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第70号
マイナー・レーベル新譜(5)
2013.4.9〜2013.6.14


ACCORD



4810078
(2CD)
\4400→\3990
ダンディの珍しい歌劇、世界初全曲録音
 ダンディ:歌劇『異邦人』(全曲)
ローレンス・フォスター(指揮)
カサンドル・ベルトン(Sp),
リュドヴィク・テジエ(Br),
マリウス・ブレンチウ(T),
ノナ・ヤヴァキーゼ(Ms),
ベネディクト・ルーサンク(Sp),
フランク・バルド(T),
ファビアンヌ・ウェルカン(Ms),
ピエトロ・パラジ(Bs),
フローラン・エムビア(Bs),
ジョシアーヌ・ユーピー=バヴェル(Sp),
マリーヌ・シャブー=クルーザ(Ms),
アレクサンドラ・ドーファン(Sp),
モンペリエ国立歌劇場,
フランス放送合唱団

【録音】2010年7月26日, モンペリエ・ベルリオーズ歌劇場(デジタル:ライヴ)

 ヴァンサン・ダンディは作曲家というだけでなく、スコラ・カントルムを設立し「作曲法綱要」などの著作でも知られています。民謡の収集などにより、教育者・理論家としても近代フランス音楽に貢献しました。古典主義的で厳格な音楽教育に徹したダンディは、ドビュッシーの作曲手法とは対照的な作曲法で作品を生み出しました。1902年に初演されたドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」と、同時期に初演されたダンディの「異邦人」をめぐって、ドビュッシー派とスコラ・カントルム派との間に激しい論争が起こったのは有名な話となっています。この録音は2010年にモンペリエで行われた上演のライヴで、この作品の全曲録音はこれが世界初となります。
 


4804088
(3CD)
\3600→\3290
ジョルダン最晩年の、ヨナス・カウフマンとの共演によるオペラ録音
フンパーディンク:
 歌劇『王様の子供たち(王子王女)』(フランス語版:全曲)
アルミン・ジョルダン(指揮)
ヨナス・カウフマン(テノール:王の息子)
オフェーリア・サラ(ソプラノ:ガチョウ番の娘)
デトレフ・ロート(バリトン:ヴァイオリン弾き)
ノラ・グビッシュ(メゾ・ソプラノ:魔女)、他
モンペリエ国立管弦楽団,
ラトヴィア放送合唱団
【録音】2005年7月(デジタル) 【原盤】Accord

 歌劇『ヘンゼルとグレーテル』の作曲者として有名なフンパーディンクですが、『王様の子供たち』もおとぎ話を元にしたオペラです。放浪の王子と、魔女によってガチョウ飼いに姿を変えられてしまった王女の恋物語で、そのみすぼらしい姿のために人々から王位を認めてもらえず、悲しい運命をたどるお話。この作品はここ数年で各地で上演されるようになってきました。カウフマンは当作品の王子役を何回も演じており、このアルバム以外でも、メッツマッハー指揮チューリッヒ歌劇場のライヴでも見事な歌唱で演じていました(Decca DVD&BD) 。
 ジョルダンが亡くなる前年録音となった当盤は初のフランス語版による録音で、歌唱、パフォーマンスなど絶賛されました。今回は待望の再発売です。

ECM


476 5968
\2400
ジョン・ポッター/《Night Sessions》〜ジョン・ダウランドの世界
 『First descent』『Menino Jesus ? Lappa』
 『Recercar (Joan Ambrosio Dalza)』『Can vei la lauzeta mover』
 『First triage (Bernart de Ventadorn)』『Man in the moon』
 『Corpus Christi』『Whistling in the dark』『Swart mekerd smethes』
 『Fumeux fume (Solage)』『Hortus ignotus』『Mystery play』
 『I sing of a maiden』『Theoleptus 22』『Second descent』
 『Second triage』『Prelude (Pierre Attaignant)』
ジョン・ポッター(T),
スティーヴン・スタッブス(Lute, G),
ジョン・サーマン(Sax, Cl, Perc),
マヤ・ホンバーガー(Vn),
バリー・ガイ(Cb),
ミロシュ・ヴァレント(Vn, Va)
古楽とジャズ・サックスとの出会いを実現したダウランドの世界
 古楽とジャズ・サックスとの出会いを実現したダウランドの世界。長年ヒリヤード・アンサンブルのメンバーでもあったジョン・ポッターによる16世紀の作曲家ダウランドの作品を、ECMのジャズ系プレイヤーらと共演したその第2弾となるこのアルバム。作曲者への深い畏敬の念、アカデミックな歴史的考察と開かれた自由な音楽感が見事に息づいています。再生芸術の一つの規範ともいえる演奏といえましょう。
【録音】2001 & 2006年, オーストリア、プロプステイ聖ゲロルト教会(デジタル:セッション)
 

476 4826
\2400
ドブリンカ・タバコワ(1980〜):
 ① 『インサイト』
 ② 『ヴィオラと弦楽のための協奏曲』
 ③ 『Frozen River Flows』
 ④ 『古風なスタイルによる組曲』(ラモー風)
 ⑤ 『Such different paths』
マクシム・リサノフ(Va&指揮),
リトアニア室内管弦楽団(②④),
ジャニーヌ・ヤンセン(Vn:⑤), 他
「氷河のような美しい自然」が映し出された音楽
 【録音】2011〜2012年, ヴィリニュス国立フィルハーモニック・ホール(①〜④), ベルリン・イエス=キリスト教会(⑤) [デジタル:セッション]
ドブリンカ・タバコワは、1980年ブルガリア生まれ。幼い頃よりロンドンで音楽教育を受け、わずか14歳で作曲賞を受賞しています。彼女の音楽は、豊かな旋律と官能的で感情的な精神で満たされています。ここに収録された2002〜2008年に作曲された作品の多くはロッケンハウス音楽祭のために書かれたもので、バロック音楽様式と民俗音楽の影響を受けた弦楽器(一部アコーディオン含む)のためのものです。ひとつの楽器の音に積み重ねていく他の楽器の倍音、ヴォーカル風の叙情、楽器同士の会話の融合などによったもので、「氷河を頂く美しい自然」のような音楽です。それらを演奏するには、特殊な技巧と演奏表現が必要となりますが、マクシム・リサノフらによる完璧なテクニックによって、美しさが強調された素晴らしい演奏に仕上がっています。
 


476 4929
\2400→\2190
モートン・フェルドマン:ヴァイオリンと管弦楽 カロリン・ヴィトマン(Vn)
エミリオ・ポマーリコ(指揮)
フランクフルト放送交響楽団
絵画的テクスチャによる綿密な反復様式
【録音】2009年10月, フランクフルト、ヘッセン放送局ホール [デジタル:セッション]
ドイツの若き俊英カロリン・ヴィトマンによるモートン・フェルドマンの協奏曲。彼女は現代音楽に対する柔軟で情熱に満ちた志向性を如何なく発揮しています。1979年に書かれたこの作品は、フェルドマンの特徴でもある絵画的テクスチャによる綿密な反復様式によっています。ヴィトマンはこの音楽に色彩感を加えることによって、フェルドマンの「哲学的な質問」の答えを導き出していきます。


カロリン・ヴィトマン(Vn)、ECM旧譜

476 4546
\2400
《シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための作品集》
 『ヴァイオリンとピアノのための幻想曲ハ長調D.934,Op.159』
 『華麗なるロンド ロ短調D.895,Op.70』
 『ヴァイオリンとピアノのための二重奏曲(ソナタ)イ長調D.574,Op.162』
カロリン・ヴィトマン(Vn)
アレクサンダー・ロンクィッヒ(P)
録音:2010年11月2〜4日、ノイマルクト [デジタル:セッション]
 シューベルトは、「ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ」を3曲書いていますが、それらとは比較にならない独創的な作品が収録されています。ソナタ形式における展開部の書法等構成的だけでなく、両楽器のバランス、自在な和声、美しい旋律、名技性も要求されます。ヴィトマンは「シューベルには、ためらいの中に痛みと同じ強烈さで表現された美しさがあります。オーストリアの田舎、そして天に手を伸ばすような幸福感。それらが超越して曲に込められているのです」と語っているとおり、音色の変化によって色彩感豊かな自然なシューベルト像を描き出しています。
 

481 0026
\2400
ケラー四重奏団/リゲティ:弦楽四重奏曲集
リゲティ:
 ①『弦楽四重奏曲第1番』
 ②『弦楽四重奏曲第2番』
バーバー:
 ③『弦楽四重奏曲Op.11』 より『モルト・アダージョ』
ケラー四重奏団
強い集中力で練り上げられた見事な演奏!
 【録音】2007年6月(①③), 2011年10月(②), チューリヒ、スイス・ドイツ語放送局スタジオ [デジタル:セッション]
 「2001年宇宙の旅」でも使用されたリゲティの音楽は、作曲家の名前を知らずとも、映画を見た人には強烈なインパクトを与えました。
 ここに収録された弦楽四重奏曲はリゲティの作品の中では、あまり知名度の高いものとはいえませんが、作曲家の特性を存分に伝えてくれる作品で、演奏には高度な精密さが必要とされます。強靭なテクニックで独特の力強い演奏美学を示すハンガリーのケラー四重奏団は、強い集中力で練り上げられた密度の高い演奏を聴かせてくれます。

EMARCY


4810341
(2CD)
\3000
フランソワ・ローベの本当の野望が収録された録音
フランソワ・ローベ:
 ①ナレーション付き交響詩「ジャン・ドゥ・ブルージュ」,
 ②5楽章形式の管弦楽のための組曲「コンメディア・デッラルテ」,
 ③5楽章形式の管弦楽のための組曲「Pulsations」,
 ④管弦楽のためのセレナーデ第3番,
 ⑤アコーディオン協奏曲「Sinuances」,
 ⑥ピアノ協奏曲,
 ⑦ヴァイオリン協奏曲「記憶」,
 ⑧オーボエ協奏曲,
 ⑨トランペット協奏曲「気分」,
 ⑩交響詩「ジャン・ドゥ・ブルージュ」(管弦楽のみ版)
ジャック・ブレル(語り:①),
ジャニーニ・ディ・ヴァレイーニ(語り:①),
マルセル・アゾーラ(アコーディオン:⑤),
ダミアン・ネドンシェル(P:⑥),
ジャン=ピエール・ヴァレーズ(Vn:⑦),
ジャック・ティス(Ob:⑧),
ギー・トゥーブロン(Tp:⑨),
アンドレ・ギルベール(指揮),
フランソワ・ローベ(指揮),
シャトールー・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】1963〜2012年
 フランソワ・ローベ(1933-2003)は、最初キャバレーなどで演奏しアレンジャーとしても活躍していました。特にシャンソン歌手ジャック・ブルレとのコラボレーションは偉大なる業績として数多くの曲が残されています。一方で彼は映画音楽作曲家としても活躍していましたが、ここに収録された作品は彼のほとんど知られていない古典的クラシック音楽作曲家としての一面を見ることができます。
 ロマン派的音楽と現代音楽の狭間に見え隠れする、謙虚さと美しさに包まれた音楽です。

MD+G



901 18076
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
名匠ステーン&ドルトムント・フィル
 ベルク:
  『管弦楽の為の3つの小品 Op.6』(1929年版)
 シェーンベルク:
  『交響詩「ペレアスとメリザンド」Op.5』
ヤク・ファン・ステーン(指揮)
ドルトムント・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】2009年10月(ベルク), 2013年1月(シェーンベルク), ドルトムント・コンツェルトハウス [デジタル:セッション]
 しなやかで柔軟な多くの名演を聴かせてくれる名匠ステーン&ドルトムント・フィル。
 今回は、シェーンベルクと彼の弟子ベルクの管弦楽作品の録音。非凡な解釈と手腕を随所で聴かせてくれます。どちらの曲も比較的初期の作品ではありますが、後期ロマン派の残香を湛えながら、その先にある新音楽への発展性がうかがえます。ステーンは楽譜を丹念に読み取り、精妙そのものに素晴らしく表現していきます。
 


930 17786
(2SACD Hybrid)
\5000→\4590
マーラー/(ブルーノ・ワルターによる4手のピアノ編曲版):
 『交響曲第1番ニ長調「巨人」』
 『交響曲第2番ハ短調「復活」』
トレンクナー&シュパイデル・ピアノ・デュオ
【録音】2011年9月(1番), 2012年9月(2番), マリエンミュンスター修道院 [デジタル:セッション]
 マーラー:交響曲第1番「巨人」のスコアを出版したヨゼフ・ヴァインベルガー社が、第2番「復活」とともにピアノ4手版編曲を依頼してきた際に、マーラーがその仕事に白羽の矢を立てたのが、当時彼のもとで働いていたまだ20歳のブルーノ・ワルターだったのです。作曲も勉強し、ピアノの名手でもあったワルターは、マーラーの期待にこたえるべく真摯に編曲をこなし、両曲は1899年に出版されました。ワルターの回想録によると、彼はマーラーとさまざまな作品を連弾で楽しんだといわれています。その中にはシューベルト、ワーグナー、そしてこれらの交響曲のワルターによる編曲版も含まれていたのでしょう。ワルターは、オリジナルのオーケストラ演奏のイメージを損なわずにピアノの特性を十分に活かして細やかに表出しています。
 トレンクナーとシュパイデルによる連弾が、高度なテクニックを駆使しながら息の合った見事な連弾を聴かせてくれます。、トレンクナーはワルター・ギーゼキングとヴィルヘルム・ケンプに、シュパイデルはイヴォンヌ・ロリオ、シュテファン・アシュケナーゼ、ゲザ・アンダ等に師事したピアニストです。ほぼ編曲と同時代の1901年製スタインウェイ・コンサート・グランドによって演奏されているのも大きな特徴ともいえるでしょう。
 


948 18086
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
ハインリヒ・ホフマン(1842-1902):室内楽作品集
 『八重奏曲 Op.80』
 『六重奏曲 Op.25』
 『セレナーデ Op.65』
ベロリナ・アンサンブル
【録音】2012年7月, マリエンミュンスター修道院 [デジタル:セッション]
 ハインリヒ・ホフマンはプロイセン、ベルリン生まれ。彼はまず、ピアニスト、教育者としてキャリアを開始し、1873年の「管弦楽のためのハンガリー組曲」で、作曲家として広く知られるようになりました。翌年の「フリチオフ交響曲」は、19世紀後半のドイツで最も演奏された管弦楽作品といわれています。彼の作曲様式は古典的で、メンデルスゾーンやシューマンの名残を感じさせるもので、当時の聴衆の期待には沿ったものでしたが、その反面革新的な部分がなかったとも評され、現在ではほとんど演奏されない作曲家となってしまいました。
 ベルリンの若手奏者たちで設立された「ベロリナ・アンサンブル」は彼の作品に光をあて、劇的で重厚なアンサンブルで魅力的な演奏を展開しています。


旧譜
ハインリヒ・ホフマン:管弦楽作品集

Sterling
CDS 1097-2
(CD-R)\2500→\2290
ハインリヒ・ホフマン(1842−1902):管弦楽作品集
 劇的序曲 Op.28
 交響曲変ホ長調 Op.22《フリティヨフ》
 ハンガリー組曲 Op.16
アルテンブルク・ゲラ歌劇場管弦楽団
エリク・ソレーン(指揮者)
 ドイツのコンポーザー=ピアニスト、ハインリヒ・ホフマン(1842−1902)の管弦楽作品集。折衷主義、シンプルで古典派的なスタイルの音楽を、ソレーン率いるアルテンブルク・ゲラ歌劇場管弦楽団の優秀な演奏で。
 2009年11月30日−12月3日の録音。

 ※当ご案内のSterlingはレーベル・オフィシャルのCD-R盤でのご提供となります。
 

917 18096
(SACD Hybrid)
\3000
《ヴァリエーション・オン・アメリカ》
 ダドリー・バック:『ロッシーニの「ウィリアム・テル序曲」』Op.37
 ダドリー・バック:『「星条旗よ永遠なれ」に基づく演奏会用変奏曲』Op.23
 ホレイショ・パーカー:『夢』Op.66-2
 チャールズ・アイヴズ:『「アメリカ」の主題による変奏曲』
 ワーグナー(ジェイムズ・H・ロジャーズ編):『魔の炎』
 ガーシュウィン(イニッヒ編):『ラプソディ・イン・ブルー』
ルドルフ・イニッヒ(Org)
【録音】2012年10月, マサチューセッツ、マスーアン・メモリアル・ミュージック・ホール [デジタル:セッション]
 ダドリー・バック(1839-1909)はコネチカット州に生まれ、ライプツィヒ、ドレスデン、パリにて研鑽を積み、シカゴ、ボストンでオルガニストとしても活躍しました。
 ホレイショ・パーカー(1863-1919)はマサチューセッツ州に生まれ、第2次ニューイングランド楽派の作曲家としても有名。アイヴズは、エール大学でホレイショ・パーカーに作曲を学んでいます。ジェイムズ・H・ロジャーズ(1813-1937)はコネチカット州で生まれ、クリーブランドで音楽家としてのキャリアを確立。
 550以上の作品を書き、その多くはオルガンのための作品といわれています。最後には演奏家自身による編曲版「ラプソディ・イン・ブルー」も収録。このアルバムには、これらの作曲家の代表するオルガン作品が収録され、彼らが目指したロマンティックでありながら神秘的な音楽を堪能できます。アメリカのマサチューセッツ、マスーアン・メモリアル・ミュージック・ホールの、1863年製(1947年改修)のロマンティック・オルガンが使用されています。
 


937 18046
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
ブルーニエ&ボン・ベートーヴェン管
 マーラー:

  カンタータ『嘆きの歌』(1898/99年稿)
  『花の章』
  『交響曲第10番』より「アダージョ」
マヌエラ・ウール(Sp),
リオバ・ブラウン(A),
ヴェルナー・ギューラ(T),
ボン・ベートーヴェン管弦楽団,
チェコ・フィルハーモニー合唱団,
シュテファン・ブルーニエ(指揮)
最大のコントラストによる壮大なロマンティックの魅力
【録音】2012年5月, ボン、ベートーヴェン・ホール (デジタル:セッション)
 若々しい覇気と洗練を兼ね備えた秀演を次々と発表しているブルーニエ&ボン・ベートーヴェン管弦楽団。ドイツの幅広いロマン派の音楽を、作曲された当時の演奏様式にのっとって再現していきます。その結果は、最近のピリオド奏法のような軽さや速さが目立ったものではなく、雄弁にメロディを歌い、響きの透明感を際立たた演奏が生み出されています。
 ここに収録されたマーラーの作品でも、マーラーらしい美しい旋律や混沌とした壮大な魅力を余すところなく引き出しています。
 


904 18056
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
エッカードシュタイン(P)
 ワーグナー・オペラ、トランスクリプションとパラフレーズ集

 ルイ・ブラッサン:『「ニーベルングの指環」による自由なトランスクリプション』
 フェルッチョ・ブゾーニ編曲:『神々の黄昏』より「葬送行進曲」
 アウグスト:ストラダル編曲:『パルジファル』より「転換の音楽」「聖金曜日の音楽」
 シドニー・コルベット:『クンドリーの碑』
 ゾルターン・コチシュ編曲:『トリスタンとイゾルデ』より「第1幕への前奏曲」
 モーリッツ・モシュコフスキ編曲::『トリスタンとイゾルデ』より「イゾルデの死」
セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン(P)
様々な作曲家によるピアノ版官能的ワーグナーの世界
  【録音】2012年12月, マリエンミュンスター修道院 (デジタル:セッション)
 リストは、ワーグナーの作品を数多くピアノ独奏へと編曲しました。内容的にも音楽的にもリストが興味を持った男女間の軋轢を重厚な音色であますことなく描いたワーグナーの楽劇。リスト以後も、このアルバムに収録されたような様々な作曲家が、ピアノ1台の上にワーグナーの世界を見事に描き上げています。
 もちろんこれらを弾きこなすには破格の技巧が必要とされ、1990年スタインウェイ・コンクール第1位、1998年シュナーベル・コンクール第1位、2003年エリーザベト王妃国際コンクール優勝したエッカードシュタインの超絶技巧が見事に生かされたのがこのアルバム。官能的で炎のように情熱的な超絶技巧演奏が、想像力あふれる新たなる世界をお届けします。
 


904 18036
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
『ベッリーニの歌劇「清教徒」の行進曲の主題よる
 演奏会用の華麗な大変奏曲(ヘクサメロン変奏曲)』

  ①イントロダクション
  ②主題(リスト作)
  ③第1変奏(タールベルク作)
  ④第2変奏(リスト作)
  ⑤第3変奏(ピクシス作)
  ⑥第4変奏(エルツ作)
  ⑦第5変奏(ツェルニー作)
  ⑧第6変奏(ショパン・リスト作)
  ⑨フィナーレ(リスト作)
  ⑩ ショパン:『マズルカ Op.17-4』
  ⑪ ツェルニー:『シューベルトの有名なワルツに基づく変奏曲 Op.12』
  ⑫ タールベルク:『夜想曲』
  ⑬ エルツ:『ロッシーニの「ウィリアム・テル」によるロンド』
  ⑭ リスト:『葬送』
  ⑮ ショパン:『夜想曲Op.55-1』
  ⑯ ピクシス:『ワルツ』
  ⑰ レオン・ブッヘ:『Hexameron over the clouds
ピアノ:ヨハン・ブランシャール(①⑨⑭),
レオン・ブッヘ(②⑤⑦⑨⑰),
カルロ・ゴイコエチェア(③⑦⑨⑫),
カロリーヌ・セリュー(④⑧⑩⑮),
ヨシカネ・カナコ(⑤⑥⑪),
クラウディス・タンスキー(①⑬⑯)
6人の作曲家の合作で手がけられた変奏曲「ヘクサメロン」
 【録音】2012年12月, マリエンミュンスター修道院 (デジタル:セッション)
 クリスティーヌ・ベルジョジョーソ=トリヴルヅィオ公爵夫人の計画による、フランス在住のイタリア移民のための慈善コンサートに際して、1837年に6人の作曲家の合作により生み出された変奏曲です。
 「へクサメロン」とはギリシャ語で6編の詩という意味)」というタイトルも付けられています。
 この作品に関わった6人の作曲家とは、リスト、タールベルク、ピクシス、エルツ、ツェルニー、そしてショパン。この変奏曲の主題は、ベッリーニの歌劇「清教徒」の行進曲で、全体の監修はリストによって行われています。この録音では、ドイツやオーストリアで学んだ若手ピアニストが、それぞれの変奏を担当。さらにリスト以外の作曲家の作品も収録されているのも、なかなか凝った企画と言えましょう。
 


307 18062
\2300→\2090
ライプツィヒ弦楽四重奏団
 メンデルスゾーン:

 『弦楽五重奏曲第1番イ短調Op.18』
 『弦楽五重奏曲第2番変ロ長調Op.87』
ライプツィヒ弦楽四重奏団
〔シュテファン・アルツベルガー(Vn),
ティルマン・ビュニング(Vn),
イーヴォ・バウアー(Va),
マティアス・モースドルフ(Vc)〕+
バルバラ・ブントロック(Va)
情熱、躍動、瞑想、悲愴、孤独…
メンデルスゾーンの様々な表情が凝縮
【録音】2013年1月, マリエンミュンスター修道院 (デジタル:セッション)
  1988年に設立されたライプツィヒ弦楽四重奏団は、グラモフォン誌において「ドイツの最も優秀な弦楽四重奏団」と評価され、以来40カ国以上の国々の聴衆の心を掴んで離しません。彼らはメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全曲、八重奏曲、管弦楽作品編曲集を録音しており、どれもシャープで洗練された響きで高い評価を得ています。
 今回は、ミュンヘンやジュネーヴ国際コンクールで高い評価を受けた若手女流ヴィオラ奏者ブントロックを迎えての弦楽五重奏曲。「第1番」は比較的初期の作品ながら、後から付けられたアンダンテ楽章は、友人リーツの死を偲んで書かれたもの。「第2番」の第3楽章では晩年の衰弱が反映されているといわれています。彼らの演奏も、そうしたものを楽譜から感じとり、哀愁と憂いによる回想が全体的に感じられる演奏です。
 

320 7612
\2300
"壮大なロマンティック・オルガンのために編曲されたバッハとヘンデル
J.S.バッハ:
 ジークフリート・カルク=エーレルト編曲:
  『モテット「主に向かって新しき歌をうたえ」による即興的コラールとフーガ』
  『管弦楽組曲第3番よりアリア』/
 マックス・レーガー編曲:
  『前奏曲とフーガト短調 BWV 885』/
 アレクサンドル・ギルマン編曲:
  『カンタータ第106番「神の時こそ、いと良き時」よりシンフォニア』/
 アルノ・ランドマン編曲:
  『無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調よりシャコンヌ』
ヘンデル:
 ウィリアム・トーマス・ベスト編曲:
  『パッサカリア ト短調HWV.432』/
 アレクサンドル・ギルマン編曲:
  『オルガン協奏曲第10番 ニ短調Op.7-4』/
 ジークフリート・カルク=エーレルト編曲:
  『変奏曲「調子の良い鍛冶屋」HWV.430』
ヴォルフガンク・バウムグラッツ(ヴィルヘルム=ザウアー・オルガン)

【録音】1997年7月, ブレーメン聖ペトリ大聖堂 (デジタル:セッション)
17世紀〜18世紀前半のバロック時代はオルガン文化の全盛期でした。特に北ドイツにおいては、新教会が大オルガンを建造することを競い始めるようになり、巨大なオルガンが作製されるようになりました。ブクステフーデ、パッヘルベル、そしてJ.S.バッハの作品は、こうしたバロック・オルガンのために作曲されています。
 19世紀〜20世紀初頭には、多彩な音色が発音されオルガンが作られ「シンフォニック・オルガン」または「ロマンティック・オルガン」と呼ばれています。サン=サーンスやレーガー、そしてこのアルバムに収録された作曲家たちの間では、オルガン・ソロのための交響曲を書くことが流行りました。また、バロック時代の偉大な作曲家の作品だけではなく、オルガン作品まで、ロマンティック・オルガンのために編曲して自らのレパートリーとして演奏されていたのです。こうして編曲されたバッハとヘンデルの名作品をここに収録しました。ブレーメン大聖堂にW・ザウアーによって1894〜1905年に製作されたロマンティック・オルガンの響きでお楽しみください。長らく生産中止となっていた盤の、待望の再発売です。

BR KLASSIK


900312
\2300
ミヒャエル・ヴォッレ:バリトン・リサイタル
 1.ヘンデル(1685-1759):
   メサイア HWV536-まことに、万軍の主はこう言われる /
 2.ヘンデル:テ・デウム ニ長調 HWV283 "デッティンゲン"-
  なしたまえ、主よ、この日われらが罪を犯さぬように/
 3.モーツァルト(1756-1791):歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K527 第2幕-
  さあ、おいで、窓辺へ(セレナーデ)/
 4.モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K527 第1幕 -酒の歌/
 5.モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」K492 第4幕-
  すっかり用意ができた〜眼をちょっと見開いて /
 6.シューベルト(1797-1828):シルヴィアに Op.106-4 D891
  (M.スピンドラーによる管弦楽伴奏編)/
 7.シューベルト:タルタルスの群れ Op.24-1 D583
  (M.レーガーによる管弦楽伴奏編)/
 8.シューベルト:魔王 Op.1 D328(F.リストによる管弦楽伴奏編)/
 9.ワーグナー(1813-1883):歌劇「タンホイザー」 第3幕-
  闇は死の予感の如く大地を覆い…おお、愛しき夕星よ/
 10.ワーグナー:楽劇「パルジファル」第1幕-
   ならぬ、覆いはそのままに/
 11.ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第3幕-迷え、迷え/
 12.ヴェルディ(1813-1901):レクイエム-ディエス・イレ:コンフィタティス /
 13.ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」第3幕 -カルロよ、聞け/
 14.ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」第2幕-夢か、まことか /
 15.ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」第1幕-おい小僧…名誉だと!この悪党めが/
 16.ミレッカー(1842-1899):喜歌劇「ガスパローネ」第2幕-君にバラを/
 17.レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」第1幕-マキシムへ行こう
ミヒャエル・ヴォッレ(バリトン)/
ミュンヘン放送管弦楽団/
ラルフ・ヴァイケルト(指揮)
 堅実に実力を伸ばし、いつの間にか世界の歌劇場で確固たる地位を築いている歌手たちが多く存在します。
 とりわけ、それはテノールやソプラノなどの「目立つ声域」ではなく、今回のヴォッレのようなバリトンや、メゾ・ソプラノに顕著です。ミヒャエル・ヴォッレ(フォレ)は、1960年にシュヴァルツバルトのフロイデンシュタットで生まれ、数多くのコンクールで入賞。2007/8年のシーズンからバイエルン国立歌劇場で歌っています。
 彼の兄ハルトムートは著名な俳優です。彼はバイエルンだけでなく、ヨーロッパ全土の歌劇場でも様々なレパートリーをこなし、またコンサート歌手としてリタイタルも積極的に行っています。
 ワーグナー、モーツァルト、R・シュトラウスなどのドイツ・オペラからチャイコフスキー、ドビュッシー。そして今回のアルバムに含まれるオペレッタなども得意としています。
 このアルバムでは、2013年に生誕200年を迎えるワーグナーとヴェルディでも見事な歌を聞かせています。

CANARY CLASSICS



CC-10
\2600→\2390
ギル・シャハム(ヴァイオリン)
 ニーグニム-ヘブライの旋律

 1.ジョセフ・ボニーム(1891-1959):ヘブライの踊り/
 2.ジョセフ・アクロ(1886-1943):ヘブライの旋律 Op.33/
 3-6.アヴナー・ドーマン(1975-):ヴァイオリン・ソナタ 第3 番「ニーグムン」/
 7-8.アクロン:2 つのヘブライの小品 Op.35<子守歌/舞曲>/
 ジョン・ウィリアムズ(1932-):シンドラーのリストより/
  9.テーマ/10.ユダヤ人街/11.追憶/
 12.レオ・ザイトリン(1884-1930):
 エリ・ザイオン/エルネスト・ブロッホ(1880-1959):
   バール・シェム/
    13.Vidui-懺悔/14.Nigun-即興/
    15.Simchas Torah-歓喜
ギル・シャハム(ヴァイオリン)/
オッリ・シャハム(ピアノ)
録音 2011 年4 月13 日、25 日/アメリカニューヨーク,92nd Street Y
 19 世紀の終わりころ、ジョセフ・アクロンをはじめとしたユダヤの血をひく作曲家たちが、彼らの民族音楽を元にした音楽を書きました。
 イスラエルの名ヴァイオリニスト、ギル・シャハムは彼の祖父母の故郷であるポーランドを訪れた時に多くの事を考えずにはいられなかったと語ります。
 圧倒的貧困にもかかわらず、ユダヤ人の共同体には常に音楽と芸術が溢れていました。命を脅かすほどの厳しい現実に向き合った際にも、音楽が心の糧となり、常に現実を乗り越えてきたユダヤ人たち。これらの音楽に、ジョン・ウィリアムズの「シンドラーのリスト」を付け加えることで、ギル自身の思いを込めた作品として完結させています。

CAPRICCIO



C5135
\2600→\2390
リノス・アンサンブル新作!
 室内楽編曲によるマーラー&ベルク

 1-5.グスタフ・マーラー(1860-1911):
  亡き子をしのぶ歌(A.シェーンベルク&R.リーンによる室内楽編)
   <いま太陽は輝き昇る/
    なぜそんなに暗いまなざしなのか、今にしてよくわかる/
    おまえの母さんが戸口から入ってくるとき/
    ふと私は思う、あの子たちはちょっとでかけただけなのだと/こんな嵐に>/
 6-7.アルバン・ベルク(1885-1935):
  ヴァイオリン協奏曲(A.シェーンベルク版:A.N.タークマンによる室内楽編)/
 8-12.ベルク:アルテンベルク歌曲集
   (A.シェーンベルク版:D.ヴァーゲナールによる室内楽編)
    <魂よ、おまえはいかに美しいことか/
     雷雨のあとの森をおまえは見たか/
     すべての極限を越えて/何もやってこない/ここに平和がある>
マリオン・エックスタイン(メゾ・ソプラノ)/
ヴィンフリート・レードマッヒャー(ヴァイオリン)/
リノス・アンサンブル
録音 2009年4月18-21日 ケルン ドイツ ゼンドザール
 1918年、シェーンベルクの「音楽私的演奏協会」が旗揚げされた時の理念は、「入念なリハーサルのもとに良質な演奏を行うこと」でした。週に1回、会員のみを集め(批判の声を封ずるため?)当時の「現代音楽」を演奏し、これらを世に問うという意義のある活動をしていましたが、次第に世相が悪化、本来の編成で演奏を行うことが困難となり、交響曲や管弦楽曲は室内楽編成で演奏することとなりました。
 編曲は主にシェーンベルクが行いましたが、彼の弟子たちもこの仕事に携わり、例えばマーラーの「大地の歌」もシェーンベルクの未完の作品をライナー・リーンが引き継いで編曲していることで知られています。ここに収録された3つの作品も、このために編曲されたもので、シェーンベルク(と弟子たち)の味付けを施された曲たちを存分に味わうことができるのです。リノス・アンサンブルは過去にもこれらの曲の演奏をリリース。高い評価を受けている団体です。
 

Castelnuovo-Tedesco: Piano Concertos Nos. 1 & 2 & Solo Piano Works
C5156
(2CD)
\2600→\2390
マリオ・カステルヌォーヴォ=テデスコ:ピアノ協奏曲・ピアノ作品集
<CD1>
 1-3.ピアノ協奏曲 第1番 ト長調 Op.46(1927)/
 4-6.ピアノ協奏曲 第2番 ヘ長調 Op.92(1936/37)/
<CD2>
 1マーメイドと脂っこい魚 Op.18 /
 2.仙人草と西洋山査子 Op.21 /
 3.船乗り Op.13 /4.海藻 Op.12 /
 5-11.ダビデ王の舞曲 Op.37 /
 12-17.楽しみ Op.54 /
 18-19.2つの映像のための習作 Op.67 /
 20-21.波 Op.86 /
 22.パデレフスキーへのオマージュ
ピエトロ・マッサ(ピアノ)/
ノイブランデンブルク・フィルハーモニー管弦楽団…CD1/
シュテファン・マルツェフ(指揮)…CD1
録音 2010年11月11日…ノイブランデンブルク コンチェルトキルヒェ ライブ収録…CD1, 2009年12月/2012年9月…ベルリン ジーメンスヴィラ…CD2
 日本では、どうしても「ギター音楽」の作曲家としか認識されていないカステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968)。しかし彼が目指したものは、偉大な文学との融合であったり、自らのルーツであるユダヤ音楽へのオマージュであったりと、多種多様なものだったのです。
 映画音楽家としても目覚ましい活躍をした彼、この作品集のなかの「2つの映像のための習作」で、その輝きを知ることが可能でしょう。そして2曲のピアノ協奏曲の素晴らしいこと!華麗な響きもさることながら、全体に横溢する親しみやすさと、底抜けの明るさと超絶技巧。これを聴いてしまったらもう「ギターの作曲家」とは言えなくなること間違いなしです。
 
Brazilian Sentiments
C5159
\2600
ブラジリアン・センティメンツ
 ヴィラ=ロボス/
 クラウディオ・サントーロ/トム・ジョビン/
 ロナルド・ミランダ 他 歌曲集
クリスティアーネ・ロンカーリョ(ソプラノ)/
アンドレ・バイヤー(ギター)/
クリスティアン・ペイクス(ピアノ)
18世紀の終わり頃、1775年あたりからブラジル周辺のブルジョアジーの間で歌われてきたと言われる「modinha」が「ブラジルの歌」の起源とされているようです。
 しかし20世紀の初め作曲家アルベルト・ネポムセノがポルトガル語で歌を書いたものの、ほとんどの歌はイタリア語、フランス語で歌われ、ブラジル語の歌詞を用いたものはあまり存在していないのが実情です。ここでは1920年代頃から現れ始めた、ヴィラ=ロボスなどの同時代の詩人の詩を用いた歌曲を収録。
 1923年のエンリケの「Minha Terra」は大ヒットとなったことでも知られています。サントーロは50年代のナショナリスト運動の影響を受け、サンパウロ州の民族音楽にインスパイアされた作品を書いています。50年代後半のボサノヴァの影響も見逃せません。どれもがポップソングと芸術的な歌曲の良いところどりであり、この独特な雰囲気は日本人の心にもぴったり合うことと思います。
 

C5165
\2600→\2390
ラモン・ヴァルガス:オペラ・アリア集
 1.ポンキエッリ(1831-1886):ジョコンダ-空と海/
 2.ヴェルディ(1813-1901):シモン・ボッカネグラ-ああ、地獄だ/
 3.ボイト(1842-1918):メフィストフェレ-野から牧場から/
 4.ボイト:メフィストフェレ-地の果てに近づいた/
 5.プッチーニ(1858-1924):トスカ-妙なる調和/
 6.チレア(1866-1950):アルルの女-ありふれた話(フェデリーコの嘆き)/
 7.グノー(1818-1893):ファウスト-おお、清らかな住居よ/
 8.プッチーニ:トスカ-星は光りぬ/
 9.マスネ(1842-1912):ウェルテル-春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか/
 10.ベルリオーズ(1803-1869):ファウストの劫罰-広大な自然/
 11.ヴェルディ:2人のフォスカリ-夜よ!ここを支配している無窮の夜よ/
 12.プッチーニ:トゥーランドット-誰も寝てはならぬ
ラモン・ヴァルガス(テノール)/
ブダペスト交響楽団/
リッカルド・フリッツァ(指揮)
録音 2012年 ブダペスト,ハンガリー放送 第22スタジオ
 世界中のオペラハウスで喝采を浴びている名テノール、ラモン・ヴァルガス。生地のメキシコでデビュー以来、着々と実力を伸ばし、現在では40作以上のレパートリーを擁するリリック・テナーとして素晴らしい実績をあげています。ここでは「2人のフォスカリ」など新しいレパートリーも披露。美しさの中に陰影を感じさせる表情豊かな歌唱が魅力的です。



CD ACCORD


ACD-188
\2000
クシシュトフ・ヴォレク:エレメンツ
 1.Eppur si muove-そして、まだそれが動く/
 2.Bend-ベンド/
 3-10.エレメンツ
  <イントロダクション/Ⅰ.エア・パーティクルス/間奏 Ⅰ/
   Ⅱ.重力/間奏 Ⅱ/Ⅲ.儀式/間奏 Ⅲ/Ⅳ.今>
クシシュトフ・ヴォレク(電子楽器)/
アガタ・ズベル(ソプラノ…1)/
新音楽管弦楽団/
シモン・ビヴァレツ(指揮)
録音 2010年9月 ポーランド カトヴィツェ,カロル・シマノフスキ・アカデミー・オブ・ミュージック,コンサート・ホール
 1970年代に生まれたポーランドの作曲家たちの中でも傑出した才能を誇るクシシュトフ・ヴォレク(1976-)の3つの作品を収録した1枚です。彼は国際的な研究機構、エラスムス計画(1987年に設立された研究機関、ポーランドの学生のためには1998年に門戸が開かれた)の研究生として、各国の研究者たちと交流を持ち、その才能に更なる磨きをかけました。
 彼はポーランドの有数な電子音楽の権威であり、常に新たな音響を追求し、またライヴでの即興やパフォーマーとして優れた演奏をこなしていることでも知られています。ここで聴けるその作品群は、浮遊感のなかにもある一定の規則性を感じさせる不思議な肌触り。ぜひ一度体験してみてください。
 
Bridge: LutosBawski Quartet
ACD-172
\2000
ルトスワフスキ弦楽四重奏団
 1-5.ショスタコーヴィチ(1906-1975):
  弦楽四重奏曲 第3番 ヘ長調 Op.73/
 6.マルシン・マルコヴィチ:弦楽四重奏曲 第3番/
 7-9.シマノフスキ(1882-1937)/
 10.マルコヴィチ:ショスタコ=ヴィッツ
ルトスワフスキ弦楽四重奏団
<メンバー:
ヤコブ・ヤコビッツ(第1ヴァイオリン)/
マルシン・マルコヴィチ(第2ヴァイオリン)/
アルトゥール・ロスミスロヴィッツ(ヴィオラ)/
マチェイ・ムオダウスキ(チェロ)>
2013年、来日公演で見事な音楽性を披露したルトスワフスキ弦楽四重奏団。彼らの演奏は緊張感と遊び心を合わせ持つ、なかなかオシャレで素晴らしいものです。アンサンブルは2007年に結成され、数多くのフェスティヴァルやコンサートに出演、ここではポーランドの作品を積極的に演奏しています。またジャズのプレーヤーとも共演し、更には現代音楽作曲家に作品を委嘱、初演するなどユニークな活動を続けています。第2ヴァイオリンを担当するマルシン・マルコヴィチは優れた作曲家でもあり、このアルバムにも「シリアス」な作品と「遊び心を含んだ」作品が収録されていて、彼らの方向性を示唆させる興味深い1枚となっています。録音 2010年2月20-23.28日 ポーランド カトヴィツェ,カロル・シマノフスキ・アカデミー・オブ・ミュージック,コンサート・ホール

CEDILLE

CDR90000141
\2000
Delights & Dances-喜びと踊り
 1.マイケル・エイベルズ(1962-):
  弦楽四重奏と弦楽オーケストラのための「喜びと踊り」/
 2-4.ベンジャミン・リース(1924-2010):
  弦楽四重奏とオーケストラのための協奏曲/
 5.アン=ルン・ファン-AN-LUN HUANG(1949-):
  サイベイ組曲 第2 番-サイベイ・ダンス/
 6-14.バーンスタイン(1918-1990):ウェスト・サイド・ストーリー
  (R.フライシャー編曲による弦楽四重奏とオーケストラ版)
   <マンボ/チャ・チャ/マリア/トゥナイト/プロローグ/
    アメリカ/クィンテット/カデンツァ 2/フィナーレ>
     ※世界初録.…5-14
シカゴ・シンフォニエッタ/
ハーレム四重奏団/
陳美安-チェン・メイアン(指揮)
 この、はちきれそうなエネルギーに満ち溢れた音楽を演奏しているのはシカゴ・シンフォニエッタと女性指揮者チェン・メイアン。彼.は台湾出身で1989 年からアメリカに在住し、デンマークで3 年に1 回行われる若手指揮者の登竜門である「ニコライ・マルコ国際指揮者コンクール」で、2005 年女性初の優勝者となったことで知られています。
 このアルバムは、アメリカ近現代の4人の作曲家の作品を収録していますが、ここでフィーチャーされているのは、優秀な若手軍団である「ハーレム四重奏団」であり、彼らのために書かれたエイベルズとリースの音楽は、ジャズ、ブルース、ブルーグラス、ラテンダンスを取り入れたもので、すばらしくエネルギッシュなものです。中国系カナダ陣の作曲家アン=ルイ・ファンの作品は、北京の近くの風光明媚な山岳地帯「サイベイ」にちなんだタイトルを持つもので、地域の民謡がうまく取り入れられています。バーンスタインの名曲も新たな装いを纏い、また違った魅力に満ち溢れたものです。

CPO

777685
\2600
アンジェイ・パヌフニク:交響的作品集 第6集
 1.ティンパニ、パーカッションと弦楽のためのコンチェルティーノ/
 2.希望の交響曲(交響曲 第9番)
ミヒャエル・オブライグナー(ティンパニ)/
クリスティアン・レフラー(パーカッション)/
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団/
ルーカス・ボロヴィツ(指揮)
 ワルシャワ生まれの作曲家、アンジェイ・パヌフニク(1914-1991)。cpoレーベルの交響的作品シリーズの第3作目は「希望の交響曲」と呼ばれる第9番を中心に収録。
 ベートーヴェン以降の作曲家たちは、どうしても「第9」という特別な番号について畏怖の念を抱いていました。パヌフニクが第9番の交響曲に「希望」と言う名を与えたのも、心の隅にもしかしたらそのような気持ちがあったのかもしれません。
 この作品には彼が抱く「希望」「理想」が反映され、時には霊的なメッセージも込められているかのようです。彼の交響曲の中で最も長大であり複雑な音楽で、決してわかりやすい希望の念に満ちているわけではありませんが、極めて高度な精神的次元にある至高の作品と言えるでしょう。
 そしてパヌフニフはこの後、第10番(短い)を書いてこの世を去ってしまいます。
 
777316
\2600
ヴィルトゥオーゾ・リコーダー II〜イタリア・バロックのリコーダー協奏曲集
 1.ジュセッペ・サンマルティーニ:
  リコーダーと弦楽、通奏低音のための協奏曲 ヘ長調/
 2.ニコラ・フィオレンツァ:リコーダーと
   2台のヴァイオリン、通奏低音のための協奏曲 イ短調/
 3.フランチェスコ・マンシーニ:
   リコーダーと2台のヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための協奏曲 ト短調/
 4.モンタナーリ/ヘンデル:
   リコーダーと2台のヴァイオリン、通奏低音のための協奏曲 変ロ長調/
 5.アドルフ・ハッセ:
   リコーダーと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調/
 6.ジュセッペ・タルティーニ:
   リコーダーと2台のヴァイオリン、通奏低音のための協奏曲 ヘ長調/
 7.レオナルド・ヴィンチ:
   リコーダーとヴァイオリン、通奏低音のための協奏曲 イ短調/
 8.ジョヴァンニ・アントニオ・ピアーニ:
   リコーダーと通奏低音のためのソナタ ホ短調
カペラ・アカデミカ・フランクフルト/
ミヒャエル・シュナイダー(リコーダー&指揮)
第1集「ドイツ」(777534-2)での煌めくような技巧的な作品群には驚かされましたが、今回はイタリアの作曲家たちによる素晴らしすぎる作品集。
 こちらで更にリコーダーの魅力を知ることができるでしょう。
 イタリアのリコーダー作品と言えば、何といってもヴィヴァルディの一連の曲が知られていますが、このアルバムにはヴィヴァルディ作品を1曲も収録することなく、ここまで見事な1枚が出来上がりました。
 もちろん今回もシュナイダーの音楽性には目を見張るばかり。たとえばヴァイオリンの巨匠として知られるタルティーニの魅力的かつ華麗なソナタは言うまでもなく、現在ではほとんど名前も知られていないフィオレンツァやマンシーニの作品を発見する喜びなど、数多くのワクワク感に彩られたアルバムです。
 
777694
(2CD)
¥5200
ダニエル=フランソワ=エスプリ・オーベール:
 歌劇「ポルティチのもの言わぬ娘」

  5幕 フランス語歌唱
  ウジェーヌ・スクリープ&ジェルマン・ドラヴィーニュ台本
アルフォンソ…オスカー・デ・ラ・トッレ(テノール)/
エルヴィーラ…アンジェリーナ・ルザファント(ソプラノ)/
ロレンツォ…アンガス・ウッド(テノール)/
セルヴァ…ウルフ・パウルセン(バリトン)/
エンマ…アンネ・ヴァインカウフ(メゾ・ソプラノ)/
マサニエッロ…ディゴ・トッレ(テノール)/
ピエトロ…ヴィラール・ヴィトルト(バス)/
ボレッラ…コスタダン・アーギュロフ(バリトン)/
漁師…シュテファン・ビーナー(バス)/
アンハルト・フィルハーモニー管弦楽団/
アンハルト劇場合唱団/
アントニー・ヘルムス(指揮)
 いわゆる「グランドオペラ」の歴史は、この作品から始まったと言えるでしょう。この作品の初稿台本が書き上げられたのは1825年。1647年のナポリで実際にった一揆の史実をもとに、その騒ぎを起こした魚小売商マサニエッロの妹フェネッラを主人公として台本作家のドラヴィーニュが物語を構築。当時の慣習通りに検閲に出したところ残念ながら「変更」を命じられたものです。それをスクリープが手直ししましたが、まだ許可が下りず、それならばと、徹底的にスクリープが修正。本来の革命色を薄め、もう少し劇的になるように恋人たちの場面を追加。最終的には5幕からなる壮大な物語として完成したものです。
 初演当時は爆発的な人気を誇り、1830年のベルギー革命の発端となるほど問題を引き起こしましたが、少しずつ上演機会が減ってしまい現在ではほとんど演奏されることもありません。
 本来では主役であるはずのフェネッラは口がきけない設定のためCDには登場しておりませんが、彼女の存在を感じながら聞いてみてください。
  
777486
\2000
フリードリヒ・ヴィット作品集
 1.フリードリヒ・ヴィット(1770-1836):
  ホルン、ファゴット、2台のヴァイオリン、
   ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための七重奏曲 ヘ長調/
 2.ヴィット:ホルン、ヴァイオリン、
   ヴィオラ、チェロのための四重奏曲 変ホ長調/
 3.ヴィット:ファゴット、ヴァイオリン、
    ヴィオラ、チェロのための四重奏曲 ヘ長調/
 4.レーヴェンシュタイン=ヴェルトハイム=
  フロイデンベルク候 カール・フリードリッヒ(1781-1852):
   フルート,2台のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための五重奏曲 ニ長調
コンソルティウム・クラシクム/
ディーター・クレッカー(指揮)
フリードリヒ・ヴィットはベートーヴェンと同じ年に生まれた作曲家。ヴュルテンベルク公国のニーダーシュテッテンという村に生まれ、19歳の時にエッティンゲン家の宮廷楽団のチェリストとなりました。彼が着任する前にこの楽団にいたのは、あのホルン協奏曲でおなじみのロセッティ(レスレル)で、ヴィットも彼からの影響を少なからず受けているようです。
 その後ヴィットはヴュルツブルクの宮廷音楽監督のポストを得て、ここで活動を続ける間にレーヴェンシュタインの王子であったカール・フリードリッヒに音楽を教えます。王子はとても音楽の才能を有していたため、ヴィットは彼のためにたくさんの作品を創りました。
 もちろん王子も作曲を試み、ここで聴けるような才気あふれる音楽を生み出したのです。管楽器を知り尽くしたクレッカーとコンソルティウム・クラシクムによる納得の演奏です。
  
777556
(5SACD-Hybrid)
\6500
ヨハン・クリストフ・パッヘルベル:オルガン作品全集 第1集
CD1.教会の年:復活祭,2つのミカエル祭/
CD2.詩編の歌 Ⅰ/
CD3.公教要理とその他 Ⅰ/
CD4.公教要理とその他 Ⅱ/
CD5.アポロの六弦琴
ジェームズ・デイヴィッド・クリスティ(オルガン Eilert-Koeler Orgel (1738) der Kreuzkirche Suhl…CD1)/
クリスティアン・シュミット(オルガン Hauptorgel von Johann Christoph Leu (1715), Chororgel von Johann Christoph Albrecht und Johann Konrad Speisegger (1710/1746) der Klosterkirche Rheinau…CD2)/
ユルゲン・エッスル(オルガン Hoer-Orgel (1742) der Pfarrkirche St. Katharina in Wolfegg…CD3, Sieber-Orgel (1714) der Michaelerkirche in Wien…CD5)/
ミヒャエル・ベロッティ(オルガン an der Bossard-Orgel (1721) der ehem. Klosterkirche St. Urban…CD4)
現在パッヘルベルというと、あの有名な「カノン」のみが知られていますが、実際の彼はバロック時代の南ドイツを代表するオルガン曲の作曲家であり、その業績はそのままJ.S.バッハに受け継がれていくほどの重要な位置にあった人でした。彼のオルガン作品だけでも、CD12枚分のヴォリュームを誇り、他にもハープシコードのための作品や合唱曲なども存在するのです。
 そんなパッペルベルのオルガン作品をフィーチャーしたこのシリーズ、演奏者に現在トップの奏者たちを配し、SACDハイブリッドで録音するという、なんとも贅沢な造りとなっています。
 番号変更:777562→777556
 
777713
\2000
ゲオルク・シューマン:歌曲とピアノ小品集
 1.6つの歌曲 Op.56(1912)/
 2.ピアノのための「思い出」Op.36-2(1904)/
 3.3つの歌曲 Op.15(1986)/
 4.ピアノのための「春に」Op.36-5(1904)/
 5.少女の歌 Op.35(1904)/
 6.ピアノのための「それはうねったように…」Op.4-2(1890)/
 7.3つの歌曲 Op.14(1896)/
 8.ピアノのための「夕べに」Op.23-2(1901)/
 9.3つの歌曲 Op.38(1901)
ジルヴィア・ヴァイス(ソプラノ)/
カロラ・テイル(ピアノ)
 1866年にザクセンに生まれ、長い間プロイセン芸術アカデミーで後進の指導にあたり、ベルリンの音楽界に強い影響力を持っていたことで知られるゲオルク・シューマン(1866-1952)。彼は「不安な時代」にも困窮する音楽家たちの力となるなど、他の人のために力を注ぐことを決してためらうことはなかったと言われる人情味あふれる人です。
 このアルバムはそんな彼の歌曲とピアノ曲集です。彼は生涯に60以上のアリアや歌を書きましたが、そのどれもが、どちらかというと私的な感情にみちたものであり、例えばそれは愛する妻に献呈されていたり、内省的な無言歌であったり、と、ロマン派と新古典派の狭間にある微妙な美しさが残ったモノローグのような作品です。
 
777680
(2CD)
\5200
レハール:喜歌劇「公爵の子」
 序幕と2幕 ヴィクトール・レオン 台本
ヒェン・ライス(ソプラノ)/
メリー・ミルス(ソプラノ)/
マティアス・クリンク(テノール)/
ラルフ・ジモン(テノール) 他/
バイエルン放送合唱団/
ミュンヘン放送管弦楽団/
ウルフ・シルマー(指揮)
レハール(1870-1948)の「公爵の子」は1909年に初演された作品ですが、現在では全くと言ってよいほど知られていません。をれは、前年に初演された「メリー・ウィドウ」に比べ、まるで「レハール」らしくなく、美しいメロディもあることはあっても、どれもがジングシュピール調で、「人々がオペレッタに期待する」魅力的なダンスや甘い雰囲気が少々不足しているからに他なりません。舞台そのものは大きな成功を収めることはありませんでしたが、観方を変えると、当時の時流に乗った先端の音楽を書こうと試みたレハールの実験的な作品として楽しめるのではないでしょうか?ウルフ・シルマーの確実な指揮と、ミュンヘン放送管弦楽団の見事な演奏で。
 
777586
\2000
ハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルク:歌曲選集
 1.朝の歌 Op.29-2/2.どのくらい?Op.30-2/
 3.反抗の歌 Op.30-4/4.早朝に Op.30-5/
 5.花輪 Op.31-3/6.小さな草 Op.31-4/7.別れの歌 Op.41-2/
 8.憂鬱 Op.41-5/9.シファーの歌 Op.41-7/10.踊り子 Op.47-2/
 11.ばら Op.48-3/12.夕方に Op.48-6/
 13.古いおとぎ話の森で Op.69-1/14.忠誠の心 Op.91-2/
 15.ナイチンゲール Op.91-3/16.鳥たちの別れ Op.91-6/
 17.眠るだけ Op.96-2/18.夜の声 Op.96-3/19.夕べに Op.97-1/
 20.あなたの目 Op.97-2/
 21.あなたの声 Op.97-3/22-24.3つの歌 Op.108
エレーヌ・リンドクヴィスト(ソプラノ)/
フィリップ・フォーグラー(ピアノ)
cpoの注目シリーズ、ヘルツォーゲンベルク(1843-1900)の歌曲集が登場です。ソプラノのリンドクヴィストとピアノのフォーグラーが奏でる、これらの親密で美しい音楽は、これまでヘルツォーゲンベルクを知らなかった人にも大きな喜びを与えることは案違いありません。緊密な構成の中に感じられる繊細な感情表現、ヘルツォーゲンベルクが妻に寄せた深い愛、これらは、友人であったブラームスとの強い関連性も感じさせられる興味深い作品集です。初期の作品から晩年の作品までの作風の移り変わりも味わえます。
 

777758
\2600→\2390
フリードリヒ・ゲルンスハイム:交響曲集
 1.交響曲 第1番 ト短調 Op.32/
 2.交響曲 第3番 ハ短調「ミリアム」 Op.54
マインツ州立フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ボイマー(指揮)
ドイツの作曲家、ピアニスト、指揮者ゲルンスハイム(1839-1916)。医師の父親を持ち7歳で音楽を学び始めます。
13歳の時にライプツィヒ音楽院の最年少の学生となり、やがて18歳からピアノをモシェレスに師事、1855年から1860年まではパリに留学、リスト、ロッシーニ、ラロ、サン=サーンスらと親交を持ったことで知られます。その後はザールブリュッケンの音楽監督をはじめ、様々なオーケストラを指揮、友人であったブラームスや同時代の作曲家の作品も演奏しています。そんなゲルンスハイムの作品、やはりブラームスの影響は強く、若干暗めで渋い第1番、ヘンデルの作品からインスピレーションを得て、女性預言者の名を副題に持つ第3番と、まさに「ドイツ・ロマン派の鑑」と言える風貌を有しています。ラインラント・プファルツ・フィルの演奏が現在入手困難な中、この新録の登場は嬉しい限りです。
 

777633
\2000→\1890
ヨハン・ゴットリープ&カール・ハインリッヒ・グラウン:
 ヴァイオリン、もしくはヴィオラと通奏低音のためのトリオ集

  1.ヴァイオリンとクラヴィーアのためのトリオ イ長調 GraunWV C:XV:90/
  2.ヴィオラとクラヴィーアのためのトリオ 変ロ長調 GraunWV A:XV:16/
  3.ヴァイオリンとクラヴィーアのためのトリオ イ長調 GraunWV A:XV:13/
  4.ヴァイオリンとクラヴィーアのためのトリオ ロ短調 GraunWV C:XV:9
レサミ・ド・フィリッペ
<メンバー:
アン・シューマン(ヴァイオリン)/
エヴァ・サロネン(ヴィオラ)/
ルドガー・レミー(ハンマーフリューゲル)>
ドレスデンの図書館に保存されているグラウン兄弟の総譜の中から、今回は表現力豊かなトリオを選び出し、お馴染みのルドガー・レミーを筆頭にベテラン演奏家たちが素晴らしい演奏で聴かせます。ベルリンの宮廷で活躍した兄弟は、後期バロック音楽から古典派音楽への過渡期を生きたことで、その作風も当時の新しい音楽思想を反映した、すっきりしたものとなっています。とりわけ、ゆったりとした詩的な旋律を持つ第2楽章が魅力的な曲集です。
 
777801
\2600
アウグスティン・フレガー:世俗,宗教的カンタータ集 〜ゴットルフ宮殿のための音楽 第1集
 1.聖霊降臨の時来る(第1のペンテコステの日)/
 2.愛の精神に目をむけよ(第2のペンテコステの日)/
 3.誉めたたえよ(詩編112番)/4.私は喜ぶ(詩編121番)/
 5.神を讃えよ(詩編116番)/
 6.患難に呼び出され(受難のコンチェルト)/
 7.私を憐れんで(4.三位一体の日曜日)/
 8.本日は天上の神の日(20.三位一体の日曜日)/
 9.神は王国を建てられた(5.公現祭の日曜日)/
 10.バビロンの川により(詩編136番)/
 11.万軍の主はわれらとともに(詩編45番)/
 12.私はよき羊飼い(神の憐みの日曜日)
ブレーメン・ヴェゼル=ルネサンス/
マンフレッド・コルデス(指揮)
デンマーク国境に近い、ドイツ、シュレスヴィヒにあるゴットルフ宮殿は、その瀟洒な美しさと豊富な歴史的所蔵物で知られています。1500年頃には有名な「ゴットルフ蔵書」が収納され、1595年には美しいホールである「大鹿の間」も完成、同じ時期には礼拝堂やオルガンも建立されています。cpoの新シリーズはこの宮殿のために書かれた音楽に焦点をあて、これらをお馴染みのコルデスとブレーメン・ヴェゼル=ルネサンスの完璧なアンサンブルで聴くというものです。フレガー(1635-1686)は宮殿のカペルマイスターを務めた人で、当時の代表的な音楽家の一人でした。当時の流行はイタリアから齎されたため、彼も作曲する際にこれらの形式を模範としていたことは間違いなく、ここでも、アリアとレチタティーヴォをうまく組み合わせながら聖書の世界を歌い上げるという独自の作品が生み出されています。
 
777471
(2CD)
\4000
アルトゥール・シュナーベル:作品集
 1.ピアノ五重奏曲/2.ピアノのための小品集 Op.15/
 3.ピアノ・ソナタ/
 4.ピアノ、ヴァイオリンとヴィオラのための「3つの幻想小曲集」/
 5.10の歌曲集 Op.11/6.7の歌曲集 Op.14
パレグリーニ五重奏団/
イルメラ・レルケ(ピアノ)/
シビレ・カンフェス(ヴィオラ)
伝説的なピアニスト、アルトゥール・シュナーベル(1882-1951)の「作曲家としての一面」を探る興味深い2枚組です。幼い頃から「天才少年」として認められ、ブラームスからは「将来最も恐るべき天才」を絶賛されたシュナーベルですが、活動の初期の頃は室内楽ピアニストとして評価を高め、後にベートーヴェンのスペシャリストとして認められるという、一風変わった経歴を持っておることでも知られています。彼は演奏面では、前衛を手掛けることがほとんどなかったのですが、その作品は当時の最先端を行くもので、同時代のシェーンベルク作品をも凌駕するほどの進歩的で独自な作風を持ったものでした。ここで聴ける作品も恐ろしいまでの精度を持ったものです。また歌曲は、彼の妻テレーゼ・ベーアのために書かれており、アルト歌手であったテレーゼの声にあうような深い内容を持った音楽です。
 

DACAPO


6.220537
(SACD-Hybrid)
\2200→\1990
モーツァルト:交響曲集 第2集(1767-1768)
 1-4.交響曲 第6番 ヘ長調 K43/
 5-8.交響曲 第7番 ニ長調 K45/
 9-11.交響曲 ト長調 K45A/
 12-15.交響曲 変ロ長調 K45B/
 16-19.交響曲 第8番 ニ長調 K48
デンマーク国立室内交響楽団/
アダム・フィッシャー(指揮)
録音 2012年2月 コペンハーゲン DRコンサートホール 第2スタジオ
Sound Engineer: Lars C. Bruun Executive Producers & Artistic Managers: Tatjana Kandel and Klaus Ib Jorgensen

 天才モーツァルトの11歳から12歳にかけての交響曲集。まだ少年とは言え、すでに数多くの曲を書き、一流の作曲家として認められていたモーツァルト(1756-1791)。ここでも瑞々しい感性に溢れた一連の作品を聴くことができます。
 1767年の年末に完成された第6番、1768年の1月に書かれた第7番。この同時期に書かれたのが番号なしの変ロ長調 K45Bとなります。年末に第8番が書かれますが、この間にはオペラ「バスティエンとバスティエンヌ」が書かれており、日を追って成熟を究めるモーツァルトの姿を目の当りにすることができるでしょう。
 K45Aは、もう少し早い時期(1766年?)に書かれたものとされ、「ランバッハ」の通称でも知られます。フィッシャーはどの曲も念入りに扱い、単純さの中から現れる見事な息吹を目の前に見せてくれます。


旧譜
第3〜9集

6.220538
(SACD-Hybrid)
\2200→¥1990
モーツァルト:交響曲集第3集
 1-4.交響曲第9番ハ長調 K73(K75A)/
 5-7.交響曲ニ長調 K81(K73L)/
 8-11.交響曲ニ長調 K97(K73M)/
 12-15.交響曲ニ長調 K95(K73N)/
 16-18.交響曲第11番ニ長調 K84(K73Q)/
 19-21.交響曲第10番ト長調 K74
デンマーク国立室内管弦楽団/
アダム・フィッシャー(指揮)
アダム・フィッシャーによるモーツァルト交響曲全集の第6作となります。ここでは1769年から1770年に作曲された3つの番号付きと、3つの番号なしの合計6つの交響曲を収録。13歳から14歳のモーツァルトはザルツブルクの宮廷楽団でコンサート・マスターに任命されたり(無給!)イタリアへ旅行したりと、活発な活動を行っていた時期に書かれたこれらの曲は、イタリア序曲の様式を持ち、活発で明るい楽想が特徴です。偽作と思われる作品については、本当のところはどうなのだろう?と考える楽しみも残されています。録音 2010年コペンハーゲン DRコンサートハウス第2スタジオ
6.220539
(SACD-Hybrid)
\2200→¥1990
モーツァルト:交響曲集第 4 集〜1771 年
 1.交響曲第 12 番ト長調 K110/
 2.交響曲ハ長調 K96/
 3.交響曲第 13 番へ長調 K112/
 4.交響曲第 14 番イ長調 K114
アダム・フィッシャー(指揮)/
デンマーク放送室内管弦楽団
6.220540
(Dacapo SACD Hybrid)
\2200→¥1990
モーツァルト:<交響曲集第5集>
 交響曲第15番/交響曲第16番/
 交響曲第17番/交響曲第18番
アダム・フィッシャー指揮
デンマーク放送シンフォニエッタ
ハイドンの交響曲全集やバルトークの管弦楽曲集などで、日本でも名前が知られるハンガリーのベテラン指揮者が、モーツァルトの交響曲シリーズに挑戦中。ハイドンの録音を聴く限り、小編成のオーケストラを相手に切れ味のいい音楽を作りあげていましたが、このモーツァルトでも期待できる。シリーズのスタートだが、先ず第5集からリリースされる。
6.220541
(Dacapo SACD Hybrid)
\2200→¥1990
モーツァルト:<交響曲集第6集>
 交響曲第19番変ホ長調 K.132
 交響曲第20番ニ長調 K.133
 交響曲第21番イ長調 K.134
 交響曲第26番変ホ長調 K.184 (161a)
アダム・フィッシャー指揮
デンマーク放送シンフォニエッタ
録音:2007年、デンマーク放送コンサート・ホール
6.220542
(Dacapo SACD Hybrid))
\2200→¥1990
モーツァルト(1719-1787):交響曲集第 7 集〜1773 年
 1.交響曲第 27 番ト長調 KV161B, 199/
 2.交響曲第 22 番ハ長調 KV162/
 3.交響曲第 23 番ニ長調KV181 , 162B/
 4.交響曲第 24 番変ロ長調 KV182, 173DA/
 5.交響曲第 25 番ト短調 KV183, 173DB
アダム・フィッシャー/
デンマーク国立室内管弦楽団
 演奏は全体的にムダをそぎ落としたスタイリッシュなもの。弾むようなアレグロ楽章、茶目っ気あふれるアンダンテ楽章と、メリハリも効いてます。とりわけ、有名な第25 番ト短調の爽快すぎるほどのテンポ設定には少々面食らう部分もありますが、慣れてくると快感にかわること間違いなし。
 このモーツァルトは聴かないと損します。

6.220543
(SACD-Hybrid)
\2200→¥1990
モーツァルト:交響曲集第8集
 1-4.交響曲第29番イ長調 K201(K186A)/
 5-8.交響曲第30番ニ長調 K202(K186B)/
 9-12.交響曲第28番ハ長調 K200(K189K)
デンマーク・ナショナル室内管弦楽団/
アダム・フィッシャー(指揮)
録音 2009年10月&2010年4月DRコンサートハウス、スタジオ2
 アダム・フィッシャー、今最も乗りに乗ってるモーツァルト。
 本当に素敵なモーツァルト。今一番聴きたいモーツァルト指揮者と言っていいかもしれない。全身から音楽を、モーツァルトを演奏する喜びがあふれているのである。この29番も、冒頭の3秒でいい、かけた瞬間部屋の雰囲気が変わる。

6.220544
(SACD-Hybrid)
\2200→\1990
モーツァルト:交響曲集第9集
 1-3.交響曲第31番ニ長調K297「パリ」/
 4-7.交響曲第33番変ロ長調K319/
 8-10.交響曲第34番ハ長調 K338/
 11.交響曲第31番ニ長調K297「パリ」-
  第2楽章の異稿版(第1版)
デンマーク国立室内管弦楽団/
アダム・フィッシャー(指揮)
録音 2010年10月4-5日,2011年2月21-23日コペンハーゲンデンマーク放送コンチェルトハウセット・スタジオ Recording Producer: John Frandsen/Sound Engineer: Lars C. Bruun
 大好評、アダム・フィッシャーのモーツァルト(1756-1791)交響曲シリーズも、そろそろ中期の名作の森に入ってきました。今作は実質7番目にあたるアルバムで、1778年から1780年に作曲された3つの作品が収録されています。
 第31番は「パリ」の愛称で呼ばれる作品で3楽章形式です。第2楽章は通常聴かれる版のほかに、この曲をモーツァルトに作曲依頼したジャン・ル・グロの注文で書き直した「異稿版」があり、このアルバムには異稿版の最初のヴァージョンが収録されているところも注目です。本来、あまり自作に手を入れることのないモーツァルトですが、このような作品も面白いものです。いつものように推進力のある演奏が耳にも鮮やかです。


 
6.220567
(SACD-Hybrid)
\2200
アンディ・ペイプ:デンマークのアメリカ人
 1.デンマークのアメリカ人(2003)/
 2-5.郊外のナイトメア(2006)
  <前奏曲/郊外にて/ナイトメア/後奏曲>/
 6-8.失われた時間の痕跡(1998/2011)
  <時のこだま/時の迷宮/時の痕跡>
カール・ボイエ・ハンセン(テューバ)/
モルテン・エステルゴー(ファゴット)/
オーデンセ交響楽団/
ヘンリク・ヴァウン・クリステンセン(指揮)
録音 2011年10月3-7日 オーデンセ・コンサート・ホール
 ハリウッド生まれの作曲家アンディ・ペイプ(1955-)の作品集です。彼は1971年から北欧の小さな田舎町に住み、デンマークで学んでいます。
 このアルバムのタイトル「デンマークのアメリカ人」はまさに彼自身の事ですが(勿論ガーシュウインも意識しているのは間違いありません)、作品はユーモアをたたえた華麗な管弦楽法を駆使した素晴らしいものとなっています。
 世界初録音となるテューバ協奏曲「郊外のナイトメア」とファゴット協奏曲「失われた時間の痕跡」を併録しています。活発な音の動きを素晴らしい録音で。
 


8.226076
\2000→\1890
アラン・ギルバート&ニューヨーク・フィル
 ピアノはブロンフマン!
  マグヌス・リンドベルイ:EXPO,ピアノ協奏曲 第2番,アル・ラルゴ

 1.オーケストラのための「EXPO」(2009)/
 2-4.ピアノ協奏曲 第2番(2011-2012)/
 5.オーケストラのための「アル・ラルゴ」(2009-2010)
イェフィム・ブロンフマン(ピアノ)…2-4/
ニューヨーク・フィルハーモニック/
アラン・ギルバート(指揮)
録音 2009年9月16日…1, 2012年5月3日…2-4, 2010年6月23日…5 ニューヨーク,リンカーン・センター,エヴリー・フィッシャー・ホール
 このアルバムは、ニューヨーク・フィルの音楽監督であるアラン・ギルバートのために、現代北欧の最強作曲家リンドベルイ(1958-)が曲を書いたものです。
 どれもが世界初録音であり、とりわけ「EXPO」はギルバートが、2009年に音楽監督としての最初のコンサートで演奏した作品です。
 ピアノ協奏曲第2番は、華麗な技巧を駆使した作品で、ロシア系イスラエルのピアニスト、ブロンフマンが独奏を担当、素晴らしい効果をあげています。
 もう一つの「アラ・ラルゴ」はリンドベルイのオーケストレーションの才能を示す色彩豊かな作品です。
 
8.226107
\2000
ヘアマン&アナス&ベンジャミン・コッペル:管楽五重奏のための音楽集
 1-3.ヘアマン・D・コッペル(1908-1998):
  管楽五重奏のためのソナティナ Op.16(1932)/
 4-6.アナス・コッペル(1947-):
  管楽五重奏のためのソナティナ(2002)/
 7.ベンジャミン・コッペル(1974-):
  弦楽五重奏のための「クレージー・カットゥ・ミュージック」(2000)
   ※4-7…世界初録音
カリオン<メンバー:ドーラ・セレス(フルート)/
エジルス・ウパトニークス(オーボエ)/
エジルス・シェファース(クラリネット)/
デイヴィッド.M.A.P.パルムクィスト(ホルン)/
ニールス・アナス・ヴェドステン・ラーセン(ファゴット)>
録音 2012年3月1-4日 コペンハーゲン クリスティアン教会
 三世代のコッペル(父…ヘアマン,その息子…アナス,そのまた息子…ベンジャミン)による様々な形態の管楽五重奏曲集。クラシック風であり、ジャズ風であり、または現代音楽であったりと、柔軟に姿を変える音楽たち。しかし、その全てのスタイルは実験的精神と遊び心に満ち溢れています。アンサンブル「カリオン」が緊密な演奏でこれらの楽しい世界を再構築しています。
 
8.226147
\2000
クヌドーゲ・リーサゲル:交響曲集 第2集
 1.T-DOXC(poeme mecanique…機械的な詩) Op.13(1926)/
 2.交響曲 第2番 Op.14(1927)/
 3-6.管弦楽のための協奏曲 Op.24(1931)/
 7.演奏会用序曲「春」Op.31(1934)/
 8-10.シンフォニア(交響曲 第3番) Op.30(1935) ※世界初録音
オーフス交響楽団/
ボー・ホルテン(指揮)
録音 2011年6月20-25日 オーフス・コンサートホール,シンフォニック・ホール
 第1集(8.224082/SACD6.220584)に続くリーサゲル(1897-1974)の作品集第2集。このアルバムに収録されているのは、全て世界初録音であり、独創的な作品ばかりです。2つの交響曲と、3つの管弦楽のための作品はどれも1920年代から30年代に書かれたもので、陶酔的な響きと前衛的な響きを併せ持つユニークな音楽です。リーサゲルの友人であり、作曲家でもある指揮者ボー・ホルテンによる共感溢れる演奏でお楽しみください。

DYNAMIC



CDS-7663
\2000→\1890
アルゲリッチ&バルドッチ
 2台ピアノのための作品集

 1-3.モーツァルト(1756-1791):ソナタ ニ長調 K448/
 4.ショスタコーヴィチ(1906-1975):コンチェルティーノ イ短調 Op.94/
 5-8.ラフマニノフ(1873-1943):組曲 第1番「幻想的絵画」
  <バルカロール/夜と愛と/涙/復活祭>/
 9-11.ミヨー(1892-1974):スカラムーシュ Op.165b/
 12.ラヴェル(1875-1937):ラ・ヴァルス(作曲家自身による2台ピアノ版)
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)/
ガブリエレ・バルドッチ(ピアノ)
 若き才能を見出すことにかけて他の追従を許さないマルタ・アルゲリッチ。そんな彼女が最近重用している注目アーティストが、このガブリエル・バルドッチ!
 とは言え、彼はすでに33歳にして、ピアニスト、指揮者、教育者として一連の評価を受けた名手であり、アルゲリッチの強烈なオーラをがっちり受け止めてはねかえすだけのパワーの持ち主でもあります。すでに何枚かのCDもリリースしていて、DYNAMICからはベートーヴェン=リストの交響曲全集が予定されていたり、またARTSレーベルからはニーノ・ロータの作品集が出ています。
 そんな彼は6歳からピアノのレッスンを始めましたが、マルタ・アルゲリッチの演奏を聴いた瞬間に「恋に落ちた」というほど、彼女の演奏に衝撃を得たといいます。彼自身の憧れの対象であったアルゲリッチにショパンのバラードを聴いてもらった時には、まさに天にも昇る思いだったに違いありません。彼の才能に魅力を感じたアルゲリッチは自身のプロジェクトに招待し、アルゼンチンとルガーノで初の4手作品の演奏を果たすことになります。そんなアルゲリッチとバルドッチがここで選んだのは、モーツァルト、ショスタコーヴィチ、ラフマニノフ、ミヨー、ラヴェルの5人の作曲家の作品です。モーツァルトは、アニメで有名になった、根強いファンを持つ名作「K448」です。アニメでもキャラの立った2人が仲良く演奏していましたが、こちらは更に熱いモーツァルトが堪能できます。
 激しいバトルが展開されるショスタコーヴイチはまさに手に汗を握るかの如く。
 ラフマニノフとラヴェルは、いかにもアルゲリッチが得意とするレパートリー。うねる感情と気合、そして飛び散る汗が視覚化されるような演奏です。
 ミヨーのスカラミューシュの軽妙なやりとりもさすが。これは確かに素晴らしい演奏です。録音 2008年 リヴォルノ ライブ収録
 
CDS-7651
\2300
近現代イタリアのピアノ作品集
 1-3.カルロ・ガランテ(1907-1978):
  Tre Intermezzi alla notte-3つの夜の間奏曲/
 4-11.ジーノ・コンティッリ(1959-):
  Otto studietti dodecafonici-8つの12音による練習曲/
 12-18.ジァン・ピエロ・レベルベーリ(1939-):
  Sette improvvisi-9つの即興 Op.11
フランコ・トラブッコ(ピアノ)
録音 2003年4月11日 イタリア ジェノヴァ,ニコロ・パガニーニ・コンセルヴァトーリオ ライヴ収録
 チャイコフスキーのピアノ曲全曲(CDS665…7枚組)でファンの間ではすでにお馴染み、1946年イタリア,レイヴィ生まれのピアニスト、フランコ・トラブッコによるイタリア近現代の知られざる作曲家によるピアノ曲集です。彼は1969年から2009年まで、ニコロ・パガニーニ音楽院でピアノ科の教授を務め、数多くの才能を育てあげた音楽界の重鎮であり、その演奏も国際的に高く評価されています。
 収録されている3人の作曲家の曲は、どれもどことなく懐かしく聞きやすい音楽ばかり。歌心溢れるガランテの作品、流動的なコンティッリの12音作品、そして自由な響きに満ちたレベルベーリの作品。現代音楽が苦手な人でも、案外抵抗ないのではないでしょうか。
  
CDS-7652
\2300
ベートーヴェン/フォーレ/ブラームス:室内楽作品集
 1-4.ベートーヴェン(1770-1827):ヴァイオリン・ソナタ 第5番「春」Op.24/
 5.フォーレ(1845-1924):エレジー Op.24/
 6-9.ブラームス(1833-1897):ピアノ三重奏曲 ハ長調 Op.87
ランニング三重奏団
<メンバー:フェリックス・アーヨ(ヴァイオリン)/
アンドレア・ディンゴ(ピアノ)/
ジョヴァンニ・リッカルディ(チェロ)>
録音 2000年11月20日 ジェノヴァ カルロ・フェリーチェ劇場「エウゲニオ・モンターレ」アウディトリウム
 スペイン、セスタオに生まれ、パリ、シエナ、ローマで学び、1952年に「イ・ムジチ」の創設メンバーの一人となり、16年に渡りリーダーをして活躍した名手フェリックス・アーヨ。この演奏は2000年、彼の67歳の時のもの。確かにこの人の音楽は、音程やテクニックに切れ味を求める人には不向きかもしれないが、その代わり何とも言えない味わいとコクがあることは確か。
 ベートーヴェンの冒頭も、若干危なげな風情を漂わせながらも、曲が進むにつれどんどん音楽に埋没していくのが、巨匠たる所以。フォーレでの滋養溢れる音色も素晴らしく、ブラームスでは極めて親密な空気を感じさせてくれる。
 
CDS-7656
\2300
ビン・ファン 〜ベートーヴェンとバッハを弾く
 1-3.ベートーヴェン(1770-1827):ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61/
 4.J.S.バッハ(1685-1750):
  無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ BWV1004より「シャコンヌ」
ビン・ファン(ヴァイオリン)/
ジェノヴァ・ユース・オーケストラ/
ミケーレ・トレンティ(指揮)
録音 1995年&2000年
 現在の中国で、その将来を最も嘱望されているヴァイオリニストの一人、ビン・ファン。4歳からヴァイオリンを学び始め、9歳で北京中央音楽院に入学、14歳の時にリブリンで開催された「若い人のためのヴィエニアフスキー国際ヴァイオリン・コンクール」で、あのマキシム・ヴェンゲーロフとともに1位を獲得し一躍注目を浴びました。高校卒業後はアメリカに留学、その後は1994年のイタリアのパガニーニ国際、ミュンヘン国際の2つの大きなコンクールで入賞。ワシントン・ポストなどの著名なメディアでその才能を高く評価されています。NAXOSからも「バロック・ヴァイオリンの名曲集(8.555960)がリリースされており、こちらも人気を誇っています。
 このベートーヴェンとバッハは、いわば至高の名曲であり、ヴァイオリニストたちが全精力を傾けて曲に対峙する瞬間を味わうことができる作品です。彼女は2曲とも「ガルネリ・デル・ジェス」を使用して演奏しています。ベートーヴェンは1742年製であのパガニーニも所持していた名器で奏で、バッハは1732年製の「Isaac Stern, ex Panette」で演奏。こちらも数々の名奏者の手を経たものです。この美音をとことんお楽しみください。
 
CDS-7657
\2300
オーボエとオルガンのためのソナタ集
 1-3.J.W.ヘルテル(1727-1789):パルティータ 第3番/
 4-7.F.A.ジェミニアーニ(1680-1752):ソナタ 第3番/
 9-11.G.P.テレマン(1681-1767):ソナタ イ短調/
 12-15.J.B.ルイエ(1680-1730):ソナタ ハ長調
サン・スーシ・バロック・アンサンブル
<メンバー:
ジュセッペ・ナリン(バロック・オーボエ)/
アルド・フィオレタン(オルガン)>
録音 2012年9月 スタジオ・パドヴァ
 もともと「ソナタ」というのは「カンツォーナ」と同義語であり、バロック時代の「ソナタ」は1人から4人で演奏される器楽曲を指すものでした。もちろん「ソナタ形式」が定まったのは古典派以降のことで、この当時のソナタは、大まかに“教会ソナタ”と“室内ソナタ”そして3声部からなる“トリオソナタ”に分類されます。教会ソナタはミサの合間に演奏される器楽曲で、室内ソナタは人々の楽しみのための音楽であり、中には舞曲も含まれていました。もちろん前述の通り、形式はあいまいで、ここで聴くことのできる4曲も、ジェミニアーニの曲は「組曲」であり、テレマンの曲にはシチリアーノなどの舞曲も含まれています。オルガンとオーボエの組み合わせは、ちょっと意外な感もありますが、聴いてみるとなかなか絶妙です。
  

Rossini: La gazza ladra
CDS 567
(3CD)
\3000→\2790
ロッシーニ:歌劇「泥棒かささぎ」 ニネッタ…マリオラ・カンタレロ(ソプラノ)/
ファブリツィオ…パオロ・ボルドーニャ(バス)/
ルチア…クレオパトラ・パパテオロギュー(メゾ・ソプラノ)/
ジャンネット…ディミトリー・コルチャック(テノール)/
ピッポ…マヌエラ・クスター(コントラルト)/
イザッコ…ステファン・チフォレッリ(テノール)/
フェルナンド…アレックス・エスポシト(バス・バリトン)/
ゴッタルド…ミケーレ・ペルトゥージ(バス・バリトン)/
ジョルジョ…ヴィットリオ・プラト(バス)/
アントーニオ…コシモ・パノッツォ(テノール) /
エルネスト…マッテオ・フェラーラ(バス) 他/
ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団/
プラハ室内合唱団/
リュー・チャー(指揮)
録音 2007年 ペーザロ
 ロッシーニ(1792-1868)のオペラの中の一つのジャンルである“セミセリア”。これは「悲劇をメロドラマ風に織り込んだ喜劇」であり、人々は物語の展開にはらはらどきどきしながら、最後はハッピーエンドで終わるというもので、この「泥棒かささぎ」は、その最高傑作のひとつです。裕福な小作農ファブリツィオの家の召使いニネッタ。彼女はファブリツィオの息子ジャンネットと恋仲なのですが、その母親ルチアはニネッタを嫌っています。そんな折、ファブリツィオ家から高価な銀食器、フォークやスプーンが紛失。ルチアはニネッタの仕業と確信し、ニネッタは処刑宣告を受けてしまうというお話。もちろん最後は救出されるのですが、それに至るまでにロッシーニは本当に見事で緊迫感溢れる音楽を用意しています。
 この演奏は若き歌手たちを軸に、ペルトゥージやエスポシトと言ったベテランがしっかり脇を固めた素晴らしい仕上がりです。
 

CDS-674
(3CD)
\3000→\2790
ロッシーニ:歌劇「セミラーミデ」全曲 セミラーミデ:バビロニア女王…ミルト・パパタナシウ(ソプラノ)/
イドレーノ:インドの王…ロバート・マックフェーソン(テノール)/
オローエ:…祭祀長イゴール・バカン(バス)/
アッスール:王子…ヨゼフ・ワーグナー(バス)/
アルサーチェ:司令官…アン・ハーレンベルク(コントラルト)/
アゼーマ…ユリアーネ・ゲールハルト(ソプラノ)/
ミトラーネ…エドゥアルド・サンタマリア(テノール) 他/
フランドル歌劇場交響楽団/
アルベルト・ゼッダ(指揮)
録音 2011年 ヘント
 ヴォルテールの戯曲に基くこのオペラ。1822年にロッシーニ(1792-1868)がパリに移り住む直前の、イタリア時代における最後の作品です。それまでのロッシーニ作品は、どちらかというと声楽に重きが置かれていた感がありましたが、ここではオーケストラの役割も強調され(シンフォニアは700小節を越え、これだけでも単独で演奏される)、劇の進行も一層精密に配置された壮大で素晴らしい作品となっています。古代アッシリア王国の女王セミラーミデを巡る物語は、三角関係あり、思い違いありの複雑な人間関係を擁しており、多くの人々の思惑は最終的に悲しい結末へと導かれていきます。ロッシーニが心血を注いで書き上げたこの大作は、あまりの歌唱のむずかしさのためか、20世紀前半は演奏されることなく、ようやく1990年になって完全蘇演が行われたということもあり、新しいプロジェクトが行われる毎に大変な注目を浴びるという作品でもあります。ここでは歌手たちの見事な歌唱もさることながら、演奏当時83歳のアルベルト・ゼッダの闊達たる指揮が聴きどころです。素晴らしすぎるロッシーニです。
 

The Pupils of Tartini
CDS-723
\2000→\1890
タルティーニの弟子たち 〜ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集
 1-3.ミケーレ・ストラティコ(1728-1782):
  ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ イ長調/
 4-6.ドメニコ・ダッリョーリョ(1700-1764):
  ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ 第8番 ニ短調/
 7-9.アントニオ・ナザリ:
  ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ長調/
 10-12.イグナツィオ・ゴッビ(1742?-1835):トリオ・ソナタ ニ長調/
 13-15.ピエトロ・ナルディーニ(1722-1793):
  ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調
チルトミール・シスコヴィッチ(ヴァイオリン)/
ルカ・フェッリーニ(ハープシコード)
録音 2009-2012年 ルガーノ ※世界初録音
 イタリアの名ヴァイオリニスト&作曲家、ジュゼッペ・タルティーニ(1692-1770)はその優れた技巧とともに、1726年に彼が始めた「ヴァイオリン教室」での業績が知られています。
 ここでは数多くの名手の卵たちが音楽を学び、また、国際的な文化サークルとしての役割を担うなど、当時のヨーロッパで知らぬ者のないほど栄華を極めていました。タルティーニに会うために、ボヘミアやスペイン、スウェーデンから多くの文化人や貴族たち、商人たちが足を運び、ここではアマチュアサークルが形成され、ここでも新しい形式の音楽が追求されたりと、夥しい文化の交流が発生。ここで学んだ弟子たちも見事な曲を創り、その文化発展に貢献しました。タルティーニの作品をこよなく愛するヴァイオリニスト、シスコヴィッチによる納得の演奏で、これらの未知の作品をお楽しみください。
 
Prokofiev: Quartets Nos. 1 and 2 & Visions Fugitives
CDS-726
\2000
プロコフィエフ:弦楽四重奏曲集
 1-3.弦楽四重奏曲 第1番 Op.50/
 4-23.つかのまの幻影 Op.22(S.サムソノフによる弦楽四重奏版)/
 24-26.弦楽四重奏曲 第2番 Op.92
エネルジエ・ノーヴェ弦楽四重奏団
<メンバー:
ハンス・リヴィアベッラ(ヴァイオリン)/
バルバラ・チアンナメーア(ヴェイオリン)/
イヴァン・ヴクチェヴィチ(ヴィオラ)/
フェリックス・フォーゲルザンク(チェロ)>
録音 2009年9月28-30日…1-3.24-26, 2012年5月28日…4-23 スイス,ルガーノ Auditorio S. Molo, RSI Lugano
 スイス・イタリア語放送管弦楽団の4人の首席奏者によって結成されたエネルジエ・ノーヴァ弦楽四重奏団(アンサンブルの名前は20世紀初頭のイタリアの文芸雑誌のタイトルから取られた)による創造的で緊密なプロコフィエフ(1891-1953)の3つの作品集です。プロコフィエフの弦楽四重奏曲第1番は、1931年に米国議会図書館の委嘱によって書かれたもの。第2楽章の濃厚な感情表現で知られています。プロコフィエフ自身はとりわけ第3楽章が気に入っていたようで、自身で弦楽合奏用とピアノ独奏用に編曲し、こちらもよく演奏されます。第2番は1941年の作品で、当時のナチス・ドイツのソ連侵攻のあおりを受けて疎開した先のカバルダ民謡や民族音楽を取り入れたもの。フランスの詩人バリモントの詩からタイトルがとられた「つかのまの幻影」は、もともとピアノ独奏曲ですが、1995年にサムソノフが弦楽四重奏版に編曲。ここではこのヴァージョンで演奏しています。
 
Capriccio
CDS-756
\2000
カプリッチョ 〜20世紀と21世紀のオーボエ・ソロ作品集
 1-4.ハインツ・ホリガー(1939-):オーボエ・ソナタ/
 5.ジークフリート・テュイール(1934-):2つのインヴェンション/
 6.フリードリヒ・シェンカー(1943-):モノローグ/
 7.ルカ・ベルカストロ(1964-):悲しき白き聖母/
 8.ハンス・エーリヒ・アポステル(1901-1972):ソナチネ Op.39a/
 9-14.エルンスト・クシェネク(1900-1991):ソナチネ/
 15.フリードリヒ・ゴルトマン(1941-2009):断章/
 16.ヴィルジニオ・ツォッカテッリ(1969-):レドラの音/
 17.ジル・シルヴェストリーニ(1961-):ピュラモスとティスベのいる風景画/
 18.ジル・シルヴェストリーニ:6つの練習曲より「キャプシーヌ大通り」/
 19.ブルーノ・マデルナ(1920-1973):ソロ
エンリコ・カルカーニ
 (オーボエ,コールアングレ,オーボエ・ダモーレ,ミュゼット)
録音 2012年5月9-12日 イタリア ヴェローナ,ヴィラ・グリッティVilla Gritti (S. Bonifacio, Verona, Italy) by MEGASONUS,
 独奏オーボエのための近現代作品集です。18世紀の時代はオーボエは通奏低音とともに、また19世紀には主にピアノとともに奏され、楽器が主役となることはあまりありませんでした。しかし20世紀以降は、その独特な音色が注目され、数多くの独奏作品が生まれることとなりました。中でも、優れたオーボエ奏者であり、また作曲家でもあるハインツ・ホリガーの果たした役割は大きく、彼のおかげでこの分野は飛躍的に発展したと言っても過言ではありません。ここに紹介されている他の作曲家たちの作品もどれも個性的で、この楽器の持つ無限の可能性を気づかせてくれる1枚と言えそうです。
 
Bach, J S: French Suites Nos. 1-6, BWV812-817
CDS-757
(2CD)
\3000
J.S.バッハ:フランス組曲 BWV812-817
<CD1>
 1-7.組曲 第4番 変ホ長調 BWV815/
 8-13.組曲 第2番 ハ短調 BWV813/
 14-20.組曲 第5番 ト長調 BWV816/
<CD2>
 1-6.組曲 第3番 ロ短調 BWV814/
 7-11.組曲 第1番 ニ短調 BWV812/
 12-19.組曲 第6番 ホ長調 BWV817
アレッサンドラ・アルティフォーニ(ハープシコード)
録音 2012年7月 イタリア フローレンス
 1967年、フローレンス生まれの鍵盤奏者アレッサンドラ・アルティフォーニは9歳でハープシコードの勉強を始めたほどの、根っからの古楽奏者。彼女は初期の頃からJ.S.バッハの作品と、イタリアのオルガン、チェンバロ作品に興味を持ち、フィレンツェ、ボローニャ及びフィエーゾレで学んだ後はスイスで10年間過ごしています。オルガニストとしても素晴らしい才能を示し、ソリスト、室内楽奏者としてヨーロッパだけでなく、ラテン・アメリカなどでも多彩な活動をしています。このバッハ(1685-1750)のフランス組曲は、1722年頃の作品で、当時先妻マリア・バルバラを亡き後に、15歳年下のアンナ・マグダレーナと再婚したばかりのバッハの冴えわたる創作意欲がフルに発揮された、優雅な音楽です。アルティフォーニの演奏は、深みのある楽器の音色を生かした洗練された解釈が光っています。
 
CDS-759
\2000
エルーテリオ・ロヴレーリョ:サクソフォン四重奏のための作品集
 1.サクソフォン四重奏と管弦楽のための協奏曲/
 2-5.四重奏曲/6.アンダンテ
  ※世界初録音
アカデミア・サクソフォン四重奏団
<メンバー:
ガエターノ・ディ・バッコ/
エンツォ・フィリペッティ/
ジュセッペ・バラルディーニ/
ファブリツィオ・パオレッティ>/
ミネアポリス管弦楽団…1/
グレン・コルテーゼ(指揮)…1
非常に才能のある作曲家であったエルーテリオ・ロヴレーリョ(1900-1972)の作品集です。彼は1917年から1919年までトスカニーニが指揮するスカラ座の第1ヴァイオリン奏者を務め、以降はフランスに移住、パリとニースを中心に活躍した人です。彼の作品にはフランス風の味付けの中に、一時期滞在していた中国の影響を感じさせるものがあり、その自由なアプローチからは、信じられないほどの創造性を見出すことが可能です。1938年に作曲されたサクソフォン四重奏の協奏曲は、彼の豊かな才能が表出した見事な作品であり、実験的な構造と、エキゾチックな感性、そして何より楽器の珍しさなど、様々な点で注目を浴びたものです。四重奏とアンダンテも同じ雰囲気を持つ、優雅でエレガントな曲です。
 

Wagner: Complete Piano Works
CDS-761
(2CD)
\3000→\2790
ワーグナー:ピアノ作品全集
<CD1>
 1.「トリスタンとイゾルデ」からSchluss zum Vorspiel WWV90/
 2.エルンスト・ベネディクト・キーツのためのアルバムの綴り WWV64/
 3.ポルカ WWV84/
 4.チューリヒのフィールリープヒェン WWV88/
 5.M公爵夫人のアルバムに WWV94/
 6.黒鳥館への到着 WWV95/
 7.ベティ・ショット夫人のためのアルバムの綴り WWV108/
 8.4手のためのポロネーズ ニ長調(マルコ・ヴィンセンツィとともに) WWV23b/
 9.ポロネーズ ニ長調 WWV23/
 10.マティルデ・ヴェーゼンドンクのための書簡/
 11.エレジー WWV93/12.幻想曲 嬰へ短調 WWV22/
<CD2>
 1.M.W.夫人へのアルバムのためのソナタ 変イ長調 WWV85/
 2-5.ピアノ・ソナタ 変ロ長調 WWV21/
 6-8.ピアノ大ソナタ イ長調 WWV26/
 9.ピアノ大ソナタからフーガ WWV26
ダリオ・ボヌチェッリ(ピアノ)
録音 2012年7月-10月 イタリア ジェノヴァ,ツェロディエキ・スタジオ
 ワーグナー(1813-1883)と言えば壮大なオペラを思い浮かべる人も多いでしょう。とはいえ、彼が若い頃に書いたいくつかのピアノ曲も(ワーグナーらしくないにしても)この時代を象徴する極めてロマンティックな味わいを有しています。ここでは現在知られているピアノ曲全てを収録、楽劇だけではないワーグナーの魅力を探るにふさわしい1枚となっています。ただし、ワーグナー自身は優れたピアニストと言えるだけの技術を有していなかったようで、これらの作品は比較的易しく書かれているものも多いのですが、ワーグナーを知るうえでは欠かせないエピソードを含む曲もあり、やはり聴かずにおくには勿体ない作品群と言えるでしょう。
 

Gounod: Polyeucte
CDS-7655
(2CD)
\3000→\2790
グノー:歌劇「ポリュクト」全曲 ポリュクト…ジョルジョ・カッシャーリ(テノール)/
セヴェーレ…ルカ・グラッシ(バリトン)/
フェリックス…ピエトロ・ナヴィーリオ(バス)/
ネアルケ…ヴィンセント・タオルミナ(バリトン)/
アルバン…フェルナルド・ブランコ(バス)/
シメオン…エミール・ゼレフ(バス)/
セクトゥス…ニコラ・アモーディオ(テノール)/
ポーリーヌ…ナディア・ヴェッツ(ソプラノ)/
ストラトニース…ティツィアナ・ポートギース(メゾ・ソプラノ)/
ブラティスラヴァ室内合唱団/
イタリア国際管弦楽団/
マンリーオ・ベンツィ(指揮)
録音 2004年8月 マルツィナ・フランカ CDS474の新装版
 1870年から1878年にかけて作曲されたグノー(1818-1893)のオペラ「ポリュクト」は、紀元前3世紀、ローマ帝国時代のアルメニアに実在したキリスト教徒「マラティアの聖ポリュクトゥス」の物語を元に、ピエール・コルネイユが悲劇を書いたものを題材としています。もともとはローマ帝国軍の士官であったポリュクトは、友人のネアルケの情熱に動かされキリスト教徒となり、広場に行き偶像礼拝を命じる勅令を破り棄て、偶像を叩きつけ、粉々に踏みにじったという伝承のある人ですが、グノーは彼にまつわる人々を丁寧に描き、見事な作品として仕上げています。ほとんど上演されることのない珍しい作品ですが、このCDは素晴らしいキャストを得て、作品の全貌を表現することに成功しています。
 

ENCHIRIADIS

EN2035
\2600
FLAUTO A NAPOLI 〜ナポリのリコーダー
 1-4.ロベルト・ヴァレンティーニ(1674頃-1735):
  リコーダー協奏曲 変ロ長調/
 5-6.レオナルド・レーオ(1694-1744):トッカータ第2&3番/
 7-10.フランチェスコ・マンチーニ(1672-1737):
  リコーダー協奏曲 第18番 ヘ長調/
 11.ニコラ・マッテイス(1650頃-1714頃):ファンタジア/
 12-15.フランチェスコ・バルベッラ(1692-1733):
  リコーダー協奏曲第4番 ハ長調/
 16-19.ドメニコ・ツィポーリ(1688-1726):
  前奏曲、クラント、サラバンドとジグ/
 20-23.ニコラ・フィオレンツァ(1700頃-1764):
  リコーダー協奏曲 イ短調/
 24.ジョヴァンニ・ザンボーニ(1674頃-1718?):アルマンド/
 25.ジョヴァンニ・ザンボーニ:ガヴォット/
 26-29.ドメニコ・サッリ(1679-1744):リコーダー協奏曲 第11番 イ短調
ダビド・アンティク(リコーダー)/
ラ・ディスペルシオーネ/
ジュアン・B・ボイルス(指揮)
録音:2012年7月17-19日、9月7日 en la Iglesia de Santa Maria de Requena (Valencia)
 1700年代のイタリアの知られざる作曲家たちによるリコーダー作品集。ヴィヴァルディの作品ばかりが聴かれる今の時代、このような隠れた作品を楽しむのも粋ではありませんか。色彩豊かなオーケストラはラ・ディスペリシオーネは1999年に創設されたバレンシアに本拠を置く団体。同じくバレンシア出身のアンティクの素晴らしいリコーダーもいうことなしです。
 
EN2036
\2600
パブロ・ケイポ・デ・リャノ:協奏曲・交響曲・通奏低音と弦楽のためのフーガ集
 1.弦楽と通奏低音のための「ウリッセのフーガ」ホ短調/
 2-4.弦楽とと通奏低音のための
   シンフォニア・ディオニュソス イ短調 Op.3-2/
 5-7.2台のヴァイオリン,弦楽と
    通奏低音のための協奏曲 ニ短調「モプソの航海」Op.2-6/
 8-9.2台のヴァイオリン,弦楽と
    通奏低音のためのソナタハ短調/ハ長調「天国の門」Op.2-4b/
 10-13.ヴァイオリン,弦楽と
    通奏低音ののための協奏曲 ニ長調「ゼフィロの帰還」/
 14.弦楽と通奏低音のための「ヘルクレスのフーガ」ト短調/
 15-17.2台のヴァイオリン,弦楽と通奏低音のための協奏曲 イ短調 Op.2-2/
 18-20.弦楽と通奏低音のためのシンフォニア「シジフォス」Op.3-1
アンサンブル・グイダントゥス
1971年生まれのリャノ(1971-)の作品集の第2集です(第1集はEN2033)。彼はマドリード音楽院でチェンバロ、オルガンを学びましたが、ヴィヴァルディの作品に傾倒し、イタリアのバロック音楽の研究をはじめます。そしてヴィヴァルディの作品の修復を行いながら、自らも独学で作曲を学び、ネオバロックの作品を発表している興味深い経歴を持っています。
 彼の作品は当時の作曲技法を厳格に踏襲し、この時代の作品への賛辞を寄せています。またフーガと作曲技法の教育と普及を目的とした研修会を行う「4人の作曲家」の一人でもあり、ここで聴けるフーガもその活動の一環から生まれたものです。彼の作品、編纂については賛否両論がありますが、それを差し引いてもなかなか興味深い音楽です。
 
EN2037
\2600
旅する音楽-3つの文化
 1.セファルディム伝承曲:時の王ニムロド/
 2.アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ集-第156番/
 3.コロンビーナの歌集:プロピニャン/
 4.アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ集-第181番/
 5.セファルディム伝承曲:ばらの花が開く/
 6.ラウル・マリャビバレナ:ズィルヤーブ/
 7.ディエゴ・ピサドール:サン・ファン祭の朝/
 8.ルイス・デ・ナルバエス:牛を見張れ/
 9.即興演奏/10.不詳(18世紀):至高のマリア/
 11.アントニオ・デ・リベラ:多くの港を最大に/
 12.即興演奏/13.セファルディム伝承曲:おやすみ、おやすみ/
 14.セファルディム伝承曲:私のコンスエグラを/
 15.フアン・アラニェス:チャコーナ
ラウル・マリャビバレナ編&即興演奏…5.8.13.14/
ムジカ・フィクタ
<メンバー:
ロシオ・デ・フルトス(S)/
アナ・クリスティナ・マルコ(Ms)/
ハビエル・M・カルメナ(T)>/
アンサンブル・フォンテガラ
<メンバー:
タマル・ラロ(リコーダー)/
サラ・ルイス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/
マヌエル・ビラス(Hp)>/
ラウル・マリャビバレナ(パーカッション&指揮)
録音 2011年 Grabado en Madrid en agosto de
 イベリア半島におけるキリスト教、イスラム教、離散したユダヤ人たちを指すセファルディ、この3つの宗教的文化にまつわる音楽を収録した1枚。長い時を経る間に、これらは混然一体となり、感情、メロディー、楽器は共有され、新しい感動を呼び起こします。マリャビバレナが全体を統括。編曲、即興演奏などを受け持っています。

GRAND PIANO

Schulhoff: Piano Works Volume 2
GP631
\2000
エルヴィン・シュルホフ:ピアノ作品集 第2集
 1-5. 5つのピトレスク集 Op.31
  <フォックストロット/ラグタイム/イン・フォトゥルム/第1歩/マシーシェ>/
 6-9.ピアノ・ソナタ 第2番/10-11.2つの練習曲/
 12-15. ピアノのための音楽 Op.35
  <前奏曲/主題と変奏/活発に、そしておどけるように/退場の音楽>/
 16-21.ジャズのスケッチ
  <ラグ/ボストン/タンゴ/ブルース/チャールストン/ブラック・ボトム>
キャロリン・ヴァイヒェルト(ピアノ)
録音 2012年3月,8月 ドイツ,ハンブルク音楽・演劇学校
 幼い頃から素晴らしい音楽的才能を示したシュルホフ(1894-1942)。彼の母ルイーズは幼いエルヴィンに対して最高の教育を施すため、ヨーロッパ中の有名な教師に指導をしてもらえるよう依頼、一度はドヴォルザークに白羽の矢が立ったのですが、結局それはかなわず、他の教師からピアノを学びプラハ音楽院に進学しました。やがて、彼はライプツィヒでマックス・レーガーから作曲を学び、そこでブラームスやバッハ、ベートーヴェンなどの音楽を研究したことでも知られています。彼のピアノ曲は、そんな堅固な下地の上に積み重ねられた数多の技法から成り立っており、当時流行の音楽(ジャズやラグなど)と、やはり流行の「ダダイズム」が絶妙に組み合わせられた独自のものばかりです。一番のオススメはトラック3の「イン・フォトゥルム」でしょう。方法論は違うといえ、結果的にはジョン・ケージの名曲「4分33秒」を完全に先取りしたものなのですから。
 
Tcherepnin: Piano Music, Vol. 3
GP635
\2000
アレクサンドル・チェレプニン:ピアノ作品全集 第3集
 1-8. 8つの小品 Op.88(1954-1955)
  <瞑想/間奏曲/夢想/即興曲/祈り/追いかけっこ/練習曲/ブルレスケ>/
 9-12.自由な綴り Op.10(1920)…世界初録音
  <重々しく、荘重に/痛み/興奮/ゆっくりと悲しく>/
 13-16. 4つのノスタルジックな前奏曲(1922) Op.23
  <ゆっくりと/少し快速に/嵐のように/悲しげに>/
 17-20. 4つの前奏曲 Op.24(1922-1923)…世界初録音
  <ジョコーソ/アダージョ/アレグレット/アレグロ>/
 21.間奏曲 Op.33a(1924)…世界初録音/
 22.舞曲 Op.posth(1927)…世界初録音/
 23-29. 7つの練習曲集 Op.56(1938)/
 30-39.印象 Op.81
  <入口/詩の時間/奇想曲/白い牛の愚かな物語/夜の盗人/
   公正に/舟歌/目の見えない男のなめし革/夜明けに/出口>
ジョルジオ・コウクル(ピアノ)
録音 2011年3月13日 スイス ルガーノ,スイス・イタリア語放送,コンセルヴァトリオ
 父ニコライが、あのリムスキー・コルサコフに師事したという作曲家であったため、自宅には常に最高の音楽家たちやクリエイティブな人々が集っていたという、恵まれた環境で育ったアレクサンドル・チェレプニン(1899-1977)。もちろん幼い頃からピアノを演奏し、作曲もこなしていたという早熟の天才でした。そんな彼、当時のロシアの過酷な状況(飢饉、コレラの流行、革命による政治的動乱など)を避けるために10代後半でグルジアに亡命した際には、すでにピアノ・ソナタを含む数百曲の作品を書いていたのです。しかし結局はグルジアも避け、パリへ亡命。ここで本格的に作曲家、ピアニストとしての活動を始め、ラヴェルやストラヴィンスキー、六人組などとも交流を深めました。その後の彼は、アメリカ、日本、中国などを訪れ、数多くのものを吸収し、彼自身の音楽へと反映させていくのです。このアルバムには若き頃の作品から、酸いも甘いも噛み分けた円熟期の作品までがバランス良く収録されています。ピアニストのコウクルはマルティヌーの解釈者として知られル名手です。
《アレクサンドル・チェレプニン:ピアノ作品集》 第1集…GP608 第2集…GP632
 
Balakirev: Complete Piano Works, Vol. 1
GP636
\2000
ミリー・アレクセイヴィチ・バラキレフ:ピアノ作品全集 第1集
 1-4.ピアノ・ソナタ 変ロ短調(1905)/
 5-7.ピアノ・ソナタ 第1番 変ロ短調 Op.5(1856)/
 8-12.ピアノ・ソナタ 変ロ短調「大ソナタ」Op.3(1855)
  ※8-12…世界初録音
ニコラス・ウォーカー(ピアノ)
録音 2012年6月10-13日 UK ウィアストン・レイズ
 ロシア五人組の一人、バラキレフ(1837-1910)。彼のピアノ曲というと、真っ先に頭に浮かぶのが、例の「イスラメイ-東洋風幻想曲」でしょうか?
 ロシア音楽普及の先鋒として、またまとめ役として多彩な活動をしたにも拘わらず、彼自身は自作について猜疑心を抱いていたようで、一時期は音楽界から退くなど(ワルシャワ鉄道の事務員として働いていた)紆余曲折、挫折の日々を送っていたというバラキレフ。そんな彼が残した作品は思いの他多くありません。ここに収録された3つのソナタをつぶさに見ても、彼の逡巡が理解できるような気がします。
 実はこれらのソナタは1855年にまずOp.3が書かれ、その翌年それを改作、Op.5とします。しかしその約50年後に、もう一度手を入れて完成形としたのです。一番顕著なのは2楽章に置かれたマズルカであり、素材は同じではありますが、どのくらい進化していくのかは実際にお聞きいただければ納得していただけるでしょう。
 1905年のソナタは、第1楽章からフーガで始まるなどかなり独創的。その上、シューマンやブラームス、ショパンの影響もほのかに感じさせる完成度の高いものとなっています。
 

Alfred Cortot: Piano Arrangements
GP641
\2000→\1890
アルフレッド・コルトー:ピアノのための編曲集
 1-6.フォーレ(1845-1924):組曲「ドリー」Op.56(コルトー編)
  <子守歌/ミ・ア・ウー/ドリーの庭/キティ・ワルツ/
   かわいらしさ/スペイン風の踊り>/
 7.J.S.バッハ(1685-1750):トッカータとフーガ ニ短調 BWV565/
 8.ブラームス(1833-1897):5つのリート Op49-4「子守歌」/
 9.J.S.バッハ:ピアノ協奏曲 ヘ短調 BWV1056 第2楽章 ラルゴ/
 10.ショパン(1810-1849):チェロ・ソナタ ト短調 Op.65 第3楽章 ラルゴ/
 11.シューベルト(1797-1828):野ばら D257/
 12-14.フランク(1822-1890):ヴァイオリン・ソナタ イ長調
  ※全てアルフレッド・コルトーによるピアノ独奏編曲版
ユエ・ヘ (ピアノ)
録音 2012年10月27-28日 中国 廈門市 中央音楽学院 鼓浪嶼ピアノ・スクール,ミュージック・ホール
 20世紀前半を代表するピアニストの一人、アルフレッド・コルトー(1877-1962)。彼はフランス人の父と、スイス人の母のもと、スイスに生まれ、幼い頃から音楽教育を受けました。パリ音楽院予備科では、高名なルイ・ディエメに師事、しっかりとした基礎を築いたのち(とはいえ落第経験もあり)、ピアニストとしてデビューします。若き頃はワーグナーの作品に傾倒し、1896年から1897年まではバイロイト音楽祭の「合唱、歌手のトレーナー」など助手を務め、やがては指揮者として「神々の黄昏」のフランス初演を行うほどのめり込んだというエピソードはよく知られています。
 その後は、ジャック・ティボー、パプロ・カザルスとともにカザルス三重奏団を結成、1920年代後半まで素晴らしい活躍をします。教育者としても実績を誇り、1919年には自身の理想を実現するために「エコールノルマル音楽院」を設立、精力的に後進の指導に当たったことでも知られています。この一連の編曲集は、彼自身が提唱した「健全な技術的基礎」を構築するために書かれたものであり、ホロヴィッツの編曲のような自らの技巧を誇示するためのものとは若干意味合いが違うと言ってもよいでしょう。ただし、フランクのヴァイオリン・ソナタは超難曲です…。

NAXOS 1CD¥1100



8.559750
\1100
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー/キャットフィッシュ・ロウ 他
 1.ストライク・アップ・ザ・バンド(D.ローズによる管弦楽編)(1927/1976)/
 2.ラプソディ・イン・ブルー(F.グローフェによる編曲)(1924)/
 3.プロムナード(S.バーホヴィッツ他によるクラリネットと管弦楽編)(1937/2010)/
 4-8.キャットフィッシュ・ロウ-歌劇「ポーギーとベス」からの組曲
   (S.ボーエンによる管弦楽編)(19336/1997)
  <第1番:キャットフィッシュ・ロウ/
   第2番:ポーギーの歌/第3番:フーガ/
   第4番:ハリケーン/第5番:おはよう>
オリオン・ウェイス(ピアノ)…2/
ジョン・フラム(クラリネット)…3/
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団/
ジョアン・ファレッタ(指揮)
録音 アメリカ ニューヨーク,バッファロー クレインハンス・ミュージック・ホール 2012年10月8日…1.4-8, 2010年11月20日…2.3
 現在、NAXOSアーティストの中で最も注目されているジョアン・ファレッタによる香り高いガーシュウィン・アルバムです。彼女とバッファロー・フィルの演奏はどれも外れなし!文句なしの名演と断言できますが、今回のガーシュウィン(1898-1937)はいつにも増して伸び伸びしているようなのは、彼女の気質にぴったりマッチしているからに他なりません。まるで「おもちゃ箱」のように楽しいメロディが溢れ出してくる「ストライク・アップ・ザ・バンド」、誰もが知っている「ラプソディ・イン・ブルー」も、通常よりも即興的なテイストが強くなっています。
 若手ピアニスト、オリオン・ウェイスの煌めくピアノも魅力的。映画音楽「シャル・ウイ・ダンス」〜犬と歩けば」から再構築された「プロムナード」もゴキゲンな曲。そしてキャットフィッシュ・ロウでのやるせなくもガーシュウィン節全開の音。これらが混然一体となって押し寄せてくる喜びは、言葉にできないほどの快感をもたらすでしょう。
 


8.559758
\1100
コープランド:ロデオ/ダンス・パネル 他
 1-4.ロデオ-1幕のバレエ(1942)-4つのダンス・エピソード
  <カウボーイの休日/畜舎の夜想曲/土曜の夜のワルツ/ホーダウン>/
 5-11.ダンス・パネル:7部のバレエ(1959/1962改)/
 12.エル・サロン・メヒコ(1932/1936改)/
 13.キューバ舞曲(1942/1945改)
デトロイト交響楽団/
レナード・スラットキン(指揮)
録音 デトロイト,マックス.M.フィッシャー・ミュージック・センター,オーケストラ・ホール 2012年11月9-11日…1-4, 2012年11月12-14日…5-13
 あまりにもカッコいい演奏なので、これらの曲の演奏がとても難しいということを一瞬忘れそうになってしまう、スラットキンのコープランド(1900-1990)作品集です。
 誰もが知っているロデオからの「4つのエピソード」を始め、すばらしい出来なのにあまり知られていない「ダンス・パネル」、複雑なリズムが交錯する「キューバ組曲」、そして(ノリノリの演奏の場合のみ)狂乱の熱狂をもたらす「エル・サロン・メヒコ」。これらはちょっとでもリズム感が狂ったものなら、たちまちダサい音楽へと転落してしまうという、実に気難しい作品群なのです。
 これらを颯爽をさばいていくスラットキンとデトロイト交響楽団の勇姿は、まるで荒馬を易々と乗りこなすカウボーイの如く。これぞまさしく「真のアメリカ音楽」です!
 

8.572781
\1100
メンデルスゾーン=ヘンゼル:歌曲集 第2集
 1.春が来たとき/2.ああ、あの眼差しは変わらないままだ/
 3.唐檜と棕櫚/4.光輝く夏の朝/
 5.喪失(花がわかってくれるなら)/6.一人ぼっちの涙は何を望む/
 7.山のかなたに/8.私は樹々の下をさまよった/
 9.かつて私は暗く、困難の中に生きていた/
 10.私は木立と悲しみの中を悲しむ/
 11.孤独の涙は何を意味する?/12.その魂は明るき場所にある!/
 13.さようなら!/14.美の女神の娘はどれでもない/
 15.魔術の環/16.あなたから、わが愛する人、私は別れなくてはいけない/
 17.死への哀歌/18.遠方にて/19.6つの歌 Op.9-6「5月の夜」/
 20.5月の歌/21.ため息/22.船乗りの少女/
 23.私が静かに自分自身をみつめると/24.イタリアへのあこがれ/
 25.ミニョン/26.遠い国からの歌/
 27.ズライカ:どんなにか、心の底からの喜びを持って/
 28.ズライカ:ああ、お前の湿りを帯びた翼
  ※4.6.7.15.16.17.20.21.26.27…世界初録音
ドロテア・クラクストン(ソプラノ)/
バベッテ・ドルン(ピアノ)
録音 2010年10月28-31日 ドイツ バーデンバーデン,ハンス・ロスバウト・スタジオ
 偉大なる作曲家メンデルスゾーンが「その才能を高く評価した」というのが彼の姉であるファニー(1805-1847)です。
 彼女は4歳違いの弟と同じ音楽教育を受け、やはり幼い頃から並外れた才能を見せつけたのですが、当時の慣習(女性が職業に就くのははしたない)に従って、自らの音楽的才能をあからさまに表に出すことはせず、フェリックスの良き理解者として生きていったのです。しかし、彼女の夫ヘンゼルは彼女の才能を一目で見抜き、創作を続けるように促し、出版するように説得を重ねました。
 そんな彼女、実は600作を超える作品を遺したと言われていますが、まだまだ研究途上にあり、全貌が解明される日が待たれるばかりです。NAXOSでは同じ演奏家たちによる歌曲集第1集(8.570981)がリリースされており、こちらも高い評価を受けています。ドイツロマン派の流れを汲むこれらの歌曲、この楚々たる美しさに涙してください。
 


8.573058
\1100
ゴドフスキー:ヴァイオリンとピアノのための作品集:12の印象 他
 1.4つの詩曲より第2番「告白」(1927/1929)/
 2-13. 12の印象(1916)
  <ラルゲット・ラメントーソ/プロフィール(ショパン)/伝説/
  チロル風(シュープラッター)/詩曲/永久運動/エレジー/
  ワルツ/死のワルツ/オリエンタル/サーガ/ウィーン風>/
 14.詩的なワルツ第1番 ト長調(ヴァイオリンとピアノ編)(1929)/
 15.詩的なワルツ第2番 イ長調(ヴァイオリンとピアノ編)(1929)/
 16.トリアコンタメロン、3拍子による30の雰囲気と光景-第11番 懐かしいウィーン
  (J.ハイフェッツによるヴァイオリンとピアノ編)(1920)/
 17.トリアコンタメロン、3拍子による30の雰囲気と光景-第1番 タンジールの夜
  (F. クライスラーによるヴァイオリンとピアノ編)(1920)
ナルツィン・ラシドヴァ(ヴァイオリン)/
ロデリック・チャドウィック(ピアノ)
録音 20122年7月13-14日 UK モンマス ウィアストン・コンサート・ホール
 ゴドフスキー(1870-1938)の音楽と言えば、あの複雑怪奇で豪華絢爛なピアノ・トランスプリクションを思い浮かべる人も多いことでしょう。確かに彼は「ピアニストの中のピアニスト」と呼ばれるほどに、ピアノに精通していた人です。
 もちろんその作品はピアノ曲が中心ですが、その中に、まるで宝石のようなヴァイオリンのための曲があるのをご存知でしょうか?それは、かのクライスラーとその妻に捧げられたという「12の印象」です。ほとんどが3分程度の長さ(例外的に第6曲が6分越え)の12の小品からなるこの曲集。そのほとんどが三拍子の甘く切ない雰囲気を持ったウィーン風。この郷愁に満ちた調べを書いた人が、あの「誰にも演奏できそうもない」ような超絶技巧のピアノ曲を書いた人とは思えないでしょう。また「懐かしいウィーン」も彼の一つの代表作です。
 

8.572984
\1100
ロドリーゴ:ギター作品集 第2集
 1.トッカータ/2.祈りと踊り/3.遥かなるサラバンド/
 4.パストラル(J.ジューヴによるギター編)/5.春の小鳥/
 6.古風なティエント/
 7-9. 3つの小品
  <もう羊飼いたちは行ってしまう/
  サンティアゴへの道/セビーリャの子供たち>/
 10.歌(J.ジューヴによるギター編)/
 11.その昔イタリカが音に聞こえ
ジェレミー・ジューヴ(ギター)
録音 2011年11月24-27日 カナダ オンタリオ,ニューマーケット,聖ジョン・クリソストム教会
 「アランフェス協奏曲」のおかげで、ロドリーゴ(1901-1999)はギター音楽の巨匠であると思われている節もありますが、実際の彼はピアニストであり、ギターを演奏することはなかったと言います。そんな彼のギター独奏作品も、実はそれほど数が多いわけではありません。しかしながら、そのどれもが現代のギタリストたちにとって大切なレパートリーになっているのですから、やはりロドリーゴとギターには、堅固な結びつきがあるのかもしれません。このアルバムには、1933年に作曲されるもそのまま紛失、その後2005年に再発見された「トッカータ」を始め、幻想的で、情緒溢れる佳品が並んでいます。また、本来はピアノ曲である「パストラル」と「歌」をフランスの若手気鋭ギタリスト、ジューブ自身がギター用に編曲した2作品も聴きどころです。
 


8.573143
(2CD)
\2200→\1990
ヨハン・デ・メイ:交響曲 第1番「指輪物語」他
<CD1>
 1-5.交響曲 第1番「指輪物語」(1984-1987)
  <魔法使いガンダルフ/エルフの森ロスローリエン/
   ゴクリ(スメアゴル)/暗闇の旅(a-モリアの坑道/
   b-カザド=ドゥムの橋)/ホビット>/
 6-8.交響曲 第2番「ビッグアップル」(1991-1993)
  <第1楽章:スカイライン/インターリュード:タイムズ・スクウェア・カデンツァ/
   第2楽章:ゴーサム>/
<CD2>
 1-3.交響曲 第3番「プラネット・アース」(2006)
  <ロンリー・プラネット-孤独な惑星/
   プラネット・アース-惑星の大地/マザー・アース-母なる大地>
ピーポディ音楽院ウィンド・アンサンブル/
ハーマン.D.パーカー(指揮)
録音 USA バルティモア,ピーポディ・コンセルヴァトワリー,ミリアム.A.フリードバーグ・コンサート・ホール 2009年12月10日,2010年3月4日,2010年4月15日…CD1:1-5, 2011年4月6-8日…CD2/USA バルティモア,ピーポディ・コンセルヴァトワリー,グリスウォルド・ホール 1998年4月9-10日…CD1:6-8
 映画が大ヒットしたことでも知られる、イギリスの作家、ジョン.R.R.トールキンのファンタジー小説「指輪物語」を題材に、1984年から1987年にかけて作曲されたこの吹奏楽曲は、オランダの作曲家デ・メイ(1953-)の最初の本格的な作品であり、現在でも吹奏楽愛好家の中でとりわけ人気の高い1曲としても知られています。曲は5人の登場人物にそれぞれ楽章が充てられており(楽章の順序は原作と異なる)各場面を彷彿させる魅力的で表現的な音楽が付けられています。壮大なる「悪と善」の対立と、あくなき探究心が反映された劇的な音楽です。
 対する「第2番」はニューヨークに捧げる頌歌であり、アメリカへのオマージュです。コープランド、バーンスタインの影響を感じさせながらも、映画音楽風のゴージャスさも兼ね備えています。交響曲第3番は地球全体への賛歌であり、奇跡的な美しさを讃えた見事な叙事詩です。おなじみピーポディ音楽院ウィンド・アンサンブルの緻密な演奏で。
 

8.570829
\1100
ブロッホ:ヴィオラと管弦楽のための組曲 他
 1-3.バール・シャム
  (シャオ・ホンメイによるヴィオラと管弦楽編)(1923/2005)
   <懺悔/即興/歓喜>/
 4-7.ヴィオラと管弦楽のための組曲(1919)
  <Ⅰ:レント-アレグロ-モデラート/Ⅱ:アレグロ・イローニコ/
  Ⅲ:レント/Ⅳ:モルト・ヴィーヴォ>/
 8-10.ヘブライ組曲(1951)
  <Ⅰ:狂詩曲/Ⅱ:後進-アンダンテ・コン・モート/
   Ⅲ:肯定-マエストーソ>
シャオ・ホンメイ(ヴィオラ)/
MAVブダペスト交響楽団/
マリウシュ・スモリー(指揮)
録音 ブダペスト ハンガリー放送 2010年9月17-18日…1-3.8-10, 2011年11月22-23日…4-7
 ブロッホ(1880-1959)の「バール・シェム」は、彼の「ユダヤの魂」を象徴するような作品であり、18世紀に開始された「敬虔主義運動・・・ハシディズム」の創始者バアル・シェム・トーブに着想を得た曲です。本来は1923年、ヴァイオリンとピアノのために書かれ、その16年後にヴァイオリンと管弦楽のために編曲されました。このアルバムでは、それを更にヴィオラのためにとヴィオラ奏者ホンメイ自身が移し替え、類稀れなる美音で聴かせます。調性は変更されていないので、演奏自体はかなりの困難を極めるものと想像されますが、ひたすた落ち着いた音色が美しく、また時には夢心地にと、この作品の新しい魅力をみせてくれています。また「ヘブライ組曲」、「ヴィオラと管弦楽のための組曲」のどちらも、やはりユダヤ的な題材を扱ったものであり、まさにブロッホの心の歌と言えるものです。
 
SCHUMANN, R.: Bunte Blatter / Fantasiestucke (Biret Solo Edition, Vol. 6)
8.571298
\1100
イディル・ビレット/ソロ・エディション 第6集 シューマン:作品集
 1-14.色とりどりの小品 Op.99
  <3つの小品/5つのアルバムの綴り/ノヴェレッテ/前奏曲/
  行進曲/夕べの音楽/スケルツォ/速い行進曲>/
 15-22.幻想小曲集 Op.12
  <夕べに/飛翔/なぜ/気まぐれ/夜に/
   寓話/夢のもつれ/歌の終わり>
イディル・ビレット(ピアノ)
録音 1983年 ダブリン…1-14, 2000年 ニュルンベルク…15-22
 トルコのアンカラに生まれ、3歳からピアノを始め瞬く間に頭角を現したというイディル・ビレット。NAXOSファンならずとも、知らぬ者のない名手です。
 このビレット・エディションはそんな彼女の偉大なる足跡を辿るものであり、デビュー間もなくの「天才少女」の頃の演奏から、つい最近の円熟の演奏までを幅広くカバー。彼女の多彩なレパートリーと類い稀なる技巧を存分に味わうことができるシリーズです。
 このシューマンは彼女の壮年期の演奏であり、感情の起伏の大きな素晴らしい演奏です。「色とりどりの小品」での曲ごとに変わる風景、幻想小曲集での内省的な表現。これらの造形美は聴き手の期待を裏切ることがありません。とりわけ、シューマンの特徴とも言える「内声部が美しく立ち上がる部分」の巧みな処理は他の追随を許しません。
 
8.572477
\1100
アントニオ&ホアン&エルナンド・デ・カベソン:グロサ集
《アントニオ・デ・カペソン(1510-1566)》
 1.恋をお望みの方は/2.サーナ・メ・ドミネ/
 3.憐れみたまえ/4.私は神が何かを与える時に行く/
 5.私の最後のため息/
 6.オザンナ(ジョスカン・デ・プレの「ミサ・ロム・アルメ」第6旋法より)/
 7.緑の美しい木/8.小さな楽しみは私を選ぶ/
 9.はかない喜びのために/10.シュザンヌはある日/
 11.私は死を持続する/12.私の熱烈なため息/
 13.別れの時には/14.フランス風カンシオン/
 15.誰かが教えてくれる/
 16.パンジェ・リングァ・デ・ウレダ/
《エルナンド・デ・カベソン(1541-1602)》
 17.シュザンヌはある日/
 18.甘き思い出-デュルス・メモワール/
 19.めでたし、海の星よ-アヴェ・マリス・ステラ/
 20.小さな楽しみは私を選ぶ/
《ホアン・デ・カベソン(?-1566)》
 21.私は嘆き悲しむ/
《アントニオ・デ・カベソン》
 22.破壊から呼び出され
グレン・ウィルソン(ハープシコード)
Harpsichord by Donatella Santoliquido after instruments of the Valladolid school. Modified sixth-comma meantone temperament, a=415 Hz.
録音 2012年6月1-3日 シチリア ピアナ・デグリ・アリバネージ,聖マリー・ホデゲトリア教会
 幼児期に失明するも、オルガニストとして大成し、カルロス1世、フェリペ2世の主任オルガニストとして仕え、2度に渡ってヨーロッパを旅行するなど、スペインの鍵盤音楽の発展に多大なる貢献を果たしたアントニオ・デ・カベソンの音楽は、豊かなポリフォニーと即興的なフレーズに満ちた創造的なものです。彼の主要な作品は「ティエントと変奏曲全集」(8.572475-76)で聴くことができますが、このアルバムでは彼の息子エルナンドとその弟ホアンの作品を配することで、16世紀のスペイン鍵盤音楽への理解が一層深まるのではないでしょうか?
 この「グロサ」は当時流行していたシャンソンやマドリガルなどの世俗歌曲からの転用、また宗教的なものが極めて整理された状態で含まれているものです。当時の音楽を研究する上でも貴重な資料であると言えるでしょう。もちろん何も考えずにこのゆったりとした音楽に身を任せるのも一興です。
 
8.572906
\1100
レーガー:オルガン作品集 第13集
 1-2.ファンタジアとフーガ ハ短調 Op.29/
 3-8. 12のモノローグ Op.63より第7番-第12番 Op.63
 <第7番:アヴェ・マリア イ長調/第8番:ファンタジア ハ長調/
  第9番:トッカータ ホ短調/第10番:フーガ ホ短調/
  第11番:カノン ニ長調/第12番:スケルツォ ニ短調>/
 9-11.オルガン・ソナタ 第1番 嬰ヘ短調 Op.33
  <ファンタジア/インテルメッツォ/パッサカリア>
クリスティアン・バルテン(1911年製シュタインマイヤー・オルガン)
録音 2012年8月28-29日 ドイツ マンハイム キリスト教会
 J.S.バッハの伝統を正しく受け継いだマックス・レーガー(1873-1916)のオルガン作品集。今回の第13集にも渋くて複雑な作品が並んでいます。Op.29のファンタジアとフーガは1898年に作曲されたもので、当時彼が傾倒していたリヒャルト・シュトラウスに捧げられています。バッハの精神を感じさせながらも、モダンなハーモニーが見て取れます。Op.63の「12のモノローグ」は1902年の作曲。ほんの4年ほどの間のレーガーの成長ぶりを耳で感じてください。澄み渡った音色の中に、ほんの少し不安が溶け込む「アヴェ・マリア」を始めとした、美しいという一言では語り尽くせない深い味わいの曲が続きます。
 1899年のオルガン・ソナタは大規模な構成を持つ見事な作品。フランツ・リストのユジンでもあったザクソンの「伝説的カントール」アレクサンダー・ヴィルヘルム・ゴットシャルクに捧げられています。キャッチーなメロディは少ないものの、それが却って大人の雰囲気を醸し出しています。
 

GHEDINI, G.F.: Architetture / Contrappunti / Marinaresca e baccanale (Rome Symphony, La Vecchia)
8.573006
\1100
ゲディーニ:アーキテクチャ・コントラプンクト 他
 1-7.管弦楽のための協奏曲「アーキテクチャ」(1939-1940)/
 8-10.コントラプンクト-対位法(1960-1961)/
 11-12.海の小品とバッカナーレ(1933)
パオロ・キアヴァッキ(ヴァイオリン)…8-10/
リッカルド・サヴィネッリ(ヴィオラ)…8-10/
ジュセッペ・スカリオーネ(チェロ)…8-10/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
録音 2011年7月11-15日 ローマ OSRスタジオ…1-10, 2011年10月23-24日 ローマ アウディトリウム・ディ・ヴィア・コンキリアツィオーネ(11-12) ※8-12…スタジオ&ステレオ初録音
 レスピーギ、カゼッラ、マルトゥッチを始めとした「イタリア近代音楽」に於いて、彼らの右にでるものはいないであろう、ローマ交響楽団&ラ・ヴェッキアのコンビによる最新盤は、知られざるイタリア近代作曲家フェデリコ・ゲディーニ(1892-1965)です。前述の作曲家たちよりも少しだけ後の世代に属するゲディーニは、最初トリノで学び、1911年からボローニャでエンリコ・ボッシから教えを受けます。作曲家、指揮者として名声を上げつつ、トリノ、パルマ、ミラノそれぞれの音楽院で作曲を指導、その弟子にはアバド、ベリオ、カツティリオーニなどがいるという優れた指導者でもあります。
 パルマにいた頃の作品である「アーキテクチャ」は7つの部分で構成された活発な音楽。バロック音楽からのインスピレーションを近代的な和声で処理した興味深い作品です。他の2作品もオーケストラの能力を限界まで要求する難易度の高い音楽。ぜひこの魅力にはまってください。
 

GURIDI, J.: String Quartets (Complete) (Breton String Quartet)
8.573036
\1100
グリーディ:弦楽四重奏曲 第1番&第2番
 1-4.弦楽四重奏曲 第1番 ト長調(1933)/
 5-8.弦楽四重奏曲 第2番 イ短調(1949)
ブレトン弦楽四重奏団
<メンバー:
アン・マリー・ノース(第1ヴァイオリン)/
アントニオ・カルデナス(第2ヴァイオリン)/
イワン・マーティン(ヴィオラ)/
ジョン・ストーク(チェロ)>
録音 スペイン マドリッド,ムジクストリ・スタジオ 2011年10月31日,11月1.30日…1-4, 2012年2月5.6.10日…5-8
 バスク地方のビトリア=ガスティスに生まれ、マドリードで学んだ後、フランスに留学。あのサティも学んだパリのスコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディに師事し、更にベルギーのブリュッセルに留学。帰国してからはバスク地方で音楽活動を行い、オペラや管弦楽曲、そしてこの2つの弦楽四重奏曲などを作曲します。
 また忘れてはならないのがサルスエラ(スペインのオペラの一種)で、NAXOSにもそれはそれは楽しいサルスエラ「農場」(8.557632)の録音があり、マニアをうならせていることでも知られています。そんなグリーディ(1886-1961)の弦楽四重奏曲は、賑々しいサルスエラとは雰囲気を異にする厳格で静かな音楽です。洗練されたメロディと哲学的とも言える深い音楽性の中に、仄かに漂うラテンの血の滾り。
 
8.573050
\1100
ロッシーニ:ピアノ作品全集 第5集
 老年のいたずら 第12集「アルバムのためのいくつかの些細なこと」
 1.Allegretto/2.Allegretto moderato/3.Allegretto moderato/
 4.Andante sostenuto ? Allegretto ? Tempo prima/
 5.Allegretto moderato/
 6.Andante maestoso ? Allegro brillante/7.Andantino mosso/
 8.Andantino sostenuto/9.Allegretto moderato/
 10.Andantino mosso/11.Andantino mosso/
 12.Allegretto moderato (シベリア風舞曲)/
 13.Allegretto brillante/14.Allegro vivace/
 15.アーモンドの小さなガレット: Allegro brillante/
 16.私の愛するカラファは甘き思い出をもたらす: Andantino? Allegro brillante/
 17.A piacere(自由気ままに)? Andantino mosso quasi Allegretto/
 18.Andantino mosso ? Allegro ? Tempo primo ? Allegro ? Tempo primo/
 19.Allegretto moderato/20.Allegro brillante/
 21.Andantino sostenuto/
 22.短調の主題と変奏-Andantino mosso ? Allegretto ? Largo/
 23.長調の主題と変奏- Allegretto moderato ? Piu mosso ? Largo/
 24.Un Rien sur le mode enharmonique(異名同音の形式で)-
  Adagio ? Andantino mosso
アレッサンドロ・マランゴーニ(ピアノ)
録音 2012年3月26-27日 イタリア トゥリン,イヴレア SMCレコーズ・バロック・ホール
 わずか37歳でオペラの創作から足を洗ったロッシーニ(1792-1868)。しかしそれからなくなるまでの39年間、全く音楽から遠ざかっていたわけではありません。彼が、悠々自適の生活を送りながら書いたのはサロン風の歌曲や室内楽曲、ピアノ曲、そして宗教的作品でした。この作品集「老いのいたずら」はそんなロッシーニの本当の晩年である1857-1868年の10年間に書かれた曲集で、彼の私邸で催された「土曜の音楽の夕べ」の演奏のためのみに作曲され、楽譜は出版を許可されず鍵付きの引出しの奥深くにしまわれていたものです。
 全部で13の曲集からなり、その中にはピアノ曲だけでなく、声楽曲やちょっとした室内楽曲も含まれます。どの曲も機知に富み、様々な仕掛けが施されたオシャレでステキなものばかりです。この第12集の曲のタイトルの多くには、単なる曲の表情記号が見受けられますが、一つ一つの曲の味わい深さには目を見張るものがあります。今回もマランゴーニの楽しい演奏で。
 
Clarinet Recital: Bosi, Sergio - BERIO, L. / BETTINELLI, B. / BUCCHI, V. / DIONISI, R. / GABUCCI, A. (20th-Century Italian Clarinet Solos)
8.573090
\1100
20世紀イタリアの独奏クラリネットのための作品集
 1.ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):歌(1983)/
 2.ブルーノ・ベッティネッリ(1913-2004):演奏会用練習曲(1971)/
 3.ヴァレンティノ・ブッチ(1916-1976):協奏曲(1969)/
 4.レナート・ディオニシ(1910-2000):モノディア(1968)/
 5.アゴスティーノ・ガブッチ(1896-1976):東洋風幻想曲(1959)/
 6-8.ガブッチ:インプロヴィーソ(1968)/
 9.ミルッチオ(1922-1999):狂詩曲(1978)/
 10.ニーノ・ロータ(1919-1979):古家での心霊現象(1950)/
 11-14.ジュセッペ・ルッジェッロ(19089-1997):エピソード(1974)/
 15-17.カルロ・サヴィーナ(1919-2002):三部作(1983)/
 18.フラヴィオ・テスティ(1923-):ユビルス Ⅰ Op.30(1974)
   ※5.11-18…世界初録音
セルジオ・ボシ(クラリネット)
録音 2012年1月8-10日 イタリア パサーロ,SB・サウンド・スタジオ
 イタリアの名クラリネット奏者セルジオ・ボシの見事な演奏を。彼はすでにNAXOSレーベルで3枚のアルバムをリリースしていていて、マニャーニの超絶技巧物(8.572890)や、朗々と歌いまくる「知られざるイタリア作品」(8.572399)、ひたすら楽しい「イタリア小品集」(8.572690)、そのどれもがクラリネット愛好者から高い人気を得ています。そんなボシ、今作ではちょっと違った雰囲気の音楽を聞かせます。それは、1950年代以降の現代作品集で、これまでのように"美しいメロディ"を楽しむと言うより、楽器の持つ表現力の多様性を楽しむアルバムと言えるでしょうか。全て無伴奏作品であるため、曲の魅力も演奏技術も露わになってしまうという、奏者にとっても聴き手にとっても、かなりスリリングで興味深い1枚です。
 
BORTNIANSKY, D.S.: Sacred Concertos Nos. 1, 6, 9, 15, 18, 21, 27, 32 (I cried out to the Lord) (Ensemble Cherubim, Kuzma)
8.573109
\1100
ボルトニャンスキー:I cried out to the Lord 賛歌と教会コンチェルト
 1.ヘルビム讃歌 第7番/
 2-4.教会コンチェルト 第15番「人々よ、来たりて歌え」/
 5-8.教会コンチェルト 第21番「最も高きところに彼は宿る」/
 9-11.教会コンチェルト 第1番「新しい歌を主に向かいて歌う」/
 12-15.教会コンチェルト 第27番「私は泣き、主に向かいて声をあげる」/
 16-19.教会コンチェルト 第6番「いと高きにある神に栄光あれ」/
 20-23.教会コンチェルト 第18番「主にむかいて、よき称賛をささげる」/
 24-27.教会コンチェルト 第32番「おお主よ、私は我が終焉を知っている」/
 28-30.教会コンチェルト 第9番「主が作られたかの日よ」/
 31.なんと偉大な、シオンにおわす我らの主よ
アンサンブル・ケルビム/
マリカ・クズマ(指揮)
録音 2009年7月&2011年1月 サンフランシスコ・コンセルヴァトリー・オブ・ミュージック・コンサート・ホール
 ウクライナの聖職者の家に生まれたボルトニャンスキ(1751-1825)ーは、7歳の時にサンクトペテルブルクに行き、そこでイタリア人宮廷楽長のガルッピの音楽を学びました。その指導に心酔した彼は、1769年にガルッピが帰国するのに伴いイタリアへ行き、オペラ作曲法を学びます。この地である程度の名声を得た後、1779年にサンクトペテルブルクに戻り、1779年にはロシア帝国出身者としては初の「宮廷楽長」として活躍をはじめます。しかしながら彼の真価は合唱作品にあり、とりわけ40曲以上書かれた「教会コンチェルト」が高く評価されています。楽器の使用が禁じられている正教会において、彼が作曲した“西洋風の”ロシア語の奉神礼音楽は異質ではありますが、高い人気を誇っていたことは間違いありません。
 この演奏は、再研究から導き出されたスラヴの発音によって歌われ、アーカイブから見つかった詳細が付け加えられた興味深いものとなっています。
 
8.573178
\1100
期待の新進演奏家シリーズ/ソン・ユトン-孫楡桐 ピアノ・リサイタル
 1-3.ベートーヴェン(1770-1827):
  ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調「告別」Op.81a/
 4-7.リーバーマン(1961-):ガーゴイル Op.29/
 8.ガルシア・アギレラ(1972-):ユリアのための花束/
 9-23.ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
  <第1プロムナード/小人/第2プロムナード/古城/
   第3プロムナード/テュイルリーの庭/ビドロ/
   第4プロムナード/卵の殻をつけた雛の踊り/
   サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ/
   第5プロムナード/リモージュの市場/
   カタコンベ(ロー/墓)-死せる言葉による死者への呼びかけ/
   鶏の足の上に建つ小屋-バーバ・ヤガー/
   キエフの大門>
ソン・ユトン-孫楡桐(ピアノ)
録音 2012年6月16日 スペイン ハエン,コンセルヴァトワリー・オブ・ミュージック
 毎年、煌めく才能を輩出することで知られるスペインの「ハエン国際ピアノ・コンクール」。南スペインに春を告げるイベントとしても知られています。課題曲はバッハから現代曲までと幅広く、ここで入賞すればピアニストとしての出発への輝かしい足掛かりとなることは間違いありません。
 このコンクールの2012年の優勝者が中国のピアニスト孫楡桐(ソン・ユトン)。もちろん技術的には文句なしの素晴らしさですが、何より彼の美点は「彼独自の歌心」と「独特のタッチ」でしょうか?
 リリカルなベートーヴェンの「告別」の第1楽章、ペダルを最小限に抑え、粒立ちの良い音で勝負する終楽章。と最初の曲から目を離すことができません。また、2曲の現代曲は思いの他親しみやすいものであり、そして圧巻はムソルグスキー!これはすごい!将来がとても楽しみな人です。
 
8.578253
\1100
マイ・ファースト・オーケストラ・アルバム
 1.色彩感:バーンスタイン:キャンディード-序曲/
 2.忙しく:モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」 K492-序曲/
 3.穏やかに:ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90-
  第3楽章 ポーコ・アレグレット/
 4.お話:リムスキー=コルサコフ:シェエラザード Op.35-
  第1楽章「海とシンドバッドの船」/
 5.メヌエット:ハイドン:交響曲第6番 ニ長調 「朝」Hob.I:6-
  第3楽章 メヌエット/
 6.つま先だち:ビゼー:アルルの女 組曲第1番-メヌエット/
 7.田舎の風景ヴォーン・ウィリアムズ:
  「グリーンスリーヴス」による幻想曲(編曲:R.グリーヴス)/
 8.雪の結晶:ドビュッシー:
   子供の領分-雪は踊る (A.カプレによる管弦楽編)/
 9.東洋風:ムソルグスキー:歌劇「ホヴァーンシチナ」 第4幕-
   ペルシャの奴隷の踊り /
 10.勇気をもって:ショスタコーヴィチ:祝典序曲 Op.96/
 11.友情:プロコフィエフ:組曲「キージェ中尉」Op.60-
   キージェの結婚/
 12.ふざけて:ベートーヴェン:
   交響曲第3番 変ホ長調「英雄」Op.55-第3楽章 スケツツォ/
 13.パーティ:オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄」-第2幕 カンカン/
 14.ダンス:スメタナ:歌劇「売られた花嫁」-第1幕 ポルカ/
 15.クリスマス:チャイコフスキー:
   組曲「くるみ割り人形」Op.71a-こんぺいとうの踊り/
 16.熱狂:ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」第3幕 ワルキューレの騎行
様々な演奏者
 異なった音色を持つたくさんの楽器たちが集まって、素晴らしい音楽を奏でるオーケストラ。ほんの小さな音から途方もなくエイキサイティングな音まで、その音色は多種多彩です。
 このアルバムはオーケストラの究極の名曲を16曲集め、各々の曲のイメージをつかめるようにカテゴライズしたものです。曲を聴いて何となくいろんな風景が浮かんでくれば、あなたは作曲家たちとお友だちになれること間違いありません!
 
ROSSINI, G.: Siege de Corinthe (Le) [Opera] (Regazzo, Cullagh, Spyres, Sala, Ramos, Poznan Camerata Bach Choir, Virtuosi Brunensis, Tingaud)
8.660329
(2CD)
\2200
ロッシーニ:歌劇「コリントの包囲」
 3幕 台本…チェーザレ・デッラ・バッレ「マホメット2世」/
 ルイージ・バロッキ&アレクサンドル・スーメ翻訳、改訂
<CD1>
 1.序曲/2-6.第1幕/7-9.第2幕/
<CD2>
 1-4.第2幕(続き)/5-10.第3幕
マオメット2世(トルコ皇帝、アルマンゾルと名乗る)…ロレンツォ・レガッツォ(バス)/
クレオメネ(コリントの総督)…マルク・サラ(テノール)/
パミーラ(クレオメネの娘)…マジェラ・カラーフ(ソプラノ)/
ネオクレ(コリントの隊長、パミーラの恋人)…マイケル・スパイレス(テノール)/
イェーロ(守備隊長)…マシュー・レクロア(バス)/
アドラステ…グスタボ・クアレスマ・ラモス(テノール)/
オマール…マルコ・フィリッポ・ロマノ(バリトン)/
イスメーネ…シルヴィア・ベルトラミ(メゾ・ソプラノ)/
ポズナン・カメラータ・バッハ合唱団/ヴィルトゥオージ・ブルネンシス/
ジャン=ルーク・ティンゴー(指揮)
録音 2010年7月18.20.23日 第22回ヴィルトバード・ロッシーニ音楽祭
 ロッシーニ(1792-1868)の全作品の中でも、とりわけ重厚で悲痛なオペラ「マオメット2世(メフメト2世)」は1820年に初演され大好評を得ました。その4年後、パリに赴いたロッシーニは、フランスのグランド・オペラの深刻な危機を目の当りにすることになります。
 それは、当時の人気作曲家スポンティーニが新作「オリンピア」の上演失敗を受けてプロイセンに行ってしまったため、ロッシーニは新しいオペラを書くことを強く求められたのでした。そのため彼は「マオメット2世」をフランス語に改作するのですが、この物語は、スポンティーニの「オリンピア」と設定が若干似ていたこともあり、ロッシーニは幕切れを「コリントの町が炎上する」という劇的なものにして、ヒロインの死の悲しみを強調したのです。また全体的に合唱の比重も高い聴きごたえたっぷりのオペラ。
 マオメット2世を歌うのは当代きっての名バス、レガッツォ。物語に深みを与えています。
 
8.501064
(10CD)
\4000
グレート・チェンバー・ミュージック
<CD1…8.578240 ハイドン(1743-1809)>
 1-4.弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.32-3 Hob.III:39「鳥」/
 5-8.弦楽四重奏曲 ニ長調 Op.64-5 Hob.III:63「ひばり」/
 9-12.弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.76-3 Hob.III:77「皇帝」/
 13-15.ピアノ三重奏曲 第25番 ト長調 Hob.XV:25「ジプシーロンド」/
<CD2…8.578241 モーツァルト(1756-1791)>
 1-3.フルート四重奏曲 第1番 ニ長調 K285/
 4-7.弦楽四重奏曲 第14番 ト長調「春」K387/
 8-11.弦楽五重奏曲 第4番 ト短調 K406/
<CD3…8.578242 ベートーヴェン(1770-1827)>
 1-4.弦楽四重奏曲 第9番 ハ長調「ラズモフスキー」 Op.59-3/
 5-11.弦楽四重奏曲 第14番 嬰ハ短調 Op.131/
<CD4…8.578243 ベートーヴェン(1770-1827)>
 1-3.ピアノ三重奏曲 ニ長調「幽霊」Op.70-1/
 4-7.ピアノ三重奏曲 変ロ長調「大公」Op.97/
<CD5…8.578244>
 1-5.シューベルト(1797-1828):ピアノ五重奏曲 イ長調「ます」Op.114 D667/
 6-9.メンデルスゾーン(1809-1847):弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20/
<CD6…8.578245>
 1-3.ベートーヴェン(1770-1827):
  ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」Op.47/
 4-7.フランク(1822-1890):ヴァイオリン・ソナタ イ長調/
<CD7…8.578246>
 1-4.メンデルスゾーン(1809-1848):ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 Op.49/
 5-8.シューベルト(1797-1828):ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 D898/
 9.シューベルト:ピアノ三重奏曲 変ホ長調「ノットゥルノ」D897-アダージョ/
<CD8…8.578247>
 1-6.ドヴォルザーク(1841-1904):ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調「ドゥムキ」Op.90/
 7-10.ボロディン(1833-1887):弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調/
<CD9…8.578248>
 1-4.シューベルト(1797-1828):
  弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調「死と乙女」D810/
 5-8.ドヴォルザーク(1841-1904):
  弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調「アメリカ」Op.96 B179/
<CD10…8.578249>
 1-4.モーツァルト(1756-1791):クラリネット五重奏曲 イ長調 K581/
 5-8.ブラームス(1833-1897):クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115
<CD1>
コダーイ弦楽四重奏団…1-12/
クングスバッカ・ピアノ三重奏団…13-15/
<CD2>
ジャン・クロード・ジェラール(フルート)…1-3/
ヴィラ・ムジカ・アンサンブル…1-3/
エデル弦楽四重奏団…4-11/
ヤーノシュ・フェヘールヴァーリ(ヴィオラ)…8-11/
<CD3>
コダーイ弦楽四重奏団/
<CD4>
イェネ・ヤンドー(ピアノ)/
西崎崇子(ヴァイオリン)/
チャバ・オンツァイ(チェロ)/
<CD5>
イェネ・ヤンドー(ピアノ)…1-5/
イシュトバン・トート(コントラバス)…1-5/
アウアー弦楽四重奏団…6-9/
コダーイ弦楽四重奏団…1-9/
<CD6>
西崎崇子(ヴァイオリン)/
イェネ・ヤンドー(ピアノ)/
<CD7>
グールド・ピアノ三重奏団…1-4/
シュトゥツガルト・ピアノ三重奏団…5-9/
<CD8>
ヨハヒム・ピアノ三重奏団…1-6/
ブダペスト・ハイドン弦楽四重奏団…7-10/
<CD9>
コダーイ弦楽四重奏団…1-4/
モイゼス弦楽四重奏団…5-8/
<CD10>
ヨージェフ・バローグ(クラリネット)…1-4/
ダニュビウス弦楽四重奏団…1-4/
ボリス・レネル(クラリネット)…5-8/
ルートヴィヒ弦楽四重奏団…5-8
 室内楽・・・あくまでも2人から10人程度のアンサンブルから紡ぎ出される音楽です。それは気のおけない者同士が音楽で対話をすることでもあり、また、息詰まるほどの緊張感を湛えた瞬間をもたらすものでもあったりと、本当に様々な表情を見せてくれます。これはオーケストラのように大人数で音を奏でるのではなく、ピアノのように一人で世界を構築するのでもありません。この不思議な一体感を感じてみてください。繊細さと力強さが常に表裏一体となった「大人のため」の熟成した響きです。このBOXには、ハイドンからドヴォルザークまで、古典派からロマン派の代表的な作品を収録しています。

録音 <CD1>1993年9月21-24日 ハンガリー ブダペスト,ウニタリアン教会…1-4/1992年5月1-3日 ハンガリー ブダペスト,ウニタリアン教会…5-8/1989年3月28-31日,5月4-5日 ハンガリー ブダペスト,ロッテンビラー フンガロトン・スタジオ…9-12/2008年4月6-8日 UK ポットン・ホール…13-15/<CD2>1990年8月29-30日 ドイツ ハイデルベルク,トンスタジオ・ファン・ギースト…1-3/1990年11月12-17日 ハンガリー ブダペスト,サスハロム・リフォームド教会…4-7/1995年…8-11/<CD3>1998年4月27-30日 ハンガリー ブダペスト,フェニックス・スタジオ…1-4/1999年4月28-29日 ハンガリー ブダペスト,フェニックス・スタジオ…5-11/<CD4>1991年5月27-30日 ハンガリー ブダペスト,サスハロム・リフォームド教会/<CD5>1991年12月2-4日 ハンガリー ブダペスト,ウニタリアン教会…1-5/2003年6月5-7日 ハンガリー ブダペスト,フェニックス・スタジオ…6-9/<CD6>1989年4月27日 ハンガリー ブダペスト,イタリア会館…1-3/1990年2月7-12日 スロヴァキア ブラティスラヴァ,スロバキア放送…4-7/<CD7>2000年4月5-6日 UK ポットン・ホール…1-4/1988年5月 ドイツ ハイデルベルク,トンスタジオ・ファン・ギースト/<CD8>1996年4月22-25日 UK ブリストル,セント・ジョージ,ブランドン・ホール…1-6/1993年10月25-28日 ハンガリー ブダペスト,ウニタリアン教会…7-10/<CD9>1991年10月8-11日 ハンガリー ブダペスト,ウニタリアン教会…1-4/1988年11月11-18日 スロヴァキア ブラティスラヴァ,スロヴァキア・フィルハーモニー・モイゼス・ホール…5-8/<CD10>1991年9月23-25日 ハンガリー ブダペスト,ウニタリアン教会…1-4/1999年2月13-15日 フランス アランソン・アウディトリウム…5-8
 


8.573057
\1100
ヴァシリー・ペトレンコ&ロイヤル・リヴァプール・フィル
 ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 ハ長調 「レニングラード」 Op.60
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/
ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)
 ショスタコーヴィチの第8集。とりわけ人気の高い第7番「レニングラード」の登場です。
 「私はこの第七交響曲を我々のファシズムに対する戦いと我々の革命的勝利、そして我が故郷レニングラードに捧げる」とショスタコーヴィチ自身が表明したことから「レニングラード」という通称を持つこの作品、彼の作品の中でも演奏時間が長く、また賛否両論を巻き起こしているものです。
 もちろん当時の聴衆や政府からは高く評価されていましたが、ショスタコーヴィチの真意がわからないため、一時期は「ソ連のプロパガンダ」として評価が下がったり、戦後の書物によって、また評価が上がったりと、今でも政治的意味合いには曖昧さがぬぐいきれない感があります。
 レニングラード包囲前の1941年8月頃から作曲が開始されたとされ、本来は楽章ごとに副題が付けられていましたが、作曲家自身によって破棄されました。とは言え、その緊張感あふれる音楽は思想を越えて愛されるものであり、見事な起草転結を描き出しています。さて、ペトレンコの演奏は、いつものように「混迷の背景」を感じさせることのない揺るぎない演奏で、ひたすら人間の強さと戦闘の悲惨さをダイレクトに感じさせる下心のないものです。新しいショスタコーヴィチ像と言えるでしょう。録音 2012年6月1-3日 イングランド リヴァプール・フィルハーモニック・ホール
 


8.573015
\1100
ピーター・ブレイナーの編曲による
 チャイコフスキー:管弦楽組曲

 1-7.組曲「スペードの女王」Op.68
 8-13.組曲「ヴォエヴォーダ」Op.3
ニュージーランド交響楽団/
ピーター・ブレイナー(指揮)
録音 2012年2月9-10日 ニュージーランド ウェリントン,マイケル・フォウラー・センター
 NAXOSレーベルが誇る、スロヴァキア生まれの作曲家、指揮者ピーター・ブレイナー。彼による一連の編曲作品はどれもが色彩豊かで、時には原曲を上回る(!)面白さを備えた素晴らしいものばかりです。たとえばあの「ゴー・バロック」シリーズや、ヤナーチェクの作品など、どれも聴き手を一瞬に魅了する力を備えていて、ファンも多いアルバムです。
 チャイコフスキー(1840-1893)については、以前、ピアノ曲の「四季」のヴァイオリンと管弦楽編(8.553510)や、歌曲の編曲集(8.225921)なども存在しますが、今回は「スペードの女王」と「ヴォエヴォーダ(地方長官)」のオペラからのアリアを管弦楽用に編曲し、また新しい魅力を見せてくれています。序曲以外はあまり知られていない「ヴォエヴォーダ」にこんなステキな曲があったとは。まさに目からウロコの音楽集です。
 


8.573137
\1100
ヘンニング・クラッゲルード、ようやくの新録音!!
 グリーグのヴァイオリン協奏曲集!!

  (原曲:ヴァイオリン・ソナタ)
 1-3.ヴァイオリン協奏曲 第1番 ヘ長調 Op.8(1854/2012)/
 4-6.ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト長調 OP.13(1867/2012)/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲 第3番 ハ短調 Op.45(1886-1887/2012)
  ※全てヘンニング・クラッゲルード&
      ベルント・ジーメン・ルンドによる管弦楽伴奏編、世界初録音
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)/
トロムソ室内管弦楽団
このアルバムのタイトルには「グリーグのヴァイオリン協奏曲」とあります。しかし「そんな曲あったっけ?」と思う人も多いことでしょう。これはNAXOSでおなじみのヴァイオリニスト、クラッゲルードがヴァイオリン・ソナタを協奏曲として生まれ変わらせたものなのです。確かに「ピアノ協奏曲」のような見事な作品を書いたグリーグ(1843-1907)にヴァイオリン協奏曲が1曲も存在しないのは何とも残念なことで、その足りないレパートリーを埋めるのに、これほどまでにふさわしい音楽はありません。
 シベリウスをさえも思わせる勇壮な第1番、静かな美しさを讃えた第2番、そして、まさに完璧にはまった感のある第3番と、グリーグ好きが泣いて喜ぶようなラインナップです。もちろんクラッゲルードの演奏は文句のつけようがありません。
 録音 2013年1月7-11日 ノルウェイ トロムソ グレンネセン教会


何度でも紹介します。
クラッゲルードの北欧ヴァイオリン曲集。すごいです。
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲/シンディング:ヴァイオリン協奏曲第1番(クラッゲルード/ボーンマス響/エンゲセト)
8.557266
¥1100
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
       2つのセレナードから第2番
シンディング:ヴァイオリン協奏曲

        ロマンス
ヘンニング・クラッゲルード(vn)
ビャーテ・エングスト指揮
ボーンマス響
 ヘンニング・クラッゲルードというヴァイオリニストのシベリウスのヴァイオリン協奏曲。
 すごい。
 ほんとにすごい。
 技巧は完璧。しかしそんなことはどうでもいい。このヴァイオリニストの放つ強烈、且つ甘美なエネルギーに魅せられたのである。
 ヴィオラ・ソリストとしても活躍しているからなのか、ヴァイオリンとは思えないような野太い音。一音一音に込めるずっしりとした思いのようなものが伝わってくる。それは早いパッセージでも同じで、決して安直に弾き流さない。ジェラール・プーレも同じように一音一音を大事に弾くが、プーレが軽快なのに対してクラッゲルードは重い。グルベルトも同じように一音一音を大事に弾くが、グルベルトが殺気立っているのに対してクラッゲルードはもっと颯爽としている。
 そのずば抜けた存在感は単なるマッチョな太さや、根暗な鈍重さからくるものではない。なんだかスケールのでかさを感じさせる安心感。男が惚れる男気のようなものか?とにかくかっこいいのである。
 こんなにも重厚で颯爽としていて、そしてセクシーなシベリウスは初めてである。この曲は男には弾けない、となんとなく思っていたが(クレーメルやトゥルバンの演奏があってもなお)、今回完全に撤回する。 
 あのベストセラー・アルバム「ノルウェー・ヴァイオリン名曲集」から6年。クラッゲルードは音楽を愛する気持ちはそのままに、ひとまわりもふたまわりも大きくなって、男らしくなって我々の元に返ってきたのである。
8.572254
\1100
シンディング:ヴァイオリンとピアノのための作品集第 1 集
 1.カントゥス・ドロリス Op.78/
 2.3 つの悲しき小品 Op.106-1「悲歌」/
 3.ロマンスニ長調 Op.79-1/
 4.アルバムの綴りOp.81-2/5.古い方法 Op.89-1/
 6.セレナーデ Op.89-2/7-9.古風な組曲 Op.10/
 10.3 つの悲しき小品 Op.106-3「アンダンテ・レリジオーゾ」/
 11.ワルツト長調 Op.59-3(第1 稿)/
 12.ワルツホ短調 Op.59-4/
 13.ワルツト長調 OP.59-3(第2 稿)/
 14.エア Op.81-1/15.子守歌 Op.106-2
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)/
クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
 あの衝撃的なシベリウスから実に5年・・・長かった・・・。天才クラッゲルード、ようやく、ようやく北欧系の新作登場。しかも前作で透徹した美しさを表現してくれたシンディング・・・。
 ということで一足先に聴かせていただきました。
 シンディングの美しく抒情的な音楽に胸を奪われ、クラッゲルードの懐の深い広大な森のような演奏に心ときめかせ・・・至福の時間を送ることができました。
 期待通りです。
 というか・・・まったくそれ以上でした。すごいです。また「店主視聴記」でお目にかかりましょう。

 「2005 年の雪深い10 月のある日、オスロの古い図書館にて、シンディング(1856-1941)の宝石のような小品集を録音することが決まりました。
 グリーグに比肩するほどの素晴らしい作曲家のはずなのに、留学先のドイツでナチスに協力したため、祖国ノルウェーからは「反逆者」の烙印を押されてしまったシンディング。確かに彼の交響曲はドイツ系の香りがしますが、このヴァイオリンの小品集はノスタルジックでセンチメンタル。まさに北欧の香りがそこかしこに漂っています。
 わずか数百グラムの古いヴァイオリンとヨハン・スヴェンセンが愛用した古いグランドピアノを使って演奏されたこれらの作品の何と味わい深いこと!ヴァイオリン協奏曲(8.557266)で説得力たっぷりの演奏を披露した若き名手クラッゲルードの冴え渡る技巧と甘やかな表現力はここでも光り輝いています。」
8.572255
\1100
シンディング:ヴァイオリンとピアノのための作品集第 2 集
 1.前奏曲 Op.43-3/2.ロマンスニ長調 Op.100/
 3.夕べの歌 Op.89-3/4.春のささやき(ピアノ・ソロ)Op.32-3/
 5.ロマンスホ短調 Op.30/6-10.古い様式のソナタ Op.99/
 11.エレジー Op.61-2/12.バラード Op.61-3/13.夕べの気分 Op.120a
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)/
クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
 第1弾の衝撃冷めやらぬ中、早くも第2弾登場。
 クラッゲルードのシンディング作品集。
 甘い旋律と夢見るようなハーモニーで第1弾もベストセラー。そして今回のこのアルバムには、これまたとびきり愛らしい小品と、ロマンティックなヴァイオリン・ソナタ、そして有名過ぎる「春のささやき」などが収録されている。
 シンディング(1856-1941)は若き頃ヴァイオリンもピアノも学びはしたものの、演奏家として活動するには技術が足りないことを自覚。指揮者としての道も諦めてしまい、早いうちから作曲家としてのみ音楽活動にかかわることを決意したという。彼は一生涯、後期ロマン派の作風を崩すことはなかったという。ただ、独自の作風を確立しなかったことも非難されたこともあってか「古風な様式のソナタ」では4 分の7 拍子や4 分の5 拍子などの変拍子を使ってみたりもしているが、やはりスタイルを大きく逸脱することはなく、以降の作品も、変わることなく美しい響きで満たされている。晩年は様々な要因で悲惨な生活を強いられた彼だが、彼の音楽はこれから復興の一途をたどるに違いない。

 

8.570934
\1100
ロッシーニ:序曲全集 第2集
 1.歌劇「ウィリアム・テル」序曲/
 2.歌劇「エドゥアルドとクリスティーナ」序曲/
 3.歌劇「幸運な間違い」序曲/4.歌劇「絹のはしご」序曲/
 5.歌劇「デメートリオとポリビオ」序曲/
 6.歌劇「ブルスキーノ氏」序曲/
 7.シンフォニア ニ長調「ボローニャ」/
 8.歌劇「シジスモンド」序曲
プラハ交響楽団/
クリスティアン・ベンダ(指揮)
 ロッシーニ(1792-1868)の素晴らしいウイットと創造性が、この序曲シリーズにくまなく発揮されています。これらの序曲の役割は、喜劇的な面と悲劇的な面の両方の要素を、色鮮やかなオーケストレーションで描き出し、これから始まる壮大な物語への道しるべと成すことにありますが、このベンダの演奏はそれらの要望を見事なまでにかなえていると言えるでしょう。
 ここでは5台のチェロ独奏部分を含む4つの楽章からなる、大規模な序曲である「ウィリアム・テル」、彼の作品の中でも最も人気を誇る「絹のはしご」序曲などの有名作から、オペラ自体もほとんど演奏されることのない「デメートリオ」や「シジスモンド」などの珍しい作品まで、ファンならずとも聞き逃せないものばかりを収録しています。
 録音 2011年9月5-6日 チェコ プラハ Kulturni dum Barikadniku…1.3-7/2012年5月30.31日 チェコ プラハ Produkcni dum Vzlet…2.8
 

Fernando Lopes-Graca: Piano Concertos Nos. 1 and 2
8.572817
\1100
フェルナンド・ロペス=グラサ:ピアノ協奏曲 第1番&第2番
 1-3.ピアノ協奏曲 第1番(1940)/
 4-6.ピアノ協奏曲 第2番(1950/1971改編)
エルダー・ネボルシン(ピアノ)/
ポルト・カーザ・ダ・ムジカ管幻樂団/
マティアス・バーメルト(指揮)
録音 2011年3月11-12日 ポルトガル,ポルト,カーザ・ダ・ムジカ サラ・スジア
 ポルトガルの作曲家、音楽学者ロペス=グラサ(1906-1994)の胸躍るピアノ協奏曲集です。彼はリスボン音楽院で学んだ後、パリへ行き、シャルル・ケクランに作曲法と管弦楽法を師事した人ですが、その作品には、まるでバルトークのようにポルトガルの民族音楽の影響が強く表れています。
 この2つのピアノ協奏曲は対照的な曲想を持つもので、明るく楽しい第1番(とりわけ終楽章の音の使い方がすばらしい)と、暗く渋めの第2番、そのどちらもが「ヨーロッパ的な音」とは違う面白さを持って聴き手にアピールしてくるのです。ピアノの扱いは打楽器的な部分も多く、美しいメロディを期待するよりも、どちらかというと「音のシャワー」を楽しむ音楽と言えそうです。


ロペス=グラサ、旧譜


8.572892
\1100
ロペス=グラサ:交響曲・素朴な組曲
 1-6.素朴な組曲第1番(1950)/
 7.11月の詩曲(1961)/
 8.祝祭行進曲(1954)/
 9-11.交響曲(1944)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/
アルヴァロ・カッスート(指揮)
 フェルナンド・ロペス=グラサ(1906-1994)は20世紀のポルトガルにおける、最も多作な作曲家の一人です。リスボン音楽院で学び、その後パリへ留学、ケクランに作曲と管弦楽法を学んでいます。1941年からはポルトガルで教鞭をとり、数多くの音楽家を育てあげました。ポルトガルの民謡やポピュラー音楽を題材にすることの多い彼の作品は、とても耳に馴染みやすく、またドラマティックな面も持ち合わせています。「素朴な組曲」の冒頭に現れるのどかな旋律を聴いていると、まるで草原で深呼吸をする時のような清々しさを感じさせてくれます。その後に続く速い部分はお約束通りに荒々しくと、全て聴き手の期待を裏切ることはありません。これらとは対照的な「11月の詩曲」は、暗く陰鬱であり、この作曲家の懐の広さを感じさせてくれることは間違いありません。とは言え「祝祭行進曲」や「交響曲」はやっぱり情熱的。手に汗握るようなわくわくする音楽です。

 
Luis Tinoco: Round Time
8.572981
\1100
ルイ・ティノコ:ラウンド・タイム
 1.ラウンド・タイム(2002)/2.距離の深さから(2008)/
 3-6.探求の歌(2007)
  <Ⅰ:終わりに向かって/Ⅱ:正統性/Ⅲ:日没の歌/Ⅳ:
   くちびる-Ⅴ:初期の断片>/
 7-10.孤独な夢想家の歌(2011)
  <Ⅰ:書物/Ⅱ:幸せな夢想家/Ⅲ:任意の集まり/水の天使>
   ※世界初録音
アナ・クインタンス(ソプラノ)…2/
イェリー・スー(ソプラノ)…3-6/
ラケル・カマリンハ(ソプラノ)…7-10/
グルペンキアン管弦楽団/
ディヴィッド・アラン・ミラー(指揮)
録音 2012年6月13-16日 ポルトガル リスボン,カロウステ・グフベンキアン財団,グルベンキアン・アウディトリウム
 ポルトガルの現代作曲家、ルイス・ティノコ(1969-)による“不可思議な音の世界”にご案内いたします。フランス印象派の残滓とブラジルのジャズの香り、官能性と郷愁。これらが入り混じった音楽は、これらの曲に初めて触れた人にも強烈な印象を残すことでしょう。
 エキゾチックで夢幻的な音の戯れ、時折訪れる破壊的なリズム、これらが混沌とした音の中に溶け合う様子は、まるで大きな望遠鏡で銀河を眺めるかのように茫洋としたものです。
 ソプラノ独唱を伴う3つの作品は、それぞれ違う歌手を起用することで、味わいの違いを引き立てています。実験的な手法を用いながらも、根源的な美しさを追求するというこの作曲家の独自性が良く表れた曲集と言えるでしょう。
 
Gesualdo: Madrigals Books 5 and 6
8.573147
(3CD)
\3300
ジェズアルド:マドリガル集 第5集&第6集
<CD1>
 1.歌って楽しみなさい/2.見つめなければ私は死なないが/
 3.行け、わがため息よ/4.とてもいとしいわが命のひとよ/
 5.ああ、痛ましい喜び/
 6.いとしい方よ、愛の甘い「ああ」という言葉は/
 7.いとしいひとの目に宿り/
 8.もし私の悲しみがあなたを悲しませるのなら/
 9.わが心の命であるまなざしよ/10.命のひとから離れる者は/
 11.情けをと私は泣きながら叫ぶのだが/
 12.ああ、お前たちはあまりにもしあわせ/
 13.恋人たちよ、競い合って急ぎなさい/
 14.美しい目をふきなさい/15.お前は私を殺す/
 16.ああ、美しい胸を覆ってほしい/17.悲しく涙もろい私の気質に/
 18.けれど私を死へと導く/
<CD2>
 1.ああ、暗い日よ/2.もしお前が逃げるなら/
 3.あなたを愛しています、私の生命よ/
 4.もしもお前が私の死を望むなら/
 5.美しい人よ、心を持ち去るのなら/
 6.お前は泣いている、私のフィッリよ/
 7.私を煩わすのをやめておくれ/8.明るく輝く太陽/
 9.私は行くとしか言わなかった/10.一日に千回も私は死ぬ/
 11.優しい私の宝である人よ/
 12.ああ、いくらため息をついても無駄なのだ/
 13.こんなに大きな苦しみの中でも/
 14.優美な音色と甘い言葉で/15.白くみずみずしい花/
<CD3>
 1.大胆な小さい蚊が/2.お前を求めて私は燃える/
 3.死のみが私を殺すのだから/
 4.私の希望を打ち砕いたあの残酷な「いや」という言葉を/
 5.私は死ぬ、悲しみや苦しみゆえに/6.蝶のように舞う/
 7.私の喜びに空はかくも晴れ渡り/
 8.お前は追いかける、おお美しいクローリよ/
 9.お前を愛する故に私はやつれ果てる/
 10.悲嘆にくれて泣いていたのは昔/
 11.にこやかで美しいリコーリが
  ※CD1&CD2:3…第5集、CD2:4-15&CD3…第6集
デリティエ・ムジケ/
マルコ・ロンギーニ(指揮)
録音 2010年7月6-10日 イタリア ヴェローナ,ノヴァーリエ,チェサ・ディ・サンタ・マリア・マッダレーナ…第5集/2011年7月24-29日 イタリア ヴェローナ,セツァーノ,チェサ・ディ・サン・ロレンツォ・マルティレ…第6集
 人気シリーズ、デリティエ・ムジケによるジェズアルド(1566-1613)のマドリガル集の完結編です。この第5集と第6集は1611年に一緒に出版された「双子」の曲集であり、この中には、宮廷の掟や雇用される者の制約などの様々な縛りから解き放たれた「自由な作品」が描かれています。
 当時の彼は、自分の城に閉じこもり、演奏家たちを侍らせながらひたすら音楽を生み出していました。この中には愛、拒絶、死、苦しみ、喜び、悲しみなど様々な感情が描写されていますが、実際の彼は自らの罪を悔いていたのかどうかは、誰も知ることはできません。ただ、残された音楽は孤高の美しさを湛えています。
 

Havergal Brian: Symphonies Nos. 22-24
8.572833
\1100
ブライアン:交響曲 第22番-第24番 他
 1-2.交響曲 第22番「小交響曲」(1964-1965)/
 3-4.交響曲 第23番(1965)…世界初録音/
 5.交響曲 第24番 ニ長調(1965)…世界初録音/
 6-11.イングランド組曲Op.12(1905-1906)
  <性格的な行進曲/ワルツ/浜辺の木の下で/間奏曲/賛歌/謝肉祭>
新ロシア国立交響楽団/
アレクサンダー・ウォーカー(指揮)
録音 2012年8月26.27.30.31日 モスクワ Studio 5, Russian State TV & Radio Company KULTURA
 途方もない交響曲を数多く書いたことで知られる作曲家ハヴァーガル・ブライアン(1876-1972)。今回はお待ちかねの新録音が登場しました。生涯に32曲もの交響曲を書いた彼ですが、そのうちの27曲以上は、晩年と言える72歳から92歳の間に書かれています。
 ここに収録された3つの交響曲は88歳から89歳の作品であり、規模こそコンパクトなものの強烈な独自性を持っています。またこの3曲は密接に関係しているため、もしかしたら3曲で「一つの交響曲」として捉えることも可能かもしれません。
 一転、彼の出世作となった「イングランド組曲」はチャイコフスキーの「くるみわり人形」組曲から影響を受けたものであり、イングランドの風景を音に封じ込めた魅力的な音楽ですが、すでに破天荒なブライアンの気質がよく現れているのも面白いところです。
 
Into The Night: Contemporary Choral Music
8.572511
\1100
夜の中に 〜現代の合唱作品集
 1.エリック・ウィテカー(1970-):3つの花の歌 -
  第2番「あなたの手のユリとともに」(1991)/
 2.スティーブン・ポールズ(1949-):日の終わり(2006)/
 3.ディヴィッド.N.チャイルズ(1969-):新月(2007)/
 4.アルヴォ・ペルト(1935-):もう少し長い路(2001)/
 5.ウィテカー:金の夜(2009)/
 6.チャイルズ:優しい夜のなかには(2011)…世界初録音/
 7.ジョン・タヴナー(1944-):神殿のヴェール-あなたは光で自身を覆う(2004)/
 8.アビー・ベティニス(1980-):宵の明星に(2005)/
 9.モルテン・ローリゼン(1943-):夜想曲 第3番-この輝ける夜に(2005)/
 10.フランク・ティケリ(1958-):ここに輝く星がある(2000)
ヴォックス・ヒューマナ/
ディヴィッド.N.チャイルズ(指揮)
録音 2011年10月3-5日 テキサス,ダラス,ハイランド・パーク・ユナイテッド・メソジスト教会
 このアルバムには、美しくも、どこか仄暗さを秘めた現代合唱作品が収録されています。ガルシア・ロルカの詩を用いたウィテカーの作品はゆっくりとしたテンポに乗って、複雑な調性による抒情的なメロディが歌われます。
 「ニ長調」で書かれたシンプルなポールズの作品、痛みすら伴うチャイルズの「新月」、慈悲深いペルトの作品(オルガン・パートも含む)などなど、合唱好きにはたまらない曲で満たされています。心が痛い時、この響きに耳を澄ましてみてください。ダラスに拠点を置く「ヴォックス・ヒューマナ」の暖かい歌声があなたをそっと包んでくれるはず。
 
Bob Chilcott: Everyone Sang
8.573158
\1100
ボブ・チルコット:誰もが歌った
 1.島はざわめきで満ちている(2004)/
 2.ゆりとばら(2002/2008)/3.誰もが歌った(1995)/
 4-5.あなたと私(2005)<明るさ/私の良い面>/
 6-10.小さなジャズ・ミサ(2004/2005)
  <キリエ/グローリア/さんクトゥス//9.ベネディクト/
  10.アニュス・デイ/
 11.わが父(生命のパン)(2010)/
 12.冬のさなか(1994/1995)/
 13.彼のために全ての星が輝いている(2002)/
 14.真冬のばら(2010)/
 15-18.私は創造を共有する(2005)
  <日が昇る時/地球/最も内部の上/来たれ、偉大な世界よ>/
 19-23.イソップ物語(2008)
  <うさぎとカメ/労働者の山/きつねとブドウ/
   北風と太陽/がちょうとあひる>
    ※1.3-10.15-23世界初録音
ジェンマ・ビーソン(ピアノ)…2.12.13.19-23/
ウィル・トッド・トリオ…6-10/
ウェレンシアン・コンソート/
クリストファー・フィンチ(指揮)
録音 2011年8月25-26日 UK サマーセット、ミリフィールド・スクール,ジョンソン・ホール
 現代イギリスで最も人気を博している合唱曲指揮者&作曲家、ボブ・チルコット(1955-)の作品集です。彼は1985年にキングス・シンガースに参加し、12年間テナーを務めたあと、作曲に専念するために脱退したという実力の持ち主であり、編曲家としても高名です。そんな彼の作品はどれも親しみやすく、「歌う喜び」を味わわせてくれるものであり、例えばここに収録された「小さなジャズ・ミサ」や「イソップ物語」は、とりわけ機知に富んだ優れた作品として評価されるものでしょう。まずは冒頭の「島はざわめきで満ちている」を聴いてみてください。この何ともチャーミングなこと。ここを聴いただけで全てを知りたくなること間違いなしです。
 
Pavesi: Ser Marcantonio
8.660331
(2CD)
\2200
ステファーノ・パヴェージ:歌劇「マルカントニオ氏」
2幕のドラマ・ジョコーソ アンジェロ・アネッリ台本
 <CD1>1.シンフォニア/2-19.第1幕/
 <CD2>1-19.第2幕 ※世界初録音
マルカントニオ氏…マルコ・フィリッポ・ロマーノ(バリトン)/
ベッティーナ…ロリアーナ・カステラーノ(コントラルト)/
トビア…マッテオ・ダポリート(バス・バリトン)/
メドーロ…ティムール・ベクボスノフ(テノール)/
ドリーナ…シルヴィア・ベルトラミ(メゾ・ソプラノ)/
リセッタ…スヴェトラーナ・スモレンツェヴァ(メゾ・ソプラノ)/
パスクィーノ…マッシミリアーノ・シルヴェストリ(テノール)/
エリセオ・カストリニャーノ(ハープシコード)/
ポズナニ・バッハ室内合唱団/
南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団/
マッシモ・スパンダーノ(指揮)
録音 2011年7月7.10.16日 ドイツ バード・ヴィルバード,クルトヘーター宮殿 ライヴ収録
 現代ではすっかり忘れ去られてしまっていますが、このオペラ「マルカントニオ氏」はスカラ座の初演時に大成功を納め54回も上演され、1810年から1831年の間にも50回もの再演が行われたという記録があります(しかしその記録はロッシーニによって覆されてしまうのですが)。
 このオペラは「ドン・パスクァーレ」の元ネタとされていて、どちらも恋に不慣れな老人が笑いの種になるというものであり、人間嫌いの老人と機転の効く娘を軸とした騒動は、どのような味付けを施したとしても面白いものなのです。音楽的にも楽しさ満点なこの作品を、観客と舞台が一体となったような親密さも感じられる素晴らしい演奏でお届けいたします。
 

8.559691
\1100
スーザ:吹奏楽作品集 第12集
 1.「サウンド・オフ」行進曲(1885)/
 2.ピーチ・アンド・クリーム-フォックストロット(1924)/
 3.金星の太陽面通過(1883)/
 4.ジョージアを越えて-パトロール(1891)/
 5-7.「3人の娘」組曲<コケット/夏の少女/踊り子>/
 8.「ミカド」行進曲(1885)/9.名誉の死-葬送行進曲(1876)/
 10.「マルケット大学」行進曲(1924)/
 11.「復活」行進曲(1876)/
 12.クリスと不思議なランプ-序曲(1876)…世界初録音/
 13.「ライト・フォワード」行進曲(1881)/
 14-16.「私の手帳からの一葉」組曲
  <愛想の良い主人/キャンプファイヤーの少女/元気良いおてんば娘>/
 17.「右-左」行進曲
  ※1-2,4-17…キース・ブライオンによる吹奏楽編曲、
  3.…ローラ・シッセルによる吹奏楽編曲
王立スウェーデン海軍バンド/
キース・ブライオン(指揮)
録音 2010年9月28-30日 スウェーデン カールスクルーナ,アドミラルティ教会(Ulrica Pia)
 大好評、スーザ(1854-1932)の行進曲シリーズもこれで第12集となりました。オリジナルのマーチだけでなく、オペレッタや他の作品からの編曲も含む多彩な音楽は、知られざるスーザの魅力までをも語りつくします。このアルバムの13曲は、比較的珍しいものばかりであり、トラック3のような歴史的な天文ショーを伺わせるような貴重なものも含まれてます。
 また、組曲「3人の娘」は彼のオペレッタからの曲集であり、「ミカド」行進曲はギルバート&サリバンの作品のメロディによるメドレーです。
 トラック9の「名誉の死」は悪名高き大統領ユリシーズ・グラントが亡くなった時、以前に出版したピアノ曲をスーザが吹奏楽版へとアレンジしたもの。実際の葬儀の際に演奏されました。他にも興味深い作品が目白押し。スーザのオーソリティ、ブライオンによる愛溢れる演奏です。
 

Ghedini: Complete Music for Violin and Piano
8.572828
\1100
ゲディーニ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
 1.ビッザリーア(1929)/
 2-4.ヴァイオリン・ソナタ イ長調(1918)/
 5-6. 2つの詩曲(1930)
  <第1番:レンタメント/第2番:静かに、テンポを守って>/
 7-9.ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調(1922)
  ※1-6…世界初録音
エミー・ベルネコーリ(ヴァイオリン)/
マッシモ・ジュセッペ・ビアンキ(ピアノ)
録音 2011年10月25-29日 イタリア ヴェルチェッリ,ヴァラッロ・セシア,シヴィコ劇場
 イタリア、クーネオ出身の近代イタリア作曲家、ゲディーニ(1892-1965)のヴァイオリンとピアノのための作品集です。この当時の潮流に漏れず、彼もモンテヴェルディやフレスコバルディらルネサンス音楽やバロック音楽から発想を得て、現代的な手法を交え曲を創っていった人です(彼の父はワーグナーの熱烈な崇拝者であったといいますが、彼の作品にはその影響はほとんど見られません)。このアルバムにはそんな彼のヴァイオリン作品が全て収録されています。
 第1曲目の「ビッザリーア」は「珍妙、激情」と言った意味を持つタイトルですが、どちらかというと夢幻的で「音の戯れ」と言った風合いを持つ音楽です。2つのソナタは伝統的な3楽章で書かれていて、ロマンティックな肌触りを残すイ長調、革新的な広がりを持つ変ホ長調と、その曲想には違いがありますが、どちらも魅力的であり、また極めて精巧に書かれています。2つの詩曲はもっと自由で制約にしばられない音楽です。
 
Yannis Papaioannou: In the Depth of the Looking Glass
8.572782
\1100
パパイオアンヌー:鏡の奥に・アソシエーション 他
 1.前奏曲 第1番「祖国の夜」(1939)/
 2.前奏曲 第2番「海辺の朝」(1938)/
 3.前奏曲 第3番「水彩画」(1938)/4.エロティック(1986)/
 5.別れのばら(1944)/6.キャンドル(1953)/
 7,鏡の奥に(1984)/8.スケルツォ(1938)/
 9.アソシエーション(1978)/10.セレナード(1937)/
 11.島の踊り(ミティリーニ)(1944)/
 12-14. 14の子どもたちの肖像より(1960)
  <肖像 Ⅲ/肖像 Ⅵ/肖像 Ⅶ>/15.リズムと色彩(1974)/
 16.海の詩人(1986)/17.コルセアの踊り-第1番(1952)/
 18.組曲より第8楽章「ヴィヴァーチェ」(1959)/
 19.オラクルム(1965) ※4-8,10-15,18…世界初録音
コスタス・チャルダス(ピアノ)…1-8.10-14.16-19/
ミルト・パパタナシウ(ソプラノ)…5-7.16/
ヤニス・アニセゴス(フルート)…7/
ディソン・アート・アンサンブル…9/
ウラディミロス・シメオニディス(指揮)…9/
エビエ・パパタナシウ(チェロ)…10-11.16/
コスティス・テオス(チェロ)…15/
アレクシス・テオフィラクトウ(ヴァイオリン)…16/
グラメノス・チャルキアス(クラリネット)…16
録音 アテネ・コンサート・ホール 2011年7月28日…1-4.8.10-14.17-19, 2010年6月9日…5-7.16, 2010年2月26日…15/アリストトレ音楽大学 フォイヤー・オブ・ザ・デパートメント 2011年6月15日…9
 ギリシャの作曲家、ヤニス・パパイオアンヌー(1910-1989)の作品集。主にアテネで生活するも、パリで勉強した経験、とりわけオネゲルとの交流や、他のパリの音楽家たちの出会いを自らの音楽体験として、ギリシャの音楽に組み込むことで、独自の作品を生み出した人です。
 確かに前奏曲などは「ちょっと装飾の多い」サティもどきの曲であり、フランス印象派の作品と言われても疑う人はいないでしょう。1944年頃までは印象主義の作品を書いていましたが、その後はギリシャ音楽を徹底的に追求します。
 しかし1953年頃からは実験的な作風に転じ、シェーンベルクやウェーベルンを思わせる12音の音楽も書くようになります。そんな作曲家の様々な年代の作品を並べることで数多くのものが見えてくるような気がします。
 
Antonio Soler: Keyboard Sonatas Nos. 28-41
8.573084
\1100
ソレル:鍵盤のためのソナタ集 第28番-第41番
 1.ソナタ 第28番 ハ長調/2.ソナタ 第29番 ハ長調/
 3.ソナタ 第30番 ト長調/4.ソナタ 第31番 ト長調/
 5.ソナタ 第32番 ト短調/6.ソナタ 第33番 ト長調/
 7.ソナタ 第34番 ホ長調/8.ソナタ 第35番 ト長調/
 9.ソナタ 第36番 ハ短調/10.ソナタ 第37番 ニ長調/
 11.ソナタ 第38番 ハ長調/12.ソナタ 第39番 ニ短調/
 13.ソナタ 第40番 ト長調/14.ソナタ 第41番 変ホ長調
デニス・ジダノフ(ピアノ)
録音 2011年11月28-30日 スペイン ジローナ パラウ・デ・コングレッソス・アウディトリウム
 ソレル(1729-1783)のソナタ集は、すでにローランドによるチェンバロ演奏のものがNAXOSから全集として発売されていて、その美しい造形美にファンも多いのですが、ピアノでも演奏するシリーズも秘かに進行しており、このアルバムはその第3集となります(第1集…8.572515,第2集…8.572516)。
 ここで見事な演奏を披露するピアニスト、ジダノフは2010年にバルセロナで開催された、第56回マリア・カナルス国際コンクールで第1位を獲得した俊英です。
 スカルラッティの影響を受けていると言われるソレルのソナタですが、そのスタイルは変幻自在であり、驚くほどに劇的で半音階を駆使したものがあるかと思えば、その時代を反映した、整然とした造りに終始しているものもあり、どれから聴いても飽きることはありません。
 
Ian Venables: Complete Works for Solo Piano
8.573156
\1100
イアン・ヴェナブルズ:ピアノ独奏作品全集
 1.カプリース Op.35/
 2-5.組曲「ストウヘッド・フォーリーズ」:4つのロマンティックな印象 Op.4
  <第1番:アポロの神殿/第2番:パッラーディオの橋/
   第3番:パンテオン/第4番:グロット>/
 6-8. 3つの小品 Op.5
  <カプリース/テディ・ベアの踊り/民謡>/
 9.即興曲「ナイチンゲールとばら」Op.8/
 10.ジャニスの肖像 Op.9/
 11-13.ピアノ・ソナタ(1975):/D.S.C.Hへの思いでに Op.1
  ※1.9-13…世界初録音
グラハム・J・ロイド(ピアノ)
録音 2012年10月23-24日 UK モーンマスシャー,ウィアストン・コンサート・ホール
 リバプール出身の作曲家イアン・ヴェナブルズ(1955-)の名前は「英国歌曲好き」だったら忘れられない存在でしょう。彼は現在イギリス有数の歌曲作曲家であり、またアーサー・ブリス協会のプレジデントも務める名士です。
 彼の歌曲集(8.572514)は、その少々甘いメロディとテノール歌手A.ケネディの名唱で多くのファンを獲得しましたが、このピアノ曲も、歌曲に通じる抒情性と、うっとりするようなメロディが魅力的であり、瞬く間に、聴き手を新しい世界へといざなうものと言えそうです。「ストウヘッド」とは風景式庭園のことで、過去への連想や異国的なものへの憧れを含んだその造りは、見るものに素晴らしい印象を与えます。
 そんな庭園の印象を描いたのが組曲「ストウヘッド・フォーリーズ」。ちょっぴり印象派のような風情の曲が郷愁を呼び起こします。他の曲もどれもストーリーを帯びた名作です。
 
Guitar Recital: Rovshan Mamedkuliev
8.573179
\1100
期待の新進演奏家シリーズ/ロヴシャン・マメドクリエフ ギター・リサイタル
 1.ファリャ(1876-1946):はかなき人生-舞曲 第1番(藤井敬吾編)/
 2-7.アミーロフ(1922-1984):12のミニアチュア(抜粋)(R.マメドクリエフ編)
  <第1番:バラード/第2番:アシュの歌/第5番:抒情的な踊り/
   第4番:狩りにて/第3番:夜想曲/第10番:トッカータ>/
 8.リョベート(1878-1938):ソルの主題による変奏曲 Op.15/
 9.ルドネフ(1955-):イヴーシュカ(ロシア民謡による変奏曲)/
 10.アルベニス(1860-1909);スペイン組曲 Op.47-第3番「セビリャ」(タレガ編)/
 11.トゥリーナ(1882-1949):セビリアーナ(幻想曲)/
 12.カステルヌォーヴォ・テデスコ(1895-1968):
  悪魔的奇想曲(パガニーニへのオマージュ)/
 13.アンドリュー・ヨーク(1958-):なんてファンキーな/
 14.ブローウェル(1939-):思いつき(エリのパッサカリア)/
 15.タルレガ(1852-1909):ホタ
ロヴシャン・マメドクリエフ
録音 2012年11月2-5日 カナダ オンタリオ,ニューマーケット 聖ジョン・クリソストム教会
 1986年、アゼルバイジャンで生まれたマメドクリエフは、2012年のGFA国際ギターコンクールで優勝したギタリストですが、すでにコンクール以前から世界中で高い知名度を誇っていたという実力派でもあります。
 このアルバムでは彼らしい曲が選ばれていて、ファリャやアルベニスといったお馴染みのイベリアの作品から、彼の同胞であるアミーロフの作品、そして現代曲(といってもアンドリュー・ヨークやブローウェル)など、まるで万華鏡のような楽しさを秘めたアルバムとなっています。才能ある人がひしめくギター界ですが、この人の演奏は一味違います。
 
21st Century Spanish Guitar, Volume 1
8.573024
\1100
21世紀スペインのギター曲集 第1集
 1.エドゥアルド・モラレス=カソ(1969-):ウルカヌスの鍛冶場(2009)/
 2-3.サルバトーレ・ブロトンズ(1959-):2つの新しい提案 Op.121(2011)
  <シチリアーナ/ブラシレナ>/
 4-6.ダヴィッド・デル・プエルト(1964-):春風(2009)
  <そよ風の中で/午後の光/踊り>/
 7.カルロス・クルス・デ・カストロ(1941-):セクエンツァ・セファルディタ(2010)/
 8.リカルド・ルロルカ(1962-):ヘンデリーナ(G.H.ヘンデルの主題による変奏曲)(2011)/
 9-13.レオナルド・バラダ(1933-):カプリチョス 第8番「アルベニスの抽象化」
  <Ⅰ:「トリアナ」の抽象化/Ⅱ:「エボケーション」の抽象化/
   Ⅲ:「ラ・タラーナ」の抽象化/Ⅳ:「カディス」の抽象化/
   Ⅴ:「セビリア」の抽象化>/
 14-19.オクタビオ・バスケス(1972-):組曲:ノストス(2009)
  <Ⅰ:りんごの木があった/Ⅱ:間奏曲/Ⅲ:正確な日/Ⅳ:ジーグ/
   Ⅴ:メロディ/Ⅵ:記憶の残存> ※2.3.7-19…世界初録音
アダム・レヴィン(ギター)
録音 2012年9月16-19日 カナダ オンタリオ,ニューマーケット,聖ジョン・クリソストム教会
 スペインの近代ギター曲を集めたシリーズが始動します。全4巻。ある意味「型破り」の曲も含まれます。第1集は数々の受賞経験もあるギタリスト、アダム・レヴィンの演奏です。スペインは1936年から1975年に渡って独裁体制を維持していたフランコ政権の圧政に苦しめられていましたが、芸術家たちは、アメリカで「文化や教育を通じて世界各国の相互理解を高めるために」設立されたフルブライト・プログラムを通じて助成金を受けたりと秘かに進化を続けていました。それゆえ、1970年代終わりからの復興運動には目覚ましいものがあり、スペイン音楽は急速に進化を遂げたのです。この7人の作品は、そんな歴史を乗り越えて21世紀に書かれたもので自由な息吹が感じられる見事なものばかりです。
 

8.573060
\1100
フラジェッロ&ロスナー:吹奏楽のための交響曲集
 1.ニコラス・フラジェッロ(1928-1994):オデッセイ Op.74(1981)/
 2.フラジェッロ:ヴァルス・ノワール Op.45b
  (W.シモンズによるサクソフォン四重奏編)(1964/1992改編)/
 3-5.フラジェッロ:交響曲 第2番「風の交響曲」Op.63(1970)
  <第1楽章:ベールをかけられた兆候のある熱い風/
   第2楽章:孤独な熟考の暗い風/第3楽章:フーガ:再生と活力の風>/
 6-8.フラジェッロ:コンチェルト・シンフォニコ Op.77b
  (M.パターソンによるサクソフォン四重奏と吹奏楽編)(1985/2004改編)/
 9-11.アーノルド・ロスナー(1945-):交響曲 第8番「三位一体」 Op.84(1988)
  <第1楽章:アヴェ・マリア/第2楽章:悪魔のロンド/第3楽章:ピタゴラス>
   ※2.6-11…世界初録音
ヒューストン大学ウィンド・アンサンブル/
デヴィッド・バートマン(指揮)
録音 アメリカ テキサス,ヒューストン大学 ムーア音楽学校 2010年5月1-4日…1-5,9-11, 2011年5月12-13日…6-8
 ニューヨークの音楽一家に生まれたフラジェッロと、同じくニューヨーク生まれのロスナーの吹奏楽作品集。若い頃ジャンニーニからヨーロッパの伝統を学び、ピアニストや指揮者としても活躍、バロックから現代までの音楽を幅広く取り入れた独自の作風を確立したフラジェッロの作品は、最近になって数多くのファンを獲得しています。
 このCDに収録された4つの作品はどれも彼の特徴を示すものですが、とりわけ「風の交響曲」の成熟したスタイルには驚かされることでしょう。サクソフォンの音色を存分に生かした2つの曲も見事です。一方、ロスナーの作品は精緻であり神秘的です。ルネサンス様式を感じさせる敬虔な気分とリズミカルな気分が錯綜する作品であり、まるで鐘の音のように炸裂するパーカッションの響きにも胸躍ります。ヒューストン大学ウィンド・アンサンブルの見事な演奏で。
 
Mozart: Symphonies (Complete)
8.501109
(11CD)
\4000

初期NAXOSの誇るモーツァルト:交響曲全集

<CD1 原盤…8.550871>
 1-3.交響曲 第1番 変ホ長調 K16/
 4-7.交響曲 第2番 変ロ長調 K17/
 8-10.交響曲 第3番 変ホ長調 K18/
 11-13.交響曲 第4番 ニ長調 K19/
 14-16.交響曲 第5番 変ロ長調 K22/
<CD2 原盤…8.550872>
 1-4.交響曲 第6番 ヘ長調 K43/
 5-8.交響曲 第7番 ニ長調 K45/9-12.交響曲 第8番 ニ長調 K48/
 13-16.交響曲 第9番 ハ長調 K73/
 17-18.交響曲 第10番 ト長調 K74/
<CD3 原盤…8.550873>
 1-3.交響曲 第11番 ニ長調 K84/4-7.交響曲 第12番 ト長調 K110/
 8-11.交響曲 第13番 ヘ長調 K112/12-15.交響曲 第14番 イ長調 K114/
<CD4 原盤…8.550874>
 1-4.交響曲 第15番 ト長調 K124/5-7.交響曲 第16番 ハ長調 K128/
 8-10.交響曲 第17番 ト長調 K129/11-14.交響曲 第18番 ヘ長調 K130/
<CD5 原盤…8.550875>
 1-4.交響曲 第19番 変ホ長調 K132/
 5-8.交響曲 第20番 ニ長調 K133/
 9-11.交響曲 第37番 ト長調 K444/
<CD6 原盤…8.550876>
 1-4.交響曲 第21番 イ長調 K134/
 5-7.交響曲 第22番 ハ長調 K162/
 8-10.交響曲 第23番 ニ長調 K181/
 11-13.交響曲 第24番 変ロ長調 K182/
 14-16.交響曲 第26番 変ホ長調 K184/
<CD7.原盤…8.550113>
 1-4.交響曲 第41番 ハ長調 K551「ジュピター」/
 5-8.交響曲 第25番 ト長調 K183/
 9.交響曲 第32番 ト長調 K318/
<CD8 原盤…8.550264>
 1-4.交響曲 第36番 ハ長調 K425「リンツ」/
 5-8.交響曲 第33番 変ロ長調 K319/
 9-11.交響曲 第27番 ト長調 K199/K161b/
<CD9 原盤…8.550164>
 1-4.交響曲 第40番 ト短調 K550/
 5-8.交響曲 第28番 ハ長調 K200/
 9-11.交響曲 第31番 ニ長 K297「パリ」/
<CD10 原盤…8.550119>
 1-3.交響曲 第38番 ニ長調 K504「プラハ」/
 4-7.交響曲 第29番 イ長調 K201/
 8-11.交響曲 第30番 ニ長調 K202/
<CD11 原盤…8.550186>
 1-3.交響曲 第34番 ハ長調 K338/
 4-7.交響曲 第35番 ニ長調 K385「ハフナー」/
 8-11.交響曲 第39番 変ホ長 K543
ノーザン室内管弦楽団…CD1-6/
ニコラス・ウォード(指揮)…CD1-6/
カペラ・イストロポリターナ…CD7-11/
バリー・ワーズワース(指揮)…CD7-11
録音 1988-1994年
 安心して聴くことができるNAXOSのモーツァルト交響曲全集。基本とつぼを押さえた名演です。
 

NAXOS( Blu-rayオーディオ)


NBD-33
(Blu-rayオーディオ)
\2300
ガーシュウイン:ラプソディ・イン・ブルー/キャットフィッシュ・ロウ 他
 1.ストライク・アップ・ザ・バンド(D.ローズによる管弦楽編)(1927/1976)/
 2.ラプソディ・イン・ブルー(F.グローフェによる編曲)(1924)/
 3.プロムナード
  (S.バーホヴィッツ他によるクラリネットと管弦楽編)(1937/2010)/
 4-8.キャットフィッシュ・ロウ-歌劇「ポーギーとベス」からの組曲
  (S.ボーエンによる管弦楽編)(19336/1997)
  <第1番:キャットフィッシュ・ロウ/第2番:ポーギーの歌/
  第3番:フーガ/第4番:ハリケーン/第5番:おはよう>
※8.559750と同内容
オリオン・ウェイス(ピアノ)…2/
ジョン・フラム(クラリネット)…3/
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団/
ジョアン・ファレッタ(指揮)
録音 アメリカ ニューヨーク,バッファロー クレインハンス・ミュージック・ホール 2012年10月8日…1.4-8, 2010年11月20日…2.3 Produced and engineered by Tim Handley/24-bit 96kHz PCM Surround/5.1 Surround-DTS-HD Master Audio/2.0 Stereo-PCM
 現在、NAXOSアーティストの中で最も注目されているジョアン・ファレッタによる香り高いガーシュウィン・アルバム(1898-1937)です。彼女とバッファロー・フィルの演奏はどれも外れなし!文句なしの名演と断言できますが、今回のガーシュウィンはいつにも増して伸び伸びしているようなのは、彼女の気質にぴったりマッチしているからに他なりません。
 まるで「おもちゃ箱」のように楽しいメロディが溢れ出してくる「ストライク・アップ・ザ・バンド」、誰もが知っている「ラプソディ・イン・ブルー」も、通常よりも即興的なテイストが強くなっています。
 若手ピアニスト、オリオン・ウェイスの煌めくピアノも魅力的。映画音楽「シャル・ウイ・ダンス」〜犬と歩けば」から再構築された「プロムナード」もゴキゲンな曲。そしてキャットフィッシュ・ロウでのやるせなくもガーシュウィン節全開の音。これらが混然一体となって押し寄せてくる喜びは、言葉にできないほどの快感をもたらすでしょう。
 

NBD-28
(Blu-rayオーディオ)
\2300
ロッシーニ:序曲全集 第1集
 1.歌劇「泥棒かささぎ」序曲/2.歌劇「セミラーミデ」序曲/
 3.歌劇「イギリスの女王エリザベス」序曲(歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲)/
 4.歌劇「オテッロ」序曲/5.歌劇「コリントの包囲」序曲/
 6.シンフォニア ニ長調「コンヴェンテッロ」/
 7.歌劇「エルミオーネ」序曲/8.歌劇「ウィリアム・テル」序曲/
 9.歌劇「エドゥアルドとクリスティーナ」序曲/
 10.歌劇「幸運な間違い」序曲/11.歌劇「絹のはしご」序曲/
 12.歌劇「デメートリオとポリビオ」序曲/
 13.歌劇「ブルスキーノ氏」序曲/
 14.シンフォニア ニ長調「ボローニャ」/
 15.歌劇「シジスモンド」序曲
プラハ・フィルハーモニック合唱団…7/
プラハ・シンフォニア管弦楽団/
クリスティアン・ベンダ(指揮)
録音 2011年9月5-6日 チェコ プラハ,Kulturni Dum Barikadniku/2012年5月30.31日 チェコ プラハ,Produkcni dum Vzlet
 NAXOSの膨大なレパートリーの中にありそうでなかったのが、ロッシーニ(1792-1868)歌劇の序曲全集です。もちろん有名曲を一通りつまんだアルバムなど、一部の曲は楽しめたのですが、折角ならば全曲を聴いてみたいと熱望するファンの声に応えて、この度4枚からなる全集を企画、その第1集となるのがこちらというわけです。さて、冒頭から聴いてみてください。抜けの良い録音と闊達なるベンダの指揮は、耳をわくわくさせること間違いなし。第3曲目はタイトルこそ「イギリスの女王エリザベス」ですが使い回しの多いロッシーニのこと、今では「セビリアの理髪師」の序曲として知られているものです。喜劇あり悲劇ありのロッシーニの奥深い世界、まずは序曲から足を踏み入れてみませんか?
※8.570933,8.570934をまとめたものとなります。

OEHMS


OC424
\2000
J.S.バッハ:フルート・ソナタ集
 1-4.フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1034/
 5-7.フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV1032/
 8-11.フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV1035 /
 12-14.フルートとチェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV1030/
 15-18.無伴奏フルートのためのソナタ イ短調 BWV1013
ヴェレナ・フィッシャー(フルート…2010年マルティン・ヴェンナー製:1760年カルロ・パランカ製を原型とする)/
レオン・ベルデン(チェンバロ…2010年キース・ヒル製:1728年クリスティアン・ツェル製を原型とする)
録音 2011年10月3-6日 ミュンヘン=ゼントリンク 昇天教会 Recording Producer & Editing: Bernhard Hanke
 トランスバース・フルート(トラベルソ)は現代のモダン・フルートの前身となった楽器のこと。ヴィヴァルディの時代くらいまでは、フルートと言えば縦型のリコーダーが主流であったため、わざわざ「トランバース(横向きの)」という形容詞を付けて呼ばれていたのです。
 極めてシンプルな構造を持ち、もちろん素材は木でできています。現代のような複雑なキーでなく、トーンホール(音孔)を押さえることで音程を作っていました。
 バッハの時代以降、半音を自在に出せるように少しずつ改良されますが、1847年にベーム式のフルートが登場したことで、このトラベルソの時代は一旦終焉を迎えることとなります。
 このフィッシャーの演奏する楽器は1760年代のものの複製で、バッハ(1685-1750)の作品の正しい姿を表現するためには、これ以上のものはないと言い切ってしまえるほどの洗練された音色を味わうことが可能です。
 


OC652
(SACD-Hybrid)
\2300→\2090
マルクス・シュテンツ&ケルン・グルツェニヒ管
 マーラー:交響曲 第7番 ホ短調
ケルン・グルツェニヒ管弦楽団/
マルクス・シュテンツ(指揮)
録音 2012年6月23-27日 ケルン・フィルハーモニー Recording Producer, Engineer, Editing/and 5.0 Mix: Jens Schunemann/SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas,Cybele AV Studios
 マルクス・シュテンツのマーラー・ツィクルスもそろそろ終盤に差し掛かってきました。
 今回はとりわけ複雑怪奇な曲である第7番です。この作品が「夜の歌」と呼ばれる理由は第2楽章と第4楽章に「NAHATMUSIC(夜の歌)」という表題が付されているためですが、第1楽章の冒頭の不穏な雰囲気をはじめ、不気味な第3楽章も夜の空気を醸し出しています。
 それにひきかえ最終楽章の祝典的かつ無意味なほどの明るさは、ともすれば空虚ささえ感じさせてしまうことでしょう。とにかく全体をまとめるのが難しい作品ですが、シュテンツの明快な指揮にかかれば雑多な部分はきっちりと整理されたうえで、なおかつ神秘的な雰囲気を残しているのが素晴らしいの一言です。
 大編成のオーケストラに加え、特殊楽器(銅鑼、ムチ、カウベル、鐘)やマンドリン、ギターまでをも必要とするこの作品、今回も最高の音質でお届けいたします。
 マルクス・シュテンツ&ケルン・グルツェニヒ管弦楽団:マーラー・ツィクルス:
  第1番…OC646
  第2番…OC647(2SACD)
  第3番…OC648(2SACD)
  第4番…OC649
  第5番…OC650
  第8番…OC653
  子どもの不思議な角笛…OC657
 


OC670
(SACD-Hybrid)
\2300→\2090
ドミトリー・キタエンコ&ケルン・ギルツェニヒ管
 チャイコフスキー:交響曲 第3番 他

  1-5.交響曲 第3番 ニ長調「ポーランド」Op.29(1875)
  6-9.組曲「眠りの森の美女」Op.66a
   <序奏とリラの精/パ・ダクシオン/パノラマ/ワルツ>
ケルン・ギルツェニヒ管弦楽団/
ドミトリー・キタエンコ(指揮)
録音 2010年11月&2011年12月 ケルン シュトラーセ,ストルベルガー Recording Producer, Editing, 5.1 Mix,Mastering:Jens Schunemann (all recordings)/Recording Engineer: Jens Schunemann(Symphony No. 3)&Christian Feldgen(The Sleeping Beauty)/SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas,Cybele AV Studios
 1875年に作曲されたチャイコフスキー(1840-1893)の第3番の交響曲は「ポーランド」という副題が付されていますが、これは第5楽章の主題にポーランド舞曲である「ポラッカ」のリズムが用いられているから。それなら第2楽章が「アッラ・テデスカ(ドイツ風)」と題されているので「ドイツ」でもいいのでは?という疑問はさておき、全体に漲る明るさと活気が愛されている作品です。
 第1楽章はなぜか「葬送行進曲」風に始まりますが、第1主題はニ長調の美しい音楽。第2楽章は三拍子ですがワルツではなくレントラー(ここがドイツ風)です。第3楽章は落ちつきのある牧歌風の音楽。第4楽章はチャイコフスキーらしい風が戯れるような軽やかなメロディ。そして力強く堂々とした終楽章を迎えます。
 カップリングは「眠りの森の美女」から4曲。キタエンコはいつものように壮大で勇壮な部分を強調しながらも、繊細さを打ち出すメリハリのある演奏で楽しませてくれます。もちろん音質は最高です。
 


OC685
(SACD-Hybrid)
\2300→\2090
シモーネ・ヤング&ハンブルク・フィル
 アントン・ブルックナー:交響曲 第0番 ニ短調 WAB100(1896)
ハンブルク・フィルハーモニー/
シモーネ・ヤング(指揮)
録音 2012年5月20&21日 ライブ録音 ハンブルク ライスハレ Recording Producer, Editing, 5.0 Surround Mix & Mastering:Jens Schunemann/SACD Authoring:Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios/Sound Engineer: Christian Feldgen
 1869年に着手されその年に完成されたと言われる、ブルックナー(1824-1896)の「第0番」。実際の完成は第1番よりも後ですが、なぜかブルックナー自身がこの曲の総譜に「0(ゼロ)」と書き込んでいることからこの番号で呼ばれています。
 曲が完成した際、当時ウィーン・フィルを指揮していたオットー・デッソフに感想を求めたところ、「第1主題がわからない」と言われたため、発表を取りやめてしまったというブルックナー。
 総譜を破棄することはなかったものの、晩年になって「試作」「無効」などの書き込みを付すことで気持ちの整理をつけたのかもしれません。
 初演は彼の没後である1924年。確かに堂々たる主題はわかりにくいですが、音の使い方はいかにもブルックナーらしく、また要所に現れるゲネラルパウゼ(オーケストラの楽器全てが休みとなること)などが彼らしさを主張しています。
 もしブルックナーが、この溌剌としたヤングの演奏を聴いたなら発表を取りやめることはなかっただろうに…と思えてなりません。
 

OC851
(4CD)
\5000
マックス・レーガー:オルガン作品集 第1集
<CD1>
 1-3. 3つの小品 Op.7<前奏曲とフーガ ハ長調/幻想曲/フーガ ニ短調>/
 4-7.バッハの手法による組曲 ホ短調 Op.16
  <序奏とフーガ/アダージョ・アッサイ/インテルメッツォ-トリオ/パッサカリア>/
<CD2>
 1.コラール幻想曲「われらが神はかたき砦」Op.27/
 2.幻想曲とフーガ ハ短調 Op.29/
 3.コラール幻想曲「おおわが魂よ、大いに喜べ」Op.30/
 4-8.作品番号なしの作品
  <前奏曲とフーガ ニ短調 Wo0IV/10 /
   序奏とパッサカリア ニ短調 Wo0IV/6 /
   前奏曲 ハ短調 Wo0VIII/6 /
   「国王万歳」による変奏曲とフーガ Wo0IV/7 /
   前奏曲 ニ短調 Wo0IV/12>/
<CD3>
 1-6.6つのトリオ Op.47/7-16.5つのやさしい前奏曲とフーガ/
 17-18.作品番号なしの2つのコラール前奏曲
  <おお嘆き、おお心の苦しみ Wo0IV/2 /来たれ、甘き死よ Wo0IV/3>/
<CD4>
 1-12. 12の小品 Op.59
  <前奏曲 ホ短調/パストラール ヘ長調/間奏曲 イ短調/
   カノン ホ長調/トッカータ ニ短調/フーガ ニ長調/
   キリエ ホ短調/グローリア ニ長調/
   ベネディクトゥス 変ニ長調/カプリッチョ 嬰ヘ短調/
   メロディ 変ロ長調/テ・デウム イ短調>/
 13-16. 作品番号なしのコラール前奏曲
  <キリストは死からよみがえられた Wo0IV/9 /
   血潮したたる御頭 Wo0 IV/14 /戸を高くあげよ Wo0IV/14 /
   輝く暁の星のいと美わしきかな Wo0IV/16>
ベルンハルト・ブットマン(オルガン)
録音 <CD1>2012年1月24-26日 ヴィスバーデン,エヴァンゲリスト・マルクト教会,ヴァルッカー・ザウアー・オルガン Producer, Editing & Mastering: Torsten Schreier/Balance Engineer: Stefan Briegel/<CD2:4-8,CD4:13-16>2012年6月25-26日 ミュンヘン 聖ルペルト メルツ・オルガン Producer, Editing & Mastering: Torsten Schreier/Balance Engineer: Stefan Briegel/<CD2:1-3,CD3>2012年8月13-17日 オベルプファルツ 聖ミヒャエル教会 マックス・レーガー・オルガン Producer, Editing & Mastering: Lutz Wildner/Balance Engineer: Klaus Brand/<CD4:1-12>2012年7月9-11日 ヴァイラー・イン・アラガウ 聖ブラジウス教会 スタインメイヤー・オルガン Producer, Editing & Mastering: Torsten Schreier
 2016年に没後100年を迎えるマックス・レーガー(1873-1916)を記念して、OEHMSではバイエルン放送と協力の上、彼のオルガン作品全集のリリースを予定しています(第2集以降は、今後年1回のリリースで2016年に完結となります)。
 ドイツの伝統を直接伝える彼の作品は、バッハ以前の古典的な構成とバッハに見られる複雑な対位法、そしてロマン派の拡張された和声感が溶け合い、見事な建築物を形作っています。
 ドイツ各地の4つの教会での録音。響きの違いもお楽しみください。
 


OC869
\2300→\2090
オロスコ=エストラーダ&ウィーン・トーンキュンストラー管
 ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14
ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団/
アンドレス・オロスコ=エストラーダ(指揮)
録音 2012年10月07日 ライヴ録音 ウィーン ムジークフェライン,ゴルデナー・ザール Recording Producer & Editing:Florian Rosensteiner (ORF)/Sound Engineer: Andreas Karlberger (ORF)
 1977年、コロンビア、メデジン生まれの若手指揮者アンドレス・オロスコ=エストラーダ。もともとはヴァイオリニストとして才能を伸ばしていましたが、彼はウィーン国立音楽大学でブルーノ・マデルナ、ハンス・スワロフスキーの弟子であるウーロシュ・ラヨヴィチに指揮を学び、指揮者としての能力を開花させ、各地の歌劇場指揮者として研鑽を積んだ後に、2009年からウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団の首席指揮者を務めることになりました。
 このアルバムはそんな彼とオーケストラの初のアルバムとなります。
 最近の若手指揮者の例にもれず、レパートリーは幅広いのですが、彼がとりわけ愛しているのはロマン派とウィーンの古典派であり、また現代音楽とスペイン音楽だそうです。
 このアルバムではそんな彼の伸びやかな才能を存分に感じることができるでしょう。
 


OC881
\2300→\2090
ジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ&アントニオ・ルーチョ・ヴィヴァルディ:
 チェロと通奏低音のためのソナタ集

  1-4.プラッティ:ソナタ 第1番 WD698/1/
  5-8.プラッティ:ソナタ 第2番 WD698/2/
  9-12.プラッティ:ソナタ 第4番 WD698/4/
  13-16.ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ イ短調 VIIIRV44/
  17-20.ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ ト短調 VIIRV42/
  21-24.ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ 変ロ長調 VIRV46/
  25.プラッティ:ソナタ 第3番 WD698/3 アダージョ
ゼバスチャン・ヘス(チェロ)/
アクセル・ヴォルフ(リュート&テオルボ)
録音 2012年8月14-16日 グロスラングハイム 聖ヤコブ教会 Recording Producer: Thilo Grahmann/Balance Engineer: Helmut Volkert/Recording Engineers: Thomas Hirschberg,Johannes Luff
 1722年、若き音楽家であったジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ(1697?-1763)は、当時ハンブルクとヴュルツブルクの領主司教ヨハン・フィリップ・フランツ・フォン・シェーンボルンの宮廷にオーボエ奏者として招かれました。彼は領主の弟フリードリヒ・カールにも声楽教師として仕えることとなります。
 その6年後、当時既に高い名声を得ていたヴィヴァルディ(1678-1741)が神聖ローマ帝国のカール6世を謁見する機会を持ち、この時、協奏曲集「チェトラ」を献呈したことは有名です。
 この2人の作品を並べ聞くことで18世紀初めのドイツ、イタリアの音楽の変遷を味わっていただくことが可能です。
 落ち着いた風情のプラッティに比べて、ヴィヴァルディの作品はやはり華やかさの面で一歩先んじています。ヘスの表情豊かなチェロ、そして鮮やかなヴォルフのリュート&テオルボ。この時代の響きを忠実に伝えます。
 


OC942
(3CD)
\5000→\4590
リヒャルト・ワーグナー:歌劇「恋愛禁制」
 2幕の大コミーシェ・オペラ ウィリアム・シェークスピア作の戯曲「尺には尺を」原作、
 作曲家自身の台本による
シチリアの総督フリードリヒ…マイケル・ネイジー(バリトン)/
貴族クラウディオ…チャールズ・ライド(テノール)/
その妹イザベッラ…クリスティアーナ・リボア(メゾ・ソプラノ)/
貴族ルチオ…ピーター・ブロンダー(テノール)/
アンジェロ…フランツ・マイヤー(バリトン)/
修道女マリアーナ…アンナ・ガブラー(ソプラノ)/
ブリゲーラ…トルステン・グリュムベル(バス)/
ダニエリ…シム・キーワン(バス・バリトン)/
フランクフルト歌劇場管弦楽団&合唱団(マティアス・ケーラー…合唱指揮)/
セバスチャン・ヴァイグレ(指揮)
2012年5月2.4日 フランクフルト歌劇場ライブ収録
 このオペラ「恋愛禁制」はワーグナー(1813-1883)がマクデブルクで指揮者としての修業を重ねていた時代の1834年-1836年に書かれ、その直後、彼自身によってマクデブルクで初演されています。物語は16世紀のシチリア島パレルモ。総督フリードリヒは恋愛を禁じ、違反したものは死刑に処すとし、手始めに貴族クラウディオを捉えます。
 それを知った彼の妹の修道女イザベッラはフリードリヒに助命を乞いますが、フリードリヒは「それなら恋愛の素晴らしさを教えてくれれば許してやろう」と彼女に言うのです。そこでイザベッラは、昔フリードリヒに捨てられたという修道女仲間のマリアーナを使ってフリードリヒを懲らしめる作戦を立てるのです。さて、物語の行く末は???
 ワーグナー唯一のオペラ・ブッファ的な作品であり、音楽も多分にヴェルディ風ではありますが、なかなか楽しめる軽いオペラです。歌手たちも伸び伸び歌い、ヴァイグレも幾分力を緩めた楽しい音楽を奏でています。

ORCHID CLASSICS


ORC100032
\2000
ジャン=マリー・ルクレール:ソナタ集・音楽の慰め 第2集
 1-4.ソナタ ホ短調 Op.9-2/
 5-11.音楽の慰め 第2集 Op.8
  <オーヴァチュア/フォルレーヌ/サラバンド/メヌエット/
   バディネージ/シャコンヌ/タンブーラン>/
 12-15.ソナタ ト長調 Op.9-7
ザ・フォー・ネイションズ・アンサンブル
<メンバー:チャールズ・ブリンク(フラウト・トラヴェルソ)/
クリスタ・ベニョン・フィーニー(ヴァイオリン)/
ロレッタ・オサリヴァン(チェロ)/
アンドリュー・アップル(ハープシコード&指揮)>
録音 2011年8月 ニューヨーク,ハドソン 聖メアリー教会
 バロック音楽の作曲家であり、18世紀フランスのヴァイオリン演奏における巨匠、ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764)の没後250年を記念して制作されたアルバムです。彼の音楽はまさにロココのエレガンスを極めたものであり、上品さと軽妙さ、そして程よい装飾性を帯びた魅惑的で眩惑的なものです。
 演奏しているのは1986年に創設されたピリオド楽器による「ザ・フォー・ネイションズ・アンサンブル」。17世紀から18世紀にかけての作品を的確な解釈で演奏し、アメリカを中心に高い人気を誇っています。
 


ORC100031
\2000→\1890
「1000 年に一人の超絶技巧の持ち主」、アレクセイ・グリュニュク
リスト:
 1-5.ピアノ・ソナタ ロ短調/
 6.メフィスト・ワルツ 第1 番/
 巡礼の年 第2 年「イタリア」より3 つのペトラルカのソネット/
  7.ソネット 第47 番/8.ソネット 第104 番/9.ソネット 第123 番/
 10.パガニーニ練習曲より第3 番「ラ・カンパネラ」
アレクセイ・グリュニュク(ピアノ)
録音 2010 年12 ?11-12 ?/ロンドンヘンリー・ウッド・ホール
 「1000 年に一人の超絶技巧の持ち主」とYOUTUBE などで話題となっているキエフ生まれのピアニスト、アレクセイ・グリュニュク。彼は6 歳で最初のコンサートを開き、13 歳でモスクワで開催された「セルゲイ・ディアギレフ全ソビエト連合ピアノコンクール」で1等を獲得。同時に東欧諸国で演奏を?い、モーツァルトやショパンの協奏曲で名声を博しました。
 その後キエフで開催された「ホロヴィッツ国際ピアノコンクール」と「上海国際ピアノコンクール」でも1等を獲得。ロンドンの王立音楽アカデミーの奨学金を得てからは世界中で活躍している新進気鋭の若者です。
 このリストの作品集は、そんな彼の特質を端的に物語るものであり、この才能を存分に堪能するにふさわしい1 枚となっています。

PALADINO



PMR-39
\2000→\1890
フルートとチェロによるバッハ(再)創造 第1集
 〜bach (re)inventions vol.1

J.S.バッハ(1685-1750):
 1.メヌエット 第2番 ト長調/2.フーガ ホ短調 BWV855/
 3.インヴェンション 第6番 ホ長調 BWV777/
 4.フランス組曲 第5番-ブーレ BWV816/
 5.インヴェンション 第11番 ト短調 BWV782/
 6.インヴェンション 第10番 ト長調 BWV781/
 7.ミュゼット/8.イギリス組曲 第4番-メヌエット/
 9.インヴェンション 第13番 ホ短調 BWV784/
 10.インヴェンション 第1番 ハ長調 BWV772a/
 11.インヴェンション 第7番 ホ短調 BWV778/
 12.メヌエット 第6番 ホ短調 /
 13.インヴェンション 第3番 ニ長調 BWV774/
 14.フランス組曲 第6番-アルマンド BWV817/
 15.インヴェンション 第15番 ロ短調 BWV786/
 16.メヌエット 第7番 ハ短調/
 17.インヴェンション 第2番 ハ短調 BWV773/
 18.メヌエット 第3番 ト短調/
 19.インヴェンション 第8番 ヘ長調 BWV779/
 20.フランス組曲 第2番-エア BWV813/
 21.インヴェンション 第5番 変ホ長調 BWV776/
 22.インヴェンション 第9番 ヘ短調 BWV780/
 23.アリア/24.インヴェンション 第14番 変ロ長調 BWV785/
 25.インヴェンション 第4番 ニ短調 BWV775/
 26.イギリス組曲 第2番-ジグ BWV807/
 27.メヌエット 第4番 ト長調/28.前奏曲 ト長調 BWV860/
 29.イギリス組曲 第3番-ガヴォット BWV808/
 30.パルティータ 第3番-ファンタジア BWV827/
 31.インヴェンション 第12番 イ長調 BWV783
  ※全てエリック・ラムとマルティン・ルンメルによる
    フルートとチェロのための編曲版
エリック・ラム(フルート)/
マルティン・ルンメル(チェロ)
録音 2013年1月24.25日 オーストリア ケフェルマルクト,シュロス・ヴァインベルク
 これらの曲は、本来バッハの鍵盤曲ですが、このアルバムではどれもがフルートとチェロというユニークな編成で演奏されています。
 中心となるのは「2声のインヴェンション」ですが、時にはアンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帖や、組曲、パルティータなどから多彩な曲が選ばれています。
 バッハの作品の特徴とも言える「対位法」をこの2つの楽器で演奏することは、極めてエキサイティングであり、また新しい響きの創造として、素晴らしい効果を上げるものです。
 このアルバムのためにpaladinoレーベルの主宰者マルティン・ルンメルは才能溢れる若きフルーティスト、エリック・ラムとアンサンブルを結成し、この魅力的なプロジェクトを完成させました。
 2つの楽器が織りなす妥協のない厳しさに支えられた優雅な音楽をお楽しみください。

SonoLuminus



DSL-92166
(CD+Blu-ray)
\2300→\2090
アメリカン・アンセム
 バーバーとハンソンの弦楽四重奏曲集

 1-4.サミュエル・バーバー(1910-1981):弦楽四重奏曲 第1番 Op.11/
 5-7.バーバー:セレナード Op.1(弦楽四重奏版)/
 8.バーバー:ドーヴァー・ビーチ Op.3/
 9.ハワード・ハンソン(1896-1981):弦楽四重奏曲 Op.23/
 10.ハンソン:室内協奏曲 Op.7/
 11.ランダル・トンプソン(1899-1984):アレルヤ
  (イン四重奏団による弦楽四重奏版)
ランドール・スカルターラ(バリトン)…8/
アダム・ニーマン(ピアノ)…8/
イン四重奏団
<メンバー:
ジャネット・イン(ヴァイオリン)/
二宮綾野(ヴァイオリン)/
フィリップ・イン(ヴィオラ)/
ディヴィッド・イン(チェロ)>
アメリカの精神を象徴するかのようなバーバーとハンソンの音楽集。バーバーは「アメリカの音楽」を書くことを目指していたわけではないのですが、結果的にその作品は「アメリカ」そのものの象徴として認識されています。なかでもあの有名な“弦楽のためのアダージョ”は、あのJ.F.Kの葬儀で用いられてからというものは、機会音楽としての役割も持たされ、合唱曲にも編曲されるなど、まさに「第2のアメリカ国歌」として認識している人も多いでしょう。この作品、もともとはこのアルバムに収録されている「弦楽四重奏曲 第1番」の第2楽章であり、彼の初期の作品で1935年にイタリアに留学している際に書かれたものだということは、あまり知られていないかもしれません。
 一方、ハンソンは好んで北欧文化を題材とした作品を書き「アメリカのシベリウス」の異名をとる人。指揮者としても素晴らしい才能を持ち、彼が設立した「イーストマン=ロチェスター交響楽団」は500名以上のアメリカ人作曲家の2000曲以上の作品を初演したことで評価を受けています。仮に、自身の作品がアメリカ的でないにせよ、この功績は讃えられることでしょう。ここでは彼の弦楽四重奏曲を収録。バーバーの作品と比較するのも一興です。
 


DSL-92167
(CD+Blu-ray)
\2300→\2090
ZOFOデュエット
 Mosh Pit-モッシュ・ピット

 1.ガーシュウィン(1898-1937):キューバ序曲/
 2-4.ナンカロウ(19121997):ソナティネ/
 6-10.バーバー(1910-1981):旅のみやげ Op.28/
 11-14.コリリアーノ(1938-):ガゼボ・ダンス/
 15-17.アレン・ショーン(1948-):3枚の踊りの写真/
 18-22.シェーンフィールド(1947-):躁と鬱の生活から五日目
ZOFOデュエット
<メンバー:中越啓介/
エヴァ・マリア・ツィンマーマン>
 モッシュ・ピットとは「モッシュ」を行う場所のこと。「モッシュ」とは、ロック・コンサートにおいて興奮した観客が、密集した状態で無秩序に体をぶつけあうこと。そんなタイトルを持つこのアルバム。たしかにこれらの曲を連弾で演奏した場合、2人のピアニストは知らず知らずのうちに体を激しくぶつけ合うことは必至でしょう。
 ガーシュウインのリズミカルな「キューバ序曲」ではじまり、各々の作曲家たちがジャズ、ロック、タンゴなど様々な時代のリズムからインスピレーションを得た作品が並ぶこの1枚。魅力的で興奮を誘う音楽が詰まっているのです。これはすごい。連弾の限界を感じさせてくれること間違いありません。
 
DSL-92168
\2300
マイケル・レヴィン(ピアノ)
 ピアノ・ファントム

 1.ワルター・ニーマン(1876-1953):幽霊:艦隊の夜/
 2.セルゲイ・リャプノフ(1859-1924):亡霊があたりを/
 3.グリーフ(1843-1907):ヴォッセヴァンゲンのトロルの婚礼行列/
 4.タウジヒ(1841-1871):幽霊船 Op.1b/
 5.メトネル(1880-1951):木の精/
 6.ドヴォルザーク(1841-1904):ゴブリンの踊り/
 7.グーセンス(1893-1962)ゴースト・ストーリー/
 8.カルロス・トロイヤー(1837-1920):ズーニ族の幽霊の踊り/
 9.ヘイノ・カスキ(1885-1957):山のゴブリンの夜の音楽/
 10.ジョン・ヴァリアー:レストメルの亡霊/
 11.ウィリアム・ボルコム(1938-):上品な幽霊のラグ/
 12.ハリー・ファージョン(1878-1948):ゴブリンとノームと何かのもの/
 13.フローレンス・プライス(1888-1953):ゴブリンとハエ/
 14.エドガー・ベイントン(1880-1956):ゴブリンの踊り/
 15.フェルディナント・ヒラー(1811-1885):亡霊の踊り/
 16.ジュリー・リヴェキング:ゴブリンの行進/
 17.シューベルト(1797-1828):聖霊の踊り(S.ヒラー編)/
 18-23.シューマン(1810-1856):亡霊の変奏曲
マイケル・レヴィン(ピアノ)
亡霊、幽霊の存在を信じない人でも、ちょっと背筋がぞくぞくする「夏向き」のアルバムです。亡霊や幽霊、そして精霊の存在は、国によっても扱いが違い、日本のようにちょっと不気味なものから、ヨーロッパのゴブリンのように自然界に普通に存在するものなど、その表情も様々です。ここでピアノを演奏しているマイケル・レヴィンは、現代アメリカで最も期待されているピアニストの一人であり、数多くのコンクール入賞歴と、40曲を超えるピアノ協奏曲のレパートリーを誇る名手です。
 このはかり知れない才能を秘めたピアニストが贈る「想像力を駆使した」音楽集、お楽しみいただけることは間違いありません。

TOCCATA

TOCC-167
\2600
レオ・オーンスタイン:ピアノ作品集 第2集
 1-17.ワルツ全集 s400-416(1958-1980頃)/
 18-24.ロシア組曲 s58(1914)
  <第1番:ドゥムカ/第2番:エクスターセ/第3番:舟歌/
   第4番:メランコリー/第5番:ダンス・ブルレスク/
   第6番:子守歌/第7番:悲しき歌>/
 25.森の朝 s106(1971)
アルセンティ・カリトノフ(ピアノ)
録音 2012年12月17-19日 テキサス 北テキサス大学,マーゴット&ビル・ウィンスペア・パフォーマンス・ホール
 ロシアに生まれ、アメリカで活躍したピアニスト、作曲家、教育者レオ・オーンスタイ(1893-2002)ン。109歳という長命を得た上に、亡くなった年まで作曲を続けていた人ですが、なかなか表に出てくることがなかったため(演奏活動は40代にやめている)、ずっと「知られざる作曲家」の地位を守っていました。
 しかし最近になってから、少しずつ録音が増え始めるとともに、そのユニークな作風とタイトルが評判となってきているようです。
 TOCCATAレーベルでは、そんな彼のピアノ曲を再発見するためのシリーズを進めています。
 このアルバムには初期の2つの作品集と、78歳の時の「森の朝」を収録しています。ラフマニノフを思わせる「ロシア組曲」と様々な要素を内包する「森の朝」を聞き比べてみるのも面白いでしょう。
 
TOCC-172
\2600
マイケル・アレク・ローズ:ホルンと弦楽合奏のための室内楽&独奏作品集
 1.無伴奏ヴァイオリンのための「エア」(2009)/
 2-4.弦楽四重奏のための「ハバート・ピーク:
   3つのガソリン・スタンド」(2007-2008)/
 5-8.2台のヴァイオリンのための「全ては太陽の下に:四季」(2009)/
 9-11.独奏ヴァイオリンのための「3つの短い強迫観念」(2004)/
 12.ヴァイオリンとコントラバスのための「眠らない橋」(2009)/
 13.無伴奏ヴァイオリンのための「Palimpsest-上書きのできる羊皮紙」(2006)/
 14.複数のヴァイオリンとチェロのための
   「ドクター・ジョンソンとミセス・サヴェージ:パントマイム」(2008)/
 15.独奏ホルンのための「All'arme」(2012)/
 16.弦楽合奏のための「希望にみちたモンスター」(2011)
ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン&指揮)…1-14.16/
ミハイロ・トランダフィロウスキ(ヴァイオリン)…2-8.16/
モルガン・ゴフ(ヴィオラ)…2-4/
ネイル・ハイド(チェロ)…2-4.14/
レイチェル・メールー(コントラバス)…12.16/
マイケル・アレク・ローズ(鐘)…14/
カーリー・レイク(ホルン)…15/
ロングボウ(アンサンブル)…16
録音 2011年11月27日 トリング・パリッシュ教会…5-8.16, 2012年3月12日 アルドバリー 聖ジョン・バプティスト教会…14.2-4, 2012年3月19日 アルドバリー 聖ジョン・バプティスト教会…1.15.12.13.9-11
 現在、ヴァンダービルト大学ブレア校で作曲を教えている現代アメリカの作曲家ローズ(1959-)の作品集。ここでは10年間に渡る作曲家と演奏家の友情から生まれたいくつかの作品が紹介されています。
 ローズは2004年にヴァイオリニスト、ピーター・シェパードに会って意気投合して以来、ピーターと彼の同僚たちに向けて14の作品を書きました。作品のいくつかはロンドンにおける記念行事のために書かれたもので、例えば「全ては太陽の下に」と「眠らない橋」はロンドン塔の近くにあるウィルトン・ミュージック・ホールのために書かれたもの。
 どの曲も抒情的で暖かみのある表現と素直な感情の吐露が魅力的です。
 
TOCC-175
\2600
マシュー・テイラー:ヴィオラ協奏曲&交響曲 第2番
 1-5.ヴィオラ協奏曲,フモレスケ Op.41/
 6-9.交響曲 第2番 Op.10
サラ=ジェーン・ブラッドリー(ヴィオラ)/
BBC交響楽団/
ギャリー・ウォーカー(指揮)
 すでにTOCCATAレーベルから2枚の作品集(TOCC0015…室内楽曲集,TOCC0144…弦楽四重奏曲集)をリリースしている作曲家マシュー・テイラー(1964-)。今回のアルバムは協奏曲と交響曲という、大規模で厚みのある響きを楽しめるものです。
 その様式は、シベリウスとニルセンの継承者と言われるロバート・シンプソンを思わせる、まさに「交響曲の伝統」を拡張したものです。
 爆発的なエネルギーの放出を感じせる交響曲第2番、内省的で落ち着いたヴィオラ協奏曲(R.シューマンの影響?)。このどちらも説得力のある見事な音楽です。
 彼の良き理解者であるウォーカーの指揮も見事です。
 
TOCC-196
\2600
オレグ・コマルニツキー:室内楽&器楽曲作品集
 1.ヴァイオリンとピアノのためのソナタ「アリョヌシュカ」(1970)/
 2-4.ピアノのための組曲
  <第1番:秋(1968)/第2番:フモレスケ(1968)/
   第3番:いたずら(1975)>/5-6.チェロ・ソナタ ハ短調(1973)/
 7-8.2つのピアノのための小品(1974)
  <冗談/チェスの駒のための行進曲>/
 9.ヴァイオリンとピアノのための「アンダンテ・アモローソ」(1996)/
 10-11.スイス民謡による2つの小品(1976)
  <第1番:花が眠っていた/森の冬>/
 12.無伴奏ヴァイオリンのための「モノローグ」(1995)/
 13.カノン「鍛冶屋の仕事場で」(古いクラヴサンの様式による)(1980)/
 14.嘲り(皮肉なフモレスケより)(1981)/
 15.ヴァイオリンとピアノのための「スラブ奇想曲」(1969/1987年改編)
ロンドン・ピアノ三重奏団
<メンバー>
ロバート・アシュトン(ヴァイオリン)/
デイヴィッド・ジョーンズ(チェロ)/
オルガ・ドゥドニク(ピアノ)
録音 2011年5月12-13日 エセックス ダンブリー,聖ジョン・パプティスト・パリシュ教会 世界初録音
 モスクワ生まれの作曲家オレグ・コマルニツキー(1946-1998)。彼は52年という決して長くはない人生において、多種多様な音楽を作り上げました。
 それはオーケストラ、合唱、室内楽、楽器、子どものための作品…など多岐にわたりますが、これらがロシア以外で演奏されたことはほとんどありませんでした。
 その上、それらのほとんどは失われてしまい、室内楽作品はここに収録された4作品だけが残っています。
 彼の室内楽曲は抒情性と哀愁を帯びていますが、ピアノ曲はそれとは対照的に、活気があり、まるでプロコフィエフの音楽のような躍動感を感じさせます。なかなか興味深い作曲家です。
 

VERSO

 2001年、ホセ・ミゲル・マルティネスとピラール・デ・ラ・ベガによりマドリッドに設立されたスペインのレーベルです。スペインの知られざる作品、バロックからポスト・モダンまでの幅広いレパートリーをカヴァーし、最近は国内の前衛的な作曲家のサポートにも力を入れています。
 BBVA財団とのコラボレーションからは、美術と現代音楽の融合作品も生まれるなど、常に革新的で多様な活動を行うことでも知られています。
VRS-2121
\2300
フェルナンデス・ゲーラ(1952-):室内楽作品集
 1.ワーキン・プロブレムズ/2-4.オセアニカス/
 5.恒星間の音/6-20.子どもたちは叫んだ
フランチェスカ・カレーロ(ソプラノ)…6-20/
ペドロ・アバッラガ(バリトン)…6-20/
ユアナ・グィレン(フルート)…6-20/
エドゥアルド・ライムンド(クラリネット)…6-20/
セルジオ・サエス(ヴィオラ)…6-20/
フアン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)/
アンサンブル・レシデンシアス
録音 2011年6-12月 Conservatorio Profesional de Musica de Getafe, Madrid, Spain
 1952年マドリード生まれのゲーラの作品集です。1980年代初頭から作曲家として活躍していた彼の初期の作品は、当時提唱されていたパラダイム(特定の概念)に基いて書かれていたとされていますが、パリへの留学後、90年代にスタイルを見直し、新世紀へ突入するための新しい音楽へと変貌させたのでした。
 アルバムの中心となるのは「子どもたちは叫んだ」で、マドリードで起きた悲しい事件を題材に、胸が張り裂けるような音楽が付けられています。
 
VRS-2122
(3枚組CD+DVD+BD)
\3000
エドゥアルド・アルメンテロス(1956-):ヴェナンシオ・ブランコへのオマージュ
 ヴァーチャル・アーツ・コレクションのための音楽

<CD>
 1.宗教的な美術館/2.ワックスと型/3.キャスティング/
 4.フラメンコ/5.ポートレート/6.闘牛/7.絵画と彫刻/
 8.音の形/9.ヴェナンシオ・ブランコ/
<DVD&Blu-ray>
 ヴェナンシオ・ブランコへのオマージュ(51分)/
 ヴェナンシオ・ブランコについて(30分…DVDのみ)
<CD>
エドゥアルド・アルメンテロス(電子楽器)/
フレディ・バルドゥエナ(電子楽器)/
アンドレ・ゴミス(ウィンド・コントローラー)
「ヴァーチャル・アーツ(視覚芸術)のための音楽」と呼ばれる興味深い文化プロジェクトの一環として発売されたCDとDVD、Blu-rayがセットになった1組。実際の作品の映像を見ながら音楽を聴くことで想像力が広がります。ここでフィーチャーされているのは1923年生まれの彫刻家ヴェナンシオ・ブランコで、DVDに収録されているインタビューも素晴らしい内容です。
 
VRS-2123
\2300
アントニオ・カルダーラ:トリオ・ソナタ集 Op.1より
 1-4.トリオ・ソナタ ロ短調 Op.1-9/
 5-8.トリオ・ソナタ 変ロ長調 Op.1-4/
 9-12.トリオ・ソナタ ホ短調 Op.1-5/
 13-15.トリオ・ソナタ ト短調 Op.1-8/
 16-19.トリオ・ソナタ ト長調 Op.1-2/
 20-23.トリオ・ソナタ ニ短調 Op.1-12
エル・アルテ・ムジコ
録音 2011年2月 -Iglesia Parroquial Inmaculada Concepcion (s. XV), Bustarviejo, Madrid, Spain
 ヴェネツィアに生まれ、20代の終わりにマントヴァ公フェルディナンド・カルロの招聘を受けゴンザーガ家の宮廷楽長となったカルダーラ。その後ゴンザーガ家の没落に伴いローマに移るも、自ら神聖ローマ皇帝カール6世に請願書を送り、1716年にウィーンの宮廷副楽長の地位を得て、終生その位置にありました。
 そんなカルダーラ(1671-1736)のトリオ・ソナタ Op.1は、彼の最初の出版作品であり、整った形式と見事な対位法が光る後期バロック期の秀逸な作品群です。
 
VRS-2124
\2300
高木真介 ギター・リタイタル
 1.ホアキン・マラツ(1872-1912):
  スペインのセレナード(F. タルレガによるギター編)/
 2.アルベニス(1860-1909):
  スペインの歌 Op.232 第4番 コルドバ(編曲:Y.阿部)/
 3.ロドリーゴ(1901-1999):
  スペイン風の3つの小品 第1番 ファンダンゴ/
 4-6.アセンシオ(1908-1979):バレンシア組曲/
 7.ガルシア・アブリル(1933-):エヴォカシオン 第4番 リベラメンテ/
 8.グラナドス(1867-1916):
  15の昔風のスペインの歌曲集 第7番 ゴヤのマハ(編曲:M.リョベート)/
 9.ロドリーゴ:スペイン風の3つの小品 第3番 ザパテアード/
 10.アルベニス:スペイン組曲 Op.47 - 第3番 セビーリャ(編曲:M.バルエコ)/
 11.モラレス=カソ(1969-):リンダラハの庭/
 12.タルレガ(1852-1909):アルハンブラの思い出
高木真介(ギター)
録音 2002年2月,2012年3月 LBM Studio, Madrid, Spain
 神奈川生まれ、マドリッド在住のギタリスト、高木真介(マサユキ)氏の詩情豊かな演奏をじっくりと。タルレガやロドリーゴなどの良く知られた作曲家の作品を中心に、現代スペインの巨匠たちの作品までをバランス良く配した魅力的な1枚です。スペインと日本、この2つの文化の共通項を深く探りたくなるような演奏です。
 
VRS-2125
\2300
J.S.バッハ:半音階幻想曲 他
 1-2.半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903/
 3-6.トッカータ ホ短調 BWV914/
 7-12.パルティータ第2番 ハ短調 BWV826/
 13-18.カプリッチョ 変ロ長調 「最愛の兄の旅立ちに」 BWV992
イグナシオ・プレーゴ(チェンバロ)
録音 2011年5月22日 Auditorio Nicolas Salmeron de Madrid, Madrid, Spain
 バッハ(1685-1750)の時代の楽器、ブランシェ(1763年製)とタシュキン(1768年製)の複製楽器を用いて演奏したこのアルバム。ここから香り立つのは、時代を超えた芸術性と、バッハの類い稀なる才能でしょうか?プレーゴの演奏は確かな技巧と厳格さを備えたものであり、複雑に絡み合った対位法の中から美しいメロディを拾い上げ、見事な音の建造物として目の前に見せてくれています。
 
VRS-2126
\2300
ヘスス・バル・イ・ガイ:管弦楽作品全集
 1-3.3つの小品/4.ドン・キホーテのオード/
 5-9.ドン・キホーテ/10-12.コンチェルト・グロッソ/
 13-15.セレナータ/
 16-18.J.S.バッハ(1685-1750)=ヘスス・バル・イ・ガイ:
  ブランデンブルク協奏曲 第4番 ト長調 BWV1049
コルドバ管弦楽団/
ホセ・ルイス・テメス(指揮)
録音 2011年2月 Gran Teatro de Cordoba, Spain
 スペインのガリシア州で生まれた作曲家ヘスス・バル・イ・ガイの作品集です。たゆみない研究と創造性豊かな音楽は、当時の他国の作曲家たち、プーランク、ラヴェル、ストラヴィンスキー、ファリャらにも影響を与え、また彼自身も彼らの作品から大いなるインスピレーションを得たのでした。
 オリジナルの作品もさることながら数多くの作曲家たちの作品を編曲したことでも知られ、ここで聴くことのできる「バッハ」などはオリジナルとはまた違った味わいを有した興味深いものとなっています。
 
VRS-2127
\2300
ラモン・ラスカーノ:作品集 Laboratorio de tizas
 1.冬至第3番/2.エロビ第2番/3.冬至第1番/
 4.エロビ第1番/5-7.冬至第2番/
 8.イーガン第2番/9-10.冬至第4番
アンサンブル・ルシェルシュ
録音 2012年7月4-7日 Ensemblehaus Freiburg, Germany
 1968年、サン・セバスチャンに生まれた作曲家ラスカーノ(1968-)。初期はスペインで学び、やがてパリに留学。アラン・バンクァールとジェラール・グリセイに師事します。
 その後ラッヘンマンと会ったことで強い影響を受け、以降の活動の指針が決まったと言えましょう。ここで聴ける音楽は脆さと堅牢さを合わせもつ、複雑なテクスチュアを備えたものであり、とりわけ「冬至」4部作は無限の可能性を感じさせる音の連なりとなっています。
 
VRS-2128
(3CD)
\3000
ゴンサロ・デ・オラビデ:管弦楽作品と声楽曲集
<CD1>
 1.インディセス/2.シネ・ディエ/3.クラモールⅡ/
<CD2>
 1.交響曲「フャリャへのオマージュ」/
 2.ガルシア・ロルカの思い出による歌/3.エスティグマ/
<CD3>
 1.オーダ Ⅱ/2.オルベ変奏曲/
 3.通行/4.コンチェルタンテ・ディヴィデス
マグダレーナ・ラマズ(メゾ・ソプラノ)…2:2,2:3,3:4/
カロル・シドニー・ルイス(ソプラノ)…2:3/
ホセ・マヌエル・モンテーロ(テノール)…2:3/
リチャード・リッテルマン(バリトン)…2:3,3:1/
スペイン・ラジオ・テレビ合唱団…2:2/
スペイン放送交響楽団/
アルトゥーロ・タマヨ(指揮,テープ…1:3)
ゴンサロ・デ・オラビデ(1934-2005)は、ヨーロッパの作曲家の中でも「もっとも前衛的なサークル」の中の一人として初期の頃から目されていた人です。マドリッド音楽院で学び、ベルギー、ダルムシュタット、ケルンで研究をつづけ、ブーレーズのクラスや、シュトックハウゼン、リゲティ、ベリオからも教えを受けています。
 ここでは全ての管弦楽作品と声楽作品、そのほかの興味深い作品をCD3枚に収録。スペインの現代音楽の歩みを知るために最適の1セットです。
 
VRS-2129
\2300
トマス・マルコ:管弦楽曲・声楽曲集
 1.ソット・ヴォーチ/2.コラール協奏曲 第1番/
 3.ミステリア/4-7.ネクロノミコン
マドリード・コミュニティ合唱団…1.2/
マーティン・アルディッティ(ヴァイオリン)…2/
マドリード・コミュニティ管弦楽団…3/
ホセ・ラモン・エンシナール(指揮)…1/
ホルディ・カサス(指揮)…2/
ミゲル・グローバ(指揮)…3/
ラファエル・ガルベス(パーカッション)/
ラウル・ベナベン(パーカッション)/
ジョゼフ・フリオ(パーカッション)/
ホアン・カステッロ(パーカッション)/
ディオニシオ・ビラルバ(パーカッション)/
エンマ・ブロディ(パーカッション)
録音:2002年12月,2003年2月,6月 Auditorio Nacional de Music de Madrid, Spain
 スペインの作曲家、トマス・マルコ(1942-)の30年の創作過程を逆に辿る興味深い1枚。2000年に書かれたトラック1のソット・ヴォーチ(原題は(S)OTTO VOCI(E)と表記されている)は、声による絵画のような作品で、ありとあらゆる声の響きを駆使した極限の作品。
 70年代の「ネクロノミコン」は、ありとあらゆるパーカッションの響きを駆使した興味深い作品。間に挟まれた2つの作品も少々不気味ささえ感じさせる独創的な作品です。
  
VRS-2131
\2300
ホセ・ルイス・トゥリーナ:室内楽作品集
 1.スカルラッティの2つの主題による変奏曲/
 2.ティトゥーロ・ア・デテルミナール/
 3-5.ピアノ四重奏曲/6.室内協奏曲/
 7.蝶の墓/8.ホビットのためのスケルツォ
プルーラル・アンサンブル/
ファビアン・パニセーリョ(指揮)
スペイン国内で「魅力的な室内楽」と称されるトゥリーナ(1952- よく知られたホアキンではない)の作品集。冒頭の「スカルラッティの主題による〜」は、一瞬親しみ深い旋律で聴き手の耳をぐっと掴み、じわじわと不可思議な世界へと連れていかれること間違いなし。賑やかさと奇妙な風景が入り混じるこの音楽。ぜひ一度お試しください。
 
VRS-2132
\2300
フェデリーコ・オルメーダ:リマス 他
 1.夜想曲 嬰ハ短調/
 2-17.リマス
  <第1番:ト短調 ダーツの飛行/
   第2番:変ロ長調 私は燃えている/
   第3番:イ短調 ああ、アンダルシア/
   第4番:ヘ長調 ちいさなうめき声、朝のキス/
   第5番:変イ長調 そよ風に吹かれるように、私はあなたを見た/
   第7番:イ長調 イディリオ/
   第9番:変ホ長調 片側の光よ/
   第10番:イ長調 冬の光に浮く花輪/
   第12番:イ短調 熱にうかれた私の時を見て/
   第13番:ホ短調 天使/第19番:イ長調 月の光/
   第21番:ニ短調 マズルカ/第24番:ホ短調/
   第29番:ト短調/第31番:イ長調 村の祭り/
   第32番:嬰ヘ短調 情熱>/
 18.即興曲 変イ長調
エデュアルド・ポンセ(ピアノ)
録音 2011年7月 Grabacion realizada en el Aula de Musica de la Universidad de Alcala de Henares (Madrid)
 スペインの「知られざる」ロマン派の作曲家オルメーダ(1865-1909)のピアノ曲。作曲家の名前すらも忘れられてしまっていますが、ここで聴く限り、こんなステキな人を埋もれさせてしまうのは何とももったいない話です。このアルバムの中心である「リマス」とは、詩人グスタボ・アドルフォ・ベッケルの詩にインスパイアされた曲集で、それぞれの曲に、意味深な詩が添えられています。ショパンをもっと筋肉質にしたようなこれらの小品、一度聴いたら忘れられません。
 
VRS-2133
(2CD)
\3000
ヘラルド・ゴンバウ:声楽と合唱、管弦楽のための作品集
<CD1>
 1.アマンセル/2.寝ずの番をするドン・キホーテ/
 3.詩的な変奏曲/4-6.室内オーケストラのためのソナタ/
 7.アラゴンの7つのクラベス/
<CD2>
 1.スケルツォ/2.声楽と器楽のための音楽/
 3.音色のグループ:ギヨーム・ド・マショーへのオマージュ/
 4.われらの過ぎ越し:カンタータ・パスクワル
<CD1>
マリアーナ・トドロバ(ヴァイオリン)…1/
マグダレーナ・ラマズ(メゾ・ソプラノ)…7/
<CD2>
カロル・シドニー・ルイス(ソプラノ)…1/
スペイン・ラジオ・テレビ合唱団…2,4/
カルメン・アビラ(ソプラノ)…4/
カロリナ・マルティネス(メゾ・ソプラノ)…4/
アンヘル・イズナオラ(テノール)…4/
ホセバ・カッリリ(バス)…4/
スペイン放送交響楽団/
アルトゥーロ・タマヨ(指揮)
録音 2011年9月.2012年7月 Teatro Monumental de Madrid, Spain
 作曲家としても名高く、また教師としてもその才能が高く評価されたマドリードの作曲家ゴンバウ(1906-1971)の作品集。初期の彼の作品は、前衛的な響きはなく、どれもが驚くほど抒情的で描写的。聴いていて「心地良い」音楽です。
 1960年頃からは若干無調傾向となり、調整感は薄れるものの、最後の作品である「カンタータ」の力強さは圧巻。素晴らしい作曲家です。
 
VRS-2134
\2300
ヴィジョンズ-21世紀のピアノ曲
 1-5.マリオ・カッロ(1979-):インバーナル/
 6.マリオ・カッロ:即興曲/
 7-10.エクトル・パッラ(1976-):4つの小品/
 11.アルベルト・カッレテロ(1985-):知識/
 12.エルメス・ルアチェス(1975-):前奏曲 Ⅰ/
 13.エルメス・ルアチェス:前奏曲 Ⅴ/
 14.エルメス・ルアチェス:前奏曲 Ⅲ/
 15.ホセ・ミングロン(1979-):ココチャ 第2番/
 16.ジョン・マグレーン(1988-):ヴィジョン Ⅰ/
 17.ジョン・マグレーン:ヴィジョン Ⅱ/
 18.ジョン・マグレーン:ヴィジョン Ⅲ
マリオ・プリスエロス(ピアノ)
録音 2012年6月13-15日 Grabacion realizada los dias
 21世紀に活躍するスペインの「若き作曲家」6人の作品を集めた1枚。各々の作曲家は1975年から1988年の間に生まれた、本当にぴちぴちの人たち。それぞれの感性や創造の発露は違うものの、誰もがスペイン音楽の先駆者たるべき人たちです。ピアノを演奏するマリオ・プリスエロスも同じく「若きスペインの芸術家」。青春の記録とも言える、熱い1枚です。





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