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アリア・レーベル第12弾
ハンス・クナッパーツブッシュ&ベルリン・フィル
1944年9月9日、ブラームス:交響曲第3番
ARIA AR 0012 1CD-R\1700


 これはレクイエムか・・・。
 この曲に彼はどんな思いを込めたのか。
 クナッパーツブッシュとベルリン・フィルによる1944年9月9日のブラームス交響曲第3番。
 クナ、戦時中最後の演奏である。


 アリア・レーベルは、何度もいうように「名曲の名演を気軽に確実に手に取ってもらうために」設立された。そういう意味でアリア・レーベルで取り上げられる音源は、初めての方でも安心して聴ける王道的演奏が基本となる。
 しかし今回は違う。
 これは初めての方にお奨めできるオーソドックス演奏ではない。録音史でも類を見ない異様な演奏である。
 ただ、クナッパーツブッシュという偉大な指揮者を取り上げるにあたって、この演奏を紹介しないわけにはいかない。だからもし幸いにして(皮肉でなく)まだこの曲を聴いたことがない方がいたら、まずはオーソドックスな演奏を100回ほど聴いて、そのあとこの録音に触れてほしい。
 きっと恐るべき体験をすることになる。


 1944年9月9日。
 このときクナはバーデンバーデンにいた。静養である。ナチスの命令で国外に出ることが赦されなかったのでここを選んだ。
 ベルリン・フィルもまたバーデンバーデンにいた。疎開していたのである。
 そんな両者がそのとき録音したのが今回のブラームス交響曲第3番。

 クナとベルリン・フィルのブラームス交響曲第3番といえば、拙著でも紹介した1950年の異常演奏がある。
 その破天荒でハチャメチャな演奏はクラシック・ファンには有名で、冒頭から最後の最後まで抱腹絶倒。そんじょそこらのエンタテインメントじゃ太刀打ちできない衝撃的バラエティ。毀誉褒貶は当たり前。人によっては地べたにCDをたたきつけて怒るかもしれない。
 そんなショッキングな1950年の録音だが、しかしその演奏はどこか天国的で、どういうわけか無条件で笑いが赦されるような雰囲気があった。
 
 だが1944年9月9日、この日のブラームス交響曲第3番は違う。

 その息詰まる緊張感と焦燥感、そして何より胸にこみ上げてくる哀切の思い。
 異様な解釈は例によって随所で現れるのだが、しかしまったく笑えない。そういうことを許さないただならぬ雰囲気が全篇を覆っているのである。


 時代は第2次世界大戦末期。
 1944年6月、連合国側はノルマンディー作戦に成功、8月にはパリ解放。7月にはヒトラーの暗殺未遂事件も起きている。
 すでにベルリン・フィルハーモニー楽堂は空襲で焼け落ちており、ドイツのほとんどの劇場が閉鎖されていた。
 混乱する政治情勢の中、ドイツが夕闇に向かって突っ走っているのは誰の目にも明らかだったろう。4ヵ月後にはフルトヴェングラーはスイスに亡命、あのカラヤンでさえ身の危険を感じてイタリアに逃れることになる。
 クナにしても、これから自分がどういう状況に追い込まれるのか、そしてドイツがこれからどうなるのか、その行く末はなんとなく分かっていたと思う。
 事実クナはこの1944年の9月9日以降、ベルリンやウィーンなどの公演をすべてキャンセル。その後、彼の消息はつかめなくなる。
 つまりこれが戦中最後の演奏となる。
 クナが次に表舞台に登場するのは戦争の終わった1945年8月17日。
 しかしご存知のようにそのあとすぐに彼はナチ協力者の烙印を押され、また指揮棒を取り上げられる。
 クナが非ナチ化裁判から完全復活するのは1947年の1月。ベルリン・フィルに登場するのは実に1950年のこととなる。

 そんなふうになることを、クナはこの9月9日の時点でなんとなく察していたのではないか。
 そう思わせる、尋常でない演奏。
 この演奏は、クナにとってドイツへのレクイエム、そして音楽に対する別れの歌だったのか。

 嘘だと思うのならこの第3楽章を聴いてみてほしい。
 こんな演奏はちょっとありえない。


(クナッパーツブッシュのブラームス交響曲第3番の録音)
戦中 1942.2 ベルリン・フィル ベルリン
1944.9.9 ベルリン・フィル バーデンバーデン 当録音
戦後 1950.11 ベルリン・フィル ベルリン
1955.7.26 ウィーン・フィル ザルツブルグ
1956.11.4 ドレスデン国立歌劇場管 ドレスデン
1962.5.14 ケルン放送響 ケルン
1963.11.15 シュトゥットガルト放送響 シュトゥットガルト

 



AR 0012
\1700
ブラームス:交響曲第3番 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
原盤:12inch Melodiya D06429/30(OCT5289-56) モノラル

 「キーン」という金属音がする。第1楽章ではわりと目立つ。Melodiya盤の特徴ということなので73年プレス盤も引っ張り出して聴いてみたが同じだった。
 この音をどこまで消すかARDMOREと散々協議したが、臨場感を優先してほとんど剥き身のままでいくことにした。

録音:1944年9月9日、バーデンバーデン

 フォーマットはCD-R。ケースは薄型で、シンプルなデザインのジャケットと盤面印刷の仕様です。
 針音や歪みなどのオリジナル・ノイズがありますがご了承ください。




もしよろしければこちらも・・・
1950年11月
クナッパーツブッシュ&ベルリン・フィル
ブラームス:交響曲第3番


RARE MOTH
RM 416-M
CD-R\1700
ブラームス:交響曲第3番
ヴォルフ:イタリアのセレナーデ
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
ベルリン・フィル
1950/1952
モノラル
 まだカラヤンとイ・ムジチしか知らない純粋無垢なクラシック・ファンだった自分を地獄に突き落とした演奏。その後3日3晩うなされ続けた。こんなにグロテスクで俗悪で衝撃的なことが許されていいのか。ひどい、ひどすぎる。これは美しいクラシック音楽全てに対する冒涜であり反抗ではないのか。自分は聴いてはいけないものを聴いてしまった、聴かねば良かった。助けてくれ助けてくれ・・・。そうして3日間うなされ、悩みぬいた最後に行き着いた結論は、・・・・「こういうの、もっと聴きたい」だった。
 ・・・やれやれ。        
 ということでクナ最高の名演として有名な1950年のBPOとのブラ3。以前キングの国内盤、およびCHACONNEレーベルで出ていたもの。もちろんどちらも現在入手不能で、多くのファンが待っていた録音でもある。数多くあるクナの激烈演奏の中でもそのデフォルメ度、ぶっとび度では最高の部類に属する。とにかくわずか最初10秒で脳は沸点に達する。既出盤のリマスターではなく、全く別の音源を使用しているとのことだが第2楽章始めの「フニャ」というひずみはいっしょ。だが以前より音は明瞭である。

 1950年11月(ブラームス)、1952年9月28−29日(ヴォルフ)、どちらもベルリンでの録音。

 その後IDISからCD盤もリリース。音質はCD−R盤に比べてちょっと奥に引っ込んだ感じはあるけれど優しくあたたかくなってる。第2楽章冒頭の「フニャ」もそのせいか聴きやすくなっている。
Hans Knappertsbusch conducts Brahms and Haydn
IDIS
6362
1CD\1800
ブラームス:交響曲第3番
ハイドン:交響曲第94番 「驚愕」
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 
ベルリン・フィル 
1950
モノラル






第1弾 クリップス&ウィーン・フィル/チャイコフスキー:交響曲第5番

第2弾 クレンペラー&フィルハーモ二ア管/ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」

第3弾 シュミット=イッセルシュテット&北ドイツ放送交響楽団/チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

第4弾 シルヴェストリ&ウィーン・フィル/ドヴォルザーク:交響曲第7番

第5弾 バーンスタイン/ニューヨーク・フィル音楽監督就任直後のハイドン:交響曲第104番「ロンドン」&メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」

第6弾 カール・ベーム&ウィーン・フィル/1954年6月/シューベルト:交響曲第8番「未完成」&交響曲第5番

第7弾 パウル・ファン・ケンペン指揮&ベルリン・フィル/ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」

第8弾 オイゲン・ヨッフム指揮&ベルリン・フィル/ブラームス:交響曲第1番

第9弾 ジャン・マルティノン指揮&コンセール・ラムルー管弦楽団/モーツァルト:交響曲第31番「パリ」、第32番、第33番

第10弾 フリッツ・ブッシュ指揮&デンマーク国立放送交響楽団/ブラームス:交響曲第2番

第11弾 フルトヴェングラー&ベルリン・フィル/1943年6月/ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、第4番


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