ECM
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3728783
\2400 |
ジョフィア・ボロス/どこか別の場所で
1.フランシスコ・カジェーハ:悲しみの歌
2.ビセンテ・アミーゴ:月の小路
3.ドミニク・ミラー:エクリプス
4.レオ・ブローウェル:11月のある日
5.レオ・ブローウェル:アン・アイディア(エリのためのパッサカリア)
6.アベル・フレウリ:テ・バス・ミロンガ(過ぎし日のミロンガ)
7.ラルフ・タウナー:グリーン・アンド・ゴールデン
8.デレルマンド・レイス:もしも彼女が尋ねたら
9.マーチン・レイター:Ecrovid
10.キケ・シネシ:シエロ・アビエルト
11.レオ・ブローウェル:ひとりの異邦人 |
ジョフィア・ボロス(ギター) |
ECMサウンドで際立つ、魅惑のアコースティック!才気あふれるハンガリーのギタリスト、ジョフィア・ボロスのECMデビュー盤。ブラチスラヴァ音楽院およびバルトーク音楽院で研鑽を積み、その後ウィーン国立音楽大学、タレガ・ギター・アカデミーでも学んだボロス。数々のコンクール優勝歴をもち、際立つテクニックと独特の哀愁ただよう優美な音色で聴き手を静謐で穏やかな世界に引き込みます。 録音:2012年8月6-8日 ルガーノ
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4763942
(2CD)
\4400→\3990 |
ツェートマイアー・カルテット
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番 ヘ長調
ブルックナー:弦楽四重奏曲 ハ短調
ハルトマン:弦楽四重奏曲第2番
ホリガー:弦楽四重奏曲第2番 |
ツェートマイアー・カルテット
トーマス・ツェートマイアー(Vn)/
クーバ・ヤコヴィッツ(Vn)/
ルース・キリウス(Va)/
ウルスラ・スミス(Vc) |
ツェートマイアーのストイックなアプローチ!ハルトマンやホリガーのような作品でも楽譜を置かずに暗譜で演奏をする驚異のカルテット!
演奏時にはお互いの息遣いを完璧に共有し合い、そのアンサンブルは比類のないアグレッシブな姿勢に満ちています。
2007年のバルトークとヒンデミットの作品を収録したアルバム以来の待望の新録音は好評だったハルトマンの続編にベートーヴェン最晩年の作品も合わせて収録した意欲作です。
ツェートマイアーによる現代の作品そして古典作品への新たなる検証が深く刻印された鮮烈なアプローチをご堪能ください。
ベートーヴェンの前衛的な側面も浮き彫りにするストイックな音作りが、カップリングされたハルトマンやホリガーの作品と心地よい調和を醸し出します。録音:2002年4月(ハルトマン)、2010年4月&5月 チューリヒ |
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New Series
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4810426
\2400→\2190 |
パリを拠点に活躍する児玉桃、ECMデビュー盤!
ラヴェル、武満、メシアン:ピアノ作品集
ラヴェル:鏡
第1曲:蛾、第2曲:悲しげな鳥たち、第3曲:海原の小舟、
第4曲:道化師の朝の歌、第5曲:鐘の谷
武満徹:雨の樹素描
メシアン:ニワムシクイ |
児玉桃(ピアノ) |
来日記念盤。パリを拠点に活躍するピアニスト、児玉桃がECMに初録音!
ラヴェル作品に、武満徹とメシアンをカップリングし、ラヴェルから現代に至るピアノ曲の変遷を辿っています。9月下旬から10月上旬にかけ、ベトナム交響楽団との日本ツアーでの共演があり、12月にはリサイタルでの来日も予定さています。録音:2012年9月 ノイマルクト、ライトシュターデル
■児玉桃 MOMO KODAMA
1991年のミュンヘン国際コンクール・ピアノ部門において最年少最高位を受賞し、その後はパリを拠点に精力的な活動を続けているピアニスト児玉桃。フランス作品を得意としながらも、バッハからメシアンに至る現代曲まで、幅広いレパートリーを弾きこなす彼女は、日本はもとより、海外でも高い評価を得ています。
クォリティに厳しいECMレーベルが彼女を起用したことは、その証ともいえるでしょう。
今回のアルバムではラヴェルの《鏡》と、ラヴェルに強い影響を受けた二人の現代作曲家の作品をカップリング。小さな武満徹作品をはさみ、メシアン最高にして最大のピアノ作品といわれる《ニワムシクイ》が収録されています。
メシアンは彼女にとって最重要レパートリーだけに、この録音にECMの大きな期待と、彼女の強い意気込みが感じれらます。 |
MD+G
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304 06172
\2300→\2090 |
アンサンブル・ヴィラ・ムジカ
エルヴィン・シュルホフ(1894-1942):室内楽作品集
ディヴェルティメント(1927),
コンチェルティーノ(1925),
バスナハティガール(1922),
二重奏(1925),
ソナタ(1927), ディ・ヴォルケンプンペ(1922) |
アンサンブル・ヴィラ・ムジカ |
ジャズや実験音楽の要素を取り入れたシュルホフの音楽
【録音】1994〜1995年, アロルセン、フュルストリヒェ・ライトバーン[デジタル:セッション]
近年、復興著しい“退廃音楽”。なかでも名前の知られているのがこのシュルホフです。1894年にチェコで生まれ、第一次世界大戦後のダダイズム運動の音楽家として知られ、作品にジャズや実験音楽の要素を取り入れた作品を多く書きましたが、30年代にナチス・ドイツによって演奏を禁じられ、以降50年間、彼の音楽は沈黙を守ることを強いられました。
今リリースは、そんな空白の時を埋める興味深い6つの作品を、アンサンブル・ヴィラ・ムジカの説得力ある演奏でお届けします。 |
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307 18152
\2300 |
ライプツィヒ弦楽四重奏団
オットマール・シェック&フランツ・シュレーカー:室内楽作品集
① オットマール・シェック:
バリトンと弦楽四重奏のためのノットゥルノOp.47
② フランツ・シュレーカー:風に |
ライプツィヒ弦楽四重奏団
シュテファン・ゲンツ(Br①),
マルコ・トーマス(Cl②),
クレメンス・レーガー(Cl②),
オルガ・ゴーレイ(P② |
シュテファン・ゲンツの人間味溢れるシェックの歌曲
【録音】 2013年1月25-27日①,
2013年1月28日②,
アブタイ・マリエンミュンスター,コンチェルトハウス
[デジタル:セッション]
スイスの作曲家シェックの知られざる歌曲集「ノットゥルノ」。とはいえ、F.ディースカウやベーア、最近ではゲルハーエルと言ったドイツ・リートの名手たちが手掛けたという、歌曲好きにはたまらない作品です。
弦楽四重奏とバリトンという渋い組み合わせで、ロマン派から無調への過渡期の色合いを帯びた音楽が奏でられます。
ここでは若手バリトンの第1人者シュテファン・ゲンツが美しい声を聞かせます。
バックを務めるのは、ドイツの音楽を徹底的に洗い出すことに専念するライプツィヒ弦楽四重奏団。シュレーカーの「風に」はバレエ・パントマイムの音楽で、孤独、闇、憂鬱が見事に描かれています。 |
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320 18162
\2300 |
北ドイツのオルガン作品集 第3集〜ハンブルク
ベックマン:第1旋法の前奏曲(5声)/親愛なるキリスト教徒よ、よろこびたまえ/
ヤコブ・プレトリウス:今、われらはキリストを賞賛する/
シャイデマン:
幻想曲ト長調, 主なる神よ我をあわれみたまえ,
イエス・キリストよあなたは幸いである,
前奏曲ニ短調, アレルヤ/
デッカー:前奏曲ホ短調/
J.N.ハンフ:主なる神よ我をあわれみたまえ,
今神はわれらとともにいないであろう/
ラインケン:フーガ第14番, 主イエス・キリストよあなたは私たちのために/
リューベック:前奏曲ニ短調 |
マルティン・ロスト(シュテルヴァーゲン・オルガン
1659年製) |
芸術家たちが集まる都市ハンブルクのオルガン作品集
【録音】2013年5月13〜14日、シュトラルズンド、聖マリエン教会
[デジタル:セッション]
1529年に宗教改革を受け入れ、様々な宗派の人々、もしくはユダヤ人の受け皿となったハンブルク。しかし1618年から始まった三十年戦争によってハンブルクの経済は大きな打撃を被りました。とはいえハンザ同盟の中心的役割を果たした都市でもあり、自由貿易のおかげで数多くの旅行者、商人そして芸術家たちが集まる都市でもありました。
そんな16世紀、17世紀のハンブルクにおけるオルガン音楽を集めた1枚です。ベックマン、シャイデマン、他の芸術家たちが築いた繁栄はそのままテレマンへと受け継がれていきます。 |
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901 18146
(SACD Hybrid)
\3000→\2790 |
ツェートマイアー&ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム
メンデルスゾーン:
交響曲第1番 ハ短調 Op.11
交響曲第5番 ニ長調「宗教革命」Op.107 |
トマス・ツェートマイアー(指揮)
ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム |
思索的で濃厚な表現のツェートマイアー指揮のメンデルスゾーン
【録音】2012年10月10〜13日, ヴィンタートゥール
シュタットハウス[デジタル:セッション]
MDGレーベルによるメンデルスゾーンの交響曲全集、今作は指揮者ツェートマイアーによる第1番と第5番です。ご存知のように名ヴァイオリニストとして名が知られるツェートマイアーですが、最近は指揮者としても素晴らしい活動をしており、ここでもヴィンタートゥール・ムジークコレギウムから溌剌とした音楽を紡ぎ出しています。
このメンデルスゾーンの交響曲のうち、第1番は彼が15歳の時の作品で、既に充実した曲を何曲も書き天才の名を欲しいままにしていたメンデルスゾーンの、面目躍如たる風格ある音楽です。第5番は「宗教改革」として名高いもので、本当は第1番の次に書かれていますが、出版の都合で第5番となったものです。曲のモチーフにルターのコラールが使われています。ピリオド・アプローチも視野に取り込んだ個性的な演奏になるものと思われます。
ハイブリッドSACD仕様
(CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD
SURROUND)
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706 18172
\2300 |
フランク:オルガンまたはハーモニウムのための小品集「オルガニスト」第2集
7つの小品 嬰へ短調および変ト長調
7つの小品 ト長調およびト短調『クリスマスのための』
7つの小品 変イ長調および嬰ト短調
オルガンまたはハーモニウムのための30の小品より抜粋 |
ヤン・フォン・ブッシュ(メクレンブルク州立劇場の4台のオルガン) |
フランクの珍しいオルガン作品集
【録音】2012年10月1日, 2013年2月11日 メクレンブルク州立劇場[デジタル
セッション]
あまり演奏されることのないフランクの小品集“オルガニスト”を様々なオルガンで演奏するというシリーズ第2弾。全ての調性を用いて書かれた小品の中に時折“クリスマスのため”などの機会音楽も含まれるこの作品、宗教性と実用性の双方を追求する興味深い作品です。
演奏はヤン・フォン・ブッシュ。当盤ではメクレンブルク州立劇場の4台のオルガンを弾き分け、素晴らしい響きを醸し出しています。 |
AAM RECORDS
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック=アカデミー室内管弦楽団自主制作盤
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AAM(アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック=アカデミー室内管弦楽団)が独自に立ち上げたレーベルです。
AAMは1973年の設立以来、DECCAとHARMONIA
MUNDIレーベルを中心に300以上のリリースを重ねてきました。しかし、更なる音楽的発展と芸術的発展を期して、ここに新しいレーベルを設立しました。
最初のリリースは、AAMの音楽監督リチャード・エガーの指揮による「交響曲の誕生」AAM-1となります。
ヘンデルからハイドンに至る時代における、交響曲が誕生するまでを生き生きと音で描いたこのアルバムを皮切りに、今後はバッハのヨハネ受難曲(1724年版)や管弦楽組曲、マタイ受難曲のリリースが予定されています。
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AAM-1
\2300→\2090 |
BIRTH OF THE SYMPHONY(交響曲の誕生) 〜ヘンデルからハイドンまで
1-4. ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759):
オラトリオ「サウル」からシンフォニア(1738)
5-7. フランツ・クサヴァー・リヒター(1709-1789):
グランド・シンフォニー 第7番
ハ長調(1740頃)
8-10. ヨハン・ヴェンツェル・アントン・シュターミッツ(1717-1757):
シンフォニア 第4番 ニ長調(1750頃)
11-13. ヴォルフガンク・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
交響曲 第1番 変ホ長調 K16(1764)
14-17. ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
交響曲 第49番 ヘ短調「受難」(1768) |
リチャード・エガー(指揮&ハープシコード)
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック
(エンシェント室内管弦楽団)
コンサートマスター:・パヴロ・ベズノシウク(Vn) |
ホグウッドが設立し、その後マンゼ、エガーと音楽監督がかわっても、新古楽演奏をリードする「アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック」の自主レーベル第1弾です。
このアルバムのコンセプトは、古典派交響曲が誕生するまでの「シンフォニー」の重要な作品を収録。この時代の音楽は絶えず実験と発展をし続け、新しい音楽を聴衆は求め作曲家らは新音楽を作曲していきました。
ヘンデルの「サウル」は、オペラとオラトリオが重なる頃に作曲されたもので、実にドラマティックなシンフォニア。リヒターが、マンハイムの宮廷に仕える以前のシンフォニーは、バロックから古典派へ移ろうという瞬間の端正にまとめられた美しい作品。
明快なロココ風の作風をつぎ込んだマンハイム楽派を代表するシュターミッツ。
そして新時代を迎えるにあたってモーツァルトが8才の時に書いた交響曲。ハイドンのシュトゥルム・ウント・ドラング期を代表する交響曲。
エガーは、この時代の典型的なエステルハーツィ宮のオーケストラ編成(3-3-2-1-1)によって、美しさや柔らかさだけでなく透明なテクスチュアを見いだし、音楽的勢いと感興を導いていきます。
録音 2011年9月21-23日 UK ロンドン
セイント・ジュード・オン・ザ・ヒル
リチャード・エガー:
イギリス出身。ヨーク大聖堂の合唱隊を経て、ケンブリッジ大学でオルガンの奨学生として学び、その後グスタフ・レオンハルトに師事。15世紀のオルガン作品から現代作品まで、ハープシコード、フォルテピアノ、現代のピアノなどあらゆる鍵盤楽器を弾きこなす鍵盤奏者であり、また指揮者としてもバッハから現代作品までなんでもこなす多才な音楽家です。
2006年からは、クリストファー・ホグウッドの後任としてAAMの音楽監督に就任、一層の活躍をしています。 |
BR KLASSIK
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900505
\2300 |
アルフレード・シュニトケ:合唱のための協奏曲
他
1.アルフレード・シュニトケ(1934-1998):合唱のための協奏曲/
2.シュニトケ:3つの聖なる歌/
3.アルヴォ・ペルト(1935-):勝利の後 |
バイエルン放送合唱団/
ペーター・ダイクストラ(指揮) |
現在、世界最高の合唱指揮者であるダイクストラによるシュニトケとペルトの合唱作品集です。シュニトケの代表的な合唱作品と言える「合唱のための協奏曲」は、中世アルメニアの詩人グレゴリー・ナカレツィ(951-1003)のテキストを用いた作品。劇的な楽章と静謐な楽章が対照的であり、全てはロシア正教の影響を感じさせる無伴奏合唱で歌われます。
「3つの聖なる歌」も同じグレゴリーの詩を用いたもので指揮者のヴァレリー・ポリャンスキーに依頼され書かれたものです。第1曲の思いのほか美しいメロディに内在する不安な響きがシュニトケらしさを演出しています。小カンタータ「勝利の後」は、普段静謐な曲を書くペルトにしては珍しく、明るく力強い作品で、合唱好きの人にはたまらないレパートリーとなっています。バイエルン放送合唱団は、重厚な響きの中に透明感を感じさせるバランスの良い演奏により、極上の響きを生み出しています。 |
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900507
\2300 |
“Hark! The Herald Angels Sing!”-天には栄え
〜バイエルン放送合唱団のクリスマス・アルバム
1.M.プレトリウス(1571-1621):エサイの根より/
2.A.ベッカー(1834-1899):門を広くあけよ/
3.マリアはいばらの森を通り(H.カミンスキ編)/
4.神の御子は今宵しも(F.ジルヒャー編)/
5.キャロル:いざ歌え、いざ祝え(G.ラッツィンガー編)/
6.J.S.バッハ(1685-1750):パルティータ
イ短調
BWV1013からクーラント/
7.F.グルーバー(1787-1863):清しこの夜(H.ミースナー編)/
8.J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオBWV248から「われ、飼葉桶の傍らに立つ」/
9.静かに、静かに(J.ゴールによる混声合唱編)/
10.もうすぐ暗くなる(F.ヴィンクルホーファー編)/
11.G.P.テレマン(1681-1767):ファンタジア
第3番 ロ短調 TWV40/4/
12.F.メンデルスゾーン(1809-1847):天には栄え/
13.ああベツレヘムよ(G.アイヴズ編)/
14.作者不詳:坊や坊や、ねむりなさい/
15.荒野の果てに(F-A.ゲヴァルト編)/
16.J.S.バッハ:パルティータ
イ短調 BWV1013からサラバンド/
17.G.F.ヘンデル(1685-1759):よろこべやたたえよや/
18.B.ブリテン(1913-1976):聖母讃歌/
19.喜びの喜び(W.ブッケンベルク)/
20.G.P.テレマン:ファンタジア
第11番 ト長調
TWV40/12/
21.E.グリーグ(1843-1907):アヴェ・マリア・ステラ/
22.E.ウィテカー(1970-):黄金の光/
23.エサイの根より(J.サンドストレム編)/
24.ベル・リンギング |
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フランソワ・ルルー(オーボエ)/
バイエルン放送合唱団/
フローリアン・ヘルガート(指揮) |
録音 2012年4月24-27 ミュンヘン ヘルクレスザール…1.2.10.12.13.14.22.23.
2013年1月29日-2月2日/フランソワ・ルルー,
2013年6月16日 バイエルン放送
第1スタジオ…6.11.16.20
1978年、レーゲンス生まれの合唱指揮者フローリアン・ヘルガートは、彼の故郷の大聖堂で最初の音楽経験を得ました。やがてミュンヘン音楽・演劇大学でミヒャエル・グレーサーに合唱指揮を学び、2008年に卒業、その後もヘルムート・リリンクを始めとした数多くの指揮者に教えを受け、2007年にはエリック・エリクソンが主宰した「若い合唱指揮者」のためのコンペションでファイナリストとなり、2011年から本格的に活動しています。彼はしばしばバイエルン放送合唱団を指揮し、様々な作品を演奏、高い評価を受けています。
今作では、彼がドイツの伝統的なクリスマス・キャロルを指揮し、曲の合間には名オーボエ奏者がソロを吹くという超豪華なアルバムがお目見えしました。静かなクリスマスを過ごしたい方にオススメの1枚です。 |
CARPE DIEM
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CD-16299
\2000 |
サンティアゴ・デ・ムルシア:再発見された1722年の草稿からの作品集
1.ホ短調のホカラス/2.イ長調のクンベ/3.ホ短調のパッサカリア/
4.響きのプロモーション/5.ハ長調のツァラベクス/6.海辺のホカレス/
7.スペイン風のフォリア/8.ハ長調のカナリオ/9.十字架のパッサカリア/
10.響きのプロモーション/11.ハ長調のパラデタ/12.ホ短調のアズチェナ/
13.ホ短調の自信満々のディファレンシアス/14.ロ長調のマリオナス |
クリスティアン・グティエレス(バロック・ギター) |
録音 2013年4月 ドイツ リリーエンハル 聖ユルゲン教会
18世紀のスペイン宮廷で活躍した作曲家、サンティアゴ・デ・ムルシア(1673-1739)。当時のサヴォイ女王マリア・ルイサ・ガブリエラ(フェリペ5世の最初の妻)のギター教師でしたが、彼の生涯についてはほとんどわかっておらず、わずかにギター伴奏の教則本が知られるのみです。
近年、彼の作品が少しずつ発見され、演奏される機会が増えてきました。これらの多くは南米、チリとメキシコの図書館に眠っており、今回のスコアは1722年に作曲されたものです。演奏しているのは、チリ生まれのクリスティアン・グティエレス。世界中の古楽アンサンブルで幅広く活躍する名手です。どれも明るく賑やかな雰囲気に満ちた驚くほどに生き生きとした音楽です。 |
CD ACCORD
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ACD-190
\2000 |
パヴェル・ヴァカレツィ:ピアノ・リサイタル
1.パデレフスキ(1860-1941):夕べに
Op.10-1/
2.パデレフスキ:ポロネーズ
変ロ長調 Op.9-6/
3.ユリウス・ザレプスキ(1854-1885):大ポロネーズ
嬰ヘ長調 Op.6/
4.ショパン(1810-1849):前奏曲
ハ長調 OP.28-1/
5.ショパン:前奏曲 イ短調 Op.28-2/
6.ショパン:前奏曲 ト長調 Op.28-3/
7.ショパン:前奏曲 ホ短調 Op.28-4/
8.ショパン:夜想曲 ホ短調 Op.72-1/
9.ショパン:前奏曲 ホ長調 Op.28-9/
10.ショパン:前奏曲 嬰ハ短調
Op.28-10/
11.ショパン:レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ
嬰ハ短調 遺作/
12.ショパン:ポロネーズ 嬰ト短調
遺作/
13.ショパン:ポロネーズ 第5番
嬰ヘ短調
Op.44/
14.ショパン:ポロネーズ 第3番
イ長調「軍隊」
Op.40-1 |
パヴェル・ヴァカレツィ(ピアノ) |
録音 2013年1月2-3日 ワルシャワ・フィルハーモニック・コンサート・ホール
笑顔のステキなヴァカレッツィは、2013年のショパン国際コンクールのファイナリストです。彼はポーランドの名教師カタリーナ・ポポヴァ・ズィロン(先輩であるラファウ・ブレハッチも師事していた)に師事、その才能を遺憾なく伸ばしてきました。ショパン・コンクールでは入賞こそ逃しましたが、実は隠れファンは多く、彼の勢いのある演奏には多くの聴衆たちが拍手喝采したのでした。このアルバムはそんな彼の2013年の演奏を収録したものです。
音楽的に更にパワーアップした感のある瑞々しいショパンを中心に、ポーランドの作曲家パデレフスキとザレプスキの作品を配置。今一番期待できるピアニストの等身大の姿をご覧ください。 |
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ACD-192
\2000→\1890 |
Derwid-それは、ヴィトルド・ルトスワフスキがヒット・ソングを作曲する時に使ったペンネーム。
Derwid-ヴィトルド・ルトスワフスキ(1913-1994):
1.旅するサーカス/2.一つは離れて止まる/3.少年時代の日々/
4.魔女/5.愛と世界/6.黄金のブーツ/7.長い旅/
8.今日は誰も待ってない/9.遊園地で/
10.太陽の上のスポット/11.私をいつでもみつけて |
アガタ・ズベル(歌)/
アンドレイ・バウアー(チェロ)/
セザリ・ドフノウスキ(ピアノ&コンピューター) |
録音 2011年8月25-30日 ポーランド・ラジオ
スタジオS4
ポーランドを代表する現代作曲家、ヴィトルド・ルトスワフスキ。しかし彼が変名を使ってヒットソングを書いていたことはほとんど知られていません。多くの作曲家たちのように、ルトスワフスキも“収入のために”いくつかの大衆のための歌を書いています(研究家エイドリア・トーマスは、これらは少なくとも37曲以上存在しているといいますが、まだ未発見のものもあるでしょう)これらは1956年のポーランドの政治的雪解けが始まった時から1963年頃までに書かれたもので、ワルツやフォックストロットなど親しみやすいスタイルを持ちながら、若干の皮肉も含んでいます。
今回は歌とチェロ、そしてコンピューターの力を借りてこれらを再現。興味深い1枚に仕上がっています。 |
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ACD-193
\2000→\1890 |
ヴァイオリンの美しい小品集
モダン・タイムズ
1.シマノフスキ(1882-1937):ロクサナの歌(P.コチャンスキー編)/
2.ドビュッシー(1862-1918):レントよりも遅く(L.ロケス)/
3.クライスラー(1875-1962):道化役者/
4.チャイコフスキー1840-1893):感傷的なワルツ
Op.51-6/
5.ポルディーニ(1869-1957):踊る人形(F.クライスラー編)/
6.コルンゴルト(1897-1957):ピエロの死の踊り(F.クライスラー編)/
7.チャップリン(1889-1977):モダン・タイムズ(C.オガーマン編)/
8.ドビュッシー:ロマンティックなワルツ(A.ローレンス編)/
9.シャミナード(1857-1944):スペイン風セレナード
Op.150(F.クライスラー編)/
10.トゥリーナ(1882-1949):闘牛士の祈り(J.ハイフェッツ編)/
11.ルトスワフスキ(1913-1994):アンネ・ゾフィーのための子守歌/
12.ショスタコーヴィチ(1906-1975):前奏曲
Op.34-15(D.ツィガノフ編)/
13.レハール(1870-1948):歌劇「フラスキータ」よりセレナード(F.クライスラー編)/
14.ラフマニノフ(1873-1943):ここは良きところ
Op.21-7(J.ハイフェッツ編)/
15.グリエール(1875-1956):ワルツ
Op.45-2/
16.フォスター(1826-1864):金髪のジェニー(J.ハイフェッツ編)/
17.ガーシュウィン(1898-1937):ベス、お前は俺のもの(J.ハイフェッツ編)/
18.アルベニス(1860-1909):カタルーニャの歌(S.ドゥシュキン編) |
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マリア・オウダク(ヴァイオリン)/
ジェームス・ベイリュー(ピアノ) |
録音 2013年3月5-8日 ワルシャワ・フィルハーモニック・コンサート・ホール
まるで抱きしめたくなるような、ヴァイオリンの美しい小品を集めた1枚。それはよく知られたメロディであったり、懐かしくとも耳慣れないメロディであったり。1曲1曲が宝石のような輝きを放ち、強い個性を持って、聞き手の心に染み込んできます。
2人の演奏家たちは、実際に学校や病院を訪問して、これらの曲を何度も演奏し、多くの人々に感動を与えています。そんな穏やかなひと時を閉じ込めた優しいアルバムです。
マリア・オウダク |
CEDILLE
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CDR90000142
\2000→\1890 |
ウェンディ・ワーナー:ハイドンとミスリヴェチェクを弾く
1-3.ハイドン(1732-1809):チェロ協奏曲
第1番
ハ長調 Hob.VIIb:1/
4-6.ミスリヴェチェク(1737-1781):チェロ協奏曲
ハ長調/
7-9.ハイドン:チェロ協奏曲
第2番 ニ長調
Hob.VIIb:2 |
ウェンディ・ワーナー(チェロ)/
シカゴ・カメラータ/
ドゥロスタン・ホール(指揮) |
類い稀なる美貌と音楽性を兼ね備えた女性チェリスト、ウェンディ・ワーナーによるハイドンとミスリヴェチェクのチェロ協奏曲集。彼女は以前他の指揮者、オーケストラとともに第2番の録音をしていますが、今回は新鮮なアプローチでこの2人の古典派の作品を清々しく演奏しています。
エレガントなフレージング、澄んだ音色。彼女の瑞々しい感情の表出をぜひともお聞きください。 |
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CDR90000143
\2000 |
ジェニファー・コー 〜サイン、ゲームとメッセージ
1-4.ヤナーチェク(1854-1928):ヴァイオリン・ソナタ
JW VII/7/
5.クルターグ(1926-):ドゥイナ(「遊び」6から)/
6.クルターグ:カデンツァ・ジグ/
7-9.クルターグ:ヴァイオリンとピアノのための3つの小品
Op.14e/
10.クルターグ:Fundamentals
第2番/
11.クルターグ:タマーシュ・ブルムの思い出に/
12.クルターグ:野の花のように/
13.クルターグ:アンナ・ケラーのハガキ/
14.クルターグ:他国の人へのハンガリー語のレッスン/
15.クルターグ:ユディット・マロの結婚式のためのファンファーレ/
16.クルターグ:告別(ヤナーチェクの方法で)/
17.クルターグ:イン・ノミネ-ハンガリー風に/
18-20.バルトーク(1881-1945):ヴァイオリン・ソナタ
第1番 Sz75 |
ジェニファー・コー(ヴァイオリン)/
シャイ・ウォズナー(ピアノ) |
ヤナーチェク、クルターグ、バルトーク。この3人に共通するところは民俗性であったり、音の自由な使い方であったりで、演奏家にとっても大いなる幻想を膨らませることができる作曲家たちなのです。
このアルバムは、ヴァイオリニストのコーとピアニストのウォズナーによる「音の遊び」が詰まったもの。魂の叫びと、遊び心が見事に融合した注目の1枚です。 |
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CDR90000144
\2000→\1890 |
レイチェル・バートン・パイン/メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
1-3.メンデルスゾーン(1809-1847):ヴァイオリン協奏曲
ホ短調 Op.64/
4.ベートーヴェン(1770-1827):ロマンス
第1番
ト長調/
5-7.シューマン(1810-1856):ヴァイオリン協奏曲
ニ短調 Wo023/
8.ベートーヴェン:ロマンス
第2番 ヘ長調
Op.50 |
レイチェル・バートン・パイン(Vn)
ゲッティンガー交響楽団/
クリストフ=マティアス・ミューラー(指揮) |
最近、じわじわと注目が高まっているヴァイオリニスト、レイチェル・バートン・パイン。元より力のあるヴァイオリニストでしたが、様々な人生の岐路を経るにつれ、より味わい深い演奏をする人として、日本でも熱烈なファンを持っています。
そんな彼女、前作の、自らの息子に捧げる「子守歌」でまた多くの人の心をつかみましたが、今作はメンデルスゾーンとシューマンの協奏曲という重量級のプログラム。
とりわけシューマンでの滴り落ちるかのような歌い口は見事というほかありません。彼女のヴァイオリンに眩惑されるのは、本当にステキな体験です。
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CDR7005
\2000 |
Out of Africa 〜アフリカの外、そして周辺の世界
1.アタナス・アウアコウゾウノフ:民謡の変奏曲/
2-7.ヴォイスラフ・イヴァノビチ:カフェの小品集
<涙の前奏曲/楽しいワルツ/タンゴ・カフェ(ピアソラの思い出に)/
ノスタルジア/子守歌(スルジャンのために)/即興と踊り>/
8.カルロス・ラファエル・リヴィエラ:歌/
9.ドゥサン・ボフダノヴィチ:ブルースと7つの変奏/
10-12.アラン・トーマス:アフリカの外に
<日の出の呼び声/朝の踊り/天の頂-夕べの踊り-子守歌> |
デニス・アザバジック(ギター) |
CEDILLEレーベルでおなじみのギタリスト、アザバジックが演奏する楽しいギター作品集「Out
of Africa」です。
アフリカを起源とするリズムは、ジャズを始めとした様々な作品に影響を及ぼし、色々な形で溶け込んでいることは間違いありません。
ここで聴ける曲もカラフルで楽しいものばかり。聴いているだけで、何となく心が躍ることでしょう。 |
CHARADE
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CHA-3023
\2000 |
明日の世界のための音楽 第2集
1-2.キャロリン・ヴァイヒェルト(1961-):魔女の踊りとラグタイム/
3.テレサ・プロカッチーニ(1934-):序奏とアレグロ
Op.41/
4.アン・ルバロン(1953-):太陽の音楽/
5.ジリアン・ホワイトヘッド(1941-):トッカータ/
6.エルフリーデ・イェリネク(1946-):私の愛しい人/
7-8.ガブリエラ・モイセオヴィチ(1944-):2つのカプリース/
9-11.ルート・ツェヒリン(1926-):3つの歌/
12.タマラ・イブラギモワ(1958-):白いバラ/
13.ルート・ツェヒリン:AとO |
キャロリン・ヴァイヒェルト(ピアノ)…1-3.6/
カミラ・オイテンガ(フルート)…3-4.9-11/
アリス・ギレス(ハープ)…4.5/
クリスティーナ・アッシャー(アルト)…6.9-11.13/
ジェニー・アーベル(ヴァイオリン)…7-8.12 |
録音 1997年10月4日 ミットシュニット ライブ収録
第1集(CHA3020)と同じく、現代の女性作曲家たちの作品を収録した興味深い1枚です。
アメリカの作曲家、アン・ルバロンの「太陽の音楽」はメキシコのシュールレアリスム絵画に基づくもので、無人島の森にたつ女性を取り巻く光を音楽で表現しています。
ピアニスト、キャロリン・ヴァイヒェルトの作品にも注目。まるでストラヴィンスキーを思わせる「魔女の踊りとラグタイム」のジャズ風の味付けは、とても楽しいものです。21世紀音楽の可能性を探究した1枚と言えるでしょう。 |
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CHA-3024
\2000 |
オスカー・ジークムント:オルガン作品集 第3集
1-2.「われらが神は堅き砦」による幻想曲とフーガ/
3-4.パルティータ 「おお永遠よ、汝恐ろしき言葉」/
5-8.イン・メモリアム-テオドール・ヴァイドルのメロディによる
<トッカータ:コン・ブリオ-レント/主題/8つの変奏/
フーガ:モデラート>/9-11.幻想曲,アダージョとフーガ |
ハインリヒ・ヴィンマー(オルガン…クレーヴェ,スティフツ教会) |
録音 1998年
ボエミアで育ち、ドイツで活躍したオルガニスト、作曲家オスカー・ジークムント(1919-2008)のオルガン作品集。こちらは第3集となります。
親しみ深いメロディが使われた「われらが神は堅き砦」による幻想曲とフーガは、最初はロマン派の作品風な音楽を装っていますが、やはり曲が進むと一筋縄ではいかないことを実感させてくれます。イン・メモリアムの元となるメロディを書いたヴァイドルは、ジークムントの先人となるボヘミア生まれの作曲家、音楽学者でプラハ音楽の発展のために尽くした人です。しかし第二次世界大戦時、捕虜となりテレジンの強制収容所で1946年に亡くなります。ジークムントは彼の業績をたたえ、この作品を書きました。 |
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CHA-3026
\2000 |
オスカー・ジークムント:オルガン作品集 第4集
1-2.幻想曲とフーガ/2.幻想曲/4-9.3つの幻想曲とフーガ/
10-12.「ヴィルヘルムス・ファン・ナッソウエ」による変奏曲とフーガ
<序奏と主題/変奏1-70/フーガ>/
13-16.受難週間のための4つのコラール前奏曲/
17-18.トッカータとフーガ |
パウル・ヴィントシュットル(トランペット)…10-12/
ハインリヒ・ヴィンマー(オルガン…デッゲンドルフ,聖マルティン・プファール教会) |
録音 1999年
ジークムント自身はプロテスタントでありながら、レーゲンスブルクのカトリック教会の音楽教育アカデミーで長らく副所長を務めていたこともあったため、彼の「4つのコラール前奏曲」(1985年の四旬節に作曲)は、両宗派の礼拝で使用されていると言います。
彼はまた、他の多くのオルガニストからの要請で、比較的演奏の容易な「練習のためのコラール前奏曲」も作曲しています。
また、このアルバムには、トランペットとオルガンのための作品も収録されており、この「ヴィルヘルムス・ファン・ナッソウエ」というのは、1568年にスペインに対するオランダの反戦歌であり、19世紀の終わりには正式にオランダ国歌に採用されたというメロディです。この輝かしいメロディをトランペットが朗々と演奏し、オルガンが複雑な伴奏を付けていくという興味深い音楽です。 |
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CHA-3027
\2000 |
オスカー・ジークムント:オルガン作品集 第5集
1-9.パルティータ 「いざ、もろびと神に感謝せよ」/
10-17.歌曲集「光の中の橋」
<第1番:ウクライナの子守歌
1933年/第2番:公園内のアカシア/
第3番:ガラスの橋/第4番:暗き夢/第5番:ストーンヘンジ/
第6番:私の家/第7番:11月/第8番:私の感謝、静かな喜び>/
18-23.交響的音楽 II
<トッカータ//アダージョ/スケルツォ
Ⅰ/間奏曲/スケルツォ Ⅱ/フーガ> |
エリカ・ペルデュス・モール(ソプラノ)…10-17/
ハインリヒ・ヴィンマー(オルガン…アン・デア・ザールツァハ,ブルクハウゼン
聖ヤコブ・シュタッドプファール教会) |
録音 2000年
オスカー・ジークムントのオルガン作品集第5集に含まれている歌曲集「光の中の橋」は、マーガレット・ミュラー・ヘニングの詩を用いたもので、神への歓喜、痛み、憂鬱など様々な感情が織り込まれています。ジークムントはこの詩を繰り返し読み、言葉の持つリズムを完全に理解し音楽的に表現しようと試みました。
そんな力作をソプラノのモールが美しく歌い上げています。ゆったりとした光の中に包まれるかのような荘厳な響きが特徴的な歌曲集です。
交響的音楽は、複雑に音が絡み合う、いかにもジークムントらしい重厚な建築物を思わせる作品です。 |
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CHA-3028
\2000 |
オスカー・ジークムント:オルガン作品集 第6集
1-3.幻想曲,悲歌とフーガ/
4-7.4つの歌曲集
<第1番:ソネットのサイクル-待望のゴール/
第2番:刷り込みと最高の形/
第3番:嵐はトーチに火を点けた/第4番:星を醸し出し>/
8-11.4つの小前奏曲とフーガ/
12-15.4つの二重唱
<第1番:海の日の出/第2番:不安の方法/
第3番:川の上の夏/第4番:一日の終わり>/16-17.前奏曲とフーガ |
アントン・ロスナー(バリトン)…4-7/
エリカ・ペルデュス・モール(ソプラノ)…12-15/
エヴァ=マリア・クレツクル(アルト)…12-15/
ハインリヒ・ヴィンマー(オルガン…ミュンヘン,聖ベルンハルト・プファール教会) |
録音 2002年
オスカー・ジークムント作品集の第6集は、オルガン独奏曲の他に様々な歌曲を収録。彼の言葉に対する感覚と、声に対する愛情を掘り下げます。ロシアの近代作家の一人、ソロウチンの詩を用いた4つの歌曲は、ソネットの定型を忠実に守った厳格なもの。4つの二重唱は、マーガレット・ミュラー・ヘニングの詩を用いたもので、オルガンと2人の歌手による究極の対位法の追求を図っているかのような作品です。
重厚な残響を伴いながら、いくつもの声部が追いかけあう様は、まるでこの世のものとは思えぬほどの不思議な感触をもたらします。 |
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CHA-3032
\2000 |
オスカー・ジークムント:オルガン作品集 第7集
1-3.前奏曲,アリアとフーガ/4-6.ソナチネ/
7-9.古いフランスの歌による変奏曲とフーガ/
10-15.歌曲集「ドームの光の下で」
<第1番:全ての牧草地/第2番:公園内のアカシア/
第3番:朝に/第4番:古い木に咲く花…/
第5番:藤の花の夢/第6番:箒草>/
16-18.前奏曲,アリオーソとフーガ |
エリカ・ペルデュス・モール(ソプラノ)…10-15/
ハインリヒ・ヴィンマー(オルガン…フランクフルト・アム・マイン
福音ルター派 ルカ教会) |
録音 2003年
オスカー・ジークムントのオルガン作品集第7集です。
こちらのあるバムにも美しい歌曲集が含まれています。詩は同じくマーガレット・ミュラー・ヘニング。植物たちの夢と願いを描いた作品です。まるで後期ロマン派の音楽のような美しい響きと夢見るようなメロディに溢れた素晴らしい作品です。基本的にロマンティックな人だったのだな。と納得できるこの歌曲集や、なんとなく懐かしい「古いフランスの歌による変奏曲とフーガ」、「ソナチネ」とは名ばかりのストイックな作品など個性的な作品が並びます。 |
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CHA-3025
\2000 |
幻想的な踊り-フォルカー・ヘー:ギターリサイタル
1-3.ブローウェル(1939-):3つのラテン・アメリカの小品/
4.プホール(1886-1980):キューバーナ/
5.プホール:3つのスペイン舞曲-タンゴ/
6.デ・ラ・マーサ(1903-1982):ハバネラ/
7.ファン・パルガ:デル・フェロール・ア・ラ・ハバナ
Op. 23/
8.バリオス(1885-1944):フリア・フロリーダ/
9.バリオス:ワルツ Op.8-4/
10-16.エクトル・アジャーラ(1914-):セリエ・アメリカーナ/
17.ローラン・ディアンス(1955-):サウダーデ
第3番 |
フォルカー・ヘー(ギター) |
録音 1999年8月 リューベック,コロッセウム
19世紀後半から20世紀にかけてのラテンアメリカのギター作品を集めた1枚。冒頭にはキューバの作曲家ブローウェルが置かれており、期待に満ちた幕開けとなります。タンゴだけでなく様々なリズムに彩られた情熱の音は、時に熱く、時には神秘的に迫ってきます。
ギターの音色は神と人間を繋ぐものでなくてはいけない。と名手タルレガやガルシア・ロルカが語ったように、これらの音楽は人間の感情をそのままダイレクトに伝えるものであることは間違いありません。
ギターを演奏しているヘーはドイツで演奏家、教師として高く評価されている人です。 |
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CHA-3029
\2000 |
左手のための
1.J.S.バッハ(1685-1750)=ブラームス(1833-1897):
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
ニ短調 BWV1004
第5楽章 シャコンヌ(左手のために)/
2.ルートヴィヒ・ベルガー(1777-1839):
12の練習曲より第9番「左手のための」/
3.ヤコブ・シュミット(1803-1853):左手のための聖歌連取曲
Op.330/
4.カール・ライネッケ(1824-1910):左手のためのソナタ
Op.179-第2楽章/
5.エドゥアルド・マルクスゼン(1806-1887):
3つの即興曲「ドレイシェクへのオマージュ」
Op.33-ラ・リコルダンツァ/
6.フランツ・リスト(1811-1886):ハンガリーの神
S534b/R214b(左手版)/
7.サン=サーンス(1835-1921):6つの練習曲
Op.135-5「エレジー」/
8-9.スクリャービン(1872-1915):左手のための2つの小品
Op.9/
10.テオドール・レシェティツキ(1830-1915):
左手のためのアンダンテ・フィナーレ
Op.13
(ドニゼッティの歌劇「ランメルムーアのルチアによるパラフレーズ)/
11-12.ポンセ(1882-1948):前奏曲とフーガ/
13.ポンセ:左手のための舞曲「マレグレ・トゥー」 |
アニヤ・ヴァクフゼン(ピアノ) |
録音 2002年10月7-9日 ハンブルク フリードリヒ・エーベルト・ホール
戦争で右腕を失ったピアニスト、ポール・ヴィトゲンシュタインを巡っては、いくつもの見事な「左手のためのピアノ作品」が生まれました。とは言え、彼が出現する以前にも素晴らしい「左手のための作品」が存在します。通常の人の場合、右手に比べると、どうしても動きが悪い左手を鍛えるためには、特別の練習法が必要なのは自明の理。
これらの作品は、そんなぎこちない左手を完璧なものにするためにという祈りが込められていることも間違いないでしょう。親しい友人のためであったり、自らの練習のためであったりと、これらの曲の一つ一つにドラマがあります。 |
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CHA-3030
\2000 |
マイナ
1.ピアソラ(1921-1992):天使の死/
2.クレメンス・マーリヒ(1967-):マイナ/
3.サン=サーンス(1835-1921):動物の謝肉祭-白鳥/
4.ヴィラ=ロボス(1887-1959):黒鳥の歌/
5-6.グァルニエリ(1907-1993):ポンテイオと踊り/
7.伝承曲:小さな家(R.ニャターリ編)/
8.エケル・タヴァレス(1896-1969):青い鳥/
9.ヨハン・アブラハム・ペーター・シュルツ(1747-1800):月は昇った/
10-11.マーレ(1929-):チェロ・ソナチネ/
12.グァルニエリ:カンティレーナ
第1番/
13.ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ
第2番「カイピラの小さな汽車」-第4楽章「トッカータ」/
14.ピアソラ:ミロンガ・アン・レ/
15.ブラームス(1833-1897):子守歌(C.マーリヒ編) |
ピアチェロ
<メンバー:
クレメンス・マーリヒ(チェロ)/
イヴォンヌ・バムビッラ(ピアノ)> |
録音 2003年2月23-24日 リューベック コロッセム
チェロとピアノのデュオ「ピアチェロ」は前作(CHA3017)でも情熱的な演奏を披露していましたが、今作は彼らの娘“クララ・マイナ”に捧げられた親密で愛情がたっぷり込められたアルバムとなっています。マイナには九官鳥の意味もありますが、ここで想像できるのは、もっと極彩色で美しい鳥でしょうか?
トラック2にはマーリヒ自身が作曲した曲「マイナ」が収録され、これを優しく包み込むように、様々な歌…子守歌も含む…が配置されています。ジャズ風な装いのブラームスの子守歌の何とキュートなこと!全ての人に贈る愛情たっぷりのアルバムです。 |
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CHA-3031
\2000 |
エリザヴェータ・ブルーミナのポートレート
1-3.シューベルト(1797-1828):ピアノ・ソナタ
第14番 イ短調 Op.143 D784/
4-27.チャイコフスキー(1840-1893):子どものアルバム
Op.39
<第1番:朝の祈り/第2番:冬の朝/第4番:お母さん/第3番:木馬あそび/
第5番:木の兵隊の行進/第7番:お人形の病気/第8番:お人形のお葬式/
第9番:ワルツ/第6番:新しいお人形/第11番:マズルカ/
第12番:ロシアの歌/第13番:農夫の前奏曲/第14番:カマリンスカヤ/
第10番:ポルカ/第15番:イタリアの歌/第16番:古いフランスの歌/
第17番:ドイツの歌/第18番:ナポリ人の歌/第19番:乳母のお話/
第20番:ババ=ヤガ/第21番:楽しい夢/第22番:ひばりの歌/
第24番:辻音楽誌/第23番:教会で>/
28.プロコフィエフ(1891-1953):組曲「3つのオレンジへの恋」Op.33bis-行進曲 |
エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ) |
録音 2003年7月2-3日 マドリッド スペイン国営放送
第2スタジオ
サンクトペテルブルク出身のエリザヴェータ・ブルーミナは、16歳の時にレニングラード交響楽団との共演でブラームスのピアノ協奏曲第1番でデビュー(!)。以降「ブラームス国際コンクール」を始めとした数々の国際コンクールで優勝、輝かしいキャリアを築いています。ロシアの伝統的なピアノ・スクールの生徒であった彼女は、独奏者としてだけではなく、室内楽や伴奏でも才能を示しています。アンドラーシュ・シフやラドゥ・ルプーなど名手からも教えを受け、それらは彼女の音楽的発展に大きく寄与しています。
このアルバムではシューベルト、チャイコフスキー、そしてプロコフィエフの3人の作品を演奏。恐ろしいまでに鬼気迫るシューベルト、一転優しさに満ちたチャイコフスキー、そして諧謔的なプロコフィエフと、個性が溢れるプログラムとなっています。彼女の最新作はGrand
Pianoレーベルのシルヴェストロフ(GP639)です。 |
CHARADE(ES−DUR)
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CHA-3011
\2000 |
ハンス・フリードリヒ・ミヒェールゼン:作品集
1-9.ドイツ・レクイエム「死と生」/
10-12.ホルスタインのオルガン曲集
Op.32より
<前奏曲/パッサカリア/フィナーレ>/
13.なぜうなだれしか、我が魂よ/
14-16.オルガン協奏曲 第2番「3人の天使が歌う」Op.34 |
マリアンネ・ブリューン(ソプラノ)…1-9/
ホルガー・ハンペル(バリトン)…1-9/
メンデルスゾーン・アンサンブル…1-9/
ユルゲン・ヘンシェン(指揮)…1-9/
エッケハルト・リヒター(オルガン)…10-16/
メータ・ヘンシェン(アルト)…13/
マイケ・ティエッセン(ヴァイオリン)…13 |
聖歌隊指揮者を父としてドイツに生まれ、厳格な教育を受けたというミヒェールゼン(1902-1973)。1933年にベルリンのマタイ教会でヒンデミット作品を演奏し、オルガニストとしてのキャリアを開始しました。30歳という遅いデビューでしたが、この時点で彼は自分自身の道を完全に確立していたといい、以降は宗教合唱曲とオルガン作品で独自の個性を発揮する作品を書いています。
形式は古典的ですが、好んで四分音を用いるなど実験的要素も強いものです。録音
1993年 |
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CHA-3012
\2000 |
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988 |
エレオノーレ・ビューラー=ケストラー(ハープシコード) |
録音 1993年 バイロイト
“永遠の名作”として、全ての鍵盤奏者たちが一度は挑むバッハ(1685-1750)の「ゴルトベルク変奏曲」。ここで演奏しているのは、現在バイロイトに住み、大学で音楽を教えているエレオノーレ・ビューラー=ケストラーです。
30パターンの変奏に説得力ある解釈を施す彼女の演奏は極めて厳格であり、また力強いものです。ジャケットに使われている絵画はこの演奏にインスパイアされた画家ゲルハルト・リヒターが描いたもの。深みのある美しい色に彩られた印象的な作品であり、演奏の特質も余すことなく描き出しています。 |
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CHA-3014
\2000 |
オスカー・ジークムント:オルガン作品集 第1集
1-2.トッカータとフーガ 第4番/
3-4.「いつか私が世を去る時」による幻想曲とフーガ/
5-15.韓国民謡の主題による変奏曲とフーガ/
16-18.序奏、パッサカリアとフーガ |
ハインリヒ・ヴィンマー(オルガン…ライツェブルク大聖堂) |
録音 1994年
作曲家ポール・ジークムントを叔父としてボヘミアで育ったオルガン奏者・作曲家・音楽学者オスカー・ジークムント(1919-2008)のオルガン作品集。彼はレーゲンスブルクの教会音楽学校(現在はカトリック教会音楽と音楽教育大学)で1945年まで講師を努め、1973年から1983年までは副学長職に就いていました。
CHARADEレーベルではこの知られざる作曲家の全オルガン作品をリリース、このアルバムは第1集となります。
演奏は、彼の生徒であったオルガニストハインリヒ・ヴィンマー。師の作品を始め、他の現代作曲家の作品の70作以上の初演者として名を馳せているベテランです。 |
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CHA-3016
\2000 |
フェルナンド・ソル:ギター作品集
1.スペインのフォリアとメヌエット
Op.15a/
2.練習曲 Op.6-第12番 イ長調/
3.ギター・ソナタ 第1番 ニ長調「グランド・ソロ」Op.14/
4.序奏と「マルボローは戦場に行った」の主題による変奏曲
Op.28/
5.練習曲 Op.29-第23番 ト長調/
6.練習曲 Op.29-第17番 ハ長調/
7-10.ギター・ソナタ「グランド・ソナタ」Op.22 |
ハイナー・ドナート(ギター) |
録音 1995年
スペインでは「ギターのベートーヴェン」と呼ばれ敬愛されているフェルディナンド・ソル(1778-1839)。彼が活躍した当時は“居酒屋で演奏する楽器”としてのみ存在していたギターの地位を飛躍的に高めた作曲家です。ソルは、単なる伴奏楽器であったギターの可能性を探究しましたが、何より彼の書くメロディはとても美しく、それが独奏楽器としてのギターを認識させるのに一役買ったのは間違いありません。
ここで煌めく演奏をしているのは1968年生まれのハイナー・ドナート。イエナで生まれフランツ・リスト音楽院で学び、数多くのコンクールで受賞しているベテランです。 |
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CHA-3017
\2000 |
ヒナステラ/ピアソラ/ヴィラ=ロボス:チェロ作品集
1.ヒナステラ(1916-1983):パンペアーナ
第2番
Op.21/
2.ピアソラ(1921-1992):ル・グラン・タンゴ/
3-6.ヴィラ=ロボス(1887-1959):チェロ・ソナタ
第2番 |
ピアチェロ
<メンバー:クレメンス・マリッヒ(チェロ)/
イヴォンヌ・バムビッラ(ピアノ)> |
録音 1995年1月18-20日 ハンブルク フリードリヒ・エーベルト・ホール
“南米の音楽の普及”のためにユニット「ピアチェロ」を結成したというチェリスト、マリッヒとピアニスト、バムリッラ。この2人によるデビュー・アルバムは確かに心湧き立たせるものです。ヴィラ=ロボスの初期の作品であるチェロ・ソナタでの豊かな音楽(彼が独学でこのような書法を身に着けたことに驚きます)、ヒナステラの洗練された「パンペアーナ」の狂おしい情熱、そして今では誰もが知っているピアソラの「ル・グラン・タンゴ」。しかしながら、これらが録音されたのは、そろそろピアソラ・ブームが到来するかという頃。息づく情念が感じられるアルバムです。 |
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CHA-3018
\2000 |
オスカー・ジークムント:オルガン作品集 第2集
1-3.パルティータ「おおわが魂よ、大いに喜べ」/
4-5.ロシア正教会の主題による幻想曲とフーガ/
6-7.「それは軍神マルスか」による変奏曲とフーガ/
8-12.交響的音楽 |
ハインリヒ・ヴィンマー(オルガン…ザールツァハ
ブルクハウゼン,聖ヤコブ教区教会) |
録音 1995年
オスカー・ジークムント(1919-2008)のオルガン作品集第2集です。
彼の作品の特徴の一つとしては「エキゾチック」な素材が使われることが挙げられるでしょう。第1集に含まれていた「韓国民謡のメロディ」を始め、ここでは「ロシア正教会」の主題が使われるなど、どれもとても興味深いものです。これらのメロディが伝統の手法に則ったうえで、新しい響きを伴いながら形を発展させていく様子は、背中がぞくぞくするほど興味深いものです。
「交響的音楽」はジークムントの愛弟子であるヴィンマーのために書かれたものであり、感謝と期待を交えた音楽が展開されています。 |
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CHA-3019
\2000 |
ウォルフガング=アンドレアス・シュルツ:作品集
1.「夕べの歌」による変奏曲/2.エジプトのマリア/
3-4.ヴァイオリン・ソナタ/5.ソプラノのためのモテット「創造から静寂へ」 |
ユリア・バルテ(ソプラノ)…1.5/
トーマス・ボットガー(ピアノ)…1/
ベルント・ムジル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)…2/
フリドヨフ・カイル(ヴィオラ)…2/
アンゲラ・クロツ(チェロ)…2/
イザベラ・ペトロシアン(ヴァイオリン)…3-4/
ペーター=ユルゲン・ホファー(ピアノ)…3-4 |
録音 1996年 ハンブルク フリードリヒ・エーベルト・ホール
あまりなじみのない作曲家の音楽を聴く場合、とりわけそれが「現代」に属する人の作品の場合は、期待と不安が入り混じるものですが、このシュルツ(1948-)の作品はどこを聴いても面白いものです。リゲティに魅了されたというシュルツは、作曲年代によって作風が変化する人であり、ヨーロッパ音楽の伝統を引き継いでいるかと思えば、一切拒否する…。これらが混沌とした作品群は刺激的で、多面性を有しています。
力強さを秘めたソプラノ独唱のためのモテット「創造から静寂へ」が彼の主張を端的に物語っているようです。 |
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CHA-3020
\2000 |
明日の世界のための音楽 第1集
1-3.プロイセン王女アンナ・アマリア(1723-1787):
オーボエとオルガンのためのソナタ
ヘ長調/
4.フェリチタス・ククック(1914-):ナイチンゲールの歌/
5-9.ソフィア・グバイドゥーリナ(1931-):音楽のおもちゃ箱より
<第2番:魔法のロータリー/第4番:漁師の歌/第7番:小さなティト/
第9番:きつつき/第11番:そりと小さな鐘>/
10-16.ヴィヴィアン・オリーヴ(1950-):鍛冶屋/
17-19.ペギー・グランヴィル=ヒックス(1912-1990):ハープ・ソナタ/
20.アンジェ・フィンケンワース(1963-):影、ばら、影/
21.フィンケンワース:Wie soll
ich mich
nennen/
22.セシル・シャミナード(1857-1944):ピエレット
Op.41/
23.グラジナ・バツェヴィチ(1909-1969):
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番/
24.グバイドゥーリナ(1931-):光と闇 |
ビルギット・ヴェルプマン(オーボエ)…1-4/
アンネリーゼ・フンケ(オルガン)…1-3,(ピアノ)…5-9,24/
スザンネ・ローレンツ=シュプレンダー(リコーダー)…10-16/
アリス・ギルス(ハープ)…17-19/
アンジェ・フィンケンワース(ヴォーカル,ギター)…20-21/
キャロリン・ヴァイヒェルト(ピアノ)…22/
ジェニー・アーベル(ヴァイオリン)…23 |
録音 1994年4月16日 キーラー教会…1-4, 1995年4月29日
リューベック ブルク・クロスター…17-21,
1996年4月26日
ランドスブルク キリスト教会…5-16.22-24
一見ばらばらな曲が集まったアルバムに見えますが、「明日の世界のための音楽」というタイトルが意味するように、実は全て「女性作曲家」の作品であり、ほとんどが歴史に埋もれてしまった女性たちの作品と、現在第一線で活躍する女性たちの作品を同列に並べることで、このアルバムを意義深いものにしています。
グバイドゥーリナやシャミナードの作品は、他でも聴く機会がありますが、他の人たちの曲はまず耳にすることはないでしょう。トラック20と21はフィンケンワースの自作自演となります。 |
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CHA-3021
\2000
発売中止 |
カステルヌォーヴォ=テデスコ:カプリチョス「理性の眠りは怪物を生む」
Op.195(抜粋)
1.第1番:フランシスコ・ゴヤ・イ・ルシエンテス,画家/
2.第3番:誰も自身が分からない/3.第6番:愛と死/
4.第5番:奴らの手はずは整った/
5.第12番:それはしょうがないよね/
6.第13番:どちらの方が夢中なの/
7.第8番:神よお赦し下さい。それが彼の母親だったとは/
8.第16番:ブラボー!/9.第18番:理性的な眠りは怪物を生む/
10.第19番:細く長く紡ぐ/11.第14番:確かに彼女は感じやすかった/
12.第9番:ぴったりあってる/
13.第20番:師匠への贈り物/14.第24番:嘘と無節操の夢 |
ウィンフリート・ステグマン(ギター) |
録音 1996年10月21-22日 ハンブルク オーゼンヴェルダー,聖パンクラティウス教会
あの国立西洋美術館にも所蔵されている、ゴヤの連作版画「ロス・カプリチョス-理性の眠りは怪物を生む」に触発され、カステルヌォーヴォ=テデスコ(1895-1968)が書き上げた24曲からなるギター曲「カプリチョス」。このアルバムはボルドー生まれのギタリスト、ステグマンが14曲を選択し、見事な演奏でこの風刺と皮肉に塗れた世界を描き出しています。 |
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CHA-3022
\2000
発売中止 |
Voila Viola!
1-3.ガエターノ・ブルネッティ(1744-1798):ヴィオラ・ソナタ
ニ長調/
4-6.シューベルト(1797-1828):
アルペジョーネ・ソナタ イ短調
D821(ヴィオラとピアノ編)/
7-10.ブラームス(1833-1897):
クラリネット・ソナタ ヘ短調
Op.120-1(ヴィオラとピアノ編)/
11-13.ヒンデミット(1895-1963):ヴィオラ・ソナタ
Op.11-4 |
ヴィープケ・ファン・アイケレン(ヴィオラ)/
ドロテー・クロスト=フォーゲル(ピアノ) |
録音 1997年3月9-11日 ハンブルク フリードリヒ・エーベルト・ホール
アルバム冒頭に置かれたブルネッティのソナタから、その暖かいヴィオラの響きに魅了されることでしょう。カルロス3世、4世治下のスペインで活躍したイタリア人作曲家、ブルネッティの作品は現在ではほとんど忘れられていますが、この優美な旋律はもっと愛されてもよいものです。
ヴィオラで奏でる「アルペジョーネ・ソナタ」の深い響き、ブラームスでのいぶし銀の味わい、そして自らが優れたヴィオラ奏者であり、この楽器を知り尽くしていたヒンデミットのソナタ。これらの音楽が語りかけてくる悠久の世界を味わってみてください。 |
CPO
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777802
\2600 |
パウル・ヒンデミット:
クリスマスの児童劇「トゥティフェントヒェン」 |
ベラ・クムバーガー(ソプラノ)/
ヘルマン・ヴァレン(バリトン)/
ノラ・レントナー(ソプラノ)/
マティアス・シュタイアー(テノール)/
アンニカ・シュリヒト(メゾ・ソプラノ)/
セバスティアン・ブルース(バス・バリトン)/
ベルリン放送児童合唱団/
ベルリン=ドイツ交響楽団/
ヨハネス・ズール(指揮) |
なんとなく難しいイメージのあるヒンデミット(1898-1963)の音楽ですが、彼はこんなに楽しい音楽も書いていました。
突然動き出した「木彫りの人形」を巡っての奇跡のストーリーであり、直接クリスマスと関係しているわけではありませんが、ヒンデミットは2曲のクリスマスソングを挿入するなどして、クリスマスに子どもたちが演じるにふさわしい劇として作り上げられています。
音楽は室内管弦楽と歌手(役者)たちのために書かれていますが、これまでの録音は管弦楽による組曲がリリースされていたのみ。この全曲録音で、この作品の全容を知ることが可能になりました。 |
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777809
\2600 |
ヨハン・ヴィルヘルム・ヘルテル:
クリスマス・オラトリオ「イエス・キリストの誕生」
ハインリヒ・ユリウス・トーデの台本による |
ベリト・ノルバッケン・ゾルセット(ソプラノ)/
アレクザンドラ・ラヴォール(メゾ・ソプラノ)/
マルクス・ウルマン(テノール)/
ヴォルフ=マティアス・フリードリヒ(バリトン)/
ケルン・アカデミー/
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指揮) |
ドイツの音楽一家に生まれたヨハン・ヴィルヘルム・ヘルテル(1727-1789)。彼の祖父はエッティンゲン侯の宮廷楽長であり、父はザクセン=アイゼナハ公国の宮廷楽団の楽士長を務める傍ら、優れたヴィオラ・ダ・ガンバ奏者として演奏旅行を行ったことで知られています。
その息子クリスティアン・ヘルテルも作曲家になり、このオラトリオは1778年から1778年の間に、フリードリヒ・フォン・メックレンブルク=シュヴェリン公の宮廷で演奏するために作曲されたものです。壮麗かつ表現力の高い冒頭の合唱とともに、降誕祭でおなじみのコラールを随所に用いながら、伝統的な牧歌と劇的な部分の対比も見事な大作を、ヴィレンズ率いるケルン・アカデミーが文句ない演奏で現代に蘇らせました。迫力ある音楽です。 |
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777820
\2000 |
クリストバル・デ・モラーレス:
おお、偉大なる神秘よ-14のクリスマス・モテット
1.O magnum mysterium/2.Missus
est Gabriel
Angelus/
3.Ecce, virgo concipiet/4.Veni,
Domine,
et noli plena/
5.Ave Maria/6.Puer natus est
nobis/7.Pastores
dicite, quidam vidistis/
8.Exaltata est Sancta Dei genitrix/9.Salve
regina/
10.Sancta et immaculata virginitas/11.Ave
regina coelorum/
12.Candida virginitas/13.Salva
nos, stella
maris/14.Cum natus esset Iesus |
ブレーメン・ヴェーザー・ルネサンス/
マンフレード・コルデス(指揮) |
モラーレス(1500-1553)の表情豊かなクリスマスのモテット集です。彼はスペインにおけるルネッサンス期の最も重要な作曲家で、彼の作品のほとんどは宗教的な声楽曲です。当時の彼は国際的な名声を得ており、作品はヨーロッパ全域のみならず「新大陸」にも伝播されていったと言います。
これらのクリスマスのためのモテットも同じくヨーロッパ全土に広まり、多くの人々に愛されていました。古風で神秘的な表現、自由な和声進行など、同時代の作曲家たちよりも自由でユニークな音楽を、おなじみコルデス率いるブレーメン・ヴェーザー・ルネサンスの清冽なアンサンブルで。 |
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777472
(SACD-Hybrid)
\3000→\2690 |
フランツ・リストのオルガン作品編曲集
1.リスト=マルセル・デュプレ(1886-1971):
オルガンと管弦楽のための「アド・ノス、アド・サルタレム・ウンダム」/
2.リスト=レオ・ヴァイナー(1885-1960):
管弦楽のための「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」/
3.リスト:交響詩「オルフェウス」(作曲家自身によるオルガン編曲版)/
4.リスト=ライナー・ビシュコフ(1947-):
管弦楽のための「バッハの名前による前奏曲とフーガ」 |
クリスティアン・シュミット(オルガン…ルクセンブルク・フィルハーモニー、
シューケ・オルガン)/
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団/
マルティン・ハーゼルベック(指揮) |
フランツ・リスト(1811-1886)は19世紀の音楽家たちの中でも極めて影響力があり、また最も個性的な人物でもありました。彼がベルリオーズの作品からインスパイアされて創設した「交響詩」のジャンルや、様々な作品のトランスクリプション、そして宗教的な作品。これらはどれほどまでに他の作曲家たちの想像力を刺激したことでしょう。
ここに集められている作品群は、後世の作曲家たち(リスト自身も含む)が、リストの作品をオルガン、あるいは管弦楽版に編曲したもので、様々な作品を変容させていったリストというフィルターを通して、また新たな作品が生み出されていく過程を楽しむことができるという興味深い1枚です。オーケストラを指揮するのは前作の「ハンガリー狂詩曲」(777797-2)でも素晴らしい演奏を披露していたおなじみハーゼルベックです。
ここで4曲目の冒頭が聴ける。壮大で華麗な世界。
http://www.jpc.de/mp3/076/0761203747221_04.mp3
これは下記アルバム「ハンガリー狂詩曲」の第2曲、第3曲。もっと聴きたくなると思います。
http://www.jpc.de/mp3/076/0761203779727_02.mp3
http://www.jpc.de/mp3/076/0761203779727_03.mp3
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777627
\2000 |
ペトル・エベン:宗教合唱作品集
1.慈しみと愛のあるところ/2.サルヴェ・レジーナ/3.被造物の賛歌/4.知恵の言葉/
5.巡礼の詩篇/6.世界は危機を迎えている(三部作)/
7.おお来たまえ、精霊よ/8.楽園の喜びの鼓動/9.父なる神よ-アーメン |
ザクセン声楽アンサンブル/
マティアス・ユング(指揮) |
ボヘミア生まれのペトル・エベン(1929-2007)は宗教的な作品やオルガン曲を数多く作曲しており、その神秘的な響きは一度聴いたら耳から離れないほどの強烈な印象を残します。この宗教合唱曲集は、モテットなどの伝統的な音楽をそのまま受け継いだ上に、ボヘミア的気質と現代的な和声を用い、極めてリアルな感情を表出するもので、難解な部分を持ちながらも、時として素朴な響きがこぼれだすこともあり、基本的には音の一つ一つが磨き上げられた独特の美を有するものです。 |
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777693
\2600→\2390 |
アウグスト・クルークハルト:作品集
1.交響曲 第5番 ハ短調 Op.71/
2.演奏会序曲「春の時に」Op.30/
3.祝典序曲 変ホ長調 Op.78 |
アンハルト・フィルハーモニー管弦楽団/
アントニー・ヘルムス(指揮) |
「ピアノ五重奏曲」など一部の曲に、特定のファンをもつ作曲家クルークハルト(1847-1902)。彼はケーテンで生まれ、10歳からピアノと作曲を学び始めます。15歳の頃に家族とともにデッサウに移住。やがてピアニストとしてデビューを飾りました。作曲活動も進めており、20歳になる前には自作を発表するなど順風満帆な音楽家人生をスタートさせました。指揮者としても才能を発揮、ワーグナーの「指環」を上演するほどの活躍ぶりを見せた人です。
彼の第3交響曲はすでにcpoからリリースされており(777465-2)、こちらはブラームスを思わせる明るさに満ちていましたが、この第5交響曲は調性的にもベートーヴェンを思わせる劇的なもの。1892年、彼がデッサウの指揮者として活動25年を迎えた年に書かれた曲です。
第1,3楽章の冒頭だけですがどうぞ。かっこいいです。
http://www.jpc.de/mp3/076/0761203769322_01.mp3
http://www.jpc.de/mp3/076/0761203769322_03.mp3 |
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777482-2
(3CD)
\6000→\5490 |
フリードリッヒ・エルンスト・フェスカ(17891826):弦楽四重奏曲集
第1集
CD1.
1.弦楽四重奏曲 第1番 Op.1-1
2.弦楽四重奏曲 第2番 Op.1-2
3.弦楽四重奏のためのポプリ
第2番 Op.11
CD2.
1.弦楽四重奏曲 第3番 Op.1-3
2.弦楽四重奏曲 第7番 Op.3-1
3.弦楽四重奏曲 第8番 Op.3-2
CD3.
1.弦楽四重奏曲 第13番 Op.12
2.弦楽四重奏曲 第14番 Op.34
3.弦楽四重奏曲 第9番 Op.3-3 |
ディオゲネス弦楽四重奏団 |
ドイツ、マクデブルク生まれの作曲家フェスカ。音楽好きの家に生まれ、幼い頃から存分な音楽教育を受け、15歳でヴァイオリンの公開演奏会を行ったことでライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のヴァイオリニストとなります。当時から弦楽四重奏曲を演奏したり、ソリストとして活躍しながら数多くの作品を書きました。彼の四重奏曲は、交響曲に次ぐ人気を誇り、そのバランスのとれた、まろやかなハーモニーは当時ウェーバー作品を並ぶほどの高い評価を受けていたのです。このCPOのリリースは、そんな彼の弦楽四重奏曲を全てまとめたもので、ディオゲネス弦楽四重奏団の素晴らしい演奏は初発売の時から絶賛を浴びたものです。独創的で美しい一連の作品は、どこから聴いても新たな発見をもたらすものです。
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777493-2
(2CD)
\5200 |
オッフェンバック:喜歌劇「ペリコール」3幕(ドイツ語歌唱)
アンリ・メイヤック&リュドヴィク・アレヴィ…台本
ペーター・エンジカット…新しいドイツ語訳 |
ザビーネ・ブローム(ソプラノ)
ラルフ・ザイモン(テノール)
ゲルト・ヴィーマー(バリトン)
ベルント・ケーネス(テノール)
マルクス・グェンツェル(バリトン)
ジェシカ・グラット(メゾ・ソプラノ)
エルケ・コットマイール(ソプラノ)
ドレスデン国立歌劇場管&合唱団
エルンスト・タイス(指揮) |
ペルーの総督リベイラの祝日、総督本人とリマの長官、そして侍従官は変装して街を視察中。そこに現れたのが流しの芸人、ペリコールとピキーヨの恋人たち。彼らは歌を歌うもお金がもらえず困っていたのですが、そんなペリコールに一目惚れしたのが総督で、彼女を自分のものにしようと企みます。もともと倫理的に多少問題のある台本のため、舞台はヨーロッパではないリマに設定されていますが、曲は全くのウィーン風。そんな音楽とあらすじは充分に魅力的な作品であり、2008年のこのドイツ語版の上演も、たちまち高い評判となったものです。
一連の上演にはお馴染みの歌手たちと、タイスの指揮が知られざる作品を楽しく聞かせます。ボーナス・トラックとして1874年のウィーン上演版を収録。聴き比べも興味深いところです。 |
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777628-2
\2000→\1890 |
クリスティーナ・ビェルケ(ピアノ)
ニルス.W.ゲーゼ(1817-1890):ピアノ作品集
1.ピアノ・ソナタ Op.28
2.水彩画 Op.19-1
3.水彩画 Op.19-2
4.新しい水彩画 Op.57
5.アンダンティーノ
6.破棄された楽章 |
クリスティーナ・ビェルケ(ピアノ) |
ゲーゼ(ガーデとも)はコペンハーゲンで生まれ、19世紀デンマークの音楽発展に寄与した作曲家です。
彼はもともとコペンハーゲンでヴァイオリン奏者として活動を始めましたが、メンデルスゾーンの尽力により、自作がライプツィヒで初演されたため、そのままライプツィヒに移り、ここで指揮者としての活動を始めました。その後は国同士の紛争もあり、デンマークに帰国。オーケストラや合唱団を設立し、教育者としても名を成したのです。
そんな彼の作品は交響曲などの管弦楽作品が知られていますが、ピアノのための作品も彼の大切なジャンルであり、時折自分で演奏したり、オーケストラ作品のスケッチとしての役割も持たせていたのです。このアルバムの中では「水彩画」と「新しい水彩画」の間の成熟度が興味深く、この作曲家の足跡をたどる上でも重要な作品となることは間違いありません。
コペンハーゲン生まれのビェルケの共感に溢れた演奏で。
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777650-2
\2000→\1890 |
コンソルティウム・クラシクム
イタリア風セレナード集
1.ジョヴァンニ・パイジェッロ(1740-1816):グロース・ハーモニームジーク
(2つのオーボエ,2つのクラリネット,2つのホルン,2つのファゴットとコントラバスのための)
2.ジョアキッーノ・ロッシーニ(1792-1868):木管六重奏曲
(2つのクラリネット、2つのホルン、2つのファゴットとコントラバスのための)
3.ジーモン・マイール(1763-1845):木管六重奏曲
(2つのクラリネット、2つのホルン、2つのファゴットとコントラバスのための)
4.ヴィンチェンツォ・リギーニ(1756-1812):セレナード
(2つのクラリネット、2つのホルン、2つのファゴットとコントラバスのための) |
コンソルティウム・クラシクム |
イタリア風のセレナード集です。一般的に「セレナード」とは野外で演奏される機会音楽であり、夜のおぼろげな光の中、声楽家と器楽グループが美しい音楽を奏でるものですが、18世紀におけるセレナードは、木管楽器とコントラバス(時にヴィオラも)で演奏されるのが普通でした。これらは椅子を必要とせず、立って演奏できるもので、やはり野外で演奏するための曲として認識されていたのです。
この4曲のセレナードはどれも明るい輝きを持つ、いかにもイタリアの風土を思わせる幸福感に満ちた曲です。珍しいリギーニの作品も興味深いものです。 |
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777675-2
\2600→\2390 |
クリストフ・プレガルディエン(テノール)
マーラー(1860-1911)&リーム(1952-):歌曲集
歌曲集「子どもの不思議な角笛」より
1.高き知性への賛美
2.美しいトランペットが鳴り響く所
3.少年鼓手
4.ラインの伝説
5.この歌を思いついたのは誰?
6.原光
7.さすらう若人の歌
ヴォルフガンク・リーム:
8.声とオーケストラのための「ライナー・マリア・リルケの詩による4つの歌」 |
クリストフ・プレガルディエン(テノール)
ボーフム・シンフォニカー
スティーヴン・スローアン(指揮) |
最近、ますます深い解釈を聴かせるテノール歌手プレガルディエン。すでに様々なレーベルに130以上の録音を持つ、ドイツ・ロマン派の歌曲を歌わせたら右に出る者はいない人です。そんな彼の歌うマーラーとリームは、言葉の扱いに於いても、声の美しさに於いても、まさに完璧と言ってよいものであり、ピアノ伴奏で聴く「角笛」とも、また違った魅力を放っています。
彼はリームの作品の初演者でもあり、2002年にはピアノ伴奏版、2004年にはバーゼルでオーケストラ版を歌うほどにこの作品に精通しています。
リーム作品は難解なイメージがありますが、この曲は驚くほどにナイーヴでロマンティックな響きを持つもので、リリカルなプレガルディエンの声にぴったりの美しいものです。 |
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777808-2
(2CD)
\5200 |
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767):
1732年、マティアス&マリア・カテリーナ・ムッツェンバッカーの
金婚式を祝す「結婚オラトリオ」集
1.オラトリオ「主なる神よ、私たちはあなたを称賛する」TVWV11:15a/b
2.セレナータ「おお、崇高なる結婚の運」TVWV
11:15c |
ハンナー・モリソン(ソプラノ)
マーゴット・オイツィンガー(メゾソプラノ)
マルクス・シェーファー(テノール)
インモ・シュレーダー(テノール)
マティアス・フィーヴェッグ(バリトン)
クリストス・ペレカノス(バス)
ダス・クライネ・コンツェルト
ヘルマン・マックス(指揮) |
テレマンの壮大なる結婚式の音楽です。
ここで祝されているマティアス・ムッツェンバッカーは1653年にキールで生まれた商人であり、ハンブルクの上院議員として活躍していた人です。
1732年には彼の金婚式が盛大に祝われ、当時ハンブルク市の音楽監督を務めていたテレマンは、そのための音楽を書いたのでした。
当時の平均寿命を考慮すると、金婚式のお祝いというのはとても稀なものであり、テレマンはこの式のために崇高で華々しい音楽を用意したのです。陽気で格調高い作品は、知られざるテレマンの姿を克明に映し出します。 |
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777837-2
(SACD Hybrid)
\3000→\2690 |
マティアス・キルシュネライト(ピアノ)
ヘンデル:ピアノ協奏曲 Op.4
HWV289-294
(オルガン協奏曲からの編曲)
1.協奏曲 ト短調 Op.4-1 HWV289
2.協奏曲 変ロ長調 Op.4-2 HWV290
3.協奏曲 ト短調 Op.4-3 HWV291
4.協奏曲 ヘ長調 Op.4-4 HWV292
5.協奏曲 ヘ長調 Op.4-5 HWV293
6.協奏曲 変ロ長調 Op.4-6 HWV294 |
マティアス・キルシュネライト(ピアノ)
ライン・ドイツ室内アカデミー
ラヴァー・スコウ・ラーセン(指揮) |
「ヘンデルのピアノ協奏曲?」
J.S.バッハのチェンバロ協奏曲をピアノで演奏しても不自然ではないのですから、ヘンデルの作品をピアノで演奏してもよいのでは。と考えたのがドイツのピアニスト、マティアス・キルシュネライトでした。彼はヘンデルのOp.4のオルガン(曲によってはハープやチェンバドで演奏可能)協奏曲集に着眼し、各曲をピアノ独奏用に置き換えたのです。
もともとこれらの協奏曲はオラトリオなどの劇場作品の幕間に演奏されたものであり、ここで使われたオルガンは小さなもので、決して壮大なものではありません。
そんなオルガン・パートをピアノに置き換えるには多少のテクニックが必要でしたが、この演奏では全く違和感ないものとして仕上がっています。
なお、この演奏はLPのリリースも予定されています。 |
DACAPO
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6.220546
(SACD-Hybrid)
\2200→\1990 |
モーツァルト:交響曲集 第11集(1783&1788)
1-4.交響曲 第36番 ハ長調 K425「リンツ」/
5-8.交響曲 第39番 変ホ長調
K543 |
デンマーク国立室内管弦楽団/
アダム・フィッシャー(指揮) |
録音 2012年8-12月,2013年2月 コペンハーゲン
DRコンチェルトフセット 第2スタジオ
Recording
Producer: John Frandsen/Sound
Engineer:
Lars C. Bruun
1783年に作曲された交響曲第36番は、モーツァルト(1756-1791)がリンツに滞在中、当時の伯爵であったトゥーン・ホーエンシュタインの予約演奏会のために、たった4日で作曲したものです。第1楽章は緩やかな序奏を持った壮大な音楽で、彼の特徴でもある短調と長調が目まぐるしく交代する活気ある音楽です。第2楽章はトランペットとティンパニが用いられ、第3楽章は生き生きとしたリズムが印象的です。第4楽章は極めて充実した音楽で、これらがたった4日で書かれたという事実には驚くばかりです。
第39番は「後期3大交響曲」の最初の曲で、やはりゆったりとした序奏に導かれた第1楽章に始まり、優雅なアンダンテ、軽やかなメヌエット、そして流麗な第4楽章で構成されています。
フィッシャーはどれも早めのテンポで、見通しのよい軽やかなモーツァルトを表出しています。ブックレットには、解説者クラウス・ヨハンセンによって、2曲の解説ではなく「モーツァルトとクラリネットの関係」が興味深く綴られています(英・独・デンマーク)
各楽章のハイライトが楽しめます。きっとはまってしまうと思うのですが、ここにも帰ってきてください・・・。
http://www.dacapo-records.dk/en/recording-mozart---symphonies-vol--11.aspx
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6.220639
(SACD-Hybrid)
\2200→\1990 |
モーツァルト:交響曲集 第12集(1788)
1-4.交響曲 第40番 ト短調 K550/
5-8.交響曲 第41番 ハ長調「ジュピター」
K551 |
デンマーク国立室内管弦楽団/
アダム・フィッシャー(指揮) |
録音 2013年2月 コペンハーゲン DRコンチェルトフセット
第2スタジオ Recording Producer:
John Frandsen/Sound
Engineer: Lars C. Bruun
アダム・フィッシャーとデンマーク国立室内管弦楽団によるモーツアルトの交響曲集もこれで完結です。1842年にモーツァルト(1756-1791)の未亡人コンスタンツェが亡くなった時、遺品の中から発見されたノートに、1811年のコペンハーゲン王立歌劇場で「ドン・ジョヴァンニ」の演奏を観た時の感想が書かれていました。そこには「これ以上の演奏はありません」と記されており、当時からコペンハーゲンのオーケストラとモーツァルトとの相性の良さは折り紙つきでした。
そんな長い関係性を更に良好にした、このフィッシャーの交響曲全集は、録音の素晴らしさとともに、一つのモーツァルト演奏の指針として長く愛されていくことでしょう。
各楽章のハイライト、ちょっと聴いただけでその素晴らしさを分かっていただけると思います。
http://www.dacapo-records.dk/en/recording-mozart--symphonies-vol--12.aspx
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6.220598
(SACD-Hybrid)
\2200 |
ペーター・ハイセ:男声のための歌曲集
1.序奏とワルツ/2.飛行への覚え書/3.3匹の猫/4.ユトランド/5.バッカスに/
6.冬の告別/7.春の目覚め/
8-11. 2人のソプラノとバリトン、ピアノのための歌曲集「春と夏」
<春に/野のばらの繁み/夏の歌/夏の明るさ>/
12.野のばらの繁み(男声四重唱)/13.森の中で/14.時は秋/
15.ジプシーの女王の墓での歌/16.ロマンス「好ましき薄闇で」/17.城の中の娘/
18.かわいこちゃん/19.祝婚歌/20.デンマークに/
21.デンマークの巨人の墓/22.シェイクスピアの「シンベリン」からの哀歌 |
エミール・リッケ(第1テノール)…2.5.14.16/
アダム・リース(第2テノール)…2.5.14.16/
ダニエル・アベルク(バリトン)…2.5.14.16/
トルステン・ニルセン(バリトン)…12/
ステフェン・ブルーン(バス)…2.5.12.14.16/
マレーネ・ノルドトルプ(ソプラノ)…8-11/
アストリッド・カステンソン・ナヴァロ=アロンソ(ソプラノ)…8-11/
ウラ・ムンク(アルト)…8-11/
トルステン・ニルセン(バリトン)…8-11/
アマリエ・マリンク(ピアノ)…8-11/
デンマーク国立ヴォーカル・アンサンブル&合唱団/
ミハエル・シェンヴァント(指揮) |
デンマークのオペラ作曲家として知られるペーター・ハイセ(1830-1879)は、また歌曲作曲家としても素晴らしい才能を有していました。この男声のための歌曲集は、女性、芸術、自然、そして彼の祖国デンマークへの賛美が表現されたロマンティックで美しい作品集です。どこまでも穏やかで純粋な曲調が魅力的。えりすぐりの歌手たちと、ベテラン、シェンヴァントの伴奏がしっくり溶け合った渋さと甘さを兼ね備えた演奏です。 |
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6.220643
(SACD-Hybrid)
\2200 |
ソンライフ・ラスムセン:モーション/エモーション
〜室内楽作品集
1-5.管楽五重奏のための「モーション/エモーション」(2010/2011)/
6.フルートとクラリネットのための「アンダラグ
第1番」(2010)/
7-10.フルート,オーボエ,クラリネット,ホルン,ファゴット,
ピアノ,ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロのための「4つの庭」(2003)/
11.クラリネットとホルンのための「アンダラグ
第3番」(2011)/
12.管楽五重奏のための「北の曲」(1995)/
13.フルート,オーボエ,クラリネット,ファゴット,ホルン,ピアノのための「冬の絵」(1990)/
14.アルト・フルートとファゴットのための「アンダラグ
第11番)(2011) ※1-11,14…世界初録音 |
ラップランド室内管弦楽団・管楽五重奏団/
ジョン・ストルゴー(指揮)…7-10.13 |
録音 2012年4月13-14日 ロヴァニエミ コルンディ・ホール Recording
producer and sound engineer:
Preben Iwan
フェロー諸島出身の作曲家ラムスセン(1961-)の作品集です。彼の生まれ育った島には音楽教育を受ける場がなく、彼は祖母から楽譜の読み方を習ったと言います。
独自の作風に基いたその作品は時として難解ですが、根底には極めて民族的なメロディが宿っていると言われています。この室内楽作品集には、様々な楽器を用いた曲が集められており、そのいくつかはとても親しげな風情を保っています。 |
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8.226072
\2000 |
ヨーアン・イェアシル:室内楽作品集
1-4.弦楽四重奏曲(1980)/
5-7.フルート、オーボエ、クラリネット、
ファゴット、ホルンのためのセレナード「森の中で遊ぶ」(1947)/
8-10.ピアノのための「3つの演奏会用小品」(1945)/
11-13.ヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネットとファゴットのための四重奏曲(1934)
※1-4.11-13…世界初録音 |
アンサンブル・ミッドヴェスト |
録音 2013年6月5-7日…1-4, 2013年1月14-15日…5-7,
2013年6月11日…8-10, 2013年6月12-13日…11-13
ヘルニング・ムゼウム・オブ・コンテンポラリー・アート
デンマークの作曲家イェアシル(1913-2004)が半世紀に渡って書いた魅惑的な室内楽曲作品集です。最初期の作品である「四重奏曲」は、どことなくプーランクなどのフランス風のエッセンスも感じられますが、その音楽は独自の発展を遂げて行くのです。
1980年に書かれた「弦楽四重奏曲」の静謐で滑らかな響きを耳にするだけで、この作曲家の並々ならぬ才能を感じることができるでしょう。名手たちの集団、アンサンブル・ミッドヴェストによる演奏は素晴らしいの一言です。 |
DYNAMIC
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CDS-678
(2CD)
\3000→\2690 |
ジュゼッペ・タルティーニ:ヴァイオリン協奏曲集
第17集
<CD1>
1-3.ヴァイオリン協奏曲 イ短調
D114/
4-6.ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
D25/
7-9.ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調
D121/
10-12.ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
D36/
13-15.ヴァイオリン協奏曲 ハ長調
D11/
16-18.ヴァイオリン協奏曲 ホ長調
51/
<CD2>
1-3.ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
D32/
4-6.ヴァイオリン協奏曲 イ長調
D98/
7-9.ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
D37/
10-13.ヴァイオリン協奏曲 ト長調
D80/
14-16.ヴァイオリン協奏曲 ハ長調
D6 |
<ヴァイオリン・ソロ>
CD1:1-3.7-9,CD2:1-3.フェデリコ・グリエルモ/
CD1:4-6.13-18,CD2:7-9.14-16カルロ・ラツァリ/
CD1:10-12,CD2:4-6.10-13.ジョヴァンニ・グリエルモ
ラルテ・デラルコ
<メンバー:
フェデリコ・グリエルモ(ヴァイオリン)/
カルロ・ラツァリ(ヴァイオリン)/
マルコ・パラディン(ヴィオラ)/
フランチェスコ・モンタルリ(ヴィオローネ)/
ニコラ・レニエーロ(ハープシコード)/
ロベルト・ロレジアン(オルガン)> |
録音 2009-2010年 イタリア トレヴィソ
偉大なる音楽家、ヴァイオリニストであったタルティーニ(1692-1770)のヴァイオリン協奏曲全集の最後を締めくくる第17集です。全集としては、もちろん世界初録音であり、今回もオリジナルのスコアを当時の楽器で演奏するという意義のあるものです。
「夢の中の悪魔の演奏」にインスピレーションを受けた「悪魔のトリル」ばかりが知られるタルティーニですが、本来の彼は理論家であり、素晴らしい教育者でした。彼の作品のほとんどはヴァイオリン協奏曲とヴァイオリンソナタで、技術的にも音楽的にも優れたものばかりです。
この協奏曲集第17集に収録された作品は、どれもタルティーニの最も充実した時期に書かれたもののようですが、国立図書館などに保存されている彼の総譜には成立した日付が記されていないため、正確な日付を確立することができませんが、他の資料から推察して、1730年の半ば、彼が40歳くらいの時の作品だと思われます。
どれも流麗で充実した楽想に満ちた音楽です。ラルテ・デラルコの納得の演奏で。 |
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CDS-7661
\2000→\1890 |
フリードリヒ・カルクブレンナー:3つのピアノ・ソナタ
Op.1
1-3.ピアノ・ソナタ 第1番 ヘ短調/
4-6.ピアノ・ソナタ 第2番 ハ長調/
7-9.ピアノ・ソナタ 第3番 ト長調 |
ルイージ・ジェローザ(ピアノ) |
録音 2012年7月20日 イタリア ファツィオーリ・コンサート・ホール
フリードリヒ・カルクブレンナー(1785-1849)はイングランドとフランスで人生の大半を過ごした「ドイツ人」のピアニスト、教師、作曲家でした。彼は19世紀初めのヨーロッパにおける最も知られたピアニストであり、ライバルはフンメルただ一人でした。もちろん数多くのピアノ曲を作曲し、また1831年に出版した「ピアノ奏法の技巧」は多くのピアニストの卵たちに影響を与えたことでも知られます。
ショパンも一時期、カルクブレンナーの弟子になりたいと熱望しましたが、ただし彼自身はモーツァルト、ベートーヴェン、ハイドンの後を継ぐ「唯一の古典派作曲家」だと信じていて尊大な態度を取ったため、結局ショパンは彼の弟子になることはなかったのです。
そんなカルクブレンナー、人々に自らの才能を知らしめるために書いたピアノ曲は、結果的に先人たちの影響から抜け出ることができず、その存在もほとんど忘れられてしまったのです。ここに収録した3つのソナタもベートーヴェン風であったりモーツァルト風であったりしますが、とびきりの美しさを誇る2楽章や、若きショパンを思わせる部分もあったりと、なかなか聞きどころの多い佳品です。 |
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CDS-7664
\2000→\1890 |
トマス・マルコ:ギターのための室内楽作品集
1.ヴァイオリンとギターのための「Tapices
Y Disparates」/
2-11. 3つのギターのための「Verde
Viento-緑の風」
<Lejana y sola-遠くひとりで/
Muerte de perfil-プロフィールの死/
Ninos con blancas sabanas-白いシーツを持つ子ども/
Sangre cantando-血の歌/
Arboles de lagrimas-涙の木/
Guitarra bajo la arena-砂の中のギター/
De plomo las calaverna-鉛の霧/
Elipse del grito-金きり声をあげる楕円/
Caballo de nubes quietas-たたずむ雲の馬/
Un llanto como un rio-川のような叫び>/
12.ギターとフルートのための「Imprecacion
De Tindaya-ティンダヤの呪い」/
13-17.ギター独奏のための「Partita
De Espejos-鏡のパルティータ」
<Preludio de reflejos-影の前奏曲/
Espejo de oriente-東洋の鏡/
Murmullo de espejos 1-鏡のつぶやき
1/
Espejo lontano-遙かな鏡/
Murmullo de espejos 2-鏡のつぶやき
2>/
18.ギターと弦楽四重奏のための「La
Nuit
De Bordeaux-ボルドーの夜」 |
マルチェロ・ファントーニ(ギター)/
ピエルカーロ・サッチ(ヴァイオリン)/
ステファノ・サンツォーニ(ギター)/
マルコ・ラメッリ(ギター)/
ダヴィデ・ガンディーノ(フルート)/
アルキミア弦楽四重奏団 |
録音 2012年10月24日…ミラノ Qレコーディング・スタジオ…13-18,
2012年9月22日…ミラノ VMスタジオ…12,
2012年12月8日…ミラノ
VMスタジオ…2-11, 2013年2月23日…ミラノ
VMスタジオ…1
1942年生まれの作曲家トマス・マルコ(1942-)。以前NAXOSレーベルから彼の交響曲集がリリースされた時にも、熱狂的な現代音楽ファンの間でひそやかな話題となった人です。名ギタリスト、マルチェロ・ファントーニはすでに彼のギター独奏曲を録音しており(CDS-708)今作では彼の室内楽に興味を抱き、コラボレーションを提案することで、このアルバムが出来上がりました。
ゴヤの絵画やガルシア・ロルカの詩など、様々な作品からインスピレーションを得たこれらの曲は、1960年代のダルムシュタットに参加し、当時の前衛を体に吸収した人の作品らしく、調性感と即興性が程よくミックスされた不思議な音楽。かろうじて聞こえてくるものを旋律として定義できますが、その和声は限りなく不確定であり、自由なものです。 |
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CDS-7665
(2CD)
\3000 |
ガエターノ・ドニゼッティ:歌劇「アルバ公爵」
<CD1>1-11.第1幕/12-21.第2幕/
<CD2>1-10.第3幕/11-18.第4幕 |
アルバ公爵…ジョルジュ・ペテアン(バリトン)/
エレーヌ・ド・エグモント…ラヘル・ハルニッシュ(ソプラノ)/
アンリ・ド・ブルジュ…イスマエル・ジョルディ(テノール)/
サンドヴァール…ウラディミール・バイコフ(バス・バリトン)/
ダニエル…イゴール・バカン(バス・バリトン)/
カルロス/バルブエラ…ギース・ファン・デル・リンデン(バリトン)/
居酒屋…ステファン・エイドリアン(テノール)/
フランダース歌劇場管弦楽団&合唱団/
パオロ・カリニャーニ(指揮) |
録音 2012年5月 アントワープ ※フランス語による世界初録音
ドニゼッティの4幕のオペラ「アルバ公爵」はもともとフランス語によるグランド・オペラとして想定されていましたが、1839年に2幕まで完成させたところで作曲を中断(オペラ座の監督と宗教観の違いで契約が破棄された)したまま健康が悪化。結局再度手をつけることなくそのまま未完となってしまい、この台本はそのまま保管され、後にヴェルディが設定を大幅に変更して「シチリアの夕べの鐘」の原作として使ったのです。とはいえ、台本作者のウジェーヌ・スクリーブとシャルル・デュヴェイリエは、本来このリブレットをアレヴィのために書いたのですが、アレヴィが使わず、ドニゼッティ→ヴェルディへとリサイクルされたのでした。その後、この未完のスコアは台本をイタリア語に翻訳し、弟子であったマッテオ・サルヴィによって補筆され1882年5月22日にローマのアポロ劇場で初演されましたが、残念なことに成功しませんでした。
その後1959年にアメリカの指揮者トーマス・シッパーズがスポレート音楽祭の公演のために新しい版を作るも、サルヴィの補筆部分についてはそのままでした。その後、ロジャー・パーカーが作成したクリティカル・エディションでは、サルヴィが補筆する以前のドニゼッティのオリジナル部分に、ドニゼッティ自身の書き込みを追加したのですが、それでもオペラを上演するまでにはいたらなかったのです。
このフランス語ヴァージョンは、イタリアの現代作曲家ジョルジョ・バッティステッリによるものですが、彼はサルヴィやシッパースのように「ドニゼッティらしい音楽」を追加するのではなく、「明らかに追加したことが認識できる」音楽、それは急進的でドニゼッティとは異なる言語を用いることで新たな可能性を目論んでいます。もちろん違和感があるかもしれませんが、プッチーニのトゥーランドットのベリオ補筆のように、全く新しいものとして聴くのも面白いのかもしれません。「修復ではなくリライトである。」そんな新しいオペラと言えるでしょう。 |
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CDS-7667
\2000→\1890 |
ファビオ・ビオンディ、「名盤」の復活
ゲオルク・フィリップ・テレマン:
リコーダーとヴァイオリン、通奏低音のためのトリオ・ソナタ集
1-4.トリオ・ソナタ ニ短調 TWV42:d10/
5-8.トリオ・ソナタ イ短調 TWV42:a1/
9-12.トリオ・ソナタ ヘ長調
TWV42:F8/
13-16.トリオ・ソナタ ヘ短調
TWV42:f2/
17-20.トリオ・ソナタ イ短調
TWV42:a4/
21-24.ソナタ ヘ短調 TWV41:f1 |
ファビオ・ビオンディ(ヴァイオリン)/
トリプラ・コンコルディア
<メンバー:ロレンツォ・キャヴァサンティ(リコーダー)/
キャロライン・ボースマ(チェロ)/
セルジオ・チオメイ(ハープシコード)> |
録音 1997年6月 カリアーリ
以前発売されていた「名盤」の復活です。
真面目で学究的な音楽を追求するトリプラ・コンコルディアと、エウローパ・ガランテの盟主ファビオ・ビオンディ。このちょっと方向性が異なる両者が織りなすハーモニーは、驚くほどに輝かしいものでした。ヴァイオリンの艶やかな音色に絡む、素っ気なささえ感じさせるリコーダー。この組み合わせが何ともたまりません。
これから古楽を聴いてみようかなと考えている人にもオススメの1枚です。 |
ES−DUR
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ES-2027
\2600→\2390 |
ゴータ宮廷の音楽 〜ゲオルク・アントン・ベンダ:管弦楽作品集
1-3.ジンクシュピール「村市場の年」序曲/4-6.ピアノ協奏曲
ト短調/
7-9.シンフォニア 第1番 ニ長調/10-12.ヴィオラ協奏曲
ヘ長調 |
ロルフ・プラッゲ(ピアノ)…4-6/
タチアナ・マスレンコ(ヴィオラ)…10-12/
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ブロイヤー(指揮) |
録音 1994年 ゴータ シュタットハレ
チェコ系ドイツの名音楽家一族の一人、ゲオルク・ベンダ(1722-1795)。兄フランツに招かれ1742年からポツダムの楽師として働きますが、自らの意志で1750年にゴーダに転出。宮廷楽長に就任しました。彼の得意分野は劇音楽であり、メロドラマはジンクシュピールはモーツァルトに強い影響を与えました。もちろん交響曲も素晴らしいものを残しており、その独創的で活力ある音楽は当時広く愛されたのです。
このアルバムには「村市場の年」の序曲と、シンフォニア、ピアノ協奏曲、ヴィオラ協奏曲の4曲を収録。当時の息吹が見事に再現されています。 |
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ES-2028
\2600→\2390 |
ゴータ宮廷の音楽 〜アントン・シュヴァイツァー:管弦楽作品集
1.歌劇「ドルフガーラ」序曲/2.歌劇「アルチェステ」序用/
3.歌劇「アルチェステ」より第1幕のアリア「地獄におわす神々」/
4.歌劇「アルチェステ」より第2幕のアリア「泣かないで、あなたの心の偶像よ」/
5-7.交響曲 第2番/8-15.1幕のメロドラマ「ポリクセナ」 |
マルゴート・ステイスカル(s)…3.4.8-15/
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ブロイヤー(指揮) |
録音 1996.1997年 ゴータ シュタットハレ
モーツァルトが生まれる前にドイツで活躍していたアントン・シュヴァイツァー。(1735-1787)ドイツ、コーブルクで生まれた彼は、幼少の頃は少年聖歌隊で歌い、その後宮廷楽団でヴィオラとチェロを演奏します。その後は様々な劇場を経て、1771年にワイマールの楽長になりますが火災で焼失。1775年にゴータへ転出し、ゲオルク・アントン・ベンダの後任として楽長を務めました。
彼は、オペラとメロドラマ(音楽と朗読で構成される劇)の分野で目覚ましい活躍をし、ゲーテを始めとした当時の文化人たちに高く評価されましたが、現在ではほとんど顧みられることがありません。そんなシュヴァイツァーの生き生きとした音楽を。 |
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ES-2029
\2600→\2390 |
ゴータ宮廷の音楽 〜ルイ・シュポーア:管弦楽作品集
1-3.2台のヴァイオリンによるコンチェルタンテ
第1番 イ長調 Op.48/
4.ヴァイオリンとチェロによるコンチェルタンテ
ハ長調 Wo011/
5.「イェソンダ」の主題によるポプリ
イ長調
Op.64 |
アンチェ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)…1-5/
ミラ・ゲオルギワ(ヴァイオリン)…1-3/
ミヒャエル・ザンデルリンク(チェロ)…4.5/
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ブロイヤー(指揮) |
録音 1997.1998年 ゴータ シュタットハレ
数々のヴァイオリン音楽と、室内楽作品で知られるルイ・シュポーア(1784-1859)。彼は天才ヴァイオリニストとして活動を始め、1804年にライプツィヒでセンセーショナルなデビューを飾ります。その翌年の1805年から1812年までゴータの宮廷楽長を務めていました。この間に18歳のハープ奏者ドレッテ・シャイトラーと結婚。一層、創作活動に磨きがかかったことでも知られています。
彼の作品は一時期忘れられていましたが、最近は復興され、交響曲を始めとした一連の作品が親しまれるようになり、その表現力豊かな音楽は、数多くのファンを獲得しています。 |
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ES-2030
\2600→\2390 |
ゴータ宮廷の音楽 〜ルートヴィヒ・ベーナー:管弦楽作品集
第2集
1.華麗なる大ギャロップ(モーツァルト風)
Op.76/
2-6.幻想曲 Op.1/7-11.セレナード
ヘ長調
Op.9/12.序奏と変奏 Op.27 |
クラウス・トゥーネマン(ファゴット)…2-6.12/
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ブロイヤー(指揮) |
録音 1997.1998年 ゴータ シュタットハレ
第1集(ES2022)でも、その見事な作風を楽しめたルートヴィヒ・ベーナー(1787-1860)の作品集。このアルバムにも興味深く、また壮麗な音楽が収録されています。
「モーツァルト風」と題されたギャロップですが、改めて聴いてみると、モーツァルトよりも、もっと後の作曲家…たとえばJ.シュトラウスを彷彿させるロマンティックさを持ち合わせていることに気が付きます。
ファゴットが縦横無尽に活躍する「幻想曲」と「序奏と変奏」の華麗なる技巧、そして管楽器の扱いが見事な「セレナード」など聴きどころ満載です。 |
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ES-2031
\2600→\2390 |
ゴータ宮廷の音楽 1818-1893 エルンスト2世/グルツマッヒャー/リスト:管弦楽作品集
1.エルンスト2世(1818-1893):歌劇「サンタ・キアラ」序曲/
2.グルツマッヒャー(1832-1903):エルンスト2世の主題による「大演奏会用幻想曲」
Op.33/
3.リスト(1811-1886):E.H.z.S.-C.-G.のモティーフによる祝祭行進曲
S116/R436/
4.エルンスト2世:たいまつの踊り/
5.ヨハン・シュトラウス2世(1825-1899):ポルカ・フランセーズ「新しい人生」Op.278/
6.ヨハン・シュトラウス2世:ドナウの乙女
Op.427 |
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ブロイヤー(指揮) |
録音 1998.1999年 ゴータ シュタットハレ, ゴータ
オーケストラプローベンザール
ゴータ宮廷のアーカイブ、および地元の図書館には、数多くのスコアが存在します。このアルバムは1844年にゴータ公位を継承したエルンスト2世にまつわる音楽を集めたものです。
エルンスト2世は芸術と科学に理解があり、自身も数多くの作品を残しました。
ここに収録されたフランツ・リストの行進曲はエルンスト2世のテーマに基いたものです。才能溢れるチェリストであったグルツマッヒャーの幻想曲も同じく主題はエルンスト2世のもの。チェロの名人芸が炸裂しています。 |
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ES-2032
\2600 |
魅惑のタンゴ
1.ピアソラ(1921-1992):天使のミロンガ/
2.ピアソラ:タンガーソ-ブエノス・アイレスによる変奏曲/
3.アルベニス(1860-1909):2つの性格的小品
Op.164-第2番「タンゴ」/
4.アルベニス:スペイン Op.165-第2番「タンゴ」/
5.ボリス・ブラッハー(1903-1975):ラ・ヴィ・タンゴ/
6.マルティヌー(1890-1959):ミニチュアのフィルム
H148-第1番「タンゴ」/
7.ピアソラ:天使の死/8.ピアソラ:組曲「ブエノスアイレスのマリア」第2楽章「フーガと神秘」/
9.ピアソラ:現実との3分間/
10.ヴェルナー・エック(1901-1983):ペール・ギュント-タンゴ/
11.ストラヴィンスキー(1882-1971):タンゴ/
12.シュニトケ(1934-1998):ポリフォニック・タンゴ/
13.ピアソラ:オブリビオン(忘却)/
14.ローター・ヘンゼル:アストルへのオマージュ |
ノルベルト・ボンディーノ(ヴァイオリン)…2.7-10.12/
ウルリケ・パイヤー(ピアノ)…7.8.9.12/
ルイス・ボルダ(ギター)…8.9/
ローター・ヘンゼル(バンドネオン)…8.9.13/
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ブロイヤー(指揮) |
録音 2000.2001年 ゴータ オーケストラプローベンザール,
ゴータ リンデンホフ
「ゴータ宮廷の音楽」では端正な解釈で、古典派から初期ロマン派の作品を清冽に演奏しているヘルマン・ブロイヤーですが、ここでは表情を一転。なんとも妖艶なタンゴを聴かせています。
19世紀半ばのプレノスアイレス周辺で生まれたタンゴですが、ピアソラが出現するまではアルベニスの作品のように。どちらかというとムード音楽、またはサロン音楽として楽しまれてきていました。
しかしピアソラがその可能性を著しく拡大し、それまでとは一線を画した作品が生まれるようになったことは間違いありません。
このアルバムでは様々な作曲家のタンゴを収録。この魅惑の音楽をじっくりと楽しめる内容となっています。 |
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ES-2033
\2600→\2390 |
ゴータ宮廷の音楽 〜アンドレアス・ロンベルク:管弦楽作品集
1.歌劇「スキピオの寛大」Op.54
序曲/
2.ポプリ イ長調 Op.47(モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニによる)/
3.アリア「子殺し」Op.27/4-7.交響曲
第1番
変ホ長調 Op.6 |
アンチェ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)…2/
アンケ・ホフマン(ソプラノ)…3/
ズーラー・ジンクアカデミー…3/
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ブロイヤー(指揮) |
録音 2000-2002年 ゴータ リンデンホフ
このロンベルク(1767-1821)も、生前は幅広い名声を誇っていたにも拘わらず、現在では全く忘れられてしまった作曲家です。ドイツのファーレンフェヒタに生まれ、7歳でチェリストとしてデビュー、ハイドンやベートーヴェンとも会ったとされています。パリ進出も考えたようですが、1802年にはヴァイオリニスト、作曲家としてハンブルクに戻り広範囲に活躍。1815年にはゴータで、当時楽長であったシュポーアのアシスタントを務めました。
ここでは珍しい彼の作品をまとめて聴くことができます。
モーツァルトの旋律を用いた実質的にはヴァイオリン協奏曲である「ポプリ」や、交響曲などの作品を始め、当時社会を賑わせた「子殺し」を題材にしたバラードなど、埋もれされるには惜しい作品が並びます。 |
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ES-2035
\2600→\2390 |
ゴータ宮廷の音楽-選集
1.アントン・シュヴァイツァー(1735-1787):歌劇「アルチェステ」序曲/
2-4.ゲオルク・ベンダ(1722頃-1795):ヴィオラ協奏曲/
5.シュポア(1784-1859):ヴァイオリンとチェロによるコンチェルタンテ
ハ長調 Wo011/
6.ロンベルク(1767-1821):歌劇「スキピオの寛大」Op.54
序曲/
7.ベーナー(1787-1860):華麗なる大ギャロップ(モーツァルト風)
Op.76/
8.リスト(1811-1886):E.H.z.S.-C.-G.のモティーフによる祝祭行進曲
S116/R436/
9.グルツマッヒャー(1832-1903):大演奏会用幻想曲
Op.33/
10.エルンスト2世(1818-1893):たいまつの踊り/
11.ヨハン・シュトラウス2世(1825-1899):フランス風ポルカ「新しい人生」Op.278 |
タチアナ・マスレンコ(ヴィオラ)…2-4/
アンチェ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)…5/
ミヒャエル・ザンデルリンク(チェロ)…5/
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヘルマン・ブロイヤー(指揮) |
録音 1994-2002年
「ゴータ宮廷」の音楽のダイジェスト。ドイツ、チューリンゲン州のザクセン=コーブルク=ゴータ公国の首都であり、18世紀にはドイツにおける啓蒙主義の中心地となったゴータの宮廷で活躍した音楽家たちによる華麗なる音楽の歴史は、そのままヨーロッパの音楽の歴史に重なるものです。
チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団とヘルマン・ブロイヤーの確信に満ちた演奏で。 |
LPO
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LPO-73
\2400→\2190 |
ヤニック・ネゼ=セガン&ロンドン・フィル
マーラー:交響曲「大地の歌」 |
サラ・コノリー(メゾ・ソプラノ)
トビー・スペンス(テノール)
ロンドン・フィル
ヤニック・ネゼ=セガン(指揮) |
現在の若手指揮者の中でも最も注目を浴び、世界中のオーケストラからひっぱりだこのカナダ生まれの指揮者、ヤニック・ネゼ=セガン。2008年からはロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者として、数々の名演を成し遂げていることはご存知の通りです。
彼が今回取り上げた「大地の歌」は、マーラーが1908年に作曲した交響曲ですが、事実上は連作歌曲であり、2人の独唱者(基本的にはテノールとコントラルト、もしくはメゾ・ソプラノですが、テノールとバリトンで歌われることもあります)が交互に寂寥の歌を歌いかわしていくという特異な性格を持つ作品です。
テキストは、李白や孟浩然など中国の唐詩を元に、ドイツの文学者ハンス・ベトゲが自由に翻訳、編集した「中国の笛」が用いられ、後期ロマン派特有の厚みのあるハーモニーの中に、無常観や厭世観など、マーラーが好んだ雰囲気が込められており、様々な事象がこの曲の解釈への足掛かりとなっています。
セガンの演奏は、この曲の持つ「水彩画」のイメージを大切にしたもので、すっきりとした響きの中に情感あふれる歌心を投入。いたずらにロマンティックさを強調することはなく、的確な美を表現しています。マーラー解釈のオーソリティであるサラ・コノリー、円熟の歌声を聴かせるテノールのトビー・スペンス。この2人の歌唱も最高です。
録音 2011年2月19日 ロンドン ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
サウスバンク・センター |
NAXOS 1CD¥1100
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8.573188
\1100 |
ペトレンコ&ロイヤル・リヴァプール・フィル
ショスタコーヴィチ:交響曲
第4番 ハ短調
Op.43(1935-1936) |
ロイヤル・リヴァプール・フィル/
ヴァシリー・ペトレンコ(指揮) |
録音 2013年2月9-10日 イングランド リヴァプール・フィルハーモニック・ホール
30歳目前のショスタコーヴィチ(1906-1975)が、その才能を結集して作り上げたこの第4番の交響曲。彼にしては珍しく構想から完成に至るまで8か月を要し、漸く初演が決まり最終リハーサルにこぎつけるも、様々な理由(マクベス夫人と「明るい小川」がプラウダで批判されたことが最大の理由と言われる)で初演を撤回。その後は1961年までお蔵入りになってしまったという問題作です。本人は失敗作と評していましたが、晩年になってそれを覆すような発言もあり、実際のところは、しょショスタコーヴィチのお気に入りであったことは確かでしょう。
全曲は3楽章で構成されていますが、第1楽章だけで27分を超え、微かにカッコウの鳴き声らしきものが聞こえてきたりと、明らかにマーラーやブルックナーの影響もみられます。壮大で厳格なスケルツォ、様々なメロディのコラージュが現れる終楽章、と聴きどころ満載ですが、細部に捉われてしまうとこの作品の全容を知ることは不可能です。最近ますます注目されているペトレンコによる「全ての批判をはね返す」かのような強靭な演奏です。 |
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8.573186
\1100 |
オールソップ&サン・パウロ響
プロコフィエフ:
交響曲 第4番 ハ長調 Op.112(1929-1930/1947年改訂版)
バレエ音楽「放蕩息子」Op.46 |
サン・パウロ交響楽団/
マリン・オールソップ(指揮) |
録音 2012年11月27-30日,12月2-3日…1-4, 2012年7月4.7.9日…5-14
ブラジル サラ・サン・パウロ
ボストン交響楽団創立50周年記念の委嘱作品として1929年から1930年にかけて、プロコフィエフ(1891-1953)が作曲した交響曲第4番。初版には作品番号47が付けられている通り、同時期にディアギレフのために書かれたバレエ音楽「放蕩息子」の素材が転用されています。1931年にクーセヴィッツキーの指揮、同楽団によって初演されたものの、1947年に思い切って改訂を施し、当初25分程度だった曲は45分ほどの長さに引き延ばされ、オーケストレーションも拡大され、作品番号も新しく付番、全く違った音楽へと変貌したのです。
ここでは、今最も輝いているオールソップが、交響曲と「放蕩息子」を指揮。この2つの作品の関連性を丁寧に紐解き、共通する荒々しさや軽妙さ、そして無意味とも思える盛り上がりを徹底的に追求していきます。 |
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8.573225
\1100 |
朴葵姫のリサイタル・アルバムがNAXOSから登場
期待の新進演奏家シリーズ/朴
葵姫(パク・キュヒ)
〜ギター・リサイタル
1.D.スカルラッティ(1685-1757):ソナタ
ニ長調
K178(パク・キュヒ編)/
2.D.スカルラッティ:ソナタ
ニ短調 K32(パク・キュヒ編)/
3.D.スカルラッティ:ソナタ
ト長調 K14(パク・キュヒ編)/
4-7.アントン・ディアベッリ(1781-1858):ソナタ
ト長調(ジュリアン・ブリーム編)/
8-10.レノックス・バークリー(1903-1989):ソナティナ
Op.52 №1/
11.ホアキン・マラツ(1872-1912):スペイン風セレナーデ(F・タレガ編)/
12.アグスティン・バリオス=マンゴレ(1885-1944):森に夢見る/
13.アグスティン・バリオス=マンゴレ:ワルツ
第4番 Op.8-4/
14.ホセ・マニュエル・ロペス=ロペス(1956-):印象と風景 |
朴 葵姫(パク・キュヒ)(ギター) |
録音 2013年2月2-3日,4月11日 カナダ オンタリオ,ニューマーケット
聖ジョン・クリソストム教会
すでに日本では人気者!朴葵姫のリサイタル・アルバムがNAXOSから登場です。
韓国仁川生まれの彼女は、3歳の時に横浜でギターを始め、様々なコンクールで入賞を飾り、最近では何枚かのアルバムをリリースして絶大なる人気を獲得しています。彼女は2010年のアグスティン・バリオス国際ギターコンクールと、2012年のアルハンブラ国際ギターコンクールという2つの大きなコンクールを制覇。その快挙を記念してのアルバムリリースです。
スカルラッティのソナタは彼女自身の編曲によるもので、鍵盤曲をギター独奏へと編曲する際の困難さは微塵も感じさせない流麗な音楽が楽しめます。
あまり聴く機会のないディアペッリのソナタ、近代作曲家のバークリーの作品も、申し分ない演奏であり、これらの作品の美点を余すことなく伝えています。
アンコール曲としておなじみのマラツのセレナーデでの胸苦しいまでの切ない響き、ロペス=ロペスでの超絶技巧も聴きもの。
圧巻は、バリオスの「森に夢見る」で、曲の中間部では彼女の特筆とも言える美し過ぎるトレモロが存分に胸にしみ込むこと間違いありません! |
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8.573251
\1100 |
ジュリアン&ジアシン・ロイド・ウェバー
2台のチェロの物語(2台チェロのための作品集)
1.サン=サーンス(1835-1921):アヴェ・マリア
イ長調(1860)/
2.ピアソラ(1921-1992):チキリン・デ・バチン(J.
レナハンによる2つのチェロとピアノ編)/
3.モンテヴェルディ(1567-1643):断ち切られた希望/
4.ショスタコーヴィチ(1906-1975):組曲「馬あぶ」Op.97a-前奏曲/
5.ホルスト(1874-1934):リダ・ヴェーダからの合唱賛歌-夜明けへの賛歌/
6.クィルター(1877-1953):マイ・レディ(グリーンスリーヴス)/
7.ルビンシテイン(1829-1953):天使/
8.ドヴォルザーク(1841-1904):モラヴィア二重小曲集
Op.38 B69より第3番「花冠」/
9.W.L.ウェッバー(1914-1982):銀の月/
10.シューマン(1810-1856):夏の静けさ
Wo07/
11.ペルゴレージ(1710-1736):スターバト・マーテルより「悲しみに沈める御母は涙にくれて/
12.ドヴォルザーク:モラヴィア二重小曲集
Op.38 B69より第4番「秋の悲しみ」/
13.レイナルド・アーン(1874-1947):もしも私の歌に翼があったなら/
14.ラフマニノフ(1873-1943):6つの合唱曲
Op.15-4「波はまどろむ」/
15.パーセル(1658-1695):わが安らぎは永遠に失われて
Z502/
16.ドヴォルザーク:モラヴィア二重小曲集
Op.38 B69より第8番「はにかみ屋の娘」/
17.シューマン:乙女の歌
Op.103 第4番「夕べの星」/
18.ネヴィン(1862-1901):スケッチブック
Op.2より第1番「私たちはいっしょに花を摘んだ」/
19.バーンビー(1838-1896):スウィート・アンド・ロウ/
20.クィルター:夏の夕暮れ/
21.ペルト(1935-):エストニアの子守歌
※全て世界初録音 ジュリアン・ロイド・ウェバーによる編曲(トラック2を除く) |
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ジュリアン&ジアシン・ロイド・ウェバー(チェロ・デュオ)/
ジョン・レナハン(ピアノ)/
カトリーン・フィンチ(ハープ…3.5.11.15)/グイ・ジョンストン(チェロ…3.5)/ラウラ・ファン・デル・ハイデン(チェロ…5) |
録音 2013年1月4-6日 イングランド コブハム.イェフディ・メニューイン・ホール
編曲の世界に魅せられた作曲家は、いつの時代にも数多く存在します。それは憧れの存在を身近に引き寄せるようなものなのでしょうか?名チェリスト、ジュリアン・ロイド・ウェバーもそんな一人で、彼は古今東西の声楽曲をチェロのために編曲し、声楽作品と器楽作品を自由に行き来して、これらの曲の魅力を存分に伝えることに力を尽くしています。このアルバムでは、モンテヴェルディからペルトまで時代を超えた「二重唱」の名作を2台のチェロ用にアレンジ。ジュリアンと彼の妻ジアシンが2人で寄り添いながら、哀愁に満ちた調べをゆったりと奏でます。 |
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8.573201
(2CD)
\2200 |
イディル・ビレット(ピアノ)/
ヒンデミット:ピアノ協奏曲
全集
<CD1>
1-4.ピアノ、金管と2台のハープのための協奏音楽
Op.49(1930)/
5-9.主題と4つの変奏(4つの気質)(1940)/
<CD2>
1-4.管弦楽とピアノの音楽(左手のための)Op.29(1923)/
5-8.ピアノと弦楽四重奏と金管のための「室内音楽
第2番」Op.36-1(1924)/
9-11.ピアノと管弦楽のための協奏曲 |
イディル・ビレット(ピアノ)/
オリヴィア・コーテス(ハープ…CD1:1-4)/
チェルシー・レーン(ハープ…CD1:1-4)/
イェール交響楽団/
島田俊行(指揮) |
録音 2012年12月.2013年1月 USA ニューへヴン
イェール大学,ウールセイ・ホール
2013年が没後150年の記念年であるヒンデミット(1895-1963)。彼の作品には一種独特の歯ごたえがあり、最初は「ちょっと聴きにくい」と思ったとしても、聴きこんでいくうちに、その多彩な作曲技法と実験的な音の作り方、そして根底に流れる熱い感情などを知ってしまえば、のめり込むほどの魅力を有していることに気が付くはずです。
このアルバムは、彼が書いたピアノと管弦楽のための作品を全て収録。タイトル自体からして、「室内音楽」やら「協奏音楽」と、普通に「協奏曲」と付けないあたりもヒンデミットらしさ満開なのですが、もちろん作品も斬新で、常に変化球を繰り出してきます。これがヒンデミットを聴く楽しさです。
「左手のための協奏曲」は戦争で右手を失ったピアニスト、ヴィトゲンシュタインの妻の遺品(2001年没)から写譜が発見されたもので、これは貴重な録音となります。
指揮は日本が誇る「現代音楽」の指揮者島田俊行氏。知られざる名手による鮮やかなヒンデミットです。ピアノはNAXOSが誇る名手ビレットです! |
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8.559726
\1100 |
ジョン・ケージ:2台のキーボードのための作品集
第1集
1-2. 2台のプリペアド・ピアノのための「音楽の本」(1944)
<第1部/第2部>/
3-7.トイ・ピアノのための組曲/
8.アンプリファイド・トイピアノのための音楽 |
ペストヴァ/マイヤー・ピアノ・デュオ/
クセニア・ペストヴァ…1-8/
パスカル・マイヤー…1.2.8 |
録音 2012年9月13-15日フィルハーモニー・ルクセンブルク,エスパス・デクーヴェルト
クラシックのみならず、全てのジャンルに渡って幅広いファンを持つジョン・ケージ(1912-1992)。彼は最初シェーンベルクに学び、電気楽器の可能性やノイズを研究しながら、リズム重視の作品を書いていましたが、1940年にプリペアド・ピアノ(グランドピアノの弦に異物をはさみ、音色を変化させる)を考案したことを皮切りに、様々な音響を求め生涯探究に没頭していきます。
このアルバムでは、プリペイド・ピアノの音楽と、トイピアノの音楽を収録。熱狂的なリズムの応酬とエキゾチックな音色、そして郷愁や不可思議な響きが入り混じったトイピアノの音色を楽しむことができます。
またトラック8は偶然性に拠った音楽であり、どんな音が出てくるかはその時次第となります。 |
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8.573040
\1100 |
ホフマイスター:フルート協奏曲集 第2集
1-3.フルート協奏曲 第16番 ハ長調/
4-6.フルート協奏曲 第22番 ト長調/
7-9.フルート協奏曲 第17番 ニ長調
※全て世界初録音…カデンツァはブルーノ・マイアーによる |
ブルーノ・マイアー(フルート)/
プラハ室内管弦楽団 |
録音 2011年10月5日…1-3,2012年10月6-7日…4-9
プラハ ドモヴィナ・スタジオ
第1集(8.572738)で、その作品の持つパワーに圧倒された聴き手多数。古典派の知られざる作曲家ホフマイスター(1754-1812)のフルート協奏曲の第2集です。1754年にローテンブルク・アム・ネッカーで生まれたホフマイスターは、まずウィーンで法律を勉強しますが、音楽への道を志し独学で音楽を学び、1778年にはハンガリー、セーチェニの宮廷楽長に就任。3年間を凄します。
やがて音楽出版社を設立、数々の困難に立ち向かいながら、モーツァルトやベートーヴェンの作品を出版。平行して1798年からはかねての希望通り、音楽家としても活動を再開。フルーティストのフランツ・トゥルナーとコンサート・ツアーに出かけるなど活発な活動を繰り広げたのです。
彼の作品自体はほとんど知られることがありませんでしたが、このNAXOS盤では、フルーティストのマイアー自身がカデンツァを含む新しい版を作成し、この魅力的な作品群の普及に努めています。
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8.559761
\1100 |
ローレム:ピアノ・アルバム 第1集/6人の友人たち
ピアノ・アルバム 第1集(1978-2001)
<1.無言歌/2.悲愴なキャロル/3.二本足のセレナード/
4.ジムへの対策/5.50歳近くの黄金の音/6.その他の小さな無言歌/
7.蛇紋岩の練習曲/8.完璧な友人へ/9.結婚の対策/
10.ジャックのスナップショット/11.ジムへ/12.55のジムへの小さなワルツ/
13.シェルリーへのメロディ/14.クリスマスイヴのジムへのお守り/
15.彼の誕生日に/16.ああ、ジム…/17.クリスマスのジムへの子守歌/
18.メアリーとローズマリーへのクリスマスカード/19.完璧なる姉妹へ/
20.世界のジムだけのためのサラバンド/
21.ジュデイのための60の音/22.ローズマローのための77の音/
23.ミレニアムのための99の音/24.ベンのために/
25.良きことを待ちながら/26.1+1=3/27.4月1日のマークへの40のコード>
28-33 6人の友人たち
<マリアンへ(2006)/バーバラへ(2006)/ローズマリーへ(2006)/
マリーへ(2006)/ドンへ(2006)/ジェリーへの75の音符(2007)> |
キャロリン・エンガー(ピアノ) |
録音 2009年3月16日.4月17日 USA ニューヨーク,マンハッタン・スクール・オブ・ミュージック,グリーンフィールド・ホール
アメリカの最も重要な作曲家ネッド・ローレム(1923-)の興味深いピアノ作品集です。
ピアノ・アルバムと題されたこの曲集には、ほとんどが2分足らずの小品が27曲並ぶ万華鏡のような作品で、各々の曲には意味深なタイトルが付されています。これらは極めて個人的なもので、ここに登場するのは主に彼の友人や同僚たち。ここれらは登場人物への贈り物であり、その意味を完全に把握するのは不可能なことなのです。「6人の友人たち」も同じ趣旨であり、どの作品も前衛的な音楽ではなく、常に静けさを湛えながら「完全なる小さな世界」を構築しています。
サティやペルト、オッテなどの音楽が好きな人にオススメしたいアルバムです。 |
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8.572276
\1100 |
サラサーテ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品集
第4集
1.序奏とタランテラ Op.43(ヴァイオリンと管弦楽編)/
2.サン・フェルミンのホタ Op.36(ヴァイオリンと管弦楽編)/
3.モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」による演奏会用幻想曲
Op.51
(ヴァイオリンと管弦楽編)/
4.ウェーバーの「魔弾の射手」による演奏会用幻想曲
Op.14
(ヴァイオリンと管弦楽編)/
5.パンプローナのホタ Op.50(ヴァイオリンと管弦楽編)/
6.スコットランドの歌 Op.34(ヴァイオリンと管弦楽編)/
7.夢 Op.53(ヴァイオリンと管弦楽編)/8.森のエスプリ
Op.48 |
楊天堝(ヴァイオリン)/
ナヴァール交響楽団/
エルネスト・マルティネス=イスキエルド(指揮) |
録音 2009年11月9-13日 スペイン パンプローナ,バラナイン・コンサート・ホール
歴史上「最も成功したヴァイオリニスト」サラサーテ(1844-1908)。「彼の音色は美しく、プログラムは常に新鮮で人気があった」と名手ヴィエニャエフスキが語り、またルジェロ・リッチも「彼の最も際立った特徴は純粋で魔法のような音色であった」と語ります。
そんなサラサーテの「ヴァイオリンと管弦楽のための音楽集」はこの第4集で締めくくられますが、有名な「序奏とタランテラ」を冒頭に置くことで、その華麗さが一層印象付けられる仕組みになっています。奇跡のように美しいメロディ、驚くばかりの左手のテクニックなど、まさに「目の眩むばかり」の技巧を駆使した名曲です。
モーツァルトやウェーバーのメロディが散りばめられた「演奏会用幻想曲」や、スペインらしさが際立つ「ホタ」、イザイに捧げられた「スコットランドの歌(エコセーズ)」他、魅力的な小品が目白押しです。ヴァイオリンはもちろん楊天堝。滑らかな音色、表現力。どこをとっても文句なしです。 |
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8.572602
\1100 |
プフィッツナー:歌曲全集 第1集
1-3. 7つの歌曲 Op.2より
<第5番:私は小鳥のいざないを聴く第6番:私の眠りはますます浅くなり/
第7番:裏切り>/
4-6. 3つの歌曲 Op.5<第1番:安らぎ/第2番:子守歌/第3番:便り>/
7-8. 5つの歌曲 Op.11より<第4番:母なるヴェヌス/第5番:グレーテル>/
9. 4つの歌曲 Op.15より第4番:昔語り/
10. 5つの歌曲 Op.22より 第5番:みつばちに/
11. 4つの歌曲 Op.24より 第1番:菩提樹の下で/
12-13. 5つの歌曲 Op.26より<第1番:祈り/第4番:悲しみの静けさ>/
14. 4つの歌曲 OP.30より第2番:種まく人のことわざ/
15-22. 古い歌 Op.33
<第1番:私の輝くひとみ/第2番:私は幽霊を恐れない/
第3番:すてきな幼子よ/第4番:私は朝露の中を歩いて/
第5番:私の恋人は鶯のように歌う/第6番:ローザよ、りんごを噛んでごらん/
第7番:お入りなさい、気高い戦士よ/第8番:清らかな月が輝くように>/
23-26. 若き日の6つのリートより
<第1番:夕べの歌/第2番:私のために君は死ぬか/
第4番:暖かい太陽の日輝くとき/第5番:捨てられたおとめ> |
ブリッタ・スタルマイスター(ソプラノ)/
クラウス・ジモン(ピアノ) |
録音 2007年11月20日 ドイツ フライブルク,テオドール・イーゲル・ザール…15-22,
2010年1月25-26日,5月31日 ドイツ
エネンディンゲン,シュタインハレ…1-14.23-26
ドイツ後期ロマン派の作曲家&指揮者プフィッツナー(1869-1949)の愛すべき歌曲集第1集です。彼は生涯のほぼ全域に渡って歌曲を作曲していましたが、この第1集では1884年から1923年に書かれた“高い声”のための歌曲を収録しています。
もともとはロシアで生まれた彼ですが、3歳の時にフランクフルト・アム・マインに移住。父がオーケストラのヴァイオリン奏者であったため、幼い頃から音楽に親しみ、11歳で最初の作品を書いたことが知られています。現存する作品は、このアルバムにも収録されている「若き日の6つの歌曲」であり、こちらは1884年から1887年にかけて仕上げられていますが、すでに完成された音楽であるところが早熟の天才たる所以でしょうか?
マーラーの影響を強く受けた人として知られますが、その作品は民謡風でもなく、R.シュトラウスのように饒舌でもなく、あくまでも端正な中に熱い表現を込めるやり方で、魅惑的なメロディとともに聴き手の心を揺さぶります。 |
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8.572634
\1100 |
ヴァスクス:フルート作品集
1-3.フルート協奏曲(2007-2008/2011改訂)/
4-6.無伴奏フルートとアルト・フルートのためのソナタ(1992)/
7-8.アリアと舞曲(1972/2010改訂)/
9.無伴奏フルートのための「鳥のいる風景」(1980) |
マイケル・ファウスト(フルート)(アルト・フルート持ち替え…4.6)/
シェイラ・アーノルド(ピアノ)…7.8/
シンフォニア・フィンランディア・ユバスキュラ…1-3/
パトリック・ガロワ(指揮)…1-3 |
録音 2010年5月5-6日 ユヴァスキュラ ハンカサルミ教会…1-3/2012年1月13日
ドイツ ケルン,ヴィスマンシュトラーセ…4-9
現代ラトビアの作曲家、ペトリス・ヴァスクス。彼の作品は、時として底抜けの明るさと焼け付くような表現力を持つ特異なものですが、それは彼の関心が、自然の賛美や生命の美しさ、そしてこれらを脅かす生態系の破壊にあり、音楽を創る時に常にそれらを念頭に置き、これらにラトビアの民謡を織り込みながら、切々とつづっていくとこにあるからでしょう。
このフルーティスト、マイケル・ファウストのために書かれた「フルート協奏曲」もそんな作品で、第2楽章の冒頭のような抒情的なパッセージを突如切り裂く攻撃的なリズムなど、多くの事を語りかけてくる骨太の音楽に仕上がっています。2009年にセミヨン・ビシュコフとファウストによって初演されましたが、その2年儀に改訂され、より表現力を持つ音楽への変貌した作品です。
かたや「ソナタ」は巧みに書かれた抒情的な作品です。無伴奏の「鳥のいる風景」も風景が見えてくる作品です。 |
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8.572903
\1100 |
ロージャ:弦楽四重奏曲集&弦楽三重奏曲
1-4.弦楽四重奏曲 第2番 Op.38/
5-8.弦楽三重奏曲 Op.1(初稿版)/
9-12.弦楽四重奏曲 第1番 Op.22
※5-8…世界初録音 |
ティペット弦楽四重奏団
<メンバー:
ジョン・ミルズ(ヴァイオリン)/
ジェレミー・イサーク(ヴァイオリン)/
ジュリア・オリオーダン(ヴィオラ)/
ボジダー・ヴコティク(チェロ)> |
録音 2011年9月22-24日 UK ロンドン サウスゲート,聖ポール教会
ジャケットに使われている写真は、とても可愛く繊細ですが、実際に聞こえてくる音楽はなんとも力強く野性的なこのアルバム。作曲家のロージャ(1907-1995)は映画音楽の作り手として既におなじみですが、この弦楽四重奏は何とも激しく「マジャールの血が騒ぐ」音楽として結実しています。
弦楽四重奏曲第2番は1981年にイタリアの避暑地で作曲され1982年10月にパリで初演されています。絶え間ないエネルギーに溢れた活発な作品は、とても老齢の粋に達した人の手になるものとは思えません。片や、弦楽三重奏曲は1927年に書き始められた作品であり、若き作曲家の野望に満ちた音楽と言えるでしょう。この曲は1974年に大きく改訂を施されますが、ここで聴けるのは、改訂前の最初の形そのままです。
第1番の弦楽四重奏曲は1950年の作品で、こちらは全体的にエキゾチックなムードに満ちています。 |
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8.573042
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フォーレ:ピアノ四重奏曲 第1番&ピアノ三重奏曲
他
1-4.ピアノ四重奏曲 第1番 ハ短調
Op.15
5-7ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120/
8.パヴァーヌ Op.50(H.ビュッセルによるピアノ三重奏編)/
9.ヴォカリーズ練習曲 ホ短調による小品(ヴァイオリンとピアノ編)/
10.シシリエンヌ Op.78(ピアノ編) |
クングスバッカ・ピアノ三重奏団
<メンバー:
マリン・ブロンマン(ヴァイオリン)…1-9/
ジェスパー・スヴェドベルク(チェロ)…1-8/
サイモン・クロウフォード=フィリップス(ピアノ)…1-10>/
フィリップス・デュークス(ヴィオラ)…1-4 |
録音 2012年5月12-14日 UK モンマス,ウィアストン・コンサート・ホール
フォーレ(1845-1924)の初期の名作であるピアノ四重奏曲第1番は1879年に書かれました。その頃のフォーレは婚約を一方的に破棄されるなど精神的に疲れていましたが、この曲の冒頭はとても荒々しく挑戦的。転調や音色の変化などに実験的要素も多くみられますが、基本的には優しいアルペッジョと流麗なパッセージが現れては消えていくフォーレらしい音楽です。第3楽章の悲痛なメロディには失恋への思いがこもっているとも言われています。対してピアノ三重奏曲は、1922年から1923年、フォーレの最晩年に書かれた作品で、全くムダのない構成を彩る漣のような音型と、チェロ、ヴァイオリンの美しい歌。弟子のフローラン・シュミットが「これこそが音楽だ。そして音楽以外の何者でもない。」と評したほどの完璧な音楽です。
晩年のフォーレのメロディは時として、薄暮の中に沈むような揺らぎを持ちますが、この曲は豊かな旋律性を湛えています。添えられた3曲はどれもお馴染みの作品で、フォーレ入門にもふさわしい彩りを持っています。 |
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8.573111
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フィルセル&ブリッグス:合唱作品集
《ジェレミー・フィルセル(1964-)》
1.明日は踊りの日/2.エピタフ(ここの影は偽り)/
3.もし神が家を築かないならば/
4.マニフィカート(ウィンザーのサーヴィス)/
5.ヌンク・ディミティス(ウィンザーのサーヴィス)/6.変容の日/
7.テ・デウム(ウィンザーのサーヴィス)/
8.ユビラーテ(ウィンザーのサーヴィス)/
《デヴィッド・ブリッグス(1962-)》
9.舌よ、ほめたたえよ/10.タントゥム・エルゴによるオルガン即興/
11-15.サン・シュルピスのミサ曲/11.キリエ/12.グローリア/
13.サンクトゥス/14.ベネディクトゥス/
15.アニュス・デイ
※世界初録音(トラック8を除く) |
ヴァザーリ・シンガーズ/
ジェレミー・バックハウス(指揮)/
ジェレミー・フィルセル(オルガン)…1.3-8/
デヴィッド・ブリッグス(オルガン)…10-15 |
録音 2013年2月15-17日 UK ケント トンブリッジ・スクール教会
現代最高のイギリスの2人のオルガニスト&作曲家、フィルセルとブリッグス。ヴァザーリ・シンガーズの指揮者であるバックハウスは彼らに「新しい作品」を書いてもらうように依頼し、出来上がったのが、ここで聴ける素晴らしい合唱曲の中に含まれています。ヴァザーリとフィルセルとの共同制作は過去にもあったのですが、ブリッグスとは初めて。バックハウスは「これが初めての共同作業であり、これが最後にならないように祈ってます」と語るほどに感動的な作品ができあがりました。程よく現代的な味付けが施されたフィルセルの作品のほとんどは、ロンドンのいくつかの教会のために書かれたものでありこれらの「祈りの音楽」は敬虔な面持ちですが、「エピタフ」などは自由で才気煥発な曲となっています。ブリッグスの作品のうち、2011年に書かれた「サン・シュルピスのミサ曲」は壮麗なオルガンの音色が印象的な25分ほどの曲。親しみやすい敬虔さを持った作品です。 |
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8.573119
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シャイデマン:オルガン作品集 第7集
1-4.第2旋法によるマニフィカト
WV15/5.幻想曲
ニ短調 WV83/
6.クーラントと変奏 ニ短調 WV125/7-8.審判の日は来れり
WV59/
9-11.高き天よりわれは来れり
WV69/12.クーラントと変奏
ヘ長調 WV127/
13.マリアは天使に言った(ハスラー原曲)
WV52/
14.クーラントと2つの変奏 イ短調
WV130/15.前奏曲
ニ短調 WV31/
16.この期間は悲しむ時 WV104/17-18.主よ、深き淵の底より
WV2/
19.マスカラータ ハ長調 WV109/20.前奏曲
ホ短調 WV37/
21-22.太陽の昇る地平から WV1/
23.フランス風ドイツ舞曲 WV114/24.クーラントと変奏
ニ短調 WV122 |
ジュリア・ブラウン(オルガン…ブロンバウ・オルガン
Opus35) |
録音 2012年10月11-12日 USA イリノイ州 スプリングフィールド,
第一長老教会
シャイデマン(1595頃-1663)のオルガン作品集第7集です。
北ドイツのオルガン音楽の発展に寄与し、多くの後継者を生み出した偉大な作曲家であり、また長らくハンブルクの聖カタリーナ教会のオルガニストを務めたことで知られています。
ここのオルガンは北ドイツでも最も美しい楽器の一つで、1630年にオルガン作者ゴットフリート・フリッチェの手によって拡張され、56のストップと4段の鍵盤を持つ大規模な楽器となり、それに伴い、シャイデマンも楽器の特性を探究すべく、より精緻で規模の大きな作品を書くようになるのです。
彼の現存する作品のほとんどはルター派の典礼のために特別に書かれたもので、聖歌隊がいない場合は、モテットの部分も奏することになりますが、彼はそれらを洗練された書法で作曲し、置き換えることに成功したのでした。 |
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8.573180
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カゼッラ&ゲディーニ:協奏曲集
1-3.カゼッラ(1883-1947):
ピアノ,ヴァイオリン,チェロのための三重協奏曲
Op.56(1933)/
4-8.ゲディーニ(1892-1965):
ヴァイオリン,チェロ,ピアノ,ナレーターと
管弦楽のためのアルバトロ協奏曲(1944-1945/改編1949) |
エマニュエラ・ピエモンティ(ピアノ)/
パオロ・ギドーニ(ヴァイオリン)/
ピエトロ・ボスナ(チェロ)/
カルロ・ドリオーニ・メージャー(ナレーター)/
ミラノ・ポメリッジ・ムジカーリ管弦楽団/
ダミアン・イオリオ(指揮) |
録音 2007年1月11-13日…4-8, 2007年12月13-15日…1-3
ミラノ ダル・ヴェルネ劇場
19世紀末、相次いでイタリアに生まれた2人の作曲家カゼッラとゲディーニ。この2人が書いた2つの協奏曲を比較できるという興味深い1枚です。各々独特のキャラクターを持っているので、書かれた作品も違いがあり、なかなか聞きごたえがあるものです。その上、カゼッラもゲディーニもワグネリアンの両親を持ち、またチェロやピアノを弾きこなすという神童。楽器の特性を知り尽くしていることは間違いありません。
この三重協奏曲はもともとベートーヴェンが開拓したジャンルであり、3台の楽器が美しく歌い交わすところに魅力があるものです。
カセッラの協奏曲は初演時に大好評で、何度も再演されました。またゲディーニの作品はハーマン・メルヴィルの「白鯨」のテキストを用いたもので、南極の海やアホウドリ、波の動きを彷彿させる表現力豊かな音楽です。 |
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8.573271
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1994年録音、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデンのヴァイオリン!
1-4.ショスタコーヴィチ(:1906-1975):
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.77(1947-1948)/
5.リーム(1952-):歌われし時 |
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(ヴァイオリン)/
オランダ放送フィルハーモニック…1-4/
エド・デ・ワールト(指揮)…1-4/
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団…5/
ゾルターン・ペシュコ(指揮)…5 |
録音 1994年4月16-19日 オランダ ユトレヒト、VARA第1スタジオ&ムジクセントラム・フレデンブルク…1-4,
1995年6月17日 アムステルダム・コンセルトヘボウ…5
RCA Victor/BMG Classics 移行版
現在は素晴らしい指揮者として活躍している1960年生まれのヤープ・ヴァン・ズヴェーデンですが、彼はもともとジュリアード音楽院で学んだ優れたヴァイオリニストであり、1979年から1995年まではロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサート・マスターを務めていました。
このアルバムはそんな時期に録音され、名盤として親しまれた記録を復活させたものです。
ショスタコーヴィチの協奏曲は1947年から1948年にかけて作曲されており、交響曲に匹敵する深い内容を持つもので、有名なジダーノフ批判(ソビエト連邦共産党中央委員会による前衛芸術への抑圧)を避け、公表を差し控えたという経緯があります。
第1楽章から唐突に「夜想曲」で始まるという不思議な構成を持ち、全体は思索的でありながらも爆発直前のエネルギーを秘めています。
リームの作品は名ヴァイオリニスト、アンネ=ゾフィー・ムターに捧げられた作品で、もちろん彼女の名演も存在しますが、ズヴェーデンの演奏は、また違った立ち位置での解釈で、一つの作品が普遍的な価値を持つ経緯を眺めることができるでしょう。 |