クラシックCD通販ショップ「アリアCD」へようこそ
トップページへ

規約などはこちら・・・

お買い物の方法  

注文方法:
 ご希望商品のチェック・ボックスをクリックし、最後に 「かごに入れる」ボタンを押してください(enterキーを押してもかまいません)。
 新店内のほかのページのお買い物がありましたら、そちらもすませ、一番最後にページ下の「
注文フォームへ」のボタンをクリックして、注文フォーム・ページへ進んでいただいて、そこで注文を確定してください。
 (チェック内容を変更したら、必ずもう一度「かごに入れる」ボタンをクリックしてください。変更内容がかごに反映されませんので)


メルマガや別サイトから直接アクセスされた方は「検索」などの窓が表示されません。どこかのタイミングで改めてこちらのページへお入りください。(別ページで開きます)

※ご確認事項※
掲載情報は公開時のもののため、時間の経過により入手不能となる場合がございます。
また、価格が変更となっている場合には、ご注文後にご連絡のうえ、ご了承いただいた時点でご注文確定となります。
なお、入手不能の場合にはご注文を承ることができませんのでご了承ください。

注文フォームへ




BRILLIANT 新譜
その14



「その13」はこちら


(2023年8月 新譜).


96176
(3CD)
¥2300

フェルディナント・レーバイ [1880-1953]
 ヴァイオリンとギターのための音楽全曲



CD1
1. ◆ シューベルト「野ばら」による変奏曲 [1953] 6:50

◆ 新リサイタル小品集 [1949] 10:58
第1部 6つのオリジナル曲 5:58
 2. 第1曲 穏やかに 1:04
 3. 第2曲 均等に 0:51
 4. 第3曲 ア・ラ・スケルツォ 0:45
 5. 第4曲 穏やかに優しく(子守歌のように) 1:33
 6. 第5曲 情愛深く(民謡のように) 0:47
 7. 第6曲 穏やかなワルツのテンポで 0:58

第2部 民謡 5:00
 8. 第1曲「壊れた指輪」 0:43
 9. 第2曲「眠りの精」 1:02
 10. 第3曲「悲しみと喜びの」 0:42
 11. 第4曲「誠実な愛」 0:41
 12. 第5曲「お兄さん元気」 0:57
 13. 第6曲「稲が芽生えた」 0:55

14. ◆ 「マリアはいばらの森を歩いた」による変奏曲 [1948] 4:27

◆ 2つの無言歌 [1943] 6:08
15. 第1番 イ長調 3:05
16. 第2番 ト短調 3:03

17. ◆ 古いドイツ民謡による変奏曲[1942] 6:00

18. ◆ ボレロ[1943] 2:26

19. ◆ 古いクリスマス・キャロル
    "エサイの根より"による変奏曲[1948] 5:40

20. ◆ ワルツ 2:21

21. ◆ ヨハン大公の歌による変奏曲[1953] 8:09
________________________________________

CD2
◆ ソナタ ハ短調[1942] 21:31
 1. 第1楽章 穏やかな行進曲 6:24
 2. 第2楽章 俗歌「そしてハンスは歩き回る...」による変奏曲 6:50
 3. 第3楽章 スケルツォ 3:58
 4. 第4楽章 ウェーバー流の陽気な「無窮動」 4:19

◆ 小組曲[1944] 11:13
 5. 第1曲 サラバンド 2:03
 6. 第2曲 サラバンドの変奏曲 1:49
 7. 第3曲 ガヴォット~ミュゼット 3:02
 8. 第4曲 メヌエット 4:19

◆ ソナタ ホ短調 [1942] 23:47
 9. 第1楽章 アレグロ、マ・ノン・トロッポ 6:59
 10. 第2楽章 ケルンテン民謡
  「私は大丈夫。何事もなかったかのように…」による変奏曲 3:52
 11. 第3楽章 メヌエット 5:20
 12. 第4楽章 ロンド 7:36
________________________________________

CD3
フェルディナンド・レーバイによるトランスクリプション

◆ ベートーヴェン: 12のドイツ舞曲 [1939] 19:08
 1. 第1番 0:42
 2. 第2番 1:38
 3. 第3番 1:40
 4. 第4番 1:44 5.
第5番 1:42
 6. 第6番 1:45
 7. 第7番 1:42
 8. 第8番 1:41
 9. 第9番 1:43
 10. 第10番 1:34
 11. 第11番 1:34
 12. 第12番 1:43

13. ◆ バッハ: アンダンテ(イタリア協奏曲より) 4:23

14. ◆ ヘンデル: メヌエット 2:51

15. ◆ リュリ: ガヴォット 1:38

16. ◆ シューベルト: スケルツォ 4:39

17. ◆ バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第1巻~前奏曲ホ長調 1:57

18. ◆ ベートーヴェン:
  ヴァイオリン・ソナタ第1番~主題と変奏[1952] 8:00

ピエルカルロ・サッコ(ヴァイオリン)
 使用楽器: ヨーゼフ・シュタイナー
 (1715年頃、アウクスブルク)、
 弦: コレリ

アンドレア・ディエチ(ギター)
 使用楽器: ホセ・ルイス・ロマニリョス(1989年)、
 弦: サヴァレズ


 録音: 2023年1月14日、15日、21日、28日、
イタリア、ガルラスコ、アンジェロ・スタジオ
 エンジニア: フィリッポ・ベンティヴォーリオ



 イタリアのルーツを持つウィーンの作曲家によるイタリア様式の復興

 20世紀前半に活動したフェルディナント・レーバイ[1880-1953]は、756曲に及ぶ作品を遺した伝統的な作風のウィーンの作曲家。著作権の切れた2004年以降に注目度が高まり、2009年からはCDリリースも開始、Brilliant Classicsではすでに5枚のギター関連アルバムを制作しています。このアルバムは「ヴァイオリンとギターのための作品」を全曲集めたもので、2曲のソナタのほか、組曲や変奏曲、小品など盛りだくさんな内容。編曲作品も42分ほど収録されています。  演奏は、ジュリアーニのヴァイオリンとギターのための作品集と、ピアソラ「92丁目通り」、「カフェ1930」のアルバムでも快調なデュオを聴かせていたピエルカルロ・サッコとアンドレア・ディエチのイタリア人コンビによるものです。




◆ 1880 ウィーンの音楽家ファミリーに誕生

1880年6月11日、ウィーンに誕生。同名の父フェルディナント・レーバイ[1851-1914]は、オーストリア帝国のガリツィアに生まれウィーンで歌手、ジングシュピール作曲家、音楽出版社「レーバイ&ロビチェク」の共同経営者として活動した人物で先祖はイタリア系。1879年8月9日にブルックナーの教え子でもあったピアニストのテレジア・マグダレーナ・フリードル[1857-?]と結婚し、翌年に長男フェルディナント(Junior)、1881年にシュテファニー、1887年にエミリーが誕生。
________________________________________

◆ 1890 ハイリゲンクロイツ修道院

1890年、10歳の時にウィーン近郊のハイリゲンクロイツ修道院の音楽学校に入学し、シュテファン・ファイファー神父とオルガン奏者のハンス・フィンクらの指導を受けて聖歌隊員となり、ソロ・アルト歌手も務め、1894年に卒業。
________________________________________

◆ 1894 芸術産業博物館芸術工芸学校

ウィーンに戻ったレーバイは、芸術産業博物館の芸術工芸学校に通いながら、1897年から1899年までヨーゼフ・フォン・ヴェス[1863-1943]に、1899年から1901年までオイゼビウス・マンディチェフスキ[1857-1929]に音楽の個人レッスンを受けています。
________________________________________

◆ 1901 ウィーン楽友協会音楽院

1901年、マンディチェフスキの勤務先でもある楽友協会音楽院(現ウィーン音楽・舞台芸術大学)に入学し、ロベルト・フックスらに師事。1904年の卒業制作「大管弦楽の為の魔王」について、フックスは29年間の任期中の最高の作品と絶賛。
________________________________________

◆ 1904 ウィーン合唱協会の指揮者

1904年、卒業後まもなくウィーン合唱協会の指揮者となり、第1次大戦によるオーストリア帝国崩壊を経て1920年まで在職。その間、1907年には教師のミヒャエラ・ヴァルトマンと結婚し、翌年には息子のアルフレートが誕生。1915年からは1920年まではウィーン・シューベルト協会の合唱指揮者も兼務し、両合唱団のための作品も数多く作曲。
________________________________________

◆ 1921 ウィーン音楽・舞台芸術国立アカデミー

1921年には、「音楽・舞台芸術国立アカデミー」と改名していた母校(現ウィーン音楽・舞台芸術大学)のピアノ科教授に就任。多くの学生を教え、1934年から1936年にかけての夏はザルツブルク音楽祭で「研究責任者」としても働いていましたが、1938年にオーストリアがナチス・ドイツに併合されると、妻ミヒャエラがユダヤ系だったため解雇。
________________________________________

◆ 1945 ウィーン音楽・舞台芸術アカデミー

終戦後の1945年、「音楽・舞台芸術アカデミー」と改名した母校(現ウィーン音楽・舞台芸術大学)に復職しますが、すでに65歳だったため翌1946年に定年退職。
________________________________________

◆ 1946 晩年

 年金生活者となったレーバイは作曲に力を入れるようになり、7年後の1953年11月6日に亡くなるまでに数多くの作品を作曲。
 その間、1950年6月にはレーバイの70歳の誕生日を記念して、連邦教育省がレーバイの生涯功績に対する報奨として1,000シリングを贈呈したほか、母校の音楽・舞台芸術アカデミーでは「ささやかな音楽祝賀会」を開催して、教師や学生の参加のもとでレーバイの作品を演奏し、その功績を称えています。
________________________________________

◆ 作品

756作品に及ぶレーバイの手稿譜の大部分は、オーストリア国立図書館とハイリゲンクロイツ修道院の音楽アーカイヴに存在。
 内訳は、交響曲、ピアノ協奏曲、序曲、ミサ曲、レクイエム、オラトリオ「イエスの誕生」、多くのカンタータ、2つのオペラ(「洪水」と「アストリット」)、オペレッタ、50以上のピアノ作品(2手と4手)、170以上のギター作品、80以上のギターによる室内楽作品、100以上の合唱作品、300以上のピアノとギター伴奏による歌曲というもの。
________________________________________

◆ 作風

20世紀前半のウィーンの作曲家だったレーバイは、新ウィーン楽派の人々との交流もあり、近現代的なスタイルにも通じていましたが、基本的には伝統的な音楽様式に則っていました。

________________________________________

◆ レーバイとギターの出会い

レーバイがギターに熱中するきっかけとなったのは、ウィーン音楽・舞台芸術国立アカデミーの同僚で初代ギター科教授のヤーコプ・オルトナー[1879-1959]との交流でした。インスブルック近郊ブクセンハウゼン出身のオルトナーは、チロルの老巨匠アロイス・ゲッツ[1823-1905]や、ルイジ・モッツァーニ[1869-1943]にギターを師事し、一般的な音楽教育についてはリヒャルト・ホイベルガー[1850-1914]やヨーゼフ・ペンバウアー[1848-1923]の指導を受けています。オルトナーは1906年にウィーンの宮廷歌劇場(現ウィーン国立歌劇場)のギター奏者(リュート奏者)となり、1910年からはウィーン音楽院でギターを教え始め、1914年に教授に昇格。1927年には季刊誌「オーストリア・ギター・ジャーナル」を発行するなどギター音楽の需要開拓にも熱心な人物で、レーバイの作曲にも弟子たちと共に協力。レーバイのギター書法の完成度を高めることに大きく貢献していました。
________________________________________

◆ ヴァイオリンとギターのための音楽

19世紀初頭にイタリア人作曲家たち(フランチェスコ・モリーノ[1768-1847]、フェルディナンド・カルッリ[1770-1841]、マウロ・ジュリアーニ[1781-1829]、ニコロ・パガニーニ[1782-1840]等)によって人気を博した「ヴァイオリンとギターのための音楽」は、パガニーニの死と共に下火になってしまいます。
________________________________________

◆ 1939年から1953年に作曲

レーバイがこのジャンルに取り組み始めるのは、ナチス・ドイツによるオーストリア併合の際に妻がユダヤ系だったため解雇された翌年の1939年で、最後が亡くなる直前の1953年のことでした。つまりレーバイにとっては、人生の苦い時期と晩年に書かれたのがこれらの作品です。
 1942年に書かれた2曲のソナタは共に20分以上の規模を持ち、レーバイの多様な音楽言語が投入された内容豊富な作品に仕上がっています。どちらも第2楽章が、少女に振り回される頼りない青年のことを歌ったほの暗い民謡(俗歌)を主題に用いた変奏曲となっており情感が豊かです。
 CD2の後半はレーバイによるトランスクリプションとなっています。

 

96247
(3CD)
¥2300

エレーヌ・ド・モンジュルー、
 遺したピアノ・ソナタ
全集(3CD)


CD1
◆ ソナタ ヘ短調 Op.5 No.2  26:36
 1. 第1楽章 アレグロ・モデラート・コン・エスプレッシオーネ 13:20
 2. 第2楽章 アリア・コン・エスプレッシオーネ 6:33
 3. 第3楽章 アレグロ・アジタート・コン・フオーコ 6:43

◆ ソナタ ヘ長調 Op.1 No.1  14:27 
 4. 第1楽章 アレグロ・コン・スピリトーゾ 6:33
 5. 第2楽章 プレスティッシモ 4:54

◆ ソナタ 変ホ長調 Op.1 No.2  12:25
 6. 第1楽章 アレグロ・コン・モート 7:43
 7. 第2楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ 4:42

◆ ソナタ ヘ短調 Op.1 No.3  13:50
 8. 第1楽章 マエストーゾ・コン・エスプレッシオーネ 6:04
 9. 第2楽章 アレグロ・アジタート 7:46
________________________________________

CD2
◆ ソナタ 嬰ヘ短調 Op.5 No.3  21:08
 1. 第1楽章 アレグロ・スピリトーゾ 10:13
 2. 第2楽章 アダージョ・ノン・トロッポ 4:54
 3. 第3楽章 プレスト 6:01

◆ ソナタ ニ長調 Op.5 No.1  27:12
 4. 第1楽章 アレグロ・スピリトーゾ 12:30
 5. 第2楽章 アダージョ・ノン・トロッポ 7:01
 6. 第3楽章 アレグロ・アッサイ 1:52
 7. 第4楽章 プレスト 5:49
________________________________________

CD3
◆ ソナタ ト短調 Op.2 No.1  13:56
 1. 第1楽章 アレグロ・コン・モート・エスプレッシオーネ 8:18
 2. 第2楽章 プレスト 5:38

◆ ソナタ ハ長調 Op.2 No.2  20:09
 3. 第1楽章 アレグロ・モデラート 9:48
 4. 第2楽章 アンダンティーノ・アレグレット 5:24
 5. 第3楽章 アレグロ・コン・ブリオ・ヴィヴァーチェ 4:57

◆ ソナタ イ短調 Op.2 No.3  18:42
 6. 第1楽章 アジタート 8:01
 7. 第2楽章 アダージョ 7:34
 8. 第3楽章 ヴィヴァーチェ・コン・エスプレッシオーネ 3:07


シモーネ・ピエリーニ(フォルテピアノ)

使用楽器:ヨハン・ハーゼルマン[19世初頭]
ピッチ:A=430 Hz、
調律:トーマス・ヤング[1773-1829]の
  調律理論「ヤング・テンペラメント(ヤングII)」
  [1800]を採用


 録音:2021年6月15-17日、イタリア、モンテ・コンパトリ、アンニバルデスキ
 録音&編集:マルコ・ヴィターレ


 フランス革命の激動を生き抜いた女性作曲家の逞しい音楽

 パリ音楽院創設時の試験に合格して男性教授と同じ待遇を獲得したエレーヌ・ド・モンジュルーは、遺したピアノ・ソナタも力強く親しみやすい傑作揃い。夫がオーストリア兵に殺されたり、自分も革命政府の公安委員会にかけられたりしながらも生き延び、最後の2年間は軍人の息子とイタリアで暮らしていました。
 この全集では、イタリアの鍵盤楽器奏者シモーネ・ピエリーニがヨハン・ハーゼルマンのフォルテピアノで歯切れの良い演奏を聴かせています。




波乱万丈の生涯

 最初の夫モンジュルー侯爵(准将)がオーストリア兵に殺され、エレーヌ自身も革命政府の公安委員会にかけられたりしながらも生き延び、革命政府機関紙の編集者と子供をもうけて再婚するものの5年で離婚。
 18年後の1820年、55歳のときにナポレオンの百日天下後に失脚していた36歳のシャルナージュ伯爵と再婚しますが今度は6年後に夫が急死。以後、エレーヌの健康状態は悪化し、最晩年2年間は息子が軍を辞めて同居しイタリア各地に居住。フィレンツェで亡くなるとサンタ・クローチェ教会の回廊に埋葬されています。

大富豪

 エレーヌは結婚持参金20万リーヴル(パリ音楽院教授の年俸の80倍)という富裕な貴族の出身で、植民地セネガルへの投資で稼いだモンジュルー侯爵の遺産もあってその資産は莫大でした。しかも革命政府から没収されなかったため生涯お金には困らず、遺産を相続しイタリアで美術に開眼した息子は、美術コレクター「オラス・イス・ド・ラ・サル」として知られるようになり、ルーヴル美術館に21点の絵画と450点の素描を寄贈したほか、コレクションの大部分をフランスの美術館に贈ってもいました。

夫が殺されエレーヌも収監されたオーストリア兵の暴挙

 1793年7月、モンジュルー夫妻は、ナポリ王国に赴任が決まった友人マレ大使らの旅に同行。途中、中立地域のスイスを通過中、メッツォーラ湖の近くでオーストリア軍兵士が国際法を無視して使節団を略奪・拉致し、一行を対岸のオーストリア支配地域であるロンバルディアに船で移送し、刑務所に10日間収監するという暴挙に出ます。エレーヌなど多くの者はそこで釈放されますが、夫モンジュルー准将と大使2人の拘束は継続。やがて夫は殺害され、大使2人はオーストリアの要塞に幽閉され、2年後の1795年12月、フランスで3年4か月ものあいだ監禁されていたマリー・テレーズ(ルイ16世とマリー・アントワネットの娘)と交換されています。下の画像は拉致される様子を描いた絵に着色したものです。



◆ ソナタ ヘ短調 Op.5 No.2(CD1 トラック1~3)
26分36秒。
ソナタ集 Op.5は、1811年にエラールから出版。パリ音楽院を健康問題で辞めてからのモンジュルーは、自邸で「モンジュルー夫人の月曜日」というサロン・コンサートを定期的に開催しており、この曲もそうした用途のために書かれたと思われます。
 急・緩・急の楽章順で、第1楽章は13分20秒(呈示部反復実施)を超えてモンジュルーのソナタでは最大規模ですが、ロマン派的な美しい音楽でのちのシューベルトを思わせるような雰囲気もあって魅力的。第2楽章は訥々としたフレーズによる抒情が独特です。第3楽章はベートーヴェンも真っ青の攻撃的な音楽で迫力があります。
________________________________________

◆ ソナタ ヘ長調 Op.1 No.1(CD1 トラック4~5)

14分27秒。
ソナタ集 Op.1は、1795年にパリ音楽院に導入された印刷機で出版。この年のエレーヌは2月11日に出産し、8月にパリ音楽院の教師募集に応募、11月22日にパリ音楽院の教授に任命され、その直後に出版したことになるため、作曲したのはこれより前の年ということになりそうです。1789年にフランス革命が勃発してから1794年にエレーヌのパリ在住が認められるまでの間は余裕があまりなさそうなので、1788年に書き始めた「初歩から最大の難関まで段階的に導くフォルテピアノ教育全課程」と近い時期の作品ではないかと考えられます。
 第1楽章は、ウィーン古典派を思わせる主題を使用。第2楽章は名技的なタランテラです。
________________________________________

◆ ソナタ 変ホ長調 Op.1 No.2(CD1 トラック6~7)

12分25秒。
ソナタ集 Op.1の2曲目は1曲目と同じく速い2つの楽章で構成。同じくウィーン古典派の影響を感じさせる曲調です。
________________________________________

◆ ソナタ ヘ短調 Op.1 No.3(CD1 トラック8~9)

13分50秒。
ソナタ集 Op.1の3曲目も速い2つの楽章で構成されていますが、ここではシンコペーションが用いられるなどの工夫も見られます。第1楽章では重みのある表現と軽やかさのコントラストも明確。第2楽章では力強い低音パートが非常に印象的です。
________________________________________

◆ ソナタ 嬰ヘ短調 Op.5 No.3(CD2 トラック1~3)

21分8秒。
第1楽章はアレグロ・スピリトーゾは文字通り機知に富む曲調で、あの手この手で素材を駆使して表情を変化させる手法が手が込んでいて見事。第2楽章は対話風な部分が印象的な音楽。第3楽章は快適なプレストで、心地良い疾走感が楽しめます。
________________________________________

◆ ソナタ ニ長調 Op.5 No.1(CD2 トラック4~7)

27分12秒。
モンジュルー唯一の4楽章構成。第1楽章は行進曲調に始まるという機知が示されるまさにスピリトーゾな音楽。展開部(7分52秒~8分24秒)は32秒と短いですが凝縮感がすごいです。第2楽章はモンジュルーの常で、主部は訥々として、副次部で歌わせるという手法。独特の味わいがあります。第3楽章はコンパクトにまとまったスケルツォ。第4楽章は快適なプレストで3分8秒からの展開部が面白い効果を上げています。また、呈示部には反復記号がある様式ながら4分29秒からの再現部はかなり変容されているという変わりだねで、もしこの後のモンジュルーの作品が遺っていたら面白そうと思わせます。
________________________________________

◆ ソナタ ト短調 Op.2 No.1(CD3 トラック1~2)

13分56秒。
3曲から成るソナタ集 Op.2は、1800年にパリで出版され、1803に再度出版されているので人気があったようです。1曲目はソナタ集 Op.1と同じく速い2つの楽章で構成されていますが、書法は洗練されており、第1楽章では緩急強弱の交錯に加え、低音動機の使用も効果的。第2楽章も切迫した表現がトッカータ風に示された完成度の高い音楽です。低音動機も存在感があります。
________________________________________

◆ ソナタ ハ長調 Op.2 No.2(CD3 トラック3~5)

20分9秒。
急・緩・急の3楽章構成。第1楽章はパワフルになったモーツァルトという印象の音楽で、低音動機の活躍はモンジュルーならでは。モンジュルー初の緩徐楽章となった第2楽章アンダンティーノ・アレグレットはサロン風な上品な仕上がり。第3楽章も各素材が表情豊かで楽しく生き生きとした音楽となっています。
________________________________________

◆ ソナタ イ短調 Op.2 No.3(CD3 トラック3~5)

18分42秒。
急・緩・急の3楽章構成。元はヴァイオリン伴奏つきということですが、ここではフォルテピアノのみで演奏。第1楽章は文字通りアジタートな興奮を伝えるハイテンションな音楽。第2楽章は穏やかなアダージョで、モノローグ的な音楽。第3楽章は進んでは止まるを繰り返す独特の音楽。

 

96494
(3CD)
¥2300

ベートーヴェンの遺品から出てきたフルート・ソナタ
 ベートーヴェン:フルート室内楽曲全集(3CD)


CD1
◆ フルート・ソナタ 変ロ長調 Anh.4  26:04
 1. 第1楽章 アレグロ 10:13
 2. 第2楽章 ポロネーズ 4:10
 3. 第3楽章 ラルゴ 5:04
 4. 第4楽章 主題と変奏. アレグレット 6:37

  ジネーヴラ・ペトルッチ(フルート)
 ジョヴァンニ・アウレッタ(ピアノ)
________________________________________

◆ 6つの民謡主題と変奏曲 Op.105  21:59
 5. 第1番 ウェールズ民謡「田舎娘」による主題と変奏 3:02
 6. 第2番 ウェールズ民謡「シェンキンは高貴な家の出身」による主題と変奏 3:00
 7. 第3番 ウィーン民謡「小鉢と小鍋」による主題と変奏 6:35
 8. 第4番アイルランド民謡「夏の名残のバラ(庭の千草)」による主題と変奏 3:20
 9. 第5番アイルランド民謡「琥珀の酒を注げ」による主題と変奏 2:41
 10. 第6番アイルランド民謡「パディ・ウァック」による主題と変奏 3:21

 ジネーヴラ・ペトルッチ(フルート)
 ジョヴァンニ・アウレッタ(ピアノ)
________________________________________



CD2
◆ 10の民謡主題と変奏曲 Op.107  47:41
 1. 第1番 チロル俗謡「僕はチロルの男の子」による主題と変奏 4:43
 2. 第2番 スコットランド民謡「すてきな人、高地の若者」による主題と変奏 3:01
 3. 第3番 ロシア民謡「小ロシアの民謡」による主題と変奏 5:44
 4. 第4番 アイルランド民謡「聖パトリックの日」による主題と変奏 5:01
 5. 第5番 チロル俗謡「娘っ子、ああ娘っ子」による主題と変奏 7:00
 6. 第6番 ウェールズ民謡「ペギーの娘(マーチ・ミチガン)」による主題と変奏 4:33
 7. 第7番 ウクライナ民謡「美しいミンカよ」による主題と変奏 5:58
 8. 第8番 スコットランド民謡「ああメアリーよ、窓辺に来ておくれ」による主題と変奏 2:38
 9. 第9番 スコットランド民謡「ああ、あなたこそ私の心の人」による主題と変奏 4:53
 10. 第10番 スコットランド民謡「高地の監視兵」による主題と変奏 4:10

  ジネーヴラ・ペトルッチ(フルート)
 ジョヴァンニ・アウレッタ(ピアノ)
________________________________________

◆ 2本のフルートのための二重奏曲 ト長調 WoO26  6:30
 11. 第1楽章 アレグロ 3:15
 12. 第2楽章 メヌエット風アレグレット 3:15

  ジネーヴラ・ペトルッチ(フルート)
 ジャン=ルーカ・ペトルッチ(フルート)
________________________________________



CD3
◆ ピアノ、フルートとファゴットのための三重奏曲 ト長調 WoO37  27:59
 1. 第1楽章 アレグロ 11:58
 2. 第2楽章 アダージョ 5:57
 3. 第3楽章 テーマ・アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ 10:04

ジネーヴラ・ペトルッチ(フルート)
 フランチェスコ・ボッソーネ(ファゴット)
 ジョヴァンニ・アウレッタ(ピアノ))
________________________________________

◆ フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデ ニ長調 Op.25  25:56
 4. 第1楽章 エントラータ.アレグロ 3:45
 5. 第2楽章 メヌエット 5:35
 6. 第3楽章 アレグロ・モルト 2:19
 7. 第4楽章 アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ 6:28
 8. 第5楽章 アレグロ・スケルツァンド・エ・ヴィヴァーチェ 2:08
 9. 第6楽章 アダージョ 1:18
 10. 第7楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ・エ・ディシンヴォルト 4:23

ジネーヴラ・ペトルッチ(フルート)
 山田美怜(ヴァイオリン)
 ルーカ・サンツォ(ヴィオラ)

録音 2022年6月18-19日、8月18日、
10月5-6日、ローマ、カーザ・デル・ジャズ エンジニア:ジョヴァンニ・カルーゾ


 真作か偽作かで論争になりながらもフルーティストに人気なのがベートーヴェンの遺品から出てきたフルート・ソナタ。
 ここではクリティカル・エディションを使用し、緩急や強弱の誇張をおこなわず、楽譜を丁寧にトレースすることで、作品の姿をそのまま示しています。
 同じくフルートとピアノのために書かれたベートーヴェン円熟期の「民謡主題と変奏曲」も着実な仕上がりです。
 組み合わせは、「2本のフルートのための二重奏曲」、「 ピアノ、フルートとファゴットのための三重奏曲」、「フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデ」というそれぞれ異なる楽器編成による作品というのもおもしろいところです。






◆ フルート・ソナタ 変ロ長調 Anh.4(CD1 トラック1~4)

ベートーヴェンの遺品に含まれていた作品で1906年に初めて出版。ベートーヴェンのオリジナルかどうか真偽不明とされていますが、偽作という証拠もなく、曲もなかなか魅力的なため、多くのフルーティストによって演奏されてきました。
 今回の録音では、Hess番号で知られるベートーヴェン研究者、ヴィリー・ヘス[1906-1997]が校訂して1951年に出版したクリティカル・エディションを使用。
 第1楽章ではベートーヴェンらしさを出すためなのか、大きく緩急をつけて演奏する人が多い中、ここでは脚色なしで演奏。第2楽章もポロネーズなので急ぎませんし、第3楽章はラルゴなのでゆっくり。第4楽章もアレグレットに従って細部まで描出。しかも近接気味の録音のため各素材が浮かび上がる効果も十分で、作品情報を細大漏らさず伝えることを目的とした演奏であることが窺えます。
________________________________________

◆ 6つの民謡主題と変奏曲 Op.105(CD1 トラック5~10)

1818年頃作曲。ベートーヴェンはスコットランドの出版社トムソンからの依頼でイギリス民謡を大量に編曲しており、その経験から生まれたのが、その器楽変容ヴァージョンともいえる一連の作品。ここではウェールズ民謡、ウィーン民謡、アイルランド民謡、計6曲の主題による変奏曲がまとめられています。第4曲「夏の名残のバラ(庭の千草)」による主題と変奏をはじめとして、ベートーヴェン円熟期の技法を隅々まで聴かせる心地良い演奏が楽しめます。
________________________________________

◆ 10の民謡主題と変奏曲 Op.107(CD2 トラック1~10)

1818~1819年作曲。Op.105と同趣の作品。チロル俗謡、スコットランド民謡、ウクライナ民謡、アイルランド民謡、ウェールズ民謡、計10曲の主題による変奏曲がまとめられています。
________________________________________

◆ 2本のフルートのための二重奏曲 ト長調 WoO26(CD2 トラック11~12)

1792年11月に作曲。出版は1902年。ボン時代のベートーヴェンが、ウィーンに出発する前に友人のために作曲した小品。その友人はベートーヴェンが聴講したことのあるボン大学の学生デーゲンハルトでした。
________________________________________

◆ ピアノ、フルートとファゴットのための三重奏曲 ト長調 WoO37(CD3 トラック1~3)

1786~1790年頃作曲。出版は1888年。自筆譜には「クラヴィチェンバロ、フルート、ファゴットのための協奏三重奏曲、ケルン選帝侯のオルガニスト、ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン作曲」とあり、当時のベートーヴェンが宮廷オルガニストとして、貴族子女にピアノを教えたりしていたことがわかります。
 この作品もお気に入りの生徒だったマリア・アンナ・ヴィルヘルミーネと、その父と兄の開く家庭内演奏会のために書かれたとされており、楽器編成が特殊なのはその演奏者に合わせたという事情があります。
________________________________________

◆ フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデ ニ長調 Op.25(CD3 トラック4~10)

1801年作曲。出版は1802年。作曲動機などは不明ですが、非常に珍しい楽器編成なので、依頼者の都合に合わせたものとも考えられています。編成はユニークですが、曲の構成はモーツァルトの伝統に類似。また、第1楽章から鳥のさえずりのような楽句が聴こえたり曲調も魅力的なことから出版の翌年には他者による編曲版も出版されるなど、人気もあったようです。

 

96510
¥1700

英国ギター界の名物作曲家による多彩な音楽

 ジョン・W・デュアルテ[1919-2004]
   管弦楽曲と協奏曲。。。ギターのための作品
________________________________________

◆ 「チューダー朝の幻想」Op.50  23:04
 1. 第1楽章「タワー・ヒル」 5:11
 2. 第2楽章「落葉(あたりいちめん緑の庭で)」 11:32
 3. 第3楽章「ジグ」 6:21

 アントニオ・デ・イノチェンティス(ギター)
 ベルフォート室内管弦楽団
 ジャン・ルイージ・ザンピエーリ(指揮)
________________________________________

4. ◆ 「次の市の日」 2:09

 ニコラ・モンテッラ(ギター)
 ベルフォート室内管弦楽団
 ジャン・ルイージ・ザンピエーリ(指揮)
________________________________________

5. ◆ 「ルーム島のクイリン」 5:20

 アントニオ・デ・イノチェンティス(ギター)
 ベルフォート室内管弦楽団
 ジャン・ルイージ・ザンピエーリ(指揮)
________________________________________

◆ 協奏四重奏曲 Op.22  18:45
 6. 第1楽章 デチーゾ 3:58
 7. 第2楽章 コンテネレッツァ 6:05
 8. 第3楽章 ジョコーゾ 4:17
 9. 第4楽章 コン・ブリオ 4:25

 アントニオ・デ・イノチェンティス(ギター)
 ベルフォート室内アンサンブル
  ハンナ・ペロウン(ヴァイオリン)
  ヴァージニア・スレーター(ヴィオラ)
  リチャード・ジェンキンソン(チェロ)
________________________________________

◆ 陽気な協奏曲 Op.101  25:39
 10. 第1楽章 7:14
 11. 第2楽章 11:54
 12. 第3楽章 6:31

 ニコラ・モンテッラ(第1ギター)
 アントニオ・デ・イノチェンティス(第2ギター)
 ベルフォート室内管弦楽団
 ジャン・ルイージ・ザンピエーリ(指揮)
________________________________________

 録音:2022年8月2日、ロンドン、ハムステッド、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル(オーケストラ作品)、8月4日、ロンドン、ハーロウ、セント・ジョージズ・ヘッドストーン、(協奏四重奏曲)


 科学技術者として働きながら音楽活動もおこない、54歳から専業音楽家として世界的に活躍したデュアルテの音楽から協奏的な作品を集めたアルバム。イギリス的な雰囲気も豊かな「チューダー朝の幻想」から、タイトル通り楽しい「陽気な協奏曲」まで、変化に富むスタイルの音楽を楽しむことができます。演奏はイタリア人ギタリスト2人と、イタリア人指揮者、イギリスの室内オーケストラによるものです。



 

96663
¥1700
マウリツィオ・カッツァーティが書いた
 心優しく美しい作品のコレクション


マウリツィオ・カッツァーティ[1616-1678]
 1. ◆ 「サルヴェ・レジーナ」 9:24
 2. ◆ 7つの音によるカプリッチョ 5:27
  3. ◆ ソナタ第7番「ラ・ロッセッラ」 3:41
 4. ◆ 「主よ、われに救いをなしたまえ」 4:59
 5. ◆ ソナタ第12番「ラ・ストロッツァ」 3:12

ジョヴァンニ・パオロ・コロンナ[1637-1695]
 6. ◆ ソナタ第7番 3:17

マウリツィオ・カッツァーティ
 7. ◆ 「おお、天よ」 5:43
 8. ◆ カンツォーネ第3番「ラ・マウリツィア」 4:41

ベルナルド・パスクイーニ[1637-1710]
 9. ◆ ソナタ 3:15

マウリツィオ・カッツァーティ
 10. ◆ 「誰が戦争をするのか」 6:37
 11. ◆ ソナタ・ラ・タナーラ(2台のヴァイオリンのための) 4:55
 12. ◆ イタリア風クーラントと様々なパルティータ 4:26

ジューリオ・チェーザレ・アッレースティ[1619-1701]
 13. ◆ ソナタ第18番「ピエーナ」 2:33

マウリツィオ・カッツァーティ
 14. ◆ 「大地からの歓喜」 6:51

 小野綾子(ソプラノ)
 クリストフ・ルドルフ(バロック・ヴァイオリン)
 クリストフ・リード(バロック・ヴァイオリン)
 マルク・マイゼル(オルガン)

使用楽器:
ゼーバルト・マンダーシャイト[1620-1685]製作
(1998年修復)、ミーントーン調律(A=423Hz)


 録音:2019年9月7~11日、スイス、フリブール、聖ニコラ大聖堂
 プロデューサー: ロドルフォ・ツィテッリーニ
 エンジニア:ダニエル・コンプロイ



 大聖堂の音響を見事に捉えた優秀録音!

 少年時代にマントヴァ公国でペスト禍と戦争の地獄を経験したイタリア・バロックの作曲家、マウリツィオ・カッツァーティが書いた心優しく美しい作品のコレクション。気分転換用にカッツァーティと関わりのあった3人の作曲家のオルガン小品も収録。
 演奏は日本人ソプラノと、スイスのオルガニスト、ヴァイオリニスト2人によるもので、これは当時のボローニャ大聖堂での、アンサンブルの低音部をよくオルガンで演奏したという記録に従ったものだとか。
 使用したオルガンはカッツァーティと同時代に活躍したスイス、フリブールの製作者によるもので、適度な間接音で混濁なく低音も豊かなサウンドはオーディオ的にも魅力十分です。



 

96903
¥1700
三重奏曲アダージョはベートーヴェンへのオマージュ?!
 フェルディナント・リース:
  クラリネット三重奏曲&ソナタ集



◆ クラリネット、チェロとピアノのための三重奏曲 ト短調 Op.28[1810]
 1. 第1楽章 アレグロ 9:30
 2. 第2楽章 スケルツォ.アレグロ・ヴィヴァーチェ 4:45
 3. 第3楽章 アダージョ 3:40
 4. 第4楽章 ロンド.アレグロ・マ・ノン・トロッポ 6:40

◆ クラリネットとピアノのための感傷的ソナタ 変ホ長調 Op.169[1814]
 5. 第1楽章 アレグロ・モデラート 6:30
 6. 第2楽章 アダージョ・コン・モート 5:45
 7. 第3楽章 ロンド.アレグロ 6:27

◆ クラリネットとピアノのためのソナタ ト短調 Op.29[1809]
 8. 第1楽章 アダージョ~アレグロ 12:35
 9. 第2楽章 アダージョ・コン・モート 4:32
 10.第3楽章 アダージョ~アレグロ・ノン・トロッポ~プレスティッシモ 7:16

フラト・ヴェーフェルベルフ(クラリネット)
ヤドランカ・ガスパロヴィチ(チェロ)
ワシリー・イリサフスキー(ピアノ)


 録音 2006年9月17~19日、ベルギー、アントワープ
 プロデューサー:フラト・ヴェーフェルベルフ
 エンジニア:フィクトル・ヒダルホ


 驚くのは三重奏曲の第2楽章アダージョです(トラック3)。
 リースは19歳の時にベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を演奏して成功を収めており、ベートーヴェンもそのとき大喜びしたということなので、リースにとって最高に幸せな思い出だったのでしょう。同曲第2楽章のイメージが投影された美しい作品に仕上がっています(チェロのガスパロヴィチ凄いです)。
 ベートーヴェンゆかりの人物として知られるフェルディナント・リースは、実際には非常に優れた初期ロマン派音楽の作曲家で、そのことはロマン派時代に特に発達したクラリネットのための作品を聴けばよくわかります。特に「クラリネットとピアノのための感傷的ソナタ」はクラリネットの音色が多彩にうつろう表現と結びついた傑作です。演奏は知られざる作品の紹介に気を吐くオランダのヴェーフェルベルフらによるものです。



 

96969
¥1700
ポンキエッリが遺したピアノ曲

アミルカーレ・ポンキエッリ[1834-1886]:ピアノ音楽

1. ◆ 「ラ・ジョコンダ」~「時の踊り」 7:26
 2. ◆ 「初恋」Op.94 4:13
 3. ◆ 「友情」Op.95 4:25
 4. ◆ 「いつも愛してる」Op.87 5:20
 5. ◆ 「全員酩酊」Op.90 2:23 
 6. ◆ 「悲歌」Add 9 4:43
 7. ◆ 「突然の出来事」 1:15
 8. ◆ 「夜想曲」Op.93 3:38 
  9. ◆ 「白粉のカヴォット」Op.91 3:33
 10. ◆ 「悲歌」Op.92 3:41
 11. ◆ 「サルテッリーナ・ポルカ」Op.98 3:42
 12. ◆ 「フェリーチェ・フラージを讃える葬送エレジー」Op.89 8:23
 13. ◆ 「ガンボロの伝令」Op.88 4:17
 14. ◆ 「フランチェスコ・ルッカの葬儀のための葬送行進曲」Op.112 16:23


 エステル・フーザル・ポーリ(ピアノ)
 使用楽器:ファツィオーリ F278

 まるでオペラのようなピアノ曲

 「ラ・ジョコンダ」で知られる作曲家ポンキエッリが遺したピアノ曲は、オペラティックな表情に満ちています。愛の旋律も葬送の旋律も、思わず舞台を想像してしまうような音楽で、聴き手にパートごとの役柄まで考えさせてしまうようなポンキエッリの劇場感覚にはやはり凄いものがあります。純粋にロマン派ピアノ曲集として聴いても美しい音楽ですが、ここはやはりピアノによるオペラとして聴いた方が面白いかもしれません。




 録音:2021年6月29日~7月1日、クレモナ、ポンキエッリ劇場
 エンジニア:マッテオ・コスタ

 

96977
¥1700
レスピーギ「5つの小品」は初フルート編曲、
 フランクとフォーレも編曲見直し

  アルター・エゴ(分身)~
   フルートとピアノのための音楽

オットリーノ・レスピーギ[1879-1936]
 編曲:レベッカ・ターイオ&マルコ・グリザンティ
◆ 5つの小品 P.62
 1. ロマンツァ 4:02
 2. オーバード 2:51
 3. マドリガル 3:51
 4. 子守唄 3:07
 5. ユーモレスク 5:41

ガブリエル・フォーレ[1845-1924]
◆ ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.13(フルート版)
 6. 第1楽章 アレグロ・モルト 10:23
 7. 第2楽章 アンダンテ 7:59
 8. 第3楽章 アレグロ・ヴィーヴォ 4:15
 9. 第4楽章 アレグロ・クァジ・プレスト 5:49

セザール・フランク[1822-1890]
◆ ヴァイオリン・ソナタ イ長調 FWV8, CFF123(フルート版)
 10. 第1楽章 アレグレット・ベン・モデラート 6:33
 11. 第2楽章 アレグロ 8:41
 12. 第3楽章 レチタティーヴォ-ファンタジア 7:48
 13. 第4楽章 アレグレット・ポコ・モッソ 6:31

レベッカ・ターイオ(フルート)
マルコ・グリザンティ(ピアノ)



 録音:2022年10月11~15日、イタリア、ブレーシャ、カストレッツァート、カヴァッリ・ムジカ、A.ネグリ・アウディトリウム
 エンジニア マルコ・ターイオ
 編集:レベッカ・ターイオ、マルコ・ターイオ



 レスピーギ若き日の「5つの小品」は、ヴァイオリンとピアノのためのサロン風な作品ですが、ここではヴァイオリンをフルートに置き換えてよりサロン感が増してエレガントな音楽に聴こえます。
 フォーレのヴァイオリン・ソナタ第1番とフランクのヴァイオリン・ソナタはすでにフルート編曲もよく聴かれるようになっていますが、ここでレベッカ・ターイオとマルコ・グリザンティは、さらなる改訂を加えてオリジナルにできるだけ近づけるようにして演奏しています。



 

97018
¥1700
無伴奏ヴィオラの79分間

フェデリーゴ・フィオリッロ[1755-1823]
 ◆ ヴァイオリンのための36のカプリース Op.3  79:36
  (マルコ・ミシャーニャによるヴィオラ用トランスクリプション)
マルコ・ミシャーニャ(ヴィオラ)

 パガニーニより前に存在していたカプリース集。作曲者は音楽家人生の大半をヴィオラ奏者として過ごしたと思われるフィオリッロなので、同じくヴァイオリニストでヴィオリストでもあるマルコ・ミシャーニャがヴィオラにアレンジして演奏。ピッチが下がり落ち着きが出ることで練習曲っぽくならない良さがあり、独特の雰囲気も醸成されています。



◆ フェデリーゴ・フィオリッロ

 1755年、ドイツのブラウンシュヴァイクで誕生。これはナポリ生まれの作曲家で宮廷楽長兼マンドリン奏者の父イニャツィオ・フィオリッロ[1715-1787]が、ブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル公 カール1世[1713-1780]のもとで働いていたからです(兄は美術史家のヨハン・ドミニク・フィオリッロ[1748-1821])。
 フェデリーゴ・フィオリッロは、まず父親からマンドリンの指導を受け、ヴァイオリンの演奏も習得しています。
 独立後、フィオリッロは演奏家として活動していたようで、1777年にはサンクトペテルブルクでヴァイオリンのソリストとしてコンサートをおこなっています。
 その後、1780年から翌年にかけてはポーランドに滞在してヴァイオリンとマンドリンのソリストとして活動。
 1782年にはラトヴィアのリガで新ドイツ劇場の楽長に就任し2年間滞在。
 そして1785年、パリの「コンセール・スピリチュエル」の演奏会で大きな成功を収めると作曲もおこなっていくつかの作品を出版し、3年間滞在。
 1788年にはロンドンに行き、サロモン四重奏団のヴィオラ奏者として定期的に演奏をおこないます。1794年にヴィオラ奏者として演奏した後のことはわかっていないようで、亡くなる1823年までロンドンを拠点としていたとも考えられています。


 

90010
(LP)
¥4000
アルヴォ・ペルトの名盤が、今度はアナログLPで発売
 鏡の中の鏡~アルヴォ・ペルト作品集(LP)

 
SIDE A 19:20
 1. ◆ 「鏡の中の鏡」(ヴァイオリン、ピアノ) 10:24
 2. ◆ 「アリヌーシュカの癒しに基づく変奏曲」(ピアノ) 5:37
 3. ◆ 「アリーナのために」(ピアノ) 3:18

SIDE B 27:18
 1. ◆ 「鏡の中の鏡」(ヴィオラ、ピアノ) 10:07
 2. ◆ 「モーツァルト-アダージョ」(ヴァイオリン、チェロ、ピアノ) 7:45
 3. ◆ 「鏡の中の鏡」(チェロ、ピアノ) 9:24

ベンジャミン・ハドソン(Vn、Va)
ゼバスティアン・クリンガー(Vc)
ユルゲン・クルーゼ(P)
価格変更 2023/12/13

 録音:2006年、ドイツ、ルートヴィヒスブルク、バウアー・シュトゥディオス



 ベストセラーの優秀録音がアナログLPで登場!

 SACDがベストセラーとなっていたアルヴォ・ペルトの名盤が、今度はアナログLPで発売されます。ペルトの音楽は静謐で親しみやすい美しさに特徴があり、その独特の様式については「鈴の声」を意味する「ティンティナブリ様式」という言葉で語られてきました。ほの暗く静かな空間に、そっと響く鈴のようなイメージの澄んだ音世界は実に魅力的です。昨今、オーディオ好きにリバイバル中のアナログLPではどのように響くのでしょうか。



 


(2023年7月 新譜).

96238
(5CD)
¥3200
名曲「ブランクロシェ氏の墓」は8分37秒!
 L.クープラン:クラヴサン曲全集


CD1 59:32
◆組曲第1番ト短調 (Suite No.1 in G minor)
1. 前奏曲 G.3 (Prelude) 4:20
2. アルマンド G.93 (Allemande) 3:58
3. クーラント G.94 (Courante) 2:05
4. サラバンド G.95 (Sarabande) 1:45
5. シャコンヌまたはパッサカイユ G.96 (Chaconne ou Passacaille) 3:27
6. サラバンド G.97 (Sarabande) 2:17
7. パッサカイユ G.98 (Passacaille) 5:06
 
◆組曲第2番ニ短調 (Suite No.2 in D minor)
8. 前奏曲 G.1 (Prelude) 6:29
9. アルマンド G.36 (Allemande) 3:38
10. 3つの楽章から成る作品 G.37 (Pieces de trois sorts de Mouvemens) 2:00
11. クーラント G.38 (Courante) 1:44
12. クーラント G.39 (Courante) 2:03
13. クーラント G.40 (Courante) 1:51
14. クーラント G.41 (Courante) 1:50
15. サラバンド G.44 (Sarabande) 2:06
16. サラバンド G.47 (Sarabande) 1:33
17. サラバンド G.45 (Sarabande) 1:52
18. サラバンド G.46 (Sarabande) 1:28
19. サラバンド I G.49 (Sarabande I) 1:35
20. サラバンド II G.48 (Sarabande II) 2:16
21. カナリア諸島 G.52 (Canaries) 1:28
22. ヴォルテ G.53 (Volte) 1:07
23. シャコンヌ G.55 (Chaconne) 3:11
 


CD2 67:53
◆組曲第3番ニ長調 (Suite No.3 in D)
1. 前奏曲 G.2 (Prelude) 4:19
2. アルマンド G.58 (Allemande) 3:47
3. クーラント G.59 (Courante) 1:51
4. サラバンド G.60 (Sarabande) 2:18
5. ガイヤルド G.61 (Gaillarde) 2:10
6. シャコンヌ G.62 (Chaconne) 2:29
 
◆組曲第4番ト短調 (Suite No.4 in G minor)
7. 前奏曲 G.4 (Prelude) 2:11
8. アルマンド 変ロ長調 G.118 (Allemande in B-Flat) 3:08
9. クーラント 変ロ長調 G.119 (Courante in B-Flat) 1:30
10. シャコンヌ G.121 (Chaconne) 2:11
11. 前奏曲 ト短調 G.5 (Prelude in G minor) 3:05
 
◆組曲第5番イ短調 (Suite No.5 in A minor)
12. フローベルガー氏を模した前奏曲 G.6 (Prelude a l:imitation de Mr. Froberger) 7:24
13. ピエモンテの人 G.102 (La Piemontoise) 1:40
14. アレマンド l G.101 (Allemande l:Amiable) 3:40
15. クーラント G.106 (Courante) 2:32
16. かわいいクーラント G.105 (Courante La Mignone) 1:33
17. サラバンド I G.109 (Sarabande I) 2:03
18. サラバンド II G.110 (Sarabande II) 3:34
19. アルデル氏のガヴォット.クープラン氏のドゥーブル G.125 (Gavotte de Mr. Hardel. Double par Mr. Couperin) 1:59
 
◆組曲第6番イ短調 (Suite No.6 in A minor)
20. 前奏曲 G.7 (Prelude) 1:14
21. アルマンド G.99 (Allemande) 3:16
22. クーラント G.103 (Courante) 1:30
23. クーラント G.104 (Courante) 1:50
24. サラバンド G.107 (Sarabande) 2:01
25. サラバンド G.108 (Sarabande) 1:47
26. ポワトゥー地方のメヌエットとそのドゥーブル G.111 (Menuet de Poitou et son Double) 2:11
 


CD3 64:14
◆組曲第7番イ長調 (Suite No.7 in A)
1. 前奏曲 G.8 (Prelude) 2:17
2. アルマンド イ短調 G.100 (Allemande in A minor) 3:54
3. クーラント G.112 (Courante) 2:05
4. サラバンド G.113 (Sarabande) 2:30
5. ジーグ G.114 (Gigue) 2:02
 
◆組曲第8番ハ長調 (Suite No.8 in C)
6. プレリュード G.9 (Prelude) 3:44
7. アルマンド G.15 (Allemande) 2:58
8. クーラント G.17 (Courante) 1:40
9. クーラント G.16 (Courante) 1:44
10. サラバンド G.20 (Sarabande) 1:29
11. サラバンド G.21 (Sarabande) 1:37
12. サラバンド G.22 (Sarabande) 1:56
13. サラバンド G.23 (Sarabande) 1:38
14. ル・ベーグ氏のガヴォット.クープラン氏のドゥーブル G.131 (Gavotte de Mr. Le Be:gue. Double par Mr. Couperin) 1:54
15. シャコンヌ G.26 (Chaconne) 3:29
16. サラバンド G.28 (Sarabande) 2:01
17. メヌエット G.29 (Menuet) 1:29
18. 前奏曲 G.10 (Prelude in C) 2:59
 
◆組曲第9番ハ長調 (Suite No.9 in C)
19. 前奏曲 G.11 (Prelude) 2:15
20. ル・ムチエ、シャンボニエール氏のアルマンド。クープラン氏のドゥーブル・ムチエ G.126 (Le Moutier, Allemande de Mr. de Chambonnieres. Double du Moutier par Mr. Couperin) 2:43
21. クーラント G.18 (Courante) 1:46
22. クーラント G.19 (Courante) 1:46
23. サラバンド I G.24 (Sarabande I) 1:58
24. サラバンド II G.25 (Sarabande II) 2:56
25. リゴドン.クープラン氏のドゥーブル G.127 (Rigaudon. Double par Mr. Couperin) 3:11
26. パッサカイユ G.27 (Passacaille) 5:38
 


CD4 72:16
◆組曲第10番ヘ長調 (Suite No.10 in F)
1. 前奏曲 G.12 (Prelude) 2:29
2. アルマンド G.66 (Allemande) 3:37
3. クーラント G.68 (Courante) 1:28
4. クーラント G.69 (Courante) 1:45
5. サラバンド G.72 (Sarabande) 2:10
6. ブランル・ド・バスク G.73 (Branle de Basque) 0:51
7. ジーグ G.76 (Gigue) 2:02
8. ガイヤルド G.77 (Gaillarde) 1:57
9. シャコンヌ G.78 (Chaconne) 2:32
 
◆組曲第11番ヘ長調 (Suite No.11 in F)
10. 前奏曲 G.13 (Prelude) 3:16
11. アルマンド・グラーヴ G.67 (Allemande grave) 3:22
12. クーラント G.70 (Courante) 1:33
13. クーラント G.71 (Courante) 1:37
14. サラバンド G.74 (Sarabande) 2:38
15. サラバンド G.75 (Sarabande) 2:45
16. ジーグ G.79 (Gigue) 2:01
17. シャコンヌ G.80 (Chaconne) 3:15
18. ブランクロシェ氏の墓 G.81 (Tombeau de Mr. De Blancrocher) 8:37
 
◆組曲第12番ホ短調 (Suite No.12 in E minor)
19. 前奏曲 G.14 (Prelude) 1:42
20. 平和のアルマンド G.63 (Allemande de la Paix) 3:26
21. クーラント G.64 (Courante) 1:39
22. サラバンド G.65 (Sarabande) 3:32
 
◆組曲第13番ハ短調 (Suite No.13 in C minor)
23. 前奏曲 G.128 (Prelude) 1:13
24. 貴重なアルマンド G.30 (Allemande la Precieuse) 3:11
25. クーラント G.31 (Courante) 2:04
26. サラバンド G.32 (Sarabande) 2:10
27. ジーグ G.33 (Gigue) 2:28
28. セキレイのシャコンヌ G.34 (Chaconne la Bergeronnette) 2:11
 


CD5 69:42
◆組曲第14番ト長調 (Suite No.14 in G)
1. 前奏曲 G.129 (Prelude) 1:11
2. アルマンド G.83 (Allemande) 3:20
3. クーラント G.84 (Courante) 1:38
4. クーラント G.85 (Courante) 1:34
5. クーラント G.86 (Courante) 1:32
6. サラバンド G.87 (Sarabande) 2:39
7. シャコンヌ G.89 (Chaconne) 5:42
 
◆組曲第15番ト長調 (Suite No.15 in G)
8. アルマンド G.82 (Allemande) 3:26
9. クーラント G.90 (Courante) 1:10
10. クーラント G.91 (Courante) 1:24
11. クーラント G.92 (Courante) 1:43
12. ガイヤルド G.88 (Gaillarde) 1:40
 
◆組曲第16番ニ短調 (Suite No.16 in D minor)
13. アルマンド G.35 (Allemande) 4:25
14. クーラント G.42 (Courante) 1:28
15. クーラント G.43 (Courante) 2:00
16. サラバンド I G.51 (Sarabande I) 2:54
17. サラバンド II G.50 (Sarabande II) 3:59
18. ラ・パストゥレル G.54 (La Pastourelle) 1:17
19. ガヴォット G.124 (Gavotte) 1:21
20. ジーグ G.122 (Gigue) 2:10
21. サラバンド G.56 (Sarabande) 2:39
22. 苦情申立人のシャコンヌ G.57 (Chaconne la Complaignante) 3:04
 
◆組曲第17番 ロ短調 (Suite No.17 in B minor)
23. アルマンド G.115 (Allemande) 3:21
24. クーラント G.116 (Courante) 1:42
25. サラバンド G.117 (Sarabande) 2:29
26. パヴァーヌ 嬰ヘ短調 G.120 (Pavane in F-sharp minor) 9:23
 
マッシモ・ベルゲッラ(チェンバロ)

 フランソワ・クープランの父親の兄であるルイ・クープランは、35歳で亡くなってしまったため知名度はあまり上がりませんでしたが、曲は性格的なものも多く魅力的で、特に今回のベルゲッラのような凝った演奏で聴くと、拡大された細部の繊細な味わいや、立ちのぼる雰囲気、起伏の大きさにえも言われぬ趣があったりします。ベルゲッラはここで、各曲の配置を調性での括りとすることで、一定の雰囲気の持続感を重視し、そのうえで各曲ごとの変化を示すので、まとまりの良さも見逃せないポイントです。録音も非常に優秀です。


 録音:2021年5月25~26日、12月22~23日、2022年4月20~21日、6月1~2日、イタリア、ヴィテールボ、カネピーナ
 

96511
¥1700
トラヴェルソで聴くメルカダンテの無伴奏フルート作品集
 メルカダンテ:無伴奏フルート作品集



◆7つの奇想曲

1. 奇想曲 第1番 イ長調 (No.1 in A) 1:10
2. 奇想曲 第2番 ホ短調 (No.2 in E minor) 3:07
3. 奇想曲 第3番 ロ短調 (No.3 in B minor) 2:42
4. 奇想曲 第4番 イ短調 (No.4 in A minor) 2:33
5. 奇想曲 第5番 ハ短調 (No.5 in C) 1:01
6. 奇想曲 第6番 ハ長調 (No.6 in C) 1:02
7. 奇想曲 第7番 イ短調 (No.7 in A minor) 1:20

◆10のアリア変奏曲

8. ロッシーニ「アルミーダ」~「愛するあなたにこの魂を」による変奏曲 5:59
  (Variations on "Cara per te quest'anima" from Rossini: Armida)
9. メルカダンテ「ヴェルジのガブリエッラ」~「私を取り囲む影」による変奏曲 7:17
  (Variations on "Ombra che a me d'intorno" from Mercadante: Gabriella di Vergy)
10. モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」~「お手をどうぞ」による変奏曲 7:00
  (Variations on "La ci darem la mano" from Mozart: Don Giovanni)
11. ロッシーニ「イギリス女王エリザベッタ」~「美しく寛大な魂たち」による変奏曲 9:09
  (Variations on "Bell'alme generose" from Rossini: Elisabetta, Regina d'Inghilterra)
12. パーエル「アニェーゼ」~「風に吹かれる霧のように、私の青春は消え去った」による変奏曲 8:14
  (Variations on "Come la nebbia al vento fuggi mia verde eta" from Paer: Agnese)
13. ロッシーニ「アルミーダ」~「甘い帝国に愛を」による変奏曲 7:43
  (Variations on "D'amor al dolce impero" from Rossini: Armida)
14. ロッシーニ「リッチャルドとゾライデ」~「私たちはただ、愛し合うために生まれてきたのだ」による変奏曲 2:23
  (Variations on "Ah nati e ver noi siamo sol per amarci ognor" from Rossini: Ricciardo e Zoroaide)
15. ロッシーニ「エジプトのモーゼ」~「その愛する心はどこへやら」による変奏曲 3:00
  (Variations on "Dov’e mai quel core amante" from Rossini: Mose in Egitto)
16. ロッシーニ「オテロ」~「柳の木の下で」による変奏曲 2:57
  (Variations on "Assisa a' pie d'un salice" from Rossini: Otello)
17. ロッシーニ「リッチャルドとゾライデ」~「あるいは運命を変えてみるか」による変奏曲 3:49
  (Variations on "O cangia il mio destino" from Rossini: Ricciardo e Zoroaide)


ラウラ・トラパーニ(フラウト・トラヴェルソ)


 録音: 2022年10月15日、イタリア、フェラーラ、チルコロ・ジローラモ・フレスコバルディ


 トラヴェルソで聴くメルカダンテの無伴奏フルート作品集
 約13分、7曲収められた奇想曲は、多彩な曲想に加え、同時代のパガニーニを意識したような名技的な要素もあります。約57分、10曲収められたアリア変奏曲は、当時人気のあったオペラのアリアをもとに変奏曲に仕立てたもので、ベルカント・オペラだけでなく、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」なども含まれていますが、メインは7曲収められた恩人ロッシーニの作品の素材となります。演奏のラウラ・トラーパニは、フェルディナント・リース (ベートーヴェンの弟子)のフルート・ソナタ集ではきらびやかなモダン・フルートで作品を紹介していましたが、ここでは古楽器のフラウト・トラヴェルソを用いて素朴な味のある音色と、ベルカント・オペラ作曲家にふさわしいメロディアスな表現と装飾音によって無伴奏フルート作品から豊かな表情を引き出しています。

作品について



7つの奇想曲 (カプリッチョ、複数形はカプリッチ)

 メルカダンテは無伴奏フルートのための奇想曲を20曲作曲していますが、ここではその中から選りすぐって出版された「7つの奇想曲集」の楽譜によって7曲を演奏。作曲時期は1818年以前、ナポリ音楽院在学中と推測されています。奇想曲といえば、パガニーニのものが当時すでに有名で、1802年から1817年にかけて作曲され、出版・演奏もおこなわれていたことから、若きメルカダンテがその影響を受けた可能性も高そうです。

10のアリア変奏曲 (アーリエ・ヴァリアーテ)

 こちらの10曲も作曲時期ははっきりしていませんが、「10のアリア変奏曲」としてまとめて出版されており、その中の素材アリアが最も年代の新しいもので1828年であることから少なくともそれ以降の作曲で、技法の熟達ぶりから後期に属する作品であると考えられています。当時人気のあったオペラの中からアリアを選び、フルートに置き換えたのち、さまざまな変容を加えるというスタイルで、基本はあくまでもベルカントという印象です。
 10曲の内訳は、7曲が恩人ロッシーニの作品で、他はモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」と、自作「ヴェルジのガブリエッラ」、そしてパーエル「アニェーゼ」というもの。
 中ではフェルディナンド・パーエル[1771-1839]の「アニェーゼ」が目新しいですが、これはベートーヴェンも称賛していたオーストリア系イタリア人作曲家パーエルの大ヒットとなった作品です。「アニェーゼ (アグネス)」は、1809年パルマでの初演以降、次第に人気が出て、1811年ナポリ、1812年ドレスデン、ローマ、ヴェネツィア、1813年ウィーンと続き、1814年にはミラノ・スカラ座で50回以上も上演され、1815年ベルリン、1816年ミュンヘン、1817年ロンドン、1819年から1824年にかけてパリのイタリア劇場でも実績を上げるなど、「ドン・ジョヴァンニ」を凌ぐ人気ぶりでした。題材は人間の狂気を扱ったもので、1835年の「ランメルモールのルチア」を先取りするような内容は、のちの狂気や夢遊病のブームに大きな影響を与えることになります。


 作曲家について


 60曲のオペラのほか、交響曲、協奏曲、声楽曲、そして多くの室内楽曲や器楽曲を作曲したジュゼッペ・サヴェーリオ・ラファエーレ・メルカダンテ[1795-1870]は、ロマン派時代のイタリアの作曲家。
 メルカダンテは幼少の頃からフルートを習い、ナポリ音楽院在学中に名手として知られるようになる一方、オペラ作曲家としての技術も身につけ、やがてヨーロッパ中で活躍するようになります。


 

96821
¥1700
フランスの濃厚なチェロ・ソナタを情熱的な演奏で
 フランスのチェロ・ソナタ集 vol. 2
  (ボエルマン、ヴィドール、ダンディ)

レオン・ボエルマン (Leon Boellmann)[1862-1897]
◆チェロ・ソナタ イ短調 Op.40 (Cello Sonata in A minor)[c.1896]
1. I. マエストーソ (Maestoso) 9:00
2. II. アンダンテ (Andante) 8:11
3. III. アレグロ・モルト (Allegro molto) 6:09

シャルル=マリー・ヴィドール (Charles-Marie Widor)[1844-1937]
◆チェロ・ソナタ イ長調 Op.80 (Cello Sonata in A)[1907]
4. I. アレグロ・モデラート (Allegro moderato) 8:13
5. II. アンダンテ・コン・モート (Andante con moto) 8:29
6. III. アレグロ・ヴィヴァーチェ (Allegro vivace ) 9:22

ヴァンサン・ダンディ (Vincent d'Indy)[1851-1931]
◆チェロ・ソナタ ニ長調 Op.84 (Sonata for Cello and Piano in D)[1924-5]
7. I. アントレー (Entree) 7:31
8. II. ガヴォット・アン・ロンドー (Gavotte en Rondeau) 2:55
9. III. エール (Air) 4:34
10. IV. ジーグ (Gigue) 2:59
マリーナ・タラソワ(チェロ)
イワン・ソコロフ(ピアノ)

 録音: ロシア、モスクワ、ヴィクトル・ポポフ合唱芸術アカデミーのスタジオ

 フランス近代の室内楽は濃厚な抒情の美しい作品が多く、室内楽ファンには注目されています。ここでは、オルガンの巨匠でもあるボエルマンとヴィドールの力作チェロ・ソナタに加え、ヴァンサン・ダンディ晩年の瀟洒なバロック風チェロ・ソナタを収録。第1集(ラロ、ケクラン、ピエルネ)に続くアルバムです。


 作品について

ボエルマン: チェロ・ソナタ

 1897年にパリのデュラン社から出版。3楽章形式。ボエルマンはこの年、結核のため35歳と2週間で亡くなっています。このチェロ・ソナタは亡くなる少し前に書かれた作品ですが、病身とはいえまだ若かったボエルマンの創作は情熱的で、フランス・ロマン派後期のイディオムともいうべき力強さの中に豊かな情感が示された見事な作品に仕上がっています。

ヴィドール: チェロ・ソナタ

 1907年にパリのウジェル社から出版。3楽章形式。ゆったりと大きなスケール感をもった作品。ピアノの存在感も大きな作品。

ダンディ: チェロ・ソナタ

 1926年にパリのルーアル・ルロル社から出版。作曲時期は1924~25年。4楽章形式。ダンディ晩年の作品。古楽復興にも尽力していた時期で、この作品もソナタと命名されながらも、実際にはバロック風組曲の形式をとっています。冒頭のアントレーはエレガント。続くロンド風のガヴォットでは、チェロのピツィカートが魅惑的。エールは、ソフトでメランコリックなアリア。最後はバロック舞曲のジーグで生き生きと締めくくります。



 作曲家について


レオン・ボエルマン

 1862年、アルザス地方のエンシサイムに誕生。普仏戦争[1870-1871]でフランスが負けると、アルザスがフランス領ではなくなったためパリに転居。パリではエコール・クラシック・エ・ルフェーヴル音楽院でオルガン、ピアノ、作曲を学び、優秀な成績で卒業。
 卒業後はパリ10区のサン・ヴァンサン・ド・ポール教会のオルガニストとして採用され、6年後にはカントルも兼務。1885年、ボエルマンはギュスターヴ・ルフェーヴルの娘で、高名なオルガニストで作曲家のウジェーヌ・ジグー[1844-1925]の姪でもあるルイーズと結婚。
 ジグーは子供がいなかったため、ボエルマンは養子となり、ジグーの学校でオルガン演奏と即興演奏を教えるようにもなります。
 ジグーがボエルマンを楽壇関係者に紹介したことで、各地で多くのコンサートを開けるようにもなり、知名度もさらに向上。
 しかし、結婚から12年後の1897年、ボエルマンは35歳の若さで結核により亡くなり、翌年には妻も亡くなってしまったため、ジグーは彼らの3人の遺児を引き取って養育。そしてそのうちの1人、マリー=ルイーズ・ボエルマン=ジグー[1891-1977]は、オルガン教師として有名になっています。

シャルル=マリー・ヴィドール

 1844年、リヨンに誕生。オルガン職人、オルガン奏者の家系で、父シャルル=フランソワ・ヴィドール[1811-1899]にオルガンを習って、11歳の時に父の代理で教区でのオルガン演奏も務めるようになり、1860年、16歳の時にはサン=フランソワのオルガニストに就任。
 1863年にはブリュッセル音楽院に入学し、ジャック=ニコラ・レメンスにオルガン、フランソワ=ジョゼフ・フェティスに作曲を師事。
 卒業後はパリに移り、1868年からはマドレーヌ寺院でサン=サーンスのアシスタントを務めています。1870年には、カヴァイエ=コル、サン=サーンス、シャルル・グノーの働きかけにより、サン・シュルピス教会の暫定オルガニストに任命され、以後64年間に渡って折に触れ演奏することになりますが、オルガニストとして国際的に活動していたヴィドールにとっては副業だったため、正オルガニストにはなりませんでした。
 1890年にはセザール・フランクが亡くなったため、後任としてパリ国立高等音楽院の教授に就任。オルガン科では、ルイ・ヴィエルヌ、アルベルト・シュヴァイツァー、シャルル・トゥルヌミール、マルセル・デュプレなどを教えたほか、作曲科では、アルテュール・オネゲル、エドガー・ヴァレーズ、ダリウス・ミヨーらも指導。その間、1892年にはレジオン・ドヌール勲章を授与され、1910年にフランス芸術アカデミーの会員に選出されています。
 1920年、76歳の時に、37歳のマチルド・ド・モンテスキュー=フェザンサックと結婚。
 1921年、ダムロッシュ、フランシス=ルイ・カサドシュらと共に、フォンテーヌブローにアメリカ音楽院を設立し、1934年まで同音楽院の院長として活動。1937年、93歳で死去。

ヴァンサン・ダンディ

 1851年、パリに誕生。貴族の家系で伯爵の称号を持っていました。5歳からアントワーヌ・マルモンテル[1850-1907]らにピアノを習い、14歳からはアルベール・ラヴィニャック[1846-1916]に和声学を学んでいます。1870年、普仏戦争開戦により19歳で出征。翌1871年にはパリ音楽院に入学してセザール・フランクに師事し、1875年に卒業。在学中は、ビゼー「カルメン」の初演でプロンプターを担当したほか、ドイツを訪れてリストとブラームスと交流するなど学業以外も幅広く活動していました。
 卒業後しばらくは作曲の傍ら、シャトレ座管弦楽団の打楽器セクションに加わったり、コンセール・コロンヌでは合唱指揮もおこなったりもしていました。また、1876年のバイロイトでの「ニーベルングの指環」初演には大きな感銘を受け、以後、熱烈なワグネリアンとしても知られるようになります。
 1894年、ダンディは、アレクサンドル・ギルマンらと共に、パリ・スコラ・カントルムを設立。亡くなるまでそこで教えています。並行してパリ音楽院でも教えており、さらに個人指導などもおこなっていたのでかなり教育熱心だったことが窺えます。

 

96858
¥1700
スペイン・バロック後期
 ルイス・ミソン[1727-1766]:セビリア・フルート・ソナタ集



ルイス・ミソン (Luis Mison)[1727-1766]

5つのフルート・ソナタ (The five Sevillian Flute Sonatas)
 セビーリャ、レブリハ伯爵夫人宮のアーカイブに保存されている写本を使用 (Manuscripts preserved in the archive of the Palacio de la Condesa de Lebrija in Seville)

◆フルート・ソナタ第1番ト長調 (Sonata No.1 in G)
1. I. アンダンティーノ~プレスト~アンダンティーノ (Andantino ? Presto Andantino) 2:55
2. II. アレグロ (Allegro) 4:11

◆フルート・ソナタ第2番ト長調 (Sonata No.2 in G)
3. I. プレスト (Presto) 2:28
4. II. アダージョ (Adagio) 4:03
5. III. アレグロ (Allegro) 4:18

◆フルート・ソナタ第3番ト長調 (Sonata No.3 in G)
6. I. アレグロ・モデラート (Allegro moderato) 4:36
7. II. アダージョ (Adagio) 6:23
8. III. プレスト (Presto) 5:31

◆フルート・ソナタ第4番ト長調 (Sonata No.4 in G)
9. I. アンダンティーノ (Andantino) 6:55
10. II. アダージョ ( Adagio) 4:29
11. III. アレグロ (Allegro) 1:50

◆フルート・ソナタ第5番ニ長調 (Sonata No.5 in D)
12. I. [指定なし] (no tempo indication) 3:33
13. II. [指定なし] (no tempo indication) 3:39
14. III. メヌエット (Minuete) 3:27
ラファエル・ルイベリス・デ・トレス(フルート)
イサベル・ゴメス・セラニリョス(チェロ)
サンティアゴ・サンペドロ(チェンバロ)


 1748年に王室礼拝堂の音楽家となり、1766年に39歳で亡くなるまでの18年間、フェルナンド6世とカルロス3世による王政下で活躍したルイス・ミソンの作品は、近年になって発見・研究が進んでおり、この「セビーリャ・ソナタ」も注目されている作品です。ここではセビーリャ生まれの3人の音楽家が、活気ある演奏で取り組んでいます。


 ルイス・ミソン[1727-1766]は、スペインのフルート奏者、オーボエ奏者、指揮者、作曲家。フェルナンド6世[1713-1759、下の画像]治世のマドリードで、王立礼拝堂と王立歌劇場(1748年~)のフルート奏者を務め、1756年には同歌劇場の指揮者に就任。舞台音楽、サルスエラ、室内楽も作曲。

 1759年のフェルナンド6世崩御により、カルロス3世[1716-1788、下の画像]が即位した後もミソンの待遇は変わらず、1766年にマドリードで没しています。
 近年、ミソンのフルートと通奏低音のためのソナタが5曲発見され、同時代のスペイン人作曲家によるフルートのための作品が少ないこともあって注目され、また、なにより作品が非常にメロディアスで魅力的なことから室内楽レパートリーへの定着も期待されています。



 フルート: ラファエル・ルイベリス・デ・トーレス (Rafael Ruiberriz de Torres, flute)
 使用楽器: トーマス・コリアー[c.1760]による6鍵式フルート (a=415Hz)

 チェロ: イサベル・ゴメス=セラニーリョス (Isabel Gomez-Serranillos, cello)
 使用楽器: ドメニコ・モンタニャーナ「眠れる森の美女」[1739]にちなむ製作者不明のチェロ。弓はルチアーノ・タウリスが製作[2010]

 チェンバロ: サンティアゴ・サンペドロ (Santiago Sampedro, harpsichord)
 使用楽器: フランドル・モデルにちなむヨープ・クリンクハマーによる2段鍵盤式チェンバロ[1979]


 録音: 2022年7月、スペイン、セビーリャ、スプートニク・レコーディング・スタジオ

 

96887
(3CD)
¥2300
5種類の楽器を弾き分けた入念な録音
 バード: ネヴェル夫人の曲集

CD1  69:22
1. 「ネヴェル夫人のグラウンド」 (My Ladye Nevels Grownde) MB57  5:32
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

2. 「この道を通る人は」 (Qui Passe for my Ladye Nevell) MB19  3:36
 使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

3. 「戦いの前の行進」 (The Marche before the Battlle) MB93  3:43
4. 「戦い」 (The Battell) MB94  12:05
  「兵士の招集」 (The souldiers sommons)
  「歩兵の行進」 (The marche of the foote men)
  「騎兵の行進」 (The marche of the horsmen)
  「軍隊ラッパ」 (The trumpetts)
  「アイルランド人の行進」 (The Irishe marche)
  「バグパイプとドローン」 (The bagpipe and the drone)
  「フルートとドローム」 (The flute and the droome)
  「戦いへの行進」 (The marche to the fight)
  「退却」 (The retreat)
5. 「勝利のガリアード」 (The Galliarde for the Victorie) MB95  1:44
 使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

6. 「ベアリー・ブレイク」 (The Barelye Breake) MB92  7:57
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/ヘルハルト・ボーハールト製作[2012] (ルッカース・モデル)

7. 「ガリアード・ジーグ」 (A Galliards Gygge) MB18  1:52
 使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

8. 「狩りは終わった」 (The Huntes Upp) MB41  6:43
9. 「ドレミファソラ」 (Ut Re Mi Fa Sol La) MB64  7:52
 使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

10. 「第1パヴァーヌ」 (The firste Pavian) MB29  4:22
11. 「第1パヴァーヌのためのガリアード」 (The Galliarde to the same)  1:39
12. 「第2パヴァーヌ」 (The II Pavian) MB71  2:36
13. 「第2パヴァーヌのためのガリアード」 (The Galliarde to the same)  1:49
 使用楽器: スピネット・ヴァージナル/ルッカース製作[1604] (オリジナル)

14. 「第3パヴァーヌ」 (The III Pavian) MB14  4:49
15. 「第3パヴァーヌのためのガリアード」 (The Galliarde to the same)  1:33
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/ヘルハルト・ボーハールト製作[2012] (ルッカース・モデル)


CD2  68:27
1. 「第3パヴァーヌ」 (The IIII Pavian) MB30  2:48
2. 「ガリアード」 (The Galliarde)  1:37
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

3. 「第5パヴァーヌ」 (The V Pavian) MB31  5:10
4. 「ガリアード」 (The Galliarde)  1:37
 使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

5. 「第6パヴァーヌ: キンボロー・グッド」 (Pavana the VI: Kinbrugh Goodd) MB32  4:38
6. 「ガリアード」 (The Galliard)  1:39
 使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

7. 「第7パヴァーヌ」 (The Seventh Pavian) MB74  4:09
 使用楽器: スピネット・ヴァージナル/ルッカース製作[1604] (オリジナル)

8. 「第8パヴァーヌ」 (The Eighte Pavian) MB17  4:56
 使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

9. 「パッサメッツォのパヴァーヌ」 (The Passinge Mesures Pavan) MB2  6:06
10. 「ガリアード」 (The Galliarde)  4:35
11. 「ネヴェル夫人のためのヴォランタリー」 (A Voluntarie for my Ladye Nevell) MB61  4:51
 使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

12. 「森の中を歩きまわりましょう」 (Will yow walke the woodes soe Wylde) MB85  4:01
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

13. 「乙女たちの歌」 (The Maidens Song) MB82  5:13
14. 「ヴォランタリーのレッスン」 (A Lesson of Voluntarie) MB26  7:23
 使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

15. 「第2グラウンド」 (The Seconde Grownde) MB42  8:33
 使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)


CD3  63:51
1. 「ウォルシンガムに行きましょう」 (Have with Yow to Walsingame) MB8  8:28
 使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

2. 「オール・イン・ア・ガーデン・グライン」 (All in a Garden Grine) MB56  3:50
3. 「ウィロビーズ卿、おかえりなさい」 (Lord Willobies Welcome Home) MB7  2:30
 使用楽器: スピネット・ヴァージナル/ルッカース製作[1604] (オリジナル)

4. 「カーマンズ・ホイッスル」 (The Carmans Whistle) MB36  5:12
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/ヘルハルト・ボーハールト製作[2012] (ルッカース・モデル)

5. 「ヒュー・アシュストンズ・グラウンド」 (Hughe Ashstons Ground) MB20  7:16
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

6. 「ファンシー」 (A Fancie) MB25  5:30
 使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

7. 「セリンジャーズ・ラウンド」 (Sellingers Rownde) MB84  6:53  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

8. 「マンサーズ・アルメイン」 (Munsers Almaine) MB88  7:08
9. 「第10パヴァーヌ、W.ピーター氏の」 (The Tenthe Pavian Mr. W. Peter) MB3  5:15
10. 「ガリアード」 (The Galliard)  1:56
 使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

11. 「ファンシー」 (A Fancie) MB46  5:04
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

12. 「ヴォランタリー」 (A Voluntarie) MB27  3:32
 使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/ヘルハルト・ボーハールト製作[2012] (ルッカース・モデル)


ピーター・ヤン・ベルダー(チェンバロ)


 録音: 2021年9月29、30日、オランダ

 5種類の楽器をベルダーが弾き分けた入念な録音


 1591年にまとめられたエリザベス朝鍵盤音楽の傑作、42曲から成る「ネヴェル夫人の曲集」は、篤志家でもあったネヴェル夫人に捧げられた2曲のほか、さまざまな機会に作曲された曲を集めたもので、バードが器楽作曲家として最も充実していた1580年代を象徴するかのようなコレクションとなっています。
 42曲の内訳は、戦いの音楽からパヴァーヌまで変化に富んでいるので、聴き手を飽かせない工夫が凝らされていることは明らかです。特にアイルランドでの戦争「デズモンドの反乱」に関するものではないかと推測されている戦いの音楽(CD1 トラック4)は描写的な要素も感じさせるユニークなもので、この種の音楽の先駆的存在としても注目されます。
 博識なベルダーの演奏は、イギリス・ルネッサンス後期の記念碑的な曲集にふさわしい品格のある安定したもので、5種類の楽器からそれぞれ美しい響きを引き出しています。
 ちなみにケースの鳥の絵は、ベルダーの掛け軸コレクションに含まれる日本の作品に描かれていたカワセミの画像です。
 なお、ブックレットには、この曲集の最新版楽譜の共同編集者であるジョン・バクセンデールによる充実した英文エッセイが掲載されています。



 作品について


 「ネヴェル夫人の曲集(マイ・レイディー・ネヴェルズ・ブック)」は、「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」と同様、当時最も人気のあったジャンルを網羅した作品集。その内容は、舞曲、変奏曲、行進曲、対位法的幻想曲、プログラム曲など多岐にわたります。
 「ネヴェル夫人の曲集」の楽譜はバード自身の監修のもと、ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂の歌手でバード支持者のジョン・ボールドウィンによって写譜され、192ページの重量級の豪華本仕様に装丁されたものです。この豪華本は一時はエリザベス1世が所有するなど紆余曲折を経て、2006年に大英博物館の所蔵となっています。


 今回、ベルダーが使用した楽譜は、ライアバード・ミュージック社が2021年に刊行した新版によるもので、演奏譜への編集と解説はジョン・バクセンデールとフランシス・ナイツが共同で担当。
 音楽学者ヒルダ・アンドルース[1900-1983]によって初めて「ネヴェル夫人の曲集」演奏譜が世に出たのが1926年のことなので、95年ぶりの出版ということになります。


 曲集のタイトルになったネヴェル夫人は、エリザベス・ベーコン[c.1541-1621]と考えられています。エリザベスは最初の結婚相手であるロバート・ドイリー卿と1577年に死別しており、翌1578年にヘンリー・ネヴィル卿と結婚し、15年後の1593年に死別。1595年にはウィリアム・ペリアム卿と結婚し、1604年に死別。以後は亡くなるまで独身でした。

 

96901
¥1700
ピアノ五重奏曲の傑作を本来の響きで再現

ヨハン・ネポムーク・フンメル (Johann Nepomuk Hummel)1778-1837


◆ピアノ五重奏曲 Op.74 ニ短調 (Piano Quintet in D minor)

1. I. アレグロ・コン・スピリート (Allegro con spirito) 14:59
2. II. メヌエットとスケルツォ - アレグロ (Menuetto o scherzo - Allegro) 5:56
3. III. アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ (Andante con variazioni) 8:31
4. IV. フィナーレ - ヴィヴァーチェ (Finale - Vivace) 8:33

◆ピアノ五重奏曲 Op.87 変ホ短調 (Piano Quintet in E-flat)

5. I. アレグロ・エ・リゾルート・アッサイ (Allegro e risoluto assai) 9:49
6. II. メヌエット - アレグロ・コン・フオーコ (Menuetto - Allegro con fuoco) 5:53
7. III. ラルゴ (Largo) 2:08
8. IV. アレグロ・アジタート (Allegro agitato) 5:14
ネポムーク・フォルテピアノ五重奏団


  録音: 2006年2月20~22日、オランダ、デーフェンター、メノナイト教会 (Op.87)、2009年7月5~7日、スキーダム、ヴェストフェスト教会 (Op.74)


 ピアノ五重奏といえば、「ピアノ&弦楽四重奏」となりそうなものですが、フンメルの場合は、少年時代に2年間住み込みで師事したモーツァルトの影響が大きかったのか、ピアノ四重奏(ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)にコントラバスを追加するという変わった編成を採用しています。このCDでは、フンメルの名前ネポムークを冠した五重奏団によるピリオド楽器での高密度な演奏により、シューベルトの「鱒」とショパンのピアノ協奏曲に影響を与えたフンメルのピアノ五重奏曲ニ短調(七重奏曲からの編曲)と、その14年前に書かれたピアノ五重奏曲変ホ短調を収録しています。




 オーストリアの作曲家、ヨハン・ネポムーク・フンメル[1778-1837]は、非常に優れた技巧を持ったピアニストでもあり、その影響はショパン、リスト、シューマンにも及んでいます。


 作品について

ピアノ五重奏曲 Op.74 ニ短調

 オリジナルは1816年に出版された「ピアノとフルート、オーボエ、ホルン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための大七重奏曲 ニ短調」。同年中にフンメル自身によってピアノ五重奏版に編曲され、「ピアノとヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための大五重奏曲 ニ短調」として出版。当時の一般的な七重奏曲と違ってピアノの配分が大きいことから、ピアノ五重奏にも編曲したものと思われます。
 シューベルトと懇意の実業家ジルヴェスター・パウムガルトナーは、ウィーンの西150キロほどのところにあるシュタイアー在住の音楽パトロンで音楽サロンも所有しており、1816年に出版されたフンメルのピアノ五重奏曲ニ短調がお気に入りだったため、シューベルトに同趣の音楽の作曲を委嘱し、完成したのが「鱒」という話は有名です。
 また、さらに後のショパンのピアノ協奏曲に与えた影響も大きそうです。

ピアノ五重奏曲 Op.87 変ホ短調

 1802年10月に完成。当時23歳のフンメルは、ワイマール宮廷のカペルマイスターを務めており、年に3か月はピアニストとしてパリ、ロンドン、ウィーンなどに演奏旅行をする生活でした。このピアノ五重奏曲はなかなか充実した作品であるにも関わらず出版が20年後になってしまったのは、1816年に出版したOp.74のピアノ五重奏曲が、海外でも人気を博すほどの成功作だったことが関係しているかもしれません。




 演奏者について


 ネポムーク・フォルテピアノ五重奏団は、フォルテピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという珍しい組み合わせの音楽を演奏するために、1999年に福田理子とピーター・スミタイセンによって結成されたアンサンブル。この楽器編成の作品としてはシューベルトの「鱒」の五重奏曲が有名ですが、その前に書かれておそらく影響も与えていたのが、ヨハン・ネポムーク・フンメルを含む数人の作曲家ということで、アンサンブル名はフンメルに敬意を表して「ネポムーク・フォルテピアノ五重奏団」に決まったということです。
 そして「ネポムーク・フォルテピアノ五重奏団」のメンバーは、ヨーロッパのさまざまな図書館で楽譜を捜索・研究し、これまでに1800年から1870年にかけて書かれながらほとんど知られていない五重奏曲を20点近く発見しています。


 ネポムーク・フォルテピアノ五重奏団 (Nepomuk Fortepiano Quintet)

  フォルテピアノ: 福田理子 (Riko Fuduka, fortepiano)
  使用楽器: プレイエル[1842、パリ]

  ヴァイオリン: フランク・ポルマン (Franc Polman, violin)
  使用楽器: ヘンドリク・ヤーコプス[1701、アムステルダム]

  ヴィオラ: エリーザベト・スマルト (Elisabeth Smalt, viola)
  使用楽器: アンドレア・ポスタッキーニ[1830、フェルモ]

  チェロ: ヤン・インシンガー (Jan Insinger, cello)
  使用楽器: ジョゼフ・パノルモ(1820、ロンドン)

  コントラバス: ピーター・スミタイセン (Pieter Smithuijsen, double bass
 
  使用楽器: ハンガリーの製作者(18世紀後半)
 

96926
¥1700
バルトーク、コダーイ、リゲティによる歌曲と民謡編曲
 ハンガリー歌曲集~バルトーク、コダーイ、リゲティ作品集



ギョルギ・リゲティ (Gyorgy Ligeti)[1923-2006]

◆ヴェレシュ歌曲集~シャーンドル・ヴェレシュの詩による3つの歌曲 (Weores-dal / Three songs on poems by Sandor Weores)
1. 第1曲「月の踊り」 (Tancol a hold) 0:51
2. 第2曲「果実の房」 (Gyumolcs-furt) 2:13
3. 第3曲「イカが大きな鳥と一緒にやってきた」 (Kalmar jott nagy madarakkal) 1:58

◆5つの黄金の歌~ヤーノシュ・アラニーの詩による5つの歌曲 (Ot Arany-dal / Five songs on poems by Janos Arany)
4. 第1曲「いつわりの光」 (Csalfa sugar) 1:42
5. 第2曲「最も美しい花」 (A legszebb virag) 1:49
6. 第3曲「静かな歌から」 (A csendes dalokbol) 0:55
7. 第4曲「隠れ家」 (A bujdoso) 2:57
8. 第5曲「悪魔が徴税吏を連れ去った」 (Az ordog elvitte a financot) 1:46



ゾルターン・コダーイ (Zoltan Kodaly)[1882-1967]

◆ハンガリー民謡集から (Magyar nepzene)
9. 「高い岩に」 (Magos k?sziklanak) 4:04
10. 「鷹のような青春」 (Ifjusag, mint solyommadar) 2:09
11. 「私はどこへ行くのか」 (Az hol en elmegyek) 3:23
12. 「わが星よ、わが水先案内人よ」 (Csillagom, reveszem) 2:55
13. 「ヘンルーダの花が咲いたら」 (Magos a rutafa) 2:59



ベーラ・バルトーク (Bela Bartok)[1881-1945]

◆8つのハンガリー民謡 BB 47 (Nyolc magyar nepdal)
14. 第1曲「黒い頭」 (Fekete f?d) 1:16
15. 第2曲「わが神よ、わが神よ」 (Istenem, istenem) 1:19
16. 第3曲「女たちよ、女たちよ」 (Asszonyok, asszonyok) 0:58
17. 第4曲「私の心には多くの悲しみがあります」 (Annyi banat az sz?vemen) 1:08
18. 第5曲「私が外に出かけると」 (Ha kimegyek) 1:06
19. 第6曲「大森林の道を埋め尽くす」 (Toltik a nagy erd? utjat) 1:20
20. 第7曲「仕事をしなければ」 (Eddig valo dolgom) 1:39
21. 第8曲「雪が溶けていく」 (Olvad a ho) 1:01

◆5つのハンガリー民謡 (Ot magyar nepdal) BB 97
22. 第1曲「私は美しい国を去りました」 (Elindultam szep hazamrol) 0:57
23. 第2曲「船でティサ川を行く」 (Altal mennek en a Tiszan ladikon) 0:47
24. 第3曲「ギュラ庭園で」 (A gyulai kert alatt) 1'00
25. 第4曲「小さなマルギッタ村はここから遠くない」 (Nem messze van ide kis Margitta) 2:12
26. 第5曲「タールカー二のはずれまで歩いて」 (Vegigmentem a tarkanyi) 0:43

◆10のハンガリーの歌 (Tiz magyar dal) BB 43より
27. 第1曲「ここからティサへ、ティサを越えて」 (Tiszan innen, Tiszan tul) 2:01
28. 第2曲「森、谷、狭い木立」 (Erd?k, volgyek, sz?k ligetek) 1:48
29. 第3曲「ねえ、私が兵士として連れて行かれたら」 (Sej, mikor engem katonanak visznek)1:26
30. 第10曲「私の可愛い女の子」 (Kis kece lanyom) 0:31

◆村の風景 (Falun)BB 87
31. 第1曲「干し草集め」 (Szenagy?jteskor) 1:05
32. 第2曲「花嫁のところに」 (A menyasszonynal) 1:18
33. 第3曲「結婚式」 (Lakodalom) 2:39
34. 第4曲「子守唄」 (Bolcs?da) 3:53
35. 第5曲「独身最後のダンス」 (Legenytanc) 1:51

カタリン・カーロイ(メゾソプラノ)
クラーラ・ヴュルツ(ピアノ


 録音: 2018年6月27、28日、オランダ、スキーダム、ヴェストフェスト教会


 故郷の歌で共演する竹馬の友
 性格的歌唱で定評のあるメゾソプラノ歌手のカタリン・カーロイと、ピアニストのクラーラ・ヴュルツは、幼い頃にハンガリー放送児童合唱団で一緒だったという長い付き合い。このアルバムでは、バルトーク、コダーイ、リゲティによる歌曲と民謡編曲を収録。タイトルだけでも面白い曲が多く。曲調も平明ながら変化に富み、さまざまな物語や情景に関する歌を表現豊かな歌唱で楽しめます。

 

96945
¥1700
カストルッチの美しいヴァイオリン・ソナタ
 
ピエトロ・カストルッチ (Pietro Castrucci)[1679-1752]
プロスペロ・カストルッチ (Prospero Castrucci)[1690-1760]

ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 (Sonatas for Violin and B.C)



ピエトロ・カストルッチ (Pietro Castrucci)
◆ソナタ Op.1 No.3 (Sonata)  8:15
1. 第I楽章 アダージョ、アンダンテ (Adagio, andante)  2:03
2. 第II楽章 アレグロ・ジュスト (Allegro giusto)  3:56
3. 第II楽章 ジーガ・アレグロ (Giga allegro)  2:16

ピエトロ・カストルッチ (Pietro Castrucci)
◆ソナタ Op.2 No.12 (Sonata)  4:59
4. チャッコーナ/シャコンヌ (Ciaccona)  4:59

プロスペロ カストルッチ (Prospero Castrucci)
◆ソナタ第4番 (Sonata)  4:56
5. 第I楽章 ラルゴ (Largo)  1:22
6. 第II楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ (Allegro ma non troppo)  2:08
7. 第Ⅲ楽章.アレグロ (Allegro)  1:26

ピエトロ・カストルッチ
◆ソナタ Op.2 No.1 (Sonata)  7:55
8. 第I楽章 アレマンダ 1~2 (Allemanda)  3:21
9. 第II楽章 アンダンティーノ・モデラート (Andantino moderato)  2:24
10. 第Ⅲ楽章.アンダンテ スタッカート (Andante staccato)  2:10

プロスペロ カストルッチ (Prospero Castrucci)
◆ソナタ第2番 (Sonata)  8:24
11. 第I楽章 ラルゴ アッサイ (Largo assai)  1:06
12. 第II楽章 アレグロ (Allegro)  2:24
13. 第Ⅲ楽章.アレグロ・マ・ノン・トロッポ (Allegro ma non troppo)  4:54

ピエトロ・カストルッチ
◆ソナタ Op.1 No.4 (Sonata)  5:14
14. 第I楽章 アンダンテ (Andante)  1:16
15. 第II楽章 アレグロとバットゥート (Allegro e battuto)  1:16
16. 第Ⅲ楽章.アダージョ (Adagio)  1:15
17. 第IV楽章 アレグロ (Allegro)  1:27

プロスペロ カストルッチ (Prospero Castrucci)
◆ソナタ第5番 (Sonata)  8:05
18. 第I楽章 ラルゴ (Largo)  2:45
19. 第II楽章 アレグロ (Allegro)  3:03
20. 第Ⅲ楽章 アダージョ (Adagio)  0:25
21. 第IV楽章 アレグロ アッサイ (Allegro assai)  1:52

ピエトロ・カストルッチ
◆ソナタ Op.1 No.7 (Sonata)  7:28
22. 第I楽章 アダージョ (Adagio)  1:42
23. 第II楽章 アレグロ (Allegro)  3:24
24. 第Ⅲ楽章 アダージョ・マ・ノン・タント (Adagio ma non tanto)  1:13
25. 第IV楽章 アレグロ 1:09 (Allegro)  1:09

ピエトロ・カストルッチ
◆ソナタ Op.1 No.9 (Sonata)  6:56
26. 第I楽章 ラルゴ (Largo)  1:42
27. 第II楽章 アンダンテ (Andante)  4:04
28. 第Ⅲ楽章 アモローソ (Amoroso)  1:10

 ヴァイオリン: マルコ・ペドロナ (Marco Pedrona, violin)
 オルガン: ダヴィデ・メレッロ (Davide Merello, organ)


マルコ・ペドローナ (ヴァイオリン)
ダヴィデ・メレッロ (オルガン)

 録音: 2022年7月25、26日、イタリア、チカーニャ、奇跡の聖母聖堂

 
 風刺画家ホワースの傑作で知られるピエトロ・カストルッチは、弟のプロスペロと共にアルカンジェロ・コレッリに師事したのちイギリスに渡り、ヘンデルの楽団に長く在籍し、作曲家としても活躍。ここではヴァイオリンと小型オルガンの組み合わせで、2人の個性が反映された美しいソナタを聴くことができます。


 弟のプロスペロのソナタが師のコレルッリの影響を受けて、カンタービレに満ちているのに対し、兄ピエトロのソナタは、同じ楽章内でのテンポの変化、3弦のアルペッジョ、通奏低音とのユニゾン、アルコ・バットゥート(コル・レーニョ)、転回モルデントなど、大胆な手法も盛り込まれていて対照的。
 性格も兄ピエトロは激しかったようで、風刺画家のウィリアム・ホガースが書いた「激怒した音楽家」はピエトロがモデルと推測されています。



 兄ピエトロ・カストルッチ[1679-1752]と弟プロスペロ・カストルッチ[1690-1760]は、2人ともローマ生まれのローマ育ち。アルカンジェロ・コレッリに師事し、師の楽団で演奏していたこともありますが、1715年、バーリントン卿に従ってロンドンに移り、すぐに評判となり、ヘンデル指揮の王立アカデミーのオーケストラにも長年にわたって参加。長くイギリスとアイルランドで活躍し、ピエトロは1751年にダブリンで、プロスペロは1760年にロンドンで死去。


 パルマ音楽院でヴァイオリンをフランコ・グッリ、カルロ・キアラッパ、ジュリアーノ・カルミニョーラに師事し、室内楽をフランコ・ロッシに師事して卒業。ロレンツォ・ペロージ・コンクールや、ストレーザ国際コンクールなどで優勝。ソロやアンサンブルで活動するほか、ピアチェンツァのニコリーニ音楽院でヴァイオリンを教えてもいます。

 

96955
¥1700
ボッシのオルガン協奏曲
 オルガン協奏曲集~ボッシ、ヨンゲン、プーランク


マルコ・エンリコ・ボッシ (Marco Enrico Bossi)[1861-1925]
◆オルガン、弦楽器、4本のホルンとティンパニのための協奏曲 イ短調 Op.100 (Concerto for Organ, Strings, 4 Horns and Timpani in A minor)  30:42
1. 第I楽章 アレグロ・モデラート (Allegro moderato)  10:46
2. 第II楽章 アダージョ、マ・ノン・トロッポ (Adagio, ma non troppo)  8:21
3. 第Ⅲ楽章 Allegro (Allegro)  11:35



ジョゼ・ヨンゲン 1873-1953 (Joseph Jongen)[1873-1953]
4. ◆讃歌 (オルガンとオーケストラのための) Op.78 (Hymne, for Organ and Orchestra Op.78)  10:48


フランシス・プーランク (Francis Poulenc)[1899-1963]
◆オルガン、弦楽器、ティンパニのための協奏曲 ト短調 FP.93 (Organ Concerto in G minor)  22:52
5. アンダンテ (Andante)  3:20
6. アレグロ・ジョコーゾ (Allegro giocoso)  2:05
7. スビート・アンダンテ・モデラート (Subito andante moderato)  7:46
8. テンポ・アレグロ・モルト・アジタート (Tempo allegro Molto agitato)  2:44
9. とても静かにゆっくりと (Tres calme Lent)  2:18
10. 最初はアレグロのテンポで (Tempo de l'allegro initial)  1:51
11. テンポ・イントロダクション、ラルゴ (Tempo d'introduction. Largo)  2:48

トマゾ・マッツォレッティ(オルガン)
ウジェーヌ・カルモナ(指揮)
ヘルヴェティカ管弦楽団


 録音: 2022年6月19、20日、スイス、グラン、聖パウロ・プロテスタント教会


 使用楽器: スイス、グラン、聖パウロ・プロテスタント教会、ブロンディーノ・ヴェゲッツィ・ボッシ・オルガン


 ヴェルディも絶賛したボッシのオルガン協奏曲

 イタリアの交響的オルガン音楽の先駆的存在であるボッシのオルガン協奏曲は30分ほどのメロディアスで聴きやすく迫力もある作品。敬虔なヨンゲンの讃歌、変化に富むプーランクのオルガン協奏曲も収録。録音はスイスのプロテスタント教会でおこなわれ、同教会のコンクールで優勝したイタリアのマンツォレッティが独奏、ウクライナのカルモナがスイスのヘルヴェティカ管弦楽団を指揮して共演しています。


ボッシ: オルガン、弦楽器、4本のホルンとティンパニのための協奏曲

 イタリア世紀末の作曲家、マルコ・エンリコ・ボッシ[1861-1925]は、非常に親しみやすい作風の音楽を書いた人物。このオルガン協奏曲も壮大なサウンドがわかりやすい楽想と合致して30分間飽かずに楽しませてくれます。かのジュゼッペ・ヴェルディは、この曲の楽譜を読んだ後、「極めて大胆で力強い効果」を持つ音楽であると絶賛しています。

ヨンゲン: 讃歌

 オルガン音楽の巨匠、ジョゼ・ヨンゲン[1873-1953]は壮大な作品をたくさん書いていますが、ここでは演奏時間10分ほどの神秘的ながらも親しみやすい「讃歌」を収録。

プーランク: オルガン、弦楽器、ティンパニのための協奏曲

 オルガン・ファン以外にもよく知られている人気曲。単一楽章で23分ほどの作品で7つの部分から構成されています。機知に富むプーランクならではのさまざまな曲調を楽しめる作品です。



 トマーゾ・マリア・マッツォレッティ (オルガン)
 1991年、ミラノの西約40キロのノヴァーラに誕生。ピアノを学んだ後、12歳でオルガンの勉強を開始。故郷近くのセージアのサン・ナザロ修道院とヴェルチェッリ大聖堂のオルガニストを10年間務めた後、2016年、スイスのヴォー州にあるグランのプロテスタント教会オルガン・コンクールで優勝。2020年にはローザンヌの聖テレーゼ・カトリック教会の首席オルガニストに就任。

 

96976
¥1700
ファビオ・ヴァッキによる、ギターを含む作品のコレクション
 ファビオ・ヴァッキ (Fabio Vacchi)[1949- ]
  ギターのための音楽全集 (Complete Music for Guitar)
◆ギターと弦楽四重奏のためのノットゥルノ・コンチェルタンテ五重奏曲 31:51
◆ギター独奏のための「プリン」 2:50
◆ギター独奏のための「アポクリフォ」 2:50
◆フルートとアンプリファイド・ギターのための組曲 [1971]  7:04
◆コントラルトとアンサンブルのための「フロー・マイ・ダウランド」 [1994]  19:13
 声: リヴィア・ラード
 トレブル・フルート: ダニエレ・ルッジェーリ
 バス・クラリネット: アニカ・バーケ
 ファゴット: ヤコポ・フランチェスカート
 ヴィブラフォン: フランチェスカ・ミウッツィ
 ギター: アルベルト・メジールカ
 ハープ: クリスティーナ・チェンタ
 ヴァイオリン: ジョヴァンニ・クラウディオ・ディ・ジョルジョ
 ヴィオラ: マッテオ・テレンツィオ・カネッラ
 チェロ: ジャコモ・グレスパン
 指揮: フランチェスコ・ディ・ジョルジョ

 録音: 2021~2022年、イタリア

 ダウランドからアヴァンギャルドまで
 現代イタリアの作曲家ファビオ・ヴァッキによる、ギターを含む作品のコレクション。メインはギター協奏曲の室内楽版で、ほかに短い独奏曲が2曲に、アヴァンギャルドなフルートとのデュオ作品、そしてダウランド歌曲のアンサンブルでの伴奏という収録内容。演奏はおなじみのギター奏者メジールカを中心に、気鋭の若手「マンフレーディ四重奏団」に、現代音楽分野で主に活動しているフルート奏者のルッジェーリ、おなじく現代音楽界のソプラノ歌手、リヴィア・ラードらによるものです。


ファビオ・ヴァッキ

 1949年、ボローニャで誕生。地元のG.B.マルティーニ音楽院でジャコモ・マンゾーニと ティト・ゴッティに師事。1974年、タングルウッドのバークシャー音楽センターでクーセヴィツキー作曲賞を受賞。1976年、オランダのガウデアームス作曲コンクールで優勝。同年、ヴェネツィア・ビエンナーレのために4楽章からなるシンフォニアを作曲し、シノーポリの指揮でフェニーチェ劇場で初演。以後、ヴェネツィア・ビエンナーレのほか、ミラノ・スカラ座、パリ・オペラ・コミーク座、リヨン・オペラ座、フィレンツェ5月祭、ボローニャ・テアト・コムナーレ、ザルツブルク・モーツァルテウムなどで作品を演奏。その他、アバドや東京クヮルテットの委嘱作などもあります。



ギターと弦楽四重奏のためのノットゥルノ・コンチェルタンテ五重奏曲

 スウェーデンのギタリスト、マグヌス・アンデションに委嘱され、1997年に初演されたギター協奏曲を、2012年にギターと弦楽四重奏のためにアレンジした室内楽ヴァージョン。オリジナルの色彩的なオケ・パートが、モダンな書法も駆使した弦楽四重奏の多彩なサウンドに変貌していてなかなか聴きごたえがあります。ヴァッキはすでに弦楽四重奏曲を5曲作曲しているということで、その経験も生かされているのでしょう。

ギター独奏のための「プリン」

 ハーモニクスの組み合わせと、独特の美しい音色が、ギターからピュアでユニークな音を引き出しています。

ギター独奏のための「アポクリフォ」

 オリジナルは、バス・フルート、バス・クラリネット、コントラファゴット、ギター、コントラバスのために書かれたアンサンブル曲。このギター・ソロ・ヴァージョンでは、管楽器などの多彩な音色が無くなった分、音楽の骨格が際立ち、モノローグのような味を醸し出しています。

フルートとアンプリファイド・ギターのための組曲

 1971年の作品。時代を感じさせるアヴァンギャルド風なスタイルで、若きヴァッキも意気軒昂といったところでしょうか。フルートとギターに加え、ペンや紙の音、叫び声なども入ったりする面白い作品。

コントラルトとアンサンブルのための「フロー・マイ・ダウランド」

 ダウランド[1563-1626]の有名な歌の編曲ヴァージョン。声はそのままですが、伴奏は、ギター、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ヴィブラフォン、ハープ、フルート、バス・クラリネット、ファゴットに置き換えられています。
 

 


(2023年6月 新譜).

96877
(5CD)
¥3200

大型プロジェクトの第1弾
 オルガン曲、ハルモニウムのための作品

  ラングレー:オルガン曲集 第1集

ジャン・ラングレー (Jean Langlais)[1907-1991]
オルガン音楽 第1集(Organ Music volume 1)
________________________________________
CD1  79:42
「フレスコバルディへのオマージュ」(Hommage a Frescobaldi )[1951]
 オルガン:ファウスト・カポラーリ(Fausto Caporali, organ)
 録音:2022年11月16日、クレモナ、サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂、マッシオーニ・オルガン(1984年製)

「短い組曲」(Suite Breve)[1947]
 オルガン:ファウスト・カポラーリ(Fausto Caporali, organ)
 録音:2022年10月3日、クルーゾーネ、サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂、ルファッティ・オルガン(1960年製)

タリタ・クーム(Talitha Koum)[1985]
 オルガン:ジョルジョ・ベナーティ(Giorgio Benati, organ)
 録音:2022年10月21~22日、アルテ・チェッカート、サン・パオロ教区教会、ピエロ・サンドリ・オルガン(2007年製)

グレゴリオ聖歌の2つの主題による小さな前奏曲(Petit Prelude sur deux themes gregoriens)[1972]  1:14
 オルガン:ジョルジョ・ベナーティ(Giorgio Benati, organ)
 録音:2022年2月11~12日、2022年8月8~9日、イゾラ・デッラ・スカラ、サント・ステファノ修道院、ディエゴ・ボナート・オルガン(2007年製)
________________________________________
CD2  79:32
グレゴリオ前奏曲(Prelude Gregorien)[1979]  6:30
 オルガン:ジョルジョ・ベナーティ(Giorgio Benati, organ)
 録音:2022年2月11~12日、2022年8月8~9日、イゾラ・デッラ・スカラ、サント・ステファノ修道院、ディエゴ・ボナート・オルガン(2007年製)

エクスプレッション(Expressions)(1988)
 オルガン:ジョルジョ・ベナーティ(Giorgio Benati, organ)
 録音:2022年10月21~22日、アルテ・チェッカート、サン・パオロ教区教会、ピエロ・サンドリ・オルガン(2007年製)

8つの前奏曲(8 Preludes)(1984年)
 オルガン:ジョルジョ・ベナーティ(Giorgio Benati, organ)
 第2オルガン:ルチアーノ・カルボーネ(Luciano Carbone*)
 録音:2022年10月21~22日、アルテ・チェッカート、サン・パオロ教区教会、ピエロ・サンドリ・オルガン(2007年製)
________________________________________
CD3  79:48
「ハルモニウムまたはオルガンのための24の作品」(24 Pieces pour harmonium ou orgue)
 第1集(1st book) [1934-36]
 第2集(2nd book) [1936-39]
  ハルモニウム:ファウスト・カポラーリ(Fausto Caporali, harmonium)
  録音(トラック:11, 16, 22):2022年11月16日、クレモナ、サン・ジローラモ教会、ハルモニウム(パリ、アレクサンドル・ペール&フィス 1896年製 Nr.108633)
  録音(上記以外):2022年9月17日、パヴィア、シモーネ・ピエトロ・クアローニ邸、ハルモニウム(パリ、アレクサンドル・ペール&フィス 1897年製 Nr.122060)

「簡素な組曲」(Suite in Simplicitate)[1991]
「4つの前奏曲」(4 Preludes)[1975]
 オルガン:ジョルジョ・ベナーティ(Giorgio Benati, organ)
 録音:2022年2月11~12日、2022年8月8~9日、イゾラ・デッラ・スカラ、サント・ステファノ修道院、ディエゴ・ボナート・オルガン(2007年製)
________________________________________
CD4  78:30
「9つの小品」(9 Pieces)[1942-43]
 オルガン:ファウスト・カポラーリ(Fausto Caporali, organ)
 録音(トラック6のみ):2022年11月16日、クレモナ、サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂、マッシオーニ・オルガン(1984年製)
 録音(上記以外):2022年10月3日、クルーゾーネ、サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂、ルファッティ・オルガン(1960年製)

「哀れみ深き神よ」(Deo Gratias)[1959]  2:04
「古風な様式による前奏曲」(Prelude dans le style ancien)[1968]  3:52
「懇願」(Supplication)[1972]  3:14
「12のヴェルセ(短いオルガン曲)」(12 Versets)[1986]
 オルガン:ジョルジョ・ベナーティ(Giorgio Benati, organ)
 録音:2022年2月11~12日、2022年8月8~9日、イゾラ・デッラ・スカラ、サント・ステファノ修道院、ディエゴ・ボナート・オルガン(2007年製)
________________________________________
CD5  79:44
「オルガン曲集」(Organ Book)[1956]
「オルガンとハルモニウムのための12の小品」(Petites pieces pour orgue et harmonium)[1962]
「中世の様式による2つの小品」(Deux petites pieces dans le style Medieval)
「崇拝」(Adoration)[1968]  5:56
「6つの小品」(6 Petites pieces) [1976]
 オルガン:ジョルジョ・ベナーティ(Giorgio Benati, organ)
 録音:2022年2月11~12日、2022年8月8~9日、イゾラ・デッラ・スカラ、サント・ステファノ修道院、ディエゴ・ボナート・オルガン(2007年製)
ジョルジョ・ベナーティ
ファウスト・カポラーリ(オルガン)

録音:2022年2月11~12日、2022年8月8~9日、イゾラ・デッラ・スカラ、サント・ステファノ修道院、ディエゴ・ボナート・オルガン(2007年製)


 CD20枚以上になる予定の大型プロジェクトの第1弾。ラングレーの弟子だったオルガニストのジョルジョ・ベナーティが監修し、ブックレットの解説もベナーティが執筆しています。レコーディングは音楽のスタイルや要件に適した楽器をイタリアの様々な教会から選んでおこなわれ、ベナーティのほか、フランス・オルガン音楽に精通したファウスト・カポラーリも加わって膨大なラングレーの遺産に挑んで行きます。また、オルガン曲だけでなくハルモニウムのための作品も収録。伝統的な様式と現代的な技術を組み合わせたラングレーの音楽は、気分やダイナミクス、テクスチャーやハーモニーの変化に富むものながら親しみやすく、教会旋法を用いた美しい作品が多いことでも知られています。レジストレーションにもこだわっていたラングレーなので、新しい録音の登場は歓迎されるところです。

*******************************

 ジャン・ラングレーは1907年2月15日、ブルターニュ地方のラ・フォントネルに誕生。2歳のときに先天性緑内障により失明し、11歳でパリ国立視覚障害者青少年総合研究所に入学。ピアノ、ヴァイオリン、和声のほか、オルガンを高名な盲人音楽家アルベール・マオー[1867-1943]と、アンドレ・マルシャル[1894-1980]に師事(この学校はルイ16世が1786年に認可して資金を出した生徒数120名の王立盲学校がその起源で、点字発明者のルイ・ブライユ[18509-1852]も卒業生)。
 続いてラングレーはパリ国立音楽院で、マルセル・デュプレ[1886-1971]にオルガンを師事して1930年に一等賞を獲得し、シャルル・トゥルヌミール[1870-1939]のもとでは即興演奏を学んで1931年に「オルガン即興演奏グランプリ」を受賞、さらにポール・デュカス[1865-1935]に作曲を師事して1934年に作曲賞を受賞するという天才ぶりでした。
 卒業後、パリ国立視覚障害者青少年総合研究所の教職に就いて40年間在職しながら、1961年から1976年まではパリ・スコラ・カントルムでも教えて、多くの学生を育成。
 また、1945年には、セザール・フランクやトゥルヌミールも在職したパリの名門、サント・クロチルド大聖堂のオルガニストに就任し、1987年まで42年間に渡って演奏。その間、ラングレーはコンサート・オルガニストとして世界的に活動し、アメリカでは実に300回以上のコンサートを実施。
 そうしたラングレーの精力的な活動は作曲面にも及び、1991年5月8日にパリで84歳の生涯を閉じるまでに、作品番号で254に及ぶオルガン曲、声楽曲、器楽曲など作曲していました。


 

96438
¥1700
バッハの「オルガン・ソナタ集」BWV 525~530

 ソナタ第1番 変ホ長調(Sonata No.1 in E-flat) BWV525
 ソナタ第2番 ハ短調(Sonata No.2 in C minor) BWV526
 ソナタ第3番 ニ短調(Sonata No.3 in D minor) BWV527
 ソナタ第4番 ホ短調(Sonata No.4 in E minor) BWV528
 ソナタ第5番 ハ長調(Sonata No.5 in C) BWV529
 ソナタ第6番 ト長調(Sonata No.6 in G) BWV530
マヌエル・トマディン(オルガン)

録音:2021年10月20,21日、フォレンホーフェ、聖ニコラス教会、A.ボッシュ/F.C.シュニットガー・オルガン(1686/1720年製)


 バッハの「オルガン・ソナタ集」BWV 525~530は、長男フリーデマンのオルガン演奏技術を完成させる目的で書かれたとされる曲集。イタリア的な3楽章形式を採用したソナタ6曲で構成されており、「右手」「左手」「両足」で、3つのパートを独立的に演奏することから「トリオ・ソナタ」と呼ばれています。フリーデマンの意欲を高めるためか、オリジナルはバッハの過去作のキャッチーなものが中心で、そのため曲調も親しみやすく魅力的。モーツァルトが第2番の第2楽章と第3楽章、第3番の第2楽章を弦楽三重奏用に編曲しているほか、数多くの編曲ヴァージョンが生み出されてもいます。演奏はイタリアの博識な名手、マヌエル・トマディンで、楽器はオランダのフォレンホーフェにある聖ニコラス大教会のA.ボッシュ/F.C.シュニットガー・オルガンを使用。



 作品について フリーデマンのための音楽

 ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ[1710-1784]は長男だったこともあって、バッハは情熱的に教育に取り組み、ケーテンで宮廷楽長を務めていた1720年からフリーデマンのクラヴィーア演奏技術向上のために「ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの音楽帖」の編纂を始めています。
 その後、ライプツィヒ市の職員である「トーマスカントル(トーマス学校の教職者とトーマス教会合唱団の指揮者)」就任が決まると、ケーテンの宮仕えを辞め、フリーデマンをトーマス学校に入学させて教育を続け、さらにオルガン演奏の仕上げとして書かれたのがこの「6つのオルガン・ソナタ集(トリオ・ソナタ集)」とされています。
 その甲斐あってか、フリーデマンは1733年にドレスデンの聖ソフィア教会のオルガニスト職を決める選考会で、父親の「前奏曲とフーガ ト長調 BWV 541」を演奏して他の2人の候補者よりも明らかに優れていると評され任命されています。フリーデマンはその後も高名なオルガニストであり続けました。


 楽器について

 アムステルダムの東北東約80kmに位置するフォレンホーフェにある聖ニコラス教会は1485年に建設された歴史ある教会。幾度かの改修を経て現在も美しい姿を維持しています。
 聖ニコラス教会は2つの身廊を持つ修道院タイプの建築で、オルガンは1686年に北側の身廊に設置。製作者はアムステルダムのアポロニウス・ボッシュ[1620-1699]。
 設置から34年後の1720年、フランツ・カスパー・シュニットガー[1693-1729]に再建が依頼され、修復のほか新たなストップの追加など大幅な改修がおこなわれています。高名なアルプ・シュニットガー[1648-1719]の息子であるフランツ・カスパーは、父を凌ぐ力量の持ち主とも言われましたが、36歳で亡くなっているため作品は限られています。
 多くのオルガンと同じく、このオルガンも19世紀には管長を詰める(ピッチを上げる)など、何度も改造されて姿を変えていきますが、1977年、ユトレヒトにオルガン工房を構えるファン・フルペン兄弟によって、シュニットガーの1720年の状態まで楽器が復元されたのは朗報でした。
 ファン・フルペン兄弟は、元のピッチである「a'=415Hz」まで戻すためにすべてのパイプを長くし、さらにバッハ調律ともいわれる「ヴェルクマイスターI」の音律で調律して音を仕上げています。



 演奏者について マヌエル・トマディン(オルガン)

 Brilliant classicsのオルガン企画で、これまで「ハスラー全集」(11CD)、「マルティーニ全集」(9CD)、「クレープス全集」(7CD)、「エルバッハ全集」(9CD)、「ファン・ノールト全集」(2CD)、「1705年12月~ブクステフーデ&バッハ」(1CD)、「ヴェネツィアからライプツィヒへ」(1CD)、「調和の季節」(1CD)、「北ドイツのオルガン曲集」(1CD)、「ベルトルド&ボルゴ全集」(1CD)「ライプツィヒ・コラール集」(2CD)、「フーズム・オルガン曲集」(1CD)などを制作してきたトマディン(トマーディン)は、1977年5月28日、北イタリアのウディーネ近郊、スロヴェニアとの国境の街、ゴリツィアで誕生。
 ウディーネ大学でピアノ、オルガン、チェンバロを学び、ゴルトベルク変奏曲に関する論文で満点を得てチェンバロの学位を取得。2001~2003年、バーゼル・スコラ・カントルムでアンドレア・マルコンらに師事。
 2004~2008年、トリエステ聖堂でオルガニストを務める一方、イタリア、オランダ、オーストリア、ドイツのオルガン・コンクールで優秀な成績で注目され、その後、各地で演奏活動を展開し、ウディーネのオルガン国際音楽祭、トリエステのアントニオ・ヴィヴァルディ音楽祭では芸術監督を務めています。
 CDは、Brilliant Classics、Dynamic、Bongiovanni、Dynamic、Stradivarius、Tactusなどから発売。


 

96676
¥1700
1888年から1950年にかけて作曲された
 クラリネット作品を、アルド・ボッタが演奏

  フランスのクラリネット
   (ドビュッシー、ピエルネ、ラボー、他 )
アルド・ボッタ(クラリネット)
クララ・ドゥット(ピアノ)

録音:2022年9月、イタリア、サレルノ県ファイアーノ、レコア・スタジオ


 フランスのクラリネット音楽界は19世紀なかばから、作曲、演奏ともに世界有数のレヴェルが維持されています。背景には、優れた課題曲の作曲を推奨し続けたパリ音楽院の存在や、楽器の改良に取り組んだ大手メーカーのビュッフェ・クランポン社、セルマー社の努力という非常に規模感の大きな活動があり、さらに技術的な進化を作品に反映させた目利きの作曲家たちの影響もあったと考えられます。このアルバムでは、1888年から1950年にかけて作曲されたクラリネット作品を、イタリアの名手、アルド・ボッタが演奏。


作品について

ドビュッシー:「小さな作品」(トラック1 1:30)
 クロード・ドビュッシー[1862-1918]が1910年に作曲。リズムとメロディーの即興に近い流れに加え、変化に富んだダイナミクスが心地良い作品。

ピエルネ:カンツォネッタ 変ホ長調(トラック2 3:49)
 ガブリエル・ピエルネ[1863-1937]が1888年に作曲。クラリネットの定番曲。後年のクライスラーのヴァイオリン小品を思わせるような洒落た雰囲気、美しいメロディーが魅力的な作品。

ラボー:コンクールのための独奏曲(トラック3 5:40)
 アンリ・ラボー[1873-1949]が1901年に作曲。パリ音楽院コンクールのために書かれた曲で、その後も5回使用された人気曲。手の込んだテクスチャー造形と明確な様式感、パリ音楽院コンクールのために書かれた曲技巧的に難度の高いカデンツァと聴きごたえのある作品です。

セムレ=コルリー:夢想とスケルツォ(トラック4 6:38)
 ジュール・セムレ=コルリー[1902-1988]が1950年に作曲。アンダンティーノ・カンタービレの「夢想」と、モルタ・レッジェーロの「スケルツォ」。カデンツァ風の部分も効果的です。パリ音楽院で学んだダンケルク生まれの作曲家セムレ=コルリーの作品のいくつかは、パリ音楽院の必修曲リストに含まれています。

オネゲル:ソナチネ(トラック5~7 6:30)
 アルテュール・オネゲル[1892-1955]が1921年から1922年にかけて作曲。第1楽章はオリエンタルな響きを持つ半音階的表現に基づく神秘的な冒頭が印象的。第2楽章は寂しげで神秘的。第3楽章は俊敏でジャズ風な即興的ソノリティの音楽。

コカール:メロディーとスケルツェット 変ロ長調(トラック8 6:16)
 アルテュール・コカール[1846-1910]が1904年に作曲。技術的、表現的な側面と魅惑的な旋律が融合したパリ音楽院の試験曲。コカールはパリ音楽院でフランクに師事。

P.ピエルネ:アンダンテ・スケルツォ(トラック9 6:20)
 ポール・ピエルネ[1874-1952]が1931年に作曲。パリ音楽院コンクールのために書かれた曲。修辞的なイメージとフランス風な思索を織り交ぜたスタイルの練習曲。ポール・ピエルネはガブリエル・ピエルネのいとこ。

カユザク:カンティレーヌ(トラック10 5:09)
 ルイ・カユザク[1880-1960]が1931年に作曲。パリ音楽院教授を務めながら奏者としても活躍したカユザクは南仏の出身で、美しい地中海と、海岸に迫る山々に響くエコーのような音が魅力的な作品。

アラベスク 変ホ長調(トラック11 5:23)
 ポール・ジャンジャン[1874-1929]が1926年に作曲。パリ音楽院でシリル・ローズに師事し、パリ音楽院で教えていたジャンジャンは、ギャルド・レピュブリケーヌ楽団とモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団の首席クラリネット奏者として活躍したことで知られています。ジャンジャンの作品は技術を磨く要素が主目的ですが、アラベスクは観賞用としても魅力的な傑作。

メサジェ:コンクールのための独奏曲(トラック12 6:15)
 アンドレ・メサジェ[1853-1929]が1899年に作曲。パリ音楽院コンクールのために書かれた曲で、聴き映えのする曲調から人気があります。



演奏者について
 アルド・ボッタ(クラリネット)

 1994年、イタリアで誕生。幼少期から父レナートとジョヴァンニ・ダウリアの指導を受け、ナポリ近郊アヴェリーノのD.チマローザ音楽院ではアントニオ・ナポリターノの指導のもと最優秀の成績で卒業。同時に「音楽教育学」と「音楽の歴史的、批判的、分析的分野」で修士号を取得。
 並行して、ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミーのユース・オーケストラ、ローマ歌劇場のユース・オーケストラで活動し、ナポリのサンカルロ劇場のオーケストラ・アカデミーでは、オーケストラのテクニック・コースを修了。
 ボッタは若い頃から、国内外の数々のコンクールで優勝・入賞したほか、イタリア放送協会(RAI)のテレビ番組でも、ソリストとして、またオーケストラ楽員として何度も演奏。
 イタリアの主要なオーケストラとの共演のほか、中国、アラブ首長国連邦、オマーン、ドイツなどでもツアーを実施。
 アカデミア2008エディツィオーニ・ムジカーリから出版されているクラリネットのための教則本シリーズの著者でもあります。
 CDは、Da Vinci Classics、Stradivarius、Brilliant Classicsなどから発売。

 クララ・ドゥット(ピアノ)

 イタリア西部のクーネオで誕生し、同地の国立G.F.ゲディーニ音楽院でピアノを学び、最優秀の成績で卒業。その後、ブルーノ・カニーノ、アンドレア・ルッケジーニらに師事。室内楽レパートリーの研究にも熱中し、アルテンベルク・トリオ・ウィーンや、ドビュッシー・トリオのマスタークラスにも参加。
 ラヴェンナ、ボルディゲーラ、ピネローロ、ラッコニージの各コンクールで入賞し、以後、ソロとアンサンブルの両方で演奏。
 教育にも力を入れ、国立G.F.ゲディーニ音楽院で音楽教育学のディプロマを取得し、トリノ大学では法学の学位を取得し、イタリア各地の音楽院で活動。
 CDは、Brilliant Classicsなどから発売。


 
96711
¥1700
ベートーヴェン交響曲第9番
 ヴァイオリンとピアノのための編曲版

  ベートーヴェン:
   交響曲第9番 ヴァイオリン&ピアノ版(ハンス・ジット編)
マウロ・ログエルチョ(ヴァイオリン)
エマヌエラ・ピエモンティ(ピアノ)

録音:2022年6月、イタリア、サチーレ、ファツィオリ・コンサートホール


 グリーグ「ノルウェー舞曲」のダイナミックで色彩豊かな管弦楽編曲で知られる後期ロマン派の音楽家ハンス・ジットは、管弦楽から室内編成への編曲も得意で、ベートーヴェンの交響曲も9曲ともヴァイオリンとピアノのためにアレンジしています。今回のアルバムはそこから第9番が選ばれてレコーディングされたもので、約64分の巨大ヴァイオリン・ソナタとして聴いたり、オケや声楽のパートがどうやって表現されるか確認しながら聴いたりと楽しみ方もいろいろありそうです。ブックレットには、ヴァイオリニストによる解説のほか、アレッサンドロ・ソルビアティによるハンス・ジットの編曲に関する解説などが掲載されています。


ハンス・ジットについて

ハンス・ジットは1850年、オーストリア帝国プラハの生まれ。17歳でブレスラウ歌劇場管弦楽団の第1ヴァイオリン首席奏者に就任した1867年以降、1922年にライプツィヒで亡くなるまでの55年間はドイツを拠点に生活しているので「ハンス・ジット」と表記しておきます。ジットがいた頃のプラハは公用語がドイツ語でもありましたし。
 ジットは、著名なヴァイオリン製作者でヴァイオリニストでもあるアントン[1819-1878]の息子。ジットの音楽の才能は早くから明らかでしたが、両親は「神童」として売り出すことを避け、まずギムナジウムで通常の教育を受けてからプラハ音楽院に入学させています。
 1867年まで学んだ後、兄とリサイタル活動をおこない、同年、17歳でブレスラウ歌劇場管弦楽団の第1ヴァイオリン首席奏者に就任したのち、指揮もするようになり、1873年から1880年まではザクセン、ケムニッツ市の指揮者となって1880年まで在職し、スメタナ作品をチェコ以外で初めて紹介するなどして注目されます。
 以後、指揮者として、フランス、オーストリア、ドイツのオーケストラと3年ほど活動。
 1883年からはライプツィヒに腰を落ち着け、音楽院のヴァイオリン教授のほか、作曲家、編曲者、音楽学者、ライプツィヒ・バッハ協会の指揮者、ブロツキー弦楽四重奏団のヴィオラ奏者としても活躍し、亡くなるまでの39年間、同地を拠点としていました。
 ちなみにライプツィヒ音楽院での教え子には、ヴァーツラフ・ターリヒ、フランコ・アルファーノ、フレデリック・ディーリアスなどもいました。


 演奏者について

マウロ・ログエルチョ(ヴァイオリン)
 1957年、ローマで誕生。12歳の時にリッカルド・シャイー指揮ミラノ音楽院のオーケストラと共演し、ソリストとしてデビュー。以後、ソロとアンサンブルの両方で演奏をおこなうほか、近年はミラノ音楽院とロンドンのギルドホール音楽院でヴァイオリン科教授として教育活動にも注力。
 弦楽四重奏の「ダヴィッド四重奏団」では第1ヴァイオリンを担当し、ピアノ三重奏の「メタモルフォージ三重奏団」でも第1ヴァイオリンを弾いています。
 CDは、DECCA、BIS、Amadeus、Brilliant Classics、Naxos、Ricordi、Melodiya、Ponderosaなどから発売。


エマヌエラ・ピエモンティ(ピアノ)
 4歳から母親の指導でピアノを始め、11歳のときにはデュオからセプテットまでの室内楽に熱中し、その後ミラノ音楽院でアニータ・ポルリーニとアルベルト・モッツァーティに師事して1980年に満点で卒業。
 フィレンツェ・フィエーゾレ音楽院で開催された「トリオ・ディ・トリエステ(トリエステ三重奏団)」の講座に参加した際、ピアノのダリオ・デ・ローザ[1919-2013]から大きな影響を受け、1982年、パオロ・ギドーニ、アルベルト・ドルフーカと「トリオ・マティス」を結成。
 以後、ソロとアンサンブルの両方で活動し、イタリアのほか、ドイツ、スペイン、フランス、ポルトガル、イスラエル、オーストラリア、中国などで演奏。
 現代音楽にも熱心に取り組んでおり、これまでカーゲル、デ・パブロ、シャリーノ、クルターク、ソルビアーティといった作曲家らと交流して演奏。
 2013年にはNaxosレーベルに、カゼッラとゲディーニの三重協奏曲をレコーディングし、フランスの「Choc de Classica」賞を受賞。
 CDは、Brilliant Classics、Naxos、Aura、Amadeus、Limenmusic、Stradivariusなどから発売。
 

96768
¥1700
サンティアゴ・デ・ムルシアのギター作品集

「サルディヴァル写本(Codice Saldivar)[c.1732]~
1. 「カナリアたち」(Canarios)  2:59

「ギターのためのパッサカリアと作品集(Pasacalles y obras de guitarra)[1732]~
2. 「十字架のパッサカリア」(Pasacalles por el cruz)  4:47

「サルディヴァル写本(Codice Saldivar)[c.1732]~
3. 「クンベース」(Cumbees)  3:53
4. 「ホ長調のハカラス」(Jacaras por la E)  3:14

「ギターのためのパッサカリアと作品集(Pasacalles y obras de guitarra)[1732]~
5. 「4分の4拍子でイ長調のパッサカリア」(Pasacalles por la A ? a compasillo)  3:31

「サルディヴァル写本(Codice Saldivar)[c.1732]~
6. 「ファンダンゴ」(Fandango)  3:49
7. 「ラ・ホタ」(La Jotta)  3:01

「ギターのためのパッサカリアと作品集(Pasacalles y obras de guitarra)[1732]~
8. 「4分の4拍子でロ長調のパッサカリア」(Pasacalles por la B ? a compasillo)  3:20

「サルディヴァル写本(Codice Saldivar)[c.1732]~
9. 「サランベケス・オ・ムエカス」(Zarambeques o Muecas)  1:23
10. 「エスパニョレタス」(Espanoletas)  2:27

「ギターのためのパッサカリアと作品集(Pasacalles y obras de guitarra)[1732]~
11. 「ハ長調でラッパの模倣を含むパッサカリア」(Pasacalles por la C ? a clarinados)  4:14

「サルディヴァル写本(Codice Saldivar)[c.1732]~
12. 「タランテラ」(Tarantellas)  3:33
13. 「ガリシアのフォリア」(Folias gallegas)  3:35

「ギターのためのパッサカリアと作品集(Pasacalles y obras de guitarra)[1732]~
14. 「コレッリによるジーグ」(Giga after Corelli)  2:55

「サルディヴァル写本(Codice Saldivar)[c.1732]~
15. 「イタリアのフォリア」(Folias italianas)  6:36
16. 「バグパイプ」(Gaitas)  3:11
17. 「ロ長調のマリオナス」(Marionas por la B)  3:21

ミゲル・アレハンドロ・ヌニェス・デルガド
 (バロック・ギター)

録音:2022年7~8月、メキシコ、ハラパ、 アサフ+プロドゥクシオネス

 スペイン女王マリア・ルイサと駐スイス特使のアンドリアーニに仕えたスペイン・バロックの作曲家、サンティアゴ・デ・ムルシアのギター作品集。楽譜発見のゆかりの地でもあるメキシコ出身のギタリスト、デルガドが見事なテクニックで複弦5コースのバロック・ギターを操り、フォリアの哀愁からタランテラのかき鳴らしまで、気持ちの良い音で収録されています。

 

96773
¥1700
ジョラージュ作品で唯一現存するクラヴサン曲集
 ジョラージュ:クラヴサン曲集第1巻
  パリ、クレルモン・ダンボワーズ侯爵夫人に捧げる(Dedicated to the Marquise de Clermont d'Amboise, Paris) 1738

第1組曲 イ長調&短調の作品(Suite I Pieces in A major and minor)
1. クーラント(Courante)  2:20
2. ラ・シュヴェルニー~ロンドー(La Cheverny ? Rondeau)  5:31
3. ル・ポスティヨン~ロンドー(Le Postillon ? Rondeau)  2:08
4. 第2部・短調(Seconde Partie ? Mineur)  3:42
5. 互いのやさしさ(Les Tendresses Mutuelles)  3:25
6. 第1メヌエット - 第2メヌエット - 第3メヌエット(Premier Menuet ? 2e Menuet ? 3e Menuet)  5:24
7. お人好し~ロンドー(La Naive ? Rondeau)  6:52
8. イタリア人(L'Italienne)  4:39
9. ラ・マレ(La Marais)  7:05

第2組曲 ト長調&短調の作品(Suite II Pieces in G major and minor)
10. 親友~ロンドー(La Bonne Amie ? Rondeau)  5:04
11. 頑固な人(L'Obstinee)  4:46
12. 毅然とした人~ロンドー(La Resolue ? Rondeau)  3:51
13. 落ち着きのない人 ? 静かな人~ロンドー(L'Agitee ? La Tranquille ? Rondeau)  5:12
14. 第1タンブーラン~第2タンブーラン~第3タンブーラン(Premier Tambourin ? 2e Tambourin ? 3e Tambourin)  3:50
15. ジーグ(Gigue)  3:25
16. 悪口(Les Caquets)  6:42
17. 役立つもの(L'Utile)  1:23


フェルナンド・デ・ルーカ(チェンバロ)


録音:2012年6月、ローマ、コンパトリ山、アンニバルデスキ宮殿


 フランス・バロック後期の音楽家、シャルル=アレクサンドル・ジョラージュは、波乱万丈の亡命ポーランド王に仕えていたことでも知られていますが、まとまった録音は無かったので、今回、世界で初めてジョラージュ作品で唯一現存するクラヴサン曲集が全曲録音されたのは朗報です。演奏のフェルナンド・デ・ルカは、衣装にまでこだわる古楽器演奏家で、これまで、クリストフ・モワロー:クラヴサン曲全集(7CD)、クリストフ・グラウプナー:チェンバロ曲全集(14CD)、ニコラ・シレ:クラヴサン曲集(1CD)、ヘンデル:ベルガモ写本チェンバロ曲集(1CD)というマニアックな曲集で高い評価を得ています。


 シャルル=アレクサンドル・ジョラージュは1700年頃に生まれたと推測されており、1723年にパリでニコル・ブルーと結婚し1752年11月19日に死別、1761年4月6日にパリで亡くなっています。
 「元ポーランド王のオルガニスト」と称していたジョラージュの仕えたポーランド王とは、1718年にアルザス、ヴィサンブールに移住していた元ポーランド王スタニスワフ1世レシチニスキ[1677-1766]のことで、スタニスワフ1世はその7年後の1925年に娘をルイ15世に嫁がせてロワールのシャンボール城に移り住み、1733年にポーランド王、アウグスト2世が亡くなるまで滞在していました。
 ジョラージュがスタニスワフ1世に仕えた時期は、1718年から1733年までのどこかの時期ということになると考えられますが、当時の文書にフランスの作曲家ルイ・オメ[1691-1777]が、シャンボール城時代のスタニスワフ1世の音楽監督として雇われていたという記載があるということなので、1733年にスタニスワフ1世がポーランド王に復位(翌年に失脚)するまでそこで働いていたのかもしれません。
 1733年、ジョラージュはパリに定住して、おそらくクラヴサン教師として活動し、1738年にはクラヴサン曲集を出版してクレルモン・ダンボワーズ侯爵夫人に献呈しています。
 1755年、ジョラージュはパリのノートルダム大聖堂の4人のオルガニストの1人に任命され、以後、1761年に亡くなるまでオルガニストとしてパリで生活しています。



 作品について

 ジョラージュのチェンバロ作品集「第1集」は、その後第2集が出版されることはありませんでしたが、その優雅で洗練されたスタイル、明確でバランスのとれた構造、繊細な装飾や和声の使用は魅力的で、18世紀前半のフランスで主流だった趣味ばかりでなく、随所に独創的なタッチも盛り込まれており、第1組曲の最後を飾る「イタリア人」では、ドメニコ・スカルラッティやハイドンのソナタに通じるスタイルが示されてもいます。



 演奏者について フェルナンド・デ・ルーカ(チェンバロ)

 1961年、ローマで誕生。9歳の時にはすでにバロックのイディオムで作曲をおこなっていたというデ・ルーカは、14歳でローマ・サンタ・チェチーリア音楽院に入学し、オルガンとピアノなどを勉強。続いて、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂のマエストロ・ディ・カペラであるドメニコ・バルトルッチに弟子入りして宗教音楽と対位法、即興演奏、作曲を学び、1992年にはチェンバロをパオラ・ベルナルディに師事。
 その間、1989年には、17世紀後半から18世紀初頭のイタリア音楽を専門とする音楽アンサンブル「Et in Arcadia Ego」を設立するなど、ソリスト、アンサンブル奏者として活動し、最近ではバロック風の衣装で演奏してもいます。
 CDは、Brilliant Classics、Uraniaなどから発売。


 

96824
¥1700
バロック後期のスペインで演奏されていた
 ソプラノ独唱による世俗カンタータを集めたアルバム

  スペイン世俗カンタータ集~
   ダストルガ、デ・セルケイラ、デ・トレス作品集
エマヌエーレ・リンコン・デ・ダストルガ(Emanuele Rincon de Astorga) 1680-1757
「フィリス、あなたの美しい胸に大切にしまわれています」(Filis, que abrigas)
1. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  6:04
2. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  4:19

「息をして、でも静かにしてください」(Respirad, mas sea quedito)
3. アリア(Aria)  4:13
4. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  4:19

「フィリスよ、私の泣き声に耳を傾けてください」(Sean, Filis, de mi llanto)
5. アリア(Aria)  4:59
6. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  4:50

フアン・デ・セルケイラ(Juan de Serqueira) 1655-1726
「ああ、愛する心よ」(Oh, corazon amante)
7. コラール(Estribillo)  3:12
8. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  3:14

ホセ・デ・トーレス(Jose de Torres) 1670-1738
「最も美しいピカリヤ」(La picarilla mas bella)
9. コプラ(Copla)  1:24
10. アリア(Aria)  2:55
11. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  1:44
12. コプラ~アイローソ(Copla - Airoso)  2:04
13. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  1:53
14. アリア(Aria)  0:57

「テナロ山のふもと」(Por el Tenaro monte)
15. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  5:11
16. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  4:04
17. レチタティーヴォ~アリア(Recitativo - Aria)  2:12


ソプラノ:クリスティーナ・バヨン・アルバレス(Cristina Bayon Alvarez, soprano)

ヴィオラ・ダ・ガンバ:ノエリア・レベルテ・レシェ(Noelia Reverte Reche, viola da gamba)
使用楽器:Carlos Pineda, Cordoba, 2019, after Antionio Stradivari

アーチリュート:ディエゴ・レヴェリク(Diego Leveri?, archlute)
使用楽器:Matteo Baldinelli, Assisi 2016, copy after Matteo Sellas, 1739

チェンバロ:フェデリコ・デル・ソルド(Federico Del Sordo, harpsichord)
使用楽器:Roberto Marioni, Marina di Pietrasanta 2020, copy after Carlo Grimaldi, 1697

クリスティーナ・バヨン・アルバレス(S)
ノエリア・レヴェルテ・レチェ(gamba)
ディエゴ・レヴェリッチ(archlute)、他

録音:2022年9月、ローマ、教皇庁宗教音楽研究所

 バロック後期のスペインで演奏されていたソプラノ独唱による世俗カンタータを集めたアルバム。歌はマラガ大聖堂のイリバレンの書いたユニークな宗教音楽アルバムで表情豊かな歌唱を聴かせていたクリスティーナ・バヨン・アルバレス。フラメンコばりにカスタネットが鳴り響く曲もあったりしたのが記憶に新しいですが、その時の指揮とチェンバロは今回の録音にも参加しているフェデリコ・デル・ソルドでした。


***************************

 18世紀前半に活躍していたスペインゆかりの作曲家による愛と喪失の室内カンタータを収録。内訳は、ダストルガが約29分、デ・セルケイラが約6分、デ・トーレスが約23分。
 ダストルガはカール6世、デ・セルケイラはカルロス2世とフェリペ5世、デ・トーレスはフェリペ5世の治世と関係がありました。


作曲家について

ダストルガ
 有名な「スターバト・マーテル」のほか、150曲以上の室内カンタータなどを遺したバロック後期の作曲家、ダストルガの生涯は謎だらけですが、一部の出来事が注目を集めて尾ひれがつき、やがて空想まで交えた状態で語られてもきました。その最たるものがロマン派の作曲家、ヨハン・ヨーゼフ・アーベルト[1832-1915]の書いたドイツ語オペラ「アストルガ」[1866]で、精神を病んだアストルガが恋人の歌う「スターバト・マーテル」のおかげで正気になるという不思議な場面まであるということで驚きます。そしてそのオペラのウィーン上演の告知を意図したものなのか、ヨーゼフ・シュトラウスがポプリ「アストルガ」を書いていたのも驚きでした(その楽譜をウィーンで発見したのは日本ヨハン・シュトラウス協会理事の若宮由美氏)。


 デ・セルケイラ
1655年にスペイン支配下のポルトガルで誕生。本名はフアン・セルケイラ・デ・リーマ。1676年から50年間、マドリードを拠点に暮らし、毎年恒例の秘跡劇、公共劇場の喜劇、宮廷演劇作品 (喜劇、サルスエラ、セミオペラ、オペラ)のハープ奏者および音楽監督として活動。
 デ・セルケイラの実力はマドリードの劇場関係者に高く評価されていたにもかかわらず、晩年は公立劇場の管理者からは年金を受け取ったものの、スペイン・ハプスブルク朝(カルロス2世)が24年、スペイン・ブルボン朝(フェリペ5世)が26年ということが影響したのか、宮廷から年金を受け取ることはできませんでした。
 結婚は2度、1度目は女優のテレサ・ガライと、2度目は宮廷に仕えたマリア・デ・プラドと。有名な女優で歌手のベルナルダ・マヌエラ・デ・グリフォーナとの恋愛関係でも知られており、自宅には彼女の肖像画が飾られていました。1726年にマドリードで死去。
下の画像はカルロスル2世[1661-1700]。


 デ・トーレス
1670年にマドリードで誕生し、1697年に王室礼拝堂のオルガニストに就任。1700年にカルロス2世の崩御によりスペイン・ハプスブルク朝が断絶し、フェリペ5世の即位によってスペイン・ブルボン朝の時代が到来すると、デ・トーレスは王室からの追放は免れるものの、礼拝堂オルガニスト職は解雇となります。
 その後、1702年にはイベリア半島初の音楽印刷所「インプレンタ・デ・ムシカ」を設立し、1707年、フェリペ5世の王室礼拝堂の少年合唱団の監督に就任し、1738年にマドリードで亡くなるまで在職。
 デ・トーレスの作品は、イタリア風な世俗カンタータのほか、フェリペ5世に捧げたミサ曲集から多数の器楽曲まで種類が豊富です。
下の画像はフェリペ5世[1683-1746]。

 
96958
(2CD)
¥1900
ヤサント・ジャダン、ピアノ・ソナタ集
 ジャダン:ピアノ・ソナタ集 Op.4, Op.5, Op.6(全9曲)

●3つのピアノ・ソナタ op.4
 ソナタ第1番変ロ長調 op.4-1
 ソナタ第2番嬰ヘ短調 op.4-2
 ソナタ第3番嬰ハ短調 op.4-3

●3つのピアノ・ソナタ op.5
 ソナタ第1番へ短調 op.5-1
 ソナタ第2番ニ長調 op.5-2
 ソナタ第3番ハ短調 op.5-3

●3つのピアノ・ソナタ op.6
 ソナタ第1番ハ短調 op.6-1
 ソナタ第2番イ長調 op.6-2
 ソナタ第3番ヘ長調 op.6-3

マレク・トポロフスキ(フォルテピアノ)

使用楽器:ポール・マクナルティ製作アントン・ヴァルター・モデル(カペラ・クラコヴィエンシスの所有)
(Paul McNulty after Anton Walter / property of Capella Cracoviensis)

録音: 2022年3月7-9日 & 14-15日、ユダヤ文化センター、ポーランド、クラクフ
Recording: 7-9 & 14-15 March 2022, Center for Jewish Culture, Krakow, Poland


 フランスの音楽家ファミリーに生まれたヤサント・ジャダンは、8歳で作曲を始め、13歳で有名な演奏会「コンセール・スピリチュエル」で作品が演奏されるほどの天才でした。以後、結核により24歳で亡くなるまでの11年間、フランス革命の激動の中で、ピアニスト・作曲家として活躍し、シューベルトやドゥシェクにも一脈通じる個性豊かな作品を書き続けていました。ブックレットのエッセイでジャダンの生涯と作品を紹介しているマレク・トポロフスキは、ポール・マクナルティ製作アントン・ヴァルター・モデルのフォルテピアノを演奏しています。



作品について

 ジャダンのピアノ・ソナタは、その抒情性と繊細さが特徴で、特に緩徐楽章では、より内省的で瞑想的なテーマを探求していることが多く、同時に、ヴィルトゥオジティにも特徴があり、速い楽章の多くは複雑なパッセージワークとフィギュレーションを特徴とし、演奏者に高度な技術が要求されています。


演奏者について マレク・トポロフスキ(フォルテピアノ)

 1964年3月19日、ワルシャワで誕生。チェンバロ、オルガン、フォルテピアノなど歴史的鍵盤楽器の専門家で、近年は指揮もおこなっています。
 トポロフスキは地元のワルシャワ音楽アカデミーでオルガンとチェンバロなどを勉強。卒業後はストラスブール音楽院に進んでオルガンとチェンバロで一等賞を得て卒業し、ザールブリュッケンのザールラント音楽院では演奏家のディプロマを取得。さらにアムステルダムではボブ・ファン・アスペレンの指導を受け、カトヴィツェ音楽アカデミーではオルガンの即興演奏も学んでいます。
 その間、1985年にクラクフで開催された第1回ワンダ・ランドフスカ全国チェンバロ・コンクールで入賞し、独奏者、室内楽奏者として演奏活動を本格的に開始。
 教育者としては、2008年からカトヴィツェ音楽アカデミーでチェンバロと歴史的演奏実践について教えており、2015年からはワルシャワのF.ショパン音楽院で、オルガンとチェンバロを教えて、2016年からはクラクフ音楽院の古楽科でも教えています。
 歴史的楽器で演奏するアンサンブル「コンチェルト・ポラッコ」の創設者。
 CDは、Brilliant Classics、DUX Recording、Musicon、Acte Prealable、BNL、Piano Classicsなどから発売。


 


(2023年5月 新譜).


BRL 96909
(8CD)
¥4800

スメタナ・コレクション(8CD)
 管弦楽作品全集、弦楽四重奏曲集、ピアノ三重奏曲、ピアノ曲集、歌劇「売られた花嫁」全曲


CD1
連作交響詩「わが祖国」
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団
テオドレ・クチャル(指揮)
録音:2007年、チェコ、オストラヴァ、コンサート・ホール
CD2
交響詩「ヴァレンシュタインの陣営」 Op.14 JB 1:72 14'51
交響詩「ハーコン・ヤール」 Op.16 16'46
交響詩「リチャード3世」 Op.11 13'05
歌劇「売られた花嫁」JB 1:100~序曲と舞曲
序曲「ファウスト博士」ハ短調 JB 1:85 4'20
ポルカ「田舎の女」ト長調 JB 1:115 4'07
ポルカ「われらの乙女たちに」ニ長調 JB 1:86 4'26
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団
テオドレ・クチャル(指揮)
録音:2007年、チェコ、オストラヴァ、コンサート・ホール
CD3
「勝利の交響曲(祝典交響曲)」ホ長調 Op.6、JB 1:59 45'31
「祝典前奏曲」 ハ長調 2'58
「祝典序曲」 ニ長調 Op.4、JB 1:39 8'59
「プラハの謝肉祭」序奏とポロネーズ イ短調 JB 1:126 6'21
「国民軍行進曲」ニ長調 JB 1:37 4'50
「シェイクスピア祭のための祝典行進曲」ホ長調 Op.20、JB 1:90 6'31
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団
テオドレ・クチャル(指揮)
録音:2007年、チェコ、オストラヴァ、コンサート・ホール
CD4
弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」 JB 1:105
弦楽四重奏曲第2番ニ短調 JB 1:124
シュターミッツ四重奏団
録音:1990年10月、プラハ(BAYERライセンス音源)
ピアノ三重奏曲ト短調 Op.15 ヨアヒム・トリオ
録音:1995年3月27-29日、
イギリス、ハンプシャー州、イーストウッドヘイ、
セント・マーティン教会(NAXOSライセンス音源)
CD5
アンダンテ 変ホ長調 [1852] 3'02
束の間の想い [1845] 4'10
6つのアルバムの綴り Op.2 [1848]
3つのアルバムの綴り Op.3 [1856]
スケッチ集 第1集 Op.4 [1856]
スケッチ集 第2集 Op.5 [1856]
アルバムの綴り
ロベルト・プラーノ(ピアノ)
録音:2013年3月1-3日、
ミラノ、ベルナレッジョ、バルトーク・スタジオ
CD6
チェコ舞曲集第1集 [1877]
チェコ舞曲集第2集 [1879]
アントニン・クバレク(ピアノ)
録音:1988年12月、ニューヨーク州、トロイ、
トロイ貯蓄銀行ミュージック・ホール(Dorianライセンス音源)
CD7
歌劇「売られた花嫁」JB 1:100 全曲(ドイツ語版)
ドレスデン国立歌劇場合唱団
ゲルハルト・ヴュストナー(合唱指揮)
シュターツカペレ・ドレスデン
オトマール・スイトナー(指揮)
録音:1962年、ドレスデン、ルカ教会


 スメタナの代表作を手軽に楽しめる8枚組セット。管弦楽作品、弦楽四重奏曲、ピアノ三重奏曲、ピアノ曲、そしてオペラ「売られた花嫁」の全曲録音という内容です。オーストリア帝国時代のチェコに生きたスメタナは、熱烈な愛国者ながらドイツ語話者として長く暮らし、チェコ語を流暢に話せるようになったのはやっと40歳の時で、その頃書かれたオペラ「売られた花嫁」が、ドイツ語版の方が人気があったりするのも語感と音楽が合っているからかもしれません。ここではスイトナー&ドレスデンの名演を収録しています。
 

BRL 96912
(7CD)
¥4500
ルドヴィコ・エイナウディの音楽をCD7枚分集めたセット「clouds」
 ルドヴィコ・エイナウディ:クラウズ(7CD)
イェローン・ファン・フェーン(ピアノ)

 21世紀のエリック・サティとも言われ、ヨーロッパで大人気のルドヴィコ・エイナウディの音楽をCD7枚分集めたセット「clouds」。演奏はミニマリズム系ピアノ音楽の熱烈な紹介者でもあるイェローン・ファン・フェーン。前回の7枚組エイナウディ・セット「Waves」がヨーロッパでは大好評でしたが、今回は、元が室内アンサンブルの曲をエイナウディがピアノ編曲したケースも多く、ピアノの音そものものが豊かになっており、ヒット曲「白い雲(nuove bianche)」などロング・ヴァージョンとなって最高の心地良さです。

 

BRL 96125
(4CD)
¥2800
「戦争の諸相」では大砲の音を表現!
 ジャン=フランソワ・ダンドリュー[1682-1738]:クラヴサン曲集(4CD)
CD1 58'11

クラヴサン曲集第1巻[1724]
組曲第1番
戦争の諸相
組曲第2番
鳥のコンサート

CD2 59'40
組曲第3番
組曲第4番
組曲第5番
村祭り


CD3 79'25
クラヴサン曲集第2巻[1728]
組曲第1番
組曲第2番
仮面舞踏会
組曲第3番
パストラル
組曲第4番
組曲第5番
組曲第6番
オバード

CD4 77'39
クラヴサン曲集第3巻[1734]
組曲第1番
組曲第2番
組曲第3番
組曲第4番
組曲第5番
組曲第6番
組曲第7番
組曲第8番
ピーター=ヤン・ベルダー(チェンバロ)

 フランス・バロックのクラヴサン(=チェンバロ)音楽といえば、まるでエリック・サティのようなタイトルが付けられたクープランやラモーの性格的小品が有名ですが、同時代のダンドリューも負けていません。特に戦場の様子を描いた「戦争の諸相」の中の「攻撃」はチェンバロで模した大砲の音が印象的で、半世紀後に書かれたミシェル・コレット「海戦」での8和音13連発という衝撃作品に与えた影響も大きいものと思われます。しかもダンドリューの方は、クラスター奏法さながらに鍵盤の最低音部付近を手のひらで叩いても良いという指示までしているのです。今回、ベルダーの選択が、和音なのかクラスターなのか大いに注目されるところですが、何より素晴らしいのは全3巻のクラヴサン曲集がまとめて聴けるという事実でしょう。史上初の快挙です。

 クープラン、ラモー級の充実作も多そうなダンドリューのクラヴサン曲集ですが、これまで各巻でまとまった録音は、オドブールが1970年代に録音した第1巻抜粋と第2巻抜粋、パッパスが2001年に録音した第1巻抜粋くらいしかなく、ほかは選曲集でした。
 今回のBrilliant Classicsのセットは、クラヴサン曲集全3巻をCD4枚に収録するという大掛かりなもので、宮廷音楽家になって地位も安定し、1724年から10年がかりで全3巻の出版に取り組んだダンドリューの意気込みに迫る企画となっています。

 ダンドリューの曲の中でもよく知られていたのが、第1巻に含まれる「戦争の諸相」で、特に第5曲「攻撃」(CD1 トラック12)は、大砲の発射音の表現に関することでも有名でした。要はダンドリュー自身が手のひらクラスター奏法でも良いとしていたわけですが、これまで聴けた6種類の演奏の中ではパッパス盤のみがクラスター奏法で、ほかの5人は正統的に4和音の強奏で対応していました。
 今回、ベルダーの選択が和音なのかクラスター奏法なのか注目されるところですが、和音の場合でも録音が優秀であれば、クラスター奏法に遜色はないですし、Brilliant Classicsのチェンバロ録音は高いクオリティで一貫してきたという実績もあります。
 そして何より、今回は3巻揃った大規模なクラヴサン曲集の中での「戦争の諸相」という位置づけなので、和音強奏の方が適切なようにも思えます。



使用楽器:ブランシェ1世の1733年モデル(ティトゥス・クライネンが2013年に製作)
 フランス・バロック期の名職人、フランソワ・エティエンヌ・ブランシェ[1695-1761]が1733年に製作した有名な楽器のレプリカ。リュート・ストップも備えた2段鍵盤モデルで、オランダのティトゥス・クライネンが2013年に完成させています。今回のCDボックスの表紙は、このレプリカ・チェンバロのベントサイド部分に描かれているクロカンムリヅルの絵です。現存オリジナルではベタになっている冠毛部分が、レプリカでは精密に描かれており、翼や体の羽毛感もよりリアルなものとなっています。



録音:2019~2021年、マインスヘーレンラント、オランダ改革派教会、フェルプ、カプチン修道院
 

BRL 96284
¥1700
プラーノ夫妻の優秀録音盤、
 エドヴァルド・グリーグ[1843-1907]:ピアノ連弾曲集

4つのノルウェー舞曲 Op.35
1. 第1番ニ短調 5'20
2. 第2番イ長調 2'06
3. 第3番ト長調 2'44
4. 第4番ニ長調 5'18

2つの交響的小品集 Op.14
5. I. アダージョ・カンタービレ 6'26
6. II. アレグロ・エネルジーコ 4'25

「ペール・ギュント」組曲第1番 Op.46
7. I. 朝の気分 4'01
8. II. オーセの死 3'46
9. III. アニトラの踊り 3'18
10. IV. 山の魔王の広間で 2'42

「ペール・ギュント」組曲第2番 Op.55
11. I. 花嫁の誘拐。イングリの嘆き 3'13
12. II. アラビアの踊り 4'36
13. III. ペール・ギュントの帰郷。海岸での嵐の夕べ 2'50
14. IV. ソルヴェーグの歌 5'20
15. V. 山の魔王の娘の踊り 1'45

2つのワルツ・カプリース Op.37
16. 第1番 嬰ハ短調 5'16
17. 第2番 ホ短調 3'59

2つの北欧の旋律 Op.63
18. 第1曲「民謡調で」 7'46

第2曲「牛飼の歌と農民の踊り」
19. 牛飼の歌 2'19
20. 農民の踊り 2'03
ロベルト・プラーノ&
 パオラ・デル・ネーグロ(ピアノ連弾)

 ピアノ連弾の魅力はなんといっても2人のピアニストによるワイドレンジで音の数が多い音楽が楽しめることです。特に内声部が充実するため、オーケストラ作品の編曲にも十分に耐え、情報量の多い新たなピアノ曲としての存在感も出てきます。 奥さんとピアノ連弾することが多かったグリーグは、連弾の際には低音側で演奏を支えていました。面白いのは、最初からピアノ連弾のために作曲した「ノルウェー舞曲集」では、第1曲からワイルドな民俗的素材が畳みかけて低音と内声の迫力がすごいことでしょう、管弦楽版を凌ぐインパクトです。 演奏のロベルト・プラーノとパオラ・デル・ネーグロは夫婦で、連弾コンサートではグリーグの場合と同じく夫が低音側を担当していました。




録音:2021年6月4~6日、イタリア、ベルナレッジョ、バルトーク・スタジオ

 

BRL 96541
(2CD)
¥1900
初期バロック・ヴァイオリン音楽の至宝!
 フォンターナ:ソナタ全集(2CD)

CD1 56'07
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンタナ[1589-1630]
1. ソナタ第1番(ヴァイオリンと通奏低音のための) 4'48
2. ソナタ第2番(ヴァイオリンと通奏低音のための) 7'14
3. ソナタ第3番(ヴァイオリンと通奏低音のための) 5'19
4. ソナタ第4番(ヴァイオリンと通奏低音のための) 5'49
5. ソナタ第5番(ヴァイオリンと通奏低音のための) 6'03
6. ソナタ第6番(ヴァイオリンと通奏低音のための) 6'45
7. ソナタ第10番(ヴァイオリン、バッソと通奏低音のための) 7'12
8. ソナタ第9番(ヴァイオリン、バッソと通奏低音のための) 6'31
9. ソナタ第12番(ヴァイオリン、バッソと通奏低音のための) 6'21

CD2 60'06
1. ソナタ第8番(2つのヴァイオリンと通奏低音のための) 6'55
2. ソナタ第13番(2つのヴァイオリン、バッソと通奏低音のための) 6'02
3. ソナタ第14番(2つのヴァイオリン、バッソと通奏低音のための) 7'26
4. ソナタ第11番(2つのヴァイオリンと通奏低音のための) 8'25
5. ソナタ第16番(3つのヴァイオリンと通奏低音のための) 5'37
6. ソナタ第17番(2つのヴァイオリン、バッソと通奏低音のための) 6'08
7. ソナタ第15番(2つのヴァイオリン、バッソと通奏低音のための) 4'52
8. ソナタ第7番(2つのヴァイオリンと通奏低音のための) 7'14
9. ソナタ第18番(2つのヴァイオリン、バッソと通奏低音のための) 7'21


ルクス・テッレ・バロック・アンサンブル

ネイサ・コーパ
 (ヴァイオリン、指揮)
ジョヴァンニ・ロータ
 (ヴァイオリン、ソナタ第8、11、13、14、16、17番)
ネイエン・フィノット・コーパ
 (ヴァイオリン、ソナタ第16番)
渡邉一世
 (ヴィオラ・ダ・ガンバ、ソナタ第2、3、5、6、9、10、12番)
ランベルト・クルトーニ
 (チェロ、ソナタ第7、8、11、13、14、16、17、18番)
ヤーコポ・サビーナ
 (テオルボ、ソナタ第1、3、4、6番/
 アーチリュート、ソナタ第7、15、18番)
セレーナ・レオナルディ
 (ルネサンス・ソプラノ・フルート、ソナタ第7、15、18番)
エステル・テヴェノス
 (バス・ドゥルシアン、ソナタ第15、18番)
ガブリエレ・マルツェッラ
 (チェンバロ、ソナタ第2、5~9、11~13、15、17、18番/
 オルガン、ソナタ第1、3、4、10、14、16番)

 1630年に北イタリアで大流行したペストにより41歳で死去したヴァイオリニスト・作曲家のジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナは、死後11年目にヴェネツィアで出版された全18曲から成る「ソナタ集」によって知られるのみですが、これがなかなかの佳曲揃いで、これまでに全曲録音2種、まとまった抜粋録音5種のほか、個別の曲にも数多くの録音が存在していました。今回登場するルクス・テッレ・バロック・アンサンブルによる演奏は、フォンターナが優れたヴァイオリニストであったことから、初期バロック・ヴァイオリン音楽の最も重要な作曲家と位置付けて解釈したもので、1995年に録音されたアンサンブル・ソヌリー盤とは各曲の楽器編成が大きく異なっているのが興味深いところです。
 ブックレットには、リーダーのネイサ・コーパによる解説も掲載されています。

 楽譜の表紙には「ヴァイオリンまたはコルネット、ファゴット、キタローネ、ヴィオロンチーノまたは同様の楽器のための1声、2声、3声のソナタ」と書かれています。
 当時のコルネットは木製で縦笛状。ファゴットは当時の楽譜ではファゴットの前身であるドゥルシアンのことを指す場合が多かったようです。キタローネはテオルボとほぼ同じネックの長大な大型リュート属楽器。ヴィオロンチーノは小型サイズのチェロ。
 要するに固有名詞では擦弦楽器、管楽器、撥弦楽器のことしか書かれていませんが、「または同様の楽器」の部分には鍵盤楽器などいわゆる通奏低音楽器が含まれるため、実際の演奏では、チェンバロやポジティヴ・オルガン(小型オルガン)が追加されます。
 各ソナタは単一楽章で、1声のソナタ(1声の独奏楽器+通奏低音楽器)が6曲、2声のソナタ(2声の独奏楽器+通奏低音楽器)が6曲、3声のソナタ(3声の独奏楽器+通奏低音楽器)が6曲の計18曲という構成。
 それぞれのソナタの楽器編成は、音域・書法などで判断して運用されるため、演奏家の解釈によって、異なるものとなってきます。

 
 今回の録音は9人編成で演奏されたもので、使用楽器は、バロック・ヴァイオリン、ルネサンス・ソプラノ・フルート、バス・ドゥルシアン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、テオルボ、アーチ・リュート、チェンバロ、オルガンの9種類。
 楽譜表紙の言葉への対応状況は以下の通りです。

 ヴァイオリン → バロック・ヴァイオリン
 コルネット → ルネサンス・ソプラノ・フルート
 ファゴット → バス・ドゥルシアン
 キタローネ → テオルボ、アーチ・リュート
 ヴィオロンチーノ → ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ
 または同様の楽器 → チェンバロ、オルガン

 有名なアンサンブル・ソヌリー盤と比較するとこうなります。かなりの違いです。




録音:2021年8月(CD1)、2022年7月(CD2)、クレッシェンティーノ、マドンナ・デル・パラッツォ聖堂、2022年9月(CD2)、ヴァッチャーゴ、サンタントーニオ・アバーテ教区教会、イタリア

 

BRL 96567
¥1700
大胆不敵なC.P.E.バッハの実像に迫るハッキネン
 C.P.E.バッハ:ファンタジア集

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ[1714-1788]
ソナタ ヘ短調 Wq63/6 (H75)
1. アレグロ・ディ・モルト 4'10
2. アダージョ・アフェットゥオーゾ 4'24
3. 幻想曲 6'30

幻想曲とフーガ ハ短調 Wq119/7 (H75)
4. 幻想曲 2'14
5. フーガ 4'42

6. 幻想曲 ニ長調 Wq117/14 (H160) 2'32
7. 幻想曲 ト短調 Wq117/13 (H225) 4'26
8. 幻想曲ホ長調 Wq deest (H348) 5'46

幻想曲とフーガ ニ短調 Wq deest (H349)
9. 幻想曲 2'38
10. フーガ 4'44

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ[1685-1750]
半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903(J.N.フォルケル版)
11. 幻想曲 7'12
12. フーガ 5'54

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ[1714-1788]
13. ロンド ホ短調「わがジルバーマン・クラヴィーアへの別れ」Wq66 (H272) 6'44
14. 幻想曲 嬰ヘ短調 Wq67 (H300) 13'31


アーポ・ハッキネン(クラヴィコード、フォルテピアノ)

使用楽器
クリストフ・フリードリヒ・シュマール(レーゲンスブルク)
 によるクラヴィコード(1-3、11-13)
ペール・リンドホルム(ストックホルム)
 によるクラヴィコード(4-5, 9-10, 14)
ダニエル・デール(ウィーン)によるフォルテピアノ(6-8)

録音:2022年6月20-22日、フィンランド、ピタヤンマキ村の教会


 カール・フィリップ・エマヌエル・バッハは、強弱の鋭いコントラストや音程の跳躍、リズムの断続、和声の目まぐるしい変化といった作曲技法により「多感様式」と呼ばれるスタイルを確立し、特にベートーヴェンに強い影響を与えたことでも知られています。 このアルバムは、エマヌエル・バッハの大胆さを伝える短調の幻想曲をクラヴィコードで演奏した音源を中心とした構成ですが、途中にはエマヌエル・バッハが範とした父の作品から半音階的幻想曲とフーガ BWV 903をフォルテピアノで演奏した音源も収録。演奏はフィンランドの名手ハッキネン。チェンバロによるゴルトベルク変奏曲では超美音を聴かせる一方で、ハイドンの十字架上のキリストの最後の7つの言葉では、クラヴィコードをきわめて性格的に鳴らしていた実績もあるので、今回のクラヴィコードとフォルテピアノの弾き分けも注目されるところです。


クラヴィコード偏愛

 バッハの次男、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ[1714-1788]は、クラヴィコード、フォルテピアノ、タンジェントピアノ、チェンバロ、オルガンなどを演奏して生活していましたが、最も好んでいたのはクラヴィコードで、奇抜な曲名で知られるロンド「わがジルバーマン・クラヴィーアへの別れ」(トラック13)もクラヴィコードについての作品です。

独自の発音構造が音楽様式に影響

 シンプルな構造ゆえ打鍵がそのまま音響に反映するクラヴィコードは、音の強弱表現に加えて、ベーブング(ヴィブラート)での繊細な効果や、ポルタートで柔らかく音を切ったりすることができることから、エマヌエル・バッハは得意の即興演奏をはじめとしてクラヴィコードを多用しており、それが幻想曲での自在な作風にも繋がっていました。
 特に短調作品には大胆なものが多く、強弱の鋭いコントラストや音程の跳躍、リズムの断続、和声の目まぐるしい変化といった大胆な作曲技法により「多感様式」と呼ばれるスタイルを確立し、それがシュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)の音楽様式や、ベートーヴェン、シューベルトに与えた影響にも大きなものがあったと考えられています。

情熱的即興演奏と理論家の側面

 興が乗ると目が座って口が開き、少し泡を吹きながら即興演奏をおこなっていたというエマヌエル・バッハですが、理論家としての著作もあり、1753年に出版された「正しいクラヴィーア奏法試論」では、運指法や装飾音、前打音、持続低音など様々な事柄に言及しつつ、鍵盤楽器奏者の能力を最も正確に判断できるのはクラヴィコードであるとまで断言してもいます。

父バッハの作品からの影響

 「ベルリンのバッハ」、「ハンブルクのバッハ」と呼ばれたエマヌエル・バッハは、時には兄や弟と区別するためか「大バッハ」とも呼ばれており、存命中の名声では明らかに父を上回っていましたが、父の音楽を最も大切にしたのもエマヌエル・バッハでした。

父バッハを偲ぶ作品の可能性

 エマヌエル・バッハが1753年に出版した幻想曲とフーガ ハ短調(トラック4と5)は、父バッハの半音階的幻想曲とフーガ BWV 903を思わせることから、父を偲んで書いたトンボー(追悼曲)だとする説もあります。
 そのためこのアルバムでは、終わりの方に半音階的幻想曲とフーガ BWV 903(トラック11と12)を収録し、続けてエマヌエル・バッハ晩年のロンドと幻想曲を置いて締めくくることで、父バッハとエマヌエル・バッハの音楽的関連について考えさせるような構成になっています。



使用楽器について


エマヌエル・バッハの作品はすべてクラヴィコードで演奏されており、ジルバーマンの流れを汲むとされるレーゲンスブルクのクリストフ・フリードリヒ・シュマール[1739-1814](トラック1・2・3・11・12・13)の楽器と、ストックホルムのペール・リンドホルム[1741-1813]による楽器(トラック4・5・9・10・14)が使用されています。
 一方、バッハの半音階的幻想曲とフーガ BWV 903(トラック11・12)では、使用楽譜がバッハ伝の著者としても高名なヨハン・ニコラウス・フォルケル[1749-1818]によるもののため、ウィーンのダニエル・デーア[1788-1837]の製作したフォルテピアノが用いられています。フォルケルはエマヌエル・バッハやフリーデマン・バッハとも交流があったので、その校訂譜にはバッハの息子たちの意思も反映されていると考えられています。



アーポ・ハッキネン(クラヴィコード、フォルテピアノ)

 1976年、フィンランドのヘルシンキで誕生。幼少からヘルシンキ大聖堂の聖歌隊員として音楽教育を受け、13歳でチェンバロを習い始め、シベリウス・アカデミーで勉強。1995年から1998年までアムステルダム・スウェーリンク音楽院でボブ・ファン・アスペレンに、1996年から2000年までパリでピエール・アンタイに師事したほか、グスタフ・レオンハルトの指導も受けています。1998年、ブルージュ国際チェンバロ・コンクールで第2位とVRT賞を受賞。
 ソロと室内楽のほか、指揮者としても活動し、欧米各国のほか日本などアジアでも演奏。
 

BRL 96743
¥1700 
20世紀フランスの作曲家による
 フルートとピアノのための作品を集めたプログラム


  レヴェラシオン(天啓)~
   フランス近代のフルートとピアノのための音楽

リリ・ブーランジェ[1893-1918]
 1. 「春の朝に」 4'37

ピエール・カミュ[1885-1948]
 2. シャンソン 3'02
 3. バディヌリー 2'42

メル・ボニ[1858-1937]
フルートとピアノのためのソナタ
 4. I. アンダンティーノ・コン・モート 4'44
 5. II. スケルツォ・ヴィヴァーチェ 1'59
 6. III. アダージョ - アレグロ・マ・ノン・トロッポ - アダージョ 5'02
 7. IV. フィナーレ.モデラート 4'03

エリーズ・ベルトラン[2000- ]
「典礼の印象」 Op.2
 8. イントロイト 1'29
 9. ルクス・アエテルナ 3'02
 10. スプリカチオ 1'34
 11. イン・パラディスム 2'12

ピエール・サンカン[1916-2008]
ソナチネ
 12. I. モデラート 3'49
 13. II. アンダンテ・エスプレッシーヴォ 3'28
 14. III. アニメ 2'01

アンドレ・ジョリヴェ[1905-1974]
 15. 「リノスの歌」 10'34
アンナ・ヴィーラー
 (フルーアンナ・ヴィーラー(フルート)
アリーナ・プロニナ(ピアノ)

録音:2021年、ベルリン、エルベルク教会、トーンスタジオ

 20世紀フランスの作曲家によるフルートとピアノのための独創的な魅力のある作品を集めたプログラム。24歳で亡くなってしまったリリ・ブーランジェの楽し気な「春の朝」、メロディーが魅惑的なカミュの「シャンソン」とメル・ボニの「ソナタ」、新進作曲家ベルトランが15歳の時にデュリュフレのレクイエムを聴いて書いた「典礼の印象」、フルートの技法満載のピエール・サンカンのソナチネとジョリヴェの「リノスの歌」という盛りだくさんな内容です。フルートのヴィーラーとピアノのプロニナは、2021年発売のディミトリー・チェスノコフの日本ネタ作品が面白いフルート・アルバム(Brilliant 96216)が、録音の良さもあって印象的だった期待のデュオです。

 

BRL 96752
¥1700
バッハの弟子、シュナイダーとキルンベルガーの作品集
 バッハの弟子たちのオルガン音楽

ヨハン・シュナイダー[1702-1788]

1. 前奏曲とアッラ・ブレーヴェ ト短調 4'24
2. トリオ イ短調 2'55
3. アッラ・ブレーヴェ ヘ長調 1'30
天にましますわれらの父よ(ソプラノによるカント・フェルモ) 1'48
5. 前奏曲とアッラ・ブレーヴェ ニ長調 4'03
6. 天にましますわれらの父よ(ペダル付きオルガンによるカント・フェルモ) 3'51
7. 前奏曲とフーガ ト長調 3'47
8. わが神よ、わが心を汝に捧げ(ペダル付きクラヴィーアのための) 3'02
9. 前奏曲とアッラ・ブレーヴェ G 3'54

ヨハン・フィリップ・キルンベルガー[1712-1783]
オルガンまたはチェンバロのための8つのフーガ [1777]
小コラール前奏曲集
10. ただ愛する神の力に委ねる者、第1節 1 1'42
11. 前奏曲とフーガ I 2'07
12. フーガII 2'12
13. 来たれ、創り主にして聖霊なる神よ 2'06
14. フーガIII 4'40
15. フーガIV 2'09
16. ああ神よそして主よ 2'15
17. フーガ V 2'48
18. フーガ VI 2'38
19. ただ愛する神の力に委ねる者、第2節 1'29
20. フーガVII 6'01
21. フーガVIII 4'15
22. われ心よりこがれ望む 2'10


ヴァルテル・ガッティ(オルガン)
使用楽器:デロルト&ランジーニ・オルガン(2007年製)

録音:2022年3月24日(シュナイダー)、2022年9月22日(キルンベルガー)、イタリア、ヴィリアーノ・ビエッレーゼ、聖母マリア・アッスンタ教区教会

 モーツァルトと同じ時代まで活躍していたバッハの2人の弟子、シュナイダー[1702-1788]とキルンベルガー[1721-1783]の作品集。シュナイダーの録音は珍しいので、今回、ベルリン国立図書館所蔵の手稿譜により約30分のまとまった作品が聴けるのは朗報です。キルンベルガーもオルガン曲の録音が少なかったので、「8つのフーガ」と「小コラール前奏曲集」合わせて約37分が収録されたのはオルガン好きにはたまらないところです。 使用楽器はオルガン・フェスティヴァルでも知られる北イタリア、ヴィリアノ・ビエッレーゼの聖母マリア・アッスンタ教区教会にある2007年製デロルト&ランジーニ・オルガンで、澄んだ良い音がします。


ヨハン・シュナイダー

 1702年にフランクフルト近郊のラウタータールで誕生。故郷でニコラ・ミューラーの弟子となり、1717年から1720年にかけては、ザールフェルトでヨハン・ハルトマン・ラインマンに師事。
 1720年頃、シュナイダーはケーテンでバッハのオルガンおよびチェンバロの弟子となり、並行して、メルゼブルクでヨハン・ゴットリーブ・グラウンに、ルドルシュタットでヨハン・グラーフにヴァイオリンを師事。
 1721年、ヨハン・シュナイダーは故郷近くのザールフェルトの宮廷で、オルガニスト兼首席宮廷音楽家(コンサートマスター)となります。
 1726年、ワイマールの宮廷楽団のヴァイオリン奏者となり、その後、1729年にライプツィヒ最大の教会であるニコライ教会のオルガニストに任命され、37年後の1766年、64歳まで務めあげています。シュナイダーは以後もライプツィヒに留まり、1788年、86歳で同地で亡くなっています。
 作品には、バッハの影響のほか、当時流行していたギャラント様式も反映されていると言われています。


ヨハン・フィリップ・キルンベルガー

 1721年、ワイマール近郊のザールフェルトで誕生。クラヴィーアとヴァイオリンを家庭で学び、グレーフェンローダのオルガニスト、ヨハン・ペーター・ケルナーに師事。
 キルンベルガーは1741年にライプツィヒに滞在しており、その時にバッハに師事したと言われてきましたが、実際にはまだはっきりしていません。
 キルンベルガーは年内にドレスデンを経てポーランドに移り、音楽家として貴族のもとで働いて10年間滞在したのち、1751年にドイツに戻っています。
 当時のプロイセンは、文化に無関心で宮廷楽団も廃止(おかげでケーテンに楽団が誕生)していたフリードリヒ・ヴィルヘルム1世[1688-1740]の崩御から10年が経っており、音楽好きの息子であるフリードリヒ大王[1712-1786]が楽団を復活させて音楽生活も充実していたため、キルンベルガーはまずポツダムの宮廷楽団のヴァイオリン奏者となり、さらに1758年からは同地で作曲教師、楽長、フリードリヒ大王の妹アンナ・アマリア王女の音楽顧問として働いています。
 キルンベルガーはバッハの作品の多くをコピーし、ブランデンブルク協奏曲の原稿も保管、そして「キルンベルガー・コラール」と呼ばれるいくつかのコラールを集めてまとめてもいました。

 

BRL 96872
(3CD)
¥2300
パガニーニ流の室内楽は聴きどころ満載
 パガニーニ:ギター四重奏曲全集 Vol.1(3CD)

ギター四重奏曲第4番ニ長調 M.S.31
 1813/15年作曲。

ギター四重奏曲 第15番イ長調 M.S.42
 1820年作曲。

ギター四重奏曲第9番ニ長調 M.S.36
 1818年作曲。

ギター四重奏曲第6番ニ短調 M.S.33
 1813/15年作曲。

ギター四重奏曲第8番イ長調 M.S.42
 1817/18年作曲。

ギター四重奏曲第12番イ短調 M.S.39
 1819年作曲。

ギター四重奏曲第5番ハ長調 M.S.32
 1813/15年作曲。

ギター四重奏曲第11番ロ長調 M.S.38
 1819年作曲。
ダニエル・ローランド(ヴァイオリン)
アルベルト・メジールカ(ギター)、他

 ギターが好きだったパガニーニは15曲のギター四重奏曲を作曲。内容はヴァイオリンの名技的な部分があったりオペラティックな部分があったりと多彩で、しかも全編が親しみやすいメロディーで彩られています。
 この全集企画は、ギター奏者のアルベルト・メジールカが、ヴィオラ奏者のヴラディミール・メンデルスゾーンとの公演後の食事の際の会話の中から生まれたもので、メジールカ自身がライナーノートも執筆するなど力が入っています。メンデルスゾーンは残念ながら2021年8月に急死してしまいますが、初動時の尽力に感謝し、録音はメンデルスゾーンの思い出に捧げられています。主役のヴァイオリンは、以前メジールカと心地良いデュオ・アルバムを制作していた元ブロドスキー四重奏団のダニエル・ローランド。




 パガニーニは5歳からヴァイオリンを学び、すぐに驚異的な上達を示したと言われますが、実はその前に父からマンドリンを与えられており、そのこともあってか、パガニーニの撥弦楽器への愛情は生涯不変で、ギター奏者としても一流の腕前になったのは有名な話です。
 また、1800年頃から1840年頃にかけて西ヨーロッパではギターが大流行し、アマチュアからプロまで多くのギター奏者が生まれ、パガニーニ以外にもシューベルトなどの作曲家がギターに魅せられていました。
 自身が優れたギター奏者でもあったパガニーニは、当時のギターの旺盛な需要に応えるべく多くの作品を書いており、15曲のギター四重奏曲はそうした中でも本格的な内容を持つもので、特に第7番以降の作品は聴き応えがあります。



(2023年4月 新譜).


BRL 96612
(5CD)
¥3200
ブリリアント、ボッケリーニ作品、
 ヴァイオリン・ソナタ・シリーズが登場


ボッケリーニ:ヴァイオリン・ソナタ全集 第1集
 ヴァイオリンとピアノのための6つのソナタ Op.5 G.25~30
 ヴァイオリンとピアノのための6つのソナタ G.46~G.51
 (原曲:弦楽四重奏曲、弦楽三重奏曲、マドモワゼル・ル・ジュヌ編曲)
 ヴァイオリンとピアノのための3つのソナタ G.52, G.53, G.54
 (原曲:弦楽三重奏曲、ミスター・ロビンソン編曲)
 ヴァイオリンと通奏低音のための6つのソナタ G.20.1~6
 (原曲:チェロ・ソナタ)
イーゴリ・ルハーゼ(バロック・ヴァイオリン)
アレクサンドラ・ネポムニャシチャヤ(フォルテピアノ)
アンサンブル・ヴィオリーニ・カプリッチョージ

 37枚組の「ボッケリーニ・エディション」以降もブリリアントはボッケリーニ作品の録音に取り組んでいましたが、今度はヴァイオリン・ソナタ・シリーズが登場。ソナタ第1番の出だしがのちのベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番の開始に似ていたり、ソナタ第3番がどことなくベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」を思わせる部分があるなど興味深い内容。演奏は長くオランダやドイツを拠点としてきたロシア人古楽演奏家らによるものです。



 

BRL 96750
(5CD)
¥3200
ヴォルフガング・リュプザムが、平均律クラヴィーア曲集を
 リュート・チェンバロで演奏した全曲録音

  バッハ:平均律クラヴィーア曲集 全曲
ヴォルフガング・リュプザム
 (リュート・チェンバロ)

 バッハ演奏の大御所、ヴォルフガング・リュプザムが、平均律クラヴィーア曲集をリュート・チェンバロ(ラウテンクラヴィーア、ラウテンヴェルク)で演奏した全曲録音。
 バッハの遺品目録には、チェンバロなど計8台の鍵盤楽器が記載されており、うち2台はリュート・チェンバロでした。リュート・チェンバロのオリジナルはすべて失われてしまったため、どのような外観の楽器かもわからないということで、現在、さまざまな形で復元がおこなわれていますが、ガット弦が張られ、ダンパーを使用していないという点では共通のようです。リュプザムの演奏は、穏やかで柔和なソノリティによる繊細で微妙な陰影のある表現が印象的なものとなっています。



 

BRL 96343
¥1700
ニコーラ・ラモンが演奏
 「カントとバッソのための17世紀音楽」


ダリオ・カステッロ 1602-1631
1. ソナーテ・コンチェルターテ第2巻~ソナタ第7番 6'13

ジローラモ・フレスコバルディ 1583-1643
2. カンツォーナ第18番(2声)、カント・エ・バッソ「ラ・マゾッティ」3'23

ダリオ・カステッロ
3. ソナーテ・コンチェルターテ第1巻~ソナタ第8番 5'23

ジローラモ・フレスコバルディ
4. カンツォーナ第22番(2声)、カント・エ・バッソ「ラ・ニコリーナ」 5'01
5. カンツォーナ第8番「ラ・ヴィンチェンティ」

ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルゲル 1580-1651
6. シンフォニア第3番 2'34

ジローラモ・フレスコバルディ
7. カンツォーナ第21番(2声)、カント・エ・バッソ「ラ・テグリムッチャ」 2'24

ダリオ・カステッロ
8. ソナーテ・コンチェルターテ第1巻~ソナタ第7番 5'16

ジローラモ・フレスコバルディ
9. カンツォーナ第29番(2声)、カント・エ・バッソ「ラ・カプリオーラ」 4'26
10. トッカータ第5番、オルガン・ペダル有りとペダル無し 4'58
11. カンツォーナ第20番(2声)、カント・エ・バッソ「ラ・リッパレッラ」 2'40
12. カンツォーナ第23番(2声)、カント・エ・バッソ「ラ・フランチョッタ」 3'17

ダリオ・カステッロ
13. ソナーテ・コンチェルターテ第2巻~ソナタ第8番 5'17




ムジカ・ペルドゥータ
ダーヴィド・ブルッティ(コルネット)
レナート・クリスクオーロ(バス・ヴァイオリン)
ニコーラ・ラモン(オルガン、チェンバロ)

録音・2022年7月1~3日、イタリア、トレーヴィ、聖フランチェスコ美術館

 「カントとバッソのための17世紀音楽」というタイトルの「カント」は、声楽ではなく器楽の歌のことで、ここではルネッサンス~バロック期の楽器で演奏困難なコルネット(ツィンク)と、チェロよりひとまわり大きなバス・ヴァイオリン(バッソ・ディ・ヴィオリーノ)、そして小型オルガン、もしくはチェンバロのアンサンブルで聴くことができます。
 演奏はコルネットがダーヴィド・ブルッティ、バス・ヴァイオリンが「ムジカ・ペルドゥータ」のリーダーであるレナート・クリスクオーロが担当し、ブックレットの解説(英語・イタリア語)も執筆。オルガンとチェンバロはニコーラ・ラモンが演奏しています。






 3声のソナタは、バロック時代の曲種で、高音楽器と旋律的な低音楽器、通奏低音楽器で構成され、いくつかのヴァリエーションもありました。
上声部を担当する高音楽器のパートは、従来のトリオ・ソナタよりも、よりヴィルトゥオーゾ的な特徴を示しており、低音楽器は、通奏低音としての機能だけにとどまらず、上声部と対等な旋律の担い手としても機能。
 この録音では、「室内楽」の誕生と発展に影響を与えた2人の作曲家、ジローラモ・フレスコバルディ[1583-1643]と、ダリオ・カステッロ[1602-1631]をメインに紹介しています。

 1628年にローマで出版されたフレスコバルディの器楽曲集「1、2、3、4声で演奏するカンツォーナ(歌)」は、時系列的には、1621年と1629年にヴェネツィアで出版されたカステッロの「モダンな様式によるソナーテ・コンチェルターテ」の2巻の曲集の間に位置しています。
 フレスコバルディのカンツォーナが、ルネッサンス器楽曲の様式を究めたものであるのに対し、カステッロの新たな様式は、その後、無数のヴァリエーションを経て何世紀にもわたって室内楽の主要なジャンルであり続けることになる様式を切り開くものでした。
 また、アルバムの中ほどには、ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルゲル[1580-1651]の「通奏低音付き4声のシンフォニア第1巻」からシンフォニア第3番が収録されています。



 
BRL 96707
¥1700
ムルシュハウザー
 「プロトティポン・ロンゴ・ブレーヴェ・オルガニクム」

  ムルシュハウザー:
   プロトティポン・ロンゴ・ブレーヴェ・オルガニクム
シルヴァ・マンフレ(Org)

 ムルシュハウザーはバッハより22年先に生まれたドイツ・バロックの作曲家で、カトリックの街、ミュンヘンの巨大なフラウエン教会でほぼ半世紀にわたってカペルマイスターを務めた人物。 「プロトティポン・ロンゴ・ブレーヴェ・オルガニクム」は、長短さまざまな器楽曲のプロトタイプといった意味のオルガン曲集で、礼拝で演奏される声楽曲の前奏、後奏などの役割を担う音楽です。8つの教会旋法で書かれた、イントナツィオ、フーガ、トッカータ、前奏曲、カンツォーナにはさまざまな工夫も凝らされています。 CDの録音に用いられたオルガンは、ミュンヘンの東、約230kmに位置するオーストリア、バウムガルテンベルク教会の1662年製フロイント・リヒターによる楽器で、イタリアのオルガニスト、シルヴァ・マンフレ・が演奏しています。




 フランツ・クサーヴァー・アントン・ムルシュハウザー[1663-1738]は、1676年にミュンヘンのイェズス会ギムナジウムで学びながら聖ペテロ大聖堂の合唱団と楽団に入団し、まず教会の合唱監督ジークムント・アウアーから、その後1684年から1693年まで宮廷カペルマイスターのヨハン・カスパル・ケルルに師事。
 1690年7月、ミュンヘン・フラウエン教会の合唱団長ルートヴィヒ・ヘルツが病気で体調を崩したため、師のケルルの推薦でムルシュハウザーがの代役を務め、翌1691年にヘルツが死去すると、ムルシュハウザーがその後継者となり、1738年に亡くなるまでほぼ半世紀にわたって務めています。


録音:2020年5月30、31日、オーストリア、バウムガルテンベルク教会

 

BRL 96763
¥1700
エレジー ~
 グラズノフ、チャイコフスキー、ボロディンの音楽


アレクサンドル・グラズノフ 1865-1936
1. 弦楽オーケストラのための主題と変奏 Op.97 13'29
2. サクソフォンと弦楽オーケストラのための協奏曲 Op.109 14'45

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー 1840-1893
3. 弦楽オーケストラのためのエレジー(イワン・サマーリンの思い出に)ト長調 TH.51 9'56
4. 弦楽セレナーデ~エレジー 9'23

アレクサンドル・ボロディン 1833-1887
5. 弦楽四重奏曲第2番~夜想曲(弦楽オーケストラ版) 8'02

ヤコポ・タッデイ(sax)
ローマ・トレ管弦楽団
シエヴァ・ボールザク(指揮)

録音:2021年4月22日~25日、ローマ、フォーラム・スタジオ(フォーラム・ミュージック・ヴィレッジ)

 グラズノフの弦楽のための主題と変奏、サクソフォン協奏曲、チャイコフスキーの弦楽のためのエレジー、弦楽セレナーデのエレジーに、ボロディンのノクターンの弦楽オーケストラ版を収録。
 演奏の「ローマ・トレ管弦楽団」は、2005年に設立されたオーケストラ。オペラを中心に活躍してきた指揮者のシエヴァ・ボールザクのもとで、じっくり旋律を歌わせるゆったりと美しい演奏を聴かせています。



 

BRL 96766
¥1700
ラインベルガー:
 ミサ曲ヘ長調、オルガン・ソナタ第19番、他


ヨーゼフ・ガブリエル・ラインベルガー[1839-1901]

ミサ曲へ長調 Op.190(男声合唱とオルガンのための) *
1. キリエ 5'14
2. グロリア 3'22
3. クレド 6'25
4. サンクトゥス 1'45
5. ベネディクトゥス 2'11
6. アニュス・デイ 3'53

7. 12の性格的小品~「夕暮れの平安」Op.156 No.10 ** 3'54

8. アヴェ・マリア(ミサ曲より) Op.172 * 2'43

オルガン・ソナタ 第19番 ト短調 Op.193 **
9. 前奏曲 11'05
10. プロヴァンス風 7'28
11. イントロドゥツィオーネ 3'38
12. フィナーレ 6'43


イル・ポリフォニコ・ディ・ルーダ(男声合唱団) *
ファビアナ・ノーロ(指揮) *
マヌエル・トマディン(オルガン)
使用楽器
聖クイリーノ教会、ザニン・オルガン *
マリア・アウシリアトリチェ教会、ゴルシッチ・オルガン **


合唱曲:2022年3月4日&5月5日、イタリア、ウディーネ、聖クイリーノ教会
オルガン曲:2022年5月29日、スロヴェニア、ヴィパヴァ、マリア・アウシリアトリチェ教会


 フルトヴェングラーの師としても知られるヨーゼフ・ラインベルガー[1839-1901]は、ドイツ・ロマン派の作曲家でオルガニスト、教育者。ラインベルガーの音楽は、前期ロマン派的な要素とバロックのポリフォニーの融合ともいわれ、親しみやすく美しい作品が多いのが特徴で、20年ほど前にヴァイオリンとオルガンのための作品集のCDがベストセラーとなったこともありました。このCDでは、ラインベルガーの作品でも特に注目度の高い合唱作品とオルガン作品を収録しており、南ドイツのフォーレとも言われるその作風を味わうことができます。録音はイタリア勢により教会でおこなわれたもので、メロディアスで雰囲気豊かな録音を聴くことができます。




 

BRL 96788
¥1700
ヴィルムス:ピアノ四重奏曲、ピアノ三重奏曲 G.A.P. アンサンブル

 オランダ国歌(1817-1932)の作曲者として知られたヴィルムス[1772-1847]は、ドイツのゾーリンゲン近郊に生まれた器楽奏者(ピアノ、フルート、オルガン)で作曲家。19歳から75歳で亡くなるまでオランダ暮らしだったヴィルムスは、相次ぐ家族の死の衝撃から1823年には教会オルガニストに転向していたため、作曲家としての活動時期はベートーヴェンと同世代。演奏はピリオド楽器演奏で豊富な実績のあるルカ・クインタヴァッレが率いる室内楽グループ「G.A.P.アンサンブル」によるもので、2021年10月にケルンで録音されています。ピリオド楽器のCDはこれが初めてで、リズミカルで引き締まった明晰な演奏により、ヴィルムスの音楽本来の姿が示されています。



 

BRL 96820
¥1700
レティツィア・カランドラが、
 ギター伴奏でナポリ古謡を歌い上げたアルバム

  アノニマス・ナポリ歌曲集
レティツィア・カランドラ(ソプラノ)
ヴァレリオ・チェレンターノ(ギター)

 清楚で澄んだ声から妖艶な声まで幅広い表現力の持ち主レティツィア・カランドラが、ギター伴奏でナポリ古謡を歌い上げたアルバム。すべて作者不詳の伝承歌で、古代から19世紀にかけてナポリの人々に歌われてきた表情豊かな作品が21曲収録されています。最後の「ロー・グラチアーノ」は、ナポリ湾の魚たちの愛と喧嘩の物語を早口で歌った楽しい曲。 カランドラは長年に渡ってナポリの歌の研究と紹介に取り組んでおり、これまでにリリースしたナポリ関連アルバムも高い評価を受けています。



 

BRL 96867
¥1700
ブラームスの弦楽六重奏曲を
 ピアノ三重奏曲に編曲したヴァージョン

  ブラームス:弦楽六重奏曲
   (キルヒナーによるピアノ三重奏のための編曲版)

ヨハネス・ブラームス 1833-1897
テオドール・キルヒナーによるピアノ三重奏のための編曲

弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 Op.18 (1858/60)
弦楽六重奏曲第2番 ト長調 Op.36 (1864/65)
マッテオ・フォッシ(ピアノ)
ドゥーチョ・ チェッカンティ(ヴァイオリン)
ヴィットリオ・チェッカンティ(チェロ)


録音:2018年10月5日~7日、イタリア、ペルージャ、ピアノ・エ・フォルテ・スタジオ

 ブラームスの弦楽六重奏曲をピアノ三重奏曲に編曲したヴァージョン。編曲はブラームスと親しかったキルヒナーによっておこなわれ、ブラームス自身も「私を大いに楽しませてくれる」と喜んでいたヴァージョンです。 演奏はイタリアのチェッカンティ兄弟とマッテオ・フォッシで、切れ味良くはっきりと力強く歌い上げる演奏は、嘆き節で有名な第1番第2楽章アンダンテでも27歳のブラームスの情熱がダイレクトに伝わるような良さがあります。



 

BRL 96875
(2CD)
¥1900
ティナッツォリ:鍵盤楽器作品全集

CD1
トッカータ第17番
1. I. アレグロ 4'04
2. II. グラーヴェ.アルペッジョ、プレスティッシモ、アダージョ 1'50
3. III. アッフェットゥオーソ 1'31

トッカータ第18番
4. I. アレグロ 3'49
5. II. スオ・バレット 1'15

ソナタ第12番
6. エレヴァツィオーネ.アダージョ 5'22

カプリッチョ第3番
7. I. プレスト 3'17
8. II. アダージョ 1'01
9. III. メヌエット アレグロ 1'40

トッカータ第6番
10. アレグロ 2'27

カプリッチョ第16番
11. アレグロ 2'10

カプリッチョ第7番
12. アレグロ 4'22

ソナタ第5番
13. オッフェルトリオ 4'07

カプリッチョ第14番
14. I. アレグロ 3'17
15. II. アダージョ、アレグロ 2'02

カプリッチョ第9番
16. アレグロ 2'21

カプリッチョ第10番
17. アレグロ 2'11

CD2
ソナタ第13番
1. ポスト・アニュス. アレグロ 3'54

ソナタ第4番
2. I. アレグロ 3'21
3. II. サラバンダ 2'13
4. III. アレグロ 2'43

ソナタ第2番
5. アレグロ 3'11

パルティーテ・ソープラ・イル・パッサガッロ
6. 7'49

ソナタ第11番
7. オッフェルトリオ. アレグロ 4'35

ソナタ第8番
8. アレグロ 3'44

ソナタ第1番
9. I. アダージョ 1'26
10. II. アレグロ 2'42
11. III. ラルゴ 0'47
12. IV. プレスティッシモ・アルペッジャート、アダージョ 1'07
13. V. アレグロ 2'20

カプリッチョ第15番
14. アレグロ 3'07
シモーネ・ピエリーニ(チェンバロ、オルガン)

 アゴスティーノ・ティナッツォリ[1660-1723]は、ボローニャに生まれ、ペーザロで亡くなったイタリア・バロックの作曲家。これまで僅かに聴くことのできた作品にはなかなか魅力的なものがありましたが、今回のアルバムはティナッツォリだけで2枚組という画期的なもので、現存するティナッツォリの鍵盤楽器作品をすべて収録し、チェンバロ作品を中心に、オルガン作品も交えて、ティナッツォリの器楽スタイルの幅広さを示すことに成功しています。演奏のピエリーニはイタリアの注目株。カルロ・グリマルディ・モデルを弾いて、イタリア・チェンバロならではの美しさと迫力を兼ね備えた演奏を聴かせます。また、オルガンはローマ近郊の山村、ロッカ・マッシマの聖ミケーレ・アルカンジェロ教会のボニッツィ・インゾーリ・オルガンを使用。





 イタリア・バロックの作曲家、アゴスティーノ・ティナッツォリ[1660-1723]の鍵盤楽器作品集。ボローニャに生まれ、ペーザロで亡くなったティナッツォリの生涯についてはまだよくわかっておらず、楽譜についても、レクイエムの断片や、「イェフタの犠牲」などのオラトリオ、そして鍵盤楽器のための作品など、僅かなものが発見されているに過ぎませんが、これまでごく一部聴くことのできた作品にはなかなか魅力的なものがありました。
 この鍵盤楽器独奏曲集は、現在、ミュンスターとボローニャに保存されている2つの写本を使用して演奏されています。
 ミュンスター写本には2枚のCDに収録されている全曲が含まれ、ボローニャ写本にはトッカータ第18番とトッカータ第17番の拡大版(ミュンスター写本は第1曲のみ)が含まれています。
 この曲集のうち、エレヴァツィオーネ(聖体奉挙)1曲と、オッフェルトリオ(奉献文)1曲、ポスト・アニュス1曲の4曲は、ミサの中で使われることを想定した敬虔なオルガン曲となっています。
 トッカータ第17番、ソナタ第4番といった協奏曲的なものから、オッフェルトリオのフガート、ソナタ第4番のサラバンダや、カプリッチョ第3番のメヌエットといった舞曲的なものまで、幅広いスタイルと形式が採用されており、ティナッツォリの作曲スタイルの多彩さを伝えています。
 

BRL 96921
¥1700
ドニゼッティ:弦楽四重奏曲集
 弦楽四重奏曲第15番へ長調(1821)
 弦楽四重奏曲第17番ニ長調(1825)
 弦楽四重奏曲第18番ホ短調(1836)
デルフィコ四重奏団
 マウロ・マッサ(第1ヴァイオリン)
 アンドレア・ヴァッサーレ(第2ヴァイオリン)
 ジェラルド・ヴィターレ(ヴィオラ)
 フェデリコ・トッファーノ(チェロ)

録音:2020年9月8~12日、イタリア、ノマーリオ、聖バルトロメオ教会

 最近、一部に注目されるようになってきたドニゼッティの弦楽四重奏曲ですが、理由はやはり面白いからでしょう。弦楽四重奏曲第15番第1楽章ではモーツァルトの交響曲第40番第1楽章第1主題を大胆にパロディーにしていて驚かせます。演奏は2013年に結成されたイタリアのピリオド楽器カルテット、デルフィコ四重奏団。アイデアとドラマと旋律美に満ちた知られざる佳曲を、作品本来の古典派的な様式で表現しています。



 






ページ内の商品チェック・ボックスをクリックしたら、最後に 「かごに入れる」ボタンを押してください。
新店内のほかのページのお買い物がありましたら、そちらもすませ、最後に「注文フォームへ」ボタンを押して注文フォームで注文を確定してください。
(チェック内容を変更したら、必ずもう一度「かごに入れる」ボタンをクリックしてください。変更内容がかごに反映されませんので)

※ご確認事項※
掲載情報は公開時のもののため、時間の経過により入手不能となる場合がございます。
また、価格が変更となっている場合には、ご注文後にご連絡のうえ、ご了承いただいた時点でご注文確定となります。
なお、入手不能の場合にはご注文を承ることができませんのでご了承ください。


注文フォームへ


アリアCD トップページへ



Copyright(C) 2020 ARIA-CD.All rights reserved.08