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アリアCD 第72号 特集


 ここで紹介しているものは、この第72号大型更新(2013年11月1日)のために用意したものです。(一部ネットで先行告知したものもございます)
 一般の市場では入手しづらいアイテムが多いと思います。また期間限定、在庫限定のものが多いですのでご注意ください。
 次回入荷の可能性があるものでも、期限後のご注文の場合、入荷はかなり先になりますのでどうかご注意を。
 ハガキ、ファックス、手書きのメールなどでセール商品をご注文される方は、おそれいりますが必ず「第72号セール」とお書き添えください。番号とタイトルだけですと、通常注文としてお受けしてしまう可能性がありますので。

 アイテム横の数字はインフォ第72号のページ数です。
 

これが21世紀の怪物か
マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー
終了 18
  
超貴重!在庫5枚のみ
エッセン・フィル自主制作盤
シュテファン・ゾルテス指揮
R.シュトラウス作品集
終了 20
 
萱原祐子(P)
日本のピアノ作品集〜伊福部昭:日本組曲
終了 21
 
テルツ少年合唱団50周年記念アルバム 50年テルツ少年合唱団 在庫限定 21
 
小田川隆朗&英シュトラウス協会
シュトラウス・ピアノ・エディション
第1・2巻 各1CD\2200
終了 23
 
ヨーロッパで活躍する国際的ソプラノ
木場澄江
「音楽でする世界の旅」〜Weltreise mit Musik
終了 23
 
 
現地完売!10枚限り
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮
ノルデア・ジャン・シベリウス・オーケストラ
Beethoven: Coriolanus Overture - Sibelius: Symphony No. 1, Finlandia, ユッカ=ペッカ・サラステ 終了 24
 
再紹介
別府アルゲリッチ音楽祭2011年ライヴ
アルゲリッチからの熱いメッセージを
〜日本復興のために〜
アルゲリッチ芸術振興財団
在庫限定 25
 
在庫限定!ニールセンを聴こう!
アラン・ギルバート&ニューヨーク・フィル
交響曲第3番「おおらかな交響曲」
第2番「4つの気質」

(SACD Hybrid)\2200\990
在庫限定 26
 
在庫限定!
なんとも通向けの演奏

テンシュテット&ロンドン・フィル
 ブラームス:交響曲第1番&第3番
LPO(2CD)\2000→\1290
在庫限定 28
 
在庫限定特価
テミルカーノフ幻の名演奏集
BRILLIANT
(10CD)\5100→
\990
Yuri Temirkanov Edition 在庫限定 29


これが21世紀の怪物か
マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー
終了


 化け物を見つけてきた。
 といっても、すでにサイトなどでは話題になっているらしいし、実はアリアCDでも一度情報だけは載せたことがあった。
 ただその後すぐに彼のアルバムは入手不能になっていたのである。

 その男の名はマティアス・ゲオルク・ケンドリンガー。指揮者である。
 店主は、昔アリアで告知していたアルバムの中の一枚「運命」&「未完成」だけは買っていて、それをようやく最近開封して聴いたところ・・・ドッカーンとなったわけである。もっと早く気づけばよかった。

 マティアス・ゲオルク・ケンドリンガーは1964 年、オーストリアのチロル地方の生まれ。
 かのエルル・チロル音楽祭の立ち上げの中心人物の一人でもある。正式な音楽教育は受けてないがレオポルド・ハーガーに学んでいるらしい。
 さて、この人の最大のエピソードは・・・2002 年に自身のオーケストラ、K&Kフィルハーモニー管弦楽団を設立したということ。
 つまりそんじょそこらの金持ちじゃない。

 で、自分でオケを立ち上げた指揮者というのはたいてい普通じゃない。
 自分の好き放題やるために立ち上げたのだから当然である。しかし中にはパイタのようにその壮絶な個性が熱狂的なファンを生み出すこともある。
 今回のケンドリンガーも、まちがいなくそういう正統派ファンをも魅了する強烈な個性を有する。
 一歩間違うと(間違えなくても)猟奇的で変態的なのだが、その異常なアプローチを極めて真摯に敢行するので許すしかない。

 店主が聴いたのは「未完成」と「運命」だけである。
 ダイナミック・レンジの広い、まるでハリウッドの戦争映画のような「未完成」、カラヤンの演奏をスポーツカーと揶揄するならこれはセグウェイかリニアモーターカーという超快速近未来演奏の「運命」。とくにその終楽章の異様な快速演奏には、重量級演奏が好きな方なら指揮台の上に駆け上がって首を絞めたくなるに違いない。
 なんにしても普通じゃない。

 それで調べたら「英雄」もすごいらしい。
 第1 楽章は提示部反復なしで11 分24 秒の快速演奏。おそらく史上最速ではないかと言われている。

 そしてまわりの誰も聴いたことがないのだが「新世界」やウィンナ・ワルツのアルバムやワーグナーもあるらしい。
 ウィンナ・ワルツの映像はこちらで観られるが、・・・やっぱり超異様な演奏。
 http://www.nicozon.net/watch/sm13375899

 オケは私設の団体だが一応正規雇用らしい。破綻なくケンドリンガーの指示についてきているから技術もそこそこと思われる。というか、下手だったらすぐクビだろうから、そういう意味で緊張感はすごい。お役所仕事的なサラリーマン・オーケストラではない。




過去に紹介したことのある3タイトル
コメントは当時のもの


DACAPO 912
\3500→¥3290
注目の指揮者、ケンドリンガー、王道の「未完成」&「運命」!!
 シューベルト:交響曲第8番 ロ短調 D.759「未完成」
 ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 Op.67
マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー(指)
K&Kフィルハーモニー管弦楽団
録音:2009 年5 月27 日、リューベック/56' 32

 注目の指揮者の新録音が登場。その演奏が評判となって、知る人ぞ知る存在になりました。ケンドリンガーの音楽には確固とした個性があり、早めのテンポでキビキビした音楽作り。しかし現代的な演奏ともちょっと違い、随所で伝統的音楽作りとの繋がりも感じられるもの。昨今の指揮者がまずやらなくなった「運命」&「未完成」の組み合わせを採用、しかもちゃんとドイツ語でSchicksalssinfonie(運命交響曲)と念押ししているこのCD は、企画、演奏とも、ケンドリンガーが往年のオーストリアの巨匠(決してドイツの指揮者の重厚な演奏ではなく)の音楽作りを意識しているように思われます。

DACAPO 917
\3500→¥3290
個性爆発!ケンドリンガーの「英雄」と「エグモント」
 ベートーヴェン:
  交響曲第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」
  「エグモント」序曲 ヘ短調 Op.84
マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー(指)
K&Kフィルハーモニー管弦楽団
録音:2009 年5 月28 日、リューベック/52' 03

 「運命」&「未完成」の翌日に一気に録音された「英雄」、こちらはより一層ケンドリンガー色が強く出た演奏です。第1 楽章は提示部反復なしとはいえ11 分24 秒の快速っぷり。しかし第2 楽章は15 分42 秒をかけてじっくりと歌い上げています。タイトに引き締まったスケルツォの快さ、オーケストラがケンドリンガーの意を万全に組んでいることが伝わってくる終楽章など、面白く聞ける演奏です。「エグモント」序曲も、深刻ぶらないのに緊張感が漲っていてスリリングな演奏です。

DACAPO 915
\3500→¥3290
ケンドリンガー、オペラ指揮者の顔!序曲と合唱曲集ベルリン・ライヴ!
 ワーグナー:「タンホイザー」序曲,巡礼の合唱
 グノー:「ファウスト」第2幕の兵士たちの合唱
 ニコライ:「ウィンザーの陽気な女房たち」第3幕 おお甘美な月よ
 ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第3幕から
 ベートーヴェン:「フィデリオ」第1幕 囚人たちの合唱
 ヴェルディ:「運命の力」序曲
 ヴェルディ:「ナブッコ」第3幕 行け、思いよ、黄金の翼に乗って
 ムソルグスキー:「ボリス・ゴドゥノフ」 戴冠の場
 ビゼー:「カルメン」第4幕前奏曲、合唱と行進曲
マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー(指)
K&Kフィルハーモニー管弦楽団
K&Kオペラ合唱団
録音:2009 年4 月6 日、ベルリン(ライヴ)/63' 56

 ケンドリンガーは、2002 年にK&Kフィルハーモニー管弦楽団を創立すると、その翌年にはK&Kオペラ合唱団を設け、積極的にオペラの合唱曲もとりあげています。この録音はなんとベルリンのコンツェルトハウスでのライヴ。独伊仏露のオペラが取り上げられ、いずれも合唱がよく訓練された跡が見られる立派な演奏。またヴェルディの「運命の力」がかなり血走った演奏で観客も大いに受けています。ドイツ語圏でももっともイタリアに近いチロル地方ならではしょう。舞台を彷彿とさせる「カルメン」第4 幕冒頭など、オペラ指揮者ケンドリンガーの実力は結構なものだと思わせられます。

http://www.youtube.com/watch?v=04Jevjz2baQ&feature=player_embedded



今回初紹介

DACAPO 323
\3500→¥3290
ワーグナー管弦楽作品集
 

 「恋愛禁制」序曲
 イゾルデの愛の死
 「マイスタージンガー」より「Silentium! Silentium!」
 「タンホイザー」序曲、祝典行進曲
 「ローエングリン」第1幕への前奏曲、婚礼の合唱
 ワルキューレの騎行
マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー(指)
K&Kフィルハーモニー管弦楽団
K&Kオペラ合唱団

DACAPO 200
\3800→¥3490
「新世界」&「ハフナー」
 モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲
         交響曲第35番「ハフナー」
 ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界」
マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー(指)
K&Kフィルハーモニー管弦楽団

DACAPO 255
\3500→¥3290
ニューイヤー・コンサート2011 マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー(指)
K&Kフィルハーモニー管弦楽団





超貴重!
エッセン・フィル自主制作盤
シュテファン・ゾルテス指揮/ソプラノ:ヘレン・ドナート
R.シュトラウス作品集
1CD\5500→\4990
終了



 有名なオペラ専門誌「オーパンヴェルト」の年に1回の大掛かりなアンケートの結果、07/08シーズンにおける「最優秀指揮者」にシュテファン・ゾルテスという指揮者が選ばれた。しかも他に大差をつけて。
 シュテファン・ゾルテスは1949年ハンガリー生まれの指揮者。最近ようやくオペラのアルバムなどでその名をときおり見るようになったが、そうはいってもまだまだ一般的な知名度は低い。

 ゾルテスはウィーン音楽大学でスワロフスキーに指揮を学び、1971年からウィーンのシアター・アン・デア・ウィーンの研修所長兼指揮者を務めた後、1973年からウィーン国立歌劇場の指揮者となる。そこでべーム、カラヤンの助手を務め、ベルリン・ドイツ・オペラ時代には元支配人ゲッツ・フリートリヒにオペラ支配人のノウハウを学んだという。
 現在60歳を超えるからかなりの実力者ということである。

 ゾルテスは1997年にエッセン芸術劇場(エッセン・アールト・ムジークテアーター)の支配人兼音楽総監督に就任。若手の優秀な演出家を次々と発掘絶賛を浴びた(後にバイロイトに登場し注目されたシュテファン・ヘアハイムもゾルテスに見出された)。
 日本ではまったく無名だが、エッセン、及びドイツではすでに有名な、まさに日の出の勢いの音楽家ということらしい。
 そしてゾルテスが率いるエッセン・フィルも、この「オーパンヴェルト」のアンケートで「最優秀オペラ・オーケストラ」を同時受賞。(ちなみに聞くところによるとゾルテスの練習は半端なく激しく厳しいらしい。)
 エッセン・フィルはこれまでにアーベントロート、ワルベルグ、ウォルフ=ディーター・ハウシルトが音楽監督を務め、ケンペ、ハイティンク、クナッパーツブッシュ、ノイマン、シュタイン、ヴァントなど著名指揮者が多く客演をしている名門オケだが、ここへきてまた一つ階段を上がった感がある。
 
 さて、実は以前からこのエッセン・フィルの自主制作盤があるという相談を受けていた。指揮はもちろんゾルテス。
 で、いろいろ探し回ったのだが、そのCDはエッセンのシュパーカッセ銀行の顧客プレゼント用ということで、その銀行にコンタクトを取ったが「そんなもん知らん」とけんもほろろ。
 結局そのときには入手することができなかった。

 ・・・しかし、人間「欲望」は大事である。
 ずっと希っていたおかげで、その貴重なCDを手に入れることができたのである。

 内容はR・シュトラウス。
 ヘレン・ドナートとの「4つの最後の歌」と「アルプス交響曲」ということで超充実・重量級。これはゾルテスのファンでなくてもほしくなる。
 あまり大きな声で言うとすぐになくなってしまうので遠慮がちに言うが・・・演奏はかなりすごい。




 「サロメ」の上演の様子が少し観られる。
 http://www.youtube.com/watch?v=fSeCulEv0Y8&feature=player_embedded


\5500→\4990
R.シュトラウス:
 歌劇「火の消えた町」〜愛の場面
 4つの最後の歌
 アルプス交響曲op.64
シュテファン・ゾルテス指揮
ソプラノ:ヘレン・ドナート
エッセン・フィルハーモニー管弦楽団
 2003年7月エッセン、アールト・テアターでのライヴ




萱原祐子(P)
日本のピアノ作品集〜伊福部昭:日本組曲
CRO 2792131 1CD\1500
終了



 萱原祐子という日本人ピアニストがいる。
 デビュー盤となるヤナーチェク作品CDはディアパゾンドール最優秀賞を受賞、またチェコの世界的弦楽四重奏団プラジャークSQと録音したマーラーのピアノ四重奏曲はレオナルド・ディカプリオ主演の映画「シャッターアイランド」のサウンドトラックに採用されていた。
 彼女は、ヨーロッパで活躍するチェコ音楽のオーソリティーである。

 その萱原祐子が現在は結婚して名古屋で暮らしているという情報を得た。
 そこで・・・無理を言って、彼女のアルバムを販売させてもらうことになった。

 実は彼女にはお宝的な自主制作的なアルバムがあるのである。

 伊福部昭や林光の作品を集めた「日本のピアノ作品集」。
 それらは1998年から4年かけて継続的に丹念に録音されてきたもの。
 作曲家本人による作品解説も収録、とくに伊福部昭からは「日本人離れしたスケール」、「極めて見事な演奏」と絶賛されたアルバム。

 ・・・ただ残念ながらすぐに完売。手に入らなくなっていた。

 そのアルバム、ファンからの要望が強くつい先日再プレスされた。こうした自主制作的アルバムが再プレスされることは滅多にない。よほど要望が多かったと見る。
 ところが現時点は大手ショップなどで並ぶこともなく、入手ルートはきわめて限られていた。そのアルバムを入手したわけである。しかもこの価格はアリアCDだけの限定価格である。

 注目はやはり伊福部昭の「日本組曲」。
 日本伝統的音楽の強烈なほどに土俗的な匂いが、ヨーロッパ的に洗練・浄化される。この感覚は・・・そうドヴォルザークなどのチェコ音楽でときおり味わえる、あの感じ。
 やはり萱原祐子だからこそ表現できた音楽なのである。


CRO 2792131
1CD\1500
おすすめ!
 日本のピアノ作品集〜
日本組曲
  (1)伊福部昭:日本組曲
  (2)萩京子:12のプレリュード
  (3)阿部隆史:アラベスク
  (4)中島克磨:祭礼幻想
  (5)林光:島こども歌2 
萱原(榊原)祐子(P)

榊原 祐子(ピアノ)

 国立音楽大学卒業、岡山大学大学院修了。プラハ芸術アカデミー(AMU)でヤン・パネンカ氏に師事。
 室内楽奏者として高い評価を受け、チェコの弦楽四重奏団プラジャークカルテットと数多くのCD をリリース、いずれもヨーロッパ主要音楽誌にて絶賛されてきた。
 プラハ市立音楽学校講師を経て、現在愛知県立芸術大学非常勤講師。




在庫7枚限定
テルツ少年合唱団50周年記念アルバム
50 Jahre Tolzer Knabenchor 1956-2006
1CD\4000→\3790


 ドイツのテルツ少年合唱団。
 南ドイツのアルプス山中の温泉地バートテルツを本拠地とする世界有数の少年合唱団である。
 少年合唱団のファンによると、「テルツが世界最高という人は多い」とのこと。
 店主も少年合唱団のCDを単体で聴いたことはあまりないのだが、今回聴いてみてその純粋な、そしてときに荒々しい彼らの歌声に心打たれた。
 ただ美しく雛壇に飾られているような歌声ではなく、ときにダイナミックでときにザラザラした印象さえ与える。それが彼らの存在感をこちらに見せ付けるのである。


 ドイツのテルツ少年合唱団はゲルハルト・シュミット=ガーデンがモーツァルト生誕200年の1956年に組織した少年合唱団。
 団員の少年は200人を数え、4つのグループに分かれて活動している。
 団員は6歳からここで音楽教育を受け、楽器も演奏する。
 これまでヘルベルト・フォン・カラヤン、カール・ベーム、カール・リヒター、ラファエル・クーベリック、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ピエール・ブーレーズ、ニコラウス・アーノンクール、リッカルド・シャイー、など多くの指揮者やヨーロッパ主要オーケストラと共演しており、少年合唱独特の清澄さと精緻な力強さをあわせ持った表現を特色としている。

 これはそのテルツ少年合唱団の創設50周年を記念してリリースされた自主制作盤。
 過去の貴重な音源からまとめられたもので、曲間にはゲルハルト・シュミット=ガーデン先生のお話が入る。
 セピアな白黒を貴重とした紙パッケージ。ブックレットもドイツ語ながら詳細。ファンにはたまらない宝物となるだろう。


************************************

 漫画家のたらさわみち氏は『バイエルンの天使』で、テルツ少年合唱団をモデルとして、音楽に励む少年たちの悲喜こもごもの人間ドラマを描いている。
 こちらのページでは、2006年4月24日から5月2日にかけて行われたテルツ少年合唱団結成50周年記念式典の様子が紹介されている。
http://www.fbook.com/michi/information/tol.html


50年テルツ少年合唱団
50 Jahre Tolzer Knabenchor 1956-2006

50 Jahre Tolzer Knabenchor 1956-2006

モーツァルト: Sanctus. Te Deum laudamus KV141(66b)
シュッツ: Geistliche Chormusik Nr.25 "Ich weiss, dass mein Erloser lebt"
バッハ: Aria"So ist mein Jesus nun gefangen"/Chor"Sind Blitze, sind Donner"(from 'Matthaus-Passion')
ペルゴレージ: "Inflammatus"/"Quando corpus"/"Amen"(from 'Stabat Mater')
バッハ: "Jauchzet, frohlocket"(from 'Weihnachtsoratorium')
モーツァルト: "Bald prangt, den Morgen zu verkunden"(from 'Zauberflote')
モーツァルト: Arie"Melia"(from 'Apollo & Hyacinthus)
モーツァルト: Kyrie (from 'Requiem KV626)
オルフ: "Dormi Jesu" (from 'Weihnachtsgeschichte')
オルフ: "Gloria" (from 'Weihnachtsgeschichte')
ラッスス: Primus Psalmus Poenitentialis (from 'Busspsalmen')
バッハ: Motetten "Singet dem Herrn ein neues Lied" BWV225
 曲間にゲルハルト・シュミット=ガーデン先生のお話が入る。

テルツ少年合唱団
ゲルハルト・シュミット=ガーデン指揮



小田川隆朗&英シュトラウス協会
シュトラウス・ピアノ・エディション
第1・2巻 各1CD\2200
終了

 シュトラウス・ファンには見逃せない「シュトラウス・ピアノ・エディション」が始まった。収録されるのは、主にエドゥアルト・シュトラウスの未録音の作品。
 アメリカ在住の小田川隆朗氏が英シュトラウス協会の協力を得て開始した貴重な録音集。
 なんとエドゥアルトの未録音の約200曲を録音する予定だという。

 現在すでに2巻が完成しており、世界初録音の「ドイツ人の心(作品65)」、「大学市民(作品68)」など魅力的な20曲が録音されている。

 すでに聴かれたシュトラウスの熱心なファンの方は、

 「小田川さんの演奏は、ウインナ・ワルツ特有の三拍子のリズムの取り方をはじめ、テンポや節回し、強弱の付け方すべてに渡って「シュトラウスになっている」、
 「聞いていて曲の途中で違和感を感じることがまったくなく、最後まで自然と耳に心地よく届く。」

と絶賛していた。

 エドゥアルトの作品は、ヨハンやヨーゼフのようにオーケストラで全曲を聞くことが当分望めない現在、このプロジェクトは貴重な試みとなる。

 こちらで小田川氏の演奏のサンプル(ヨハン2世の「はずみ車」作品223)が聞けます。 
http://www.youtube.com/watch?v=E0cgRhZL5wg
 


DISC1
\2200
  DISC2
\2200






ヨーロッパで活躍する国際的ソプラノ
木場澄江
「音楽でする世界の旅」〜Weltreise mit Musik
在庫限り


 雑誌「マリークレール」(もちろんヨーロッパ版)に「ドイツで活躍する女性音楽家」という内容で掲載されて話題になった日本人ソプラノがいる。

 木場澄江。

 彼女は2006年のサッカーワールドカップの際に、ベルリンのポツダム広場の写真展の「出場国世界の顔」で日本人代表として選ばれたVIPでもある。
 最近はヨーロッパで活躍する中丸三千絵がバラエティなどで話題になっているが、同じようにヨーロッパで活躍し、現地では有名な日本人アーティストというのはいるものなのである。

 彼女は幼少のときから教会で聖歌をソロで歌い、何の違和感もなく音楽を愛し、やがて芸大から二期会へ。

 しかし明治維新の折に政府派遣団の一員としてドイツに赴いた曾祖父、そしてドイツに赴任し戦前のフルトヴェングラーの演奏に接したという祖父、・・・そうした国際的な血を受け継ぐ木場がそのまま日本に留まるはずがなかった。
 彼女は二期会を経てウィーン音大へ。それはおそらく必然だったのだろう。
 卒業後はそのままドイツを中心にイギリス、フランス、ギリシャ等にてソロ歌手として活動。好きなドイツ語司会なども交えながら、多彩な活躍でヨーロッパで多くの注目を集めた。

 そんな木場澄江は、これまで4タイトルのCDをリリースしてきた。残念ながらほとんどが完売してしまったらしいのだが、そのなかの1タイトルだけ、いかにも彼女らしい国際的なアルバムを今回特別に入手することができた。
 世界6ヶ国語の歌曲、計24曲を収録したアルバム。
 どの曲も木場澄江のヨーロッパでの人気をうかがわせる表情豊かなもの。

 異国の地で異国の言葉を話しながら各国の歌を歌う木場澄江。
 ・・・だが彼女の日本の歌を聴くと、彼女の日本への熱い思いは決して絶える事は無かったと思って、なぜかほっとした。


 もちろん日本では入手困難。現地でしか手に入らないもので、枚数も限られている。どうぞお早めに。



Weltreise mit Musik
¥1500
「音楽でする世界の旅」 Weltreise mit Musik
ムーア人の布 ファッリャ スペイン語
君の美しい髪で オブラドルス スペイン語
かわいらしい花嫁 オブラドルス スペイン語
私の髪のかげで ヴォルフ ドイツ語
祈り ヴォルフ ドイツ語
つれない娘 ヴォルフ ドイツ語
月の光 フォーレ フランス語
夢のあと フォーレ フランス語
哀しき歌 デュパルク フランス語
葉ずえを渡る鐘の音(「映像」より) ドビュッシー ピアノ独奏
金魚たち(「映像」より) ドビュッシー ピアノ独奏
笑うこと、泣くこと シューベルト ドイツ語
アヴェ・マリア シューベルト ドイツ語
糸を紡ぐグレートヒェン シューベルト ドイツ語
さくらさくら 山田耕作 日本語
椰子の実 大中寅二 日本語
誰がこの歌を作ったの? マーラー ドイツ語
美しさゆえに私を愛するのなら… マーラー ドイツ語
しばし楽の音に パーセル 英語
薔薇よりも美しく パーセル 英語
氷柱が壁ぎわに出来るとき ヴォーン・ウィリアムス
誘い ロッシーニ イタリア語
トスティ イタリア語
踊り ロッシーニ イタリア語
ソプラノ:木場澄江
ピアノ:ゲオルグ・ベックマン
オリジナル原語テキスト、及び全日本語訳の特別ブックレット付き!




現地完売!
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮
ノルデア・ジャン・シベリウス・オーケストラ
EMI Finland 730784 1CD+1DVD\6000→¥4990
終了

Beethoven: Coriolanus Overture - Sibelius: Symphony No. 1, Finlandia, ユッカ=ペッカ・サラステ


 昨年9月にこんなニュースが流れた。
 「フィンランドの首都ヘルシンキに同国の新たな音楽の殿堂となる「ヘルシンキ音楽センター」が完成し、8月31日、開館記念コンサートが行われた。
 音響デザインを担当したのは世界的に知られる音響設計家、豊田泰久氏。同氏によると、演奏家と観客の距離を縮め音響効果を高めるために、階段状の観客席が舞台を囲むデザインとなった。
 センターは総工費約1億9千万ユーロ(約209億円)で、メーンホールは約1700人収容。コンサートでは、今後このセンターを活動拠点とする同国有数のオーケストラ、ヘルシンキ・フィルハーモニーなどの演奏が披露された。(共同)」
 フィンランド、最近の世界不況とは関係なく裕福なんだなあ、と思った覚えがある。ただその後店主のチェック漏れでなければ、同ホールを用いた録音CDというのはなかったように思う。

 そんなときに今度はスタッフから、フィンランドの指揮者サラステが超優秀青少年オケを率いてシベリウスを録音したらしいという情報が入った。
 オケの名前は「ノルデア・ジャン・シベリウス・オーケストラ」。「ノルデア」は、北欧を中心に事業を展開している金融グループ。そこがシベリウスと名がつくユース・オケを創設し、専属指揮者にサラステを招いたということか・・・。北欧、やっぱり最近の世界不況とは関係なく裕福なんだなあ、と思った。

 録音は2011年8月。そして場所が・・・先ほどのヘルシンキ・ミュージック・センターだった。
 おお、さすがシベリウスをその名につけるだけのことはある。この青年オケ、フィンランドの新しき殿堂で録音を敢行したようである。

 今回のアルバムはベートーヴェンの「コリオラン」とシベリウスの交響曲第1番と「フィンランディア」というシンプルな構成。そしてそこにメイキングDVDがくっついている。

 演奏はサラステと新生オケということで、想像通りきわめてフレッシュで爽快な演奏。摘みたての花の香りが漂ってくる。でも終楽章はなかなかの突進力でパワーと技術力が並みでないところを見せ付けてくれる。さすが音楽の国フィンランド。若いとはいえ演奏家の層の厚さはすごい。

EMI Finland 730784
1CD+1DVD
\6000→¥4990
終了
ベートーヴェン:「コリオラン」序曲
シベリウス:交響曲第1番
       交響詩「フィンランディア」
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮
ノルデア・ジャン・シベリウス・オーケストラ
2011年8月19〜21日録音。ヘルシンキ・ミュージック・センター。










再紹介/在庫限り
別府アルゲリッチ音楽祭2011年ライヴ
アルゲリッチからの熱いメッセージを
〜日本復興のために〜
アルゲリッチ芸術振興財団 AMP1101 2CD\3500→\2890

 2011年の年末に発売され多くの人々に感動を与えた「別府アルゲリッチ音楽祭2011年ライヴ」。
 今回2年ぶりに紹介。ただ在庫限りとなるので完売の際はご容赦ください。


 思うことは誰にでもできる。だが実際に行動に移すことは難しい。
 アルゲリッチやメータ、その他多くのクラシック・アーティストは実際に日本のために動いてくれた。そのことは生涯忘れない。

 さて、アルゲリッチが今年になって震災に心を痛め、被災者のために2枚のチャリティCDをリリースしたのはご存知かと思う。
 そして新たに今回、今年大分で行われた別府アルゲリッチ音楽祭2011年のライヴが、同様にチャリティーCDとして発売されることになった。
 実際のところ、今年のアルゲリッチ音楽祭自体、開催されるか不安視されていた。アルゲリッチも来ないんじゃないか・・・。
 しかしアルゲリッチは来た。
 「片時も日本のことが心から離れない。こんなときだからこそ日本へ行って音楽祭を開催して全てを支援に充てたい。」と。
 そうしてアルゲリッチが呼びかけ、海外の一流アーティストたちも顔をそろえた。ヴィオラのバシュメットはこう語った。「今回日本に来るか来ないかは私にとっては問題ではありませんでした。今回ここにマルタが来るということは、人間としてのひとつの生き方を示すものであり、そしてチャリティを行うということは、単に犠牲者の方々への捧げるものでなく、もっと大きな意義を持っていると私は思っています。」
 そんな希望のメッセージとしてひとつの音楽祭が立ち上げられ、そしてここにそのアルバムが誕生した。
 ここに収められたのは、ひとつの音楽的な価値以上のもの。もちろんこのアルバムによる収益は、参加した全アーティストの賛同により、東北復興支援のために寄付される。そのためにも購入してほしい。しかし・・・聴きながら思った。このアルバムはもちろん被災者の方たちへの熱く強いメッセージである。・・・しかし同時にまた、あの震災で不安におののき、恐怖におびえ、心を痛めたあなたのためのメッセージでもある。


 本当に特別な音楽祭でした。
 悲しい震災とその犠牲となられた方々、まだまだ深い悲しみにある方々、そんなかたがたと希望、エネルギーを分かちあいたいという強い気持ちが今回の音楽祭には溢れていました。
 そして何よりも私自身がそんな方々と共にありたい、分かちあいたいと、うそ偽りなく、強く思いました。
 そして周りのいる皆さんの気持ちもまた本当に正直で、真摯なものでした。
 本当に特別な想いのあふれる、特別な音楽祭だったのです。
      マルタ・アルゲリッチ


 そんなアルバムの演奏についてコメントをするのもおこがましいが、前半のアルゲリッチの祖国アルゼンチンゆかりの曲のなんと切なく熱いことか。とくに5曲目のピアゾラの「忘却」にはアルゲリッチの優しい思いが溢れていて胸が締め付けられる。
 後半のシューマンはアルゲリッチのお気に入りの曲で、今回もきわめてシンパシーあふれる演奏。
 そしてファンとして一番気になるのはショパンの ピアノ協奏曲第1番の弦楽合奏伴奏版。いつもながらの超人的な集中力とパワフルな情熱。鋭い打鍵と輝かしいパッセージ!今回は弦楽合奏版ということによる、より緊張感あふれる演奏が聴ける。というか・・アルゲリッチのショパンを批評すること自体にあまり意味がない・・・どうか楽しんでください。
 ラストのアルゲリッチのための「ハッピーバースディ」も、ある意味「希望」の再生を思わせ、アルバム全体が温かい喜びの中で終わることができたのは嬉しかった。



AMP1101
(2CD)
\3500→\2890
Musicians’ Chain of Hope 希望〜明日へ向かって
DISC1
瀧廉太郎:荒城の月(追悼) 津久見樫の実少年少女合唱団
エドゥアルド・フーベルト(ピアノ)
三浦一馬(バンドネオン)
C.ロペス=ブチャルド:荷馬車引きの歌 津久見樫の実少年少女合唱団
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
A.ラサラ:チャカレーラ 津久見樫の実少年少女合唱団
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
J.L.パドゥラ:7月9日 三浦一馬(バンドネオン)
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
A.ピアソラ:オブリビオン(忘却)  マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
エドゥアルド・フーベルト(ピアノ)
L.バカロフ:アストリアンド マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
エドゥアルド・フーベルト(ピアノ)
N.マルコーニ:モーダ・タンゴ マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
清水?師(ヴァイオリン)、キム・スーヤン(ヴァイオリン)、
ユーリー・バシュメット(ヴィオラ)、ユンソン(チェロ)
黒木岩寿(コントラバス)、三浦一馬(バンドネオン)
E.フーベルト:マルトゥランゴ マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
清水?師(ヴァイオリン)、キム・スーヤン(ヴァイオリン)、
ユーリー・バシュメット(ヴィオラ)、ユンソン(チェロ)
黒木岩寿(コントラバス)、三浦一馬(バンドネオン)
A.ピアソラ:現実との3分間 マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
エドゥアルド・フーベルト(ピアノ)
清水?師(ヴァイオリン)、キム・スーヤン(ヴァイオリン)
ユーリー・バシュメット(ヴィオラ)、ユンソン(チェロ)
黒木岩寿(コントラバス)、三浦一馬(バンドネオン)
A.ヒナステラ:3つのアルゼンチン舞曲集op.2 マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)

DISC2
シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44 マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
清水高師(ヴァイオリン)
キム・スーヤン(ヴァイオリン)
ユーリー・バシュメット(ヴィオラ)
ユンソン(チェロ)
・ショパン: ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11(弦楽合奏伴奏版) マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
モスクワ・ソロイスツ選抜メンバー&桐朋学園オーケストラ
ユーリー・バシュメット(指揮)
・ファンファーレ/ハッピーバースディ 
 〜アルゲリッチへ古希のお祝いとして演奏されたもの
別府商業高等学校吹奏楽部
録音:2011年5月ライヴ
  iichiko総合文化センター(Disc1)、アルモニーサンク北九州ソレイユホール(Disc2シューマン)、ビーコンプラザ・フィルハーモニアホール(Disc2ショパン)







在庫限定!
ニールセンを聴こう!
アラン・ギルバート&ニューヨーク・フィル
カール・ニールセン:交響曲&協奏曲全集第1集

交響曲第3番「おおらかな交響曲」&第2番「4つの気質」
DA CAPO6.220623 (SACD Hybrid)\2200\990

 ネットでは5日間だけの期間限定でお知らせした超特価セール。大型更新セールのために10枚在庫確保。在庫限定ですがどうぞ。


 ニールセン・ファンの知り合いがいるが、その人は自己紹介をするとき必ず、「すみません、私ニールセンが好きなんです」と謝る。
 いやいや、謝る必要はない。ニールセンはすばらしい。
 とはいうものの・・・確かに「ニールセン」というとなぜか少し引いてしまうというのも、わからなくはない。
 隣国ノルウェーのグリーグ(1843年 - 1907年)はいうまでもなく、フィンランド生まれで同い年のシベリウス(1865年 - 1957年)と比べてもなんとなく影が薄い。
 きわめつけの名曲があるわけでもなく、ニールセンと名がつけばCDはバカ売れ、コンサートは超満員、というようなことは、・・・残念ながらあまりない。
 幸いライバル国のステーンハンマル(1871年 - 1927年)よりはちょっと知名度は高いし、聴きごたえある交響曲もあるのだが・・・どこか地味な、近寄りがたい存在。今この文章を読んでいる方も、「まあ、聴いたことないわけではないけど、そんな熱心なファンじゃあないかな」という人が多いのではないかと思う。

 しかし店主ははっきり断言します。ニールセン、すごいです。人生の一時期でいいので、「ちょっとだけニールセンにはまったよ」というのも全然悪くない。


 ・・・そんなコメントで始まっているアリアCDの「ニールセン特集」だが、ちょうど彼の代表作2つが収録されている話題盤を廉価でゲットしたのでご紹介したい。
 ニールセンを聴くなら交響曲第4番、第5番というのももっともだが、とっかかりとしてはこの2曲が最適だと思う。
 しかもニューヨーク・フィル&アラン・ギルバートが超真剣に取り組んでいるプロジェクトの第1弾。この超弩級アルバムでニールセンを気軽に楽しめるなら満足ではないか?


交響曲第3番『ひろがりの交響曲』  さあ、もうひとつ、ちょっとよくわからないタイトル「ひろがりの交響曲」。
 ニールセン自身はひねくれものではないので、決して聴くものを煙に巻いてやろうとかいう意図はなかったと思うのだが、ひょっとしたら日本語にうまく訳せない言葉なのかもしれない。「Sinfonia Espansiva」・・・なので本当は「エスパンスィーヴァ」とそのまま呼んだほうがかっこいい・・・が、それではもっと訳がわからなくなる。
 この「Espansiva」は「ひろがり」とか「おおらかさ」とか「感情を表出した」とかいろんな意味があるらしく、作曲家としては「世界を見渡す広い視野を得て新しい次元へ旅立とう」、というようなちょっとスピリチュアル系の意図があったのかもしれない。だからか第2楽章では男女の声楽が加わり神秘的な色合いを強くする。この楽章が「Andante pastorale」であることからニールセンの「田園交響曲」と呼ばれるが、「牧歌的」とか「田園風」というイメージよりはもっと夢幻のイメージ。一方終楽章はシンプルなメロディーで高潔さを感じさせてくれる。
 第1,2番はドヴォルザークを感じるところが多かったのに対し、この第3番の第1楽章は同じくチェコのスークを、終楽章はちょっとブラームスを思わせる。しかしニールセンの作品には他の作曲家をほんのり思わせるところがいくつか出て来るが、それらが全然陳腐な引用にとどまっていないところがかっこいい。いつも堂々たる雰囲気があるのだ。
 いつか言おうと思ったが、ニールセンの作品はいつも「男」を感じさせる。決然として潔いのである。人間としても魅力的な人だったのではないか。

交響曲第2番『四つの気質』  もしニールセンの交響曲の国際的な普及を妨げているものがあるとしたら、タイトルが意味不明なことかもしれない。この第2番のタイトルはズバリ「4つの気質」
 ニールセンが村の居酒屋でビールを飲んでいた時に、壁に不思議な絵が掲げられていた。それは人間の四つの気質をテーマにした絵。

  短気で怒りっぽい胆汁質
  鋭く冷静、知的な粘液質
  陰気でメランコリックな憂鬱質
  陽気で活発な性格の多血質

 で、ニールセンはその4つの気質を元に交響曲を作ったのである。それがこの交響曲第2番。

 第1楽章 アレグロ・コレリーコ  (胆汁質)
 第2楽章 アレグロ・コーモド・エ・フレマティコ  (粘液質)
 第3楽章 アンダンテ・マリンコーニコ  (憂鬱質)
 第4楽章 アレグロ・サングイネオ  (多血質)

 このへんがちょっとニールセン、変わっている。この題材で一曲の交響曲大作を作れるものか・・。たいしたものだ。
 このモチーフだけを見るとなんとなく猟奇的な雰囲気もするし、パロディっぽいイメージも湧くが、曲はど真ん中直球の近代交響曲。ふざけたところもひねくれたところもない。第1楽章冒頭など勇ましくてすんごくかっこいいし、第2楽章は「ケ・セラ・セラ」の歌を思わせる魅力的なメロディで楽しませてくれる。第3楽章はマーラー風の壮大・重厚なメランコリーを堪能させてくれ、終楽章はエネルギッシュで爽快に締めくくってくれる。いずれも充実した書法と個性的な展開で飽きることがない。
 楽章ごとの解説を見ると確かに上気のタイトルどおりになっているのだが、ひょっとしたら「4つの気質」というタイトルはなかったほうがよかったかもしれない・・・。普通に聴けば、「なんてダイナミックでドラマティックな素敵な交響曲・・・」って素直に思うとおもうので。
 精神分析的交響曲というような理知的な作品ではなく、ニールセンの「人間愛」がたっぷり詰め込まれた楽しい交響曲とでもいえばいいか。


DA CAPO6.220623
(SACD Hybrid)
\2200→\990
アラン・ギルバート&ニューヨーク・フィル
 カール・ニールセン:交響曲&協奏曲全集第1集

  1-4.交響曲第3番Op.27「おおらかな交響曲」(1910-1911)
  5-8.交響曲第2番Op.16「4つの気質」(1901-1902)
エリン・モーリー(ソプラノ)
ジョシュア・ホプキンス(バリトン)
ニューヨーク・フィルハーモニック
アラン・ギルバート(音楽監督&指揮)
 ニューヨーク・フィルがCDでリリースしてくれたことがうれしい。しかもDACAPOから出してくれたのがうれしい。そしてなによりまだまだCDは音楽産業にとって重要な媒体だとニューヨーク・フィルが再認識してくれたということがうれしい。


 2009/2010年のシーズンからニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に就任した指揮者アラン・ギルバート。すでにマーラーなどの名演で注目を浴びている彼による新しいプロジェクトは、2015年に生誕150年を迎えるデンマークの不屈の作曲家ニールセン(1865-1931)の交響曲&協奏曲全集。
 ニューヨーク・フィルにおいては、1960年代にバーンスタインが一部の曲を演奏したこともあり、とても親和性の高い作曲家です。

 録音 ニューヨーク,リンカーン・センター, エーブリー・フィッシャー・ホール
 Recording producer: Preben Iwan, Sound engineer: Mikkel Nymand
  〈Track.1-4〉2012年6月14-16日 ライヴ収録
 Recorded in the DXD audio format (Digital eXtreme Definition) 352.8kHz / 24 bit,
  〈Track.5-8〉2011年1月27-29日,2月1日ライヴ収録
 Recorded in 96 kHz/24 bit resolution, mixed and edited in the DXD audio format (Digital eXtreme Definition) 352.8kHz / 24 bit.

 NYPニールセンプロジェクトについて

 デンマークの国民的作曲家ニールセンをフィーチャーするニューヨーク・フィルとアラン・ギルバートによる交響曲&協奏曲全集プロジェクトです。ニューヨーク・リンカーン・センター内にあるニューヨーク・フィルの本拠地エーブリー・フィッシャーホールでの公演をライブで収録しています。
 ニューヨーク・フィルはレナード・バーンスタインの指揮の下、ニールセンの交響曲や協奏曲を1960年代に録音した歴史があり、アメリカ国内でニールセン作品を積極的に取り上げた楽団のひとつでした。
 デンマークの前国家元首、国王フレゼリク9世は、自らデンマーク王立管弦楽団の指揮をするなど非常に音楽好きで知られ、当時のバーンスタインの録音プロジェクトの支援をしていたほか、フレゼリク9世の長女にあたる現国家元首マルグレーテ2世も、このニールセン・プロジェクトの記者会見に列席するなど、デンマーク王室の全面バックアップを受けた録音プロジェクトとなっています。
 私はニールセンの時代が来ることを確信しています。
 この素晴らしい音楽を聴衆の皆さんと共有することを楽しみにしています。 アラン・ギルバート







在庫限定!
なんとも通向けの演奏
テンシュテット&ロンドン・フィル
 ブラームス:交響曲第1番&第3番
LPO-0068 (2CD)\2000→\1290

 こちらもネットでは3日間限りでお知らせしたテンシュテットの名盤。大型更新セールのために在庫10枚のみ確保。


 テンシュテットがロンドン・フィルを振ったブラームスの交響曲。1992年の1番と、1983年の3番。

 とくにがん発症後の第1番の演奏は、静かなる迫力ともいうべきモノクロの凄まじさを感じさせる。
 たとえば冒頭のティンパニの連打も、自然な息遣いであり若干早めのテンポ設定がなされている。すべてにおいて自然に穏やかに流れているように見える。「普通ならここではったりめいた轟音を響かせる」・・・というところであえて引く。その巧みさ。まるで幽玄の美。管楽器の音色はときおり虚無僧の尺八にすら聞こえてくる(ほんとに)。
 しかしあのテンシュテットだけに、その背後に強烈なメッセージを読み取ることができると思う。
 そしてちょっとした間合いやほんのわずかな空白が、恐ろしい大音量よりも強烈に聴こえてくる。それだけに終楽章の最終部、大伽藍のオーケストラはあなたを感動の渦に巻き込むだろう。

 なんとも通向けの演奏ではないか。


 第3番は、正規盤としてBBCレジェンドからリリースされていたが、既に廃盤となっていて、ファンを悔しがらせていたもの。
 こちらも小手先の小細工を施すことなく、極めてオーソドックスな手堅い演奏であり、この曲の魅力を余すことなく弾き出した好演。


 下記リンクでそれぞれの楽章の聴き所が楽しめる。とはいうもののこれだけの大曲、全篇通して聴いて初めて理解できるものがある。

http://www.lpo.org.uk/recordings-and-gifts/search-recordings/75-cd-brahms-symphonies-nos-1-3.html


LPO-0068
(2CD)
\2000→\1290
テンシュテット&ロンドン・フィル
 ブラームス:交響曲第1番&第3番

<CD1>
 交響曲第1番ハ短調Op.68 1992年10月14日
<CD2>
 交響曲第3番ヘ長調Op.90  1983年4月7日
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/
クラウス・テンシュテット(指揮)
 交響曲第1番は商業盤初出。
 交響曲第3番はBBC legends盤と同じものですがそちらは現在廃盤。

 録音 サウスバンク・センター,ロイヤル・フェスティヴァル・ホール1992年10月14日…CD1, 1983年4月7日…CD2







在庫限定特価
テミルカーノフ幻の名演奏集
BRILLIANT BRL8818 (10CD)\5100→\990

 こちらはネットで3週間ほどお知らせしていたものだが、大型更新セールのために別枠で在庫10セット確保しておいたもの。

 ユーリ・テミルカーノフ。最近大化けしつつあるロシアの名匠。
 ムラヴィンスキーの弟子、というより不肖の息子といった感じか。
 ムラヴィンスキー時代にはことあるごとに造反していたらしいから、ある意味勇気ある。

 今はサンクト・ペテレブルグを率いてはや20年。来日公演も数知れず。ムラヴィンスキー時代とは正反対といっていいようなサービス満点の爽快演奏が持ち味。しかしBMGやEMIに録音はあるもののいずれも散発的なリリースに終わっているだけに、今回のボックスは非常においしい。

 そしてとくに注目したいのが、今回の演奏が、レニングラード・フィルのシェフとなってから(1988年)の録音ではなく、ある意味不遇だったそれ以前の録音であるという点。そしてそのレニングラード・フィルとの録音ではないという点。60年代のテミルカーノフの元気溌剌のショスタコーヴィチ、ベートーヴェン、ハイドン、ドヴォルザークが聴けるのである。大作シンフォニーの収録が多いのも嬉しい。思わぬ拾い物のボックス・セット。

 今回はこの超特価での在庫限定セール。お早めに。

Yuri Temirkanov Edition

BRL8818
(10CD)
\5100→\990
ユーリ・テミルカーノフ名演奏集
 チャイコフスキー:ロミオとジュリエット、
           交響曲第6番 1983年6月4日
 ショスタコーヴィチ:交響曲第1番 1966年12月
                 第5番 1981年6月14日
                 第15番 1983年6月16日
 シチェドリン:鐘 1976年2月25日、
        組曲「愛だけでなく」 1980年5月17日
 プロコフィエフ:交響曲第1番 1981年6月14日
          組曲「ロミオとジュリエット」 1980年7月27日
          キージェ中尉 1980年7月27日
 ハチャトリアン:交響曲第2番/
 スクリャービン:法悦の詩 1970年5月25日
 ラフマニノフ:交響曲第2番 1977年4月10日
 イベール:交響組曲「パリ」 1980年7月31日
 ベートーヴェン:交響曲第8番 1969年1月30日 、序曲コリオランOp.62 1982年2月20日
 ロッシーニ:セビリアの理髪師序曲 1968年11月14日
 ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」 1968年11月14日
 ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 1968年5月9日
 ラヴェル:亡き王女の為のパヴァーヌ、スペイン狂詩曲 1976年6月12日
 シベリウス:交響曲第2番 1985年11月17日
 ブリテン:青少年のための管弦楽入門 1967年3月28日
 ドビュッシー:雲、祭り、海、小組曲 1980年5月17日、1976年6月12日
 エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番 1968年5月9日
ユーリ・テミルカーノフ指揮
キーロフ劇場管弦楽団、
ソビエト国立交響楽団、
モスクワフィルハーモニー管弦楽団、他










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