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アリア・レーベル第34弾
ARIA AR 0034 1CD-R\1700
フルトヴェングラー&ウィーン・フィル 1950年
 シューベルト:交響曲第8番「未完成」


 アリア・レーベルでは戦後のフルトヴェングラー録音は畏れ多くてなかなかリリースできない・・・と言っていたのについに出すのか・・・と?

 フルトヴェングラーとウィーン・フィルによる1950年の「未完成」。
 フルトヴェングラーの「未完成」はあと1952年のベルリン・フィルとの録音もすごいが、やはり今回の録音がまずは筆頭にあげられる。


 だが、実は今回の主役はフルトヴェングラーではないのである。

 今回の主役は・・・まことに申し訳ないのだが・・・アリアCD店主なのである。
 フルトヴェングラーはあまり出てこない。
 それでもよろしければ、しばらくおつきあいください・・・。



 誰でも思い出に残る「クラシックを開眼させてくれた演奏」というのがあると思う。
 店主にとっては、それがこの1950年の「未完成」。



 あれは・・・確か中学1年だった。

 いつも映画音楽ばっかり聴いていた店主と2つ上の兄は、何を思ったかクラシックのアルバムを買おうということになった。
 ・・・魔がさしたというか。兄弟そろって、ちょっとませてたのか。
 とにもかくにも二人で小遣いを出し合ってレコード屋に行った。
 今までは毎月一人500円ずつ出し合ってドーナツ盤を買っていたのだが、このときは気合を入れて一人1000円ずつ出して合計2000円プラス数百円もってレコード屋に行った。

 売り場におずおずと入っていった中学生兄弟二人は、緊張しつつ、まわりを気にしつつ、おもむろにレコード棚を漁った。
 曲はもう決まっている。
 ベートーヴェンの「運命」。
 やはりクラシックといえば「運命」。少年たちでも冒頭の「ジャジャジャジャーン」は知っている。この曲からおれたちのクラシック・ライフは始まるのだ!
 そんなふうに思いながら頬を紅潮させた少年二人だったが、やがて今度は青ざめることになる。
 めざす「運命」の棚は見つけたのだが・・・高いのである・・・値段が。

 二人で2000+@のお金を持ってきたが、棚に居並ぶ「運命」のレコードはほとんどが2500円以上。3000円とかいうのまである。
 しかし二人のお金は全部かき集めても2300円ちょっと。

 すると、1枚だけ2300円のレコードがあるではないか。
 これなら買える。

 裏の解説を読んだが、それを読む限りではかなりすごい演奏らしい。まあ宣伝文だからどんな演奏でも褒めるだろうが、そうはいっても見当はずれなことは言わんだろう。
 しかもオーケストラはウィーン・フィル。その名は聞いたことがある。指揮者の名前は初耳だが、偉そうな感じの人だ。
 もうこれしかないだろう。
 二人でうなずきあい、そのLPを手に取った。
 カウンターの親父が、兄弟ふたりをジロリと見たあとニヤリと笑って、「いいの選んだな」というようなことを言ったのを覚えている。

 気づいたら部屋にいた。
 神妙にLPを取り出し、ターンテーブルに乗せた。
 親からもらったステレオのスピーカーから、おなじみの「ジャジャジャジャーン」が流れてきた。

 しかし・・・

 「ジャジャジャジャーン」は分かる。
 だが、それだけなのである。
 悲しいくらい、潔いくらい、「ジャジャジャジャーン」しかわからない。
 二人で苦虫を噛み潰したような顔になった・・・が、しかしそうはいっても2ヶ月分のレコード投資額を費やしたアルバムである。ここでやすやすと引き下がるわけにはいかない。
 その日は分からなかったが、いつか分かるかもしれない。二人はそう思ってそのLPを来る日も来る日もかけ続けた。
 どうだろう最低でも50回くらいは聴いたか・・・

 ・・・しかし結局だめだった。

 やることはやった。だが悔しいけれど兄弟はついにその仁王像的「運命交響楽」の前に屈服した。そしてステレオのターンテーブルは、再び映画音楽のサントラドーナツ盤の寝床となった。


 それから1年が過ぎた。
 季節は秋だった。

 あるとき、部屋の片づけをしていたら、ひょっとした拍子にレコード棚からかつて自分たちを陵辱し屈服させた、あのにっくき「運命」のアルバムが出てきた。
 しかし、そのとき、ふと少年は気づいたのである。
 このアルバムにはB面がある、と。

 シューベルトの「未完成」という曲。
 大金を出したのにまだB面を聴いたことがなかったということも腹立たしかったし、ちょっと得した感じもしたし、それより何より「未完成」というタイトルが「運命」よりも優しそうな気がした。
 少年たちはふたたびかつての仁王像レコードを、しかし今度は裏返してかけることになった。


 冒頭、優雅で静かな弦が奏でられ心地いい。
 雲か霞か。そんな捉えどころのない得体の知れない感はあるが、「運命」のように聴く者の前にたちはだかる仁王様ではなく、どこか優しくてこちらを迎えてくれる如来様のよう。

 そんなわけでまたしばらくこのアルバムは松本兄弟のステレオのターンテーブルに鎮座した。
 しかし最初は「運命」同様よくわからなかった。
 だが今回はなかなかあきらめなかった。

 聴いて聴いて、聴きまくった。
 前回の「運命」の比じゃない。狂ったようにかけ続けた。
 ステレオが壊れるんじゃないかというくらい何度も何度もかけた。

 「未完成」は20分くらいの曲だから、すぐ終わる。
 平日でも一日に5回はかけたと思う。休みの日なんて家にいる間ずっとかけてたから10回くらいかけてたんじゃないか。

 ・・・そうしたら・・・。

 そうしたら、この「未完成」という曲、なんと段々体になじんできた。
 なんか、「分かる」ようになってきたのである。
 「未完成」は比較的短めで、しかも2つの楽章しかないから分かりやすい構造だったというのもあるだろう。
 とにかく2週間くらい聴いて聴いて聴き続けた結果、松本兄弟はこの「未完成」という曲が「分かる」ようになったのである。そしてこの曲をきっかけに怒涛のクラシック人生が始まったわけである。


 もしこのときこのアルバムに出会っていなかったらどうなったのか?
 最初に出会ったのが、別のコーナーにあった(後で気づいた)廉価盤コーナーの別の演奏家のアルバムだったらどうなったか・・・
 それは分からない。

 しかし、何がどうであれ、店主はこの録音によってクラシックに目覚め、その後の人生が変わることになった。

 



AR 0034
\1700
第34弾
 フルトヴェングラー&ウィーン・フィル 1950年
  (1)シューベルト:交響曲第8番「未完成」

  (2)        「ロザムンデ」舞踏音楽第2番
  (3)                間奏曲第3番
  (4)ニコライ:歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」 序曲
  (5)ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲 
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
原盤:米HMV(RCAヴィクター) LHMV1020
録音:(1)1950.1.19-21、(2)(3)1950.2.2、(4)1951.1.18、(5)1950.2.1
 
 原盤は珍しいアメリカ盤。音の状態もいい。さらにこの盤にはニコライとウェーバーの序曲が収録されている。
 

 フォーマットはCD-R。ケースは薄型で、シンプルなデザインのジャケットと盤面印刷の仕様です。
 針音や歪みなどのオリジナル・ノイズがありますがご了承ください。





アリア・レーベル全体インデックス(こちらからも全タイトル注文可能です)


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第1弾 クリップス&ウィーン・フィル/チャイコフスキー:交響曲第5番
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第2弾 クレンペラー&フィルハーモ二ア管/ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
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第3弾 シュミット=イッセルシュテット&北ドイツ放送交響楽団/チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
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第4弾 シルヴェストリ&ウィーン・フィル/ドヴォルザーク:交響曲第7番
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第5弾 バーンスタイン/ニューヨーク・フィル音楽監督就任直後のハイドン:交響曲第104番「ロンドン」&メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」
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第6弾 カール・ベーム&ウィーン・フィル/1954年6月/シューベルト:交響曲第8番「未完成」&交響曲第5番
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第7弾 パウル・ファン・ケンペン指揮&ベルリン・フィル/ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
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第8弾 オイゲン・ヨッフム指揮&ベルリン・フィル/ブラームス:交響曲第1番
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第9弾 ジャン・マルティノン指揮&コンセール・ラムルー管弦楽団/モーツァルト:交響曲第31番「パリ」、第32番、第33番
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第10弾 フリッツ・ブッシュ指揮&デンマーク国立放送交響楽団/ブラームス:交響曲第2番
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第11弾 フルトヴェングラー&ベルリン・フィル/1943年6月/ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、第4番
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第12弾 ハンス・クナッパーツブッシュ&ベルリン・フィル/1944年9月9日、ブラームス:交響曲第3番
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第13弾 ヘルベルト・フォン・カラヤン&トリノ放送交響楽団 / モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」 1942年10月
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第14弾 カラヤン&ウィーン・フィル/1948年11月チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
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第15弾 エーリヒ・クライバー&アムステルダム・コンセルトヘボウ/ベートーヴェン:交響曲第7番
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第16弾 フルトヴェングラー&ベルリン・フィル 1942年12月 / シューベルト:交響曲第9番「グレイト」
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第17弾 ジュリーニ&フィルハーモニア管 / シューマン:交響曲第3番「ライン」
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第18弾 ベーム&ベルリン・フィル / 1956年 『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』
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第19弾 カラヤン&ベルリン・フィル / 1960年のチャイコフスキー:交響曲第4番
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第20弾 エーリヒ・クライバー&ベルリン国立歌劇場管 / 1929年/ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
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第21弾 ケンペ&フィルハーモニア管 / モーツァルト:交響曲第34番
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第22弾 フルトヴェングラー&ベルリン・フィル / 1942年3月 / ベートーヴェン:交響曲第9番
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第23弾 モントゥー指揮&ウィーン・フィル ベルリオーズ:幻想交響曲
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第24弾 メンゲルベルク&ベルリン・フィル / 1940年7月 / チャイコフスキー:交響曲第5番
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第25弾 カイルベルト&ハンブルク国立フィル / ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
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第26弾 カンテルリ&ミラノ・スカラ座管 チャイコフスキー交響曲第5番
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第27弾 ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル 1949年 ベートーヴェン:「運命」&「田園」
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第28弾 クレンペラー&ウィーン響/ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
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第29弾 ケンペ&ベルリン・フィル 1959年/ベルリオーズ:幻想交響曲
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第30弾 フリッチャイ & ベルリンRIAS響/シューマン:交響曲第1番
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第31弾 ピエリーノ・ガンバ指揮&ロンドン交響楽団/ロッシーニ:序曲集
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第32弾-a ストコフスキー&ヒズ・シンフォニー・オーケストラ シベリウス:交響曲第1番
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第33弾 ズザーネ・ラウテンバッハー(Vn)/ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
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