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≪第89号アリアCD新譜紹介コーナー≫
その1 2016/9/6〜




9/9(金)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜


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ATMA CLASSIQUE



ACD2 2708
\2100→\1890
ヤニック・ネゼ=セガン、
 グラン・モントリオール・メトロポリタン管ブルックナー・チクルス

  ブルックナー:交響曲第2番ハ短調 WAB102
   (I:19’08、II:16’23、
    III:8’13、IV:17’58)
ヤニック・ネゼ=セガン(指揮)
グラン・モントリオール・メトロポリタン管弦楽団
 破竹の勢いを見せるヤニック・ネゼ=セガン、地元モントリオールのオケとのブルックナー第2番

 録音:2015年9月

 現在、飛ぶ鳥を落とす勢いのヤニック・ネゼ=セガン。世界の一流オーケストラから声がかかり、賞賛されている未来の巨匠指揮者。2020/21 年シーズンから、ジェイムズ・レヴァインの後任としてニューヨークのメトロポリタン歌劇場の音楽監督に就任することが決まっています。

 世界各国で活躍する彼ですが地元のオケ、グラン・モントリオール・メトロポリタン管弦楽団との関係も大事にし、ATMA CLASSIQUE から本ブルックナー・チクルスをはじめ数々の録音を残しています。

 ブルックナーの第2 番の交響曲は、人気が高い第3 番や後期の交響曲に比べると演奏される機会は少ないですが、叙情的で美しく味わい深い魅力的を持つ作品です。そしてブルックナーの他の交響曲と同様いくつかの版が存在します。1872 年初稿が完成し、オットー・デッソフに演奏を依頼するも「長すぎる、演奏不可能」と反対意見が出たため、1873 年改訂版が出されました。その後も大幅な改訂が施され1877 年版として一旦決着。出版に際しては、ロベルト・ハースが1877 年稿をベースにして一部1872 年稿を取り入れた形で1938 年に出版されました。

 ネゼ=セガンは今回このいわゆる「ハース版」を使って録音しています。またノヴァーク版、キャラガン校訂版、複数の版の折衷案を採用する指揮者も存在し、ブルックナー版問題はブルックナー・ファンの興味の一つでもあります。
 ネゼ=セガンは、第1 楽章は快調なテンポと明朗な響き。第2 楽章は美しく歌を紡ぎ、第3&4 楽章になるとスケールの大きい音楽作りをしており、スピード感とメリハリの演奏で豊かな音楽性を引き出しています。
 

ACD2 2739
\2100
フランソワ・ドンピエール(1943-):
 ピアノとオーケストラのための作品集

  コンチェルタンゴ・グロッソ
   (ピアノ、ヴァイオリン、バンドネオン、
    コントラバスとオーケストラのための)
   サンティレネ協奏曲(ピアノとオーケストラのための)
   魔術(2016年版)
    (ピアノ、ヴァイオリンとオーケストラのための)
   セレストの死(映画「回転扉」の主題)
    (オーケストラのための)
ルイーズ・ベセット(ピアノ)
カーソン・レオン(ヴァイオリン)
デニス・プラント(バンドネオン)
リチャード・カポラ(コントラバス)
アパッショナータ室内管弦楽団
ダニエル・ミシク(指揮)
 カナダを代表する映画音楽家、フランソワ・ドンピエールが手がけるフランソワ・ドンピエールが手がける

 カナダ、ケベックの作曲家フランソワ・ドンピエールのピアノのための作品集。歌手フェリックス・ルクレールとのコンビでヒット作を生み出し70 年代に活躍、そして50 以上の映画音楽も手がけるカナダを代表する現代作曲家のひとりです。
 このアルバムは、ピアノを主体とした楽曲を収録しています。ピアノはルイーズ・ベセット。彼女は20、21 世紀の音楽を得意とするピアニストで、2015 年CBC Musci が選ぶカナダのトップ・ピアニスト25 人に選ばれるなど今注目されています。
 アルバムのタイトルにもなっている「コンチェルタンゴ・グロッソ」はバンドネオンも加えたタンゴ独特の強烈なリズムにピアノを乗せたメランコリックな作品。またフランシス・マンキーウィッツ監督の映画「回転扉」の主題「セレストの死」のオーエケストラ・ヴァージョンも最後に収録しています。



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CLAVES

50 1613
\2700→\2490
純フランス風ハープのスター誕生!アナイス・ゴドゥマール
 (1)ヒナステラ:ハープ協奏曲 (1956)
 (2)ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲
 (3)ボワエルデュー:ハープ協奏曲ハ長調 (1800)
アナイス・ゴドゥマール(ハープ)
レオ・フセイン(指揮)
ノルマンディ・ルーアン歌劇場管弦楽団
 録音:2015年10月24-29日/ノルマンディ・ルーアン歌劇場/DDD、56’ 29”

 1991 年生まれのフランスのハープ奏者アナイス・ゴドゥマール。リヨン音楽院で学び、さらにローザンヌでも勉強を続けました。2012 年にイスラエル・ハープ・コンクールで優勝し、2015 年にグシュタート山頂音楽祭でティエリ・シェルツ賞を受賞し、その賞品として当ディスクの録音が実現しました。
 フランス風な色香漂う優雅な演奏で、美しい容姿ともあいまって人気が出ること間違いなしの逸材。日本でもおなじみの指揮者レオ・フセインが絶妙な伴奏



clavesのおしゃれなプロモーション・ビデオ、どうぞ。
https://youtu.be/PrLUi6bfZLM




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CYBELE RECORDS

 1994年に設立された、オルガン作品や現代音楽などを中心に150以上のタイトルを発売しているドイツのレーベルです。
 高音質録音に特化しており、ピュアDSDレコーディングによるSACD ハイブリッド盤を多く手がけています。
 さらに2014 年からは、聴く人の耳や体の各部に反射する音まで含めて録音し、ヘッドホン使用時に生演奏を聴いている時の音響効果を再現する「バイノーラル録音」を取り入れ、さらなる音質向上を図っています。
 オーディオ・ファンにおすすめのレーベルです。


CYBELE 051500S
(17 SACD HYBRID)
\28800→\26990

レーガー没後100年記念!
 マックス・レーガー:オルガン作品全集
マルティン・シュメーディング(オルガン)
 [CD1]
  B-A-C-Hの名による幻想曲とフーガ Op.46/序奏とパッサカリア ニ短調 WoO 4-6/
  交響的幻想曲とフーガ Op.57/オルガン・ソナタ第2番 ニ短調 Op.60
 [CD2]
  序奏、パッサカリアとフーガ ホ短調 Op.127/9つのオルガン小品 Op.129
 [CD3]
  幻想曲とフーガ ニ短調 Op.135b/7つのオルガン小品 Op.145
 [CD4]
  コラール幻想曲
   「われらが神は堅き砦」 Op.27/「おおわが魂よ、大いに喜べ」 Op.30/
   「暁の星のいと美しきかな」 Op.40-1/「腹立ちまぎれに我を罰するな」 Op.40-2
 [CD5]
  13のコラール前奏曲 Op.79b/12の小品 Op.59
 [CD6]
  オルガンのための3つの小品 Op.7/前奏曲とフーガ 嬰ヘ短調 Op.82 Vol.4第1、2番/
  オルガン組曲第1番 ホ短調「バッハの流儀による」 Op.16
 CD7]
  52のやさしいコラール前奏曲 Op.67第1〜15番/
  前奏曲とフーガ Op.85 第1〜4番/後奏曲 ニ短調 WoO 4-12
 [CD8]
  52のやさしいコラール前奏曲 Op.67 第36〜52番/
  オルガン組曲第2番 ト短調 Op.92/「国王万歳」よる変奏曲とフーガ WoO 4-7
 [CD9]
  6つの三重奏曲 Op.47/12の小品 Op.80
 [CD10]
  52のやさしいコラール前奏曲 Op.67 第16〜35番
  5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56
 [CD11]
  12の小品 Op.65
 [CD12]
  10の小品 Op.69/コラール前奏曲 WoO.4 第2,3,9,13,16番/
  前奏曲とフーガ 嬰ト短調 WoO 4-15
 [CD13]
  30の小コラール前奏曲 Op.135a/ロマンス イ短調 WoO 4-11/
  前奏曲 ハ短調 WoO 4-6/フーガ ハ短調 WoO 4-8/
  Altniederlandisches Dankgebet WoO 4-17/前奏曲とフーガ ニ短調 WoO 4-10
 [CD14]
  オルガン・ソナタ第1番 嬰ヘ短調 Op.33/12のモノローグ Op.63第1〜8番
 [CD15]
  コラール幻想曲 Op.52/抒情的アンダンテ『愛の夢』(オルガン版) WoO 3-7
 [CD16]
  幻想曲とフーガ ハ短調 Op.29/12 のモノローグ Op.63 第9〜12番/
  創作主題による変奏曲とフーガ Op.73
 [CD17]
  ミリヤム・ヴィーゼマンとマルティン・シュメーディングの対話
 
 2016年レーガー没後100年記念!高音質SACD でレーガーのオルガン曲を全部聴きつくす!

 録音:2014〜2016年/Stereo + 5.0/5.1 Multi-ch、pure DSD Recording、3D Binaural-Stereo、19h 24’36”

 レーガー没後100 年となる2016 年に完成されたオルガン作品全集です。
 11 箇所13 種類の歴史的オルガンを使用した一大プロジェクト。
 もともとバラ売りもされていて、VOL.1 と2 はディアパソン誌で5 つ星を獲得しています。
 バッハの対位法をより深化させた複雑・緻密な書法によるレーガー作品の数々を、巨大なオルガンのサウンドで心行くまで堪能できる重厚すぎるセットです。

 マルティン・シュメーディングは1975 年ドイツのミンデン生まれ。オルガンとリコーダーでソリストのディプロマを取得、他にも指揮、合唱、音楽理論、教会音楽などを学んだ人物です。オルガニストとして様々なコンクールに入賞しており、そのレパートリーは膨大。レーガー以外にもブラームス、メンデルスゾーン、フランツ・シュミットの全作品や、シューマンの「ペダル・ピアノ」のための作品などCD 録音も多数。

 SACD マルチ・チャンネル、3D バイノーラル・ステレオなど、高音質が売りのレーベルだけあって音質面も豪華仕様。
 また170 ページを超えるカラーの解説書付きで、ドイツ語と英語による解説の他、使用されたすべてのオルガンの写真やストップ一覧を完備、レーガーの写真なども豊富に掲載しています。
 アニバーサリー・イヤーにぴったりの、空前の完成度を誇る最強のレーガー全集と言えます。



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PARATY



PARATY 116137
\2600→\2390
マグダレーナ・バチェフスカ、ショパンとシマノフスキ
 (1)ショパン:前奏曲嬰ハ短調Op.45
 (2)シマノフスキ:9の前奏曲Op.1
 (3)ショパン:バラード第3 番変イ長調Op.47
 (4)同:3つのマズルカOp.59
 (5)シマノフスキ:マズルカOp.50より第1-4番
 (6)ショパン:
  アンダンテ・スピアナートと華麗なポロネーズOp.22
マグダレーナ・バチェフスカ(ピアノ)
 録音:2015年8月/シマノフスキ音楽院(カトヴィツェ)/DDD、69’ 02”

 ピアニスト、チェンバリストとして活躍するかたわら、MetroNaps EnergyPod やBlueSleep などで不眠、安眠のための音楽プロデュースも務める才媛マグダレーナ・バチェフスカ。
 現在はアメリカを本拠にしていますが、ここでは故郷ポーランドの二大天才、ショパンとシマノフスキをとりあげています。
 全く新感覚のピアノながら、両者のマズルカで見せる民族的な味わいが絶妙。夢のように美しい世界を作り上げています。


 


いいですねー、こういう素敵なサロンでのコンサート。バチェフスカ、エレガントです。
https://youtu.be/QExiwKIGmzE

ショパンのノクターン。




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SONARTI



RT 01
\2400→\2190
デュセック夫妻のハープ作品集
 ヤン・ラディスラフ・デュセック(ドゥシーク):
  ハープ・ソナタ 変ホ長調Op.34の1/
  同ヘ長調「リッチモンド・ヒルの乙女」/
  大ソナタ変ロ長調
 ソフィア・ジュスティーナ・デュセック:
  ハープ・ソナタ変ロ長調Op.2の1/
  同ト長調Op.2の2/同ハ短調Op.2の3/
  ソナチネ第1番ハ長調C160/同第2番ヘ長調C161/
  同第3 番ト長調C162/同第4番変ロ長調C163/
  同第5 番へ長調C164/同第6 番変ホ長調C165
キョンヘ・キム=シュトール(ハープ)
 ハープに魅せられた夫婦の作品集

 録音:1997年12月/コケル城(フランス)/DDD、66’ 41”

 キョンヘ・キム=シュトールはソウル出身、8 歳から生地で始め、アメリカのカーティス音楽学校でマリリン・コステロに、インディアナ大学でスザーン・マクドナルドに師事、国際的に活躍する韓国の大ハープ奏者。

 ヤン・ラディスラフ・デュセック(ドゥシーク)(1760-1812) はボヘミア出身のピアニストで作曲家。絶世の美男子で女性ファンが多く、ロシアのエカテリーナ二世やフランスのマリー・アントワネットからも寵愛を受けてスターとなりました。
 母がハープ奏者だったためか彼はハープを弾く女性が好きで、ソフィアと結婚しました。
 彼女のためにハープ・ソナタをせっせと作曲するだけでなく、ソフィア自身も美しい作品を残しています。ここでは愛から生まれた両者のハープ曲をたっぷり味わえます。


/////////////////


 あの極悪ドゥシークのハープ曲集。実は聴いたことがなかった。
 


史上最悪の男、ヤン・ラディスラフ・ドゥシーク
上のアルバムはなんだかおしどり夫婦の素敵な音楽みたいに紹介しているが、その妻も無残に捨てられている。

 ヤン・ラディスラフ・ドゥシーク(1760年 - 1812年)は、イギリス・ピアノ楽派の基礎を築いたボヘミア人作曲家・ピアニスト。(モーツァルトと懇意だったフランツ・クサヴァー・ドゥーシェクとは別人。)

 ボヘミアからドイツへ、さらにサンクトペテルブルクに行き、その地でエカチェリーナ2世の家臣となった。
 女帝エカチェリーナは美青年を深く愛する人だったので、美男子だったドゥシークがそこでどういう寵愛を受けたかはご想像にお任せする。

 彼はあまりに美男子だったために、「淑女たちが彼の美しい横顔を愛でることができるように(シュポア)」、舞台上にピアノを横向きに置いた最初のピアニストだったという。

 ペテルブルクを去ると今度はフランスに行ってマリー・アントワネットの寵臣となるが、フランス革命が勃発すると、ロンドンに向かう。
 そこでハープ奏者で作曲家のジャン=バティスト・クルムフォルツの妻と駆け落ち。このためハープの大家は自らセーヌ川に身を投げた。

 ロンドンでは演奏家として大成功、ハイドンからも大絶賛。楽譜出版社コッリに協力して会社を興す。そこではあっさりクルムフォルツ夫人を捨てて、コッリの娘ソフィア・ジュスティーナ・コッリ(上記アルバムの人)と結婚。
 しかしその会社が破産すると、ドゥシークは家族を捨ててイングランドからドイツに逃れた(残されたコッリは牢屋に入れられた)。

 その後パリに戻るとフランスの外務大臣タレーランに召し抱えられた。
 かつてはマリー・アントワネットに仕えていたドゥシークだが、そこで書いた「ピアノ・ソナタ〈パリへの帰還〉」は、最終楽章でギロチンが彼女の首を落とし、さらにその後彼女の亡霊が戻ってくるというホラー・ソナタ(軽やかな、なんてことのない曲ですが)。

 余生をフランスとプロイセンで過ごし、演奏・教育・作曲活動に費やしたドゥシークだが、晩年は容姿が崩れて醜く太り、酒びたりの日々を重ねるようになった。

 まあ、音楽史上最低最悪の男の一人。

 





有名なわりにソナタ 「パリへの帰還」を収録したCDはほとんどない。
現在手に入りそうな貴重なアルバム。

Bongiovanni
GB5066-2
\2200
ヤン・ラディスラフ・デュセック(ドゥシーク):
 ピアノ協奏曲 ヘ長調 Op. 17
 ピアノ協奏曲 変ロ長調 「軍隊」 Op. 40
 ピアノ・ソナタ 変イ長調 「パリへの帰還」 Op. 64/70
マルコ・ラガナ (ピアノ)
ベネデット・マルチェッロ室内管弦楽団
ダリオ・ルカントーニ (指揮)

 実際はなんてことのない古典派ソナタ。でもマリー・アントワネットの首がはねられるところがわかるでしょうか。悪趣味ですが。



 


RT 02
\2400→\2190
忘れられた作曲家ヴェルフルの華麗かつ典雅な世界
 ヴェルフル:
  (1)ハープとピアノのための大二重奏曲ヘ長調Op.29
  (2)ハープとピアノのための大二重奏曲ニ短調Op.31
  (3)ピアノ・ソナタ ロ短調Op.28の3
  (4)ヴァイオリン・ソナタ イ長調Op.14の1
ギヨーム・シュートル(ヴァイオリン)
ステフェン・ファンハウヴァエルト(ピアノ)
キョンヘ・キム=シュトール(ハープ)
 録音:2014年8月/UCLAシェーンベルク・ホール(ロサンゼルス)/DDD、76’ 52”

 ヨーゼフ・ヴェルフル(1773-1812) は、ベートーヴェンと同時代のオーストリアのピアニスト兼作曲家。大きな手に恵まれ演奏至難な曲をたくさん残しましたが、今日あまり聴く機会はありません。
 ヴェルフルは1801 年から05 年までパリに暮らし、ハープに関心をもって作曲したのがここに収められた2 篇。ペダルハープが開発される以前の作品で自由度は少ない、典雅な世界を堪能できます。
 ヴァイオリン・ソナタ イ長調はハイドンのオラトリオ「天地創造」のモチーフに基づいて作られた興味深い曲。フランス、ベルギー、韓国出身の実力派が見事なアンサンブルを聴かせてくれます。




GLOBE

GLO 5259
\2500
ブリテン:無伴奏チェロ組曲
 組曲第1番 Op.72
 組曲第2番 Op.80
 組曲第3番 Op.87
キリーヌ・フィールセン(チェロ)
 1994年第10回チャイコフスキー国際コンクールでオランダ人初の入賞を果たしたキリーヌ・フィールセンは、コンセルトヘボウ管のベテラン・チェリスト、イケ・フィールセンを父に持つオランダ・チェロ界のサラブレッド。
 バッハの無伴奏チェロ組曲集(GLO 5244)の成功に続くGlobe第2弾は、ベンジャミン・ブリテンの無伴奏チェロ組曲。ジョセフ・グァルネリ・フィリウス・アンドレア1715年製のチェロから生み出される深く詩的なブリテンによって、無伴奏チェロの高き頂へと登る。

 録音:2013年2月25日−27日、オランダ



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HYPHEN PRESS MUSIC



HPM 009
\2600→\2390
バッハ・プレーヤーズ
 ヴェニスからハンブルクへ

 ヴァレンティーニ:4声のソナタ ト短調
 ヴァレンティーニ:
  コルネット、サックバットと通奏低音のためのカンツォン ニ短調
 フローベルガー:チェンバロのためのトッカータ第2番ニ短調
 シュメルツァー:4声のソナタ ト長調《ラ・カリオラッタ》
 シュメルツァー:
  ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ第3番ト短調
 ヴェックマン:4声のソナタ第3番ハ長調
 ベッデッカー:
  ドゥルシアン、ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ
   ト短調《ラ・モニカ》
 マリーニ:4声のカンツォーネ ニ短調《ラ・リッツァ》
 ヴェックマン:チェンバロのためのトッカータ ホ短調
 ヴェックマン:4声のソナタ第9番 ニ短調
バッハ・プレーヤーズ、
ニコレット・ムーネン
 (ヴァイオリン&ディレクター)
 イタリアから北ドイツまで優雅なる17世紀ヨーロッパのアンサンブル

 バッハ・プレーヤーズは、ヴァイオリンのニコレット・ムーネンを中心に、17〜18世紀の音楽の演奏をメインとして1996年にロンドンで結成されたイギリスのピリオド・アンサンブル。
 「バッハと彼のライバルたち(HPM 008)」など凝った趣向のアルバムで注目を集めてきたバッハ・プレイヤーズ第9弾は、「ヴェニスからハンブルクへ」をテーマに、イタリアのヴェニス(ヴェネツィア)からアルプス山脈を超え、北ドイツのハンブルクまで旅する、17世紀の素敵なアンソロジー集。
 サックバットやドゥルシアンを含む、珍しい組み合わせのピリオド・アンサンブルを楽しめます。

 録音:2014年8月27日−29日、聖マイケル教会(ハイゲート、ロンドン)



ここで2曲ほどサンプルが聴けます。
http://www.thebachplayers.org.uk/recordings/venice_to_hamburg


  ニコレット・ムーネン


バッハ・プレーヤーズ、前作

HPM 008
(2CD)
\5200→\4790
興味深いアルバム
 バッハと彼のライバルたち

  グラウプナー:深き苦しみの淵より CWV.1113/23a
  テレマン:序曲嬰へ短調 TVWV.55:fis1
  J.S.バッハ:カンタータ《イエス十二弟子を呼び寄せて》BWV.22
  テレマン: Las vom Bosen und tu Gutes TWV.1:1038
  グラウプナー:
   序曲ハ短調 CWV.413、Gott fuhrt die seinen wunderbar CWV.1115/24
  J.S.バッハ:カンタータ《イエスは眠りたもう》BWV.81
バッハ・プレーヤーズ
ニコレット・ムーネン
 (ヴァイオリン&ディレクター)

 「バッハとライバルたち」をテーマとした第8巻では、バッハがライプツィヒ聖トーマス教会のカントールのオーディションで披露した「BWV.22」など、「聖トーマス教会のカントール」を巡るグラウプナー、テレマンとの競争(?)が、バッハ・プレーヤーズの演奏で繰り広げられている。


 1722年にクーナウが死去すると、翌年ライプツィヒの市参事会は後任のトーマス教会カントルの候補者としてまずテレマンを指名したが、テレマンが辞退したため、次の候補者としてグラウプナーが指名された。しかし、グラウプナーの雇用主であったヘッセン=ダルムシュタット方伯エルンスト・ルートヴィヒがグラウプナーの移籍を許さなかったため、最終的にカントルの職はバッハへ舞い込むことになった。

 グラウプナーは、バッハがトーマス教会カントルの職を受諾したことを知ると、1723年5月4日にライプツィヒの市参事会に宛てて推薦の手紙を書き、バッハの優れたオルガン演奏能力と宗教曲作曲の練達した手腕を称賛し、バッハがこの職務を忠実に遂行するにふさわしい人物であると保証した。グラウプナーがこのようにバッハを積極的に推薦した行動を見る限り、少なくともグラウプナーがそれ以前からバッハの音楽と人柄を熟知していたことは確実であり、彼が個人的にバッハとの交流を持っていたことは間違いないようである。

 テレマンがバッハをライバルと思っていたかどうかは別として、ある意味興味深いアルバム。

 2012年10月−2013年10月の録音。





PHAEDRA



DDD 292033
\2600→\2390
ヤーン・レヴォスラフ・ベラへのトリビュート
 ベラ:
  ソリスト、混声合唱と管弦楽のための《祝祭ミサ》変ホ長調
  ソプラノと管弦楽のためのオッフェルトリウム
   《Deus meus, ad te luce vigilo》
  バスと管弦楽のための《Heil’ge Nacht》
  ソプラノと管弦楽のためのアリア
   《Bergglocke. Weihnacht auf dem Friedhof》
  ソプラノ、バス、混声合唱と管弦楽のためのカンタータ
   《Lobet den Herrn, alle Heiden》
  ハンガリー風の演奏会用小品
ダヴィッド・ポルセリーン(指揮)
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団
ペトル・フィアラ(合唱指揮)
ブルノ・チェコ・フィルハーモニー合唱団
エヴァ・シュシュコヴァ(ソプラノ)
ルチエ・ヒルシェロヴァ(アルト)
ユライ・ホリー(テノール)
トマス・シェルク(バス)
 19世紀スロヴァキアの作曲家、指揮者のヤーン・レヴォスラフ・ベラ(1843−1936)が書いた、声楽とオーケストラのための作品集。
 チェコが誇る一流のオーケストラ、合唱団によって演奏されるこれらの作品は、すべて世界初録音。

 録音:2010年11月29日ー12月3日&2011年5月23日ー26日、ヤナーチェク・フィルハーモニー・コンサート・ホール(オストラヴァ)


/////////////////

 まったく聴いたことのない作曲家ベラ。
 でも時代が19世紀後半から20世紀前半なので、思わぬロマンティック大作だったりする可能性はある。
 指揮も名匠ポルセリーン。案外名盤になるかも。



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PIANO21

P21 055-N
(輸入盤)
\2500→\2290
シプリアン・カツァリス(ピアノ)
 親和力 〜 ありがとう ショパン、さよなら ラフマニノフ


 ゲーテの作品と詩に書かれた作品 〜
  ベートーヴェン:エグモント序曲*、
  メンデルスゾーン/リスト:7つの歌より 「ズライカ」Op.34-4/

 二つのノヴェレッテ 〜
  シューマン:ノヴェレッテ Op.21-1、
  プーランク:ノヴェレッテ第3番/

 オリジナルクーラントとそのアレンジ 〜
  ジャン=バティスト・ルイエ:クーラント ホ短調、
  ゴドフスキー:ルネッサンス第10番 ルイエのクーラントの自由な編曲/

 極東のイメージで 〜
  ラヴェル:「マ・メール・ロア」より 第3番 パゴダの女王レドロネット*、
  王建中:瀏陽河/

 ハプスブルク帝国の代表的な舞曲 〜
  ヨハン・シュトラウスII:ウィーン気質より*、
  リスト:ハンガリアン狂詩曲第13番/

 友人同士のマズルカ 〜
  フォンタナ:マズルカ Op.21-2*、
  ショパン:マズルカ Op.63-3/

 ショパンに捧げる 〜
  シューマン:謝肉祭 Op.9 より 第12番
  ショパン、カツァリス:ありがとう ショパン*/

 映画音楽のような 〜
  パンチョ・ヴラディゲロフ:パッション、
  ガーシュウィン:The Man I Love/

 友人同士のプレリュード 〜
  エイブラム・チェイシンズ:プレリュード Op.12-3、
  ラフマニノフ:プレリュード Op.23-2/

 ラフマニノフに捧げる 〜
  カツァリス:さよなら ラフマニノフ* 

(*=世界初録音)
シプリアン・カツァリス(ピアノ)

PP21 055-N
(国内仕様盤)
\2857+税

 シプリアン・カツァリス新録音!来日記念盤「親和力」!

 新しいベヒシュタイン・コンサート・グランドは、17世紀から今日に至るまでの音楽様式の全範囲にわたって、ピアニストにさらに優れた自己表現を可能にしてくれるような、すばらしい楽器のひとつである。このレコーディングの曲目がこれほど多様なのは、それが理由である。しかしながら、“がらくた”を集めた類いの陳腐なリサイタルによく見られる落とし穴にはまるのを避けるために、私はここでは、マルク・ツィツマンの解説に書かれているように、ある種の作品間の「親和力」を追求しようと考えている。
 シプリアン・カツァリス(日本語訳:SOREL/日本語解説書より)

 シプリアン・カツァリスの自主レーベル「Piano21」の最新録音は、2016年の来日記念盤、その名も「親和力」!
 ゲーテの小説「親和力」をテーマに、様々な関連性から生まれる音楽を探求した、まさにカツァリスならではのプログラム。ベートーヴェンやラヴェルの世界初録音となる編曲版から、自作の「ありがとう ショパン」、「さよなら ラフマニノフ」、ゴドフスキーのトランスクリプション、J・シュトラウスのパラフレーズ、そしてガーシュウィンのソングブックまで、カツァリスが追求した「親和力」、超絶のカツァリス・ワールドをご覧あれ!

 使用ピアノ:ベヒシュタイン D-282 コンサート・グランド
 録音:2016年2月、サン=マルセル福音教会(パリ)




TACTUS


TC 880001
\2500
カゼッラ&ペラキオ 〜 ハープ作品集
 カゼッラ:ハープ・ソナタ Op.68、悲しい子守歌
 ペラキオ:
  ソナタ第1番、ハープのための3つの小品、小川への牧歌
アレッサンドラ・ヅィヴェリ(ハープ)
 カゼッラ&ペラキオ!イタリアのハープ作品集!

 1883年トリノ生まれという共通点を持つ2人のイタリア人作曲家、アルフレード・カゼッラ(1883−1947)とルイージ・ペラキオ(1883−1966)のハープ作品集!
 誕生日、出生地以外にも、20世紀イタリアの名女流ハーピニスト、クレリア・ガッティ・アルドロヴァンディへの作品献呈、フランス音楽からの影響など、共通点が多いカゼッラとペラキオ。
 イタリアのハーピスト、アレッサンドラ・ヅィヴェリが、隆盛を誇ったオペラではなく器楽に情熱を注いだ作曲家たちの

 2016年1月の録音。
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TC 861501
\2500→\2290
オルフィーチェ:室内アリア集
 ヴェネツィアの素描、
 《リーリカ集》(1903)より、
 《リーリカ集》(1920)より、
 遺作集より《日本の短歌》
ジュゼッペ・ヴェネツァイアーノ(テノール)
アドリアーノ・バッシ(ピアノ)
 1901年に作曲された歌劇「ショパン」の作曲家としてもその名を知られるジャコモ・オルフィーチェ(1865−1922)の全曲世界初録音となる室内アリア集。
 オルフィーチェの研究家でもあるピアニスト、アドリアーノ・バッシの解釈が、近代イタリアの知られざる歌曲の魅力を引き出してくれる。レコード芸術9月号海外盤REVIEW掲載タイトル(169P)!

 2014年1月の録音。



その歌劇「ショパン」(全4幕)
ジャコモ・オルフィーチェ Giacomo Orefice 作曲
DUX 0775/0776 (2CD) \4000


 ゲテモノか?ああ、でも聴いてみたい。だってショパン主人公のオペラなのである。

 ショパン役の人は歌手だろうけどピアノも弾けないといけないけどどうするんだろう、とかそんなことまですぐに考えちゃうような、何とも素敵な題材。
 作曲家のジャコモ・オルフィーチェ、1865年生まれということはプッチーニやジョルダーノやマスカーニと完全同世代。このオペラも作曲が1901年ということで、「蝶々夫人」や「アドリアーナ・ルクヴルール」と同じ時期の作品。・・・つまりこのオペラもバリバリのベリズモ・オペラに違いない。確かにショパンの人生はベリズモには格好の題材ではないか。
 ショパンの有名作品がちりばめられたベリズモ・オペラ・・・ああ、何か夢のよう。


DUX 0775/0776
(2CD)
\4000
ジャコモ・オルフィーチェ(1865-1922):
 オペラ「ショパン」(全4幕;1901)
エフゲニア・クズネツォワ、
エヴァ・ヴェシン(ソプラノ)
スティーヴン・ハリソン(テノール)
マリウシュ・ゴドレフスキ(バリトン)
グラツィアン・シムチャク(ピアノ)
ヴロツワフ・オペラ合唱団&管弦楽団
エヴァ・ミフニク(指揮)
イタリアの作曲家ジャコモ・オルフィーチェがショパンの楽曲に基づいて作曲した、ショパンを主人公とするオペラ。



 

TC 661915
\2500
アレッサンドロ・スカルラッティ:鍵盤作品全集 Vol.5
 トッカータ ホ短調/トッカータ ニ短調/
 フォリア ニ短調/トッカータ ニ短調/
 アレグロ ニ短調/アンダンテ イ短調/
 トッカータ ニ長調/フーガ ホ短調/アレグロ ト短調/
 アンダンテ ト長調/ソナタ ヘ長調/
 トッカータ ニ長調/トッカータ ト長調/
 トッカータ ニ長調/アレグロ ニ長調/トッカータ変ロ長調
フランチェスコ・タシーニ(オルガン)
 タクトゥス(Tactus)ならではのイタリアの器楽音楽発掘プロジェクト、アレッサンドロ・スカルラッティの鍵盤作品全集も第5巻に到達。
 オルガンのための作品を集めたこの第5巻では、1836年に名工カルロ・セラッシによって製作されたヒストリカル・オルガン(Op.44)の使用。

 2014年11月の録音。
 

TC 640001
\2500
ファルコニエーリ&コッポラ:
 スペインの様式によるセイチェントのイタリア音楽
コロ・ポリフォニコ・サント・スピリト
フランチェスコ・ピナモンティ(指揮)
カペラ・ムジカーレ・ディ・サン・ジャコモ・マジョーレ
ロベルト・カシオ(指揮)
 共にバロック時代のイタリア、ナポリの宮廷楽長を務めたアンドレア・ファルコニエーリ(1585−1656)とフィリッポ・コッポラ(1628−1680)。
 セイチェント(1600年代)のイタリアにおける器楽による舞曲、声楽曲を、イタリア勢の演奏でたっぷりと。

 2014年6月の録音。




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OEHMS



OC455
\2100→\1890
全て「短調」、ベルント・グレムザー
 ヨーゼフ・ハイドン:ピアノ・ソナタ集

 1-3.ソナタ ハ短調 Hob.XVI:20/
 4-6.ソナタ ロ短調 Hob.XVI:32/
 7-9.ソナタ ホ短調 Hob.XVI:34/
 10-12.ソナタ 嬰ハ短調 Hob.XVI:36/
 13-14.ソナタ ト短調 Hob.XVI:44
ベルント・グレムザー(ピアノ)
録音 2015年12月1-3日 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ、Recording Producer & Editing: Eckhard Glauche, Recording Engineer: Gerhard Gruber

 NAXOSレーベルにも、シューマン、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチなど数多くの録音があるドイツのピアニスト、ベルント・グレムザーの新録音。
 ドイツ国内では“ピアノの魔術師”と称えられているグレムザー、OEHMSレーベルには更に多彩なレパートリーを録音しています。
 前作のメンデルスゾーンは、彼自身において最善の出来映えとのことでしたが、今回のハイドン(1732-1809)はそれ以上に力が入っています。
 バッハの時のように、ショスタコーヴィチを組み込んだ「前奏曲とフーガ」(OC738)や「バッハ作品のトランスクリプション」(OC706)といった企画物ではなく、真っ向からハイドンに取り組んだ作品集となっています。
 選ばれたソナタは全て「短調」で書かれていると言うグレムザーのこだわりもお楽しみください。





自身、「最善の出来映え」と語った前作

知的で繊細で優雅でリッチ
グレムザーがメンデルスゾーンに見えてくる。
でもこのアルバム、もう3年前だった!

OC430
\2100
ベルント・グレムザー(ピアノ)
 メンデルスゾーン:ピアノ作品集

 1-16.無言歌集(抜粋)
  <第1巻 Op.19-1 ホ長調/第1巻 Op.19-5 嬰ヘ短調/
   第2巻 Op.30-6 嬰ヘ短調「ヴェネツィアの舟歌 第2」/
   第3巻 Op.38-2 ハ短調/第6巻 Op.67-4 ハ長調/
   第5巻 Op.62-1 ト長調/第5巻 Op.62-3 ホ短調「葬送行進曲」/
   第1巻 Op.19-3 イ長調「狩人の歌」/第7巻 Op.85-4 ニ長調/
   第1巻 Op.19-6 ト短調「ヴェネツィアの舟歌 第1」/
   第4巻 Op.53-2 変ホ長調/第3巻 Op.38-6 変イ長調/
   第6巻 Op.67-2 嬰ヘ短調/第8巻 Op.102-5 イ長調/
   第6巻 Op.67-5 ロ短調/第5巻 Op.62-6 イ長調「春の歌」>/
 17-19.幻想曲 嬰ヘ短調「スコットランド・ソナタ」Op.28/
 20.厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54/21-23.3つの練習曲 Op.104
ベルント・グレムザー(ピアノ)
録音 2012年6月16-18日 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ

 2013年には名指揮者スクロヴァチェフスキとともに来日、心蕩けるショパンを演奏したグレムザー。彼の名前はすでにNAXOSを始めとした一連のアルバムでもおなじみです。幅広いレパートリーを持ち、ラフマニノフやプロコフィエフのエレガントで知的な解釈で知られる彼ですが、このアルバムでは一転、メンデルスゾーンの「無言歌」の抜粋を始めとした作品を演奏しています。
 お稽古にも使われる「無言歌」。譜読みは平易なものが多いのですが、実際に聴かせる演奏をするのはとても大変、ピアニストの資質がそのまま出てしまう恐ろしい曲集でもあるのです。もちろんグレムザーは1曲1曲を大切に、音の詩として表出しています。

 


OC1847
\2300→\2090
ヴァルター・ブラウンフェルス:管弦楽伴奏による歌曲集 第2集
 1-3. 3つの中国の歌 Op.19(1914)
  ハンス・ベトゲの詩「中国の笛」によるソプラノと管弦楽のための
   〈ただひとり/愛について考える若者/戦士の愛する人〉/
 4-8.ロマンティックな歌 Op.58(1918-1942)
  クレメンス・ブレンターノとヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフの詩による
   ソプラノと管弦楽のための
    〈夕べのセレナーデ/夜/病/命の帯は痛みを溶かし/飛行士〉/
 9-12.神の愛の精神 Op.53(1935-1936)
  マクデブルクのメヒティルトの詩によるソプラノと管弦楽のための
   〈神よ、注ぎたまえ/おお主よ、わが慰め/
    主よ、私はあなたの宝を持つ/悲しいかな、陽気な見通し〉/
 13.クレオパトラの死 Op.59(1944)
   ウィリアム・シェイクスピアの情景によるソプラノと管弦楽のための
   〈私は衣装をつけ、王冠を頂き〉/
 14-17.日本の歌 Op.62(1944-1945)
   ハンス・ベトゲの詩「甘き夢と苦い果実」によるソプラノと管弦楽のための
    〈待ち人/すばやい別れ、そして愛の悲しみ/
      別れと行動/少女が語る神と8千本の槍の話〉
カミラ・ニュールンド(ソプラノ)…1-8/
ゲニア・キューマイアー(ソプラノ)…9-12/
リカルダ・メルベート(ソプラノ)…13-17/
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団/
ハンスイェルク・アルブレヒト(指揮)
録音 2015年11月16-20日 ベルリン放送 Recording Producer: Florian B. Schmidt. Balance Engineer: Aki Matusch

 後期ロマン派の末裔、ブラウンフェルス(1882-1954)。大戦中は「退廃作曲家」として冷遇されるも、戦後はドイツの音楽復興に尽くした功績のためか、現代のドイツにおいてその作品への注目は高まる一方です。
 OEHMSレーベルにも幾つかの作品の録音があり、とりわけ「管弦楽伴奏による歌曲」の第1集には、代表作である歌劇《鳥たち》からの抜粋が収録されるなど、ブラウンフェルスを紹介するための良い手がかりともなっています。
 この第2集の作品は、不穏な時代の空気が反映された曲もありますが、やはり根本的にはロマンティックな風合いを持っており、また作品によっては、ハンス・ベトゲの詩が用いられた東洋的な雰囲気を漂わせているものもあります。
 ニュールンド、キューマイアー、メルベート、この3人の名ソプラノの声の違いにも注目。指揮は前作同様、ハンスイェルク・アルブレヒトが担っています。




スマッシュ・ヒットとなった第1集


OC1846
\2400→\2190
ヴァルター・ブラウンフェルス:管弦楽伴奏による歌曲集 第1集

 1.コロラトゥーラ・ソプラノと管弦楽のための
   「ナイチンゲールのための前奏曲とプロローグ」 Op.30-3(1913)

    テキスト:ヴァルター・ブラウンフェルスの歌劇「鳥たち」より/
 2-3.バリトンと管弦楽のための「2つのヘルダーリンによる歌曲」 Op.27(1916-1918)

    テキスト:フリードリヒ・ヘルダーリン
     <運命の女神たちに寄せる/祖国のための死>/
 4.バリトンと管弦楽のための「兵士の墓より」 Op.26(1915)

    テキスト:ヘルマン・ヘッセ/
 5.テノールと管弦楽のための「森の別れ」Op.30-1(1913)

    テキスト:ヴァルター・ブラウンフェルスの歌劇「鳥たち」より/
 6-13.大管弦楽のための「ドン・ファン」Op.34(1922-1924)

    モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」-シャンパンの歌に基づく
ヴァレンティナ・ファルカス(ソプラノ)/
クラウス・フローリアン・フォークト(テノール)/
ミヒャエル・ヴォッレ(バリトン)/
ヴァイマール・シュターツカペレ/
ハンスイェルク・アルブレヒト(指揮)
録音 2015年9月7-11日 ワイマール,レドウテ

 最近復興が進んでいる「退廃音楽作曲家」の中でも、現在のドイツにおいてとりわけ注目されているのが、このブラウンフェルス(1882-1954)でしょう。
 2015年から立て続けに、Capriccioレーベルを中心に新録音がリリースされ(それも声楽を含む大編成の作品なども含む)、そのどれもが高い評価を受けているというのは驚くばかりです。
 この管弦楽伴奏による歌曲集には、彼の復興の最初期に話題となった歌劇「鳥たち」からのアリアも含まれています。
 この第1集は、彼がまだケルンの音楽界で隆盛を誇っていた時期の作品を集めたもので、音楽的には後期ロマン派の流れを汲む甘く美しいメロディに満たされた曲が主となっています。大人気テノール、フローリアン・フォークトの歌声も、曲想にぴったり沿ったものです。


Capriccioからはこんなアルバムが

Capriccio
C5250
\2700→\2490
フルトヴェングラーによって初演された作品
 ワルター・ブラウンフェルス:作品集

  1-8.ドン・ファン Op.34/
  9.古いフランスの子供の歌による交響的変奏曲 Op.15
アルテンブルク・ゲラ歌劇場管弦楽団/
マルクス・L・フランク(指揮)
録音 2013年3月19日 ドイツ ブーネン・デア・シャット・ゲラ コンツェルト・ザール

 フランクフルト出身の作曲家、ピアニスト、ブラウンフェルス(1882-1954)は、現在いくつかの室内楽、声楽曲、とりわけ歌劇「鳥たち」のロマンティックな作風が知られています。
 彼の父は文学者、翻訳者として知られ、また母方の係累にはヴァイオリン音楽で有名なルイ・シュポアがいるという文化的な家庭に育ち、ウィーンで作曲とピアノを学び、プロイセン芸術アカデミーの会員にえらばれるなど作曲活動をしながら音楽の発展に寄与していましたが、ナチスが台頭してくるとユダヤの血を引いていた彼は公職から追放され、その作品も上演禁止となってしまったのです。
 しかし幸いなことに、大戦を生き延び、戦後はまた公職に復帰、ドイツ音楽の再建に尽力したという波乱万丈の生涯を送った人です。この「ドン・ファン」はモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」からモティーフを取った変奏曲で1924年にフルトヴェングラーによって初演された作品です。


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OC1852
\2300→\2090
アニ&ニア・スルクハニシヴィリ‐ピアノ・デュオ
 ドヴォルザークとラヴェルを弾く

 1-10.ドヴォルザーク(1841-1904):伝説
  〈ニ短調/ト長調/ト短調/ハ長調/変イ長調/嬰ハ短調/
   イ長調/ヘ長調/ニ長調/変ロ短調〉/
 11-14.ラヴェル(1875-1937):スペイン狂詩曲(ピアノ4 手編)
  〈夜への前奏曲/マラゲーニャ/ハバネラ/祭り〉
アニ&ニア・スルクハニシヴィリ(ピアノ・デュオ)
録音 2016 年1 月8-10 日 ミュンヘン バイエルン放送 第2 スタジオ Recording Producer: Sebastian Braun, Recording Engineer: Gerhard Wicho

 1988 年、ジョージア(グルジア)の首都トビリシに生まれた双子ピアニスト、アニとニア・スルクハニシヴィリのデビュー・アルバム。
 2015 年に開催された第64 回ARD(ミュンヘン)国際音楽コンクールのピアノ・デュオ部門で二位を獲得、その傑出した才能が認められ、すぐさまBR KLASSIK との共同制作でこのアルバムの録音が敢行されたのです。
 幼い頃から音楽的才能が顕著だった二人ですが、両親は音楽家ではなかったため、彼女たちは6 歳の時に初めてピアノのレッスンを受けることとなります。
 その後はトビリシ音楽院で音楽を学びますが、デュオとして演奏することはなかったといいます。しかし、13 歳の時に偶然にドビュッシーの「小組曲」を連弾したところ、その演奏に強く魅了された人々から、デュオで活動することを勧められたのです。16 歳の時にモスクワでデビュー。その際は大規模なプログラムを用意した本格的なコンサートでした。
 2012 年10 月からはタール&グロートホイゼンに師事し、レパートリーの拡大を図りながら、多くのコンクールを制し、2015 年のARD で快挙を遂げます。
 このアルバムではドヴォルザークの「伝説」とラヴェルの「スペイン狂詩曲」を披露。息のあったアンサンブルを繰り広げています。


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 そりゃあ双子だから息も合うよな・・・と思わずため息が出そうなモーツァルトのデュオ。
 というか、息、合いすぎ。
https://youtu.be/tfxCGXKSHTQ


  

OC1855
(2CD)
\3200
ジンガー・プアが歌うアドヴェントとクリスマス
〈CD1.アドベント・カレンダー‐クリスマスのための24 の歌…OC1810〉
 1.主を待ち望むアドベント/
 2.いざ来ませ、異邦人の救い主よ/
 3.山を越えてマリアは行く/
 4.私は3 本の枯れ枝を折り取り/5.私たちの幸せなクリスマス/
 6.アドベントリート:船が来ます/7.戸を高くあげよ/
 8.マリアは茨の道を歩む/9.静かな夜/
 10.あかつきの空の美しい星よ/11.目覚めよと呼ぶ声が聞こえ/
 12.おお 救い主よ、天を引き開け/13.舟が来ます/
 14.今ぞ愛する魂よ、時が来たり/15.久しく待ちにし/
 16.わたしたちのお慕いする聖母さまが/
 17.よろこべや、たたえよや/18.闇は深まり/
 19.輝く暁の星、いと美しきかな/20.静かに雪が降り/
 21.あなたは雹、いとしきキリスト/
 22.どのようにあなたをお迎えしましょうか/
 23.子どもたち、明日は何かいいことがある/
 24.どこでもクリスマスおめでとう/
〈CD2.ドイツのクリスマス…CD825〉
 1.甘き喜びのうちに/2.クリスマスの夜/3.アドヴェントの呼び声/
 4.マリアは茨の森を通って行った/5.一輪のばらが咲いて/
 6.来たり聞けよ、お告げを/7.救いの御子は生まれリ/
 8.眠れ、天の子供/9.夕闇せまりて/10.幼子は眠りの中に/
 11.安らかに眠れ、子供よ/12.高き天よりわれは来たれり/
 13.静かに、静かに/14.おお、やさしきイエスよ/
 15.私は死の深い夜にあり/16.愛しいうぐいすよ、目覚めよ/
 17.私は三艘の帆を見た/18.覚えていますか?それがあったことを/
 19.きよしこの夜/20.夕闇せまりて
ジンガー・プア(ヴォーカル・アンサンブル)
 録音 2015 年2 月9-13 日 ミュンヘン ゼンディリング Himmelfahrtskirche…CD1,
 2008 年1 月19-23 日 オーストリア,フォアアールベルク,Propstei St. Gerold…CD2

 ピュアな声で私たちの心を清らかにさせてくれる、ドイツのスーパー声楽グループ「ジンガー・プア」。創立は1991 年、レーゲンスブルク大聖堂少年合唱団の卒業生たちによるこの2 枚組は、既に発売されている「アドベント・カレンダー‐クリスマスのための24 の歌」と「ドイツのクリスマス」の2 枚をセットにしたもの。
 ドイツ人なら誰でも知っているクリスマスのための賛美歌や民謡ですが、日本人の耳にはほとんど馴染みがありません。皆で盛り上がることが大切な日本のクリスマスに比べ、ドイツのクリスマスはキリストの誕生を静かに祝う日であり、歌われるキャロルも落ち着いた曲が多いのが特徴です。
 もちろん、時には「きよしこの夜」のような現代的な味付けがされている曲もありますが、ほとんどはゆったりとくつろいだ静かな雰囲気に満ちています。 一点の曇りのないアンサンブルをお聴きください。
 


OC1858
\2300→\2090
バッロ・トルコ
  ヴェニスからイスタンブール


 1.アントニオ・チェスティ(1623-1669):歌劇《ラ・ドリ》‐宦官の踊り/
 2.ジョヴァンニ・フェリーチェ・サンチェス(1600-1679):他の男が暴君のように/
 3.アンドレア・ファルコニエーリ(1586-1656):1650年 ナボリの曲集 第1集より「柔らかなメロディ」/
 4.ファルコニエーリ:1650年 ナポリの曲集 第2集より「コリエンテ・ディカ・ラ・モータ」/
 5.プレトリウス(1571-1621):テレプシコーレより
  「ラ・モーレスク」/
 モンテヴェルディ(1567-1643):歌劇《オルフェオ》より「モレスカ」/
 6.ルイジ・ロッシ(1597-1653):歌劇《オルフェオ》より
    「ラスチアーテ・ア・ヴェルノ」/
 7.ベレロフォンテ・カスタルディ(1581-1649):「誰が私に幸せを見い出そうか」/
 8.ヨハン・ヒエロニムス・カプスベルガー(1580-1651):
   キタローネのタブラチュア譜 第4集より「チャコーナ」/
 9.ビアジオ・マリーニ(1594-1663):様々な楽器のための「シンフォニア 第3番《雷》」/
 10.ヴォジチエフ・ボボウスキ(別名 アリ・ウフキ):
   Haza Mecmua-i Saz u Sozより「レアハヴィ・セマイ」/
 11.マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643):トルコ女性のダンス‐シンフォニア 第3番「幸運、幸せ」/
 12.作者不詳:エジプトのファティマの歌/
 13.デルヴィシュ・フレンク・ムスタファ:Haza Mecmua-i Saz u Sozより「ムラーバ」/
 14.サロモン・ロッシ(1571-1630):トルコ風ソナタより「ガリアルダ 第1−第4」/
 15.ヴォジチエフ・ボボウスキ(別名 アリ・ウフキ):
  Pisrev-i Ef renc i yani Pavane‐ファビオ・カローソ(1527-1605):Balleto Pauaniglia‐
    プレトリウス:テレプシコーレよりPavane de Sp aign e/
 16.ネフィリ・ベーラム・アガ(不祥‐1560):Bayati Pesrev
ペーラ・アンサンブル
〈メンバー:
 メフメト C.イェシルチャイ(指揮,ウード,バロック・ギター)/
 フランチェスカ・ロンバルディ・マズーリ(ソプラノ)/
 イシュハン・エーゼル(カヌン)/
 ハサン・エセン(ヴィオラ・ダ・モーレ)/
 リュトフィエ・エゼル(ケメンチェ)/
 オーザン・パルス(パーカッション)/
 パオロ・ロセッティ・ムリットゥ(パーカッション)/
 メヒティルド・カルコウ(バロック・ヴァイオリン)/
 クラウディア・メンデ(バロック・ヴァイオリン)/
 フランツィスカ・グルンゼ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/
 グンター・ホルツハウゼン(ヴィオローネ)/
 クリストフ・ゾンマー(テオルボ,バロックギター)/
 ミカエル・バルヤン(チェンバロ) 他〉
OC1860
(LP 2枚組)
\4800
録音 2014年6月 イスタンブール MIAMスタジオ Recording Producer: Sinem Ye.ilcay, Recording Engineer: Bernhard Hanke

 地中海は多くの偉大な文化の発祥地であり、また東洋と西洋の文化が融合する地でもあります。
 15世紀に東ローマ帝国を滅ぼし、コンスタンティノポリスを征服したオスマン帝国は、その後勢力を拡大し、17世紀にはアゼルバイジャンからモロッコ、イエメンからウクライナ、ハンガリーからチェコスロバキアに至る広大な領域を手中に収めます。
 当時、最盛を誇っていたキョプリュリュ家ですが、1683年に当家の婿であった首相カラ・ムスタファ・パシャが敢行した第二次ウィーン包囲が失敗、16年間の戦争状態を経て、1699年に結ばれたカルロヴィッツ条約において、史上初めてオスマン帝国の領土は削減され、以降覇権はオーストリアに奪われることとなります。
 さて、そんな歴史的背景のもとに様々な文化交流が行われ、文学や絵画、そして音楽においても「東洋的なテイスト」が入り込んで来たことも良く知られています。
 このペーラ・アンサンブルによる意欲的なアルバムは、16世紀から17世紀、トルコからイタリア、またイタリアからトルコへと渡った様々な音楽が収録されています。
 想像以上に複雑に入り組んでいるこれらの多彩な音楽は、当時の文化を想像させるに余りあるものです。
  LP盤(2枚組)も同時発売。




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 上のほうではヴェネツィアからハンブルクのアルバムをご紹介しましたが(こちら)、このアルバムではイスタンブールへ!
 いずれにしてもこの時代ヨーロッパの中心がヴェネツィアだったことを思わせてくれます。

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OC1863
\2300→\2090
クリストファー・パーク:シューマン/ストラヴィンスキー/ノイヴィルトを弾く
 1-3.シューマン(1810-1856):幻想曲 ハ長調 Op.17/
 4-6.ストラヴィンスキー(1882-1971):ペトルーシュカより3つの楽章/
 7.オルガ・ノイヴィルト(1868-):Maesyas‐牧羊神
クリストファー・パーク(ピアノ)
録音 2016年3月17-19日 フランクフルト・アム・マイン フェステブルク教会 Recording Producer, Editing and Mastering: Stephan Flock

 「The European Concert Hall Organisation=ヨーロッパ・コンサート・ホール機関(ECHO) 」が選出した2016/2017年のシーズンにおけるライジング・スターの一人、1987年バンベルク生まれのパークはドイツと韓国の血を引くピアニスト。
 この「ECHO」とはヨーロッパ全土のコンサート・ホールが一致団結して若いアーティストを育てるという賞であり、これに選定されるとウィーン楽友協会コンサート・ホール、バーデンバーデン・フェスティヴァル・ホール、ロンドンのバービカンホール、アムステルダム・コンセルトヘボウと言った名ホールでの演奏機会が与えられるという名誉あるものです。
 すでに2014年のシュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭でも高い評価を受けているパークですが、どちらかというと室内楽に注力しており、DG KOREAからリリースしたアルバムもリチャード・オニールやスミ・ジョーの伴奏で、本格的なソロ・アルバムは2011年のリスト作品集以来のもの。今後の活躍が楽しみなピアニストです。




驚異的な「熊蜂の飛行 bumble-bee」。テクニックのすごさより打鍵のパワーにのけぞる。
https://youtu.be/vtQ_NXjhQIs




<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>

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ALTUS


スラブ歌劇 来日公演1965

  戦後、日本のオペラ受容はイタリア歌劇団の与えた感動が伝説となっていますが、それと同等な衝撃を与えたのが1965 年の「スラブ・オペラ」。
 名のみ聞いていた「ボリス・ゴドゥノフ」や「イーゴリ公」を本場の骨太な演奏で披露、日本の音楽ファンにロシア・オペラの魅力を知らしめました。
 その語り草となっていた公演がCDとして日の目を見ます。日本の聴衆を金縛りにかけた演奏が、半世紀を経てふたたび体験できます。


ALT 353/5
(3CD)
\5700→\5290
マタチッチ&NHK交響楽団
 日本の聴衆を釘づけにした「ボリス」が日の目を見る!

  ムソルグスキー:
   歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」全曲
ボリス・ゴドゥノフ:
 ミロスラヴ・チャンガロヴィチ(バス)
クセニヤ:ミルカ・クラリッチ(ソプラノ)
ピーメン:ニコラ・ギュゼレフ(バス)
グリゴーリ:リュボミール・ボドゥロフ(テノール)
ワルラーム:ラドゥコ・コロシェッツ(バス)
聖愚者:イーヴィツァ・キシュ(テノール)
NHK交響楽団、
ザグレブ国立歌劇場合唱団、
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)
 日本の聴衆を釘づけにした「ボリス」が日の目を見る!

 
 収録:1965年9月4日/東京文化会館(ライヴ)/ステレオ、日本語帯・解説、歌詞大意付

 ムソルグスキーの歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」は1919 年に露西亜大歌劇が本邦初演を行いましたが、言葉の問題などもありなかなか上演されることもありませんでした。それゆえ1965 年9 月のスラブ歌劇による上演は、日本の音楽ファンにとり一大イベントでした。
 シャリャーピンの再来と言われたチャンガロヴィチがボリスを演じ、意に染まぬまま皇帝となり、属国ポーランドの作略で皇帝の座を奪われ死んでいく姿を示し、聴衆に大きな感銘を与えました。
 リムスキー=コルサコフ編1906 年版による演奏で、原典版の斬新さはないものの、流麗に響くオーケストラが美しく、マタチッチとNHK 交響楽団が充実した力演を繰り広げるのも魅力。ザグレブ国立歌劇場合唱団の魅力も特筆で、民衆の声の威力を納得させてくれます。
 今から半世紀も前に、かくも凄い公演が日本で行われていたのと言葉を失う記録の登場です。
 


ALT 351/2
(2CD)
\3900→\3590
ホルヴァート&NHK交響楽団
 「イーゴリ公」本邦初演時の録音

  ボロディン:歌劇「イーゴリ公」
イーゴリ公:トミスラヴ・ネラリッチ(バス)
ヤロスラーヴナ:ユリア・ヴィーナー(ソプラノ)
ウラジーミル皇子:ルドルフ・フランツル(テノール)
コンチャーク汗:ミロスラヴ・チャンガロヴィチ(バス)
コンチャコーヴナ:ルージャ・ポスピシュ(メゾソプラノ)
オヴルール:ピエロ・フィリッピ(テノール)
スクラー:グレゴール・ラーデヴ(バス)
エローシカ:フラーニョ・パウリック(バス)ほか
NHK交響楽団、
ザグレブ国立歌劇場合唱団、
ミラン・ホルヴァート(指揮)
 収録:1965年9月16日/東京文化会館(ライヴ)/モノラル、67’ 00”、78’ 00”、日本語帯・解説、歌詞大意付

 「ポロヴェッツ人(だったん人)の踊り」で知られるボロディンのオペラ「イーゴリ公」の記念すべき本邦初演時の演奏。1965 年9 月16 日のスラブ歌劇団の公演で、NHK 交響楽団が伴奏を務めています。
 もともと「イーゴリ公」は未完のまま残されていたものを、リムスキー=コルサコフとグラズノフが補筆完成させました。この公演では、事実上グラズノフの作曲した序曲と第3 幕をカットし、ボロディンのオリジナルとリムスキー=コルサコフがオーケストレーションだけ携わった部分のみを演奏しています。
 スラブといってもロシア人ではなく、クロアチアの歌手陣によるため、力強さだけでなく明るい声質が魅力。シャリャーピンの再来といわれたチャンガロヴィチがここでは豪快なコンチャーク汗を演じています。ホルヴァートの指揮も充実感満点で、「ポロヴェッツ人(だったん人)の踊り」はしみじみと感動的です。





GRAND SLAM



GS 2153
\2500→¥2290
戦時中のベートーヴェン第4番と「運命」
 ベートーヴェン:
  (1)交響曲第4番 変ロ長調 Op.60(全楽章ライヴ録音)
  (2)交響曲第5番 ハ短調 Op.67「運命」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 フルトヴェングラー&BPO、戦時中のベートーヴェン第4番と「運命」オープンリール・テープ復刻登場!

 録音:1943年6月27-30日/旧フィルハーモニー(ベルリン)/使用音源:Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)/モノラル、ライヴ

 ■制作者より
 フルトヴェングラー& ベルリン・フィルの1943 年6 月、ベートーヴェンの交響曲第4 番、第5 番「運命」のオープンリール・テープ復刻の登場です。この2 曲はLP 復刻の実績はなく、当シリーズ初復刻となります。なお、ベートーヴェンの第4 番は同時期に2 種の録音が存在しますが、このディスクは全楽章ライヴのものです(全楽章放送録音版はGS-2020 として復刻済み)。
 解説書にはフルトヴェングラーの練習風景を描いた「もう5 分だけお願いします、皆さん!」を掲載しています。これは2012 年に発売したベートーヴェンの「英雄」(GS-2076(廃盤))に初めて掲載したもので、空襲警報でフルトヴェングラーとベルリン・フィルの団員が地下室に避難する様子を描いたものです。筆者は匿名ですが、内容から察するに楽団員もしくは団の役職らしく、その現場に居合わせた人物でなければ書けない生々しさがありますし、時期的にこの2 曲の演奏と重なります。恐らく、多くのフルトヴェングラー・ファンはこの2 種の演奏のディスクをすでに複数お持ちだと思いますが、音質的な面と解説書の内容とで、新たにライブラリーの加えていただく価値はあると自負しています。(平林直哉)





PRAGA DIGITALS


PRDDSD 350126
(SACD HYBRID)
\2900
フルトヴェングラー第6弾はモーツァルト
 (1)モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲K.492
 (2)同:交響曲第40番ト短調K.550
 (3)ハイドン:交響曲第88ト長調Hob.I:88
 (4)同:交響曲第94ト長調「驚愕」Hob.I:94
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
(1)(2)(4)ウィーン・フィル
(3)ベルリン・フィル
 人気のプラハSACD 復刻シリーズ、フルトヴェングラー第6 弾はモーツァルト

 録音:(1)1953年8月7日/ザルツブルク音楽祭(ライヴ) (2)1948年12月7-8日、1949年2月17日/ウィーン・ムジークフェライン・ザール(セッション) (3)1950年6月18-19日/ベルリン(スタジオ・セッション) (4)1951年1月11-12、17日/ウィーン・ムジークフェライン・ザール(セッション)
 MONO、BI-CHANNEL、STEREO、73’ 18”

 SACD ハイブリッド盤。限定盤。
 メジャーレーベルのPD(著作権消滅)名盤をリマスターし、目の覚めるような音の良さで注目されるシリーズ。フルトヴェングラーの名盤SACD 化第6 弾はモーツァルトとハイドン。
 いずれもEMI で近年SACD 化された名演中の名演ばかり。当アルバムのマスタリングはチェコの名人カレル・ソウケニークが手掛け、古い録音から物凄いエネルギーとオーラを引き出すことに成功しました。どの曲もテンポは早目でひと筆書きのような勢いある芸術を聴かせてくれます。
 

PRD 250354
\2900
カラヤン壮年期のシベリウス、2番と4番
 シベリウス:
  (1)交響曲第2番ニ長調Op.43
  (2)交響曲第4番イ短調Op.63
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団
 カラヤン壮年期のシベリウス、2 番と4 番の組み合わせて登場

 録音:(1)1960年3月/キングズウェイ・ホール(ロンドン) (2)1953年7月/キングズウェイ・ホール(ロンドン)/純正Stereo、79’ 57”

 どちらもEMI 音源。交響曲第2 番はステレオですが、第4 番は時代的にもモノラル。
 カラヤン壮年期の貴重な録音で、音楽を美しく彫琢する美学は後年と共通するものの、若々しいエネルギーに満ちていて魅力的です。
 

PRD 250339
\2900
アニー・フィッシャーの協奏曲集
 (1)モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466
 (2)同:ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482
 (3)同:ロンド第1番ニ長調K.328
 (4)シューベルト:即興曲ヘ短調D935 の4
(1)アニー・フィッシャー(ピアノ)
 エードリアン・ボールト
(2)ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団
(3)エルヴィン・ルカーチ(指揮)
 ハンガリー放送交響楽団
 ヘンデル晩年の傑作オラトリオ「ソロモン」復活

 録音:(1)1959年2月/ロンドン (2)1959年4月/ロンドン (3)1965年2月/ブダペスト(ライヴ) (4)1959年4月/ブダペスト(ライヴ)/純正Stereo、81’ 58”

 モーツァルトの協奏曲とシューベルトはEMI 音源、ロンドはフンガロトン音源。いずれも入手困難なものなので大歓迎。
 アニー・フィッシャーならではの溌剌とした楷書的演奏を堪能できます。
 
PRD 250337
\2900
ロストロポーヴィチのプロコフィエフ
 (1)チェロ・ソナタ ハ長調Op.119
 (2)交響的協奏曲ホ短調Op.125
 (3)チェロと管弦楽のための
  コンチェルティーノOp.132
(1)ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
 アレクサンドル・デデューヒン(ピアノ)
 ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)
(2)ソヴィエト国立交響楽団
(3)モスクワ放送交響楽団
 若きロストロポーヴィチ入魂のプロコフィエフ

 録音:(1)(2)1964年2月25日/モスクワ音楽院ホール(ライヴ) (3)1964年5月13日/モスクワ音楽院ホール(ライヴ)/純正Stereo、74’ 01”

 プロコフィエフは晩年にチェロ作品をいくつか手掛けましたが、いずれもロストロポーヴィチの存在があって誕生しています。その3 作を37 歳のロストロポーヴィチの演奏で集めました。
 交響的協奏曲は1930 年代に作曲したチェロ協奏曲第1 番を改作したもの。チェロ協奏曲第1 番は、楽器の機能を無視した難技巧を当局から批判され、名手ロストロポーヴィチの協力で新たな作品に仕上げました。それにより創作欲を刺激されたプロコフィエフはコンチェルティーノに着手しますが、未完のまま世を去ります。そこでロストロポーヴィチが補作し、カバレフスキーがオーケストレーションを施して完成させました。
 最晩年のプロコフィエフならではの清明な世界を味わえます。
 
PRD 250342
\2900
ユージナの肖像
 (1)ベートーヴェン:エロイカ変奏曲Op.35
 (2)ベルク:ピアノ・ソナタOp.1
 (3)ストラヴィンスキー:セレナード
 (4)バルトーク:ミクロコスモス〜
   第128、132、137、142、144、146、149番
 (5)ストラヴィンスキー:
   ピアノと管楽オーケストラのための協奏曲
マリヤ・ユージナ(ピアノ)
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)
モスクワ放送交響楽団
 まさに天才、ユージナ驚愕の記録

 録音:(1)1961年4月 (2)1964年6月10日 (3)1962年3月2日 (4)1964年1月8日 (5)1962年9月/純正Stereo、75’ 28”

 マリヤ・ユージナ(1899-1970) はショスタコーヴィチの同級生だったピアニスト。暗黒時代のソ連に生きながら、政府に平気でたてつくなど奇行で有名でした。彼女はバッハやベートーヴェンで誰も真似できない構築性と高みを見せると同時に、20 世紀音楽にも熱心でした。
 ここでは得意なベートーヴェンのほか、ストラヴィンスキーやベルクで信じ難い説得力を示しています。スターリンもファンだったというユージナの至芸をご堪能下さい。


<メジャー・レーベル>

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DG



4796565
(2CD)
\3600→\3290
マレイ・ペライア ドイツ・グラモフォン移籍第1弾!
 《マレイ・ペライア/J.S.バッハ:フランス組曲(全曲)》

J.S.バッハ:フランス組曲(全曲)
CD1
 フランス組曲第1番ニ短調 BWV.812
 フランス組曲第2番ハ短調 BWV.813
 フランス組曲第3番ロ短調 BWV.814
CD2
 フランス組曲第4番変ホ長調 BWV.815
 フランス組曲第5番ト長調 BWV.816
 フランス組曲第6番ホ長調 WV.817
マレイ・ペライア(ピアノ)
 【録音】2013年7月2日-9日, ベルリン、Funkhaus Nalepastrasse, Saal 1
 
 マレイ・ペライア ドイツ・グラモフォン移籍第1弾!

 「ドイツ・グラモフォンとの契約で、私が心から愛している作品の録音が実現できるのを、楽しみにしています」と、マレイ・ペライアは語っています。
 「録音は、同じ作品にもう一度新たに取り組む機会をあたえてくれます——作品についてあらためて考え、新たな気持ちで感じとる——それを通じて、ピアノ作品の傑作を自分の成長のあらゆる段階で探求することができるのです。バッハ、ベートーヴェン、モーツァルト、ショパン、ブラームスなどの作品と新たに向き合うことは、私にとってまさに特別な体験です。永遠に枯れることのない豊かさをもつ作品は、常にインスピレーションの源泉なのです。今回ドイツ・グラモフォンと結んだ新たな絆を通じて、世界中の音楽ファンの方々と素晴らしい音楽を共有できることに胸が高鳴っています。」

 「マレイ・ペライアが大勢の忠実なファンに愛され続けているのは、彼には名声をえたアーティストにありがちな、“これ見よがし”なところが微塵もないためだ。その謙虚さは演奏にもにじみでている。彼はスタンドプレイとはまったく無縁であると同時に、そのさりげなさが崇高な美を生みだしている」(フィナンシャルタイムズ/2015年6月付)。

マレイ・ペライア 来日公演 (ピアノ・リサイタル)
 10/28 東京・浜離宮朝日ホール
 10/31 東京・サントリーホール

 ドイツ・グラモフォンが、現代の巨匠マレイ・ペライアと新たな契約を結びました。
 アメリカ生まれのピアニスト、マレイ・ペライアは、彼のレパートリーの中心をなす作品を今後ドイツ・グラモフォンに録音していく予定です。
 これらのレパートリーは、彼がデビューした1960年代なかばから、来年4月で70歳を迎える現在にいたるまで、つねに輝きを放ち続けています。ペライアは詩情豊かな表現力、多彩な音色、精神的な深みなど、多くの芸術的な側面で称賛を受けてきました。
 5年ぶりの新録音、そしてグラモフォン移籍第1弾として選ばれたのは、J.S.バッハのフランス組曲。15歳でカザルス指揮による「マタイ受難曲」を聴いて強い衝撃を受けて以来、ペライアにとってバッハは折に触れて幾度となく演奏をし、常に身近にある作曲家でした。 90年代、病の為ピアノを弾くことも叶わなかった時期には、バッハの作品を勉強することが彼の支えとなりました。
 「フランス組曲はバッハの作品の中でも最高峰に位置するもの。バッハの書いた音符は、一音たりとも深い意味が込められていない音は無く、それが私たちの魂の奥底を震わせるのです。」とペライアは語ります。

 今回の契約により、DGのカタログに芸術性あふれる至高の演奏が新たに加わることとなりました。今後の展開にもご注目ください。


    
      ドイツ・グラモフォンの社長、トラウトマンと













9/8(木)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜
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AUDAX RECORDS

ADX 13707
\2600→\2390
ヨハネス・プラムゾーラー新作
 モンドンヴィル:トリオ・ソナタ集 Op.2
  (世界初録音)

  ソナタ第1番ホ短調
  ソナタ第2番変ロ長調
  ソナタ第3番ト長調
  ソナタ第4番ヘ長調
  ソナタ第5番ニ長調
  ソナタ第6番ハ短調
ヨハネス・プラムゾーラー
  (バロック・ヴァイオリン)、
アンサンブル・ディドロ
 〔ロルダン・ベルナベ
   (バロック・ヴァイオリン)、
  クリステン・ヒューブナー(フルート)、
  グルリム・チェ(チェロ)、
  フィリップ・グリスヴァール(ハープシコード)〕
 プラムゾーラーが奏でるフランス・バロック!世界初録音!モンドンヴィルのトリオ・ソナタ!

 南チロルから世界へと羽ばたいた"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーが自ら設立した自主レーベル「オーダックス・レコーズ(Audax Records)」。
 師であるレイチェル・ポッジャーとのブレコン・バロックでの共演、ラインハルト・ゲーベルから受け継いだ銘器での秀演など、世界各地で目覚ましい活躍を見せるプラムゾーラーとアンサンブル・ディドロの最新作は、世界初録音となるモンドンヴィルの「トリオ・ソナタ集 Op.2」!

 代名詞でもある「グラン・モテ」や技巧的な「ヴァイオリン・ソナタOp.1」でその名を知られる18世紀フランスの音楽家ジャン=ジョゼフ・ド・モンドンヴィル(1711−1772)。
 その優れた作曲技法が発揮されながらも、陽の目を見る機会に恵まれてこなかったモンドンヴィルの「トリオ・ソナタ Op.2」は、ルクレールの「トリオ・ソナタ Op.4」のように、フランスとイタリアの音楽の融合の象徴となるべき知られざる傑作である。

 21世紀の名手プラムゾーラーと18世紀フランスのモンドンヴィル。長き時を越えて2人のヴァイオリニストの卓越した音楽性が今ここに繋がる——!

 ※録音:2015年9月7日−10日、ロワイヨモン修道院、フランソワ・ラング音楽図書館(フランス)



モンドンヴィル、名前は聞く気がするがCDは少ない。
これはその代表的アルバム
2枚組からなる豪華で充実した宗教曲集

GLOSSA
GCD 923508
(2CD/特別価格)
\4000
モンドンヴィル:グラン・モテ集
 深き淵より
 大いなる主
 ニシ・ドミヌス
 カンターテ・ドミノ
オルフェオ管弦楽団
パーセル合唱団
ジェルジュ・ヴァシェジ(指揮)
シャンタル・サントン=ジェフェリー(ソプラノ)
ダニエラ・スコルカ(ソプラノ)
マティアス・ヴィダル(テノール)
ジェフェリー・トンプソン(テノール)
アラン・ビュエ(バス)

 東欧ハンガリー古楽界の奇才ジェルジュ・ヴァシェジとオルフェオ管弦楽団&パーセル合唱団。
 18世紀のコンポーザー=ヴァイオリニスト、ジャン=ジョゼフ・ド・モンドンヴィル(1711−1772)のグラン・モテ集!
 ラモーの次の世代にあたり、「コンセール・スピリチュエル」や「宮廷礼拝堂」、「王の寝室」のヴァイオリニストとして華々しい活躍を繰り広げ、当時のパリにおける最も重要な音楽家の1人として絶大な支持を得ていたモンドンヴィル。
 グラン・モテにおけるリュリやラランドの後継者的存在であり、当時はラモーを凌ぐ人気を誇ったとされるモンドンヴィルの卓越した作曲技法が、ヴェルサイユ・バロック音楽センターのサポートを得たブダペストのピリオド・オーケストラ&合唱団の秀演で華麗に蘇る。

 ※録音:2015年11月2日−4日、バルトーク・ナショナル・コンサートホール(ブダペスト、ハンガリー)






モンドンヴィル、その名前は聞く気がするが、くどいようだがCDは少ない。

これはその隠しだま的アルバム。

HUNGAROTONで10年以上前に出たものなのでやっぱり廃盤。
しかし調べたら海外に3枚だけ在庫を発見。これがおそらく最後。

で、これが素敵なアルバムなんです。
後期フランス・バロックの優雅なクラヴサンとヴァイオリンに合わせて、可憐なソプラノが歌ってるんですが・・・これがまるで天使。
エディト・カーロイ。

当時のフランス王室ではこんなふうに貴族のお嬢さんが歌っていたのかも。
残りわずかですが、このアルバムはきっとあなたの宝物になるでしょう。

HNGAROTON
HCD 32237
\3200
海外直輸入
モンドンヴィル:
 クラヴサン曲集 Op.5 (クラヴサン、ヴァイオリン、ソプラノ)
 ソナタ ヘ長調 Op.3-2
ミクローシュ・シュパーニ(Cemb)
エディト・カーロイ(S)
バラージュ・ボザイ(Vn)

 ジャン=ジョゼフ・カサネア・ド・モンドンヴィル(1711-1772)はラモーの後の世代(28歳下)ではずば抜けた人気を誇った作曲家。
 1739年にパリに移住しヴァイオリニストとして名声を獲得、またモテやオペラといった声楽作品も大変好評だった。

 1748年に出版されたクラヴサン曲集 Op.5は極めてユニークな作品。
 この曲はクラヴサンだけでも演奏可能、そして任意でヴァイオリンもしくは歌を付加して演奏することも可、もちろん両方とも加えても良いという指示がある。
 ここでは両方加えた演奏。
 パッと聞きはヴァイオリンのオブリガート付きの歌曲といったところ、しかし三者の寄り添いが普通の歌曲にない親密さを帯びてだんだん惹きこまれていく。

 録音:2004年6月15-20日




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GIMELL



CDGIM 048
\2500→\2290
さいころを振って、その目が異なれば、スコアの全体も異なるものになる
 タリス・スコラーズ
  ジョスカン・デ・プレ!第6巻は謎多き作品"さいころのミサ"

   さいころのミサ〔ミサ・ディ・ダディ〕
   ビスケーの娘のミサ〔ミサ・ユム・ムス・ド・ビスケー〕
タリス・スコラーズ
ピーター・フィリップス(指揮)
PCDGIM 048
\2857+税
※国内仕様盤
 タリス・スコラーズのジョスカン・デ・プレ!第6巻は謎多き作品"さいころのミサ"!

 「偉大な音楽が、さいころの一振りでインスピレーションを得るということが、あり得るだろうか? この可能性がジョスカンに刺激を与えたことは、明らかである。彼は、自身の《さいころのミサ〔ミサ・ディ・ダディ〕》のいくつかの楽章で、テノール声部の前に一対のさいころの目を記載しているのである。さいころを振って、その目が異なれば、スコアの全体も異なるものになるということである。」 ピーター・フィリップス(日本語訳:SOREL)

 1973年に結成から現在まで、ルネサンス宗教音楽演奏の代表的アンサンブルとしての地位を確立し続けてきた"究極のポリフォニー"タリス・スコラーズ。ミサ曲「パンジェ・リングァ」から始まったジョスカン・プロジェクトもいよいよ第6巻に到達!

 名匠ピーター・フィリップスがこの第6巻のために選んだのは、楽譜(テノール声部)にさいころの目が記載されているなど作曲時期を含めて謎の多い「さいころのミサ」、フランス語とバスク語の歌詞による世俗歌曲を題材とした最初期の作品と伝わる「ビスケーの娘のミサ」の2つのミサ曲。
 フランドル楽派最大の巨匠、ジョスカンの謎多きミサ曲の答えを、タリス・スコラーズがその奇跡のハーモニーと時代考証で教えてくれる——。




NIFC


NIFCCD 627
\2500
イーケ・トニー・ヤン 〜
 第17回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ

  ショパン:舟歌嬰ヘ長調 Op.60/
  ワルツ第1番変ホ長調 Op.18《華麗なる大円舞曲》/
  スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.39/
  ポロネーズ第6番変イ長調 Op.53《英雄》/
  バラード第4番ヘ短調 Op.52/3つのマズルカ Op.59/
  ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35《葬送》
イーケ・トニー・ヤン(ピアノ)
 第17回ショパン国際ピアノ・コンクール最年少入賞!イーケ・トニー・ヤン!

 ショパン国際ピアノ・コンクールを主宰する「ショパン・インスティテュート」の自主レーベル"NIFC"から発売するショパン国際ピアノ・コンクールのライヴ・シリーズ。コンクール当時16歳で、最年少入賞者となったカナダのイーケ・トニー・ヤンが登場!
 イーケ・トニー・ヤンは、1998年生まれ、ダン・タイ・ソンに師事し、ジュリアード音楽院ではジュリアン・マーティンに師事。アメリカのクーパー国際ピアノコンクール、カナダ・ショパン・コンクール、ベーゼンドルファー&ヤマハUSASU国際ピアノ・ コンクール、ヒルトン・ヘッド国際ピアノ・コンクールなどのコンクールで優勝や特別賞受賞を果たし、第17回ショパン国際ピアノ・コンクールでは、年齢制限が16歳へと引き下げられたことにより参加。詩的な解釈と瑞々しいエネルギーを込めたショパンにより見事史上最年少入賞となる第5位に輝きました。

 ※録音:2015年10月1日−23日、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)



 

NIFCCD 628
\2500
ドミトリー・シシキン 〜
 第17回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライヴ

  ショパン:
   練習曲第1番ハ長調 Op.10-1/練習曲第2番イ短調 Op.10-2/
   練習曲第3番ホ長調 Op.10-3《別れの曲》/
   ロンド ハ短調 Op.1/夜想曲第2番変ホ長調 Op.9-2/
   即興曲第4番嬰ハ短調 Op.66《幻想》/
   ポロネーズ第6番変イ長調 Op.53《英雄》/
   スケルツォ第2番変ロ短調 Op.31/
   ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35《葬送》
ドミトリー・シシキン(ピアノ)
 第17回ショパン国際ピアノ・コンクール、強烈な個性、ドミトリー・シシキン!

 ショパン国際ピアノ・コンクールを主宰する「ショパン・インスティテュート」の自主レーベル"NIFC"から発売するショパン国際ピアノ・コンクールのライヴ・シリーズ。ロシア人唯一のファイナリストとなり、その強烈な個性と高い技術で6位入賞を果たしたドミトリー・シシキンのライヴ録音が登場!
 ドミトリー・シシキンは、1992年ロシア生まれ、2歳半からピアノを始め、初コンサートは3歳。4歳から地元チェリャビンスクのチャイコフスキー音楽学校で学び、5年後にはモスクワのグネーシン音楽学校へ入学、ミハイル・ホフロフに師事。2010年からはエリソ・ヴィルサラーゼに師事。ブゾーニ国際ピアノ・コンクール第3位を始め、ロシア、中国、ドイツ、ブルガリア、ポーランドの各コンクールで入賞。鋭い打鍵と個性的なショパンで注目を浴びた異才のショパン・ライヴをどうぞ。

 ※録音:2015年10月1日−23日、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール(ワルシャワ、ポーランド)







CEDILLE



CDR90000166
\2400→\2190
ジェニファー・コー(ヴァイオリン)
 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲

  1.憂鬱なセレナード 変ロ短調 Op.26
  2.ワルツ・スケルツォ ハ長調 Op.34
  3-5.ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
  6-8.懐かしい土地の思い出 Op.42
      〈瞑想曲/スケルツォ/メロディ〉
       ※6.7…A.グラズノフによる管弦楽伴奏版
ジェニファー・コー(ヴァイオリン)
オーデンセ交響楽団
アレクサンドル・ヴェデルニコフ(指揮)
録音:2015年9月14-17日 デンマーク,オーデンセ・コンサート・ホール(カール・ニールセン・ホール)

 1994年のチャイコフスキー国際コンクールで、アナスタシア・チェボタリョーワと第二位を分け合った(一位なし)韓国系アメリカ人ヴァイオリニスト、ジェニファー・コー。
 コンクールからほぼ20年を経てリリースされるこのアルバムは、まさに現在の彼女が世界のトップランクの水準にあることを如実に示すものです。
 数多くの指揮者と共演を重ねている彼女ですが、中でもヴェデルニコフとは長年協力関係にあり、ここでも極めて息のあった演奏を繰り広げています。
 難曲として知られる《協奏曲》はもちろんのこと、昔ながらのエレガンスと遊び心が融合した《懐かしい土地の思い出》そして珠玉のような小品まで、溢れる情熱に満たされた素晴らしいアルバムです。
 

CDR90000164
\2400
Nedudim
 1.伝承:Si Veriash a la Rana-あなたがカエルを見たならば(バラディノ&ヴィスコンティ編)/
 2.伝承:Noches Noches‐夜、夜(T.M.モークド&ヴィスコンティ編)/
 3.ダン・ヴィスコンティ:Black Bend‐ブラック・ベンド/
 4.T.M.モークド&ヴィスコンティ:Greek Blues‐ギリシャのブルース/
 5.ビーサー:Mountain Songs:
   He's Gone Away‐山の歌:彼は去ってしまった(ヴィスコンティ編)/
 6.伝承:La Esclava‐ラ・エスクラーバ(T.M.モークド&ヴィスコンティ編)/
 7.伝承:La Kumida‐ラ・クミーダ(T.M.モークド&ヴィスコンティ編)/
 8.バラディーノ&ヴィスコンティ:Native Tongues‐天然の舌/
 9.T.M.モークド:Raga Etude‐ラーガ・エチュード/
 10.ベンシューフ:Traveling Music No. 4: III. Driving‐
   旅の音楽 第4番:ドライヴィング/
 11.伝承:Tres Ermanikas Era‐三人の姉妹がいました
   (T.M.モークド&ヴィスコンティ編)
フィフス・ハウス・アンサンブル/
バラディーノ(アンサンブル)
録音 2015年9月14-19日 シカゴ・レコーディング・カンパニー
 Nedudim=ヘブライ語で放浪の意味を持つ言葉をタイトルにしたこのアルバムは、インドの“ラーガ”やアメリカ、ヨーロッパに伝承されているメロディを軸に、2014年ローマ賞を受賞した新進作曲家ダン・ヴィスコンティが新たな視点によるアレンジを施したエキゾチックな曲集です。
 モダン楽器のアンサンブルと、エキゾチックなアジア、北アフリカの楽器…ウード、バンスリー、ネイ、ドゥドウク、羊の角笛の音色が融合し、またその曲調も民謡からミニマル風、ポップ風までと多岐に渡り、ジャンルを超越した味わいがかもし出されています。
 このアルバムをプロデュースしたスティーヴ・ロドビーはあの「パット・メセニー・グループ」のメンバーで、またレコーディング・エンジニアのビル・メイローンはグラミー賞に2回ノミネートされています。
 

CDR90000165
\2400
Trios from Our Homelands‐故郷からの三重奏曲
 1-3.レベッカ・クラーク(1886-1979):ピアノ三重奏曲/
 4-6.アルノ・ババジャニアン(1921-1983):ピアノ三重奏曲 嬰へ短調/
 7-9.フランク・マルタン(1890-1974):アイルランドの民謡による三重奏曲
リンカーン・トリオ
 録音 2015年8月24-26日,10月5日 USA イリノイ州,シカゴ メリット音楽大学,ゴットリーブ・ホール
 これまでにCEDILLEレーベルから4枚のアルバムをリリースしているアメリカの「リンカーン・トリオ」はヴァイオリンのデジレ・ルーストラット、チェロのデイヴィッド・カンリフ、ピアノのマルタ・アズナヴォーリアンの三人のメンバーからなる2003年に結成されたアンサンブルです。
 様々な音楽祭に出演し、その名声はアメリカ中に知れ渡っており、もちろん海外でも数多くのツアーを行っています。
 現代曲を得意とする彼らは、これまでにも様々な作品を録音していますが、今回のアルバムでは、各々のメンバーの出身国、イングランド、アルメニア、スイスで生まれた作曲家の作品が取り上げられています。
 魅力的な旋律に溢れたクラーク、ロストロポーヴィチが「華麗な作品、作曲家」と絶賛したババジャニアン、アイルランドの主題が使われたフランク・マルタン、これらの特徴ある3曲の三重奏を、彼らは共感を持って演奏しています。




GRAND PIANO



GP678
\2300→\2090
指揮はT・ザンデルリンク
 ウストヴォリスカヤ/シルヴェストロフ/カンチェリ
  〜ピアノと管弦楽のための作品集


 1.ガリーナ・ウストヴォリスカヤ(1919-2006):ピアノ、弦楽オーケストラとティンパニのための協奏曲(1946)/
 2-5.ヴァレンティン・シルヴェストロフ(1937-):4つのポストリュード(2004)
 6.ギヤ・カンチェリ(1935-):弦楽オーケストラ、ピアノとパーカッションのための《SIO》(1998)/
 7.シルヴェストロフ:賛歌 2001

エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)…1-6/
ユルゲン・シュピチュカ(ティンパニ&パーカッション)…1.6/
シュトゥットガルト室内管弦楽団/
トーマス・ザンデルリンク(指揮)
録音 2015年2月15-19日 シュトゥットガルト SWR放送 スタジオ

 ロシア周辺の3人の現代作曲家が書いたピアノと管弦楽のための作品集。どの曲も親しみやすく耳に優しいものばかりです。

 ショスタコーヴィチに師事し、強い影響を受けたペトログラード生まれの女性作曲家、ウストヴォリスカヤ。その作品は常にショスタコーヴィチと比較されるも、独自の神秘的な作風は一部の愛好家に強く愛されています。
 この《協奏曲》は幾分調性感に支えられながらも、その音列は不可思議な肌触りを持っており、決して溶け合うことのないティンパニの響きが独特な味わいを加えています。

 シルヴェストロフの《ポストリュード》は想像通りの穏やかな作品。ロマン派の残滓が色濃く感じられる静謐な響きに彩られています。

 カンチェリの《SIO=そよ風》は、彼の故郷であるグルジア民謡が効果的に用いられた印象的な音楽です。こちらはドレスデン・シュターツカペレ創立450周年の委嘱作品で、懐かしいメロディを伴いながら吹いて来る風がダイレクトにイメージできる曲です。
 最後のシルヴェストロフの「賛歌」は冒頭の3秒を聴いただけでなぜか涙が溢れてくるほどの懐かしさを伴う“心にしみる曲”です。


  ※2-6…世界初録音
  ※1…オリジナル版にて録音(2015年に出版されたスコアは、彼女の夫によって第220小節と222小節が改編されています)
 


GP688
\2300→\2090
アゼルバイジャンの作曲家カズラエフ
 ムラド・カズラエフ:ピアノ作品集

 1-3.ロマンティック・ソナチネ(1952)/
 4-8.ダゲスタン・アルバム‐民謡の主題による10の小品(1973)
  〈アヴァルとラクの歌の主題による第1番-第2番/
   ラクの歌の主題による第3番‐第4番/
   ダルジンの歌の主題による第5番‐第6番/
   レツジンの歌の主題による第7番‐第8番/
   クミクの歌の主題による第9番‐第10番〉/
 9-14.6つの前奏曲(1956&1961)
  〈第1番:Adagio cantabile(1956)/第2番:Andante cantabile(1961)/
   第3番:Presto(1953)/第4番:創造:Andante cantabile/
   第5番:叫び:Andante espressivo, con moto/第6番:抗議:Presto〉/
 15-23.絵画的小品(1953-1971/改編2010)
  〈第1番:日の出(1966)/第2番:歓迎の序曲(1961)/
   第3番:お気に入りのメロディ(1953)/第4番:学生のワルツ(1966)/
   第5番:若い娘(1971)/第6番:無声映画(1971)/
   第7番:悲しき別れ(1967)/弟8番:昔の日のように(1971)/
   第9番:太陽の道(1967)〉 ※15-23…世界初録音
楠千里(ピアノ)
録音 2014年10月28-30日 UK モンマス,ワイアストン・コンサート・ホール

 アゼルバイジャンの作曲家、カズラエフ(1931-)の珍しいピアノ曲を集めた1枚。
 彼は地元バクーの音楽院で学び、その後レニングラードでボリス・ザイドマンから作曲の指導を受けます。レニングラードではマキシミリアン・シテインベルグからも教えを受け、学生時代からダゲスタンのオーケストラで芸術監督を務めるなど目覚しい活躍をします。そして、マハチカラでチャイコフスキーの名を冠した音楽院の教師を務めながら作曲活動に勤しみました。
 とは言え、彼の作品はこれまで「山からの乙女」など勇壮な管弦楽曲とジャズばかりが知られており、何曲かのピアノ曲は、まず耳にする機会がありませんでした。
 彼は同世代のカプースチンと同じように、ジャズに強い愛着を示しており、ここで聞ける作品のいくつかもノリのよいジャズ・テイストとなっています。
 演奏しているのは日本のピアニスト楠千里。
 メトネルとカズラエフ作品の研究家であり、カズラエフから直接マハチカラでの演奏会に招待されるなど、作曲家から全幅の信頼を寄せられている人です。

ダゲスタン・アルバムから。楠千里のピアノです。
https://youtu.be/RZDJz9jj2Xs

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GP695
\2300→\2090

103歳まで生きた長老作曲家
 ポール・ル・フレム(1881-1984):ピアノ作品全集


 1.4月(1910)/2.古びたカルヴェール(1910)/
 3.荒野を通って(1907)/
 4.岸辺の砂地を通って(1907)/
 5-9.エニシダの花の歌(1910)
  〈第1番:ブレトンのバグパイプ/第2番:夕べに向かって/
   第3番:物語の周り/第4番:子守歌/第5番:ロンド〉/
 10-16. 7つの子供のための小品(1910)
  〈祈り/砂の要塞/厳しい叱責のあとに/
   愛撫/年老いた物乞い/礼拝堂/ビグダン〉/
 17.コリガン‐ブレトンのワルツ(1896)/
 18.右手のために(1961)/
 19.メランコリー!/
 20.エポニーヌとサビニウス(G.コウクル編)(1897)/
 21.パヴァーヌ・ド・マドモワゼル(ルイ14世風に)/
 22.エモーション(1939)

   ※17-22…世界初録音
ジョルジオ・コウクル(ピアノ)
録音 2015年3月23日 スイス ルガーノ,スヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院

 1881年、フランス、オルヌ県ラドンに生まれ、パリのスコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディとアルベール・ルーセルに師事、教育者としても活躍し、エリック・サティやアンドレ・ジョリヴェを指導したというポール・ル・フレム(1881-1984)。
 マルティヌー、チェレプニン、タンスマンと親しく交流し、彼らから大きな影響を受けています。



 またブルターニュの音楽にも強い愛着を持ち、自作に民族的な要素を積極的に取り入れました。

 彼は103歳という長寿を全うしましたが、作曲活動は第一次世界大戦の際に一時中断、1938年に活動を再開したときには、作風もかなり変化しています。

 ピアノ曲はその翌年の1939年に書かれた《エモーション》が最後の作品であり、以降は歌劇やバレエ曲、映画音楽といった大規模なものへと嗜好が移ってしまったようです。

 そんなル・フレムのピアノ曲からは、ショーソンやドビュッシー作品にも似た、良きフランスの香りが漂います。

 スペイン近代作品とマルティヌー作品を得意とするジョルジオ・コウクルの演奏です。



こちらは「4月」、「古びたカルヴェール」をジローの演奏で。
https://youtu.be/z4pFjKH9Wmg




TIMPANIレーベルのル・フレムのアルバム

TIMPANI
1C 1077
\2400
ポール・ル・フレム(1881−1984):
 ピアノ五重奏曲ホ短調
 ヴァイオリン・ソナタ ト短調
フィリップ・コック(Vn)
アラン・ジャコン(P)
ルービニュイ四重奏団
ポール・ル・フレムはラヴェルより6歳年下。にもかかわらず、84年まで生きていたわけだから「印象派」の最後の生き残りでもあった(没したときは享年103歳だった!)。大戦などの事情で作曲を中断していた時期もあるせいか、録音された曲はあまり多くないが、ティンパニ・レーベルが『管弦楽作品集』(1C1021)に続いて、すばらしい室内楽作品を録音してくれたことを喜びたい。2曲とも現行のインターナショナル・カタログには載っていないから、入手できる唯一の録音としても貴重。ドビュッシー、ラヴェル、ショーソン、アーンなど、フランスの室内楽作品を愛好する方に強くお薦めできる一枚。

TIMPANI
1C1123
\2400
アリアCD初紹介
 ポール・ル・フレム(1881-1984):
  海から来た女魔術師
  幻想曲
  交響曲第1番 イ長調
マリー=カトリーヌ・ジロー(ピアノ)
ブルターニュ管弦楽団
クロード・シュニツラー (指揮)
 レーベルの代理店移行期にあったか、なぜかアリアCDでは紹介したことがなかったアルバム。

 

GP707
\2300
ジョルジュ・エネスコ:独奏ピアノ作品全集 第3集
 1.スケルツォ/2.ピアノのためのバラード/
 2-4.前奏曲とスケルツォ/5.舟歌/6.紡ぎ女/7.後悔/
 8-11.ピアノのための組曲「古いスタイルで」Op.3
  〈前奏曲/フーガ/アダージョ/終曲〉/
 12.即興曲 変イ長調/13.即興曲 ハ長調/14.中くらいの
   ※1.2.14…世界初録音
ホス・デ・ソラウン(ピアノ)
録音 2016年4月11日.22日,5月3日 USA テキサス ジェームズ&ナンシー・ガートナー・パフォーミング・アーツ・センター

 20世紀の傑出した音楽家の一人、ルーマニア出身のジョルジュ・エネスコ(1881-1955)の独奏ピアノのためのシリーズは、この第3集で完結となります。
 今作でも演奏しているのは第13回ジョルジュ・エネスコ国際ピアノ・コンクール(2014年 ブカレスト開催)で優勝したホス・デ・ソラウン。
 この第3集では10代の作品を中心に収録。ウィーン、パリ双方の伝統を継承した作風による小品の数々は、スケルツォはブラームス風であり、即興曲はフォーレ風でもありと、様々なスタイルがブレンドされています。
 《組曲》は彼の初期作品の中でも最高の出来栄えで、バロックと世紀末前後の音楽が融合した愉快な曲。トッカータ風の「終曲」の爽快さは格別です。少しずつ独自の語法を獲得していく若者の姿が見えてくる興味深いアルバムです。

  第1集…GP705, 第2集…GP706
 

GP714
\2300
バラキレフ:ピアノ作品全集 第3集
 1.マズルカ 第1番 変イ長調(1859-1860)/
 2.マズルカ 第2番 嬰ハ短調(1859-1860)/
 3-5.ピアノのためのソナチネ ト長調《エスキース》(1909)
  〈第1楽章:Allegro moderato/第2楽章:L'Istesso tempo/
   第3楽章:コーダ: Poco a poco piu agitato〉/
 6.子守歌 変イ長調(1901)/
 7.マズルカ 第3番 ロ短調(1884-1885)/
 8.マズルカ 第4番 変ト長調(1884-1885)/
 9.ドゥムカ 変ホ短調「哀歌」(1900)/
 10.マズルカ 第5番 嬰ハ長調(1884年版…N.ウォーカーによる補筆版)/
 11.夢 ヘ長調(1903)/12.ユモレスク ニ長調(1902)/
 13.マズルカ 第6番 変イ長調(1902)/
 14.小品 嬰へ短調(1851年第2稿…N.ウォーカーによる補筆版)/
 15.マズルカ 第7番 変ホ短調(1906)/
 16.奇想曲 ニ長調(1902)
ニコラス・ウォーカー(ピアノ)
録音 2012年8月22-23日(1-5.7.8.10.13.15), 2014年1月9-10日(6.9.11.12.14.16) イングランド ワイアストン・レイズ

 ロシア五人組のまとめ役、ミリイ・バラキレフ(1837-1910)のピアノ作品シリーズ、第3集。
 今回はマズルカを中心に様々な小品を取り合わせた魅力的なアルバムになっています。マズルカといえば独特なリズムを持つポーランド舞曲で、ショパンの素朴な曲がお馴染みですが、バラキレフの曲は更にスラブ的な雰囲気が強調された重厚かつ華麗な仕上がりとなっています。
 他には、あの《イスラメイ》を凌駕するほどに技巧的な《ユモレスク》や力強い《ドゥムカ》など聴き応えのある曲が並びます。
 各々2分にも満たない3つの楽章で構成された《ソナチネ》は、その短い曲の中にロシアの美しい田園風景が凝縮されたような色彩豊かな響きで満たされています。
 2010年に“バラキレフ生誕100周年”の記念コンサートをロンドンで行い喝采を浴びたピアニスト、ニコラス・ウォーカーの演奏で。

  第1集…GP636, 第2集…GP713 
 

GP745
\2300
フィリップ・グラス:グラスワールド 第5集《ENLIGHTENMENT》
 1.マッド・ラッシュ/2.メタモルフォーシス TWO(ピアノ・ソロ・ヴァージョン)/
 3.600ラインズ/
 4.ポール・サイモン:サウンド・オブ・サイレンス
   (P.グラスによるピアノへのトランスクリプション)
    ※2.4…世界初録音
ニコラス・ホルヴァート(ピアノ)
録音 2014年3月26日…1-3, 2014年3月31日…4 フランス セイント・マルセル・テンプル

 GRAND PIANOの「フィリップ・グラス」シリーズの第5集は、4曲の異なる雰囲気を持った作品で構成されています。
 もともとオルガンのために作曲された《マッド・ラッシュ》は1981年に行われたダライ・ラマの演説の際に、グラス自身がオルガンを演奏し初演された作品で、特有の短いフレーズが延々と反復されながら少しずつ形を変えていく魅惑的な音楽です。まるで海の波が永遠に繰り返し岸に打ち寄せるように、時には荒々しさを魅せながらも、その永久に持続するかのような音の動きに吸い込まれそうになるでしょう。
 それに比べ《600ラインズ》は同じ反復運動でも、偏執的なトッカータ。数々の変形ヴァージョンが存在する《メタモルフォーシス》の中の一つの形態である「TWO」、そして2007年5月23日の米国議会図書館主宰の第1回「ガーシュウイン賞」がポール・サイモンに授与された際、演奏されたグラス編の「サウンド・オブ・サイレンス」で、こちらは原曲を尊重しながらも、グラスらしいアレンジが施されています。

 第1集…GP677, 第2集…GP690, 第3集…GP691, 第4集…GP692


<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>

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ALTUS



ALT 346
\2800→\2590
ブーレーズ追悼盤、ノーノ&シュトックハウゼン
 初演メンバーによる『グルッペン』

 (1)ルイジ・ノーノ(1924-1990):
  ソプラノとコントラルト、テノール、
   混声合唱とオーケストラのための『断ち切られた歌』
 (2)カールハインツ・シュトックハウゼン(1928-2007):
  3群のオーケストラのための『グルッペン』〜作品第6番
(1)イルゼ・ホルヴェーイ(ソプラノ) 
エヴァ・ボーネマン(コントラルト)
フリードリヒ・レンツ(テノール)
ベルンハルト・ツィンマーマン(合唱指揮) 
ケルン放送合唱団
ピエール・ブーレーズ(指揮)
ケルン放送交響楽団
(2)カールハインツ・シュトックハウゼン(オーケストラ1:指揮)
ブルーノ・マデルナ(オーケストラ2:指揮)
ピエール・ブーレーズ(オーケストラ3:指揮)
ケルン放送交響楽団  
 ブーレーズ追悼盤・真打!前衛音楽の使徒が本領を発揮、初演メンバーによる壮絶の『グルッペン』!!

 モノラル、日本語帯・解説付き、51’ 13’’

 ina(フランス国立視聴覚研究所)の放送用音源からCD 化。ALT-343、ALT-345 に続く、ピエール・ブーレーズ(1925-2016)の追悼企画第3弾にして最重要タイトル。
 前衛音楽の代名詞『グルッペン』ほか、1959 年ウィーン・ライヴ、初出音源!

 3 群のオーケストラがそれぞれ独立した時空間を持ち、互いに激しく侵食しあうセリエリズムの超難曲『グルッペン』は、シュトックハウゼン、マデルナ、ブーレーズの指揮とケルン放送交響楽団によって1958 年に初演されました。
 このディスクは全く同じ布陣によるわずか1 年後のライヴ。前衛作曲家かつ指揮者である3 人の、確かな手ごたえを持って厳しく指揮しあうさまがしかと記録されており、凄まじいまでの緊張感です。
 時代的にモノラル録音なのが実に残念ではありますが(作曲当時ステレオ放送は無かった)、録音がある以上聴かない訳にはいきません。歴史に残すべき一大ドキュメント、ぜひご注目ください。

 『断ち切られた歌』は第二次世界大戦中に迫害された犠牲者の手紙がテキストに用いられた、ノーノの代表作。ノーノ、シュトックハウゼン、ブーレーズの3 人は現代音楽界の三羽ガラスと呼ばれ、前衛音楽を牽引してきた存在ですが、ノーノとシュトックハウゼンは意見の相違から激しく対立、決別の道を辿ります。ブーレーズがこのふたりの作品を振った貴重にして刺激的な演奏会のライヴ録音。
 2016 年に惜しくも世を去った闘士ブーレーズの偉大さと、前衛音楽最盛期の異様なまでの熱気に圧倒されること間違いなし!







<映像>

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C MAJOR(映像)



73 7004
(Blu-ray)
\5800→\5390
奇才映画監督ウィリアム・フリードキンの演出(「エクソシスト」、「フレンチ・コネクション」)
 ジャナンドレア・ノセダ(指揮)
 トリノ王立歌劇場2015/16
  シーズンのオープニングを飾った「アイーダ」

   ヴェルディ:歌劇「アイーダ」(全曲)
クリスティン・ルイス(アイーダ:ソプラノ)
アニタ・ラチヴェリシュヴィリ
 (アムネリス:メゾ・ソプラノ)
マルコ・ベルティ(ラダメス:テノール)
マーク・S・ドス(アモナスロ:バリトン)
ジャコモ・プレスティーア(ランフィス:バス)
インスン・シム(国王:バス)
ダリオ・プロラ(使徒:テノール)
ケイト・フルヒターマン(女教皇)
トリノ王立歌劇場管弦楽団&合唱団
ジャナンドレア・ノセダ(指揮)
73 6908
(DVD)
\4000→\3690
 トリノ王立歌劇場2015/16シーズンのオープニングを飾った「アイーダ」、奇才映画監督ウィリアム・フリードキンの演出にも注目!

 演出:ウィリアム・フリードキン、舞台、衣装:カルロ・ディパッティ、振付:マルク・リブー、
 照明:アンドレア・アンフォッシ、合唱指揮:クラウディオ・フェノッリオ、映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ
 収録:2015 年10 月、イタリア、トリノ王立歌劇場(ライヴ)
 (Blu-ray)画面:16:9 Full HD、音声:DTS-HD MA5.1、PCM ステレオ、言語:イタリア語、字幕:英独仏西中韓日、148分
 (DVD)画面:16:9 NTSC、音声:DTS5.1、DD5.1、PCM ステレオ、言語:イタリア語、字幕:英独仏西中韓日、148分

 トリノ王立歌劇場2015/16 シーズンの幕開けを飾った「アイーダ」の映像が発売されます。
 音楽監督であるジャナンドレア・ノセダが指揮をし、「エクソシスト」や「フレンチ・コネクション」などで知られるアメリカの奇才映画監督ウィリアム・フリードキンが演出を担当した注目の上演です。古代エジプトを再現したこれぞ「アイーダ」とも言える壮麗な舞台、そしてアイーダとアムネリスの悲恋を丁寧に描いています。

 アイーダのクリスティン・ルイスは、アメリカ出身のソプラノ。近年目覚しい成長を見せ、現在はヨーロッパを拠点に多くの劇場に出演、特にヴェルディの作品で高い評価を得ています。
 アムネリスを歌うのはグルジア(ジョージア)出身のメゾ・ソプラノ、アニタ・ラチヴェリシュヴィリ。ミラノ・スカラ座やメトロポリタン歌劇場などで話題を呼んでいます。カルメン役でも賞賛されている深く濃厚な声をここでも披露し、第2 幕のアイーダとの苛烈な争いは聴き所の一つ。ラダメスのマルコ・ベルティは、何度も歌っている役ですので安定の歌唱。朗々と聴かせるイタリアの伝統的なテノールです。
 音楽を取り込み内なる感情を巧みに捉え、そこからダイナミックにドラマを創り出していくノセダ流の果敢な指揮が、「アイーダ」の壮大で勇壮な輝かしい場面と古代エジプトとエチオピアの両国に引き裂かれた男女の悲恋という二面性を見事に描き出しています。














9/7(水)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

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ALTUS



ALT 350
\2800→\2590
安達朋博の最新録音!ペヤチェヴィッチの作品集
 ラ・ペヤチェヴィッチ(1885-1923):
  (1)大オーケストラのための序曲 ニ短調 Op.49
  (2)ピアノ協奏曲 ト短調 Op.33
  (3)ピアノと管弦楽のための協奏的幻想曲 ニ短調 Op.48
安達朋博(ピアノ)
井上喜惟(指揮)
ジャパン・シンフォニア
 クロアチアの音楽に人生を捧げる話題のピアニスト、安達朋博の最新録音!
 世紀転換期を彩ったクロアチアの女性作曲家、ペヤチェヴィッチの作品集

 ライヴ録音:2015年9月28日/杉並公会堂(大ホール)/DDD、ライヴ

 世紀転換期を彩ったクロアチアの女性作曲家、ドラ・ペヤチェヴィッチ(1885-1923)の作品集。
 数奇な運命を辿ったペヤチェヴィッチは、難産に伴う腎不全、敗血症などの複合病因で37 歳半という短い生涯であったものの、作品番号で58 番まで、総作品点数では106 曲を数え、オペラ以外ほぼ全てのジャンルを網羅した才気あふれる作曲家です。

 歿後、彼女の作品は忘却の彼方に追いやられていましたが、生誕100 年(1985 年)を機に再評価され、1991 年のクロアチア独立後はザグレブの国立クロアチア音楽情報センターが全作品の楽譜を新たに校正し、出版する作業を続けています。それでも録音がほとんどなく、特に日本では依然として知られざる作曲家と言えます。

 この作曲家に惚れ込んだのが、1983 年生まれの日本人ピアニスト安達朋博です。
 安達は恩師のロシア人、エフゲニー・ザラフィアンツがクロアチアで音楽教育に携わっていたことが縁で、クロアチアへ留学。ザグレブ国立大学音楽アカデミーを卒業するまで、ペヤチェヴィッチをはじめとする未知の作曲家と出会い、その魅力にとりつかれました。没後90 年となる2013 にはドラ・ペヤチェヴィッチ・メモリアル財団主催の記念行事に日本人演奏家としてはじめて招かれ、リサイタルを開きました。

 「安達朋博氏の演奏はドラの音楽独特の香りを濃厚に表現することに成功している。私もオーケストラのメンバーも彼の情熱的なアプローチに共感し、ドラの音楽に魅せられた。」と語るのは指揮をつとめた井上喜惟です。美しい旋律の裏側に非常に力強い意思を感じるペヤチェヴィッチの作品を見事に歌い上げます。

 安達 朋博(ピアノ)
 イノ・ミルコヴィッチ高等音楽院( モスクワ音楽院提携校) を経て、クロアチア国立ザグレブ大学音楽アカデミーを最優秀にて卒業。ローマ国際ピアノコンクール、ブラームス国際音楽コンクール、アントン・ルビンステイン国際ピアノコンクールなど欧州各地の8 つの国際コンクールで受賞。クロアチア人作曲家による作品の発掘・研究と、演奏会・録音、テレビ・ラジオ出演、記事執筆などを通じての普及活動であり、同国初の女性作曲家ドラ・ペヤチェヴィッチや近代作曲家ボジダル・クンツ、前大統領イヴォ・ヨシポヴィッチ氏の作品をはじめ、ロマン派・近代のほか、多数の現代作曲家の作品の国外初演を行う。2013 年に、ペヤチェヴィッチの故郷クロアチアのナシツェの記念財団より日本人で初めて招待されて以来、ペヤチェヴィッチの没後90 年、生誕110 年、音楽学校創立30 周年などの記念公演は毎回安達が招待されており、2016 年3 月にもクロアチア国立オシエク歌劇場にてペヤチェヴィッチのピアノ協奏曲のスラボニア初演を行っている。






後期ロマン派の潮流の中にひっそりと咲いた美しい花
38歳で亡くなったクロアチアの女流作曲家
 ドラ・ペヤチェヴィッチ:室内楽作品集



 女流作曲家、ドラ・ペヤチェヴィッチ。

 クロアチアの大貴族の娘さんで、少女の頃はお城に住んでいたそうです。
 クロアチア最初の女性作曲家ということで知られているみたいですが、38歳で敗血症で亡くなりました。

 作風はちょっとけだるい感じ。
 そのアンニュイな感じが、これからの季節には似合いそうな気がします。
 フランスの音楽とはまた違ったおしゃれな感じです。

 これはヴァイオリン・ソナタ。全曲聴けます。
https://youtu.be/voFYwQ2a778

 CDはあまり多くはないですが、cpoが熱心にリリースしてきました。
 今回はそれらをご紹介しておきましょう。



CPO
777419-2
\2300
ドラ・ペヤチェヴィッチ:室内楽作品集
  1.ピアノ三重奏曲 Op.29/
  2.チェロとピアノのソナタ Op.35
アンドレイ・ビエロフ(ヴァイオリン)/
クリスチャン・ポルテラ(チェロ)/
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)

 クロアチア出身の作曲家、ペヤチェヴィチ(1885-1923)の本領発揮とも言える室内楽作品集。

 彼女の全室内楽作品の内訳は、2 つの弦楽四重奏、ピアノ四重奏、ピアノ五重奏、2 つのヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタ1 曲、そして2 つのピアノ三重奏曲です。とりわけピアノへの偏愛が感じられ、管楽器の作品は一つもありません。

 ピアノ三重奏曲Op.29 は、すでに成熟しており、非常に表現力豊かで、端正なテクスチャーを持つ作品です。
 1913 年に書かれたチェロ・ソナタ(1915 年に改作)は、劇的であり、また堂々とした曲です。

 これを聴いてしまえば、他の作品の録音も待ち遠しくなるはずです。



 秋の深まりとともにブラームスの室内楽が聴きたくなりますが、今朝はあえてその傍流を。
 
38歳で亡くなったクロアチア出身の女流作曲家ドラ・ペヤチェヴィッチのピアノ三重奏曲。
 生まれはアルバン・ベルクと同じ1885年ですが、その音楽は50歳年上のブラームスの作品のように気品ある古風なロマンに包まれています。
 このピアノ三重奏曲も知られざる名品のひとつといっていいでしょう。(店主昔のコメントより)

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777421
(2CD)
\4200
ドーラ・ペヤチェヴィッチ:室内楽作品集第2集
<CD1>
 1.ピアノ五重奏曲Op.40/
<CD2>
 1.弦楽四重奏曲Op.25/
 2.ピアノ四重奏曲Op.58/
 3.即興曲Op.9
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)/
シネ・ノミネ弦楽四重奏団

 cpoレーベルが精力的にリリースを続けている女性作曲家ドーラ・ペヤチェヴィチ(1885-1923)。
 彼女の作品の中でも「室内楽」は重要な位置を占めていて、そのどれもが独自のテクスチャーを持つ見事な音楽です。

 彼女が最初の室内楽である「ピアノ四重奏曲Op.25」を書いたのは1908年、23歳の時でした。古典的なフォルムと、4つの性格的な表情を持つ楽章は彼女の独自性がイヤというほど感じられます。

 ピアノ五重奏曲Op.40は、交響曲や「スラブ風ソナタ」と並行して書かれたもので、厳粛な雰囲気を持ち、崇高な精神の高揚が感じられるインスピレーション溢れる最高傑作の一つです。

 同じく最高傑作の一つピアノ四重奏曲Op.58と、若き頃に書かれた即興曲。これらが世に出ることで、ますますこの「類い稀なる作曲家」の信奉者が増えることでしょう。
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cpo
777420
\2300
ドラ・ペヤチェヴィチ:室内楽作品集第3集
 1.ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.26/
 2.カンツォネッタ Op.8/
 3.メヌエット Op.18/
 4.ロマンス Op.22/
 5.エレジー Op.34/
 6.スラヴ風ソナタ ロ短調 Op.43/
 6.瞑想曲 Op.51
アンドレイ・ビエロフ(ヴァイオリン)/
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)

 クロアチアの女性作曲家ペヤチェヴィチ(1885-1923)。
 cpoレーベルは彼女の作品の復興に力を入れており、このアルバムは室内楽作品集の第3集にあたります。
 彼女の作品からは後期ロマン派の香りと、先人たちの作品、ドヴォルザークやチャイコフスキーらの面影が感じられ、初めて聴く人にも一抹の懐かしさを抱かせるのです。とりわけヴァイオリン・ソナタニ長調は彼女の作風が完全に確立されたことを示す美しい作品で、その明朗な色調は「春のソナタ」と呼ぶのがふさわしいかもしれません。
 「スラブ風ソナタ」は民謡風なメロディを素晴らしいインスピレーションに満ちたパッセージで包み込んだ独創的なもの。
 他の曲も個性的であり親しみやすい曲ばかりです。





こちらはピアノ作品全集

cpo
555003
(2枚組)
\4200
ドラ・ペヤチェヴィチ:ピアノ作品全集
<CD1>
 1.花の一生-8つのピアノ小曲集 Op.19/
 2.ソナタ 変イ長調 Op.57/3.6つの幻想小曲集 Op.17/
 4.花吹雪 Op.45/5.2つの夜想曲 Op.50/
 6.4つのピアノ小品集 Op.32a/7.即興曲 ロ長調 Op.32b/
 8.演奏会用ワルツ Op.21/9.思い出 Op.24/
<CD2.>
 1.ワルツ-カプリス Op.28/2.子守歌 変ロ長調 Op.20/
 3.ソナタ 変ロ短調 Op.36/4.カプリッチョ Op.47/
 5.2つのピアノスケッチ Op.44/6.2つの間奏曲 Op.38/
 7.子守歌 ヘ長調 Op.2/8.舟歌 Op.4/9.無言歌 ハ長調 Op.5/
 10.蝶々 Op.6/11.メヌエット Op.7/12.即興曲 Op.9a/
 13.無言歌 変イ長調 Op.10/14.葬送行進曲 Op.14/
 15.フモレスケ Op.54a/16.カプリス Op.54b
ナターシャ・ヴェリコヴィッチ(ピアノ)

 cpoレーベルが力を入れて作品をリリースしている作曲家の一人ドラ・ペヤチェヴィチ(1885-1923)の作品集、こちらがシリーズ最後のアルバムになります。

 クロアチア屈指の女性作曲家であった彼女の作品は、現在確認されているのが58曲で、その大半をピアノ曲が占めています。彼女の室内楽や歌曲も味わい深いものですが作品の概要を知りたければ、この2枚組を聴いてみるのが一番といえるでしょう。
 「即興曲」は既に室内楽ヴァージョンがリリースされていますが(777421)ピアノのみで演奏されると、また違った趣きが感じられます。
 晩年に近づくにつれ、厳しく深い音楽を作って行ったペヤチェヴィチですが、初期の多くのピアノ曲には、まるで匂い立つような艶やかさも感じられます。驚く程に洗練されたその作品をぜひ味わってみてください。





その他の旧譜・・・大作もあるんです

cpo
777418-2
\2700
ドラ・ペヤチェヴィチ:交響曲
 1.交響曲嬰ヘ短調 Op.41/
 2.ピアノと管弦楽のための「ファンタジー・コンチェルタンテ」ニ短調
フォルカー・バンフィールド(ピアノ)/
ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団/
アリ・ラシライネン(指揮)

 クロアチアの中流家庭に生まれたドラ・ペヤチェヴィチ(1885-1923)は、ピアニストで声楽家の母から音楽の手ほどきを受け、12歳で作曲を始め、ドレスデン、ミュンヘン、ザグレブで音楽を学び、自らに潜む音楽性を確認していきました。
 彼女は頻繁に旅行し、また同時代の文化人たちと積極的に交流。それらを下地にますます新しい音楽について模索を重ね、38歳で亡くなるまで57曲の作品を残しました。しかし、そのほとんどは出版もされることなく、今でも演奏してくれる人を心待ちにしています。
 後期ロマン派の潮流の中にひっそりと咲いた美しい花が広く知られるには、まだ時間がかかることでしょう。この1枚が再評価のための足がかりになることは間違いありません。

cpo
777916
\2700
ドラ・ペヤチェヴィチ:管弦楽作品と管弦楽伴奏付きの歌曲集
 1.序曲 ニ短調 Op.49/
 2-4.管弦楽伴奏付きの歌曲
  <変身 Op.37/愛の歌 Op.39/2羽の蝶の歌 Op.52>/
 5.ピアノ協奏曲 ト短調 Op.33
インゲボルク・ダンツ(アルト)/
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)/
フランクフルト・ブランデンブルク州立オーケストラ/
ハワード・グリフィス(指揮)

 クロアチアの女性作曲家ドラ・ペヤチェヴィチ(1885-1923)。最近、少しずつ認知度が高まり、cpoレーベルをはじめとした何枚かのアルバムが相次いでリリースされています。今回のアルバムでは、彼女の作品の中でも比較的良く知られている「ピアノ協奏曲」を中心に、「序曲」と管弦楽伴奏付きの歌曲を聴くことができます。
 彼女が28歳の時に書いた最初の管弦楽曲であるピアノ協奏曲は、ロマンティックな独奏楽器のための協奏曲の伝統に則りながらも、精緻な管弦楽法が用いられたドラマティックな作品で、力強いモティーフが魅力的な作品となっています。
 彼女の作品には、極めて高い意志力が感じられ、またとても表情豊かな旋律が息づいています。また彼女の最後の管弦楽作品である「序曲 ニ短調」は熟成された作風を持つ個性豊かな作品です。更に再評価が進むことを願ってやみません。








HAENSSLER


HC 16085
(2CD)
\4100
J.S.バッハ:リュート作品集(ギター版)
 CD 1
  (1)組曲 イ短調 BWV995(原曲 ト短調)
  (2)組曲 イ短調 BWV997(原曲 ハ短調)
  (3)前奏曲 ニ短調 BWV999
  (4)フーガ イ短調 BWV1000(原曲 ト短調)
 CD 2
  (5)前奏曲、フーガとアレグロ ニ長調 BWV998
   (原曲 変ホ長調)
  (6)組曲 ホ短調 BWV996
  (7)組曲 変ホ長調 BWV1006a
ヨハネス・モンノー(ギター)
 名手ヨハネス・モンノーによるバッハのリュート作品集

 録音:2016年/DDD

 ギターの名手、ヨハネス・モンノーがバッハのリュート作品に挑みました。バッハのリュート作品はオリジナルと言われている作品とヴァイオリンやチェロのために書かれた作品の編曲ものです。
 フーガBWV1000 は無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1 番「フーガ」の編曲、組曲BWV995 は無伴奏チェロ組曲第5 番BWV1011 の編曲した作品です。それぞれギターで奏でることにより哀愁に満ちた旋律がより引き立ちます。
 組曲BWV996 はバッハのリュート曲の中では最初期の作品です。流麗で即興的なパッサッジョと、きびきびしたプレストのフーガからなります。前奏曲、フーガとアレグロBWV998 は1735 年ライプツィヒで完成した壮麗な作品です。




LIMEN


CDVD076 C076
(1CD+1DVD)
\3500
『20世紀初頭:ルーツを探して… Vol.1』〜
 2台ピアノのための作品集

  (1)J.S.バッハ(ジーノ・タリャピエトラ編曲):
   パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582
  ブゾーニ:
   (2)対位法的幻想曲
   (3)バッハのコラール「幸なるかな」による即興曲
   (4)モーツァルトのバレル・オルガンのための幻想曲
    ヘ短調 K.608
   (5)モーツァルトの「ピアノ協奏曲第19番 K.459」の
    終曲による協奏的小二重奏曲
テレサ・トレヴィサン
フラヴィオ・ザッカリア(ピアノ)
 ものすごい音響効果のパッサカリア!ブゾーニと弟子タリャピエトラによる2 台ピアノのための作品集

 セッション録音:2015年/リメン音楽スタジオ/DDD、ステレオ、NTSC 16:9、(言語:イタリア語、字幕:英語)、限定盤

 ピアノ・デュオの名手テレサ・トレヴィサンとフラヴィオ・ザッカリアが、ブゾーニとタリャピエトラが作曲した2 台ピアノのための作品を収録しました。
 イタリア生まれのジーノ・タリャピエトラは、ウィーンで学びベルリンでブゾーニに師事した後、ヴェネツィアの音楽学校でピアノ教師となった作曲家。ブゾーニの忠実な弟子であり、基本的にブゾーニの語法を用いつつも独特の色合いをみせました。バッハのパッサカリアとフーガを2 台ピアノ用にしたこの作品は、原曲であるオルガンを忠実に再現した編曲と言え、まるで変奏を繰り返すたびにオルガンのストップを変えているような音響効果が魅力です。
 そして、バッハのシャコンヌやオルガン作品のピアノ編曲で有名なブゾーニ。ピアノのヴィルトオーゾとして演奏活動をおこなった一方で、ピアノ作品を中心にオリジナルと編曲作品を残しました。
 ここに収録された4 篇はバッハ、モーツァルトのテーマをもとにしている作品です。「対位法的幻想曲」はバッハの「フーガの技法」 BWV1080 から最後の未完のフーガを核にした演奏時間30 分ほどの大作で、最初にピアノ独奏曲(第1 〜 3 版)として書かれました。この2 台ピアノ版(第4 版)は1921 年に作曲され、スケールがより大きくなり、壮大に広がる作品となりました。
 演奏のテレサ・トレヴィサンは、以前フィリッポ・トレヴィサンとのピアノ・デュオで活躍し、バッハ=レーガーのブランデンブルク協奏曲の録音は高い評価を得ました。近年はフラヴィオ・ザッカリアとの共演でピアノ・デュオ作品を積極的に演奏しております。
 ボーナスDVD にはCD と同内容の演奏映像に加え、当録音の作品について語ったインタビュー映像つき(言語:イタリア語、字幕:英語)で興味深い内容となっております。500 セット限定プレス、シリアルナンバー入り。



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CARL DAVIS COLLECTION 

CDC 027
\2500→\2290
カール・デイヴィス:
 チャップリンのミューチュアル・フィルムのための音楽

  チャップリンの替玉/チャップリンの消防夫/
  チャップリンの放浪者/午前一時/
  チャップリンの伯爵/チャップリンの番頭/
  チャップリンの舞台裏/チャップリンのスケート/
  チャップリンの勇敢/チャップリンの霊泉/
  チャップリンの移民/チャップリンの冒険
カール・デイヴィス(指揮)
プラハ・シティ・フィルハーモニー管
ウィハン弦楽四重奏団
 チャップリン音楽のスペシャリスト、カール・デイヴィス!!喜劇王チャップリンの映画音楽!

 テレビ、映画音楽を数多く手掛け、チャップリン音楽のスペシャリストでもあるアメリカの作曲家、カール・デイヴィスのレーベル、「Carl Davis Collection」を新規取扱い致します。
 世界の三大喜劇王と呼ばれ、マルチな才能を持ち活躍したチャールズ・チャップリン(1889−1977)。チャップリン音楽を現在に蘇らせるスペシャリスト、カール・デイヴィスによって、チャップリンが1916年から1917年まで所属した映画配給会社、ミューチュアル社で生み出された傑作映画12作の音楽をここに復元。




LAWO CLASSICS


LWC 1099
(SACD HYBRID)
\2800→\2600
ノルウェー放送管の首席クラリネット
 プレミア 〜 クラリネット協奏曲集

 ドビュッシー:第1狂詩曲*
 クルーセル:クラリネット協奏曲第2番 Op.5*
 ヤン・エーリク・ミカルセン:クラリネット協奏曲
  (2009/世界初録音)†
ビョルン・ニューマン(クラリネット)
オラリー・エルツ(指揮)*
トマス・セナゴー(指揮)†
ノルウェー放送管弦楽団
 ノルウェー放送管の首席クラリネット、カミルセンの協奏曲 世界初録音!

 ノルウェー放送管弦楽団とノルウェー室内管弦楽団の首席奏者を務めるスウェーデン系フィンランドのクラリネット奏者、ビョルン・ニューマン。
 ドビュッシーの名作「第1狂詩曲に、ベルンハルト・ヘンリク・クルーセル、ヤン・エーリク・ミカルセンのクラリネット協奏曲を収録。世界初録音となるミカルセンのクラリネット協奏曲は、ニューマンとノルウェー放送管の委嘱によって作曲、2010年にノルウェー・オペラハウスで初演された作品。

 録音:2013年5月13日−16日&2014年11月10日ー14日、ノルウェー放送コンサート・ホール(オスロ)
 

LWM 010
\2500
ブクステフーデ:
 7つの連作カンタータ《われらがイエスの四肢》
  BuxWV.75
ヴォクス・スカニエンシス
ペーテル・ヴァリーン(指揮)
 ヴォクス・スカニエンシスは、スウェーデンのヴォーカルアンサンブル。ペーテル・ヴァリーンが指揮者を務め、ルネサンス期から現代までの教会音楽を主なレパートリーに活動しています。
 バッハ以前の時代を代表するドイツの巨匠、ディートリヒ・ブクステフーデの代表的な受難曲「われらがイエスの四肢」を、スウェーデンの清新なるピリオド・アンサンブルと歌手たちが奏でます。

 録音:2013年5月1日ー4日、エースレーヴ教会(スウェーデン)
 

LWC 1098
\2500
ヘンリク・ヘルステニウス:
 歌劇《オフィーリアたち:歌とともに水のほとりに死す》
エリサベト・ホルメルツ(オフィーリア/ソプラノ)
トーラ・アウゲスタ(ガートルード/ヴォーカル)
アイヴァン・ラドロウ(ハムレット/バリトン)
シリエ・アーケル・ヨンセン(森の娘/ソプラノ)
ヤンナ・ヴェッテルグレーン(森の娘/メゾ・ソプラノ)
エッバ・リュード(森の娘/メゾ・ソプラノ)
チカーダ・アンサンブル、
クリスチャン・エッゲン(指揮)  
 ノルウェーの作曲家、長年にわたり視覚芸術と共同で作業を行っているヘンリク・ヘルステニウスの《セラ(Sera)》(Aurora ACD5024)に次ぐオペラ第2作。
 シェイクスピアの『ハムレット』に基づくセシーリエ・ローヴァイドの台本による英語コンテンポラリー・オペラ。

 録音:2014年5月3日−10日、ノルウェー・オペラ&バレエ(オスロ)
 

LWC 1103
\2500
オスロ大聖堂のオルガン
 J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565
 グリーグ:組曲 《ホルベアの時代から》 Op.40
 アーリル・サンヴォル:
  ノルウェー民謡「天の城を知っている」による変奏曲
 オスカル・リンドベリ:ダーラナの夏の牧舎の古い賛美歌
 伝承曲(コーレ・ノールストーガ編曲):バラ
 レーガー:
  「暁の星のいと美しきかな」によるコラール幻想曲 Op.40-1
 グノー:J.S.バッハの前奏曲ハ長調による瞑想
コーレ・ノールストーガ(オルガン)
 ノルウェー出身で、現在はオスロ大聖堂のオルガニスト、コンサート・オルガニストとして活躍する名奏者、コーレ・ノールストーガ。
 J.S.バッハのオルガン作品集が評価を集めているノールストーガの新録音は、1998年に造られたオスロ大聖堂のRyde & Bergオルガンを弾いた、バッハ、グリーグ、レーガー、グノーのオルガン名曲集。

 録音:2015年2月11日−12日、オスロ大聖堂




CD ACCORD


ACD-221
\2500
De profundis‐深き淵より
 1.ウカシェフスキ(1972-):3つの神聖な小品 II - 第2曲 深き淵より(1997)/
 2.コジェウスキ(1922-2015):ミゼレーレ(1989)/
 3.ベンビノフ(1978-):主を恐れるものは幸いなり(2001)/
 4.ヤシンスキ(1949-2010):詩篇第100番(1994)/
 5.ヤシンスキ:カントゥス・フィリナス(1997)/
 6.トファルドフスキ(1930-):主の名を讃えよe(1990)/
 7.トファルドフスキ:主を賞賛せよ、わが魂(2000)/
 8.シュヴィデル(1930-):主の僕たちよ、主をほめ讃えよ(1988)/
 9.シュヴィデル:神よ、すみやかに私を救い出し(2004)/
 10.シュヴィデル:主をほめ讃えよ(2006)/
 11.ジーリンスキ(1965-):主をほめ讃えよ(2002)/
 12.ビーレジェフスキ(1968-):主にむかいて新しき歌をうたえ(2013)/
 13.ウカシェフスキ(1968-):2つの葬送詩篇-
   第1番 詩篇第120番「私は丘に目を向ける」(1995/2008)/
 14.ウカシェフスキ:2つの葬送詩篇‐
   第2番 詩篇第129番「深き淵より」(1995/2008)/
 15.ウルバニャク(1980-):深き淵より(2004)
ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック合唱団/
アグニェスカ・フランコウ=ゼラツニー(指揮)
録音 2015年3月11-13日 ワルシャワ放送 ヤン・カツマレク・コンサート・ホール

 自身の力では抜け出すことの出来ない、絶望の状況で祈られる詩篇129番(130番の場合も)「深き淵より」をはじめ、正義と秩序、優しさと怒り、情熱と渇望…などの様々な感情に対する祈りの言葉。
 これらを数多くの音楽家たちが長い年月に渡って合唱作品に仕立て、人々は歌うことで神に祈りを捧げ、自らの感情を鎮めてきました。
 このアルバムには20世紀末から21世紀に書かれた静謐な合唱作品が収録されています。美しく昇華された悲しみと嘆きの感情が胸を打ちます。
 

ACD-222
\2500
バルトゥオミェイ・ペンキェル:宗教作品集
 1-5.ミサ曲 第2番
  〈キリエ/グローリア/クレド/サンクトゥス/アニュス・デイ〉/
 6.アヴェ・マリア/7.主の御保護のもとに/
 8.マリアは天に昇らされたまいぬ/
 9-13.最美なるミサ
  〈キリエ/グローリア/クレド/サンクトゥス/アニュス・デイ〉/
 14.主の大いなる御名を/15.賛美の歌を響きかせよ
アルドーナ・バルトニク (ソプラノ)/
マシュー・ヴェナー(カウンター・テナー)/
マシェイ・ゴスマン(テノール)/
トマシュ・クラル(バス)/
ヤロミール・ノセク(バス)/
アンジェイ・コセンジャク(指揮)
録音 2015年5月31日-6月2日 ポーランド ヴィトルト・ルトスワフスキ,ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック レッド・ホール

 バロック期のポーランドを代表する作曲家の一人、ペンキェル(不祥-1666頃)は、古都クラクフからワルシャワへと王宮が移転したばかりの1633年頃のワルシャワ宮廷礼拝堂に仕え、最初はオルガニストとして宗教音楽を担当した人です。
 1654年にスウェーデンがポーランドに侵攻した際はウィーンに逃れ、その後は1658年からヴァヴェル城大聖堂の音楽監督も務め、数多くの作品を残しています。
 見事なポリフォニーに支えられた彼の作品のいくつは、ウプサラ大学の図書館に保存されており、当時のポーランドの音楽を研究するために役立っています。
 指揮者コセンジャクはこの楽譜を丹念に研究し、時代考証を踏まえながら、実際の音として再現。ペンキェルという作曲家を知るための手引きとして最適のアルバムです。
 

ACD-226
\2500
プロジェクト・フンガリカ
 1-3.ロージャ(1907-1995):ヴァイオリン・ソナタ Op.40/
 4-6.ロージャ:2台のヴァイオリンのためのソナタ Op.15/
 7-9.コダーイ(1882-1967):ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 Op.7
シモン・クシェショヴィエツ(ヴァイオリン)/
バルトゥオミ・ニジョウ(ヴァイオリン…4-6)/
アダム・クシェショヴィエツ(チェロ…7-9)
録音 2011年2月 ポーランド カトヴィツェ,カロル・シマノフスキ音楽大学 コンサート・ホール

 近代ハンガリーを代表する2人の作曲家による作品集。
 アカデミー賞に17回ノミネートされ、その内3回受賞したという優れた映画音楽の作り手であるロージャは、ハリウッドに移住する以前は、クラシック音楽の作曲家を志しており、映画音楽作曲家として大成してからも、平行して自身の音楽を書き続けていました。
 商業用の音楽は、大衆の好みも加味した上でロマン派風の作品を発表していたロージャですが、自身の感情をそのまま表現できる「クラシック音楽」では、ハンガリーの民族音楽の要素を用いた新古典主義風の作品を書いています。
 このアルバムには晩年近くの《無伴奏ソナタ》と20歳代の《2台のヴァイオリンのためのソナタ》を収録、生涯変わることなかった彼の作風を味わうことができます。
 コダーイの《ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲》はこのジャンルの最高傑作と評される作品で、チェロもヴァイオリンも競い合うように旋律を奏で、盛り上がっていく様子は圧巻です。


<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


HMF

Heritageシリーズ、最新5タイトルのご案内
名盤復活シリーズ。デジボックス、ディスクはスリーブケースに収められています。



HMY 2921939
(2CD)
\2800
バッハ:ミサ・ブレヴィス
 [CD1]
  (1)ミサ曲 イ長調 BWV 234
  (2)ミサ曲 ト長調 BWV 236
 [CD2]
  (1)ミサ曲 ト短調 BWV 235
  (2)ミサ曲 ヘ長調 BWV 233
コンラート・ユングヘーネル(指揮)
カントゥス・ケルン
ザビーネ・ゲッツ、
 ガブリエーレ・ヒエルダイス(ソプラノ)
エリサベス・ポピエン、
 アレクサンダー・シュナイダー(アルト)
ヴィルフリード・ヨッヘンス、
 ハンス・イエルク・マンメル(テノール)
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ、
 セバスティアン・ノアック(バス)
 厳かにして絶美。バッハのミサ・ブレヴィス

 録音:2006年1月、5月 ※リブレットはついていません。

 ユングヘーネルによる、バッハの珠玉のミサ曲の登場。声楽メンバーも大分入れ替わった、新生カントゥス・ケルンによる声楽は、時に幻想的な美しさに満ち、時に刺すように鋭く、えもいわれぬ神々しさに満ちています。以前に増して表情豊かになっています。
 [CD2]におさめられているミサ曲ト短調は、名作の誉れ高い作品。なんともいえぬ優しさに満ちた冒頭の器楽による前奏はこの世のものとは思えない美しさです。歌が始まると一転、余計なものがそぎ落とされたストイックな声部間の掛け合いにハッとさせられます。厳かにして美しい、名演です。
 


HMY 2921736
(2CD)
\2800
ヤーコプスの鮮烈なモンテヴェルディ
 モンテヴェルディ:マドリガーレ集第8巻
  「戦いと愛のマドリガーレ」(全曲)
ルネ・ヤーコプス(指揮)
コンチェルト・ヴォカーレ
 ※リブレットは含まれません

 モンテヴェルディがこのマドリガーレ集第8 巻を出版したのは71 歳のこと。
 極上の美に満ちたこれらの曲は、モンテヴェルディの宗教音楽の総決算的作品ともいえましょう。ヤーコプスによる名演、しかもうれしい全曲収録、貴重な復活です。
 


HMY 2921949
(2CD)
\2800
ヘンデル晩年の傑作オラトリオ「ソロモン」復活
 ヘンデル:オラトリオ「ソロモン」
サラ・コノリー(Aソロモン)
スーザン・グリットン
 (Sソロモンの王妃,第1の遊女)
キャロリン・サンプソン
 (Sシバの女王,第2の遊女)
マーク・パドモア(Tザドク,従者)
デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン
 (Bs レヴィ人)
ダニエル・ロイス(指揮)
ベルリン古楽アカデミー,
RIAS室内合唱団
 ※リブレットつき(英仏)

 オラトリオ「ソロモン」は、1748 年、ヘンデル63 歳の作。旧約聖書の古代イスラエルの王ソロモンの、エルサレム神殿の建立、大岡裁き、そしてシバの女王の入場、という3 つの有名なエピソードを題材にしています。大きな編成の壮大な世界がダニエル・ロイスの精確な指揮でよみがえります。
 


HMY 2921584
(2CD)
\2800
メンデルスゾーンの才能の結晶オラトリオ「聖」パウロ
 メンデルスゾーン:オラトリオ「聖パウロ」
メラニー・ディナー(S)
アンネッテ・マルケルト(Ms)
ジェイムス・テイラー(T)
マティアス・ゲルネ(Bs)
ヘレヴェッヘ(指揮)
コレギウム・ヴォカーレ
シャペル・ロワイヤル
シャンゼリゼ管弦楽団
 録音:1995年 ※リブレットはついていません

 メンデルスゾーンの「聖パウロ」について、シューマンは、「高貴なメロディ」と書いています。テキストと音楽の融合、オーケストレーションの巧みさ、すべての点でメンデルスゾーンの才能が発揮されています。ヘンデルら、過去の偉大な作曲家によるオラトリオを凌駕するような力強さに満ちた傑作です。
 


HMY 2921396
(3CD)
\3300
初演当時から大成功のカンプラ「イドメネオ」
 カンプラ:オペラ「イドメネ(イドメネオ)」
  (1731 年改訂版)
ベルナール・ドルトレ(Bs/ イドメネオ)
サンドリーヌ・ピオー(S/ エレクトル)
モニク・ザネッティ(S/ イリオーネ)
ジャン=ポール・フシェクール(T/ イダマンテ) ほか
ウィリアム・クリスティ(指揮)
レザール・フロリサン
 録音:1991年10月 ※リブレットはついていません

 カンプラの「イドメネ(イドメネオ)」の台本は、アンドワーヌ・ダンシェの手によるもので、後のモーツァルトの「イドメネオ」もこの台本を題材にしています。このカンプラのイドメネオ改訂版は初演時から大成功をおさめました。250 年たち、クリスティによるこの録音が発表された時も、聴衆、批評家たちから熱狂的な賞賛を受けました。ピオーら充実キャストによる名演の貴重な復活です。
 
HMA 1951889
\1600
「バロックのパガニーニ」ロカテッリによる合奏協奏曲集
 ロカテッリ(1695〜1764):
  コンチェルト・グロッソ(合奏協奏曲)Op.1より
   第2、4、7、8、9 番
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指揮)
フライブルク・バロック・オーケストラ
 録音:2004年12月

 「バロックのパガニーニ」とも称されるロカッテリは、ヴィヴァルディ同様、自身優れたヴァイオリン奏者であり、博識な作曲家でもありました。1723年以降、ロカッテリは自身の演奏のヴィルトゥオジティでヨーロッパ中を驚嘆させました。ロカテッリの作品には、高音、アルペジオ、複雑なトリル、急速なテンポでの音程の跳躍などの超絶技巧が盛り込まれています。ゴルツの弓さばきと、フライブルク・バロック・オーケストラとのアンサンブルに注目です。




URANIA


WS121299
(2CD)
\2000
モーツァルト:歌劇「後宮からの誘拐」 トーマス・ビーチャム指揮
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
ロイス・マーシャル(コンスタンツェ)(ソプラノ)
イルゼ・ホルヴェーイ(ブロンデ)(ソプラノ)
レオポルド・シモノー(ベルモンテ)(テノール)
ゲルハルト・ウンガー(ベドリッロ)(テノール)
(ゴットローブ・フリック(オスミン)(バス)
  

WS121312
(2CD)
\2000
チャイコフスキー:
 交響曲第6番(1965)
 ロココの主題の変奏曲(1949)
 ロメオとジュリエット(1949)
 憂欝なセレナード(1959)
 組曲第3番 ト長調(1959)
キリル・コンドラシン指揮
レオニード・コーガン
モスクワ交響楽団
フィルハーモニア交響楽団
 

WS121318
(2CD)
\2000
ヴィヴァルディ:調和の霊感 イムジチ合奏団
ロベルト・ミケルッチ
ワルター・ガロッツイ
イタロ・コランドレア



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URLICHT



UAV 5985
\2200→\1990
ホセ・セレブリエル・コンダクツ・
 メニン、リー、セレブリエル

 ピーター・メニン(1923-1983):交響曲第9番(オーケストラのための)(*)
 ホセ・セレブリエル(1938-):悲歌的詩曲 [Poema elegiaco] (オーケストラのための)(+)
 ウィリアム・リー(1928-):ヴェリ [Veri] (オーケストラのための)(*)
 ホセ・セレブリエル:9 [Nueve] (コントラバスとオーケストラのための)(#)
ゲーリー・カー(コントラバス(#))
アデレード交響楽団(*)
ブリュッセル放送交響楽団(+)
プレインフィールド交響楽団(#)
ホセ・セレブリエル(指揮)

録音:1983年以前、DDD(*/+)/1969年(#)、ADD
初出:Finnadar Records, 90937-1(1983年)(*/+)/Dharma Productions, GFL-1(#)

 ホセ・セレブリエルはウルグアイの作曲家・指揮者。ユダヤ系ロシア人・ポーランド人の両親のもとモンテビデオに生まれ、11歳で学生オーケストラの指揮者となりウルグアイ国内を演奏旅行。15歳でモンテビデオ市立音楽学校を卒業し、作曲コンクールで入賞。アメリカ合衆国国務省奨学金給費研究生としてカーティス音楽院でヴィットリオ・ジャンニーニ(1903-1966)に、後にタングルウッド音楽センターでアーロン・コープランドに作曲を師事。同時期にアンタル・ドラティ、ピエール・モントゥーに指揮法を師事。
 1957年、セレブリエルが17歳の時に書いた交響曲第1番に着目したレオポルド・ストコフスキーがこれを初演。これを機にストコフスキーに指揮者としての才能も認められたセレブリエルは1962年アメリカ交響楽団副指揮者に任命されました。
 1968年にはジョージ・セルの招きでクリーヴランド交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスに任命され、ストコフスキーとセルは指揮者セレブリエルにとって多大な影響を与えることとなりました。その後は作曲と指揮を両立させて活躍。1982年から1983年のシーズンにはアデレード交響楽団(オーストラリア)の首席客演指揮者を務めました。

 ピーター・メニンはイタリア系アメリカ合衆国の作曲家・音楽教育家。1962年から亡くなる1983年までジュリアード音楽学校校長を務めました。作品は9つの交響曲の他多数。ウィリアム・リーはアメリカ合衆国のジャズ・ミュージシャンで、映画監督スパイク・リー(1957-)の父。映画音楽、舞台音楽、オペラも手掛けています。

 交響曲第3番を聴いてみますか??
https://youtu.be/558o13d2zng


ピーター・メニン
交響曲第3番&第7番

NAXOS
8.559718
\1800
ピーター・メニン:
 管弦楽のためのコンチェルタート「モビー・ディック」
 交響曲第3番
 交響曲第7番「ヴァリエーション・シンフォニー」
シアトル交響楽団/
ジェラルド・シュウォーツ(指揮)

 イタリア移民の家庭に生まれ、W.シューマンやD.ダイアモンドらと、アメリカ近代音楽の基礎を作ったピーター・メニン(1923-1983)の作品集です。
 先進的な作風が特徴的で、半音階手法を駆使したダイナミックな音楽は、当時の聴衆にはうけが悪かったようですが、今になって改めて聞いてみると、逆に伝統に則った素晴らしい音楽として耳に残るものです。
 彼の作品のほとんどは、純粋音楽であり、具体的な内容を持つものではありませんが、唯一の例外が、ハーマン・メルヴィルの「白鯨」によるコンチェルタート「モビー・ディック」です。
 最初はオペラとして着想されたのですが、結局、彼は一つの音楽物語としてこの作品を書きあげました。途方もないエネルギーを秘めた熱い曲には驚きを禁じ得ません。
 伝統的な3楽章形式で書かれた「第3番」、瞑想的な雰囲気で始まり、大きな起伏が素晴らしい「第7番」の交響曲も見事です。



<LP>


SPECTRUM SOUND(LP)


LPSMBA 005/6
(2LP)
\17000
キョンファのシベリウス、チャイコフスキーの
 ヴァイオリン協奏曲がついにLPで登場

  LP 1(A 面:第1 楽章、B 面:第2、3楽章)
   ・シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47
  LP 2(A 面:第1 楽章、B 面:第2、3楽章)
   ・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
LP1:ズデニェク・マーツァル(指揮)
LP2:シャルル・デュトワ(指揮)
フランス国立放送管弦楽団
チョン・キョンファ(ヴァイオリン)
 聴いて金縛り!キョンファ絶頂期70 年代のシベリウス、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲がついにLP で登場

 ライヴ録音:LP1:1973 年5月16日/シャンゼリゼ劇場(パリ)/LP2:1978 年10 月18 日/シャンゼリゼ劇場(パリ)/180g 重量盤、ステレオ、日本語解説付、完全限定プレス。

 スペクトラム・サウンド・レーベルからチョン・キョンファ絶頂期1970 年代のシベリウスとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲がLP 盤で登場。いずれも“聴いて金縛り” と言えるほど驚異的な集中力を感じる白熱ライヴです。
 フランス国立視聴覚研究所音源提供のオリジナル・マスターの状態は非常に良好で万全のリマスタリングが施されております。平林直哉氏による日本語解説付。日本プレスの完全限定プレスです。
 「このシベリウスは何かに取り憑かれたと言うべきか、ちょっと言葉では補えないような凄まじさをはらんでいる。それは、第1 楽章の弾き始めで明らかである。こんなに強く、心の底から何かを訴えるような歌わせ方は、全く類例がない。第2 楽章も、その桁外れな集中力は圧倒的で、第3 楽章はもはや、完全に言葉を失ってしまう。(中略)チャイコフスキーはライヴゆえに、全体の流れにより自由な空気が感じられ、やはり聴いて良かったと思わせる素晴らしい内容だ。」(ライナーノーツより平林直哉)


ALTUS(LP)


ALTLP 098/101
(4LP)
\24000+税
78年ウィーン芸術週間のムラヴィンスキーが
 オリジナル音源で復活

  LP 1
   ・チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op.64
  LP 2&LP 3 A面
   ・ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 Op.47
  LP 3 B面
   ・シューベルト:交響曲第7(8)番 ロ短調 D.759
  LP 4
   ・ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)
レニングラード・フィル
 『アルトゥス盤の出現より鑑賞用としての価値が復活した』−平林直哉
 78 年ウィーン芸術週間のムラヴィンスキーがオリジナル音源で復活、はじめて演奏の凄さ偉大さを痛感させられる音質完全版でのうれしいLP 化

 収録:1978年6月12&13日/ウィーン芸術週間におけるライヴ録音/180g 重量盤、日本語解説付、完全限定240 セット

 これは超弩級の衝撃盤。ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルは1978年6月にオーストリア・ツアーを行ない、12、13両日にウィーン楽友協会大ホールでチャイコフスキー(第5 番)とショスタコーヴィチ(第5 番)、シューベルト(第7 番)、ブラームス(第2 番)を演奏しました。これらはドイツ・オイロディスクからLP 発売され、さらに日本のビクターからもLP、ついで1985 年にCD 発売されましたが、いずれも不鮮明な音質なゆえ、ファンにいささか不満を残したものでした。それを今回、ムラヴィンスキー未亡人所蔵の音源から新マスタリングを施し、本来の驚くべき姿で出現しました。
 当時のレニングラード・フィルは、ムラヴィンスキーの徹底的な訓練により、超人的とも言える演奏技術を修得していました。それと同時に、オーストリア放送のエンジニアの想像を超えるダイナミックレンジの広さを備えていたため、何らかの操作を加えられ、レコードの枠に入りきれないエネルギーが惜しくもカットされていたようです。
 今回新音源を駆使してダイナミックレンジも元の状態で再現、さらに旧盤でノイズを抑えるために不鮮明となった音質も原音に戻した結果、信じ難いほどの名演が姿を現しました。あまたあるムラヴィンスキー&レニングラード・フィルのチャイコフスキー「交響曲第5 番」中でもダントツの凄さ。ライヴとは思えぬ完璧なアンサンブルはもとより、第2 楽章後半の盛り上がり、第3 楽章の弱音のニュアンス、フィナーレの盛り上がりいずれも金縛りにあうこと間違いなしの神憑り的演奏で、聴き終わった後に立ち直れないほど。これぞムラヴィンスキー芸術の極み、彼らの凄さを再認識できます。さらに驚異的なダイナミックレンジの広さも驚かされます。
 

ALTLP 102/4
(3LP)
\19800+税
東ドイツに殉じた指揮者ケーゲル最期の来日演奏会
 LP 1 A面
  ・ベートーヴェン:「エグモント」序曲 Op.84
 LP 1 B面&LP 2
  ・ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 Op.93「田園」
 LP 3
  ・ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 Op.67「運命」
  ・ケーゲルによるアンコール曲目紹介
  ・J.S.バッハ:
   アリア〜管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068より
ヘルベルト・ケーゲル(指揮)
ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
 「ケーゲルがこの夜ほど美しく歌ったことはない」慶応大教授 許光俊
 東ドイツに殉じた指揮者ケーゲル最期の来日演奏会、異様なオーラにつつまれ暗闇から青白い炎を発光する美演ケーゲルの音楽的遺言状!

 収録:1989年10月18日/サントリーホールにおけるライヴ録音/180g 重量盤、日本語解説付、完全限定200 セット

 許光俊氏も絶賛しケーゲルの代表盤とされる名演がついにLP 化!
 「奈落が口をあけて、聴き手をその闇の中に引き込むかのよう」と評される暗黒の美演エグモント序曲ではじまり、まさに真空美で終わるG 線上のアリアまで一夜のコンサートを完全収録。また今回のLP 化の出来は大変にすばらしく、弦の美しさがよりいっそう引き立ちます。田園の極上の美しさ、運命の青白い炎の迫真!一度聴いたら忘れられぬ味わいです。














9/6(火)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

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WERGO



WER 5122
\2500→\2290
マラ10命、ヨエル・ガムゾウ、
 8年がかりで完成させた「補筆完成版」

  マーラー:交響曲第10番
(ヨエル・ガムゾウ補筆完成版)
ヨエル・ガムゾウ(指揮)
国際マーラー管弦楽団
 最新の「第10番補筆完成版」、2010年ガムゾウ版がついにCD 化!

 録音:2011年11月24・25日/79’29’’

 クック版など数々の補筆完成版が存在するマーラーの交響曲第10 番。ここに収められた演奏は2010 年完成の「ガムゾウ版」。

 ヨエル・ガムゾウは1987 年イスラエル生まれの若手指揮者。

 ガムゾウは10代前半でこの曲に魅せられ、その後8年がかりで補筆版を完成させたという。そのときガムゾウ、わずか若干23 歳。

 ガムゾウは、マーラーがオーケストレーションを施している第1楽章についても「完成ではない」として手を加えるなど、全般にわたって大胆な補筆を行い、その出来は「濃厚なオーケストレーション」、「ユダヤ風のしつこいオーケストレーションが特徴的」と評されるなど、かなり個性的な版になっているようである。

 ガムゾウは2010年にベルリンのユダヤ芸術祭において国際マーラー管弦楽団を指揮して初演。今回のCDは、翌年のマーラー没後100周年にベルリンで開催された演奏会のライヴ。

 新たな補筆版をじっくり楽しめる上々の演奏内容も含めて、マーラー・ファン必聴の1 枚。


 ガムゾウ。
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WER 7319
\2500→\2290
ロト、バレンボイム、ヴェンツァーゴも参加のオーケストラ作品集
 ハヤ・チェルノヴィン(1957-):
  (1)The Quiet
    ブラッド・ラブマン(指揮)バイエルン放送交響楽団/
     録音:2011 年2月11日
  (2)Zohar Iver(Blind Radiance)
    アンサンブル・ニケル、マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)ベルン交響楽団
     録音:2011 年10月20日
  (3)Esh
    カイ・ヴェッセル(カウンターテナー)、エヴァン・クリスト(指揮)
    コトブス州立劇場フィルハーモニー管弦楽団/ 録音:2012 年1月8日
  (4)White Wind Waiting
    シュテファン・シュミット(ギター)、フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
    南西ドイツ放送交響楽団/
     録音:2013 年9月10日
  (5)At the Fringe of Our Gaze
    ダニエル・バレンボイム(指揮)ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団
     録音:2013 年8月18日
 (1)(2)(4)(5)世界初録音/76’54’’

 1957 年イスラエル生まれの作曲家、ハヤ・チェルノヴィンによる管弦楽作品集。いずれも古典的なトゥッティなどはなく特殊奏法も多く、そよぐ風、水の流れ、虫たちのさざめきとも聴こえるようなサウンドが展開されます。
 ①②③は「クレッシェンド三部作」と名付けられており、静けさの中で保続音がじわじわと強くなるなど、さまざまな試みがなされます。指揮にはロト、バレンボイムも参加。
 

WER 7324
\2500
柔らかなフルートの音色がかくも豊かに変化する
 ヴィオレッタ・ディネスク(1953-):
  (1)日記から I(フルート独奏)/(2)観察 I (フルート×2)/
  (3)海の鐘(フルート、ホルン×4)/
  (4)日記から II(バス・フルート独奏)/(5)Kata(フルート、ピアノ)/
  (6)日記から III(アルト・フルート独奏)/(7)観察 IV(フルート×4)/
  (8)観察 III(フルート×3)/(9)観察 II(フルート×5)/
  (10)日記から IV(ピッコロ独奏)/
  (11)モーツァルトを求めて(フルート、ハープ)/
  (12)日記から V(コントラバス・フルート独奏)/
  (13)イクトゥス(フルート、ヴァイオリン、ピアノ)/
  (14)観察 V(フルート×9)
カリン・レヴァイン(各種フルート)
シュテファン・ラーン(ピアノ)
シンシア・オパーマン(ハープ)
ズザンネ・ツァップ(ヴァイオリン)
ドープラ・ホルン四重奏団
 録音:2014年7月2-4日、2015年2月24-25日、11月16日 (5)以外すべて世界初録音/67’01’’

 1953 年ルーマニア生まれの作曲家ディネスクによるフルート作品集。フラッターツンゲ、ブレス・ノイズ、重音、グリッサンドなど特殊奏法を駆使して奏でられるものの、音楽はどこか優しく柔らかい印象を受けます。
 フルートの本数が増えると、何層もの幕が別々にゆらめくようなサウンドが出現し、不思議に心地よい感覚を覚えます。各種のフルートを流麗に吹きこなすカリン・レヴァインの妙技にも注目。
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WER 6419
(CD+DVD(PAL))
\2500→\2290
こちらはブーレーズも参加。
 DVD も付いて、不思議な音楽がとことん楽しめます


  オンドレイ・アダメク(1979-):作品集

  【CD】
   (1)Polednice(混声合唱とオーケストラ)
     アレクサンダー・リープライヒ(指揮)ポーランド放送合唱団、
     ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団/ 録音:2013年9月20日
  (2)Noise(大アンサンブル)
    マルコ・アンジュス(指揮)アンサンブル・アンテルコンタンポラン
    録音:2012年1月16日
  (3)Dusty Rusty Hush(オーケストラ)
    マヌエル・ナウリ(指揮)ベルリン・ドイツ交響楽団/ 録音:2013年11月11,12日
  (4)Endless Steps(オーケストラ)
    ピエール・ブーレーズ(指揮)ルツェルン祝祭アカデミー管弦楽団
    録音:2008年9月
 【DVD】
  (1)Karakuri - Poupee mecanique(声とアンサンブル)
    オンドレイ・アダメク(指揮)秦 茂子(声)アンサンブル・モデルン
    収録:2015年5月31日
  (2)Kameny(24 の声と16 楽器)
    ジョージ・ベンジャミン(指揮)SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル、
    アンサンブル・アンテルコンタンポラン/ 収録:2013年1月29日
  (3)Luft-Inszenierung(エアーマシン)
    収録:2013年10月8-11日
  (4)Korper und Seele( エアーマシン、合唱、オーケストラ)
    フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)南西ドイツ放送交響楽団、
    SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル、クリストフ・グルント(エアーマシン)
    収録:2014年10月19日
  (5)Consequences particulierement blanches ou noires(エアーマシン)
    オンドレイ・アダメク(エアーマシン)/ 収録:2015年8月
 CD:78’28’’/DVD(PAL):115’63’’

 1979 年プラハ生まれの奇才作曲家アダメク。ジャケット写真にも使われている楽器(?)「エアーマシン」が異彩を放ちます。
 空気を流す管に手袋型の風船やおもちゃの笛などを取り付け、不思議な動きと共にヒュー、ピュー、と音を出す装置で、DVD で実際に映像を見るとかなり独特な世界観。
 オーケストラの扱いも斬新で、細かく書き込まれた譜面から、おもちゃで遊んでいるかのような音楽が飛び出します。指揮にはブーレーズも参加。



 いや、だから、なに?と言いたくなるかもしれませんが、エアーマシン。
 不思議な楽器・・・というか装置・・・というかおもちゃ?
https://youtu.be/zREbS0OStS8


 そしてこれがブーレーズ指揮の「Endless Steps」。静止画像です。
https://youtu.be/EnzsQ5wXE-Y

 ※ DVD はPAL 仕様のため、日本のプレーヤーでは再生できません。パソコンでは再生可能です。




GB RECORDS


BCGBCD 26
\2600
ギャヴィン・ブライヤーズ:
 イ・タッティ・マドリガルズ
  マドリガル集第5巻(2009-2013)
  マドリガル集第4巻(2004)より*
ジンガー・プア
ゲスト:プリスカ・エセル(ソプラノ)*
アンドレアス・ペール(カウンターテナー)*
 ギャヴィン・ブライヤーズ自主レーベル"ジンガー・プア"が歌うマドリガル集!

 「タイタニック号の沈没」で知られるイギリスのコンポーザー=コントラバシスト、ギャヴィン・ブライヤーズの自主レーベル「GB Records」。
 GB Recordsの最新作は、ハーバード大学のイタリア・ルネサンス研究所Villa I Tatti(ヴィッラ・イ・タッティ)の委嘱による、ギャヴィン・ブライヤーズのマドリガル集。
 歌うのは、ドイツの人気ヴォーカル・アンサンブル、ジンガー・プア。ジンガー・プアのために書かれた、イタリア・ルネサンスの精神による美しきマドリガルをどうぞ。

 録音:ミュンヘン



 

BCGBCD 25
\2600
アデレード・タウン・ホール 〜
 ブライヤーズ、スケンプトン、ペルト:管弦楽作品集

  スケンプトン:レント
  ブライヤーズ:ポラッツィ・フラグメント
  ペルト:もしバッハが養蜂をしたら
  ブライヤーズ:歌劇「G」より
   エネリーナのアリア、エピローグ
ギャヴィン・ブライヤーズ(指揮)
アデレード交響楽団
アナ・フレイザー(ソプラノ)
アレックス・ナイト(バリトン)
 ギャヴィン・ブライヤーズ、アデレード交響楽団を振る!

 ギャヴィン・ブライヤーズが指揮を振ったオーストラリアのアデレード交響楽団。2015年のアデレード芸術祭ライヴ録音が、ギャヴィン・ブライヤーズの自主レーベル「GB Records」から登場。
 自作自演となるブライヤーズの作品に、ハワード・スケンプトン、アルヴォ・ペルトの作品は、いずれも精妙に管弦楽の綾が積み上げられた濃密な作品。
 コンサート・マスターは、アデレード交響楽団で初の女性リーダーとなったヴァイオリニスト、吉本奈津子。

 録音:2015年3月4日、アデレード・タウン・ホール
 

BCGBCD 24
\2600
ギャヴィン・ブライヤーズ:ナッシング・ライク・ザ・サン ペイイー・チェン(ソプラノ)、
ジョン・ポッター(テノール)、
ギャヴィン・フライデー(スピーキング・ヴォイス)、
アナ・コールマン(クラリネット)、
ジェームズ・ウッドロウ(ギター)、
レベッカ・ラゴス(パーカッション)、
ローランド・ピールマン(ピアノ)、
モーガン・ゴフ(ヴィオラ)、
イマンツ・ラーセンズ(ヴィオラ)、
ニック・クーパー(チェロ)、
ギャヴィン・ブライヤーズ(コントラバス)  
 アデレード芸術祭ライヴの第2部は、2007年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーとオペラ・ノースに委嘱された、シェイクスピアのソネット集。同じ詩が朗読版と歌版で2回ずつ繰り返されており、朗読と歌では伴奏も別々に作曲されている。

 録音:2015年3月3日、エルダー・ホール(アデレード)
 

BCGBCD 07
\2600
オン・フォトグラフィー
 ブライヤーズ:
  And So Ended Kant's Travelling In This World、
  チェッコ・アンジョリエーリの3つの詩
 マスカッツ:"Da ispravitsja molitva moja”
 ブライヤーズ:オン・フォトグラフィー
 シルヴェストロフ:ディプティコン
ラトビア放送合唱団
 ギャヴィン・ブライヤーズとラトビア放送合唱団とのコラボレーション・アルバム第1弾。ブライヤーズ自身の作品と、ラトビアの作曲家、アルトゥルス・マスカッツ、ウクライナの作曲家、ヴァレンティン・シルヴェストロフの作品をラトビアの名門合唱団が歌った名盤で、2005年に英グラモフォン誌のエディターズ・チョイスに選ばれている。

 録音:2005年1月10日ー14日、リガ
 

BCGBCD 06
\2600
ギャヴィン・ブライヤーズが音楽を付けた作品
 ブライヤーズ:
  アイ・センド・ユー・ディス・カドミウム・レッド
  アイランド・チャペル
ジョン・クリスティ&ジョン・バージャー(朗読)
ロジャー・ヒートン(クラリネット)
ジェームズ・ウッドロウ(エレクトリック・ギター)
ビル・ホークス(ヴィオラ)
ギャヴィン・ブライヤーズ(コントラバス)、他
 ジョン・バージャーとジョン・クリスティの共著「I Send You This Cadmium Red」にギャヴィン・ブライヤーズが音楽を付けた作品。1997年に作曲された「The Island Chapel」をカップリング。
 

BCGBCD 04
\2600
ギャヴィン・ブライヤーズ&フアン・ムニョス:
 ア・マン・イン・ア・ルーム, ギャンブリング
フアン・ムニョス(朗読)
ユキオ・フジシマ(朗読)
バラネスク弦楽四重奏団
 スペインの彫刻家フアン・ムニョスが賭博(ギャンブル)について語る後ろで、ギャヴィン・ブライヤーズの音楽を弦楽四重奏団が奏でる異色作。

 録音:1992年2月17日ー18日&3月6日、9日、デイヴ・ハント・スタジオ(ロンドン)




NIMBUS(CD−R)


NI 5484
(CD-R)
【旧譜】
\2400
リスト:ピアノ作品集
 スペイン狂詩曲/2つの演奏会用練習曲/
 巡礼の年第3年《エステ荘の噴水》/伝説/
 メフィスト・ワルツ第3番/4つの小品/
 巡礼の年第2年《ペトラルカのソネット第104番》
マーク・アンダーソン(ピアノ)
 マーク・アンダーソン、リストの「スペイン狂詩曲」!

 ソリストとしてサイモン・ラトル、ニコラス・マッギガンやウィリアム・ボートン等の指揮者との共演を行った実績のあるアメリカのピアニスト、マーク・アンダーソン。
 ユリウス・レントヘンやハンス・フォン・ビューローなどの知られざる作品の録音でも知られるマーク・アンダーソンのリスト・アルバムは、「スペイン狂詩曲」をはじめとするピアニスティックな作品集。

 録音:1995年11月27日ー28日、ニンバス財団コンサート・ホール
 ※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
 


NI 5482
(CD-R)
【旧譜】
\2400→\2190
カタルーニャの弦楽オーケストラのための作品集
 エドゥアルド・トルドラ:海の眺め
 パブロ・カザルス:カニグーの聖マルタン祭
 モンサルバーチェ:コンチェルティーノ1+13、3つの絵葉書
ジェラルド・クラレット(指揮)
アンドラ国立室内管弦楽団
 パヴロ・カザルス、ハビエル・モンサルバーチェ、そしてモンサルバーチェの師、エドゥアルド・トルドラといったスペイン、カタルーニャ地方の作曲家たちによる弦楽オーケストラ作品集。
 アンドラ国立室内管は、1992年にアンドラ公国の政府主導で設立された国営のオーケストラ。地方オケ・ファン、レア・レパートリー・ファン要注目。

 録音:1996年4月25日−28日、アンドラ
 ※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
 

NI 5480
(CD-R)
【旧譜】
\2400
シェパード:英語とラテン語の教会音楽集
 主の祈り
 セカンド・サーヴィス
オックスフォード・クライスト・
 チャーチ大聖堂聖歌隊
スティーヴン・ダーリントン(指揮)
 約500年の歴史を持つオックスフォード・クライスト・チャーチ大聖堂聖歌隊。
 トマス・タリスと同世代のイギリス・ルネサンスの音楽家、ジョン・シェパード(c.1515−1558)の教会音楽集を歌う。

 録音:1995年7月3日ー4日、オックスフォード
 ※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
 

NI 5471
(CD-R)
【旧譜】
\2400
ニコラス・モー。世界初録音となる夜のソナタ
 ニコラス・モー:
  夜のソナタ(世界初録音)
  ライフ・スタディーズ
ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)
ウィリアム・ボートン(指揮)
イギリス弦楽オーケストラ
 イギリスのベテラン作曲家ニコラス・モー。世界初録音となる夜のソナタを収録。チェロにはイギリスの名チェリスト、ラファエル・ウォルフィッシュが参加。

 録音:1995年11月7日ー8日、ニンバス財団コンサート・ホール
 ※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。




OMNIBUS CLASSICS


CC 5009
\2500
コンポーザー=フルーティスト、チャールズ・ニコルソンと
 その同世代の作曲家の作品集

  ニコルソン:
   即興的前奏曲 (ロードの主題による幻想曲第7番)
  ドゥルーエ:前奏曲第11番ト長調
  フンメル:ソナタ ニ長調Op.50(ショウ編曲)
  クリントン:幻想曲 《ユーラリー》 Op.118
マーティン・ショウ(フルート)
ジョナサン・ゴーイング(ピアノ)
 現在のフルートに至る際に最も重要な1人であるイギリスのコンポーザー=フルーティスト、チャールズ・ニコルソン(1795−1837)とその同世代の作曲家の作品集。
 イギリスのフルート奏者、マーティン・ショウが'Nicholson's "Improved" Flute' T.Prowse(Junior) c.1839のフルートを使用し演奏する。

 録音2014年9月の録音。




REGENT


REGCD 438
\2500
ホスキング:礼拝合唱作品集
 テ・デウム/チェスターの礼拝/
 アヴェ・マリア/ミサ・ブレヴィス ニ長調/
 アヴェ・ヴェルム・コルプス/
 バンガーの礼拝/レクイエム/王の祝福

ケンブリッジ・セルウィン・カレッジ合唱団
イーリー大聖堂少女聖歌隊
サラ・マクドナルド(指揮)、他

 イギリスのコンポーザー=オルガニストで合唱指揮者も務める、ジョン・ホスキングの礼拝合唱作品集。
 チェスターとバンガーの大聖堂へ委嘱された礼拝曲を収録。

 2014年1月−2月の録音。
 

REGCD 483
\2500
21世紀のオルガン音楽
 ピッカード:テッセラ/
 ギブス:パストラーレ/
 ウィンターズ:イヴニング・ヴォランタリー/
 キングマン:3つの小品/
 フィッシャー:スケルツォ/
 ウィルビー:フォー・ザ・アイアン・ヴォイス/
 ブリッグズ:無言歌、聖ニコラスの伝説
ポール・ウォルトン(オルガン)
 現代作曲界の巨人とも称されるフィリップ・ウィルビー(1949−)を中心とした、イギリスの作曲家たちのオルガン作品集。
 世界初録音作品を多数収録した意欲的なプログラム。

 2015年9月1日−3日の録音。




RESONUS


RES 10169
\2500
ジョン・スコットの遺産。ラフマニノフの晩祷
 ラフマニノフ:晩祷Op.37
ニューヨーク聖トーマス教会聖歌隊
ジョン・スコット(指揮)
オリー・ブラウン(メゾ・ソプラノ)
デイヴィッド・ヴェンダーウォル(テノール)
 名匠ジョン・スコットの遺産。NYの名門が歌うラフマニノフの晩祷!!

 1915年3月にモスクワ聖務会院の合唱団により初演された「晩祷」は、昨年の2015年で初演100周年を迎えたラフマニノフの宗教音楽における最高傑作。
 昨年8月に59歳と言う若さで亡くなった名匠ジョン・スコット(1956−2015)の指揮により、アメリカ随一の聖歌隊との呼び声が高い、ニューヨーク聖トーマス教会聖歌隊の美しいハーモニーが響き渡る。

 ※録音:2008年、聖トーマス教会(ニューヨーク、アメリカ)
 

RES 10170
\2500
アヴェ・マリア 〜 高声のための合唱作品集
 バレル:マニフィカトとヌンクディミッティス/
 クラーク:アヴェ・マリア/
 レイトン:ミサ・コルネリア Op.81/
 ビンガム:
  神がわがこうべにあらんことを、
  サント・マリー・ドゥ・ラ・メール/
 タヴナー:ミサ・ブレヴィス/
 マクダウォール:アヴェ・マリア/
 ウィッシャート:3つのキャロル/
 マーシュ:イブニング・カンティクルズ
ケンブリッジ・セント・キャサリンズ少女合唱団
エドワード・ウィッカム(指揮)
 クラークス・グループの録音でもお馴染みの名匠エドワード・ウィッカムが指揮を振る、タヴナーやレイトンなどの合唱作品集。女声合唱によるタヴナーの「ミサ・ブレイヴィス」などは要必聴!!

 2015年1月&7月の録音。



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NEOS

NEOS 11422
(SACD HYBRID)
\2400→\2190
「ムジカ・ヴィヴァ・ミュンヘンVol.22」
 ピエール=ロラン・エマールのピアノも

 (1)ジェルジ・リゲティ(1923-2006):《ロンターノ》(1967)
 (2)トリスタン・ミュライユ(b.1947):
  《世界の幻滅》(2011/12)〜
   ピアノと管弦楽のための交響的協奏曲★
 (3)ジョージ・ベンジャミン(b.1960):
  《パリンプセスツ(羊皮紙写本)》(1998-2002)
ジョージ・ベンジャミン(指揮)
バイエルン放送交響楽団
(2)ピエール=ロラン・エマール(Pf)
 ピエール=ロラン・エマール最新録音!ミュライユの新作はリストに霊感を受けたヴルトゥオーゾ協奏曲!

 録音:2012年5月2-4日ムジカ・ヴィヴァ(ライヴ)  ★世界初演/Total time:[62:17]

 スペクトル楽派を代表する作曲家トリスタン・ミュライユの注目の新作ピアノ協奏曲をメインにミュライユが影響を受けた作曲家(リゲティ)と影響を与えた作曲家(ベンジャミン)の作品を前後に配置した興味深いプログラム。
 《世界の幻滅》の作曲においてミュライユはリストのピアノ協奏曲第2 番とロ短調ソナタから多大な啓発を受けたと述べており、ドラマティックでめくるめく様々な響きの変化を堪能できる。ロラン・エマールの超絶技巧ぶりも聴きどころのひとつ。
 リゲティの《ロンターノ》は出世作「アトモスフェール」の音群作法を更に進め洗練させた曲で終盤わずかにブルックナーが引用されるイマジナリーな傑作。作曲者が自作自演するベンジャミン作品は似通った2 つの楽章から構成された佳品。
 2012 年5 月のムジカ・ヴィヴァ音楽祭におけるライヴ録音。
  
NEOS 11605
\2400
「ヴォールハウザー・エディション4」
 ルネ・ヴォールハウザー(b.1954):
  (1)《カザマロヴァ・サイクル》(2009-14)〜
   ソプラノとバリトンのための
  (2)《イグアナ》(2009)〜バリトン・ソロのための
  (3)《スラウェディック・サイクル》(2005-06)〜
   ソプラノ、バリトン、ピアノのための
  (4)デュエット〜バリトン・ソロ版(2008)
デュオ・シモルカ=ヴォールハウザー:
 【クリスティーヌ・シモルカ(S)
  レネ・ヴォラウザー(Br)】
 録音:2005-2014年 [73:48]

 ヴォールハウザーは指揮者、ピアニストであるばかりかバリトン歌手でもあり、このディスクでも渋い歌声を聴かせている。当初ロック、ジャズ・ミュージシャンとして活動を始め、後にセロツキ、カーゲル、ホリガーらに学んだ。
 《カサマロヴァ》ではホーミーの唱法が取り入れられ全体は異教的、神秘的な雰囲気にあふれている。
 《スラウェディック》では子音や呼吸音まで素材として扱われ、さながら口による電子音楽という様相を呈している。
 
NEOS 11609
\2400
マルクス・アントニウス・ヴェッセルマン(b.1965):
 アンサンブル作品集II

  (1)《デゼット》〜カオス・コンチェルト(2007)
  (2)《ウン・デゼット》〜開かれた断片(2000/2004)
  (3)《デュオ・デゼット》〜2 つの位相(2002/2004)
  (4)《ザ・フライト・ウィル・ゴー・オン》〜
   あなたの最愛の仲間へ(2013)
フランク・オッル(指揮)
アンサンブル・モデルン
ウエリ・ウィゲット(Pf)
ラファウ・ザンブリジツキ=ペイン(Vn)
ミハエル・M.カスパー(Vc)
 録音:2008-15年 [74:49]

 ヴェッセルマンはケルンを中心に活動する作曲家。ジャズ、ロックから多大な影響を受けており、ドイツの現代音楽界にあっては異色の存在である。
 いずれも先鋭的なジャズ、アヴァンギャルド・ロックという印象の作品でタネジやフランク・ザッパを彷彿とさせるパンクな一枚。アンサンブル・モデルンはかつてザッパ作品で「イエロー・シャーク」というアルバムを作っており、彼らがこの手の音楽を喜々として演奏しているのがよくわかる。
 現代音楽のみならずジャズ・ファンにも自信を持ってお薦め。


<映像>

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EURO ARTS(映像)



20 59964
(Blu-ray)
\5000→\4590
ラトル(指揮)&ベルリン・フィル
 ソル・ガベッタのベルリン・フィル・デビュー

バーデン= バーデン復活祭音楽祭2014
 リゲティ:アトモスフェール
 ワーグナー:歌劇『ローエングリン』〜第1幕前奏曲
 エルガー:チェロ協奏曲ホ短調Op.85
 ストラヴィンスキー: バレエ『春の祭典』
  (第1部「大地の礼賛」第2部「生贄の儀式」)
サー・サイモン・ラトル(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ソル・ガベッタ(チェロ)
20 59968
(DVD)
\3600→\3290
 ソル・ガベッタ、ベルリン・フィル・デビュー公演、2014年バーデン=バーデン復活祭音楽祭ライヴ、ラトルらしい一筋縄ではいかないプログラムにも注目!

 収録:2014 年4 月20 日バーデン= バーデン祝祭劇場/映像監督:トルベン・シュミット・ヤコブセン
 (Blu-ray)画面:1080i Full HD 16:9、音声:DTS-HD MA5.1、PCM ステレオ、リージョン:All、90分
 (DVD)画面:NTSC 16:9、音声:DTS5.1、DD5.1、PCM ステレオ、リージョン:All、90分

 ベルリン・フィルのイースター音楽祭は、2013 年よりザルツブルグからドイツの保養地のバーデン・バーデンに場所を移して開催されています。この映像は2014 年の同音楽祭の模様で、注目はアルゼンチン出身の美しき人気チェリスト、ソル・ガベッタのベルリン・フィル・デビューとなった公演です。彼女はロマンティックなエルガーのチェロ協奏曲をエネルギッシュに演奏しています。しなやかで情熱的な彼女のチェロは必聴。
 また、《春の祭典》に、リゲティの《アトモスフェール》とワーグナーの《ローエングリン》前奏曲という凝った組み合わせにも注目。《アトモスフェール》は、キューブリックの映画『2001 年宇宙の旅』で有名になった作品。和音も旋律もない音楽で無限の宇宙の広がりをしめすようです。リゲティとワーグナーは続けて演奏され、ラトルは「《アトモスフェール》の浮遊するような響きから《ローエングリン》のイ長調和音は、聴き手にショックを与えるだろう」と語っています。宇宙の謎を示唆する《アトモスフェール》から《ローエングリン》の聖杯は、はるかなる旅路へと出発し、『春の祭典』へと続くプログラムは大変刺激的です。また、音楽の流れに沿って巧みに展開するカメラワークも必見です。



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20 61494
(Blu-ray)
\5000→\4590
ネゼ=セガン&ベルリン・フィル
 バティアシヴィリ(ヴァイオリン)
ヴァルトビューネ・コンサート2016〜チェコ・ナイト

  スメタナ:《我が祖国》より《モルダウ》
  ドヴォルザーク:
   ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.53、
   交響曲第6番ニ長調、
   スラヴ舞曲Op.46-8ト短調
  パウル・リンケ:ベルリンの風
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヤニック・ネゼ=セガン(指揮)
リサ・バティアシヴィリ(ヴァイオリン)
20 61498
(DVD)
\3600→\3290
 共演オファー殺到のリサ・バティアシュヴィリによるドヴォルザーク、ヤニック・ネゼ=セガンのパワフルな指揮、ベルリン・フィル恒例のヴァルトビューネ・コンサート2016

 収録:2016 年6 月26 日 ヴァルトビューネ、ベルリン(ライヴ)/映像監督:ヘニング・カステン
 (Blu-ray)画面:1080i Full HD 16:9、音声:DTS-HD MA5.1、PCM ステレオ、リージョン:All、107分
 (DVD)画面:NTSC 16:9、音声:DTS5.1、DD5.1、PCM ステレオ、リージョン:All、107分

 ベルリン・フィルが毎年シーズンの最後に野外で行うヴァルトビューネ・コンサート。ここでの公演収録は恒例となっており、野外コンサートながら良好な音響条件ということで、特に映像作品として鑑賞する場合には、通常のホールでの演奏と何ら変わらないクオリティが確保されているともいえます。映像は野外コンサートだけあって、2万人の聴衆のリラックスした姿を映し出したりもして面白く、夏の夕方から夜にかけての名物コンサートのひと時を疑似体験できるような楽しい雰囲気も備えています。
 2016 年の「ヴァルトビューネ」は、「チェコの夕べ」と題され、今やチェコを代表する作曲家といえば、真っ先に思い浮かぶスメタナとドヴォルザークの作品を取り上げています。
 祖国ボヘミアの歴史や自然を描いた6 曲の交響詩から成るスメタナの《我が祖国》より《モルダウ》からはじまり、グルジア(ジョージア)出身のヴァイオリニスト、リサ・バティアシヴィリによるドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲と続きます。ヴァイオリン協奏曲は、濃厚なスラヴの香り漂う旋律、そして華麗な表現技巧など、聴きどころ満載の楽曲。バティアシヴィリの艶やかな美音、豊かな音楽性、テクニックが、この楽曲のもつ叙情性と技巧的な部分とを見事に表現しています。そして今回指揮を務めるのが、近年目覚しい活躍を見せる、ヤニック・ネゼ=セガン。作品の持つ濃厚なロマンティシズムと重量感あるサウンドを引き出しています。
 後半のドヴォルザークの交響曲第6 番は、スラヴの民謡の香りがするエネルギーに満ちた作品。ベルリン・フィルの真骨頂である緻密なアンサンブル、管楽器のうっとりするような叙情的な音色、弦楽器の躍動する輝かしいリズムとベルリン・フィルの魅力が全開し、セガンのスケールの大きい先導も功を奏し充実した演奏を繰り広げています。
アンコールのスラヴ舞曲で大いに盛り上がり、最後はお馴染みの「ベルリンの風」で華やかな一夜が幕を閉じました。







 

NEOS(映像)

NEOS 51001
(DVD-VIDEO)
\4900
ヘルムート・ラッヘンマン(b.1946):弦楽四重奏曲集
 (1)弦楽四重奏曲第1番「グラン・トルソ」(1971/76/88)
 (2)弦楽四重奏曲第2番「精霊の踊り」(1989)
 (3)弦楽四重奏曲第3番「グリード」(2001)
シュタドラー四重奏団:
 【フランク・シュタドラー(Vn)
  イジョー・バユス(Vn)
  プレドラグ・カタニッチ(Va)
  ペーター・ジーグル(Vc)】
 これは貴重!特殊奏法満載のラッヘンマンの弦楽四重奏を映像で楽しめる!

 収録:2008年5月23-25日ベルリン16:9、76min、DVD5/NTSC、リージョン・フリー

 現代音楽の作曲家にとって西洋音楽の完成されたフォーマットのひとつである弦楽四重奏曲を書くということはそれがどんな形、様式であれ、書くこと自体が歴史への挑戦であり、批評となる。
 ラッヘンマンは25 才で《グラン・トルソ》を書いて以来、創作上の節目ごとにこの編成に果敢に取り組んできた。いずれも作曲者の代表作。どの作品もいわゆる普通のクラシックの奏法は皆無で、ひたすらキリキリ、ゴシゴシ、ビン!バチッ!といった特殊奏法によるノイズの嵐。しかし、この魂の油が切れてギシギシときしんでいるような響きをしばらく聴いている内、その響きの彼方に紛れもない、戦後ヨーロッパ知識人の思想と苦悩の片鱗がうっすらと浮かび上がってくる。
 どうやって音を出しているのか、楽譜を見なければ(わざわざ高価な楽譜を取り寄せるのは大変だ)わからない情報もこの映像を見れば一目瞭然。現代音楽ファン、作曲家志望の学生、好事家必見のDVD。
 なお、シュタドラー四重奏団によるこれらの作品は別演奏がSACD でも発売になっています(NEOS10806)。
  
NEOS 51601
(DVD-VIDEO)
\4900
ダニエーレ・ロンバルディ(b.1946):《divina.com》〜
 36パートからなるミックス・メディア・イベント
アントニオ・バリスタ(指揮)
アンサンブル・ノヴェチェント・
 エ・オルトレ
ダニエーレ・ロンバルディ(芸術監督)
ダミアーノ・メアッチ(Live electronics)
アート・メディア・スタジオ(Video)
デイヴィッド・モス(Voice)
 収録:2004年7月5日フィレンツェ(世界初演のライヴ) [85:34] 16:9、DVD5/NTSC、リージョン・フリー

 ロンバルディは作曲家、ピアニストであるばかりでなく、映像作家としても国際的に活動しておりマルチ・メディア作品のアーティストとしてヨーロッパでは認知されている。
 《divina.com》は画家ミケランジェロの墓碑銘、ダンテの詩などをテキストとし、間にギョーム・ド・マショーの作品を挿入した幻想的なイベント作品。コンピュータによる楽器、声のリアル・タイムでの変調、シュールレアリスティックなヴィデオを駆使して悪夢を見ているような不可思議な空間を創出。
















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