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第73号
マイナー・レーベル新譜(2)
2013.10.22〜2013.12.13


LES ARTS FLORISSANTS
レザール・フロリサンの自主レーベル



AF 001
(3CD)
\5400→\4990
ウィリアム・クリスティ(指)&レザール・フロリサン
 ヘンデル:「ベルシャザル」
アラン・クレイトン(ベルシャザル)
ローズマリー・ジョシュア(S ニトクリス)
ケイトリン・ハルカップ(サイラス)
イェスティン・デイヴィス(ダニエル)
ジョナサン・レマル(Br ゴブリアス)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン
 レザール・フロリサンの自主レーベル登場!第1 弾はヘンデルの「ベルシャザル」もちろん指揮はクリスティ!!!

 録音:2012 年12 月19-21 日、ルヴァロワ=ペレ/DDD、2時間45分

 ウィリアム・クリスティ率いる名門レザール・フロリサンが自主CD を発売。第1 弾はヘンデルの英語の劇的オラトリオの傑作「ベルシャザル」です。オラトリオといってもほとんど英語のオペラといってよいほどの内容。バビロニアの王ベルシャザルが不思議な手が書いた予言をダニエルに解読させるも、予言通りペルシャの王キュロスに滅ぼされる、という旧約聖書のダニエル書第5 章の有名なエピソードを基にしています。ヘンデルのオペラ、オラトリオを多数録音してきたクリスティとレザール・フロリサンですが、「ベルシャザル」は初録音です。
 タイトルロールのアラン・クレイトンは若い英国の美声テノール。ヘンデル、モーツァルトとブリテンを得意とする、これからの活躍がますます楽しみな逸材です。対するサイラスのケイトリン・ハルカップはオーストラリア生まれのメッゾソプラノ。ヘンデルとモーツァルトを得意とする他、R.シュトラウス「薔薇の騎士」のオクターヴィアンが当り役。ダニエルのイェスティン・デイヴィスは、バロック声楽作品好きにはすっかりおなじみの英国のカウンターテノール。
 メトロポリタン歌劇場にも20 回以上出演している最先端のカウンターテノールです。脇役のニトクリスにバロックオペラの人気ソプラノ、ローズマリー・ジョシュア、ゴブリアスには広いレパートリーを誇るベテラン、ジョナサン・レマルと贅沢な配役です。
 しっかりしたカートンに、解説と英仏対訳の冊子、ジャン・エクノーズ(エシュノーズ)の「バビロンで」というエッセイ、そして蛇腹状の紙ケースに入ったユニークなCD3 枚が収納されています。

LIGIA DIGITAL



LIDI 0104261
(2CD)
\4800→\4390
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番、第2番(ピアノ連弾&オルガン連弾による演奏)
 [CD1]
  ピアノ協奏曲第1番 二短調 op.15
   【テオドール・キルヒナー(1823-1903)による2台8手編曲版】
 [CD2]
  ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83
  【パウル・フィオドロヴィチ・ユオン(1872-1940)による2台8手編曲版】
イザベル&フローレンス・ラフィット
 (ピアノ連弾)
オリヴィエ・ヴェルネ&セドリック・メックラー
 (オルガン連弾)
 大迫力!ブラームスのピアノ協奏曲の2 台ピアノ(8 手)編曲版をオルガンとピアノで演奏!

 録音:2013 年6 月

 編曲ものファン、そしてオルガン・ファンにとってはなんとも興味深い盤の登場。ブラームスのピアノ協奏曲の2 台8 手編曲版を、1 台4 手のピアノ連弾と、1 台4 手のオルガンで演奏しています!第1 番の編曲を手掛けたのは、テオドール・キルヒナー。彼はメンデルスゾーンにオルガンの腕前を認められた名手で、クララ・シューマンと交際したこともあるとされる人物で、まさにブラームスとも同時代を生きた音楽家。編曲に類稀なる才能を発揮した人物です。
 彼が編曲した第1 番では、ピアノ・パートは第1 ピアノが、管弦楽パートは第2 ピアノが担当しますが、当盤では管弦楽パートをオルガンが担当。大迫力、圧巻です!一方、第2 番を編曲したのはロシアの作曲家、パウル・ユオン。ブラームスのハンガリー舞曲第4 番を編曲したことでも名を残しています。彼が編曲した協奏曲第2 番は、第1・第2 ピアノがピアノおよび管弦楽パートを担当する、というもの。この盤の演奏形態では、ピアノ・パートと管弦楽パートがより複雑に増幅されて迫力を増して聴き手に迫ります。ピアノ連弾のラフィット姉妹は、双子。二人ともリヨン音楽院で学び、同質の音色、ぴたりと息の合った音楽はさすが。オルガン連弾の2 人とも、非常にダイナミックな音楽を展開しています!
 

LIDI 0202260
\2400
わが聖なる微風〜
 ペトラルカのカンツォニエーレに霊感を得た
  ヴィーラルト、ローレ、マルケアスの作品集
フレデリク・ベトゥ(指)
ラ・マン・アルモニーク
 ペトラルカの恋愛詩を450 年の時を経て連作に

 録音:2012 年10 月/マルソラン教会/DDD、96kHz 24bit 録音、65’13”

 イタリア中世の大詩人ペトラルカの抒情詩集「カンツォニエーレ」は、ラウラという女性への想いが基調を成していて、ルネサンス期のマドリガーレ作曲家たちにより盛んに附曲されました。中でもアドリアン・ヴィーラルト(1490-1562)、チプリアーノ・デ・ローレ(1515-1565) のは名作とされています。ここでは両者の作に加え、1965 年生まれのギリシャの作曲家アレクサンドロス・マルケアスの「ラウラって別人という話だぞ」全5 曲をちりばめています。
 ルネサンス音楽の中に現代的な響きがスパイスとなっています。
 ラ・マン・アルモニークはカウンター・テナー歌手で指揮者のフレデリク・ベトゥにより2008 年に結成された声楽アンサンブル。「グィドの手」に名を冠し、ノンヴィブラートで現代作品まで披露する注目株。

LIMEN



CDVD016 C016
(1CD+
1DVD[NTSC])
\3000→\2690
マリオ・ブルネロも参加!!
 ヴィオラ、チェロ、ピアノのトリオによるブラームスとショパンの三重奏曲

CD
 (1)ブラームス:三重奏曲(原曲:クラリネット三重奏曲)イ短調 Op.114
 (2)ショパン:ピアノ三重奏曲ト短調 Op.8
 (3)ブラームス:アルトのための2つの歌(ヴィオラ、チェロ、ピアノ版)
DVD
 CDと同内容の映像+今回の作品について3人が語る映像付き
  (原語:イタリア語、字幕:英語)
ダニロ・ロッシ(ヴィオラ)
マリオ・ブルネロ(チェロ)
アンドレア・ルケシーニ(ピアノ)
 
 録音:2012 年、Limen Music Studio、ミラノ/DDD、73’32”

 イタリアのLimen レーベルが力を注いでいる、シリーズBlack Line 最新盤はミラノ・スカラ座管弦楽団の第1 ヴィオラ奏者、ダニロ・ロッシ、世界的チェリスト、マリオ・ブルネロ、そしてブルネロが絶大な信頼を寄せているピアニスト、アンドレア・ルケシーニの3 人による演奏でブラームスとショパンの作品をトリオ版に編曲した作品です。通常トリオですとトップはヴァイオリンですが、当録音はヴィオラを採用しているのが最大の特徴です。
 ヴィオラのダニロ・ロッシは、今最も注目されているヴィオラ奏者の一人でミラノ・スカラ座管弦楽団の第1 ヴィオラ奏者を務める傍ら、ソロ活動にも力を注いでおり、Limen レーベルよりクラシックの珠玉の名曲を集めたアルバム「アンコール!」(CDVD014 C014)をはじめ数タイトルをリリース、好評を博しております。マリオ・ブルネロは言わずと知れたイタリアを代表する世界的チェロ奏者で、近年の録音ではバッハの無伴奏組曲(SCA 156)をはじめ高い評価を得ております。そして、ピアノのアンドレア・ルケシーニはブルネロともしばしば共演、録音もし、絶大なる信頼を寄せているピアニストです。



 

CDVD012 C012
(1CD+
1DVD[NTSC])
\3000
イタリア実力派ピアニスト、ナルディによる絶品の演奏!
CD
 (1)ケルビーニ:ピアノのためのカプリッチョ(エチュード)
 (2)ハイドン:カプリッチョ ト長調「8人のへぼ仕立屋に違いない」Hob.XVII/1
 (3)同:アンダンテと変奏曲 へ短調 Hob.XVII/6
 (4)同:「神よ護りたまえ」による変奏曲 ト長調
DVD
 CDと同内容の映像+
  今回の作品についてグレゴリオ・ナルディが語る映像付き
   (原語:イタリア語、字幕:英語)
グレゴリオ・ナルディ
 (ピアノ:Steinway & Sons)
 ケルビーニ、ハイドンの煌びやかなピアノ作品集。イタリア実力派ピアニスト、ナルディによる絶品の演奏!

 録音:2012 年、Limen Music Studio、ミラノ/DDD、65’00”

 ケルビーニとハイドンのピアノ作品集。イタリア人作曲家ケルビーニは1788 年よりパリに定住し、仏語によるグランド・オペラの作曲家として名声を博しました。フランス革命の時代を反映した作品を多く残し、管弦楽法はベートーヴェンにも影響をあたえました。ここに収録されたピアノのためのカプリッチョ(エチュード)はケルビーニがうまれもっての美しき旋律とドラマティックな展開が印象的な作品で、35 分をこえる作品ながら時間の経過を忘れてしまうほどで、技巧的なパッセージと自然に流れる旋律に聴き惚れてしまいます。一方、ハイドンの作品からはカプリッチョ ト長調「8 人のへぼ仕立屋に違いない」Hob.XVII/1、ブラウン男爵夫人にヨゼフィーネに献呈されたアンダンテと変奏曲 へ短調(原題「ソナタ(小ディヴェルティメント、変奏曲)」)、そして、「神よ護りたまえ」による変奏曲 ト長調と変奏的作品を集めた構成となっております。演奏のグレゴリオ・ナルディは、1964 年、フィレンツェ生まれのピアニストで、これまでにリストのピアノ作品集など数多くの録音を発表し、国内外で高い評価を得ております。

LSO LIVE


Britten: The Turn of the Screw
LSO 0749
(2SACD HYBRID)
\4000→\3690
コリン・デイヴィス追悼公演
 ブリテン:「ねじの回転」
アンドルー・ケネディ(T 前口上,ピーター・クイント)
サリー・マシューズ(S 家庭教師)
マイケル・クレイトン=ジョリ(Bs マイルズ)
ルーシー・ホール(S フローラ)
キャサリン・ウィン=ロジャース(Ms グロース夫人)
キャサリン・ブロデリック(S ジェスル嬢)
リチャード・ファーンズ(指)
ロンドン交響楽団
 コリン・デイヴィス追悼公演
 ブリテンの心理劇オペラの傑作「ねじの回転」次代の英国オペラ界を担う俊英、ファーンズの指揮!

 録音:2013 年4 月16、18 日、ロンドン(ライヴ録音)/110分32秒

 2013 年4 月16、18 日、ロンドンのバービカン・センターでブリテンの「ねじの回転」が演奏会形式で上演されました。本来、この上演はロンドン交響楽団の前首席指揮者コリン・デイヴィスが指揮する予定でしたが、数ヶ月の体調不良の末、公演直前の4 月14 日に亡くなってしまいました。この上演は図らずも追悼公演になってしまったのです。出演者たちの思いが一つになっていることは、録音を通しても実感できることでしょう。
 代役指揮者はリチャード・ファーンズ。1964 年生まれの英国の中堅指揮者。日本ではまだ知名度は低いでしょうが、北イングランド、リーズのオペラ・ノースの音楽監督を2004 年から務め、意欲的な上演を立て続けに成功させて名声を高めつつある人物。遠からず国際的人気指揮者になることでしょう。その冴えた劇場感覚はこの演奏からも十分伝わってきます。「ねじの回転」は2010 年に演奏したことがあるそうです。
 キャストは適材適所。家庭教師のサリー・マシューズは、LSO シリーズではお馴染みの英国のソプラノ。透明感のある美声がこの役にピタリです。ピーター・クイントのアンドルー・ケネディは1977 年、英国生まれの若いテノール。バロック音楽やモーツァルトのテノールとして人気が高い美声のテノールですが、ミステリアスな雰囲気と声の張りにも不足はなく、クイントは当り役でしょう。重要な役であるグロース夫人には、英国のベテランのメッゾソプラノ、キャサリン・ウィン=ロジャースを起用。そしてマイルズ少年はマイケル・クレイトン=ジョリ君が天使の声で歌っています。
 デイヴィス追悼で聞くにしても、次世代のオペラ界の担い手を耳で知るにも、新しい世代の歌手を目当てにするも、いずれにしても注目の録音です。
 


LSO 0744
(SACD HYBRID)
\2400→\2190
ハーデンベルガー(Trp)
 ハーディング&ロンドン交響楽団

ターネイジ:
 (1)残骸から
 (2)スペランツァ
ホーカン・ハーデンベルガー(Trp)
ダニエル・ハーディング (指)
ロンドン交響楽団
 ハーデンベルガーの妙技光るターネイジの世界

 録音:2013 年2 月5、7 日/バービカン・ホール(ライヴ)/Multi-channel 5.1、24bit 96kHz PCM、55’40”

 SACD ハイブリッド盤。ハーディングとロンドン交響楽団がターネイジ作品に挑戦しました。マーク=アンソニー・ターネイジは1960 年生まれの英国作曲家。ストラヴィンスキー、ブリテン、ヘンツェに私淑しながらマイルス・デイヴィスに傾倒、本物のモダンジャズを作曲できる数少ないクラシック作曲家とみなされています。また、ホルストの「惑星」の続編として準惑星「ケレス(セレス)」を作曲しており、天体オタクからも注目されています。
 「残骸から」は、2005 年に名手ホーカン・ハーデンベルガーのために作曲されたトランペット協奏曲。通常のトランペットのほか、フリューゲルホルン、ピッコロ・トランペット持ちかえ、暗闇から光明への葛藤を描いています。ジャズの要素も濃く、マイルス・デイヴィスが現代作品を吹くかのような趣となっていますが、ハーデンベルガーが驚愕の巧さで、鮮やかなテクニックと歌い回しが光ります。
 2012 の最新作「スペランツァ」は4 楽章から成る40 分の大作。タイトルは「希望」を意味するイタリア語ですが、内容はセーヌ川で自殺したルーマニア系ユダヤ人作家パウル・ツェラン(1920-1970) の文学を背景にしています。第1 曲にはパレスチナの聖歌、第2 曲にはイスラエルのわらべ歌、4 曲にはユダヤ民謡が引用されていますが、全体は映画音楽風で色彩的。
 ハーディングもジャズ的なノリの良さ全開。いともカッコいい現代音楽となっています。

MARIINSKY



MAR 0548
(SACD HYBRID)
\2000→\1890
マツーエフ&ゲルギエフ
 チャイコフスキー:
  (1)ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
  (2)ピアノ協奏曲第2番ト長調Op.44(原典版)
デニス・マツーエフ(Pf)
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場管
 若き日のギレリスを彷彿させる鋼鉄のピアニズム。ピアノ最高、指揮者も最高、オケも最高。三拍子揃った超充実の演奏

 2013 年4 月14、15 日(1)、3 月5、6 日(2)/マリインスキー・コンサート・ホール/78’32”

 今、チャイコフスキーのピアノ協奏曲を最もエキサイティングに演奏するピアニストは、間違いなくマツーエフでしょう。実演はもとより、テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルグ・フィルとの2006 年のCD や、2007 年シャンゼリゼ劇場のライヴDVD も衝撃的な爆演でしたが、それをも凌駕するとてつもない最新録音が登場します。
 今回はゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団との共演。マツーエフはゲルギエフのお気に入りで、これまでもラフマニノフやショスタコーヴィチの協奏曲で決定盤を制作してきましたが、待望のチャイコフスキーは1番のみならず2 番も収録というのが嬉しい限り。最近ロシア系ピアニストの録音が増えてきている2 番は原典版のうえ、カットされることの多い第1 楽章中間部のオーケストラのみの長い総奏も完全に再現。まさにゲルギエフの独壇場で、交響曲第4 番や歌劇「エフゲニー・オネーギン」と共通するチャイコフスキーならではの世界をたっぷり堪能できます。
 マツーエフは鋼鉄のタッチと正確無比な技巧が、若き日のギレリスを彷彿させます。目の眩むような超絶技巧に加え、甘さや感傷性のみじんもない骨太で力強い音楽性が魅力。ゲルギエフの指揮ともども久々に男っぽいチャイコフスキー演奏の出現となりました。
 ゲルギエフの指揮は重心の低い堂々たるものながら、絶妙なバランス感覚で、強音の総奏部分でも独奏部が明瞭に聴こえ、それが全く自然なのが天才的。2 番の第2 楽章で延々と歌われるヴァイオリン・ソロの切ない美しさも絶品。ロシア色たっぷりの演奏で、この部分だけでも宝物にしたくなってしまうディスクです。
 曲最高、ピアニスト最高、指揮者最高、オーケストラ最高で、信じられないほど充実した世界が実現しました。新たな決定盤の登場と申せましょう。




MIRARE

MIR 243
\2600→\2390
リチェルカール・コンソート
 J.S.バッハ:待降節&クリスマスのカンタータ集

  カンタータ
   第110番「われらの口を笑いで満たし」BWV110
   第151番「甘き慰め。わがイエスは来ませり」BWV151
   第63番「キリストの徒よ、この日を彫り刻め」BWV63
リチェルカール・コンソート
マリア・コヘイン(S)
カルロス・メーナ(A)
ユリアン・プレガルディエン(T)
ステファン・マクラウド(B)
フィリップ・ピエルロ(指)
 フィリップ・ピエルロ&リチェルカール・コンソートによるクリスマスらしい雰囲気が魅力のカンタータ集

 録音:2012 年11 月ベルギー

 フィリップ・ピエルロ率いるリチェルカール・コンソートの演奏によるクリスマスの時期の礼拝のために書かれたカンタータ集。各パート1 名のいわゆるOVPP(One Voice Per Part) を採用した繊細で緻密な演奏で、ソプラノ、アルト、テノール、バスの流れるような歌唱が一段と美しく、透明感ある音色がクリスマス用の祝祭的な雰囲気とぴったりとあっています。特に第63 番「キリストの徒よ、この日を彫り刻め」の華やかな冒頭、厳かで清らかに歌われる第151 番「甘き慰め。わがイエスは来ませり」、慈愛に満ちた第110 番「われらの口を笑いで満たし」と、充実した演奏で聴かせてくれます。
 
MIR 232
\2600→\2390
若き天才ヌーブルジェ、最新盤
 ラヴェル:ピアノ作品集

  (1)夜のガスパール
  (2)高雅にして感傷的なワルツ
  (3)クープランの墓
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(ピアノ)
 世界が注目する若き天才ヌーブルジェ、最新盤は精緻を極めたラヴェル!

 録音:2013 年5 月/フェルム・ドゥ・ヴィユファヴァール

 ピアノ界が今最も注目する若き天才ピアニスト、ジャン・フレデリック・ヌーブルジェの最新盤は、2013 年5 月に録音したラヴェル。2007 年にサントリーホールで華々しいリサイタル・デビューを飾り、2009 年の再来日公演の際も高い評価を受け、パーヴォ・ヤルヴィ率いるパリ管との来日共演への期待も高まるアーティストです。
 ヌーブルジェが今回取組んだのはラヴェル。繊細にしてクリアな音色が要求される「夜のガスパール」第1 曲のオンディーヌから、別世界へと誘われるよう。
 対照的に、「高雅にして感傷的なワルツ」では、ラヴェルのシニカルともいえる和声での独特の響かせ方、辛辣ともいえる3 拍子のリズムの取り方、そしてふっと薫る優雅さなど、変幻自在、余裕たっぷりに聴かせます。最後の「クープランの墓」最大の難曲「スカルボ」も、実に鮮やか!少しの乱れもありません。
 1986 年生まれの若きピアニストの、底知れぬ才能とセンスを感じる1 枚です。

NAIVE



V 5329
\2500→\2290
アントワーヌ・タムスティ
 ヒンデミット:
  (1)ヴィオラ・ソナタ ヘ調op.11-4
  (2)無伴奏ヴィオラ・ソナタop.25-1
  (3)白鳥を焼く男
  (4)葬送音楽
アントワーヌ・タムスティ(Va)
(1)マルクス・ハドゥラ(Pf)
(3)(4)パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
 hr 交響楽団(旧フランクフルト放送交響楽団)
 大家ヒンデミット没後50 周年、名手タムスティがおくる渾身のヴィオラ作品集、協奏曲では、バックにP.ヤルヴィ&フランクフルト放送響が登場!

 録音:2012 年12 月、2013 年4&9 月、ヘッセン放送協会(フランクフルト)

 20 世紀の大家パウル・ヒンデミットの没後50 周年となる2013 年、この記念すべき年を締めくくるべく、今をときめく世界的ヴィオラ奏者アントワーヌ・タムスティが注目必至のヒンデミット・タイトルをリリースいたしました!生前にヴィオラ奏者として活躍したヒンデミットは、ヴィオラ・レパートリーの中核を担う数多くの作品を残しておりますが、タムスティが今回収録したのは、2 つのソナタと2 つの協奏曲。ピアノ伴奏には、共演歴厚きドイツの名手マルクス・ハドゥラを迎えているほか、協奏曲では、パーヴォ・ヤルヴィ率いるhr 交響楽団(旧フランクフルト放送交響楽団)をバックに配しています。タムスティは、ヤルヴィ&hr 交響楽団と2012 年末にフランクフルトで「白鳥を焼く男」と「葬送音楽」を演奏し、高い評価を集めたばかりなだけに、本アルバムでも盤石のアンサンブルを聴かせてくれます。
 本アルバムで、タムスティはヴィオラ・ソロ、ヴィオラとピアノ、ヴィオラとオーケストラという3 つの異なる編成の作品を選曲し、ヒンデミットが持つ響きの魅力を様々な視点から愉しませてくれます。ヒンデミットといえば調性の枠を超えた独特の響きを持った作風が印象的ですが、その随所に郷愁の念を誘う美しい旋律が散りばめられているのも大きな魅力の一つです。2 つのヴィオラ・ソナタは、タムスティの演奏技術の粋をたっぷりと堪能出来る仕上がり。
 ヴィオラ界の第一線で活躍する名手の面目躍如といったところです。「白鳥を焼く男」はヴィオラと小規模オーケストラのために書かれた作品。古い民謡を旋律に織り込んだ協奏曲で、チェロとコントラバス、木管、金管、ティンパニ、ハープを伴奏に、ヴィオラ・ソロが民謡の美しい旋律を朗々と歌いこんでいきます。技巧的なパッセージにおいても歌心を決して失わないタムスティのソロはまさに圧巻。弦楽アンサンブルを伴奏に伴う「葬送音楽」は、聴く人の心を凪ぐような瞑想的な旋律が美しい名曲。2011 年に新日フィルと共演した折には、予定のプログラムに先んじてこの曲を震災犠牲者への追悼として演奏し、讃嘆の喝采を集めました。10 分にも満たない短い作品ですが、清澄な旋律を情感深く歌い上げる卓越した表現力に聴き入ります。
 2013 年のヴィオラ・スペースと調布音楽祭で喝采を浴び、同年二度目となる11 月の来日公演も間近のタムスティ。注目必至の最新盤です!

 =アントワーヌ・タムスティ2013年来日公演=
 ●11月21日(木) ザ・シンフォニーホール(大阪府)19:00 開演 18:00 開場
 ≪日本センチュリー交響楽団 第186回定期演奏会≫
 シューマン:歌劇「ゲノヴェーヴァ」 序曲op.81、交響曲 第3 番 変ホ長調 op.97「ライン」/ヒンデミット:白鳥を焼く男
 ヘンリク・シェーファー(指揮)、日本センチュリー交響楽団
 ●2013/11/24(日) トッパンホール(東京) 15:00開演
 ●2013/11/26(火) 電気文化会館(名古屋) 19:00開演
  シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821、シューマン:おとぎの絵本 Op.113、
  ドビュッシー:亜麻色の髪のおとめ〜《前奏曲集第1 巻》より、武満 徹:鳥が道に降りてきた、
  ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ へ調 Op.11-4
   マルクス・ハドゥラ(Pf)



 

Orchestre de Chambre de Paris
V 5345
\2500→\2290
ツェートマイアー& パリ室内管、ファースト・アルバム!
 ラヴェル:
  (1)ツィガーヌ
  (2)亡き王女のためのパヴァーヌ
  (3)組曲「クープランの墓」
 (4)ドビュッシー(ビュセール編):小組曲
 ドビュッシー:
  (5)神聖な舞曲と世俗的な舞曲
  (6)サラバンド(ラヴェルによる管弦楽編曲版) 
  (7)ダンス(スティリー風タランテラ)(ラヴェルによる管弦楽編曲版)
(5)エマニュエル・セイソン(Hp)
 トーマス・ツェートマイアー(Vn& 指揮)
 パリ室内管弦楽団
 清廉かつ鮮烈なラヴェル& ドビュッシー管弦楽作品集

 録音:2013 年7 月、ル・サン・キャトル(パリ)/65' 00"

 1961 年ザルツブルクに生まれた名ヴァイオリニストで、室内楽活動のほか、近年は指揮者としての活躍も目覚ましいトーマス・ツェートマイアーが2012 / 13 年のシーズンより首席指揮者と音楽監督を務めるパリ室内管弦楽団を指揮して、naive レーベルからファースト・アルバムをリリース。2013年7 月にセッションを組んでおこなわれたばかりの最新録音です。
 古典音楽から現代音楽まで幅広いレパートリーを持つヴァイオリニストとして世界的評価を確立してきたツェートマイアーが今回プログラムに選んだのは、フランス近代を代表する二人の大家、ラヴェルとドビュッシー。1 曲目の「ツィガーヌ」では、ツェートマイアー自身がヴァイオリン・ソロを担当しており、曲の冒頭、およそ4 分にもわたって繰り広げられるヴァイオリン・ソロからぐっと聴く人を引きつけます。凝縮した骨太の音色が素晴らしく、ハンガリー民俗音楽の響き色濃い旋律の数々を鮮烈に聞かせてくれます。濃厚な1 曲目から一転、2 曲目の「亡き王女のためのパヴァーヌ」では清廉とした響きにうっとり。この音色の切り替えは名門パリ室内管弦楽団の面目躍如といったところでしょう。ツェートマイアーは全体的に澱みのないテンポ感を保っており、過度なルバートや情感表現を控え、色彩明るい爽やかなハーモニーを作り上げています。柔和なフレンチ・サウンドを響かせつつ、随所のアクセントを印象的に効かせているのも聴きもの。ハープ界の寵児として大きな注目を集める俊英、エマニュエル・セイソンのソロも注目どころです!


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店主から

 なんだか容貌が常人離れしてきた。
 ここ最近ちょっと注目していたのだが、こちらの期待を超えるスピードで進化している。ツェートマイアー。

 ここでパリ室内を指揮してメンデルスゾーンのリハをやっているが、やはり突き刺すように刺激的。

 http://www.youtube.com/watch?v=sXTsuO9sIdw&feature=player_detailpage

 今回の新譜もただでは終わらなさそうな気がする。

 何度か紹介してきたが、下記シベリウスでこの人をただものじゃないと思うようになってきた。


ツェートマイヤーのシベリウス、すごい。
Sibelius - Symphonies Nos. 3 & 6
AVIE
AV 2150
¥2400→¥2190
ツェートマイヤー&ノーザン・シンフォニア/シベリウス
 シベリウス:交響曲第3番ハ長調Op.52/
 ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調/
 シベリウス:交響曲第6番ニ短調Op.104
トーマス・ツェートマイヤー(ヴァイオリン&指揮)、
ノーザン・シンフォニア
 2007年&2008年、セージ・ゲイツヘッド・ホールでのライヴ録音。
 ここ最近一番の寒さ。秋の次の季節すら思わせる・・・
 では、このキンッとした朝にふさわしい曲を。シベリウスの交響曲第6番。
 ヴァイオリンの鬼才といわれていたトーマス・ツェートマイヤーの指揮。オケはノーザン・シンフォニア。
 これが・・・すごい。
 こちらの心の裏側を鋭利な刃物でえぐっていくような演奏。聴いていて何度背筋がゾクっとしたことか。(「朝の一枚」より)
 鬼才ツェートマイヤー、今はそのとんがり具合をノーザン・シンフォニアに向けて発信中。
 二足のわらじかと思いきや、これがなかなか堂に入ったもの。
 ブラームスの弾きふりのときはそのこと自体に驚いて、シューマンはへんてこりんな曲に驚いて終わってしまったが、シベリウスは真っ向勝負。まさかツェートマイヤーのシベリウスが聴ける時代が来るとは夢にも思わなかったが、これがどうして壮絶なる名演。そこまでダイナミック・レンジを広げる必要があるのか、とか、そこまで太鼓ドンドンする必要があるのか、とか、そこまで生き生きハッチャケで行く必要があるのか、などなど、いろいろ突っ込みたいところはあるでしょうけど、全然OK。こんな緊張感あふれる、人の心を煽り倒すような第3番、聴いたことない。とにかくツェートマイヤー、このちょっと妙な交響曲を、今まで一度もほかの人の演奏で聴いたことがないというような鮮烈な解釈で聴かせてくれます。シベリウス・ファンなら「こんなの嫌い」か「そうそう、これこれ!」というかどっちか真っ二つ。店主は喜んで受け容れます。
 ちなみにストラヴィンスキーも冒頭からいきなり過激です。早く6番が聴きたいと思っていたのに、すっかり聞き惚れてしまいました。
 そしてシベリウスの第6番・・・。

 エ・・・ちょっと・・・・これは・・・すごい。
 怪物だ。
 この男。普通じゃない。
 どうしてこのアルバムの噂を聞かないのだ?
 なんにしてもツェートマイヤー、普通の人間じゃない。ここ最近で聴いた中で最も衝撃的だった。

 


V 5331
\2500→\2290
ディオティマSQ&ガスティネル
 シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調op.163, D.956
アンヌ・ガスティネル(Vc)
ディオティマ弦楽四重奏団
 ディオティマSQ、最新盤はシューベルト!チェロには名手ガスティネル!

 録音:2013 年7 月、ポワティエ・オーディトリアム劇場(フランス)

 フランスを代表する実力派団体「ディオティマ弦楽四重奏団」による最新盤は、シューベルトの弦楽五重奏!2013 年5 月にはイタリアで細川俊夫の作品を世界初演し、ディスコグラフィにおいてもシェーンベルク、ライヒといった20 世紀の音楽に重きを置いた録音活動を行ってきた当団が、初めてリリースするロマン派プログラムとあって、注目必至です。
 「シューベルトの弦楽五重奏曲 ハ長調」は、シューベルトが最晩年に残した傑作のひとつ。かの交響曲「グレイト」が作り上げられた後、1828 年に作曲されたもので、亡くなる2ヵ月前に完成した遺作でもあります。本作はヴァイオリン2 台、ヴィオラ、チェロ2 台という独特な編成で、非常に低音域の響きが豊かなのが特徴的。およそ1 時間にも及ぶ大作で、重厚で密な音楽が展開されていきます。このたびディオティマ四重奏団がチェリストに迎えたのは、フランスの名手アンヌ・ガスティネル。ガスティネルはnaive レーベルから数多くのタイトルをリリースしておりますが、とかくシューマンやシューベルトといったロマン派の洗練された演奏で高い評価を得ているだけに、今回の録音は盤石の布陣を組み上げての収録であったと申せましょう。
 【ディオティマ弦楽四重奏団】
 リヨンとパリの音楽院出身のメンバーからなる弦楽四重奏団。幅広いレパートリーを有しているが、とりわけベートーヴェンの後期作品、フランス音楽、20 世紀初期の作品などに造詣が深い。ピエール・ブーレーズ、細川俊夫らの作品の演奏にも積極的で、現代音楽界の活躍も著しい実力派として注目されている。ヨーロッパの著名なフェスティヴァルに招待されているほか、日本を含め、世界をまたにかけた演奏活動に取り組んでいる。



 
Wagner: Der fliegende Hollander
V 5349
(4CD)
\6000→\5390
ミンコフスキ、NAIVEの新譜はオペラ!
 しかも因縁のオペラ2本立て!
ワーグナー:「さまよえるオランダ人」(1841年稿) マルク・ミンコフスキ(指)
レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル—グルノーブル
ヘリ・ユルゲンソン(合唱指揮)
エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
エフゲニー・ニキーチン(Br オランダ人)
インゲラ・ブリンベリ(S ゼンタ)
エリック・カトラー(T ゲオルク)
ミカ・カレス(Bs ドナルト)
ベルナール・リシュテ(T 舵手)
ヘレネ・シュナイダーマン(Ms マリー)
ラッセル・ブラウン(Br トロイル)
サリー・マシューズ(S ミンナ)
ベルナール・リシュテ(T マグニュス)
ユゴー・ラベク(Br バルロー)
エリック・カトラー(T エリック)
ディーチュ:「幽霊船」
 ミンコフスキーの新録音はオペラ二本立て!ワーグナーの「さまよえるオランダ人」初期稿と、同時期、同題材のディーチュの「幽霊船」世界初録音!!

 録音:2013 年5 月、グルノーブル/235' 00

 ミンコフスキの新録音はなんとオペラ二本立て!ご存知ワーグナーの「さまよえるオランダ人」の珍しい初期稿と、それと因縁のあるピエール=ルイ・ディーチュの「幽霊船」です。

 若き日のワーグナーはパリで成功を収めようとして果たせず、1842 年にドレスデンで初演した「リエンツィ」が大成功、その成功によって「オランダ人」もドレスデンで初演されました。しかし「オランダ人」も本来はパリでの上演を期待して構想されたものでした。ワーグナーはオペラ座と交渉したものの、題材が買い取られただけで終わりました。この題材に他の素材を加味してポール・フシェとベネディクト=アンリ・レヴォワルが「幽霊船」の台本を作成、オペラ座の合唱指揮者を務めていたピエール=ルイ・ディーチュ(1808 − 1865)が作曲、1842 年11 月9 日、オペラ座で初演されました。ワーグナーが自身の台本に作曲した「さまよえるオランダ人」が初演されたのはその僅か2 ヶ月後の1843 年1 月2 日のこと。先を越されたことにワーグナーはかなり腹を立てたそうです。こうした事情から「さまよえるオランダ人」に関連して「幽霊船」は必ず触れられるのに、音楽は長らく埋もれて、両者は比べることすら侭なりませんでした。ミンコフスキが二本立てで両作品を世に出すのは非常に意義深いことです。

 「オランダ人」は1841 年の初期稿を用いています。通常演奏される楽譜はワーグナーの死後に総合的にまとめられたもので、今日では正統性に問題があるとみなされています。初期稿にもいくつかあり、1841 年稿は初演前の段階のもの。舞台はスコットランドで、ダーラントでなくドナルト(ドナルド)、エリックでなくゲオルク(ジョージ)と人名が異なります。またゼンタのバラードが本来あるべき調性で、現行のような奇妙に下げられたものではありません。オーケストレーションにも多くの相違が。もちろんハープを用いた取って付けたような救済の音楽はありません。もっとも首尾一貫しているのがこの1841 年稿の特徴です。

 一方の「幽霊船」は、いかにも19 世紀半ばのパリのオペラらしい娯楽性に富んでいます。ミンナは軽やかなコロラトゥーラを披露し、トロイルは逞しく力強いアリアを歌い、マグニュスは輝かしい最高音を出すなど、ワーグナーのような先進性こそないものの、とても楽しめる作品です。

 歌手はいずれも強力。「さまよえるオランダ人」では、タイトルロールに「あの」エフゲニー・ニキーチンという豪華さ。ゼンタのインゲラ・ブリンベリはスウェーデン、ストックホルムの生まれ。メッゾソプラノから2003 年にソプラノに転向、現在は北欧を中心にトスカやサロメなどドラマティックなソプラノ役で活躍しています。近々ワーグナー・ソプラノとして国際的に活躍すること間違いなしでしょう。ドナルトのミカ・カレスはフィンランド、ライティラの生まれ。まだデビューして10 年ほどの若いバスですが、よく響く低音で人気急上昇中です。ゲオルクのエリック・カトラーは、米国、アイオワの生まれ。すでにメトロポリタン歌劇場、ザルツブルク音楽祭、ベルリン国立歌劇場、モネ劇場など、国際的に活躍しています。「幽霊船」も負けていません。トロイルのラッセル・ブラウンは、トロント在住のカナダのバリトン。メトロポリタン歌劇場、スカラ座、ロイヤル・オペラハウスなどで活躍する人気の高いバリトンです。ミンナのサリー・マシューズは英国のソプラノ。バロックから古典派の音楽で活躍する一方、プーランクの「カルメル会修道女の対話」のブランシュなど近代ものも得意としています。マグニュスのベルナール・リシュテ(ベルナルト・リヒター)は、スイスのテノール。バロック音楽のテノールとして知られる他、モーツァルト・テノールとしても非常に人気が高く、2012 年夏にはザルツブルク音楽祭でアーノンクールが指揮する「魔笛」のタミーノを歌っています。
 もちろんミンコフスキの指揮の生き生きした音楽が両作品にそれぞれ新たな命を吹き込んでいます。「さまよえるオランダ人」は若きワーグナーの冴えた音楽を取り戻し、「幽霊船」にはたっぷりと娯楽精神が盛り込まれ、どちらも非常に面白く聞けます。

 なお日本では両オペラの題名の関係が混乱しているので、整理しておきます。
日本では「Hollander には幽霊船という意味もある」という誤った俗説が広まってしまっていますが、Hollander はあくまでオランダ人で、この言葉そのものに幽霊船という意味はありません(ちなみにドイツ語で幽霊船はGeisterschiff)。したがってワーグナーのオペラDer fliegende Hollander は議論の余地なく「さまよえるオランダ人」を意味します。
 一方フランスでは、先に初演されたディーチュのオペラ「幽霊船 Le Vaisseau fantome」の題名が、ずっと後になって上演されたワーグナーのDerfliegende Hollander に当てはめられ、今日に至るまで「幽霊船」と呼ばれています。しかしこれはあくまでフランス独自の呼び方で、Der fliegendeHollanderのフランス語訳が幽霊船 Le Vaisseau fantomeなわけではありません。さまよえるオランダ人はフランス語ではLe Hollandais volantと言います。

 ディーチュ「幽霊船」 簡単なあらすじ
 第1幕
 スコットランドのシェットランド、裕福な商人バーローの館。男たちが陽気に騒いでいるところに、バーローの娘ミンナが現れ、幽霊船とその船長トロイルの物語を歌う。船長トロイルは人間には禁じられた岬を回った罰として命を懸けてでも彼を誠実に愛する娘に出会うまで海をさまよう運命にあった。トロイルは7 年に一度だけ上陸が許された。第2 節まで歌ったところで、彼女の婚約者の祭司マグニュスが現れ、トロイルは船乗りと争い彼を殺したものの腕に閉じぬ傷を負い血を流し続けている、と歌を足す。実は殺された船乗りこそマグニュスの父だった。二人になり、ミンナとマグニュスは愛を歌う。一人になったミンナは、嵐の海から父が無事に戻るよう祈る。そこにバーローの船が無事帰港したことが伝えられ、ミンナは喜ぶ。 シェットランドに戻ったバーローは、航海中、嵐で命を落とすところを救ってくれた外国船の船長に、そのお礼としてミンナとの結婚を認めたと告げる。スウェーデン人ワルデマールを名乗るその船長こそトロイルだった。はじめは戸惑ったミンナだったが、彼に会うや、彼女の心はトロイルに惹かれてしまう。彼女の心変わりを聞かされたマグニュスは悲しむ。
 第2幕
 トロイルはミンナの愛で自らの呪われた運命が終わりになることを期待している。一方マグニュスはミンナに、祭司である自分が引いてミンナの幸せを望むと告げる。ところがトロイルは突然ミンナに理由も明かさず別れを告げる。困惑したミンナが自らの決意を明かそうと結婚で交換する指輪をトロイルに差し出すと、トロイルはそれを受け取ろうと手を出す。その時、マグニュスは彼の手の傷を見つけ、ワルデマールこそが幽霊船の船長トロイルであると見抜く。ミンナはトロイルの呪われた運命を救うべく、岩の上から海に身を投げる。すると幽霊船は沈む。そして遥か遠くに許しを得られたトロイルとミンナの姿が見える。

 


OP 30550
\2500→\2290
頂上対決!ミナージ VS シンコフスキー!2人の鮮烈なソロに圧倒される1 枚
 ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンのための協奏曲集 Vol.1

  (1)イ短調RV.523 (2)ハ短調RV.510
  (3)ハ短調RV.509 (4)ト短調RV.517
  (5)変ホ長調RV.515 (6)ハ長調RV.508
リッカルド・ミナージ(Solo Vn)
ドミトリー・シンコフスキー(Solo Vn)
イル・ポモ・ドーロ
 ヴィヴァルディ・エディション最新盤!2 つのヴァイオリンのための協奏曲集Vol.1

 録音:2013 年1 月、ヴィラ・サン・フェルモ、ロニーゴ(イタリア)

 naive レーベルが誇る人気シリーズ「ヴィヴァルディ・エディション」最新盤!
 これまで数々の協奏曲集をリリースし、ヴィヴァルディの魅力を発信してきた当シリーズから、新たに「2 つのヴァイオリンのための協奏曲集」がリリースされる運びとなりました!これまでにもソナタ集や協奏曲集の一部としていくつか取り上げられてきたものの、ヴァイオリン二挺のための作品だけを集めたものは本アルバムがシリーズ初となります!しかも、ヴァイオリン・ソロを務めるのが、古楽界に燦然と輝く二人の名手、リッカルド・ミナージとドミトリー・シンコフスキーというのですから、注目必至!6 曲のうち、ハ長調RV.508、ハ短調RV.510、ト短調RV.517 ではミナージが1st ヴァイオリンを担当し、残りの3 曲でシンコフスキーが1st ヴァイオリンを弾いています。
 両者共に目が覚めるような清々しい音運びで、ヴィヴァルディならではの溌剌としたリズムとヴィルトゥオジテあふれる旋律の数々を聴かせてくれます。バックを務めるイル・ポモ・ドーロは、ヴァイオリン協奏曲集の第4 集(OP 30533)でミナージと、第5 集(OP 30538)でシンコフスキーとそれぞれ共演し、見事なアンサンブルを披露してくれているだけに、今回の収録はまさに盤石の布陣と申せましょう。ピアニッシモでも緩むことのない明瞭な音の立ち上がりと、切れ味鋭い痛快な音運びはイル・ポモ・ドーロの面目躍如といったところ。1 曲目のイントロから聴く人をぐぐっと惹きつける清澄なハーモニーを聴かせてくれます。
 二人のソリストの息もぴったりで、清爽としたアンサンブルが絶品です。ヴィヴァルディは生涯のうちに2 つのヴァイオリンの協奏曲を20曲ほど残しており、今後の更なるリリースからも目が離せません。第1 集から聴き逃せない、大注目のシリーズです!


ミナージ(Vn &指)&イル・ポモ・ドーロ

OP 30533
\2500→\2290
リッカルド・ミナージ(Vn &指)
 ヴィヴァルディ:
  ヴァイオリン協奏曲集vol.4「 L’imperatore〜皇帝」

  (1)ト短調RV 331 
  (2)ハ長調 RV 171 
  (3)ヴァイオリン協奏曲集「ラ・チェトラ」〜
   第12番 ロ短調 RV 391 op.9-12 
  (4)ホ長調「恋人」 RV 271 
  (5)ト短調 RV 327 
  (6)ホ長調 RV 263a 
  (7)ハ長調 RV 181
   (第3楽章は「ラ・チェトラ」第1番 RV 181aを使用)
リッカルド・ミナージ(Vn &指)
イル・ポモ・ドーロ
 神聖ローマ皇帝のために書かれたヴァイオリン協奏曲集、ヴィヴァルディが腕によりをかけた華麗な作品群!リッカルド・ミナージの卓越した技量にも注目!

録音:2011 年10 月、ロニーゴ(イタリア)

 今回のタイトルは「皇帝」ということで、音楽をこよなく愛したことでも知られるカール6 世(神聖ローマ皇帝)のために作曲された(献呈・あるいは御前演奏があった)ヴァイオリン協奏曲がセレクトされています(手稿譜はトリノの国立図書館所蔵)。ヴィヴァルディ自身が素晴しいヴァイオリニストだったことを再認識させる華やかなパッセージ、豊かな表現、ヴィルトゥオーゾ性、そして創造性に満ちた力作ぞろいです。
 1978 年生まれのリッカルド・(マサヒデ・)ミナージは、イタリアのバロック・ヴァイオリン界を牽引する存在で、指揮者としても活躍しています。コンセール・デ・ナシォンやアッカデミア・ビザンチーナ、イル・ジャルディーノ・アルモニコなどで活躍、ジュリアード音楽院で演奏習慣に関しての講義も行っている、若くして実力と見識を兼ね備えた注目の音楽家です。
 イル・ポモ・ドーロは、古楽の優れた団体で活躍する奏者たちによって結成された新進気鋭のアンサンブル団体。この団体名は、アントニオ・チェスティ作曲のオペラ「イル・ポモ・ドーロ」からとられています。このオペラは、1666 年にウィーンで執り行われたオーストリア皇帝のレオポルト1 世と、スペインのマルガリータ・テレサとの結婚式を題材にしており、最後の祝宴の場面では300 頭の馬が動員され、73000 発の花火、50 人の役名をもった歌手、そして10 時間におよぶ演奏時間など、信じがたいほどに豪華で美しい作品といいます。リッカルド・ミナージのしたたる美音で聴く華やかなソロと、時にアグレッシブ、時にエレガントと変幻自在のアンサンブルで聴くヴァイオリン協奏曲集、見事な出来栄えです!


シンコフスキー(Vn, 指)&イル・ポモ・ドーロ
Vivaldi - Violin Concertos Volume 5 (Per Pisendel)
OP 30538
\2500→\2290
ピゼンデルに捧ぐ
 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集Vol.5

 ハ長調RV.177/ニ長調RV.212a/ ニ短調RV.246/
 変ロ長調RV.370/
 ニ短調RV.242,Op.8-7「ピゼンデル氏のために」/
 変ロ長調RV.379/ ト短調RV.328
ドミトリー・シンコフスキー(Vn, 指)
イル・ポモ・ドーロ
 ヴィヴァルディがドレスデンの名手ピゼンデルのために書いた協奏曲、実力派ドミトリー・シンコフスキーの華麗なテクニックに注目!

 録音:2012 年3 月ロニーゴ、イタリア

 ヨハン・ゲオルク・ピゼンデルはドレスデン宮廷楽団で楽長として活躍、アルビノーニやテレマンなどからも曲を献呈された高名なヴァイオリン奏者でもありました。当時のドレスデンはザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト一世の時代。ピゼンデルはアウグストのイタリア旅行に随行しヴェネツィアに滞在。
 そこでヴィヴァルディと出会い師弟関係を結び友人としても関係を深めます。ピゼンデルはヴィヴァルディの創作意欲を刺激し、ソナタ(RV2,6,19,25,29)、協奏曲(RV172,205,237,242,314,340&328) をピゼンデルに捧げています。独創性と表現力に満ちた意欲的な作品ばかりで、ピゼンデルが素晴らしいヴァイオリニストであった事を認識できます。
 モスクワ出身のバロック・ヴァイオリニスト、ドミトリー・シンコフスキー。指揮者、カウンターテナーとしても才能を発揮する実力派。楽器はオランダの機関から貸与されたフランチェスコ・ルジェリ(1680)を使用しています。気鋭の古楽アンサンブル、イル・ポモ・ドーロとの共演で、見事な技巧と華麗なソロを披露しています。


 

Douce France
V 5343
(2CD)
\3200→\2890
世界の歌姫、オッター最新盤!
 Douce France〜優しきフランス

 [CD1] 歌曲
  アーン:(1)『灰色の歌』より いみじき時 (2)最も美しき今
  サン=サーンス:
   (3)月の光 (4)私に何も言うことがないのなら (5)行け、行け、船よ
  アーン:(6)離れ家に閉じ込められたとき (7)私は口づけをしたから (8)田舎の墓地
  フォーレ:(9)『3つの歌』より 秘密op.23-3 
  ラヴェル:
   (10)『クレマン・マロの2 つの風物詩』より スピネットを歌うアンヌへの
   (11)愛に死せる女王のためのバラード
  (12)ドビュッシー:ビリティスの3つの歌(全3曲) 
  レフナー:(13)『4つの詩』よりop.5 ひびの入った鐘 (14)セレナード
  (15)サン=サーンス:死の舞踏
    ベンクト・フォルスベルク(Pf)、(5)ビョルン・ガフヴァルト(ハルモニウム)、
    (13)-(15)アントワーヌ・タムスティ(Va)
    録音:2013 年2 月、ベルヴァルドホール(ストックホルム)

 [CD2] シャンソン
  (1)バルバラ:ゲッティンゲン (2)グランツベルク:パダム・パダム
  (3)フェレ:サン=ジェルマン=デ=プレ 
  (4)バルバラ:なんて美しい季節(9月) (5)ルマルク:パリで
  (6)ハジダキス:若い郵便屋 
  ルグラン:(7)双子姉妹の歌 (8)君なしで生きていく コスマ:(9)枯葉
  (10)ショーリアック/トレネ:優しきフランス 
  (11)トレネ:ブン! (12)フェレ:ミラボー橋
  (13)ムスタキ:タンドル国の地図 (14)アーン:秋の歌 
  (15)ルイギ/モノ:バラ色の人生 (16)ショーリアック/トレネ:残されし恋には
  (17)ルノワール:聞かせてよ愛の言葉を
   ※ (1)-(3)、(6)(7)、(9)-(16):ペル・エクダール編曲/
    (4)(8):カール・バッジ編曲/
    (5):ベンガン・ヤンソン&ペル・エクダール編曲/
    (17)マルガレータ・ベングトソン編曲
    (7)マルガリータ・ベンクトソン(歌& ハープ)、
     ペル・エクダール(Perc.&編曲)、カール・バッゲ(Pf& 編曲)、
     ベンクト・フォルスベルク(Pf)、
     マッツ・ベルグストロム(ギター)、オーリー・リンダー(Cb)、
     ベンガン・ヤンソン(アコーディオン)、
     ペール・グレバッケン(Cl、バスクラリネット、アルトサックス)、
     カール・ オランドソン(Tp)、マグヌス・ヴィークルンド(Tb)、
     ウルス・フォルスベルク(Vn)、アンダース・ヤコブソン(Vn)、
     マリン・ブロマン(Va)、カティ・ライチネン(Vc)
     録音:2013 年5 月、アトランティス・スタジオ(ストックホルム)
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Ms)
 絶美の歌声で魅せる甘美なフランス歌曲集、印象派の歌曲と20 世紀のシャンソン、多彩な表現力に聴き入るアルバム!

 世界の歌姫アンネ・ゾフィー・フォン・オッターが、「ソーニョ・バロッコ」(V 5286)に引き続き、naive レーベルからは3 枚目のリリースとなる最新盤、「ドゥース・フランス(優しきフランス)」をリリースいたしました!今回のプログラムは、19 世紀の印象派歌曲と20 世紀のシャンソンをカップリングしたもので、当レーベルからの1st アルバム、「ラブ・ソングス」(V 5241)のコンセプトも思い起こさせる内容となっています。ピアノ伴奏はオッターからの信頼厚き名手ベンクト・フォルスベルクが担当。日本でも高い評価を得ているヴィオラ奏者タメスティ、スウェーデンの歌姫マルガリータ・ベンクトソンなど、盤石の共演陣を据えて収録に挑んでいます。肩肘の張っていない自然な歌いぶりで聴く人を包み込むように魅せてくるその歌唱力は流石の一言。いずれのジャンルもメジャーな楽曲が多く集められているため、このジャンルはあまり馴染みがない……という方にもお薦め出来るアルバムです!
 幅広いレパートリーを持ち、フランスものでも安定した歌唱を聴かせてくれるオッター。過去にもフランス歌曲集をリリースし、高い評価を得ているだけに、本アルバムも期待必至といったところでしょう。アーン、フォーレ、サン=サーンス、ラヴェル、ドビュッシー……甘美な旋律の数々に乗って、オッターのふくよかな歌声に聴き入ります。フォルスベルクの伴奏はオッターの歌声にぴったりと寄り添い、二人で優美なハーモニーを生み出しています。
 また、本アルバム最大の魅力の一つは、やはりクラシックの歌曲とシャンソンそれぞれで全く異なる歌声を聴かせてくれる、オッターの多彩な表現力でしょう!ディスクを2 枚目へ入れ替え、シャンソン・ディスクの1 曲目「ゲッティンゲン」が始まった途端、舞台は小さなサロンから街角のカフェへと早変わり。しっとりと歌い上げる楽曲では艶やかな歌声に舌鼓を打ち、さらに「双子姉妹の歌」や「ブン!」といった愉しい楽曲では、軽妙洒脱な歌いぶりに魅せられます。タイトルにもなっている「優しきフランス」では、歌う道化師の異名も持つトレネに負けず劣らずのチャーミングさを見せてくれます。「パダム、パダム」や「バラ色の人生」は、いずれもシャンソン界を代表するピアフのヒットソングですが、オッターはピアフよりもすっきりとした歌運びで、この名曲を優しく歌い上げています。収録されているシャンソンは、いずれも本アルバムのためにアレンジがなされており、原曲とはまた一味違った楽しみを味わえます。



 
V 5360
\2500→\2290
新装丁再発売
 ストラヴィンスキー:
  (1)バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
  (2)バレエ音楽「春の祭典」
トゥガン・ソヒエフ(指)
トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団
KKC 5353
輸入盤・日本語解説付
\3000
 仕様変更・再発売。話題沸騰の注目盤が仕様を改め再登場、ソヒエフ&トゥールーズ・キャピトル管によるストラヴィンスキー

 録音:2011 年9 月

 近年活躍している若手指揮者の中でも特筆すべき注目を集める俊英、トゥガン・ソヒエフ& トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団によるストラヴィスキーの「火の鳥」&「春の祭典」が、このたび仕様を変更し、商品番号を改め再登場する運びとなりました!本アルバムは2012 年にリリースされたアルバムの、ボーナスDVD が同梱されていないCD のみの仕様となりますのでご注意ください。これに伴い、V 5192 及びKKC 5279 は廃盤となります。
 リリースされて以来、世界各国で絶賛を浴びたほか、日本でも高い評価を受けた本アルバム。ソヒエフ& トゥールーズ・キャピトル国立管は2012 年ジング、エネルギーに満ちた推進力を持ったソヒエフの指揮ぶりは本アルバムでも存分に発揮されています。迫力満点でありながらも美しい響きを失わないのは、近年メキメキと実力を付けているトゥールーズ・キャピトル国立管の面目躍如といったところ。弦の響きの美しさ、色彩鮮やかな管楽器、大迫力の打楽器——聴き所には枚挙のいとまがありません。

 naiveのサイトで少し聴けます。
 http://www.naive.fr/en/artist/tugan-sokhiev

 「 listen to the album 」 のコーナーをクリックしてください。


 ソヒエフは来る2013 年11 月のN 響定期公演で再来日する予定。今後ますますの注目が期待されます。

 =2013年 トゥガン・ソヒエフ来日公演予定=
  ●11月15日 19:00 開演 /11月16日 15:00 開演 NHKホール【第1767回 NHK 交響楽団 定期公演 Cプログラム】
   ボロディン:交響詩「中央アジアの草原で」、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2 番 ハ短調 作品18、プロコフィエフ:交響曲 第5 番 変ロ長調 作品100
    トゥガン・ソヒエフ(指揮)、ボリス・ベレゾフスキー(Pf)
  ●11月20日(水) 19:00 開演 /11月21日(木) 19:00 開演 サントリーホール【第1768 回 NHK 交響楽団 定期公演 Bプログラム】
  ●11月23日(土・祝) 16:00 開演 足利市民会館 大ホール【第15回足利市民会館 NHK 交響楽団定期公演】
  ●11月24日(日) 14:00 開演  横浜みなとみらいホール 大ホール【NHK 交響楽団 2013 横浜定期演奏会】
   リャードフ:交響詩「魔の湖」作品62、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲 第2 番 嬰ハ短調 作品129、チャイコフスキー:交響曲 第5 番 ホ短調 作品64
    トゥガン・ソヒエフ(指揮)、諏訪内晶子 (Vn)


 ソヒエフのショスタコーヴィチの交響曲第5番映像はコチラ。
 http://www.youtube.com/watch?v=HWoSkinbStQ&feature=player_embedded

 キビキビとした機能的・現代的な演奏です。


旧譜
トゥガン・ソヒエフ(指)
チャイコフスキー:交響曲第5番
Tchaikovsky: Symphony No. 5
NAIVE
V 5252
\2500→¥1890
ソヒエフ恐るべし!
 ロシア音楽ファン感涙の正当モスクワ派解釈が久々に登場
(1)チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
(2)ショスタコーヴィチ:祝典序曲Op.96
トゥガン・ソヒエフ(指)
トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団
チャイ5はスヴェトラーノフの伝説の東京公演を彷彿させる超名演。

録音:2010 年7 月/ラ・アル・オ・グレン(トゥールーズ)/DDD、51’32”

 2009 年の来日公演でも披露されて、聴いた人々を熱狂させたソヒエフとトゥールーズ・キャピトル管のチャイコフスキーの5 番。その翌年のセッション録音ではありますが、これは確かに凄い!
 ムーシンとテミルカーノフの弟子のソヒエフは、いわゆるペテルブルグ派指揮者ながら、5 番の解釈はむしろスヴェトラーノフにソックリで、ことに1990 年の伝説的な東京ライヴを強く思い出させます。
 特徴的なのは、第1 楽章と第4 楽章の主部に入ってからのテンポの速さで、いきおい聴く者をぐいぐい引っ張っていきます。分厚い音、抜群のリズム感とメリハリのきいたフレージング、巨大な盛り上がりは、フランスのオーケストラながら久々にソ連時代のモスクワ派チャイ5 を聴く感があり、感涙にむせぶひとときを与えてくれます。カップリングのショスタコーヴィチは屈折のない爆演で、オケを盛大に鳴らしているのが流石。フランスのオーケストラならではの金管の美しさも際立ち、ショスタコーヴィチのオーケストレーションの見事さを最大限に発揮させています。ソヒエフ恐るべし。


ORFEO D’OR


Verdi: Ernani
ORFEOR 861132
(2CD)
\4600→\4190
小澤、ウィーン国立歌劇場音楽監督就任前の「エルナーニ」
 ヴェルディ:「エルナーニ」
ニール・シコフ(T エルナーニ)
ミシェル・クライダー(S エルヴィーラ)
カルロス・アルヴァレス(Br ドン・カルロ)
ロベルト・スカンディウッツィ(Bs シルヴァ)
リリアーナ・チューカ(S ジョヴァンナ)
ベネディクト・コーベル(T ドン・リッカルド)
アイク・マルティロシャン(Bs ヤーゴ)
小澤征爾(指)
ウィーン国立歌劇場管弦楽団、合唱団
 小澤征爾のヴェルディ!ウィーン国立歌劇場音楽監督就任前の「エルナーニ」
 シコフ、クライダー、アルヴァレス、スカンディウッツィと豪華キャスト!

 録音:1998 年12 月11 日/DDD、122 分25 秒

 小澤征爾はご存知の通り2002 年から2010 年までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めましたが、その就任の少し前に同劇場に出演して好評を獲た「エルナーニ」のライヴ録音が登場しました。「エルナーニ」は1870 年代にはウィーン国立歌劇場の人気演目で、その後も1925 年まで散発的に上演がありましたが、それを最後に上演が途絶えてしまいました。73 年ぶりの上演とあってウィーン国立歌劇場は力を入れました。12 月という重要な時期に新演出(グレアム・ヴィック)でお披露目。タイトルロールには、情熱的で破滅的人物を歌わせたら天下一のニール・シコフ。難役エルヴィーラには、「ナブッコ」のアビガイッレでも楽々歌いこなせるミシェル・クライダーと二人の実力の高い米国人歌手を起用、国王ドン・カルロには、1990 年代半ばに急速に国際的評判を高めていたカルロス・アルヴァレスを、シルヴァにはこの役を得意とするロベルト・スカンディウッツィを起用、ツボを押さえた配役になっています。そして指揮者は、イタリア人マエストロでもウィーンの常連指揮者でもなく、小澤征爾を起用。小澤がウィーン国立歌劇場の新制作上演の指揮を任されるのはこれが初めてのことでした。小澤ならではの活気のある音楽によって若き日のヴェルディの傑作が新鮮味を取り戻し、上演の成功に大きく寄与しました。小澤はこの後、ウィーンに限らずヴェルディのオペラはあまり指揮していませんので、小澤のヴェルディというだけでも貴重です。
 ORF によるデジタル収録で、音の状態も上々です。

PREISER



PRCD 91250
\2300→\2090
「ブルックナー・アンノウン〜
 リカルド・ルナにより室内管弦楽用編曲および補筆完成された作品集」

  ブルックナー:
   交響曲変ロ長調(1869)
    ・第1楽章のスケッチ [2:19]*
   交響曲第1番ハ短調(1865-66 年原典版)
    ・アダージョ(フラグメント)[15:33]*
    ・スケルツォ[6:47]*
   交響曲第9番ニ短調
    ・スケルツォ(1894)[4:05]
    ・破棄されたトリオ第1番(1889)[3:55]*
    ・破棄されたトリオ第2番(1893)[2:12]
    ・トリオ第3番(1894年最終稿)[2:52]
    ・フィナーレ[フラグメント]
     (1895-96/フィリップス校訂作業に基づく)[22:24]
    ・「キリストはおのれを低くして」WAB.10
     (1873年原典版)※[4:29]*
アンサンブル・ヴィエナイレス
グレープナー=トリスコ・ピアノ・デュオ
アンサンブル・ヴィーン=リンツ ※
リンツ・ハルト合唱団 ※
リカルド・ルナ(校訂編曲&指揮)
 ブルックナー・ファン大注目のユニークなアルバム!変ロ長調交響曲(1869)のスケッチ、交響曲第1 番(1866年版)のアダージョとスケルツォなど世界初録音を数多く含むマニアックな構成

 *世界初録音/収録:2013 年/64’32”

 交響曲作家として、マーラーと人気を二分するブルックナーは、半数近くのナンバーに度重なる改訂が施され、複数の異版が存在しているのがおおきな特徴で、いまなおあらたな研究成果が発表され続けていることでも知られています。そうした状況を反映してでしょうか、オーストリアのpreiser recordsよりブルックナー・ファン注目のユニークなアルバムが登場します。
 収録内容には、1869 年10 月末に書かれた「交響曲変ロ長調の第1 楽章のスケッチ」をはじめ、世界初録音が数多く含まれていますが、なかでも目を引くのが交響曲第1 番からのアダージョとスケルツォ。交響曲第1 番は、一般的に、1866 年リンツ版(1877 年と1884 年に改訂)と1891 年のウィーン版の2 つのスコアが知られていますが、このほかに、1868 年初演時に実際に用いられたスコア、いわゆる「未改訂のリンツ版」も存在します。
 ここでは、キャラガンが1998 年に校訂した「未改訂のリンツ版」よりもさらに古い、1865 年下半期に作曲された中間2 楽章を、ブルックナーの意図を汲み、あえてオリジナルの未完のままで収めています。
 アルバム全曲の指揮と補筆完成を手掛けたのは、ブエノスアイレスに生まれ、ウィーン国立音楽大学で指揮と作曲の大学院課程を修了して、2000 年以降、ウィーンを拠点に、指揮者・合唱指揮者・作曲家として精力的に活動を展開するリカルド・ルナ。ブックレットに詳細に掲載されている校訂作業や演奏活動といった、これまでのルナによるブルックナー関連の業績が示すように、演奏内容もまたブルックナーへのリスペクトが強く感じられるもの。
 ブルックナーに関心のある方にとってはやはり見逃せない内容といえるでしょう。

REFERENCE RECORDINGS



FR 707SACD
(SACD HYBRID)
\2500→\2290
マンフレート・ホーネック&ピッツバーグ響
 R.シュトラウス:
  交響詩「ドン・ファン」op.20 (18’33”)
  交響詩「死と浄化(変容)」op.24 (26’18”)
  交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」op. 28 (14’35”)
マンフレート・ホーネック(指揮)
ピッツバーグ交響楽団
 超優秀録音。マンフレート・ホーネック&ピッツバーグ響、フルオケを豪快に鳴らし切った注目演奏、シュトラウスの交響詩集

  録音:2012 年6 月8-10 日/ピッツバーグ、ハインツ・ホール(ライヴ・デジタル)/5.1チャンネルステレオ、59’26”
 プロデューサー&編集:ディルク・ソボトカ(sound mirror)/バランス・エンジニア&マスタリング:マーク・ドナヒュー(sound mirror)
 レコーディング・エンジニア:レイ・クローバー(ピッツバーグ響)、ジョン・ニュートン(sound mirror)

 SACD ハイブリッド盤。エネルギッシュで活きの良い音楽づくりで実演での満足度の高いことから、近年、欧米を中心に熱烈な支持を集めている指揮者マンフレート・ホーネックが、高品位な優秀録音でオーディオファイルからの信頼も厚いリファレンス・レコーディングスに登場。2008 年以来音楽監督を務める手兵ピッツバーグ響を率いて、あらたにシュトラウスの管弦楽作品のシリーズをスタートします。
 オーストリアに生まれたホーネックは、指揮者への転向以前、ウィーン国立歌劇場およびウィーン・フィルのヴィオラ奏者で培った経験もあり、もともと独墺系のレパートリー、なかでもシュトラウスにたしかな適性を備えていたようで、過去にも1995 年にバンベルク響を指揮して「ドン・ファン」、「ばらの騎士」の2 つのワルツ、「インテルメッツォ」の交響的間奏曲をセッション録音していたほか、ピッツバーグ響とは2008 年5 月に「英雄の生涯」をレコーディングしていました。
 当コンビでは、マーラー・シリーズが高い評価を得ていたことも記憶にあたらしいところですが、やはり後期ロマン派に位置づけられ、シュトラウスがオーケストラの機能美を極限まで追求した交響詩の代表作3 篇に取り組んだアルバムにもおおいに期待が高まります。
 レコーディングを担当したのは「サウンド・ミラー」のチーム。1972 年にボストンで設立された老舗で、過去40 年以上に亘りメジャー、マイナーを問わず、クラシックやジャズのさまざまなアルバムを製作して、グラミー賞獲得ならびにノミネートも80 作品を超える実績があります。ディルク・ソボトカとマーク・ドナヒューはRCA のLiving Stereo series のSACD マスタリングを手掛けたメンバー。



 

REFERENCE RECORDINGS(DVD−ROM)


RR 129HRX
(DVD-ROM)
\6700
ヴォーン・ウィリアムズ:すずめばち組曲
ヴォーン・ウィリアムズ:『グリーンスリーヴズ』による幻想曲
エルガー:エニグマ変奏曲 op.36
カンザスシティ交響楽団
マイケル・スターン(指揮)
 究極の2チャンネルサウンド、ハイレゾ・シリーズ『HRx』でも登場!

 録音:2012 年ミズーリ州インディペンデンス/176.4kHz/24bit

SUPRAPHON


SU 4142
\2000
シュテファン・マルギータ〜メランコリー
 (1)カテドラルの時代〜ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」より
 (2)何という美しさ【マルタ・クビショヴァーと二重唱】
 (3)われらの父〜ミュージカル「レミゼラブル」より
 (4)ラヴ・アゲイン【ハナ・ザゴロヴァーと二重唱】
 (5)ひとつの心〜「ウェストサイド物語」より
  【エヴァ・ウルバノヴァーと二重唱】
 (6)懐かしき恋人たちの歌
 (7)ルクス・エテルナ【ルツィエ・ビーラーと二重唱】
 (8)時の流れに
 (9)アヴェ・マリア【ハナ・ザゴロヴァーと二重唱】
 (10)美しい人〜ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」より
 (11)主の祈り【カテル・ゴットノ、ダニエル・ヒュルカと三重唱】
シュテファン・マルギータ(Ten)
ヤン・クチェラ(指)
エポック・オーケストラ
キューン混声合唱団
 あのマルギータがミュージカル・ナンバーに挑戦

 DDD、46’26”

 スロヴァキア出身の世界的テノール、シュテファン・マルギータのポピュラー・メロディ集。マルギータはメトやバイエルン、スカラ座、グラインドボーン等でのヤナーチェクやワーグナーのオペラの公演や録音で欠かせないベテラン。1956 年生まれ、当初写真家となるものの音楽に転向したという変わり種。
 このアルバムではミュージカルや名歌など、いわばマルギータの「かくし芸」を甘い歌声でたっぷり聴かせてくれます。全体に楽しい雰囲気に満ち、チェコ・ポップ界の歌姫エヴァ・ウルバノヴァー他がゲスト参加しているのも魅力。オーケストラの華やかなアレンジも冴え、美しいメロディと甘い歌声をたっぷり堪能できます。
 


SU 4151
\2000→\1890
18世紀プラハの音楽〜ボヘミアのヴァイオリン
  (1)フランティシェク・ベンダ:ヴァイオリン・ソナタ変ロ長調
  (2)フランティシェク・イラーセク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調
  (3)フランティシェク・ベンダ:ヴァイオリン・ソナタ ハ短調
  (4)フランティシェク・ベンダ&カール・ハインリヒ・グラウン:
  無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ長調
  (5)ヨセフ・アントニーン・グレツキー:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調
  (6)フランティシェク・イラーセク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ハ長調
レンカ・トルゲルセン(Vn)
ヴァーツラフ・ルクス(Cem)
リボル・マシェク(Vc)
 弦の国チェコ18世紀の宝が蘇った

 DDD、63’26”

 チェコは名だたるヴァイオリニストを輩出した国ですが、18 世紀にもイタリアにひけをとらぬヴァイオリニスト王国を成していました。なかでもフランティシェク(フランツ)・ベンダ(1709-1786) は、ヴィヴァルディの影響を受けながらも独自のヴァイオリン演奏様式を確立させました。ここではベンダ作品を中心に、プラハに残されている当時の写譜で録音されました。イラーセク、グレツキーは最近まで完全に忘れられていましたが、優雅かつ華やかな作品は非常に魅力的。
 レンカ・トルゲルセンは1975 年生まれの女流。プラハでスニティルに学んだ後、バーゼルでキアラ・バンキーニにバロック・ヴァイオリンを師事。バンキーニゆずりの引き締まった演奏で作品を生き生きと蘇らせています。
 


SU 4144
\2000→\1790
ドヴォルザーク・トリオ/ドゥムキー、スラブ舞曲

 ドヴォルザーク:(1)ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調「ドゥムキー」op.90
 ドヴォルザーク(J.ジェムロ編):スラブ舞曲第1集op.46より
  (2)第2番 ホ短調(ヴァイオリンとピアノのための編曲版)
  (3)第8番 ト短調(チェロとピアノのための編曲版)
  (4)第3番 変イ長調(チェロとピアノのための編曲版)
 (5)スメタナ:ピアノ三重奏曲集 ト短調op.15
ドヴォルザーク・トリオ
 {ヤン・フィシェル(Vn)、
  トマーシュ・ヤムニーク(Vc)、
  イヴォ・カハーネク(Pf)}
 チェコ発、期待必至の若手ピアノ・トリオ、ドヴォルザーク・トリオによる1st アルバム

 録音:2013 年7 月2-4 日、プラハ、HAMU サウンド・スタジオ

 ヤン・フィシェル(ヴァイオリン)、トマーシュ・ヤムニーク(チェロ)、イヴォ・カハーネク(ピアノ)——今後のチェコ音楽界を担う3 人の若手実力派からなる三重奏団「ドヴォルザーク・トリオ」が、「SUPRAPHON」レーベルより1st アルバムをリリースいたします!以前より「トリオ・コンチェルティーノ」として活動を共にしていた3 人ですが、このたび団体名を一新し、「ドヴォルザーク・トリオ」としてデビューする運びとなりました。記念すべき1st アルバムの内容は、トリオの団体名にちなみ、ドヴォルザークの作品をプログラムの中心に据えたもの。ヨゼフ・フッフロ(スーク・トリオ)やイヴァン・クランスキー(プラハ・グァルネリ・トリオ)といった名手達に師事し、チェコ・サウンドの血脈をしっかりと受け継いでいる当団だけに、ドヴォルザークとスメタナの「ピアノ三重奏曲」と、ドヴォルザークの「スラブ舞曲」をカップリングした今回のプログラムは、彼らの実力を知るに十分な内容と申せましょう。
 アルバム全体を通して、チェコ・サウンドを存分に堪能できる1 枚に仕上がっています。
 「スラブ舞曲集」は管弦楽作品としても多く演奏されますが、もともとはピアノ連弾のために作られた作品。本アルバムでは、イルジー・ジェムロによる編曲で、ヴァイオリンとピアノ、チェロとピアノという二重奏での演奏が収録されています。

 こちらで少しずつ試聴できます。
 http://www.supraphon.com/en/catalogue/releases/?item=1303

 なかなかカッコいいじゃないですか。

TALENT


DOM 2911118
\2500
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル:ピアノ作品集
 1 年(12ヶ月)/エピローグ/
 青春の夢/練習曲/夜想曲
葛西寛俊(ピアノ)
 あのメンデルスゾーンの姉ファニーによる煌めくように美しいピアノ作品「1 年」、他ピアノ作品集

 録音:2011 年5 月9&10 日、ベルギー、IPS ビルディング・ホール/DDD

 このアルバムは、あのメンデルスゾーンの姉ファニーによる煌めくように美しいピアノ作品集です。1805 年11 月14 日にハンブルグに生まれたファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルは、弟フェリックスの陰で目立たなかったものの実際は、作曲家としての素晴らしい才能を開花させていきました。
 1841 年に作曲された「1 年」は、ヴィルヘルム・ヘンゼルの手によるオリジナルの挿絵により美しく飾られ、冒頭に題辞が添えられているこの原稿はそのジャンルの一般的な作品をはるかに超えて、ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルの円熟期の傑作となりました。この選集は、バッハやベートーヴェンの伝統を確かに受け継ぎながらも、シューマン、ショパン、リストと同様に、彼女が生きた時代の新ロマン派に位置していることを証明するような作品です。
 また、1838 年作の情熱的な《夜想曲》、1846 年の《青春の夢》、さらに2 つの教育的作品の例となる、練習曲、エピローグも収録されているのも嬉しい限りです。

 葛西寛俊プロフィール
 葛西寛俊は北日本の弘前生まれ。16 歳の時に全東北ピアノコンクールにおいて第一位、文部大臣奨励賞を受賞する。1976 年桐朋学園大学を卒業後、ヨーロッパで勉強を続けるためベルリン芸術大学に留学、クラウス・シルデに学ぶ。3 年後にミュンヘン音楽大学に入学、修士号を得る。さらにフランクフルト音楽大学でレオナルド・ホカンソン、そしてルセット・デカーフ、ガビィ・カサドシュ、ギド・アゴスティに指導を受ける。1979 年のヘルベルト・フォン・カラヤン国際指揮者コンクールでブラームスのピアノ協奏曲第1 番のソリストを務める。1981 年にはミュンヘンのヘラクレスザールにおいてベートーヴェンのピアノ協奏曲第3 番を翌年は同じ作曲家の合唱幻想曲をニュルンベルクのマイスタージンガーハレにおいてソリストとして演奏した。2001年にはケルン交響楽団のギュルツェニッヒ定期室内楽音楽祭に招かれ近現代作品を演奏する。
 葛西寛俊は多くの声楽の伴奏にも定評がありプラシド・ドミンゴ、イロナ・トコディ、ホアン・ポンス、ブリギッテ・ファスベンダー、フランチスコ・アライザ等との共演歴をもつ。

TELOS


TLS 174
\2200
アルノー・シュスマン(ヴァイオリン)
 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集

  (1)第1番ト長調「雨の歌」Op.78
  (2)第2番イ長調Op.100
  (3)第3番ニ短調 Op.108
アルノー・シュスマン(ヴァイオリン)
オリオン・ワイス(ピアノ)
 若手注目ヴァイオリニスト、シュスマンによる硬派なブラームスのヴァイオリン・ソナタ全集!

 DDD

 アメリカを拠点に活躍するヴァイオリニスト、アルノー・シュスマンの最新録音はブラームスのヴァイオリン・ソナタ全集です。シュスマンは10 代の頃からアメリカ国内外で注目され、カーネギーホール、エイヴリー・フィッシャー・ホール、ウィグモアホールなど名だたるホールにてリサイタルをし、成功をおさめてきました。シュスマンはヴァイオリニストにとって最も重要なこの作品を背伸びすることなく、安定した技術とゆとりのある解釈で演奏しています。
 音色は明るく艶やかな張りのある音で、さらに非常に清潔で硬派な演奏が魅力です。
 

TLS 136
\2200
チョ・ヨンチャン(チェロ)
 (1)バーバー:チェロ・ソナタ ハ短調Op.6
 (2)プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調Op.119
 (3)ラフマニノフ:ヴォカリーズ Op.34/14
 (4)ピアソラ:グランタンゴ
チョ・ヨンチャン(チェロ)
(1)-(3)ゾフィー・ラバンディバル(ピアノ)
(4)パヴェル・ギーロフ(ピアノ)
 Telosレーベルを代表する韓国人チェリスト、チョの白熱のライヴ!プロコフィエフ、バーバーのチェロ・ソナタ

 DDD、ライヴ

 Telos レーベルを代表する韓国人チェリスト、チョ・ヨンチャンの最新アルバムはプロコフィエフ、バーバーのチェロ・ソナタをメインとした白熱ライヴです。チョ・ヨンチャンは1958 年ソウルで生まれ。若くして才能を開花させ、わずか12 歳でソウル・フィルと共演を果たした逸材です。その後はカーティス音楽院とボストンのニュー・イングランド音楽院で学んだ後、あのロストロポーヴィチにも師事しました。コンクール歴は1985 年パブロ・カザルス・コンクールで第2 位、ロストロポーヴィチ国際コンクール入賞など、世界的なコンクールに入賞し、その後世界的チェリストとして活動しております。Telosレーベルからは姉弟ピアノ三重奏曲「チョ・トリオ」として、チャイコフスキーのピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」、アレンスキー:ピアノ三重奏曲第1 番Op.32(TLS 009)の録音を、またベートーヴェン:ピアノとチェロのための作品集(TLS 051)、ハイドン:チェロ協奏曲第1&2 番(TLS003)の録音など、数多くリリースしております。
 


TLS 143
\2200→\1990
ヴィラ=ロボス:ヴァイオリン作品集
 ソナタ第1~3番/ブルレスケ/
 カプリッチョ/エレジー/
 インプロビゼーション第7番/黒鳥の歌
ローラン・アルブレヒト・ブロイニンガー
 (ヴァイオリン)
アナ・フラビア・フラザォン(ピアノ)
 民俗的音楽要素満載!名手、ブロイニンガーによるヴィラ=ロボスのヴァイオリン作品集

 DDD

 名手、ブロイニンガーの最新アルバムはクラシックの技法にブラジル独自の音楽を取り込んだ作風で知られるエイトル・ヴィラ=ロボスのヴァイオリンとピアノのための作品集です。ヴィラ=ロボスは民俗的音楽の様式を用いた独特の音楽で知られ、作品には伝統的な形式による交響曲、協奏曲からショーロのような新しい形式概念も確立させました。このアルバムに収録されている曲は、いかにもヴィラ=ロボスらしいブラジルの魂がこもった室内楽作品です。
 演奏のローラン・アルブレヒト・ブロイニンガーは1997 年開催のエリザベート王妃国際音楽コンクールにて第2 位受賞など、華々しい経歴のヴァイオリニストです。Telos レーベルからはこれまでにエネスコのヴァイオリン・ソナタ集(TLS 062)をリリースしております。
 

TLS 173
\2200
ステファン・リトウィン・プログラムズVol.5「ソナタと滅亡」
 ショスタコーヴィチ:ピアノ・ソナタ第1番 Op.12
 リトウィン:「ソローの悪夢」
 アイスラー:ピアノ・ソナタ第3番
 ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ 変ホ長調「1905年10月1日、街頭にて」
ステファン・リトウィン(ピアノ)
 ヤナーチェク、ショスタコーヴィチからリトウィンの自作まで1900 年代初頭から2000 年に至るまでの世相を反映させたピアノ曲集

 DDD

 作曲者でピアニストのステファン・リトウィンによるシリーズ、プログラムズの第5 弾は1900 年代初頭から2000 年代に至るまでの戦争やテロなどそれぞれの時代に起こった出来事と強く関係する作品を集めました。ヤナーチェクのピアノ・ソナタ変ホ長調「1905 年10 月1 日、街頭にて」は、チェコ人のための大学創設を請願したデモに参加して殺された労働者を悼む曲で、哀しさに満ちた名曲です。この他、全体に重々しい曲が多いですが、これはこの100 年の歴史を辿る上でも非常に興味深いアルバムです。
 

TLS 130
(2CD)
\4400
シュトックハウゼン:
 ピアノ独奏のための3時間目《自然の持続時間》

  (音—1日の24 時間クラングより)
ウド・ファルクナー(ピアノ)
 シュトックハウゼン、晩年の傑作クラングより3 時間目《自然の持続時間》名手、ファルクナーによる的確な解釈

 DDD

 現代音楽を積極的に演奏・録音をしているウド・ファルクナーによる最新アルバムはシュトックハウゼン晩年の傑作「クラング」から3 時間目《自然の持続時間》です。この《自然の持続時間》は全24 曲からなるピアノ曲集で題名は音の減衰時間や演奏者の呼吸などの自然現象を意味します。一部の楽曲には内部奏法や演奏者の発声、補助楽器が登場し、シュトックハウゼン独特の世界で表現されています。名手、ファルクナーによる的確な解釈での録音は嬉しい限りです。

THE CHOIR OF KING’S COLLEGE


KGS 0003
(1CD+1SACD(2層))
\1800
祝・生誕百年! 
 ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団

  ブリテン:
  (1)カンタータ「聖ニコラス」Op.42
  (2)聖チェチリア賛歌Op.27
  (3)神の子羊を喜べOp.30
アンドルー・ケネディ(Ten)
スティーヴン・クレオベリー (指)
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団
ブリテン・シンフォニア
ソーストン・ビレッジ大学合唱団
クムズ合唱団
 今年のクリスマスはこれを聴きましょう

 録音:2012 年6 月、2013 年1、5 月/ケンブリッジ・キングズ・カレッジ・チャペル
 CD (44.1kHz 16bit ステレオ)、SACD (2 層/2.0 ステレオ&マルチチャンネル5.1 サラウンド)、24bit 96kHz PCM、76’32”

 今年が生誕百年だったブリテンの素晴らしい録音が彼の生地イギリスからリリースされました。1948 年作のカンタータ「聖ニコラス」は演奏時間50分に及ぶ大作で、ピアーズと作曲者自身による1955 年録音が決定盤とされていますが、パイプ・オルガンの壮麗な響きと分厚い合唱が録音の良さで、真価を発揮しました。
 ディスクは2 枚入っていますが、1 枚は44.1kHz 16bit ステレオの通常CD。もう1 枚は2 層/2.0 ステレオ&マルチチャンネル5.1 サラウンドのSACD。ケンブリッジ・キングズ・カレッジのチャペルの音響も素晴らしく、合唱の醍醐味を満喫できます。
 「聖ニコラス」とはサンタクロースのことで、その生涯を描いた感動作。クリスマスにもピッタリの内容と申せましょう。ブリテンの宗教合唱作品はいずれも讃美歌調で美しいですが、「神の子羊を喜べ」ではブリテンならではのおどろおどろしい闇を垣間見せてくれます。男声合唱の魅力をたっぷり味あわせてくれるケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団。名門ならではの品と誇りに満ち、絶品です。

TYXART


TXA 13032
\2500
ピアノ・デュオのための現代音楽作品集〜ゆらぎーヴァリエーション
 フレデリック・ボリ(1953-):ソナタ ロ長調、12カ月(I dodici mesi)
 ホルマー・ベッカー(1955-):幻想曲、ディヴェルティメント
 ハンス・クラウス・ヒューブナー(1941-):
  アートゥス I-III、変奏曲(Schwankungen)
カーチャ&イネス・リュンケンハイマー
 (ピアノ・デュオ)
 録音:2011 年6 月、2012 年6 月

 ドイツの現代作曲家によるピアノ・デュオ作品集。それぞれの個性を持ちながらも、共通の音楽認識を持つ現代作曲家による刺激的なアルバムが完成しました。
 ここに収録されている3 人の作曲家は、難解な現代音楽ではなく、音楽の構成や伝統的な響きに準じた作品を世に出すという同じ信念のもと、作曲家として活動しているグループです。
 演奏しているピアノ・デュオ、カーチャ&イネス・リュンケンハイマーのスリリングな妙技も注目できます。卓越した想像力とピアノから色鮮やかな音色を引き出し、繊細に時には大胆に演奏しています。
 特にアルバム・タイトルにもなっているハンス・クラウス・ヒューブナーの変奏曲(Schwankungen)は、ソロ、デュオ、楽器1 台、2 台へと編成の変化、そして1 つの音律から異なる音律へ、1 つのタクトから新たなタクトへと多種多様に変化する変奏曲となっており、まさに今2 人のピアニストの手から音楽が生み出されているような感覚になる輝かしく新鮮な演奏を聴かせてくれます。
 

TXA 13031
\2500
夕暮れが今/イブニング・ムード〜ピアノ即興演奏集
 1.Abend wird es wieder (Johann Christian Heinrich Rinck)
 2.Nun ruhen alle Walder (Heinrich Isaak)
 3.Ich hab mein Kindchen schlafen gelegt (Volksweise/Mahren)
 4.Schlaf, Kindchen, also wohl (Volksweise)
 5.Wiegenlied der Hirten (Heinrich Reimann)
 6.Abendlied (Johann Abraham Peter Schulz)
 7.Du lieblicher Stern (Gustav Heinrich Graben-Hoffmann)
 8.Abendstimmung (Uli Johannes Kieckbusch)
 9.Lied vom Monde (Johann Friedrich Reichardt)
 10.Verstohlen geht der Mond auf (Volksweise vom Niederrhein)
 11.Guter Mond du gehst so stille (Volksweise)
 12.Wer hat die schonsten Schafchen (Johann Friedrich Reichardt)
ウリ・ヨハネス・キックブッシュ
 (ピアノ:ベーゼンドルファー・インペリアル)
 録音:2013 年2 月

 ウリ・ヨハネス・キックブッシュは、即興演奏のキャリアを30 年以上持ち、ジャズや現代音楽、伝統的音楽を題材とした作品を送り出してきました。
 これまでに、「暗い雲へ入る」というテーマの「dark clouds」、月に関する曲の断片をインプロヴィゼーションした「Blaumond-Nachtmusik fur vierKlaviere」、クリスマスソングを題材とした「weit und still」など、独自のスタイルで斬新な作品を生み出してきました。このアルバムでは、イブニングソングをテーマに、彼自身の鋭い感性が光る即興演奏を披露しています。
 

TXA 13030
\2500
ヨアヒム・J.K.クンツェ:ORETAG
 トランペットとオルガンとパーカッションのための12楽章〜サウンド・クリエイション

  第1楽章:Bauet Euch Signaltrompeten
  第2楽章:Die Engel singen das Lob des Herrn
  第3楽章:Jesus in der Wuste
  第4楽章:Ankundigung von Leiden und Auferstehung
  第5楽章:Der Hauptmann von Kafarnaum
  第6楽章:Jesus im Hause des Zollners Zachaeus
  第7楽章:Der Einzug in Jerusalem
  第8楽章:Judas
  第9楽章:Bevor der Hahn kraht
  第10楽章:Ich bin bei Euch alle Tage
  第11楽章:Turmbau zu Babel
  第12楽章:Choral und Fanfare
ヨアヒム・J.K.クンツェ(トランペット)
ニコ・ソコリ(オルガン)
クノ・ワーグナー(パーカッション)
 トランペッターでありコンポーザーのクンツェによる独自音楽世界

 録音:2013 年2 月ドイツ、カルベン、聖バルド教会、ライヴ/42’21

 トランペット奏者のヨアヒム・J.K. クンツェが作曲・演奏をしたアルバム。モーゼの書物「汝、銀のトランペットを創らん」に影響されて作曲したトランペットとオルガンとパーカッションのための12 楽章。各楽章は聖書の一節を引用して構成されています。3 つの楽器が融合したスタイリッシュな曲。バッハを連想させるような宗教的旋律と、ジャズを思わせるような透明感ある即興的なメロディが組み合わされた、独自の世界観を持った音楽です。
 

TXA 13029
\2500
カンターテ・カンティクム・ノーヴム〜教会暦のためのグレゴリオ聖歌
 1. Nos autem gloriari
 2. Christus factus est
 3. Angelis suis*: Angelis suis
 4. Alleluia - Redemptionem
 5. Ave Maria*: Ave Maria
 6. Qui manducat
 7. Quinque prudentes
 8. Ad te levavi (mit Psalmvers Vias tuas)
 9. Dominus dabit
 10. Dominus dixit ad me
 11. Judica me Deus
 12. Dico vobis, gaudium est
 13. Factus est repente
 14. In principio Deus
 15. Diffusa est gratia*: Diffusa est gratia
 16. Vidi speciosam
 17. Spiritus Domini*: Spiritus Domini
 18. Ave maris stella*: Ave maris stella
 19. Ad te levavi (mit Psalmvers Dirige me)
 20. Si ambulavero
コラールスコラ
 (旧レーゲンスブルクドーム
  シュパッツェン大聖堂聖歌隊)
ヨーゼフ・コールホイフル(指揮)
テオ・フルーリOSB 神父(オルガン)
 グレゴリオ聖歌の権威コールホイフルの聖歌隊

 録音:1988-2007 年/69’25

 グレゴリオ聖歌の権威のヨーゼフ・コールホイフルにより創設された聖歌隊コラールスコラ。1988 年のイタリア・アレッツォのコンクールで優勝から現在に至るまでの演奏を集めた聖歌隊の成長記録のようなアルバムです。グレゴリオ合唱から教会暦の年間を通しての行事まで収録されています。特にテオ・フルーリOSB 神父がグレゴリオをテーマにオルガンの即興演奏をしている点も注目されます。

WAON RECORDS


WAONCD 240
\2300
メンデルスゾーン:(1)ただ主だけが Op.112-1/(2)夜の歌 Op.71-6
ヴォルフ:
 (3)今こそわたしはあなたのもの「スペイン歌曲集」より
 (4)歩きましょう マリア「スペイン歌曲集」より
 (5)ああ 御子の瞳は「スペイン歌曲集」より
(6)メンデルスゾーン:前奏曲とフーガ Op.37-1
(7)ラインベルガー:6つの宗教的歌曲 Op.157
 [見よ、どれだけの愛を/私は主のもの/もし すべてのひとが/
  主の祈り/夜の祈り/アヴェ・マリア]
ヴォルフ:
 (8)眠れる御子よ「メーリケ歌曲集」より/(9)祈り「メーリケ歌曲集」より
青木洋也(カウンターテナー)
浅井美紀
 (オルガン;
  マナ オルゲルバウ社製
   (日本)1990 年)
 透き通った洗練された歌声。BCJ でもおなじみのカンターテナー青木洋也によるメンデルスゾーン、ヴォルフ、ラインベルガーの歌曲集、伴奏はパイプオルガン!!

 録音:2012 年9 月23-26 日、水戸芸術館、エントランスホール/DDD、ステレオ、69’08”、DSD Recording

 優秀録音で定評のあるWaon Records の最新盤は、バッハ・コレギウム・ジャパンをはじめいくつもの古楽アンサンブルでソリストを務める日本を代表するカウンターテナー青木洋也がメンデルスゾーン、ラインベルガー、ヴォルフの近・現代の宗教曲を通常のピアノ伴奏ではなくパイプオルガンの伴奏で歌っているアルバムです。オルガン伴奏が指定されながらピアノ伴奏で演奏されることが多いヴォルフの歌曲は本来の姿を取り戻したと言えます。青木洋也の天から舞い降りてきたような透き通った歌声とパイプオルガンの音色とが見事に融合し、美しい響きと祈りに満ちた演奏を披露しております。クリスマスの時期にぴったりの1 枚です。
 使用楽器は水戸芸術館のパイプオルガンで、2011 の東日本大震災によって被害を受けましたが、修復作業を経て、2012 年4 月1 日に「復活記念コンサート」が行われました。当録音は記念コンサートでも演奏した浅井美紀です。2012 年9 月の当録音は再生したオルガンの音を聴くことができます。



 


WAONCD 230
\2300
三和睦子(チェンバロ)
 ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764):クラヴサン曲集

  クラヴサン曲集(1706)
   1. プレリュード/2. アルマンド/3. 第2アルマンド/
   4. クーラント/5. ジーグ/6. 第1サラバンド&第2サラバンド/
   7. ヴェニシエンヌ/8. ガヴォット/9. メヌエット/
   クラヴサン曲集(1724)
   10. アルマンド/11. クーラント/12. ロンドー形式のジーグ/
   13. ロンドー形式の第2 ジーグ/14. 鳥のさえずり/
   15. 第1リゴドン、第2 リゴドンとドゥブル/
   16. ロンドー形式のミュゼット/17. タンブーラン/
   18. 村人たち 19. 優しい嘆き/20. 女神たちの対話/21. つむじ風/
  新クラヴサン曲集(1729-30)
   22. トリオレ/23. 未開人/24. 異名同音
三和睦子(チェンバロ)
 三和睦子待望の新録音!豊かな情感のラモー。アンリ・エムシュのオリジナル楽器を用いての鮮烈な録音にも注目

 使用楽器:アンリ・エムシュ 1751 年製(オリジナル/フレデリック・ハース氏所蔵) A=405Hz
 録音:2012 年7 月1-3 日、フランワレ教会(ベルギー、ナミュール市郊外)

 ヨーロッパと日本で活躍する実力派、三和睦子の新譜。2010 年にリリースした日本では初めてとなるソロCD「J.S. バッハ:トランスクリプション集」はレコード芸術で特選盤および優秀録音に選ばれました。今回の作品は、フランス・バロックの粋、ラモーのクラヴサン曲集。各曲の性格を巧みに描き分けながら、情感たっぷりに奏でています。ラモーも弾いたのでは、といわれているアンリ・エムシュのオリジナルの名器を用いており、豊かで鮮烈な音色も魅力。フランス・バロックの魅力がここに詰まっています。

 【三和睦子〜プロフィール】
 桐朋学園大学古楽器科チェンバロ専攻卒業後、同大学研究科修了。相愛大学古楽器科チェンバロ専攻非常勤講師を経て、兵庫県新進芸術家海外留学助成事業の第一期生として、ベルギー・ゲント王立音楽院に留学。1996 年最高栄誉賞付ディプロマを得て卒業。同年、オーストラリア・スティフトメルク古楽コンクールで特別賞を受賞。
 1996 年よりブリュージュ国際古楽コンクール公式伴奏者をつとめる。ソリストとしては、ブリュージュ国際古楽音楽祭、ユトレヒト古楽音楽祭、フライブルク(スイス)国際音楽祭、リューベック・オペラ座コンサートシリーズなどに出演。また室内楽奏者としては、イル・フォンダメント、レ・ザグレマン、ベルギー・フランドルオペラ座(ロイ・グッドマン、ポール・グッドウィン)、ブラジル・サンパウロ市立劇場(ニコラウ・デ・フィゲイレド)などと共演する。
 1996 年から2006 年までゲント王立音楽院講師。
 チェンバロを故 鍋島元子、鈴木雅明、ジョン・ホワイトローの各氏に、文化庁芸術家在外研修員としてパリでニコラウ・デ・フィゲイレド氏に師事。
 現在、ヨーロッパ、日本で演奏活動を行っている。

 <使用楽器について>
 アンリ・エムシュは、18 世紀を代表するフランスの楽器製作家で、現在、世界で5 台のオリジナルが現存しています。この録音の使用楽器は1751 年に製作され、当時ラモーが仕えていた、財務官「ラ・ププリニエール家」が所有していたため、ラモー自身も弾いたのではないか、と言われています。

WERGO

WER 6785
\2400
シュトックハウゼン(1928-2007):
 (1)「Amour (愛)」
 (2)「ハルレキン(小さなハーレキン)」
 (3) WOCHENKREIS(オペラ「光」(一週間の七つの日)より月曜日)
ミケレ・マレッリ
 (クラリネット(1)(2)、バセットホルン(3))
アントニオ・ペレス・アベリャン(シンセサイザー(3))
 シュトックハウゼンも認めたクラリネット奏者、ミケレ・マレッリによる「愛」、「ハルレキン」大作オペラ「光」の月曜日も収録の注目盤!

 録音:2013 年3 月

 シュトックハウゼンが認めた名クラリネット奏者、ミケレ・マレッリによるシュトックハウゼン作品集!マレッリは、18 歳でシュトックハウゼンと出会い、以後10 年以上に渡ってアーティストとして関わりをもち、彼の作品のいくつかを、作曲者自身の指揮によって初演も手掛けた人物。シュトックハウゼンは、マレッリに、バセットホルンにも注力するよう強く勧めたといいますが、ここではバセットホルンによる「光」も収録。大いなる注目盤の登場といえるでしょう!
 「AMOUR(愛)」は、シュトックハウゼンが、作曲当時関わりのあった女性に送った5 つの短い詩に基づいた5 曲からなる小品集。3 曲目の「蝶々が飛んでいる」は、2 匹の蝶が追いかけっこをしながら飛んでいる様子を、2 つのリズムと2 つのテンポの間を行ったり来たりすることで表現したもの。7分におよぶ難曲として知られますが、シュトックハウゼンにも認められたマレッリの演奏、注目です。
 「ハルレキン(小さなハーレキン(=道化))」は、シュトックハウゼンの舞台作品として最もよく知られたもののひとつで、奏者は、衣装を身にまとい、かなり緻密に楽譜上に師事されているダンスの動きをし、聴衆を音響的にも視覚的にも楽しませながら、難曲を弾かなければなりません。本来は40 分以上もする大曲ですが、ここではパントマイムの部分を演奏。マレッリがどのような「道化」を演じるか、聴き逃せません(CD なので映像はついていませんが、ダンスをしている足音はきちんと収録されています)。
 バセットホルンとシンセサイザーのためのWOCHENKREIS は、一週間の七つの日は、イエス・キリストの誕生から昇天までを描いた大作オペラ「光」(一週間の七つの日)の月曜日。大天使の役割を与えられたシンセサイザーを務めるのは、同じくシュトックハウゼンの信頼も厚かったアントニオ・ペレス・アベリャン。「エヴァ(イヴ)の歌」をバセットクラリネットが音楽的に奏で、シンセサイザーと絡む充実の世界です。


 
WER 6768
\2400
ジョン・ケージ(1912-1992):
 ピアノのためのソロ(Solo for Piano)(1957-58)
ザビーネ・リープナー(ピアノ)
 ケージの静謐の世界ピアノのためのソロ

録音:2012 年5 月/69' 52

 この「ピアノのためのソロ」は、ケージの「ピアノとオーケストラのための協奏曲」(1957-58 作曲)のピアノ・パートのこと。普通に鍵盤を押すことによって発せられる音、内部奏法の音色、ピアノの弦をこする音など様々な音が交錯しますリープナーは、ケージの「南のエチュード」(WER 6740)や、アール・ブラウンの「抽象的なサウンド・オブジェクト」(WER 6745)などを手掛けた現代音楽のスペシャリスト。ここでも、ケージの謎のような楽譜を見事に音楽化しています!
 ケージが心がけていたのは、「非主体的な音」、音自体にいかなる方向性や意味、色や記憶や伝統などを持たせないことでした。50 年代は主に2 つの手法によってこの音を求めるようになります。まず、「偶然性」。中国の易経に基づいて算出された要素に基づいて音を構築していく、いわば作曲行為時に不確定要素が盛り込まれるように作曲しました。そして、50 年代後半になると、易経に基づいて決められたことを楽譜化するのではなく、むしろ楽譜自体に不確定性をもたせ、音符や楽譜上ではなく、「偶然性」(チャンス・オペレーション)が演奏時に初めて形になるように、演奏者に委ねられるようになりました。このスタイルで生み出された初期の作品のひとつが1957-58 年に書かれた「ピアノとオーケストラのための協奏曲」で、この協奏曲のピアノ・パートが「ピアノのためのソロ(Solo for Piano)」として独立した作品となっています。63 ページ、84 の異なるタイプのグラフィック譜から成ります。この楽譜は、一見すると楽譜のようですが、実際の音の高さやリズムなどは指定されていないもので、いわば演奏者への「提案」のようなもの。リープナーは内部奏法も巧みに取り入れながら、ケージの音世界を展開しています。なお、本来、この作品は楽章分けされていませんが、聴き手が作品を味わいやすいようにと、7 つにトラック分けされています。
 

WER 6787
(2CD)
\3600
レナート・デ・グランディス:48の前奏曲 アントニオ・タラッロ(Pf)
 レナート・デ・グランディス最晩年に再起した、奇跡の小品集

 録音:2013 年2-6 月/ミラベッロ・レコード・スタジオ(パヴィア)/DDD、76’ 15”、69’ 22”

 レナート・デ・グランディス(1927-2008) はイタリアの作曲家。マリピエロ門下で、マデルナ、ノーノ、ベリオと同世代。1960 年代から80 年代はドイツに住み、前衛派を代表するひとりでしたが、1987 年に作曲をやめてしまい、哲学に専念したり仏教系宗教の信者となりアジアにたびたび旅をしました。
 その後作曲意欲が再燃し、1998 年から2002 年にかけて「前奏曲」と題するピアノ曲を48 曲作りました。様々な作風によりますが、作曲者の心象日記のような趣の小品集。ピアニスティックな面白さもあり、グランディスの魅力をすべて味わえます。
 演奏はイタリアのベテラン、アントニオ・タラッロ。
 
WER 6762
\2400→\2190
アンタイルのピアノ曲がこんなに面白いとは!
 アンタイル:
 (1)ジャズ・ソナタ (1923)
 (2)ラジオのためのソナチネ (1929)
 (3)花火と世俗的なワルツ (1919)
 (4)黄金の鳥 (1921)
 (5)飛行機ソナタ (1922)
 (6)スウェル・ミュージック (1928)
 (7)ピアノ・ソナタ第3番「機械の死」(1923)
 (8)ピアノ・ソナタ第5番 (1923)
 (9)野蛮なソナタ (1923)
 (10)リトル・シミー (1923)
 (11)メルレのために (1925)
 (12)オペラ「トランスアトランティック」〜序曲とタンゴ (1930)
 (13)4手のための組曲(全14曲)( 1939)
 (14)機械仕掛けの蛇(リヴィングストン編:ピアノ6手)(1921)
ギー・リビングストン(Pf)
(13)(14)フィリップ・ケレル(Pf)
(14)ステファーヌ・レアシュ(Pf)
 

 録音:2013 年5-6 月/聖マルセル教会(パリ)/DDD、62’44”

 ジョージ・アンタイル(1900-1959) はアメリカの未来派作曲家。
 高名な割には、あまり音のイメージが湧かない作曲家なので、ピアノ曲をこれだけまとめたアルバムは大歓迎と申せましょう。コープランドと同年生まれで、ガーシュウィンより2 歳、ヘンリー・カウエルより3 歳年少ですが、いずれとも作風は異なり、意外にも近代ロシアのピアノ音楽を思い起させます。名前を伏せて聴けば、ストラヴィンスキーかショスタコーヴィチの未知の作品かと見紛う個性的な面白さに満ちています。
 アンタイルは多才で興味深い人物だったようで、音楽家のみならず、エズラ・パウンド、ジョイス、イェーツら文学者やピカソと親しく、また発明の才にも恵まれ、今日の無線LAN や携帯電話の原理となるものも、彼が絡んでいると言われています。そうした才気が彼の音楽にも充溢しています。
 ジャズ・ソナタはわずか1 分49 秒の作品で、「自動ピアノのように弾け」という指示があります。また「飛行機ソナタ」では最尖鋭の文明機器を、「野蛮なソナタ」では原始主義を見事に昇華、芸術作品に仕立てています。ピアノの打楽器的な用法、敏捷な指の動きは痛快でストレス解消にもオススメです。

 演奏者ギー・リビングストンはパリ在住のアメリカ人奇人ピアニスト。アンタイル研究家としても知られ、これ以上ない説得力を示しています。


 とりあえずジャズ・ソナタが聴いてみたい、という方はコチラ。アムランの演奏です・・・

COLLEGNOでのアルバム。カッコイイ。



<LP>


 REFERENCE RECORDINGS(LP)


RM 2508
(2LP)

\6000
A面 ヴォーン・ウィリアムズ:すずめばち組曲
B面 ヴォーン・ウィリアムズ:「グリーンスリーヴズ」による幻想曲
C面 エルガー:エニグマ変奏曲 op.36〜第1〜9変奏
D面 エルガー:エニグマ変奏曲
カンザスシティ交響楽団
マイケル・スターン(指揮)
 アイザック・スターンの愛息、マイケル・スターンによるイギリスの大作曲家の管弦楽曲集がLP 化!

 録音:2012 年ミズーリ州インディペンデンス/200g重量盤、45回転

 あのアイザック・スターンの愛息、マイケル・スターン指揮によるヴォーン・ウィリアムズとエルガーのオーケストラ作品集が200 グラム重量盤LP となって登場します。
 通常の半分のスピードでマスタリングとカッティテングをしたハーフ・スピード・マスター方式を採用。速度を落とすことによって、音質の劣化を防ぐことができ、結果として高い周波数やより良いステレオバランスを得ることができます。プレス工場は、アメリカのカンザス州のサライナにある工場「クオリティ・レコード・プレッシング(Q.R.P)」。
 付随音楽『すずめばち』はアリストファネスの劇に基づき、序曲と4曲からなる組曲に改編されました。別名『アリストファネス組曲』とも言われます。ヴォーン・ウィリアムズの初期の傑作で、題名であるハチの羽音が見事に表現された聴きごたえ満点の序曲から次々とユーモラスな音楽を聴かせてくれます。『グリーンスリーヴズ』による幻想曲は歌劇『恋するサー・ジョン』の第4 幕中の間奏曲を独立させたものです。
 『グリーンスリーヴズ』は、緑の袖の着物を着た浮気な女を歌った16 世紀末の民謡で、この幻想曲は1908 年に作曲されました。またエルガーの『エニグマ変奏曲』は言わずもがなの名曲ですが、スターン率いるカンザスシティ交響楽団が細部まで丁寧に組み上げた音楽を聴かせてくれます。



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