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第84号
マイナー・レーベル新譜(1)
2015.9.22〜12.4


2L

2L 115SABD
(Blu-ray Disc Audio
+ SACD HYBRID)
\4300
メゾチント彫法− ストーレ・クライベルグの室内音楽
 ストーレ・クライベルグ(1958-):
  弦楽四重奏曲第2番(2012)
  噂と後味(2013)(独奏ヴァイオリンのための)
  灰(2010)(独奏ヴァイオリンのための)
  ピアノ三重奏曲第2番(2002)
  ヴァイオリンとチェロのためのソナタ(2001)
  ソナンツァ・エ・カデンツァ(1998)
   (ヴァイオリンとピアノのための)
マリアンネ・トゥーシェン(ヴァイオリン)
オイヴィン・ギムセ(チェロ)
ヨルゲン・ラーシェン(ピアノ)
ボルド・モンセン(ヴァイオリン)
オーレ・ヴットゥダール(ヴィオラ)
 社会派作曲家ストーレ・クライベルグの音楽

 録音:2015 年2 月 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)/5.1 surround/stereo、70’ 20
 [DXD(24bit/352.8kHz)録音] [Blu-ray: 5.1 DTS-HD MA(24bit/192kHz), 9.1 Auro-3D(24bit/96kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz),mShuttle: FLAC 96kHz + MP3 Region ABC] [SACD hybrid(5.1 surround DSD/2.0 stereo DSD)

 ストーレ・クライベルグはスタヴァンゲル生まれ。「ナチ残虐行為三部作」の一作《ナチ迫害の犠牲者のためのレクイエム》(Simax PSC1257)が、アメリカ同時多発テロ事件の犠牲者を追悼する2004 年9 月11 日、ワシントン・ナショナル・カテドラルで演奏され、国際的に注目を集めました。彼の音楽は、拡大した調性による形式と彩色の細部に至る緻密な練り上げ方が個性的、特徴的で、海外のオーケストラやアンサンブルで演奏され、作曲の依頼もつづいています。アルバム『高音と低音』(2L59SACD)で演奏されたヴァイオリン協奏曲とコントラバス協奏曲と、グラミー賞の最優秀オペラ録音部門にノミネートされた《ダビデとバト・シェバ》(2L084SABD)が、近年の代表作に挙げられます。
 クライベルグが1998 年から2013 年にかけて作曲した室内楽と器楽の作品を演奏したアルバム『メゾチント彫法』。「アダージョ − アレグロ − アダージョ」の弦楽四重奏曲第2 番。
 ヴァイオリンがソロで演奏する〈モデラート〉と〈アダージョ〉の《噂と後味》。エドヴァルド・ムンク生誕150 周年を記念する『ムンク組曲』(Simax PSC1322)のためヴァイオリニストのヘンニング・クラッゲルードとヴェストフォル音楽祭から委嘱された《灰》も独奏ヴァイオリンのための作品です。トロンハイムのアルパカ三重奏団の委嘱による「一楽章」のピアノ三重奏曲第2 番。
 アーケシュフース城要塞で初演された〈アンダンテ・ルバート〉〈アダージョ〉〈アレグロ〉の《ヴァイオリンとチェロのためのソナタ》。ノルウェー・コンサート協会から委嘱された《ソナンツァ・エ・カデンツァ》。銅版画技法のひとつ、微妙な階調を得る方法として開発された「メゾチント」に因むタイトルが、ドビュッシーの後期ソナタ、バルトークとエリオット・カーターの弦楽四重奏曲といった「新しい時代」の流れをくむクライベルグの音楽を示唆します。
 2000 年からナッシュ・アンサンブルのリーダーを務め、クライベルグのヴァイオリン協奏曲のソロを弾いたマリアンネ・トゥーシェン。
 トロンハイム・ソロイスツのリーダー、チェリストのオイヴィン・ギムセ。クナルダール、リフリング、ドミニク・メルレに学んだピアニスト、トマス・D・A・テレフセンのピアノ作品全集(2L080PABD)のヨルゲン・ラーション。スタヴァンゲルのフェスティヴァルでクラッゲルードとデュオを楽しんだボルド・モンセン。トロンハイム・シンフォニエッタやトロンハイム・ソロイスツでも演奏するヴィオラ奏者、オーレ・ヴットゥダール。クライベルグが教授を務めるトロンハイムのノルウェー工科自然科学大学(NTNU)音楽学部の「同僚たち」です。「臨場感」と「現実感」。録音セッションは、オスロのソフィエンベルグ教会で行なわれました。

 [Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。
 Pure Audio Blu-ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACD ブレーヤーとCD プレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCD やDVD のプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応のPC をお使いください]
 
2L 117SABD
(Blu-ray Disc Audio
+ SACD HYBRID)
\4300
音の解剖
 ルーベン・スヴェッレ・イェットセン(1977-):
  数字のある風景5人の女声とエレクトロニクスのための)*
 オーレ=ヘンリク・モー(1966-):
  ペルセフォネ(5人の女声とワイングラスのための)**
ソング・サーカス
スティーネ・ヤンヴィン・マトラン(ヴォーカル)
マリア・ノーシェト・ガルリ(ヴォーカル)
リヴ・ルーネスダッテル(ヴォーカル)
アニタ・コースボル(ヴォーカル)
エヴァ・ビェルガ・ハウゲン(ヴォーカル)
ロンナウグ・バッケ(ヴォーカル) 
ユーナス・スカルトヴァイト・ルーグネ(指揮)*
カール・アンデシュ・ニルセン(指揮)**
ルーベン・スヴェッレ・イェットセン(エレクトロニクス)
 女性ヴォーカル・アンサンブルによる「音の解剖」

 録音:2015 年4 月 ウラニエンボルグ教会(オスロ、ノルウェー)/5.1 surround/stereo、57’ 02
 [DXD(24bit/352.8kHz)録音] [Blu-ray: 5.0 DTS-HD MA(24bit/192kHz), 9.0 Auro-3D(24bit/96kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz),mShuttle: FLAC 96kHz + MP3 Region ABC] [SACD hybrid(5.0 surround DSD/2.0 stereo DSD)]

 極小レベルの細かさで「音の解剖」を探求する。空間という場の声による研究を行い、活性化させる。対象物の音色の質を発見する……。スタヴァンゲルを本拠とする女性ヴォーカルアンサンブル「ソング・サーカス」は、リヴ・ルーネスダッテルをリーダーに、普通とは異なる表現形式を使い、「音楽」の可能性をさまざまに探る活動を行っています。アルバム『音の解剖』ではノルウェーの作曲家イェットセンとモーの作品が演奏されます。
 ルーベン・スヴェッレ・イェットセンは、ベルゲンのグリーグアカデミーでアイデ・ペーデシェンとジェイムズ・クラッパトンに学び、客員のファーニホウ、クラウス・フーバー、サルヴァトーレ・シャリーノ、フィリップ・ユレル、ルカ・フランチェスコーニ、ラッヘンマンのマスターコースに参加しました。《数字のある風景》は、ソング・サーカスとイェットセンが4 年以上かけて共同作業し、作られた作品です。ノルウェーの作家デミアン・ヴィタンサ(1983-)とジェイムズ・ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』をテクストに採り、作曲に際し、イェットセンはトレヴァー・ウィシャートとファーニホウの記譜法と作曲法を研究したといいます。エレクトロニクスの音楽は作曲者イェットセンが作成しました。
 オーレ=ヘンリク・モーは、ノルウェーとフランスとドイツでヴァイオリンと作曲を学び、パリでは一年間、ソルボンヌ大学でクセナキスに師事。アルネ・ヌールハイムの作曲に長年協力してきました。
 《ペルセフォネ》は、モートン・フェルドマンからインスピレーションを得たという音楽。5 人の女声とワイングラスにより「演奏」されます。
 このアルバムは、2015 年4 月にオスロのウラニエンボルグ教会で録音され、コペンハーゲンで行われたフェスティヴァル「北欧の音楽の日々(NordicMusic Days)」の9 月9 日のコンサートでリリースされました。

 [Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。
 Pure Audio Blu-ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACD ブレーヤーとCD プレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCD やDVD のプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応のPC をお使いください]



 

2L 113SABD
(Blu-ray Disc Audio +
SACD HYBRID
[5.1 surround/stereo])
\4300
初期ロマンティシズムのホルンソナタ
 フェルディナント・リース(1784-1838): 大ソナタ ヘ長調 Op.34(1811)
 フランツ・ダンツィ(1763-1826):ソナタ 変ホ長調 Op.28(1804)
 ニコラウス・フォン・クルフト(1779-1818):ソナタ ホ長調(1812)
スタイナル・グランモ・ニルセン
 (ナチュラルホルン)
クリスティン・フォスハイム
 (フォルテピアノ)
 名手スタイナル・グランモ・ニルセン教会に響き渡るナチュラルホルンの柔らかな響き、空間をまるごと録音する2Lの高音質ディスクで登場

 楽器:アンドレーアス・ユングヴィルト(2000)(ボヘミアのラウスマン1800年頃の複製/ナチュラルホルン)、
ケネス・ベイクマン(1983)(ウィーンのヴァルター1805 年モデル の複製/フォルテピアノ)
 録音:2014年6月 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)
 制作&バランスエンジニアリング:モッテン・リンドベルグ
 録音:ビアトリス・ヨハンネセン
 [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
 [Blu-ray: 5.1 DTS-HD MA(24bit/192kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz), mShuttle: FLAC 96kHz + MP3 Region ABC]
 [SACD hybrid(5.1 surround DSD/2.0 stereo DSD)
 67’38

 絶対主義が崩壊したその余波と戦って手に入れた「新しい自由」の時代に居合わせた音楽家たち、フェルディナント・リース、フランツ・ダンツィ、ニコラウス・フォン・クルフトのホルンソナタを集めたアルバム。
 ヨーゼフ・アントン・コッホが1805 年に描いた『虹のある英雄的な景色』をジャケットのアートワークに使われています。
 ブックレットのノーツを書いたアネッテ・ナウマンは、その意味を「細部に至るまで正確に組み立てられ、統一感された世界……自然と文化の領域の調和……コッホの絵は、ネオクラシカルな規律の構造をもちながら、自然に対する新しい、ロマンティックな意識を示唆する……時代は、新しい自由へと芸術を導いていく」と述べています。
 フェルディナント・リース(1784-1838)は、ボン生まれ。ベートーヴェンにピアノを学び、1801 年10 月、ウィーンに行き、ベートーヴェンの庇護の下、作曲を行い、交響曲、オペラ、オラトリオ、管弦楽曲、室内楽曲、ピアノ曲を含む、180 近い作品を残しています。
 シュヴェツィンゲン生まれのフランツ・ダンツィ(1763-1826)は、イタリア家系のドイツ人音楽家ではもっとも重要な作曲家とみなされています。交響曲、協奏曲、オペラ、教会音楽、歌曲と、広い分野に多くの曲を作り、室内楽のための音楽、とりわけ木管アンサンブルのための作品が知られています。
 ニコラウス・フォン・クルフト(1779-1818)は、ウィーン生まれ。ウィーン大学で哲学と法律を修め、アルブレヒツベルガーの下で作曲を学びました。外相メッテルニヒに仕え、公務のかたわら作曲したホルンソナタ、ファゴットソナタ、歌曲が、彼の遺産です。
 
ノルウェーのスタイナル・グランモ・ニルセンは、ナチュラルホルンの名手の一人に挙げられるプレーヤーです。トロンハイム音楽院のスタイン・ヴィランゲル、フライブルク州立大学のアイフォー・ジェイムズ、オスロのノルウェー音楽アカデミーでフロイディス・レー・ヴェクレに学びました。1999 年からノルウェー軍音楽隊のホルン奏者を務め、現在はノルウェー・ウィンドアンサンブルに所属しています。コントロールのむずかしいナチュラルホルンを巧みに操り、楽譜を正しく音にするとともに、ロマンティシズムが芽生え育ちゆく時代の作品を瑞々しい、活き活きした音楽に表現していきます。
 録音セッションは、制作を担当したモッテン・リンドベルグが響きの良さを気に入っている録音場所のひとつ、アーケシュフース県ベールムのヤール教会で行われました。DXD(352.8kHz/24bit)録音。教会の空間に響くナチュラルホルンの音が程よい距離感で捉えられ、リアルなテクスチュアを感じさせるフォルテピアノとともに美しい音楽を作り上げています。
 Pure Audio Blu-ray と SACD hybrid のディスクを収めた「コンボ」仕様のアルバムです。

 [Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu-ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。
 SACD ハイブリッドディスクはSACD ブレーヤーとCD プレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCD やDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応のPC をお使いください]



 

2L114SACD
(SACD HYBRID)
\2600
指の黄金〜主の聖血の祝日
 聖血の聖務日課
スコラ・サンクテ・スンニヴェ
アンネ・クライヴセット(指揮)
 キリストの聖血を巡るミサ曲

 録音:2014年5月 リングサーケル教会(ヘードマルク、ノルウェー)/5.0 surround/stereo、78’17
 制作:エウゲーン・リヴェン・ダベラルド/バランスエンジニアリング:ビアトリス・ヨハンネセン/ミクシング・マスタリング:モッテン・リンドベルグ
 [DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
 [SACD DXD (5.0 surround 2.8224 Mbit/s/ch, 2.0 stereo 2.8224 Mbit/s/ch)/CD 2.0 stereo (16 bit/44.1 kHz)]

 「われらが主イエス・キリストの御血がニーダロスに届く」。アイスランドの『王室年代記』は、1165 年の項にそう記し、聖十字架、聖釘、聖槍、聖骸布、聖杯とならぶキリストの聖遺物のひとつ「キリストの血の一滴(聖血)」が、ノルウェーのニーダロス、今日のトロンハイムに届いたことを記録に残しました。この記載を裏付けるように、トロンハイムのニーダロス大聖堂は毎年9 月12 日を「主の聖血の祝日」と定め、聖務日課を行っています。
 大聖堂では、この日、キリストの血が黄金の指輪に納められたことから、13 世紀に作られた祝日表に「指の黄金のミサ」と記載されたミサが行われ、1250年から1275 年の間にニーダロス大聖堂のために書かれたと推測される聖歌が歌われます。
 「第一の晩課」「朝課」「第一の夕べの祈り」「第二の夕べの祈り」「第三の夕べの祈り」「讃歌」「第二の晩課」。アンティフォナ、レスポンソリウムなど、36 の聖歌は、二つ折りの羊皮紙10 枚からなる一巻の写本に書かれ、ニーダロス大聖堂が度重なる大火に見舞われたこともあって、この聖務日課のための聖歌として現存する唯一の書とされています。
 スコラ・サンクテ・スンニヴェは、1992 年、トロンハイムに創設された女声ヴォーカルアンサンブルです。中世ノルウェーから伝わる聖歌を研究し保存する活動を行い、『聖母マリアの生誕』(2L69SACD)をはじめとするアルバムにその成果を残してきました。
 スコラ・サンクテ・スンニヴェは、創設者のアンネ・クライヴセットとともに「聖血の聖務日課」の資料と長年にわたり取り組み、12 世紀中期に建立されノルウェーの守護聖人、聖オラヴに捧げられたリングサーケル教会で2014 年5 月に録音セッションを行い、最初の全曲録音を完成させました。

ACCENT


ACC 26404
(3CD)
\5400
ゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭 ライブ

 暴君ネロのしたたかな母親、アグリッピナの物語、
  若き日のヘンデルの大ヒットオペラ《アグリッピナ》

   ヘンデル(1685〜1759):オペラ《アグリッピナ》
アグリッピナ:
 ウルリケ・シュナイダー (メゾ・ソプラノ)
クラウディオ:ジョアン・フェルナンデス(バス)
オットーネ:
 クリストファー・エインズリー (カウンター・テナー)
ネローネ:
 ジェイク・アルディッティ(カウンター・テナー)
ポッペア:イーダ・ファルク・ヴィンランド (ソプラノ)
ナルシソ:オーウェン・ウィレッツ (カウンター・テナー)
パランテ:ロス・ラムゴビン(バリトン)
レスボ:ロナルド・スタイナー (バリトン)
ゲッティンゲン祝祭管弦楽団
ローレンス・カミングス(指揮)
 録音: 2015年 ゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭 ライブ

 ヘンデルの全三幕からなるオペラ・セリア《アグリッピナ》。暴君ネロを皇帝にしようと策を練りライバルの失脚を企てる、ネロの母親アグリッピナの物語です。人々の愛憎を巧みに利用し、息子に皇帝の座を掴ませようとするアグリッピナの策略が、ヘンデルの表情豊かな音楽で描かれます。
 ヘンデルが20 代半ばの時に書かれたこのオペラは、初演後すぐ2 か月に渡り20 回を超える回数上演されるという大成功で彼の名を広めました。台本作者ヴィンチェンツォ・グリマーニの生き生きとした人物描写も、成功の大きな要因と伝えられています。史実を元にしながらフィクションも交えられたこの作品は、物語としての面白さも際立っています。
ヘンデルは3 年半ほどのイタリア滞在の最後の年に《アグリッピナ》を書きましたが、その音楽の半数以上はヘンデルがそれまでイタリアで書いていた作品群から引用されています。ヘンデルの過去の音楽の数々がちりばめられた、イタリア時代の集大成、ヘンデル音楽の宝石箱のようなオペラです。
 本演奏は、2015 年のゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭での上演。この音楽祭は1920 年に開始され、伝統のある古楽音楽祭のひとつ。ヘンデル作品を中心とした同時代の作曲家たちのコンサートや講演が行われ、あまり演奏される機会の少ない作品など、ヘンデルの音楽の再発見という大きな役割も果たしてきました。
 本作も新ヘンデル全集版に含まれるジョン・E・ソーヤー編による《アグリッピナ》としては世界初録音となります。
 


ACC 24299
\2600→\2390
クイケン&ラ・プティット・バンドが奏でるシュッツ「葬送の音楽」
ハインリッヒ・シュッツ(1585〜1672):宗教音楽集
 1. 深き淵よりわれ汝を呼ぶ(ダヴィデの詩編歌集 SWV 25)
 2.これぞまことの言葉(葬送モテット SWV 277)
 3. なぜふさぎこむのか、我が魂よ(シンフォニア・サクラ第2集 SWV 353)
 4. 今よりのち主によりて死する者は幸いである(宗教的合唱曲集 SWV 391)
 5 .2つのことを私はあなたに願います、主よ
  (シンフォニア・サクラ第2集 SWV 360)「葬送音楽」より
 6 .「ドイツ埋葬ミサの形式によるコンチェルト」SWV279
 7.モテット「主よ、我にそなたさえあれば」SWV280
 8.シメオンのカンティクム
  「主よ、今こそ僕を逝かしめ給うなれ」SWV281
ラ・プティット・バンド
シギスヴァルト・クイケン(指揮)
ゲルリンデ・ゼーマン
 マリー・クイケン(ソプラノ)
ステファン・コラルデール
 ダニエル・シュライバー(アルト)
シュテファン・シェルペ
 クヌート・ショホ(テノール)
イェンス・ハーマン
 シュテファン・ヴォック(バス)
サラ・クイケン
 マリー・ムーイ(ヴァイオリン)
マルレーン・ティアーズ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
シギスヴァルト・クイケン(ヴィオローネ)
バンジャマン・アラール(オルガン)
 ヨーロッパを揺るがす戦乱の時代にシュッツが音楽に込めた祈りラ・プティット・バンドが奏でるシュッツ「葬送の音楽」

 録音:2014 年10 月23日-25 日

 J.S. バッハ生誕の100 年前に生まれ、初期バロック音楽界を牽引したシュッツ。ドイツに大打撃を与えた三十年戦争と時代を同じくした彼は、J.S. バッハにつながるドイツ・バロック音楽の基盤を築き上げた作曲家です。
 「葬送の音楽」はシュッツの郷土の領主ハインリッヒ・ロイス・ポストフームス公が自らの葬儀のためにシュッツに依頼した作品。長引く戦乱や疫病で人の死を間近に見ていたシュッツの、死者への個人的な思いに留まらない祈りが、聴く人の胸に染み入ります。
 「葬送音楽」の他におさめられている5 作品もまた三十年戦争の最中に出版され、死と救いに焦点があてられています。
 演奏を手掛けるのは古楽器の第一人者シギスヴァルト・クイケン率いる「ラ・プティット・バンド」。シュッツの死生観が静謐で透明感のある演奏で立ち昇ります。
 
ACC 24312
(11CD)
¥5900→\5490
11枚組 バルトルド・クイケン
 フランス・フルート音楽集〜1979ー2003年録音

 CD1
  18世紀のフランス・フルート作品集
   モンテクレール:フルートのためのコンセール第2番
   ブラヴェ:ソナタ第2番Op.1-8
   ギニョン:ソナタイ長調Op.1-8
   ボワモルティエ:ソナタ第2番ト長調Op.91-2
   ルクレール:ソナタ第7番Op.9-7
    録音:1979年5月 聖ステファン教会、メルセン、ベルギー
 CD2/3
  オトテール:フルートと通奏低音のための組曲集第1巻(Op.2)、第2巻(Op.5)
    録音:2000年1&5月 ドープスヘヅィンデ教会、ハーレム、オランダ
 CD4
  フランソワ・クープラン:王宮のコンセール
   第2コンセール、第1コンセール、新しいコンセール、第7コンセール
    録音:2003年2月 ドープスヘヅィンデ教会、ハーレム、オランダ
 CD5/6
  フランソワ・クープラン:諸国の人々〜3声の合奏のソナタと組曲(全曲)
    録音:1992年3月 ドープスヘヅィンデ教会、ハーレム、オランダ
 CD7
  ボワモルティエ:5つのフルートのための協奏曲Op.15
   小品からなる組曲 ロ短調 Op.35−5、フルート協奏曲 ト長調 Op.15−1、
   フルート協奏曲 イ短調 Op.15−2、トリオ・ソナタ ニ短調 Op.7−4、
   フルート協奏曲 ニ長調 Op.15-3、フルート協奏曲 ロ短調 Op.15-4、
   フルート協奏曲 ト長調 Op.38−3、フルート協奏曲 イ長調 Op.15-5、
   フルート協奏曲 ホ短調 Op.15−6
    録音:1995年9月 ドープスヘヅィンデ教会、ハーレム、オランダ
 CD8
  ラモー:コンセール用のクラヴサン曲集 第1番〜第5番
    録音:1994年2月 ドープスヘヅィンデ教会、ハーレム、オランダ
 CD9/10
  ルクレール:フルート・ソナタ全集
    録音:1984年9月 聖ジャン・バプテスト・オ・べギナージュ教会、ベルギー
 CD11
  ドヴィエンヌ:フルート四重奏曲集
   フルート四重奏曲ニ長調Op.66-2、フルート四重奏曲ロ短調Op.16-3、
   フルート四重奏曲ハ長調Op.66-3、フルート四重奏曲イ短調Op.66-1
    録音:2003年10月 ドープスヘヅィンデ教会、ハーレム、オランダ
バルトルド・クイケン
 (フルート・トラヴェルソ)
ロベルト・コーエン
 (ハープシコード:CD1-6,8-10)
ヴィーラント・クイケン
 (ヴィオラ・ダ・ガンバ:CD1-6,8-11)
マルク・アンタイ
 (フルート・トラヴェルソ:CD5-7)
フランク・トゥンス
 (フルート・トラヴェルソ:CD7)
ダニエル・エティエンヌ(CD7)
シギスヴァルト・クイケン
 (ヴァイオリン:CD5-6,8)
フランソワ・フェルナンデス
 (ヴァイオリン:CD5-6)
寺神戸亮(ヴァイオリン:CD11)
サラ・クイケン(ヴィオラ:CD11)
 バルトルド・クイケンACCENT録音集。フランス・フルートの名作が収められたバルトルド・クイケンの揺るぎない名演集

 フルート・トラヴェルソの名手バルトルド・クイケン。彼がACCENT レーベルに1979 年から2003 年までに録音したアルバムをまとめたボックス・セット。18 世紀のフランスの作曲家による作品を収録しており、フルート・トラヴェルソにとってどれも重要なレパートリーです。
 CD1 には、ACCENT レーベル創立年1979 年に録音されたモンテクレール、ブラヴェ、ギニョン、ボワモルティエ、ルクレールの作品集。創業者のアンドレアス・グラットは楽器製作者であり、また優秀なリコーダー奏者でもありました。音楽家、作品に寄り添った録音で定評のあるACCENT レーベルの最初の一歩を感じる貴重な音源です。
 2003 年に録音されたCD11 ドヴィエンヌのフルート四重奏曲集。「フランスのモーツァルト」と呼ばれるフランソワ・ドヴィエンヌ。作曲者自身が当代一のフルーティストだっただけに、どの音域をどういう技術でどう奏でたらフルートの魅力が発揮できるか完全に把握した作品になっています。
 バルトルド・クイケンの惚れぼれするフルート・トラヴェルソに加え、寺神戸亮、ヴィーラント・クイケン、サラ・クイケンという今やバロック界の中心にいる演奏者が名を連ねています。
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ACCENTUS MUSIC



ACC 30349CD
\2500→\2290
注目のリープライヒ指揮&ポーランド国立放送響
 20世紀ポーランド音楽シリーズ第2弾

  (1)シマノフスキ:交響曲第2番変ロ長調Op.19
  (2)ルトスワフスキ:管弦楽のための書 (1968)
  (3)同:葬送音楽 (1958)
アレクサンダー・リープライヒ(指揮)
ポーランド国立放送交響楽団
 録音:2015年6 月30 日、8 月26/27 日/カトヴィツェ音楽アカデミー・カロル・シマノフスキ音楽ホール/64’ 50”

 今もっとも注目される指揮者のひとりアレクサンダー・リープライヒ。1968 年レーゲンスブルク生まれ、アバドとギーレンの薫陶を受け、2015 年12月には大阪フィルにも客演します。
 2012 年から外国人としては初めてポーランド国立放送交響楽団の首席指揮者兼音楽監督を務め、20 世紀ポーランド音楽のシリーズを開始しました。
 このシリーズは、ルトスワフスキの管弦楽曲をメインに、その他20 世紀ポーランド作曲家を組み合わせることとなっていて、タンスマンやヴァインベルクのように国外へ出た人々もとりあげるなど、ポーランド音楽ファン垂涎の企画となっています。
 第2 弾はルトスワフスキとシマノフスキの充実作が収められています。どちらも比較的初期の作品ですが、自己の作風が確立される直前の魅力を味わうことができます。
 シマノフスキの交響曲第2 番は1909 年の作で、ワーグナーとリヒャルト・シュトラウスの影響が濃い複雑な作曲技法によりながらも、シマノフスキならではのナルシズムが横溢する甘美な世界が広がります。リープライヒはリヒャルト・シュトラウス風な退廃美を巧みに表現していて絶品。
 ルトスワフスキの「管弦楽のための書」は1968 年の作で、ドイツのハーゲン市の委嘱で書かれました。弦楽器のグリッサンドによる異様な音響に始まり、最後は崩壊へと向かうメッセージ性が読み取れます。
 1958 年の葬送音楽はバルトークの死を悼んで書かれた弦楽オーケストラの作品。十二音技法により、独特な暗い響きはワイダやカヴァレロヴィチのモノクロ映画を思わせます。




アレクサンダー・リープライヒ、SONYの旧譜

SONYでは比較的ポピュラーな選曲でファンを喜ばせてくれてます。

8876548231-2
\2600→\2390
リープライヒ指揮、ヌリア・リアル(ソプラノ)
 モーツァルト:
  『レクイエム ニ短調K.626』
  『アヴェ・ヴェルム・コルプスK.618』
ヌリア・リアル(Sp),
マリー=クロード・シャピュイ(Ms),
クリストフ・プレガルディエン(T),
フランツ=ヨーゼフ・ゼーリヒ(Bs),
バイエルン放送合唱団,
ミュンヘン室内管弦楽団,
アレクサンダー・リープライヒ(指揮)

 気鋭のアレクサンダー・リープライヒと彼が首席指揮者をつとめるミュンヘン室内管弦楽団のソニークラシカル第2弾となる、モーツァルト「レクイエム」の注目すべき新録音の登場です。
 2011年の「ロッシーニ:序曲集」に続く、このモーツァルト「レクイエム」の新録音においても、古楽奏法を取り入れながら温かみを感じさせるものに仕上げています。
 特にヌリア・リアルの絶品極まる美しいソプラノの歌唱。ヴェテラン、プレガルディエンの緊張感あふれる歌唱。そしてバイエルン放送合唱団の澄んだコーラスによる魅力など、純粋な器楽と声の融合によって、特別な「祈り」を感じさせてくれる音楽を聴くことができるでしょう。

 【録音】2012年12月20〜22日, ミュンヘン、ヘルクレスザール(デジタル:セッション)

8869777141-2
\2600→\2390
リープライヒ(指揮)&ミュンヘン室内管弦楽団
 ロッシーニ:序曲集

 『歌劇「絹のはしご」序曲』『歌劇「ブルスキーノ氏」序曲』
 『歌劇「幸福な錯覚」序曲』『歌劇「アルジェのイタリア女」序曲』
 『歌劇「イタリアのトルコ人」序曲』『歌劇「マティルダ・シャブラン」序曲』
 『歌劇「セヴィリャの理髪師」序曲』
 『歌劇「ウィリアム・テル(グリエルモ・テル)」序曲』
アレクサンダー・リープライヒ(指揮)
ミュンヘン室内管弦楽団

 ECM,DG,CHANDOSからCDを発売し、モダン楽器ながら古楽奏法を取り入れた演奏で、バロックから現代音楽まで純粋な音色で新鮮な感動を贈り続けているアレクサンダー・リープライヒの最新録音は、あえてロッシーニの演奏となります。
 ロッシーニの序曲集のピリオド楽器での演奏は、ノーリントンとグッドマンの演奏しかなく、古楽奏法を取り入れた演奏はほとんど無いようですので、ロッシーニの楽しみと純粋な音の融合によって、新鮮な音楽を聴くことができるでしょう。

[録音] 2010年6月30日〜7月3日 ミュンヘン・ヘラクレスザール (デジタル:セッション)

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8887505229-2
\2600→\2390
アレクサンダー・リープライヒ/メンデルスゾーン
 メンデルスゾーン:
  ① 付随音楽『夏の夜の夢』Op.61,
  ② 交響曲第4番イ長調Op.90『イタリア』
アレクサンダー・リープライヒ(指揮)
ミュンヘン室内管弦楽団

 2006年にミュンヘン室内管弦楽団の音楽監督および首席指揮者に就任し、ピリオド奏法を積極的に取り入れた演奏で、バロックから現代音楽まで純粋な音色で新鮮な感動を届けてくれている指揮者アレクサンダー・リープライヒ。ミュンヘンでもっともエキサイティングな指揮者の一人であり、次世代を担う旗手として好意的に迎えられています。
 リープライヒの就任以来ミュンヘン室内管は、他の追随を許さない音色と画期的なプログラミングで数々の受賞に輝くと同時に、ミュンヘンのみならず欧米一円に広く認められ、主要な音楽祭やコンサートホールでの演奏を重ねています。
 紀尾井シンフォニエッタをはじめN響や大阪フィルなど日本各地のオーケストラへの客演にも積極的で、日本にもファンが多いリープライヒのソニー・クラシカルからの3枚目となる最新録音は、メンデルスゾーンの有名作品2曲をカップリング。人口に膾炙したこの2曲をどのように料理するか、彼の力量を見ることができるアルバムといえましょう。
 リープライヒならではの完成度が高くエキサイティングな演奏は、メンデルスゾーンの作品の魅力を私たちに明確に伝えてくれるものといえるでしょう。

 【録音】2014年10月, ミュンヘン、昇天教会(デジタル:セッション)




 [アレクサンダー・リープライヒ]


 1968年レーゲンスブルク生まれ。
 レーゲンスブルク大学でロマンス語と音楽学を学ぶかたわら、17歳で設立したレーゲンスブルク室内合唱団を自ら指揮。その後ミュンヘン音楽大学で指揮法と声楽を学んだ。1996年コンドラシン指揮者コンクール入賞後、オランダ放送フィルでエド・デ・ワールトの助手を務め、アムステルダム・コンセルトヘボウで行われたコンサートで急遽ワールトの代役としてブルックナーの交響曲第5番を指揮、評論家・聴衆の双方から絶賛されました。
 以来、ロイヤル・アムステルダム・コンセルトヘボウ管、ベルギー国立管、BBC響、スコットランド室内管、ドイツ・カンマーフィルなどに客演。2005年7月初めにはミュンヘン・フィルにデビュー、オデオン広場で行われた市の野外コンサート・シリーズを指揮して華々しい喝采を浴びました。続いて2006年7月にはミュンヘン・フィルの定期公演に3回登場しました。

 日本デビューは2006年9月、紀尾井シンフォニエッタ東京の定期演奏会で、モーツァルト、ブラームスを指揮、誠実で繊細な音楽作りは高い評価を得ました。
 2008年7月大阪フィルハーモニー交響楽団定期演奏会にも登場。2007年初めにはザルツブルク・モーツァルテウム管にデビュー、今後ますますの活躍が期待されている指揮者です。


 ロッシーニの練習風景。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=zdPN-dPk-Qg

 まじめでハンサムな紳士という感じです。
 覇気ある若々しい演奏がちょっと聴けます。




 


〜 pholharmonia ● rec



PHR 0104
(3CD)
\4000→\3690
リーズ・ドゥ・ラ・サール
 ルイージ&フィルハーモニア・チューリッヒ
 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集

 CD1
  ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調 Op.1
  ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18
 CD2
  ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30
 CD3
  ピアノ協奏曲第4番ト短調 Op.40
  パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
リーズ・ドゥ・ラ・サール(ピアノ)
フィルハーモニア・チューリッヒ
ファビオ・ルイージ(指揮)
 才媛リーズ・ドゥ・ラ・サールのラフマニノフ全曲、ルイージ&チューリッヒの万全のサポートを得て録音

 録音:2013 年-2015 年 チューリッヒ歌劇場(ライヴ)/159'52

 チューリッヒ歌劇場の専属オーケストラ、フィルハーモニア・チューリッヒ。2012/2013 シーズンより音楽総監督に就任したファビオ・ルイージ指揮の下、さらなる進化を遂げています。

 2015 年からは自主レーベルpholharmonia ● rec(フィルハーモニア・レコード)も立ち上げ「幻想交響曲」、「ワーグナー:前奏曲と間奏曲集」、「ヴェルディ:リゴレット(DVD)」を発売し好評価を得ています。
 今回は、2013 年から2015 年までアーティスト・イン・レジデンスを務めたフランス出身のピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サールを迎えてラフマニノフの5 つの協奏作品をライヴ録音しました。

 リーズ・ドゥ・ラ・サールは1988 年フランスのシェルブール生まれ、13 歳で協奏曲デビューをし、14 歳でフランスのナイーヴ・レーベルに最初の録音を行い、以後世界から注目される才媛ピアニスト。その実力は、故・吉田秀和氏も彼女の「ショパン:バラード全曲、ピアノ協奏曲第2 番」のCD を評価していたことから、可憐な容姿だけではないことが証明されています。

 ラフマニノフのピアノ協奏曲は、古今東西のピアニストによる名盤ひしめく楽曲。後期ロマン派特有のメランコリックで情感に満ちた音楽が大変魅力的な楽曲。そこにはピアニストとしての力量が見事に発揮されます。
 リーズ・ドゥ・ラ・サールは真っ向からそれぞれの作品に挑んでおり、この演奏を通して技術面・表現面において飛躍を遂げ、より深い音楽性を手に入れたことがわかる見事な演奏を聴かせています。それはオーケストラの好サポートを得たことも大きく影響しており、音楽を大きく掴み、力強く豊かな抒情性をたたえたオケの響きが、ピアノの美しい旋律をより一層引き立たせることに成功しています。

 2015 年11 月には読売日本交響楽団、オスモ・ヴァンスカ指揮で、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2 番の演奏が予定されています。
 日本でのコンサートに期待の高まる1 作です。





リーズ・ドゥ・ラ・サール
こちらはおなじみのベストセラー旧譜


 ただのカワイ子ちゃんだと思っているとガブっと食いつかれる。
 1988年生まれの美貌と才能に恵まれたピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サール。13才から国外コンサートに招かれているとか、既に数々のコンクールで一等を獲得しているとか、そんなことは二の次。とにかくこれらのCDで聞ける演奏にただただ驚くばかり。その鮮烈な感性、圧倒的な技巧、豊かな表現力・・・まさに才能の塊。「フランスの至宝」と呼ばれるのは分かるような気がする。


ショスタコーヴィチ、リスト、プロコフィエフ
重量級ピアノ協奏曲集
Shostakovich: Piano Concerto No. 1 in C minor for piano, trumpet & strings, Op. 35, etc.
V 5053
\2600→¥2390
(1)ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番
(2)リスト:ピアノ協奏曲第1番変ホ長調
(3)プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第1番変ニ長調op.10
リーズ・ドゥ・ラ・サール(P)
ローレンス・フォスター指揮
グルベンキアン管
ガボル・ボルドツキ(Tp)(1)
 シンプルな響きの中にリーズの感性がきらりと光る名演。華々しいピアノのパッセージのものすごい迫力には圧倒されるのみ。
 正統派でありながらここまでガッチリ聴かせ切るこの天才少女の腕には本当に脱帽。

故・吉田秀和氏に絶賛された
ショパン:バラード&ピアノ協奏曲第 2 番
Chopin: Ballades & Piano Concerto No. 2
V 5215
¥2600→¥2390
ショパン:
 バラード(全 4 曲)、ピアノ協奏曲第 2 番

  バラード
   第1番 ト短調 op.23
   第2番 ヘ長調 op.38
   第3番 変イ長調 op.47
   第4番 ヘ短調 op.52
  ピアノ協奏曲 第 2 番 ヘ短調 op.21
リーズ・ドゥ・ラ・サール(ピアノ)
ファビオ・ルイージ(指揮)
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

ファビオ・ルイージも激賞。 表現に深みを増した美しきピアニスト リーズ・ドゥ・ラ・サールのショパン。熱くうねり轟くショパン。
録音:協奏曲 -2009 年 9 月( ライヴ )/バラード -2010 年 2 月( スタジオ録音 )






ACTES SUD


ASM 24
(CD+写真集)
\2900
アルトゥール・ラヴァンディエ:室内オペラ「ボバの記憶」 インスタレーション:ジュリアン・テイラー
マヌエル・ヌニェス=カメリーノ(テノール)
ユジュン・ハン(ヴァイオリン)
ジュリアン・アベス(ファゴット)
マテュー・アダム(トロンボーン)
神谷 あきの(打楽器)
 シャガールと音楽をテーマに音楽と写真の出会いが生んだ画期的な芸術空間、視覚と聴覚に呼びかける室内オペラ「ボバの記憶」

 録音:2015 年4 月8 日、9 日

 写真家と音楽家の共同作業による創作の推進のための賞「ル・プリ・スイス・ライフ・ア・カトル・マン」。「4 つの手」を意味するこの賞を受賞した写真家ジュリアン・テイラーと作曲家アルトゥール・ラヴァンディエの、1 人の歌手と4 人の器楽奏者、写真と舞台装置のインスタレーションによる室内オペラ「ボバの記憶」が20 枚の写真と物語、CD がついた本になりました。
 「ル・プリ・スイス・ライフ・ア・カトル・マン」が掲げたテーマは「シャガールと音楽」。2015 年10 月からピシーヌ美術館とパリのシテドゥラミュジークで開催されるシャガールの展示に合わせ、音楽家や振付家、映画監督など様々な芸術分野と手を結んだ画家シャガールに発想を得た作品の創作を呼びかけました。
 2 人の受賞者によるこの室内オペラ「ボバの記憶」のテキストを書いたのは、写真を手掛けたジュリアン・テイラーの祖母。シュテットル( ユダヤ人村) で育った彼女の追想が5 つの短い物語となっています。
 ユダヤ系のシャガールの原点でもあるシュテットルの情景が断片的なエピソードとなって語られる中、シュルレアリスティックな写真のインスタレーションとどこか素朴さを感じさせる音楽が移ろい変わり、「ボバ( イディッシュ語で「おばあさん」) の記憶」を形作ります。
 写真と音楽という2 つの異なる芸術の出会いが生んだ画期的な芸術空間を、写真集とCD でじっくりご堪能ください。
 


ASM 25
\2900→\2690
豪華装丁ゆえ、完売するとなかなか再プレスはない
 いま注目すべきポール・ダニエル
 そして明るく厚みのあるサウンドが魅力。
 ボルドーのオーケストラによるシベリウス

  シベリウス:
   (1)交響曲第2番ニ長調Op.43
   (2)レンミンカイネンの帰郷Op.22の4
ポール・ダニエル(指揮)
フランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団
写真:ニコラ・ジュバール
 録音:2015 年4 月16-17 日/ボルドー/DDD、51’ 54”、A5 デジブック

 2008 年のフォルジュルネ音楽祭でも来日したフランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団。南フランスの地方オーケストラらしい明るい響きが特徴で、豊かな響きを産み出す実力派。イギリス出身のオペラ指揮者ポール・ダニエルとシベリウスに挑戦しました。
 冷たく透明なイメージの強いシベリウスですが、田園的な明るさと旋律美を持つ第2 番はボルドー・アキテーヌ管と良く合い、厚みもあるサウンドを楽しめます。
 当シリーズの楽しみのひとつ、著名な音楽カメラマンのニコラ・ジョバールの写真集はフィンランドの風景。流氷浮かぶ海、雪景色、美しいオーロラなど、さながらフィンランド旅行気分を満喫させてくれます。


 ロトの録音で一気に知られるようになったACTES SUDレーベルだが、ポール・ダニエルに関しては前回のワーグナー、マーラー同様、縦長の豪華装丁アルバム。



 ACTES SUDは、もともとこうした不思議な装丁の豪華CDで人気の高いレーベル。
 そしてその演奏水準は常に高い。ロト同様じわじわとこのダニエルの人気が高まっていくだろう。
 
 ・・・ただ、その豪華装丁ゆえ、完売するとなかなか再プレスはない。
 今回のアルバムは前作マーラー同様ベストセラーになりそうな予感がするので、気になる方はどうかお早めに。



 あ、ダニエルが、スペイン、ガリシアのオケを指揮した「田園」の映像があったのでどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=R45iZMqv2_0&feature=player_detailpage


 指揮台も指揮棒もない、どこかの「グル」のような指揮ぶり。この演奏、なかなかすごい。
 この人、ひょっとすると化けるかも。




ダニエルが注目されたのは今から15年前のこのアルバム。

NAXOS
8.554719
\1300
エルガー:交響曲第3番
 (エルガーのスケッチをもとにアンソニー・ペインが完成)
ポール・ダニエル指揮
 ボーンマス交響楽団
 イギリスで大ヒットとなった1枚。2000 Gramophone awardsにもノミネートされました。

 作曲家の死によってスケッチ程度しか残されなかったこの作品を、音楽学者で作曲家のアンソニー・ペインが完成させて98年に発表・初演した時、エルガーをとりわけ敬愛する英国では、複雑な反応がありました。たった2曲しか無かった交響曲がもう1つ増えた喜びとともに、未完成のままにしておいて欲しかったという、愛するが故の気持ち。しかし早速ナクソスが目を付け、この価格で提供させていただくからには、是非多くの愛好家の方に聴いていただきたいのです。英国近代音楽をこよなく愛する貴方なら、感涙にむせぶこと間違いなし。高品質録音にもご注目ください。

そしてACTUS SUDのワーグナー
無事に入ってくることを願いします。

ASM 22
\2900→\2690
魅力的なフランス風のワーグナー
 ワーグナー:
  (1)「タンホイザー」〜序曲とバッカナール(パリ版)
  (2)「タンホイザー」〜アリア「おごそかなこの広間よ」
  (3)「トリスタンとイゾルデ」前奏曲
  (4)「トリスタンとイゾルデ」〜イゾルデの愛の死
  (5)「神々のたそがれ」〜葬送行進曲
  (6)「神々のたそがれ」〜ブリュンヒルデの告別の歌
ハイディ・メルトン(Sop)
ポール・ダニエル(指揮)
フランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団
写真:ニコラ・ジュバール
 録音:2014 年5 月/ヴェローナ(イタリア)/DDD、76’ 52”、A5 デジブック

 2008 年のフォルジュルネ音楽祭でも来日したフランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団。南フランスの地方オーケストラらしい明るい響きが特徴で、豊かな響きを産み出す実力派。イギリス出身のオペラ指揮者ポール・ダニエルとワーグナーに挑戦しました。アメリカのソプラノ、ハイディ・メルトンの歌唱を聴くことができるのも注目。「イゾルデの愛の死」でも官能的な歌を味わえます。
.

そして話題を呼んだ前作マーラーの第5番

ASM 23
\2900→\2690
装丁も美しい
 この人、ひょっとすると化けるかも
  ポール・ダニエル&ボルドー・アキテーヌ管のマーラー

   マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
ポール・ダニエル(指揮)
フランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団
 録音:2015 年1 月/ヴェローナ(イタリア)/DDD、68’ 38”、A5 デジブック

 NAXOS や CHANDOS のイギリス音楽専門の重鎮として一部の人にのみ知られていたポール・ダニエル。
 そのダニエル、2013年にフランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団の音楽監督となり、フランスの瀟洒なレーベルACTES SUDから意外なワーグナーをリリースして注目された。
 ただ、昔からオペラにも強さを発揮していた人だけに、元々のファンはようやくその真価が知られるようになって溜飲が下がる思いをしたことだろう。
 さてそのダニエルが今度はマーラーの交響曲、しかも第5番を披露して来た。




 2008 年のフォルジュルネ音楽祭でも来日したフランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団。南フランスの地方オーケストラらしい明るい響きが特徴で、豊かな響きを産み出す実力派。イギリス出身のオペラ指揮者ポール・ダニエルの指揮で前アルバムのワーグナーに次いでマーラーの交響曲第5 番に挑戦。
 美しさの極みの5 番で、早めにテンポによる第2 楽章、遅めの第5 楽章ともに新鮮。第4 楽章のつややかな弦の響きと歌いまわしは極上のBGM のようです。
 メンバーにはデボラ& サラ・ネムタヌ姉妹の実父ウラジーミル・ネムタヌがコンサートマスターであるほか、チューバに水中豊太郎さんの名が見られるのも注目です。マーラーの絵素材を多く掲載した豪華デジブックも魅力。






AD VITAM


AV 150715
\2600
フランスの名曲をギター四重奏で
 ラヴェル:道化師の朝の歌
 ドビュッシー:ベルガマスク組曲
 サン=サーンス:死の舞踏
 ビゼー:カルメンより
 フォーレ:舟歌第1番 op.26
エクリッセ四重奏団
 【ガブリエル・ビアンコ、
  アルカイツ・シャンボネ、
  ピエール・ルリエヴル、
  バンジャマン・ヴァレット(Guit)】
 録音:2014年8月

 フランスの名曲をギター四重奏で楽しむ1 枚。道化師の朝の歌など、非常なノリの良さと小気味よい響きで実に新鮮、おどろきです。
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AGOGIQUE



AGO 015
(3CD)
\7000→\6490
ロミーナ・バッソ!
 そしてファビオ・ビオンディ!!
   そしてアレッサンドロ・スカルラッティ!!!

スカルラッティのオペラ、
 ビオンディが指揮&ソロ・ヴァイオリンを弾いて登場!


  A.スカルラッティ:ドイツ王カルロ(カール)
ロミーナ・バッソ
 (コントラルト/ロタリオ(カルロの異母兄弟))
ロベルタ・インヴェルニッツィ
 (ソプラノ/ジュディッタ(カルロの母))ほか
スタヴァンゲル・シンフォニー・オーケストラ
ファビオ・ビオンディ(指揮&ソロ・ヴァイオリン)


 録音:2009 年11月30-12月4日

 これって店主のために出してくれたアルバムなのか・・・

 かねてから紹介したいと言いつづけて来たアレッサンドロ・スカルラッティのオペラ。
 そして指揮はあのビオンディ。今回はソロ・ヴァイオリンも弾いているという!
 さらに主役の悪役がロミーナ・バッソ!!!

 ああ!!

 でも3枚組のバロック・オペラなんて長すぎるって??

 いえ、人生に比べればあっという間です。



 稀代の天才メロディーメーカー、アレッサンドロ・スカルラッティのオペラの登場。指揮はビオンディ。
 A. スカルラッティの第79 作目にあたるこのオペラ「ドイツ王カルロ」は、カルロ王、のちに神聖ローマ帝国におけるカール2 世となった人物を題材としています。
 といっても主人公カルロは黙役。というのもカルロは幼い子供という設定で、王の年の離れた兄(異母兄弟)が王国を支配しようとし、カルロを殺そうとする・・・といった物語。
 音楽は、レチタティーヴォでは物語をすすめ、アリアでは心情を歌う、という典型的なナポリ・バロックのオペラのスタイルをとっています。稀代のメロディーメーカーと称されるだけあって、どのアリアも劇的な表情に満ち、超絶技巧のパッセージもちりばめられており、聴きどころ満載。
 ビオンディは指揮のほか時折挟み込まれるヴァイオリン・ソロも担当しており、策略に満ちた物語をもりたてます。




アレッサンドロ・スカルラッティって誰?という人のために

先日紹介のエリザベス・ワッツの
アレッサンドロ・スカルラッティ・アリア集
仏HM
HMU 807574
(SACD HYBRID)
\2700

エリザベス・ワッツ(ソプラノ)
 アリアの巨匠〜アレッサンドロ・スカルラッティ作品集

 A.スカルラッティ(1660-1725):
  1. アリア「Figlio! Tiranno! O Dio!」〜オペラ「グリゼルダ」(1721) より
  2. アリア「私の心は嫉妬に燃え(Se geloso e il mio core)」* 〜
   セレナータ「Endimione e Cintia」(1705) より
  3. アリア・パストラーレ「彼はお生まれになった」〜
   カンタータ「Non so qual piu m’ ingombra」(1716) より
  4. この新しい問題に(A questo nuovo affanno)〜オペラ「Eraclea」(1700) より
  5. 私が楽しんでいる間に(Mentr’ io godo)〜
   オラトリオ「La Santissima Vergine del Rosario」(1707) より
  6. くすんだ影(Ombre opache)〜
   カンタータ「Correa nel seno amato」(1690) より
  7. レチタティーヴォ
   「メランコリーな鳥が歌うところで(Qui, dove … Torbido, irato)」&
  8. アリア「Torbido, irato, enero」〜セレナータ「エルミニア」(1723)より
  9. アリア「祝いの声で」* 〜
   アリア集「7 Arie con tromba sola」(1703-08)より
  10. レチタティーヴォ「O vane speme!」〜
   アリア「Cara tomba del mio diletto」〜
   オペラ「Mitridate Eupatore」(1706)より
  11. アリア「Sussurrando il venticello」〜オペラ「Tigrane」(1715) より
  12. アリア「キューピッドよ、翼をあげよErgiti, Amor, su i vanni」〜
   オペラ「Scipione nelle Spagne」(1714) より
  13. アリア「Esci omai」**、アリア「Dolce stimolo al tuo bel cor」〜
   オペラ「Mitridate Eupatore」(1706) より
  14. アリア「D’ amor l’ accesa face」より〜
   セレナータ「Venere, Amore e Ragione」(1706)より
  15. アリア「Io non son di quei campioni」〜
   オペラ「La Statira」(1690) より
  16. シンフォニア、アリア「戦いに A battaglia」* 〜
   カンタータ「A battaglia, pensieri」(1699)
エリザベス・ワッツ(ソプラノ)
イングリッシュ・コンサート
ローレンス・カミングス
 (指揮&通奏低音)
*マーク・ベネット(トランペット)
**ヒュー・ダニエル(ヴァイオリン)
 
アリアの巨匠アレッサンドロ・スカルラッティの作品集、イギリスの注目歌手、エリザベス・ワッツの強烈な歌声

 録音:2014年11月、ロンドン・オール・ハロウズ教会、ゴスペル・オーク/multichannel



 アレッサンドロ・スカルラッティのオペラに接してほしい・・・

 アレッサンドロ・スカルラッティ。
 みんな名前は知っている。
 そしてスカルラッティに二人いることも知っていて、その親父か息子かどっちかだということも知っている。・・・でもどっちかは知らない。ましてや作品を聴いたことはない。
 アレッサンドロは親父のほうである。息子はイタリアからスペインに渡って鍵盤ソナタの王様となったドメニコである。このドメニコのほうはみんな比較的知っているし、いまでもかなり頻繁に取り上げられるので聴く機会も少なくない。
 一方のアレッサンドロ。この人の音楽を聴く機会は、現在ほとんどない。

 ・・・しかし音楽史を勉強した人ならば、誰もがこの人の偉大さを知り、この人のオペラを聴いておかなくチャと思うはずである。
 まず一般的に知られるのは、モンテヴェルディの次に現れた最大最高のオペラ作曲家であり、百十いくつのオペラを書いた「ナポリ派」の創始者・・・というようなこと。
 しかしそうした外見上のことだけでなく、ベルカント・アリアによる新しいオペラの形を作り上げ、ソナタ形式の原型を作り上げ、イタリア風序曲を確立したことで後の交響曲の出発点を作り上げたということは案外知られていない。そして沈滞しつつあったヴェネツィアからオペラの覇権をナポリに移したことで当時の音楽全体の鮮度と未来を獲得せしめたということもあまり知られていない。言ってみればモンテヴェルディによって生まれたバロック音楽の流れを、一気に奔流としてパワー・アップさせた大偉人なのである。
 ・・・そうしたことを考えると音楽史全体への影響というのはとてつもなく大きいものがある。その影響力はコレッリやヴィヴァルディよりもはるかに大きかったといっていい。
 だからそのことを知った人は誰でもアレッサンドロの作品、もちろんオペラを聴きたくなる。

 ・・・しかしCDがないのである。

 まったくないわけではない。しかしそれだけの大偉人であり、それだけの膨大な数のオペラを書いたとは思えないほど現在リリースされているCDは少ない。美しくはあるが代表作ではない宗教作品や室内楽作品ばかりなのである。
 しかし・・・それも無理はない。いま、バロック・オペラを好き好んで聴く人はあまりいない。さらに当時の作品をどこまで再現できるか、その困難さが常に付きまとう。しかもそのうえ、上演時間はかなり長い。3,4時間になる。だからアレッサンドロに限らずバロック・オペラがCDでリリースされることはきわめて希なのである。結局アレッサンドロの偉大さが現代に蘇ることはない。

 そうした中で今回のような傑作アリア集のようなアルバムがリリースされることは非常にありがたい。





ビオンディって誰・・・という人のために

2回目の「四季」を含む
ビオンディ/ヴィヴァルディ:協奏曲集
EMI/VIRGIN 4枚組セット 4CD\2400

Vivaldi Concertos
VBS-6484082
(4CD)
\2400

ビオンディ/ヴィヴァルディ:協奏曲集


「和声と創意の試み」−12の協奏曲集 作品8
CD1
「四季」
1.協奏曲 第1番 RV269 「春」
2.協奏曲 第2番 RV315 「夏」
3.協奏曲 第3番 RV293 「秋」
4.協奏曲 第4番 RV297 「冬」
5.協奏曲 第5番 RV253 「海のあらし」
6.協奏曲 第7番 RV242
CD2
1.協奏曲 第11番 RV210
2.協奏曲 第10番 RV362 「狩」
3.協奏曲 第9番 RV236
4.協奏曲 第8番 RV332
5.協奏曲 第6番 RV180 「喜び」
6.協奏曲 第12番 RV178

「調和の霊感」−12の協奏曲集 作品3
CD3
1.協奏曲 第2番(2つのヴァイオリン、チェロと弦楽合奏のための) RV578
2.協奏曲 第1番(4つのヴァイオリンと弦楽合奏のための) RV549
3.協奏曲 第6番(ヴァイオリンと弦楽合奏のための) RV356
4.協奏曲 第5番(2つのヴァイオリンと弦楽合奏のための) RV519
5.協奏曲 第4番(4つのヴァイオリンと弦楽合奏のための) RV550 
6.協奏曲 第3番(ヴァイオリンと弦楽合奏のための) RV310
CD4
1.協奏曲 第8番(2つのヴァイオリンと弦楽合奏のための) RV522
2.協奏曲 第7番(4つのヴァイオリン、チェロと弦楽合奏のための) RV567
3.協奏曲 第11番(2つのヴァイオリン、チェロと弦楽合奏のための) RV565
4.協奏曲 第9番(ヴァイオリンと弦楽合奏のための) RV230 
5.協奏曲 第10番(4つのヴァイオリン、チェロと弦楽合奏のための) RV580
6.協奏曲 第12番(ヴァイオリンと弦楽合奏のための) RV265
ファビオ・ビオンディ
 (ヴァイオリンと指揮)
エウローパ・ガランテ
 

 およそヴィヴァルディの「四季」を聴いて泣くなんてことが考えられるだろうか。
 すごい。すごすぎる。
 始め一回目の録音と比べてどこがどう違うか調べようなどと呑気に思って聴き始めたら・・・。
 絶句。
 なんじゃこりゃ。普通じゃない。ここまでできるのか。ここまで楽想を膨らませ、ここまでニュアンスをこめて、ここまで自由に装飾音を敷き詰め、ここまで意表を突く表現をちりばめることができるのか。わずか40分あまりの間に。まるで楽想の宝庫。これほどまでに演奏家の才能のものすごさを直接感じ取れることのできるアルバムは滅多にない。
 ・・・・細部の細部まで徹底的に磨き上げながら、でも即興的な香りを十分に残し、最初から最後まで聴く人を呆気に取らせたまま終わる。今まで聴いたどんな演奏とも全然違う。まるでロック。これはクラシックというジャンルだけで収めておく演奏ではない。今回も衝撃的なアルバムは数多くあったけれど、これはちょっとすごすぎた。聴く前にそれなりの覚悟を。「一回目とどっちがいいか」なんて安易な気持ちで聴き始めると大火傷する。だからやたらすべての人に「お薦め」とは言わない。
 ・・・これはとても危険なアルバム。

 1回目の録音OPUS111盤は、メジャー・レーベルが全盛だった90年代前半に、まるで稲妻のように登場した。マニアの一ジャンルに過ぎなかった「古楽器演奏」が、このアルバムで一気に市民権を得て、90年代のクラシックCD界の流れを変えた。
 とはいえ、旧盤が自主制作の良質な映画だとしたら、この2回目の録音はリメイク・ハリウッド版。どちらも衝撃的だが、1回目の録音は鋭利な刃物でスパスパ切っていく感じで、2回目のほうは大きなナタでズガーンとぶったぎる感じ。破壊的。

 「四季」を含む「和声と創意の試み」と、さらに「調和の霊感」をカップリングにしてお安くなった限定盤セット。





 さらに1回目の「四季」もご紹介しておきましょう。
今聴いても、何度聴いても、いつ聴いても、やっぱり衝撃的。


ビオンディ、1回目の「四季」
Vivaldi: The Four Seasons
NAIVE
V 5112
\2000
歴史的アルバム
 ビオンディ&エウローパ・ガランテによる1回目の「四季」

ヴィヴァルディ:
 ヴァイオリン協奏曲集「四季」Op.8
 ヴァイオリン協奏曲ホ短調
 チェロ協奏曲ニ短調R.407
 2つのヴァイオリンのための協奏曲ト短調
 ヴァイオリンとチェロのための協奏曲変ロ長調
ファビオ・ビオンディ(Vn & 指)
エウローパ・ガランテ
それまでの演奏スタイルをひっくり返したビオンディの最初の「四季」ほか、新編集によるきわめつけのヴィヴァルディ。刺激満載の内容。









ロミーナ・バッソって誰?という人のために

ヴィヴァルディ:「新発見」作品集!
NAIVE OP 30480 1CD¥2500→\2290


 ぶっとんだ。久々にぶっとんだ。もうたいていのことでは驚かなくなってきたが、これにはぶっとんだ。
 こんな曲があるのだ。
 この1曲目。
 ひょっとしたらサルデッリはこのアリアを見つけてこのアルバムの制作を思いついたんじゃないかと思うくらいすごい。
 残りの曲は聴かなくてもいいからこの曲だけでも聴いて、と言いたくなるくらいすごい。
 当時の超人カウンター・テナーが歌ったであろう超英雄的なアリア。すでに楽譜は散逸してしまっているオペラ「アルジッポ」の1曲。
 そりゃあもうコロラトゥーラなんてあまっちょろいもんじゃない。超人的、というより怪人的なすさまじい歌唱で聴いているあなたの脳天を直撃する。歌によって斬首されることがあるとしたらこういう曲。聴くだけで鮮血がほとばしるようなそんな歌。

 当時のオペラ劇場なんて所詮謀議の巣か愛の巣だったに違いないが、おそらくこのアリアが始まる前には観客全員客席に戻ってステージを食い入るように眺めていたはず。だからこそヴィヴァルディは超人気作曲家だった。
 モーツァルトも腰を抜かすようなこんなとんでもないアリアを書いたヴィヴァルディ・・・絶対に普通の男じゃなかったはず。


 それにしてもロミーナ・バッソって・・・すごい。
 往年のカストラートを思わせる強烈で突き刺すような声量・声質、そしてコロラトゥーラなんて可愛いもんじゃない変幻自在の歌唱力。
 こんなすさまじい歌手が今の時代にも存在していたのだ!!

 というかこの人がいたからこそこの歌のすごさが伝わってきたのだ。先日別の人で聴いたら・・・普通のアリアになっていた。


Vivaldi - New Discoveries
OP 30480
\2500→¥2290
ヴィヴァルディ:「新発見」
 アリア「Se lento ancora il fulmineまだ光が遅いなら」
 協奏曲ト短調RV478a(2つのヴァイオリン、チェロ、弦と通奏低音のための)
 ソナタ ト短調RV806(フラウト・ドリットと通奏低音のための)
 モテット「Vos invito私はあなたを喚ぶ」(アルト、弦と通奏低音のための)
 ソナタ ニ長調RV798(ヴァイオリン、通奏低音のための)
 協奏曲 ト短調(オーボエ、チェロ、弦と通奏低音のための)
 アリアRV749.32
  「Se fide quanto belle星よ、おまえたちが美しいのと同じくらいに誠実ならば」
 ソナタ ニ長調RV810
モード・アンティコ、
フェデリコ・マリア・サルデッリ(指)
ロミーナ・バッソ(Ms)
パオロ・パッラストリ(Ob)
エンリコ・カサッツァ(Vn)
ベッティーナ・ホフマン(Vc)
録音:2008年5月

バッソ、もっと怖そうな人かと思っていたけど、わりと優しそうな人だった・・・
https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=irP4QhqtRmU
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ALBA



ABCD 384
\2300→\2090
北の国 − ジャン・シベリウス歌曲集
 ジャン・シベリウス(1865-1957):
  思考 JS192/ 夕べに Op.17-6/おまえを連れてきたのは誰だ Op.90-6/
  トリアノンでのテニス Op.36-3/ 岸辺のトウヒの木の下で Op.13-1/
  くちづけの願い Op.13-2/ こころの朝 Op.13-3/
  初めてのくちづけ Op37-1/ 小さなラッセ Op.37-2/
  夏の夜 Op.90-5/春はいそぎ過ぎゆく Op.13-4/ 夢 Op.13-5/
  フリッガに寄せて Op.13-6/ 葦よそよげ Op.36-4/
  狩人の少年 Op.13-7/ エーコーの精(カイウタル)Op.72-4/
  三月の雪の上のダイアモンド Op.36-6/ ある歌JS71/
  黒いばら Op.36-1/ さあ、おやすみ Op.17-2/
  迷い Op.17-4/夕陽のようにゆっくりと Op.61-1/
  逢い引きから帰ってきた娘 Op.37-5/ 彼女の便り Op.90-2/
  三月の雪 Op.36-5/ 小さな娘たち JS174/ 夜に Op.38-3/
  もっと別の考えがあるのかOp.86-4/ 北の国 Op.90-1/
  夢だったのか Op.37-4
ピア・フロイント(ソプラノ)
トンミ・ハカラ(バリトン)
クリスチャン・アッティラ(ピアノ)
 フィンランドのピア・フロイントとトンミ・ハカラの歌うシベリウス

 70’10

 シベリウスは、交響曲、音詩や交響詩、劇場のための音楽といった規模の大きな作品を書く一方、ピアノのための小品や歌曲を数多く作曲しました。
 歌曲は、ヘルシンキ音楽学校に学んでいた1888 年から書きはじめ、90 曲を超す作品を残しました。
 シベリウスの歌曲の多くは、彼の母語、スウェーデン語の詩、とりわけ象徴主義の性格をもった詩に作曲され、言葉や語句のニュアンスよりも、「詩」からインスピレーションを得た旋律、そして曲の構成が重視されています。
 フィンランドのピア・フロイントとトンミ・ハカラの歌うシベリウス。「考えるということ、見よ、いかに鳥が飛び回るか 雲の下、軽く、自由に……」。ルーネベリの詩を2 声の歌曲に作った《思考》から始まるプログラム。「歓喜のうちに滅びる運命」をワルツのリズムに乗せて歌う〈三月の雪の上のダイアモンド〉。ルーネベリの詩を「小さなオペラ」とも呼べる曲に作った〈逢い引きから帰ってきた娘〉。
 そして、別れた恋人に寄せる想いを、大きく弧を描く旋律に歌う〈夢だったのか〉。フロイントとハカラが特に気に入っているという曲を中心に30 曲が選ばれました。

 ピア・フロイント(1964-)
 シベリウス・アカデミーで学び、マルメ音楽アカデミーのドロシー・アーヴィング教授に師事しました。1992 年から定期的にフィンランド国立歌劇場の舞台に立ち、カイヤ・サーリアホの作品を特に得意としていることで知られます。
トンミ・ハカラ(1970-)。シベリウス・アカデミーとカールスルーエ音楽大学で学び、イギリスのカーディフで隔年で開催される BBC の「世界の歌手」コンペティションの2013 年大会で第1 位に選ばれました。
 メトロポリタン歌劇場、サンフランシスコ歌劇場、ザクセン州立歌劇場、サヴォンリンナ・オペラフェスティヴァルをはじめとする舞台に《ファウスト》のヴァランティン、《タンホイザー》のヴォルフラム、《道化師》のシルヴィオなどの役で出演。2008 年からフィンランド国立歌劇場に所属、歌曲のコンサートに出演し、ソリストとしてオーケストラに客演しています。
 

ABCD 382
(SACD HYBRID)
\2300
王宮の冬の音楽
 ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(1926-2012):
  王宮の冬の音楽−第1ソナタ(シェイクスピア劇の登場人物による)
  第2ソナタ(シェイクスピア劇の登場人物による)
 ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):
  ジョン・ダウランドによる夜の曲Op.70
オット・トロネン(ギター)
 オット・トロネンによるヘンツェ&ブリテンのギター作品

 オット・トロネン(1980-)は、コルホネン、サヴィヨキ、ミュラー=ベリング、オスカル・ギリアに学び、ソリストとして活動。フィンランド国内から、ロシア、バルト三国、中央ヨーロッパ、北米、南米と演奏の場を広げてきました。
 20 世紀フランスとスペインのギター音楽を演奏した『フランス風ティエント』(ABCD357)に次ぐソロアルバム。ヘンツェとブリテンがエリザベス朝イングランドの文化からインスピレーションを得て作曲し、20 世紀のギター音楽に大きな貢献をした作品が特集されます。
 ヘンツェの《王宮の冬の音楽》は、シェイクスピア劇の登場人物がイメージされた作品です。
 〈グロスター〉〈ロミオとジュリエット〉〈エアリエル〉〈オフィーリア〉〈タッチストーン、オードリーとウィリアム〉〈オベロン〉の6 楽章による1976 年の《第1 ソナタ》。
 〈サー・アンドリュー・エーギュチーク〉〈ボトムの夢〉〈狂気のマクベス夫人〉の《第2 ソナタ》は1979 年の作曲です。
 ブリテンの《ジョン・ダウランドによる夜の曲》は、ダウランドの《歌曲集第1 巻》の〈来れ深き眠り〉に基づく「変奏」として書かれました。
 〈黙想して〉〈ひどく動揺して〉〈落ち着かず〉〈不安な〉〈マーチのように〉〈夢見て〉〈やさしく揺すり〉〈パッサカリア〉〈ゆっくり、静かな〉。1963 年の作品。
 このアルバムの曲はすべて、イギリスのギタリスト、ジュリアン・ブリームに献呈された作品です。
 

ABCD 381
(SACD HYBRID)
\2300
2012年コッコラ夏オペラフェスティヴァル委嘱作品
 ハインツ=ユハニ・ホフマン(1973-):
  オペラ《アハティ・カルヤライネン − 生活、ケッコネンと仕事》
   (2012)
ヘルマン・ヴァッレーン
 (バリトン、アハティ・カルヤライネン)
アヌ・コムシ(ウルホ・ケッコネン、ソプラノ)
ピーア・コムシ(ソプラノ、クラウト)
アンニカ・ミュッラリ(ソプラノ、酒)
コッコラ・オペラアンサンブル
エルッキ・ラソンパロ(指揮)
 録音:2014年6月11日-13日 セッロ・ホール(エスポー、フィンランド)/5.1 multichannel/stereo

 オペラ《アハティ・カルヤライネン − 生活、ケッコネンと仕事》。フィンランドのコッコラ・オペラ協会が、2012 年のコッコラ夏のオペラフェスティヴァルで上演するため、ハインツ=ユハニ・ホフマンに委嘱した作品です。
 ホフマンは、ソプラノと弦楽四重奏のための《ヒステリーと祈り》、モノローグオペラ《人間の心》といった、「面倒な主題」を扱った声楽作品で注目され、彼の音楽の特徴「容赦ない自然主義」をフィンランドの音楽シーンに確立してきたとされる作曲家。2012 年のオペラでは、ふたりのトップ政治家、国務大臣と首相を務めたアハティ・カルヤライネン(1923-1990)と大統領ウルホ・ケッコネン(1900-1986)の生活ぶりが、政治と飲酒と家庭生活についての激しいやりとりの中に描かれます。ユハ・フルメが執筆した短い6 幕構成の台本。
 ホフマンは、リゲティからプッチーニ、シュプレヒゲザング、広い声域と、高度な技術を求める幅広い歌唱スタイルの歌を、初演のメンバー、カルヤライネン役のヘルマン・ヴァッレーン、ケッコネン大統領の「ソプラノ」アヌ・コムシ、アハティの娘クラウトを歌うピーア・コムシ、「酒」のアンニカ・ミュッラリの声と歌に合わせて作曲しています。
 オーケストラの編成は、弦楽五重奏、フルート、クラリネット、ファゴット、2 組の打楽器、ポンプオルガン。アヌ・コムシはカズーと「おもちゃの豚」、ピーア・コムシはチェロとカズー、ミュッラリはカズーとメガフォン、と、ソプラノの三人が楽器も担当しています。このオペラの初演は雑誌『Opernwelt(オペラワールド)』の表紙にも取り上げられ、2013 年にはエスポー劇場でも上演されました。フィンランド歌詞と英訳がブックレットに掲載されています。
 

ABCD 383
(SACD HYBRID)
\2300
異なった声
 シベリウス: 弦楽四重奏曲 ニ短調 Op.56《内なる声》
 ヨウニ・カイパイネン(1956-):
  弦楽四重奏曲第7番 Op.98《バトシェバ》
 ユッカ・ティエンスー(1948-): ラック
カムス弦楽四重奏団
テルヒ・パルダニウス(ヴァイオリン)
ユッカ・ウンタマラ(ヴァイオリン)
ユッシ・トゥフカネン(ヴィオラ)
ペトヤ・カイヌライネン(チェロ)
 シベリウス、カイパイネン、ティエンスーの「異なる声」

 録音:2014年6月5日-7日 シャウマン・ホール(ピエタルサーリ、フィンランド)/5.1 multichannel/stereo

 カムス弦楽四重奏団は、2002 年、ヘルシンキのシベリウス・アカデミーの学生が結成したアンサンブルです。クオピオ出身のテルヒ・パルダニウスとユッカ・ウンタマラのカップルに、サヴォンリンナ出身のユッシ・トゥフカネンとラハティ出身のペトヤ・カイヌライネンが加わり、発足しました。アカデミーを卒業後、イギリス、オールドバラのブリテン=ピアーズ・プログラムとヨーロッパ室内楽アカデミーで学び、プロ活動に入りました。
 本アルバムでは、シベリウス、カイパイネン、ティエンスーの「異なる声」をもった作品を取り上げました。シベリウスのニ短調は、作曲者が作品番号をつけた唯一の弦楽四重奏曲です。5 楽章から構成され、シベリウスの持っていたポケットスコアの第3 楽章の第21 小節と第22 小節のところに「VocesIn-timae(内なる声)」−− 内面の奥深いところから聞こえてくる低い声 −− の書き込みが見つかったことから、この副題がつけられました。喉に腫瘍が見つかり、シベリウスが「限りある命」を意識したという時期、音詩《夜の騎行と日の出》の後、交響曲第4 番に先立って作曲された作品です。
 フィンランド音楽の第二次世界大戦後の世代を代表するひとり、ヨウニ・カイパイネンの第7 番の四重奏曲は、フィンランドの作家ヴォルテル・キルピが生まれたクスタヴィで行われたフェスティヴァルの委嘱により作曲されました。
 『旧約聖書』のダビデ王とバトシェバの物語を題材とするキルピの処女作『バトシェバ』に基づく「B flat-A-D-(b)-E flat-E-B flat-A(B-A-D-(h)-Es-E-B-A)」の音列を主題とした作品。
 ユッカ・ティエンスーは、チェンバロ奏者、ピアニストとしても活動する多才な作曲家。器楽のための作品が多く、微分音調律のチェンバロのための《毒薬と老嬢》に代表される、独特の楽器の扱いで知られます。
 《ラック》は、アルディッティ四重奏団のために作曲され、2008 年、オスロのウルティマ・フェスティヴァルで初演されました。曲名の「ラック(rack)」は「檻や棚、歯医者の治療台、中世の拷問台、あるいは、馬の軽掛けと、どのようにも理解できる」(カイパイネン)。緻密に構成された「稠密な音の彫刻」ともみなされる作品です。
 

NCD 52
(SACD HYBRID)
\2300
北国の展望
 ヘイッキ・サルマント(1939-): 北の情景(1997)
  【楽興の時/ 時計が動きを止めると/ 夜想曲/ 北極光/
   平安/ 悲しむものは夢を見ながら/ 葬送/ 夕べの祈り】
 ユッカ・カンカイネン(1932-): 夏の組曲
  【黄金色の葉のように/ 緑のシャワー/ 陽が沈む】
 カイ・ニエミネン(1953-): 夢の国から…(2005)【夢/ 妖精/ 日没】
 クッレルヴォ・カルヤライネン(1932-): 秋(2008)
 エイノ・キルヴェッサロ(1915-1977): 夏が戸口のところに(2002)
  【春の夜、聞こえる、雨の音が/ 鳥の群れが帰ってくると/
   朝の気分/ 孤独な漕ぎ手/ 歌え、愛しい人よ、あなたの歌を】
 エルッキ・アパヤラハティ(1929-2010): 僕も歌ってもいいさ(2008)
室内合唱団セイタクオロ
カドリ・ヨアメツ(指揮)
 ラップランド出身の作曲家たちの音楽

 録音:2015年1月24-25日、3月28-29日 ロヴァニエミ教会(ロヴァニエミ、フィンランド)/5.1 multichannel/stereo

 室内合唱団セイタクオロは、古くからサーミ人が住み、独自の生活と文化を守ってきたフィンランド北部、ラッピ県の中心都市ロヴァニエミに1961 年に創設されました。美しく厳しい自然に囲まれて育ったラップランド出身の作曲家たちの音楽をレパートリーの中心に活動をつづけています。
 創設50 周年を記念する『北極地方の情景』(NCD43)につづく『北国の展望』は、夏のラップランドの夜や秋の雨を「旅する」気分のアルバムとして制作されました。
 ジャズピアニストでもあるサルマントがエイノ・レイノの詩に曲を書いた合唱曲集《北の情景》。春の力強さと夏の日没の不思議な魅力を詠んだトイヴォ・リューの詩に作曲されたユッカ・カンカイネンの《夏の組曲》。
 カイ・ニエミネンの曲集《夢の国から…》は、セイタクオロが新しいレパートリーとして取り入れた「現代の合唱曲」の最初の作品。「夏のラブストーリー」と銘打った最初のテーマコンサートで歌われたキルヴェッサロの《夏が戸口のところに》。クッレルヴォ・カルヤライネンの《秋》とエルッキ・アパヤラハティの《僕も歌ってもいいさ》は、2008 年秋のテーマコンサート「ルーツ」のために作曲された作品です。

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ALIA VOX



AVSA 9914
(2SACD HYBRID)
\5000→\4590

サヴァール、ルベル「四大元素」初録音

サヴァール&レ・コンセール・デ・ナシォンが描く自然の猛威
 〜バロック作曲家たちによる「嵐」

 [CD1]
  ・ルベル:四大元素
  ・マシュー・ロック:「テンペスト」のための音楽
  ・ヴィヴァルディ:フルート協奏曲「海の嵐」 RV 433
 [CD2]
  ・マラン・マレ:「アルシオーネ」より水夫とトリトンのためのエア
  ・テレマン:水上の音楽
  ・ラモー:雷雨と雷鳴
   (「優雅なインドの国々」よりゼフォーロのエア、雷雨とボレーのためのエア/
    「イポリートとアリシ」より雷鳴/
    「ゾロアストル」よりコントルダンス、コントルダンス・トレ・ヴィーヴ)
ジョルディ・サヴァール
レ・コンセール・デ・ナシォン
 録音:2015 年7 月19 日、フォンフロワ(ライヴ)/Multichannel、disc1/ 49’28、disc2/ 45’09

 サヴァールの最新録音の登場。17-18 世紀の作曲家たちが鮮やかに描きだした、自然の力を知る旅への誘いのプログラムです。
 ルベルの四大元素はサヴァールにとって初録音。バロック・オーケストラについて比類なき見識と経験をもつサヴァールは、正統性を保ちつつ、音色の美しさを追求した演奏を展開しています。冒頭の「カオス」の不協和音も、いびつな響きながら音色自体は美しく、不思議な魅力を放っています。
 イングランド初期のバロック作曲家、マシュー・ロックの作品は、嵐の模倣が印象にのこります。マレの作品では、海の嵐の模倣、ラモーも様々なオペラから嵐の描写のシーンを抜粋して演奏。嵐というだけでもこれだけの多様な表現があるのか、と作曲家たちの創造性に驚かされるとともに、サヴァールとレ・コンセール・ナシォンの変幻自在な演奏にも圧倒される内容です。
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AMBROISIE



AM 214
\2700→\2490
美しいメロディの背後に展開するシューベルトの闇をルガンスキーが描く
 シューベルト:
  (1)ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D.958
  (2)4つの即興曲 Op.142 (D.935)
ニコライ・ルガンスキー(Pf)
 録音:2015 年5 月28-31 日/ポットン・ホール(イギリス)/DDD、74’ 00”

 最近円熟著しいルガンスキー。冷静かつ完璧な演奏に加え、師ニコラーエワを思わす深みと説得力で魔術のような世界を作り上げています。
 演目はロシア作品ではなくシューベルト。それも死の年1828 年の最後の3つのソナタのうち唯一の短調作品である第19 番ハ短調D.958。ベートーヴェンのような激しい感情に満ちた力作を、ルガンスキーは恐るべき集中力とエネルギーで再現。ごく正統的ながら、シューベルトの無限の闇を感じさせます。
 カップリングはやはりシューベルト最晩年の人気作、即興曲Op.142。有名なロザムンデの主題による第3 曲も単に幸福で上品なだけでない死の匂いを感じさせる音楽となっています。
 最近のルガンスキーの音楽性の物凄さを実感させてくれます。


ルガンスキー、AMBROISIE の前作
ショパンの協奏曲!

AM 212
¥2700→\2490
ルガンスキー、ショパンの協奏曲!
 ショパン:
  (1)ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11
  (2)ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21
ニコライ・ルガンスキー(Pf)
アレクサンドル・ヴェデルニコフ(指)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
 ショパンの甘さが苦手な向きに超オススメ、ルガンスキー初挑戦の完璧プラスアルファ協奏曲

 録音:2013年7月/ポーランド放送ヴィトルド・ルトスワフスキ・コンサートスタジオ(ワルシャワ)セッション録音/DDD、72’ 00”

 ルガンスキーがショパンの協奏曲に挑戦しました。前アルバムのグリーグとプロコフィエフ(3 番)の協奏曲で著しい円熟ぶりを示していただけに、期待しないわけにはいかないリリースと申せましょう。
 ルガンスキーはラフマニノフやリスト作品の印象が強いものの、ショパン作品もエラートに「24 の前奏曲」や練習曲集、ONYX にピアノソナタ第3 番やスケルツォ第4 番などを録音しており、重要なレパートリーであることがうかがえます。ルガンスキーのショパンは、そのレパートリーが示すように、甘く叙情的な作品より複雑で辛口なものを得意とするように思われます。今回の協奏曲2 篇にもルガンスキーの音楽性が明瞭に表れていて興味津々。正確無比な指の回りや轟く強音に加え、驚くほどの感情の抑制が見られ、ショパンの若書きの作品から信じ難いまでの深みを描きだしています。全体に甘さやセンチメンタリズムは皆無で、片思いの妄想が音楽と化した第2 番の第2 楽章でさえ、限りなく清潔かつ高貴な世界にしています。クールで辛口ながら、しっとりとした情緒や歌心にも欠けておらず、まさに甘いショパンを好まない向きに絶対のオススメと申せましょう。
 指揮はボリショイ劇場の音楽監督だったアレクサンドル・ヴェデルニコフ。オーケストラはショパンの祖国ポーランドのシンフォニア・ヴァルソヴィアで、とかくオーケストレーションの不備を指摘される作品ながら、透明かつ潤いのある美しい響きでルガンスキーを好サポート。ポーランドの民族舞曲に基づく両曲のフィナーレでは、どこのオーケストラにも真似のできぬリズム感でノリの良さ満点です。


AMBRONAY


AMY 044
\2700
テレプシコルド弦楽四重奏団によるシューベルト
 シューベルト:
  (1)弦楽四重奏曲第12番≪四重奏断章≫ ハ短調 D703(1820)
  (2)弦楽四重奏曲第15番 ト長調 D887(1826)
テレプシコルド弦楽四重奏団
 ピリオド楽器による気鋭の四重奏団、テレプシコルド弦楽四重奏団によるシューベルト

 録音:2015年4月9-12日

 シューベルトの四重奏曲の傑作、「四重奏断章」と、最後の四重奏曲第15 番という充実のカップリング。第15 番は長調と短調の間を揺れ動きますが、その光と影を際立たせた演奏となっています。
 テレプシコルド弦楽四重奏団は1997 年に結成、ジュネーヴに本拠地を置く団体です。テレプシコルドという名前はTerre-psy-cordes:大地- 心- 弦という意味で、まさに、地に足のついた活動を展開しながら、聴衆の心に響く音色を響かせ続けている団体といえます。
 

AMY 305
\2700
ドイツ・バロックの宝
 ・テレマン(1681-1767):
  トリオ・ソナタ ヘ長調 TWV42: F1(ヴァイオリン、バソン、通奏低音)
 ・クリストフ・シャフラート(1709-1763):
  トリオ・ソナタ 変ロ長調 CSWV E:20(ヴァイオリン、バソン、通奏低音)
 ・アントニン・ライヒェナウアー(ca.1694-1730):
  ヴァイオリン、チェロ、バソン、通奏低音のための協奏曲 ト短調 Rk18
 ・ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755):
  ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ
 ・シャルル・デュパール(1667-1740):
  ヴォイスフルート と通奏低音のためのソナタ
 ・ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッロ(1690-1758):
  3重協奏曲(ヴァイオリン、バソン、通奏低音)ト短調
ラディオ・アンティカ
 〔ルチア・ジロード(Vn)、
  イザベル・ファヴィラ(リコーダー、バソン)、
  ジュリオ・キリーチ(テオルボ)、
  ペトル・ハモウ(チェロ)、
  クラウディオ・バルドゥコ・リベイロ
   (チェンバロ)〕
 ドイツ・バロックの世界を堪能

 録音:2015年3月2-5日

 テレマンをはじめとするドイツのバロック作曲家たちの作品を集めた1 枚。シャフラートは主にベルリンで活動した音楽家。ドレスデンの教会のオルガニストのポストに募集した際は最終的にヴィルヘルム・フリーデマン・バッハが採用されたものの、シャフラートはその後王子フリードリヒ(のちのフリードリヒ大王)に仕えるようになり、ベルリンの宮廷楽団のチェンバロ奏者に任命されました。
 美しい旋律が魅力のギャラント様式の器楽作品を多く書いています。ライヒェナウアーはプラハ出身の作曲家ですが、ドイツでもその作品は多く出版されていました。
 ここに収録されている作品の楽譜も、ドレスデンの図書館に所蔵されているコレクションに掲載されています。
 ピゼンデルはドレスデン宮廷楽団のヴァイオリン奏者として入団、のちに楽長を務めた人物で、当時ドイツで最高のヴァイオリニストでした。ヴィヴァルディやアルビノーニらも彼に作品を献呈しています。
 デュパールは主にロンドンで活躍したフランスのヴァイオリニスト、クラヴサン奏者、作曲家ですが、バッハやヴァルターらはデュパールの作品に感銘を受けてその何曲かを写譜したりしています。
 ヴァイオリン奏者で作曲家のブレシャネッロはイタリア出身ですが、バイエルン選帝侯が彼をミュンヘンにまねいたのをきっかけにドイツでの活動を始め、シュトゥットガルトのヴュルテンベルク宮廷の首席楽長となった人物。
 ドイツで活躍したバロックの世界を堪能できる1 枚です。

ANIMA


ANM1 40800001
\2600
プレヴェール& コスマ:シャンソン集
 1. 校門を出たら/ 2. アフォリズム/ 3. 夜の音/ 4. タクシードライバーの悪夢/
 5. 美しい星へ/ 6. 子守歌〜ゲットーの歌(ピアノ独奏)/ 7. 家族の歌/
 8. バルバラ/ 9. 環/ 10. 鳥の鳴き声/ 11. 心配の鳥/
 12. ナイチンゲール〜ラングドック組曲(ピアノ独奏)/13. 鋼鉄の娘/
 14. ロンドンの魅力/ 15. この愛/ 16. ヒゲノスリの父〜ラングドック組曲(ピアノ独奏)/
 17. 子供狩り/ 18. 心の叫び/19. 割れた鏡/ 20. ロックアウト/ 21. 朝寝坊/
 22. 惨めさの歌〜ゲットーの歌(ピアノ独奏)/23. 血だらけの唄/ 24. 余分な厳しさ/
 25. チェロとピアノの二重奏曲/ 26. 外国の祭/27. 赤毛/
 28. 私はわたしよ/ 29. 鯨釣り/ 30. キャットニップ/ 31. 目録
フィリップ・バルベー=ライヤ(Pf)
エロディ・フォンナール
マヤ・ヴィヤヌエヴァ
ジュリー・オルロー(Sop)
パトリック・ランゴー(Vc)
 フランスのオシャレさと退廃にあふれるシャンソン集

 録音:2014年8月/シャトネ=マラブリ音楽院講堂/DDD、73’ 00”

 詩人ジャック・プレヴェール(1900-1977) と作曲家ジョセフ・コスマ(1905-1969) の黄金コンビは不朽の大名曲「枯葉」で知られますが、他にも魅力的なシャンソンを多数残しています。
 ここでは27 曲を披露、コスマならではの旋律美を堪能させてくれます。さらにコスマの珍しいピアノ独奏曲が4篇収められているのも注目。コスマはもともとハンガリー人で、純音楽作品はバルトーク的な作風を示すとされますが、「ラングドック組曲」はこの地方を代表する作曲家セヴラックを思わす絶美の世界で、ひきつけられます。
 フィンランドの血を引くバルベー=ライヤは指揮者としても活躍するピアニスト。コスマならではの退廃の世界をカッコ良さの極みで披露してくれます。
 

ANM1 40100001
\2600
エドアルド・ブルーニ:旋法の芸術 Vol.1
 (1)6つの旋法的舞曲(2010-12) 〜 4手連弾のための
 (2)ペネロープによる海(ピナ・ソヴィッラ詩による歌曲集) (2011-14)
 (3)6つの旋法的前奏曲(2010-13) 〜ピアノ独奏のための
 (4)6つの旋法的旋律(2010) 〜クラリネットとピアノ
アルス・モーディ・アンサンブル
 【エドアルド・ブルーニ、
  モニク・チオーラ(Pf)、
  レティツィア・グラッシ(声)、
  マヌエラ・ヴェットーリ(Cl)】
 数学的に複雑ながら、ショパンを思わす美しい音楽

 録音:2013/14/リーヴァ・デル・ガルダ/DDD、63’ 32”

 エドアルド・ブルーニは1975 年生まれのイタリアの作曲家兼ピアニスト。トレント音楽院でピアノをアルナルド・コーエン、ラーザリ・ベルマン、アンドラーシュ・シフに、作曲をルイス・バカロフに学びました。
 彼は2010 年以降旋法とリズムの可能性を追求していて、ここに収められた4 作品はいずれもその考えに基づいていますが、音楽自体は親しみやすく、美しいメロディを満喫できます。
 作曲者自身を含むアルス・モーディ・アンサンブルが高度な演奏を聴かせてくれます。



旧譜
エドアルド・ブルーニ:ピアノ音楽1992-2002

ANM1 40300002
\2600
エドアルド・ブルーニ:ピアノ音楽1992-2002
 (1)4つの小品 (1992-3)
  (前奏曲変ホ短調/間奏曲第1番ヘ短調/
   ワルツ嬰ハ短調/間奏曲第2番ニ短調)
 (2)ミレーナのための2つのワルツ (1995)
 (3)3つのワルツ (1999-2000)
 (4)ピアノ・ソナタ (2002)
エドアルド・ブルーニ(Pf)
 【Yamaha CF III】
 現代のショパン、ブルーニのオシャレな世界

 録音:2013 年4 月/メトロ・アート・スタジオ(イタリア)/47’ 24”

 エドアルド・ブルーニは1975 年生まれのイタリアの作曲家兼ピアニスト。トレント音楽院でピアノをアルナルド・コーエン、ラーザリ・ベルマン、アンドラーシュ・シフに、作曲をルイス・バカロフらに学びました。ブルーニは自身の作風を3 つの時期に区分しています。まずは「ロマン的」とする1992-95 年で、ここでは「4 つの小品」や「ミレーナのための2 つのワルツ」があたります。次は「非現実的」とする1995-2006 年で「3 つのワルツ」、さらに「英雄的」な2000-2008 年に「ピアノ・ソナタ」が該当します。いずれもメロディアスで美しく、ことに「ミレーナのための2 つのワルツ」はショパン風。ブルーニの演奏もオシャレで、ヤマハCF Ⅲの響きも魅力です。


APARTE



AP 111
\2600→\2390
APARTEレーベルに登場
 ミシェル・ダルベルト
  ドビュッシー:ピアノ作品集

  子供の領分、映像 第2集、前奏曲集 第2集
ミシェル・ダルベルト(ピアノ)
 先日久しぶりにclavesレーベルの歌曲伴奏で名前を見たダルベルト、ようやくCD界でも本格復帰。
 APARTEレーベル第1 弾はドビュッシー

 使用楽器:ファツィオリ、グランド・ピアノF278
 録音:2015年5月30日イタリア、マントヴァ、テアトロ・ビビエーナ/日本語解説・帯付

 フランスの名ピアニスト、ミシェル・ダルベルトがAPARTE レーベルに登場。磨きぬかれた音色で多彩な世界を描き出し、世界中の聴衆を魅了しています。
 日本では、NHK「スーパー・ピアノレッスン」で講師を務め多くの愛好家に知られており、昨年2014 年には来日30 周年の節目を迎え日本の聴衆にも絶大な人気を誇っております。
 また世界屈指のシューベルト弾きであり、シューベルトのピアノ作品全曲録音も高く評価されています。近年は、あえて避けてきたフランス音楽のレパートリーにも挑戦し新境地をひらいています。
 ダルベルトは、アルフレッド・コルトーのもとで学んだヴラド・ペルルミュテールに師事し、洒脱な感性に加え、深い知性をフランスものでも発揮しています。
 本アルバムは、1997 年RCA に録音した「ドビュッシー:前奏曲集第1 巻、映像第1 集」に続く、ドビュッシーのピアノ作品集。徹底的に吟味された音色、しかし音色だけにとらわれる事なく、一曲ごとの個性を見事に描き分け、音色の変化はもちろんのこと、テンポ、絶妙な間合いとフレージング、曲の構成、すべてが完璧にコントロールされています。そして録音に使われたのは、イタリアの銘器ファツィオリ。最近はコンサートでも演奏し、ダルベルト本人も大変気に入っている楽器です。ファツィオリは音色が多彩で、深みと透明感のある音で多くのピアニストを魅了しています。
 ダルベルトが隅々まで吟味した音色を、最良のかたちで収録することができています。

 コンサート・スケジュール
  2016年3月 7 日 (月) 東京文化会館 小ホール
  2016年3月 1 日 (金) 広島文化学園HBGホール
  2016年4月22日 (金) アクロス福岡
  2016年4月30日 (土) 東京芸術劇場
 


AP 110
(2CD)
\4000→\3690
エドゥアール・ラロ(1823 〜 1892):歌曲集
 神の影/砂漠への別れ/6つの通俗的な歌/
 ル・ノーヴィス/6つの歌/
 アルフレッド・オ・ミュッセの詩による3つの歌/
 オバド/3つの歌/5つの歌/
 ブルゴーニュの歌/マリン/コマドリ
タシス・タシス・クリストヤニス(バリトン)
ジェフ・タシス・クリストヤニス(ピアノ)
ヨハネス・グロッソ(オーボエ)
トラック21「ブルゴーニュの歌」のみ
 「スペイン交響曲」で知られるエドゥアール・ラロの歌曲集

 録音:2015年1月12-14日・3月27-29日

 19 世紀フランスのスペイン系の作曲家、ラロ。異国情緒に富む音使いが華やかな「スペイン交響曲」の作曲者として知られるラロの歌曲が収められたCD です。
 彼が生涯にわたって書いた歌曲の世界に、ラロの詩情がうかがえます。その多くはアルト歌手であった彼の妻の声域に合わせて書かれていますが、このCD ではバリトンで歌われています。
市民革命や普仏戦争など激動の時代の中で、社会の矛盾をあぶりだすような詩につけられた曲(「老放浪者」「貧しい女」) や、それらと打って変わった穏やかなで愛らしいもの(「もし私が小鳥だったら」)
 そしてオーボエと歌とピアノのトリオで奏でられる、のどかで物寂しい「ブルゴーニュの歌」など、その表情の幅は様々。フランス歌曲の中ではドビュッシーやフォーレの影に隠れがちなラロの歌曲の世界が、表情に富んだクリストヤニスのバリトンと、華があるコーエンのピアノで繰り広げられます。
 


AP 109
(3CD)
\5400→\4990
ルセ&レ・タラン・リリク最新盤ラモー充実期の
 オペラ「ツァイス」豪華キャストで登場!

  ラモー:歌劇「ツァイス」(1748)(英雄的パストラーレ)
レ・タラン・リリク
指揮&クラヴサン:クリストフ・ルセ
ツァイス:ジュリアン・プレガルディエン
ツェリディー:サンドリーヌ・ピオー
オロマゼス:エムリー・ルフェーヴル
サンドール:ブノワ・アルヌー
空気の精、愛の巫女:アメル・ブライム=ジェルール
アムール:ハスナ・ベンナニ
空気の精:ザカリー・ワイルダー
ナミュル室内合唱団
 録音:2014 年7 月、11月

 ラモーのオペラは、すごい演奏陣に出会うとすごい。



 鍵盤のソロに指揮に、ますます充実の活動をみせるクリストフ・ルセ。待望の新譜はラモーが非常に充実していた頃に書かれたオペラ「ツァイス」、指揮とチェンバロを担当しての登場です。
 「ツァイス」を書いた頃、ラモーは5 年の間に10 以上のオペラを生み出しており、非常に充実していました。初演は1748 年2 月29 日(パリ)、羊飼いの話であることもあり「パストラーレ」という記述がありますが、実際にはバレエつきのオペラ。台本を手がけたのはルイ・ド・カユザック(1706-1759)、『ゾロアストル』や『レ・ボレアド』の台本を手がけた人物で、ラモーは信頼を寄せていました。聴衆の反応は物語自体については厳しいものでしたが、喜びに満ちた音楽、そして充実のバレエなどは大絶賛され、このオペラは1761 年に再演され、ラモーの死後の上演回数は100 回をくだらないものでした。
 このオペラで特筆すべきはその序曲。カオスの中から四大元素(火・空気(風)・水・土)が作り出されるようすが見事に音楽化されています。ほか、表情豊かなアリア部分、典雅なバレエ部分など、もりだくさんの音楽で非常に楽しめる内容です。管弦楽が織りなす愉悦の響きが素晴らしいのはもちろん、嵐の場面での様々な効果音も楽しく、ルセのチェンバロの効果も全体を通して抜群に光っています。歌唱陣も、若手ながら活躍めざましいジュリアン・プレガルディエン、そして吉田秀和氏も絶賛し、日本でもファンの多いピオーなど、豪華な顔ぶれ。ラモー充実期のオペラにうれしい新録音が誕生しました。

 =あらすじ=
 ツァイスは妖精(不死身)でありながら、羊飼いの娘ツェリディーに恋をし、自ら羊飼いに扮して彼女の愛を勝ち取る。結ばれた二人がキューピッドを讃える祭りをしていると、キューピッド自身が現れ、二人の愛が真実のものかどうかを試すという。サンドールが現れ、ツェリディーに、自分の王国を分け与えよう、あるいはもっと美しくしよう、などとあの手この手で誘惑するが、ツェリディーはなびかない。最後にツァイスが自らの正体をツェリディーに明かすとツェリディーは身を引こうとする。ツァイスは自分の永遠の命をなげうって、ツェリディーと一緒になろうとする。その真実の愛にうたれた神は、ツァイスとツェリディーの二人に永遠の命を与え、二人はツァイスの宮殿で再び結ばれる。愛を讃える大団円でオペラは幕となる。



 


AP 097
(2CD)
\3600→\3290
アンサンブル・ジル・バンショワ
 失われたポリフォニー〜フランスのフォブルドン、16〜19世紀

 [CD1] 16世紀〜17世紀のポリフォニー音楽
  1. Ave consurgens aurora (versus)
  2. Lumen ad revelationem (antienne) & Nunc dimittis (cantique de Simeon)
  3. Credo in unum Deum
  4. Mater regis angelorum (versus)
  5. Nunc dimittis / Ayn apolis / Magnum nomen Domini (cantique de Simeon)
  6. Litaniae B. Mariae Virginis (Litanies)
  7. Miserere (詩篇50)
  8. Creator omnium (versus)
  9. クローダン・ド・セルミジ(1490-1562) Magnificat(第6旋法)
  10. Laudate pueri (詩篇112)
  11. ジャン・ド・ブルノンヴィル(1585-1632):Ave regina coelorum (antienne)
  12. In exitu Israel (詩篇113)
  13. Laudate Dominum du 3e ton(詩篇116)
  14. シャルパンティエ(1643-1704):深き淵より(詩篇129)
 [CD2] 18〜19世紀のポリフォニー
  1. Pange lingua (賛歌)
  2. Dixit Dominus (詩篇109)
  3. Ave maris stella (賛歌)
  4. Alleluia, O filii et filiae
  5. Ave maris stella (賛歌)
  6. Kyrie de la Messe des morts
  7. Dies irae (セクエンツィア)
  8. Omne quod dat mihi (antienne) & Magnificat(第7旋法)
  9. フランソワ=ルイ・ペルヌ(1772-1832):Kyrie de la messe des solennels mineurs
  10. アヴェ・ヴェルム・コルプス(セクエンツィア)
  11. Ut queant laxis (賛歌)
  12. Inviolata (セクエンツィア)
  13. アロイス・クンク(1832-1895) Adoremus in aeternum (antienne)
アンサンブル・ジル・バンショワ
ドミニク・ヴェラール(指揮)
トゥールーズ聖歌隊
 ヨーロッパの歴史上もっとも長く存在していたフォブルドン

 録音:2012年4月

 中世から19 世紀にかけて、ヨーロッパでは多彩な多声音楽が存在していました。それらは何声から成るか、即興かどうか、さらには記譜法など実に様々なタイプの音楽が存在していました。
 そんな中、ヨーロッパの教会の歴史の中でもっとも長く存在していたのがフォブルドン。フォブルドンとは、3 声部から成る曲を作曲する際、上声部(原則として聖歌の旋律にもとづく)と下声部(テノール)だけが記譜され、中間声部は上声部の完全4 度下を演奏するもので、1960 年代の第2 バチカン公会議で決定された、ミサの中でラテン語を使用しないという決定が為されるまで、このフォブルドンで音楽は演奏されていました。
 このフォブルドンを研究しているドミニク・ヴェラール率いるアンサンブル・ジル・バンショワが、何千もの楽譜の中から選りすぐった作品をおさめたのがこの2 枚組。
 ヨーロッパ中の教会で長きにわたって歌い継がれてきた多声の聖歌が鮮やかによみがえりました。
 
AP 112
\2600→\2390
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン(ピアノ)
サン= サーンス(1835 〜 1921):ピアノ協奏曲2番&5番

 (1)ピアノ協奏曲第2番 ト短調 Op.22(ライブ録音)
 (2)ピアノ協奏曲第5番 「エジプト風」へ長調 Op.103
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン(ピアノ)
BBC交響楽団
(1)ファビアン・ガベル(指揮)
(2)マーティン・ブラビンズ(指揮)
 若手気鋭のピアニスト、ルイ・シュヴィッツゲーベルによるサン= サーンスのピアノ協奏曲

 録音:(1)2014 年2 月18 日 (2)2015 年4 月7 日

 ジュネーヴ国際音楽コンクール第2 位(1 位なし)、ヤング・コンサート・アーティスト国際オーディション第1 位の若手気鋭のピアニスト、ルイ・シュヴィッツゲーベルによるサン= サーンスのピアノ協奏曲集。
 2 番ト短調はライブ録音です。オルガニストでもあったサン= サーンスの、オルガン音楽への思いも垣間見ることができるこれらピアノ協奏曲を、時に軽く輝くような、そして時にどっしりと骨太なルイ・シュヴィッツゲーベルの音色でたっぷり堪能できる一枚です。
 


AP 105
\2600→\2390
ジョルジュ・オンスロー(1784-1853):弦楽四重奏曲集
 1. 弦楽四重奏曲 ハ短調 op.8-1
 2. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 op.10-3
 3. 弦楽四重奏曲 イ長調 op.8-3
ルッジェーリ弦楽四重奏団
 〔ジローヌ・ゴーベール=ジャック(Vn)、
  シャルロット・グラタール(Vn)、
  デルフィーヌ・グランベール(Vla)、
  エマニュエル・ジャック(Vc)〕
 ガット弦で聴くオンスロー

 録音:2015年1月/60’26

 「レ・タラン・リリク」や「アマリリス」といった名門の中核で活躍する名手たちが2007 年に結成した室内楽アンサンブル、「ルッジェーリ四重奏団」によるジョルジュ・オンスローの弦楽四重奏曲集第2 弾。
 既にリリースされているオンスロー:弦楽四重奏曲集(AGO 006) のいわば続編にあたります。
 オンスローは1784 年、クレルモン=フェランで生まれ、同地で亡くなりました。音楽院で学ぶこともなく、作曲した3 つのオペラもあたたかい評価を得られず、いわばメインストリームからは外れた存在だった彼は、「才能あるアマチュア」などと称され、長い間忘れ去られた存在でした。現在急速に評価が高まっています。
 オンスローの弦楽四重奏曲12 曲は1814 年に完成され、どれも流麗さとエレガンスに満ちています。
 ルッジェーリ弦楽四重奏団のメンバーによる巧みなアーテキュレーションや強弱の表情づけにより、オンスローの世界が生き生きと輝いています。


旧譜
AGOGIQUEのアルバムだが前作に当たるらしい
George Onslow: String Quartets
AGOGIQUE
AGO 006
\2600→\2390
ルッジェーリ四重奏団
 G.オンスロー(1784-1853):弦楽四重奏曲集

  (1)弦楽四重奏曲 ニ短調 op.10-2※
  (2)弦楽四重奏曲 ヘ短調op.9-3
  (3)弦楽四重奏曲 変ホ長調op.21-3※
   ※世界初録音
   (また、いずれの作品もガット弦による演奏は世界初録音)
ルッジェーリ四重奏団
 ジローヌ・ゴベール=ジャック(Vn)、
  シャルロット・グラタール(Vn)、
  デルフィーヌ・グランベール(Va)、
  エマニュエル・ジャック(Vc)
 世界初録音となるガット弦での演奏に注目必至!ルッジェーリ四重奏団による、オンスロー:弦楽四重奏曲集

 録音:2011 年6 月13-17 日、ポール・ロワイヤル・デ・シャン(フランス)

 「レ・タラン・リリク」や「アマリリス」といった名門の中核で活躍する名手たちが2007 年に結成した室内楽アンサンブル、「ルッジェーリ四重奏団」によるジョルジュ・オンスロー(1784-1853)の弦楽四重奏曲集。オンスローは19 世紀に活躍したフランスの作曲家ですが、生前はむしろドイツで高い評価を受けたことでも知られます。近年ようやく再評価の動きが生まれつつある作曲家を取り上げたこと自体も魅力的ですが、何よりもまず注目されるのは、本アルバムが世界初録音となるガット弦を用いた演奏であることでしょう!しかも、ニ短調と変ホ長調の作品はそれ自体が世界初録音!アンサンブルの響きは全体的に柔らかく、ガット弦ならではの絶妙なまろやかさを持った強弱のコントラストが絶品です。
 ハイドンやモーツァルトの作風を思わせながらも、所々にシューベルトのようなドラマティックかつメランコリックな響きが垣間見えるオースローの弦楽四重奏曲。誇張されたしつこさを控えた、清廉な情感にあふれた旋律の数々に聴き入ります。最後に収録された変ホ長調op.21 は、彼がオペラジャンルへと作曲活動を転身する前に書いた作品。瞑想にひたるような第3 楽章のラルゲットの美しさは、かのベルリオーズのお墨付きとか。アルバムを通して躍動感と鷹揚感の対比が美しく、ルッジェーリ四重奏団の清廉とした演奏がその魅力をさらに引き立てます。彼らの演奏は一つ一つの音の輪郭が非常に明瞭で、アンサンブルがクリアに響いてくるのも印象的。古典派とロマン派ファン、双方の方々に是非聴いて頂きたい注目盤です!




オンスロー、立派な交響曲も4曲あります。

CPO 999747-2
\2800
ジョルジュ・オンスロー (1784-1853):

 交響曲第1番 ニ長調 Op. 42
 交響曲第3番 ト長調 Op. 71
ハノーヴァー放送フィルハーモニー管弦楽団
ヨハネス・ゴリツキ (指揮)
録音: 2002年

CPO 999738-2
\2800
ジョルジュ・オンスロー (1784-1853):

 交響曲第2番 ニ長調 Op. 42
 交響曲第4番 ト長調 Op. 71
ハノーヴァー放送フィルハーモニー管弦楽団
ヨハネス・ゴリツキ (指揮)
録音: 1999年

 オンスローはオペラ全盛の19世紀前半のパリにあってひたすら器楽曲を書き続けた作曲家で、「フランスのベートーヴェン」とも言われています。
 シュポアやリースなどとともに、ベートーヴェンの亜流と見なされがちなオンスローですが、確かに楽聖の影響は強いものの、「けっこうやるじゃん」という交響曲に仕上がっています。
 第2番の第1楽章は「第9」の第1楽章を思わせるところがありますし、短調でものものしく始まる第4番の序奏など、思わず身を乗り出してしまうほど。
 第4番の終楽章は「風の動き(ラインの思い出)」と題され、いかにも心地良いそよ風のような曲で、ここだけ浮いた感じもありますが、これはこれで美しい音楽です。





 

AP 107
\2600
ピアノ・アンコールズ
 1. ガーシュウィン:私の彼氏/2. ハンガリー舞曲第1番/
 3. シベリウス:悲しきワルツ/
 4. ワーグナー:侯爵夫人のアルバムに/5. ファリャ:火祭りの踊り/
 6. カバレフスキー:ロシア民謡による舞曲風変奏曲
  (やさしい変奏曲op.51より第2番)/
 7. C.P.E. バッハ:ソナタ H.245(カンタービレ)/8. アルベニス:タンゴ/
 9. グリーグ:春に寄す(抒情小品集第3集より第6曲)/
 10. グノー:マリオネットの葬送行進曲/11. ドビュッシー:月の光/
 12. スクリャービン:練習曲 op.2-1/13. プッチーニ:アルバムの一葉/
 14. シューベルト:楽興の時 op.94-3/15. チャイコフスキー:感傷的なワルツ/
 16. ショパン:ノクターン op.9-2/17. プロコフィエフ:騎士たちのおどり/
 18. J.S. バッハ:プレリュード BWV 999/19. モーツァルト:バターつきパン/
 20. シューマン:詩人は語る(子供の情景終曲)/
 21. サティ:ジムノペディ第1番
トリスタン・プァッフ(ピアノ)
 ピアノの名曲アンコール・ピース集

 録音:2015年1月/63’50

 演奏会で、本編プログラムを堪能した後、アンコールを聴くのはまた一段と楽しいもの。フランスのピアニスト、トリスタン・プァッフが、自らがよくアンコールとして演奏する愛奏曲を集めた1 枚をリリース。リラックスして楽しみたい1 枚です。
 


AP 113
\2600→\2390
吉野直子、フランスAparteレーベルから待望の新譜
 ハープ協奏曲集

 ロドリーゴ(1901-1999):アランフェス協奏曲(ハープ版)
 カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):小協奏曲
 ドビュッシー(1862-1918):神聖な舞曲と世俗的な舞曲
 トゥリーナ(1882-1949):主題と変奏
吉野直子(ハープ)
ロベルト・フォレス・ヴェセス(指揮)
オーヴェルニュ室内オーケストラ
 吉野直子、理想的なパートナーを得てフランスAparteレーベルから待望の新譜発売!日本語解説・帯つき仕様

 録音:2015年6 月/クレルモン=フェラン(フランス)/日本語解説・帯付仕様

 世界的ハープ奏者、吉野直子の待望の新譜が登場します。ハープの名協奏曲を集めた注目プログラムです。
 ソロでの素晴らしさはもちろん、クレーメル、パユ・・・様々な世界的アーティストと共演しても、一寸の隙もないアンサンブルで絶大な信頼を得ている吉野が、ヴェセス指揮オーヴェルニュ室内オーケストラには「赤い糸で結ばれたような出会いは、今まで経験したことのない本当に特別なもの」を感じたというほど、オーケストラとの素晴らしいアンサンブルにも注目です。
 アランフェス協奏曲の有名な第2 楽章などは曲の世界に深く引きずり込まれるようです。もともとギター曲ではありますが、ハープのために書かれたのではと思うほど。
 他の作品でも管弦楽の繊細なアンサンブルと吉野のハープの絶妙なバランスと絡み合いは見事。吉野直子の世界がますます深まっていることに感じ入るとともに、スペイン出身の俊英指揮者ヴェセスの今後にも大いに期待できる新譜の登場となりました。




 吉野直子
 ロンドン生まれ。6 歳よりロサンゼルスでスーザン・マクドナルド女史のもとでハープを学び始める。1981 年に第1 回ローマ国際ハープ・コンクール第2 位入賞。1985 年には第9 回イスラエル国際ハープ・コンクールに参加者中最年少で優勝し、国際的キャリアの第一歩を踏み出した。これまでにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスなど、欧米の一流オーケストラおよび日本国内の主要なオーケストラと共演を重ねている。また、ザルツブルク、ロッケンハウス、ルツェルン、グシュタード、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン、サイトウ・キネン・フェスティバル松本、マールボロ、モーストリー・モーツァルト・フェスティバルなどの世界の主要音楽祭にも度々招かれ、常に好評を博している。1985 年アリオン賞、1987 年村松賞、1988 年芸術祭賞、1989 年モービル音楽賞奨励賞、1991 年文化庁芸術選奨文部大臣新人賞、エイボン女性芸術賞をそれぞれ受賞している。国際基督教大学卒業。上野学園大学特任教授。


 ロベルト・フォレス・ヴェセス

 2012 年よりオーヴェルニュ室内オーケストラの首席指揮者兼芸術監督。ヴァレンシア(スペイン)出身。オーケストラとの活動は、リヨン国立管弦楽団、ルクセンブルク・フィル、プラハ・フィルハーモニアなどと共演。2015 年のラ・フォル・ジュルネ音楽祭でオーヴェルニュ室内管弦楽団と共に来日、バッハの協奏曲などを演奏、絶賛を博した。


 オーヴェルニュ室内オーケストラ - Orchestre d'Auvergne

 1981 年に創設された「ヨーロッパ屈指の室内管弦楽団」(ラ・モンターニュ紙)。歴代の音楽監督にはジャン=ジャック・カントロフ、アリ・ヴァン・ベークが、現在はスペイン出身のロベルト・フォレス・ヴェセスが首席指揮者兼芸術監督を務めている。今日ではそのレパートリーをバロック音楽から現代音楽の初演にまで広げ、多方面で活躍。E.クリヴィヌ、L.ハーガー、F.ビオンディ等の客演指揮者、J=P.ランパル、M.アンドレ、A.デュメイ、M.ダルベルト、Y.バシュメットら世界的ソリストたちと共演。ニューヨーク、フィラデルフィア、ボルティモア、ミュンヘン、ジュネーヴ、ミラノ、東京、大阪等の主要なホールでたびたび演奏し、プラド、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ、オーヴェル・シュル・オワーズなど著名な音楽祭から招かれている。日本各地で開催されているラ・フォル・ジュルネでも常連で、人気オーケストラのひとつである。





 ロベルト・フォレス・ヴェセス来日情報
 ●兵庫芸術文化センター管弦楽団 第33回名曲コンサート
 <オール・ベートーヴェン・プログラム>
 2015年10月17日(土)15時開演/兵庫県立芸術文化センター
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&交響曲第6番「田園」
 シプリアン・カツァリス(ピアノ)

 吉野直子&ヴェセス演奏会情報
 ●クリスマス・コンサート〜オーヴェルニュ室内管弦楽団オーケストラ&吉野直子
 2015 年
 12月2日(水)18:45開演/三井住友海上しらかわホール
 12月3日(木)19:00 開演/東京オペラシティ
 12月5日(土)17:00開演/フィリアホール
 12月7日(月)19:00 開演/ザ・シンフォニーホール
 ヘンデル:ハープ協奏曲/J.S. バッハ:G 線上のアリア/パッヘルベル:カノン/
 マーラー:アダージェット〜交響曲第5番から/チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 op.48/
 ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲
 ロベルト・フォレス・ヴェセス(指揮)
 2016 年2月6日(土) サントリーホールブルーローズにて吉野直子リサイタル開催

ARTE DELL’ARCO JAPAN



ADJ 047
\2700→\2490
有名・無名の作曲家/作品からこぼれる古典派の愉悦!
 (1)モーツァルト:交響曲ニ長調K.196+121
 (2)ファン・マルデレ:交響曲変ロ長調Op.4-3
 (3)ハイドン:チェロ協奏曲第2番ニ長調 Hob.VIIb-2
 (4)ハイドン:交響曲第71番変ロ長調Hob.I-71
鈴木秀美(指揮、(3)チェロ)
オーケストラ・リベラ・クラシカ
 有名・無名の作曲家/作品からこぼれる古典派の愉悦!鈴木秀美3度目となるハイドンの協奏曲第2番も収録

 ライヴ録音:2014 年6 月15 日/石橋メモリアルホール/DDD、ライヴ

 このアルバムはオーケストラ・リベラ・クラシカ(OLC)第33 回公演のライヴ録音で、今回のプログラムはモーツァルトの交響曲ニ長調 K.196 +121、マルデレの交響曲 Op.4-3、ハイドンのチェロ協奏曲第2 番、そしてハイドンの交響曲第71 番です。

 モーツァルト:交響曲ニ長調K.196+121はオペラ「偽りの女庭師」序曲に基づく交響曲。あまり演奏されることのない作品だが、ザルツブルグで書かれた表情豊かな作品。

 ハイドンのチェロ協奏曲第2 番はOLC 第6 回公演以来の演奏で、録音としては3 度目となります。また、ファン・マルデレの交響曲はプログラムで取り上げたことはありませんが、OLC 第1 回のアンコールに一つの楽章を演奏した思い出の作品です。
 最後のハイドンの交響曲第71 番はパリ・セット辺りと比べると規模はやや小さめかもしれませんが、充実した中身を持っております。有名・無名の作曲家、作品からこぼれる古典派の作品をご堪能ください。

 オーケストラ・リベラ・クラシカ第36回定期演奏会情報
  2015 年10 月17 日(土)15:00 開演 上野学園石橋メモリアルホール
  ハイドン: 交響曲第90番ハ長調Hob.I:90/ベートーヴェン: 交響曲第7番イ長調 Op.92
  鈴木秀美(指揮)、オーケストラ・リベラ・クラシカ




ATMA CLASSIQUE

ACD2 3016
\2100
17〜18世紀の作曲家と20世紀の作曲家によるオルガン作品集
 (1)D.スカルラッティ:ソナタ ト短調 K.35
 (2)D.スカルラッティ:ソナタ ハ短調 K.56
 (3)D.スカルラッティ:ソナタ イ短調 K.61
 (4)J.S.バッハ:オルガン協奏曲 イ短調 BWV.593
  (原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲
   イ短調RV.522 第三楽章 アレグロ)
 (5)ヴィヴァルディ:悲しみに沈める御母は涙にくれてRV621
  ( V.ブーシェによるチェロとオルガン編)
 (6)J.S.バッハ:協奏曲 ヘ長調 BWV.978
  (原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲
   ト長調RV.310第一楽章 アレグロ)
 (7)パッヘルベル:シャコンヌ POP.16 へ短調
 (8)(9)ダカン:ノエルの新しい曲集op.2(抜粋)
 (10)(11)ペルト:7つのマニフィカト・アンティフォナ
  (V. ブーシェによるオルガン編)(抜粋)
 (12)ペルト:
  7つのマニフィカト・アンティフォナ第6番 おお、あらゆる民の王よ
   (V.ブーシェによる4 手オルガン編)
 (13)トマジ:「サルヴェ・レジーナ」による変奏曲(トランペットとオルガン編)
 (14)トゥルヌミール:「復活の生贄に」によるコラール即興曲
 (15)(16)トゥルヌミール:小さな花op.66「われらの主イエスキリスト」(抜粋)
 (17)トゥルヌミール:神秘のオルガンop.57「聖霊降臨節」第44曲
ヴァンサン・ブーシェ(オルガン)
(5)ベノワ・ロワゼル(チェロ)
(12)ジャック・ブーシェ(オルガン)
(13)ステファーヌ・ボーラク(トランペット)
 17、18世紀と20世紀のオルガン音楽作品集、時代を越えて貫かれる華麗で厳かな世界

 教会音楽になくてはならない楽器として、西洋音楽史の早い段階から重要な位置を占めてきたオルガン。
 このCD は17 世紀後半生まれのパッヘルベル、バッハ、ヴィヴァルディ、D' スカルラッティ、ダカンといったバロックの巨匠たちから、19 世紀後半〜 20 世紀生まれのトゥルヌミールやトマジ、ペルトまで、3 世紀の隔たりがある作曲家たちのオルガン作品を収録しています。中でも演奏者ブーシェ自身の編曲によるヴィヴァルディの「悲しみの御母は涙にくれて」でのチェロとオルガンのデュオや、トマジの「サルヴェ・レジーナによる変奏曲」でのトランペットとオルガンのデュオは、音色のコンビネーションが絶妙で、アンサンブル楽器としてのオルガンの新たな魅力に気づかされます。
 演奏しているヴァンサン・ブーシェは第一線で活躍するオルガニストであると同時に国立銀行投資アドバイザーという異色のキャリアの持ち主。次々に紡ぎだされる彼の華麗な音楽には聴くものをとらえて離さない魅力があります。ブーシェのこれまでの録音を総括した内容となっており、時代を超えて西洋音楽史を貫いているオルガンの厳かな世界に浸ることのできる一枚です。
 


ACD2 2712
\2100→\1890
「聖なる楽器」トロンボーンの魅力
 17世紀イタリアモテット集

 エローレ・ポルタ:聖なる祝宴の音楽
 ガスパーロ・カサーティ:喜びたまえ、シオンよ
 カルロ・フィラゴ:御身の庇護の下に
 カルロ・フィラゴ:主をたたえよ
 フランチェスコ・ウスペル:あなたは私の心に痛手を負わせた
 オッターヴィオ・マリア・グランディ:ソナタ第19番
 フェデリコ・カウダ:イステ・サンクトゥス
 フェデリコ・カウダ:幸いなるかな試練に耐え得るものよ
 レオーネ・レオーニ:神よ、聞きたまえ
 レオーネ・レオーニ:主よ、われ御身に依り頼みたり
 ニコロ・コッラディーニ:主に向かいて歌え
 ステファノ・パジーノ:サヴォルダのソナタXII
 カルロ・フィラゴ:あなたを愛します
 カルロ・フィラゴ:我はあるものなり
 フランチェスコ・ウスペル:天から雷が
 フェデリコ・カウダ:我が主イエス・キリストよ
 フェデリコ・カウダ:来たりて主を喜び歌わん
リンダ・ピアース(指揮・芸術監督)
エリック・ブレナー(カウンターテナー)
ニコラス・タマーニャ (カウンターテナー)
ドリュー・ミンター(カウンターテナー)
アーロン・シーハン(テナー)
サマー・トンプソン(テナー)
 ピーター・ベッカー(バス)
マルタ・ペリー(ヴァイオリン・ヴィオラ)
ジェームズ・アンドリュース(ヴァイオリン)
マシュー・ジェンジョン(コルネット、リコーダー) 
キャスリーン・モートゥズ(サックバット)
クリストファー・カナパ(サックバット)
リンダ・ピアース(バス・サックバット)
ギャレット・ラー(バス・サックバット)
シルヴァイン・ベルジェロン(テオルボ)
アレクサンダー・ヴァイマン(オルガン)
 「聖なる楽器」トロンボーンの魅力が詰まった17 世紀イタリアモテット集

 録音:2015 年2 月5 日-8 日

 教会で使われる神聖な楽器として古い歴史を持つトロンボーン( 中世にはサックバットとも呼ばれました)。
 そのトロンボーンがルネサンス期の声楽による宗教曲「モテット」の中で重要な役割を果たしている作品を集めたのがこのCD です。
 指揮と芸術監督を務めるのは、自身もトロンボーン奏者のリンダ・ピアース。音楽の中で特定の楽器の使用が指定され始めた時代の作品の中で、トロンボーンの使用が楽譜に明記されているイタリアモテットを探し集めた彼女は、博士論文の執筆や批判校訂版の楽譜の出版など(2014 A-R 出版) 、17 世紀初頭のバロック・トロンボーンのスペシャリストとして知られています。
 このCD は彼女のそんな17 年間にわたる研究が生きた音楽として凝縮されたものです。楽器の発展も、音楽のスタイルの変遷が著しく、楽器の使われ方も音楽の様式も様々なものが混在していた当時の様子が、様々な作曲家の作品が収められたこの録音から窺い知れます。
 透き通るようなカウンターテナーを筆頭にした声楽アンサンブルをしっかりと支えるトロンボーン。その温かみのある音色は、時に力強く、時に柔らかに声と溶け合います。「聖なる楽器」としてのトロンボーンの魅力が詰まったCD です。
 

ACD2 2731
\2100
ピーター= アンソニー・トーニ(1959 〜 ):Responsio
 ・入祭唱 ・キリエ ・応唱1 ・グローリア
 ・応唱2 ・クレド  ・奉献唱 アヴェ・マリア
 ・サンクトゥス ・応唱3 ・アニュス デイ
 ・応唱4 アヴェ ヴェルム コルプス ・イテ ミサ エスト
ジェフ・ライリー(バス・クラリネット)
スージー・ルブラン(ソプラノ)
アンドレア・ルードヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
チャールズ・ダニエルズ(テノール)
ジョン・ポッター(テノール)
 最古の通作ミサ曲を素材とした、カナダの現代作曲家トーニの注目作6世紀隔てても変わらない、普遍的な「祈り」の世界へ

 録音:2013年8月

 一人の作曲家がミサ曲全曲を作曲した最古のものとして有名な、ギョーム・ド・マショーの「ノートルダム・ミサ曲」。その曲を素材として丸ごと使用しつつ、新たな光を紡ぎだしているのが2013 年に初演された四重唱とバス・クラリネットのための「Responsio」です。
 四重唱の敬虔なコラールの中でうごめき、コラールと絡み合い、時にコラールを遮るように翻るバス・クラリネットは、14 世紀と21 世紀の橋渡し役。ピーター= アンソニー・トーニという作曲家の眼を通したマショーが蘇り、14 世紀のマショーと21 世紀の作曲者、演奏者、聴き手との間に対話が生まれるとき、普遍的な「祈り」の世界が広がります。2014 年ノヴァスコシヤ州副総督マスターワークス芸術賞受賞作。
 
ACD2 2724
\2100→\1890
古風な佇まいの音色が聴き手を17世紀のイタリアへ誘います
 ドニ・リュート・ブック
  ペルージャ-17世紀:リュート作品集

 小品集
  ・へ長調(ファルコニエーリ作のコレンテを含む)
  ・ト短調
   (カプスベルガー作のテデスコのトッカータ、
    アルカンジェロのトッカータを含む)
  ・変ロ短調(ファルコニエーリ作のガリアルダを含む)
  ・ト短調
  ・ハ短調(カプスベルガー作のテデスコのトッカータを含む)
シルヴァイン・ベルジェロン(リュート)
 17世紀初頭のイタリアの調べ
 リュートの大家、シルヴァイン・ベルジェロンが奏でるリュート作品集

 録音:2014年5月

 1620 年〜 1640 年頃に編纂されたリュート曲集「ドニ・リュート・ブック」。
 イタリアのペルージャに保存されていたその曲集は、リュートの作品集であると同時に教則本でもあったとも言われ、17 世紀初頭イタリアのリュート音楽の豊かさを今に伝えています。
 超絶技巧的なパッセージや半音階、大胆な転調などを含む曲の数々は、技術的にも音楽的にも演奏者に多くを要求します。
 録音されていないものも多いこの曲集の中から、このCD で25 曲を調性ごとにグループ分けして演奏しているのはリュート演奏の大家シルヴィアン・ベルジェロン。
 古風な佇まいの音色が聴き手を4 世紀前のイタリアへ誘います。

AUDITE


AU 97716
\2600
コッペイがザグレブ・ソロイスツ合奏団と
 ハイドン、C.P.E.バッハのチェロ協奏曲を録音

  (1)ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 Hob.VIIb:1
  (2)ハイドン:チェロ協奏曲第2番 ニ長調 Hob.VIIb:2
  (3)C.P.E.バッハ:チェロ協奏曲 イ長調Wq.172(H.439)
マルク・コッペイ(チェロ/指揮)
ザグレブ・ソロイスツ合奏団
 (ザグレブ室内合奏団)
 名手マルク・コッペイが手兵ザグレブ・ソロイスツ合奏団とハイドン、C.P.E.バッハのチェロ協奏曲を録音!

 セッション録音:2015年2月28日-3月3日/リジンスキー小ホール(ザグレブ)/ステレオ、67’31
 (1)I .8’59”+II.7’56”+III.6’20”=23’15” (2)I.14’53”+II.5’13”+III.4’49” =24’55” (3)I.6’29”+II.7’27”+III.5’09” =19’05”

 名手マルク・コッペイがザグレブ・ソロイスツ合奏団を率いてハイドン、C.P.E. バッハのチェロ協奏曲を録音しました。コッペイはストラスブール生まれ。パリ国立高等音楽院で学んだ後、18 歳でJ.S. バッハ国際コンクールにおいて優勝し一躍世界から注目を集めることになりました。その後のキャリアは華々しく、ソリストとしてはインバル、クリヴィヌ、ギルバート、佐渡裕などの指揮者と共演。室内楽奏者としてのキャリアも充実しており、ピリス、ベロフ、デュメイ、ムローヴァ、パユなどから厚い信頼を得ております。またイザイ弦楽四重奏団(1995 年から2000 年)のメンバーとして数多くの録音を残しております。
 現在はパリの国立高等音楽院で教鞭を執るほか、ザグレブ・ソロイスツ合奏団の芸術監督として活躍の幅をさらに広げております。満を持しての新録音では丁寧に音楽を作り上げてきた手兵とともに愛器ゴフリラーを使用してハイドンとC.P.E バッハの名作を雄弁に歌い上げます。
 

AU 95741
\2400
クリスマス・キャロル集
 ・作者不詳(ゴットホルト・フローチャー編曲):
  「Es bluh’n drei Rosen auf einem Zweig」、「Da droben auf dem Berge, da weht der Wind」、
  「Und unser lieben Frauen, der traumete ein Traum」、「Maria durch ein’n Dornwald ging」
    アンネリース・ウェステン(メゾ・ソプラノ)、ヘンデル四重奏団
    録音:1952 年12月8日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・作者不詳:「Maria auf dem Berge」
    マリア・ライト(ソプラノ)、ミヒャエル・ラウハイゼン(ピアノ)
    録音:1950 年6月24日/ベルリン-シェーンベルク
 ・作者不詳(ゲオルク・ウィンター編曲):「Schlaf, mein Kindelein (Strassburg 1697)」
 ・作者不詳(ハインリヒ・ライマン編曲):「Schlaf wohl, du Himmelsknabe du」
    グンティルト・ウェーバー(ソプラノ)、エタ・ウィコップ(ピアノ)
    録音:1958年12月10日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・シャルロッテ・カウフマン:
  「Stille Nacht Die Frucht ist langst ins Haus gebracht」、「Die Himmelsbotschaft ist erklungen」
    リタ・シュトライヒ(ソプラノ)、シャルロッテ・カウフマン(ピアノ)
    録音:1951年12月8日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・作者不詳(アルベルト・ベッカー):「Joseph, lieber Joseph mein」、「Zu Bethlehem geboren」
 ・ヨハン・フリードリヒ・ライヒャルト(1752-1814):「Christlied」
 ・作者不詳:「Es wird schon gleich dunkel」
    ウルスラ・リューデルス(ソプラノ)、ジョゼフィン・ヴァルガ(アルト)、フェリックス・シュレーダー(オルガン)
    録音:1964 年12月16日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・マルク・ローター(1902-1985):「Das himmlische Menuett」
    エルナ・ベルガー(ソプラノ)、ベルリン放送交響楽団、フリート・ワルター(指揮)
    録音:1962 年2月12日/ジーメンスヴィラ(ベルリン、ランクヴィッツ)
 ・作者不詳(ヘルマン・シュローダー編曲):「O Jesulein zart, dein Kripplein ist hart」
 ・作者不詳:「Wiegenlied in der Weihnacht」
    マルゴット・ギヨーム(ソプラノ)、ゲルハルト・トゥホルスキ(リュート)
    録音:1953 年11月11日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・作者不詳:「Kommt all herein, ihr Engelein」
    ヴァルター・ルートヴィヒ(テノール)、ヨハネス・ズツァー(ファゴット)、
    ルドルフ・ショルツ(ヴァイオリン)、ワルター・ブローゼ(ヴィオラ)、ワルター・ルッツ(チェロ)
    録音:1953 年12月19日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・作者不詳:「O Jesulein mild, o Jesulein zart」
    ヴァルター・ルートヴィヒ(テノール)、ベルリン弦楽四重奏団
    録音:1953年12月19日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・「Lobt Gott, ihr Christen allzugleich」
    ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)、フリチョフ・フェスト(オーボエ)、ベルリン弦楽四重奏団
    録音:1953年12月22日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・J.S. バッハ:「まぶねのかたわらに立ちて」BWV 469
    ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)、フリチョフ・フェスト(オーボエ)、ベルリン弦楽四重奏団
    録音:1953年12月23日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・「Gelobet seist du, Jesus Christ」
    ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)、ヨハネス・ズツァー(ファゴット)、
    フリチョフ・フェスト(イングリッシュホルン)、ベルリン弦楽四重奏団
    録音:1953年12月23日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・「Vom Himmel hoch, ihr Engel kommt」、「Es ist ein Ros’ entsprungen」
    エリーザベト・グリュンマー(ソプラノ)、ルドルフ・ショルツ(ヴァイオリン)、
    ワルター・ブローゼ(ヴィオラ)、ワルター・ルッツ(チェロ)
    録音:1953 年12月23日/RIASフンクハウス、第7スタジオ(ベルリン)
 ・作者不詳:「Ave Maria zart, du edler Rosengart」
    リザ・オットー(ソプラノ)、RIAS室内管弦楽団、ギュンター・アルント(指揮)
    録音:1961年12月10日/ジーメンスヴィラ(ベルリン、ランクヴィッツ)
 ・作者不詳(ルドフル・キューン編曲):「SuBer die Glocken nie klingen」
 ・マルティン・ルター(ルドフル・キューン編曲):「Vom Himmel hoch」
    リタ・シュトライヒ(ソプラノ)、RISAウンターハルトゥング管弦楽団、ハンス・カルステ(指揮)
    録音:1955年12月10日/ジーメンスヴィラ(ベルリン、ランクヴィッツ)
 フィッシャー=ディースカウ、シュトライヒなどの名唱で楽しむ珠玉のクリスマス・キャロル集

 モノラル、67’21”

 1950 年から1964 年にかけてRIAS の放送用に収録されたクリスマス・キャロル集。
 戦後初期、ドイツではクリスマスのお祝いの音楽の使用をひかえておりましたが、年を重ねるごとに緩和され60 年代にはラジオ放送でも積極的に流されることになりました。
 RIAS に残された貴重な音源からのこの復刻ではフィッシャー=ディースカウ、リタ・シュトライヒなどの名唱による珠玉のクリスマス・キャロルを聴くことができます。RIAS 放送が残した歴史的にも価値のある1 枚と言えましょう。
 


AU 92671
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
アイヴィン・オードラン
 「グリーグ:管弦楽作品全集Vol.5 完結!」


 ・「ペール・ギュント」の音楽op. 23
    婚礼の場で/山の王の娘の踊り
 ・6つのオーケストラ伴奏歌曲 ※
    ソルヴェイグの歌op. 23-18/ソルヴェイグの子守歌op. 23-23/
    モンテ・ピンチョからop. 39-1/白鳥op. 25-2/
    過ぎ去りし春op. 33-2/ヘンリク・ヴェルゲランop. 58-3
 ・2つの抒情小品
    高い山の夕べop. 68-4/揺りかごでop. 68-5
 ・山の精に捕われた人op. 32 *
 ・ノルウェー舞曲op. 35
カミラ・ティリング(ソプラノ)※
 トム・エリク・リー(バリトン)*
ケルンWDR 交響楽団
アイヴィン・オードラン(指揮)
 ベルゲン生まれ、パヌラの直弟子オードランによるグリーグ管弦楽曲全集完結篇、ティリングの歌う「ソルヴェイグの歌」

 録音:2012年10 月1-6 日(op.32 & 68)、2013 年12 月9-13 日(op.35)、2014 年2 月25 日(ペール・ギュントの音楽)、2014年11 月3-4 日(6 つのオーケストラ伴奏歌曲)/ケルン・フィルハーモニー(デジタル・セッション)[WDR 制作]/DDD、マルチチャンネルステレオ、66’26

 SACD ハイブリッド盤。
 作曲家の生まれ故郷と同じベルゲン育ちのオードランが進めるグリーグの管弦楽曲全集シリーズの完結篇。
 グリーグの語法を体得し、名匠ヨルマ・パヌラの薫陶を授かった指揮者が生み出す音楽は相変わらず冴えていますが、第5 集にして初めて登場する声楽曲に注目です。
 30 代半ばのグリーグが風光明媚なハルダンゲル地方での生活で、素晴らしい霊感を得て完成させた「山の精に捕われた人」は、バリトン独唱、ふたつのホルンと弦楽合奏のための作品。劇的な曲調に、オスロに生まれたバリトン、トム・エリク・リーの歌声がよく映えます。
 グリーグにとって歌曲は、すぐれた歌手であった夫人ニナの存在もあって、ピアノ曲と並ぶ重要なジャンルでしたが、ソプラノ独唱による6 つのオーケストラ伴奏歌曲はさらなる聴きもの。
 代表作「ペール・ギュント」からのポピュラー・ナンバーである「ソルヴェイグの歌」「ソルヴェイグの子守歌」で、共感たっぷりの歌唱を聴かせるのはスウェーデン出身のカミラ・ティリング。
 ちなみにティリングは、2004 年のパーヴォ・ヤルヴィ指揮エストニア国立響による「ペール・ギュント」のセッション録音にも、同じくソルヴェイグ役で参加していました。
 これまでのオードランによるグリーグのシリーズは、いずれも本質に迫るみごとな出来栄えでしたが、有終の美を飾る当アルバムもまた、グリーグの音楽を愛するかたにとって長らく宝物となるでしょう。



旧譜
本場ものグリーグ
指揮者アイヴィン・オードランの実力
Grieg: Complete Symphonic Works Volume I
AUDITE
AU 92651
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
アイヴィン・オードラン指揮&ケルンWDR 交響楽団
 「グリーグ:管弦楽作品全集Vol.1 」

  交響的舞曲集Op.64
  劇付随音楽「ペール・ギュント」第1組曲Op.46
  劇付随音楽「ペール・ギュント」第2組曲Op.55
  リカルド・ノルドロークの思い出のための葬送行進曲EG 107
ケルンWDR 交響楽団
アイヴィン・オードラン(指揮)

録音:2010 年10 月4-8 日ケルン・フィルハーモニー(デジタル・セッション)[WDR 制作]/DDD、マルチチャンネル、ステレオ、73’22”


 久しぶりに生きのいい「ペール・ギュント」に出会った。
 ノルウェーの指揮者アイヴィン・オードランの指揮、西ドイツ放送交響楽団の演奏。

 この曲は人気があるわりに新録音が出ない。組曲形式の新録音はいつ以来だろう。
 そしてノルウェーの指揮者というのもあまり見かけない。店主ひいきのオーレ・クリスティアン・ルードはノルウェーの指揮者だが、なかなかブレイクしない。
 そうした中でノルウェーの若手指揮者がこの曲の新録音を出してくれたというのは、それだけで嬉しい。
 ・・・と思ったら、アイヴィン・オードラン、1956年生まれ。若手じゃなかった。フィンランドの強豪たち、サロネン、ミッコ・フランク、サカリ・オラモ、サラステ、ヴァンスカを送り出した名教師ヨルマ・パヌラに師事した実力派だった。
 そのオードランの「ペール・ギュント」、完全なるお国ものということだが、われわれがノルウェー音楽に漠然と抱く文学的で内向的なイメージを崩す、エネルギッシュで大胆な演奏。ノルウェーにもいろんな人がいるだろうから、オードラン一人の演奏をとってこれが「真のノルウェー的解釈」というつもりはないが、想像以上にド派手で大スケールの演奏にはびっくりした。聴かせどころで決して物怖じしないのである。これでもかとたっぷり「ロマン」を前面に押し出してくる。「このくらいでやめておきます」という変な遠慮がないのは、やはりノルウェー人の誇りと自信がなせる技か。

 今回の録音はAUDITEレーベルが贈る「グリーグ管弦楽曲全集第1弾」ということで相当力が入ってたんだろうけど、真っ向勝負でここまで聴かせてくれるオードランの力量は相当なものだと思う。要注意。


SACD ハイブリッド盤。
 アイヴィン・オードランがケルンWDR 響を指揮してスタートさせるのは、祖国ノルウェーの大作曲家グリーグによる管弦楽曲全集。全5 巻予定の第1 弾ではグリーグの代表作「ペール・ギュント」の第1、第2 組曲のほか、正真正銘ノルウェーのメロディーやリズム素材を扱った「交響的舞曲集」と、さらに、グリーグが作曲家になる後押しをした親友でありながら、23 歳で夭折した「ノルドロークのための葬送行進曲」を収録しています。
 メニューインに師事した経歴を持つオードランは、まず、ヴァイオリニストとしてベルゲン・フィルのコンサートマスター(1981 − 1989) を務めるいっぽうで、シベリウス・アカデミーでかのヨルマ・パヌラに指揮を師事していることから、ここでは師直伝の内容が期待されるところです。
 また、オードランはトロントハイム交響楽団の首席指揮者& アーティスティック・リーダー(2003 − 2010) のポストを中心に、オスロ・フィル、スタヴァンゲル響、フィンランド放送響、スウェーデン放送響などその他のスカンジナビア圏の主要オケにも客演、さらにはヨーロッパのオケにもひんぱんに登場しており、ケルンWDR 響のほか、シュトゥットガルトSWR 響、ベルリン・ドイツ響などに客演しています。

AU 92579
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
「グリーグ:管弦楽作品全集Vol.2 / オードラン」
 2つの悲しい旋律Op.34
 組曲「ホルベアの時代より」Op.40
 2つのメロディOp.53
 2つのノルウェーの旋律Op.63
ケルンWDR 交響楽団
アイヴィン・オードラン(指揮)
パヌラの直弟子オードランによるグリーグ管弦楽曲全集第2弾、2つの悲しい旋律、ホルベルク組曲

録音:2009 年8 月31 日-9 月2 日ケルン、クラウス・フォン・ビスマルク・ザール( デジタル・セッション)[WDR 制作]DDD、マルチチャンネル、ステレオ、52’26”

SACD ハイブリッド盤。ヨルマ・パヌラの弟子オードランが進めるグリーグの管弦楽曲全集シリーズ第2 弾。グリーグが何にもまして極めたジャンルと云われる弦楽オーケストラのための作品は、歌曲とピアノ小品からの編曲が主体ですが、すっと透き通った高音から絶妙に表情を変えてゆく中低域まで、ここにしかない独特の魅力にあふれています。
“この音楽の風味は、わたしの血です” と語るように、オードランもまたグリーグの生まれ故郷ベルゲン育ち。胸をしめつけるような「過ぎし春」や組曲「ホルベアの時代より」ほか、ノルウェーのフォークロアを題材にした内容への共感の深さは本物で、演奏の出来ばえがそれを物語っています。

AU 92669
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
パヌラの直弟子オードランによるグリーグ管弦楽曲全集第3 弾
 「グリーグ:管弦楽作品全集Vol. 3」

 ・演奏会用序曲「秋に」op. 11
 ・抒情組曲op. 54
  (羊飼いの少年/ノルウェー農民の行進曲/夜想曲/トロルの行進)
 ・鐘の音op. 54-6 *ザイドル編曲
 ・古いノルウェーのロマンスと変奏op. 51
 ・組曲「十字軍の兵士シーグル」op. 56
  (前奏曲「王宮にて」/間奏曲「ボルグヒルの夢」/忠誠行進曲)
ケルンWDR 交響楽団
アイヴィン・オードラン(指揮)
 録音:2012年10 月1-2 日、4-6 日/ケルン・フィルハーモニー(デジタル・セッション)[WDR 制作]/72’22”、DDD、マルチチャンネルステレオ

 SACD ハイブリッド盤。作曲家の生まれ故郷と同じベルゲン育ちのオードランが進めるグリーグの管弦楽曲全集シリーズ第3 弾。
 「この音楽の風味は、わたしの血です」と自ら言わしめるように、シリーズを通じてオードランがグリーグ作品にみせる共感の深さには相当のものがあり、名指揮者ヨルマ・パヌラの薫陶を授かったたしかな手腕、なかでも繊細な弦の扱いにはすばらしいものがありました。そうした美質は「抒情組曲」のなかの一曲、オーロラや白夜といった幻想的なノルウェーの夜の帳をイメージさせる有名な「夜想曲」に顕著で、ここでの聴きどころのひとつといえるでしょう。
 オードランの意図に応えるケルンWDR 響もまた、ビシュコフ、サラステと相次いで実力派の首席指揮者を迎えて好調ぶりが伝えられているので、このたびも高水準の演奏内容が期待されるところです。
 メニューインに師事した経歴を持つオードランは、まず、ヴァイオリニストとしてベルゲン・フィルのコンサートマスター(1981 − 1989)を務めるいっぽうで、シベリウス・アカデミーでかのヨルマ・パヌラに指揮を師事してもいます。
 また、オードランはトロントハイム交響楽団の首席指揮者& 芸術監督(2003 − 2010)のポストを中心に、オスロ・フィル、スタヴァンゲル響、フィンランド放送響、スウェーデン放送響などその他のスカンジナビア圏の主要オケにも客演、さらにはヨーロッパのオケにもひんぱんに登場しており、ケルンWDR 響のほか、SWR シュトゥットガルト放送響、ベルリン・ドイツ響などに客演を重ねています。

AU 92670
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
「グリーグ:管弦楽作品全集Vol.4/オードラン」
 交響曲ハ短調EG 119
 ピアノ協奏曲イ短調op.16
ヘルベルト・シュフ(ピアノ)
アイヴィン・オードラン(指揮)
ケルンWDR 交響楽団
 パヌラの直弟子オードランによるグリーグ管弦楽曲全集第4 弾、気鋭シュフ独奏のピアノ協奏曲若書きの交響曲も聴きもの

 録音:2013 年12 月9-13 日(交響曲)、2014 年2 月24-26 日(ピアノ協奏曲)/ケルン・フィルハーモニー(デジタル・セッション)[WDR 制作]/DDD、マルチチャンネル、ステレオ、62’40”

 SACD ハイブリッド盤。グリーグと同じノルウェー出身の画家エドヴァルト・ムンクの「魅惑の森」(1903 年頃)をアレンジしたジャケットが印象的なオードラン&ケルンWDR 響による管弦楽曲全集シリーズの最新盤。全5 巻完結予定のうち、すでに3 枚がリリース済みで、名匠ヨルマ・パヌラの薫陶を授かったノルウェーの指揮者オードランによるグリーグの語法を体得した音楽作りと優秀録音で評判を呼んでいます。
 第4 集は、ともにグリーグ唯一の交響曲とピアノ協奏曲という、ほとんど聴く機会のない作品と、屈指の人気作という対照的な組み合わせもユニークなプログラムとなっています。
 生前は未出版で、ようやく1981 年になって蘇演された「交響曲」は、グリーグがデンマークのコペンハーゲンに居住していた時期の1863 年から64年にかけて、当時の師でデンマークを代表する交響曲作家ニルス・ヴィルヘルム・ゲーゼの勧めにより作曲されたもの。ゲーゼに師事する以前、グリーグはライプツィヒ音楽院に学んでいますが、作風的にはメンデルスゾーンやシュポーア、そしてシューマンの影響を指摘されています。
 グリーグ自身は交響曲をドイツ音楽の影響が色濃いとして、「決して演奏してはならない」とまでスコアに書き込んだそうですが、むしろここではドイツのオーケストラによる演奏というところが作風にマッチしているといえるかもしれません。
 グリーグが数年来あたためてきた国民音楽への思いが結実した「ピアノ協奏曲」は、交響曲から4 年後、1868 年に完成しています。ノルウェー民謡風の旋律、和声、リズムがじつに新鮮にひびき、全篇に亘り、抒情とロマンがほとばしる魅力いっぱいの傑作で、ソリストに起用されたのは、1979 年ルーマニアに生まれたドイツのピアニスト、ヘルベルト・シュフ。
 カサグランデ国際ピアノ・コンクール、ロンドン国際ピアノ・コンクール、ウィーンのベートーヴェン国際ピアノ・コンクールと世界的なコンクールを制覇し、ソロ・アルバムをいくつか発表して好評を博してきたシュフは、2013 年にN 響の公演でリストの第1 番を弾き、大家の片鱗をみせつけていました。そのシュフの弾くグリーグの協奏曲ということでおおいに楽しみな内容といえるでしょう。


AU 92684
(SACD HYBRID)
\2700
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 Vol.5
 (1)弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.29(35’ 06”)
 (2)弦楽四重奏曲第15番 イ短調 Op.132(45’ 24”)
クレモナ四重奏団
 【クリスティアーノ・グアルコ
   (第1ヴァイオリン;ニコラ・アマティ(1640)、
  パオロ・アンドレオーニ
   (第2ヴァイオリン;アントニオ・テストーレ(1750)、
  シモーネ・グラマーリャ
   (ヴィオラ;ジョアキーノ・トラッツィ(1680-1720)、
  ジョヴァンニ・スカリオーネ
   (チェロ;ニコラ・アマティ(1712)】
(2)ローレンス・ダットン
 (第2ヴィオラ;サミュエル・ジグムントヴィッツ(2003))
 艶やかな美音!イタリアのクレモナ四重奏団によるベートーヴェン第5 弾は第15 番、そして、エマーソン弦楽四重奏団のヴィオラ奏者、ダットンを迎えた五重奏曲 ハ長調!

 セッション録音:2014年11月24-27日/ポイリーノ(イタリア)/80’47”、ディジパック仕様

 SACD ハイブリッド盤。

 今やイタリアを代表するクァルテット、クレモナ四重奏団。audite レーベルからリリースを続けているベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲録音の第5 集は、弦楽四重奏曲第15 番 イ短調 Op.132 そして、エマーソン弦楽四重奏団のローレンス・ダットンを迎えて弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.29 が収録されました。
 イタリア四重奏団のファルーリ、アルバン・ベルク四重奏団のバイエルレの両氏に師事した2000 年結成のクレモナ四重奏団は、イタリアの伝統受け継ぐ若手実力派で世界が注目しています。イタリアらしい明るく非常にクリアな発音が魅力の一つで、個々の音色が見事に溶け合った驚くべきアンサンブルとして現代最高の呼び声高い四重奏団といえます。
 なお、当全集では曲に合わせて使用楽器を変えているところにも注目で、音色の違いを楽しむこともでき、現代の楽器も歴史的な楽器と調和し、魂のこもった演奏を聴くことができます。
 ベートーヴェンのシリーズはこれまでに第1集(第16番、第11番『セリオーソ』、第6番 / AU 92680)、第2集(第12番、第8番『ラズモフスキー第2番』 / AU 92681)、第3集(「大フーガ」、第 4 番、第7番『ラズモフスキー第1番』 / AU 92682)、第4集(第1番、第14番 / AU92683)がリリースされております。
 


AU 97701
\2600→\2390
名手ハインツマンによる20世紀のフルートとピアノによる作品集
 (1)シュルホフ:フルートとフォルテピアノによるソナタ(11’57”)
 (2)スミット:フルートとピアノのためのソナタ(12’ 37”)
 (3)ガル:3 つの間奏曲(14’35”)
 (4)ラファエル:フルートとピアノのためのソナタ ホ短調(15’23”)
 (5)タンスマン:フルートとピアノのためのソナチネ(10’35”)
アンネ=カテリーネ・ハインツマン(フルート)
トーマス・ホッペ(ピアノ)
 セッション録音:2014年9月24-26日/イエス・キリスト教会(ベルリン)/65’16”、ディジパック仕様

 ドイツのフルート界の中堅を担う名手アンネ=カテリーネ・ハインツマンのaudite レーベルからの第2 弾は20 世紀に活躍した5 人の作曲家(E. シュルホフ、L. スミット、H. ガル、G. ラファエル、A. タンスマン)によるフルートとピアノのための作品集です。
 シュルホフやタンスマンはドビュッシーなどのフランス音楽からインスピレーションを得た作品です。
 ラファエルは古典的な明快さとロマンティックなメロディが魅力の作品です。
 スミットはアムステルダム音楽院で学んだのち1927 年にパリに出てラヴェルとストラビンスキーから大きな影響を受けた作曲家です。1937 年にアムステルダムに戻りましたが、1943 年2 月にフルートとピアノのためのソナタを完成させましたが、同年4 月27 日にナチス・ドイツによって強制収容所に送られ、4 月30 日殺害されました。このソナタはスミットの最後の作品となりました。
 アンネ=カテリーネ・ハインツマンは1999 年にフランクフルト歌劇場管弦楽団の副主席奏者に抜擢されて以来、世界的躍進を続けている女流フルート奏者。ニコレやマイゼンなど、独仏双方の匠に師事し、粋を継いだ実力派です。
 トーマス・ホッペはパールマンをはじめ世界の著名な演奏者からも信頼の厚いピアニスト。近年はハインツマンとデュオを組んで演奏活動を共にしており、アンサンブルの息もぴったりです。フルート・ピアノ双方に高い演奏技術と表現力を求められる難曲尽くしのプログラムですが、常にも増す絶妙なアンサンブルで聴かせてくれます。
 プーランク、ヒンデミット、デュティユー、ムチンスキ、マルタンの作品を収録したアルバム(AU 92667)と合わせてご堪能ください。



アンネ=カテリーネ・ハインツマン
前作

AU 92667
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
アンネ=カテリーネ・ハインツマン(Fl)
 フルート・ソナタ集

 (1)プーランク:フルート・ソナタ
 (2)ヒンデミット:フルート・ソナタ 変ロ調
 (3)デュティユー:ソナチネ
 (4)ムチンスキ:フルート・ソナタop.14
 (5)マルタン:フルートとピアノのためのバラード
アンネ=カテリーネ・ハインツマン(Fl)
トーマス・ホッペ(Pf)
 ドイツの中堅、ハインツマンによる20 世紀フルート・ソナタ集

 録音:2012 年6 月26-28 日、イエス・キリスト教会(ベルリン)/59’46”

 ドイツのフルート界の中堅を担う名手アンネ=カテリーネ・ハインツマンが、AUDITE レーベルより初となるソナタ・アルバムをリリースしました!プーランク、ヒンデミットといった20 世紀の作品を中心としたプログラムとなっています。
 ハインツマンは1999 年にフランクフルト歌劇場管弦楽団の副主席奏者に抜擢されて以来、世界的躍進を続けている女流フルート奏者。A. ニコレやP. マイゼンなど、独仏双方の匠に師事し、粋を継いだ実力派だけに期待もひとしおと言ったところでしょう。
 4 曲目には、2010 年に惜しまれながらも逝去したアメリカの現代作曲家ムチンスキのソナタを収録。ジャズの要素を取り入れた独特のリズム感が魅力的で、ピアノとフルートが息を呑むほどの勢いでリズムの応酬を繰り広げます。激しい掛け合いの中にも垣間見える、民族的なメロディも聴き所。
 ピアノ伴奏を務めるのはI. パールマンやJ. ベルらとも共演経験のあるベテラン、トーマス・ホッペ。ハインツマンとはデュオを組んで演奏活動を共にしており、アンサンブルの息もぴったりです。フルート・ピアノ双方に高い演奏技術と表現力を求められる難曲尽くしのプログラムですが、常にも増す絶妙なアンサンブルで聴かせてくれます。
 録音場所はお馴染みのイエス・キリスト教会。高音質SACD Hybrid 盤ということで、多くの名演を生んだ教会の素晴らしい音響と共に、ハインツマンの澄んだフルートの音色を存分に堪能できます。




AURORA

ACD 5080
\2600
レーネ・グレナーゲル(1969-):3つの協奏曲
 手術(2012)(打楽器とシンフォニエッタのための)
 スミロドン(2012)(コントラバスクラリネットとシンフォニエッタのための)
 チェロ協奏曲(2006)(チェロと17人のミュージシャンのための)
ホーコン・ステーネ(打楽器)
ロルフ・ボルク(コントラバスクラリネット)
ターニャ・オルニング(チェロ)
アークティック・フィルハーモニック・
 シンフォニエッタ
ペーテル・シルヴァイ(指揮)
 ノルウェーの女流作曲家グレナーゲルの協奏曲

 録音:2014年1月13日-17日 ストーレ・スタジオ(ボードー、ノルウェー)/56’10

 《スミロドン》のオープニング。不器用な動作というより、穴だらけの思考といったほうが近い。バスクラリネットの暗い響きのどこともわからない深みから、打楽器と高いピッチの木管楽器に勢いを得た狼煙が上がる。音楽がいつ爆発してもおかしくない」(ボレアリス・フェスティヴァル、ヒル・ボルクグレーヴィンク)。最後の氷河期、北アメリカ大陸に生息したというサーベルタイガーの一種「スミロドン」の名を採った作品は、ノルウェーの音楽家グレナーゲルの作曲スタイルを示す、うってつけの一作です。
 コントラバスクラリネットとシンフォニエッタのためのこの作品は、ベルゲンの BIT20 の委嘱で作曲され、楽器に潜在する「音」と「表現」が、さまざまな角度から追求されます。
 レーネ・グレナーゲルは、ノルウェー南部、エストフェル県のハルデンで育ちノルウェー音楽アカデミーでチェロと作曲を学びました。オスロ・フィルハーモニック、トロンハイム交響楽団、チカーダや BIT20 といった現代音楽アンサンブルのために作曲。イギリスのハッダスフィールド現代音楽フェスティヴァルやスウェーデンの「サウンド・オブ・ストックホルム」が彼女の作品を取り上げ、オスロの「ウルティマ」や実験音楽の「ボレアリス」フェスティヴァルは彼女の「ポートレート」コンサートを企画しました。ロルフ・ボルク、ホーコン・ステーネ、アンサンブル asamisi-masa のチェリストのターニャ・オルニングといったプレーヤーたちと緊密なコラボレーションを行い、モルデジャズをはじめとするジャズフェスティヴァル、トロンハイム・ジャズオーケストラとのコラボレーションもつづけています。
 《手術》は、打楽器奏者ホーコン・ステーネの委嘱から委嘱を受けて作曲されました。ステーネとグレナーゲルが「弦を張った木箱」チェロを「手術台」に載せ、「打楽器」として演奏します。
 チェロ協奏曲は、1996 年創設のノルウェーの現代音楽グループ、アンサンブル・エルンストの委嘱作です。ノルウェーの舞曲のステップとリズムが「歪め」られ、特殊奏法も交えた「幅広い語彙の響き」をもつチェロと、ヴォーカルを加えたシンフォニエッタの中に再生されます。初演は2006 年10 月。このアルバムには、2014 年1 月、ターニャ・オルニングが2009 年創設のアークティック・フィルハーモニックの「シンフォニエッタ」と共演した、ボードーのスタジオでのセッション録音が収録されています。
 
ACD 5090
\2600
ヨン・ペーシェン(1941-2014):エレクトロニック作品集
 NotaBene - The Title is a Lie(1982)
 Thing Take Time(1985)
ヨン・ペーシェン(エレクトロニクス)
 新しい音を求めるヨン・ペーシェン

 録音:2012年 聖ヨハネ教会(リガ、ラトビア)/55’29

 ノルウェーの作曲家ヨン・ペーシェンは、ノルウェー北部の町で19 世紀の半ばに起きた「カウトケイノ蜂起」を題材にした1985 年のオペラ《十字架と王冠の下で》と、このオペラを管弦楽のために改作した1999 年の《十字架と王冠を越えて》(Aurora AD5039)に代表される、アクースティック楽器のための作品がもっとも知られています。ペーシェンがエレクトロニック作品を手がけるきっかけとなったのは1979 年。ペーシェンが、アマチュア音楽家の技術向上を目的に1984 年まで行われたサマースクール「Forward Music!」を引き受け、その際にローランドのシンセサイザー Ju-piter6 を購入、「DIY」の曲作りが始まりました。
 このアルバムには、エレクトロニクスによる「アクースティク楽器」の音楽を基本とする彼の代表作、新しい音楽のテクノロジー研究と教育のためノルウェーの文化省をはじめとする機関が財政支援して1992 年に設立された NOTAM(ノルウェー科学技術・音響・音楽ネットワーク)の歴史にとって重要とされる2 曲が収録されています。
 新しい音のパレットを求め、アナログ楽器、とりわけ打楽器の音を目立たせた1982 年の《NotaBene - The Title is aLie》(25’ 41)は未発表の作品。「聴衆が自由に出入りできる6 時間のコンサート」として構想された『Againt Cold Winds(冷たい風に逆らい)』の素材を使った1985 年の《Things Take Time》(29’ 48)は、1987 年にLP(NC4930)

ACD 5078
\2600
オイヴィン・トルヴンの音楽を演奏する
 オイヴィン・トルヴン(1976-):
  ・ヴィリバルト・モーター・ランドスケープ(2012)
  ・ネオン・フォレスト・スペース(2009)
  ・狼の研究(2006/2014)
  ・プラスティックの波(2013)
クリスティーネ・チョーゲシェン
 (クラリネット、ハーモニカ、口笛)
アンデシュ・フォリスダール
 (エレクトリックギター、アクースティックギター)
ホーコン・ステーネ(打楽器)
エレン・ウゲルヴィーク(ピアノ、キーボード)
ターニャ・オルニング(チェロ)
トリル・G・ベルグ(トロンボーン)
カーリン・ヘルクヴィスト(ヴァイオリン)
オイヴィン・トルヴン
 (ノイズ・ジェネレーター、フィードバック・カセットプレーヤー)
 録音:レインボースタジオ(オスロ)/制作:ヤン・マッティン・スモルダール
 録音:ヤン・エーリク・コングスハウグ、ペール・エスペン・ウーシュフィヨルド/ミクシング:インガル・フンスコール
 58’26

 オイヴィン・トルヴンは、オスロ・シンフォニエッタのコンポーザー・イン・レジデンス。フォーク、パンク、あるいはバロックのスタイルによるメロディのテーマとアクースティックの室内音楽を、フィールド・レコーディングや手製の楽器による「ローファイ」音と組み合わせた、独自性のある作品を手がけてきました。
 ドナウエッシンゲン、サンフランシスコの「Other Minds」、オスロのウルティマ Ultima をはじめとするコンテンポラリー・ミュージックのフェスティヴァルで作品が取り上げられ、2012 年にはアルネ・ヌールハイム作曲家賞を受賞しました。
 ノルウェー作曲家協会のレーベル Aurora が制作した『Neon Forest Space』は、「前衛音楽とその歴史への情熱と興味を共有する」音楽家が集まり2002 年に結成したアンサンブル「asamisimasa」とのコラボレートによるトルヴンのポートレートアルバムです。
 オスロの街を行き交う車、レーシングカー、ピンボール・マシンの音を収めた録音を交え、クラリネット/ バスクラリネット、エレクトリックギター、キーボード、打楽器、チェロとテープのための《WillibaldMotor Landscape》。
 クラリネット、エレクトリックギター、打楽器、チェロがフィールド・レコーディングに合わせ、森から聞こえる太古のメロディを模す《Neon Forest Space》。
 クラリネット/ バスクラリネット、トロンボーン、アクースティックギター、2 組の打楽器、ヴァイオリン、チェロが、スウェーデンの森で録音された狼の遠吠えとベルリンのアーカイヴの録音と共演する《Wolf Studies(狼の研究)》。
 ピアノ・ソロ、クラリネット/ バスクラリネット、エレクトリックギター、打楽器、チェロのアンサンブルがとノイズ・ジェネレーター(雑音発生器)とともに、岸に打ちつける「波」を表現する《PlasticWaves(プラスティックの波)》。
 電気ドリルやおもちゃのレーザーガンといった「楽器」は打楽器のホーコン・ステーネが担当しています。

BIS


BIS SA 2121
(SACD HYBRID)
\2700
BCJによるバッハのルター派ミサ曲第2弾は
 バッハとペランダのミサ曲集

  J.S.バッハ:
   (1)ミサ曲 イ長調 BWV234
   (2)ミサ曲 ヘ長調 BWV233
  マルコ・ジュゼッペ・ペランダ(1625-75):
   (3)ミサ曲 イ短調
鈴木雅明(指揮)
バッハ・コレギウム・ジャパン
若松夏美(ヴァイオリン)
三宮正満(オーボエ)
(1)(2)ハナ・ブラシコヴァ(ソプラノ)
 ペーター・コーイ(バス)
(1)ロビン・ブレイズ(カウンターテナー)
 中嶋克彦(テノール)
(3)ジョアン・ラン(ソプラノ)
 松井亜希(ソプラノ)
 ゲルト・テュルク(テノール)
 藤井雄介(テノール)
 ドミニク・ヴェルナー(バス)
 セッション録音:(1)(2)2014 年2 月、(3)2015 年2 月/神戸松蔭女子学院大学チャペル/5.0 Surround sound、マルチチャンネル、71’30”

 SACD ハイブリッド盤。
 バッハ・コレギウム・ジャパンのルター派ミサ曲第2 弾はバッハのミサ曲 イ長調 BWV234、ミサ曲 ヘ長調 BWV233 そして、マルコ・ジュゼッペ・ペランダのミサ曲 イ短調です。
 バッハのミサ曲 イ長調 BWV234 は1737 年頃ライプツィヒで完成した作品で、管楽器パートに2 本のフルートのみが用いられる牧歌的な雰囲気漂う名曲です。
 一方、ミサ曲 ヘ長調 BWV233 は、ヴァイマル時代に書かれたとされている「キリエ—キリスト、汝神の子羊よ」BWV233a を改訂し、グローリアの各楽章もすべて旧作の転用によって構成された作品です。
 カップリングはマルコ・ジュゼッペ・ペランダのミサ曲 イ短調です。イタリア生まれのペランダの作品の特徴は、ソロとアンサンブルを問わず美しい旋律線を展開させます。また、モテット様式の基礎を築いたと考えられております。
 中・北部ドイツの同時代の作曲家にも大きな影響を与えた作曲家のひとりでバッハの作品を理解するうえでも重要な作曲家です。鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる豊かな演奏でお楽しみください。
 .


BIS SA 2140
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
戻ってきたフレディ・ケンプ!
  ファツィオリで奏でる「グランド・ソナタ」と「四季」

 チャイコフスキー:
  (1)グランド・ソナタ ト長調 Op.37(1878)
  (2)「四季」—12 の性格的描写 Op.37b(1876)
フレディ・ケンプ(ピアノ:Fazioli F 278)

 フレディ・ケンプが2年ぶりに戻ってきた。
 なんとファツィオリで奏でる「グランド・ソナタ」と「四季」。
 来日公演などはあったようだが、CDは久しぶり。きっといろいろあったんでしょう。



 セッション録音:2014 年11 月/バヴァリア・スタジオ(ミュンヘン)/5.0 Surround sound、マルチチャンネル、66’28”

 SACD ハイブリッド盤。BIS レーベルの看板アーティスト、フレディ・ケンプがついにチャイコフスキーのピアノ独奏作品に挑みます。
 F. ケンプは1998 年にチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門第3 位受賞後注目され、BIS レーベルの社主ロベルト・フォン・バール氏はその豊かな才能に惚れ込み、シューマン、ベートーヴェン、ショパン、ラフマニノフといった主要レパートリーを収録してきました。
 F. ケンプにとってチャイコフスキーの作品には格別の思いを持っており、これまでにピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」(BIS 1302)を録音しております。
 近年の成長ぶりを表した語り口の巧さで名作「四季」、難曲「グランド・ソナタ」に挑みます。
 なお当録音ではイタリアのファツィオリを使用。多様なニュアンスを表現しております。






うますぎちゃいけませんか
フレディ・ケンプ3タイトル


 バリバリ無敵の頃のケンプ。

Beethoven - Piano Sonatas
BIS 1120
\2600
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番/同第31番/同第32番
 2000年
フレディ・ケンプ(P)
 
Kempf - Prokofiev
BIS 1260
\2600
プロコフィエフ:
 ピアノソナタ第1番 Op1/
 ピアノソナタ第6番Op82/
 ピアノソナタ第7番Op83/
 トッカータ Op11/
 ピアノのための4つの練習曲 Op. 2 - 第1番 アレグロ
  2003年
フレディ・ケンプ (Pf)
 
Freddy Kempf plays Rachmaninov
BIS 1042
\2600
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調作品36(原典版)
        絵画的練習曲集作品39
クライスラー/ラフマニノフ編:愛の悲しみ
 1999/2000年
フレディ・ケンプ(ピアノ)

 1998年にチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門に出場するが、最終選考でデニス・マツーエフに敗れ3位となる。この結果に憤慨した聴衆やロシアのメディアから抗議が殺到し、審査員の偏向ぶりが非難された。
 1999年4月にケンプが一連のテレビ収録のためにモスクワを再訪すると、演奏会の切符は売り切れとなり、ケンプの人気の高さは、ヴァン・クライバーンの再来を思わせた。
 現在も欧米や豪州、極東で演奏活動を続けており、2001年には人気投票でイギリス最優秀新人演奏家に選ばれている。

 ケンプという名前からあの人との血のつながりが噂されるが(遠い親戚らしい)、ここに収められる彼の音楽は超絶技巧を誇るヴィルトゥオーゾそのもの。「うますぎちゃいけませんか?」という声が聞こえる。そのピアニズムは、ある種哲学的な深遠さを排除したスポーツであり、サーカス。痛快で爽快。だがそれでいい。
 こんなうますぎるベートーヴェンの31番があってもいいじゃないか。こんな重戦車のようなプロコフィエフの作品2-1があってもいいじゃないか(こんな衝撃はナディア・ライゼンバーグ以来か)。こんな魔法にかかったような「愛の悲しみ」があってもいいじゃないか。
 現在の彼はさすがにもっと違う音楽性を求め始めているようだが、この若いときの録音はひとつの完成形。だからこそBISレーベルの高音質録音が、ヤマハのピアノが生きてくる。

 ちなみにフレディ、母親は日本人。




 

BIS SA 2114
(SACD HYBRID)
\2700
セイレーン〜アンデシュ・ヒルボルイ作品集
 アンデシュ・ヒルボルイ(1954-):
  (1)獣のサンプラー〜管弦楽のための(2014)(管弦楽のための)
  (2)おお、この眼よ〜ソプラノと弦楽のための(2011)
  (3)冷熱〜管弦楽のための(2010)
  (4)セイレーン〜2人のソプラノ、混声合唱と管弦楽のための(2011)
ロイヤル・ストックホルム・
 フィルハーモニーク管弦楽団
(1)(2)サカリ・オラモ(指揮)
(3)デイヴィッド・ジンマン(指揮)
(4)エサ=ペッカ・サロネン(指揮)
(2)(4)ハンナ・ホルゲション(ソプラノ)
(4)イーダ・ヴィンランド(ソプラノ)
 エリク・エリクソン室内合唱団
 スウェーデン放送合唱団
 オラモ、ジンマン、サロネンが指揮!スウェーデンを代表する現代作曲家ヒルボルイ作品集

 セッション録音:(3)2013年11 月 、(1)(2)(4)2014 年11 月/ストックホルム・コンサートホール(ストックホルム)/5.0 Surround sound、マルチチャンネル、62’28”

 SACD ハイブリッド盤。
 このアルバムはスウェーデンを代表する作曲家、アンデシュ・ヒルボルイが委嘱により作曲した4 篇で、オラモ、ジンマン、サロネンが指揮しました。ヒルボルイは、1954 年ストックホルム生まれ。合唱と即興音楽を経験した後、1976 年にストックホルムの王立音楽大学に入学。グンナル・ブクト、ラーシュ=エーリク・ロセル、アルネ・メルネス、ペール・リンドグレーンの下で対位法と作曲法と電子音楽を学び、ブライアン・ファーニホウのクラスにも参加しました。《天体力学》(1983-85)とヴァイオリン協奏曲(1990-92)が「ユネスコ作曲家会議」の推薦作品に選ばれ、16 声の混声合唱のための《muo:aa:yy:oum》(1983)は合唱団のレパートリーとして定着しました。
 《獣のサンプラー》は、王立ストックホルム・フィルハーモニーク、ヨーテボリ交響楽団、北ドイツ放送交響楽団の委嘱作。オーケストラを「音の動物」とみなし、電子音楽の経験から得た技法を器楽の書法に応用したことを反映する曲名がつけられ、クセナキスとリゲティ、ジャズなど、ヒルボルイが出会いインスピレーションを得た音楽の姿がさまざまに映されます。ソプラノと弦楽オーケストラのための歌曲《おお、この眼よ》は、グンナル・エーケレーヴの詩に作曲されました。芸術のパトロンとして知られる財政家アンデシュ・ヴァールの80 歳の誕生日プレゼントとするためウプサラ大学がヒルボルイに委嘱した作品です。
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、フィンランド放送交響楽団から委嘱された《冷熱》は、木管楽器のにぎやかなカノンに始まり、「シベリウスを思わせる弦楽器対位法で描く広大な牧草地」と厳しいチェロの独白に終わる、ヒルボルイが好む「非現実の風景」をたどる作品です。《セイレーン》は、ロサンジェルス・フィルハーモニックとシカゴ交響楽団から、写真家ベティ・フリーマンの思い出とエサ=ペッカ・サロネンに捧げる作品として委嘱されました。
 「オデュッセウス! こちらへいらっしゃい。わたしたちの声は蜜の味。わたしたちのところへ……」。ホメロスの『オデュッセイア』第12 巻から採った英訳詩にヒルボリが加筆、作曲しました。編成、曲の長さ、感情の深さと、ヒルボルイがこれまでに書いたもっとも大きな作品です。
 

BIS SA 2135
(SACD HYBRID)
\2700
パラディソが奏でる優美で格調高い音楽、
 ルーマンのチェンバロ・ソナタ集第2弾

  (1)ソナタ第8番 イ長調 BeRI 232 (14’29”)
  (2)ソナタ第9番 ニ短調 BeRI 233 (7’31”)
  (3)ソナタ第10番 ロ短調 BeRI 234 (10’12”)
  (4)ソナタ第11番 ヘ短調 BeRI 235 (9’36”)
  (5)ソナタ第12番 ホ短調 BeRI 236 (7’30”)
  (6)ソナタ ハ長調 BeRI 215 (11’41”)
  (7)ヨハン・アグレル(1701-65):ソナタ第2番 ハ長調 (14’15”)
アンナ・パラディソ(チェンバロ)
 名手パラディソが奏でる優美で格調高い音楽“ スウェーデン音楽の父”ルーマンのチェンバロ・ソナタ集第2弾

 セッション録音:(1)2013 年11 月、(2)-(7)2014 年10 月/レンナ教会(スウェーデン)/5.0 Surround sound、マルチチャンネル76’34”

 SACDハイブリッド盤。
 BIS SA 2095の続編、ユーハン・ヘルミク・ルーマン作曲による12のチェンバロ・ソナタ集第2 弾です。ルーマンは1694 年ストックホルム生まれの作曲家で宮廷楽長を務め、北欧では「スウェーデン音楽の父」や「スウェーデンのヘンデル」 と呼ばれる、18 世紀スウェーデンの音楽界における重鎮でした。
 ロンドンに留学したルーマンはヘンデルにイタリア・バロック音楽の様式について薫陶を受けた記録も残されております。当チェンバロ・ソナタ集はバロック時代の様式に従い、またイタリア・バロックの影響を呈し、明快で華やかなアルペッジョは実に優美です。
 演奏のアンナ・パラディソはルーマンの作品を積極的に演奏・録音しており、当チェンバロ・ソナタ集のほか、ダン・ラウリンと共演したフルートと通奏低音のためのソナタ集(BISSA 2105)も録音しております。
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BIS SA 2166
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
ダウスゴーによる鮮烈なメンデルスゾーン
 メンデルスゾーン:
  (1)序曲「美しいメルジーネの物語」 Op.32(9’ 47”)
  (2)付随音楽「夏の夜の夢」 Op.61(49’ 26”)
  (3)序曲「フィンガルの洞窟」Op.26(8’ 51”)
トマス・ダウスゴー(指揮)
スウェーデン室内管弦楽団
スウェーデン放送合唱団(女声)
カミラ・ティリング(ソプラノ)
マグダレーナ・リスベルイ(ソプラノ)
 セッション録音:2014年9月/エレブルー・コンサートホール/5.0 Surround sound、マルチチャンネル、69’06”

 SACD ハイブリッド盤。鮮烈なオーケストレーションで現代的感覚満点のトマス・ダウスゴー率いるスウェーデン室内管弦楽団。
 シューベルトの交響曲シリーズを終えたばかりですが、注目の最新録音は「夏の夜の夢」を含むメンデルスゾーン作品集です。煌めくような弦楽器、明快な管楽器、そして切れ味抜群のティンパニというダウスゴーならではの解釈で新鮮な空気を吹き込みます。
 「夏の夜の夢」はシェイクスピアの劇のための作品で、プロセイン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4 世の依頼で作曲され、王の誕生日祝賀のために上演されました。有名な結婚行進曲を含むメンデルスゾーンの代表作の一つです。
 「美しいメルジーネの物語」は海の精メルジーネの伝説を題材としたF. グリルパルツァーの歌劇台本により作曲されました。
 「フィンガルの洞窟」はスコットランドのヘブリディーズ諸島への旅で、スタッファ島にあるフィンガルの洞窟を見た印象により作曲しました。
 ダウスゴーは1997 年にスウェーデン室内管弦楽団の音楽監督し就任して以来、BIS やSimax レーベルに積極的に録音しています。シューマン、ベートーヴェン、シューベルトの交響曲集は極めて大胆な解釈は絶賛されております。
 

BIS SA 2145
(SACD HYBRID)
\2700
ロック・ザット・フルート
 キエル・マイエリング(1954-):
  イーグル・リコーダーと弦楽のための協奏曲(2012-13)
   (57’43”)
ダン・ラウリン(リコーダー)
1B1(室内管弦楽団)
ヤン・ビョーランゲル(リーダー)
 技術の限界に挑戦!?鬼才リコーダー奏者、ラウリンがキエル・マイエリングの超絶協奏曲に挑戦!

 セッション録音:2014年2月/スタヴァンゲル・コンサートホール(ノルウェー)/5.0 Surround sound、マルチチャンネル、57’43”

 SACD ハイブリッド盤。
 リコーダー界の鬼才ダン・ラウリンが現代作曲家キエル・マイエリンの超絶技巧作品に挑戦!2013 年に完成したイーグル・リコーダーと弦楽のための協奏曲は、リコーダーの限界に挑戦したかのような難曲で、超絶技巧が随所に散りばめられている作品です。イーグル・リコーダーとは2008 年に開発された楽器で、通常のリコーダーの音域に加えサクソフォンのキーと同じ機能がついており、リコーダーの温かい音色に加え、弦楽の音量にも負けないクリアで鋭い音色を奏でることができます。
 第8 曲「ロック・ザット・フルート」の名の通り、当作品はタテのりでガンガン攻めまくり、無窮動のパッセージが随所にあらわれます。弦楽との対話も刺激的で一度聴くと不思議な魅力にとりつかれます。マイエリングの作風らしく細かいパッセージが続き、さらには効果的な声も交えそれらの響きは非常に新鮮です。新感覚の協奏曲はオーディオ的にも注目の1 枚と言えましょう。
 演奏の1B1 はビェルグステ1 番地(Bjergsted 1)を本拠とするモダン楽器アンサンブルで、スタヴァンゲルが2008 年の「ヨーロッパ文化の首都」に選ばれた際にスタヴァンゲル大学で教える音楽家とスタンヴァンゲル交響楽団のメンバーを加え創設された注目のアンサンブルです。
 


BIS SA 2190
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
強烈なインパクトと美しい旋律が魅力!
 ペッテションの交響曲第13番

  アラン・ペッテション(1911-80):
   交響曲第13番(1976)(66’ 46”)
クリスチャン・リンドベルイ(指揮)
ノールショピング交響楽団
 セッション録音:2015年1月/ルイス・デ・ギア・コンサートホール(ノールショピング)/5.0 Surround sound、マルチチャンネル、66’46”

 SACD ハイブリッド盤。
 BIS レーベルが力を入れている、スウェーデンの作曲家アラン・ペッテション(1911-1980)の交響曲シリーズ、最新盤は交響曲第13 番です。この作品が作曲されたのはアンタル・ドラティによって演奏され成功をおさめた交響曲第7 番を作曲してから8 年後の1976 年です。70 年代に入り、病魔におそわれ体調もすぐれない状態が続いていたペッテションですが、作曲に対する強い意志から作曲活動を続けました。
 第13 番もペッテションの人生をあらわしたかのような暗黒で暴力的なパッセージが随所にあらわれますが、一方で澄みきった弦の響きや天国を夢見ているかのような美しい旋律も印象的です。強烈なインパクトの中に祈りも感じられるペッテションの魅力的な作品です。
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BIS SA 2164
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
アンドルー・リットンとコロラド交響楽団!
 コープランドのバレエ音楽&管弦楽曲

 コープランド(1900-90):
  (1)戸外の序曲(1938)(8’17”)
  (2)バレエ音楽「ビリー・ザ・キッド」(1幕)(1938)(32’12”)
  (3)エル・サロン・メヒコ(酒場メキシコ)(1933-36)(11’19”)
  (4)バレエ音楽「ロデオ」(1幕2場)(24’10”)(24’10”)
アンドルー・リットン(指揮)
コロラド交響楽団
 リットンのゴージャスなサウンドでコープランドのバレエ音楽&管弦楽曲を堪能

 セッション録音:2014年11月/ベッチャー・コンサートホール(コロラド)/5.0 Surround sound、マルチチャンネル、77’26”

 SACD ハイブリッド盤。
 BIS レーベルに積極的に録音をしているアンドルー・リットン。今回はコロラド交響楽団との共演で、明確なアメリカ的個性をもった作風を確立したコープランドのバレエ及び管弦楽作品集です。今回もリットンの持ち味である見通しがよいオーケストレーションで非常にゴージャスなサウンドを作り上げております。
 「ビリー・ザ・キッド」は西部の無法者ビリーの波乱の生涯で、メキシコでの非業の死まで扱うバレエ音です。「ロデオ」は西部におけるカウボーイのロデオ競技を題材にしたバレエ音楽で、西部劇さながらのダイナミックなオーケストレーションが魅力です。「エル・サロン・メヒコ」、題名はメキシコ・シティにあるダンス・ホールの名前です。コープランドが1932 年にここを訪れたときの印象により、メキシコ民謡の旋律を用いて作曲しました。「戸外の序曲」は1938 年に音楽美術専門学校の演奏会のために作曲された作品です。
 


BIS SA 1942
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.14
 (1)創作主題による6つの変奏曲 ヘ長調 Op.34 /
 (2)「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による7つの変奏曲 ハ長調 WoO.78/
 (3)「ルール・ブリタニア」による5つの変奏曲 ニ長調 WoO.79 /
 (4)創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80 /
 (5)創作主題による6つの変奏曲 ニ長調 Op.76 /(6)2つの前奏曲 Op.39 /
 (7)フーガ ハ長調 Hess.64 /(8)前奏曲 ヘ短調WoO.55/
 (9)メヌエット ヘ長調 WoO.217/(10)アルマンド イ長調 WoO.81/
 (11)アングレーズ ニ長調 WoO.212/(12)メヌエット 変ホ長調 WoO.82 /
 (13)ワルツ 変ホ長調 WoO.84 /(14)ワルツ ニ長調 WoO.85
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
 イギリス国歌が主題の変奏曲も収録。ブラウティハムによるベートーヴェンのピアノ独奏曲第14 弾!

 セッション録音:2014年8月/エステローケル教会(スウェーデン)/5.0 Surround sound、マルチチャンネル、62’58”

 SACD ハイブリッド盤。
 鬼才フォルテピアノ奏者ロナルド・ブラウティハムによるベートーヴェンのピアノ独奏曲全曲録音の第14 弾は変奏曲を中心に収録されました。
 ベートーヴェンはイギリスの歌による変奏曲を2 つ作曲し、そのひとつがイギリス国歌が主題の「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による7 つの変奏曲 ハ長調 WoO.78、もうひとつはT. アーンの仮面劇「アルフレッド」の主題を用いた「ルール・ブリタニア」による5 つの変奏曲 ニ長調WoO.79 です。ベートーヴェンらしい見事な変奏曲です。
 楽器は1819 年代製作のレプリカで2007 年ポール・マクナルティ製作によるフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でもなんか新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする新しくも最善の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。

BIS SA 2136
(SACD HYBRID)
\2700
High, Low or In Between
 (1) Come Down in Time(Elton John/Bernie Taupin)
 (2) We Walk in a Fog(Jussi Chydenius/Eino Leino/Jaakko Mantyjarvi)
 (3) Here Comes the Sun(George Harrison)
 (4) Green(Svante Henryson)(instrumental)
 (5) A Little Kindness(Katarina Henryson/Svante Henryson)
 (6) Eyes of a Child(Katarina Henryson/Svante Henryson)
 (7) The Dry Cleaner from Des Moines(Charlie Mingus/Joni Mitchell)
 (8) High(cello improvisation)
 (9) I Found the Key(Katarina Henryson)
 (10) So Long, Frank Lloyd Wrigh(t Paul Simon)
 (11) In between(cello improvisation)
 (12) Everybody’s Got to Learn Sometime(James Warren)
 (13) Kiss(Prince Rogers Nelson)
 (14) Low(cello improvisation)
 (15) Det vaxer fran Edens tide(r Ture Gudmundsson/trad.)
 (16) Siv Larssons dagbok
  (Chega de Saudade)(Antonio Carlos Jobim/Tage Danielsson)
 (17) Monicas vals
  (Waltz for Debby)(Bill Evans/Gene Lees/Beppe Wolgers)
カタリーナ・ヘンリソン
 (ヴォーカル)
スヴァンテ・ヘンリソン
 (チェロ、チェロ編曲)
 なんとおしゃれな響き!エルトン・ジョン、ジョージ・ハリソンなどの名曲をカヴァーカタリーナのヴォーカルとスヴァンテの多彩な“チェロ”によるコラボレーション!

 セッション録音:2014 年4 月/アーティペラーグ(グスタフスベリ、スウェーデン)/50’10”、5.0 Surround sound、マルチチャンネル、ディジパック仕様

 SACD ハイブリッド盤。
 このディスクは人気アカペラ・アンサンブル「リアル・グループ」のカタリーナ・ヘンリソンと、元オスロ・フィルハーモニックの首席コントラバス奏者のスヴァンテ・ヘンリソンがチェロを弾く夫婦デュオのファースト・アルバム『High, Low or In Between』です。
 選曲は二人にとって大事な作品で構成されております。
 1999 年の夏、最初の子が生まれた時にふたりで作り、デュオで演奏した最初の歌《Eyes of aChild》、テューレ・グードムンドソンが伝承の詩に曲を書いた《Det vaxer fran Edens tider(エデンの時より育ち)》は娘の命名式、サイモン&ガーファンクルのアルバム『明日に架ける橋』の《So Long, Frank Lloyd Wright》(フランク・ロイド・ライトに捧げる歌)はスヴァンテの建築家の妹の誕生日、プリンスの《Kiss》はクラリネット奏者マルティン・フレストの結婚式、フィンランドの歌に英語歌詞がつけられた《We Walk in a Fog》は、ピアニストのローランド・ペンティネンの誕生パーティで、それぞれ演奏されました。
 ビートルズのアルバム『アビイ・ロード』に収録されたジョージ・ハリソンの《Here Comes the Sun》は、「ライト・ライブリフッド賞」が太陽エネルギー研究の先駆者に授与された、スウェーデン議会で行われた授与式で歌った曲。「ザ・コーギス」のジェームズ・ウォーレンが作った《Everybody’ sGot to Learn Sometime》(永遠の想い)は、ノルウェーの「ヤイロ・アイスミュージック・フェスティヴァル」で演奏されました。このときスヴァンテは、ミトンを手にはめ、氷で作ったチェロを弾いたといいます。
 リアル・グループのナンバーからは、カタリーナの書いた《A Little Kindness》と《I Found the Key》。ジャズシンガーのモニカ・セッテルルンドが歌った2 曲、アントニオ・カルロス・ジョビンの《Chega de Saudade》にスウェーデン語歌詞をつけた《Siv Larssons dagbok(シヴ・ラーションの日記)》とビル・エヴァンスの《Waltz for Debbie》による《Monicas Vals(モニカのワルツ)》も、リアル・グループがレパートリーにしています。エルトン・ジョンとバーニー・トーピンの『The Tumbleweed Connection(エルトン・ジョン3)』から《Come Down in Time》(遅れないでいらっしゃい)と、シンガーソングライターのジョニ・ミッチェルがアルバム『Mingus(ミンガス)』で歌った《The Dry Cleaner from Des Moines》は、お気に入りの作品として収録されました。
 スヴァンテが作曲した《Green》は、チェロのソロのための曲。スヴァンテは、プログラムの途中、《High》《In Between》《Low》を即興で演奏し、それがアルバム・タイトルに採られました。彼が弾く楽器は、フランソワ・シャノが1818 年に製作したチェロ。ギターに似た形の胴体、独特の形状の糸倉とf字孔と、ユニークな楽器です。カタリーナのヴォーカルとスヴァンテの多彩な「チェロ」のコラボレーションをお楽しみ下さい。

 カタリーナ&スヴァンテ・ヘンリソン(プロフィール):
  カタリーナ・ヘンリソン(1964-)はストックホルム生まれ。王立音楽アカデミーで学び、1984 年の創設時、リアル・グループに加わり、「アルト」を担当しています。
 スヴァンテ・ヘンリソン(1963-)もストックホルム生まれ。北部のウメオで育ち、ジャズとロックのベーシストとしてキャリアをスタートさせました。プラハ音楽アカデミーで学んだ後、最年少の首席コントラバス奏者としてオスロ・フィルハーモニックに入団。その後「U ターン」し、ユングヴィ・マルムステーンのヘヴィメタル・バンドにベーシストとして参加、世界をまわるツアーの間に独学でチェロを身につけました。
 チェロ、ベースギター、コントラバス。三つの楽器を使い分けながら、エルヴィス・コステロ、チコ・フリーマン、シェティル・ビョルンスタ、パレ・ミケルボー、アンネ・ゾフィー・フォン・オッターをはじめ、ロック、ジャズ、クラシカルの音楽家と共演し、作曲家としても知られます。
 

BONGIOVANNI

GB 2195/96
(2CD)
\2500
ニコラ・ヴァッカイのオペラの代表作
 ロミオとジュリエットの物語

  ニコラ・ヴァッカイ(1790 〜 1848):
   オペラ「ジュリエッタとロメオ」
ジュリエッタ:ポーラ・アルメラレス
ロメオ:マリア・ホセ・トゥルッル
カペッリオ:ダーノ・ラッファンティ
テバルド:アルマンド・アリオスティーニ
ロレンツォ:エンリコ・トゥルコ
アデーレ:エレーナ・マリナンジェリ
マルキジアーナ・フィルハーモニー管弦楽団
ヴィンチェンツォ・ベッリーニ・
 マルキジアーノ歌劇合唱団
アレッサンドロ・ズッパルド(合唱指揮)
ティツィアーノ・セヴェリーニ(指揮)
 18世紀イタリアの作曲家、ニコラ・ヴァッカイのオペラの代表作イタリアオペラで味わうロミオとジュリエットの物語

 録音:1996年10月4日

 ベッリーニと時代を同じくした18 〜 19 世紀イタリアの作曲家、ニコラ・ヴァッカイ。彼の傑作と言われるオペラ「ジュリエッタとロメオ」が、2 枚組の1CD 価格として再登場。
 同じくロミオとジュリエットを題材として書かれたベッリーニのオペラ「カプレーティ家とモンテッキ家の人々」の名声の影となってしまったと言われるヴァッカイの「ジュリエッタとロメオ」ですが、ベッリーニ作の上演の際にヴァッカイ作の場面を一部挿入する、という上演例を1822 年にロッシーニの提案で初めて以来、その恒例は受け継がれているといいます。
 声楽教師として名を馳せていたヴァッカイが書く伸びやかなアリアを、艶やかな声で聴かせる歌手勢にも注目です。
シェークスピアによって原作が書かれてから400 年、時代を経ても色あせることのないこの普及の名作は多くの芸術家たちを魅了し、オペラ、バレエ、映画など様々な作品の源泉となっていますが、そんなロミオとジュリエットの世界を華麗なイタリアオペラで味わうことができるCD です。

GB 5186
\2500
サンドロ・バルディ、ドビュッシーを弾く
 ドビュッシー:
  前奏曲第1巻、夢、
  アラベスク第1番&2番、
  月の光、レントよりおそく、
  ロマンティックなワルツ
サンドロ・バルディ(ピアノ)
 録音:2014年9月、10月、ボローニャ/66’41

 ボローニャ出身のピアニスト、サンドロ・バルディが弾くドビュッシー。前奏曲第1巻を12曲全曲と、夢、月の光などドビュッシーの聴き心地の良いピアノ作品を網羅しています。

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 CAVI MUSIC

4260085533282
\2700→\2490
ヴァイトハース&カメラータ・ベルンによるブラームス/ヴァイオリン協奏曲
 ブラームス:
  ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
  弦楽五重奏曲第2番ト長調Op.111
   (アンティエ・ヴァイトハース&ケーティ・シュトイリによる
    弦楽オーケストラ編曲版)
アンティエ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)
カメラータ・ベルン
 録音:2014年12月カジノ、ベルン(Op.77)、ラジオスタジオ、チューリッヒ(Op.111)

 ヴァイトハース率いるカメラータ・ベルンによるブラームスの協奏曲の登場。アルカント・カルテットのファースト・ヴァイオリンを務めるヴァイトハース。現在、1962 年に設立された伝統ある弦楽アンサンブルグループ、カメラータ・ベルンの芸術監督も務めています。2012 年に発売されたベートーヴェン作品編曲版(4260085532261)に続く同コンビのアルバムです。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲はヴァイオリニストにとって最も重要な協奏曲のひとつ。ヴァイオリニストにとって技巧面はもちろん、音楽的な深い造詣、さらに充実したスタミナが必要となる作品です。
 またソロ・ヴァイオリンと同等以上に存在感をみせるオーケストラも聴きどころのひとつですが、ここでは小規模編成のカメラータ・ベルンが担当し、重厚な大編成とは一味違う演奏を聴かせてくれます。
 華やかさはありませんが、細部までじっくりと音楽と向き合い、ブラームスのスコアが透けて見えるような、見通しの良いサウンド、生き生きとした明快なブラームス像を描いています。
 カップリングには、ヴァイトハースとカメラータ・ベルンのコントラバス奏者ケーティ・シュトイリが弦楽オケに編曲した、ブラームスの弦楽五重奏曲第2 番が収録されています。流麗な旋律、精緻な構造は、晩年のブラームスの力作。もともと壮大な音楽構造のオーケストラのテクスチャーを感じさせる曲であるため、弦楽オケ版ではよりおおらかな表現と、オケのメンバー同士の音色も合い、より一体感のある音楽を展開しています。



ヴァイトハース&カメラータ・ベルンによる第1弾


4260085532261
\2700→\2490
ベートーヴェンSQ第11番と「クロイツェル」弦楽オーケストラ版!
ベートーヴェン:
 (1)弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調 op.95
  (アンティエ・ヴァイトハース&
   ケーティ・シュトイリによる弦楽オーケストラ編曲版)
 (2)ヴァイオリン・ソナタ 第9番「クロイツェル」op.47
  (リチャード・トニェッティによる
   ヴァイオリン・ソロと弦楽オーケウソトラ伴奏編曲版)
アンティエ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)
カメラータ・ベルン
 編曲ものファン必聴!ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番とクロイツェル・ソナタの大迫力と緊迫感に満ちた弦楽オーケストラ版!

 録音:2012 年4 月

 ヴァイトハース率いるカメラータ・ベルンによる注目ベートーヴェン作品編曲版の登場。
 アルカント・カルテットのファースト・ヴァイオリンを務めるヴァイトハース。現在、1962 年に設立された伝統ある弦楽アンサンブルグループ、カメラータ・ベルンの芸術監督も務めています。彼女が今回取り組んだのは、ベートーヴェンの傑作2 曲の弦楽オーケストラ版化。うち1 曲は彼女自身も編曲に携わっており、なみなみならぬ気概を感じます。
 編曲というと、19 世紀にはオーケストラ作品など規模の大きなもののピアノ連弾編曲版などが、作品の普及に一役かったものでしたが、今回の編曲はその逆となる室内楽作品の編成を拡大させたもの。クロイツェルに関して、ヴァイトハースは「この作品は非常にオーケストラ的」と語っており、たしかにまったく違和感なく仕上がっています。さらに、ピアノとヴァイオリンという組み合わせももちろん素晴らしいのですが、どうしても生じてしまう調和しきれない音色の違いもこうすることによってすべて解消され、ベートーヴェンが描いた音の世界を存分に味わうことができるように感じられましょう。第2 楽章の心にしみるハーモニー、終楽章のぴちぴちとした感じは弦楽アンサンブルならでは。ヴァイトハースの素晴らしいヴァイオリン・ソロとあいまって、弦の魅力たっぷりの作品に仕上がっています。
 弦楽四重奏曲第11 番は、いわずと知れた後期弦楽四重奏の傑作のひとつ。極度に凝縮された世界をより多様な音色で解きほぐして展開することにより、この作品の緻密な声部間のやりとりなどがよりわかりやすくなり、作品理解をより深めることができるような編曲になっています。
 単なる編曲ものを超えた、ベートーヴェンの偉大性とメンバーのうまさをあらためて実感できる興味深い1 枚です。



 


4260085533329
\2700→\2490
ルービンシュタイン・コンクール優勝、アントニー・バリシェフスキー
 ムソルグスキー:展覧会の絵

 スクリャービン:
  前奏曲Op.11〜第1/2/5/10/12/14/21/19番
  アルバムの綴りOp.45-1
  ピアノ・ソナタ第5 番Op.53
  2つの作品Op.59 〜
   詩曲/前奏曲、詩曲Op.69-2、前奏曲Op.67-1、詩曲Op.71-1
アントニー・バリシェフスキー(ピアノ)
 ルービンシュタイン国際ピアノコンクール優勝、アントニー・バリシェフスキー

 録音:2015年2月

 第14 回ルービンシュタイン国際ピアノコンクール優勝のウクライナ出身のアントニー・バリシェフスキーのソロ・アルバム。ルービンシュタイン国際ピアノコンクールは、1974 年の開催以来、3 年毎にイスラエルで開催されています。2014 年の第14 回は、40 周年という節目の年であり、高い実力をもつピアニストが集結、2 位にスティーヴン・リン(台湾/ 米)、3 位にチョ・ソンジン( 韓国) が入賞し、激戦が繰り広げられました。
 アントニー・バリシェフスキーは1989 年ウクライナ、キエフ出身。ウクライナ音楽アカデミーでヴァレリイ・コズロフ氏に、パリ・エコール・ノルマル音楽院にてマリアン・リビッキ氏に師事。2011 年ブゾーニ国際ピアノコンクール第2 位、ハエン国際ピアノコンクール第1 位と他の国際コンクールでも高く評価されています。独特の感性と音楽性を持つ新鋭ピアニストとして注目され、今回のコンクールでは現代イスラエル課題曲優秀賞を受賞しており、現代音楽の解釈と音の美しさでも他を圧倒していました。
 本アルバムでは、ムソルグスキーの展覧会の絵とスクリャービンのピアノ作品を収録。「展覧会の絵」は、管弦楽的色彩、ダイナミズムを追求した力演。スクリャービンはバリシェフスキー独特の色彩感覚が見事。今後にますます注目です。





ルービンシュタイン国際ピアノコンクールの様子です。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=_Roe1VVfrbA



4260085535019
(CD+カタログ)
\1300
CAVI MUSIC 10周年記念カタログ付きCD
 コルンゴルト:チェロ協奏曲ハ長調Op.37
 ブロッホ:ヘブライ狂詩曲「シェロモ(ソロモン)」
 ゴルトシュミット:チェロ協奏曲Op.23
ユリアン・ステッケル(Vc)
ライン州立フィルハーモニー
ダニエル・ライスキン(指揮)
 録音:2009年10 月(コルンゴルト)、2009年11 月(ブロッホ)、2009 年6 月(ゴルトシュミット) ライン・モーゼル・ホール/限定盤

 CAvi-Music は、30 年近くEMI で敏腕プロデューサーとして名を轟かせてきたアンドレアス・フォン・イムホフ(Andreas von Imhoff)が2005 年に立ち上げたレーベル。
 ラルス・フォークト、ザビーネ・マイヤー、アンティエ・ヴァイトハースらも録音を依頼するほどアーティストからの信頼も厚く、質の高いタイトルを数々リリースしています。
 今年2015 年は記念すべきレーベル10 周年。10 年分のリリース・タイトルを掲載したカタログと、若手チェリスト、ユリアン・ステッケルのコルンゴルト、ブロッホ、ゴルトシュミットの20 世紀チェロ協奏曲集(原盤番号:4260085532230)がセットになったカタログCD をリリースします。

CHALLENGE CLASSICS



CC 72695
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
イザベル・ファン・クーレン率いるアンサンブルによる贅沢なピアソラ!
 [1] Bando
 [2] ブエノスアイレスの秋 Otono Porteno
 [3] ル・グラン・タンゴ Le Grand Tango (arr. Christian Gerber)
 [4] Soledad(孤独)
 [5] 現実との3分間 Tres Minutos con la Realidad
 [6] キチョ Kicho
 [7] ブエノスアイレスの春 Primavera Portena
 [8] アディオス・ノニーノ Adios Nonino
 [9] ある街へのタンゴ Tango para una Ciudad
イザベル・ファン・クーレン(Vn)&
アンサンブル・イザベル・ファン・クーレン
 録音:2015年5月18-20日

 オランダが誇るヴァイオリン奏者、イザベル・ファン・クーレンによるタンゴ・アルバムの第2 弾の登場。
 イザベル・ファン・クーレン・アンサンブルは2011 年に設立され、ピアソラのタンゴを最高水準で演奏する活動を中心に据えている団体。2013 年にリリースしたピアソラ作品集[CC 72602(1Bluray+ 1CD)およびCC 72609(DVD)] は世界で絶賛されました。
 

CC 72698
\2500
Duels 〜決闘
 リスト:ソナタ ロ短調
 シューマン:クライスレリアーナ op.16
 ベートーヴェン/リスト編:交響曲第7番 よりアレグレット
シモン・グライヒー(ピアノ)
 レバノンとメキシコの血を引くグライヒー

 録音:2015年9月2-4日

 レバノンとメキシコの血を引くシモン・グライヒーは現在29 歳、ヨーロッパに住んでいます。ブローニュ音楽院などで学んだあと、パリ・コンセルヴァトワールにて、ミシェル・ベロフに師事しました。
 リストとシューマンの大曲2 作に、リストが編曲したベートーヴェンの交響曲第7 番からアレグレット、という興味深いプログラムでの登場です。



CC 72686
(3SACD HYBRID)
\7000→\6490
マルク・アルブレヒト&ネーデルラント・オペラ、
 2014年「アラベラ」充実のライヴ録音

  R.シュトラウス:歌劇「アラベラ」(全曲)
アラベラ:ジャクリン・ワーグナー(ソプラノ)
ズデンカ:アグネータ・アイヒェンホルツ(ソプラノ)
マンドリーカ:ジェームス・ルターフォルド(バリトン)
マッテオ:ヴィル・ハルトマン(テノール)
フィアカーミリ:スザンネ・エルマルク(ソプラノ)
ヴィルトナー伯爵:アルフレート・ライター(バリトン)
アデライーデ:シャルロッテ・マルギオーノ(メゾ・ソプラノ)
エレメール伯爵:マルセル・レイヤンス(テノール)
ドミニク伯爵:ロジャー・スミーツ(テノール)
ラルモール伯爵:トーマス・ディア(バス)
女占い師:ウルスラ・ヘッセ・フォン・デン・シュタイネン(ソプラノ)
マルク・アルブレヒト(指揮)
ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団
ネーデルラント・オペラ合唱団
 録音:2014年4月23,25,27日(ライヴ録音)/200 ページブックレット、(ドイツ語歌唱)

 オランダが世界に誇る名歌劇場、ネーデルラント・オペラの2014 年「アラベラ」のライヴ録音の登場。マルク・アルブレヒトの指揮、今まさに現役バリバリの歌手として世界で活躍している歌い手でキャストを固めた強力盤です。
 アルブレヒトの指揮ぶりはいつもながらオーケストラが気持ちよく鳴り響き、R. シュトラウスの魅惑の管弦楽の世界をたっぷりと味わえます。もちろん歌い手のリードも申し分なし。19 世紀後半の貴族社会を溢れるような美しい旋律で描いた「アラベラ」の世界を存分に堪能できます!
 物語は、破産寸前の退役軍人ヴァルトナー伯爵の娘姉妹、アラベラとズデンカ(男として育てられた)、そして資産家の甥にしてアラベラに一目ぼれしたマンドリーカと、アラベラに思いを寄せ続けているマッテオの4 人をめぐる恋のもよう。魅惑の管弦楽はもちろん、第1 幕のアラベラのアリアや第3 幕のアラベラとマンドリーカの二重唱など、聴きどころ満載のオペラです。
 アラベラ役のジャクリン・ワーグナーは、アメリカで学んだソプラノ。ウィーン、ニューヨーク、デュッセルドルフ、ベルリンなど世界の歌劇場で、フィガロの結婚の伯爵夫人やドン・ジョヴァンニのドンナ・アンナや、椿姫のヴィオレッタなど、様々なレパートリーで活躍しています。
 マンドリーカ役のジェームス・ルターフォルドは、シアトルでのワーグナー国際コンクールで優勝した後、様々なワーグナーのオペラおよびヴェルディ作品で活躍しているバリトン。この録音でも実にすばらしいマンドリーカの声を聴かせています。
 マルク・アルブレヒトは1964年生まれのドイツの指揮者。2008 年から11 年までストラスブール・フィルの音楽監督を務め、現在はネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。日本のオーケストラでも客演を重ねている指揮者です。
 

CC 72685
(2SACD HYBRID)
\5000
ネーデルラント・オペラの新作「Waiting for Miss Monroe」
 マリリン・モンローの最期の日々の真実。

  ロビン・デ・ラーフ(b.1968):
   歌劇「Waiting for Miss Monroe」(世界初録音)
マリリン・モンロー:ラウラ・アイキン(ソプラノ)
フォックス:デール・デューシング
パウラ:ヘレナ・ラスカー
ホワイティ:デイヴィッド・DQ・リー
イヴ:マリア・コワン
クラーク・ゲーブル:アラン・クロンブ
ジョー・ディマジオ:トム・ランドル
ジャック(JFK):ジョン・テシエ
ボブ(RFK):ダニエル・ベルヒャー
ノーマ・ジーン:ヘンドリーケ・ファン・ケルクホーフェ
スティーヴン・スローン(指揮)
ネーデルラント・チェンバー・オーケストラ
ネーデルラント・オペラ合唱団
 ネーデルラント・オペラの新作「Waiting for Miss Monroe」マリリン・モンローの最期の日々の真実。世界初録音

 録音:2012年6月7,15,16日(ライヴ録音)/(英語歌唱)

 1950 年代をまさに風靡した伝説の女優、マリリン・モンロー。彼女は自身の心の奥底にあるものを、精神科医に話すよりもむしろテープに吹き込むことを好んだといいます。それらのテープは未発表のまま。
 この事実にインスパイアされたのがオランダの作曲家、ロビン・デ・ラーフ。3 幕構成、約90分のこの作品(ハリウッド映画のスタンダードなサイズとほぼ同じといえる)を通じて、観客はモンローの最期の日々の目撃者となります。
 伝記的というよりも、実在の人物や事実を通して、彼女の孤独や恐れなどがあぶりだされます。
 徐々に年齢を重ねてもなおプロデューサー達から同じことを要求され、どんどん伸びてくる若手からひしひしと感じさせられるプレッシャーに耐えなければならなくなった彼女は36 歳でこの世を去りますが、そんな彼女の最期の日々が描かれたオペラです。モンロー役には気鋭の人気ソプラノ、ラウラ・アイキンを配しています。
 


CC 72696
(特別価格)
\1600
ペルト作品の編曲集、ペルト80歳記念
 アルヴォ・ペルト(b.1935)/イヴァン・ムーディ(b.1964)編曲:
  (1)Kusskuss, kallike(エストニアの子守歌)
  (2)クリスマスの子守歌
フーイファールツ・トリオ
ズーシ・トート、バルナバス・ヘジ
オリヴィエ・ベルテン
 ペルト立ち会いのもとで録音ペルト作品の編曲集、ペルト80歳記念特別価格

 録音:2015年8月8日

 ペルトの合唱作品を弦楽三重奏+ 3 人の歌手のための編成に仕立てたCD の登場。ペルトの静謐で透明な世界がより一層際立った演奏となっています。
 レコーディングにあたってはペルトも立ち会いのもと行われ、万全の仕上がりとなっています。ユーイファールツ・トリオは、1997 年に結成、20-21 世紀のレパートリーに注力しています。
 フーイファールツとは1923-1993 に生きたオランダの作曲家、ヨーロッパの音楽シーンの転換点に重要な位置にいたカレル・フーイファールツの名からきています。
 

CC 72677
(SACD HYBRID)
\2600
シモーネ・ラムスマ、興味深いプログラムで登場
 メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 MWV Q26
 ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
 シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調 op.121
シモーネ・ラムスマ(ヴァイオリン)
ロベルト・クーレック(ピアノ)
 オランダの俊英ヴァイオリン奏者、シモーネ・ラムスマ、興味深いプログラムで登場

 ヴァイオリン/ストラディヴァリウス”Mlynarski”(1718年)
 録音:2015 年3 月30,31 & 4 月1 日/74’23

 オランダの俊英ヴァイオリン奏者、シモーネ・ラムスマによるヴァイオリン・ソナタ集。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン・ソナタや、ヤナーチェクの珍しいヴァイオリンのための作品「ヴァイオリン・ソナタ」を収録した興味深いプログラムでの登場です。
 メンデルスゾーンの1838 年の作のヴァイオリン・ソナタは4 作品のみ残されている中の1 曲。情熱と緻密さをあわせもつ秀作。ヤナーチェクの作品はきわめて民族色の濃厚な熱い作品ですが、ラムスマの濃密な音色はヤナーチェクにぴったり。シューマンのヴァイオリン・ソナタも、室内楽ピアニストとして様々なアーティストから篤い信頼を寄せられているクーレックとの緻密なアンサンブルが光る演奏を展開しています。
 ラムスマは若い世代ながら(1985 年生まれ)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、クリーヴランド、シカゴ響など世界の名だたるオーケストラとこれまでに共演しています。5 歳でヴァイオリンをはじめ、11 歳でイギリスに移り、メニューイン音楽院で学んだ逸材です。
 

CC 72678
(SACD HYBRID)
\2600
ゲオルク・ムッファト(1653-1704):
 「音楽の花束」第1巻( Florilegium Primum)

  1. Fasciculus(束)1:「Eusebia」
  2. Fasciculus(束)2:「Sperantis gaubia」
  3. Fasciculus(束)3:「Gratitudo」
  4. Fasciculus(束)4:「Impatientia」
  5. Fasciculus(束)5:「Sollicitudo」
  6. Fasciculus(束)6:「Blanditiae」
  7. Fasciculus(束)7:「Constantia」
アンサンブル・ザルツブルク・バロック
 ムッファトによるフランス趣味の「音楽の花束」第1巻。全曲録音

 録音:2015年4月

 バロックの作曲家ゲオルク・ムッファトは、サヴォイア公国(現フランスのムジェーヴ)に生まれました。リュリに師事し、オルガン奏者を務め、ザルツブルク大司教の宮廷にも仕えています。
 理路整然として情報量の多い演奏指示でも高名な2 つの曲集「Florilegium Primum」(1695 年)と「FlorilegiumSecundum」(1698 年)(Florilegium =花束、の意)でも知られる存在。
 このディスクには1695 年に出版された第1 巻が収められています。1663年から69 年まで、ムッファトはフランスに住み、ヴァイオリン、オルガン、作曲(リュリに師事)などフランスの音楽スタイルをたっぷりと学んだ時期の集大成的作品といえます。7 つの舞曲(トータル50 の楽章の舞曲から構成される)が一つの花束を形作っています。
 アンサンブル・ザルツブルク・バロックは、6 名から構成されるアンサンブルで、様々な古楽シーンで活躍するほか、マリンバとのコラボレーションなど、興味深いプロジェクトも手掛けています。
 

CC 72683
(SACD HYBRID)
\2600
Dance!
 バルトーク:ルーマニア民族舞曲 op.7
 ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集第1集 op.46 より
  第1番 ハ長調、ユモレスク 変ト長調op.101-7
 コダーイ:アダージョ、3つのハンガリー舞曲
 ブロッホ:Adobah
 ブラームス:ハンガリー舞曲より第6番、7番、1番
 ピアソラ:タンゴの歴史(カフェ1930、ナイトクラブ1960)
 ラディスラフ・クプコヴィック(b.1936):思い出
セシル・ヒュイネン(ヴァイオリン)
マリーケ・グローテンユイス(アコーディオン)
 ヴァイオリンとアコーディオンによる愉悦の響き

 録音:2015年5,6月

 アムステルダムフィルハーモニーオーケストラのコンミスを務めるヒュイネンと、オランダを代表するアコーディオン奏者グローテンユイスによる舞曲のアルバムの登場。
 バルトークなど、ヴァイオリンだけでなくアコーディオンが加わることによって、迫力が200%増となっております。

CLAVES



50 1603
\2700→\2490
鬼才メロディ・チャオがチャイコフスキーの協奏曲に挑む!
 チャイコフスキー:
  (1)ピアノ協奏曲第1番 変ロ長調 Op.23
  (2)ピアノ協奏曲第2番 ト長調 Op.44(原典版)
メロディ・チャオ[趙梅笛]
 (ピアノ;Steinway&Sons)
ミハイル・ユロフスキ(指揮)
スイス・ロマンド管弦楽団
 驚くべき才能、鬼才メロディ・チャオがチャイコフスキーの協奏曲に挑む!

 セッション録音:2013 年6 月24-26 日/ヴィクトリア・ホール/78’39”

 1994 年生まれの中国系スイス人女性ピアニスト、メロディ・チャオ(趙梅笛)。Claves レーベル第3 弾となる最新アルバムは、自身はじめてとなる協奏曲録音でチャイコフスキーの第1 番と第2 番に挑みました。
 チャオは幼いころから逸材として注目され、10 歳でバッハ、モーツァルト、シューベルトを収録したアルバムでCD デビュー。その後、13 歳のときにはショパンの練習曲全27 曲を収めたセカンド・アルバムをリリースし、一躍スイス内外で話題となりました。
 Claves レーベルのデビュー盤となったリストの12 の超絶技巧練習曲集(50 1110)では、圧倒的なテクニックと情感豊かな表現で聴き手を虜にし、Claves 第2 弾のベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集(50 1304)では技術的にはもちろんのこと、音楽的には10 代とは思えないほど濃密な演奏で聴衆を驚かせました。
 チャイコフスキーの作品でもっとも有名なピアノ協奏曲第1 番と知名度が低い第2 番。近年、ボリス・ベレゾフスキーやデニス・マツーエフなどロシア系ピアニストたちが頻繁にコンサートでとり上げ、録音も増えつつあります。
 ピアノ協奏曲第2 番は第1 番の5 年後、1879 から80 年に作曲されました。ヴァイオリン協奏曲、交響曲第4 番の直後という充実期の産物で当演奏では演奏時間45 分弱の大作です。非常に難技巧の要求される作品ですが、チャオは技術的に余裕すら感じることのできる演奏を披露しております。
 指揮は1945 年モスクワ生まれのミハイル・ユロフスキ(近年めざましい活躍のウラディーミル・ユロフスキの父)。彼はロシアが生んだオイストラフ、ロストロポーヴィチ、コーガン、ギレリスといった巨匠の音楽に触れてきました。瑞々しく溌剌としたチャオの演奏を見事に好サポートしております。
 2015 年に21 歳を迎えたチャオ。今後の活躍が一層楽しみな若手ピアニストの一人と言えましょう!





メロディ・チャオ
CLAVESのいきなりのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集で度肝を抜いた

50 1304/13
(10CD BOX)
特別価格
\8200
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 メロディ・チャオ[趙梅笛] (ピアノ)
 恐るべし才能!ヨーロッパで大絶賛の若手ピアニスト、メロディ・チャオ10 代にしてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲を録音!

 録音場所:エルンスト・アンセルメ・スタジオ、ジュネーヴ
 録音:2012 年7 月(第1 〜5、7 〜9 番)/ 2012 年12 月(第6、10、14、19、20、23 番)/2013 年1 月(第11、15、17、18、21 番)/ 2013 年4 月(第12、13、16、22、24 〜27、30 番)/2013 年12 月(第28、29、31、32 番)/DDD
 使用楽器:Bosendorfer (2012 年7 月録音)、Steinway & Sons(2012 年12 月、2013 年録音)

 1994 年生まれの中国系スイス人女性ピアニスト、メロディ・チャオ(趙梅笛)。幼いころから逸材として注目され、なんと、10 歳でバッハ、モーツァルト、シューベルトなどを収録したアルバムでCD デビュー。その後13 歳のときにはショパンの練習曲全27 曲を収めたセカンド・アルバムをリリースし、一躍スイス内外で話題となりました。Claves レーベルのデビュー盤となったリストの12 の超絶技巧練習曲集(50 1110)では、類いまれな才能をおしげもなく披露し、その圧倒的なテクニックと情感豊かな表現で聴き手を虜にしました。
 現在ヨーロッパを中心に人気が急上昇しているチャオ注目の最新アルバムはベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32 曲です!
 当録音は2012 年7 月から2013 年12 月にかけて行われたもので、その音源は当初配信のみでリリースされておりましたが、全32 曲が録音されたことにより10 枚組BOX としてディスク化されました。これまでの偉業でもわかるように、技術的にはもちろんのこと、この若さにして音楽的に深みを感じられる演奏は信じられません。この大偉業を成し遂げてしまう実力、恐るべき才能です。
 今年2014年に20歳を迎えたチャオ。今後の活躍が一層楽しみな若手ピアニストの一人と言えましょう。




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COVIELLO CLASSICS



COV 91512
(SACD HYBRID)
¥2600→\2390
ボッシュによるドヴォルザーク・シリーズ
 交響曲第5番と「野ばと」

  ドヴォルザーク:
   交響詩「野ばと」Op.110、交響曲第5番ヘ長調Op.76
マルクス・ボッシュ(指揮)
ニュルンベルク州立フィルハーモニー
 ボッシュによるドヴォルザーク・シリーズ。卓越した描写力が発揮されたドヴォルザークの「田園交響曲」と「野ばと」

 録音:2015年2月20日マイスタージンガーハレ、ニュルンベルク(ライヴ)/58’14

 マルクス・ボッシュが2011 年から音楽監督を務めているニュルンベルク州立フィルハーモニーとのドヴォルザーク・シリーズ。
 交響曲第5 番は中期の傑作とは言われてはいますが、知名度や演奏機会は多くはありません。ボヘミアの風景を表現した独特の哀愁をもち、ドヴォルザークの「田園交響曲」とも呼ばれています。
 目の前に田園風景が広がるような第1 楽章冒頭の木管の旋律、第2 楽章の憂いのある旋律、複雑なリズムをつないでいく第3 楽章、そして、きっちりとした構成、はっきりとしたコントラストで緊張感を高めている終楽章は、ブラームスを思わせる重厚感。楽譜を丁寧に読み込み、集中して作り上げるボッシュの手腕は見事。ボヘミアの朴訥とした自然賛歌を高らかに歌い上げています。
 一緒に収録されているのが交響詩「野ばと」。この作品は、ドヴォルザークがアメリカからの帰国後、チェコの詩人カレル・ヤロミール・エルベンの詩集「花束」から着想を得て、「水の精」、「真昼の魔女」、「金の紡ぎ車」、そして「野ばと」の4 つの交響詩が作曲されました。その題材の残忍さから「殺人交響詩」としても知られています。その中で最後の交響詩が「野ばと」。5 つの部分からなり、それぞれのストーリーに沿った音楽が展開されていきます。夫を亡くした女の偽りの涙から音楽は始まり、ボッシュの物語への感情移入が音楽をますます雄弁にし、ゾクゾクするような演奏を聴かせてくれます。
 バイエルン州立歌劇場に次ぐ規模を誇る歌劇場専属のオーケストラであるニュルンベルク州立フィルハーモニー。1988 年にクリスティアン・ティーレマンがドイツ国内最年少で音楽総監督に就任したことでも知られます。
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COV 91505
\2600→\2390
プリマドンナ〜ベルリン放送響首席オーボエ奏者クララ・デント
 オーボエによるオペラ・アリア編曲集(タルクマン編)

  ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」〜ありがとう、愛する友よ
  プッチーニ:愛の短い物語
  ロッシーニ:歌劇「アルミーダ」〜甘き愛の帝国では
  ヴェルディ:歌劇「椿姫」〜さようなら、過ぎ去った日よ
  プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」〜太陽と愛(朝の歌)
  ヴェルディ:歌劇「アイーダ」〜おお、わが故郷
  グルック:歌劇「パリーデとエレーナ」〜ああ、私のやさしい熱情が
  モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」〜幸せな日々はどこへ
  ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」〜コンチェルティーノ
  ロッシーニ:歌劇「チェネレントラ」〜悲しみと涙のうちに生まれ
  ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集〜夢
  タルクマン:インテルメッツォ〜アレグロ
クララ・デント(オーボエ)
ペーター・ブルンス(指揮)
ライプツィヒ・メンデルスゾーン・
 カンマーオーケストラ
 新たな歌姫の登場!オーボエが奏でるオペラ・アリア集

 録音:2014年6月15-17日 ライプツィヒ、MDRスタジオ/61’48

 ベルリン放送交響楽団の首席オーボエ奏者クララ・デントが吹く、オーボエによるオペラ・アリア編曲集。オーボエのためのレパートリーは比較的豊富ではありますが、彼女は特別なレパートリーを模索していました。ドイツで活躍中の作曲家であり編曲家のアンドレアス・N・タルクマンに、オーボエ用にオペラ・アリアを編曲することをお願いしました。オーボエの音色は女性の歌声に近いとも言われており、タルクマンの編曲ははじめからオーボエのために作曲されたのでは?と思わせる自然な流れで、新たな歌姫を誕生させています。
 クララ・デントは、1973 年生まれ、父親はオーボエ奏者のサイモン・デント。ザルツブルク・モーツァルテウム、ミュンヘン音楽大学で学び、1991年にはギリシャのテッサロニキの劇場でソリスト・デビューを飾ります。その後はミュンヘン交響楽団、バイエルン放送交響楽団などと共演し、国際的なコンクールでも受賞歴が数多くある実力者。1999 年からベルリン放送響の首席を務めるほか、ベルリン・フィル、バイエルン国立歌劇場管といった一流のオケの客演もこなし、メータ、ケント・ナガノら著名な指揮者とも共演しています。現在はニュルンベルクの音楽大学で教鞭をとり、後進の指導にもあたっています。


COV 91516
\2600
ドイツ、イギリス、アメリカのクリスマスキャロル集
 さやかに星はきらめき/コヴェントリー・キャロル/
 御使い歌いて/クリスマス/荒野の果てに/
 クリスマスツリー/茨の森のマリア/もろびと声あげ/
 エサイの根より/ザ・クリスマスソング/
 レット・イット・スノー/ホワイトクリスマス/
 あなたに楽しいクリスマスを/きよしこの夜/ 他
アンサンブル・ヴォーカルツァイト
ホルガー・マークス(テノール)
マルクス・シュック(テノール)
マイケル・ティム(バス)
オリバー・ゴーリック(バス)
ユディット・シモニス(アルト)
 [トラック(11)(16)のみ]
フィリップ・メイヤーズ(ピアノ)
 クリスマスキャロルで巡る、ドイツ、イギリス、アメリカのクリスマス

 録音:2015 年6 月1 日-4 日/54'' 42

 今年もクリスマスが近づいてきました。街も人々の心も浮き立つこの季節、COVIELLO からクリスマスがいっぱい詰まったCD の登場です。
 ドイツ語圏、イギリス、アメリカのクリスマスキャロル全21 曲がおさめられたこのCD では、「クリスマス」という1つの文化的、宗教的な根を共有したそれぞれの国が独自に作り上げたクリスマスを音楽でたっぷり堪能できます。
 イギリスのキャロルでは中世の宗教劇から伝わる敬虔なメロディや、有名なイギリス民謡「グリーンスリーブス」に聖書の情景をうたった歌詞をつけたものなどを聴くことができますし、ドイツのものではオペラ「ヘンゼルとグレーテル」で有名なフンパーディンクをはじめとする作曲家たちが歌曲として作曲したクリスマスキャロルに加え、日本でも「荒野の果てに」として有名なクリスマスソングがドイツ語で歌われます。そしてアメリカのものはおなじみのクリスマス定番曲「レット・イット・スノー」や「ホワイトクリスマス」などなど。
 アンサンブル・ヴォーカルツァイトの心洗われる重唱とユディット・シモニスの温もりのあるアルト( トラック⑪、⑯のみ)、そしてイギリス、アメリカのキャロルの秀逸な編曲も手掛けたフィリップ・メイヤーズのきらめくようなピアノで奏でられるキャロル集、これからの季節にぜひとも聴きたい一枚です。
 


COV 91507
\2600→\2390
ルネサンスギターの魅力〜愛の戦い
 アリーチェ・ボルチアーニとドミニク・ヴェラールの歌声

 1 グレゴワール・ブレサン:鶴のファンタジー
 2 アドリアン・ル・ロワ:わが罪と憂い
 3 ギョーム・モルラーユ:道化師たち
 4 ジャック・アルカデルト:マルゴはブドウ畑へ
 5 アルベール・ド・リップ:ファンタジーII
 6 ニコラ・ド・ラ・グロット:恋の過ち
 7 アドリアン・ル・ロワ:我につきまとう憂い
 8 ギョーム・モルラーユ:ポワトゥーのブランル
 9 ピエール・クレトン:私の恋は望んでいたことの逆になった
  〜アドリアン・ル・ロワ:パヴァーヌ・恋の悩み
 10 アドリアン・ル・ロワ:ガイヤルド・恋の悩み
 11 シモン・ゴルリエ:戦い( クレマン・ジャヌカンの「戦い」の編曲)
 12 ピエール・アテニャン:ブラート
 13 ジョスカン・デ・プレ:私を慰めてください
 14:アドリアン・ル・ロワ:ピモントワーズ
 15 ピエール・サンドラン:束縛されて生きるなら
 16 フィリッポ・アッツァイオロ:この道をゆくもの
 17 ニコラ・ゴンベール:プルス・ウルトラ
 18 ユベール・ネイシュ:カンティ・ティ・ヴォイ・レ・ラディ
 19 アドリアン・ル・ロワ:私に与えられた約束
 20 アドリアン・ル・ロワ:戦いのパヴァーヌ
 21 アドリアン・ル・ロワ:戦いのガイヤルド
 22 ピエール・ファレーズ:ファンタジア
 23 ピエール・サンドラン:恋神は私が眠っていると思って
アリーチェ・ボルチアーニ(ソプラノ)
ドミニク・ヴェラール(テノール)
ヴィンセント・フルッキガー(リュート)
ムラット・コジュクン(パーカッション)
マリア・フェレ(ギター、リュート、指揮)
 ルネサンスギターの魅力が詰まった一枚、中世フランスの活気あふれる世俗曲集

 録音:2014 年10 月1 日-4 日/66' 15

 ルネサンス時代にフランスで栄えたルネサンスギター。ウクレレの前身とも伝えられるルネサンスギターの魅力がいっぱい詰まったCD が登場しました。
 声楽の伴奏楽器として、またソロ楽器として、リュートが全盛期だったルネサンス時代、フランスでは同じ撥弦楽器のルネサンスギターが大変流行し、多くの作品が出版されました。その人気ぶりはリュートをしのぐほどだったとも言われます。
 このCD では、声楽曲と舞曲などの器楽曲とが両方収められていて、様々なルネサンスギターの魅力が味わえます。中世フランスの活気あふれる世俗音楽と、ルネサンスギターの魅力に浸ることができる一枚です。

 そしてもちろんアリーチェ・ボルチアーニとドミニク・ヴェラールの歌声も忘れてはいけません・・・

アリーチェ・ボルチアーニ(ソプラノ)

   ドミニク・ヴェラール(テノール)



ELOQUENTIA


EL 1544
\2600
天空のコンセール
 グレゴリオ聖歌より
  ・1月1日の祝日 
  ・クリスマス
  ・エティエンヌ(ステファノ)の聖日(12月26日) 
  ・1月6日(顕現節)
アンサンブル・オブシディエンヌ
エマニュエル・ボナルド(指揮)
 ジョングルールの生まれ変わりのアンサンブルによるワールドミュージックのようなグレゴリオ聖歌

 録音:2014年5月

 ジョングルール(吟遊詩人)の集まりであると名乗るアンサンブル・オブシディエンヌによる、グレゴリオ聖歌集。即興演奏もまじえ、不思議なワールドミュージックのようなグレゴリオ聖歌を聴くことができます。

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EVIDENCE



EVCD 015
(2CD)
\4000→\3690

グザヴィエ・フィリップス&フランソワ・フレデリック・ギィ
 ベートーヴェン:チェロとピアノのための作品全集

 CD1 (73’38)
  ヘンデル『ユダ・マカベア』〜
   「見よ勇者は帰る」の主題による12 の変奏曲ト長調 WoO.45
  モーツァルト『魔笛』〜
   「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲変ホ長調 WoO.46
  モーツァルト『魔笛』〜
   「娘か女か」の主題による12 の変奏曲ヘ長調 Op.66
  チェロ・ソナタ第1番ヘ長調 Op.5-1
  チェロ・ソナタ第2番ト短調 Op.5-2
 CD2 (55’18)
  チェロ・ソナタ第3番イ長調 Op.69
  チェロ・ソナタ第4番ハ長調 Op.102-1
  チェロ・ソナタ第5番ニ長調 Op.102-2
グザヴィエ・フィリップス(チェロ)
フランソワ・フレデリック・ギィ(ピアノ)
 音楽性、技巧面ともに充実したギィ&フィリップスによるベートーヴェン:チェロとピアノのための作品全集

 チェロ:1710年製マッテオ・ゴフリラー
 録音:2015 年1 月、アルセナル、メス/128’05

 1971 年パリ出身のチェロ奏者グザヴィエ・フィリップスと卓越した技巧と力強いタッチをもつピアニスト、フランソワ・フレデリック・ギィによるベートーヴェンのチェロとピアノのための作品全集。
 ギィはnaive レーベルで、アンヌ・ガスティネルとチェロ・ソナタを録音。さらにピアノ・ソナタ、ピアノ協奏曲とこれまで積極的にベートーヴェンの作品の録音に取り組んでおり、年月を経るたび深まっていく音楽性、表現力、そして圧倒的な集中力をみせています。
 グザヴィエ・フィリップスは、中堅実力派チェロ奏者としてフランスを中心に活躍し、往年の名手のような端正で艶やかな美音が魅力です。
 CD 1 には作品5 の2 つのソナタと《魔笛》の主題による変奏曲を収録しています。この2 つのソナタは、当時ベルリンに滞在していたベートーヴェンが、チェロ奏者ジャン・ルイ デュポールとの演奏のために作曲したもの。チェロとピアノが対等に扱われているという点で重要な作品として位置づけられています。
 3 つの変奏曲は、《魔笛》のよく知られた主題をもとに、ベートーヴェンの即興性を駆使した曲。フィリップスの変化に富んだ音色が作品の魅力をさらに引き出しています。
 CD 2 に収録されているベートーヴェンの黄金期「傑作の森」時代に書かれた作品69 のソナタは、バッハの無伴奏組曲と並んで、チェロ奏者の「バイブル」ともいわれ、技巧、音楽性ともに最高峰の演奏が求められる傑作。フィリップスが使用する銘器1710 年製のマッテオ・ゴフリラーの美しい響きと豊かなニュアンスが、一段上の音楽を表現する一助となっています。
 作品102 の2 つのソナタは、内省的な深みのある表現が必要とされる作品。ギィの情感豊かな演奏と見事な構築力、フィリップスの瞑想的なチェロがベートーヴェンの孤高音楽を一層充実させています。




グザヴィエ・フィリップス(Vc)の店主が愛するこの1枚
この頃はまだ無名だったが、着実に名を成してきたわけか・・・

WARNER
2564 64341
\2600
アルメニア
 ハチャトゥリアン:
  剣の舞、アイシェの踊り(ガイーヌより)、
  ノクターン(仮面舞踏会より)、
  エギナのヴァリエーションとバッカス祭(スパルタクスより)
 コミタス(1869-1935):チャント
 バーバジャニアン(1921-1983):ピアノ・トリオ
 ガスパロフ(1961-):
  アルメニアン・ラプソディー、ヴァリャベディアン・ラプソディー
 マルディロッシアン:2台のピアノのためのノクターン、他"
グザヴィエ・フィリップス(Vc)
ジャン=マルク・フィリップス=ヴァリャベディアン(Vn)
ワハン・マルディロッシアン(P)

 一目瞭然のアルメニア作品集。ヴァイオリンとチェロとピアノが、自由に編成を変えて1曲1曲思い入れたっぷりに聴かせてくれる。
 ・・・そうか、これまでアルメニア音楽といえば大音響で爆裂的なものばかり好んで聴いてきたから、こうした編成で聴くととても新鮮に感じたわけだ・・・。まあ、おまけに店主は辺境異端クラシック・マニアだからその心を刺激しないわけがない。
 ・・・とはいうもののこのエスニックでロマンティックな世界はどんな人にもお奨め。サロン風だから軽く聴いてもいいし、でも選曲も編曲もとても奥が深いので真剣に聴いてもいい。というのも、ハチャトゥリアンの名曲を随所で挟み込んでそれを主役のように思わせながら、天国的に美しいコミタスの作品や、ババジャニアンの本格派ピアノ・トリオや、前衛手法と民族的素材をミックさせた幻想的なガスパロフの作品や、現代的でカッコいいマルドロシアンの作品など、実は「ハチャトゥリアン以外の作品」に比重がかけられている。
 マニアックなふりをして、ほんとはポピュラーそうで、ほんとのほんとは本格的なアルバムだったりする。
 ちなみに「剣の舞」はハイフェッツの編曲とマルディロッシアンの2種類が収録されている。



これは名盤中の名盤・・・ギィの金字塔
フランソワ=フレデリク・ギィ(ピアノ)
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集BOX

フランソワ=フレデリク・ギィ(ピアノ)
ZIGZAG
ZZT333
(輸入盤9CD)
\7200→\6590
 ついにBOX化!『レコード芸術』特選相次ぐ傑作全集、もしまだ未入手なら...ある意味幸いです。

 このBOX とともに、じっくり聴き深めたい名匠の至芸
 Naiveでの一連の録音から10年、異才中の異才ギィがゆっくり醸成してきたベートーヴェン解釈!


 

EVCD 017
\2300
Novo Piano II /Maxence Cyrin
 1. Clubbed to Death/Originally performed by Rob D
 2. Le courage des oiseaux/Originally performed by Dominique A
 3. If Only Tonight We Could Sleep/Originally performed by The Cure
 4. Walking in the Rain feat. Miss Kittin/Originally performed by Grace Jones
 5. Lovely Head/Originally performed by Goldfrapp
 6. Black Hole Sun/Originally performed by Soundgarden
 7. Hyperballad/Originally performed by Bjork
 8. Jesus Blood Never Failed Me Yet/Originally performed by Gavin Bryars
 9. Eyes Without a Face feat. Frantic/Originally performed by Billy Idol
 10. Jump/Originally performed by Van Halen
マクサンス・シラン(ピアノ)
 マクサンス・シランによる「ノヴォ・ピアノ」第2弾、今回はビョーク、ザ・キュアー、ヴァン・ヘイレン

 フランスの若手ピアニスト、マクサンス・シラン。幼少期はクラシック音楽をベースとした教育を受け、20 代の頃にダンス・ミュージックと出会い傾倒。現在はダンス・ミュージックとクラシック音楽を融合した新しいジャンルを確立。ロックやエレクトロ・シーンのヒット曲を新アプローチできかせた「NovoPiano」を発表、本作は第2 弾となります。ヴァン・ヘイレン、ビリー・アイドル、ビョーク、ザ・キュアー、グレイス・ジョーンズ、ゴールドフラップらの音楽を取り上げています。


EVCD 011
\4000
ピエール・バルトロメー:旅路のエディプス王
 4幕から成るオペラ
 台本:アンリ・ボショ
ジョゼ・ヴァン・ダム(エディプス王)
ヴァレンティーナ・ヴァレント(アンティゴネ)他
ダニエレ・カッレガーリ(指揮)
モネ劇場管弦楽団&合唱団
 エディプス王の物語に基づくモネ劇場の新作オペラ

 録音:2003年3月

 ピエール・バルトロメーは1937 年ブリュッセル生まれ。ヴィルヘルム・ケンプのベートーヴェン・トレーニング・プログラムで学び、ピアニストとしても活躍しました。1977 年から99 年まで、リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督を務め、ヨーロッパ、アメリカ、日本で数多くの初演およびツアーを行いました。バルトロメーの宗教作品はサヴァールによって初演され、その折にこの「OEdipe sur la route」のプロジェクトが生まれたといいます。劇場がバルトロメーに委嘱したのが1999 年、そして2003 年3 月にモネ劇場で初演されました。
 シンフォニー・オーケストラ、合唱、12 人の独唱者、2 名の黙役(訳者)、そして何名かのエキストラを要する大規模な作品です。ソナタ形式を思わせる第1 幕、ドラマティックなスケルツォのような第2 幕、緩徐楽章の第3 幕、そして終幕の第4 幕となります。エディプス王の悲劇をもとにしたボショの台本に、全体的に不安感をあおるような雰囲気の音づくりがなされています。
 

EVCD 014
\2600
エチオピアのメロディー(ライヴ録音)
 1. Wollo 2. アビシニアのフォリア 3.Ambasale
 4. オラツィオ・ミキ・デッラルパ:Non Chinate
 5. Gorague 6. Derbabba 7. タランテラ 8. Gonder
 (アルファベット表記のタイトルはエチオピアの伝統音楽)
XVIII-21・ル・バロック・ノマド
ジャン=クリストフ・フリッシュ(指揮)
 エチオピアに根付くキリスト文化

 録音:2013年2月

 オルガンがリスボンを出てアビシニア(現エチオピア)の中心地に船とラクダによって運ばれたこと、あるいはナイルの源近くにはカトリックの教会が今なお建っていること、あるいは17 世紀のアムハラ音楽(エチオピアの言語)が17 世紀の論文で扱われていることなどを想像することができるでしょうか?これらはすべて事実。エチオピアに古より根付くキリスト文化と、エチオピアの聖なる儀式に欠かせないダンスを融合させたのがこの1 枚。
 20 年以上前に結成されたグループ、XVIII-21・ル・バロック・ノマドは、ヨーロッパの伝統と他の国々の音楽の共通点を見つけ、聴衆に提示する音楽活動を展開しています。
 キリスト文化とエチオピアの意外なつながりに驚く1 枚です。
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EVIL PENGUIN RECORDS



EPRC 0021
¥2500→\2290
ウィスペルウェイ、
 シューベルト&ブラームスデュオ全曲シリーズ第2弾!

  ・シューベルト:「しぼめる花」の主題による序奏と変奏曲 D.802, op.160
   (原曲:フルートとピアノ)
  ・ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 op.38
  ・シューベルト:ソナチネ イ短調 D.385, op.137-2
   (原曲:ヴァイオリンとピアノ)
ピーター・ウィスペルウェイ(チェロ)
パオロ・ジャコメッティ(ピアノ)
 チェロ:J.B.Guadagnini (1760, Parma)/ピアノ:Steinway & Sons grand model D 598853
 録音:2015年2、8月

 力強さと精巧さを兼ね備えたオランダの名チェロ奏者ウィスペルウェイ、新譜の登場。シューベルトとブラームスの、デュオ(室内楽)をすべて録音(全部で5 枚のCD になる予定)するという注目プロジェクトの第2 弾です。
 「しぼめる花」はもともとフルート作品で、チェロでの録音は世界初。悲しくも美しい旋律はチェロで奏でても実にしっくりきます。シューベルトのソナチネも、さまようようなハーモニーと転調が印象的で、同時にリリシズム、そしてドラマに満ちた作品ですが、ウィスペルウェイの雄弁な語り口と、ジャコメッティの精巧なピアノで聴くアンサンブルは実に見事です。
 ブラームスのソナタは、冒頭からさすがの出来栄え。終楽章のバッハの「フーガの技法」に基づいたフーガはウィスペルウェイの真骨頂、迫力ある堅固な建造物が目の前に現れます。ウィスペルウェイの芸術がますます深まっていることに感じ入る1枚です。





EPRC 020
\2500
Lignes claires 〜光の線
 ラヴェル:高貴で感傷的なワルツ、クープランの墓
 リパッティ(1917-1950):夜想曲、左手のためのソナチネ
ジュリアン・リベール(ピアノ)
 ベルギーが生んだ俊英にしてピリスの秘蔵っ子ジュリアン・リベール、ソロ・デビューアルバム!

 録音:2013年8月&2015年8月

 ベルギーが生んだ俊英ピアニスト、ジュリアン・リベール。ピリスの秘蔵っ子でもあります。「完璧な音楽家。いかなる音楽の瞬間にも、作品への真の理解、微細なものに対しての知的なアプローチと間違いない本能を統合することができる」とピリスが絶賛するリベールは1987 年生まれ。リベールは6 歳でピアノを始め、ピリスとの出会いをきっかけに、世界的に活躍の場を広げることとなりました。
 このアルバムでは、ラヴェルとリパッティの作品を収録。二人の天才は完璧主義で非常に自己に対して厳しかったという共通点(光の線)で結ばれているとリベールは語っています。リベールの真摯な音楽性が光る1 枚です。

 ジュリアン・リベール 演奏会予定
  10/27(火)すみだトリフォニーホール[19:00開演]
   パルティトゥーラ・プロジェクト「ベートーヴェン ピアノ協奏曲全曲演奏会」第1回
   デュメイ(指揮)新日本フィル (リベール:第1番を演奏)
  11/10(火)松本 ザ・ハーモニーホール[19:00開演]
   マリア・ジョアン・ピリス&ジュリアン・リベール ピアノ・デュオ<開館30周年記念/ パルティトゥーラ・プロジェクト>
   シューベルト: 4手のためのアレグロ「人生の嵐」, 4手のための幻想曲D.940ほか

FARAO



B 108089
\2500→\2290
デイヴィッド・ピア、ダルベール、ブルッフ、ドホナーニを弾く
 ダルベール:チェロ協奏曲 ハ長調Op.20
 ブルッフ:コル・ニドライ(ヘブライの旋律)Op.47、カンツォーネOp.55(1891)
 ドホナーニ:
  チェロと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック ニ長調Op.12(1903/1904)
デイヴィッド・ピア(チェロ)
ミュンヘン放送管弦楽団
ウルフ・シルマー(指揮)
 スイス出身のチェロ奏者デイヴィッド・ピア。ダルベール、ブルッフ、ドホナーニを弾く

 録音:2014年3月/バイエルン放送スタジオ1/65’06

  1982 年スイス出身のチェロ奏者デイヴィッド・ピア。5 歳よりチェロを始め、11 歳の時にはブラジルの名チェリスト、アントニオ・メネセスに個人レッスンを受ける。その後バーゼルの音楽院で学び、ザルツブルツク・モーツァルテウム音楽院でハーゲン・クァルテットの創立メンバーであるクレメンス・ハーゲンのもとで研鑽を積む。卒業後は世界有数のオーケストラや指揮者と共演、2006-2008 年までミュンヘン放送管弦楽団の首席チェロ奏者を務め、2007 年チャイコフスキー国際コンクールで入賞、2010 年にはルツェルン音楽祭でデビュー・リサイタルを行うなど順調にキャリアを積んでいる。
 このアルバムは、リストの弟子でバックハウスの師匠であるダルベールの「チェロ協奏曲」、ロマンティックな抒情をたたえたブルッフの「コル・ニドライ」、ドホナーニの知られざる名曲「チェロと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック」とチェロの魅力をたっぷり味わうことのできる内容です。

FIRST HAND RECORDS


FHR 43
\2100
森の絵〜20世紀のギター曲
 (1)ルドネフ:古い菩提樹 (1978)
 (2)ヘンツェ:3つのテント (1958)
 (3)ローソーン:エレジー (1971)
 (4)ハンス・ハウク:練習曲(ロンド・ファンタスティーコ)(1955)
 (5)ヘンツェ:王宮の音楽〜第1ソナタ「グロスター」(1976)
 (6)ヴァシリエフ:3つの森の絵 (1999)
アイリン・プイチャンヴィニット(ギター)
 デビュー。タイから天才美人ギタリスト出現

 タイからスターが誕生しました。1993 年バンコク生まれの美人ギタリスト、アイリン・プイチャンヴィニット。10 歳からギターを始め、母国で学んだ後オランダのデン・ハーグ王立音楽院でエンノ・ファーフォルスト、イズバー・イライアスに師事。12 月には初来日公演も予定されています。彼女のデビューアルバムは20 世紀のギター曲を集めています。ロシア民謡に基づく美しい作品から、ヘンツェ、ローソーンの前衛作品までプイチャンヴィニットは見事な技巧を披露。日本でも人気者になりそうな彼女、要注目です。

 アイリン・プイチャンヴィニット・クラシックギターコンサート
  2015 年12 月19 日(土) 17:00 開演ギターワークショップ アンダンテ アイゼナハホール 03-5281-0922



FHR 37
\2100→\1890
ショスタコーヴィチ・ファンも聴いたことのないお宝続出!
 (1)ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタOp.134
 (2)同:未完のヴァイオリン・ソナタ (1945)
 (3)同(ツィガーノフ編):弦楽四重奏曲第4番のアンダンティーノ(Vn,Pf 版)
 (4)ストラヴィンスキー(ショスタコーヴィチ編):詩篇交響曲(ピアノ・デュオ版)
 (5)ブラーガ(ショスタコーヴィチ編):天使のセレナード
  (Sop、Ms,Vn,Pf 版)
サーシャ・ロジェストヴェンスキー(Vn)
ジェレミー・メニューイン(Pf)
(4)ムーキー・リー=メニューイン(Pf セコンド)
(5)イローナ・ドムニフ(Sop)
 アレクサンドラ・シェルマン(Ms)
 STEREO

 指揮者ゲンナジ・ロジェストヴェンスキーとピアニストのポストニコワを両親とするサーシャ(アレクサンドル)・ロジェストヴェンスキー。彼がユーディ・メニューインの愛息ジェレミーと二世共演を果たし、ショスタコーヴィチ・ファンでさえびっくりの珍品を集めました。先日リナス・ロスの世界初録音盤がリリースされた1945 年の未完のヴァイオリン・ソナタは、生前のショスタコーヴィチと親しかった父仕込みか、驚くほどの説得力。
 ツィガーノフによる前奏曲集のヴァイオリン編曲は人気レパートリーとなっていますが、弦楽四重奏曲第4 番の第2 楽章も編曲しています。彼はベートーヴェン四重奏団の第1 ヴァイオリンとして原曲の世界初演者でもあり、曲を熟知した美しい仕上となっています。
 さらに興味深いのがストラヴィンスキーの「詩篇交響曲」をショスタコーヴィチが4 手連弾用に編曲した版。作曲直後の1930 年の編曲で、合唱主体の大編成を彼ならではのピアニズムで見事に処理した逸品。ジェレミー・メニューインが愛妻ムーキー・リー=メニューインと息の合った演奏を聴かせてくれます。世界初録音。
 ほほえましいのが、日本でも古くから「天使のセレナード」としてポピュラーなブラーガのセレナードをソプラノとメゾソプラノの二重唱に仕立てたものも世界初録音。ショスタコーヴィチの職人技を見せつけられます。

FONTENAY CLASSICS

 Fontenay Classics は2010 年にハンブルクで創立されたレーベル。室内楽を高音質録音で紹介することを目的とし、じっくりと制作を行っています。
 ハンブルク室内楽界の重鎮ニクラス・シュミットを中心とするチェロに特化したラインナップにご期待下さい。

FCI 001
\2500
2014年大阪国際室内楽コンクール優勝の
 アルカディア・クァルテット登場

  (1)メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.13
  (2)ブラームス:弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.51の2
アルカディア・クァルテット
 アルカディア・クァルテットは2006 年にルーマニアのゲオルゲ・ディーマ音楽アカデミーの学生たちにより結成。2014 年に大阪国際室内楽コンクール(弦楽四重奏部門)で優勝を果たし注目されました。
 比較的珍しいメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲を爽やかに快演。目の離せない団体と申せましょう。
 

FCI 002
\2500
高度なテクニックと緻密なアンサンブル、サワロ・ピアノ・トリオ
 (1)ハイドン:ピアノ三重奏曲第42番変ホ長調Hob.XV:30
 (2)ババジャニアン:ピアノ三重奏曲嬰ヘ短調 (1952)
 (3)ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調
サワロ・ピアノ・トリオ
 65’ 44”

 サワロとはサボテンの意味。中国系ニュージーランド人ピアニスト、ジョン・チェンを中心にロサンゼルスのコルバーン音楽院の学生が2007 年に結成。高度なテクニックとアンサンブルによる注目株です。
 アルメニアの作曲家ババジャニアンのピアノ三重奏曲が貴重です。
 

FCI 003
\2500
若さと説得力満点、エヴルス・トリオによるショスタコーヴィチ先鋭作品
 (1)チャイコフスキー:
  ピアノ三重奏曲イ短調Op.30「偉大な芸術家の思い出」
 (2)ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番ハ長調 Op.8
エヴルス・トリオ
 61’ 31”

 エヴルス・トリオは2000 年結成の女性アンサンブル。当初はメンバー全員が旧ソ連出身でしたが、2010 年に現在のメンバーとなり、ニクラス・シュミット、メナヘム・プレスラー、アルバン・ベルクSQ に師事。
 このアルバムにはロシアの2 篇が収められていますが、ショスタコーヴィチは名作の第2 番ではなく、初期のアヴァンギャルド的作風の第1 番なのが貴重です。
 

FCI 004
\2500
ドイツ・ロマン派の魅力的ヴァイオリン・ソナタを端正な演奏で
 (1)メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調
 (2)シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調 Op.121
ミーシャ・キバルディン(Vn)
ステパン・シモニアン(Pf)
 ミーシャ・キバルディンは1974 年ウズベキスタン出身のヴァイオリニスト。タシケント音楽アカデミーで学び、ハンブルク高等音楽大学で仕上げました。
 アルメニア人ピアニストのステパン・シモニアンと2008 年に「エル・デュオ」を結成、ニクラス・シュミットやメナヘム・プレスラーに室内楽を師事、楷書風の端正な演奏が特徴です。
 
FCI 005
\2500
歌うチェロ
 (1)シューベルト:アルペジオーネ・ソナタD.821
 (2)ベートーヴェン:
  ヘンデルの「マカベアのユダ」の「見よ勇者は帰る」の
   主題による12の変奏曲WoO.45
 (3)同:
  モーツァルトの「魔笛」の「娘か女か」の
   主題による12の変奏曲Op.66
 (4)同:
  モーツァルトの「魔笛」の「恋を知る男たちは」の
   主題による12の変奏曲WoO.46
ニクラス・シュミット(Vc)
ジョン・チェン(Pf)
 ドイツ本場のチェロによる正統派ベートーヴェン

 録音:2012年5月/ファットリア・ムジカ・オスナブリュック/62’ 21”

 ドイツ・チェロ演奏の伝統を聴かせる、名手ニクラス・シュミットによる独墺名作4 篇。ベートーヴェンは堂に入った説得力満点。シューベルトも独特の渋い味わいが絶品。
 中国系ニュージーランド人ピアニスト、ジョン・チェンが見事に支えています。
 
FCI 006
\2500
ポリーヌ・ヴィアルド歌曲集
 若者と乙女(プーシキン詩)/講義「紹介と伝記」/
 夜の西風(プーシキン詩)/グルジアの丘に(プーシキン詩)/
 神の鳥(プーシキン詩)/講義「ロシアのヴィアルド」/
 夜(プーシキン詩)/年老いた男、悪い男(プーシキン詩)/
 ヤマガラ(ツルゲーネフ詩)/ツルゲーネフへの愛の友情/
 解決(ポール詩ツルゲーネフ露訳)/
 夜と昼(テュルケティ詩ツルゲーネフ露訳)/
 2つのバラ(フェート詩)/講義「ヴィアルドと詩人」/
 おおそれが真実なら(プーシキン詩)/俘囚(プーシキン詩)/
 異国から(プーシキン詩)/花(プーシキン詩)/
 サロンのささやき/星(フェート詩)/
 死(トスカナの読み人知らず)/講義「作曲家」/
 夜明け(メーリケ詩)/ニクス・ビンゼフース(メーリケ詩)/
 庭師(メーリケ詩)/講義「リストのサロンでのスキャンダル」/
 裁判所(ゲーテ詩)/講義「ごきげんよう!」/四月に(ゲイベル詩)
ユリヤ・スクマノワ(Sop)
エレーナ・スクマノワ(Pf)
ビルギート・キウペル(講義)
 ロシア音楽ファン必聴!ヴィアルドとツルゲーネフのコラボが音に。

 録音:2012年/ハンブルク/66’ 39”

 ポリーヌ・ヴィアルド(1821-1910) はスペイン系フランスの大歌手。ショパンやリストのの友人で、サン=サーンスの「サムソンとデリラ」を献呈され、ブラームスの「アルト・ラプソディ」を世界初演するなど、幅広い交遊で活躍しました。
 彼のもうひとつの有名な面は文豪ツルゲーネフとの愛で、ロシア語をマスターして当時のロシアの作曲家の歌曲を西欧に紹介しました。自身もプーシキンやツルゲーネフの詩で美しい歌曲を残しています。
 フランス人以上にロシア人はヴィアルドに親近感を持っていて、ユリヤ& エレーナ・スクマノワが素晴らしく再現。曲間で音楽学者のビルギート・キウペルがヴィアルドについてドイツ語で講義を行っているのも興味津々です。
 
FCI 007
\2500
映画女優のような美形揃いの実力派団体誕生!
 (1)メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.13
 (2)シュニトケ:弦楽四重奏曲第3番
カヴァレリSQ
 録音:2012年10月1-2日/北ドイツ放送ロルフ=リーバーマン・スタジオ/52’ 42”

 カヴァレリSQ はロンドンの王立音楽大学の学生たちにより結成。2012 年に行われたICMC ハンブルク国際室内楽コンクールで、優勝及びメンデルスゾーン賞を受賞した若手団体。第2 ヴァイオリン以外はすべて女性で、いずれも映画女優のような華やかさに満ちています。
 イギリスでは人気のグループとなっていて、日本でブレイクする日も近い注目株。
 
FCI 008
\2500
ドイツの伝統を感じさせるシュミットのリヒャルト・シュトラウス
 (1)リヒャルト・シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調Op.6
 (2)ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調Op.19
ニクラス・シュミット(Vc)
ジョン・チェン(Pf)
 録音:2013年5月27-29日/ファットリア・ムジカ・オスナブリュック/63’ 18”

 ドイツ流派の味わい深いチェロを聴かせてくれるニクラス・シュミットの近代2 篇。どちらも息の長い美しいメロディを歌います。さらにピアノ・パートが難曲として知られますが、中国系ニュージーランド人ピアニスト、ジョン・チェンが冴えた演奏を聴かせてくれます。
 
FCI 009
\2500
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲
 (1)第1番 ト長調BWV1007
 (2)第3番 ハ長調BWV1009
 (3)第6番 ニ長調BWV1012
ニクラス・シュミット(Vc)
 これぞまさにドイツ、待望のシュミットによるバッハの無伴奏

 録音:2014年3-4月/アンドレアス教会(ベルリン)/69’ 04”

 ドイツ・チェロ楽派の伝統を継承するニクラス・シュミット待望のバッハ。これぞまさにドイツの音、深く重厚でしみじみ感動的。やはりドイツ人によるバッハが格別なことを実感させてくれます。

HAENSSLER

98 059
\2600
シューマン:ピアノ独奏曲全集Vol.9 〜子供時代
 (1)子供の情景 Op.15(17’ 05”)
 (2)アルバムの綴り Op.124 より
  第18番「便り」/第5番「幻想的舞曲」/
  第7番「レントラー」/第9番「即興曲」/第10番「ワルツ」
 (3)色とりどりの小品 Op.99 より
  第2、4番「5つのアルバムの綴り」/第9番「ノヴェレッテ」
 (4)8つのノヴェレッテ Op.21 より第5番 ニ長調
フローリアン・ウーリヒ(ピアノ)
 ついに「子供の情景」を収録!ウーリヒによる情感あふれるシューマン第9弾!

 セッション録音:2014年11月7-9日/メニューイン・ホール(イギリス)/77’11”

 ドイツの俊英ピアニスト、フローリアン・ウーリヒによるシューマンのピアノ独奏曲全曲シリーズの第9 弾。今回は「子供時代」をキーワードにシューマンの代表作「子供の情景」と小品が収録されました。
 「子供の情景」はピアニストの必須レパートリーであり、どのようなアプローチをするかが腕の見せ所ですが、ウーリヒは自身の持ち味である硬派にして感性豊かな演奏で新鮮な風を吹き込みます。
 繰り返しパートでは絶妙に音色、強弱をコントロールして作品の美しさを最大限に引き出しております。
 とりわけ名曲「トロイメライ」では過度の演出無しに変幻自在の音色で奏でております。素朴な旋律のなかにもシューマンの抒情性が垣間見られるこれらの作品を名手ウーリヒが芸術的価値をも高める素晴らしい演奏を披露しています。
 

98 043
\2600
バルトーク:
 ピアノ独奏曲全曲集 第2集“ロマンティック・バルトーク”

  (1)葬送行進曲 Sz.21 DD75 BB 31
  (2)ラプソディ Op.1 Sz.26 BB36a
  (3)2つの悲歌 Op.8b
  (4)4つのピアノ曲 Sz.22 DD71 BB27
アンドレアス・バッハ(ピアノ)
 バルトークの名手、アンドレアス・バッハによるピアノ独奏曲全曲録音第2弾!

 セッション録音:(1)2013年3月22日、(2)2011年3月9-11日、(3)2009年4月30日-5月2日、(4)2010年1月19-22日/クラウス・フォン・ビスマルク・ザール(ケルン)

 バルトークの名手、アンドレアス・バッハによるピアノ独奏曲全曲録音。“ロマンティック・バルトーク” と題された第2弾では、バルトーク初期の名作ラプソディや交響詩「コシュート」より編曲された葬送行進曲などの作品が収録されております。
 A.バッハは2004 年にバルトークのピアノ独奏作品のアルバムを1 枚リリースしましたが、当シリーズでは別録音です。当シリーズはバルトークが残したピアノ独奏曲作品全曲を5 つのアルバムに分けて収録しました。
 第1 集“円熟したバルトーク”(98 042)、第2 集“ロマンティック・バルトーク”(98たピアノ独奏曲作品全曲を5 つのアルバムに分けて収録しました。第1 集“円熟したバルトーク”(98 042)、第2 集“ロマンティック・バルトーク”(98盤登場と言えましょう。



98 051
\2600→\2390
興味津々のブラームス編曲集
 ブラームス変容

 (1)ドホナーニ編:ワルツ集Op.39
 (2)ローウェル・リーバーマン編:「マゲローネのロマンス」〜別れるべきなのか
 (3)同編:ハープは鳴り響くOp.17の1
 (4)同編:すみれに寄すOp.49 の2
 (5)同編:すばらしい夜Op.59 の6
 (6)エドゥアルド・シュット:ブラームスの子守歌によるパラフレーズ
 (7)同:ブラームスの「甲斐なきセレナードOp.84の4」によるパラフレーズ
 (8)バウアー編:コラール前奏曲「わが心の切なる喜び」Op.112の4
 (9)同編:コラール前奏曲「一輪のばらは咲きて」Op.112の8
 (10)同編:コラール前奏曲「わが心の切なる願い」Op.112の10
 (11)スターク編:ハイドンの主題による変奏曲Op/56a
 (12)フリードマン編:ワルツOp.39 の15&2
ペトロネル・マラン(Pf)
 ブラームスの子守歌がラフマニノフ風ピアニズムに!

 録音:2015 年5 月10-11 日/ライプツィヒ/66’ 07”

 ブリュトナーの銘器を用いてバッハ(98.424)、モーツァルト(98.231)、ベートーヴェン(98.286)、チャイコフスキー(98.640)と続いたペトロネル・マランのヘンスラー編曲シリーズ、今回はブラームス。
 彼の作品のなかでもメロディアスな魅力で人気の高いワルツを、ハンガリーのドホナーニとポーランドのフリードマンの両ピアノ作曲家がさらに効果的に料理。ウィーン風なドホナーニと、最後に異空間へ誘うフリードマン、どちらも弾かれないのが不思議な逸品で、宝物になること間違いなし。
 さらにロシアのエドゥアルド・シュット (1856-1933) による子守歌のパラフレーズは、ラフマニノフ風の超絶ロシア的編曲。可憐なメロディがロシア風に発展します。どれも興味満点。
 マランの演奏は、こまでのシリーズ最高の出来で、美しい歌い回しや適格な技巧に聴き惚れます。
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HMF

HMC 902226
\2700→\2490
スペインの味わいに満ちた室内楽にペレアネスが挑戦
 (1)グラナドス:ピアノ五重奏曲ト短調Op.49
 (2)トゥリーナ:ピアノ五重奏曲ト短調Op.1
 (3)同:アンダルシアのミューズOp.93 〜カリオペ
ハヴィエル・ペリアネス(Pf)
キローガ弦楽四重奏団
 録音:2015年2-3月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)/DDD、51’ 20”

 1978 年スペイン出身のハヴィエル・ペリアネス、独特の繊細なピアニズムで世界の注目を集める俊英。彼が母国の室内楽作品に挑戦しました。
 グラナドスの数少ない室内楽曲のひとつピアノ五重奏曲ト短調は、有名なスペイン舞曲集などと同時期1895 年の作で、対位法などの探求がみられつつも生来のスペイン風味が魅力的。ペレアネスの演奏で聴くことができるのはたいへんな贅沢と申せましょう。
 カップリングはトゥリーナの「作品1」。ベートーヴェンかフランクを思わせるこれも力の入った作品ですが、やはり全体にみなぎるスペイン調が嬉しくなります。
 円熟期1942 年の「アンダルシアのミューズ」は9 名の女神を描いていて、それぞれ楽器編成が異なりますが、カリオペはピアノ五重奏によります。偉大な後輩ホアキン・ロドリーゴに捧げられています。
 ペレアネスは的確な技巧と詩的な音楽性が絶美。キローガ弦楽四重奏団がスペイン色濃厚な演奏を繰り広げ、華を添えています。
 
HMC 902232
\2700
アントニオ・ソレール神父:チェンバロ・ソナタ集
 前奏曲第3番ハ長調/ソナタ第1番ハ長調/同第2番ハ長調/
 同第17番イ短調/同第18番イ短調/同第40番ニ短調/
 同第38番ニ短調/同第11番変ロ長調/同第12番変ロ長調/
 間奏曲/ソナタ第7番イ長調/同第8番イ長調/
 前奏曲第4番ヘ短調/ソナタ第13番ヘ短調/
 同第14番ヘ短調/同第42番変イ長調/同第43番変イ長調/
 間奏曲/ソナタ第25番ロ短調/同第26番ロ短調/
 ソナタ・パストラール第30番ニ長調/ソナタ第31番ニ長調/
 間奏曲「迷宮の迷路」/ソナタ第15番ハ長調/
 同第16番ハ長調/わが人生のこの太陽の名声よ永遠なれ
ディエゴ・アレス(Cem)
 世界初録音。ソレール神父秘蔵のチェンバロ・ソナタ集

 録音:2015年3月/ゼクエンツァ・スタジオ(モントルイユ)/DDD、73’ 08”

 生涯を聖職者として送ったアントニオ・ソレール(1729-1783)。約150 曲残されたチェンバロ・ソナタは師スカルラッティの影響を示しつつも、イベリア色香る独自の魅力を放っています。
 このアルバムに収められた26 篇はすべて世界初録音。ニューヨークのモルガン・ライブラリー所蔵の自筆譜を使用して録音されました。当時のイタリアやスペインの鍵盤ソナタは、同じ調性で一対の曲を成していますが、ここではそれをきちんと再現。美しいメロディと陽光あふれる世界は、何故いままで埋もれていたのか不思議なほど魅力的。
 1983 年生まれのディエゴ・アレスはリチャード・エガーやジェスパー・クリステンセンらに師事した将来を嘱望される若手。
 ジョエル・カスマン制作の1734 年セビーリャ・チェンバロのレプリカ楽器が、スペイン黄金時代の響きを味あわせてくれます。



HMC 905275
\2700→\2490
ショパン:ピアノ作品集
 バラード 第1番 作品23 ト短調/
 ノクターン 第16番 作品55 -2 変ホ長調/
 幻想即興曲 作品66 嬰ハ短調/
 ワルツ 第9番 作品69-1 変イ長調「告別」/
 前奏曲 第15番 作品28 変ニ長調「雨だれ」/
 ワルツ 第10番 作品69-2 ロ短調/
 スケルツォ 第1番 作品20 ロ短調 /
 ノクターン 遺作 嬰ハ短調/
 ワルツ 第6番 作品64-1 変ニ長調「 子犬のワルツ 」/
 ノクターン 第8番 作品27-2 変二長調/
 ワルツ 第11番 作品70-1 変ト長調/
 ノクターン 第2番 作品9-2 変ホ長調/
 スケルツォ 第2番  作品31 変ロ短調
弓張美季(ピアノ)
 華麗な演奏でヨーロッパを中心に注目されている、弓張美季ショパンを弾く!

 録音:2015 年4 月テルデックス・スタジオ、ベルリン/日本語解説・帯付仕様

 ヨーロッパで活躍するピアニスト、弓張美季のハルモニアムンディ・フランス第2 弾。世界デビューとなった第1 弾は、クリスティアン・アルミンク指揮ベルリン・ドイツ響とのシューマン/ ピアノ協奏曲。アルミンクの好サポートを得て、ダイナミックな演奏を披露し世界から注目されました。
 今回は彼女自身幼い頃から思い入れのあるショパンのピアノ作品を収録。ノクターン、ワルツ、バラード、スケルツォなど彼女が日頃から熱心に取り組んでいる作品を集めています。ショパンの美しい音世界を情緒たっぷりに演奏しています。

 弓張美季
 神戸生まれ。幼少時に家族とともにフランクフルトに移り、オペラハウスなどに囲まれた豊かな音楽環境の中、ドイツでピアノの研鑽を積む。スタインウェイ・コンクールで第1位を獲得。また、ドイツ青少年コンクールで第2位を受賞し、その演奏はドイツ全土で放送された。その後、英国でメニューイン音楽院、ニューヨークでジュリアード音楽院やマネス音楽院に学び、1998 年にはカーネギー・ホールでリサイタルを開催。ロシアでも、日本人として初めてロシア国立エルミタージュ劇場で演奏、サンクトペテルブルク音楽院でも学ぶ。2004 年以降、活動拠点をウィーンにおき、ヨーロッパ各地で演奏活動を行っている。



弓張美季(ピアノ)
仏HM第1作 シューマン:ピアノ協奏曲

HMC 905270
\2700→\2490
シューマン:
 (1)ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
 (2)幻想小曲集 op.12
弓張美季(ピアノ)
クリスティアン・アルミンク(指揮)
ベルリン・ドイツ交響楽団
 ヨーロッパを中心に活躍する美しきピアニスト、弓張美季、ハルモニアムンディから世界デビュー!アルミンク指揮ドイツ・ベルリン響との共演も注目!

録音:2011 年3 月10 日(1)/ 2011 年8 月14 日(2)

 先日ある大物ピアニストの関係者が、「ほんとはハルモニア・ムンディからCD出したかったんだよね」と言っていた。今や活動レベルの小さくなっているメジャー・レーベルよりもハルモニア・ムンディのほうがアーティストには人気が高いのである。
 そんな中、ヨーロッパで活躍する日本人ピアニスト、弓張美季(ゆみはり・みき)がハルモニアムンディ・フランス・レーベルから世界デビュー。

 シューマンのドラマティックな出だしで響かせる硬質な和音から、流れるような展開部の繊細な色彩を帯びた音色など、冒頭から弓張の魅力満載。オーケストラとピアノの親密な対話が聴きものの第2 楽章では、アルミンク率いるベルリン・ドイツ響の室内楽的なサウンドの好サポートを得て、甘い平和がじんわりと広がります。フィナーレの華やかなエンディングは天晴れ!弓張の未来への希望が広がるようです。シューマンの詩情に溢れた幻想小曲集でも、幻想的で息の長い歌で聴かせる「夕べに」に始まり、ほとばしるような「飛翔」、小気味よいユーモアに満ちた「夢のもつれ」など、一曲一曲が宝石のような輝きを放っています。




HMC 902209
\2700→\2490
ベルトラン、アモイヤル、ガフィガン&ルツェルン響
 ドビュッシーとデュティユーのチェロ作品集

  アンリ・デュティユー(1916〜2013): ザッハーの名による3つのストローフェ
  クロード・ドビュッシー(1862〜1918): チェロとピアノのソナタ*
  デュティユー:チェロ協奏曲「はるかな遠い国へ」**
エマニュエル・ベルトラン(チェロ)
パスカル・アモイヤル(ピアノ)*
ルツェルン交響楽団
ジェームズ・ガフィガン(指揮)**
 近代フランス音楽チェロ作品の花束、ドビュッシーとデュティユーのチェロ作品集
 初回限定特典 ハイレゾ音声トラック(24bit)ダウンロードクーポン付!

 録音:2014 年11 月(協奏曲)、12 月/47’42

 フランス音楽の二人の巨匠、ドビュッシーとデュティユーのチェロ作品の世界。
 ドビュッシーのチェロ・ソナタは、彼が最晩年に構想した一連の器楽曲のシリーズ「様々な楽器のための6 つのソナタ」の中の1 曲として書かれました。(実際ドビュッシーが死の前に完成できたのは「ヴァイオリン・ソナタ」「フルート、ハープ、ヴィオラのためのソナタ」そしてこの「チェロ・ソナタ」の3 作のみ。) フランスの古楽、とりわけクープランの音楽へ回帰するような端正な作品群の中で、この「チェロ・ソナタ」もまた、チェロの音色の渋みや切なさと相まって、高貴さに溢れています。
 デュティユーの「ザッハーの名による3 つのストローフェ」は、スイスの指揮者パウル・ザッハーの70 歳の誕生日を記念してデュティユーの他12 人の作曲家たちが彼の名前の綴り(SACHER) を音名に読み替えたものを素材に作曲した際の作品。独奏チェロから紡ぎだされる多様な表情や質感に、チェロという楽器の雄弁さを感じる1 曲です。
 デュティユーのチェロ協奏曲「はるかな遠い国へ」は、チェリスト、ロストロポーヴィチの委嘱で作曲された全5 楽章からなる作品です。
 タイトルは、ボードレールの詩集「悪の華」におさめられている「髪」の一節からとられています。チェロのモノローグで幕を開けるこの曲は、繊細な響きの中で移り変わる多様な景色の中を通り抜け、再び静寂の中へと収束していきます。
 近代フランスのチェロ作品を堪能できる1 枚です。

 【ダウンロードクーポンについて】
 ブックレット内に、CD と同内容のハイレゾ音声トラック(44.1kHz/24bit)音源の無料ダウンロードクーポンが封入されています。初回限定特典。
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HMC 902214
(2CD)
\4400→\3990
序曲からびっくり痛快!
 ヤーコプスが繰り広げる刺激的な「後宮からの誘拐」

  モーツァルト:歌劇「後宮からの誘拐」 K.384

 ヤーコプス、この「後宮」でいったんオペラ・プロジェクトから離れるらしい
コンスタンツェ:ロビン・ヨハンセン(ソプラノ)
ブロンデ:マリ・エリクスモーエン(ソプラノ)
ベルモンテ:マキシミリアン・シュミット(テノール)
ペドリッロ:ジュリアン・プレガルディエン(テノール)
オスミン:ディミトリー・イヴァシュチェンコ(バス)
太守セリム:コルネリウス・オボニャ(語り)
RIAS室内合唱団
ベルリン古楽アカデミー
ルネ・ヤーコプス(指揮)

 注目盤。序曲からびっくり痛快!ヤーコプスが繰り広げる刺激的な「後宮からの誘拐」今が旬の顔ぶれの歌手陣にも注目!

 録音:2014年9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン/2h 40’

 ヤーコプスが「後宮からの誘拐」を録音しました!これが実に鮮烈痛快きわまりない演奏。パーカッションもにぎにぎしく活躍する快速序曲から、トルコを思わせる世界に一気に引きこまれる痛快な演奏です。セリフ部分にも演技と音楽の両面で様々に工夫がなされ、聴いていて実にたのしい「後宮」の誕生となりました!
 1782 年の「後宮からの誘拐」のウィーン初演は、聴衆および批評家たちから、かつてない大成功の反響となりました。
 エキゾチズム(東洋趣味)に重きを置いた音楽、啓蒙主義思想の礼賛、当時のオスマン帝国に対する偏見とは間逆の筋書が当時の人々にとってまさにドンピシャ、ツボにはまったものだったのです。また、このオペラはジングシュピール(歌芝居)なのでレチタティーヴォがなく、アリアとセリフで構成されています。
 現在では、演奏に際し、セリフ部分は多くの部分がカットされてしまいますが、この録音では改訂を施しながらもフルに収録。さらに、アリアの途中でもセリフを挿入させるなど、耳のための音楽劇として聴き手が場面や登場人物の心情を想像しやすいような工夫も随所に見られます。
 さらに、様々な資料から、ヤーコプスは、セリフ部分でモーツァルトが自らフォルテピアノを操り場面を盛り上げ、次のアリアへのよい橋渡しとなるような即興、あるいは自作の鍵盤音楽からの引用を織り交ぜたのではと考え、この録音に際してもセリフ部分の何か所かで、フォルテピアノ奏者にちょっとした楽曲を演奏させ、さらにアリアの中でも通奏低音の枠を超えたようなものを演奏させています。このような細かな工夫により、セリフとアリアのつながりにも自然な流れが生まれ、オペラの内容がよりリアルなものとして見事によみがえっています。
 歌唱陣は、バイロイトにも出演、カルダーラの世界初録音アリア集CD(マルコン指揮)でも注目を浴びたソプラノのロビン・ヨハンセン、既にバロックからロマン派のアリアまで多数のCD をリリース、2015 年のザルツブルク音楽祭デビューをしたテノールのマキシミリアン・シュミットなど、今が旬の顔ぶれがズラリ。

 なお、ヤーコプスはこれまでにモーツァルトの歌劇として「偽りの女庭師(HMC 902126)」、「皇帝ティートの慈悲(HMC 901923)」、「イドメネオ(HMC 902036)」、「フィガロの結婚(HMC 901818)」、「ドン・ジョヴァンニ(CD・HMC 901964 /映像・HMD 9909013[DVD],HMD 9809013[BD])」、「コジ・ファン・トゥッテ(HMC 901663)」、「魔笛(HMC 902068)」、また交響曲として「第38&41 番[HMC 901958]」、「第39&40 番[HMC 901959]」と録音してきましたが、この後宮からの誘拐でいったんオペラ・プロジェクトから離れるということ。今後は、モーツァルトのレクイエムなどが予定されています。

 =あらすじ=
 スペインの貴族ベルモンテの婚約者コンスタンツェは、その女中ブロンデと、ベルモンテの給仕にしてブロンデの婚約者ペドリッロと3 人で誘拐され、太守セリムのもとへと送られてしまう。ベルモンテは助け出そうとするが、セリムの手下で意地悪なオスミンに阻まれる。それでもなんとか脱走しようとする中、実はベルモンテの父はかつて太守セリムをひどい目にあわせていたことが判明。オスミンはセリムに絶好の復讐のチャンスとそそのかすが、セリムは彼らを自由の身にし、4 人は助かってめでたしめでたし、となる。





ヤーコプスの「フィガロ」

HMC 901818
(3CD)
¥5400
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」 アルマヴィーヴァ伯爵:サイモン・キーンリサイド
伯爵夫人:ヴェロニク・ジャンス
スザンナ:パトリツィア・チオーフィ
フィガロ:ロレンツォ・レガッツォ
ケルビーノ:アンジェリカ・キルヒシュラーガー
マルチェッリーナ:マリー・マクローリン
ルネ・ヤーコプス指揮
コンチェルト・ケルン
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
ニコラウ・デ・フィゲイレド(フォルテピアノ)

 店主はやっぱりこれが好き。
 ヤーコプスの「フィガロ」。
 当時のコメントから。

 「80年代中盤から古楽演奏界の先陣を切って活躍してきたヤーコプス。最近では昨年のヘンデル「リナルド」がこの分野としては異例のヒットをあげて話題となった。とはいえ、もともとあまりポピュラーな作品を扱うタイプの人ではないため一般の人気・知名度は高くない。かつてリリースされて「20世紀最高の仕事」とさえいわれた「ウリッセ」、「ポッペア」の両モンテヴェルディ録音ですら最近ではあまり話題になることはなくなってしまっている。

 そうした中、99年の「コジ」だけはヤーコプスの実力を一般層にも伝えることができた貴重な録音だった。
 もちろん誰もが絶賛したわけではない。若手主体のにぎやかで自由闊達な演奏は、斬新な古楽演奏に慣れた評論家でさえもおそれおののき、その評価は賛否両論に分かれた。
 しかしファンの多くはこの調子でモーツァルトのオペラ録音を続けてくれればと思った。

 ・・・そしてその望みは5年経ってようやく実ることになる。
 今回は歌唱陣にさらに強力なスターを招き、前回「うるさすぎる」と言われたチェンバロにまたもフィゲレイドを起用。おそらく前回以上に白熱した演奏を聴かせてくれることは間違いないだろう。

 将来的には国内盤も出て、各誌では賞賛されたりけなされたりすると思うが、どうかご自身の耳でその内容を確かめていただきたい。なんの心の動きもないまま終わることだけはないと断言できる。


 代理店担当者の熱いコメント「とにかく音が熱い!オペラの常識も限界も超越した理想を求めてフル回転しているモーツァルトの天才脳回路をそのまま音にしたような音楽!火照る熱、変幻する輝き、充実した響きの密度。」

 ・・・さすがにそこまでは言わないけれど、序曲からぶっとばしてくれる。
 結局は好き嫌いになるかもしれない。怒涛のように急きこんでやってくるモーツァルト・オペラの魅力。それがせわしないと取るか、嬉しくてたまらない、と取るか。歌に余裕がないという批判が前回あったが、とても自由な感じで気ままに歌っていて今回はそうは思わなかった。とくにジャンスはとってもいい。フィゲレイドも前作以上に雄弁。そんなに耳につかなかった。狂言回しっぽくていい。
 いずれにせよいままでのヤーコプス・オペラに心酔していた人にとってはたまらないと思う。かなり興奮度は高い。

 装丁も何とも豪華。化粧箱に300ページ近いブックレット、さらに見開き紙パッケージにCDが入っている・・。


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HMC 902221
\2700→\2490
これぞヴィヴァルディ!
 この上なく痛快、斬新・・・
  ベイエ率いるリ・インコーニティ最新盤
「IL TEATRO ALLA MODA〜当世流行劇場」
アマンディーヌ・ベイエ(ヴァイオリン)
リ・インコーニティ
 ヴィヴァルディ(1678-1741):
  ・「オリンピアーデ」からシンフォニア ハ長調 RV 725
    〔1.アレグロ 2.アンダンテ 3.アレグロ〕
  ・ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 RV 282(オリジナル版)
    〔1.アレグロ・ポーコ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
  ・スコルダトゥーラ調弦されたヴァイオリンの協奏曲 ロ短調 RV 391
   〔1.アレグロ・マ・ノン・トロッポ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
  ・ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV 228〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
  ・ヴァイオリン協奏曲 RV 314a〔アダージョ〕
  ・ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV 323〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
  ・ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV 322*〔1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ〕
  ・「ヴィオリーノ・イン・トロンバ」のための協奏曲 ト長調 RV 313
    〔1.アレグロ 2.アンダンテ 3.アレグロ〕
  ・「ポントスのアルシルダ王妃」RV 700より第1バレエ ト短調**
    〔1.ラルゴ 2.アレグロ〕
  ・ヴァイオリン協奏曲ト短調 RV316より第3楽章ジーグ(プレスト)***
  ・ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調「キアーラのために」RV 372a、アンダンテ
  ・ラルゴ RV 228(ピゼンデルの版?)
 
 本来、バロック音楽なんてこんな感じで痛快に楽しく聴くべきではないか、と。



 録音:2014 年11月

 フランス古楽界の新時代の担い手、ベイエ率いるリ・インコーニティ(名もなき者たち、の意)による、非常に生き生きとしたヴィヴァルディの登場。
 「F. クープラン:讃歌集(HMC 902193/ KKC 5408)」でも高い評価を得たグループとあって、注目です。

 タイトルにある「IL TEATRO ALLA MODA」は、バロック時代の作曲家・音楽評論家であるベネデット・マルチェッロが1720 年代終わりに出版した、当時の音楽・オペラをめぐる様々を風刺した書籍(邦訳書が出版されており、その書名は『当世流行劇場』)。
 この本の中でマルチェッロは当時最大の人気を誇っていたヴィヴァルディを攻撃しています。
 貴族階級に属し、正統的な作曲技法のみを重んじて作曲するマルチェッロとは対照的に、ヴァイオリンを自ら縦横無尽に弾き、劇場主らと組んで興業の部分にまで関わるなど、いわゆる商売の部分にも積極的だったヴィヴァルディ。
 ヴィヴァルディのこれみよがしなヴィルトゥオジティ、作曲技法、オペラの派手な演出などをマルチェッロは本の中でこっぴどく書きました。
 しかし、書物から300 年ほどたった今なお、ヴィヴァルディの音楽の新鮮さ、才気煥発さ、鮮やかなコントラストなどが私たちを楽しませてくれているのは周知の事実。

 ベイエ率いるリ・インコーニティは、ヴィヴァルディの様々な作品を新たなひとつの舞台作品の物語のように仕立て、ヴィヴァルディの音楽の斬新さや多様性をあらためて私たちに感じさせてくれます。
 ベイエの魅力である喜びに溢れたようなリズム、愛に満ちた明るい音色がアンサンブル全体にゆきわたり、非常に自由闊達なヴィヴァルディが展開されています。
 1パート1人で展開され、互いのバランスのとりかたや前への出方など、呼吸のほどが実に見事なアンサンブルです。




HMU 907617
\2700
トマス・ルイス・デ・ヴィクトリアの最高傑作レクイエムを収録
 1. トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア(1548-1611):O quam gloriosum
 2. エルネスト・バロック(1890-1979):Give us the wings of faith
 3. リチャード・デリング(c. 1580-1630):Factum est silentium
 4. ケネス・レイトン(1929-88):Give me the wings of faith
 5. チャールズ・ヴィリアース・スタンフォード(1852-1924): Justorum animae
 6. エドガー・ベイントン(1880-1956):And I saw a new heaven
 7. ウィリアム・バード(1543-1623):Justorum animae
 8. アロンソ・ロボ(1555-1617):Versa est in luctum
 9. トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア:Officium defunctorum(レクイエム)
ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団
ザ・ドミートリー・アンサンブル
グラハム・ロス(指揮)
 録音:2014年2月17日&3月20,22日

 名門ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団の最新盤は、スペイン・ルネッサンス期の最高傑作として名高いトマス・ルイス・デ・ヴィクトリアのレクイエム(6声部)のほか、聖人たちのお祝いのための音楽を中心に収録。
 ダイナミクス豊かな演奏に酔いしれる1 枚です。
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限定盤

HMX 2908717
(10CD)
特別価格
\5500→\4990

ルイ14世のささやかな楽しみ〜パリからヴェルサイユ宮殿まで

〜ヴェルサイユ前〜
 [CD1]
  ・ロヴェッタ(1596〜1668):ルイ14 世の誕生のためのヴェネツィアの晩祷より
   Dixit secondo, Lauda Jerusalem, Magnificat
    コンラート・ユングヘーネル(指揮)カントゥス・ケルン[録音:2000 年6月]
  ・王宮の夜のコンセールより(抜粋)
    セバスティアン・ドセ(指揮)、アンサンブル・コレスポンダンス[録音:2015 年1,2月]
  ・リュリ:組曲「村の婚礼」、組曲「町人貴族」(抜粋)
    マリ−アンジェ・プティ(Perc) ポール・グッドウィン(指揮)ロンドン・オーボエ・バンド
 [CD2]
  ・シャルパンティエ:病は気から(全曲)
    モニク・ザネッティ(S) ドミニク・ヴィス(CT) ハワード・クルーク(T) 他,ウィリアム・クリスティ(指揮)
    レザール・フロリサン[録音:1990年4月]

〜ヴェルサイユでの一日〜
 [CD3]
  ・リュリ:「町人貴族」よりトルコの儀式のための行進曲
    マリーアンジェ・プティ(Perc) ポール・グッドウィン(指揮)ロンドン・オーボエ・バンド
  ・ドラランド:ミゼレーレ・メイ/シャペル・ロワイヤル、ヘレヴェッヘ(指揮)
  ・ドラランド:バビロン川のほとりで/レザール・フロリサン、クリスティ(指揮)
  ・シャルパンティエ:歌劇「アクテオン」(抜粋)/レザール・フロリサン、クリスティ(指揮)
 [CD4]
  ・フィリドール:「ふとったケートの結婚」
    マリーアンジェ・プティ(Perc) ポール・グッドウィン(指揮)ロンドン・オーボエ・バンド
  ・ドゥラランド:王の晩餐のためのサンフォニーより第5組曲、第11組曲
    ラ・サンフォニー・ドゥ・マレ、ヒューゴ・レーヌ
  ・F.クープラン:トリオ・ソナタ「壮大なもの」(1690年頃)
    アマンディーヌ・ベイエ、リ・インコーニティ[録音:2014年1月]
  ・ロベール・ド・ヴィゼ:ニ短調の作品/ラファエル・アンディア(バロック・ギター)

〜王のたのしみ〜
 [CD5]
  ・ミシェル・ランベール(1610-1696):世界中が愛に服従する
    レザール・フロリサン、ウィリアム・クリスティ(指揮)
  ・ドゥビュッソン(?-1715):ランベール氏の死への嘆き
    ルネ・ヤーコプス(カウンターテナー)、ユングヘーネル(リュート、テオルボ)、
    ヴィーラント・クイケン(バス・ヴィオール)ほか
  ・ゴーティエ(1603-1672):リュートのためのファンタジー
    コンラート・ユングヘーネル(リュート)
  ・F.クープラン:ト短調のプレリュード、クラヴサン曲集第2巻より(抜粋)、第3巻より(抜粋)
    クリストフ・ルセ(チェンバロ)
  ・F.クープラン:王宮のコンセール〜第1、第4組曲
    ロベール・クレール(リコーダー)、デイヴィット・モロニー(チェンバロ)、
    ヤープ・テア・リンデン(バス・ヴィオール)、ジャネット・シー(リコーダー)
  ・マラン・マレ:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための組曲 ホ短調(ヴィオール曲集第2巻、パリ、1701年)
    ホアン・マヌエル・クインターナ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
    ドロール・コストヤス(テオルボ)、アッティリオ・クレモネージ(チェンバロ)

〜ルイ14世のバレエ教師たち〜
 [CD6]
  コレグラフィ〜ルイ14 世の舞曲
   ラウル・オジェ・フイエ:『コレグラフィ』(1700年出版)に収められた音楽
   〜ダングルベールによるプレリュード、リュリ、カンプラによる序曲と舞曲(ダングルベールによるソロ版)ほか
    アンドリュー・ローレンス=キング(17世紀イタリア・モデル/バロック・トリプル・ハープ[2004年製])

〜プロローグと5幕からなる抒情悲劇〜初演:1686年2月15日、パレ・ロワイヤル劇場〜
 [CD7-8]
  リュリ:歌劇「アルミード」
   ギユメット・ロラン,ハワード・クルック,ヴェロニク・ジャン,ジョン・ハンコックほか、
   フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)、シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ

〜祝祭・礼拝音楽〜
 [CD9]
  ・シャルパンティエ:テ・デウムH.146/クリスティ( 指揮)、レザール・フロリサン
  ・リュリ:怒りの日/ヘレヴェッヘ(指揮)、シャペル・ロワイヤル
  ・ドラランド(1657-1726):トランペット協奏曲/ヒューゴ・レーヌ(指揮)、サンフォニー・ドゥ・マレ
  ・ドラランド:テ・デウム/クリスティ(指揮)、レザール・フロリサン
[CD10]
  ・ドラランド:怒りの日 S.31/シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ、ヘレヴェッヘ(指揮)
  ・カンプラ(1660-1744):レクイエム/シャペル・ロワイヤル、ヘレヴェッヘ(指揮)
 「太陽王」ルイ14世没後400年記念企画ボックス

 12h 29' 43"

 2015 年は、「太陽王」とも称されるフランスの王、ルイ14 世(1638-1715)の没後400 年にあたります。フランスではこれにあわせて様々な催しが行われていますが、このリリースも、ルイ14 世にちなんだ注目盤。
 ルイ14 世といえばヴェルサイユ宮殿ですが、5 歳にして国王即位、72 年にもわたる在位期間に王朝の最盛期を築き、彼の治世は「大世紀」(グラン・シエクル)と称されます。
 ルイ14 世は芸術にも大変に力を入れた王で、ヴェルサイユ宮殿では音楽が非常に大きな役割を果たしました。
 このセットでは、ルイ14 世の治世がいよいよ始まる頃パリで演奏された音楽から、ヴェルサイユに移ったあとのとある一日で演奏された音楽(食事どきなど)、さらに宮廷で愛された抒情悲劇、宮殿内の礼拝などで演奏された音楽などが収められています。

限定盤

HMX 2908739
(3CD)
\3500→\3190
アンドレアス・シュタイアー
 [CD1]【HMC 901989(廃盤) / 72’32】
 バッハに捧ぐ〜 R.シューマン:ピアノ作品集
  (1)子供のためのアルバム 作品68 より
   第4番「コラール」、第14番「小練習曲」、
   第27番「カノン風な歌」、第28番「追憶」、
   第23番「曲馬」、第30番「無題」、
   第34番「テーマ」、第42番「装飾されたコラール」 
  (2)スケルツォ、ジーグ、ロマンツェとフゲッタ 作品32 
  (3)フゲッタ形式の7つのピアノ小品 作品126より第4、5、6、7番 
  (4)森の情景 作品82(全9曲) 
  (5)子どもの情景 作品15(全13曲)
 [CD2]【HMC 902048(廃盤) / 78’12】
 シューマン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ〜エラール・ピアノによる
  (1)バッハ/シューマン:シャコンヌ ニ短調(ヴァイオリンとピアノのための)
   (バッハのシャコンヌBWV 1004 に基づく)
  (2)シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 op.105 
  (3)シューマン:暁の歌 op.133
  (4)シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調 op.121
 [CD3]【HMC 902171 / 59’ 52】
 シューマン:変奏曲&幻想小曲集
  ・アベッグ変奏曲 op.1、・幻想小曲集 op.12、・3つの幻想的小曲 op.111
  ・主題と変奏 変ホ長調 —最後の楽想による幻覚の変奏曲(精霊の変奏曲)
[CD1]アンドレアス・シュタイアー
 (使用楽器:1837年エラール社製ピアノ)
[CD2]ダニエル・ゼペック
 (ヴァイオリン/
  Laurentius Storioni, Cremona, 1780年)
 アンドレアス・シュタイアー
  (ピアノ/Erard、パリ、1837年)
[CD3]アンドレアス・シュタイアー
 (フォルテピアノ/
  1837年エラール製、
  エドウィン・ボインク・コレクション)
 ハルモニアムンディ・アーティスト名盤ボックス7タイトルのご案内。シュタイアー、ベルリン古楽アカデミーなどの名盤がお買い得ボックスに!
 シュタイアーによるシューマンがまとめて3枚に

 3’30’36/録音:[CD1]2007年8月 [CD2]2009年5月 [CD3]2013年2月、テルデックス・スタジオ・ベルリン

 シュタイアーがピアノ(フォルテピアノ)を弾いて収録したシューマンの3 タイトルがお買い得価格になって登場。
 「子供の情景」はシューマンが記したメトロノーム記号にしたがって演奏された、ちょっと新鮮なテンポ感もあいまって話題となりました。現在は廃盤となっておりますが、このたびうれしい復活です。
 他にもアルカント・カルテットのメンバーとして活躍するゼペックとのシューマン、さらに幻想小曲集などが収録された、聴きごたえのあるボックス。
 
限定盤

HMX 2908745
(3CD)
\3500→\3190
ベルリン古楽アカデミー
 [CD1]【HMC 902095 / 68’ 34】
  (1)ヴィヴァルディ(1678-1741):「テンペのドリッラ」VR709 よりシンフォニア
  (2)ヴィヴァルディ:協奏曲 ト短調 RV416〜
   2つのソロ・ヴァイオリン、オブリガート・チェロとチェンバロのための
  (3)カルダーラ(1670-1736):
   シンフォニア第12番 イ短調「我らの主、イエス・キリストの受難」
  (4)ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 へ長調 RV412
  (5)ヴィヴァルディ:協奏曲 ハ長調 RV 114
  (6)ヴィヴァルディ:チェロとファゴットのための協奏曲 ホ短調 RV409
   〔Fg ソロ:クリスティアン・ブーズ〕
  (7)ヴィヴァルディ:協奏曲 ニ短調 RV565〜
   2つのヴァイオリン、チェロ、弦と通奏低音のための
    〔Vn ソロ:ゲオルク・カッルヴァイト、
     エルファ・ルン・クリスティンスドッティル、
     Vc ソロ:ヤン・フライハイト、
     チェンバロ:ラファエル・アルパマン、
     リュート:シモン・マルティン=エリス、
     Cb:ワルター・ルーマー〕
  (8)ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 ロ短調 RV424
  (9)カルダーラ:シンフォニア第6番 ト短調「 苦痛を受けし聖エレナ
  (10)ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 イ短調 RV419
 [CD2]【HMC 902061 / 65’ 21】
  (1)ルベル:四大元素/(2)ヴィヴァルディ:四季
 [CD3]【HMC 902185 / 68’ 42】
  ヴェネツィアの黄金時代〜ヴィヴァルディ、ポルタ、マルチェッロ
   1-3. ウリ・ロム(b.1969):
    「オリンピアーデ」協奏曲(ヴィヴァルディとテッサリーニのパスティッチョ風)
   4-6. ヴィヴァルディ(1678-1741):
    協奏曲 ホ短調 RV 134 〜弦と通奏低音のための
   7-9. アレッサンドロ・マルチェッロ(1669-1747):
    協奏曲 ニ短調〜オーボエ、弦と通奏低音のための
   10-11. ジョヴァンニ・ポルタ(c.1675-1755):
    シンフォニア ニ長調〜弦、2つのオーボエ、ファゴットと通奏低音のための
   12-15. ヴィヴァルディ:協奏曲 変ロ長調 RV 364, RV Anh.18 による〜
    ヴァイオリン、オーボエ、弦と通奏低音のための
   16-18. 協奏曲「ザクセン選帝侯のために」 ト短調 RV 576 〜
    ヴァイオリン・ソロ、オーボエ・ソロ、第2オーボエ、
    2つのフルート、弦と通奏低音のための
   19-21. テッサリーニ(1690-1766):
    「ラ・ストラヴァガンツァ(風変わり)」序曲 ニ長調〜
     弦と通奏低音のための
   22-24. ヴィヴァルディ:協奏曲 ハ長調 RV450 〜
    オーボエ、弦と通奏低音のための
[CD1]ジャン=ギアン・ケラス
 (チェロ/Gioffredo Cappa(1696))
 ベルリン古楽アカデミー、
 ゲオルク・カッルヴァイト
  (指揮、ヴァイオリン・ソロ)
[CD2]ミドリ・ザイラー(Vnソロ)
 ベルリン古楽アカデミー
[CD3]クセニア・レフラー
 (バロック・オーボエ)
 ゲオルク・カッルヴァイト
  (独奏ヴァイオリン、コンサートマスター)
 ベルリン古楽アカデミー
 ベルリン古楽アカデミーのヴィヴァルディ名演集

 3’22’37/録音:[CD1]2010年10月/テルデックス・スタジオ(ベルリン) [CD2]2009年9月(ベルリン、テルデックス・スタジオ) [CD3]2013年10月、2014年2月/テルデックス・スタジオ、ベルリン

 古楽界屈指のアンサンブル(オーケストラ)、ベルリン古楽アカデミーのヴィヴァルディ3 タイトルを集めたボックス。いずれも名ソリストをゲストに招いており、それぞれの名手との丁丁発止のアンサンブルも聴きものの演奏がそろいました。
 
限定盤

HMX 2908742
(4CD)
\3500→\3190
フレットワーク
 [CD1]【HMU907395 (廃盤) / 77’ 12】
  J.S.バッハ:ファンタジー(オルガン曲)BWV572
   (1)ファンタジー(オルガン曲)BWV572
   (2)「われら悩みの極みにありて」BWV641
   (3)平均律クラヴィーア曲集第2 集第16 番ト短調 BWV885
   (4)パッサカリアBWV582 他 全18曲
 [CD2]【HMU 907296(廃盤) / 76’ 13】
  J.S.バッハ:フーガの技法 BWV 1080(6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版)
 [CD3-4]【HMU907560 / 90’ 00】
  J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲
   (リチャード・ブースビー編による6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版)
[CD1][CD2]
 フレットワーク(ヴィオール・コンソート)
[CD3-4]フレットワーク
 〔スザンナ・ペル、森川麻子、
  ライアン・バーン、市瀬礼子、
  リチャード・タニクリフ、
  リチャード・ブースビー〕
 心に沁みる美音、フレットワークのバッハ3タイトルのボックス

 2’40’49/録音:[CD1]2004年6月1-4日 [CD2]2001年12 月 [CD3-4]2011年3月

 ヴィオール・コンソート・アンサンブルとして高い人気のフレットワーク。彼らのバッハの名録音のボックス化です。心に沁みる美音に酔うボックスとなっています。
 
限定盤

HMX 2908733
(3CD)
\3500→\3190
エルサレム弦楽四重奏団
 [CD1]【HMC901990 / 51’ 55】
  シューベルト:
   (1)弦楽四重奏曲第12番「四重奏断章」 
   (2)同第14番「死と乙女」
 [CD2]【HMC902122 / 54’ 56】
  シューマン:室内楽作品集
   ピアノ四重奏曲 変ホ長調 op.47
   ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44
 [CD3]【HMC902152 / 71’ 12】
  ブラームス:弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.51-2
  クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115
[CD1]エルサレム弦楽四重奏団
 【アレクサンドル・パヴロフスキ(Vn)、
  セルゲイ・ブレスラー(Vn)、
  アミハイ・グロス(Vla)、
  キリル・ズロトニコフ(Vc)】
[CD2]アレクサンドル・メルニコフ
  (ピアノ/1875年製ベーゼンドルファー)
 エルサレム弦楽四重奏団
  【アレクサンドル・パヴロフスキ(Vn)、
   セルゲイ・ブレスラー(Vn)、
   オリ・カム(Vla)、
   キリル・ズロトニコフ(Vc)】
[CD3]エルサレム四重奏団
 【アレクサンドル・パヴロフスキ(Vn)、
  セルゲイ・ブレスラー(Vn)、
  オリ・カム(Vla)、
  キリル・ズロトニコフ(Vc)】
 シャロン・カム(Cl)
 結成20年!いまや中堅となったエルサレム弦楽四重奏団のボックス

 2’58’03/録音:[CD1]2007年9月 [CD2]2011年7月/テルデックス・スタジオ(ベルリン) [CD3]2012年6月ベルリン

 1993 年に創立され、96 年にデビューしたエルサレム四重奏団による名盤ボックス。エルサレム弦楽四重奏団は現在ヴィオラのみメンバー変更がありましたが(旧メンバーは現在ベルリン・フィルで活躍中)、ここでは新旧メンバー両方の演奏が収められています。
 すでに世界の中堅となったエルサレム弦楽四重奏団の軌跡をみる3 枚です。
 
限定盤

HMX 2908730
(3CD)
\3500→\3190
ポール・ヒリヤー
 [CD1]【HMU907182 およびHMU807182(いずれも廃盤)/ 76’ 06】
  アルヴォ・ペルト:作品集
   (1)プロファンディス(深き淵より)/(2)モサ・シラビカ/
   (3)ソルフェジオ/ (4)パリサィびとのひとりが/
   (5)カンタンテ・ドミノ/(6)スンマ/
   (7)7つのマニフィカト用アンティフォナ/
   (8)幸いなるかな/(9)マニフィカト/
 [CD2]【HMU907401 および807401(いずれも廃盤)/64’33】
  アルヴォ・ペルト:
   (1)ダ・パーチェム・ノミネ(2004) 
   (2)ヌンク・ディミティス「今こそ主よ、僕を去らせたまわん」(2001) 
   (3)Littlemore Tractus(もう少し長くのばした)(2000) 
   (4)Dopo la vittoria(勝利のあとに)(1996 / 1998) 
   (5)マニフィカト(1989) 
   (6)2つのスラヴ詩篇(1984 / 1997) 
   (7)An den Wassern zu Babel(バビロン川のほとりに)
    (1976/1984/1996)
 [CD3]【HMU 807553 / 75’ 03】
  ペルト(1935-):
   (8)来たれ創造主なる聖霊よ/(9)鹿の叫び/(10)詩篇/
   (11)最も聖なる神の母/(12)ソルフェッジョ/
   (13)我が心はハイランドにあり/(14)エルサレムに平安あれ/
   (15)巡礼の歌/(16)明けの明星/(17)スターバト・マーテル
[CD1]クリストファー・ブローベント(Org)
 ダン・ケネディー(Perc)
 ポール・ヒリヤー(指揮)
 シアター・オブ・ヴォイセズ
[CD2]ポール・ヒリヤー(指揮)
 エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
 クリストファー・バウアーズ=ブロードベント(Org)
[CD3]
 クリストファー・バウアーズ・ブロードベント(Org.)
 ポール・ヒリヤー(指揮)
 シアター・オブ・ヴォイセズ
 アルス・ノヴァ・コペンハーゲン
 NYYDカルテット
 ポール・ヒリヤー、アルヴォ・ペルト演奏集

 3’35’00/録音:[CD1]1996年5月4-7日 [CD2]2005、2006年  [CD3]2010年6月、コペンハーゲン(デンマーク)

 2015 年はペルト生誕80 年。様々な映像商品などがリリースされており、ペルトの静謐な世界は今なお広く人々に愛され続けています。
 このボックスはヒリヤー率いるシアター・オブ・ヴォイセズの澄んだアンサンブルで聴くペルト作品集。演奏のクオリティの高さもさることながら、録音もすばらしく、ペルト・ワールドにどっぷり浸れるボックスとなっています。
 
限定盤

HMX2908727
(3CD)
\3500→\3190
スティレ・アンティコ スティレ・アンティコ
 [CD1]【HMU807463 / 78’ 51】
  「天上のハーモニー」
   トマス・タリス:大司教パーカーのための9つの詩編歌
   ウィリアム・バード:モテット、ペンテコステのためのミサ曲
 [CD2]【HMU807517 / 78’ 09】
  待降節とクリスマスのためのチューダー朝の音楽
   トマス・タリス:ミサ「御子はわれらに生まれたもう」
   ジョン・タヴァナー(c.1490-1545):Audivi vocem de caelo
   ウィリアム・バード(c.1540-1623):
    グラドゥアリアI、ロラーレ・チェリ・デスペル/トッリテ・ポルタス/
    アヴェ・マリア/エッケ・ヴィルゴ・コンチピエ
   ロバート・ホワイト(c.1538-1574):マニフィカト,聖歌 御子はわれらに生まれたもう
   ジョン・シェパード(c.1515-1558):言葉は肉体に
 [CD3]【HMU807572 / 74’ 34】
  フェニックス・ライジング
   バード(c.1540-1623):アヴェ・ヴェルム・コルプス/ 5声のためのミサ
    〔キリエ・エレイソン、グローリア・イン・エクセルシス・デオ、
     クレド、サンクトゥス&ベネディクトゥス、アニュス・デイ〕 
   トマス・タリス(c.1505-1585):サルヴァトール・ムンディ(I)、断食し涙しながら
   トーマス・モーレイ(1557-1602):ノロ・モルテム・ペッカトーリス
   ギボンズ(1583-1625):手を共にたたこう
   ロバート・ホワイト(c.1538-1574):ポルティオ・メア、クリステ・キ・ルクス・エ・ディエス(IV)
   タヴァナー(c.1490-1545):おおすばらしき栄光
 スティレ・アンティコの澄みきった声楽アンサンブルで聴く英国ルネッサンスの音楽

 3’51’34/[CD1]録音:2007年5月(All Hallows教会/ロンドン) [CD2]録音:2010年1月 [CD3]録音:2012 年11 月

 2015-16 のシーズンで10 周年記念を迎えた声楽アンサンブル、スティレ・アンティコのボックス。
 スティレ・アンティコとは「古のスタイル」を意味し、そのレパートリーはルネッサンス時代のものを中心に、古のポリフォニーを美しく響かせ続けています。このボックスには英国ルネッサンスの音楽が中心に集められています。
 
限定盤

HMX 2908736
(3CD)
\3500→\3190
ベジュン・メータ
 [CD1]【HMC902172 / 69’ 50】
  何と澄み切った空〜古典派オペラの勃興
   (1)グルック:オルフェオとエウリディーチェ〜アリア「何と澄み切った空」
   (2)同:オルフェオとエウリディーチェ〜合唱「憩いの地に来るがいい」
   (3)モーツァルト:アルバのアスカーニオ〜「なぜ黙っていなければならぬのか」
   (4)同:アルバのアスカーニオ〜アリア「愛しい人よ、まだ遠く離れているのに」
   (5)トラエッタ:アンティゴナ〜アリア「彼がむせび泣くのを見れば」
   (6)ハッセ:クレリアの勝利〜アリア「ローマの神よ、お許し下さい」
   (7)ヨハン・クリスチャン・バッハ:アルタセルセ〜「いや、運命にはない」
   (8)同:アルタセルセ〜アリア「苛酷な海へ」
   (9)トラエッタ:タウリケのイピゲネイア〜「眠れ、オレステイア」
   (10)グルック:エツィオ〜アリア「私を思い続けて、愛しい人」
   (11)モーツァルト:アルバのアスカーニオ〜アリア「ああ、かくも貴き心を」
   (12)トラエッタ:アンティゴナ〜アリア「ああ、そう、あなたによります」
   (13)グルック:エツィオ〜アリア「あなたが稲妻を止めるなら」
   (14)モーツァルト:ポントの王ミトリダーテ〜「行かねば」
   (15)同:ポントの王ミトリダーテ〜アリア「ヴェールは取り払われた」
 [CD2]【HMC902077 / 71’ 46】
  ヘンデル:オペラ・アリア集
   ゴールのアマディージ、アグリッピーナ、リッカルド・プリーモ、
   エジプト王トロメーオ、オルランド、ロドリーゴ、ラダミスト、
   ロデリンダ*、ソザルメ* からのアリア集
 [CD3]【HMC902093 / 66’ 33】
  20世紀の英国の歌
   ハーバート・ハウエルズ(1892-1983):
    デイヴィッド王/やもめの鳥/迷子の小さな子
   ロジャー・クィルター(1877-1953):
    それは愛する人とその恋人だった/来たれ、死よ/おお、僕の恋人/
    吹けよ、吹け、冬の風/持って行け、あの唇を/ヘイホー、風と雨
   アイヴァー・ガーニー(1890-1937):サリーの庭
   ラルフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
    静かな午後/リンデン・リー/輝かしき言葉の輪
   ジェラルド・フィンジ(1901-1956):
    2月のミドル・フィールド・ゲート/ため息/私たちが愛したから
   レノックス・バークリー(1903-1989):馬術家
   チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード(1852-1924):
    サン・メルシーの美しい貴婦人
   ピーター・ウォーロック(1894-1930):ジリアン・オフ・ベリー
   ヴィクター・ヘリー=ハッチンソン(1901-1947):ヘンデル様式で
   パーセル/ブリテン編:Lord, what is man?/ヨブの災い
   パーセル/ティペット編:嘆きのうた
[CD1]ベジュン・メータ
  (カウンターテナー)
 ルネ・ヤーコプス(指揮)
 ベルリン古楽アカデミー
[CD2]ベジュン・メータ(カウンターテナー)
 *はローズマリー・ジョシュア(S)
 とのデュエット
 ルネ・ヤーコプス(指揮)
 フライブルク・バロック・オーケストラ
[CD3]ベジュン・メータ(カウンターテナー)
 ジュリアス・ドレイク(ピアノ)
 カウンターテナーのニューヒーロー、ベジュン・メータのボックス

 3’28’09/録音:[CD1]2013年4月/テルデックス・スタジオ(ベルリン) [CD2]2010年3月 [CD3]2010 年9月

 カウンターテナー界のニューヒーロー、ベジュン・メータのボックス。



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