非感傷主義、といった傾向はさらに過激になっていく。女性だからといって甘い抒情性などを望むと痛い目に会う。
 その後も、もって生まれた恵まれた才能と、激しい感性、そして熟練した技能を持つことで彼女は次々と進歩的な作品を発表し、一躍有名になる。が、ときはすでに戦争の時代。彼女もまた自作の作曲よりも公の仕事を優先せざるを得なくなる。翌年には「軍隊シンフォニエッタ」を作曲、BBC響を指揮したりしている。
 その後、国情不安のフランスからまるで逃げるようにモラヴィアへ帰郷、そこで有名な画家アルフォンヌ・ミュッシャ(最近よく百貨店の展覧会とかで見かける)の息子と結婚、新たな人生を歩むことになる。が、翌年には故郷モラヴィアもヒトラーによって占領され、すでにヨーロッパに平和の土地を見出すことはできなくなっていた。そんな彼女が新天地アメリカに夢を見出し、そこで自分の音楽的才能を解き放とうとしたのは当然のことである。
 しかし、・・・・。いよいよその計画を実行しようとした矢先、結核により、彼女の有望な未来は一気に閉ざされてしまった。25歳の惜しまれる死であった。ただ本当に結核だったのか、何かの陰謀によって殺害されたのか、謎は残ったままである。


CR 0464
\2000→\1890
美しく蘇ったモーツァルト未完の宝石
 (1)モーツァルト(ウィルビー補完):
  ヴァイオリンとピアノのための協奏曲ニ長調K.315f
 (2)メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ニ短調
フランティシェク・ノヴォトニー(Vn)
セルゲイ・ミルシテイン(Pf)
クリストフ・カンペストリーニ(指)
ブルノ・フィル
[ 録音:2008 年10 月/ブルノ放送スタジオ] DDD、69’25”
 五嶋みどりとエッシェンバッハが録音して話題となったモーツァルトの「ヴァイオリンとピアノのための協奏曲」。モーツァルトは1778 年、この作品に着手しながらも、120 小節しかスケッチが残されていません。英国の音楽学者フィリップ・ウィルビーは「ヴァイオリン・ソナタ ニ長調K.306」のフィナーレがこの作品のために着想されたのではないかと推理し、それを素材に全曲を復元しました。モーツァルトそのもののスタイルで、新たな作品を発見した幸福感を味わえます。
 ザハール・ブロンとヴィクトル・トレチャコフ門下のチェコの俊英ノヴォトニーが、ロシア出身のミルシテインと息の合った共演を聴かせてくれます。

CR 0581
\2000
ムラマツ・フルートの柔らかな響きによるノヴォトニーの至芸
 (1)フランティシェク・クサヴァー・リヒター:
  フルート協奏曲ホ短調
 (2)ベンダ:フルート協奏曲イ長調
 (3)シュターミッツ:フルート協奏曲ハ長調
ロマン・ノヴォトニー(Fl)
プラハ室内管
[ 録音:2010 年9、11 月/シモン&ジュード教会(プラハ)] DDD、64’07”
 ムラマツ・18gold フルート使用。ロマン・ノヴォトニーは1968 年生まれ。チェコ・フィルのメンバーで、2000 年からはプラハ音楽院教授として後進の指導にもあたっています。ここに収められた協奏曲の作曲家たちはドイツ人と思われがちながら、実はチェコ人で、いわばお国ものの演奏を堪能できます。

CR 0478
\1700
伝説のスメタナ、ジェプコヴァー女史入魂の演奏
 スメタナ:
  (1)チェコ舞曲集(全2巻14曲)
  (2)4つのスケッチOp.4
  (3)4つのスケッチOp.5
ヴェラ・ジェプコヴァー(Pf)
[ 録音:1959 年/チェコ放送スタジオ] ADD、MONO、79’40”
 スメタナは「わが祖国」などの管弦楽曲やオペラで人気がありますが、彼の本領はピアノ曲にあったと言ってもよいほどの量と質を示しています。スメタナのピアノ音楽復興に尽くしたピアニストがヴェラ・ジェプコヴァー(1910-1990)。演奏のみならず、未知作品の発見や楽譜校訂など、スメタナに全霊を傾けました。そのジェプコヴァー伝説のスメタナ演奏が日の目を見ました。1959 年のモノラル録音ですが、演奏の鮮やかさ、説得力はさすがのひと言につきます。ピアノ音楽ファン必聴の世にも貴きCD です。


CR 0432
\1700→\1590
ヴァーレク&プラハ放送響/ドヴォルザーク:交響曲第8&9番
 ドヴォルザーク:
  (1)交響曲第8番ト長調Op.88
  (2)同第9番ホ短調「新世界から」Op.95
ヴラディミール・ヴァーレク(指)
プラハ放送響
 日本でも人気の巨匠ヴァーレクの「新世界」
[ 録音:2000 年10 月/プラハ放送第1スタジオ] DDD、74’45”
 日本でもお馴染みのヴァーレクが手兵プラハ放響を振ったドヴォ8と新世界。かつてポニーキャニオン社から出ていたものとは別ソースで、より新しい2000 年録音。さすがお国ものの巧さです。


CR 0578
\1700→\1590
チェコのヴァイオリン小品集
 (1)ヤン・ノヴァーク:無伴奏ヴァイオリンソナタ
 (2)ヤナーチェク:ヴァイオリンソナタ
 (3)スーク:バラードOp.3b
 (4)スメタナ:わが故郷より
 (5)コチアン:ユモレスクOp.17
 (6)セヴシック(シェフチーク):青い目の少女Op.10
フランティシェク・ノヴォトニー(Vn)
ヴラディミール・ホリー(Pf)
[ 録音:1994、1998、2000 年/チェコ・ブルノ放送ドゥクラ・スタジオ] DDD、69’36”

弦の国ならではの魅力的なヴァイオリン曲集。ヤナーチェクやスメタナの作品は録音がありますが、他は珍しく貴重なものばかり。教則本で名高いセヴシックと、往年の名ヴァイオリニスト、コチアンの曲はお宝発見的な秘曲と申せましょう。ザハール・ブロンとヴィクトル・トレチャコフ門下のチェコの俊英ノヴォトニー、美演です。


CR 0298
\1700→\1590
ヤナーチェク愛用のピアノによるほぼ全集
 ヤナーチェク博物館1876 年製エアバー・ピアノ

ヤナーチェク:
 (1)霧のなかで
 (2)ピアノソナタ「1905年10月1日」
 (3)草陰の小径にて(全15 曲)
 (4)ズデンカ変奏曲
 (5)思い出
ヤン・イラスキー(Pf。1876 年製エアバー)
[ 録音:2004 年7 月/ヤナーチェク博物館] DDD、77’00”
 ヤナーチェク遺愛の1876 年製エアバー・ピアノを用いて、そのほぼ全ピアノ曲を録音した好企画。録音場所は現在ヤナーチェク博物館となっているヤナーチェク邸。非常に柔らかみと温かみのある音色で、「草陰の小径にて」など気絶しそうな美しさです。演奏のイラスキーは1973 年生まれ。バッハやベートーヴェンも定評ありますが、何と言ってもヤナーチェクのスペシャリストで、他の追随を許さぬ境地を見せてくれます。作品、演奏者、楽器の三拍子揃った決定盤と申せましょう。

CR 0190
\1700
合唱の美しさに酔わされる、チェコ古典派宗教曲集
 (1)ヤン・ザフ(1699-1773):テ・デウム
 (2)同:荘厳レクイエム
 (3)コジェルフ(1738-1814):小荘厳ミサ曲
ナジェジダ・ペトレンコ(Sop)
イヴォナ・シュカヴァーロヴァー(A)
ヴラディミール・ドレジャル(Ten)
イジー・カレンドフスキー(Bs)
パヴェル・キューン(指)
プラハ室内管、合唱団
DDD、71’57”
 チェコ古典派のふたりの作曲家ヤン・ザフ(1699-1773) とヤン・アントニーン・コジェルフ(1738-1814) の宗教曲集。バロック的要素の濃いザフとロマン派の萌芽が見られるコジェルフの特徴の違いも興味津々ながら、プラハ室内合唱団の表現力の深さと美しさに酔わされます。

CR 0572
(2CD)
\2600
オンドジェイ・クカル&プラハ放送響/ライヒャの交響曲
 ライヒャ(レイハ):
  (1)交響曲変ホ長調Op.41(1797)
  (2)同ハ短調(1808以前)
  (3)同ヘ短調(1808以前)
  (4)同ト長調(1808)
オンドジェイ・クカル(指)
プラハ放送響
 あの木管五重奏曲のライヒャの堂々たる交響曲
 [ 録音:2010 年3、11 月、2011 年5 月/ドモヴィナ・スタジオ(プラハ)] DDD、125’01”
 管楽アンサンブルの世界では有名なライヒャはフランスで活躍したものの、出身はチェコ。作品数は膨大で、オーケストラ曲も残しています。そのなかから交響曲4篇をここに収録していますが、いずれも演奏に30 分を要する大作ばかりで、ハイドン、モーツァルトよりはベートーヴェンの世界への近似が感じらる充実した内容に驚かされます。ハ短調交響曲のオルガンを思わせる荘厳な音色もユニーク。交響曲ファン必聴の隠れた名作と申せましょう。

CR 0465
(2CD)
\2600
フェルステル:歌劇「デボラ」(全3幕) 代官:エドゥアルト・ハケン(Bs)
その息子ヨセフ:テオドル・シュルバル(Br)
司祭:カレル・カラシュ(Br)
その養女ハナ:ヤロスラヴァ・ヴィマザロヴァー(Sop)
デボラ:ドラホミーラ・ティカロヴァー(Sop)
老ユダヤ女:ヴェラ・クリロヴァー(C-A)
カレル・ナーグル(Org)
フランティシェク・ディク(指)
チェコ放送響、合唱団、チェコ語歌唱
[ 録音:1959 年8-9 月/チェコ放送スタジオ1(プラハ)] AAD、MONO、69’26”、60’55”
 ヨゼフ・ボフスラフ・フェルステル(1859-1951) は長くハンブルクに住み、音楽評論家として活躍しました。マーラーの擁護者として知られますが、自身の作風はドヴォルザークの伝統を引き継ぐ国民楽派風のもので、シューマンやブラームスの影響も感じられます。代表作の歌劇「デボラ」待望の全曲登場。とは言っても最新録音ではなく、1959 年、フェルステル生誕100 年を記念して行われたモノラルの歴史的名演。内容はチェコの村を舞台にユダヤ娘デボラと、キリスト教徒の村人たちとの間の相互偏見と、それを克服しようとする努力を描いています。フェルステルの音楽は雄弁で、物語の推移を見事に示していて聴き応え満点です。オペラ・ファン必聴の1枚。

REFERENCE RECORDINGS



RR 125
(CD)
\2100→\1890
マーティン・ウェスト指揮&サン=フランシスコ・バレエ・オーケストラ
 ドリーブ:バレエ音楽「シルヴィア」組曲(40’22”)
 ドリーブ:「コッペリア」組曲(32’42”)
マーティン・ウェスト(指揮)
サン=フランシスコ・バレエ・オーケストラ
 バレエ振りとして定評のあるマーティン・ウェストが名門サン=フランシスコ・バレエ・オーケストラとドリーブの傑作、「シルヴィア」「コッペリア」組曲に挑戦

 数多くの優秀録音で定評のあるリファレンス・レコーディングスからの新譜CDがリリース!そのリリース・タイトルはドリーブの作品です。ドリーブはフランス古典バレエの典型となる作品を生みましたが、このアルバムに収録された「シルヴィア」( 女神デアーヌに仕えるニンフ、シルヴィアが猟人オリオンにかどわかされるが、最後に愛する羊飼いアマンタと結ばれる作品)、そして「コッペリア」( コッペリウスの作った自動人形コッペリアに恋した青年と、彼を恋するスワニルダの嫉妬から生ずる喜劇) はその中でも傑作と言えましょう。指揮のマーティン・ウェストは“バレエ振り” として定評があり、1997年から10 年間イングリッシュ・ ナショナル・バレエの指揮者として活躍しました。その間も名門サン=フランシスコ・バレエ・オーケストラともしばしば共演し、名声を高めております。

SDG



SDG 716
\2400→\2190
ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団
 J.S.バッハ:モテット集

 (1)主を頌めまつれ、もろもろの異邦人よ BWV 230
 (2)来ませ、イエスよ、来ませ BWV 229
 (3)み霊はわれらの弱きを助けたもう BWV 226
 (4)イエスよ、わが喜び BWV 227
 (5)恐るるなかれ、われ汝とともにあり BWV 228
 (6)主に向かいて新しき歌を歌え BWV 225
 (7)汝を去らしめず、汝われを祝せずば BWV Anh III .159
モンテヴェルディ合唱団
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
天晴れ!圧倒的な見事さ!ガーディナー率いるモンテヴェルディ合唱団、至高のモテット集。

録音:2011 年、聖ジョセフ・スミス・スクエア(ライヴ)

 ガーディナーとモンテヴェルディ合唱団が昨年(2011 年)にヨーロッパ(イタリア、フランス、オランダ、ドイツ)で行ったツアーの出発点の地、ロンドンでのライヴ録音。集中的にモテットを取り上げたのは、1982 年ERATO でのレコーディング以来。熱の入った演奏が展開されています。
 二重合唱の凝った書法など、バッハが腕によりをかけて書いたモテット。バッハ一族が脈々と作曲し続けてきたモテットは、大バッハ自身にとっても大切な存在であり、彼の弟子たちにも自作を含めたモテットをよく勉強させたといいます。現代を生きる演奏者にとっても、言葉ひとつひとつ、一音一音で変わる繊細なニュアンスを表現する技量と、スタミナの両方を必要とする、声楽・合唱作品の最高峰のひとつといえるでしょう。もちろん器楽奏者たちにとっても無二の存在といえる魅力的な作品です。
 最後に収録された作品は、バッハが書いたかどうかは定かでないとされている作品ですが、他の6 つの素晴しいモテット達の締めくくりとしてこれ以上の作品はないという考えのものと、ここに収録されました。また、BWV118 は、自立した器楽パートを持たないという理由で、今回ここには収録されませんでした。モンテヴェルディ合唱団とイングリッシュ・ソロイスツによるこだわりの見事なアンサンブルを心行くまでご堪能下さい!

SEELENKLANG



FIT 4
\2400→\2190
フルトヴェングラーの40 年を隔てた二つのヴァイオリン・ソナタ!
 フルトヴェングラー:
  ヴァイオリン・ソナタ イ短調(1898-1899)〜日本初演
  ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調
田中 美奈(Vn)
風呂本 佳苗(Pf)
2011年、日本初演のイ短調のソナタも登場!

録音:2011 年4 月22 日 本郷中央教会(ライブ録音)/DDD

 フルトヴェングラーの歌曲とテデウム(FIT 1)、交響曲第3 番(FIT 2 )、ピアノ協奏曲(FIT 3) に続く、作曲家フルトヴェングラーの作品シリーズ第4 弾が登場。東京フルトヴェングラー研究会は1995 年の設立以来、一貫してフルトヴェングラーの作品を紹介し続けてきました。時代の流行には批判的な姿勢を貫いた結果、ほとんど顧みられることのなかったフルトヴェングラーの作曲は、近年、時代を超えた普遍的メッセージを伝えるものとして再評価が高まっています。
 今回のアルバムにはヴァイオリン・ソナタが2 曲収められていますが、特に修学期に書かれたイ短調のソナタは、日本初演となる佳曲であり、校訂が加えられた楽譜で本格的な蘇演を聴けるのが注目されます。また、もう一つのソナタ第1番ハ短調は、ナチス・ドイツの暗黒の時代にあって、前作からは40 年もの歳月を経て完成された50 分を超える大作です。初期と後期のヴァイオリン・ソナタによって、彼の初期と後期の作風がいかに違うか、聴き比べられるという点でもユニークなアルバムと言えましょう。
 ヴァイオリンの田中美奈は、大阪フィルの第2 ヴァイオリン首席奏者で、ピアノの風呂本佳苗はロンドンと東京に拠点として活躍するピアニストです。

SKARBO


DSK 4121
\2300
ギターとヴァイオリンで奏でるスペイン現代作品集
(1)ファリャ(編:コシャンスキー、ペルモワンヌ):
 7つのスペイン民謡より抜粋(6曲) 
(2)グラナドス(編:シュナル、ペルモワンヌ):
 昔風のスペインの歌曲集より抜粋(6曲)
(3)J-L.ナルバエス:カンシオネーロI(8曲) 
(4)ニン(編:A.シュミット):スペイン組曲(4曲) 
(5)ファリャ(編:クライスラー、ペルモワンヌ):
 歌劇「はかない人生」より スペイン舞曲
デュオ・コルド・エ・アーム
 オリヴィエ・ペルモワンヌ(Gt)、
  サラ・シェナル(Vn)
スペイン情緒漂うエキゾチックな響きにうっとり
録音:2011 年8 月25-27 日、フランス/56’34”

 スペイン、南米の音楽を中心にギター& ヴァイオリンの編成で演奏している注目の団体、デュオ・コルド・エ・アーム(Duo Cordes et Ames)によるスペイン現代音楽作品集。skarbo レーベルからのファーストアルバム(DSK 4077)に引き続き、19 世紀後半〜現代のスペイン音楽に光を当てたアルバムとなります!今回はファリャ(1876-1946)やグラナドス(1867-1916)といったスペインが誇る往年の大作曲家から、現在もなお活躍する音楽家J-L. ナルバエス(1953*)の作品にいたるまでの作品を収録した、まさにスペイン尽くしのプログラム。ナルバエスの作品以外は全てギターとヴァイオリン用に編曲されたものを収録しています。ファリャとグラナドスの歌曲集は流麗なピアノ伴奏の上にソプラノ歌手が艶やかに歌いあげるのが作品の魅力の一つですが、本アルバムではヴァイオリンの艶やかな音色とギターの詩的な響きのアンサンブルならではの味わい深いハーモニーを楽しむことができます。時に激しく、時に朗々としたエキゾチックな魅力あふれるメロディの数々をたっぷりと堪能できる1枚といえましょう。
 デュオ・コルド・エ・アームは、フランスの若手を代表するギター奏者オリヴィエ・ペルモワンヌとヴァイオリン奏者サラ・シェナルが2001 年に結成した新進気鋭のデュオ団体。ギターとヴァイオリンの編成でスペイン・南米・東欧のあらゆる時代の音楽を演奏することを目的とし、フランスを中心に各地で積極的な演奏活動を行っています。

SKARBO



DSK 4122
¥2300→\2090
巨匠ラリューによるフルート&クラヴサンのためのトリオ・ソナタ集、
 ガンバ・ソナタは原曲復元版での演奏!チェンバロは中野振一郎
(1)ルクレール:やさしい音楽の気晴らし 第2集 ト短調 op.8(全7曲)
(2)J.S. バッハ(C.P.E. バッハ作?):トリオ ニ短調 BWV 1036
(3)J.S. バッハ:
 3つのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ 第3番 ト短調 BWV.1029
  (ヨゼフ・ポップによる原曲復元版)
(4)クヴァンツ:トリオ・ソナタ ハ短調
マクサンス・ラリュー(Fl)
東條茂子(Fl)
中野振一郎(Cemb.)
録音:2011 年8 月25-26 日、三鷹芸術文化センター

 フランスが誇る世界的フルート奏者マクサンス・ラリューと、日本古楽界を牽引する2 人の名手らによる2 台のフルートとクラヴサンのためのソナタ集。
 コンサートや音楽指導で多く来日し、親日家でもあるラリューが、2011 年8 月に福島、大阪、東京で行い好評を博した東日本大震災復興支援コンサートのプログラムを多く含んだ収録内容となっています。特に注目されるのは、3 曲目に収録されたJ.S. バッハのソナタ。一般的に「3 つのヴィオラ・ダ・ガンバとクラヴサンのソナタ」の第3 番として知られている作品ですが、近年このソナタが2 本の旋律楽器とクラヴサンの作品からの編曲であることが明らかになったことから、本CD ではヨゼフ・ポップによる原曲復元版の楽譜が使用されています。ガンバとは異なる音域・音色の魅力を持ったフルート2本とクラヴサンのハーモニー、必聴です!
 音響環境の素晴らしさで高い評価を受ける三鷹芸術文化センターのホールでの録音で、巨匠と次世代の名手らによる美しい音色を存分に堪能できます。ラリューに師事した東條茂子との息の合った師弟アンサンブル、そして世界的チェンバリストとして活躍する中野振一郎の華麗なチェンバロの響きにも注目される希少なおすすめ盤です。(日本語解説付)

SUPRAPHON



SU 4064
\2000→\1890
F.ベンダのヴァイオリン協奏曲集
 ソロは世界的名手イヴァン・ジェナティー!
F.ベンダ(1709-1786):
 (1)ヴァイオリン協奏曲 ハ長調
 (2)ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調
 (3)ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
 (4)ヴァイオリン協奏曲 イ短調
イヴァン・ジェナティー(Vn)
プラハ・フィルハーモニア
録音:2011 年5 月19-21 日、2012 年1 月14 日、マルティニク・スタジオ(プラハ)/72’76”

 チェコが誇る世界的ヴァイオリン奏者イヴァン・ジェナティーが、同郷の名門プラハ・フィルハーモニアと共にF. ベンダのヴァイオリン協奏曲を収録した注目の新譜をリリースしました!さすがに往時に比べて演奏機会の減ったものの、ベンダは、18 世紀のヨーロッパでは最も名の知られたヴィルトゥオーゾの一人でした。1709 年にチェコの音楽一家の下に生まれたベンダは幼い頃より積極的な音楽活動を行い、東部ヨーロッパを中心に活躍した後、クヴァンツの紹介によってプロイセンの宮廷へと招かれました。当時まだ王子であったフリードリヒ2 世の信頼厚かったベンダは、後に宮廷の主席ヴァイオリニストも務めあげます。
 彼が作曲したヴァイオリン協奏曲は全17 曲に及びますが、今回はその中から珠玉の4 曲を収録。どこかヴィヴァルディの協奏曲を思わせる躍動感あふれるアンサンブルの上に、ヴィルトゥオーゾ的趣向がたっぷりと凝らされた輝かしいヴァイオリン・ソロが響き渡ります。最後に収録されたイ短調では、ジェナティーのカデンツァにも注目!現代チェコを代表するヴィルトゥオーゾのジェナティーによって、ベンダの音楽が21 世紀に蘇ります。
 2012 年に生誕200 周年を迎え、ますます人気を集めるフリードリヒ2 世の宮廷音楽を垣間見ることができる1 枚です。

SUPRAPHON


SU 4087
\2000
チェコの麗星セメラードヴァーによるバロック・フルート作品集
J.S.バッハ:
 (1)フルートと通奏低音のための3つのソナタ 第1番 ロ短調 BWV.1030
  「音楽の捧げもの」BWV.1079 より
 (2)5度のフーガ・カノニカ (3)無窮カノン
 (4)キルンベルガー:3 声のソナタ ト短調 
 クヴァンツ:
  (5)サラバンド ト長調 (6)ミヌエット ホ短調
  (7)ジグ ト短調
 (8)C.P.E.バッハ:
  フルートとヴァイオリンのための二重奏曲 ホ短調 Wq.140 
 (9)F.ベンダ:フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調
ヤナ・セメラードヴァー
 (バロック・フルート)
レンカ・トルゲルセン
 (バロック・ヴァイオリン)
ハナ・フレコヴァー
 (バロック・チェロ)
ベルトラン・キュイエ
 (チェンバロ)
チェコの麗星セメラードヴァーによるバロック・フルート作品集、生誕300 周年!フリードリヒ大王の宮廷に想いを馳せる名盤

録音:2011 年12 月10、12 日、聖アネシュカ修道院内アッシジの聖フランチェスコ教会(プラハ)/58’25”

 チェコが誇る麗しきフルート奏者、ヤナ・セメラードヴァーによるバロック・フルート作品集。2012 年に生誕300 周年を迎え、日本国内でも大きな注目を集めているフリードリヒ大王の宮廷で活躍していた音楽家たちの優雅な作品をたっぷりと収録した1 枚です!
 フリードリヒ大王が芸術に造詣深く、自身も優れたフルート奏者として作曲活動も行っていたことはよく知られておりましょう。本CD では、大王と関係深い作品を多く収録。J.S. バッハの「音楽の捧げもの」は大王から与えられた主題を基に作曲されたという逸話も残る作品。他にも大王のフルートの師であるクヴァンツ、宮廷音楽家兼チェンバロ奏者を務めたC.P.E バッハはもちろんのこと、宮廷ヴァイオリン奏者として活躍したキルンベルガーやF. ベンダといった今日では取り上げられることの少ない音楽家たちにも焦点を当てた意欲的なプログラムとなっています。共演するのはレンカ・トルゲルセン、ハナ・フレコヴァー、ベルトラン・キュイエという古楽界を代表する精鋭たち!眉目秀麗なセメラードヴァーの高貴なバロック・フルートの音色と共に、大王の宮廷に想いを馳せる名盤に仕上がっています。
 ヤナ・セメラードヴァーはチェコ出身のフルート奏者。フルート、バロック・フルート奏者として各国で活躍するだけでなく、コレギウム・マリアヌムの芸術監督や古楽フェスティヴァルのプログラムを監督するなど、演奏活動以外の面でも古楽界を牽引している音楽家です。

SU 4092
\2000
パヴェル・フィッシャー弦楽作品集
P.フィッシャー(*1965):
 (1)弦楽四重奏曲第1番「モラヴィア」(2008)
 (2)「馬に乗った少年たち」
  (弦楽四重奏と声楽のための作品)(2011)
 (3)「水の中、ヤンコは馬を歩かせた」
  (弦楽四重奏と声楽のための作品)(2011)
 (4)弦楽四重奏曲第2番「ワイルド・マウンテン・タイム」(2009)
 (5)弦楽四重奏曲第3番「狂ったパイプ奏者」(2011)
 (6)イヴァ・ビットヴァー(*1958):
  弦楽四重奏「ホパーホップ・ターリター」
シュカンパ四重奏団
(2)(3)(6)イヴァ・ビットヴァー(歌)
(2)(6)パヴェル・フィッシャー(歌)
チェコの現代音楽家、パヴェル・フィッシャー弦楽作品集、演奏はチェコの名門シュカンパ四重奏団!作曲者自身が歌う、注目の最新録音

録音:2011 年10 月17-18 日、11 月29 日、チェコ放送マルティネク・スタジオ(プラハ)/67’54”

 1989 年にプラハ音楽院の学生たちによって結成され、今やチェコを代表する弦楽四重奏団となったシュカンパ四重奏団が、チェコの現代音楽家パヴェル・フィッシャーの弦楽作品集を収録した注目の新譜をリリースしました!フィッシャーはチェコを代表するヴァイオリニストで、シュカンパ四重奏団の初期メンバーの一人でもある人物。彼が作曲活動を開始したのは2007 年からで、フォークソング歌手である母の影響もあってか民謡や伝承曲を取り入れた作風が目立ちます。今回は彼が近年作曲した弦楽作品と共に、彼の作品に大きな影響を与えたチェコの現代音楽家、イヴァ・ビットヴァーの作品も収録。
 全体的に抒情あふれる民族的な旋律が美しく、そういった曲調がお好きな方には特におすすめです。さらに、作曲者のフィッシャー、ビットヴァー自身が歌手として演奏に参加していることにも注目!フィッシャーの弦楽四重奏と声楽のための2 曲は英語対訳付です。作曲者と演奏者がこれ以上ないほど密な距離で収録を行ったものですから、その仕上がりにも大きな期待が寄せられましょう。チェコの次代を担う現代音楽家らの作品を堪能できる、注目のアルバムです!

TYXART



TXA 12002
\2500→\2290
福島の悲劇を現代ドイツの作曲家フランツ・フンメルが作品化。
 人類への警鐘。

フランツ・フンメル:
 (1)クラリネット交響曲「ハティクヴァ」
 (2)ヴァイオリン交響曲「福島」
ギオラ・ファイドマン(Cl)
フランツ・フンメル(Pf)
エレーナ・デニソワ(Vn)
アレクセイ・コルニェンコ(指)
モスクワ交響楽団
DDD、54’ 01”

 昨年3月11 日の東日本大震災以降、世界の芸術家の多くがその悲劇を後世に伝えるべく、芸術作品に仕上げています。フランツ・フンメルは1939年生まれのドイツ作曲家でピアニスト。幼少期からクナッパーツブッシュの熱烈なファンとして人格形成され、長じてはピアニストとして多数のLP をリリースしました。作曲家としては多作家で、オペラ、交響曲、室内楽などがあり、最近ではミュージカル「ルートヴィヒ二世」が話題となりました。
 ヴァイオリン交響曲「福島」は交響曲でありながら、技巧的なヴァイオリン独奏が終始からみつく協奏作品。地震か津波を想起させるような衝撃音がしばしば響く正統派ゲンダイオンガクで、日本的な所はありません。フンメルは以前にも、阪神・淡路大震災の犠牲者のための鎮魂曲「悲しみのシンフォニー」を発表し、社会派的な創作姿勢が見られます。本人の弁によれば、人間の不遜と傲慢により世界が破滅することへの警鐘としての作品で、もともとは原爆で破壊された広島の写真から得た印象を、いつか作品化したいと思っていたものの発展形とのこと。被災された方々へ捧げられています。
 「ハティクヴァ」はヘブライ語で「希望」を意味するイスラエル国歌の題名。スメタナの「モルダウ」に似ているとしばしば指摘されるこのメロディをパッサカリア主題とし、イスラエルの民の苦難の道を思い出させる音世界を作り上げています。

VDE GALLO


GALLO 1379
\2100
名手ギ・ボヴェ最新録音はボヴェ自作を含むミサ作品集
 ヴィンセンツォ・ペトラーリ(1832-1889):6つのグロリア
 ギ・ボヴェ(1942-):ミサ・ディ・パスクーア
 カルロ・フマガリ(1822-1907):オルガンのためのミサ・ソレンネ
  (ヴェルディ:
   「アイーダ」「トラヴィアータ」「シチリア島の夕べ」の場面より)
ギ・ボヴェ(org)
録音:2010 年6 月9,10 日、ティチーノ 聖ピエトロ教会/DDD
 名手ギ・ボヴェの最新録音はボヴェの自作を含むオルガン作品集です。ボヴェは幅広いレパートリーをもち今もなお積極的な演奏活動をしております。
 日本では東京オペラシティコンサートホールのオルガンの監修(1997 年) を務め、こけら落としの演奏会は話題となりました。このアルバムに収録しているカルロ・フマガリ作曲のオルガンのためのミサ・ソレンネはヴェルディ作曲のオペラ「アイーダ」「トラヴィアータ」「シチリア島の夕べ」の美しい場面をモティーフにした作品で、オルガンの特性にあった非常に華やかな演奏が印象的です。またボヴェ自身の作品「ミサ・ディ・パスクーア」ではオルガニストの感性で描かれた6 つのパートに分かれた素晴らしい作品です。

VDE GALLO

 これは貴重な資料!スイスのオルガンの名手ギ・ボヴェがスペインの植民地時代にフィリピン各地につくられた6つの歴史的オルガンを演奏!
 世界的オルガニスト、スイスのギ・ボヴェが非常に興味深いアルバムをリリース。それはスペインの植民地時代にフィリピン各地に建てられた6つの歴史的オルガンを使用しての録音です。これはフィリピンに根付いた教会音楽を知る上での貴重な資料と言えましょう。


GALLO 1361
\2100→\1890
フィリピンの歴史的オルガン Vol.1
 ボホール島のオルガン

 ・ロアイ教会の歴史的オルガン
  アントニオ・ヴァレンテ(1520-1581):ロ・バッロ・デリントルキア
  セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア(1570-?):トーノ第1番
  作者不詳:イタリア民謡
  トレス・ヴェルガーラ(1661-1727):レジストーソ
 ・ロボック教会の歴史的オルガン
  フェルランド・エギグレン(1743-?): 協奏曲
  パブロ・ブルーナ(1611-1679):ティエント
  フランシスコ・ペレス・ガヤ(1766-1850):ソナタ
 ・バクレイヨン教会の歴史的オルガン
  カルレス・バゲル(1768-1808):シンフォニア
  ホセ・エリアス(1678-1755):ピエッツァ
  作者不詳:ティンバレス
ギ・ボヴェ(オルガン)
録音:2011 年2 月、ボホール島/DDD

 ボホール島は、フィリピン中部ヴィサヤ諸島の島の一つで、世界最小級の霊長類の生息地フィリピンメガネザルとしても知られています。この島は1500年代からスペインの植民地となり、その影響からスペイン教会も数多くつくられました。このアルバムではボホール島の3 つの歴史的オルガンが使用され、当時演奏されたであろう作品をボヴェは選曲しております。


GALLO 1362
\2100→\1890
フィリピンの歴史的オルガン Vol.2
 ネグロス島、バコンの歴史的オルガン

 ギ・ボヴェ(1942-):フィリピンへのトリビュート「即興演奏」
 イラリオン・エスラーバ(1807-1878):
  スペイン・オルガン曲集から「前奏曲」、他
 フェリペ・ゴリーティ(1839-1896):
  エスペランツァ、2 つのバスク民謡集
 エドゥアルド・トーレス(1882-1934):シャンソン
 ペドロ・アルベニス(1793-1855):
  スペイン・オルガン曲集から「オフェルトリオ」
ギ・ボヴェ(オルガン)
録音:2011 年2 月、ネグロス島/DDD

 ネグロス島もボホール島と同じ、フィリピン中部のヴィサヤ諸島にある島の一つで、フィリピンで4 番目に大きい島です。砂糖の生産地として有名です。
この島もスペイン人来航によりキリスト教会も数多く建てられました。ボヴェはバコンの歴史的オルガンを用いて、19 世紀の作品を中心に収録。またフィリピンへのトリビュート曲としてボヴェの即興演奏も納められております。


GALLO 1363
\2100→\1890
フィリピンの歴史的オルガン Vol.3
 マニラ、イントラムロス、サン・アグスティン教会の歴史的オルガン

 セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア(1570-?):「 幸いなるかな女王」
 アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):メモリー
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):ティエント
 ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):
  ソナタ ニ長調K.287、ニ長調 K.288、ト長調 K.328、ハ長調 K.255
 作者不詳:パッサカリア
ギ・ボヴェ(オルガン)
録音:2011 年2 月、マニラ/DDD

 イントラムロスは16世紀にスペイン人たちによって建てられた、フィリピンの首都マニラの最古の地区です。スペインの植民地時代には、イントラムロスはマニラそのものだと考えられていました。ここマニラにはサン・アグスティン教会をはじめ、マニラ大聖堂、サン・イグナシオ教会など多くの教会がたてられました。この録音で使用されたサン・アグスティン教会の歴史的オルガンは非常に明るい音色が魅力の楽器です。ボヴェはこの楽器の音色にふさわしいスカルラッティの鍵盤曲を収録しました。


GALLO 1364
\2100→\1890
フィリピンの歴史的オルガン Vol.4
 ラスピニャスの歴史的オルガン(バンブーオルガン)

 ギ・ボヴェ(1942-):フィリピンへのトリビュート「即興演奏」
 イラリオン・エスラーバ(1807-1878):
  スペイン・オルガン曲集から「前奏曲」、他
 フェリペ・ゴリーティ(1839-1896):エスペランツァ、2 つのバスク民謡集
 エドゥアルド・トーレス(1882-1934):シャンソン
 ペドロ・アルベニス(1793-1855):
  スペイン・オルガン曲集から「オフェルトリオ」
ギ・ボヴェ(オルガン)
録音:2011 年2 月、ラスピニャス/DDD

 ラスピニャスは、フィリピンのマニラ首都圏にある都市です。ここのラスピニャス教会には、世界で唯一、竹で作られたパイプオルガンがあることで知られており、本録音ではその貴重な音を楽しむことができます。


GALLO 1360
(4CD、3枚価格)
\6300→\5690
フィリピンの歴史的オルガン
 (GALLO 1361-GALLO 1364の4枚組セット)
 ・ボホール島のオルガン
 ・ネグロス島、バコンの歴史的オルガン
 ・マニラ、イントラムロス、サン・アグスティン教会の歴史的オルガン
 ・ラスピニャスの歴史的オルガン(バンブーオルガン)
ギ・ボヴェ(オルガン)
録音:2011 年2 月、フィリピン/DDD

 スイスのギ・ボヴェがスペインの植民地時代にフィリピン各地に建てられた6 つの歴史的オルガンを使用しての録音集(GALLO 1361~GALLO 1364)の4 枚組セット商品です。

GALLO 1376
\2100
バベッテ・モンドリー/バッハ:オルガン作品集
J.S.バッハ:
 キルンベルガー・コラール「高き天より、われは来たり」BWV700、
 オルガン小曲集より「かくも喜びあふれる日は」BWV605(BWV294)、
 「神よ、その慈悲により、または神の子来たれり」BWV600(BWV318)、
 「ベツレヘムに生まれし幼な子」BWV603(BWV65)、
 「天使の群れ、天より来たれり」BWV607、
 「神のひとり子なる主キリスト」BWV601(BWV96)、
 「甘き喜びのうちに」BWV608(BWV368)、
 カンタータ「いざ来たれ、異邦人の救い主よ」BWV61より、
 パストラーレBWV590
ジャコモ・カリッシミ(1605-1674):「サルヴェ、サルヴェ、プエルチェ」
ダンドリュー(16821738):
 12のノエル変奏曲より「サントンジュのノエル」「マリア我らに告げる」
バベッテ・モンドリー
 (org.[ジルバーマン制作])
イヴ・コプリ・シェイバー(s)
ソプラノも参加したジルバーマン・オルガンで聴く、バッハ孤高のオルガン曲

録音:2011 年10 月16,18,20 日、聖ペーター教会、バーゼル/DDD

バーゼルにある聖ペーター教会にあるジルバーマン・オルガンを使用したバッハの作品集。ここではオルガン作品とソプラノで歌われる作品が収録されております。オルガン音楽の黄金時代を築いたバッハの時代の歴史的なオルガンと透明感のあるソプラノの歌声とが教会に響き渡るのを聴いているだけで、心が洗われるようです。

GALLO 1347
\2100
ザラストロ四重奏団
シューベルト:弦楽四重奏曲第12番ハ短調「四重奏断章」
アルフレッド・フェルダー(1950-):弦楽四重奏曲(2007-2008)~
 シューベルト「冬の旅」お休みのテーマによる
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調「死と乙女」
ザラストロ四重奏団
 【ラルフ・オレンダイン(1st vn)、
  ローマン・コンラッド(2nd vn)、
  ハンナ・ウェルナー=
   ヘルフェンスタイン(va)、
  ステファン・ブラチャー(vc)】
ザラストロ四重奏団の新録音は「死と乙女」とアルフレッド・フェルダーによるシューベルトの作品をモティーフにした弦楽四重奏曲の世界初録音!

録音:2011 年、チューリヒ/DDD

 ワインガルトナーの弦楽四重奏曲の録音で知られるザラストロ四重奏団の新録音は、名曲シューベルトの「死と乙女」「四重奏断章」そして、アルフレッド・フェルダー作曲のシューベルト「冬の旅」お休みのテーマによる弦楽四重奏曲(2007-2008) です。フェルダーは1950 年、ルツェルンに生まれました。チェロおよび作曲をルツェルン音楽院で学び、その後、ザルツブルクのモーツゥルテウム音楽院でチェリストとしてのディプロマを得ました。この弦楽四重奏曲はシューベルトの名曲冬の旅の「おやすみ」をモティーフにした美しい作品で弦楽器出身の作曲家らしく、それぞれの楽器の特徴をとらえた曲になっております。

GALLO 1370
\2100
ジャン・ベラン、ジョン・サンダーソンの作品集
 ジャン・ベラン:
  トゥー・ワン・イン・パラダイス/ダンス・ノクチューン/
  子供の情景/ポストリュード/歌の終わり/
  海、やさしい歌/スペインの想いで
 ジョン・サンダーソン:アマルガメーション
ジャン・ベラン(p)
ジョン・サンダーソン(vn)
クリストファー・ラファエル(ob)
DDD

ピアニスト、ジャン・ベランとヴァイオリニスト、ジョン・サンダーソンが作曲した心あたたまる曲集。コンポーザー自身の演奏らしく、音楽の意図が聴き手にダイレクトに伝わる抜群の演奏です。

WERGO



WER 6943
(3CD)
\4800→\4390
アール・ブラウン(1926-2002)/
 コンテンポラリー・サウンド・シリーズ ブラウンの音楽人生 vol.6

  [CD1]ジョン・ケージ——クリスチャン・ウォルフ
   (1)ジョン・ケージ:カートリッジ・ミュージック(ジョン・ケージ&デイヴィッド・チュードア(Pf))
   クリスチャン・ウォルフ(b.1934):
   (2)ヴァイオリニストとピアニストのためのデュオ(小林健次(Vn)、デイヴィッド・チュードア(Pf))
   (3)ホルンとピアノのためのデュエットII(ハワード・ヒリヤー(Hrn)、デイヴィッド・チュードア(Pf))
   (4)弦楽四重奏のためのSummer (ワルター・トランプラー(Vla)、デイヴィッド・ソイヤー(Vc))
    オリジナルLP:1962年
  [CD2]ニュー・ミュージック・フォー・ヴァイオリン・アンド・ピアノ
   (1)G.クラム(b.1929):ヴァイオリンとピアノのための4 つのノクターン(1964)
   (2)ユン・イサン(1917-1995):ガサ
   (3)チャールズ・ウォリネン:長いものと短いもの
   (4)ジョン・ケージ:ヴァイオリンと鍵盤のための6 つのメロディ
    ポール・ズコフスキー(Vn)、ジルベール・カリッシュ(Pf)
     オリジナルLP:1973年
  [CD3]ニュー・ミュージック・フロム・サウス・アメリカ〜室内オーケストラのための
   (1)ジェラルド・ガンディーニ(b.1936):ソリア・モリア(1968)
   (2)セザール・ボラニョス(b.1931):ディヴェルティメントIII (1967)
   (3)マルロス・ノブレ(b.1939):トロピカル(1968)
   (4)オスカール・バザン:ソノグラマス(1963)
   (5)マニュエル・エンリケ:diptico I (1969)
   (6)アルキデス・ランツァ:penetrations (1967)
    ザ・ニュー・サウンド・コンポーザーズ・パフォマーズ・グループ/アルキデス・ランツァ(指揮)
     オリジナルLP:1973年
アール・ブラウン/コンテンポラリー・サウンド・シリーズ最終巻!

 好評を博したアール・ブラウンの音楽人生シリーズもいよいよ最終巻の登場。
 [CD1] はケージとクリスティアン・ウォルフ。ケージはアンプ、スピーカー、そして生身の演奏者をパフォーマンスに関係させることによって、ステージのような状況を再現したかったと語ります。もちろん録音ではステージはありませんが、そのかわり、何がどこでどのように作用しているかを見ることができないミステリーの要素が生じていると語っています。ウォルフの作品は、様々な長さの音のグループを何度でも好きなように繰り返すよう指示されているだけで、曲全体の長さは演奏者たちに委ねられています。一つの作品に対し、同じ演奏はありえないように書いたと語るウォルフ。ウォルフ自身が選んだ信頼できる演奏者たちによる演奏でお楽しみいただきます。
 [CD2] は、4 人の作曲家によるヴァイオリンのための作品集。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が書かれた当初、レオポルト・アウアーは演奏不可能としてこの初演を断りましたが、今ではこの作品は超人気のスタンダード・レパートリーとなっています。現代のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をめざそうと立ちあがった4 人の作曲家によるヴァイオリンのための作品集。虫歯に響きそうなヴァイオリンのか弱い音色と、ピアノのクリアーな和音の絡み合いが絶妙なクラムの作品や、強烈なグリッサンドと和音が印象的なユン・イサンの作品など、興味深い作品がならびます。
 [CD3] は南アメリカ発の音楽。アルゼンチンやメキシコなどに生まれ、メシアン、ダッラピッコラ、ヒナステラらに師事した作曲家たちによる作品集。
南米といってもラテンのノリは感じさせず、スピーカーなどを用いた電子音楽や、トーンクラスターなど、バリバリの現代音楽が並びます。しかしそんな中にも独特の熱っぽさや人間くささが漂っているから不思議です。

WER 6751
\2400
ヴォルフガング・リーム(b.1952):オルガン作品集
 (1)魔力、夜の熱狂(1980) (2)ファンタジー(1968)
 (3)3つのファンタジー(1967)
 (4)シンフォニアI -オルガンのためのミサ(1971)
 (5)コンテンプラーツィオ(1967) (6)7つの形(1974)
ドミニク・ズシュテック(オルガン)
イェンス・ブリュッルス(タムタム)
祝!ヴォルフガング・リーム生誕60 年リームが若き頃に生み出した驚愕の天才オルガン作品

録音:2011 年11 月

 リーム生誕60 年を記念してWERGO が世に放つ、リームのオルガン作品集。いくつかの作品はリームが10 代の頃に書かれた作品ですが、すでにいまの作風を思わせる大規模で暴力的ともいえる威力に満ちたリーム世界が展開されています。若い頃、自分の作風を模索している時にオルガンと出会い、様々なことを得たといいます。意欲と実験精神に満ちた力作が並びます。
 「3 つのファンタジー」と「コンテンプラーツィオ」は実に情の深い作品。オルガンのためのファンタジーは、リーム曰く、「多面カットのプリズムのようで、熱狂的なエンディングのオルガン作品」。実際、彼のオーケストラ作品でみられる暴力的ともいえる威力を予感させるパッセージが盛り込まれています。
 「シンフォニアⅠ−オルガンのためのミサ」はミサやオルガンつきの交響曲を生み出したフランスの伝統の流れをくむ作品。6 つの楽章は、共通の素材などで大規模作品ながら見事な統一感を示しています。
 「7 つの形」では直観性と論理性の両方のバランスが共存する不思議な作品。タムタムの音色が聴き手を別世界へといざないます。
 「魔力、夜の熱狂」は、オルガンの魅力のとりことなったリーム自身を、遠くから皮肉に満ちた目で見たような音楽。事実、このあとリームはしばらくオルガンのための作品から遠ざかっていた(2002-2004 年にかけて書いた「無題」や、器楽作品の1 パートとして用いたくらい)ほどで、リームにとって怪物的魔力を持つオルガンへの訣別の音楽のようでもあります。
 これら魔力に満ちた作品を奏でるドミニク・ズシュテックは、オルガン版のシュトックハウゼンの黄道十二宮で私たちの度肝を抜く宇宙空間的演奏を展開した名手。ここでも、リーム独特のミステリアスながらも規模の大きな世界を、絶妙な間の取り方で見事に再現しています。

WER 6745
\2400
アール・ブラウン(1926-2002):
 抽象的なサウンド・オブジェクト

  (1)家庭の埋葬* (2)フォリオ (3)25のページ
  (4)4つのシステム (5)夏の組曲’95
   * 世界初録音
ザビーネ・リープナー(ピアノ
世界初録音を含むブラウンのピアノ作品集

録音:2009 年6 月

 いわゆるニューヨーク楽派(ケージ、フェルドマン、クリチャン・ウォルフ)に属するブラウンによる、ピアノのための作品集。ニューヨーク楽派の中でもブラウンは特に、同時代の他ジャンル(ヴィジュアルアートなど)芸術家と相互に強く影響し合ったと言われています。筆の先からインクをたらす手法で圧倒的な力を持つ作品を生み出したジャクソン・ポロックのアクション・ペインティングを思わせるような、ダイナミックな空間性、静と動の共存、一見無秩序に見えて実は巧妙に計算されている音の配列などは、ブラウンでなければ為し得ない世界といえるでしょう。この独自の世界を再現するピアニスト、リープナーは、ケージ、フェルドマン、ウストヴォリスカヤなどの現代作品のスペシャリストとして活躍するピアニスト。ブラウン作品が今なお斬新さに満ちていることを実感する1枚です。


WER 6750
\2400→\2190
ペトリス・ヴァスクス(b.1946):
 ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための作品集

  (1)愛の声(ヴァイオリンと弦のためのファンタジア)
  (2)遠き光(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための協奏曲)
  (3)孤独な天使(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための瞑想曲)
アリーナ・ポゴストキナ(Vn)
シンフォニエッタ・リガ
ユハ・カンガス(指揮)
自然の神秘、深い宗教性、深く根付いた民謡の精神。ヴァスクスによるヴァイオリンのための美しい旋律。

録音:2011 年6 月

 ラトヴィアが生んだ作曲家ヴァスクスによる、人間と社会への愛に満ちたサウンドを、ポゴストキナの奏でる美しくも悲しき音色で堪能する1 枚。
 「愛の声」は、「これを聴いた人が、少しでもよりフレンドリーで愛に対してよりオープンになるように」という願いが込められた作品。ヴァイオリンがタイトルの通りの優しくも悲しい愛の旋律を奏でます。
 ②の「遠き光」は1996-97 年に書かれたもので、ヴァスクスの作品の中でもとても激しい作風の曲。コントラストに満ちた様々な短い部分の連なりで、時にラトヴィアの民謡を思わせます。
 2006年頃に書かれた③の「孤独な天使」は、世界の状況を見ている天使の悲しい目と、天使の羽の愛に満ちたはばたきが人々の心に平安や慰めをもたらしている様子を描いたとヴァスクスは語ります。

 そして注目はヴァスクスの愛に満ちた旋律のヴァイオリンを奏でる、ポゴストキナ。ようやくCDが出た。これだけの実力とスター性をもちながらなぜか録音に恵まれなかった逸材。それにしてもあいかわらずレパートリーは変わってる・・・。


ポゴストキン、PODIUM 旧譜

PODIUM
WOW 016-2
\2200
アリーナ・ポゴストキン〜無伴奏ヴァイオリンのための作品集
 バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV.1003
 ヒンデミット:無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.31 No.2
 プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.115
 イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番
 ナタン・ミルシテイン:パガニーニアーナ
アリーナ・ポゴストキン(Vn)
録音:2001年1月26・27日 リリースはかなり前になるがこれまで紹介していなかった。

 ある熱心なファンの方が、「PODIUMの新録音ですごい天才美少女のCDが出ている」という。サイトまで教えてもらった。
 http://www.alinapogostkina.de/
 「美少女」と聞いたらとりあえず押さえない訳には行かない。そしてさっそく訪れたサイトに載っているその御姿は紛れもない超美人。バイバ・スクリデ、バティアシヴィリ、ハーン、フィッシャーたちをも凌駕するモデル・クラスの美形である。



 ところが才能のほうもすごいらしい。2001年のエリザベート王妃国際コンクールで第4位、2005年のシベリウス・コンクールでは優勝してしまっている。なんと、ま。
 アリーナ・ポゴストキン。1983年サンクトペテルブルク生まれ。本人のサイトで見たらついこのあいだには日本に来て読売交響楽団でコバケンと共演しているではないか・・・。あら、こっちでは名前はアリーナ・ポゴストキーナになってる・・・そういえばこの名前はコンサート案内でときどき目にしてたな・・・。
 バイバ・スクリデ、バティアシヴィリ同様、CD業界ではあまり目立った活躍をしていなかったが、舞台栄えするからコンサートではずっと引っ張りだこだったんだろう。
 さて、そんなポゴストキーナの貴重なCDがこのアルバムだったのである。しかも美貌も一切関係ない、甘えもまったく許されぬ本格的無伴奏曲集。おそろし。
 で、ようやく入ってきた。
 やっぱり最初に目が行くのはその美貌。まだ少女の面影を残すものの、おそらく「美少女ジャケット・マニア」には必携の1枚である。
 あ、いやいや、そうではなくて演奏。これがまた悪くない。情熱を懐奥深くに隠しつつ、知的でクールな趣を前面に押し出す。しかも力強く骨太の強さを持つ。一番の聞き物はイザイか。情熱と抒情性と現代性と狂気を必要とするこの難曲を、なんと魅力的にこなしていることか。この集中力、この求心力、やはりただものではなかった。ポピュラーなコンチェルトものをやっても間違いなく芯の強い名演を聴かせてくれるであろう大型本格派である。
 おそらくこれからガンガン日本にも来てそのうちメジャー・デビューするでしょう。これだけの逸材をメーカーが放っておくはずがない。



WERGO

Blue Dog
WER 2063
\2400
トランペットとエレクトロニクスの創造世界
 〜BLUE DOG
(1)ヤニス・キリアキデス:
 ドッグ・ソング(ケルベルス・セレナデス・オルフェウス)(2006)
  〜3つのベルをもつトランペットとツーシュピールのための
(2)アゴスチーノ・ディ・スキピオ:Modes of interference/1(2005/2006)
 〜トランペットとエレクトロニクスによる自動フィードバックシステム
(3)ミシェル・ケンダース:ヘルム&スリンガー(2001/2002)
 〜トランペットとコンピューター(Max/MSP)のためのコンポジション
(4)ディヴィッド・ドラム(チェインカーヴ)(2006/2007)
 〜3つのベルをもつトランペットとツーシュピールのための
マルコ・ブラーウ
 (トランペット、電子楽器)
ドミニク・ブルム
 (ハモンドオルガン、
  アナログ・シンセサイザー)
 楽器の持つポテンシャルを伸ばし、それを進化させるべく活動を続けてきたドイツのカリスマミュージシャン、マルコ・ブラーウ。彼にとってはその意味でコンピューターも立派な楽器の一つであり、音の持つ色彩感覚の幅を広げてくれる可能性の宝庫でした。2000 年に電子機器による実験音楽を開始して以来、ブラーウは様々な表現を確立し、電子音楽の最先端をいっています。本CD では、そんなブラーウの開発したコンピューターによる電子サウンドと、彼の愛するトランペットのアコースティックな会話が展開されます。新鮮で粋なモダニズムの中に、どこかひょうきんで可愛らしいものを感じさせる貴重な一枚。トランペットの超絶技巧と電子音のピーというやや耳触りな音が交錯するさまは印象的です。
 マルコ・ブラーウは1965 年生まれ。トランペット奏者であり、ケルンの新しい音楽のためのアンサンブル、ムジーク・ファブリークの一員でトランペットの技術的進展に尽力しています。1998 年よりカールハインツ・シュトックハウゼンと集中的に組み、オペラ連作「リヒト」の初演にも貢献しました。


WERGO



WER 6946
(5CD)
特別価格
\4500→\3990
WERGOレーベル創立50周年スペシャル・ボックス
 50 years/ 1962-2012
 [CD1] (WER 6228)
  ストラヴィンスキー:ピアノ作品集
   (1)2台のピアノのためのソナタ(1943/44) (2)3つの易しい小品(1915)(行進曲,ワルツ,ポルカ)
   (3)5つの易しい小品(1915)(アンダンテ/エスパニョーラ/バラライカ/ナポリターナ/ガロップ)
   (4)2台のピアノのための協奏曲(1935)
    アルフォンス・コンタルスキー(P) アロイス・コンタルスキー(P)/録音:1962 年11月
 [CD2](WER 6287)
  シュネーベル(1930〜):コラール前奏曲集
   (1)コラール前奏曲集I/II − 19〜オルガン、器楽とトーンバンドのための (2)呼吸
    ゲルト・ザッヒャー(Org) 他/録音:1972年
 [CD3](WER 6203)
  ジョン・ケージ:
   (1)コンストラクション第1「金属」(1939)(6 人の奏者による金属の発音体の合奏)
   (2)第2(1940) (3)第3(1941)(4人の打楽器奏者)
   (4)「アモール」(1943)(プリペアード・ピアノ、3つの打楽器)
   (5)ダブル・ミュージック(1941)(打楽器の四重奏)
   (6)彼女は眠っている(1943)(打楽器四重奏、声、プリペアード・ピアノ)
    ヘリオス四重奏団/録音:1989 年
 [CD4] (WER 6631)
  ノーノ:
   ポリフォニカ−モノディア−リトミカ,13 楽器のための歌,ギオマールの歌,
   “進まなければならない”夢見ながら
    アンゲリカ・ルツ(S) ペーター・ヒルシュ(指)ユナイテッド・ヴォイセズ,
    ユナイテッド・ベルリン・アンサンブル/録音:1997、98 年
 [CD5] (WER 6717)
  シュトックハウゼン:初期作品集
   (1)コントラ・プンクテ(十楽器のための) (2)ルフラン(ピアノ、チェレスタと打楽器のための)
   (3)ツァイトマッセ(5 つの木管楽器のための) (4)シュラーク・トリオ(ピアノと打楽器のための)
    アンサンブル・ルシェルシェ,ルパート・フーバー(指揮(1)(3))/録音:2008 年8月
祝! WERGOレーベル創立50周年、名盤を集めた5 枚組スペシャルボックス!
 WERGO レーベル創立50 周年記念限定ボックスの登場。名門音楽出版社SCHOTT 社のグループ会社であり、SCHOTT アーティストの作品などを今も精力的にCD などで紹介してきたWERGO レーベル(記念すべき第1 弾は、ブーレーズ指揮によるシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」でした)。
 当時のプロデューサーにして美術史家、コレクター、熱き魂をもっていた、ヴェルナー・ゴルトシュミット(Werner Goldschmidt → WERGO)によって1962 年に産声をあげたレーベルは、今なお内容・デザインともにエッジの効いたリリースで人々を驚かせてくれています。実に600 タイトルほどの現代音楽をリリースしてきたWERGO が、よりぬきの5 タイトルをボックス化。伝説の兄弟ピアニスト、コンタルスキー兄弟によるストラヴィンスキー。ドイツで極めて名誉あるGerman Record-Award (German Phono-Academy) 賞を受賞した衝撃的名盤のシュネーベル作品集。若きケージの実験精神と知性に満ちた打楽器のための作品集。ショット社の重要作曲家ノーノが大切にした「歌」。そしてドイツを代表するシュトックハウゼンの作品集。一言では語り尽くせない、WERGO の歴史の重みを感じるボックスセットです。

WIGMORE HALL LIVE


WHLIVE 0050
\1400
イギリスの名手マーウッドの滋味あふれるブラームス
ブラームス:
 (1)ヴァイオリンソナタ第1番ト長調「雨の歌」Op.78
 (2)同第2番イ長調Op.100
 (3)同第3番ニ短調Op.108
アンソニー・マーウッド(Vn)
アレクサンダル・マジャール(Pf)

[2010 年9 月19 日、2011 年1 月9 日、5 月15 日/ウィグモア・ホール(ロンドン)ライヴ]/DDD、68’13”

 長きにわたりフロレスタン・トリオのヴァイオリニストを務めたアンソニー・マーウッドが、セルビア人ピアニスト、アレクサンダル・マジャールと組んでブラームスのヴァイオリンソナタ全曲に挑戦しました。録音としては現代作品や珍品の多かったマーウッドが、王道の難物ブラームスに正攻法で取り組んでいますが、これが驚くほど感動的。ウィグモア・ホールならではの暖かくブレンドされたサウンドで、いつまでも聴いていたくなる演奏です。ピアノのマジャールも出しゃばらずに十分雄弁な表現を聴かせてくれます。

WHLIVE 0051
\1400
若さあふれるエリアスSQ の魅力
 (1)ハイドン:弦楽四重奏曲第68番変ホ長調Op.64の6
 (2)シューマン:同第1番イ短調Op.41の1
 (3)ドナルド・グラント:ムルロイへの挽歌
エリアスSQ

[2010 年9 月12 日/ウィグモア・ホール(ロンドン)ライヴ]/DDD、51’44”

 1998 年結成のエリアスSQ による若々しいハイドンとシューマン。ハイドンの明るい活気で爽快な気分となり、シューマンのロマンティックな歌に満ちた世界にたっぷり浸れる贅沢な時間を楽しめます。最後の作品は同SQ の第2ヴァイオリン奏者ドナルド・グラント(1980-) の作で、彼の故郷スコットランドのムルロイの丘に伝わるマクドネルの戦いを描いた挽歌で、スコットランドの伝統調音楽となっています。ウィグモア・ホールの響きの良さも特筆です。




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