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≪アリアCD新譜紹介コーナー≫


マイナー・レーベル新譜
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国内盤
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5/1(水)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

TACTUS



TC 811202
\2400→\2190
1878年製ローズウッドのヒストリカル・スタインウェイで聴くリスト!
リスト:
 ヴェルディのオペラによるパラフレーズとトランスクリプション集
  《リゴレット》による演奏会用パラフレーズ S.434
  《トロヴァトーレ》のミゼレーレによる演奏会用パラフレーズ S.433
  《十字軍のロンバルディア人》より サルヴェ・マリア S.431-1
  《エルナーニ》による演奏会用パラフレーズ S.432
  《アイーダ》の巫女たちの踊りと終幕の二重唱 S.436
  《ドン・カルロ》の祝典の合唱と葬送行進曲 S.435
  《レクイエム》より アニュス・デイ S.437-2
  《シモン・ボッカネグラ》の回想 S.438
ジュリオ・デ・ルーカ
 (スタインウェイ/
  Grand Centennial 1878)
 
 ナポリ生まれのイタリア人ピアニスト、ジュリオ・デ・ルーカが、同郷の巨匠ジュゼッペ・ヴェルディと、19世紀のヴィルトゥオーゾ、フランツ・リストに捧げる「ヴェルディのオペラによるパラフレーズとトランスクリプション」全集!
 ジュリオ・デ・ルーカは、ナポリ、サン・カルロ劇場のオーディション合格から、ソリスト、室内楽奏者として経験を積み、南イタリアのリスト弾きとして活躍中。
 デ・ルーカが弾いているピアノは、アメリカ独立100周年の1876年にデザインされ、1878年に製作されたローズウッドのヒストリカル・スタインウェイ。
 リストとヴェルディの才能の共演を、2人が生きていた時代に誕生したヒストリカル・スタインウェイの輝かしく温かく、そして気品のある音色で——。

 ※録音:2012年11月、ラ・リバットラ(サルテアーノ、イタリア)
 


TC 841801
\2400→\2190
リコルディ社の中興の祖ジュリオ・リコルディのピアノ作品集!
 リコルディ:ピアノ作品集
  ロマンス・プードレ/お婆さんのお話/
  ハンガリー幻想曲/水彩画/
  オダリスクの夢/アルマナッコ・ムジカーレ
ロベルト・ピアーナ(ピアノ)
  イタリアの楽譜出版社「リコルディ」の3代目で、中興の祖とも言うべきリコルディ一族の重要人物ジュリオ・リコルディ(1840−1912)のピアノ作品集。
 ベル・エポック、スカピリアトゥーラ、ワグネリズムなど、様々な芸術運動や理念が興った時代、ボイトやヴェルディ、プッチーニの音楽を大ヒットへと導いたジュリオ・リコルディの、経営者としてだけでなく音楽家としての才能にスポットライトをあてた見事なプログラム。
 敏腕経営者ジュリオ・リコルディのピアノ作品は、ドニゼッティやベッリーニ、ヴェルディ、そしてプッチーニなど、"オペラ"が隆盛を極めた19世紀〜20世紀初頭のイタリアにおける"器楽音楽"の知られざる逸品である。

 ※録音:2012年3月、聖母マリア財団アウディトリウム(サッサリ、イタリア)
 
TC 620080
(3CD/特別価格)
\4800
シモネッティ編纂:
 優れた作曲家たちによる独唱モテット集《聖なる花環》

  モンテヴェルディ:
   神がととのえたもう宴を見よ、人々よ馳せ来たれ、
   おおいと麗しき、めでたし女王
  プリウーリ:女より生れし者
  ロヴェッタ:おおマリア、何者にもまして美しい
  グランディ:おお、何者にもまして美しい
  ベルティ:オディエ・アパルエルウント
  プリウーリ:いと優しきマリア
  カプリオーロ:わたしは夜, 床の上で、めでたきかな, 我は
  グランディ:
   クアム・プルクラ・エス・スペティオサ、
   主に向かいて歌わん、主よ我が祈りをききたまえ
  フィネッティ:主よ、汝の幕屋に宿らん者は
  カステッロ:4声のソナタ、主をあがめよ
  ウスペル:あなたは私の心に痛手を負わせた、神の子ぞ生まれる
  ロヴェット:すべての者よ、喜べ
  ピッキ:めでたしキリスト
  フレッディ:主は知り、めでたし女王
  バルバリーノ:来れ我のところへ
  オビッツィ:神をたたえよ
  バルバリーノ:聞け、愛らしきわが恋人よ
  フィネッティ:祝福された乙女マリア
  マシッチオ:アクシペ・デリクテ・ミ
  アリゴーニ:
   あなたは全てが美しく、良きイエス、
   おお主なるイエス・キリスト
  ミラヌッツィ:訴える魂よ
  サビーノ:
   おお聖餐よ、真実なる十字架、見よ天使のパンを、
   御身の讃美に満たされんことを
  チェザーレ・マルティネンゴ:世界の王国を
  カレッティ=ブルーニ(カヴァッリ):
   主にむかいて新しき歌をうたえ
  スコルズート:神なる主よ、 おお愛しきイエスよ
  ガッレラーノ:すべての者よ、主に向かいて喜ばん
  ボンディオーリ:アヴェ・ヴェルム・コルプス
  ステッラ:主をほめたたうるは良きことなり、主よ感謝を捧げる
アンサンブル・プリミ・トニ
ニコラ・ラモン(指揮)
 16世紀イタリアの作曲家でカストラート歌手、レオナルド・シモネッティが編纂し、1625年にヴェネツィアで出版された独唱と通奏低音のためのモテット集「聖なる花環」。
 モンテヴェルディを筆頭に、グランディ、ピッキ、カヴァッリ、グランディ、カステッロなど、当時のイタリア、ヴェネト地方の大作曲家たちのモテットが集められた音楽史的観点からも非常に重要な価値を持つ曲集である。2011年2月、レッジェッロ(イタリア)での録音。
 


TC 740304
\2400→\2190
典雅!"フルート"と"マンドリン"が主役の二重奏と三重奏集
 プロスペロ・カウチェッロ(ca.1730−p.1794):
  フルート、マンドリンと通奏低音のための二重奏曲と三重奏曲集
  フルート、マンドリンと通奏低音のための三重奏曲ヘ長調
  フルート、マンドリンと通奏低音のための三重奏曲ハ長調
  二重奏曲第2番ト短調(マンドリンのための)
  フルート、マンドリンと通奏低音のための三重奏曲ニ長調
  二重奏曲第4番ロ短調(フルートのための)
  マンドリンと通奏低音のための三重奏曲変ホ長調
  二重奏曲第1番ニ長調(フルートのための)
  フルート、マンドリンと通奏低音のための三重奏曲ト長調
テゾーロ・アルモニコ
 多くの経歴が謎に包まれたままとなっている18世紀イタリア、ナポリの音楽家プロスペロ・カウチェッロ(ca.1730−p.1794)の、"フルート"と"マンドリン"が主役の二重奏と三重奏集。
 正確な生没年も不明なカウチェッロだが、ポーランド王の宮廷楽団の第1フルート奏者、ナポリの宮廷合唱団のヴィルトゥオーゾ、サン・カルロ劇場管のヴァイオリニストとして活躍し、パリとリヨン、ロンドンでの楽譜出版など、多彩な音楽家であったと伝えられている。2011年11月、クネオ(イタリア)での録音。
  

TC 791302
\2400
アントニオ・マリア・ムシリュ:オルガン作品集
 100の練習曲(写本第82番)より
  第62番、第95番、第29番、第24番、第37番、第86番
 レガート形式によるソナタ
 写本第824番より 第4番−第14番
アレッサンドロ・ビアンコーニ(オルガン)
 アントニオ・マリア・アモーネ神父から作曲を学んだ19世紀イタリアの音楽理論家、作曲家であり、ヴェッレトリ修道院の神父アントニオ・マリア・ムシリュ(1792−1880)のオルガン作品集。
 アッシジの聖フランチェスコ教会堂のアーカイヴに所蔵されていたオルガン作品を、フランチェスコ・ポリノーリ1763年製と、アンジェロ・モレッティーニ1848年製のヒストリカル・オルガンが、柔らかな包み込むような響きで奏でられている。2012年9月の録音。
 


TC 490001
\2400→\2190
不真面目な音楽 〜 ヒューマニズムからの神話と物語
 15世紀の音楽と朗読

 フォリアーニ:ラ・カンツォーネ・デッラ・マーラ・ゾッタ
 作曲者不詳:クワジ・センプレ・アヴァンティ・イル・ディ
 デモフォオンテ:ア・ケ・オルマイ・コンドゥコ
 バルトルッチ:ラ・ミ・ファ・ソルフェア
 トロンボンチーノ:辛抱強くあなたに従う
 カラ:タンテ・ヴォルテ・シ・シ・シ
 サンタクローチェ:デ・ラ・ダ・ラックア/他
アノニマ・フロットリスティ
 ルドヴィコ・フォリアーニやバロトロメオ・トロンボンチーノなどの音楽で構成された"不真面目な音楽"集。
 ヒューマニズムの中から生まれた神話と物語を、15世紀の音楽と朗読で表現したプログラム。低声部の歌唱力、小気味好い古楽器のリズムを繰り広げるアノニマ・フロットリスティの演奏は掘り出し物!2012年3月、アッシジ(イタリア)での録音。




NAXOS


Fernando Lopes-Graca: Piano Concertos Nos. 1 and 2
8.572817
\1100
フェルナンド・ロペス=グラサ:ピアノ協奏曲 第1番&第2番
 1-3.ピアノ協奏曲 第1番(1940)/
 4-6.ピアノ協奏曲 第2番(1950/1971改編)
エルダー・ネボルシン(ピアノ)/
ポルト・カーザ・ダ・ムジカ管幻樂団/
マティアス・バーメルト(指揮)
録音 2011年3月11-12日 ポルトガル,ポルト,カーザ・ダ・ムジカ サラ・スジア
 ポルトガルの作曲家、音楽学者ロペス=グラサ(1906-1994)の胸躍るピアノ協奏曲集です。彼はリスボン音楽院で学んだ後、パリへ行き、シャルル・ケクランに作曲法と管弦楽法を師事した人ですが、その作品には、まるでバルトークのようにポルトガルの民族音楽の影響が強く表れています。
 この2つのピアノ協奏曲は対照的な曲想を持つもので、明るく楽しい第1番(とりわけ終楽章の音の使い方がすばらしい)と、暗く渋めの第2番、そのどちらもが「ヨーロッパ的な音」とは違う面白さを持って聴き手にアピールしてくるのです。ピアノの扱いは打楽器的な部分も多く、美しいメロディを期待するよりも、どちらかというと「音のシャワー」を楽しむ音楽と言えそうです。


ロペス=グラサ、旧譜


8.572892
\1100
ロペス=グラサ:交響曲・素朴な組曲
 1-6.素朴な組曲第1番(1950)/
 7.11月の詩曲(1961)/
 8.祝祭行進曲(1954)/
 9-11.交響曲(1944)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/
アルヴァロ・カッスート(指揮)
 フェルナンド・ロペス=グラサ(1906-1994)は20世紀のポルトガルにおける、最も多作な作曲家の一人です。リスボン音楽院で学び、その後パリへ留学、ケクランに作曲と管弦楽法を学んでいます。1941年からはポルトガルで教鞭をとり、数多くの音楽家を育てあげました。ポルトガルの民謡やポピュラー音楽を題材にすることの多い彼の作品は、とても耳に馴染みやすく、またドラマティックな面も持ち合わせています。「素朴な組曲」の冒頭に現れるのどかな旋律を聴いていると、まるで草原で深呼吸をする時のような清々しさを感じさせてくれます。その後に続く速い部分はお約束通りに荒々しくと、全て聴き手の期待を裏切ることはありません。これらとは対照的な「11月の詩曲」は、暗く陰鬱であり、この作曲家の懐の広さを感じさせてくれることは間違いありません。とは言え「祝祭行進曲」や「交響曲」はやっぱり情熱的。手に汗握るようなわくわくする音楽です。

 
Luis Tinoco: Round Time
8.572981
\1100
ルイ・ティノコ:ラウンド・タイム
 1.ラウンド・タイム(2002)/2.距離の深さから(2008)/
 3-6.探求の歌(2007)
  <Ⅰ:終わりに向かって/Ⅱ:正統性/Ⅲ:日没の歌/Ⅳ:
   くちびる-Ⅴ:初期の断片>/
 7-10.孤独な夢想家の歌(2011)
  <Ⅰ:書物/Ⅱ:幸せな夢想家/Ⅲ:任意の集まり/水の天使>
   ※世界初録音
アナ・クインタンス(ソプラノ)…2/
イェリー・スー(ソプラノ)…3-6/
ラケル・カマリンハ(ソプラノ)…7-10/
グルペンキアン管弦楽団/
ディヴィッド・アラン・ミラー(指揮)
録音 2012年6月13-16日 ポルトガル リスボン,カロウステ・グフベンキアン財団,グルベンキアン・アウディトリウム
 ポルトガルの現代作曲家、ルイス・ティノコ(1969-)による“不可思議な音の世界”にご案内いたします。フランス印象派の残滓とブラジルのジャズの香り、官能性と郷愁。これらが入り混じった音楽は、これらの曲に初めて触れた人にも強烈な印象を残すことでしょう。
 エキゾチックで夢幻的な音の戯れ、時折訪れる破壊的なリズム、これらが混沌とした音の中に溶け合う様子は、まるで大きな望遠鏡で銀河を眺めるかのように茫洋としたものです。
 ソプラノ独唱を伴う3つの作品は、それぞれ違う歌手を起用することで、味わいの違いを引き立てています。実験的な手法を用いながらも、根源的な美しさを追求するというこの作曲家の独自性が良く表れた曲集と言えるでしょう。
 
Gesualdo: Madrigals Books 5 and 6
8.573147
(3CD)
\3300
ジェズアルド:マドリガル集 第5集&第6集
<CD1>
 1.歌って楽しみなさい/2.見つめなければ私は死なないが/
 3.行け、わがため息よ/4.とてもいとしいわが命のひとよ/
 5.ああ、痛ましい喜び/
 6.いとしい方よ、愛の甘い「ああ」という言葉は/
 7.いとしいひとの目に宿り/
 8.もし私の悲しみがあなたを悲しませるのなら/
 9.わが心の命であるまなざしよ/10.命のひとから離れる者は/
 11.情けをと私は泣きながら叫ぶのだが/
 12.ああ、お前たちはあまりにもしあわせ/
 13.恋人たちよ、競い合って急ぎなさい/
 14.美しい目をふきなさい/15.お前は私を殺す/
 16.ああ、美しい胸を覆ってほしい/17.悲しく涙もろい私の気質に/
 18.けれど私を死へと導く/
<CD2>
 1.ああ、暗い日よ/2.もしお前が逃げるなら/
 3.あなたを愛しています、私の生命よ/
 4.もしもお前が私の死を望むなら/
 5.美しい人よ、心を持ち去るのなら/
 6.お前は泣いている、私のフィッリよ/
 7.私を煩わすのをやめておくれ/8.明るく輝く太陽/
 9.私は行くとしか言わなかった/10.一日に千回も私は死ぬ/
 11.優しい私の宝である人よ/
 12.ああ、いくらため息をついても無駄なのだ/
 13.こんなに大きな苦しみの中でも/
 14.優美な音色と甘い言葉で/15.白くみずみずしい花/
<CD3>
 1.大胆な小さい蚊が/2.お前を求めて私は燃える/
 3.死のみが私を殺すのだから/
 4.私の希望を打ち砕いたあの残酷な「いや」という言葉を/
 5.私は死ぬ、悲しみや苦しみゆえに/6.蝶のように舞う/
 7.私の喜びに空はかくも晴れ渡り/
 8.お前は追いかける、おお美しいクローリよ/
 9.お前を愛する故に私はやつれ果てる/
 10.悲嘆にくれて泣いていたのは昔/
 11.にこやかで美しいリコーリが
  ※CD1&CD2:3…第5集、CD2:4-15&CD3…第6集
デリティエ・ムジケ/
マルコ・ロンギーニ(指揮)
録音 2010年7月6-10日 イタリア ヴェローナ,ノヴァーリエ,チェサ・ディ・サンタ・マリア・マッダレーナ…第5集/2011年7月24-29日 イタリア ヴェローナ,セツァーノ,チェサ・ディ・サン・ロレンツォ・マルティレ…第6集
 人気シリーズ、デリティエ・ムジケによるジェズアルド(1566-1613)のマドリガル集の完結編です。この第5集と第6集は1611年に一緒に出版された「双子」の曲集であり、この中には、宮廷の掟や雇用される者の制約などの様々な縛りから解き放たれた「自由な作品」が描かれています。
 当時の彼は、自分の城に閉じこもり、演奏家たちを侍らせながらひたすら音楽を生み出していました。この中には愛、拒絶、死、苦しみ、喜び、悲しみなど様々な感情が描写されていますが、実際の彼は自らの罪を悔いていたのかどうかは、誰も知ることはできません。ただ、残された音楽は孤高の美しさを湛えています。
 

Havergal Brian: Symphonies Nos. 22-24
8.572833
\1100
ブライアン:交響曲 第22番-第24番 他
 1-2.交響曲 第22番「小交響曲」(1964-1965)/
 3-4.交響曲 第23番(1965)…世界初録音/
 5.交響曲 第24番 ニ長調(1965)…世界初録音/
 6-11.イングランド組曲Op.12(1905-1906)
  <性格的な行進曲/ワルツ/浜辺の木の下で/間奏曲/賛歌/謝肉祭>
新ロシア国立交響楽団/
アレクサンダー・ウォーカー(指揮)
録音 2012年8月26.27.30.31日 モスクワ Studio 5, Russian State TV & Radio Company KULTURA
 途方もない交響曲を数多く書いたことで知られる作曲家ハヴァーガル・ブライアン(1876-1972)。今回はお待ちかねの新録音が登場しました。生涯に32曲もの交響曲を書いた彼ですが、そのうちの27曲以上は、晩年と言える72歳から92歳の間に書かれています。
 ここに収録された3つの交響曲は88歳から89歳の作品であり、規模こそコンパクトなものの強烈な独自性を持っています。またこの3曲は密接に関係しているため、もしかしたら3曲で「一つの交響曲」として捉えることも可能かもしれません。
 一転、彼の出世作となった「イングランド組曲」はチャイコフスキーの「くるみわり人形」組曲から影響を受けたものであり、イングランドの風景を音に封じ込めた魅力的な音楽ですが、すでに破天荒なブライアンの気質がよく現れているのも面白いところです。
 
Into The Night: Contemporary Choral Music
8.572511
\1100
夜の中に 〜現代の合唱作品集
 1.エリック・ウィテカー(1970-):3つの花の歌 -
  第2番「あなたの手のユリとともに」(1991)/
 2.スティーブン・ポールズ(1949-):日の終わり(2006)/
 3.ディヴィッド.N.チャイルズ(1969-):新月(2007)/
 4.アルヴォ・ペルト(1935-):もう少し長い路(2001)/
 5.ウィテカー:金の夜(2009)/
 6.チャイルズ:優しい夜のなかには(2011)…世界初録音/
 7.ジョン・タヴナー(1944-):神殿のヴェール-あなたは光で自身を覆う(2004)/
 8.アビー・ベティニス(1980-):宵の明星に(2005)/
 9.モルテン・ローリゼン(1943-):夜想曲 第3番-この輝ける夜に(2005)/
 10.フランク・ティケリ(1958-):ここに輝く星がある(2000)
ヴォックス・ヒューマナ/
ディヴィッド.N.チャイルズ(指揮)
録音 2011年10月3-5日 テキサス,ダラス,ハイランド・パーク・ユナイテッド・メソジスト教会
 このアルバムには、美しくも、どこか仄暗さを秘めた現代合唱作品が収録されています。ガルシア・ロルカの詩を用いたウィテカーの作品はゆっくりとしたテンポに乗って、複雑な調性による抒情的なメロディが歌われます。
 「ニ長調」で書かれたシンプルなポールズの作品、痛みすら伴うチャイルズの「新月」、慈悲深いペルトの作品(オルガン・パートも含む)などなど、合唱好きにはたまらない曲で満たされています。心が痛い時、この響きに耳を澄ましてみてください。ダラスに拠点を置く「ヴォックス・ヒューマナ」の暖かい歌声があなたをそっと包んでくれるはず。
 
Bob Chilcott: Everyone Sang
8.573158
\1100
ボブ・チルコット:誰もが歌った
 1.島はざわめきで満ちている(2004)/
 2.ゆりとばら(2002/2008)/3.誰もが歌った(1995)/
 4-5.あなたと私(2005)<明るさ/私の良い面>/
 6-10.小さなジャズ・ミサ(2004/2005)
  <キリエ/グローリア/さんクトゥス//9.ベネディクト/
  10.アニュス・デイ/
 11.わが父(生命のパン)(2010)/
 12.冬のさなか(1994/1995)/
 13.彼のために全ての星が輝いている(2002)/
 14.真冬のばら(2010)/
 15-18.私は創造を共有する(2005)
  <日が昇る時/地球/最も内部の上/来たれ、偉大な世界よ>/
 19-23.イソップ物語(2008)
  <うさぎとカメ/労働者の山/きつねとブドウ/
   北風と太陽/がちょうとあひる>
    ※1.3-10.15-23世界初録音
ジェンマ・ビーソン(ピアノ)…2.12.13.19-23/
ウィル・トッド・トリオ…6-10/
ウェレンシアン・コンソート/
クリストファー・フィンチ(指揮)
録音 2011年8月25-26日 UK サマーセット、ミリフィールド・スクール,ジョンソン・ホール
 現代イギリスで最も人気を博している合唱曲指揮者&作曲家、ボブ・チルコット(1955-)の作品集です。彼は1985年にキングス・シンガースに参加し、12年間テナーを務めたあと、作曲に専念するために脱退したという実力の持ち主であり、編曲家としても高名です。そんな彼の作品はどれも親しみやすく、「歌う喜び」を味わわせてくれるものであり、例えばここに収録された「小さなジャズ・ミサ」や「イソップ物語」は、とりわけ機知に富んだ優れた作品として評価されるものでしょう。まずは冒頭の「島はざわめきで満ちている」を聴いてみてください。この何ともチャーミングなこと。ここを聴いただけで全てを知りたくなること間違いなしです。
 
Pavesi: Ser Marcantonio
8.660331
(2CD)
\2200
ステファーノ・パヴェージ:歌劇「マルカントニオ氏」
2幕のドラマ・ジョコーソ アンジェロ・アネッリ台本
 <CD1>1.シンフォニア/2-19.第1幕/
 <CD2>1-19.第2幕 ※世界初録音
マルカントニオ氏…マルコ・フィリッポ・ロマーノ(バリトン)/
ベッティーナ…ロリアーナ・カステラーノ(コントラルト)/
トビア…マッテオ・ダポリート(バス・バリトン)/
メドーロ…ティムール・ベクボスノフ(テノール)/
ドリーナ…シルヴィア・ベルトラミ(メゾ・ソプラノ)/
リセッタ…スヴェトラーナ・スモレンツェヴァ(メゾ・ソプラノ)/
パスクィーノ…マッシミリアーノ・シルヴェストリ(テノール)/
エリセオ・カストリニャーノ(ハープシコード)/
ポズナニ・バッハ室内合唱団/
南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団/
マッシモ・スパンダーノ(指揮)
録音 2011年7月7.10.16日 ドイツ バード・ヴィルバード,クルトヘーター宮殿 ライヴ収録
 現代ではすっかり忘れ去られてしまっていますが、このオペラ「マルカントニオ氏」はスカラ座の初演時に大成功を納め54回も上演され、1810年から1831年の間にも50回もの再演が行われたという記録があります(しかしその記録はロッシーニによって覆されてしまうのですが)。
 このオペラは「ドン・パスクァーレ」の元ネタとされていて、どちらも恋に不慣れな老人が笑いの種になるというものであり、人間嫌いの老人と機転の効く娘を軸とした騒動は、どのような味付けを施したとしても面白いものなのです。音楽的にも楽しさ満点なこの作品を、観客と舞台が一体となったような親密さも感じられる素晴らしい演奏でお届けいたします。
 

8.559691
\1100
スーザ:吹奏楽作品集 第12集
 1.「サウンド・オフ」行進曲(1885)/
 2.ピーチ・アンド・クリーム-フォックストロット(1924)/
 3.金星の太陽面通過(1883)/
 4.ジョージアを越えて-パトロール(1891)/
 5-7.「3人の娘」組曲<コケット/夏の少女/踊り子>/
 8.「ミカド」行進曲(1885)/9.名誉の死-葬送行進曲(1876)/
 10.「マルケット大学」行進曲(1924)/
 11.「復活」行進曲(1876)/
 12.クリスと不思議なランプ-序曲(1876)…世界初録音/
 13.「ライト・フォワード」行進曲(1881)/
 14-16.「私の手帳からの一葉」組曲
  <愛想の良い主人/キャンプファイヤーの少女/元気良いおてんば娘>/
 17.「右-左」行進曲
  ※1-2,4-17…キース・ブライオンによる吹奏楽編曲、
  3.…ローラ・シッセルによる吹奏楽編曲
王立スウェーデン海軍バンド/
キース・ブライオン(指揮)
録音 2010年9月28-30日 スウェーデン カールスクルーナ,アドミラルティ教会(Ulrica Pia)
 大好評、スーザ(1854-1932)の行進曲シリーズもこれで第12集となりました。オリジナルのマーチだけでなく、オペレッタや他の作品からの編曲も含む多彩な音楽は、知られざるスーザの魅力までをも語りつくします。このアルバムの13曲は、比較的珍しいものばかりであり、トラック3のような歴史的な天文ショーを伺わせるような貴重なものも含まれてます。
 また、組曲「3人の娘」は彼のオペレッタからの曲集であり、「ミカド」行進曲はギルバート&サリバンの作品のメロディによるメドレーです。
 トラック9の「名誉の死」は悪名高き大統領ユリシーズ・グラントが亡くなった時、以前に出版したピアノ曲をスーザが吹奏楽版へとアレンジしたもの。実際の葬儀の際に演奏されました。他にも興味深い作品が目白押し。スーザのオーソリティ、ブライオンによる愛溢れる演奏です。
 

Ghedini: Complete Music for Violin and Piano
8.572828
\1100
ゲディーニ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
 1.ビッザリーア(1929)/
 2-4.ヴァイオリン・ソナタ イ長調(1918)/
 5-6. 2つの詩曲(1930)
  <第1番:レンタメント/第2番:静かに、テンポを守って>/
 7-9.ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調(1922)
  ※1-6…世界初録音
エミー・ベルネコーリ(ヴァイオリン)/
マッシモ・ジュセッペ・ビアンキ(ピアノ)
録音 2011年10月25-29日 イタリア ヴェルチェッリ,ヴァラッロ・セシア,シヴィコ劇場
 イタリア、クーネオ出身の近代イタリア作曲家、ゲディーニ(1892-1965)のヴァイオリンとピアノのための作品集です。この当時の潮流に漏れず、彼もモンテヴェルディやフレスコバルディらルネサンス音楽やバロック音楽から発想を得て、現代的な手法を交え曲を創っていった人です(彼の父はワーグナーの熱烈な崇拝者であったといいますが、彼の作品にはその影響はほとんど見られません)。このアルバムにはそんな彼のヴァイオリン作品が全て収録されています。
 第1曲目の「ビッザリーア」は「珍妙、激情」と言った意味を持つタイトルですが、どちらかというと夢幻的で「音の戯れ」と言った風合いを持つ音楽です。2つのソナタは伝統的な3楽章で書かれていて、ロマンティックな肌触りを残すイ長調、革新的な広がりを持つ変ホ長調と、その曲想には違いがありますが、どちらも魅力的であり、また極めて精巧に書かれています。2つの詩曲はもっと自由で制約にしばられない音楽です。
 
Yannis Papaioannou: In the Depth of the Looking Glass
8.572782
\1100
パパイオアンヌー:鏡の奥に・アソシエーション 他
 1.前奏曲 第1番「祖国の夜」(1939)/
 2.前奏曲 第2番「海辺の朝」(1938)/
 3.前奏曲 第3番「水彩画」(1938)/4.エロティック(1986)/
 5.別れのばら(1944)/6.キャンドル(1953)/
 7,鏡の奥に(1984)/8.スケルツォ(1938)/
 9.アソシエーション(1978)/10.セレナード(1937)/
 11.島の踊り(ミティリーニ)(1944)/
 12-14. 14の子どもたちの肖像より(1960)
  <肖像 Ⅲ/肖像 Ⅵ/肖像 Ⅶ>/15.リズムと色彩(1974)/
 16.海の詩人(1986)/17.コルセアの踊り-第1番(1952)/
 18.組曲より第8楽章「ヴィヴァーチェ」(1959)/
 19.オラクルム(1965) ※4-8,10-15,18…世界初録音
コスタス・チャルダス(ピアノ)…1-8.10-14.16-19/
ミルト・パパタナシウ(ソプラノ)…5-7.16/
ヤニス・アニセゴス(フルート)…7/
ディソン・アート・アンサンブル…9/
ウラディミロス・シメオニディス(指揮)…9/
エビエ・パパタナシウ(チェロ)…10-11.16/
コスティス・テオス(チェロ)…15/
アレクシス・テオフィラクトウ(ヴァイオリン)…16/
グラメノス・チャルキアス(クラリネット)…16
録音 アテネ・コンサート・ホール 2011年7月28日…1-4.8.10-14.17-19, 2010年6月9日…5-7.16, 2010年2月26日…15/アリストトレ音楽大学 フォイヤー・オブ・ザ・デパートメント 2011年6月15日…9
 ギリシャの作曲家、ヤニス・パパイオアンヌー(1910-1989)の作品集。主にアテネで生活するも、パリで勉強した経験、とりわけオネゲルとの交流や、他のパリの音楽家たちの出会いを自らの音楽体験として、ギリシャの音楽に組み込むことで、独自の作品を生み出した人です。
 確かに前奏曲などは「ちょっと装飾の多い」サティもどきの曲であり、フランス印象派の作品と言われても疑う人はいないでしょう。1944年頃までは印象主義の作品を書いていましたが、その後はギリシャ音楽を徹底的に追求します。
 しかし1953年頃からは実験的な作風に転じ、シェーンベルクやウェーベルンを思わせる12音の音楽も書くようになります。そんな作曲家の様々な年代の作品を並べることで数多くのものが見えてくるような気がします。
 
Antonio Soler: Keyboard Sonatas Nos. 28-41
8.573084
\1100
ソレル:鍵盤のためのソナタ集 第28番-第41番
 1.ソナタ 第28番 ハ長調/2.ソナタ 第29番 ハ長調/
 3.ソナタ 第30番 ト長調/4.ソナタ 第31番 ト長調/
 5.ソナタ 第32番 ト短調/6.ソナタ 第33番 ト長調/
 7.ソナタ 第34番 ホ長調/8.ソナタ 第35番 ト長調/
 9.ソナタ 第36番 ハ短調/10.ソナタ 第37番 ニ長調/
 11.ソナタ 第38番 ハ長調/12.ソナタ 第39番 ニ短調/
 13.ソナタ 第40番 ト長調/14.ソナタ 第41番 変ホ長調
デニス・ジダノフ(ピアノ)
録音 2011年11月28-30日 スペイン ジローナ パラウ・デ・コングレッソス・アウディトリウム
 ソレル(1729-1783)のソナタ集は、すでにローランドによるチェンバロ演奏のものがNAXOSから全集として発売されていて、その美しい造形美にファンも多いのですが、ピアノでも演奏するシリーズも秘かに進行しており、このアルバムはその第3集となります(第1集…8.572515,第2集…8.572516)。
 ここで見事な演奏を披露するピアニスト、ジダノフは2010年にバルセロナで開催された、第56回マリア・カナルス国際コンクールで第1位を獲得した俊英です。
 スカルラッティの影響を受けていると言われるソレルのソナタですが、そのスタイルは変幻自在であり、驚くほどに劇的で半音階を駆使したものがあるかと思えば、その時代を反映した、整然とした造りに終始しているものもあり、どれから聴いても飽きることはありません。
 
Ian Venables: Complete Works for Solo Piano
8.573156
\1100
イアン・ヴェナブルズ:ピアノ独奏作品全集
 1.カプリース Op.35/
 2-5.組曲「ストウヘッド・フォーリーズ」:4つのロマンティックな印象 Op.4
  <第1番:アポロの神殿/第2番:パッラーディオの橋/
   第3番:パンテオン/第4番:グロット>/
 6-8. 3つの小品 Op.5
  <カプリース/テディ・ベアの踊り/民謡>/
 9.即興曲「ナイチンゲールとばら」Op.8/
 10.ジャニスの肖像 Op.9/
 11-13.ピアノ・ソナタ(1975):/D.S.C.Hへの思いでに Op.1
  ※1.9-13…世界初録音
グラハム・J・ロイド(ピアノ)
録音 2012年10月23-24日 UK モーンマスシャー,ウィアストン・コンサート・ホール
 リバプール出身の作曲家イアン・ヴェナブルズ(1955-)の名前は「英国歌曲好き」だったら忘れられない存在でしょう。彼は現在イギリス有数の歌曲作曲家であり、またアーサー・ブリス協会のプレジデントも務める名士です。
 彼の歌曲集(8.572514)は、その少々甘いメロディとテノール歌手A.ケネディの名唱で多くのファンを獲得しましたが、このピアノ曲も、歌曲に通じる抒情性と、うっとりするようなメロディが魅力的であり、瞬く間に、聴き手を新しい世界へといざなうものと言えそうです。「ストウヘッド」とは風景式庭園のことで、過去への連想や異国的なものへの憧れを含んだその造りは、見るものに素晴らしい印象を与えます。
 そんな庭園の印象を描いたのが組曲「ストウヘッド・フォーリーズ」。ちょっぴり印象派のような風情の曲が郷愁を呼び起こします。他の曲もどれもストーリーを帯びた名作です。
 
Guitar Recital: Rovshan Mamedkuliev
8.573179
\1100
期待の新進演奏家シリーズ/ロヴシャン・マメドクリエフ ギター・リサイタル
 1.ファリャ(1876-1946):はかなき人生-舞曲 第1番(藤井敬吾編)/
 2-7.アミーロフ(1922-1984):12のミニアチュア(抜粋)(R.マメドクリエフ編)
  <第1番:バラード/第2番:アシュの歌/第5番:抒情的な踊り/
   第4番:狩りにて/第3番:夜想曲/第10番:トッカータ>/
 8.リョベート(1878-1938):ソルの主題による変奏曲 Op.15/
 9.ルドネフ(1955-):イヴーシュカ(ロシア民謡による変奏曲)/
 10.アルベニス(1860-1909);スペイン組曲 Op.47-第3番「セビリャ」(タレガ編)/
 11.トゥリーナ(1882-1949):セビリアーナ(幻想曲)/
 12.カステルヌォーヴォ・テデスコ(1895-1968):
  悪魔的奇想曲(パガニーニへのオマージュ)/
 13.アンドリュー・ヨーク(1958-):なんてファンキーな/
 14.ブローウェル(1939-):思いつき(エリのパッサカリア)/
 15.タルレガ(1852-1909):ホタ
ロヴシャン・マメドクリエフ
録音 2012年11月2-5日 カナダ オンタリオ,ニューマーケット 聖ジョン・クリソストム教会
 1986年、アゼルバイジャンで生まれたマメドクリエフは、2012年のGFA国際ギターコンクールで優勝したギタリストですが、すでにコンクール以前から世界中で高い知名度を誇っていたという実力派でもあります。
 このアルバムでは彼らしい曲が選ばれていて、ファリャやアルベニスといったお馴染みのイベリアの作品から、彼の同胞であるアミーロフの作品、そして現代曲(といってもアンドリュー・ヨークやブローウェル)など、まるで万華鏡のような楽しさを秘めたアルバムとなっています。才能ある人がひしめくギター界ですが、この人の演奏は一味違います。
 
21st Century Spanish Guitar, Volume 1
8.573024
\1100
21世紀スペインのギター曲集 第1集
 1.エドゥアルド・モラレス=カソ(1969-):ウルカヌスの鍛冶場(2009)/
 2-3.サルバトーレ・ブロトンズ(1959-):2つの新しい提案 Op.121(2011)
  <シチリアーナ/ブラシレナ>/
 4-6.ダヴィッド・デル・プエルト(1964-):春風(2009)
  <そよ風の中で/午後の光/踊り>/
 7.カルロス・クルス・デ・カストロ(1941-):セクエンツァ・セファルディタ(2010)/
 8.リカルド・ルロルカ(1962-):ヘンデリーナ(G.H.ヘンデルの主題による変奏曲)(2011)/
 9-13.レオナルド・バラダ(1933-):カプリチョス 第8番「アルベニスの抽象化」
  <Ⅰ:「トリアナ」の抽象化/Ⅱ:「エボケーション」の抽象化/
   Ⅲ:「ラ・タラーナ」の抽象化/Ⅳ:「カディス」の抽象化/
   Ⅴ:「セビリア」の抽象化>/
 14-19.オクタビオ・バスケス(1972-):組曲:ノストス(2009)
  <Ⅰ:りんごの木があった/Ⅱ:間奏曲/Ⅲ:正確な日/Ⅳ:ジーグ/
   Ⅴ:メロディ/Ⅵ:記憶の残存> ※2.3.7-19…世界初録音
アダム・レヴィン(ギター)
録音 2012年9月16-19日 カナダ オンタリオ,ニューマーケット,聖ジョン・クリソストム教会
 スペインの近代ギター曲を集めたシリーズが始動します。全4巻。ある意味「型破り」の曲も含まれます。第1集は数々の受賞経験もあるギタリスト、アダム・レヴィンの演奏です。スペインは1936年から1975年に渡って独裁体制を維持していたフランコ政権の圧政に苦しめられていましたが、芸術家たちは、アメリカで「文化や教育を通じて世界各国の相互理解を高めるために」設立されたフルブライト・プログラムを通じて助成金を受けたりと秘かに進化を続けていました。それゆえ、1970年代終わりからの復興運動には目覚ましいものがあり、スペイン音楽は急速に進化を遂げたのです。この7人の作品は、そんな歴史を乗り越えて21世紀に書かれたもので自由な息吹が感じられる見事なものばかりです。
 

8.573060
\1100
フラジェッロ&ロスナー:吹奏楽のための交響曲集
 1.ニコラス・フラジェッロ(1928-1994):オデッセイ Op.74(1981)/
 2.フラジェッロ:ヴァルス・ノワール Op.45b
  (W.シモンズによるサクソフォン四重奏編)(1964/1992改編)/
 3-5.フラジェッロ:交響曲 第2番「風の交響曲」Op.63(1970)
  <第1楽章:ベールをかけられた兆候のある熱い風/
   第2楽章:孤独な熟考の暗い風/第3楽章:フーガ:再生と活力の風>/
 6-8.フラジェッロ:コンチェルト・シンフォニコ Op.77b
  (M.パターソンによるサクソフォン四重奏と吹奏楽編)(1985/2004改編)/
 9-11.アーノルド・ロスナー(1945-):交響曲 第8番「三位一体」 Op.84(1988)
  <第1楽章:アヴェ・マリア/第2楽章:悪魔のロンド/第3楽章:ピタゴラス>
   ※2.6-11…世界初録音
ヒューストン大学ウィンド・アンサンブル/
デヴィッド・バートマン(指揮)
録音 アメリカ テキサス,ヒューストン大学 ムーア音楽学校 2010年5月1-4日…1-5,9-11, 2011年5月12-13日…6-8
 ニューヨークの音楽一家に生まれたフラジェッロと、同じくニューヨーク生まれのロスナーの吹奏楽作品集。若い頃ジャンニーニからヨーロッパの伝統を学び、ピアニストや指揮者としても活躍、バロックから現代までの音楽を幅広く取り入れた独自の作風を確立したフラジェッロの作品は、最近になって数多くのファンを獲得しています。
 このCDに収録された4つの作品はどれも彼の特徴を示すものですが、とりわけ「風の交響曲」の成熟したスタイルには驚かされることでしょう。サクソフォンの音色を存分に生かした2つの曲も見事です。一方、ロスナーの作品は精緻であり神秘的です。ルネサンス様式を感じさせる敬虔な気分とリズミカルな気分が錯綜する作品であり、まるで鐘の音のように炸裂するパーカッションの響きにも胸躍ります。ヒューストン大学ウィンド・アンサンブルの見事な演奏で。
 
Mozart: Symphonies (Complete)
8.501109
(11CD)
\4000

初期NAXOSの誇るモーツァルト:交響曲全集

<CD1 原盤…8.550871>
 1-3.交響曲 第1番 変ホ長調 K16/
 4-7.交響曲 第2番 変ロ長調 K17/
 8-10.交響曲 第3番 変ホ長調 K18/
 11-13.交響曲 第4番 ニ長調 K19/
 14-16.交響曲 第5番 変ロ長調 K22/
<CD2 原盤…8.550872>
 1-4.交響曲 第6番 ヘ長調 K43/
 5-8.交響曲 第7番 ニ長調 K45/9-12.交響曲 第8番 ニ長調 K48/
 13-16.交響曲 第9番 ハ長調 K73/
 17-18.交響曲 第10番 ト長調 K74/
<CD3 原盤…8.550873>
 1-3.交響曲 第11番 ニ長調 K84/4-7.交響曲 第12番 ト長調 K110/
 8-11.交響曲 第13番 ヘ長調 K112/12-15.交響曲 第14番 イ長調 K114/
<CD4 原盤…8.550874>
 1-4.交響曲 第15番 ト長調 K124/5-7.交響曲 第16番 ハ長調 K128/
 8-10.交響曲 第17番 ト長調 K129/11-14.交響曲 第18番 ヘ長調 K130/
<CD5 原盤…8.550875>
 1-4.交響曲 第19番 変ホ長調 K132/
 5-8.交響曲 第20番 ニ長調 K133/
 9-11.交響曲 第37番 ト長調 K444/
<CD6 原盤…8.550876>
 1-4.交響曲 第21番 イ長調 K134/
 5-7.交響曲 第22番 ハ長調 K162/
 8-10.交響曲 第23番 ニ長調 K181/
 11-13.交響曲 第24番 変ロ長調 K182/
 14-16.交響曲 第26番 変ホ長調 K184/
<CD7.原盤…8.550113>
 1-4.交響曲 第41番 ハ長調 K551「ジュピター」/
 5-8.交響曲 第25番 ト長調 K183/
 9.交響曲 第32番 ト長調 K318/
<CD8 原盤…8.550264>
 1-4.交響曲 第36番 ハ長調 K425「リンツ」/
 5-8.交響曲 第33番 変ロ長調 K319/
 9-11.交響曲 第27番 ト長調 K199/K161b/
<CD9 原盤…8.550164>
 1-4.交響曲 第40番 ト短調 K550/
 5-8.交響曲 第28番 ハ長調 K200/
 9-11.交響曲 第31番 ニ長 K297「パリ」/
<CD10 原盤…8.550119>
 1-3.交響曲 第38番 ニ長調 K504「プラハ」/
 4-7.交響曲 第29番 イ長調 K201/
 8-11.交響曲 第30番 ニ長調 K202/
<CD11 原盤…8.550186>
 1-3.交響曲 第34番 ハ長調 K338/
 4-7.交響曲 第35番 ニ長調 K385「ハフナー」/
 8-11.交響曲 第39番 変ホ長 K543
ノーザン室内管弦楽団…CD1-6/
ニコラス・ウォード(指揮)…CD1-6/
カペラ・イストロポリターナ…CD7-11/
バリー・ワーズワース(指揮)…CD7-11
録音 1988-1994年
 安心して聴くことができるNAXOSのモーツァルト交響曲全集。基本とつぼを押さえた名演です。

 

NAXOS(Blu-ray Audio)


NBD-28
\2300
ロッシーニ:序曲全集 第1集
 1.歌劇「泥棒かささぎ」序曲/2.歌劇「セミラーミデ」序曲/
 3.歌劇「イギリスの女王エリザベス」序曲(歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲)/
 4.歌劇「オテッロ」序曲/5.歌劇「コリントの包囲」序曲/
 6.シンフォニア ニ長調「コンヴェンテッロ」/
 7.歌劇「エルミオーネ」序曲/8.歌劇「ウィリアム・テル」序曲/
 9.歌劇「エドゥアルドとクリスティーナ」序曲/
 10.歌劇「幸運な間違い」序曲/11.歌劇「絹のはしご」序曲/
 12.歌劇「デメートリオとポリビオ」序曲/
 13.歌劇「ブルスキーノ氏」序曲/
 14.シンフォニア ニ長調「ボローニャ」/
 15.歌劇「シジスモンド」序曲
プラハ・フィルハーモニック合唱団…7/
プラハ・シンフォニア管弦楽団/
クリスティアン・ベンダ(指揮)
録音 2011年9月5-6日 チェコ プラハ,Kulturni Dum Barikadniku/2012年5月30.31日 チェコ プラハ,Produkcni dum Vzlet
 NAXOSの膨大なレパートリーの中にありそうでなかったのが、ロッシーニ(1792-1868)歌劇の序曲全集です。もちろん有名曲を一通りつまんだアルバムなど、一部の曲は楽しめたのですが、折角ならば全曲を聴いてみたいと熱望するファンの声に応えて、この度4枚からなる全集を企画、その第1集となるのがこちらというわけです。さて、冒頭から聴いてみてください。抜けの良い録音と闊達なるベンダの指揮は、耳をわくわくさせること間違いなし。第3曲目はタイトルこそ「イギリスの女王エリザベス」ですが使い回しの多いロッシーニのこと、今では「セビリアの理髪師」の序曲として知られているものです。喜劇あり悲劇ありのロッシーニの奥深い世界、まずは序曲から足を踏み入れてみませんか?
※8.570933,8.570934をまとめたものとなります。


<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


AUDITE



AU 95622
\2000→\1890
18歳のデュ・プレ、22歳のゲルバー、ベルリン・デビュー・コンサート
(1)ロベルト・シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 op.129
(2)ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 op.15
(1)ジャクリーヌ・デュ・プレ(vc)
(2)ブルーノ・レオナルド・ゲルバー(pf)
ゲルト・アルブレヒト(指)
ベルリン放送交響楽団
 18歳のデュ・プレ、22歳のゲルバーがそれぞれ協奏曲のソリストをつとめたベルリン・デビューの歴史的価値のある貴重なライヴがついにディスク化!

 録音:1963 年3 月5 日、ベルリン、ライヴ/モノラル

 ドイツaudite レーベルから宝のようなヒストリカル・レコーディングが登場。それはチェロのジャクリーヌ・デュ・プレとピアノのブルーノ・レオナルド・ゲルバーがそれぞれ協奏曲のソリストとしてベルリン・デビューした時のライヴです!
 演奏が行われたのはともに1963 年3 月5 日でゲルト・アルブレヒトの指揮、ベルリン放送交響楽団と共に若干18 歳のデュ・プレはシューマンのチェロ協奏曲を、22 歳のゲルバーはブラームスのピアノ協奏曲第1 番を披露しました。若きヴィルトゥオーゾは全身全霊で演奏し、熱気あふれる演奏と純粋無垢な音楽で聴衆を圧倒し、まるで何かにとりつかれたような神がかったとも言える名演を披露しました。
 デュ・プレが演奏したシューマンはこのライヴの5 年後にあたる1968 年にバレンボイムの指揮、ニュー・フィルハーモニア管とレコーディングをしておりますが、10 代のデュ・プレの当演奏の方がより生き生きとし溌剌としています。しかしデュ・プレの持ち味である力強さと繊細さはこの時から彼女の音楽に存在し、独特の個性をはなっています。一方のゲルバーの弾くブラームスは豪快でいながら非常に高い完成度の演奏です。ゲルバーは当ライヴの3年後にあたる1966 年に当楽曲をレコーディングしておりますが、音楽・技術の両面からみても難曲であることを忘れてしまうほどの密度の濃い演奏を披露しております。二人のキャリアはこのベルリン・デビューという記念すべきこの演奏会が非常に重要であり、それが大成功に終わったことによりその後の充実した音楽活動を展開できたと納得してしまうほどの奇跡のライヴです!モノラルながらaudite レーベルが誇る「ファースト・マスター・リリース」シリーズのヒストリカル・レコーディングだけあって復刻技術も期待できます。これは絶対に聴き逃せません!




<メジャー・レーベル>

DG



4810131
\2200→\1990
ベルリン・フィルの若き首席
 アンドレアス・オッテンザマー/ポートレイツ
 ガーシュウィン:前奏曲 第1番
 コープランド:クラリネット協奏曲
 ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
 チマローザ(A.ベンジャミン編):クラリネットと弦楽合奏のための協奏曲
 ビーチ:子守唄 作品40
 シュポア:クラリネット協奏曲 第1番 ハ短調 作品26
アンドレアス・オッテンザマー(クラリネット)
ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、
指揮:ヤニック・ネゼ=セガン
 ベルリン・フィルの若き首席にして、華麗なるクラリネット一家のサラブレッド、堂々デビュー!
 ソロ・クラリネット奏者としてDGレーベルと史上初の専属契約。
 モデルもこなすスター・プレイヤー誕生!
'89年生まれのアンドレアスは、’11年22歳直前でベルリン・フィルの首席奏者に就任。父親は日本でも人気のウィーン・フィル首席のエルンスト、兄ダニエルも父と同じ楽団の首席に座る超エリート・クラリネット名門一家のサラブレッド!
 ウィーンの伝統である柔らかく肉厚な音色をしっかり継承しながら、21世紀に呼応する機能的かつシャープなフレキシビリティを合わせ持ち、若くしてベルリン・フィルの強豪達と堂々と渡り合う。デビュー盤では、18世紀—20世紀のそれぞれ難曲とされる協奏曲に、自身の音楽経歴と結びついているという小品が散りばめられ、クラリネットの表現の幅広さが伝わる見事なポートレイトを披露。モデルの仕事もこなすルックスに、オーストリアのアマチュア・サッカーのトップ・リーグでもプレイする多才な21世紀型スターの誕生!
 録音:2012年6月 デ・ドーレン、ロッテルダム




SONY


8888371205-2
(CD)
\2400→\2190
ワルキューレの騎行&アイーダ凱旋行進曲〜
 マゼール・コンダクツ・ワーグナー&ヴェルディ/

  1.歌劇「アイーダ」より 凱旋行進曲(ヴェルディ)
  2.楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より
    第1幕への前奏曲(ワーグナー)
  3.歌劇「十字軍のロンバルディア人」より
   「私の喜びで彼女を包みたい」(第2幕、オロンテ)(ヴェルディ)
  4.歌劇「オテロ」より バレエ音楽(ヴェルディ)
  5.楽劇「トリスタンとイゾルデ」より
    前奏曲と愛の死(ワーグナー)
  6.歌劇「ルイザ・ミラー」より 序曲(ヴェルディ)
  7.歌劇「ローエングリン」より 
    「遠い国に、あなたがたの近づき得ぬところに」
    (第3幕、ローエングリン)(ワーグナー)
  8.歌劇「運命の力」より 序曲(ヴェルディ)
  9.楽劇「ワルキューレ」より ワルキューレの騎行(ワーグナー)
  10.[アンコール]ワルツ「ウィーン気質」(ヨハン・シュトラウス2世)
3.&7.:ミヒャエル・シャーデ(テノール)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ロリン・マゼール

8888371214-9
(Blu-ray)
\4700→\4290

8888371213-9
(DVD)
\4200→\3790
 ロリン・マゼール&ウィーン・フィル超絶の巨匠マゼール、ウィーン・フィルとワーグナー、ヴェルディに挑む。
 毎年ウィーンの聴衆を熱狂させる記念碑的コンサートのライヴ・レコーディング。

■ニューイヤー・コンサートと並ぶウィーン・フィルの名物行事で、2008年の開催以来以来、初夏のウィーンの風物詩として定着している「ウィーン・フィル・サマー・ナイト・コンサート」。ユネスコの世界遺産にも指定されているシェーンブルン宮殿を舞台に行われるオープンエアの演奏会は、無料で10万人の音楽ファンに開放され、その模様は世界の60カ国以上に生中継(もしくは録画放送)されています。

■このコンサートは、ゲルギエフ、ドゥダメル、バレンボイム、ウェルザー=メストら錚々たる指揮者陣が起用されることでも知られていますが、今年は何と巨匠ロリン・マゼールが初登場。マゼールは、2012年10月のN響客演や2013年4月のミュンヘン・フィルとの日本公演で指揮者としての圧倒的な貫禄を見せ、その懐の深い音楽で日本の音楽ファンを大きな感動に誘ってくれたのは記憶に新しいところ。ウィーン・フィルは、マゼール自身が、スカラ座、フィルハーモニア管と並んで「自分の最も親しい3つのオーケストラ」の一つに挙げており、その演奏活動も半世紀以上にわたります。

■円熟の巨匠と世界一のオケという気心知れた名コンビが手掛けるのは、今年アニヴァーサリーを迎えるワーグナーとヴェルディのオペラからの名曲集。野外コンサートにもかかわらず、「トリスタン」前奏曲と愛の死など、聴きごたえ十分の「本気」の曲目が並んでいます。特に注目されるのは、先のミュンヘン・フィルとの来日で極限まで遅いテンポで圧倒的な名演を披露した、「トリスタン」と「マイスタージンガー」が含まれている点です。またアリアで花を添えるのは、スイスのテノール、ミヒャエル・シャーデです。

■ニューイヤー・コンサート同様、CDの音声収録を手掛けるのはテルデック・スタジオ、映像収録はオーストリア放送協会(ORF)が担当する予定です。いずれもこのシリーズの収録を毎年担当しているため、野外収録とは思えないほどの鮮明で立体的なサウンドでウィーン・フィルの魅力的な響きを再現してくれること必至。CDのテルデック収録のサウンドと、ORF映像のサウンドとの聴き比べも興味深いところです。
[録音]2013年5月30日、ウィーン、シェーンブルン宮殿でライヴ・レコーディング予定




<国内盤>


SONARE

SONARE 1016/7
(2CD)
\4200
ヒューマンに奏す喜怒哀楽、森羅万象
 藤原浜雄〜ヴァイオリン・リサイタル 2012

  [Disc 1]
  ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第4番イ短調op.23
  J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV1004
 [Disc 2]
  バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第1番Sz.75(1921)
  ラヴェル:ツィガーヌ
  ラヴェル:ハバネラ形式の小品
  パガニーニ〜リリアン・フックス編:カプリース第24番
藤原浜雄(Vn)
三上桂子(P)
 藤原浜雄の2012 年最新ライヴ録音が登場!
 全身全霊のシャコンヌに感動。「ヒューマンに奏す喜怒哀楽や森羅万象は、若手も及ばない技巧とあくなき前進力」(上田弘子)

 ライヴ収録:2012 年10 月11 日、紀尾井ホール、東京/ライヴ

 現在、室内楽の演奏活動に積極的な藤原浜雄の最新アルバムは2010 年のライヴCD(SONARE 1005) でも話題を呼んだ、紀尾井ホールライヴ・シリーズの最新盤です。
 収録は2012 年10 月11 日でピアノはもちろん夫人の三上桂子です。今回のプログラムはバッハ、ベートーヴェン、バルトーク、ラヴェルと幅広いレパートリーで構成されております。とりわけ、バッハの無伴奏では風格と気品に満ちており、全身全霊のシャコンヌには感動せずにはいられません。また、ラヴェルのツィガーヌではピアノの三上桂子と一糸乱れぬ演奏を披露し、ライヴならではの盛り上がりをみせます。常に進化し続ける藤原浜雄の演奏をライヴでお楽しみください。

 ヒューマンに奏す喜怒哀楽や森羅万象は、若手も及ばない技巧とあくなき前進力。風格と気品に加え、進化のマグマを根底から感じる藤原さんの音楽。当ディスクは、今の時代だからこそ貴重なものだと強く思う。(上田弘子 ライナーノーツより)

 藤原浜雄(ヴァイオリン)
 第36 回日本音楽コンクール第1 位。1968 年パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール第2 位、1971 年ベルギーのエリザベート王妃国際コンクール第3 位銀賞を受賞(いずれも当時の日本人最高位)。ジュリアード音楽院留学以来20 年以上にわたってアメリカに居を構え、ソロ、室内楽その他多方面において活躍。1972 年アメリカ、ロチェスター・フィルハーモニー定期演奏会で、20 世紀屈指の名手ナタン・ミルシティンの代役としてのアメリカでのコンチェルト・デビューは特筆に価する。同時にジュリアード音楽院、マンハッタン音楽院で教鞭を執り、ミシガン大学音楽学部では准教授を務める。1992 年11 月より2012 年3 月まで、読売日本交響楽団ソロ・コンサートマスターを務めた。現在は演奏活動の傍ら、桐朋学園大学院大学教授、研究科長、および東京音楽大学客員教授をつとめる。



ご記憶あれ、藤原浜雄
旧譜


 ニコニコした読売日響ソロ・コンマス・・・程度に思ったら大間違い。この人ソリストとしても超一流。間違いなく日本を代表するヴァイオリニスト。


SONARE 1005
(2CD)
\4200
藤原浜雄 ヴァイオリンリサイタル2010
 クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
 リスト:二重奏曲(ソナタ) 嬰ヘ短調(ショパン/マズルカ 作品6-2による)
 チャイコフスキー:懐かしい土地の思い出(瞑想曲、スケルツォ、メロディー)
 新実 徳英:ソニトゥス・ヴィターリスIV
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9 番 イ長調 Op.47「 クロイツェル」
 ショパン〜ミルシテイン:ノクターン 嬰ハ短調 遺作
 クライスラー:中国の太鼓
藤原浜雄(Vn)
三上桂子(Pf)
録音:2010 年11 月17 日 紀尾井ホールLive/92’15、DDD

読売日響ソロ・コンマスを20 年近くの長きにわたって務める藤原の超絶技巧と表現の明晰さ。ベートーヴェン、クライスラーから、珍しいリストのソナタ、そして初演者でもある新実作品まで、藤原の魅力満載。ピアノは夫人の三上桂子

SONARE 1007
(2CD)
\3150
J.S. バッハ:
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲)
藤原浜雄(Vn)
録音:1986 年6 月5 日 イイノホールLive/100’58、DDD

イイノホールでの「毎日ゾリステン」リサイタルLive。若き藤原の気迫と、精緻な音楽作り。会場の熱気がそのまま伝わってくる、ライヴならではの迫力溢れるアルバム。

SONARE 1009
\2100
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全3 曲
 (1)ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 Op.78「 雨の歌」
 (2)ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 Op.100
 (3)ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 Op.108
 (4)F.A.E.ソナタ 第3楽章:スケルツォ WoO.2
藤原浜雄(Vn)
三上桂子(Pf)
録音:1997 年6 月14 日&15 日 秩父ミューズパーク音楽堂/67’58、DDD

藤原浜雄と夫人三上桂子による、ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全3 曲と、シューマン、ディートリヒとの3 人による合作、F.A.E. ソナタよりスケルツォ楽章を収めた名盤の久々の復活。



<映像>


SONY


8888371205-2
(CD)
\2400→\2190
ワルキューレの騎行&アイーダ凱旋行進曲〜
 マゼール・コンダクツ・ワーグナー&ヴェルディ/

  1.歌劇「アイーダ」より 凱旋行進曲(ヴェルディ)
  2.楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より
    第1幕への前奏曲(ワーグナー)
  3.歌劇「十字軍のロンバルディア人」より
   「私の喜びで彼女を包みたい」(第2幕、オロンテ)(ヴェルディ)
  4.歌劇「オテロ」より バレエ音楽(ヴェルディ)
  5.楽劇「トリスタンとイゾルデ」より
    前奏曲と愛の死(ワーグナー)
  6.歌劇「ルイザ・ミラー」より 序曲(ヴェルディ)
  7.歌劇「ローエングリン」より 
    「遠い国に、あなたがたの近づき得ぬところに」
    (第3幕、ローエングリン)(ワーグナー)
  8.歌劇「運命の力」より 序曲(ヴェルディ)
  9.楽劇「ワルキューレ」より ワルキューレの騎行(ワーグナー)
  10.[アンコール]ワルツ「ウィーン気質」(ヨハン・シュトラウス2世)
3.&7.:ミヒャエル・シャーデ(テノール)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ロリン・マゼール

8888371214-9
(Blu-ray)

\4700→\4290

8888371213-9
(DVD)

\4200→\3790
 ロリン・マゼール&ウィーン・フィル超絶の巨匠マゼール、ウィーン・フィルとワーグナー、ヴェルディに挑む。
 毎年ウィーンの聴衆を熱狂させる記念碑的コンサートのライヴ・レコーディング。

■ニューイヤー・コンサートと並ぶウィーン・フィルの名物行事で、2008年の開催以来以来、初夏のウィーンの風物詩として定着している「ウィーン・フィル・サマー・ナイト・コンサート」。ユネスコの世界遺産にも指定されているシェーンブルン宮殿を舞台に行われるオープンエアの演奏会は、無料で10万人の音楽ファンに開放され、その模様は世界の60カ国以上に生中継(もしくは録画放送)されています。

■このコンサートは、ゲルギエフ、ドゥダメル、バレンボイム、ウェルザー=メストら錚々たる指揮者陣が起用されることでも知られていますが、今年は何と巨匠ロリン・マゼールが初登場。マゼールは、2012年10月のN響客演や2013年4月のミュンヘン・フィルとの日本公演で指揮者としての圧倒的な貫禄を見せ、その懐の深い音楽で日本の音楽ファンを大きな感動に誘ってくれたのは記憶に新しいところ。ウィーン・フィルは、マゼール自身が、スカラ座、フィルハーモニア管と並んで「自分の最も親しい3つのオーケストラ」の一つに挙げており、その演奏活動も半世紀以上にわたります。

■円熟の巨匠と世界一のオケという気心知れた名コンビが手掛けるのは、今年アニヴァーサリーを迎えるワーグナーとヴェルディのオペラからの名曲集。野外コンサートにもかかわらず、「トリスタン」前奏曲と愛の死など、聴きごたえ十分の「本気」の曲目が並んでいます。特に注目されるのは、先のミュンヘン・フィルとの来日で極限まで遅いテンポで圧倒的な名演を披露した、「トリスタン」と「マイスタージンガー」が含まれている点です。またアリアで花を添えるのは、スイスのテノール、ミヒャエル・シャーデです。

■ニューイヤー・コンサート同様、CDの音声収録を手掛けるのはテルデック・スタジオ、映像収録はオーストリア放送協会(ORF)が担当する予定です。いずれもこのシリーズの収録を毎年担当しているため、野外収録とは思えないほどの鮮明で立体的なサウンドでウィーン・フィルの魅力的な響きを再現してくれること必至。CDのテルデック収録のサウンドと、ORF映像のサウンドとの聴き比べも興味深いところです。
[録音]2013年5月30日、ウィーン、シェーンブルン宮殿でライヴ・レコーディング予定






OPUS ARTE(映像)


OA 1101D
(DVD)
\5040→\4490
ウラディーミル・ユロフスキ&ロンドン・フィル
 ヤナーチェック:歌劇《利口な女狐の物語》
  グラインドボーン音楽祭2012
女狐ビストロウシュカ:ルーシー・クロウ
雄狐:エンマ・ベル
森番:セルゲイ・レイフェルクス
神父/あなぐま:ミーシャ・シェロミャンスキ
校長/蚊:エイドリアン・トムプソン
行商人ハラシタ:ウィリアム・デイズリー
森番の妻:ジーン・リグビー
宿屋の主人パーセク:コリン・ジャドソン
宿屋の主人の妻:サラ・プリング ほか
演出:メリー・スティル
指揮:ウラディーミル・ユロフスキ
ロンドン・フィル
グラインドボーン合唱団

OABD7117D
(Blu-ray)
\6090→\5490
 ユロフスキの鮮やかな指揮、メリー・スティルの神秘的な演出により描かれる女狐をめぐる生命の物語
 ユロフスキの指揮があざやかに繊細に描き出す、生きるすべてのものの死と再生の物語。動物たちの声や森のざわめき、陽のぬくもりまでもが聴こえてくるような、生命の神秘と輝きに満ちた音楽が舞台をおおいます。
 メリー・スティルの演出は、キッチュと幻想的な表現のあいだをついた秀逸なもの。目の覚めるような色彩感につつまれる森の世界では、生命の木を中心にして、動物たちの営みがユーモラスに描かれます。アイディアにあふれた変幻自在の舞台セットも目に楽しい。女狐ルーシー・クロウの生き生きとした演技とも相まって、傑出した充実のプロダクションとなっています。
 2012年6月グラインドボーン歌劇場(イギリス)におけるライヴ収録

 DVD製品仕様:収録時間   全プログラム119分(本編:97分) 字幕      英・仏・独・韓(本編のみ) ヴィデオ仕様 16:9 カラー 音声仕様   ①リニアPCM ステレオ ②DTS5.1chサラウンド ディスク仕様 片面2層
 Blu-ray製品仕様:収録時間   全プログラム119分(本編:97分) 字幕      英・仏・独・韓(本編のみ) ヴィデオ仕様 16:9 1080i  High Definitionカラー 音声仕様   ①リニアPCM ステレオ ②DTS-HD Master Audio 5.1chサラウンド ディスク仕様  BD50



旧譜
ヴェルディ:歌劇《ファルスタッフ》
 グラインドボーン音楽祭2009
ウラディーミル・ユロフスキ&ロンドン・フィル
Verdi: Falstaff
OA1021D
\5000→¥4490
ヴェルディ:歌劇《ファルスタッフ》
 グラインドボーン音楽祭2009

  2009年6月 グラインドボーン歌劇場
  (グラインドボーン音楽祭、イギリス)におけるライヴ収録
ファルスタッフ・・・クリストファー・パーヴィズ
アリーチェ・フォード・・・ディナ・クズネツォワ
フォード・・・タシス・クリストヤニス
メグ・ペイジ・・・ジェニファー・ホロウェイ
クイックリー夫人・・・マリー=ニコル・ルミュー
ナンネッタ・・・アドリアーナ・クチェロヴァー
フェントン・・・ビュレント・ベズデュズ
医師カイウス・・・ピーター・ホア
バルドルフォ・・・アラスデア・エリオット
ピストーラ・・・パオロ・バッターリア
指揮:ウラディーミル・ユロフスキ
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&
グラインドボーン合唱団
演出:リチャード・ジョーンズ
美術:ウルツ
照明:ミミ・ジョーダン・シェリン
所作指導:リンダ・ドーベル
合唱指導:トーマス・ブラント
OABD7053D
(Blu-ray)
\6000→¥5490
強い演劇性が求められるヴェルディの《ファルスタッフ》は、リハーサル期間が長くみっちり稽古をするグラインドボーン音楽祭には打って付け。2009年の上演はリチャード・ジョーンズによる新制作で、第二次世界大戦直後に時代を移した舞台が大受け。ことにクリストファー・パーヴィズ演じる英国紳士姿のファルスタッフがノーブルかつ滑稽で大絶賛されました。ユロフスキの活きの良い音楽とも相まって、大笑い間違いなしの《ファルスタッフ》です。(解説:吉田光司)DVD製品仕様
収録時間:全プログラム136分(本編128分) 字幕      英・仏・西・伊・独 ヴィデオ仕様 16:9 カラー 音声仕様   ①リニアPCM ステレオ ②DTS5.1chサラウンド ディスク仕様 片面2層 [日本語解説書付] Blu-ray製品仕様:収録時間   全プログラム136分(本編128分) 字幕      英・仏・独・西・伊 ヴィデオ仕様 16:9 1080i  High Definitionカラー 音声仕様   ①PCM 2.0 ②DTS-HD Master Audio 5.1chサラウンド ディスク仕様  BD50  [日本語解説書付]
 

OA1103D
(DVD)
\5040→\4490
ロビン・ティチアーティ&ミラノ・スカラ座
 ブリテン:歌劇《ピーター・グライムズ》
  ミラノ・スカラ座2012
ピーター・グライムズ(漁師):ジョン・グレアム=ホール
少年(ジョン):フランチェスコ・マルヴッチョ
エレン・オーフォード(未亡人で村の教師):スーザン・グリットン
ボルストロード船長:クリストファー・パーヴェス
アンティ(酒場の女主人):フェリシティー・パーマー
姪1:イダ・ファルク・ヴィンランド
姪2:シモナ・ミハイ
ボブ・ボールズ(漁師):ピーター・ホア
スワロー判事:ダニエル・オクリッチ
セドリー夫人:キャサリン・ウィン=ロジャース
ホレース・アダムス(牧師):クリストファー・ジレット
ネッド・キーン(薬剤師):ジョージ・フォン・ベルゲン ほか
演出:リチャード・ジョーンズ/
指揮:ロビン・ティチアーティ/
ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団

OABD7119D
(Blu-ray)
\6090→\5490
 生誕100周年の記念イヤーにお届けする、ブリテンの代表作
 2005年にすでに最年少でミラノ・スカラ座デビューを果たしたロビン・ティチアーティ。1983年生まれのイギリスの若き指揮者(当時まだ20代!)が、イギリス人キャストたちを率いてスカラ座で披露したブリテンの代表作《ピーター・グライムズ》。
 スカラ座でようやく3度目の上演となったこの演目。1830年代のイギリスの小さな漁村で起きるピーター・グライムズと村人たちをめぐる音の心理劇は、演出家リチャード・ジョーンズの手により20世紀後半のイギリスへと舞台を移します。ヴィヴィッドな舞台造詣により一層鮮明に浮かび上がってくるリアリティ、グライムズの恐怖や孤独感に戦慄。2012年6月 ミラノ・スカラ座におけるライヴ収録
 DVD製品仕様:収録時間   全プログラム166分(本編:152分) 字幕      英・仏・独・日・韓(本編のみ) ヴィデオ仕様 16:9 カラー 音声仕様   ①リニアPCM ステレオ ②DTS5.1chサラウンド ディスク仕様 片面2層 
 Blu-ray製品仕様:収録時間   全プログラム166分(本編:152分) 字幕      英・仏・独・日・韓(本編のみ) ヴィデオ仕様 16:9 1080i  High Definitionカラー 音声仕様   ①リニアPCM ステレオ ②DTS-HD Master Audio 5.1chサラウンド ディスク仕様  BD50


俊英ロビン・ティチアーティ!


 コリン・デイヴィス、サイモン・ラトルに指揮を師事した1983年生まれのティチアーティは、2006年に最年少でザルツブルク音楽祭デビューを果たし、2009/10シーズンにはスコットランド室内管の首席指揮者に就任。
 さらに2014年からはユロフスキの後任としてグラインドボーン音楽祭の次期音楽監督就任が決定しているという稀に見る逸材。コリン・デイヴィスが早くからその才能に注目、ネルソンスにおけるヤンソンスのように強力なバックアップを行ったと思われる。現在ポスト「ラトル」という評判あるほど、注目されているが・・・それにしても若い。


Berlioz: Symphonie fantastique, Op. 14
LINN
CKD 400
(SACD HYBRID)
\2500→\1990
超新星ティチアーティ、"幻想交響曲"!
 ベルリオーズ:
  幻想交響曲Op.14
  歌劇《ベアトリスとベネディクト》序曲
ロビン・ティチアーティ(指揮)
スコットランド室内管弦楽団
 遂に世界の舞台へと羽ばたき、世界中から注目を集める存在となったイタリア系イギリス人マエストロ、ロビン・ティチアーティ。
 2009/10シーズンから首席指揮者を務めるスコットランド室内管弦楽団(SCO)との「ベルリオーズ・プログラム」がリン(Linn)でスタート!リリース第1弾は、スコットランド室内管の新時代の幕開けに相応しい大作「幻想交響曲」!

TUDOR 7183
(CD + BOOK)
\2300→¥1890
レコード芸術「いま聴きたい俊英達」で紹介された
 注目の若手指揮者ティチアーティの瑞々しいブラームス!
ブラームス:
 ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a
 セレナード第1番 ニ長調 Op.11
 ハンガリー舞曲第1番,第3番,第10番
ロビン・ティチアーティ(指揮)
バンベルク交響楽団
録音:2010年9月7-11日、バンベルク,68'44

 素晴らしいブラームス。これほど若く瑞々しく柔らかく、喜ばしさとデリケートな感性、そして上質な味わいを湛えたブラームスは極めて稀だ。
 ロビン・ティチアーティは1983年、ロンドンに生まれた、まだ20代の指揮者。しかしその才能は十代から注目されており、既に20代前半には英国音楽界の一線で活躍。日本でも2008年5月にザルツブルク音楽祭のプロダクションによる「フィガロの結婚」を指揮、エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団を率いて見事なモーツァルトを演奏し、耳の鋭い人たちから賞賛されていた。
 今回は、ティチアーティが首席客演指揮者を務めるバンベルク交響楽団を指揮してのブラームス。快速でありながら往年の巨匠指揮者たちが持っていたような弾む広がりを持つ変奏曲もさることながら、若書き扱いされることも少なくないセレナード第1番が「初期交響曲」と呼ぶに相応しい傑作であることをティチアーティは明確に示している。この演奏を聞けば誰もが、21世紀半ば偉大な指揮者の「若き日の足跡」がここにあることを認めることだろう。SACDによってバンベルク交響楽団が未だ残すドイツ・ローカルの音色が堪能できるのも魅力だ。














4/30(火)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜


NAXOS



8.573057
\1100
ヴァシリー・ペトレンコ&ロイヤル・リヴァプール・フィル
 ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 ハ長調 「レニングラード」 Op.60
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/
ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)
 ショスタコーヴィチの第8集。とりわけ人気の高い第7番「レニングラード」の登場です。
 「私はこの第七交響曲を我々のファシズムに対する戦いと我々の革命的勝利、そして我が故郷レニングラードに捧げる」とショスタコーヴィチ自身が表明したことから「レニングラード」という通称を持つこの作品、彼の作品の中でも演奏時間が長く、また賛否両論を巻き起こしているものです。
 もちろん当時の聴衆や政府からは高く評価されていましたが、ショスタコーヴィチの真意がわからないため、一時期は「ソ連のプロパガンダ」として評価が下がったり、戦後の書物によって、また評価が上がったりと、今でも政治的意味合いには曖昧さがぬぐいきれない感があります。
 レニングラード包囲前の1941年8月頃から作曲が開始されたとされ、本来は楽章ごとに副題が付けられていましたが、作曲家自身によって破棄されました。とは言え、その緊張感あふれる音楽は思想を越えて愛されるものであり、見事な起草転結を描き出しています。さて、ペトレンコの演奏は、いつものように「混迷の背景」を感じさせることのない揺るぎない演奏で、ひたすら人間の強さと戦闘の悲惨さをダイレクトに感じさせる下心のないものです。新しいショスタコーヴィチ像と言えるでしょう。録音 2012年6月1-3日 イングランド リヴァプール・フィルハーモニック・ホール
 


8.573015
\1100
ピーター・ブレイナーの編曲による
 チャイコフスキー:管弦楽組曲

 1-7.組曲「スペードの女王」Op.68
 8-13.組曲「ヴォエヴォーダ」Op.3
ニュージーランド交響楽団/
ピーター・ブレイナー(指揮)
録音 2012年2月9-10日 ニュージーランド ウェリントン,マイケル・フォウラー・センター
 NAXOSレーベルが誇る、スロヴァキア生まれの作曲家、指揮者ピーター・ブレイナー。彼による一連の編曲作品はどれもが色彩豊かで、時には原曲を上回る(!)面白さを備えた素晴らしいものばかりです。たとえばあの「ゴー・バロック」シリーズや、ヤナーチェクの作品など、どれも聴き手を一瞬に魅了する力を備えていて、ファンも多いアルバムです。
 チャイコフスキー(1840-1893)については、以前、ピアノ曲の「四季」のヴァイオリンと管弦楽編(8.553510)や、歌曲の編曲集(8.225921)なども存在しますが、今回は「スペードの女王」と「ヴォエヴォーダ(地方長官)」のオペラからのアリアを管弦楽用に編曲し、また新しい魅力を見せてくれています。序曲以外はあまり知られていない「ヴォエヴォーダ」にこんなステキな曲があったとは。まさに目からウロコの音楽集です。
 


8.573137
\1100
ヘンニング・クラッゲルード、ようやくの新録音!!
 グリーグのヴァイオリン協奏曲集!!

  (原曲:ヴァイオリン・ソナタ)
 1-3.ヴァイオリン協奏曲 第1番 ヘ長調 Op.8(1854/2012)/
 4-6.ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト長調 OP.13(1867/2012)/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲 第3番 ハ短調 Op.45(1886-1887/2012)
  ※全てヘンニング・クラッゲルード&
      ベルント・ジーメン・ルンドによる管弦楽伴奏編、世界初録音
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)/
トロムソ室内管弦楽団
このアルバムのタイトルには「グリーグのヴァイオリン協奏曲」とあります。しかし「そんな曲あったっけ?」と思う人も多いことでしょう。これはNAXOSでおなじみのヴァイオリニスト、クラッゲルードがヴァイオリン・ソナタを協奏曲として生まれ変わらせたものなのです。確かに「ピアノ協奏曲」のような見事な作品を書いたグリーグ(1843-1907)にヴァイオリン協奏曲が1曲も存在しないのは何とも残念なことで、その足りないレパートリーを埋めるのに、これほどまでにふさわしい音楽はありません。
 シベリウスをさえも思わせる勇壮な第1番、静かな美しさを讃えた第2番、そして、まさに完璧にはまった感のある第3番と、グリーグ好きが泣いて喜ぶようなラインナップです。もちろんクラッゲルードの演奏は文句のつけようがありません。
 録音 2013年1月7-11日 ノルウェイ トロムソ グレンネセン教会


何度でも紹介します。
クラッゲルードの北欧ヴァイオリン曲集。すごいです。
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲/シンディング:ヴァイオリン協奏曲第1番(クラッゲルード/ボーンマス響/エンゲセト)
8.557266
¥1100
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
       2つのセレナードから第2番
シンディング:ヴァイオリン協奏曲

        ロマンス
ヘンニング・クラッゲルード(vn)
ビャーテ・エングスト指揮
ボーンマス響
 ヘンニング・クラッゲルードというヴァイオリニストのシベリウスのヴァイオリン協奏曲。
 すごい。
 ほんとにすごい。
 技巧は完璧。しかしそんなことはどうでもいい。このヴァイオリニストの放つ強烈、且つ甘美なエネルギーに魅せられたのである。
 ヴィオラ・ソリストとしても活躍しているからなのか、ヴァイオリンとは思えないような野太い音。一音一音に込めるずっしりとした思いのようなものが伝わってくる。それは早いパッセージでも同じで、決して安直に弾き流さない。ジェラール・プーレも同じように一音一音を大事に弾くが、プーレが軽快なのに対してクラッゲルードは重い。グルベルトも同じように一音一音を大事に弾くが、グルベルトが殺気立っているのに対してクラッゲルードはもっと颯爽としている。
 そのずば抜けた存在感は単なるマッチョな太さや、根暗な鈍重さからくるものではない。なんだかスケールのでかさを感じさせる安心感。男が惚れる男気のようなものか?とにかくかっこいいのである。
 こんなにも重厚で颯爽としていて、そしてセクシーなシベリウスは初めてである。この曲は男には弾けない、となんとなく思っていたが(クレーメルやトゥルバンの演奏があってもなお)、今回完全に撤回する。 
 あのベストセラー・アルバム「ノルウェー・ヴァイオリン名曲集」から6年。クラッゲルードは音楽を愛する気持ちはそのままに、ひとまわりもふたまわりも大きくなって、男らしくなって我々の元に返ってきたのである。
8.572254
\1100
シンディング:ヴァイオリンとピアノのための作品集第 1 集
 1.カントゥス・ドロリス Op.78/
 2.3 つの悲しき小品 Op.106-1「悲歌」/
 3.ロマンスニ長調 Op.79-1/
 4.アルバムの綴りOp.81-2/5.古い方法 Op.89-1/
 6.セレナーデ Op.89-2/7-9.古風な組曲 Op.10/
 10.3 つの悲しき小品 Op.106-3「アンダンテ・レリジオーゾ」/
 11.ワルツト長調 Op.59-3(第1 稿)/
 12.ワルツホ短調 Op.59-4/
 13.ワルツト長調 OP.59-3(第2 稿)/
 14.エア Op.81-1/15.子守歌 Op.106-2
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)/
クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
 あの衝撃的なシベリウスから実に5年・・・長かった・・・。天才クラッゲルード、ようやく、ようやく北欧系の新作登場。しかも前作で透徹した美しさを表現してくれたシンディング・・・。
 ということで一足先に聴かせていただきました。
 シンディングの美しく抒情的な音楽に胸を奪われ、クラッゲルードの懐の深い広大な森のような演奏に心ときめかせ・・・至福の時間を送ることができました。
 期待通りです。
 というか・・・まったくそれ以上でした。すごいです。また「店主視聴記」でお目にかかりましょう。

 「2005 年の雪深い10 月のある日、オスロの古い図書館にて、シンディング(1856-1941)の宝石のような小品集を録音することが決まりました。
 グリーグに比肩するほどの素晴らしい作曲家のはずなのに、留学先のドイツでナチスに協力したため、祖国ノルウェーからは「反逆者」の烙印を押されてしまったシンディング。確かに彼の交響曲はドイツ系の香りがしますが、このヴァイオリンの小品集はノスタルジックでセンチメンタル。まさに北欧の香りがそこかしこに漂っています。
 わずか数百グラムの古いヴァイオリンとヨハン・スヴェンセンが愛用した古いグランドピアノを使って演奏されたこれらの作品の何と味わい深いこと!ヴァイオリン協奏曲(8.557266)で説得力たっぷりの演奏を披露した若き名手クラッゲルードの冴え渡る技巧と甘やかな表現力はここでも光り輝いています。」
8.572255
\1100
シンディング:ヴァイオリンとピアノのための作品集第 2 集
 1.前奏曲 Op.43-3/2.ロマンスニ長調 Op.100/
 3.夕べの歌 Op.89-3/4.春のささやき(ピアノ・ソロ)Op.32-3/
 5.ロマンスホ短調 Op.30/6-10.古い様式のソナタ Op.99/
 11.エレジー Op.61-2/12.バラード Op.61-3/13.夕べの気分 Op.120a
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)/
クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
 第1弾の衝撃冷めやらぬ中、早くも第2弾登場。
 クラッゲルードのシンディング作品集。
 甘い旋律と夢見るようなハーモニーで第1弾もベストセラー。そして今回のこのアルバムには、これまたとびきり愛らしい小品と、ロマンティックなヴァイオリン・ソナタ、そして有名過ぎる「春のささやき」などが収録されている。
 シンディング(1856-1941)は若き頃ヴァイオリンもピアノも学びはしたものの、演奏家として活動するには技術が足りないことを自覚。指揮者としての道も諦めてしまい、早いうちから作曲家としてのみ音楽活動にかかわることを決意したという。彼は一生涯、後期ロマン派の作風を崩すことはなかったという。ただ、独自の作風を確立しなかったことも非難されたこともあってか「古風な様式のソナタ」では4 分の7 拍子や4 分の5 拍子などの変拍子を使ってみたりもしているが、やはりスタイルを大きく逸脱することはなく、以降の作品も、変わることなく美しい響きで満たされている。晩年は様々な要因で悲惨な生活を強いられた彼だが、彼の音楽はこれから復興の一途をたどるに違いない。

 

8.570934
\1100
ロッシーニ:序曲全集 第2集
 1.歌劇「ウィリアム・テル」序曲/
 2.歌劇「エドゥアルドとクリスティーナ」序曲/
 3.歌劇「幸運な間違い」序曲/4.歌劇「絹のはしご」序曲/
 5.歌劇「デメートリオとポリビオ」序曲/
 6.歌劇「ブルスキーノ氏」序曲/
 7.シンフォニア ニ長調「ボローニャ」/
 8.歌劇「シジスモンド」序曲
プラハ交響楽団/
クリスティアン・ベンダ(指揮)
 ロッシーニ(1792-1868)の素晴らしいウイットと創造性が、この序曲シリーズにくまなく発揮されています。これらの序曲の役割は、喜劇的な面と悲劇的な面の両方の要素を、色鮮やかなオーケストレーションで描き出し、これから始まる壮大な物語への道しるべと成すことにありますが、このベンダの演奏はそれらの要望を見事なまでにかなえていると言えるでしょう。
 ここでは5台のチェロ独奏部分を含む4つの楽章からなる、大規模な序曲である「ウィリアム・テル」、彼の作品の中でも最も人気を誇る「絹のはしご」序曲などの有名作から、オペラ自体もほとんど演奏されることのない「デメートリオ」や「シジスモンド」などの珍しい作品まで、ファンならずとも聞き逃せないものばかりを収録しています。
 録音 2011年9月5-6日 チェコ プラハ Kulturni dum Barikadniku…1.3-7/2012年5月30.31日 チェコ プラハ Produkcni dum Vzlet…2.8




GEGA NEW

GR 16
\2000
ヤッセン・トドロフ(Vn)
 バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ

J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調BWV.1001
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調BWV.1003
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調BWV.1005
ヤッセン・トドロフ(Vn)
 現代ブルガリアを代表するヴァイオリニスト、トドロフのバッハ、イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ集

 録音:2012年12月ブルガリア放送スタジオ1

 ヤッセン・トドロフはブルガリアを代表するヴァイオリニスト。地元で学んだ後、渡米しイーストマン音楽院で研鑽を積んだ。数々のコンクールに入賞、現在はアメリカでソリストとして活動する傍ら、後進の指導にもあたっている。この無伴奏のためのソナタでは見事な弓さばきと朗々とした旋律の歌わせ方などに現代のバッハ演奏のひとつの模範が示されているといってよいだろう。
 
GR 76
\2000
ヤッセン・トドロフ(Vn)
 ウジェーヌ・イザイ(1858-1931):
  6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.27
ヤッセン・トドロフ(Vn)
 録音:2001年6月ブルガリア放送スタジオ1

 近代ヴァイオリン作品の傑作と目されるイザイの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタはそれぞれがシゲティ、ティボー、エネスコ、クライスラーといった当時の大演奏家に捧げられ今日でもヴァイオリニストの試金石とも言われる名曲。ブルガリアを代表するヴァイオリニスト、ジャッセン・トドロフはバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタでも聴かせた確かな技巧と艶やかな音色で圧倒する。イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタの新たな代表盤の登場。
 

GD 261
\2000
「われらが父」〜東欧・ロシアの作曲家による宗教曲
 アポストル・ニコラエフ=ストロームスキー(1886-1971):われらが父
 セント・ジョン・コーコゼルス:(1280?-1360):父に栄えあれ
 ペーター・ディネフ(1889-1980):われらが父
 P.I.チャイコフスキー(1840-1893):偉大なる頌栄
 ドブリ・フリストフ(1875-1941):われらが父
 アレクサンダー・グレチャニノフ(1864-1956):信条/ほか全15曲
ストヤン・クラレフ(指揮)
マドリガル・ソフィア室内合唱団
アドリアナ・ブラゴエヴァ(指揮)
ソフィア少年合唱団
7聖人室内合唱団、他多数
 東欧、ロシアのアカペラの古今の宗教合唱曲を古くは13世紀から20世紀の合唱曲まで幅広く収録。コーコゼルス(1280?-1360)の「父に栄えあれ」はオルガヌムつきの初期ポリフォニー様式の作品で遠いロシアにまでノートルダム楽派のエコーが響いていて興味深い。ほかに東方教会聖歌特有のバス・バリトンの野太いメリスマティックな独唱が聴かれ雰囲気満点。
 

GD 368
\2000

クリスト・クリストフ(Fl)
 モーツァルト:フルート・ソナタ(第4番)ヘ長調KV.13
 ドゥヴィエンヌ(1759-1803):フルート・ソナタ第1番ニ長調Op.68
 ライネッケ(1824-1910):フルート・ソナタ「ウンディーネ」Op.167
 ミロスラフ・ダネフ(b.1958):フルート・ソナタ

クリスト・クリストフ(Fl)
マリオ・アンゲロフ(Pf)
 録音:1990-2008 年

 フルートのクリスト・クリストフは1966 年ソフィア生まれのブルガリアの奏者。ソフィア音楽院で学んだ後、ベルリンでカール=ハインツ・ツェラーに師事し、その後ジェームズ・ゴールウェイ、パトリック・ガロワにも師事して研鑽を積んだ。現在はソリストとしての活動のほか、ブランデンブルク警視庁管弦楽団の首席フルート奏者を務めている。軽やかで輝きのある音色が魅力のフルーティストである。
 
GD 369
\2000

イーヴォ・カルチェフ(Pf)
 「ドビュッシー:ピアノ作品集」

 前奏曲第2集
  (霧、枯葉、ヴィーノの門、妖精たちはあでやかな踊り子、
  ヒースの荒野、奇人ラヴィーヌ将軍、
  月の光が降り注ぐテラス、水の精、
  ピクウィック殿をたたえて、カノープ、
  交代する三度、花火)/
 子供の領分/英雄の子守歌/燃える炭火で照らされた夜

イーヴォ・カルチェフ(Pf)
 録音:2012 年11 月ウォード・リサイタル・ホール,アメリカ・カトリック大学ベンジャミン・T・ローム音楽学校

 イーヴォ・カルチェフはベーゼンドルファー社の専属アーティストであり、現在はアメリカを中心に活動している。アメリカ、ヨーロッパの多くの賞を受賞し現在脂の乗り切った中堅ピアニスト。本CD ではドビュッシーの前奏曲第2 集をメインにドビュッシーの淡い色彩を水墨画の墨の微妙なグラデーションを思わせるレベルまで音色と強度、タッチをコントロールした繊細かつ洗練極まるドビュッシーである。
 

GR 17
\2000
「テネブレ」〜聖週間の祭儀のために書かれた19世紀の宗教曲
 ピエトロ・パオロ・ブジェヤ(1772-1828):
  エレミアの祈り(7’27)
 アントニオ・ナーニ(1842-1929):
  聖木曜日のレスポンソリウム(51’12)
 パオリーノ・ヴァサロ(1856-1923):
  キリストは我らのために(3’53)
アリソン・デボラ・ガット(S)
グラジーラ・デバッティスタ(MS)
チャールズ・ビンセンティ(T)
アルフレッド・カミレッリ(Br)
ノエル・ガレア(B)
ミカエル・ラウス(指揮)
マルタ・フィルハーモニック管弦楽団
ミラビトゥール合唱団
 録音:2012 年11 月ビルキルカラ

 いずれも地中海に浮かぶ島、マルタ共和国出身の作曲家たちによる宗教音楽集。様式的にはイタリア音楽の影響が強い。ナーニの「聖木曜日のレスポンソリウム」は全曲50分超の大作でドニゼッティ、ヴェルディを思わせる豊かな旋律とダイナミズムあふれる音楽。演奏は声楽陣、オーケストラともにかなりローカルな印象を拭いきれないものの、これはこれでひなびた味わいがあってよい。
 


GR 97
\2000→\1890
「20世紀後半マルタ共和国の作曲家による宗教音楽集」
 チャールス・カミレッリ(b.1931):アンセム「サルヴェ・レジーナ」
 ジョン・ガレア(b.1937):オフェルトリウム「油を注がれた者」
 ジョセフ・ヴェッラ(b.1942):2 つの神聖な小品(詩編89/アヴェ・マリア)
 ジョセフ・サッムート(b.1926):瞑想曲
 アルベルト・ボルグ(b.1919):祈り
 ディオン・ブハギアル(b.1944):タルバ
 ジョセフ・フェネチュ(b.1917):アヴェ・マリア
 ロレンツォ・ガレア(1893-1970):シンフォニア
 カルメロ・パーチェ(1906-1993):讃歌"T'accogliam Pane celeste"
 ジュゼッペ・カミレッリ(1903-1976):詩編「称賛」
ジョセフ・アクィリーナ(T)
アルフレート・カミレッリ(Br)
アントニー・モンテベッロ(B)
ジョン・ガレア(指揮)
ユーバル管弦楽団
ユーバル混声合唱団
 録音:録音:2004 年11-12 月

 20世紀マルタ共和国出身の作曲家による声楽と管弦楽のための宗教曲集。
 20世紀前半に生を受けた作曲家たちにも関わらず音楽はいずれも18〜19世紀のスタイルで書かれ、モーツァルト(レクイエムなど!)、ドニゼッティ、プッチーニ、ヴェルディを思わせるロマンティックな内容。オペラの一場面を思わせる作品が多く、オペラ・ファンにもお奨め。因みにヨセフ・ヴェッラは作曲をフランコ・ドナトーニに師事しているが、彼の「2つの神聖な小品」を聴く限りではいわゆる前衛楽派たちとは無縁のようである。演奏は声楽、管弦楽ともに洗練とはとても言い難いローカル色全開のひなびた味わいがあり、地中海の海の色と赤茶けた山々、家の土壁のざらざらした感触が音楽から伝わってくるようである。


「マルタの音楽家シリーズ」2タイトル

GR 04
\2000→\1890
「マルタの音楽家シリーズ」
 アントニオ・ナーニ(1842-1929):
  聖パウロ難破教会のミサ(1871)
   〜男声合唱と大管弦楽のための
J.アクィリーナ(T)、C.ヴェラ・ザルブ(T)、
A.カミレッリ(Br)、A.モンテベッロ(B)、
ミラベトゥール合唱団男声セクション
ジョン・ガレア指揮ユーバル管弦楽団
オペラチック!マルタ共和国の音楽シリーズ2タイトル

録音:2008年12月

ナーニはマルタ共和国出身の作曲家。この国の音楽文化は地理的にもイタリアの影響を強く受け、ナーニの音楽にはヴェルディの影響が強く聴き取れる。彼は歌劇、交響曲、宗教音楽を数多く作曲した。イタリア・オペラを聴くような劇的で起伏に富んだミサ曲。イタリア・オペラ・ファンにお勧め。

GR 09
\2000→\1890
「マルタの音楽家シリーズ」
 ジョセフ・サムット(b.1926):オラトリオ「使徒ルカの讃歌」
  (1.マリアの賛歌/2.シメオンの賛歌/
   3.ザッカリーの讃歌/4.終曲「アレルヤ」)
クレール・マッサ(Ms)
チャールズ・ヴィンチェンティ(T)
ジョセフ・サムット指揮マルタ・フィル
ミラベトゥール合唱団女声セクション
録音:2008年12月

ジョセフ・サムット(b.1926)は指揮者としての活動が比較的知られているようだが、作曲家としても7つの交響曲、5つのピアノ協奏曲、多くの室内楽曲と旺盛な創作活動をしている。この作品は21世紀に入ってからの作曲だがアルヴォ・ペルトも赤面するのではと思えるほどロマンティックで宗教曲とは言え朗々とした旋律、オペラ的な構成はプッチーニかニーノ・ロータ(やはりイタリア音楽の影響が濃い)を思わせる。アントニオ・ナーニ同様、イタリア・オペラの好きな人にはお勧め。




<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


MELODIYA



MELCD 1002095
(2CD)
\4200→\3390
ワーグナーの生誕200周年に捧げる 〜 ワーグナー:管弦楽作品集
 ◆歌劇《リエンツィ》序曲(録音:1991年)
   アンドレイ・チスチャコフ(指揮)、ソヴィエト国立文化省交響楽団
 ◆ファウスト序曲(録音:1984年)
   ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)、ソヴィエト国立文化省交響楽団
 ◆歌劇《さまよえるオランダ人》序曲(録音:1991年)
   アンドレイ・チスチャコフ(指揮)、ソヴィエト国立文化省交響楽団
 ◆歌劇《タンホイザー》序曲(録音:1980年)
   エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)、ソヴィエト国立交響楽団
 ◆楽劇《ワルキューレ》より ワルキューレの騎行(録音:1958年)
   エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
 ◆楽劇《ジークフリート》より 森のささやき(録音:1980年)
   エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)、ソヴィエト国立交響楽団
 ◆楽劇《神々のたそがれ》より 葬送行進曲(録音:1958年)
   エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
 ◆歌劇《ローエングリン》より 前奏曲(録音:1991年)
   アンドレイ・チスチャコフ(指揮)、ソヴィエト国立文化省交響楽団
 ◆歌劇《ローエングリン》より 第3幕への前奏曲(録音:1968年)
   ダヴィド・オイストラフ(指揮)、モスクワ・フィルハーモニー交響楽団
 ◆楽劇《神々のたそがれ》より ジークフリートのラインへの旅(録音:1990年)
   アレクサンドル・ドミトリエフ(指揮)、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
 ◆楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より 前奏曲(録音:1982年)
   エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
 ◆楽劇《トリスタンとイゾルデ》より 前奏曲とイゾルデの愛の死(録音:1980年)
   エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)、ソヴィエト国立交響楽団
 ◆舞台神聖祝典劇《パルジファル》より 前奏曲(録音:1991年)
   アンドレイ・チスチャコフ(指揮)、ソヴィエト国立文化省交響楽団
 ロシア(旧ソ連)色濃厚のワーグナー!

 ロシアのメロディアが贈るリヒャルト・ワーグナーの生誕200周年アニヴァーサリー・アルバムは、6人の指揮者たちによる管弦楽作品集!
 ムラヴィンスキー、スヴェトラーノフ、ロジェストヴェンスキー、チスチャコフ、ドミトリエフ、オイストラフ。
 1958年から1991年にかけてレコーディングが行われたロシアの指揮者とオーケストラによる、ロシア風に色付けされたワーグナー。
 咆哮する金管セクション、圧巻の技巧の木管セクション、分厚いサウンドを創る弦楽セクション。
 聴き手も心の準備が必要(?)な異色のワーグナー、これは楽しみ!1958年−1991年の録音。ディジパック仕様。
 


MELCD 1002090
(5CD/特別価格)
\6500→\5990
ラフマニノフ:管弦楽&合唱作品集
 
スヴェトラーノフ指揮「交響曲第2番」は1985年1月25日ソヴィエト国立交響楽団とのライヴ
 交響曲第1番ニ短調 Op.13(録音:1966年)
 交響曲第2番ホ短調 Op.27(録音〔ライヴ〕:1985年1月25日)
 交響曲第3番イ短調 Op.44(録音:1968年)
 交響的舞曲 Op.45(録音:1973年)
 幻想曲《岩》ホ長調 Op.7(録音:1973年)
 ボヘミア奇想曲ホ短調 Op.12(録音:1973年)
 交響詩《死の島》イ短調 Op.29(録音:1966年)
 カンタータ《春》 Op.20(録音:1989年)*
 合唱交響曲《鐘》 Op.35(録音:1978年)**
 3つのロシアの歌 Op.41(録音:1965年)+
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)
ソヴィエト国立交響楽団
ボリショイ劇場管弦楽団+
ユルロフ記念国立アカデミー合唱団*/**
ガリーナ・ピサレンコ(ソプラノ)**
アレクセイ・マスレンニコフ(テノール)**
セルゲイ・ヤコヴェンコ(バリトン)**
ユーリ・マズロク(バリトン)*
ドミトリー・キタエンコ(指揮)*
モスクワ・フィルハーモニー交響楽団*
 中でもスヴェトラーノフにとっても特別な作品「交響曲第2番」は、復刻されることの多かったボリショイ劇場管弦楽団との1964年の演奏ではなく、1985年1月25日にモスクワ音楽院大ホールでの手兵ソヴィエト国立交響楽団との演奏というところがポイント。
 キタエンコ&モスクワ・フィルの「春」は、1989年のデジタル録音。音質面も要注目。
 
MELCD 1002088
(3CD/特別価格)
\4500
ボリス・ハイキン(指揮)
 チャイコフスキー:歌劇《スペードの女王》 Op.68
ボリス・ハイキン(指揮)
ボリショイ劇場管弦楽団
ボリショイ劇場合唱団&少年少女合唱団
イリーナ・アルヒーポワ(メゾ・ソプラノ)
ユーリ・マズロク(バリトン)
ズラブ・アンジャパリーゼ(テノール)、他
 ボリショイ劇場など、旧ソ連のオペラハウスを主な活躍の場とし、ソ連人民芸術家の称号を与えられた名指揮者ボリス・ハイキン。
 1970年頃のボリショイ劇場を支えたキャストたちによるチャイコフスキーの「スペードの女王」全曲録音は、LPでのリリース以来の久々の復刻。1967年の録音。ディジパック仕様。
 

MELCD 1002109
(2CD)
\4200→\3390
レオニード・ロイズマン(オルガン)
 J.S.バッハ:オルガン作品集

 トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565
 コラール《われら悩みの極みにありて》 BWV.641
 コラール《いと尊きイエスよ、われらはここに集いて》 BWV.633
 コラール《ただ神の御旨に従う者は》 BWV.691a
 コラール《いと高きところにいます神にのみ栄光あれ》 BWV.711
 コラール《わが心からの望み》BWV.727
 コラール《いざ喜べ、尊きキリストのともがらよ》 BWV.734
 コラール《われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ》 BWV.639
 コラール《古き年は過ぎ去りぬ》 BWV.614
 コラール《キリスト者よ、汝ら神を讃えよ》 BWV.732
 コラール《イエスよ、わが喜び》 BWV.610
 コラール《主なる神は讃えられん》 BWV.601
 コラール《来たれ、創り主にして聖霊なる神よ》 BWV.631
 コラール《栄光の日は現われたり》 BWV.629
 パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV.582
 コラール・パルティータ《おお神、汝義なる神よ》 BWV.767
 フーガ ト短調 BWV.578(小フーガ)
 前奏曲とフーガ変ホ長調 BWV.552《聖アン》
 前奏曲とフーガ ハ短調 BWV.549
 前奏曲とフーガ ホ短調 BWV.533
 小さな和声の迷路 BWV.591
 前奏曲とフーガ ハ短調 BWV.546
レオニード・ロイズマン(オルガン)
 ロシアン・オルガン・スクールの始祖、アレクサンドル・ゲディケ(1877−1957)の弟子であり、その系譜を受け継いだ20世紀ロシアの名オルガニスト、レオニード・ロイズマンが弾くJ.S.バッハのオルガン作品集。
 モスクワ音楽院大ホールの空間、J.S.バッハの音楽、オルガンのサウンドが三位一体となった、モスクワにおけるバッハの記録である。1962年−1967年の録音。MELCD 1001230&MELCD 1001253の新装移行再発売。ディジパック仕様。




MUSIC&ARTS



M&ACD 4049
(4CD 3枚価格)
\6600→\5990
〔再プレス〕
「ヴィルヘルム・フルトヴェングラー ベートーヴェンを指揮する」
 (1)交響曲第3番「英雄」 
   ウィーン・フィル(録音:1944年12月19/20日)
 (2)交響曲第4番 変ロ長調 
   ベルリン・フィル(録音:1943年6月27/30日)
 (3)交響曲第5番 ハ短調
   ベルリン・フィル(録音:1943年6月27/30日)
 (4)交響曲第6番「田園」
   ベルリン・フィル(録音:1944年3月20/22日)
 (5)交響曲第7番 イ長調
   ベルリン・フィル(録音:1943年10月31日/11月3日)
 (6)交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」
  ティラ・ブリーム(ソプラノ)、
  エリーザベト・ヘンゲン(アルト)、
  ペーター・アンデルス(テノール)、
  ルドルフ・ヴァツケ(バス)、
  ベルリン・フィル、
  ブルーノ・キッテル合唱団(録音:1942年3月22/24日)
 (7)序曲「コリオラン」 Op.62
   ベルリン・フィル(録音:1943年6月27/30日)
 (8)「レオノーレ」序曲第3番 Op.72b
   ウィーン・フィル(録音:1944年6月2日)
 再プレス、フルトヴェングラーのベートーヴェン。第9のみ新リマスター

 第二次世界大戦中、フルトヴェングラーがベートーヴェンを指揮した録音を集めたもの。いずれも過去何度も発売されてきたもので、このセットも同じ品番で出ていましたが、第9のみ新リマスター、ジャケ写も変更になったリニューアル発売です。演奏がいずれも緊迫した状況下での凄まじい名演であることは言うまでもない。第4番はライヴ録音のもの。第9番のみアーロン・Z.スナイダーによる2012年の新たなリマスター、それ以外は1999年のマジ・ペインによるリマスター。




PROFIL



PH 13032
(6CD - BOX)
特別価格
\7000→\6590
「サー・コリン・デイヴィス&シュターツカペレ・ドレスデン・ライヴBOX」 シュターツカペレ・ドレスデン
サー・コリン・デイヴィス(指揮)
 [CD 1] (PH05040)
  ・エルガー:交響曲第1番変イ長調op. 55
    収録:1998 年/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
  ・ベルリオーズ:序曲「リア王」op. 4
  ・ベルリオーズ:「ベアトリスとベネディクト」序曲op. 9
    収録:1997 年/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
 [CD 2] (PH05048)
  ・メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調op. 56「スコットランド」
    収録:1997 年8 月31日−9 月2 日/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
  ・メンデルスゾーン:交響曲第5 番ニ長調op. 107「宗教改革」
    収録:1997 年10 月28 日/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
 [CD 3] (PH05049)
  ・シベリウス:交響曲第2番ニ長調op. 43
    収録:1988年9 月22日/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
  ・シベリウス:交響詩「エン・サガ」op. 9
    収録:2003年7 月7 − 8 日/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
  ・シベリウス:交響詩「ルオンノタール」op. 70
    ウテ・ゼルビク(ソプラノ)
    収録:2003年7 月7 − 8 日/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
 [CD 4] (PH08043)
  ・シューベルト:交響曲第8番ロ短調D759「未完成」
  ・ブラームス:交響曲第3番ヘ長調op. 90
    収録:1992 年10 月22 日/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
 [CD 5 & CD 6] (PH07014)
  ・ベルリオーズ:レクィエム(死者のための大ミサ曲)op. 5
    キース・イカイア=パーディ(テノール)、ドレスデン国立歌劇場合唱団、
    ドレスデン・シンフォニー合唱団、ドレスデン・ジングアカデミー
    収録:1994 年2 月14日/ドレスデン、聖十字架教会(ライヴ)
 サー・コリン・デイヴィス追悼緊急企画シュターツカペレ・ドレスデン・ライヴBOX

 ステレオ

 英国の名指揮者サー・コリン・デイヴィス(1927 − 2013)追悼企画盤。Profil の人気シリーズ「エディション・シュターツカペレ・ドレスデン」のうち、名誉指揮者デイヴィスが指揮したライヴ演奏の中でも、特に評判の高かった5 点分の内容をまとめたもので、すでに廃盤のメンデルスゾーンとシベリウスが含まれるのもありがたいところです。
 エキスパートとして知られたシベリウス作品を筆頭に、当楽団とは交響曲全集録音も完成させているシューベルトなど、収録内容はすべて巨匠の得意としたレパートリーが並びますが、ここでやはりデイヴィスの業績を語るうえで外せないものがエルガーとベルリオーズでしょう。
 デイヴィスが指揮したエルガーの第1 交響曲の録音はいくつか存在しますが、これは破格の内容。デイヴィスの尋常ではないテンションの高さと、ドレスデンの深く濃い音色が重厚な音楽にみごとなまでにはまり、意を決して取り組んだエルガーの思いのたけを語り尽くして間然とするところがありません。
 そして、ベルリオーズのレクィエムは、1994 年に聖十字架教会で行われたドレスデン爆撃戦没者追悼演奏会のドキュメント。
 「自作でただ一曲だけを残すことが許されるなら迷わずこれを残してもらうように」というほど、ベルリオーズ自身強く惚れ込んでいたと伝えられるレクィエムですが、デイヴィスもまた真に特別な作品として位置づけ、ここでの演奏内容に大満足していただけに、その思いは同じなのかもしれません。
 装丁は、通常4 枚まで収納可能なサイズの厚手ジュエル・タイプのケース(W143×H126×D25)に、スリム・ケースで使用するトレイを組み合わせて、6 枚のCD を収めています。なお、付属のブックレットにレクィエムの歌詞は掲載されておりません。




TAHRA

TAH 735
\2500→\2290
ミュンシュ& ボストン響、1961年ボストン・ライヴ
 ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
 チャイコフスキー: 交響曲第6番「悲愴」op.74
シャルル・ミュンシュ(指揮)
ボストン交響楽団
 ファン必見!巨匠ミュンシュ& ボストン響、1961年ボストン・ライヴがついに陽の目をみる!重々しくも洗練されたチャイコフスキーの「悲愴」

 録音:1961 年9 月29 日、ボストン(ライヴ録音)/ADD、モノラル、70’20”

 TAHRA レーベルの「巨匠の芸術シリーズ」、最新盤はミュンシュ& ボストン響の1961 年9 月29 日ライヴ録音。ミュンシュ&BSO の「悲愴」といえば、RCA が録音した1962 年3 月12 日のライヴ演奏をLP ないしCD で堪能した方も多いのではないでしょうか。今回はその半年前にボストンで行われたライヴ録音であり、前プロで行われたブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」と共に初出音源と思われ、まさにファン注目必至の新譜です!録音状態も良好。1960 年初来日の名演も語り草のミュンシュ&BSO の名タッグによる、知られざる名演の模様をじっくりと堪能できます。
 ミュンシュが録音した「悲愴」のうち、現在陽の目を見ているのはパリ管と1948 年5 月に行ったライヴ録音と、前述のBSOとの1962 年ライヴ録音のみ。
 今回の1961 年録音はそれに次ぐ3 つ目の登場となるわけですが、全体的に重量感のあるテンポ感と、随所で魅せる独特のテンポの揺らし方などはやはりミュンシュ&BSO のタッグならではの魅力といえるのかもしれません。悠然とした構えの中に随所に絶妙な緩急のメリハリをつけるところはまさに巨匠の技といったところでしょうか。特に最終楽章は白眉の出来栄えで、そのタクトによってオーケストラ全体の鳴り方が突如としてガラリと変わる瞬間が感じられ、彼独特のテンポの変動による素晴らしい表情付けは見事の一言。思わず彼の激しいタクトの振りが目に浮かぶような、哀しくも熱い音運びに圧倒されます。前プロのブラームスでは涼やかな音運びを見せ、「悲愴」では一転重量級の響きを聴かせる…巨匠の芸術に魅入られる充実の内容といえましょう。
 1962 年にはBSO の常任指揮者ミュンシュは去りますが、10 年以上にわたって蜜月を築き上げてきたBSO との円熟したアンサンブルは聞き逃せません!




WEST HILL RADIO ARCHIVES



WHRA 6049
(2CD)
\4400→\3990
「クーセヴィツキー、ニューヨーク・フィルを振る〜
 1942年の2つの演奏会」

 (CD1)
  コレッリ(ピネッリ編):弦楽のための組曲
  ラヴェル:「ダフニスとクロエ」組曲第2番
  ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 Op.47
 (CD2)
  ドビュッシー:海
  チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op.64
セルゲイ・クーセヴィツキー(指揮)
ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団
 クーセヴィツキーの初出音源2枚組!

 録音:(CD1)1942年2月22日、(CD2)1942年3月1日、何れもニューヨーク、カーネギー・ホール、141'10

 ボストン交響楽団の音楽監督を四半世紀近く務めたことで知られるセルゲイ・クーセヴィツキー(1874-1951)。近年は指揮者としての功績よりも、数々の20世紀の名作を委嘱したことや、バーンスタインを始めとする後進の育成が話題になることが多いが、しかし彼はやはりまず第一に大指揮者である。今回WHRAが発売するCD2枚組は、クーセヴィツキーが1942年にニューヨーク・フィルに客演した際のライヴ録音。すべて今回が初出音源だという。2月22日の演奏会は、前半にラヴェルの「ダフニスとクロエ」組曲第2番、後半にショスタコーヴィチの交響曲第5番という非常にヘヴィなプログラムに驚かされる。「ダフニスとクロエ」はクーセヴィツキーのお得意だけに非常に盛り上がる熱い演奏。一方しばしばショスタコーヴィチを指揮し録音していたクーセヴィツキーだが、第5番はこれが唯一の録音かもしれない。神経質なところのない剛健なショスタコーヴィチである。3月1日の演奏会では、クーセヴィツキーの得意中の得意、チャイコフスキーの交響曲第5番が濃厚なロシア・ロマンティシズムを大胆な緩急でこの上なく高めた名演である。多少の乱れを構わず力強く突き進む豪快さは、まさにクーセヴィツキーの魅力全開だ。前半のドビュッシーの海も味付けの濃厚なものである。
 1942年のライヴということからするとだいぶ聞きやすい音である。ラニ・スパーの修復。なお英文解説には、クーセヴィツキーがニューヨーク・フィルの指揮台に上がるに際しての、米国音楽家連盟総裁ジェームズ・シーザー・ペトリロとの確執や、公演直前の愛するナタリー夫人の突然の死など、興味深い内容が含まれている。


<国内盤>


若林工房

WAKA 4170
\2400
「ラフマニノフ & ドビュッシー 上野 真」
 ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番 作品36
  (1913 年オリジナル版)
 ドビュッシー: 前奏曲集 第2巻
上野 真
 (ピアノ-1925年製
  ニューヨーク・スタインウェイ)
 1925 年製NYスタインウェイの華麗な響き。世界的実力派の圧倒的な知性とファンタジーを聞く。
 ラフマニノフ & ドビュッシー / 上野 真

 録音:2012 年9 月24-26 日、新川文化ホール(富山県魚津市)/STEREO/DSD 録音、発売元:若林工房

 「1913 年」「チャイコフスキー」「ローマ」・・・一見謎めいたこれら3つのキーワードから浮き彫りにされる100 年前のヨーロッパ音楽シーンの断面。知る人ぞ知る世界的実力派ピアニスト、上野真の知性とファンタジー溢れるユニークなアルバム、若林工房より登場です。1925 年製ニューヨーク・スタインウェイの輝かしい音色にもご注目を!

 上野 真への賛辞
 「ソフィスティケートされ、高度な文化、教養をもち、強い個性を兼ね備えた、熟練のピアニストである」 〜ダン・タイ・ソン
 「上野のドビュッシー演奏は啓示のようなものだった。作曲家の楽譜の忠実な再現というだけでなく、才気に溢れ、感情と色彩に満ち、作品の神秘と様々な側面を明らかにした」 〜アレクセイ・リュビモフ
 「彼の世代の中でもっとも才能に恵まれた一人である。その力量は、最高のレヴェルに達している」 〜ホルへ・ボレット

 上野 真 プロフィール
 4歳からピアノを始め、16 歳で単身渡米。フィラデルフィア・カ−ティス音楽院に留学し、故J.ボレット氏の薫陶を受ける。
 その後オーストリア・ザルツブルク・モーツァルテウムにて故ハンス・ライグラフ氏に師事。また、ミエチスラフ・ホルショフスキー、ゲイリー・グラフマン、レオン・フライシャー、ロザリン・トゥーレック、アンジェイ・ヤシンスキといった名教師たちから様々な音楽的助言を受ける。1985 年、カーネギー・リサイタルホ−ルやJ.F.ケネディセンターなどで演奏。 メリーランド国際(1985・ワシントンD.C.)、ベーゼンドルファー・エンパイア国際(1986・ブリュッセル)、ジュネーヴ国際(1988)、オルレアン20 世紀(2002)等、数々のコンクールで入賞。2005 年にモスクワで行われた第1回国際スヴャトスラフ・リヒテル・コンクールにて第2位入賞。
 現在は京都を拠点として活動。京都市立芸術大学で教鞭をとりながら、日本音楽コンクール、全日本学生コンクール、宝塚ベガ音楽コンクール、松方ホール音楽賞等国内主要なコンクールの審査員を務め、海外でもマスタークラスを行うなど、教育的活動にも力を入れている。








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