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第73号
マイナー・レーベル新譜(5)
2013.10.22〜2013.12.13


ECM


481 0637
\2400
ヒリヤード・アンサンブル/Il Cor Tristo
 ベルナルド・ピザノ(1490-1548):
  Or vedi, Amor, Nova angeletta,
  Chiare, fresche, e dolci acque, Si ? debile il filo,
  Ne la stagion, Che debb’io far?,
 ロジャー・マーシュ(1949-):Il Cor Tristo(I-III)
 ジャック・アルカデルト(1507-1568):
  Solo e pensoso, L’aer gravato, Tutt’il d? piango,
ヒリヤード・アンサンブル
[David James(C-T),
Rogers Covey-Crump(T),
Steven Harrold(T),
Gordon Jones(Br)]
現代イディオムとルネサンス技法のブレンド
 世界最高級のヴォーカル・グループのヒリヤード・アンサンブルの最新盤。イギリスの現代作曲家ロジャー・マーシュによる委嘱作品「Il Cor Tristo」は、ダンテの古典長編叙事詩「神曲」〜「地獄」をモチーフとした作品。そしてベルナルド・ピサーノとアルカデルトの16 世紀のペトラルカをカップリングしています。
 「古楽」と「モダン」の間を自在に遷移する彼らの透き通るハーモニーが、壮大な絵巻物を美しく提示していきます。
 ダンテの言葉を明確に伝えるために、ヒリヤード・アンサンブルのメンバーたちは時間をかけて曲と順番を考え、現代に生きる聴き手の心に響くアルバムを作り上げました。
 来年2014年に40周年を迎えたヒリヤード・アンサンブルですが、残念ながら2014年末をもって解散する事が決まったようです。このアルバムも、彼らの最終点への特別なプログラミングだったのでしょう。
 【録音】2012年11月, オーストリア、ザンクト・ゲロルト修道院

MD+G



940 18246
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
ツァハリアス(指揮)&ローザンヌ室内管
 C.P.E.バッハ:ベルリン交響曲(シンフォニア)集
  ハ長調Wq.174, ヘ長調 Wq.175,
  ホ短調 Wq.178, 変ホ長調 Wq.179,
  ト長調 Wq.180, ヘ長調 Wq.181,
クリスティアン・ツァハリアス(指揮)
ローザンヌ室内管弦楽団
C.P.E.バッハ生誕300年記念をツァハリアスが斬る
 2014年に生誕300年をむかえるC.P.E.バッハ。大バッハの息子であり、フリードリヒ2世の伴奏者としてベルリン宮廷に入りました。ここに収録されたシンフォニアは、ベルリン宮廷楽団のために作曲された比較的初期の作品です。
 当地の保守的な趣味をふまえ、後の作品にみられる大胆さはないものの、独創的な雰囲気に満ちた作風で、後の古典派作曲家たちに影響を与えました。最近では指揮者としても高い評価を得ているツァハリアスが、繊細な弦の動きとホルンの掛け合いが融合されたC.P.E.バッハ独特の作風を見事に表現しています。
【録音】2013年4月6〜8日, ローザンヌ、メトロポール(デジタル:セッション) ハイブリッドSACD仕様(CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)
 


910 18256
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
〜クラシカ・フランケーゼ(Classica Francese)
 ドビュッシー:フルートとハープのためのソナタ, 牧神の午後への前奏曲,
 ジャン・クラ:ハープ, フルート, ヴァイオリン, ヴィオラ, チェロのための五重奏曲,
 ジョリヴェ:リノスの歌,
 フランスのシャンソン集:
 アムステルダム, マクサンスの歌, ピギャール通いの女, 悲しみよこんにちは,
 ゲッティンゲン, 自転車乗り, 行かないで, パダムパダム, それらの人々
アネッテ・マイブルク(Fl)、
アレクサンドラ・クラヴェーロ(Vocal),
エマニュエル・セイソン(Hp),
カリーナ・ブッシンガー(Vn),
ウェン・シャオツェン(Va),
ギド・シーフェン(Vc),
マティアス・ハウス(ヴィヴラフォン, シロフォン),
フランスの伝統的気質によるパリの歌い口
 ドビュッシー, ジョリヴェなどのフランス近現代作品。そしてジャック・ブレル, イヴ・モンタンらのシャンソン。どちらにもフランス伝統の歌い口が込められています。幅広い室内楽というジャンルからみると、深い表現のシャンソンは、クラシック世界からさほど離れた存在ではないことに気づきます。フルート奏者のアネッテ・マイブルクを中心とした奏者達に、柔軟なヴォーカル、アレクサンドラ・クラヴェーロとエマニュエル・セイソンの清楚なハープ演奏も加わり、クラシック風アレンジが加わったシャンソンと、ドビュッシーやジョリヴェらの音楽の同一感&類似性をお楽しみいただけるアルバムです。
【録音】2013年6月, マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション) ハイブリッドSACD仕様(CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)
 


948 18266
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
ヴァルデマール・フォン・バウスネルン:室内楽作品集Vol.1
 ① 八重奏曲 (ピアノ, 3つのヴァイオリン, フルート,
  クラリネット, チェロ, コントラバスのための)
 ② エレジー (ヴァイオリンとピアノのための)
 ③ セレナーデ (ヴァイオリン, クラリネット, ピアノのための)
ベロリーナ・アンサンブル
[Franziska Dallmann(Fl),
Friederike Roth(Cl),
David Gorol(Vn),
Magdalena Schnaithmann(Vn),
John Doig(Vn) ,
Martin Smith(Vc),
Rolf Jansen(Cb),
Viller Valbonesi,(P)]
19世紀末のベルリンの知られざる作曲家
 ヴァルデマール・フォン・バウスネルン(1866-1931)は、税務署職員の父親のもとにベルリンに生まれ。1882年から1888年までベルリン高等音楽学校においてフリードリヒ・キールとヴォルデマール・バルギールに師事。当初はドイツのさまざまな合唱団で指揮者を務め、1909年からはヴァイマル大公国音楽学校の校長に就任。1916年にはフランクフルト・ホーホ音楽院院長に、1923年からはベルリン芸術アカデミーの二等事務長に就任しました。交響曲、管弦楽曲を多く作りながらも、室内楽や声楽曲も作曲。作風は19世紀の伝統に基づきつつも、独特な手法によっており、半音階と結びついたポリフォニーを極限まで拡張されたものといわれています。ここに収録された「八重奏曲」もロマン派にはない独特な編成によっており、ジプシー音楽を連想させる激しい音型、拡張されたパッサカリア、伝統的ウィーンの音楽、リスト風の悲しみのレントラーなど、様々な要素が取り入れられています。そして終曲はブラームスを連想させる「セレナーデ」。この隠れた作曲家の室内楽作品を、ベロリーナ・アンサンブルが見事な演奏で聴かせてくれます。
【録音】2013年 (デジタル:セッション) ハイブリッドSACD仕様(CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)
 

903 18276
(SACD Hybrid)
\3000
プレヴィン、フランセ、プーランク:三重奏曲集
 アンドレ・プレヴィン:
   ピアノ, オーボエ, ファゴットのための三重奏曲(1996)
 ジャン・フランセ:
   ピアノ, オーボエ, ファゴットのための三重奏曲(1994)
 フランシス・プーランク:
   ピアノ, オーボエ, ファゴットのための三重奏曲Op.43
アンサンブル・ブルーミナ
[Kalev Kuljus(Ob),
Mathias Baier(Fg),
Elisaveta Blumina(P)]
ヨーロッパの伝統を具体化した純粋な魅力
 ハイドン、サン=サーンスの伝統的トリオやワーグナーと6人組の影響がうかがえるプーランク。機知に富んだ遊びと想像力豊かな形成が感じられるフランセの作品に加え、3人の巨匠技が拮抗するプレヴィンの作品という3曲を収録。名指揮者でもあるプレヴィンの三重奏曲は、作曲者と茂木大輔他によって日本初演が行われた作品です。同じ編成とはいえ、三人三様の個性が光る3曲をロシア、ドイツ、エストニアの3人によるアンサンブル・ブルーミナが魅力的な掛け合いをちりばめて演奏しています。
【録音】2013年6月, マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション) ハイブリッドSACD仕様(CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)
 


905 18286
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
ハノーファーを本拠地としたハノーファー・ホフカペレによる「水上」
 ヘンデル:
  組曲「水上の音楽」HWV.348-350
  合奏協奏曲Op.6-11
アンネ・レーリヒ(Vn: リーダー)
ハノーファー・ホフカペレ(宮廷楽団) (ピリオド楽器オーケストラ)
ヘンデルの活躍したハノーファー宮廷、その名を冠したオーケストラによる演奏
 ハレに生まれ、イギリスに渡る前にハノーファー宮廷楽長を務めたヘンデル。そのハノーファーを本拠地としたハノーファー・ホフカペレ(宮廷楽団)による名曲「水上の音楽」。若手古楽器オーケストラらしい爽やかさと腰高なサウンドが強調されたリズムが印象的な、バランスよいナチュラルなサウンドが聴き手を魅了します。ムジカ・アルタ・リパのソリストなどを務めてきたバロック・ヴァイオリンの名手アンネ・レーリヒとバロク・トランペットの名手フリーデマン・インマーが参加しています。
【録音】2013年5月, マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション) ハイブリッドSACD仕様(CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)
 


601 12262
(3CD)
\6900→\6290
ベルント・グレムザー&ブルーノ・ヴァイル/デュイスブルク・フィル
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集

  ピアノ協奏曲第1番 ハ長調Op.15,
  ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調Op.19,
  ピアノ協奏曲第3番 ハ短調Op.37,
  ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58,
  ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調「皇帝」Op.73
ハーモニー管
スクロヴァも絶賛のピアニスト、グレムザーのベートーヴェン
【録音】2003年, Theater am Marientor, Duisburg (デジタル)
 ベルント・グレムザーは、1962年ドイツ生まれ。名教師ヴィターリ・マルグリスにピアノを学び、ミュンヘン国際コンクール等17の国際選抜大会に優勝、入賞して注目を集めました。ラフマニノフのスペシャリストとして知られており、一流演奏家と多彩な活動。技巧、解釈とも優れたドイツを代表するピアニスト、教育者として活躍しています。カラヤンのアシスタント、そして古楽オケの指揮者としても活躍するヴァイル指揮のバックに、ドイツ的でリアルな風景描写を描き出していくベートーヴェンです。
 

903 17986
(SACD Hybrid)
\3000
ユトレヒト弦楽四重奏団
 チャイコフスキー:

  ① 弦楽四重奏曲第3番変ホ短調Op.30
  ② 子供のためのアルバムOp.39
   (ロスティスラフ・ドゥビンスキーによる弦楽四重奏編曲版)
ユトレヒト弦楽四重奏団
[Eeva Koskinen(Vn),
Katherine Routley(Vn),
Joel Waterman(Va),
Sebastian Koloski(Vc)]
【録音】2013年6月, マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション)
 ハイドンからアバンギャルドまで幅広いレパートリーを誇るオランダの実力派ユトレヒト弦楽四重奏団。世界各地で高い評価を得たグラズノフの他、グレチャニノフやレックス・ヴァン・デルデンの弦楽四重奏曲全集レコーディングで知られる彼らが、始めたチャイコフスキーの四重奏曲録音。1番と2番の録音から5年たち、チャイコフスキーの弦楽四重奏曲の中ではあまり親しまれていない作品ですが、その美しさは絶品。「子供のためのアルバム」は、ボロディン四重奏団のヴァイオリニストだったロスティスラフ・ドゥビンスキーによる弦楽四重奏版で演奏されています。彼ら持ち前のみずみずしい音色と精緻なアンサンブルでチャイコフスキーの魅力が伝わってきます。 (CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)
  

947 18186
(SACD Hybrid)
\3000
ショパン:後期ピアノ作品集Vol.1
 3つのマズルカ Op.59, 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
 2つの夜想曲 Op.62, スケルツォ第4番 ホ長調Op.54
 2つの夜想曲 Op.55, ポロネーズ 変イ長調「幻想」Op.61
 バラード第4番 ヘ短調Op.52
ジン・ジュ(P)
ピアニスティックな華麗な技巧
【録音】2013年1月, マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション)
 チャイコフスキー国際、エリザベート王妃国際など、世界の名だたるコンクールで活躍し、中国期待の若手女流ピアニストとして活躍の幅を広げているジン・ジュ。今回より発動した「ショパン:後期ピアノ作品集」。ピアニスティックな華麗な技巧が繰り広げられるだけでなく、繊細なタッチと考え抜かれたディナーミクで紡ぎだされるヴィルトゥオーゾなピアニズム。若々しく充実した演奏が繰り広げられています。 (CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)
 

903 18196
(SACD Hybrid)
\3000
サラサーテ:オペラ・ファンタジー
 カルメン幻想曲 Op. 25,
 モーツァルトの「魔笛」による演奏会用幻想曲 Op. 54,
 ウェーバーの「魔弾の射手」による演奏会用幻想曲 Op.14,
 フロトーの「マルタ」による演奏会用幻想曲 Op. 19,
 ヴェルディの「運命の力」による幻想曲Op.1
 グノーの「ロメオとジュリエット」による演奏会用幻想曲 Op. 5
フォルカー・ラインホルト(Vn)
ラルフ・ツェットラー(P)
サラサーテ研究家でもあるフォルカー・ラインホルトの至芸
【録音】2013年2月, マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション)
 サラサーテは自分の妙技の演奏会のために、様々な作曲家の作品からの旋律を拝借し、数多くの作品を書き上げました。フォルカー・ラインホルトは1963年に生まれ、ゲルハルト・ボッセにライプツィヒのメンデルスゾーン音楽大学で師事。室内楽を中心に活躍し、メクレンブルク州立管弦楽団のコンサートマスターを務めました。特に、サラサーテとクライスラーの研究家でもあり、数々の論文を書いています。彼らしく当時のサラサーテの奏法を取り入れながら、現代的な新鮮みあふれるヴィルトゥオーゾが繰り広げられます。 (CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)
 


307 18122
\2300→\2090
ライプツィヒ弦楽四重奏団
 ハイドン:
  弦楽四重奏曲第39番ハ長調Op.33-3
  弦楽四重奏曲第37番ロ短調Op.33-1
  弦楽四重奏曲第41番ト長調Op.33-5
ライプツィヒ弦楽四重奏団
 [シュテファン・アルツベルガー(Vn),
 ティルマン・ビュニング(Vn),
 イーヴォ・バウアー(Va),
 マティアス・モースドルフ(Vc)]
クラシカルの弓を使用し、ハイドンの語法を見事に再現
【録音】2013年2月, マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション)
 世界最古のシンフォニー・オーケストラである名門ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席奏者たちが1988年に結成した当団は、55人の作曲家による約200曲をレパートリーに持ち、録音も30枚以上残している名門中の名門です。そんな彼らが満を持して挑んでいるハイドンの弦楽四重奏曲集。「ロシア四重奏曲集」Op.33の6曲は、古典的な完成を果たしたというのが定説で、この曲の完成度の高さに感銘を受けたモーツァルトは、「ハイドン・セット」の6曲をハイドンに献呈したのでした。
 古典派以降の多くの弦楽四重奏曲の源流がこの6曲にあるという点で、音楽史的にも重要な作品といわれています。
 この録音ではハイドン時代の弓の忠実なコピー弓を使用し、ハイドンの語法を見事に再現しています。
  

603 18222
\2300
プーランク:様々な有名詩人による歌曲集
 歌曲集「陽気な歌」, ギターに寄す,
 ロンサールの5つの詩, 墓碑銘, 平和のための祈り, 讃歌,
 歌曲集「村人の歌」, ピエロ, リボンの結び目, 闘牛士,
 ルイ・アラゴンの2つの詩, 失踪者, 最後の詩, パリの風物,
 フェデリコ・ガルシア・ロルカの3つの歌,
 肖像画, ポールとヴィルジニ, 雲
ホルガー・ファルク(Br)
アレッサンドロ・ズッパルド(P)
プーランクの刺激的な和声と溢れるようなメロディ
【録音】2012年11月 & 2013年3月, マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション)
 プーランクは6人組のひとりで、彼らの上げた理念に最も忠実に従いました。刺激的な和声と溢れるようなメロディは、特に声楽曲にあらわれています。様々な有名な詩人による詩を、フランス的エスプリによる簡素な形式と独自の哀愁味を帯びた作風は、プーランク独特のものでしょう。ファルクは、完璧な解釈と詩的な歌唱法で高い評価を得ているバリトン。簡潔で無垢な表現に魅惑的な輝きが加味されたこれらの作品で、聴き手を未知の世界へ誘います。
 


613 18212
\2300→\2090
シュテッフェン・シュライエルマッハー(P)
 1950年代のピアノ音楽集

 クリスチャン・ウォルフ:3台のピアノためのソナタ(第1稿版)
 ルイージ・ダッラピッコラ:アンナリベラの音楽帳
 周文中:柳は息吹
 ベルント・アロイス・ツィンマーマン:コンフィギュレーション(8つの小品)
 パウル・デッサウ:3つの間奏曲
 シルヴァーノ・ブッソッティ:3手のためのピアノ曲
 ヴィトルト・ルトスワフスキ:牧歌
 ゴナ・ベアウ:Eclatement V
 ハンス・ウルリヒ・エンゲルマン:組曲第1番
 ガリーナ・ウストヴォーリスカヤ:ピアノ・ソナタ第4番
 クリスチャン・ウォルフ:3台のピアノためのソナタ(第2稿版)
シュテッフェン・シュライエルマッハー(P)
シュライエルマッハーによる未知なる万華鏡的世界
【録音】2012年12月 , マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション)
 現代音楽の奇才シュライエルマッハーによる1950 年代のピアノ音楽をフィーチャーした素晴らしい万華鏡的な音楽。彼はジョン・ケージの表記法と探求に着手し、演奏を重ねて現代音楽の第一人者への道を歩んできました。ここに収録されている作品には、これまで彼が録音してきた音楽にはなかった数々の新しい発見があります。
 ルーチン分類を超越した巧妙に細工された魅力的な音楽が、シュライエルマッハーによってその真価を顕にしています。
 

903 18236
(SACD Hybrid)
\3000
オランダのチェロ音楽Vol.6
 イグナーツェ・リリエン:チェロ・ソナタ第1番
 ヘンドリク・アンドリーセン:チェロ・ソナタ
 ピエト・ケッティング:チェロ・ソナタ
 レオン・オルテル:チェロ・ソナタ第2番Op.41
ドリス・ホッホシャイト(Vc)
フランス・ファン・ルート(P)
20世紀オランダの忘れられたチェロ・ソナタ集
【録音】2013年3月 , マリエンミュンスター修道院(デジタル:セッション)
 ホッホシャイトのチェロが、20世紀オランダの忘れられた「チェロ・ソナタ」を現代に伝えてくれる第6弾。 (CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND)


再プレス商品


301 9252
\2300
ブリテン:オーボエを伴った作品全集
 ① 幻想四重奏曲,
 ② オヴィディウスによる6つの変容,
 ③ 2つの昆虫の小品,
 ④ 世俗的変奏曲
ゲルノット・シュマルフス(Ob),
マンハイム弦楽四重奏曲(①),
ワタナベ・マミコ(P:③④
ケンペお気に入りだったオーボエ奏者シュルマルフスのブリテン
 【録音】1998年6&11月 (デジタル:セッション)
今年2013年のブリテン・イヤーのための再発売となります。
 

311 7082
\2300
テオバルト・ベーム:
 ① カラファのポロネーズOp.8, ② ロッシーニの「モーゼ」の主題による変奏曲,
 ③ 「君恋しい歌」による華麗な変奏曲Op. 22, ④ アルプスの思い出Op.28,
 ⑤ マズルカ風ロンドOp.36,
 ⑥ シューベルトの「白鳥の歌」からの3つの歌(T・ベーム編),
 ⑦ ベートーヴェン(T・ベーム編):セレナーデOp.8
コンラート・ヒュンテラー(T・ベーム製の5種類のオリジナル・フルート), 
ミヒャエラ・ピューン(コンラート・グラーフ1835年製フォルテ・ピアノ)
テオバルト・ベーム製作の5種類のフルートによる演奏
 【録音】1995年11月, ミュンスター、エルプドゥロシュタインホフ(デジタル:セッション)

 TELARC



TEL 34658
(2CD)
\3000→\2690
ジョン・アクセルロッド(指揮&ピアノ)
 ブラームスの交響曲とクララの歌曲集・・・

ブラームス:
 交響曲第2番ニ長調Op.73
 交響曲第4番ホ短調Op.73
クララ・シューマン:
 海辺にて, 私は暗い夢の中で立っていた, 宵の星,
 無言のはすの花, 彼はやってきた, 美しさゆえに愛するのなら,
 愛の魔法, 月は静かに昇った, ある明るい朝に, おお、歓喜よ,
ジョン・アクセルロッド(指揮&ピアノ)
ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団,
インドラ・トーマス(Sp),
ニコル・キャベル(Sp)
 ブラームスが愛したクララ・シューマンへのオマージュ
 ブラームスが生涯愛し続けたクララ・シューマン。彼の音楽には、クララへの愛情や感情が込められているとも言われています。
 牧歌的で幸福な気分に満ちあふれた交響曲第2番。それとは対照的に老境における枯淡の味を見事に表出された第4番。それはまさに美しいクララに惹かれてゆき、そして関係の破綻が描き出されているのではないでしょうか。夫シューマンと友人ブラームスから音楽上のパートナーとしても愛され信頼されたクララ・シューマン。音楽的才能に恵まれ書きあげた歌曲集は、ブラームスへの感謝の意をこめて書かれたものあり、女性ならではの繊細な心の内が素直に表現されています。
 幅広いレパートリー、革新的なプログラミング、そしてそのカリスマ性で世界各国のオーケストラから常に共演を望まれている指揮者のひとりであるジョン・アクセルロッドが首席指揮者を務めるミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団を指揮しての録音。一見オーソドックスに感じられる演奏の中に鋭角と流線を交え、美しいハーモニーが印象的な演奏を展開しています。ヴェルディ歌いとして世界が注目する新星ソプラノ歌手インドラ・トーマス、そしてBBCカーディフ声楽コンクールで優勝し、賞賛と期待の声がよせられているニコル・キャベルがクララの歌曲を歌い上げています。



旧譜
ジョン・アクセルロッドの「新世界」
Dvorak: Symphony No. 9 in E minor, Op. 95 'From the New World', etc.
GEN 87105
\2200→¥1990
ドヴォルザーク:
 交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」
 チェコ組曲 ニ長調 Op.39
ジョン・アクセルロッド(指揮)
ヴュルテンベルク・フィル
※ドヴォルザークの名曲、新世界交響曲の新録音。ジョン・アクセルロッドはヒューストン生まれ。バーンスタイン、ムーシン、エッシェンバッハ等に学んだ。2004年からルツェルン交響楽団の音楽監督を務める他、シカゴ響、ロンドン・フィル、パリ管、ロサンゼルス・フィルなど世界の名門オーケストラへの客演も多数。今後の飛躍が期待できるホープである。録音:2007年1月22−23日,4月27−28日、DDD、67:39

 

CD ACCORD

ACD-195
\2000
ピョートル・モス:弦楽のための「シャガール」
 1-5.弦楽四重奏曲 第4番「シャガール」(2007)/
 6-11.メゾ・ソプラノと弦楽四重奏のための「一日の絆」/
 12.弦楽四重奏のための「献呈」
オピウム弦楽四重奏団
<メンバー:
アグニェスカ・マルシャ(第1ヴァイオリン)/
アンナ・シャリンスカ(第2ヴァイオリン)/
マグダレーナ・マウェッカ=ウィピック(ヴィオラ)/
オルガ・ウォサキエヴィッツ=マルチニアク(チェロ)>/
ヤドヴィカ・ラッペ(アルト)
録音 2012年-2013年 ポーランド放送 ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ&第2スタジオ
 現代ポーランドの作曲家、ピョートル・モス(1949-)の意欲的な作品「シャガール」。彼はナディア・ブーランジェとピョートル・ペルコフスキに師事した作曲家で、21世紀の現在に新古典派の潮流を持ち込みながらも、常に新しいものを探究するという好奇心に満ち溢れた人です。
 このアルバムは「シャガール」と題されたものであり、これはシャガールの絵画をそのまま音にしたのではなく、絵画から連想される多くのもの…恋人たちの雰囲気やサーカス、戦争、イヴェントなどを思い起こさせるものです。またシャガールが生活した様々な国、ロシア、フランス、アメリカの風景も感じさせる音楽です。
 

CHARADE


CHA-3033
\2000
不思議な国のエリーゼ
 1.中田喜直(1923-2000):練習曲/
 2.シューマン(1810-1856):子どもの情景 Op.15-1 見知らぬ国と人々について/
 3.メンデルスゾーン(1809-1847):無言歌 第6巻-第4番 紡ぎ歌/
 4.兼田敏(1935-2002):がちょうの行進曲/
 5.バダルジェフスカ(1834-1861):乙女の祈り/
 6.兼田敏:むかしむかし/
 7.シューマン:子どもの情景-トロイメライ/
 8-14. J.S.バッハ(1685-1750):アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帖より
  <メヌエット ト長調 BWV Anh.114/
   メヌエット ト短調 BWV Anh.115/行進曲 ト長調 BWV Anh.124/
   ポロネーズ ト短調 BWV Anh.125/
   メヌエット ト長調 BWV Anh.116/行進曲 ニ長調 BWV Anh.122/
   ミュゼット ニ長調 BWV Anh.126>/
 15.J.S.バッハ:フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816 第4楽章 ガヴォット/
 16.J.S.バッハ:平均律クラヴィア曲集 第1巻-第1番 前奏曲 BWV846/
 17.湯山昭(1932-):熱帯魚/
 18.ドビュッシー(1862-1918):2つのアラベスク 第1番 ホ長調/
 19.モシュコフスキ(1854-1925):花火 Op.36/
 20.湯山昭:金平糖/
 21.野田輝行(1940-):子どものための3つの小品-第1番 飛行機/
 22.カバレフスキー(1904-1987):30の子どもの小品 Op.27-第18番 ソナチネ/
 23.カバレフスキー:24のやさしい小品 Op.39-第23番 ゆっくりとしたワルツ/
 24.カバレフスキー:24のやさしい小品 Op.39-第24番 楽しき旅行/
 25.カバレフスキー:24のやさしい小品 Op.39-第20番 王冠/
 26.ベートーヴェン(1770-1827):エリーゼのために Wo059/
 27.モーツァルト(1756-1791):トルコ行進曲/
 28-32.湯山昭:お菓子の世界より
  <ホットケーキ/柿の種/鬼あられ/バースデー・ケーキ/くいしんぼう>/
 33.ヤロスラフ・イェジェク(1906-1942):ブガッティ・ステップ
黒江尚子(ピアノ)
録音 2006年 ハンブルク=ハールブルク フリードリヒ・エーベルトハーレ
 ドイツで活躍している日本人ピアニスト、黒江尚子さんによる「子どもの世界」を描いた楽しい1枚です。タイトルはもちろん「不思議の国のアリス」をもじったもので、実際に小品を練習する子どもたちだけでなく、これを見守る大人たちにも、小さい頃の記憶を呼び起こしてくれる印象深いプログラムとなっています。日本で生まれ11歳にハンブルクに移り、名教師エリザ・ハンセンに師事。日本とドイツのピアニズムの伝統を受け継ぐ彼女の演奏は、どんなに小さな曲にも隅々まで心が通った、とても素晴らしいものとなっています。とりわけ、子どもたちの大好きな「お菓子の世界」が秀逸です。
  

CHA-3035
\2000
メタモルフォセス 〜
 トゥルビョン・イヴァン・ルンドクヴィスト(1920-2000):アコーディオン作品集

  1-10.植物学の遊び HV63
   <ひまわり/ヒヨス/タンポポ/ビャクシン/サボテン/アザミ/
    しだれやなぎ/クイック・グラス/サンザシ/アメリカスズカケノキ>/
  11-19.9つの2声のインヴェンション HV47/
  20-22.小さなソナチネ/23-25.小さなパルティータ/
  26.ラプリ/27-33.可塑性/34.アソシエーション/35.メタモルフォセス
ヘルムート・C・ヤーコプス(アコーディオン)
録音 2007年 リューベック,コロッセウム
 20世紀のスウェーデンの知られざる作曲家ルンドクヴィストの作品集です。彼はストックホルムに生まれ、ウプラサ大学で作曲、ピアノ、音楽史などを学びました。その後70年代にザルツブルクとウィーンでオトマール・スウィトナーに指揮を学び、ドロットニングホルム宮廷劇場の指揮者などを務めながら、数多くの作品を書いています。映画音楽やラジオ用の劇音楽などを手掛け、その印象的な作品は多くの支持を得ました。このアコーディオン作品集はその中でも最も素晴らしく、また神秘的なもので、時にはジャズのリズムを用いながら、全体は北欧民謡とバロック的な語法が使われた耳になじみのよいものとなっています。
 

CHA-3036
\2000
夢の光
 1.ミヨー(1892-1974):詩編 第121番/
 2.プーランク(1899-1963):アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈りより
  第3番「主よ、願わくば」/
 3.デュリュフレ(1902-1986):天にまします我らが父よ Op.14/
 4.ミシュキニス(1954-):主にむかいて新しき歌をうたえ/
 5.ヴォルフ(1860-1903):6つの宗教的な歌-第2番「調和」/
 6.ヴォルフ:6つの宗教的な歌-第5番「従順」/
 7.ニューステット(1915-):私は平和をあなたがたに残し Op.43-2/
 8.タリス(1505-1585):おお主よ、汝を全てにまかせん/
 9.イサーク(1455-1517):インスブルックよ、さようなら/
 10.ファーマー(1570-1601):英語によるマドリガル 第1集より:美しきフィリス/
 11.ポース(1928-):偉大なる牛よ/
 12.エンゲルブレヒト(1963-):狩人は池へ行く/
 13.クビツェク(1918-):Teufels Ritt/
 14.コダーイ(1882-1967):夜の声/
 15.マンティヤルヴィ(1963-):偽ヨイク/
 16.伝承曲:Jeg Lagde Meg Sa Silde/
 17.伝承曲:Sheleg Al Iri/
 18.R.シュトラウス(1864-1949):3つの男声合唱曲より「夢の光」/
 19.伝承曲:The Little Green Lane/
 20.ギブ:愛はきらめきの中に/
 21.ガブリエリ・ドーシー(1899-1993):If We Ever Needed the Lord Before
ローズ・オブ・ザ・コーズ
録音 2008年 アウミューレ
 このアンサンブル名、日本語で表すると「和声の貴族」とでもなるのでしょうか?10名の男声による素晴らしいハーモニーで聴く様々な時代の無伴奏男声合唱曲です。彼らはキングズ・シンガーズの例に倣い、芸術監督を置かずに各々のメンバーの芸術性を持ち寄り、多彩な響きを紡ぎ出します。宗教的な曲を歌う時には、あくまでも清冽な響きを醸し出しますが、これがマンティヤルビヴィでは野卑な声になり、コダーイではささやくような声に変わります。ビー・ジーズではご想像の通り。TAKE6の「If We Ever Needed the Lord Before」のすっきりした味わいもステキです。
 

CHA-3037
(2CD)
\2000
エレオノーレ・ビューラー=ケストラー
 J.S.バッハ:パルティータ集

<CD1>
 1-6.パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV825/
 7-12.パルティータ 第2番 ハ短調 BWV826/
 13-19.パルティータ 第3番 イ短調 BWV827/
<CD2>
 1-7.パルティータ 第4番 ニ長調 BWV828/
 8-14.パルティータ 第5番 ト長調 BWV829/
 15-21.パルティータ 第6番 ホ短調 BWV830
エレオノーレ・ビューラー=ケストラー(ハープシコード)
録音 2008年 バイロイト
 ドイツの女性ハープシコード奏者、エレオノーレ・ビューラー=ケストラーによるバッハ(1685-1750)のパルティータ集。彼女はニュルンベルク、ローレンツ教会のカントルであったヴァルター・ケルナーに師事し、1950年代に勉強を終えてからはソロ、室内楽などで演奏活動を行いながら、2009年までバイロイト大学で教鞭を執り、何人もの素晴らしい奏者を育て上げました。彼女の演奏は、聖トーマス教会の偉大なカントル「カール・シュトラウベ」の伝統を受け継ぐものであり、バッハの解釈における一つの指針とも言えるものです。
  

CHA-3038
\2000
チェンベルジー/ラヴェル/ドビュッシー:作品集
 1-3.カティア・チェンベルジー(1960-):3つの弓の踊り/
 4.チェンベルジー:アルフレッド・シュニトケの思い出によるアンダンテ/
 5-8.ラヴェル(1875-1937):ピアノ三重奏曲 イ短調/
 9.ドビュッシー(1862-1918):子どもの領分からゴリウォッグのケークウォーク
アルテニウス・トリオ
<メンバー:
米沢美佳(ヴァイオリン)/
クリフ・カルナリウス(チェロ)/
カティア・チェンベルジー(ピアノ)>
録音 2008年 ハンブルク=ハールブルク フリードリヒ・エーベルトハーレ
 1997年にベルリンで創立されたアルテニウス・トリオ。デビュー曲がヴィラ・ロボスとユン・イサンという、滅多に演奏されない20世紀の作品をとりわけ好んでいることで知られるアンサンブルです。2005年からピアノにロシアのチェンベルジーが加わったことで、より一層レパートリーが拡大されました。ここでも彼女の作品が2つ取り上げられており、アンサンブルとしての方向性がわかる造りになっています。もちろん古典派、ロマン派の作品も素晴らしく、それは、コノラヴェルの物憂げな音を聴いていただければ、即座に理解していただけると思います。
 

CHA3039
\2000
メンデルスゾーン・ユース交響楽団
 ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー/
 メンデルスゾーン:交響曲 第3番 イ短調「スコットランド」Op.56
ホサ・バンビッラ・シルヴェイラ・マリッヒ(ピアノ)…1/
メンデルスゾーン・ユース交響楽団
クレメンス・マリッヒ(指揮)
録音 2009年 ハンブルク=ハールブルク フリードリヒ・エーベルトハーレ
 チェリストとしての活動が知られるマリッヒですが、ここでは指揮者としての彼の才能をお楽しみいただけます。いやいや・・・このガーシュウィンからなんとも不思議な肌触り。テンポを極限まで落としで悠々と歌う主題から「並々ならぬ何か」を感じさせます。メンデルスゾーンもとにかく濃厚。爽快さやキレとは無縁の演奏であり、ゆったりと流れる大河を思わせる大きな世界です。最近はテンポ早めの演奏が多いのですが、時にはこのような異色の解釈も新鮮なのではないでしょうか?
 

CHA-3040
\2000
ディヴェルティスマン 〜ヴォルフガンク・ヤコビ(1894-1972):アコーディオン作品集
 1-5.アコーディオンのためのディヴェルティスマン/
 6-11.6つのワルツ・バガテル/
 12.アコーディオンのためのコンチェルトストック「カプリッチョ」/
 13-22.スペイン民謡による10のポリフォニックな小品/
 23.コンサート・ロンド/
 24-25.グラドゥス・アド・パルナッスムから2つの練習曲/
 26.フランス風序曲/27.サラバンドとアレグロ
ヘルムート・C・ヤーコプス(アコーディオン)
録音 2009年 リューベック,コロッセウム
 アコーディオンという楽器に無限の可能性を見出した現代の作曲家、ヴォルフガンク・ヤコビ。ベルゲンの音楽一家に生まれた彼は、第一次世界大戦に出征中、結核を発症し、フランスのサナトリウムで療養生活を送ります。その時に印象派の音楽に触れ深い感銘を受け、1919年に故郷に戻った後はベルリンで学び、1922年からはフリーランスの作曲家、教師として活躍を始めます。しかし、彼の父がユダヤ人であったため弾圧を受け、第二次世界大戦の時には、ベルリンで息子と作品の全てを失うという悲劇に見舞われます。しかし、その後は立ち直りミュンヘンで音楽生活を送り、1960年代にはアコーディオンの可能性を見出し、この分野での第1人者として称賛されることになります。このアルバムからも多彩な音楽が聞こえてきます。
 

CHA-3041
\2000
J.S.バッハ:トッカータ集
 1-4.トッカータ ニ短調 BWV913/5-8.トッカータ ホ短調 BWV914/
 9-10.トッカータ ト短調 BWV915/11-13.トッカータ ト長調 BWV916
エレオノーレ・ビューラー=ケストラー(ハープシコード)
録音 2011年 バイロイト シュタイングレーバー・ハウス 室内楽ホール
 ドイツの重鎮、エレオノーレ・ビューラー=ケストラーによるバッハ(1685-1750)の4つのトッカータ集です。これを演奏した時、彼女はすでに80歳を超えていましたが、ここから聞こえてくる若々しい活気と瑞々しい音楽は、とてもその年齢を感じさせるものではありません。ドイツの伝統に浸りながら、ゆったりとした味わい深いパッセージに耳を傾ける幸福がここにあります。 

CPO


777679
\2600→\2390
パウル・グレーナー:管弦楽作品集 第2集
 1.交響曲 ニ短調「鍛冶屋シュメルツ」Op.39/
 2.組曲「牧羊神の王国から」Op.22/
 3.「騎士オイゲン公」による変奏曲 Op.108
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団/
ヴェルナー・アンドレアス・アルベルト(指揮)
 ドイツの作曲家グレーナー(1872-1944)。彼は苦難の生涯を送り、また数多くの作品を残したにも拘わらず現在ではほとんど忘れられてしまっています。その理由の一つに、彼がナチスへ加担したことが挙げられるでしょう。作品のいくつかはナチスのプロパガンダのために使われ、また自身もナチス体制から数々の名誉を受けたこと。これらが終戦後に彼の名誉を却って貶めてしまったことは間違いありません。とはいうものの、音楽自体の価値が変わるはずもなく、最近ようやくその全貌が見え始めたと言っても間違いありません。
 このアルバムに収録されている曲のうち、交響曲ニ短調は、8歳で亡くなった彼の長男の思い出のために書かれた作品で、悲劇的な激しさを有した堂々たる音楽です。ドビュッシーを思わせる「牧羊神の王国から」も注目作です。
 
777753
\2600
ゲオルク・フィリップ・テレマン:ルター派のカンタータ集
 1.「主よ、私たちの祈りはあなたのためのものです」教会音楽 第6集より TVWV 1:781/
 2.「願わくは神、われらを恵みて」教会音楽 第14集より TVWV 1:544/
 3.「愚かなる者らの口」教会音楽 第8集より TVWV 1:533a/
 4.「神に選ばれた者」教会音楽 第6集より TVWV 1:1390/
 5.「シオンの民よ雄々しくあれ」教会音楽 第23集 TVWV 1:1606
シーリ・カロリーネ・トルンヒル(ソプラノ)/
スザンネ・クルムビーゲル(アルト)/
トビアス・フンガー(テノール)/
ゴッドホルト・シュヴァルツ(バス)/
ザクセン・バロックオーケストラ/
バッハ・コンソート・ライプツィヒ/
ゴッドホルト・シュヴァルツ(指揮)
マクデブルク生まれのテレマン(1681-1767)。父ハインリヒは伝道師であり、母マリアの先祖はルター派の牧師の家系であったこともあり、彼自身も洗礼を受けた忠実なルター派プロテスタントでした。そんな彼はカンタータを作曲する際に、丁寧にテキストを選び、古典的なメロディーと讃美歌を盛り込むことで、自らの信仰心を表現していました。
 現在、これらはバッハの作品程には演奏される機会もありませんが、素朴さと壮麗さを併せ持つこれらの曲、もっと知られてもよいかもしれません。
 
777781
\2600
ヨハン・ミヒャエル・ハイドン:管楽のための協奏曲全集 第1集
 1.クラリネット協奏曲 イ長調(セレナード MH68から)/
 2.ホルン協奏曲 ニ長調(セレナード MH134から)/
 3.トロンボーン協奏曲(セレナード MH68から)/
 4.フルート協奏曲 ニ長調(MH105)/
 5.トランペット協奏曲 ニ長調(セレナード MH104から)
リンデ・ブリュマイル=ルッツ(フルート)/
エルンスト・シュレーダー(クラリネット)/
ヨハネス・ヒンターホルツァー(ホルン)/
フランツ・ランドリンガー(トランペット)/
ノルベルト・ザルベンモーザー(トロンボーン)/
ザルツブルガー・ホフムジーク/
ヴォルフガンク・ブルンナー(指揮)
ヨーゼフ・ハイドンの5歳年下の弟であるミヒャエル・ハイドン(1737-1806)の作品集です。ザルツブルクの大司教の宮廷楽団の楽長を務め、また聖三位一体教会や大聖堂のオルガニストを務めるなど、素晴らしい功績を残したにも拘わらず、偉大な兄の影に隠れてしまい忘れられてしまった残念な人でもあります。
 典型的な古典派の作曲家であり、またモーツァルト父子と親しい間柄でもあったミヒャエルの作品は、確かに兄のような精緻さや、モーツァルトのような天才的な閃きには乏しいものの、至るところに喜びが横溢する集中力に持ちた素晴らしいものなのです。最近になっていくつかの作品は復興を遂げていますが、このcpoのシリーズはまた違ったM.ハイドンの魅了を開発するもの。古典派の解釈にかけては一流であるブルンナーの確固たる演奏は、忘れられた作曲家の魂を現世に呼び戻してくれそうです。
 

777787
\2600→\2390
ヴェンツァーゴ/ブルックナー・シリーズ最新巻
 ブルックナー:交響曲 第9番 ニ短調 (3楽章:1894年版)
ベルリン交響楽団/
マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)
 おなじみヴェンツァーゴのブルックナー・シリーズ。
 この第9番では極めて正統派のアプローチを試みることで、彼におけるブルックナー像を描き出してみせています。他の曲のように挑発的な解釈を試みることもせず、ベルリン交響楽団から素直な音楽を引き出しています。ブルックナー(1824-1896)における神の意志、そして宇宙観。これらに激しく共感しているであろうヴェンツァーゴの喜びさえもが伝わる素晴らしい演奏です。ブルックナーの第9番の演奏には誇張も装飾もないのかもしれません。


旧譜
ヴェンツァーゴ/ブルックナー・チクルス第1〜4弾

777615-2
(2CD)
\5200→¥4790
ヴェンツァーゴ/ブルックナー・チクルス第1弾
 オケは
バーゼル管弦楽団
 1.交響曲第 4 番変ホ長調(第 2 稿)/
 2.交響曲第 7 番ホ長調(1881-83 年)
バーゼル管弦楽団/
マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)
ブルックナー(1824-1896)の交響曲については、様々な異稿版が存在し、現在でも研究が進んでいることは周知の事実です。初稿、改訂、後の人たちに拠る改編・・・。そのどれもが独自の声を挙げ、「これこそがブルックナーの真実の声」と主張し合っています。そして、演奏を聴く時には、ここ指揮者の解釈、オーケストラの音色などが加わり奥深い世界を構築していくのです。こうして、聴き手も演奏家もブルックナーから抜けられなくなるのでしょう。こちらは2002 年から2009 年までインディアナポリス交響楽団の音楽監督を務めた指揮者ヴェンツァーゴの渾身のブルックナーです。彼は以前にもバーゼル管弦楽団と「知られざるシューマン作品」の発掘を行ったことでも知られ、今回のブルックナー・ツィクルスでも何かをやってくれそうな期待が高まります。

777617-2
(2CD)
\5200→¥4790
ヴェンツァーゴ/ブルックナー・チクルス第2弾
 今回のオケはタピエラ・シンフォニエッタ
アントン・ブルックナー:交響曲全集第2集
 1.交響曲第0番ニ短調(1869年第2稿とされている版)/
 2.交響曲第1番ハ短調(1866年第1稿リンツ版)
タピエラ・シンフォニエッタ/
マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)
第1集(777615-2)では、バーゼル交響楽団とともに第4番と第7番を演奏、無駄を削ぎ落としたさっぱりとした音色で聴かせたヴェンツァーゴですが、彼曰く、「ブルックナーの交響曲は全て違った音色で演奏しなくてはいけない」のだそうです。彼は第2作でそれをどのように実現したか・・・。なんとオーケストラを丸ごと交換(?)してしまいました。確かにオーケストラを変えれば、否応でも違った響きが得られます。
今回のツィクルスは初期の2つの交響曲であり、ヴェンツァーゴが求めたのは、比較的簡素ですっきりした音なのでしょう。モーツァルトなども得意とするこのオーケストラからは小回りの利く、古典的で静謐の響きが導きだされることは間違いありません。ブルックナー(1824-1896)の全集を完成させるための新たな試みとしても高く評価されるのではないでしょうか。今後、重量級の音に期待も膨らみます。
Bruckner: Complete Symphonies Volume 3
777735-2
\2600→\2390
マリオ・ヴェンツァーゴ
 ブルックナー:交響曲チクルス第3集

  今回はノーザン・シンフォニア
   交響曲 第2番ハ短調(1877)
ノーザン・シンフォニア/
マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)
 ヴェンツァーゴの魅力あふれる「ブルックナー(1824-1896)交響曲ツィクルス」の第3弾です。今作はあまり演奏機会の多くない第2番で、「曲のスケールに合わせてオーケストラを選択する」というコンセプトを踏襲するヴェンツァーゴは、比較的規模の小さいノーザン・シンフォニアを選びました。ノーザン・シンフォニアは1958年に創立されたイギリス・イングランド北部のニューカッスル・アポン・タイン近郊のゲイツゲッド市にある室内オーケストラで、I.フィッシャー、R.ヒコックス、H.シフらが歴代の指揮を務め、現在はヴァイオリニストのトーマス・ツェトマイアーが音楽監督を務めてます。このエキサイティングかつ革新的なオーケストラからヴェンツァーゴは極めて精緻な響きを引き出すことに成功しました。
Bruckner: Complete Symphonies Volume 4
777690
(2CD)
\5200→\4790
マリオ・ヴェンツァーゴ
 ブルックナー:交響曲チクルス第4集
  今回はベルリン交響楽団

  CD1.
   交響曲 第3番 ニ短調(第3稿 1889年版)/
  CD2.
   交響曲 第6番 イ長調(1881年)
ベルリン交響楽団/
マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)
これまでにも、ブルックナー(1824-1896)の交響曲にセンセーショナルな解釈を示してきた指揮者ヴェンツァーゴ。今回は第3番と第6番に新たな光を当てています。ここで彼が選んだオーケストラはベルリン交響楽団であり、その渋い響きは2つの作品に完全にマッチ、とりわけ「ワーグナー」の愛称を持つ第3番での鮮やかな表現力には驚くばかりで、もしブルックナーがこの曲の初演をウィーン・フィルでなく、このベルリン交響楽団で行っていたとしたら、ブルックナーの1年間自信喪失事件もなかったのではないか…と思えるほどツボにはまった演奏です。ブルックナーの全交響曲の中では比較的地味な存在である第6番も流麗さと強調されたリズムがくっきり表現されており、この曲の持つ魅力を再発見できそうな好演となっています。


 
777811
\2000
Tambalagumba 〜ラテン・アメリカのアーリー・ワールド・ミュージック
 パティッラ、フローレス、リエナス、フェルナンデス他作者不詳の音楽/
 メキシコ、ボリビア、ペルー、チリ、ブラジル、グアテマラとコロンピアの作曲家たち
アンサンブル・ビジャンシーコ/
ペーター・ポントヴィク(指揮)
スウェーデンのアンサンブルによる、珍しい「ラテン・アメリカ」のバロック音楽集です。無論フランスやドイツのように厳格な潮流があるのではなく、あくまでも現在でいう「ワールドミュージック」との境界線にある音楽ですが、基本はキリストの到来と舞曲、そして歌。大陸を巡りながら変遷していく音楽の流れが想起できる魅惑的なアルバムです。ヨーロッパとアフリカ伝統の融合の結果は想像するだけでも楽しいではありませんか。
 

777835
\2600→\2390
エルンスト・アイヒナー&ジャン・テオフィール・アイヒナー:ハープ協奏曲集
 1.E.アイヒナー:ハープ協奏曲 ハ長調 Op.6-1/
 2.J.T.アイヒナー:ハープ協奏曲 ト長調 Op.5-1/
 3.J.T.アイヒナー:ハープ協奏曲 ニ長調 Op.5-2/
 4.E.アイヒナー:ハープ協奏曲 ニ長調 Op.9
ジルケ・アイヒホルン(ハープ)/
マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団/
シュテファン・フラース(指揮)
 いくつかの交響曲作品で知られる、モーツァルトより16歳年上の作曲家エルンスト・アイヒナー(1740-1777)。彼はドイツの宮廷音楽家の家庭に生まれ、まずは父親から音楽を学びます。ファゴット、ヴァイオリンの名手であり、ツヴァイブリュッケンの宮廷楽団員も務めました。彼はロンドン、パリ。フランクフルトなどに演奏旅行に出かけましたが、恐らくその時にハープ協奏曲を書く必要に迫られたようです。これらの作品の素晴らしさについては、1784年のアイヒナーの死後、詩人C.F.D.シューバルトが曲を絶賛した言葉が残るほどでした。演奏の際には、技術的に困難な個所を持ち合わせていますが、ハープ奏者のジルケ・アイヒホルンは難なく演奏し、素晴らしい音楽として聞かせています。
 ジャン・テオフィール・アイヒナー(生没年不詳)については詳細は分かっておりませんが、恐らく兄弟かと思われます。
 

777872
\2000→\1890
カール・ニルセン:管楽のための室内楽曲全集
 1.劇付随音楽「母」Op.41より「霧が晴れていく」(1920)/
 2.かいなきセレナード(1914)/
 3.2つの幻想的小品 Op.2(1889)/
 4.劇付随音楽「母」Op.41より「子どもたちの遊び」(1920)/
 5.クラリネットのための幻想的小品/
 6.劇付随音楽「母」Op.41より「信仰と希望の遊び」(1920)/
 7.厳粛な歌(1913)/
 8.木管五重奏曲 Op.43(1922)
アンサンブル・ミッドヴェスト
デンマークの名手たちによって結成された「アンサンブル・ミッドヴェスト」。cpoレーベルからはプーランクの作品集(777711-2)を始め、ホルンボーなど自国の作品やモーツァルト、ブラームスなどの彫りの深い演奏が高く評価されています。
 彼らの最新作はやはり自国ものであるニールセン(1865-1931)の管楽のための室内楽曲全集です。ニールセンは当時のコペンハーゲン木管五重奏団と親交があり、彼らのためにいくつかの作品を書きました。「木管五重奏曲」もその一つで、民俗音楽に由来するキャッチーなメロディと、色彩豊かな響きに彩られたこの作品は、同時期の交響曲第5番に漲る厳しさとは違う風合いを持つものです。2つの幻想的小品はシューマンの作品を思わせる素朴さがあり、劇音楽「母」への短く親密な音楽も聞きものです。

ニールセンの室内楽作品についてはこちらもどうぞご覧ください。
 


777668
\2600→\2390
トルレイフ・テデーン(チェロ)
 大植英次&ハノーファー北ドイツ放送フィル
  ドミトリー・カバレフスキー:チェロ協奏曲集

 1.チェロ協奏曲 第1番 Op.49/
 2.チェロ協奏曲 第2番 Op.77/
 3.「コラ=ブルニョン」組曲 Op.24a
トルレイフ・テデーン(チェロ)/
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団/
大植英次(指揮…1.2)/
エイドリアン・プラバーヴァ(指揮…3)
 ロシアの偉大なる作曲家カバレフスキー(1904-1987)。
 しかし現在、彼の作品は一部の曲…例えばあの有名な「道化師のギャロップ」など…以外はほとんど聴かれることがありませんでした。そんな中、2008年にリリースされた「交響曲全集」は多くのロシアファンの溜飲を下げるとともに、日本が生んだ名指揮者、大植英次の凄さを知らしめた名演であり、カバレフスキーが単なる通俗音楽の作曲家ではないということも、きっちり認識させてくれた記念碑的なアルバムであったと言えるでしょう。
 そんな大植、今回は渋い演奏で知られるチェリスト、テデーンとともにチェロ協奏曲をリリースします。キャッチーなメロディの中に漂う深い精神性と、軽やかなリズムに隠されたウィット、そして重厚な響き。これらが一丸となって押し寄せてくる様は見事としか言いようがありません。
 最後に付された「コラ=ブルニョン」組曲は絶好のアンコールピースです。
 


777420
\2000→\1790
ドーラ・ペヤチェヴィチ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
 1.ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.26/2.カンツォネッタ Op.8/
 3.メヌエット Op.18/4.ロマンス Op.22/5.エレジー Op.34/
 6.スラヴ風ソナタ ロ短調 Op.43/6.瞑想曲 Op.51
アンドレイ・ビエロフ(ヴァイオリン)/
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)
 クロアチアの女性作曲家ペヤチェヴィチ(1885-1923)。
 cpoレーベルは彼女の作品の復興に力を入れており、このアルバムは室内楽作品集の第3集にあたります。彼女の作品からは後期ロマン派の香りと、先人たちの作品、ドヴォルザークやチャイコフスキーらの面影が感じられ、初めて聴く人にも一抹の懐かしさを抱かせるのです。とりわけヴァイオリン・ソナタニ長調は彼女の作風が完全に確立されたことを示す美しい作品で、その明朗な色調は「春のソナタ」と呼ぶのがふさわしいかもしれません。「スラブ風ソナタ」は民謡風なメロディを素晴らしいインスピレーションに満ちたパッセージで包み込んだ独創的なもの。他の曲も個性的であり親しみやすい曲ばかりです。




「ドニャの選んだ一枚」より
後期ロマン派の潮流の中にひっそりと咲いた美しい花
38歳で亡くなったクロアチアの女流作曲家
 ドラ・ペヤチェヴィッチ:室内楽作品集


 最近事務所で聴いた中でピピピと来たアルバムです。
 聞いたことのない女流作曲家で、ドラ・ペヤチェヴィッチという人です。
 クロアチアの大貴族の娘さんで、少女の頃はお城に住んでいたそうです。
 クロアチア最初の女性作曲家ということで知られているみたいですが、38歳で敗血症で亡くなりました。
 店主に言わせると「ブラームスに似ている」そうなのですが、ブラームスの室内楽をよく知らないので、そこのところはよくわかりません。
 でもとてもけだるい感じが、これからの季節には似合いそうな気がします。フランスの音楽とはまた違ったおしゃれな感じです。



CPO
777419-2
\2000→¥1690
ドラ・ペヤチェヴィッチ:室内楽作品集
  1.ピアノ三重奏曲 Op.29/
  2.チェロとピアノのソナタ Op.35
アンドレイ・ビエロフ(ヴァイオリン)/
クリスチャン・ポルテラ(チェロ)/
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)
 交響曲嬰へ短調(777418-2)で、堂々たる「センター入り」を飾ったクロアチア出身の作曲家、ペヤチェヴィチ(1885-1923)。今作は彼女の本領発揮とも言える室内楽作品集です。彼女の全室内楽作品の内訳は、2 つの弦楽四重奏、ピアノ四重奏、ピアノ五重奏、2 つのヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタ1 曲、そして2 つのピアノ三重奏曲です。とりわけピアノへの偏愛が感じられ、管楽器の作品は一つもありません。ピアノ三重奏曲Op.29 は、すでに成熟しており、非常に表現力豊かで、端正なテクスチャーを持つ作品です。1913 年に書かれたチェロ・ソナタ(1915 年に改作)は、劇的であり、また堂々とした曲です。これを聴いてしまえば、他の作品の録音も待ち遠しくなるはずです。(メーカー・コメント)
 秋の深まりとともにブラームスの室内楽が聴きたくなりますが、今朝はあえてその傍流を。
 
38歳で亡くなったクロアチア出身の女流作曲家ドラ・ペヤチェヴィッチのピアノ三重奏曲。
 生まれはアルバン・ベルクと同じ1885年ですが、その音楽は50歳年上のブラームスの作品のように気品ある古風なロマンに包まれています。
 このピアノ三重奏曲も知られざる名品のひとつといっていいでしょう。(店主の「今朝の一枚」より)






 

777600
\2000→\1890
エーリッヒ・ヴォルフガンク・コルンゴルト:室内楽作品集
 1.弦楽のための六重奏曲 Op.10/
 2.2台のヴァイオリンとチェロ、左手のピアノのための組曲 Op.23
アーロン弦楽四重奏団/
ヘンリ・ジークフリードソン(ピアノ)/
トーマス・ゼルディッツ(ヴィオラ)/
マリウス・ディアス(チェロ)
 このアルバムに収録されたコルンゴルト(1897-1957)の作品は、どれも室内楽のジャンルに属する曲ですが、まるでオーケストラで奏でられているかのように色彩に富み、光に溢れたものであり、とりわけ「弦楽のための六重奏曲」での表現と濃厚な響きの美しさは例えようもありません。
 まず、1916年に作曲された弦楽六重奏曲の完成度の高さに驚いてしまいます。19歳の時の作品ですが、彼はすでに天才としての名声を確立しており、その名前はヨーロッパ中に轟いていたのでした。
 「組曲」は1930年の作品で、あの戦争で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインのために書かれたものです。
 重苦しい「前奏曲とフーガ」で始まり、優雅さの中に不安げな表情が見え隠れする切ない「ワルツ」と続き、グロテスクと題された激しい曲、そして美しい「リート」が置かれ、最後は快活なロンドで締めくくられます。まだ彼が“幸せだった時期”の作品です。
 


777655
(2CD)
\5200→\4790
フェルディナンド・リース:歌劇「盗賊の花嫁」3幕 Op.156 ルート・ツィーザク(ソプラノ)/
ユリア・ボルヒェルト(ソプラノ)/
トーマス・ブロンデレ(テノール)/
ヨッヘン・クプファー(バリトン)/
クリスティアン・イムラー(バス・バリトン)/
コンスタンティン・ヴォルフ(バス・バリトン)/
ヨルク・フェリックス・スペール(バス・バリトン)/
ケルン放送合唱団/
ケルンWDR交響楽団/
ハワード・グリフィス(指揮)
 フェルディナンド・リース(1784-1837)のオペラ「盗賊の花嫁」です。
 この作品、序曲やバレエ音楽などはしばしば演奏される機会もあるのですが、全曲演奏というのはほとんどなく、無論録音も目にすることはありません。
 この作品は1828年の作品で初演時に大好評を博しました。その後は瞬く間にヨーロッパ全土に広まり、リースにとっては初めてのオペラが「予期せぬ成功」をもたらしたのです。
 この作品、リースが単なるベートーヴェンの友人で模倣者ではなく、稀代のメロディメーカーであり、また見せ場の多いオペラを書けることを全ての聴衆が理解したであろう記念碑的なもので、その充実した内容と輝かしいアリア、アンサンブルは、ウェーバーの歌劇と比べても全く遜色のないものです。
 ルート・ツィーザクを始めとした力量のある歌手たちと、名手グリフィスが引き締まった演奏です。
 
777664
\2000
ヨハン・シュテフェンス:マドリガル&バレッティ
 1.Last uns zusammen in Gottes Namen singen/
 2.Musik von alters her ist geehrt/
 3.Bei guten Wein traurig traurig zu sein/
 4.Wer leben will ohn Schmerz/
 5.Kann auch der Liebe Band/
 6.Die Musik und ein guter Wein/
 7.Midas, der grobe Rustephil/
 8.Orpheus die Harfen schlug so fein/9.Wir armen Kartauser/
 10.Nun tret herbei ein jeder frei/
 11.Mein Lust und Freud in Traurigkeit/
 12.Im Maien hort man die Hahnen krahen/
 13.Mit Lust tat ich spazieren/
 14.Der ander Teil: "Der Kuckuck mit seinem Schalle"/
 15.Der Kuckuck hat sich zu Tod gefalln/
 16.Frisch frohlich wolln wir singen/
 17.Der Kuckuck auf dem Zaune sas
ヒンムリッシェ・カントライ/
ハンブルク・ラーツムジーク
 ドイツのオルガニスト、作曲家、ヨハン・シュテフェンス(1560頃-1616)。ハンス・レオ・ハスラーの影響を受けたオルガン作品と、ドイツ語による5声部のマドリガルで知られています。このアルバムには彼の世俗マドリガルを中心に収録。当時の民衆がどのような曲を好んだのかを知ることができる楽しい1枚です。これらは彼の死後である1618年に息子ハインリヒによって公開された曲集で、酒、歌、女性、自然、そして良い社会を賛美したものであり、平易な表現で人々の関心を見事に描いています。
  

777722
\2600
ヘンドリク・アンドリーセン:交響的作品集 第2集
 1.交響曲 第2番/2.リチェルカーレ/
 3.マスケラータ/
 4.「ヴィルヘルムス・ファン・ナッソウエ」よりラプソディ
オランダ交響楽団/
ダーヴィッド・ポルセライン(指揮)
 オランダの作曲家、オルガン奏者ヘンドリク・アンドリーセン(1892-1981)。同じくcpoからリリースされた第1集(777721)に収録された曲の風情でもわかる通り、ロマン派と前衛の折衷とも言える聴きやすい音楽を書く人です。ユトレヒト大聖堂のオルガニストとしても知られ、ここでは素晴らしい即興演奏を行ったという記録が残っています。ここに収録された曲のうち、交響曲第2番は1938年、コンセルトヘボウ管の創立50周年の記念に書かれたもので、オーケストラとその指揮者エドゥアルト・ファン・ベイヌムに捧げられています。複雑な楽想を持ち、極めて現実的な音楽です。他の作品はもう少し様々な作風で、「ヴィルヘルムス・ファン・ナッソウエ」というのは1932年に正式にオランダの国歌に認定されたメロディです。
 

777776
\2600
ルイジ・ケルビーニ:カンタータ集
 1.クリテムネストラ/
 2.ミラボーの死-3つの合唱曲/
 3.キルケ/4.アンフィオン
マリ・ド・ヴィユトレイ(ソプラノ)/
ウルズラ・エッティンガー(メゾ・ソプラノ)/
アンドレアス・カラシアク(テノール)/
ケルン・アカデミー/
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指揮)
 1827年にベートーヴェンが没した時、彼を継ぐ作曲家として最も有力な存在と目されたのが、ルイジ・ケルビーニ(1760-1842)でした。彼は当時の最も優れたオペラ作曲家であり、彼が執筆した対位法の教則本はショパンやシューマンが用いたほどでした。
 しかし、その作品の素晴らしさとは裏腹に、大衆の人気を得ることはできず、数多くの歌劇も一時は劇場で上演されたものの、彼の死後はほとんど忘れられてしまい、その名声が復活するのは100年以上の年月を待たなくてはいけなかったことは誰もが知る通りです。
 そんな彼、オペラだけでなく宗教音楽も数多く書きましたが、この盤に収録さrているのはもっと珍しいカンタータです。これらはギリシャ神話を題材にしながらも、当時の民衆たちの怒りや悲しみを丁寧になぞり、曲に反映させたもので、歌劇作曲家とはまた違うケルビーニを知ることができるのではないでしょうか。
 


777880
(3CD)
\4000→\3690
フランツ・イグナーツ・ベック:9つの交響曲集
<CD1…777034>
 1.交響曲 Op.3 第1番 ヘ長調/2.交響曲 Op.3 第2番 変ロ長調/
 3.交響曲 Op.3 第6番 ヘ長調/4.「オルフェの死」より序曲/
<CD2…999390>
 1.交響曲 Op.3 第3番 ト短調/2.交響曲 Op.3 第4番 変ホ長調/
 3.交響曲 Op.3 第5番 ニ短調/
<CD3…777033>
 1.交響曲 Op.4 第1番 ニ長調/2.交響曲 Op.4 第2番 変ロ長調/
 3.交響曲 Op.4 第3番 ヘ長調/4.「無人島」より序曲
ラ・スタジオーネ・フランクフルト/
ミヒャエル・シュナイダー(指揮)
マンハイム楽派の中心的存在であったヨハン・シュターミッツ。この人の最も有能な弟子として知られるのが、このフランツ・イグナーツ・ベック(1734-1809)です。この人はなかなか破天荒な経歴を持つことで知られ、音楽もその生涯に負けず劣らず波乱に満ちたものなのです。
 例えばCD2で聴くことのできるOp.3の第3番ト短調。モーツァルトの第25番にも匹敵するほどの劇的な表情で始まる激しい音楽です。転じて長調の作品はどれも伸びやかで、確かに「マンハイム楽派」の幸せな表情を受け継いでいます。
 「18世紀のベルリオーズ」と呼ばれる彼の作品、確かに交響曲の歴史に一石を投じる名作揃いです。
 

DACAPO


6.220640
(SACD-Hybrid)
\2200
Early & Late 〜デンマーク、グリーンランド、フェロー諸島の音楽
 1.デンマーク伝承曲:Two Svabo Polonaises/
 2.ルネ・グレラップ(1981-):objets/decalages (2008)/
 3.グリーンランド伝承曲:Tornge's Song/
 4.グズモンセン=ホルムグレーン(1932-):Together or Not(2012)/
 5.グリーンランド伝承曲:Qivittoq Song after Jakob Dorph/
 6.ファロー諸島伝承曲:Ormurin langi + Regin Smidur/
 7.デンマーク伝承曲:Three Bridal Pieces from Sonderho/
 8.サンライフ・ラスムッセン(1961-):Accvire(2008)/
 9.ファロー諸島伝承曲:Brestiskvadi/
 10.グリーンランド伝承曲:Traditional Song/
 11.ファロー諸島伝承曲:Goodnight and farewell
Gaman(アンサンブル)
<メンバー:
ボレット・ロード(リコーダー&ティンホイッスル)/
ルネ・トンスゴー・セアンセン(ヴァイオリン・ピアノ・カーヴィングボード)/
アンドレアス・ボレゴー(アコーディオン・メロデオン・カーヴィングボード)>/
ポール・ビェアエーヤ・クリスティアンセン(ヴァイオリン)
録音 2012年12月3-5日,2013年4月18-19日 コペンハーゲン,ガルニソン教会
Recorded by Timbre Music, www.timbremusic.dk / Recording producer, sound engineer, editing and mastering: Preben Iwan
 涙を流すことで、自身の心を浄化させる「涙活」がひそかなブームになっている今日この頃。こんな静かで心に染み入る音楽はいかがでしょうか?
 中世にルーツを持つ伝統的な北欧の民謡に、3つの最新の作品を組み合わせたこのアルバム。リコーダーやアコーディオンの郷愁溢れる響きと、胸を焦がすヴァイオリンの音色、その他の楽器たちが、時には賑やかに、時には柔らかく心を包んでくれるのです。もちろん最近の作品のモダンさにも注目です。
 

8.226579
\2000
Through the Looking Glass-鏡の国のアリス
 1-2.ポール・ルーダーズ(1949-):星の前奏曲と愛のフーガ(1990)/
 3.ペア・ノアゴー(1932-):ハイディの夜(1981/1982改作)/
 4.ハンス・アブラハムセン(1952-):花の歌(1973)/
 5.アブラハムセン:雪,カノン2a:楽しく、しかし楽しくなく,ほんの少しメランコリックに(2008)/
 6.ベント・セアンセン(1958-):闇をみつめて(2000)/
 7.ルーダーズ:謝肉祭(1980)/8.ノアゴー:イステルニア(1979)
AJPHA(アンサンブル)
<メンバー:
ボレット・ロード(リコーダー)/
ペーター・ナヴァロ=アロンソ(サクソフォン)/
デヴィッド・ヒルデブラント(パーカッション)>
録音 2009年12月,2010年5月,2011年10月,2012年3月 ヘルスホルム教会
 例えば冒頭に置かれた、まるで天空の星が降り注いでくるかのようなルーダーズの「星の前奏曲と愛のフーガ」。メシアンを超える(?)色彩感で瞬時に聴き手を魅了します。各々の楽器の音は微妙に変調を施すことで夢幻的な響きが与えられ、予想もつかない世界が見えてきます。アリスも見たかもしれない屈折した光がもたらす奇妙な世界。この1枚に詰まっています。
 

DYNAMIC


CDS-651
(2枚組)
\3000
マルティン・イ・ソレール:歌劇「ディアーナの木」
 世界初録音 既発DVD…DYNDVD33651
ディアナ…ローラ・エイキン(ソプラノ)/
アモーレ…マイケル・マニアチ(カウンターテナー)/
ブリトマルテ…アイノア・ガルメンディア(ソプラノ)/
クリツィア…マリア・マルティネス(メゾ・ソプラノ)/
クロエ…ジョシー・ペレス(メゾ・ソプラノ)/
シルヴィオ…チャールズ・ワークマン(テノール)/
エンディミオーネ…スティーヴ・デイヴィスリム(テノール)/
ドリスト…マルコ・ヴィンコ(バス)/
バルセロナ・リセウ大劇場交響楽団/
ハリー・ピケット(指揮)
既に2010年に映像が発売され、そのモーツァルトを思わせる生き生きとした音楽と美しい舞台が評判となったマルティン・イ・ソレール(1754-1806)の歌劇「ディアーナの木」。ローラ・エイキンを始めとした歌手たちの活躍、および神話の世界をカラフルな色彩で描いた演出が話題となり、大きな評判を呼びました。
 今回はその映像と同じ音源がCDとして発売されます。映像がない分、一層の想像力を刺激する楽しい音楽が満載の魅力的なアルバムです。
 


CDS-7671
\2000→\1890
ニコロ・パガニーニ:未出版作品集
 1-12.ヴァイオリンとギターのための6つのソナチネ M.S.124/129
 <第1番 ソナチネ/第2番 ソナチネ/第3番 カンタービレとメヌエット/
  第4番 カンタービレとワルツ/第5番 カンタービレとワルツ/
  第6番 カンタービレとワルツ>/
 13-17.ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとギターのためのソナタと変奏曲 M.S.132/
 18-21.独奏ヴァイオリンのための4つの練習曲
ステファノ・デッレ・ドンネ(ヴァイオリン)/
マルコ・シシリー(ヴィオラ)/
アドリアーノ・セバスティアーニ(ギター)/
ダミアーノ・プリティ(チェロ)
録音 2013年 フローレンス
 1822年から1824年の間、パガニーニ(1782-1840)は頻繁にジェノヴァを訪れ、若きヴァイオリニスト、カミリオ・シヴォリ(1815-1894)にレッスンを行いました。パガニーニはシヴォリの才能を見抜き、彼のためにいくつかの教本を書いたのですが、この作品群が1996年になって再発見されたのは、パガニーニ・ファンにとっても嬉しいことではないでしょうか。
 どれもがパガニーニらしい個性的な作品で、例えば「6つのソナチネ」はタイトルにソナチネとあるものの、中の曲はまちまちのタイトルが付されていたりと気まぐれなものです。「4つの練習曲」は実際の彼の作品であるのか、正式に認定されているわけではありませんが、現在のところ様々な角度から検討して、その信憑性は信じるべきものとされています。
 まだまだ不確定で神秘的な作曲家パガニーニらしいアルバムと言えるでしょう。
 

CDS-7681
\2000
クリスマス・ストーリー
 1.きよしこの夜/2.天なる神にはみ栄えあれ/
 3.もろびとこぞりて/4.オー、ホーリーナイト/5.飼葉桶の中で/
 6.天には栄え/7.御使いうたいて/8.ああベツレヘムよ/
 9.山の上より告げよ/10.われらはきたりぬ/11.ジングル・ベル
ファン・ビン(ヴァイオリン)/
キム・ヒュンサン(ピアノ)
録音 2012年 ニューヨーク ロチェスター
 現在の中国で最も名高いヴァイオリニスト、ファン・ビン。彼女は14歳の時に「若い人のためのヴィエニアフスキー国際ヴァイオリン・コンクール」で1位を獲得、その後も「パガニーニ国際コンクール」や「ミュンヘン国際コンクール」などで入賞。着々と実力を伸ばしている期待の人です。
 既発であるベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(CDS7656)でも美しい音色と、確かな構築力が発揮された素晴らしい演奏を聴かせました。
 ここでは彼女とよく共演するピアニスト、キム・ヒュンサンとの息のあったアンサンブルによる、煌めくばかりのクリスマス・キャロルを披露。期待に溢れた純粋な心と、敬虔な心が入り混じった美しいキャロルの数々がお楽しみいただけます。
 
CDS-7682
\2000
フランツ・リスト:オペラからの編曲集
 1.ドニゼッティ:「ランメルムーアのルチア」から「回想」/
 2.ドニゼッティ:「ランメルムーアのルチア」から「行進曲とカヴァティーナ」/
 3.ヴェルディ:「トロヴァトーレ」からミゼレーレ/
 4.ヴェルディ:「リゴレット」から演奏会用パラフレーズ/
 5.ヴェルディ:「第1回十字軍のロンバルディア人」から「めでたし、エルサレムのマリア」/
 6.ヴェルディ:「アイーダ」から「神前の踊りと終幕の二重唱」/
 7.ワーグナー:「タンホイザー」から「巡礼の合唱」/
 8.ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」から「イゾルデの愛の死」
アンドレア・トロヴァート(ピアノ)
録音 2011年 アレッツォ
 2013年はヴェルディとワーグナーの生誕200年の記念の年で、これを記念するアルバムも数多く発売されましたが、これらと共に忘れてはならないのが、この2人の作品を「ピアノで演奏するために編曲した」リスト(1811-1866)の存在でしょう。
 ワーグナーやヴェルディがせっせとオペラを作曲し、上演しても、これらを観る(聴く)ためにはどうしても劇場に足を運ぶ必要があった当時、リストを始めとした数多くの作曲家が試みた「大規模な作品をピアノで演奏するための編曲」の需要が高かったことは間違いありません。
 リストの凄いところは、オリジナルの雰囲気をそのまま丁寧にピアノに写すだけではなく(トランスクリプション)、更に発展させたもの(パラフレーズ)を確立させたことにあるのかもしれません。もちろんピアニストに要求するテクニックは想像を絶するものではありますが、トロヴァートのような優れたピアニストの手にかかると、まるで魔法のように絶大なる効果を発揮するのです。
 

CDS-7686
(3枚組)
\3000
アントニオ・マリア・マッツォーニ:歌劇「アンティゴーノ」 アンティゴーノ…マイケル・スパイレス(テノール)/
デメートリオ…パメラ・ルッチャリーニ(ソプラノ)/
ベレニーチェ…ジェラルディン・マグリーヴィ(ソプラノ)/
アレッサンドーロ…マーティン・オーロ(カウンターテナー)/
クレアルコ…マリア・ヒノホサ・モンテネグロ(ソプラノ)/
イスメーネ…アナ・クィンタンス(ソプラノ)/
オルケストラ・ディヴィーノ・ソスピロ/
エンリコ・オノフリ(指揮)
2011年 リスボン…世界初録音
 ボローニャ生まれの作曲家マッツォーニ(1717-1785)。彼はルカ・アントニオ・プレディエリに音楽を学び、ボローニャのフィルハーモニー・アカデミーに参加、1746年に最初のオペラ「Siroe, re di Persia」を作曲し、これが成功を収めた後はモンテカルロの聖ジョヴァンニ大聖堂の合唱指揮者や、聖ペトロニオ大聖堂の聖歌隊指揮者を務めるなど大活躍を始めます。それと並行してオペラを次々と作曲、生涯に19曲のオペラを書きあげました。
1753年にはリスボンに行き、1755年にこの「アンティゴーノ」を完成させましたが、この年に起こった「リスボン大震災」の被害を蒙り、その翌年にイタリアに戻ったものの「アンティゴーネ」の存在はそのまま忘れ去られてしまったのです。
 そんな永遠に忘れられるところだったこのオペラの蘇演に取り組んだのがこのアルバムです。
 なんと、255年前に灰に帰したとされていたスコアがリオ・デ・ジャネイロの図書館で発見され、これを丁寧に復元(このプロジェクトはBBCでドキュメント化されたとのこと)、エンリコ・オノフリが率いるディヴィーノ・ソスピロと、気鋭の歌手たちによって21世紀の今、見事に蘇りました。
 
CDS-7690
\2000
マスター・オブ・ヴァイオリン 第1集:ピエトロ・アントニオ・ロカテッリ(1695-1764)
 1-3.ヴァイオリン協奏曲 Op.3 第1番/
 4-6.ヴァイオリン協奏曲 Op.3 第7番/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲 Op.3 第8番/
 10-12.ヴァイオリン協奏曲 Op.3 第12番
ルカ・ファンフォーニ(ヴァイオリン)/
レアーレ・コンチェルト(アンサンブル)
録音 2001年-2002年 パルマ
 イタリアの広汎な音楽遺産を形にするために1978年に設立されたDYNAMICレーベルは、これまでにタルティーニの協奏曲全集や、ヴィオッティの協奏曲全集などを始め、数々の作品をリリースすることで、レーベルの独自性を目指してきました。とりわけイタリアが誇る「ヴァイオリン音楽」にかけては、他のレーベルの追随を許すことなく、素晴らしコレクションを次々を完成させています。このシリーズはそんな中から、極め付けの逸品を選び出し、価格を抑え、広く普及を図るというものです。第1集に選ばれたのは後期バロックの大家ロカテッリの協奏曲集です。彼の協奏曲には、当時最先端の技巧が駆使された「カプリッチョ」楽章が挿入されており、この楽章だけを取り出して聴くのも楽しいのですが、ここはやはり全体を聴くことで、18世紀のイタリアのヴァイオリン音楽(パガニーニが出現する以前)の概要を捉えることができるというものです。
 
CDS-7691
\2000
マスター・オブ・ヴァイオリン 第2集:ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティ(1755-1824)
 1-3.ヴァイオリン協奏曲 第22番 イ短調 W22/G97/
 4-6.ヴァイオリン協奏曲 第25番 イ長調 G124/W25/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲 第26番 変ロ長調 G121/W26
フランコ・メッツェーナ(ヴァイオリン)/
シンフォニア・ペルジーナ
録音 2002年 ペルージア
 イタリアの広汎な音楽遺産を形にするために1978年に設立されたDYNAMICレーベルは、これまでにタルティーニの協奏曲全集や、ヴィオッティの協奏曲全集などを始め、数々の作品をリリースすることで、レーベルの独自性を目指してきました。
 とりわけイタリアが誇る「ヴァイオリン音楽」にかけては、他のレーベルの追随を許すことなく、素晴らしコレクションを次々を完成させています。
 このシリーズはそんな中から、極め付けの逸品を選び出し、価格を抑え、広く普及を図るというものです。
 第2集はヴィオッティの協奏曲集。彼はパガニーニの少し前の世代に属しますが、主にパリで名声を博し、そのままフランスで活躍した人です。
 教師としても優秀で、ピエール・ロードやピエール・バイヨを輩出、フランス・ヴァイオリン楽派の創設者としても知られています。彼の弟子であったドゥラノフスキはパガニーニに影響を与えた人物でもあります。
 ヴァイオリン音楽の伝統がここにあります。

ES DUR


ES-2037
\2600
ゴヤの時代のファンダンゴ
 1.ロペス(1742-1821):スペインのファンダンゴによる変奏曲/
 2.作者不詳:ファンダンゴの響き,スペインの人々の好きな踊り/
 3.作者不詳:Minuet afandangado/
 4.作者不詳:Fandango andaluz. Andante/
 5.マルティ:ピアノのための変奏曲とファンダンゴ/
 6.D.スカルラッティ(1685-1757):ファンダンゴ/
 7.ブラスコ・デ・ネブラ(1702-1768):スペインのファンダンゴ/
 8.作者不詳:Entra el Fandango. Allegretto/
 9.G.S.コマポサーダ:カディスのファンダンゴ/
 10.作者不詳:ファンダンゴ/
 11.作者不詳:ファンダンゴ/
 12-20.ロペス:メヌエットとファンダンゴの変奏曲 ニ短調/
 21.作者不詳:Fandango alegre/
 22.G.S.コマポサーダ:ファンダンゴ/
 23-29.ロペス:メヌエットとファンダンゴによる6つの変奏曲 ト短調/
 30.作者不詳:ファンダンゴ 第3番
ヘルムート.C.ヤコブス(アコーディオン)
録音 2011年 リューベック,コロッセウム
 ファンダンゴとはスペイン起源のダンスであり、ギターと手拍子、もしくはカスタネットの伴奏で、歌がつくこともあります。あのボーマルシェも1764年に著した所の中でファンダンゴの素晴らしさをたたえるほど、18世紀当時はこの形式が流行していました。多くの作曲家たちはファンダンゴを愛し自作に取り入れたのですが、時代の変遷とともに、フラメンコやボレロへと置き換えられ、いつしか形式自体が廃れてしまったのです。
 裸のマハ、着衣のマハで知られるスペインの偉大なる画家ゴヤが活躍した時代に花開いたファンダンゴの世界を、アコーディオンの名手ヤコブスが鮮明に描き出しています。
 

ES-2038
\2600
私の小さな気まぐれ-ロッシーニ:ピアノ小品集
 1.ピアノのための雑多なもの-小奇想曲(オッフェンバック風) ハ長調/
 2.アルバムのためのいくつかの些細なこと 第1番 ト短調/
 3.アルバムのためのいくつかの些細なこと 第8番 ト長調/
 4.アルバムのためのいくつかの些細なこと 第10番 ヘ長調/
 5.慰めの音楽 前奏曲 ハ長調/
 6.館のアルバム:純血種のタランテラ ハ長調/
 7.放縦な子どもたちのためのアルバム:わが妻への愛情 ト長調/
 8.館のアルバム:自称ドラマティックな前奏曲 嬰ヘ長調/
 9.藁ぶき家のアルバム:ちぐはぐなワルツ 変ニ長調/
 10.藁ぶき家のアルバム:深い眠り ヘ短調/
 11.藁ぶき家のアルバム:びっくりして目を覚ます ニ長調/
 12.幼い子どもたちのためのアルバム:ロマンティックな挽肉 イ短調
マルコ・マルツォッキ(ピアノ)
録音 2012年2月13-15日 ハンブルク-ハルブルク、フリードリヒ-エーベルトハレ
 ロッシーニ(1792-1868)が晩年になって作曲した一連の作品群。ピアニスト、マルツォッキがこれらの曲と遭遇したのは2009年の時でした。彼はすぐにこの魅力的な作品に心を奪われ、曲の持つ芸術的価値と楽しさを知らしめるために、いくつかの作品の録音を決めたと言います。ハンブルクでのコンサートを経て、12曲のお気に入りを選定、小粋なアルバムに仕立て上げました。オシャレな感性の中に隠されたアイロニーやちらりと見えるワーグナーやオッフェンバックのパロディ。これらを全部まとめてお届けいたします。
 

ES-2039
(SACD-Hybrid)
\2600
ヴェネツィア 17世紀から20世紀まで
 1.モンテヴェルディ(1567-1643):歌劇「オルフェオ」序曲/
 2-4.モンテヴェルディ:モテット集 第1巻から
  <主よ、われらを懲らしめたもうなかれ/
   キリストよ、我らは汝を崇拝する/主に向かいて新しい歌を歌う>/
 5-9.ヘンツェ(1926-2012):8本の金管のためのソナタ/
 10.リスト(1811-1886):リヒャルト・ワーグナー-ヴェネツィア(C.ゴットヴァルト編)/
 11.ワーグナー(1813-1883):温室にて(C.ゴットヴァルト編)/
 12-15.カスティリオーニ(1932-1996):
  ストラヴィンスキーの思い出のためのソネット
   <Oltre la sfera/Quand? elli e giunto/Vedela tal/So io che parla>/
 16.G.ガブリエリ(1554-1612):カンツォン・ラ・スピリタータ/
 17.G.ガブリエリ:おお、この上なく優しきわがイエスよ/
 18.G.ガブリエリ:第7旋法によるカンツォン/
 19.G.ガブリエリ:今日、聖霊の降り来る日に
クリストフ・ハレル(チェロ)…2-4/
クラウス・アイヒホルン(オルガン)…2-4/
北ドイツ放送合唱団/
北ドイツ放送ブラス/
フィリップ・アーマン(指揮)
録音 2012年2月16-18日,2012年2月19日(ライブ),2012年6月5日 ハンブルク 聖ヨハンニス-ハルベステフーデ教会
 バロック時代から現代まで、ヴェネツィアにまつわる3つの時代の作品を集めたアルバムです。演奏するのは北ドイツ放送合唱団と、北ドイツ放送ブラスで、荘重な声の響きに溶け合う陶酔的な金管の音色が見事に捉えられた優秀録音です。
 モンテヴェルディの有名な「オルフェオ」の序曲の華やかなファンファーレに導かれ幕を開けるこのアルバム、内容はとてもバラエティ豊かなもので、例えばヘンツェの諧謔的なアンサンブルがあるかと思えば、この地を愛したリストやこの地で没したワーグナーの仄暗い作品の合唱版があったりと、本当に様々な音を楽しめます。ヴェネツィアという都市に思いを馳せたくなる1枚です。
 

ES-2040
\2600
Opus Posthum-遺作 スクリャービン親子
 A.スクリャービン(1872-1915)&J.スクリャービン(1908-1919):遺作集

 1. アレクサンドル・スクリャービン:ワルツ 変ニ長調(1886)/
 2. A.スクリャービン:ワルツ 嬰ト短調(1886)/
 3. A.スクリャービン:マズルカ ロ短調(1889)/
 4. A.スクリャービン:マズルカ ヘ長調(1889)/
 5. A.スクリャービン:マズルカ ロ短調(1886 追加)/
 6. A.スクリャービン:夜想曲 変イ長調(1884-1885)/
 7. A.スクリャービン:ソナタ-ファンタジー 嬰ト短調(1886)/
 8. A.スクリャービン:モニゲッティのアルバムのつづり(1889)/
 9. A.スクリャービン:スケルツォ 変ホ長調(1886)/
 10. A.スクリャービン:スケルツォ 変イ長調(1886)/
 11. A.スクリャービン:ピアノのための小品 変ロ短調(1887)/
 12. A.スクリャービン:M-lle エゴロフの主題による変奏曲 ヘ短調(1887)/
 13-15. A.スクリャービン:ソナタ 変ホ短調(1887-1889)/
 16. A.スクリャービン: 4声のフーガ ヘ短調(1888)/
 17. A.スクリャービン: 5声のフーガ ホ短調(1892)/
 18. A.スクリャービン:練習曲 Op.8-12(異稿版 1894-1895)/
 19. A.スクリャービン:カノン ニ短調(1883)/
 20. A.スクリャービン:アルバムのつづり 嬰ヘ長調(1900)/

 21.ジュリアン・スクリャービン:前奏曲 Op.2(1918)/
 22-23. J.スクリャービン:2つの前奏曲 Op.3(1918)/
 24. J.スクリャービン:前奏曲(1919)
マリア・レッテベルク(ピアノ)
録音 2012年1月11-13日 ベルリン ゲルトナーシュトラッセ・スタジオ
 このアルバムに収録されているのはスクリャービンの「遺作集」。といいつつも、これらのほとんどは生前の彼が発表しなかった、初期の作品なのです。なぜ彼がこれらの作品を発表することがなかったかについては推測の域を出ませんが、10代半ばに書かれたこれらの愛らしい作品たちは、作曲家として自信を付けた20代初めの彼にとって、あまりにも古臭く感じられたのかもしれません。
 確かに後年のような蕩けるような神秘的な音はありませんが、それでもスクリャービンの個性が存分に発揮された宝石のような小品です。
 彼の息子ジュリアンも、父以上に早熟な天才であり、その作品は驚くほど独創性に溢れたものでしたが、残念なことに11歳の時に不慮の事故でこの世を去ってしまいます。惜しむべき才能がここにあります。
 

ES-2041
\2600
雲の詩 〜ブロル・ベックマン(1866-1929)&
 ジークフリート・カルク=エーレルト(1877-1933):作品集

  1-2.ベックマン:2つの小品 Op.16/
  3-6.ベックマン:組曲 ニ長調(自然の中での風刺)Op.13/
  7-9.ベックマン: 3つの交響的なバラード Op.14/
  10-12.ベックマン:雲の詩 Op.17/
  13-14.ベックマン:前奏曲(結婚の音楽)と行進 Op.15/
  15-19.カルク=エーレルト:
   6つのロマンティックな小品 Op.103(巨大な山脈からの印象)
    <森を歩く/これは古代からあったもの/
    放牧の群れ/銀の夜行/ロマンティックな>
ヘルムート.C.ヤコブス(アコーディオン)
録音 2012年 ハンブルク-ハイムフェルト 聖ペトルス教会
 スウェーデンの作曲家ベックマンと、ドイツの作曲家カルク=エーレルトの作品集。カルク=エーレルトはハルモニウムのための作品を数多く書いたことで知られ、唯一の教則本を書くほどに、この楽器について精通していました。
 彼の作品は調性感を持ちながらも、独特の半音階的な書法を発展させ、色彩的な音色を追求し、その作風はメシアンにも影響を与えたと言われます。
 ベックマンの作品は現在ほとんど演奏されることがありませんが、彼もハルモニウムのための作品をいくつか残しています。
 このアルバムでは、これらの作品を名手ヤコブスがアコーディオンによって演奏することで、また違う音の世界が表出されています。アルバムタイトルにもなっている「雲の詩」での層をなす音の連なりの美しさは、一度聴いたら忘れられないほどの強い印象を残すことでしょう。

GPR RECORDS


GPR10013
\2600
パトリシア・ラセット-Diva on Detour
 1.ガーシュウィン(1898-1937):Get Happy/
 2.ヒューゼン(1913-1990):Carnival in Flanders: Here's that Rainy Day /
 3.ジョン・ラトウシェ(1917-1957):Not a care in the world/
 4.マット・デニス(1914-2002):Angel Eyes/
 5.スティーヴン・ソンドハイム(1930-):I'm Calm /
 6.グランズベール(1910-2001):Milord/
 7.グランズベール:Padam-Padam/
 8.ルイギ(1916-1991):La Vie en rose/
 9.アーレン(1905-1986):A Star Is Born: The Man That Got Away/
 10.ロジャーズ(1902-1979):To Keep My Love Alive/
 11.アーレン:Come Rain or Come Shine/
 12.ロジャーズ:Where or When/
 13.フィッシャー(1876-1953):You've Changed/
 14.グランド(1919-2007):Guess Who I Saw Today/
 15.マンデル(1925-):Where Do You Start?/
 16.ポーター(1891-1964):Kiss Me, Kate: So In Love/
 17.デュモン(1929-):Mon Dieu/
 18.ソンドハイム:Not a day goes by
パトリシア・ラセット(ソプラノ)/
グレイグ・テリー(ピアノ)
メトロポリタン歌劇場で活躍するソプラノ、パトリシア・ラセット。彼女は以前カリタ・マッティラの代役としてトスカを歌い、その存在を強くアピール。最近ではその歌唱がライヴビューイングでも紹介されるなど人気急上昇中の人です。このアルバムではミュージカルやキャバレー・ソングを熱唱。驚異的な存在感と歌唱力を見せつけます。ステキな1枚です。
 

GPR11012
\2600
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ&マイケル・ダグラス:朗読集
 1.ランナウェイ・バニー(音楽:G.ローヴェン)/
 2.プーランク(1899-1963):小象ババールのお話(英語版)/
 3.グレン・ローヴェン:グッドナイト・ムーン(朗読とピアノ版)/
 4.インディアン・サマー/
 5.グレン・ローヴェン:グッドナイト・ムーン(合唱版)
キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(朗読)…1.4/
マイケル・ダグラス(朗読)…2/
マーク・ストーン(バリトン)…3/
GPRフェスティヴァル合唱団…5/
TRIO21(アンサンブル)…1.4/
イアソン・ウィルス(ピアノ)…2/
グレン・ローヴェン(ピアノ)…3
オスカー賞受賞、キャサリン・ゼタ・ジョーンズとマイケル・ダグラスをフィーチャーした素晴らしい1枚です。小さなウサギの冒険物語「ランナウェイ・バニー」での躍動感あふれる音楽(こちらの方が分量が多い)と楽しい語り、そして有名な「象のババール」。ロマンティックな「グッドナイト・ムーン」など味わい深い朗読が耳に心地よく響きます。もちろん英語のリスニング練習にもぴったりです。
 
GPR12012
\2600
チャールズ・カストロノーヴォ:ナポリの歌曲集
 1.ファルヴォ(1874-1936):Guapparia/
 2.カニーオ(1875-1949):O surdato 'nnammurato/
 3.ヴィアン(1918-1966):Luna rossa/
 4.ディ・カプア(1864-1917):Maria, Mari/
 5.デスポジト:Anema e core/
 6.ガムバルデッラ(1873-1913):Comme facette mammeta?/
 7.A.デ・クルティス(1898-1967):Malafemmena/
 8.E.A.マリオ(1884-1961):Io,'na chitarra e 'a luna /
 9.E.A.マリオ:Canzone appassiunata/
 10.ナルデッラ(1879-1950):Chiove/
 11.ファルヴォ:Dicitencello vuie/
 12.マリオ・コスタ:Scetate! /
 13.カルディッロ(1874-1947):Core 'ngrato/
 14.コットラウ(1872-1879):Santa Lucia /
 15.ガムバルデッラ:Marenariello/
 16.G.デ・クルティス(1860-1926):Carmela/
 17.チオフィ(1907-1976):Na sera 'e maggio/
 18.マリオ・コスタ:Catari/
 19.エッリコ・ペンニーノ:Pecche?/
 20.伝承曲:U sciccareddu
チャールズ・カストロノーヴォ(テノール)/
Sweet Nectar
世界的知名度を誇るイタリアのテノール、カストロノーヴォが歌う「ナポリの歌」。熱き血潮が燃える素晴らしい声が魅力です。バックを務めるSweet Nectarが、これまた絶品。曲のいくつかは、グレン・ローヴェンによる新しい英語訳です。誰もが知っている「サンタ・ルチア」のシンプルな風情や、「カタリ・カタリ」の絶唱など泣かせてくれる場面満載です。
 
GPR5B013
\2600
CLASSICAL JAZZ 〜ゲーリー・ハーズとニューヨーク・アンサンブルによるアレンジと演奏
 1.Night Music-ショパン:夜想曲 Op.15-3/
 2.Pyotr's Piano Concerto-チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調/
 3.A Bit of Brahms-ブラームス:交響曲 第3番 第3楽章/
 4.Maurice's Pavane-ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/
 5.Gabey's Pavane-フォーレ:パヴァーヌ/
 6.Freddie Goes To Church-ショパン:エチュード Op.10-3/
 7.Feelin'Pretty-バーンスタイン&ソンドハイム:“I Feel Pretty”/
 8.Seriously Pathetique-ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ「悲愴」第2楽章/
 9.Paradise is Strange-ボロディン:イーゴリ公より「だったん人の踊り」/
 10.Yes,It's Magic-ショパン:前奏曲 第20番 ハ短調/
 11.In the Beginning-ショパン:前奏曲 第4番 ホ短調/
 12.Basically Bach-J.S.バッハ:G線上のアリア
ゲーリー・ハーズ(ベース&アレンジ)/
ニューヨーク・アンサンブル
 「ありがちなアルバム」と見過ごすなかれ。確かにクラシック作品のジャズ・アレンジなんて数多く存在しますが、このアルバムは原曲のチョイスも最高。よくぞここまで美しいメロディを集めたものだ。と感心してしまうほどの選曲です。もちろんアレンジも上品でユニーク。クラシック好きにもジャズ好きにも満足いただける1枚です。
 

GRAND PIANO


GP624
\2000
フローラン・シュミット:2台ピアノと連弾のためのピアノ曲全集 第4集
 1-6.ユモレスク Op.43
 <軍隊行進曲/ロンド/ブコリーク/スケルツェット/
  感傷的なワルツ/グロテスクな踊り>/
 7.歌とスケルツォ Op.54/
 8-10. 3つの楽しい小品 Op.37
  <第1番:カドリーユ/第2番:ガボット/第3番:行進曲>/
 11-17.小さな眠りの精の1週間 Op.58
 <第1番:二十日ネズミの婚礼/第2番:疲れたコウノトリ/
  第3番:眠りの精の馬/第4番:お人形ベルタの結婚/
  第5番:石板に書かれた文字のロンド/
  第6番:絵の中へ散歩/第7番:中国の傘>
  ※7.8-10…世界初録音 連弾…1-6.8-17
  (7は本来連弾ですが、ここでは2台ピアノで演奏しています)
インヴェンシア・ピアノ・デュオ
(ピアノ…アンドレイ・カスパロフ&
オクサーナ・ルチシン)
録音 2010年7月8日…1-6, 2012年1月4日…7, 2011年1月17日…8-10, 2011年1月7日…11-17 アメリカ ヴァージニア,ノーフォーク オールド・ドミニオン大学,ウィルソン G.チャンドラー・リサイタル・ホール
 フローラン・シュミット(1870-1958)の「2台ピアノと連弾のためのシリーズ」の完結編です。4つの作品集にはどれもユーモアと知性が溢れる見事なもの。とはいえ、難しい曲は一つもありません(なぜこのような曲を書く人が難解な管弦楽作品を残したのか探ってみたくなるほどです)。
 「ユモレスク」はタイトル通り諧謔的な音楽。時として粘着系になるとはいえ、この心地良い音楽は聴いていて胸が躍ります。「歌とスケルツォ」はモダンな雰囲気。冒頭の旋律は不安を煽りますが、それを取り巻く音が気分を晴らしてくれます。
 「3つの楽しい小品」はその名の通り。後にバレエ音楽に改編された「小さな眠りの精の1週間」はこのアルバムの白眉であり、フォーレの「ドリー」とドビュッシーの「おもちゃ箱」を繋ぐような物語を帯びた曲集です。今回もインヴェンシア・ピアノ・デュオの共感に満ちた洒落た演奏で。
 

GP642
\2000
レオポルト・コジェルフ:ピアノ・ソナタ全集 第1集
 1-3.ピアノ・ソナタ ヘ長調 Op.1-1 P.XII:8/
 4-6.ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Op.1-2 P.XII:9/
 7-9.ピアノ・ソナタ ニ長調 Op.1-3 P.XII:10/
 10-12.ピアノ・ソナタ 変ロ長調 Op.2-1 P.XII:11
ケンプ・イングリッシュ(フォルテピアノ
…1795年頃アントン・ヴァルター製によるトーマス&バルバラ・ヴォルフ復元モデル)
録音 2011年4月25-29日 ニュージーランド ゴールデン・ベイ,モッブス・アーリー・キーボード・コレクション
 ボヘミア出身、ウィーンで活躍した作曲家、音楽教師コジェルフ(1747-1818)のソナタ集です。彼はボヘミアで最初の音楽教育を受けた後、プラハに行き法学を学び、また音楽に戻ってきます。1771年に作曲家としてデビューし、プラハ国立劇場のために多くの舞台音楽を作曲し高く評価されました。
 当時はピアニストとしての名声は持っていなかったにも拘わらず、短期間に技術をマスターし、ヴァーゲンザイルの公認としてオーストリア帝室音楽教師に就任するという出世を遂げました。楽譜出版業も手掛け、一時はモーツァルトもコジェルフの出版社から作品を出版したほどでした。
 彼のソナタにはハイドンやモーツァルトほどの革新性はないものの、明らかに当時最高の人気を誇っていただけの優雅さがあり、また曲によっては驚くほど劇的な表現も含んでいるという興味深いものです。そんな作品、当時の音色でお楽しみください。
 

GP649
\2000
アレクサンドル・チェレプニン:ピアノ作品全集 第4集
 1-10.対話 Op.46(1930)/
 11-22.12の前奏曲 Op.85(1952-1953)/
 23-26.4つのロマンス Op.31(1924)/
 27-31. 5つの演奏会用練習曲「中国」Op.52(1936)
  <第1番:シャドウ・プレイ/第2番:リュート/
   第3番:中国へのオマージュ/第4番:パンチとジュディ/第5番:歌>
  ※23-26…世界初録音
ジョルジオ・コウクル(ピアノ)
録音 2012年8月28日 スイス ルガーノ,スイス・イタリア語放送・コンセルヴァトーリオ
 なんと鮮やかで多彩な音楽でしょうか?まずは最初に置かれた「対話」を聴いてみてください。どれもが1分前後の小さな曲ですが、人生の様々な部分を象徴するかのような音の連なりは、聴き手によって全く違う世界を喚起させることでしょう。その傾向は「12の前奏曲」でより強く表明されます。1曲ごとの分量が少し大きくなった分、問いかけてくるものは大きくなり、この混迷の世界に絡め取られていくことは間違いありません。甘さよりは苦味が強い「4つのロマンス」で少しだけ息抜きをして、最後の「組曲」をどうぞ。チェレプニン(1899-1977)が実際に中国を訪れて耳にしたメロディや楽器の音色が反映されています。もちろん作品は後に妻となったミン・リーシェンに捧げられています。

A.チェレプニン 既発アルバム
GP608…第1集:10のバガテル Op.5 他 GP632…第2集:ロマンティックなソナチネ Op.4 他 GP635…自由な綴り Op.10 他
 

GP652
\2000
ディタミール・ネノフ:ピアノ作品集
 1.主題と変奏 嬰ヘ長調(1932)/2.おとぎ話と踊り(1947)/
 3-7.小品集(1945)
  <第1番:前奏曲/第2番:歌/第3番:スタッカート/
   第4番:牧歌/第5番:バグパイプ>/
 8.舞曲(1941)/9.練習曲 第1番(1931)/10.練習曲 第2番(1932)/
 11.トッカータ(1939)/
 12-17.シネマ組曲(1924-1925)
  <急速に/無題/とても速く/ゆっくりと/全体にとてもゆっくりと/急速に>
ヴィクトル・ヴァルコフ(ピアノ)
録音 2012年12月4日…2.3-7.8, 2012年12月14日…1, 2012年12月15日…10-11, 2012年12月17日…9.12-17 USA テキサス ヒューストン,ライス大学,ダンカン・リサイタル・ホール
 20世紀のブルガリア音楽界を牽引した作曲家ネノフ(1902-1953)。とは言え、彼の作品を耳にすることはまずありません。そんな「忘れられた作曲家」の音楽をここで聴くことができます。繊細なピアノの音色を極限まで使いきったこれらの音楽は、後期ロマン派の噎せ返るような濃厚な味わいとも違う、絶妙な風合いを持っています。
 その持ち味はトラック1の「主題と変奏」に凝縮されていると言っても過言ではありません。ショパンやラフマニノフを思わせる美しいパッセージが、黒鍵を多用した柔らかい響きで歌われます。その輪郭は不鮮明であり、いつも優しく蕩けていますが、時に不安な表情が顔を出すのです。
 少しだけ時代に逆行した音楽は、物悲しさを伴って心に響きます。他の作品も強い印象を残すものです。
 

GP657
\2000
ダニエル・ゴットリープ・トゥルク:愛好家のための6つのピアノ・ソナタ(1789)
 1-3.愛好家のための6つのピアノ・ソナタ 第1番 イ短調…1/
 4-6.愛好家のための6つのピアノ・ソナタ 第2番 変ホ長調…2/
 7-9.愛好家のための6つのピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調…3/
 10-12.愛好家のための6つのピアノ・ソナタ 第4番 ト長調…3/
 13-15.愛好家のための6つのピアノ・ソナタ 第5番 変ロ長調/
 16-18.愛好家のための6つのピアノ・ソナタ 第6番 ハ長調 ※世界初録音
ミカエル・ツァルカ(ピアノ)
録音 2012年8月1-3日 USA ニューヨーク,メトロポリタン博物館,楽器コレクション
 北ドイツの作曲家、演奏家、そして教育者トゥルク(1750-1813)の作品集は、このGRAND PIANOレーベルのアルバムの中でも高い人気を誇っています。それは演奏に用いられる様々な楽器の音色を聴くことができるのも一つの理由でしょう。
 ここで演奏されているのは「愛好家のための6つのソナタ」です。トゥルクはこのソナタ集の次にもう一つの作品を出版した後は教育者としてのみ活動し、自作を出版することはありませんでした。恐らく作曲のために十分な時間が取れなかったことと、当時のウィーンでは彼の作品が若干古めかしく映ったことによるものと思われます。
 しかしC.P.E.バッハの伝統を受け継ぎ、ハイドンやモーツァルトに大きな影響を与えた彼の作品の価値が薄れることはありません。

使用楽器
 1.コンラッド・グラーフ製フォルテピアノ(ウィーン 1838年頃) a'= 406 Hz / Vallotti temperament/
 2.クリスティアン・キンツィング製クラヴィコード(ノイヴィード 1763年) a'= 415 Hz / Vallotti temperament/
 3.フェルディナンド・ホフマン製グランド・ピアノ(ウィーン 1790年頃) a'= 415 Hz / Vallotti temperament
 4.ヨハン・シュミット製?グランド・ピアノ(ザルツブルク 1790-95年) a'= 415 Hz / Vallotti temperament

トゥルク:既発アルバム
 GP627-28 ピアノ・ソナタ集 GP629-30 やさしいピアノ・ソナタ集
 

GP660
\2000
テレーサ・カレーニョ:夢想 〜ピアノ作品集
 1.故郷の思い出 Op.10/2.カプリース・エチュード 第1番 Op.4/
 3.祈り Op.12/4.夢想-即興 Op.3/5.葬送行進曲 Op.11/
 6.カプリース・エチュード 第2番 Op.6/7.悲歌 第2番「別れ」Op.18/
 8.悲歌 第6番「墓前での嘆き」Op.22/9.一粒の涙 Op.5/
 10.ゴットシャルクのワルツ Op.1
  ※世界初録音(トラック7を除く)
アレクサンドラ・エーラー(ピアノ)
録音 2013年4月13-15日 ドイツ ライプツィヒ,ゲヴァントハウス,メンデルスゾーン・ザール
 ベネズエラのピアニスト、テレサ・カレーニョ(1853-1917)は幼い頃から神童として名声を博し、その才能は、かのアントン・ルービンシテインやゴットシャルクからも称賛されました。彼女はアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア全域でコンサートを開催しましたが、そのどれもチケットは完売。エイブラハム・リンカーンの御前演奏をしたことでも知られています。
 また1876年には何とオペラ歌手としてもデビューするという離れ業をやってのけます。プライヴェートでも4回の結婚歴を持つ彼女、忙しい生活の合間にいくつかの作品を書きあげていて、このアルバムではその中の一部を楽しむことができます。
 作風自体は過去の作曲家の模倣に近いものもありますが、「悲歌」や「夢想」での儚げな感性に満ちた旋律はやはり独特で、どれもが彼女の心情を反映しているかのようです。

LPO


LPO-74
\2400
ジュリアン・アンダーソン:作品集
 1-5.ファンタジア/6.発狂した月/
 7-9.天国の発見
  <Part1.天国からのこだま/Part2.通りにて/Part3.讃歌>
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)…1-6/
ライアン・ウィグルスワース(指揮)…7-9
録音 2011年12月3日…1-5, 2011年3月19日…6, 2012年3月24日…7-9 ロンドン サウスバンク・センター,ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
 マーク=アンソニー・ターネイジの後任としてロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の「コンポーザー・イン・レジデンス」(20世紀後半から用いられるようになった音楽用語で、オーケストラが特定の作曲家に意見を求め、新作を委嘱するシステム)に就任した作曲家ジュリアン・アンダーソン(1967-)。
 このアルバムは彼の作品集の初リリースとなります。
 彼は現在イギリスのギルドホール・スクールで作曲の教授として活躍し、その作品は世界中で広く愛されています。
 先鋭的なタネージの作風とは若干異なる抒情性を持った作品も多く、これからのリリースが大変期待されています。
 


LPO-75
\2400→\2190
ユロフスキ&ロンドン・フィル
 ブラームス:交響曲 第3番&第4番

  1-4.交響曲 第3番 ヘ長調 Op.90/
  5-8.交響曲 第4番 ホ短調 Op.98
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)
録音 2011年10月27日…1-4, 2011年5月28日…5-8 ロンドン サウスバンク・センター,ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
 ユロフスキとLPOのブラームス(1833-1897)は、第1番と第2番の2008年の録音がすでにリリースされていて(LPO-0043)、この新鮮な解釈は「LPOにおける新しい時代」を告げるとともに、ブラームスの演奏についても新しい境地を開いたものとして高く評価されました。
 今回の第3番と第4番は更に深化した演奏であり、第3番の第1楽章中間部での凄みの効いた低音部や、第3楽章の哀愁に満ちた部分など耳を欹てる箇所満載のブラームスです。
 第4番がまた素晴らしいもので冒頭の1音から衝撃的!小技大技効きまくり!弦のうねり、色彩感、そして終楽章での低声部の処理のやり方。全く驚くばかりのブラームスです。



ユロフスキ&ロンドン・フィル
ブラームス:交響曲 第1番&第2番

LPO-0043
(2CD)
\2600→¥2390
ブラームス:
 CD1.交響曲第1 番ハ短調 Op.68/
 CD2.交響曲第2 番ニ長調 Op.73
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)/
ロンドン・フィル
今もなお、数多くの新録音が発売される偉大なるブラームスの交響曲。この激戦区にまた新たな名演を投入いたします。最近活躍が目覚ましい、ロンドン・フィルハーモニーの首席指揮者ユロフスキの斬新な解釈は全ての人をうならせるに違いありません。第1 番の冒頭は、目が覚めるほどの快速テンポでありながらも、ベートーヴェンの時代から連なる、重厚さと苦渋に満ちた表現はしっかり守るというスゴワザをやってのけます。終楽章でのカタルシスも期待通りです。第2 番は全編が流麗さに富み、至るところで様々な啓示が見てとれます。オーケストラの響きも暑苦しくなく、スマートに響かせながらも必要な部分はしっかり聞こえるという素晴らしさ。ドイツのオーケストラとはまた違う柔軟な音色が特色です。

録音 2008 年5 月25 日…第1 番、2008 年9 月27 日…第2 番 ロイヤル・フェスティヴァル・ホール


ユロフスキ指揮LPO 好評発売中
 LPO-4 ラフマニノフ:交響詩「死の島」/交響的舞曲
 LPO-7 ターネジ:作品集
 LPO-9 チャイコフスキー:マンフレッド交響曲
 LPO-37 ブリテン:二重協奏曲/ブリッジの主題による変奏曲
 LPO-39 チャイコフスキー:交響曲第1番&第6番
 LPO-43 ブラームス:交響曲 第1番&第2番
 LPO-47 ホルスト:惑星
 LPO-50 バッハ,メンデルスゾーン 他クリスマス・アルバム
 LPO-51 ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉
 LPO-53 ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲 第1番&第2番
 LPO-54 マーラー:交響曲 第2番「復活」
 LPO-58 オネゲル:交響曲 第4番 他
 LPO-64 チャイコフスキー:交響曲第4番&第5番
 LPO-66 ターネジ:作品集
 LPO-70 マーラー:交響曲 第1番
 

MARCO POLO


8.225345
\2000
J.シュトラウス 1世:作品集 第25集
 1.ワルツ「平和の使い」Op.241/2.ワルツ「兵士の歌」Op.242 /
 3.オルマックのカドリーユ Op.243/4.イェラチッチ行進曲 Op.244/
 5.ウィーン祝賀行進曲 Op.245/6.ウィーン市兵行進曲 Op.246/
 7.ワルツ「ドイツの歓喜」Op.247/8.カドリーユ 「タイトルなし」Op.248/
 9.エクゼター・ポルカ Op.249/
 10.ラデツキー・バンケット行進曲(断章)
スロヴァキア・シンフォニエッタ/
クリスティアン・ポラック(指揮)
録音 2012年11月24-26日 スロヴァキア,ツィリナ Fatra House of Arts
 J.シュトラウス1世(1804-1849)の作品集は、この第25集が最終巻となります。1848年にウィーンで吹き荒れた革命の嵐は、全国民の士気を恐ろしく下げたものの、民間のダンスバンドは「資金繰りのために」サービスを継続、そのためヨハン・シュトラウスもいくつかの新しいワルツを提供し、士気向上に一役買ったのです。そんな中で書かれたワルツは確かに若干元気がないようにも思えますが、そこはシュトラウス。どれも水準以上のものを提供していたことは間違いありません。
 トラック8のカドリーユは死後に出版されたもので、タイトルが付けられなかったことがそのまま「タイトル」になっています。
 トラック10はあの「ラテツキー行進曲」とは別物であり、この曲の作曲中に猩紅熱に罹患したシュトラウスは、その3日後にこの世を去ってしまったため、未完となってしまったのでした。

NAXOS 1CD¥1100


8.573022
\1100
エボニー・アンド・アイヴォリー 〜クラリネットとピアノのための作品集
 1-2.セルバン・ニチフォア(1954-):
  アンドリュー・サイモンのための2つの舞曲(2003)/
 3-4.ヨゼフ・ホロヴィッツ(1926-):2つのマジョルカの小品(1956)/
 5-7.ホロヴィッツ:クラリネットとピアノのためのソナチネ(1981)/
 8.ホロヴィッツ:馴染みのある主題によるディヴァージョンズ(1997)/
 9-13.ヴィトルト・ルトスワフスキ(1913-1994):
  舞踏前奏曲(第3稿:クラリネットとピアノ版)(1955)/
 14-17.アーノルド・クック(1906-2005):クラリネット・ソナタ 変ロ長調(1959)/
 18-20.マルコム・アーノルド(1921-2006):
  クラリネットとピアノのためのソナチネ ト短調(1951)
アンドリュー・サイモン(クラリネット)/
ウオーレン・リー(ピアノ…3-20)
録音 2012年11月21-23日 UK モンマス,ウィアストン・コンサート・ホール
 20世紀から21世紀、新しい時代に書かれたクラリネット作品集です。ベルギーの作曲家ニチフォーによる冒頭の「2つの舞曲」からとんでもなく魅力的。ジャズ?民謡?ジャンル分けは不可能。まるで音符一つ一つが躍り出すかのような楽しい音楽です。
 ウィーン生まれのホロヴィッツは、多くの作品を生み出した作曲家であり、映画音楽の分野でも名高い人です。「ソナチネ」はすでにクラリネットの標準的なレパートリーとして定着していますが、他の2つの作品も息を呑むほどに美しいものです。ルトスワフスキの作品はもう少し前衛的でユニークなものです。ポーランド民謡を元にしながらも、各所に細密な音がはめ込まれています。「極めてヒンデミット風」なクックの曲、陽気で活発なアーノルドの曲と、様々なスタイルが楽しめるクラリネット好きなら外せない1枚です。
 


8.573047
\1100
バラダ:シンフォニア・エン・ネグロ 他
 1-4.シンフォニア・エン・ネグロ:
  マーティン・ルーサー・キングへのオマージュ(交響曲 第1番)(1968)
   <第1楽章:弾圧/第2楽章:連鎖/第3楽章:先見/第4楽章:勝利>/
 5.オーボエ、クラリネットと管弦楽のための二重協奏曲(2010)/
 6-9.コロンブス:管弦楽のための映像(1991)
  <パロスの港/提督!提督!/神の意志はどこにある?/
   インディアの夜明け> ※5…世界初録音
エマニュエル・アビュール(オーボエ)…5/
ホアン・エンリク・リュナ(クラリネット)…5/
マラガ・フィルハーモニー管弦楽団/
エドモン・コロマー(指揮)
録音 2012年11月21-23日 スペイン マラガ.オーディトリオ・デ・ラ・ディクタシオン
 アメリカの偉大な人物「マーティン・ルーサー・キング」。キング牧師の名で知られるアフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者であり、1964年にはノーベル平和賞を受賞した人です。作曲家バラダ(1933-)は友人の紹介で1967年にキング牧師に会い、その思想と行動に強烈な印象を受けました。
 しかしその1年後、牧師が暗殺されるというニュースを知ったバラダはすぐに「黒人たちの解放」をモティーフにした作品を書き、偉人への思い出に捧げたのです。曲は民俗的であり前衛的で、バラダ自身の「平和への祈り」も内包された音楽です。
 メキシコ民謡を使った「二重協奏曲」はバラダの作品にしては、のどかな音楽。オペラ「コロンブス」からの抜粋である「管弦楽のための映像」は、これだけでも楽しめますが、機会があったら全曲(8.660237-38)にも耳を傾けてみてください。


バラダ、衝撃の旧譜

8.557342
\1100
バラダ:
 ゲルニカ(1966

 サラサーテをたたえて(1975
 カザルスをたたえて(1975
 交響曲 第4番「ローザンヌ」(1992
 サパタ: 管弦楽のための映像(1988
サルバドール・マス・コンデ指揮
バルセロナ交響楽団&カタロニア国立管弦楽団
 幼少の頃スペイン内乱を体験し、ファシストの爆撃から逃れるためにバルセロナの駅を家族とともに逃げまどい、その後30年間そのトラウマに苦しめられ続けたバラダ。
 その作品は、間違いなく暗く重く深刻である。情熱的でわかりやすい作品を残したスペイン系の作曲家が多い中で、バラダは別の道を歩んだ。戦後アメリカに渡り、コープランドやパーシケッティに学ぶも、60年代からは激しいアヴァンギャルドの作風を取るようになる。その後民族音楽要素を積極的に取り込むようになり、いつしか人は彼のことをこう呼ぶようになった。「エスニック・アヴァン・ギャルド」。
 それは幼少の頃に受けた衝撃を、平和への叫びに昇華させるために彼が獲得した手法。戦争の生み出す悲惨さを苛烈な音楽で表現しながら、今を生きる人間の命を民族的旋律で織り込んでいく。ピカソの反戦的作品の音楽的引用「ゲルニカ」、「鳥の歌」を鎮痛に奏でる「カザルスをたたえて」など、決してとっつきやすい作品ではないが、作者が命をしぼりながらこちらに訴えようとする叫びが聞こえてくる。
 一方、1981年代に入って、バラダはさらに新しい作風に転換し始めた。「サパタ  管弦楽のための映像」は、1960年代にいっしょに活動していたダリに影響を受けたオペラ「ザパタ」によるオーケストラ作品。最後の「サバタ」の中の珍しい能天気音楽「結婚式の踊り」は、彼の心の中に未来への強い希望を思わせるものが誕生した証しであろう。
 最近は9・1 1事件を題材に、黒人霊歌や民謡の要素を取り入れた交響曲第5番を発表して話題を呼ぶなど、バラダの影響力はまだまだ広がりを見せている。ALBANYで多くの有名演奏家が彼の作品を取り上げていた理由がようやくわかった。

 

8.573093
\1100
ルーセル:ピアノ作品集 第1集
 1-2.ピアノ・ソナチネ Op.16(1912)/
 3-6.劇音楽「眠りの精」Op.13(1908)/
 7-9.3つの小品 Op.49(1933)/
 10-11.前奏曲とフーガ Op.46(1934&1932)/
 12.疑い(1919)/13.永続する小カノン(1912)/
 14.ミューズたちのもてなし 「ドビュッシーの思い出に」/
 15.セゴビア Op.29(1925)/16.人形のお話(1904)
  ※3-6…ピアノ版世界初録音
ジャン・ピエール・アーメンガード(ピアノ)
録音 2012年10月11-12日 ピエール・マルボス スタジオ「4'33"」…1-2, 2012年9月6-7日 ピエール・マルボス スタジオ「4'33"」…3-6, 2006年4月 サン・マルセル寺院…7-16
 管弦楽作品でお馴染みのフランスの近代作曲家、ルーセルのピアノ作品集のシリーズ第1集です。海軍時代の経験をもとに、自作に異国の雰囲気を盛り込み、印象主義の影響を受けながらも、独自の様式を開拓していくルーセル。フォーレのような淡い陰影でもなく、ドビュッシーのような神秘的な音楽でもなく、ラヴェルのような妙なノリもない・・・彼のピアノ曲の捉えどころのなさについての表現は難しいところです。しいて言うなら熱いジンジャーエールのような味わい。弾ける炭酸、ピリピリする生姜の刺激。そして全体は熱く甘く・・・。美味しいのか美味しくないのか評価不能。でもくせになる。そんな印象でしょうか。例えばトラック10-11「前奏曲とフーガ」を聴いてみてください。バッハの名前に基く音型を用いた複雑で奇怪なフーガは一聴の価値ありです。
 


8.573122
\1100
カラーエフ:バレエ組曲「7人の美女」他
 1-3.バレエ組曲「7人の美女」(1953)
  <第1曲:ワルツ/第2曲:アダージョ/第3曲;王冠の踊り>/
 4-11.第4曲:7人の絵姿
  <序曲/インディアンの美女/ビザンチンの美女/
   ホレズムの美女/スラヴの美女/マグレブの美女/
   中国の美女/最も美しい美女>/
 12.第5曲:行進/
 13-19.雷の道-バレエ組曲 第2番(1958)
  <第1番:全員の踊り/第2番:ギター伴奏による少女たちの踊り/
   第3番:黒人集落の踊り/第4番:スティルフェルトの夜/
   第5番:情景とデュエット/第6番:子守歌/第7番:雷の道(終曲)>
ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団/
ミトリー・ヤブロンスキー(指揮)
録音 2012年9月29-30日 ロンドン ブラックヒース・コンサート・ホール
 アゼルバイジャン、バクーで生まれたカラーエフ(1918-1982)。モスクワ音楽院でショスタコーヴィチに師事したという彼、既発の交響曲第3番(8.570720)でも、そのカラフルな管弦楽法が話題となりました。このアルバムには彼の2つのバレエ音楽を収録。一層楽しく妖しい音楽を楽しむことができます。
 「7人の美女」は12世紀に活躍した詩人ニザミの詩を元にしたもの。7人の妻を持っていたという伝説の王の物語です。美女たちが登場するまでのワクワクした気持ちと彼女たちの紹介に続いて、様々な美女たちが現れます。どの曲もエキゾチックで情熱的。音によるポートレイトです。「雷の道」はプロコフィエフの思い出に捧げられた作品で、こちらは南アフリカの作家P.エイブラハムズの小説に触発されたもの。人種間の争いと愛をモティーフにした作品で、アフリカの特徴的なロズムも効果的に用いられています。悲劇的でありながらも活気に満ちた音楽です。


カラーエフ旧譜
カラーエフ:交響曲第3番/交響詩「レイリとメジヌン」/交響的エッチング「ドン・キホーテ」(ロシア・フィル/ヤブロンスキー)
8.570720
\1100
カラ−エフ(1918-1982):交響曲 第3 番 他
 1-4.交響曲 第3 番(1964)/
 5.交響詩「レイリとメジヌン」(1947)/
 6-13.交響的エッチング「ドン・キホーテ」
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団/
ドミトリ・ヤブロンスキ(指揮)

 

8.573101
\1100
モンサルバーチェ:鳥の歌の主題によるマドリガル 他
 1.フォリア・ダリニアーナ(1995)/
 2.民謡「鳥の歌」の主題によるマドリガル(1991)/
 3-5.コンチェルティーノ 1+13(1975)/
 6.カダケスのリディアによせるセレナータ(1970)/
 7-11.十字架への5つの祈り(1969)
  <キリストの受難/聖母の涙/聖処女の冠/嘆き/礼拝の時>
サーシャ・クック(メゾ・ソプラノ)…2.7-11/
ティム・ファイン(ヴァイオリン)…3-5/
パースペクティヴ・アンサンブル/
アンヘル・ギル=オルドネス(指揮)…1-5.7-11
録音 2012年9月7.17.18.26日 ニューヨーク,スカーズデール グリーンヴィル・コミュニティ・チャーチ
 20世紀スペインを代表する音楽家の一人、ハビエル・モンサルバーチェ(1912-2002)。彼はスペイン内戦後の1942年から新聞で音楽評論を始める傍ら、数々の作品を世に送り出しました。その作風は時代によって違い、このアルバムでも多彩な音を聴くことができます。
 Track2の「民謡の主題」で使われているのは、カザルスの演奏でもお馴染みの「鳥の歌」。強烈な個性と絹のような滑らかな声を持つ歌手サーシャ・クックの歌うこのメロディは聴き手の心を優しく溶かしていきます。舞曲のエッセンスを新古典派の様式にはめ込んだ「フォリア・ダリニアーナ」は楽しさ満点。やはり新古典派のスタイルで書かれた「コンチェルティーノ」と名フルーティスト、ランパルのたえめの「セレナータ」そしてこのアルバムの白眉でもある「十字架への5つの祈り」。ここでもクックの名唱が冴えています。スペインの歴史に刻まれた悲劇と揺るぎない信仰心。これらが昇華した名作です。
 


8.555394
\1100
ルビンシテイン最後の交響曲
 アントン・ルビンシテイン:交響曲 第6番 イ短調 他

  1-4.交響曲 第6番 イ短調 Op.111/
  5.オーケストラのためのフモレスケ「ドン・キホーテ」Op.87
フィルハーモニア・フンガリア…1-4/
ギルバート・ヴェルガ(指揮)…1-4/
スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団…5/
ミヒャエル・ハラーシュ(指揮)…5
録音 1986年7月16-18日…1-4, 1985年7月…5 ドイツ スタットハレ・エール=エルケンシュヴィック 原盤 Marco Polo 8.220489&8.220359
 第1楽章の冒頭を聴いた瞬間は「この曲は難しい?」と思うかもしれませんが、序奏部が終わった途端炸裂するのは紛れもないロシアのリズム。これは1886年に作曲されたルビンシテイン(1829-1894)最後の交響曲です。溌剌とした第1主題の次に来るのは抒情的な第2主題。チャイコフスキーよりは、ブラームスやシューマンを思い起こさせる重厚なハーモニーに彩られた力強い楽章、次の第2楽章は控え目に咲く花を思わせる優美な音楽。快活な中間部も聴き映えのするものです。第3楽章は明るくさっぱりとした茶目っ気たっぷりの音楽。そしてどっしりとした最終楽章にもロシアの風味が満載です。
 「ドン・キホーテ」は1870年の作品。数多くの作曲家たちがモティーフとした破天荒な騎士の物語を、ルビンシテインは丁寧に音で追って行きます。広く聴かれることを願いたい「隠れた名作」です。
 

8.571301
\1100
イディル・ビレット/ソロ・エディション 第7集 シューマン:作品集
 1.蝶々 Op.2/2-22.謝肉祭 Op.9/23.アラベスク Op.18/
 24-32.森の情景 Op.82
  <入口/待ち伏せる狩人/寂しい花/気味の悪い場所/
   なつかしい風景/宿/予言の鳥/狩の歌/別れ>
イディル・ビレット(ピアノ)
録音 2013年5月
 ますます精力的な活動を続けるトルコの女性ピアニスト、イディル・ビレット。このシューマン(1810-1856)は彼女の最新録音となります。機知に富んだ「蝶々」の冒頭部を聴いただけで彼女の円熟度が理解できるのではないでしょうか?
 そしてピアニストの持つ表現力が試される「謝肉祭」。彼女の演奏はこの曲集から極めて夢幻的なイメージを引き出しています。シューマンの思い描いた「フロレスタンとオイゼビウス」の二面性も余すことなく描かれているようです。音が絡みつく「アラベスク」の美しさ、そして一見易しい音楽に見えるも実は更に深い内容を持つ「森の情景」での神秘的な表現もたまりません。
 

8.572731
\1100
メルカダンテ:フルート協奏曲 第1.2.4番
 1-3.フルート協奏曲 第2番 ホ短調 Op.57/
 4-6.フルート協奏曲 第4番 ト長調/
 7-9.フルート協奏曲 第1番 ホ長調 Op.49
パトリック・ガロワ(フルート&指揮)/
シンフォニア・フィンランディア・ユバスキュラ
録音 2011年12月18-22日 フィンランド ユヴァスキュラ,スオラハティ・ホール
 19世紀のイタリアオペラ発展に大きく寄与したメルカダンテ(1795-1870)。彼はロッシーニに勧められてオペラの作曲を始め、処女作「ヘラクレスの神格化」の成功を受け、以降次々と大作をものにします。1823年にはサンカルロ劇場の音楽監督に就任、生涯に60作以上のオペラを残しました。
 そんなメルカダンテですが、1814年から1820年の約6年間は音楽院の仲間と師匠に触発されフルート曲を中心とした数多くの器楽曲を書いています。
 彼のほとんどのオペラが忘れられてしまった現在では、これらの器楽曲の方が演奏される機会が多いのは残念ではありますが、確かにこのアルバムに収録された3つの協奏曲も、技巧が際立つソロと管弦楽の掛け合いが素晴らしく、また流麗なメロディには思わず惹きつけられること間違いありません。
 ガロワのソロは文句なしであり、完璧なオケのコントロールもさすがの一言。安心して楽しめます。
 

8.573172
\1100
期待の新進演奏家シリーズ/セバスティアン・ユールト(チェロ)
 チェロ・リサイタル:ヒンデミット:作品集
  1-3.3つの小品 Op.8(1914-1916)/
  4.古いイギリスの乳母の歌「求婚に出かけた蛙」による変奏曲(1941)/
  5-9.無伴奏チェロ・ソナタ Op.25-3(1922)/
  10-12.チェロ・ソナタ(1948)
セバスティアン・ユルト(チェロ)/
パメラ・ユルタド(ピアノ)…1-4.10-12
録音 2013年1月11-12日 UK モンマス ウィアストン・コンサート・ホール
 1979年パリで生まれ、国立コンセルヴァトワールを首席で卒業したチェリスト、セバスチャン・ユールト。彼は12歳の時にデビューし、ヨーロッパを始め、韓国やニュージーランドでリサイタルを行う新鋭です。2007年のアルド・パリゾ国際コンクール入賞を皮切りに、2008年ナウムブルク財団コンクール入賞、そして2009年にはアダム国際チェロ・コンクールに入賞しています。
 このアルバムでは2013年に没後50年を迎えたヒンデミットの一連のチェロ作品を演奏。初期の「3つの小品」ではシューマンを思わせる抒情性を感じさせながらも、至るところに見え隠れする皮肉っぽさもきっちり押さえています。ユニークなタイトルで知られる変奏曲とチェロ・ソナタはまさにヒンデミット(1895-1963)らしさ爆発。強烈な音楽です。
 こんな変幻自在の音楽を見事に手中に収めたユールトの演奏には、感嘆させられるばかりです。
 


8.572888
\1100
スラットキン&フランス国立リヨン管
 ラヴェル:管弦楽作品集 第2集

  1-8.高雅で感傷的なワルツ(1911)/
  9-10.夜のガスパール(M.コンスタントによる管弦楽版)(1908/1990)
   <オンディーヌ/絞首台/スカルボ>/
  12-15.クープランの墓(1914-1917)
   <プレリュード/フォルラーヌ/メヌエット/リゴドン>/16.ラ・ヴァルス(1920)
フランス国立リヨン管弦楽団/
レナード・スラットキン(指揮)
録音 2011年9月6日…1-8, 2012年11月28-29日…9-11, 2012年11月27-28日…12-15, 2012年11月27日…16フランス オーディトリウム・ド・リヨン
 第1集(8.572887)は超有名曲の「ボレロ」を始めとしたラインナップで、たちまちファンの耳を虜にしたスラットキン&リヨンのラヴェル(1875-1937)管弦楽作品集。第2集では、2つのワルツを含むピアノ曲からの編曲物を集めています。
 どれも一筋縄ではいかない作品ですが、そこは名手スラットキン。きっちりコントロールした美しい響きを届けてくれます。「高雅で感傷的なワルツ」はもともとシューベルトのワルツをモティーフにして書かれたという作品で、ピアノによる初演時には作曲家の名を伏せ「誰の曲か」を当てるという試みがなされたといいます。
 ピアノ版では他の作曲家の曲と思った人もいたようですが、管弦楽版になれば、まさしく「音の魔術師」ラヴェルならではの音世界が展開しているので、これなら間違える人もいないのでは?
 「夜のガスパール」はラヴェル自身の編曲ではありませんが、「オンディーヌ」の冒頭のピアノの幽かなさざめきが見事にオーケストラに移し替えられています。「クープランの墓」は第1次世界大戦で命を落としたラヴェルの友人たちへの思い出を綴ったもの。
 ラ・ヴァルスはウィンナ・ワルツへのオマージュ。しなやかさの中に強かさが感じられるラヴェル。これはステキです。
 


8.573016
\1100
ムソルグスキー:展覧会の絵(ピーター・ブレイナー編曲)
 1-16.展覧会の絵
  <第1プロムナード/小人/第2プロムナード/古城/
   第3プロムナード/テュイルリーの庭 - 遊びの後の子供たちの口げんか/
   ビドロ(牛車)/第4プロムナード/卵の殻をつけた雛の踊り/
   サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ/
   第5プロムナード/リモージュの市場/
   カタコンベ - ローマ時代の墓/死せる言葉による死者への呼びかけ/
   鶏の足の上に建つ小屋 - バーバ・ヤガー/キエフの大門>/
 17-20.死の歌と踊り
  <子守歌/セレナード/トレパーク/司令官>/21-17.子どもの家
ニュージーランド交響楽団/
ピーター・ブレイナー(指揮&編曲)
録音 2012年2月7-9日ニュージーランド ウェリントン,マイケル・フォウラー・センター
 お馴染みの楽曲をバロック風に料理した「ビートルズ・ゴー・バロック」や「クリスマス・ゴー・バロック」など、気の利いたアレンジで人気の高いマルチ・アーティスト、ピーター・ブレイナーの新たなオーケストレーションによる「21世紀の『展覧会の絵』」がお披露目となりました!
 誰もが知るこの名曲中の名曲をより現代的なサウンドに生まれ変わらせています。ただし特殊な楽器やプログラミングは使用せず、伝統的なオーケストラ編成の範疇で創意工夫を凝らしたもの。主に木管楽器と打楽器を拡張し、アイディア溢れるコンビネーションで誰も聴いたことのない『展覧会の絵』を描き出しています。特に『ビドロ』『カタコンベ』『キエフの大門』などのどっしりとした曲では打楽器が強調され、そのまま大作映画のスコアに転用できそうなスケール感を演出。
 他では決して聴くことのできない「エクストリーム・ムソルグスキー」を是非体感してください!
 


8.573166
\1100
ピアソラ:タンゴ・ヌエボ 〜ヴァイオリンとピアノのためのトランスクリプション集
 1.天使の死/
 2-5.タンゴの歴史(D.ヴァレラスによるヴァイオリンとピアノ編)
  <第1曲:売春宿 1900/第2曲:カフェ 1930/第3曲:ナイトクラブ 1960/
   第4曲:現代のコンサート>/6.メロディア イ短調/
 7.2つの小品から第1番:タングァーノ/8.言葉のないミロンガ/
 9.ブエノスアイレスのマリア-第2番 フーガと神秘/
 10.アヴェ・マリア(タンテ・アンニ・プリマ)/
 11.ブエノスアイレスのマリア-第3番 私はマリア/
 12.オブリビオン-忘却/13.サンバ・ニーニャのアリア/
 14.ル・グラン・タンゴ(S.グバイドゥーリナ編)/
 15.リベルタンゴ
  ※1.6.9.11-13.15…T.コーティクによるヴァイオリンとピアノ編
トーマス・コーティク(ヴァイオリン)/
リン・タオ(ピアノ)
録音 2012年5月1.13-14日 USA フロリダ,ガスマン・ホール
 ピアソラ(1921-1992)の音楽が爆発的に流行したのは1980年代に入ってからだったでしょうか?以降、この情熱的な音楽は日常生活に入り込み、常にどこかから聞こえてくるほどのポピュラーなものになりました。クラシック、ジャズの影響を受けつつも独自の音楽を貫くピアソラ作品は、どのような楽器で演奏してもすんなりと溶け込み、美しい輝きを放ちます。そのメロディは物悲しくひたすら何かを訴えかけています。
 この演奏はヴァイオリンとピアノによるもので、ほとんどの曲はピアニストのコーティクが自ら編曲しています。現代的ですっきりとした味わいを持つピアソラ。ぜひお楽しみください。
 


8.573205
\1100
グラス:協奏的幻想曲&フェイルーズ:交響曲 第4番
 1-4.フィリップ・グラス(1937-):2つのティンパニと管弦楽のための協奏的幻想曲
  (M.ロルツ編)(2000/2004)
  <第1楽章/第2楽章/カデンツァ/第3楽章>/
 5-8.モハメド・フェイルーズ -(1985-):
  交響曲 第4番「消えたタワーの影の中で(2012)
   <第1楽章:新しい標準/第2楽章:悲嘆に暮れたナルシシストのメモ/
    第3楽章:2つの旗の下の1つの国歌/第4楽章:記念日>
ユン・イハエ(ティンパニ)…1-4/
グェントルウィン・バージェット(ティンパニ)…1-4/
イェニス・ポリエティス(トランペット)…5/
カンザス大学ウィンド・アンサンブル/
ポール.W.ポピエル(指揮)
録音 2013年3月18-21日 USA ローレンス.カンサツ・リード・センター
 今更説明の必要もない偉大なる作曲家、フィリップ・グラス。彼の作品は「ミニマル」という名のもとに一括りにされがちですが、1980年代以降は単なる“繰り返し”ではなく、もっと多様なアイデアと技法が用いられた複雑なものとなっていることは間違いありません。
 この「協奏幻想曲」は2000年に作曲され、その4年後に改編されたものです。グラス特有の音で満たされた第1楽章、緻密な第2楽章のあとに、即興的で長大なカデンツァが続きます。そして第3楽章はルンバのリズムにも似た複雑でリズミカルな音楽となります。フェイルーズは若きアラブ系の作曲家。こちらの作品はタイトルが示す通り「9.11事件」を題材にしたもので、もともとは同じタイトルを持つスピーゲルマンのコミックからヒントを得たと言います。辛辣な描写を持ちながらも、人々の悲しみにそっと寄り添う優しさも持ち合わせています。
 


8.559738
\1100
ロバート・シエッラ:シンフォニア 第4番・ファンダンゴ・謝肉祭
 1.ファンダンゴ(2000)/2-5.シンフォニア 第4番(2008-2009)/
 6-10.謝肉祭(2007)<ガーゴイル/スフィンクス/ユニコーン/ドラゴン/フェニックス>
  ※2-5…世界初録音
ナッシュヴィル交響楽団/
ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)
録音 2012年4月19-21日…1-5, 2012年9月20-22日…6-10 USA ナッシュヴィル,シャーマーホーン・シンフォニー・センター,ローラ・ターナー・ホール
 よくCDストアの店頭で、手に取ったCDの作曲家の生まれた年を見て「ああ、これはゲンダイオンガクだから難解な音だろう」と棚に戻してしまうことがありませんか?このアルバムはそんな心配は全く無用です。とにかく冒頭の「ファンダンゴ」から行ってみてください。
 カスタネットを伴うスペイン伝統の舞曲が、驚くばかりの鮮やかさで耳に飛び込んでくるではないですか!もちろん手の込んだ「現代的な味付け」も随所に施されており、マニアの方の期待も裏切ることはありません。
 シンフォニア第4番は「交響曲の伝統」に対する取り組みであり、挑戦とも言える作品。各々の素材が有機的に結び付けれた面白いものです。
 「謝肉祭」は神話に登場する想像上の生き物を題材にした作品であり、同名の作品を書いたシューマンへのオマージュでもあります。未知でありながらも面白い作品を発見する喜びをお届けいたします。
 

8.559765
\1100
シンディ・マクティー:交響曲 第1番 他
 1.回路(1990)/
 2-5.交響曲 第1番:管弦楽のためのバレエ(2002)
  <第1楽章:序奏-ダンスの上で/第2楽章:アダージョ-沈黙が訪れるまで/
   第3楽章:ワルツ-素晴らしき光/
   第4楽章:終曲-時がヴァイオリンを奏でるところ>/
 6.アインシュタインの夢(2004)/
 7-8.ダブル・プレイ(2010)<答えのない問い/光陰矢の如し>
デトロイト交響楽団/
レナード・スラットキン(指揮)
録音 2010年6月1-4日…7-8, 2012年2月9-11日…1.6, 2012年5月17-19日…2-5 USA デトロイト マックス・M・フィッシャー・ミュージック・センター,オーケストラ・ホール
 現代アメリカの多様多彩な風景、これを極限まで感じさせる音楽がここにあります。作曲家のマクティー(1953-)は6歳からピアノを始めましたが、彼女の師は「即興性」をとりわけ重視したため、彼女はクラシックだけでなくジャズのインプロヴィゼーション、電子音楽などにも興味を持ち、これらが作品に強い影響を与えているのは間違いありません。
 また彼女は3年間ポーランドの大家ペンデレツキに師事、この経験もとても大きなものであったと言えるのではないでしょうか。
 このアルバムに収録された作品もどれもが個性的で、意欲的なものばかりです。冒頭の「回路」をまず聴いてみてください。忙しなく規則的に動き回る音、溢れるエネルギー、そしてそれを縫って聞こえてくるシンコペーションのリズム。これらの刺激的なリズムの応酬はまさに現代人が求めているものに他なりません。
 思わせぶりなタイトルと持つ「交響曲第1番」でもリズムは炸裂します。古いものを新しいものが交錯する「アインシュタインの夢」、不可思議な色彩を持つ「ダブル・プレイ」、機能的な美がここにあります。
 


8.570143
\1100
ブラームス:4手のためのピアノ作品集 第18集
 1-4.ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.83(2台ピアノ版)
  <第1楽章:アレグロ・ノン・トロッポ/第2楽章:アレグロ・アパッショナート/
   第3楽章:アンダンテ/第4楽章:アレグレット・グラツィオーソ>/
 5.ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907):
  「シェークスピアの『ヘンリー4世』」のための序曲 Op.7(2台ピアノ編)
ジルケ=トーマス・マティアス(ピアノ)/
クリステァイン・ケーン(ピアノ)
録音 2012年10月10-13日 ドイツ ザントハウゼン,クララ・ヴィーク・アウディトリウム
 ブラームス(1833-1897)はその大規模な管弦楽作品を書く時に、しばしば同じ作品を2台ピアノ、または連弾のためにも書いていました。それはしばしば友人たちによって試演され曲の評判を諮るためのツールとしても使われていたのです。
 この第2番の協奏曲は1878年に作曲が開始され、その3年後の1881年にウィーン近郊のプレスバウムで完成されました。完成直後にブラームス自身と友人のイグナーツ・ブリュルで演奏し、11月の初公演(プラームスの独奏、A.エルケルの指揮)のために曲を練り直したのです。もちろん初演は大成功。オーケストラ伴奏版は彼の最初の師であるエドゥアルト・マルクスゼンに献呈されるとともに、この2台ピアノ版も公開され、多くの聴衆やピアニストたちが練習にも利用できるようにと便宜が諮られたのでした。
 同時収録のヨアヒムの作品もブラームスによる編曲版で、原曲を聴く機会が失われている現在、この録音は貴重なものとして評価されることでしょう。
  

8.570935
\1100
ロッシーニ:序曲全集 第3集
 1.歌劇「マオメット2世」序曲(1822年 ヴェニス版)/
 2.歌劇「アルジェのイタリア女」序曲/
 3.歌劇「チェネレントラ」序曲/
 4.コントラバスのオブリガード付き「大序曲」/
 5.歌劇「マティルデ・ディ・シャブラン または美女と鉄の心」序曲/
 6.歌劇「婚約手形」序曲/7.歌劇「タンクレディ」序曲
プラハ交響楽団/
クリスティアン・ベンダ(指揮)
録音 2011年9月5-6日 チェコ プラハ Kulturni dum Barikadniku…2-3, 2012年5月30-31日 プラハ at Produkcni dum Vzlet…1.4-7
 19世紀の最も偉大なオペラ作曲家ロッシーニ(1792-1868)。序曲のほんの少しを聴いただけでも、劇的で華やかな舞台がたちまち目の前に浮かびあがります。ベンダとプラハ交響楽団による序曲集の第3集は、有名な「チェネレントラ」を始めとした7曲の序曲を収録。もちろん珍しい作品も含まれており、ロッシーニ好きならば感涙にむせぶこと間違いありません。
 冒頭の「マオメット2世(メフメト2世)」は1820年の初演時には序曲はついておらず、1822年の再演時に付け加えられたものです。他の序曲もお馴染みの作品ですが、トラック4の「大序曲」だけは歌劇のためではなく、彼が学生時代にコントラバスのために書いた「独立した作品」です。劇的な風情と快活な表情を併せ持つ見事な転換が心地よい、いかにもロッシーニらしい音楽と言えそうです。
ロッシーニ:序曲集
第1集…8.570933 第2集…8.570934
  

8.572355
\1100
マクスウェル・デイヴィス:ストラスクライド協奏曲第7番&第8番
 1-2.コントラバスと管弦楽のためのストラスクライド協奏曲第7番(1992)/
 3-5.ファゴットと管弦楽のためのストラスクライド協奏曲第8番(1993)/
 6.未熟なトウモロコシのための期間-マクドナルド・ダンス(1993)
ダンカン・マックタイア(コントラバス)…1-2/
ウルスラ・レヴュー(ファゴット)…3-5/
ジェームズ・クラーク(ヴァイオリン)…6/
スコットランド室内管弦楽団/
ピーター・マックスウェル・デイヴィス(指揮)
録音 1993年9月 スコットランド エディンバラ,アッシャー・ホール Collins Classicsより移行盤
 マクスウェル・デイヴィス(1934-)の代表作の一つ「ストラスクライド協奏曲集」。このアルバムにはコントラバスのための第7番と、ファゴットのための第8番が収録されています。もちろん若干難解であり、曲の全貌を捉えるためには、全身全霊を持ってこれに対峙しなくてはなりません。
 全ての箇所に緊張の糸が張り巡らされていますが、とはいえ、時折聞こえてくる甘美な響きを一度でも耳にしてしまうと、離れ難くなるのがこの作曲家のいつものやり方と言えるでしょうか。ファゴットのための協奏曲はせわしない音型で始まりますが、ソロが始まると緩やかな音楽へと変貌します。
 不可思議で魅惑的な音楽です。トラック6はマクスウェル・デイヴィスの60歳の誕生日と、スコットランド室内管幻樂団の創立21周年の両方を祝すために書かれた作品で、寂しげなヴァイオリンの旋律がやがてリズミカルな面持ちに変貌しながらエネルギーを蓄えていきます。やがて最初の静かな楽想が戻りますが、最後は賑やかに曲を閉じるというものです。

ストラスクライド協奏曲
 8.573017…第2番 8.572353…第3番&第4番 8.572354…第5番&第6番
 


8.572464
\1100
イサシ:弦楽四重奏曲集 第2集
 1-4.弦楽四重奏曲 第4番 ニ長調 Op.31(1921)
  <アレグロ・グラジオーソ/ロマンス/スケルツォ/ロンド>/
 5-7.弦楽四重奏曲 第3番 ホ短調 Op.30(1921…未完)
  <第1楽章/第2楽章:スケルツォ/
   第3楽章:アダージョ・モルト・エスプレッシーヴォ>/
 8.アリア ニ長調:アンダンテ/9.スケルツェット ヘ短調/
 10.前奏曲 イ長調 「四月の騎手」Op.51-1(1934) ※全て世界初録音
イサシ弦楽四重奏団
<メンバー:
アンニック・ルーシン(ヴァイオリン)/
アンナ・ボヒガス(ヴァイオリン)/
カーステン・ドーバーズ(ヴィオラ)/
イヴァン・シフォロー(チェロ)>
録音 2011年12月18-22日 フランス ル・シャトー・ダルカング
 スペイン、ビルバオで生まれた作曲家アンドレス・イサシ(1890-1940)。若い頃ベルリンに留学し、フンパーディンクに師事したためか彼の作品には後期ロマン派の影響が強くみられます。しかし当時のスペインではこのようなドイツ的な音楽はあまり人気を得ることもなく、一時はピアニストとして活動するも、結局は小さな村で鳥の声の研究をしながらひっそりと暮らしたのでした。
 彼の音楽はここで聴ける弦楽四重奏でもわかる通り、表情豊かで美しいものです。
 第4番はまるでルクーやドビュッシーのような洗練されたメロディと雄弁なテーマを持つ、絶妙にコントロールされた柔らかい作品です。各楽器の対話は活発であり、時には半音階的な和音に彩られながら曲が進んでいきます。
 未完に終わった第3番は、幅広く劇的な序奏からめまぐるしく表情を変えて行き、途中で荘厳なフーガとなります。最後に置かれた3つの小さな曲については、ほとんど詳細がわかりませんが、どれも考え抜かれた精緻な筆致を持った作品です。


イサシ:弦楽四重奏曲集第1集


8.572463
イサシ:弦楽四重奏曲集第1集
 1-4.弦楽四重奏曲第0番ホ短調 Op.83(1908)/
 5-8.弦楽四重奏曲第2番イ短調 Op.27(1920)…世界初録音
イサシ弦楽四重奏団
<メンバー>
アンナ・ボヒガス(ヴァイオリン)/
シドニー・ボーガモント(ヴァイオリン)/
カーステン・ドーバーズ(ヴィオラ)/
マティアス・ヴァインマン(チェロ)
 スペイン、ビルバオ(北部の都市)出身のアンドレス・イサシ(1890-1940)。現在ではほとんど忘れ去られてしまった作曲家ですが、ここで聴ける弦楽四重奏曲はなんとロマンティックで美しいのでしょうか?スペインらしさよりもドイツ・ロマン派、もしくは北欧音楽の情緒を湛えているのは、彼が師事したフンパーディンクの影響によるものでしょう。グリーグやドヴォルザークにも似た楽想を持つ「弦楽四重奏曲0番」(死後出版)は、とりわけ若々しい息吹が感じられる佳作です。その12年後に書かれた第2番は、一転モダンな音楽となっています。この曲の第3楽章に現れるフーガは、組曲第2番の第3楽章が発展したもので、こちらは管弦楽作品集(8.557584)で原型を聴くことが可能です。

 

8.572557
\1100
コルネリウス:歌曲全集 第2集
 1-5.6つの歌 Op.5より(1861-1862)
  <第2番:眠る子に/第3番:見知らぬ人/第4番:頌歌/
   第5番:信じられないこと/第6番:役割>/
 6.孤独な涙は何をするの?(1848)/
 7.なぜバラの花は青白
  く?(1862頃)/8-10. 3つのソネット(1859-1861)
   <第1番:遠方より/第2番:家なき愛/第3番:失ったもの>/
 11.夕暮れの想い(1861)/12.回想(1862)/13.夕べの想い(第1稿,1862)/
 14.夕べの想い(第2稿,1863)/15.落日(1862)/16.幼い子(1862)/
 17.恵まれた(1862)/18.幻影(1865)/
 19.盗賊の兄弟(1868-1869)/20.湖で(1848)/21.私の心の奥深く(1862)
クリスティーナ・ランドシャーマー(ソプラノ)…3.5/
マルクス・シェーファー(テノール)…1.13.14.18/
ハンス・クリストフ・ベーゲマン(バリトン)…6.7.11.12.15.19.20.21/
マティアス・ハウスマン(バリトン)…2.8-10.16.17/
マティアス・ヴァイト(ピアノ)
録音 2010年1月.9月.12月.2011年2月.4月 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ
 1824年にマインツで生まれ、ベルリン、ヴァイマール、ウィーン、ミュンヘンを経て、50歳になる直前にマインツで没した作曲家コルネリウス(1824-1874)。ワーグナーやリストと親交を結んだものの、その作品にはあまり先人たちの影響は感じられず、極めて独奏的な作品を多く残しました。
 若い頃は俳優を目指していたのですが、彼を応援していた父の死後は音楽の道を志し、歌劇「バグダッドの理髪師」で成功を収めた後は、良き家庭人として過ごしたということです。彼の作品のほとんどは歌曲であり、そのテキストも彼自身の手によるものが多いのですが、ここに収録されている曲は様々な詩人のテキストが用いられています。
 時にワーグナー的な和声を映し出している曲もありますが、全体的には、控えめな伴奏と移ろいやすい旋律を持つセンシティヴな曲が多く、聴き手にもある種の緊張感を要求する「大人のための」歌曲と言えるでしょう。
コルネリウス:歌曲全集 第1集…8.572556
 


8.573019
\1100
カゼッラ&トゥルキ:弦楽四重奏曲集
 1-4.カゼッラ(1883-1947):弦楽のための協奏曲 Op.40(1923)
  <シンフォニア:Allegro brioso e deciso/
   シチリアーナ:Andante dolcemente mosso/
   メヌエット.レチタティーヴォ.アリア:Allegretto grazioso e molto moderato/
   カンツォーネ:Allegro giocoso e vivacissimo>/
 5-9.カゼッラ:5つの小品 Op.34(1920)
  <第1番:前奏曲 Allegro vivace e barbaro/
   第2番:ニンナ ナンナ Tempo di“Berceuse”(Andantino dolcemente mosso)/
   第3番:嘲笑のワルツ Tempo di valzer grazioso/
   第4番:ノットゥルノ Lento grave funebre/
   第5番:フォックス-トロット Tempo giusto (Allegro molto moderato)>/
 10-12.トゥルキ(1916-2010):コンチェルト・ブレーヴェ(1947)
  <悲歌:Molto lento/Allegro, un po’ concitato/
   ロンド:Allegro, piuttosto vivace e ben ritmato>
ヴェネツィア弦楽四重奏団
<メンバー:
アンドレア・ヴィオ(第1ヴァイオリン)/
アルベルト・バッティストン(第2ヴァイオリン)/
ジャンカルロ・ディ・バクリ(ヴィオラ)/
アンジェロ・ツァニン(チェロ)>
録音 2012年8月21-22日…5-12, 2012年11月7-8日…14 イタリア トレヴィソ,プレガンツィオーリ アレア・スタジオ
 20世紀のイタリアにおいて、「弦楽四重奏曲」というものを復興させるのは並大抵のことではなかったようです。何しろ当時の聴衆たちはひたすら歌劇に夢中であり、器楽作品…交響曲のような大掛かりな作品ですら…ほとんどの人は見向きもしなかったのですから。そのため、当時この国を旅行した音楽家や雑誌執筆者は「イタリアでは『ヨーロッパ的な音楽』を鑑賞することができない」と嘆き、とりわけその分野での最高峰とも言える弦楽四重奏は存在すらも許されないかのような状況だったのです。
 そんな中でミラノとフィレンツェに「四重奏協会」が設立され、ヴェルディが会長になるべくオファーを受けたのですが、残念ながら彼は断ってしまいます。しかしカゼッラを始めとした器楽復興運動を擁護する人たちの手によって、少しずつ素晴らしい作品が生まれ、いつしか他の国に負けない作品が書かれるようになったのでした。
 


8.573035
\1100
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)&ローマ交響楽団
 メルカダンテ:管弦楽作品集

 1.ベッリーニへのオマージュ-大管弦楽のための幻想曲/
 2.特徴的なナポリの主題による第2シンフォニア/
 3.ロッシーニの「スターバト・マーテル」の主題による大シンフォニア/
 4-5.クラリネット協奏曲第2番 変ロ長調 Op.101/
 6.ガリバルディ-アルプスのハンター
  (全てのイタリア国民に捧ぐ)による大管弦楽のためのシンフォニア
ジャンマルコ・カサーニ(クラリネット)…4-5/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
録音 2012年6月3-4日 ローマ コンキリアツィオーネ アウディトリウム…1-5, 2012年7月3日 ローマ OSRスタジオ…6
 現代において、メルカダンテ(1795-1870)の名前は「オペラ作曲家」として知られています。彼の代表作は「ヴェスタの巫女」や「誓い」などのベルカント・オペラであり、ロッッシーニとベッリーニに続く作曲家として素晴らしい名声を打ち立てたのでした。しかしながら、彼は当時の他のオペラ作曲家とは違い、積極的に器楽のための作品を書いたことでも知られています。もちろんメロディ・メーカーとしての才能は比類なきものであり、このアルバムで聴くことのできる「器楽曲」にも美しいメロディが散りばめられていることは間違いありません。
 注目はOp.101のクラリネット協奏曲であり、どこかモーツァルトを思わせる典雅な響きの愛くるしさには、思わず胸が高まるのではないでしょうか?一転、ベッリーニのノルマのメロディを縦横無尽に使った「ベッリーニへのオマージュ」は感動的であり、熱烈な愛国心が宿った「ガリバルディ」の勇壮さも特筆すべきものです。
 

8.573045
\1100
グリーグ:管弦楽作品集 第7集 オラヴ・トリュグヴァソンより3つの情景 他
 1.故郷への帰還 Op.31(1872)/
 2-6.「十字軍の王シーグル」付随音楽 Op.22より
  <北国の民/王の歌/ホルン・シグナルズ/序曲と第1幕/間奏曲>/
 7-9.オラヴ・トリグヴァソン Op.50より3つの情景/
 10.エドムント・ノイペルト(1842-1888):観念(E.グリーグによる管弦楽版…世界初録音)
ソロイスト・マルメ室内合唱団…1-3/
ルンド・スチューデント・シンガーズ…1-3/
マルメ・オペラ合唱団…7-9/
マルメ交響楽団…1-3/
マルメ・オペラ管弦楽団…4-10/
ビャルテ・エンゲセト(指揮)
録音 2009年5月26日…1-3, 2012年6月7-9日…4-10 スウェーデン,マルメ交響楽団 コンサート・ホール
 このアルバムに収録された作品は、グリーグ(1843-1907)と台本作家ビョルンスティエルネ・ビョルンソン(1903年にノーベル文学賞を受賞したノルウェーの偉大なる台本作家)が魅了されたノルウェーの歴史に関わるものです。彼らは、ヴァイキングが闊歩していた、キリスト教と古ノルド語の宗教が激しい競合を繰り返していた時代に魅入られ、いくつかの素晴らしい物語を作り上げました。
 「故郷への帰還」は歌劇の題材にもなっている実在の王オラヴ・トリグヴァソン(960頃-1000)の物語。彼がイギリスからノルウェーへ戻る際、故郷の海岸を見て宗教的な幻想にかられたということをモティーフにしています。「十字軍の王シーグル」にまつわる音楽もビョルンソンによる戯曲のために作曲したもの。初演時に好評を博し、後に組曲にも再編しています。
 「オラヴ・トリグヴァソンの3つの情景」は未完に終わった歌劇から取り出されたもの。最後に置かれたノイペルトの作品はビョルンソンが好んだ曲。ノイペルトの友人であったグリーグが管弦楽版に編曲したものです。
 


8.573123
\1100
パトリック・ガロワ(指揮)&カタルーニャ国立バルセロナ響
 マスネ:バレエ音楽集

 1-10.歌劇「バッカス」からバレエ音楽「ディオニソスの神秘」/
 11-15.歌劇「エロディアード」からバレエ音楽
  <エジプト人の踊り/バビロニア人の踊り/
   陽気な踊り/フェニキア人の踊り/フィナーレ>/
 16-25.歌劇「タイス」からバレエ音楽
  <アンダンテ/ラルゴ/プレスト・ヴィヴァーチェ/
   アンダンテ・カンタービレ/スケルツェット・モルト・ヴィヴァーチェ/
   アレグレット・モデラート/トレ・レント/アンダンテ・レリジオーソ/
   アレグロ・ヴィヴァーチェ・フレネティコ/アレグロ・モデラート>/
 26-32.歌劇「ル・シッド」からバレエ音楽
  <カスティリアの踊り/アンダルシアの踊り/アラゴンの踊り/
   朝の歌/カタロニアの踊り/マドリードの踊り/ナヴァラの踊り>
カタルーニャ国立バルセロナ交響楽団/
パトリック・ガロワ(指揮)
録音 2012年10月9-11日 スペイン バルセロナ,パウ・カザルス・ホール,ロウディトリ
 その生涯に40作品近くの歌劇を書いたにも拘わらず、そのほとんどは忘れ去られ、現在では「マノン」「タイス」「ウェルテル」などのいくつかの作品だけがレパートリーとして残っているというフランスの“歌劇作曲家”ジュール・マスネ(1842-1912)。とは言え、彼の作品は前述のレパートリー以外にも完全に忘れ去られていることはなく、例えば主役にふさわしい歌手が現れた時などには、爆発的な人気を獲得することでも知られています。
 彼の作品にはライトモティーフ(人物や状況を特定の動機で表すこと)の手法が用いられていたり、適度なエロティシズムが盛り込まれていたりと、なかなか聞きどころが多いものなのですが、前述の通り、滅多に聴く機会に恵まれないのが悲しいところです。
 このアルバムではそんなマスネのバレエ音楽を集めています。ここには歌はないものの、重厚なハーモニーと美しく妖艶なメロディが散りばめられています。
 

8.573136
\1100
ブリテン:リフレクションズ 〜ヴァイオリンとヴィオラのための作品集
 1-5.ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.6(1934-1935)/
 6.ヴィオラとピアノのための「リフレクションズ」(1930)/
 7.ヴァイオリンとピアノのための演奏会用練習曲「まどろみ」/
 8.共演者なしのヴィオラのための「悲歌」(1930)/
 9-10.ヴァイオリンとピアノのための2つの小品(1931)/
 11.独奏ヴィオラのための練習曲(1929)/
 12.フランク・ブリッジ(1879-1941)
  :小川にしなだれて柳が立っている(ブリテンによるヴィオラとピアノ編)/
 13.ヴァイオリンとピアノのためのワルツ ロ長調/
 14.ヴィオラとピアノのためのラクリメ-ダウランド歌曲の投影 Op.48(1950)
  ※9-10.11.13…世界初録音
マシュー・ジョーンズ(ヴァイオリン&ヴィオラ)/
アナベル・スウェイト(ピアノ)
録音 2011年10月21日&11月30日 UK モンマスシャー,ウィアストン・ホール
 イギリスのサフォーク州、海沿いの街で生まれたブリテン(1913-1976)は、幼い頃からピアノを弾き、また10歳からはヴィオラも学び始めています。同じ頃にフランク・ブリッジの交響組曲「海」を聴いて感激した彼、やがてブリッジの許で個人授業を受け、その才能が大きく花開いたのでした。
 このアルバムにはそんなブリテンの世界初録音を含むヴァイオリンとヴィオラのための作品を収録、これらはこれまで未発表であったのですが、最近のブリテン・ビアーズ財団の仕事によって、演奏、録音が可能になりました。この中には難解な曲もあれば、諧謔的な曲、内省的な曲があり、ブリテンという人間の多様性を知ることができるのではないでしょうか?恩師フランク・ブリッジ作品の編曲からは、限りない優しさも感じ取れます。
 

8.573159
\1100
ボブ・チルコットのクリスマス・キャロル集-真冬のバラ
 1.飼葉桶の歌(2012)/2.荒野の果てに(2006)/
 3.アドヴェント・キャンドル(2011)/4.真冬のばら(2009)/
 5.心は待っている(2008)/6.羊飼いは歌う(2011)/
 7.羊飼いのキャロル(2000)/
 8-15.クリスマスの夜に(2010)
  <これが真実(Ⅰ)/アダムは義務的に横になる/
  汚れなきバラ/桜の木のキャロル/小さな街/
   その歌は甘く/喜べ、そして陽気に/これが真実(Ⅱ)>/
 16.なんと甘美な音楽(2012)/17.真冬に(1994)/
 18.ベツレヘムの星(2013)/19.きよしこの夜(2011)/
 20.彼はこの夜に生まれた(2007)/21.冬の子どものための贈り物/
 22.おお、大いなる神秘 ※1.3.6.8-15.16.18.19.21.22…世界初録音
ローリー・アシュワース(ソプラノ)…6.13/
リチャード・ピアース(オルガン)…2.8-15.19.20/
アリス・ジェームズ(フルート)…8-15.17/
ジョシー・シモンズ(ソプラノ・サクソフォーン)…6/
ティム・エルトン(オーボエ)…8-15/ターニャ・ホートン(ハープ)…3.6.8-15.17
録音 2013年4月5-7日 UK オックスフォード,ケブル・カレッジ・チャペル
 ケンブッリッジ・キングスカレッジ合唱団に少年合唱団として3年、また大学生や研究者として5年、計8年間参加していたというチルコット(1955-)。その中でも印象的でエイサイティングな経験はクリスマス・イブに「キャロル」を歌うことだったそうです。
 もちろん伝統的な曲も歌うのですが、しばしば「新しい」キャロルを歌うことは、クリスマスに宗教的な意味を求める聴衆や、時には歌手たちの間で論争を巻き起こし、その是非が問われたと言います。そんなチルコット。このアルバムに収録された作品ももちろん「挑戦的」であり、革新的な表情を持つものばかりです。しかし、その根源にはクリスマスという厳粛な日を祝す心が宿っており、どれもが静かな美しさに満たされています。長き月日を経て磨き抜かれた「クリスマス・キャロル」に新しい輝きを加える1枚です。
 

8.573266
\1100
カッスート:未来への帰還 他
 1.未来への帰還(1985)/2.孤独の歌(1972)/3.愛と平和へ(1973)/
 4-7.友人たちの訪問
  <序曲(レント)/アレグロ・ストレピトーソ/間奏曲(アダージョ アンダンテ)/
  アレグロ・スケルツァンド,テンポ・ジュスト> ※1.2.4-7…世界初録音
アントニオ・ロサド(ピアノ)…4-7/
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/
アルヴァロ・カッスート(指揮)
録音 2013年6月18-19日 スコットランド グラスゴー,ヘンリー・ウッド・ホール RSNOセンター
 ポルトガル出身の指揮者、作曲家カッスート(1938-)。彼の情熱の源は常にクラシック作品と管弦楽にありますが、時としてアバンギャルドな音にも興味をそそられ、12音音楽の研究をするためにダルムシュタットの講習会にも参加しています。
 彼は作品を多くの聴衆のために書いたといい、そのコンセプトはこのアルバムの収録曲でも顕著です。
 タイトルにもなっている「未来への帰還」はバッハのブランデンブルクに触発された作品で、バロックチェンバロの代わりに電子キーボードを用い、イタリア・バロックの音楽を思わせる華麗な音階を駆使し、見事な音楽を構築しています。「友人たちへの訪問」は彼のエッセイ的な作品。こちらも過去の時代へのオマージュ足り得るものです。ピアノ協奏曲とは名付けられていませんが、広い意味での協奏曲と言っても良いでしょう。作曲家の心を雄弁に表現した興味深い作品です。
 

NAXOS(Blu-rayオーディオ)


NBD-34
(Blu-rayオーディオ)
\2300
スラットキン&フランス国立リヨン管
 ラヴェル:管弦楽作品集 第2集

 1-8.高雅で感傷的なワルツ/
 9-10.夜のガスパール(M.コンスタントによる管弦楽版)
  <オンディーヌ/絞首台/スカルボ>/
 12-15.クープランの墓
  <プレリュード/フォルラーヌ/メヌエット/リゴドン>/16.ラ・ヴァルス
フランス国立リヨン管弦楽団/
レナード・スラットキン(指揮)
録音 2011年9月6日…1-8, 2012年11月28-29日…9-11, 2012年11月27-28日…12-15, 2012年11月27日…16フランス オーディトリウム・ド・リヨン AUDIO Recorded and edited in HIGH DEFINITION 24-bit, 96 kHz PCM Surround/Presented in HIGH DEFINITION 24-bit, 96 kHz n 5.1 Surround - DTS-HD Master Audio n 2.0 Stereo - PCM DURATION
 第1集(8.572887)は超有名曲の「ボレロ」を始めとしたラインナップで、たちまちファンの耳を虜にしたスラットキン&リヨンのラヴェル(1875-1937)管弦楽作品集。第2集では、2つのワルツを含むピアノ曲からの編曲物を集めています。
 どれも一筋縄ではいかない作品ですが、そこは名手スラットキン。きっちりコントロールした美しい響きを届けてくれます。「高雅で感傷的なワルツ」はもともとシューベルトのワルツをモティーフにして書かれたという作品で、ピアノによる初演時には作曲家の名を伏せ「誰の曲か」を当てるという試みがなされたといいます。
 ピアノ版では他の作曲家の曲と思った人もいたようですが、管弦楽版になれば、まさしく「音の魔術師」ラヴェルならではの音世界が展開しているので、これなら間違える人もいないのでは?「夜のガスパール」はラヴェル自身の編曲ではありませんが、「オンディーヌ」の冒頭のピアノの幽かなさざめきが見事にオーケストラに移し替えられています。「クープランの墓」は第1次世界大戦で命を落としたラヴェルの友人たちへの思い出を綴ったもの。ラ・ヴァルスはウィンナ・ワルツへのオマージュ。しなやかさの中に強かさが感じられるラヴェル。これはステキです。
 

NBD-36
(Blu-rayオーディオ)
\2300
ムソルグスキー:展覧会の絵(ピーター・ブレイナー編曲)
 1-16.展覧会の絵
  <第1プロムナード/小人/第2プロムナード/古城/
  第3プロムナード/テュイルリーの庭 - 遊びの後の子供たちの口げんか/
  ビドロ(牛車)/第4プロムナード/卵の殻をつけた雛の踊り/
  サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ/
  第5プロムナード/リモージュの市場/
  カタコンベ - ローマ時代の墓/死せる言葉による死者への呼びかけ/
  鶏の足の上に建つ小屋 - バーバ・ヤガー/キエフの大門>/
 17-20.死の歌と踊り
  <子守歌/セレナード/トレパーク/司令官>/
 21-17.子どもの家
ニュージーランド交響楽団/
ピーター・ブレ
録音 2012年2月7-9日ニュージーランド ウェリントン,マイケル・フォウラー・センター AUDIO Recorded and edited in HIGH DEFINITION 24-bit, 96 kHz PCM Surround/Presented in HIGH DEFINITION 24-bit, 96 kHz n 5.1 Surround - DTS-HD Master Audio n 2.0 Stereo - PCM DURATION
 お馴染みの楽曲をバロック風に料理した「ビートルズ・ゴー・バロック」や「クリスマス・ゴー・バロック」など、気の利いたアレンジで人気の高いマルチ・アーティスト、ピーター・ブレイナーの新たなオーケストレーションによる「21世紀の『展覧会の絵』」がお披露目となりました!
 誰もが知るこの名曲中の名曲をより現代的なサウンドに生まれ変わらせています。ただし特殊な楽器やプログラミングは使用せず、伝統的なオーケストラ編成の範疇で創意工夫を凝らしたもの。
 主に木管楽器と打楽器を拡張し、アイディア溢れるコンビネーションで誰も聴いたことのない『展覧会の絵』を描き出しています。
 特に『ビドロ』『カタコンベ』『キエフの大門』などのどっしりとした曲では打楽器が強調され、そのまま大作映画のスコアに転用できそうなスケール感を演出。 他では決して聴くことのできない「エクストリーム・ムソルグスキー」を是非体感してください!

OEHMS


OC879
\2300
アレクセイ・ゴルラッチ:ベートーヴェン・リサイタル
 ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770-1827):
  1-3.ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調「悲愴」Op.8/
  4-6.ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調「月光」Op.27-2/
  7-9.ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 「テンペスト」Op.31-2
アレクセイ・ゴルラッチ(ピアノ)
録音 2013年7月4-6日 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ
 若き逸材アレクセイ・ゴルラッチ。彼は1988年ウクライナに生まれ、12歳の時にベルリン芸術大学にてM.ヒュッヘに師事。19歳の時にはカーネギー・ホールで演奏し高い評価を受けています。様々なコンクールで上位入賞し、最近では2011年のミュンヘン国際コンクールで優勝。一躍注目を浴びています。
 それ以前に日本では2006年の浜松国際ピアノコンクールで優勝を飾っており、世界に先駆けて日本での人気を勝ち得ている人としても知られています。このアルバムは彼が最も得意としているベートーヴェン。収録されているのは「悲愴」を始めとする超人気曲3曲ですが、どれもがまるで初めてこの世に生まれてきたかのような瑞々しさと、厳粛さを纏った素晴らしい演奏で、例えば「悲愴」の第2楽章の天国的な美しさなどは、この若きピアニストの類い稀なる資質にほれぼれする他ありません。
 

OC846
(2CD)
\3000
ブリタニック・オルガン 第7集 〜ヴェルテを弾くスイスのオルガニストたち
<CD1>
 1.マルコ・エンリコ・ボッシ(1861-1925):祝祭行進曲 Op.118-8
   ヴェルテ・ロール1068(マスター)/
 2.ワーグナー(1813-1883):ローエングリン-エルザの婚礼参進
  ヴェルテ・ロール1077(マスター)/
 3.ウジェーヌ・ジグー(1844-1925):スケルツォ
  ヴェルテ・ロール1069(マスター)/
 4.カール・アドルフ・ロレンツ(1887-1923):
   「ホーム・スイート・ホーム」の主題による変奏曲 Op.72-4
    ヴェルテ・ロール1071(マスター)/
 5.A.J.E.マイリー(1833-1918):荘厳な行進曲
  ヴェルテ・ロール1072(マスター)/
 6.サン=サーンス(1835-1921):奇想曲 Op.2-7
  ヴェルテ・ロール1073(マスター)/
 7.フランク(1822-1890):英雄的小品
  ヴェルテ・ロール748(マスター)/
 8.サン=サーンス:婚礼祝福 Op.8
  ヴェルテ・ロール4016(マスター)/
 9.レーガー(1873-1916):アヴェ・マリア Op.80-5
  ヴェルテ・ロール742(コピー)/
 10.J.S.バッハ(1685-1750):トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
  ヴェルテ・ロール751(マスター)/
<CD2>
 1.J.S.バッハ:トッカータ ヘ長調 BWV540
  ヴェルテ・ロール2052(マスター)/
 2.スウェーリンク(1562-1621):「わが青春はすでに過ぎ去り」による変奏曲
  ヴェルテ・ロール2062(マスター)/
 3.スウェーリンク:緑の菩提樹の下で-アルマンド
  ヴェルテ・ロール2063(マスター)/
 4.シャイト(1587-1654):パッサメッツォ 12の変奏曲
  ヴェルテ・ロール2059(マスター)
 5.テオドール・デュヴォワ(1837-1924):光あれ
  ヴェルテ・ロール1059(マスター)/
 6.デュヴォワ:田園の歌 ハ短調
  ヴェルテ・ロール1278(コピー/マスター)/
 7.デュヴォワ:アレルヤ(子らよ、ほめまつれ)
  ヴェルテ・ロール1282(マスター)/
 8.アレクサンドル・ギルマン(1837-1911):ノエル・エレヴェーション 第6番
  ヴェルテ・ロール1313(マスター)/
 9.ギルマン:ソナタ ハ短調 Op.80-5 第1楽章
  ヴェルテ・ロール1056(マスター)/
 10.ギルマン:ソナタ ハ短調 Op.80-5 第2楽章
  ヴェルテ・ロール1057(マスター)/
 11.ギルマン:ソナタ ハ短調 Op.80-5 第3楽章
  ヴェルテ・ロール1058(マスター)
<CD1>
フランツ・ヨーゼフ・ブライテンバッハ…1-6/
パウル・ヒンダーマン…7-10/
<CD2>
カール・マッティ…1-4/
ヨハン・ヤコブ・ネイター…5-11
録音 2013年4月 スイス ゼーヴェン、自動演奏楽器博物館
Musical Direction: David Rumsey, Technical Direction: Daniel Debrunner, Recording Supervision, Editing and Mastering: Andre Scheurer
 スイスは、ドイツ、フランス、イタリア、オーストリア、リヒテンシュタインに囲まれた内陸に位置する国であり、多くの国際機関の本部が置かれることでも知られる「多言語国家」です。当然、様々な国の文化の影響を受けていますし、永世中立国であるが故に多くの文化的な遺産や教会を有し、歴史的価値のあるオルガンも数多く存在しています。そんな楽器をスイスのオルガニストだちは演奏してきました。
 また時計などの精密機器の工場でも知られる国であり、ブリタニック・オルガンが所蔵される「児童演奏楽器博物館」もスイスにあるのです。そんなスイスのオルガニストたちが遺したヴェルテのロールを所縁の地で復元したのがこのアルバムです。時を超えて蘇る響きをお楽しみください。
 

OC880
\2300
ウィリアム・ヨン:モーツァルトを弾く
 ウォルフガンク・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
  1-3.ピアノ・ソナタ 変ホ長調 K282/
  4-6.ピアノ・ソナタ イ短調 K310/
  7-9.ピアノ・ソナタ ハ長調 K330/
  10-12.ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K570
ウィリアム・ヨン(ピアノ)
録音 2013年3月1-3日 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ
 若き韓国のピアニスト、ウィリアム・ヨンのOEHMSデビュー・アルバムです。彼は他のレーベルからショパンのピアノ協奏曲やシューベルトの即興曲集、他、ロマン派のいくつかの作品をリリースしています。華麗なタッチはもちろんのこと、彼の特筆すべき点は、リリカルな音楽性と詩情溢れる解釈でしょうか。
 例えばショパンの2番の協奏曲での、美しい歌い回しは若干線の細さを感じさせるものの、穏やかで甘く、第2楽章の劇的な部分でも決して声を荒立てることのない上品さには驚くばかりでした。
 このモーツァルトでは、ロマン派の音楽のような甘さは影をひそめるものの、全体に漂う爽やかさと清冽さがたまりません。木立の中を駆け抜ける風のようなモーツァルト。いかがでしょうか?
 
OC430
\2000
ベルント・グレムザー(ピアノ)
 メンデルスゾーン:ピアノ作品集

 1-16.無言歌集(抜粋)
  <第1巻 Op.19-1 ホ長調/第1巻 Op.19-5 嬰ヘ短調/
   第2巻 Op.30-6 嬰ヘ短調「ヴェネツィアの舟歌 第2」/
   第3巻 Op.38-2 ハ短調/第6巻 Op.67-4 ハ長調/
   第5巻 Op.62-1 ト長調/第5巻 Op.62-3 ホ短調「葬送行進曲」/
   第1巻 Op.19-3 イ長調「狩人の歌」/第7巻 Op.85-4 ニ長調/
   第1巻 Op.19-6 ト短調「ヴェネツィアの舟歌 第1」/
   第4巻 Op.53-2 変ホ長調/第3巻 Op.38-6 変イ長調/
   第6巻 Op.67-2 嬰ヘ短調/第8巻 Op.102-5 イ長調/
   第6巻 Op.67-5 ロ短調/第5巻 Op.62-6 イ長調「春の歌」>/
 17-19.幻想曲 嬰ヘ短調「スコットランド・ソナタ」Op.28/
 20.厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54/21-23.3つの練習曲 Op.104
ベルント・グレムザー(ピアノ)
録音 2012年6月16-18日 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ
 2013年には名指揮者スクロヴァチェフスキとともに来日、心蕩けるショパンを演奏したグレムザー。彼の名前はすでにNAXOSを始めとした一連のアルバムでもおなじみです。幅広いレパートリーを持ち、ラフマニノフやプロコフィエフのエレガントで知的な解釈で知られる彼ですが、このアルバムでは一転、メンデルスゾーンの「無言歌」の抜粋を始めとした作品を演奏しています。
 お稽古にも使われる「無言歌」。譜読みは平易なものが多いのですが、実際に聴かせる演奏をするのはとても大変、ピアニストの資質がそのまま出てしまう恐ろしい曲集でもあるのです。もちろんグレムザーは1曲1曲を大切に、音の詩として表出しています。
 

OC862
(2CD)
\3000→\2690
ミリヤム・コンツェン(ヴァイオリン)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲集
<CD1>
 1-3.ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 K207/
 4-6.ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 K211/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲 ト長調 K216/
<CD2>
 1-3.ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 K218/
 4-6.ヴァイオリン協奏曲 イ長調 K219/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 K271
   カデンツァ…ミリアム・コンツェン
ミリヤム・コンツェン(ヴァイオリン)/
バイエルン・カンマーフィルハーモニー/
ラインハルト・ゲーベル(指揮)
録音 2011年11月29日-12月3日 ミュンヘン バイエルン・音楽スタジオ
 前作「モーツァルト・イン・イタリー」(OC753)で素晴らしい演奏を聴かせたゲーベルとコンツェンが再び共演。今作ではモーツァルト(1756-1791)のヴァイオリン協奏曲を刺激的に、そしてじっくりと聴かせます。通常は5曲を数えるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲、彼らはあえてK271aのニ長調(現在では疑作とされることが多い)もカウントし、通し番号を付さずに演奏しています。この作品は自筆譜が紛失、現在では筆写譜のみが存在していて、「1777年7月16日、ザルツブルクで作曲」とイタリア語で書き込みがあるとされていますが、未だに彼の作品であるという確証は持たれておりません。演奏機会もごく稀ですが、ここでのコンツェンとゲーベルは、一つの作品としてこの曲をリスペクト。見事な音楽を創り上げています。コンツェンのヴァイオリンはいつものように美しさの極みであり、またゲーベルのアプローチも変わることなく、小編成のモダン楽器オーケストラを意のままに操り、小気味よい演奏を繰り広げています。
OC753…ミリアム・コンツェン&ゲーベル:モーツァルト・イン・イタリー 1770年、モーツァルト少年がイタリアを訪れた際に耳にした、あるいは影響を受けた作品を収録したものです。


企画の勝利
コンツェン&ゲーベル前作

OC-753
\2500→¥2290
モーツァルト・イン・パリ〜18世紀のイタリア音楽
ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783):
 歌劇「ルッジェーロ」序曲
トーマス・リンリーJr(1756-1778):
 ヴァイオリン協奏曲へ長調
ヴェナンツィオ・ラウッツィーニ(1746-1810):
 シンフォニアニ長調
フランツ・ラモッテ(1751-1780):
 ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調
モーツァルト:交響曲ニ長調
 〔「アルバのアスカーニョJK.120(1 1 1 a)序曲〕
ミリヤム・コンツェン(vn)
ラインハルト・ゲーペル(指揮)
バイエルン・カンマーフィルハーモニー
 18世紀のイタリアは、大規模な芸術教育の国でした。北ヨーロッパの音楽の基本形式はイタリアの音楽形式であり、様々な国からイタリアヘ留学が行われていました。若干22歳で亡くなったモーツァルトと同じ歳のイギリス出身の卜−マス・リンリーJrは、モーツァルトとイタリアで出会い、モーツァルトでさえも彼を天才と認識していたらしい。当時最も人気の高かったハッセのこの作品は、モーツァルトの「アルバのアスカーニョ」に影響を与え、フラマン人のラモッテは、彼のスポンサーであったマリア・テレジーアによってイタリアに留学させられました。 元ムジカ・アンティクァ・ケルンのリーダー、ラインハルト・ゲーペルは、モーツァルトの音楽と彼らの音楽がつながっていたことを研究し、ここで演奏として証明するものです。ヴァイオリン・ソロには、ARTE NOVA時代からエームズ社長が育ててきたミリヤム・コンツェンが起用されています。
 【録音】2010年2月25〜28日バイエルン放送第1スタジオ[デジタル:セッション]

 
OC872
\2300
ヴルフィン・リースケ:ソルとジュリアーニを弾く
 1.フェルディナンド・ソル(1778-1839):練習曲 Op.35-第17番 /
 2.ソル:練習曲 Op.35-第22番/
 3.ソル:練習曲 Op.6-第11番/
 4.ソル:モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲 Op.9/
 5-7.マウロ・ジュリアーニ(1781-1829):ソナタ ハ長調 Op.15/
 8.ソル:悲歌的幻想曲 Op.59/
 9.ソル:アンダンテ・モデラート/
 10.ジュリアーニ:前奏曲 Op.83-2/
 11.ジュリアーニ:前奏曲 第4番/
 12.ジュリアーニ:前奏曲 第5番/
 13.ジュリアーニ:変奏曲 Op.112
ヴルフィン・リースケ(ギター)
録音 2011年10月21-23日 ケルン WDR放送 第2ホール
 日本にも何度も来日経験のあるヴェテラン・ギタリスト、ヴルフィン・リースケによるソルとジュリアーニのギター作品集です。「ギターのベートーヴェン」の異名を取るスペイン・バルセロナ生まれのフェルナンド・ソル。そしてナポリでギターの魅力に取りつかれたマウロ・ジュリアーニ。この2人がいなければ、現在これほどまでにギター音楽が愛されることはなかったでしょう。ただこの2人の作風は若干違っており、当時としては先鋭的な音を使い、どちらかというとロマン派とみなされるソルの音楽に比べ、ジュリアーニは変奏曲形式を好み、美しいメロディに装飾を施していくというものが多く、またヴァイオリンとの二重奏にも素晴らしい作品を残しているのが特徴です。
 リースケの演奏は2人の個性を際立たせ、超絶技巧を織り込みながら各々の曲に強い主張を持たせています。
 

OC876
\2300
リュートの友たち
 1.シルヴィウス・レオポルド・ヴァイス(1687-1750):幻想曲 変ロ長調/
 2-5.ヴァイス:リュートとマンドリンのためのコンセール
  (原曲:リュートとフルートのためのコンセール…
   フランク・レーアによるフルート=マンドリン・パート再構築)/
 6.ヴァイス:前奏曲 ニ短調/
 7-10.エルンスト・ゴットリープ・バロン(1696-1760):
  フラウトドルチェとリュートのためのコンチェルト(組曲)/
 11.ヴァイス:幻想曲 ハ長調/
 12-17.J.S.バッハ(1685-1750)/ヴァイス:
  リュートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV1025/
 18.ヴァイス:チャコーナ イ長調
アクセル・ヴォルフ(リュート)/
アンナ・トルゲ(マンドリン…2-5)/
ドロテー・オベルリンガー(ブロックフレーテ…7-10)/
クリストフ・アンゼルム・ノル(チェンバロ)…12-17
録音 2012年5月30日-6月2日 ノイマルクト,ライトシュターデル
 現代最高のリュート、ギター奏者アクセル・ヴォルフ。彼はハンス・ミヒャエル。コッホに師事し、ナイジェル・ノース、ホプキンスン・スミスのマスター・コースを受講し、ロルフ・リスレヴァントにも師事し研鑽を重ねて来ました。
 OEHMSレーベルを始め、これまでにも何枚ものCDをリリース。演奏活動も活発に行っています。
 このアルバムは輝かしさと仄暗さが相俟った独特の静かな音楽で知られるヴァイスの作品を中心に収録した1枚です。彼のオリジナルの作品のいくつかを冒頭に置き、やはり素晴らしいリュート作曲家であるながら、あまり知られる事のなかったバロンのソナタを1曲。そしてヴァイスが編曲したバッハの「ヴァイオリンとチェンバロのための組曲」のリュート版、またヴァイスのオリジナル作品を最後に置くというプログラムで、曲の間に流れる親密な空気が、そのまま演奏家たちの間に流れているというもの。「FRIENDS」と言う言葉がぴったりの1枚です。
 

OC894
(2CD)
\3000
エレン・ティスマン:ショパンを弾く 第2集
フレデリック・ショパン(1810-1849):
<CD1>
 1.バラード 第1番 ト短調 Op.23/2.マズルカ ト短調 Op.24-1/
 3.マズルカ ハ長調 Op.24-2/4.マズルカ 変イ長調 Op.24-3/
 5.マズルカ 変ロ短調 Op.24-4/6.バラード 第2番 ヘ長調 Op.38/
 7.舟歌 嬰ヘ長調 Op.60/
<CD2>
 1.夜想曲 ロ長調 Op.9-3/2.バラード 第3番 変イ長調 Op.47/
 3.幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61/4.バラード 第4番 ヘ短調 Op.52
エレン・ティスマン(ピアノ)
録音 2012年9月18-20日 スイス Arc en Scenes, Salle de musique, La Chaux-de-Fonds
 エレン・ティスマンは1982年生まれ。パリ音楽院で学び、ケルン音楽大学でローラン=エマールに20世紀音楽を、更にウィーンでオレグ・マイセンベルクに学びました。2006年ダルムシュタット・ショパン国際コンクールで優勝。もっぱら現代音楽を演奏するピアニストとして知られていましたが、2010年、ショパン国際ピアノ・コンクールのファイナリストとなりその存在が注目されました。
 彼女のショパンアルバムはこれが2枚目であり、コンクール参加前に収録された第1集の「ピアノ・ソナタと前奏曲集」は独特の乾いたタッチ(とりわけソナタ2番の終楽章が面白い)とユニークな解釈が評価されています。この第2集は2012年の録音で、彼女の成長もよくわかるもの。バラエティに富んだ選曲も聴きどころです。
第1集…OC752 ピアノ・ソナタ 第2番&24の前奏曲集
 


OC671
(SACD-Hybrid)
\2300→\2090
キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管
 チャイコフスキー:

  交響曲 第4番 ヘ短調 Op.36/
  イタリア奇想曲 Op.45
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/
ドミトリー・キタエンコ(指揮)
録音 2010年11月&2011年12月ケルン シュトルベルガー・シュトラッセ・スタジオ
 1876年から1877年にかけて作曲されたこの交響曲第4番。この時期の彼は、メック夫人という素晴らしいパトロンを手に入れ、ようやく経済的な余裕が生まれ作曲に専念できるようになった、彼にとっては穏やかな日々がやってきたのです。しかしながら、身にまとわりついた「同性愛疑惑」を晴らすために1877年に彼の元弟子であった娘と結婚するのですが、これが失敗。精神的打撃を負った彼は自殺未遂を起こしてしまいます。そんな相反する生活の中でこのような素晴らしい作品が生まれたのはほとんど奇跡とでもいえるのではないでしょうか?
 そんなドラマティックな作品をキタエンコはいつものように冷静沈着に分析。決して感情に溺れることなく見事に音にしています。

キタエンコ:チャイコフスキー 既発盤(すべてSACDハイブリッド)
 OC668…交響曲 第1番 ト短調 Op.13 他 OC669…交響曲 第2番 他 OC670…交響曲 第3番 ニ長調 Op.29 他
 OC667…交響曲 第5番 他 OC666…交響曲 第6番 「悲愴」 OC665…マンフレッド交響曲 Op.58
 

OC859
\2300
… a Olivier Messiaen
メシアン:

 1.レオン・ミロ(1956-)パリの情景/
 2.メシアン(1908-1992):前奏曲 第7番「静かな嘆き」/
 3.ミロ:時のテクスチャー/
 4.メシアン:4つのリズムのエチュード「火の鳥 第1」/
 5.メシアン:前奏曲 第1番「鳩」/
 6.ミロ:声の情景/
 7.武満徹(1930-1996):雨の樹 素描Ⅱ?オリヴィエ・メシアンの追憶に/
 8.メシアン:歌つぐみ/
 9.ミロ:鳥の情景/
 10.メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし 第1曲「父なる神のまなざし」/
 11.メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし 第2曲「星のまなざし」/
 12.メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし 第7曲「十字架のまなざし」/
 13.ミロ:鐘の情景
スザンナ・カッセル(ピアノ)
録音 2012年1月27-29日 ドイツ放送 室内楽ホール
 20世紀、最も尊敬された作曲家の一人であるフランスの作曲家オリヴィエ・メシアン。彼の音楽からは鳥の声と神の声が聞こえてくるのです。このアルバムはそんなメシアンの世界を更に拡大するという試みがなされています。
 ピアニストのスザンナ・カッセルは以前から実験的な試みをその録音に導入する人ですが、今回はアメリカの作曲家レオン・ミロとコンビを組み、独特な「もの」を作り上げました。一種のオーディオ・ブックとも言えるこの作品。メシアンの目指した音楽はミロが作り上げた「Soundscapes-音の風景」の中に緩やかに組み込まれます。
 鳥の声も街の音も、そしてカッセルのピアノの音も全てが混然一体となって意識の底深くに沈んでいく快感。もちろん単なるヒーリング・アルバムとは一線を画した不可思議な世界です。

スザンナ・カッセル:既発盤
 OC855…ジョン・ケージ作品集 OC534…カリフォルニア・コンサート OC813…アイスランド
 

OC863
\2300
ヘルベルト・シュフ
 1-4.シューベルト(1797-1828):さすらい人幻想曲 ハ長調 D760 Op.15/
 5-6.ヤナーチェク(1854-1928)ピアノソナタ「1905年10月1日」(街頭より)/
 7-9.シューベルト:ピアノ・ソナタ イ長調 D664
ヘルベルト・シュフ(ピアノ)
録音 2012年8月1-4日 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ
 2013年にも来日し、その才能の片鱗をまざまざと見せつけたピアニスト、ヘルベルト・シュフ。このアルバムは彼が愛するシューベルトとヤナーチェクの作品集です。
 ここでの彼はただ2人の作曲家の作品を取り上げたのではなく、演奏するピアノも変えて、彼らの個性を描きだしています。
 彼にとってのシューベルトは放浪を繰り返す“自然主義的”な音楽であり、ヤナーチェクは禁欲的で重い“11月の空気”のような音楽なのだそうです。
 シューベルトの2つの作品も明らかに性格が違うと感じられたため、敢えてピアノを変え、その異なる音色を楽しめるように考えられています。華麗な「さすらい人」、悲痛な嘆きが範反映されたヤナーチェク、そして室内楽的な調和を保つ「ソナタ イ長調」。これらの違いをじっくり感じてみてください。

ヘルベルト・シュフ:既発盤
 OC593…シューベルト:ピアノ・ソナタ D537&D894 OC754(2枚組)…シューマン:作品集 OC783…夜の小品集
 OC541…ラヴェル:鏡&シューマン:クライスレリアーナ OC833…ウルマン&ベートーヴェン:ピアノ協奏曲集
 OC596…ミリアム・コンツェン:ヴァイオリン作品集
  

OC877
\2300
Aufbruch-目覚めよ 〜ヘッセとゲーテによる歌曲集
 1-4.ロベルト・シューマン(810-1856):ミニョンのための歌曲集 Op.98(J.W.ゲーテ)
 <君よ知るや南の国/私に言わせないで/ただ憧れを知る者だけが/
  大人になるまでこのままに>/
 5-8.オトマール・シェック(1886-1957):J.W.ゲーテによる歌曲集 Op.19a
 <彩られたリボンもて/たそがれが上方から降り来て/秋の悲しみ/いらだち>/
 9-15.ユリエ・キルピネン(1892-1959)H.ヘッセの詩による連続歌曲集 Op97
 <愛の歌/どこに私の家があるのだろうか?/暗き瞳/
  私はあなたを訪ねた/ただひとり/幸せ/夢>/
 16-21.シェック:H.ヘッセの誌による歌曲集
 <記念日/ニノンのために/口笛吹き/
  あなたはそれを知っているの?/あなたは何を笑っているの?/休みなく>/
 22-25.リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):4つの最後の歌
 <春(H.ヘッセ)/九月(H.ヘッセ)/眠りにつく時(H.ヘッセ)/
 夕映えの中で(J.V.アイヒェンドルフ)>
ゾフィア・ブロンマー(ソプラノ)/
アレクサンダー・シュマルツ(ピアノ)
録音 2013年8月19-21日 バイエルン放送 第1スタジオ
 1981年生まれのソプラノ、ゾフィア・グロンマーのデビュー・アルバムです。彼女は1998年と1999年にドイツ連邦の「青少年音楽コンクール」で賞を受賞、そして2008年には「バイエルン芸術賞」、2009年には「アウスプルク劇場賞」も獲得しています。
 2012年には超難関として知られるミュンヘン国際音楽コンクールで第3位に輝き、観客賞と特別賞も授与されています。
 ここでの彼女は、その若々しい持ち味を生かして、ヘッセとゲーテの詩による4人の作曲家のリートを歌っています。若干線の細く暗めの声(ユリアーネ・バンゼを思わせる)ですが、何とも深い味わいと青草さ、そして時に見え隠れする人懐っこさが魅力的。揺れ動く感情を巧みに表現する歌唱は、将来の大物を予見させるものです。
 

OC878
\2300
ジンクフォニカー:チャットルーム 〜エンヨット・シュナイダー(1950-):作品集
 1-7.明けの明星-歌曲集
 <第1番:マイヤーさん/第2番:膝/第3番:あなたは誰?/
  第4番:小さな虫の告白/第5番:ナゾベーム/第6番:祈り/第7番:大きなラウラ>/
 8-11.愛の変奏曲
 <第1番:アレグロ・バルバロ/第2番:夜のカンティレーナ/
  第3番:短縮されたタンゴ/第4番:スケルツィッシモ>/
 12-16.チャット・ルーム
 <第1番:Hiiiii, welcome, bussiiiii, thx../
  第2番:暗い部屋、または:孤独な心のバール/
  第3番:LOL & HDGDL, ?チャットの何でも屋/
  第4番:夜のマナーのバラード/
  第5番:ハイスピードのサイバー・デート>
ジンクフォニカー/
ドイツ・カンマームジークアカデミー・ノイス…1-7
録音 2012年5月30-31日,9月15-16日 ドイツ放送 室内楽ザール
 現代ドイツにおける映画音楽の第1人者であるエンヨット・シュナイダー。彼の作風はとても柔軟であり、ある時はマイケル・ナイマン風、ある時はニーノ・ロータ風の作品を易々書くかと思えば、新古典派の作品と見紛うばかりの激しいオルガン・トッカータを書くなど、本当に変幻自在な人と言えそうです。
 このアルバムに収録されている3つの作品も、当然の如くただものではありません。大真面目な風を装って書かれている「明けの明星」、なぜ愛なのか説明してほしい「愛の変奏曲」、そして少しだけ以前の世界を跋扈したインターネット・チャット(今ではLINEか?)。どれも真っ向から対峙しても理解するのは難しそうな曲たちです。
 しかし、これらをひたすら楽しく聴かせてくれるのが、ドイツで最も人気を博しているヴォーカル・グループ「ジンクフォニカー」の面々です。芸術とは何か、人生とは何か・・・うん。考えなくてもよいか。
  


OC887
\2300→\2090
トーマス.E.バウアー(バス)
 J.S.バッハ:バスのためのソロ・カンタータ集
  1-5.われは満ち足れり BWV82/
  6-9.平安、汝とともにあれ BWV158/
  10-14.われ喜びて十字架を担わん BWV56
トーマス.E.バウアー(バス)/
エリーザ・ラバヌス(ソプラノ)/
コルス・ムジクス・ケルン/
ダス・ノイエ・オルケスター(ピリオド楽器 使用…415')/
クリストフ・シュペリング(指揮)
録音 2013年2月14-17日 ケルン ゾルストック メランヒトン教会
 バリトン歌手トーマス.E.バウアー。彼が現在最も力を入れているバッハ(1685-1750)のバス・カンタータ集です。「冬の旅」を始め、数々のアルバムで名唱を聴かせるバウアーですが、近年ますます声に深みを加え、今回はバッハでも素晴らしいソロを歌っています。
 彼は1970年に生まれ、少年時代はレーゲンスブルク大聖堂聖歌隊に属していました。その後ミュンヘン音楽大学を卒業し、ヘレヴェッヘを始めとした大指揮者たちと共演。その実力を広く世界に知らしめています。
 このバッハのカンタータは、多くのバス・バリトン歌手たちに愛され、様々な解釈が施されていますが、ここでの彼らの演奏はどちらかというと厳しさよりも優しさを追求したものであり、バウアーの艶やかで甘さを含んだ声がその表現を後押ししているかのようです。BWV82のオーボエ・ソロの自由闊達さにも耳を奪われます。
 

OC959
(2CD)
\3000
ヴェルディ:歌劇「サン・ボニファーチョ伯爵オベルト」
<CD1>1-9.第1幕/
<CD2>1-7.第2幕
サン・ボニファーチョ伯爵オベルト…エイドリアン・ジャンス(バス)/
レオノーラ:オベルトの娘…フランチェスカ・ロンバルディ・マッツッリ(ソプラノ)/
サリングエルラ伯爵リッカルド…ノーマン・ラインハルト(テノール)/
クニーツァ:リッカルドの婚約者…マヌエラ・カスター(メゾ・ソプラノ)/
イメルダ:クニーツァの侍女…ナロア・インチャウスティ(メゾ・ソプラノ) 他/
ギーセン州立劇場合唱団/
ヤン・ホフマン(合唱指揮)/
ギーセン州立劇場フィルハーモニー管弦楽団/
ミヒャエル・ホフステッター(指揮)
録音 2012年12月 ギーセン州立劇場 ライヴ収録
 ヴェルディ(1813-1901)の最初のオペラである「オベルト」は1839年11月17日にミラノ・スカラ座で初演されました。初演は好評ですぐさま続演されたにも拘わらず、ヴェルディ自身はこの作品を自身の成功作とは認めることもなく、その50年後にこの歌劇を蘇演しようという動きがあった時にも、ヴェルディ本人が強硬に反対し、結局その話がなくなってしまったという問題作です。
 確かに若干物語が冗長で、また主役が4人必要であることなど、上演が困難な面もありますが、音楽は何といってもヴェルディそのもの。序曲を始め、冒頭のリッカルドのアリアから文句なく惹きこまれること間違いありません。

PALADINO


Clara Schumann’s Piano
PMR-28
\2000→\1890
クララ・シューマンのピアノ
 1.音楽の夜会 Op.6-1:トッカータ/
 2.音楽の夜会 Op.6-2:ノットゥルノ/
 3.即興曲 ト長調「ウィーンの思い出」Op.9/
 4-7.ピアノ・ソナタ ト短調/8-10.3つのロマンス Op.11/
 11-14.4つの束の間の小品 Op.15/15.3つのロマンス Op.21-1 イ短調
オイゲニーエ・ルッソ(ピアノ…Johann Baptist Streicher &
Sohn, Wien, 1868, inv.-Nr.SAM 634)
 現在、ウィーンの美術史美術館にコレクションされているこのピアノは、1870年1月19日にムジークフェラインの室内楽ホール「ブラームス・ザール」のオープニングで演奏したものです。非常に美しい装飾が施された小ぶりのピアノからは、想像通りの、上品で奥ゆかしく表情豊かな音色が紡ぎ出されます。
 もちろん選ばれている曲も全て彼女自身の作品。作曲家としても素晴らしい才能を有していた彼女だけあって、どの曲も濃密な情感に満ちた美しく優しい風情を見せてくれます。
 

Bach, J S: Goldberg Variations, BWV988
PMR-32
\2000→\1890
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988 ミカエル・ツァルカ(クラヴィコード)
録音 2012年12月1.2日 ドイツ,ベルリン ロキシー・スタジオ
 現在、CDのカタログを検索すると、山のように出てくる「ゴルトベルク変奏曲」のアルバム。それだけ演奏したい人が数多く存在する永遠の名曲です。このツァルカの演奏は、まず楽器選びから念が入っています。まず様々な楽器を弾き比べること…ハープシコード、チャンバーオルガン、クラヴィコード、スクエアピアノ、フォルテピアノ、そしてモダンピアノ。最終的に彼が選んだのは2台の音色の違うクラヴィコードでした。抒情的な音色を持つ1796年製のChristoph Georg Schiedmayerモデル。そして18世紀後半のドイツ・スウェーデンモデル。これらを各々の変奏で弾き分け、その絶妙な音と表現力の違いを醸し出すことに成功しています。
 彼における「ゴルトベルク変奏曲」の解釈は自由で即興的なものであり、この試みもまた、バッハ演奏に新たな方向性をもたらすものと言えるでしょう。
 

Jakob Stainer’s Instruments
PMR-34
\2000→\1890
ヤコプ・シュタイナーの楽器
 1-3.ビーバー(1644-1704):技巧的で楽しい合奏-パルティータ 第6番 ニ長調/
 4-8.ウィリアム・ヤング(1610-1662):ヴィオラ・ダ・ガンバのための小品/
 9-13.ビーバー(1644-1704):バレット/
 14.D.ガブリエリ(1659-1690):
  無伴奏チェロのためのリチェルカーレ 第3番 ニ長調/
 15.D.ガブリエリ:無伴奏チェロのためのリチェルカーレ 第2番 イ短調/
 16.ビーバー:パッサカリア ト短調
マリア・バーダー=クビツェク(バロック・ヴァイオリン)…1-3.16/
アニタ・ミッテラー(バロック・ヴァイオリン)…1-3.9-13/
クリストフ・コワン(バロック・チェロ)…1-8.14.15./
ゴードン・マレイ(オルガン)…1-3
録音 2003年5月8-12日 ウィーン,ザムルンク・アルター・ムジークインストゥルメンテ

 2004年に4000円近い価格でウィーン美術史美術館から取り寄せていたあの幻の名盤が復活。

 ヴォルフルの弦楽四重奏曲集(pmr0023)に続くウィーン美術史美術館とのコラボレーションから生まれたアルバムです。ここでも、これらの楽器を演奏するのはコンンチェントゥス・ムジクスのメンバーからなるモザイク弦楽四重奏団。冒頭のビーバーから華麗でぬくもりのある響きがはじけます。
 トラック16のパッサカリアは、あの「ロザリオのソナタ」の最終部分であり、バッハのシャコンヌに匹敵する独奏ヴァイオリンのための名作です。何とも切なく響き渡るヴァイオリンの音色には、思わず背筋がぞくぞくするほどの興奮を感じることでしょう。200年以上の時を経て奏でられる美しい音色をお楽しみください


第1弾


ヴォルフル:弦楽四重奏曲集 Op. 4, No. 3, Op. 10, Nos. 1 and 4 (モザイク・クァルテット)
PM-R0023
\2000→\1890

ウィーン美術史美術館発〜モザイク弦楽四重奏団
 ヴェルフル:弦楽四重奏曲集
 1-4.弦楽四重奏曲ハ短調 Op.4 No.3/
 5-8.弦楽四重奏曲ト長調 Op.10 No.4/
 9-12.弦楽四重奏曲ハ長調 Op.10 No.1
モザイク弦楽四重奏団
 ウィーン美術史美術館とのコラボレーションから生まれた、歴史的にも価値あるアルバムです。ヴェルフル(1773-1812)はザルツブルクに生まれ、ミヒャエル・ハイドンとレオポルド・モーツァルトに音楽を学び、ピアニストとしても名声を馳せました。「ベートーヴェンのライバル」としても知られ、ピアノで決闘を挑み、引き分けたという逸話もあったりします。作品は、古典派の様式を守った整然としたものですが、時として突如迸る楽想がとても魅力的です。ここで使われているのは、「ウィーンのストラディヴァリ」の異名を持つ1753年生まれのフランツ・ガイセンホーフが制作した楽器で、塗料や楽器の形などに特徴があることで知られる銘器です。
 この楽器を演奏するのはコンンチェントゥス・ムジクスのメンバーからなるモザイク弦楽四重奏団。200年以上の時を経て奏でられる美しい音色をお楽しみください。詳細なブックレットも興味深いところです。

 

Leopold Mozart’s Violin
PMR-40
\2000→\1890
レオポルド・モーツァルトのヴァイオリン
 1-2.ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
  ヴァイオリン・ソナタ 第22番 イ長調 K305/
 3-5.モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第23番 ニ長調 K306/
 6-7.モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第21番 ホ短調 K304/
 8-10.モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第32番 変ロ長調 K454
マリア・バーダー=クビツェク(ヴァイオリン)/
リチャード・フラー(ピアノ)
録音 2013年1月13-18日 ウィーン,ザムルンク・アルター・ムジークインストゥルメンテ
 ウィーン美術史美術館とのコラボレーション・アルバム。こちらはモーツァルトの父、レオポルドが所有していたヴァイオリンと、1794年製のスタインのフォルテピアノの競演です。1778年に書かれた21番から23番の3つのソナタ、そして1784年に書かれた第40番(偽作を除くと32番もしくは33番ともカウントされる)の良く知られたソナタ。当時のヴァイオリン・ソナタは、どちらかというとヴァイオリン・パートはピアノの添え物的な扱いを受けていたのですが、これらのモーツァルトの作品は、どちらの楽器も同等に扱い、時には寄り添い、時には火花を散らしながら興奮に満ちた音世界を構築していくもので、ここでも素晴らしく、華麗な音の応酬が楽しめます。
 ヴァイオリンを演奏しているのはマリア・バーダー=クビツェク。モーツァルトをとりわけ愛してやまない意欲的なヴァイオリニストです。
 

The Romantic Violin
PMR-43
\2000→\1890
ロマンティック・ヴァイオリン
 1-3.メンデルスゾーン(1809-1847):ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調/
 4-6.ロベルト・シューマン(1810-1856):3つのロマンス Op.94/
 7-9.クララ・シューマン(1819-1896):3つのロマンス Op.22/
 10-13.シューマン/ブラームス(1833-1897)/A.ディートリッヒ(1829-1908):F.A.E.ソナタ
セルジウ・ルカ(ヴァイオリン)/
ブライアン・コネリー(フォルテピアノ)
録音 2004年5月17-20日 ウィーン,ザムルンク・アルター・ムジークインストゥルメンテ
 こちらも歴史的楽器による演奏。
 ここで演奏しているヴァイオリニスト、セルジウ・ルカはピリオド楽器演奏の先駆者です。彼は惜しくも2010年にこの世を去りましたが、この2004年の演奏は彼の音楽性をもれなく伝える貴重なものであり、選ばれた作品も、ドイツ・ロマン派を象徴するものばかり。とりわけ1853年に作曲されたF.A.E.ソナタは、ロベルト・シューマンと彼の友人ディートリッヒ、そしてブラームスの共作で、当時の気質を存分に映し出した作品として知られていますが、なかなか演奏の機会のない貴重なもので、この演奏は資料としても価値あるものです。
 フォルテピアノは1840年シュトライヒャー製を使用。時を超えた響きを楽しんでいただけます。
PMR-45
\2000
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための作品集
 1-3.ソナタ ニ長調 D384/4-7.ソナタ イ短調 D385/
 8-11.ソナタ ト短調 D408/12-15.ソナタ(二重奏) イ長調 D574
ボリス・クチャルスキー(ヴァイオリン)/
エリザベス・ホプキンス(ピアノ)
 ヴァイオリニスト、クチャルスキーはメニューインの弟子であり、ソリスト、教育者としても名高いヴァイオリニストで、2002年からホプキンスとともに演奏活動を行い、高い評価を受けています。
 このシューベルト(1797-1828)は「まるでたった一人で演奏しているような完璧なアンサンブル」と新聞で評されたもの。確かに2人が奏でる音楽は柔軟でありながら、全く乱れのない素晴らしいものです。

QUINTONE



Q13002
\2300→\2090
アリアーガ:弦楽四重奏曲 第1番-第3番
 1-4.弦楽四重奏曲 第1番 ニ短調/
 5-8.弦楽四重奏曲 第2番 イ長調/
 9-12.弦楽四重奏曲 第3番 変ホ長調
イスラエル弦楽四重奏団
 「夭逝の天才」という呼び名が最もふさわしいアリアーガ(1806-1826)。彼はモーツァルトの生誕年のちょうど50年後に生まれたこともあり「スペインのモーツァルト」とも呼ばれます。
 1806年、スペインに生まれ、幼い頃から神童として活躍、パリ音楽院に留学してからも才能が認められ、早いうちから講義助手として活躍を始めました。しかし、20歳の誕生日の目前に急逝。今でも亡くなった原因はわかっておりません。そんな彼ですが、いくつかの作品が現存しており、この弦楽四重奏曲はパリで学んでいた1822年から書き始められたもので、全編に漲る瑞々しい感受性と豊かな音楽性は聴く者の心を捉えて離しません。もし彼があと50年長く生きていたら・・・と考えずにはいられない名作です。
 
Q13003
\2300
シメオン・テン・ホルト:カント・オスティナート
 1.Deel 1a/2.Deel 1b/3.Deel 2/
 4.Deel 3a/5.Deel 3b/6.Deel 4
トゥーン・ハーゲン(オルガン)
ミニマル音楽。そのいつ果てるとも知れぬ悠久の音の流れに身を委ねる幸福…。このアルバムはオルガンで奏でるミニマル音楽の見本市のような1枚です。
 小さなパーツが組み合わされた6つの部分でできていますが、全体を通して一つの巨大な絵画であり、通して聴くことで自然な色調やハーモニーが体験できるようになっています。変化していくオルガンの音色も美しく、ミニマル嫌いの人にも安心して(?)オススメできる優れものです。

RPO


RPO-24
\2000→\1890
お待たせしました!
 ハリウッドの黄金時代-映画音楽集 第4集

 1.マックス・スタイナー(1888-1971):キー・ラーゴ(1948)-組曲/
 2.モーリス・ジャール(1924-2009):ライアンの娘(1970)-ロージーのテーマ/
 3.エルマー・バーンスタイン(1922-2004):ワイルド・サイドを歩け(1962)-組曲/
 4.エンニオ・モリコーネ(1928-):荒野の用心棒(1964)-メイン・テーマ/
 5-8.フランツ・ワックスマン(1906-1967):裏窓(1957)-組曲
  <前奏曲/ルンバ/リサ-間奏曲/バレエ/リサ-終曲>/
 10.マノス・ハジダキス(1925-1994):日曜はダメよ(1960)-メイン・テーマ/
 11.ヴィクター・ヤング(1900-1956):シェーン(1953)-遙かなる山の呼び声/
 12-13.ミクロシュ・ロージャ(1907-1995):失われた週末(1945)-組曲
  <前奏曲-ニューヨーク・スカイライン-アルコール-愛のテーマ/
   ザ・ウォーク&終曲>/
 14.アルフレード・ニューマン(1901-1970):嵐が丘(1939)-キャシーのテーマ/
 15.ワックスマン:われは海の子(1937)-組曲/
 16.ジャール:インドへの道(1984)-アデラのテーマ(エンド・タイトル)/
 17-22.ジェリー・ゴールドスミス(1929-2004):チャイナタウン-組曲
  <メイン・タイトル/アイダの最後/間違った手がかり/
   アイダの最後(Part2)/ノア・クロス/エンド・タイトル>/
 23.ディミトリ・ティオムキン(1894-1979):OK牧場の決闘(1957)-バラード
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/
デイヴィッド・ファーマン(指揮)
録音 2013年1月30-31日 ハートフォードシャー,ワトフォード・コロッセウム
 大好評シリーズ第4弾。ハリウッドの名作映画に欠かせない音楽を、現代最高のオーケストラ、ロイヤル・フィルが豪華に再現しました。
 良く知られた映画から、日本ではあまりなじみのない映画まで取り揃えられていて、新鮮な気分でお楽しみいただけます。何より素晴らしいのは、弦の蕩けるような音色と、要所要所に使われて音楽を最大限に盛り上げるハープの響き。これこそがハリウッドサウンドの極みと言えるのではないでしょうか・


なにげにベストセラー・・・
第1〜第3集

The Golden Age of Hollywood
RPO017
\2000→\1890
ハリウッドの黄金時代第1集
 1.ジェローム・モロス(1913-1983):大いなる西部-メインテーマ/
 2.マックス・スタイナー(1888-1971):カサブランカ-組曲/
 3.ミクローシュ・ロージャ(1907-1995):ピアノ協奏曲「白い恐怖」/
 4-7.バーナード・ハーマン(1911-1975):「サイコ」から
  <前奏曲/階段/殺人者/終曲>/
 8.ディミトリ・ティオムキン(1894-1979):ナヴァロンの要塞/
 9-10.ロージャ:「ベン・ハー」より<愛のテーマ/勝利のパレード>/
 11.ハーマン:タクシー・ドライバー-メイン・テーマ/
 12.エーリヒ・ウォルフガンク・コルンゴルト(1897-1957):
  シーホーク-メイン・テーマ/
 13.リチャード・アディンセル(1904-1977):危険な月光-ワルソー・コンチェルト/
 14.スタイナー:風と共に去りぬ-タラのテーマ/
 15.エルマー・バーンスタイン(1922-2004)荒野の七人-序曲
フィル・トッド(アルト・サクソフォン)…11/
ロードリック・エルムス(ピアノ)…3.13/
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/
ホセ・セレブリエール(指揮)
録音 2005年9月15-16日ロンドンワットフォード・コロセウム
 コルンゴルトがウィーン世紀末の芳醇な音色を持ち込んだことで、独特の発展を遂げたハリウッドの映画音楽。コルンゴルトの書いたシンフォニック・スコアを基礎とした絢爛華麗な響きは、現代の映画音楽にも強い影響を与えています。このアルバムに含まれている2つの「ピアノ協奏曲」も、独立した名曲として大きな人気を誇る作品です。
 指揮者はホセ・セレブリエール。作曲家としても活躍するだけあって、曲の隅々までに手が届くような納得の演奏です。
 

The Golden Age of Hollywood 2
RPO022
\2000→\1890
ハリウッドの黄金時代第2集
 1-3.バーナード・ハーマン(1911-1975):「めまい」から
  <前奏曲/ナイトメア/愛の情景>/
 4.ハーマン:北北西に進路を取れ-メイン・タイトル/
 5.マックス・スタイナー(1888-1971):ケイン号の叛乱-マーチ/
 6.ハーマン:市民ケーン-前奏曲とフィナーレ/
 7.エーリッヒ・ヴォルフガンク・コルンゴルト(1897-1957):
  組曲「ロビン・フッドの冒険」-第4楽章/
 8.エルマー・バーンスタイン(1922-2004):組曲「アラバマ物語」/
 9.ミクロシュ・ロージャ(1907-1995):ヴァイオリン協奏曲Op.24-第2楽章/
 10.フランツ・ワックスマン(1906-1967):組曲「サンセット大通り」/
 11.ワックスマン:組曲「陽のあたる場所」/
 12.ディミトリ・ティオムキン(1894-1979):ダイヤルMを廻せ-テーマ/
 13.ニーノ・ロータ(1911-1979):「ゴッド・ファーザー」から
  <シチリアの牧歌/マイケルとケイ/愛のテーマ>
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/
ホセ・セレブリエール(指揮)
録音 2007年1月9-10日ロンドンカドガン・ホール
 第2集も、めまいがするほどに素晴しい音の饗宴が楽しめます。もちろんコルンゴルトの作品も収録されていて、ルーツを辿りたい人にも満足をお届けできることでしょう。
 ハーマン、スタイナーなどの初期の作曲家や、クラシックの分野でも人気の高いロージャ、そして極め付け。ニーノ・ロータの「ゴッド・ファーザー」からの曲など、何も考えずに聴くだけで楽しい1枚です。
 

The Golden Age of Hollywood 3
RPO023
\2000→\1890
ハリウッドの黄金時代第3集
 1.レナード・バーンスタイン(1918-1990):交響組曲「波止場」/
 2.エルマー・バーンスタイン(1922-2004):組曲「終身犯」/
 3.エルマー・バーンスタイン:組曲「黄金の腕」/
 4.ディヴィッド・ローズ(1910-1990):ブルレスケ-ストリッパー/
 5.ジョルジュ・オーリック(1899-1983)/ヴィクター・ヤング(1900-1956):
  ローマの休日-メイン・タイトル/
 6.ヤング:シェーン-前奏曲/
 7.ヤング:八十日間世界一周-序曲/
 8.ロドニー・ベネット(1936-):オリエント急行殺人事件-ワルツ/
 9.モーリス・ジャール(1924-):パリは燃えているか-ア・ラ・ヴァルス/
 10.フランツ・ワックスマン(1906-1967):組曲「フィラデルフィア物語」/
 11.デイヴィッド・ラクシン(1912-2004):ローラ殺人事件/
 12.ミクローシュ・ロージャ(1907-1995):組曲「深夜の告白」組曲
  <前奏曲-ナレーション-ミーティング-恋人たち-殺人者-フィナーレ>
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/
リチャード・バーナス(指揮)
録音 2010年1月26-27日ロンドンカドガン・ホール
 第3集もドキドキするような名作揃いです。2人のバーンスタイン、レナードとエルマーの聴き比べや、「八十日間世界一周」「ローマの休日」など誰もが聴いたことのある名作、つい声をかけたくなるような「シェーン」など素晴らしい響きを堪能してください。指揮者のバーナスはニューヨークに生まれ、現在はロンドンに拠点を置いて活躍している人で、とりわけアメリカ音楽の伝道者として広く知られています。


SOLO MUSICA



SOB03
\2000→\1890
デニス・ラッセル・デイヴィス&バーゼル交響楽団
 シューベルト:交響曲 第8(9)番 ハ長調「ザ・グレート」D944
バーゼル交響楽団/
デニス・ラッセル・デイヴィス(指揮)
録音 2013年6月3-5日 カジノ・ベーゼル・ムジクザール ライブ収録
 現在、最も先鋭的な表現を持つ指揮者デニス・ラッセル・デイヴィス。彼は2009年以来バーゼル交響楽団の首席指揮者として、このオーケストラの更なる発展に寄与しています。今盤はシューベルト(1797-1828)の「ザ・グレート」で、この悠然たる作品をねっとりと歌い上げます。全曲は1時間超え。最近ではジョナサン・ノットもゆっくりとしたテンポ設定で演奏していましたが、こちらに匹敵する濃厚な演奏と言えるでしょうか。もちろん一瞬たりとも音楽は弛緩することなく、常に緊張感を孕んだ見事な造形美が光ります。


旧譜

デニス・ラッセル・デイヴィス&バーゼル交響楽団
 シューベルト:交響曲第3番& 第5番

SOB01
\2000→\1890
デニス・ラッセル・デイヴィス&バーゼル交響楽団
 シューベルト:交響曲第3番& 第5番

 1-4.交響曲第3番ニ長調 D200
 5-8.交響曲第5番変ロ長調 D485
バーゼル交響楽団
デニス・ラッセル・デイヴィス(指揮)
録音 2011年9月21日…1-4, 2012年1月11-12日…5-8 シュタット・カジノ・ベーゼル・ムジクザール ライブ録音
 鬼才指揮者、デニス・ラッセル・デイヴィス登場!
バーゼル交響楽団は、スイスのバーゼル市にあるオーケストラで、バーゼル劇場の座付きオーケストラでもあります。
 1997年に旧バーゼル交響楽団と、バーゼル放送交響楽団が合併し発足。2009年からはデニス・ラッセル・デイヴィスを首席指揮者に迎え、一層のレパートリーの拡充を図るとともに、完全なるアンサンブルとスタイリッシュな妙技を追求しています。1876年に設立された旧バーゼル交響楽団は、1927年から1935年にはワインガルトナーが首席指揮者を務め、他にもホルスト・シュタイン、モーシェ・アツモン、アルミン・ジョルダンなど錚々たる顔ぶれの名指揮者たちによって育て上げられたオーケストラです。
 客演指揮者は数知れず、古くはブラームスやマーラー、フルトヴェングラー、最近ではブーレーズ、デュトワ、ゲルギエフなどが、この独自の味わいを持つオーケストラを演奏しています。最近では、ヴェンツァーゴによる斬新なブルックナーの録音もありますが、デニス・ラッセル・デイヴィスは、このオーケストラから更なる新しい響きを紡ぎだすことに成功したようです。
 まずは、シューベルト(1797-1828)の交響曲。最近まで、リンツ・ブルックナー管弦楽団とブルックナーの録音に勤しんでいたデニス・ラッセル・デイヴィス。すっきりとしたサウンドと、キレのよい解釈に一層磨きがかかっています。
 

SM188
\2300
ヴィヴィアーナ・アライザ・スタッフィーニ:アリアを歌う
 1.ベッリーニ(1801-1835):歌劇「ノルマ」第1幕「清らかな女神よ」/
 2.ロッシーニ(1792-1868):歌劇「タンクレディ」第1幕「この胸の高鳴りに」/
 3.ロッシーニ:歌劇「タンクレディ」第1幕「愛の甘い言葉」/
 4.ロッシーニ:歌劇「オテッロ」第3幕「柳の下に腰をおろして-ああ、神様、眠りのうちに」/
 5.ロッシーニ:歌劇「セミラーミデ」第1幕「麗しい光が」/
 6.ドニゼッティ(1797-1848):
  歌劇「マリア・ストゥアルダ」第1幕「ああ、天の清らかな愛が私を…-天から一筋の光が降りて」/
 7.スポンティーニ(1774-1851):歌劇「ヴェスタの巫女」第2幕「無慈悲な女神よ」
ヴィヴィアーナ・アライザ・スタッフィーニ(メゾ・ソプラノ)/
プロヴディフ交響楽団/
ステラリオ・ファゴーネ(指揮)
録音 2012年9月1-4日 ブルガリア ルース,ハウス・オブ・カルチャー
 19世紀の初頭、作曲家たちが新しいオペラを書く時は、大抵興行主からの依頼であり、歌う歌手たちもあらかじめ決められていることが多かったのでした。そのため作曲家は歌い手の技量にあわせてアリアを書き、素晴らしい歌手を有していた劇場では、レベルの高い公演が行われていたのです。
 このアルバムに収録されているのは、そんな名歌手の一人イザベラ・コルブランのために書かれたもので、彼女は後にロッシーニと結婚します。
 コルブランはソプラノではなくメゾ・ソプラノでしたが、その表現力と声域の広さは驚くばかりのもので、これらのアリアを難なく歌いこなしたと言われています。そんなアリアを歌うのは、ミュンヘン生まれのメゾ・ソプラノ、スタッフィーニ。彼女の声は力強く表情豊か。1990年には来日経験もあるヴェテランです。
  


SM190
(6CD)
\4000→\3690
ウィーン交響楽団のバロックアンサンブル
 〜フィオーリ・ムジカーリ・トリベルク Vols.1-6

<CD1>
 1-3.ヴィヴァルディ(1678-1741):弦楽のための協奏曲 ト長調「アラ・ルスティカ」 RV151/
 4-7.テレマン(1681-1767):ヴィオラ協奏曲 ト長調 TWV51:G9/
 8-16.ヴィヴァルディ:スターバト・マーテル RV621/
 17-20.サンマルティーニ(1695-1750):ハープシコード協奏曲 イ長調/
 21-27.ビーバー(1644-1704):6声のソナタ「Die Pauernkirchfahrt」/
 28-30.J.S.バッハ(1685-1750):2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043/
<CD2>
 1-7.テレマン:序曲 ヘ長調「牧歌風」TWV55:F7/
 8-12.J.S.バッハ:カンタータ「悲しみを知らぬ者」BWV209/
 13-15.ヴィヴァルディ:フルート協奏曲 ヘ長調「海の嵐」Op.10-1 RV433/
 16-18.ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲 ホ短調 RV484/
 19-22.テレマン:リコーダーとファゴットのための協奏曲 ヘ長調 TWV52:F1/
<CD3>
 1.ヘンデル(1685-1759):メサイア HWV56 第3部「ラッパは鳴り響き」/
 2-4.トレッリ(1658-1709):トランペット協奏曲 ニ長調 G.28/
 5-9.J.S.バッハ:カンタータ「われは満ち足れり」BWV82/
 10-12.アルビノーニ(1671-1751):4声の弦楽のためのシンフォニア/
 13-18.テレマン:ターフェルムジーク 第2部 序曲(組曲) ニ長調 TWV55:D1/
<CD4>
 1-7.ブクステフーデ(1637-1707):「イエス、わが喜び」BuxWV 60/
 8-11.ヘンデル:カンタータ「アルプスの山よ」HWV81/
 12-14.J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲 ホ長調 BWV1053/
 15-17.ヘンデル:「いつも栄光を担いながら」HWV 87/
 18-23.テレマン:序曲(組曲) ハ長調「茶番劇」TWV55:C5/
<CD5>
 1-4.ヴァーゲンザイル(1715-1777):交響曲 ニ長調/
 5-7.ヴァーゲンザイル:チェロ協奏曲 イ長調/
 8-10.シュターミッツ(1717-1757):フルート協奏曲 ニ長調/
 11-12.ゼレンカ(1679-1745):われ主に感謝せん/
 13.ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):アヴェ・レジーナ・チェロールム/
 14-17.シュターミッツ:管弦楽のためのトリオ ハ長調 Op.1-1/
<CD6>
 1-7.テレマン:序曲(組曲) ニ長調 TWV55:D6/
 8-10.J.S.バッハ:オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV1055/
 11-13.フェルスター(1693-1745):ホルン協奏曲 変ホ長調 /
 14-16.アルブレヒツベルガー(1736-1809):トロンボーン協奏曲 変ロ長調/
 17-19.F.X.リヒター(1709-1789):交響曲 ト長調
ヨハネス・フリーダー(ヴィオラ)…CD1:4-7/
ロレーナ・エスピーナ(メゾ・ソプラノ)…CD1:8-16.CD4:1-7.15-17/
ヨハンネス・ヘーメルレ(ハープシコード)…CD1:17-20.CD4:12-14/
ウィリー・ブックラー(ヴァイオリン)…CD1:28-30/
アンドレアス・グロスバウアー(ヴァイオリン)…CD1:28-30/
コルネリア・ホーラク(ソプラノ)…CD2:8-12.CD4:1-11/
アレクサンドラ・ウーリヒ(フルート)…CD2:8-15.19-22.CD5:8-10/
ロベルト・ブシュネク(ファゴット)…CD2:16-22/
クレメンス・サンダー(バリトン)…CD3:1.5-9/
ヴォルフガンク・ツィンメル(オーボエ)…CD3:5-9.13-18.CD6:8-10/
ハインリヒ・ブルックナー(トランペット)…CD3:2-4.13-18/
シュテファン・ロスラー(バス)…CD4:1-7/
アンドレアス・ポコルニー(チェロ)…CD5:5-7/
クロスティアン・シスト(バス)…CD5:11-13/
クリスティアン・ラドゥルナー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)…CD6:1-7/
ゲルゲリー・シュガー(ホルン)…CD6:11-13/
オットマン・ガイスヴィンカー(トロンボーン)…CD6:14-16/
ウィーン交響楽団バロック・アンサンブル/
クリスティアン・ビルンバウム(指揮)
ウィーン交響楽団の13人のメンバーによる洗練されたバロック音楽集。これらは1989年のブレゲンツ音楽祭で行われたコンサートのライブで、様々な独奏者を交えながら楽器の持つ可能性とサウンドを追求したユニークなものです。
 

SM192
\2300
聖なる戦争 X-ロドリーグ・アンサンブル
 1.ドビュッシー(1862-1918):シランクス(フルート、チェロとピアノ編)/
 2.ドビュッシー:前奏曲集 第2集-第12番 花火/
 3-5.ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調/
 6-8.マルティヌー(1890-1959):フルート、チェロとピアノのための三重奏曲 H.300/
 9.ローセンスレイガー(1920-1971):エヴォカシオン Op.25/
 10-12.マーク・ロドリーグ:聖なる戦争 X
ナヤット(ヴォーカル)/
ヒラタマキコ(ヴォーカル)/
ジアンナ・バレンティナ(ヴォーカル)/
マーク・ロドリーグ(電子楽器)/
J-P.アルノー(ターンテーブル)/
エヴァ・デミアニク(パーカッション)/
アンサンブル・アンテルコンタンポラン/
ロドリーグ・アンサンブル
<メンバー:マヤ・ボグダノヴィチ(チェロ)/
ジュリエン・ゲルナイ(ピアノ)/
マーク・ロドリーグ(フルート)>
録音 フランス パリ,Sofreson Studios
 クラシック音楽と現代音楽。その狭間に位置するロドリーグ・アンサンブルの生み出す音楽。
 まずはドビュッシーやマルティヌーと言ったお馴染みの作品が演奏されますが、これらは絶妙にアレンジされ、聞いたこともないような不思議な味付けがなされていて、もうここだけ聴いても眩惑されてしまうこと間違いありません。輪郭のぼやけた音楽は、最後のロドリーグ自身の作品である「聖なる戦争 X」でクライマックスを迎えます。
 冒頭の曲は「ドビュッシーのシランクスのようなもの」で始まりますが、これは引き延ばされ変形され、全く違う形に変容してしまいます。そのあとは…何でもありの世界。悪夢、それともエクスタシーでしょうか?
 

SM193
\2300
チェロ・パッショナート:4 for Peace
 1.ジョヴァンニ・ボナート(1961-):4 for Peace/
 2.アリ=サデ(1947-):変容「シューシュタル」(8台のチェロ編)/
 3.グバイドゥーリナ(1931-):ファタ・モルガーナ:踊る太陽)/
 4.ケレール(1980-):ドルチェ・マリンコニーア/
 5.ケレール:フリデュスカル(J.S. バッハの「イエス=キリストを記憶にとどめよ」 BWV67による)/
 6.ボナート:墓碑銘
エライネ・オルティス=アランデス(ソプラノ…6)/
ヒョンジョン・ベルガー(チェロ)/
ユリウス・ベルガー(チェロ)/
アンサンブル・チェロパッショナート
録音 ドイツ
 常に作曲家と親密な関係を築いているアンサンブル「チェロ・パッショナート」。このアルバムに収録された作品も全て彼らのために書かれたもので、曲の持つメッセージがぐいぐいと伝わってくる様は見事としか言いようがありません。未知の生き物が蠢いているかのようなボナートの「4 for Peace」、哀しみと光を湛えたケレールの「フリデュスカル」など難解さの中に色々が込められた音楽です。 
 

SM194
\2300
フランシスコ・アライサ(テノール):オペラ・アリア集
 1.モーツァルト(1756-1791):歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K527 第1幕「彼女の幸せこそ、私の願いです」
  〈録音 1987年 ミュンヘン放送管弦楽団/ラルフ・ヴァイケルト(指揮)〉/
 2.モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」第2幕「私の大切な人を」
  〈録音 1994年 ヘンデル祝祭管弦楽団/ユーハン・アルネル(指揮)〉/
 3.ロッシーニ(1792-1868):歌劇「セヴィリャの理髪師」第1幕「空はほほえみ」
  〈録音 1987年 ミュンヘン放送交響楽団/ハインツ・ワルベルク(指揮)〉/
 4.ビゼー(1838-1875):歌劇「真珠採り」第1幕「耳に残るは君の歌声」
  〈録音 1987年 ミュンヘン放送管弦楽団/ラルフ・ヴァイケルト(指揮)〉/
 5.グノー(1818-1893):歌劇「ファウスト」第2幕「この清らかな住まい」
  〈録音 1987年 ミュンヘン放送管弦楽団/ラルフ・ヴァイケルト(指揮)〉/
 6.マスネ(1842-1912):歌劇「ル・シッド」第3幕「ああ、全ては終わった-おお裁きの主、父なる神よ」
  〈録音 1997年 ミュンヘン放送管弦楽団/マーク・エルダー(指揮)〉/
 7.ヴェルディ(1813-1901):歌劇「リゴレット」第3幕「風の中の羽のように」
 〈録音 1988年 ミュンヘン放送管弦楽団/リッコ・サッカーニ(指揮)〉/
 8.プッチーニ(1858-1924):歌劇「ラ・ボエーム」第1幕「冷たい手を」
 〈録音 1987年 ミュンヘン放送管弦楽団/ラルフ・ヴァイケルト(指揮)〉/
 9.ジョルダーノ(1867-1948):歌劇「アンドレア・シェニエ」第1幕「ある日青空を眺めて」
 〈録音 1993年 ヨーロピアン・コミュニティ・ユース管弦楽団/グスタフ・クーン(指揮)〉/
 10.チャイコフスキー(1840-1893):歌劇「エフゲニー・オネーギン」Op.24 第2幕「青春は遠く過ぎ去り」
 〈録音 1987年 ミュンヘン放送管弦楽団/ラルフ・ヴァイケルト(指揮)〉/
 11.ワーグナー(1813-1883):歌劇「ローエングリン」第3幕「はるかな国に何たりとも近づけ得ぬ場所が」
 〈録音 1990年 フェニーチェ フェニーチェ劇場管弦楽団/クリスティアン・ティーレマン(指揮)〉/
 12.ワーグナー:歌劇「ワルキューレ」第1幕「父上は私に刀を約束してくださった」
 〈録音 2007年 チロル祝祭管弦楽団/グスタフ・クーン(指揮)〉
 1950年、メキシコ生まれの名テノール、フランシスコ・アライサの名唱集です。彼は1977年にチューリッヒの歌劇場のレギュラーメンバーを皮切りに、1988年にはウィーン国立歌劇場の「宮廷歌手」になり、同時に世界の歌劇場で大活躍してきました。またモーツァルトとロッシーニの名解釈者として知られ、その明るく輝かしい声は多くのファンに愛されています。ここでは違った年代の歌唱が収められており、脂の乗り切った80年代後半の歌から、ヘビーなレパートリーとして選んだという2007年の「ワルキューレ」まで声の変遷を聴くことができます。例えば同じワーグナーでも1990年の「ローエングリン」と2007年の「ワルキューレ」での声質の違いや表現力の細やかさの違いを聞き分けるのも一興でしょう。
 

SM195
\2300
未来・ニシモト=ノイベルト:J.S.バッハ&ブラームスを弾く
 1-6.J.S.バッハ(1685-1750):パルティータ 第2番 ハ短調 BWV826/
 7-8.J.S.バッハ:半音階幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903/
 9-14.ブラームス(1833-1897):6つの小品 Op.118
  <第1番:間奏曲 イ短調/第2番:間奏曲 イ長調/
   第3番:バラード ト短調/第4番:間奏曲 ヘ短調/
   第5番:ロマンス ヘ長調/第6番:間奏曲 変ホ短調>/
15-18.ブラームス:4つの小品 Op.119
 <第1番:間奏曲 変ロ短調/第2番:間奏曲 ホ短調/
  第3番:間奏曲 ハ長調/第4番:狂詩曲 変ホ長調>
未来・ニシモト=ノイベルト(ピアノ)
録音 2011年&2012年 ドイツ ミュンヘン,音楽演劇大学 大コンサート・ホール
 バッハとブラームス。ドイツ音楽の神髄とも言える2人の作曲家の作品集です。バッハの極めて創造的な音楽。そしてブラームスの後期の内省的な音楽。どちらもピアノ曲でありながら、シンフォニックであり素晴らしく充実した音で書かれたものです。ピアニストの未来・ニシモト=ノイベルトはドイツで活躍する実力派。既発のJ.S.バッハ作品集(SM154)でも味のある演奏を聴かせましたが、今回はそこにブラームスを付け加えたことで、また新しい世界を開拓しています。

SOSPIRO

 イギリスのみならず、世界最高のサクソフォン・プレイヤー&音楽家ジョン・ハールがプロデュースする「Sospiro」レーベルをご紹介します。
 レーベル名のSospiroとはイタリア語で「ため息」の意味。レーベルでは最先端の作曲家、ソングライター、ミュージシャンによるジャンルを超えた“ため息のでるような”音楽をリリースしていきます。


SOSJH100213
\2000→\1890
ジョン・ハール:アート・ミュージック
 1-4. A Painted Life-描かれた命
  <ベルリン・タンゴ/夢判断/記憶と想像/描かれた命>/
 5-7. The Arrival of Spring-春の到来
  <第1番:森の中/第2番:天使の目/第3番:春の到来>/
 8.Innocent-イノセント/9.In Nomineイン・ノミネ/
 10-14. Arcadia-アルカディア<祈り/行進/瞑想/進化/献呈>
サラ・レオナード(ソプラノ)…1-7/
パヴェル・シュポルツル(ヴァイオリン)…10-14/
スティーヴ・ロッダー(ピアノ)…1-7.10-14 他/
ジョン・ハール(ソプラノ・サクソフォン&ベース&電子楽器 他)
レーベルからの紹介文に堂々と記されたこの文章。「an unashamedly old-fashioned concept album-いまさら臆面もなく、古いスタイルのコンセプトに基いた音楽」確かにこのアルバムから聞こえてくるのは、若干懐かしさを孕む音かもしれません。とは言え、内容は明らかに90年代のものから進化しています。
 ディヴィッド・ホックニーやルシアン・フロイドの絵画からインスパイアされた楽曲たちは、ソプラノのレオナードとヴァイオリンのシュポルツル、ピアノのロッダーとジョン・ハールの手によって、見事な音世界を構築しています。ハール(1956-)が得意とする瞑想的な雰囲気も丁寧にかもし出されています。
 

SOSJO100212
\2000
ジャック・オマー:ジョアンナの音楽
 1.Something Wicked this Way Comes-邪悪な何かがやってくる
 2.Strange Are the Ways-奇妙な方法
 3.Priests and Professors-司祭と公言者
 4.That Old and Familiar Bed-古くて馴染んだベッド
 5.The Golden Shore-金色の海辺
 6.Ferryville-フェリーの街
 7.There Is a Light-光がある
 8.Poor Little Son of Mine-私の貧しい小さな息子
 9.The Odalisque-オダリスク
 10.Song for My Brother-私の兄弟のための歌
 11.The Music of Joanna-ジョアンナの音楽
ジャック・オマー(ヴォーカル&アコースティック・ギター)
ナイル・マッコール(ヴォーカル&アコースティック・ギター&エレキ・ギター)
サラ・アレン(フルート&アルト・フルート)
サイモン・エドワーズ(コントラバス)
ネイル・コウリー(オルガン&ピアノ)
マーティン・バーカー(ドラム&パーカッション) 他
録音: Yellow Fish, The Church and Cave
 Sospiroレーベルの第2弾リリース。こちらはエキサイティングなシンガーソングライター、ジャック・オマーのデビュー・アルバムとなります。
 スモーキーなヴォーカルを持ち、共感溢れるギター、ピアノを操るオマーの作り出す歌は、聴き手の心の底に秘めた思い出を拾い上げます。また各々の曲に付されたタイトルも意味深であり、小さな棘のように心に小さな痕跡を残していくのです。
  

SOSRB100112
\2000
ゲーム・ショー
 1.マイケル・ボール(1946-):サクソフォン協奏曲/
 2.アンディ・スコット(1966-):2台のサクソフォンとウィンド・オーケストラのための協奏曲「黒い雨」/
 3.グラハム・フィトキン(1963-):ゲーム・ショー/
 4-5.ヤコプ・デル・フェルトハウス(1951-):タラハッチー協奏曲
  (M.ロジャースによるアルト・サクソフォンとウィンド・オーケストラ編)
ロブ・バックランド(サクソフォン)/
ジョン・ハール(サクソフォン…2)/
王立ノーザン音楽大学ウィンド・オーケストラ/
マーク・ヘロン(指揮…1.2)/
クラーク・ランデル(指揮…3.4-5)
録音 2011円11月14-15日,2012年2月20-22日 UK ドルセット 王立ノーザン音楽大学・オペラ劇場
 最新鋭のイギリスの作曲家たちのクールなサックス音楽集。
 アンティ・スコットの作品にはジョン・ハール自身も参加。壮麗かつ神秘的な音が広がります。これはサックスの可能性を極限まで追求したアルバムです。

STEINWAY&SONS


STNS-30015
\2000
ラスカルとスパロー
 1.プーランク(1899-1963):愛の小径
  (A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 2.プーランク:即興曲 第15番 ハ短調「エディット・ピアフへのオマージュ」/
 3.マグリット・モノ(1903-1961):愛の賛歌(R.ピアーナによるピアノ編)/
 4.プーランク:ローズモンド(A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 5.モノ:愛の終わりに(R.ピアーナによるピアノ編)/
 6.プーランク:子守歌(A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 7-8.プーランク:メタモルフォーシス 第1番-第2番
  (A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 9.ルイ・ルイギ(1916-1991):バラ色の人生(R.ピアーナによるピアノ編)/
 10.モノ:いつかの二人(R.ピアーナによるピアノ編)/
 11.プーランク:ルイ・アラゴンの2つの詩より第1番
  (A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 12.A.ベルンハイム:パリ(R.ピアーナによるピアノ編)/
 13.ショーヴィーニ/ブーケ:私はそのやり方を知っている
  (R.ピアーナによるピアノ編)/
 14.プーランク:G.アポリネールの詩による2つの詩より第1番 橋
  (A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 15.モノ:私の兵隊さん(R.ピアーナによるピアノ編)/
 16.プーランク:君だけを愛したい(A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 17.モノ:ハンブルクにて(R.ピアーナによるピアノ編)/
 18.プーランク:陽気な唄より第5番「酒の歌」(A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 19.プーランク:思い出の歌(A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 20.シャルル・デュモン(1929-):水に流して(R.ピアーナによるピアノ編)/
 21.デュモン:私の神様(R.ピアーナによるピアノ編)/
 22-23.プーランク:8つのポーランドの歌より第2番&第4番
  (A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 24.プーランク:ロンサールの詩より第1番「属詞」
  (A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 25.プーランク:メタモルフォーゼ(A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 26.プーランク:ハイド・パーク(A.ポンパ=バルディによるピアノ編)/
 27.プーランク:パリの風物-第2番「あなたはもう書かないの?」
  (A.ポンパ=バルディによるピアノ編)
アントニオ・ポンパ・バルディ(ピアノ)
2013年は、フランスの2人の偉大なる芸術家、フランシス・プーランク(1899-1963)とエディット・ピアフ(1915-1963)の没後100年を記念する年でもありました。ご存知プーランクはフランス六人組を代表する作曲家であり、彼は詩人ジャン・コクトーを敬愛していました。そんなジャン・コクトーは歌手のエディット・ピアフと大の仲良しでした。コクトーを通してプーランクはピアフを知ったと言われており、活躍したジャンルは違えど、大きな影響を与え立ったことは間違いありません。プーランクはピアフ(パリジャンの俗語で雀=スパローの意)を尊敬し、彼の即興曲第15番はそのままピアフに捧げられています。そんな2人の音楽を並べて聴いてみると、驚くほどにしっくりとまとまることに気が付くでしょう。自由と孤独を愛した2人のパーソナリティが、今ここで美しく融合しました。
 

STNS-30027
\2000
クリスマス・タイム・イズ・ヒア
 1.V.ガラルディ(1928-1976):クリスマスがやってくる/
 2.ガラルディ:スケーティング/
 3.ガラルディ:おお、もみの木よ/
 4.伝承曲:グリーンスリーヴス/
 5.ガラルディ:マイ・リトル・ドラム/
 6.ガラルディ:クリスマス・タイム・イズ・ヒア/
 7.作者不詳:バッハの鐘/
 8.ガラルディ:スケーティング/
 9.ベートーヴェン(1770-1827):エリーゼのために/
 10.メンデルスゾーン(1809-1847):カンタータ「祝婚歌」-天には栄え/
 11.C.デドリック(1947-2000):天使の合唱とトランペット吹き/
 12.ネル・トーメ(1925-1999):クリスマスの歌「開いた火で焼けるクリ」/
 13.伝承曲:三艘の船を見た/
 14.J.マークス(1909-1985):赤鼻のトナカイ/
 15.R.ネルソン:フロスティ・ザ・スノーマン/
 16.A.ハーグ(1920-2001):ユーアー・ア・ミーン・ワン、ミスター・グリンチ/
 17.H.マーティン(1914-2011):あなたに楽しいクリスマスを/
 18.ガラルディ:クリスマスがやってくる
B.リデノアによる金管五重奏とパーカッション編…1-6.8-10.16.18/
C.コレッティによる金管五重奏とパーカッション編…7.11/
L.ヘンダーソンによる金管五重奏とパーカッション編…12-15.17/
カナディアン・ブラス/
ビル・カーン(パーカッション)
まさかとは思いますが、カナディアン・ブラスを聴いたことない人っていらっしゃいますか?それは大変。人生の半分を損していますよ”そんな売り文句をつけたくなるような、文句なしに楽しい1枚です。クリスマス・アルバムではありますが、実は一年通して楽しめること間違いなし。ノリのよいパーカッション。凄すぎるアンサンブル。オシャレ過ぎる編曲。「なぜエリーゼのために?」と謎めいた選曲も魅力的です。トラック16は楽しいヒット・メドレー。ここで聞こえてくるのは全くクリスマスにはふさわしくないメロディと彼らの歌!いやはや…。
 


STNS-30031
\2000→\1890
THE 5 BROWNS:春の祭典
 1-3.ホルスト(1874-1934):惑星から<火星/海王星/木星>/
 4.サン=サーンス(1835-1921):死の舞踏/
 ストラヴィンスキー(1882-1971):春の祭典
  <5-11.第1部 大地の礼賛/12-17.第2部 生贄の儀式>
THE 5 BROWNS(ピアノ・アンサンブル)
録音 2013年5月29-30日 NY ヘレン・フィレーン・ラッド・コンサート・ホール
 以前、一世を風靡した5人兄弟によるピアノ・アンサンブル「THE 5 BROWNS」がパワーアップしてやってきました。スタインウェイを5台並べての演奏はまさに目にも耳にも驚きの瞬間でした。卓越した技巧と一糸乱れぬアンサンブルによる彼らの迫力のパフォーマンスは、ピアノの可能性と限界を極限まで見せてくれたものです。今回彼らが選んだのは「春の祭典」。まさに音の洪水!めくるめく音の乱舞。カップリングとして収録されているのはホルストの「惑星」からの3曲と、サン=サーンスの「死の舞踏」というのですからこれまた凄い。とにかく聴いてみてください。
 

STNS-30018
\2000
民謡を駆け抜けて
 1-4.ヤナーチェク(1854-1928):霧の中で JW VIII/22/
 5-12.バルトーク(1881-1945):
  ハンガリー農民の歌による即興曲 Op.20/BB83/Sz74/
 13-18.バルトーク:ルーマニア民族舞曲 Sz56/
 19-25.コダーイ(1882-1967):7つのピアノ小品 Op.11/
 26-28.バルトーク:ピアノ・ソナタ BB88
アンドリュー・ランジェル(ピアノ)
録音 2012年5月8-9日 US マサチューセッツ,ロックポート,シャリン・リウ・パフォーマンス・センター
 バルトーク、コダーイ、ヤナーチェク。この3人の名前からは連想されるのは「民謡」でしょう。彼らは古来より受け継がれてきた民族音楽を基に、芸術的な再構成を行い昇華させることで独自の音楽を創り上げました。これは聴き手の耳にも、極めて新鮮な驚きを残すものです。
 ここで演奏しているのはレーベルでおなじみのアンドリュー・ランジェル。彼はこれらの素朴さと荒々しさを備えた音楽に、バッハやベートーヴェンのような神々しさを与えることで、独自の解釈を施すことに成功しています。
 

STNS-30019
\2000
ジョン・ブル(1563-1628)とその周辺の作曲家による鍵盤作品集
 1.トムキンズ(1572-1656):心が乱れた時の悲しみのパヴァーヌ/
 2.ブル:セント・トマス・ウェイクのパヴァンとガイヤルド(ムジカ・ブリタニカ第19巻第126番)/
 3.バード(1540-1623):この道を通る人は/
 4.ブル:第2旋法によるパヴァーヌ(ムジカ・ブリタニカ第19巻第77番)/
 5.ブル:ガイヤルド(ムジカ・ブリタニカ第19巻第78番)/
 6.ビルゼマン(1525-1591):栄光は汝に、三位一体なる神よ 第1番/
 7.ブル:ファンタジア(ムジカ・ブリタニカ第14巻第5番)/
 8.ブル:イン・ノミネIX(ムジカ・ブリタニカ第14巻第28番)/
 9.ブル:2声のカノン(ムジカ・ブリタニカ第14巻第50番)/
 10.バード:パヴァーヌとガイヤルド 第3番 イ短調-ガイヤルド/
 11.ブル:イン・ノミネV(ムジカ・ブリタニカ第14巻第24番)/
 12.ブル:オランダ人の踊り(ムジカ・ブリタニカ第19巻第99番)/
 13.ギボンズ(1583-1625):ファンタジア 第4番 ニ短調/
 14.ギボンズ:パヴァーヌ 第16番 ト短調/
 15.レッドフォード(?-1547):永遠の王で最も気高い/
 16.ブル:ラムリー卿のパヴァーヌとガイヤルド-ガイヤルド(ムジカ・ブリタニカ第19巻第129番)/
 17.ブル:ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ(ムジカ・ブリタニカ第14巻第17番)/
 18.ブル:すべての者の贖い主なるキリスト(ムジカ・ブリタニカ第14巻第33番)/
 19.ファンタジア(ムジカ・ブリタニカ第14巻第12番)/
 20.ブル:ブルのおやすみなさい(ムジカ・ブリタニカ第19巻第143番)
アラン・フェインバーグ(ピアノ)
グラミー賞にもノミネートされたピアニスト、アラン・フェインバーグは古典から現代までの幅広いレパートリーを持ち、これまでに300以上の作品を初演するなど意欲的な活動を行っています。このアルバムは彼のSteinway & Sonsレーベルへのデビューとなるものですが、こちらもまた独創的。通常よくあるレパートリーではなく、あえて16世紀から17世紀、エリザベス朝時代の英国音楽をモダンピアノで演奏するという挑戦的なアルバムとなっています。インスピレーションとパワー、情熱に満ちたこのアルバムには驚くほどの名人芸と共感が溢れており、大胆で冒険的な試みもなされているものです。
 
STNS-30024
(3CD)\3000
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988 他
<CD1> 1-32.J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988/
 33.J.S.バッハ:トッカータ 嬰ヘ短調 BWV910/
 34.J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV1079-第3リチェルカーレ/
 35.J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV1079 第6リチェルカーレ

<CD2>1-7.パルティータ第1番 変ロ長調 BWV 825/
 8-13.パルティータ第2番 ハ短調 BWV 826/
 14-20.パルティータ第4番 ニ長調 BWV 828/

<CD3>1-7.パルティータ第3番 イ短調 BWV 827/
 8-14.パルティータ第5番 ト長調 BWV 829/
 15-21.パルティータ第6番 ホ短調 BWV 830
アンドリュー・ランジェル(ピアノ)
Steinway & Sonsレーベルの看板ピアニスト、ランジェルが弾くバッハ(1685-1750)の超名曲。音色、技巧とともに本当に安心して聴くことのできる名演です。驚くほどレパートリーの広いランジェルですが、これまでにもバッハ作品をいくつか録音しており、このレーベルからも「フーガの技法」(STN30012)が出ていて、こちらも卓越した技巧と音楽性が高く評価されています。このゴルトベルク、とにかく安定した技巧が特徴。各々の変奏がこれほどまでに深く掘りこまれた演奏はなかなかありません。もちろんピアノの美しい響きも余すことなく捉えられていて、ため息のでるような美音は一聴の価値ありです。

TIMPANI

 代理店の交代などでバタバタしてここ最近新譜案内が滞っていたTIMPANI。どどっと新譜登場。うれしい。



1C1197
\2300→\2090
アンリ・ラボー:作品集
 1-4.交響曲第2番 ホ短調 Op.5/
 5.祭列の夜想曲 Op.6/6.エクローグ Op.7
ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団/
ニコラス・コウトン(指揮)
録音 2012年5月4-6日 ソフィア ブルガリア・ホール
 チェロ教師の父を声楽家の母の元に生まれたアンリ・ラボー(1873-1949)。彼はパリ音楽院で楽理をアンドレ・ジェダルジュ、作曲をジュール・マスネに学び、1920年には勇退したフォーレの後を継ぎ、パリ音楽院の院長に就任します。
 指揮者としても活躍し、パリ・オペラ座やボストン交響楽団の指揮をしたことでも知られています。
 現在彼の名は、フォーレの組曲「ドリー」をオーケストレーションしたことでのみ知られていますが、このアルバムでは保守的でありながらも、夢想的かつ独自の道を追求したラボーの天性の資質を感じることができるでしょう。
 交響曲第2番は、作曲家の名を知らずに聴けばブラームス?とも思えるほどの壮大でドイツ風の重厚な響きを持っています。
 また、指揮者コウトンの初の「公式」アルバムであり、若き才能ある指揮者の天分が存分に発揮された素晴らしい演奏としても評価されるものです。
  


1C1198
\2300→\2090
モーリス・エマニュエル:歌曲集
 1-3.アナクレオン風のオデレット
  <春/セミ/ばら>/
 4-15.音楽
  <前奏曲/振動/古いカッコウ/松の木の下で/共鳴/
   ワルツへのお誘い/過去のヴィラネッラ/子守歌/
   幸福なマーチ/ハンガリーのワルツ/お話、お話!/ポストリュード/>/
 16.ヴォカリーゼ・エチュード/
 17-20.イン・メモリアム
  <お母さん、あなたが死を迎える…(息子の声)/
   チェロとピアノ/窓が閉じている(息子の声)/わが子よ…(母の声)>
フローレンス・カッツ(ソプラノ)/
マリー=カトリーヌ・ジロー(ピアノ)/
クロード・ルフェビュール(フルート)/
ライオネル・ペイントル(バリトン)/
ジャン=マルク・フィリップス(ヴァイオリン)/
アンリ・ドゥマルケット(チェロ)
TIMPANIレーベルがずっとその業績を追い続けている作曲家モーリス・エマニュエル(1862-1938)。彼はブルゴーニュ地方のボーヌで育ち、パリ音楽院に入学してからはレオ・ドリーブに作曲を師事し、その時に知り合ったドビュッシーとは終生友情を結ぶことになります。彼の作品には民謡やオリエントの響き、そして異国の旋法がふんだんに取り入れられているだめ、フランス風の音楽を推進するドリーブの意に沿わず、結局ローマ大賞の参加申請すら受け付けてもらえませんでした。しかし、それは一層エマニュエルの作風と探究心を進化させ、ギリシャ音楽の研究家としても認められることになるのです。この歌曲集にも、そんなエマニュエルの美点が発揮されており、至るところに深刻さと陽気さが入り混じった味わいのあるメロディがちりばめられています。
 


1C1199
\2300→\2090
フィリップ・ゴーベール:歌曲集
 1-7.レ・スタンス
  <第1番:秋が戻ってくる/第2番:ばらのブレスレット/
   第3番:美しき銀の月/第4番:私が座ってきた時に/
   第5番:静かな新しき墓地に/第6番:4月は微笑む/
   第7番:ああ、時は逃げてゆく>/
 8-11. 4つのフランスのバラード
  <第1番:船乗りの出発/第2番:海の淡い光/
   第3番:彼らが戦いに勝利したら/第4番:空は明るく、五月は愛おしく>/
 12-13. 2つの歌
  <第1番:夏の晴れた日だから/第2番:純粋な沈黙の中で>/
 14-16. 3つの新しいバラード
  <第1番:あなた、あなた、あなた/第2番:2つの魂/
   第3番:あなたが私に言ったこと>/
 17-22. 6つの詩
  <エキゾチックな香り/私たちのショウミエールとイヴリーヌ/
   ここに甘い夜がある/アラリ/ラブリュボアのバリツィー/傷ついた心>/
 23-29.黄金の緑
  <私は旅行のほこりで覆われていたように/これは白い家/
   静かな小舟のバランス/街から離れたまま/
   庭では日の光が降り注ぎ/朝の霧と暗闇の中で/雪が解けて外へ出る>/
 30-34.幸せになるための歌
  <嘆きの兵士/嘆きの小さな馬/雪の玉/ロンド/別れの船>
メラニー・ポワヴェール(ソプラノ)…1-7.12-16.23-29/
ライオネル・ペイントル(バリトン)…8-11.17-22.30-34/
アラン・ジャコン(ピアノ)
録音 2012年9月 フランス パリ,サル・コロン
 フィリップ・ゴーベール(1879-1941)。彼の名はフルートを愛する人ならお馴染みでしょう。パリ音楽院フルート科の教授であり、またパリ音楽院管弦楽団の首席指揮者も務めています。彼の書いたフルート曲は超絶技巧に彩られながらも、エスプリに富み、12音全てを用いながらも、前衛的な響きを追求するのではなく、色彩感を求めるための音使いであることがわかります。
 TIMPANIレーベルでは彼のいくつかの作品の世界初演盤をリリースしていますが、今作は極めて珍しい歌曲集となります。あまり知られていませんが、ゴーベールはヴェルレーヌやボードレールらの詩による90曲ほどの歌曲を残しています。これらはフォーレとドビュッシーの中間のような淡い光を放ちますが、時としてメシアンをも思わせる先鋭的な響きもあったりと、何とも美しい曲なのです。
 


1C1200
\2300→\2090
ジャン・クラ:私の最愛の家族!
 1-3.子どもの魂(6手ピアノ版)/
 4.はじめてのおたんじょうび/5.変奏曲/6.ハバネラ/
 7.エヴォカシオン/8.田園詩/
 9-11. 3つのブルターニュの歌<会議/懺悔/死>/
 12-14.ピアノ協奏曲
アラン・ジャコン(ピアノ)…1-11/
フランソワ・ケルドンキュフ(ピアノ)…1-3/
ローラン・ヴァグシャル(ピアノ)…1-3/
フィリップ・グラファン(ヴァイオリン)…5-8/
メラニー・ポワヴェール(ソプラノ)…9-11/
ライオネル・ペイントル(バリトン)…9-11/
コレット・クラ=タンスマン(ピアノ)…12-14/
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団…12-14/
ウジェーヌ・ビゴー(指揮)…12-14
アンリ・デュパルクの友人として知られる作曲家。ジャン・クラ(クラーズとも)。彼はルーセルと同じく、海軍で活躍した「海を愛する作曲家」であり、また任務で訪れた異国の音楽を自作に取り入れた人としても知られています。発明家でもありこの分野でも高く評価されたマルチな才能の持ち主でしたが、このアルバムでは彼の家族や友人たちのために書かれた「個人的」な作品を集めています。彼の3人の娘たちの連弾用に書かれた「子どもの魂」を始め、ただ一人の息子のために書かれたヴァイオリン曲など、親しみと微笑みに満ちた作品が収録されています。ブックレットには何枚かの家族写真も掲載され、この知られざる作曲家を身近なものとして感じることができるはずです。
 


1C1202
\2300→\2090
アンドレ・カプレ:管楽アンサンブルのための作品集
 1-3.ペルシャ組曲/4-5.2つの小さな小品/6.伝説/
 7-10.フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットとピアノのための五重奏曲
ローラン・ワグシャル(ピアノ)…4-5.7-10/
エドゥアルド・サボ(フルート)…4-5/
クァルトゥロ・アルデオ…6/
アンサンブル・イニシウム
録音 2012年11月 フランス ヴィンセンヌ,コードゥ・ヴィル
 アンドレ・カプレ(1878-1925)はドビュッシーの親しい友人であり、「おもちゃ箱」のオーケストレーションの補筆や、「子どもの領分」などの彼のピアノ曲のいくつかをオーケストラ用に編曲したことでも知られています。そんなカプレ、もちろん優れた作曲家でもありましたが、その作品は不当なまでに忘れられてしまい、今ではほとんど耳にすることができません。
 彼の作風は、比較的知られる「イエスの鏡」でもわかるように、印象主義というよりは、エキゾチックな味わいを持つものであり、どこか異国風で神秘的な音楽です。
 このアルバムでは管楽器のための室内楽を集めたもので、フルートとピアノによる「小さな小品」での静かな佇まいから、当時はまだあまりなじみのないサクソフォンを用いた「伝説」までと多彩な響きが追求されています。全てのフランス音楽を愛する人にお届けしたいステキな1枚です。
 


1C1204
\2300→\2090
ジョルジュ・ビゼー:喜歌劇「ミラクル博士」 マリー=ベネディクト・ソーゲ(ソプラノ)/
イサベル・ドゥルエ(メゾ・ソプラノ)/
ジェローム・ビリー(テノール)/
ピエール=イヴ・プリュヴォ(バリトン)/
アヴィニョン=プロヴァンス地方歌劇管弦楽団/
サミュエル・ジャン(指揮)
録音 2012年9月 フランス ドゥ・グラン=アヴィニョン ル・ポンテ Le Pontet, Auditorium du Grand-Avignon, France
 ビゼー(1838-1875)の歌劇と言えば、誰もがあの「カルメン」を思い出すことでしょうが、実はこんなに楽しい作品が存在していたのです。この「ミラクル博士」は彼が18歳の時の作品で、ジャック・オッフェンバックが企画したコンクールへの応募作。この機知に富んだ作品はもちろん第1位を獲得したのでした。
 この短い作品には、これまで歴史的な録音も存在していたのですが、なかなか耳にする機会がありません。こちらは台詞も全て含んだ完全版で、この作品の全貌を伝えるには格好の演奏となっています。
 


1C1205
\2300→\2090
アンリ・ルベル:ピアノ三重奏曲集
 1-3.ピアノ三重奏曲 第3番 ト短調 Op.16/
 4-6.ピアノ三重奏曲 第5番 ハ長調 Op.30/
 7-10.ピアノ三重奏曲 第7番 イ短調 Op.37
トリオ・エレジアーク
録音 2012年12月 ヴァンセンヌ コードゥ・ヴィル
 アルザスのミュルーズに生まれたルベル(1807-1880)。彼はボヘミアの名作曲家レイハに師事し、主に室内楽曲を作曲する傍ら、歌曲の作曲にも熱心でした。1851年にパリ音楽院の和声の教授となり、1862年には作曲の教授も兼任しています。
 そんな彼、現在では、ショパンの葬儀の際に奏された「葬送行進曲」のオーケストレーションを受け持った人として、わずかに名前が知られるのみですが、やはり実際の音楽を聴いてみると、何とも素晴らしい人であったことがわかるでしょう。
 確かにメンデルスゾーンやシューマン、ブラームスを思わせる部分もありますが、緻密に書き込まれた音の線から浮かび上がる柔らかく優雅な風景は、ドイツ音楽とはまた違った優しい風情を持っています。
 


1C1208
\2300→\2090
シャルル・ボルド:歌曲集 第2集
 1.パンセ・オリエンタル/
 2.3つのマドリガル・アメル Op.5-1「深き髪」/3.冬 Op.18/4.4月/
 5.私の髪は額の上で微睡む/
 6-8. 3つのメロディ Op.8
  <悲しい歌/メランコリックなセレナーデ/ペルシャ風幻想曲>/
 9.シャンソン/10.冬の夜/11.3つのマドリガル・アメル Op.5-3「海」/
 12-15. 4つの詩曲
  <ほこりは日の光の下で舞う/平和は森の静けさ/
   ああ、この子の香りは干し草のよう/
   勇気を出して、私の魂は張り裂けそうに痛む>/16.熟考/17.外海/
 18.3つのマドリガル・アメル Op.5-2「笑い」/
 19.小さな報酬、正直な妖精/20.気を失った愛/21.主要な風景
ニコラ・カヴァリエ(B)…1.11.15/
エリック・ウシェ(T)…2-4.14.16-17.19-20/
ソフィー・マラン=ドゥゴール(S)…3.5-8.10.12.18.21/
ジェラルディーヌ・ショヴェ(Ms)…9.13/
フランソワ・ルネ・デュシャーブル(P)
 第1集(1C1196)にはヴェルレーヌの詩を用いた歌曲が収録されており、その繊細なメロディと絶妙なリズムが印象的であったボルド(1863-1909)の歌曲。第2集ではモーリス・プーショール(マラルメの友人)やヴィクトル・ユーゴー、そしてほとんど無名の詩人の詩に曲を付けたものが収められています。
 こちらもその音楽の揺らめきは眩しいばかりであり、彼の言葉選びのセンスに舌を巻く他ありません。調性が滑らかに移ろっていく様子はフォーレの作品を思い起こさせる瞬間もありますが、ボルドの音楽は常に控えめであり、これを聴いてしまうと、フォーレさえも饒舌に思えてしまうほどに「静かに主張する」音楽です。エリック・ウシェの柔らかいテノールを始めとした歌手たちの絶妙な歌唱にも脱帽です。
 


1C1209
\2300→\2090
ガブリエル・ピエルネ:歌曲集
 1.3つの歌/2.あなたが良く知っている/3.小舟/
 4.あなたは私のツバメを知っていますか/5.三羽の小鳥/
 6.悲しみ/7.プロヴァンス/8.羊飼いの歌/9.愛の賛歌/
 10.リトゥルネル/11.至高の別れ/12.赤いカーネーション/
 13.ヴィラネレ/14.かわいい/15.2本のばら/
 16.散文での賑やかな物語/17.こんばんは/18.ミミ・パソン/
 19.水車/20.カディスの少女/
 21-26. 6つのフランス風バラード
  <生活/クジラ/ノアの方舟の嘆き/
   小さな年金受給者/最新の思考/世界のロンド>
サビーヌ・ルヴォ・ダロン(ソプラノ)…1-2.5-6.8-9.11-12.15-16.18-20/
トーマス・ドリー (バリトン)…3-4.7.10.13-14.17.21-26/
サミュエル・ジャン(ピアノ)
録音 2013年3月 フランス ヴィンセンヌ Auditorium Jean-Pierre Miquel (Coeur de Ville), 98 rue de Fontenay, 94300
 TIMPANIレーベルの中でも、とりわけ重要な位置を占めているのがピエルネ(1863-1937)の作品です。彼の音楽は世紀末の退廃的な雰囲気と、ロマン派の甘美さを併せ持ち、ものすごく難解な曲があるかと思えば、「小さなお友だち」向けのかわいらしい曲もあり、このギャップを味わうのもピエルネを聴く楽しみと言えるでしょう。
 この歌曲集にもそれは顕著に顕れており、初期の作品である「3つの歌」(1880年)での愛らしさと、後期の作品である「6つのフランス風バラード」(1921年)を比べることで、その作風の変遷を感じていただけるのではないでしょうか?
 バリトンのドリーは若干荒削りな声ですが、それが却って曲の魅力を引き立てているようです。
 


1C1211
\2300→\2090
ポール・デュカス:ピアノ作品集
 1-4.ピアノ・ソナタ 変ホ短調/5.牧神のはるかな嘆き/
 6-19.ラモーの主題による変奏曲,間奏曲および終曲/
 20.ハイドンの名による悲歌的前奏曲
ローラン・ワグシャル(ピアノ)
 あの魅惑的なオーケストラ作品「魔法使いの弟子」でおなじみのポール・デュカス(1865-1935)ですが、彼のピアノ作品は思った以上に演奏されており、残念なことに(!)このワグシャル盤が初めてというものではありません。
 しかし、フランス音楽の化身でもあるワグシャルの演奏は、他の追随を許すことなく、孤高の名演として刻まれるものです。
 無論、演奏技術はため息の出るほどに高く、全ての箇所に神経の行き届いたもの。ちなみにデュカスのピアノ曲はこの4曲が全てです。
 他にも多くのピアノ曲が書かれたと推測されますが、自己批判の厳しい人であり、ほとんどは破棄されてしまったようです。
 トラック5の「牧神のはるかな嘆き」はタイトルの通り、ドビュッシーの追憶として作曲されました。漂うようなメロディの中にドビュッシーのあの名曲の引用が現れます。
 


1C1212
\2300→\2090
フローラン・シュミット:バレエ音楽「小さな妖精は目を閉じる」
 小さな妖精は目を閉じる/
  1.前奏曲/2.ネズミの祝日/
  3.草臥れたコウノトリ/4.眠りの精の馬/5.お人形ペルタの結婚/
  6.石板の文字のロンド/7.絵のなかへの散歩/
  8.中国の雨傘/9.入祭唱、詠唱と休み
アンリ・ドゥマルケット(チェロ)/
アリーヌ・マーティン(メゾ・ソプラノ)/
ロレーヌ国立管弦楽団/
ジャック・メルシエ
 2008年、初めてフローラン・シュミット(1870-1958)作品「アンソニーとクレオパトラ組曲」をリリースして以来、この作曲家の作品を重点的にリリースし、高い評価を受けてきたTIMPANIレーベルですが、今回も珍しい作品の発掘に成功しました。チェロとオーケストラのための「」はチェリストの素晴らしい技巧に支えられた見事な作品であり、極めて繊細な曲想を持っています。
 あまりにも独特な音楽であるためかこれまで顧みられることもなかったのですが、ここでもう一度広く聴いていただくことで、この作曲家の新たな魅力が伝わることと思います。
 「小さな妖精は目を閉じる」は、最近相次いでピアノ連弾版「小さな眠りの精の1週間 Op. 58」としてのアルバムがリリースされましたが(TIMPANI 1C1159)、こちらはシュミット自身が後にバレエ音楽へと改編した版で、曲順も微妙に変えられています。ピアノ版よりも更に色彩的で、パーカッションの炸裂や巧みな弦の使い方など、ラヴェルの作品を彷彿させるほどの鮮やかな音楽です。
 メルシエとロレーヌ国立管弦楽団の演奏は、この作品の魅力を余すことなく伝えるものであることは間違いありません。
 


1C1218
\2300→\2090
フローラン・シュミット:女声合唱のための作品集
 1-6. 6つの合唱曲 Op.81
  <ページとクイーン/マリオネット/バラ色の月/エザン/
   恋する女/自由なアヒル>/
 7-12.よい声で Op.91
  <On dist que.../Princes et Bergeres/Le Passant de Passy/
   Tournez s’il vous plait.../La Mort du rossignol/La Mode commode>/
 13-15. 3つのトリオ Op.99
  <タンブーラの響き/沼/ムカデの愛好家>/
 16-20.いきいきとした声で Op.131
  <ダイヤモンドの王と王妃/ベチバー/羊飼い/港に抱かれて/愛の塔>/
 21-25 .5つのリフレイン Op.132
  <行進の歌/みなしご/呪文/ジョンクドール/ジェヴル=コンティ>
カリオペ=レジーヌ・テオドレスコ(女声合唱)/
マリー=セシル・ミラン(ピアノ)/
レジーヌ・テオドレスコ(指揮)
 こちらはフローラン・シュミット(1870-1958)の女声のための合唱作品集です。ピアノ伴奏、もしくはアカベラの合唱曲は、時に敬虔な面持ちを湛えながらも、彼の初期の作品の「詩編第47番」のような荒々しさも有しているという聴きごたえのあるものです。
 こちらのアルバムは若きメンバーが集う合唱団の名前「Calliope」が示す通り、以前他のレーベルからリリースされていたものですが、今回TIMPANIレーベルに権利が移り、めでたくの再リリースとなりました。この機会にぜひどうぞ。
 


1C1219
\2300→\2090
フローラン・シュミット:ピアノ作品集
 1-4.黄昏
  <少し古い墓地/雪/シルフィード/孤独>/
 5-6.影
  <はるか遠くに聞こえる/ムーア風/この影は私の印象…>/
 8.そしてパンは月光を浴びた麦畑のなかに横たわる/
 9-16.子どもらしさ
  <コーラス/部隊/甘えんぼ/あばれんぼ/
   ドゥ/蚊/川から救われるモーセ/ひどい>
ローラン・ワグシャル(ピアノ)
2005年録音。他レーベルからリリースされていたアルバムの移行盤です。ローラン・ワグシャルの冴えた技巧と解釈が高く評価された名演です。

TOCCATA


TOCC-195
\2600
ペトル・エベン:オーボエのための室内楽作品集
 1-6.小品集 Op.124/7-9.オーボエ・ソナタ Op.1/
 10-16.二重奏曲 Op.28/17.アペーロ Op.119/18.アモローソ/
 19-23.オルド・モダリス Op.30/
 24.オーボエ、ファゴットとピアノのための音楽 Op.52/
 25-29.木管五重奏曲 Op.34
マーレン・ヴァヴリコヴァ(オーボエ)/
ラダナ・フォルティノヴァ(ピアノ…1-9.17.18.24)/
イヴァナ・ドーナロヴァ(ハープ…10-16.19-23)/
ヴォツラフ・ヴォナシェク(ファゴット…24)/
クリストファー・カントナー(フルート…25-29)/
ジョン・ヴァリーノ(クラリネット…25-29)/
ジョン・クラップ(ファゴット…25-29)/
リチャード・ブリチュ(ホルン…25-29)
録音 2013年2月7日 ミシガン アレンダーレ グランド・ヴァリー大学…25-29, 2013年3月1-3日 オストラヴァ チェコ放送…1-24
 生前は優れたオルガニストとしても知られたチェコの作曲家ペトル・エベン(1929-2007)。作曲家としての彼の存在は1989年にチェコで勃発した「ビロード革命」を機に世界に知られるようになりました。
 このアルバムは彼の数多い作品の中でも、オーボエを用いたものを集めており、その見事な楽器の使い方には驚かされるばかりです。それは、近代的なスタイルの中にグレゴリオ聖歌やルネッサンス期の手法を取り入れ、独自の音楽を創り上げており、その趣向は、例えばハープとの二重奏曲などで、落ち着いた風合いを持つ美しい音楽として顕れます。
 


TOCC-22
\2600→\2390
アントン・ライヒャ:弦楽四重奏曲全集 第1集
 1-4.弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.48-1/
 5-8.弦楽四重奏曲 ト長調 Op.48-2
クロイツェル弦楽四重奏団
録音 2013年2月6&25日 エルドバリー 聖ジョン・バプティスト ※初録音
 チェコ出身、フランスとドイツで活躍したため、その呼び名が様々になってしまったライヒャ(1770-1836) こちらはドイツ読み、チェコ名はレイハ、フランス名はライシャ&レイシャとなります)の弦楽四重奏曲です。彼は教育者としても名高く、パリ音楽院の作曲家教授としてベルリオーズを始め、グノー、フランクらを育てましたが、何より彼の名前が知れ渡っているのは「ベートーヴェンの友人」ということでしょうか。とはいうものの、知名度の高さほどには、その作品は知られておらず、現在では室内楽曲のいくつかが聴かれる(それも管楽のための曲が多い)のみです。
 TOCCATAレーベルでは、そんなライヒャの弦楽四重奏曲全曲をリリース。彼がいかに偉大な作曲家であったかを実証して行きます。
 


TOCC-163
\2600→\2390
ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンスト:ヴァイオリンとピアノのための作品全集 第3集
 1-9.序奏と華麗な変奏曲 Op.6/
 10-11.ルイ・シュポアの「最愛のオブジェトの死」による序奏とエレジー Op.10/
 12-18.シュトラウスのワルツによる序奏と変奏曲 Op.26/
 19-26.束の間の思考(抜粋)/
 27-28.オペラ「ラ・ジュイヴ」の思い出/
 29-36.ハンガリー民謡による変奏曲 Op.22
シェルパン・ルプー(ヴァイオリン)/
イアン・ホブソン(ピアノ)
 生前はパガニーニを凌ぐほどの人気を誇っていたにも拘わらず、現在では、ごく一部の曲のみが知られるヴァイオリンの大家エルンスト(1814-1865)。TOCCATAレーベルでは彼の作品の全てを紹介すべくシリーズが進行しています。
 こちらは第3集であり、オペラから素材を取ったアンコールピースが中心に収録されています。とりわけ変奏曲の形式はその特質を存分に発揮するものであり、ここでもヴァイオリンの目くるめく技巧を存分に堪能することができます。ヴァイオリニストのルプーは、繊細な表現と落ち着いた音色を持つヴァイオリニストで、エルンストの隠れた魅力を引き出すのに一役買っています。
 

TOCC-165
\2600
ルイス・カルロス・フィゲーロア:作品集
 1-4.管弦楽のための組曲/5-7.ピアノ協奏曲 イ短調/
 8-10.フルート、弦楽オーケストラとティンパニのためのコンチェルティーノ/
 11-14.弦楽四重奏曲 ハ長調 ※11-14…初録音
ウィルソン・カサリャス(ピアノ)…5-7/
ブライアン・ムニョス(フルート)…8-10/
コロンビア・ナショナル・コンセルヴァトリー交響楽団…1-10/
グエラシム・ヴォロンコフ(指揮)…1-10/
Q-Arte四重奏団…11-14
録音 2012年8月18-19日 ボゴタ コロンピア州立大学 レオン・デ・グリーフ・オーディトリウム
 1923年生まれのフィゲーロア(1923-)はコロンビアを代表する音楽家の一人です。彼の作品はコロンビア国内では広く知られていますが、まだ世界的な認知を得るまでに至っておりません。このリリース、彼の単独の作品集としては初めてのものであり、この魅力的な作曲家の全容を知るにはぴったりの1枚と言えるでしょう。
 ヴィラ=ロボスの流れを汲む躍動的な作風は、活気に満ちた南米音楽の影響をまるまる受けたもの。ピアノ協奏曲でのはじけるような音の粒と、炸裂するリズム。これらが端的に物語っていると言えそうです。熱い音楽が詰まっています。
  

TOCC-174
\2600
エルンスト・ミエルク:作品集
 1.序曲「マクベス」ヘ短調 Op.2/
 2.古いボヘミアのクリスマスの歌 Op.5/
 3.劇的序曲 ニ短調 Op.6/
 4.古いゲルマンの冬の祭り Op.7/
 5.フィンランド組曲 ニ短調 Op.10
ユハ・コティライネン(バリトン)…4/
ヘルシンキ・アカデミー男声合唱団…2.4/
カンピン・ラウル室内合唱団…2/
ヘルシンキ大学交響楽団/
ミック・ムルドヴェー(指揮)
録音 2013年10月27-28日…1.3.5, 2013年2月23-24日…2.4 フィンランド Uusi Paviljonki Hall
 エルンスト・ミエルク(1877-1899)はフィンランドの作曲家、ピアニストです。彼は生まれつき虚弱体質でしたが、それでも14歳の時にはベルリンに留学、シュテルン音楽院で学んだ後はブルッフに個人指導を受け、更なる研鑚を積みました。ピアニストとしても才能に恵まれ、また20歳の時には自作の「交響曲ヘ短調」がヘルシンキで初演されるなど、順風満帆な人生が約束されたのです。
 しかし、それもつかの間、22歳の誕生日の2日前に持病が悪化、その生涯に幕を下ろしたのでした。このアルバムに収録された作品はわずか3年間という短い期間に書かれたものですが、その才能の伸張には驚くものがあります。「フィンランド組曲」での独創的な音楽を聴くにつけ、この人があと50年生きていたらと思わざるを得ないでしょう。
 

TOCC-186
\2600
アナトーリ・アレクサンドロフ:ピアノ作品集 第1集
 1.バラード Op.49(1939/1958改編)/
 2-5.4つの語り Op.48(1939)/
 6-8.ピアノ・ソナタ 第8番 変ロ長調 Op.50(1939-1944)/
 9-14.エコー・オブ・ザ・シアター Op.60(1940年代半ば)/
 15-24.ロマンティックなエピソード Op.88(1962)
  ※1-5.9-14…初録音、6-8…CD初録音
ノ・キョンア(ピアノ)
録音 2013年5月21-23日 北テキサス マーチソン・パフォーミング・アーツ・センター
 モスクワに生まれ、母親からピアノの手ほどきを受けたアレクサンドロフ(1888-1982)。最初はタネーエフに作曲を習い、その後はモスクワ音楽院でセルゲイ・ワシレンコに師事しています。管弦楽作品もありますが、その作品のほとんどはピアノ曲と、ピアノ伴奏付きの歌曲であり、スクリャービンとメトネルの良いところどりのような後期ロマン派のスタイルを汲む独自の作風が魅力的です。ピアノ・ソナタは全14曲。ここでは中期の第8番を中心に、様々な年代の小品を収録。ロシア・ピアニズムにおける忘れられた作品をお楽しみいただけます。
 

TOCC-191
\2600
アンリ・アルドゥアン:四部のカペラ・ミサ全集 第1集
 1-8.ミサ 第1番 Incipite Domino in tympanis/
 9-16.ミサ 第3番 Jucundum sit eloquium meum/
 17-24.ミサ 第4番 Exaltate et invocate nomen ejus
セント・マーティン室内合唱団/
ティモシー J.クルーガー(指揮)
録音 2012年4月21日…9-13, 2013年5月6-17日…1-8.17-24 コロラド デンヴァー,聖エリザベス・ハンガリー・ローマン・カトリック教会
 フランス後期バロックの作曲家アルドゥアン(1727-1808)。彼は質素な家庭に生まれ8歳の時にランスの大聖堂聖歌隊員となります。
 そこで音楽教育を受けました。その後は神学校に入り、1751年には正式な聖職禄を受け、合唱団の音楽監督も引き受けます。市街地で毎週行われるコンサートのために世俗曲も多く書きましたが、これが反感を買ってしまったため、1773年頃には世俗音楽の作曲はやめてしまったようです。1789年のフランス革命による教会の施設が解散の憂き目に合い、彼の立場も微妙になってしまったため、1801年に引退。そしてその存在は忘れられてしまいました。ここではそんな彼の作品を復刻しています。

<LP>

 

CPO(LP)


777853
(LP 2枚組)
\5200
マティアス・キルシュネライト(ピアノ)
 ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル:ピアノ協奏曲 Op.4 HWV289-294

  (オルガン協奏曲からの編曲)
  1.協奏曲 ト短調 Op.4-1 HWV289/
  2.協奏曲 変ロ長調 Op.4-2 HWV290/
  3.協奏曲 ト短調 Op.4-3 HWV291/
  4.協奏曲 ヘ長調 Op.4-4 HWV292/
  5.協奏曲 ヘ長調 Op.4-5 HWV293/
  6.協奏曲 変ロ長調 Op.4-6 HWV294
マティアス・キルシュネライト(ピアノ)/
ライン・ドイツ室内アカデミー/
ラヴァー・スコウ・ラーセン(指揮)
「ヘンデルのピアノ協奏曲?」それは変でる?
 J.S.バッハのチェンバロ協奏曲をピアノで演奏しても不自然ではないのですから、ヘンデル(1685-1759)の作品をピアノで演奏してもよいのでは。と考えたのがドイツのピアニスト、マティアス・キルシュネライトでした。彼はヘンデルのOp.4のオルガン(曲によってはハープやチェンバドで演奏可能)協奏曲集に着眼し、各曲をピアノ独奏用に置き換えたのです。
 もともとこれらの協奏曲はオラトリオなどの劇場作品の幕間に演奏されたものであり、ここで使われたオルガンは小さなもので、決して壮大なものではありません。
 そんなオルガン・パートをピアノに置き換えるには多少のテクニックが必要でしたが、この演奏では全く違和感ないものとして仕上がっています。777837-2(SACDハイブリッド)と同内容です。



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