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HECTORグループの総帥がおすすめする強力アイテム
第3部


 HECTOR、ARDMORE、HINDENBURGなど、壮大なシリーズをたばねるHECTORの総帥。
 これまで豊富な資金と豊かな人脈を駆使して、次から次へととんでもないお宝音源を復刻してきた。

 そうしたなか、過去にリリースした中で特別な思い入れがあるものを別枠で紹介したいと言ってきた。
 本来なら埋もれてしまってもおかしくなかった幻の名盤。それらの音源にもう一度光を・・・という総帥の強い思いは変わらない。

 なかでもとくにこれらの名盤に対する思いは相当強いものがあるようである。


 音源が聴けますのでぜひ一度試聴してみていただければ。





おすすめ その1.

ARDMORE
A300-070
(1CD-R)\1800
荒々しさの内側に冷徹な統率が
 コンスタンティン・イワノフ指揮

 (1)ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調op.92
 (2)チャイコフスキー:序曲「1812年」(V.シェバリーン編)
(1)
コンスタンティン・イワノフ指揮
 ソビエト国立文化省交響楽団
Private tape 1963年 モスクワ・ライヴ録音モノラル拍手入

(2)
コンスタンティン・イワノフ指揮
 ソビエト国立交響楽団
Private tape 1960年頃 モスクワ・ライヴ録音モノラル拍手入
ただの“ベートーヴェン第7番の珍しい録音”ではない。1963年モスクワ、拍手まで残るプライベート・テープから立ち上がるのは、音楽がまだ国家的な熱気と聴衆の体温を背負っていた時代の巨大なうねり。
イワノフはリズムを軽やかに弾ませるのではなく、低弦と金管を地面に打ち込み、終楽章へ向けて全楽団を一つの機関車のように加速させる。しかし単なる爆演ではない。骨格は驚くほど明晰で、荒々しさの内側に冷徹な統率がある。
さらにシェバリーン編の《1812年》まで加わるのだから、これは“ソヴィエトの音響建築”を一枚で浴びるためのアルバム。きれいな第7番に慣れた耳ほど、ここで音楽の原始的な力に打ちのめされるはず。





 コンスタンティン・イワノフは1907年生まれの指揮者。
 貧しい家庭で育つも若くして頭角をあらわし、1938年には第1回全ソヴィエト指揮者コンクールでムラヴィンスキーと第1位を争って注目され、1941年にはモスクワ放送響指揮者となり、1946年にはガウク、ラフリンに続くソビエト国立交響楽団の首席指揮者として活躍、その演奏水準を飛躍的に高めたことで知られる。まさにムラヴィンスキーと並んでソヴィエトの一時代を築いた大指揮者といっていい。
 ただその輝かしい活躍とは裏腹に、現在入手できる音盤は限られている。今回はベートーヴェンの7番のライヴ音源。

A300-070
https://www.dropbox.com/scl/fi/bqmf1n8jwr4b96bfburnb/A300-070.mp3?rlkey=893zlaxshpf7jo01su0ptut1v&st=np3xcs6o&dl=0







おすすめ その2.

ARDMORE
A400-012
(1CD-R)
\1800
品格で聴き手を酔わせる
 エドゥアルト・ヴァン・ベイヌム指揮

  (1)リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」op.35
  (2)ヘンデル:組曲「水上の音楽」(ハーティ編)

(1)エドゥアルト・ヴァン・ベイヌム指揮
 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
 (ヴァイオリン・ソロ) ヤン・ダーメン?
  Private tape 1957年4月30日アムステルダム・ライブ録音モノラル拍手入

(2)エドゥアルト・ヴァン・ベイヌム指揮
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
  12inch Decca LXT2534 - 1950年ロンドン録音モノラル
ベイヌムの《シェヘラザード》に期待するべきは、色彩の洪水ではない。彼が聴かせるのは、コンセルトヘボウの深い響きを使いながら、物語を必要以上に飾らず、旋律の奥にある構造と呼吸を浮かび上がらせる“抑制された官能”である。
1957年のライヴゆえ、音楽は生々しく前へ進むが、決して煽らない。だからこそヴァイオリン独奏が現れるたび、千夜一夜の語り部が暗闇からふっと姿を現すような神秘が生まれる。
後半の《水上の音楽》では、ロンドン・フィルを率いた端正で気品あるベイヌムが顔を見せる。ロシアの幻想と英国的な古典美。正反対の二世界を、同じ指揮者の“自然な呼吸”が結ぶ。この一枚は、派手さではなく品格で聴き手を酔わせる。

A400-012
https://www.dropbox.com/scl/fi/bcq272x9qva4gdprwuf79/A400-012.mp3?rlkey=mvqf9atllamcmirok2eefkfaa&st=uqooi6gc&dl=0






おすすめ その3.

HINDENBURG
BURG5060
\1,800
モーツァルト家にその楽譜があったと伝えられる
 ジョヴァンニ・マルコ・ルティーニ: ピアノ・ソナタ集

  ソナタヘ長調op.5-2、 ヘ短調op.5-5、
      ニ長調op.6-2、 ト短調op.6-5、 変ホ長調op.6-6
(ピアノ) ローラ・ドメニカ・ブルネッタ
12inch Cetra LPU0116
1972年頃 ミラノ録音モノラル
“モーツァルト以前”という言葉で片づけられてきた作曲家の音楽には、ときに未来の名作へつながる秘密の通路が隠れている。ルティーニのソナタ集はまさにそれだ。旋律は親しみやすく、形式はすっきりしているのに、和声の曲がり角や短調の翳りに、後の古典派が手にする表情の豊かさがちらりと見える。
モーツァルト家にその楽譜があったと伝えられる人物を、単なる歴史上の脇役としてではなく、一人の魅力的な作曲家として聴き直せるのがこの盤の醍醐味。ブルネッタの演奏も、学術標本のように整えるのではなく、音楽の会話、舞踏、ため息を生き生きと運ぶ。
知らない名前だからこそ面白い。聴き終えたあと、“なぜこの人は忘れられたのか”と誰かに語りたくなる、発見の喜びに満ちた一枚。

 ジョヴァンニ・マルコ・ルティーニGiovanni Marco Rutini (1723-1797) は、当時イタリアで大変人気のあった鍵盤楽器奏者であり作曲家。
 父レオポルドもルティーニを高く評価し、モーツァルトの自宅にはルティーニのソナタ集の楽譜があったともいわれており、モーツァルトもルティーニのソナタには早くから親しんでいた。



Burg5060
https://www.dropbox.com/scl/fi/7c5g3artnovxkilf2zsez/Burg5060.mp3?rlkey=kqtpm9lfwrxoecyt3xnixw6nh&st=pb6szyjh&dl=0





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おすすめ その4


Schreiber Disc
SH 115
\1,800
戦後のどこかから漂着したブラームスの亡霊
 指揮者もオーケストラも偽名
  ブラームス:交響曲第1番ハ短調op. 68

   (14:44) (10:08) (4:30) (18:00)

12inch Allegro 3121
ドレスデン国立交響楽団
 Dresden State Symphony Orchestra
フリッツ・シュライバー指揮
 全て偽名指揮者および演奏者

(モノラル録音)
指揮者もオーケストラも偽名。
録音年代さえ霧の中。

それでも針を下ろした瞬間、演奏そのものだけが圧倒的な実在感をもって立ち上がる。こんな盤こそ、歴史的録音蒐集の最も危険で甘美な領域である。

第1楽章は、暗い雲が集まり巨大な建造物が姿を現すように重厚。終楽章のコーダでは、それまで抑え込まれていたエネルギーが一気に解放され、名もなき楽団とは到底思えない凄絶な集中力を見せる。

“これは誰なのか”と推理しながら聴く楽しみもあるが、最後には名前などどうでもよくなる。
残された音だけで聴き手をねじ伏せるからだ。正体不明という欠落が、むしろ演奏の妖気を増幅する。これは名盤というより、戦後のどこかから漂着したブラームスの亡霊である。

 1950年代初期あたりの録音と考えられるが1940年代後期の可能性もある。
 この音源(LP 盤アレグロ)が発売されたのは1950年代半ば。放送用録音とライヴ録音またはスタジオ録音までが混じっていてもう訳がわからない。
 本当の演奏家が誰なのか推測するのは面白いが、決定的な答えはなかなか難しい
 ただ演奏は素晴らしいもので、そこから判断するにそうとうな大家であることは間違いなく、そういう意味で極めて貴重な音源であることは間違いない。
 とくに第1番はそうとうに凄い。特に第1楽章と4楽章のコーダは息を呑む迫力。(Schreiber Disc)


SH115 演奏はそうとうすごい
https://www.dropbox.com/scl/fi/yd373y3l94tspnm88p0os/SH115.mp3?rlkey=c07lzkmyzfsy4b13onbd95iei&st=dmprbmay&dl=0


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おすすめ その5

Schreiber Disc
SH 141
(1CD-R)\1800
音楽そのものが怪談になったような
 ナタン・ラフリン指揮
  ベルリオーズ:幻想交響曲
ナタン・ラフリン指揮 
モスクワ放送交響楽団
12inch メロディア盤 01440/2
1950年代初期録音モノラル
《幻想交響曲》は、若い芸術家が麻薬の夢の中で自らの葬列と魔女の饗宴を見る音楽である。ならば、これほど異様な演奏こそ作品の本質に近いのではないか。ラフリンは全曲約57分という巨大な時間をかけ、音楽を前へ進めるより、悪夢の底へゆっくり沈めていく。
第1楽章から空気が重く、旋律は熱に浮かされたように伸び、通常なら華麗に通り過ぎる場面にも不吉な影が差す。そして終盤、疲弊する金管、異様な鐘、崩れかけながら進むオーケストラが、整った名演にはない恐怖を生み出す。
美しく完成された《幻想》を求める人には勧めにくい。しかし“二度と忘れられない《幻想》”を探す人には、これ以上ない。演奏の常識を越え、音楽そのものが怪談になったような一枚である。

第1楽章(約16分30秒)から異様な雰囲気の遅さは、クレンペラー並に超スローです。全曲約57分の遅さ!もはやこれまでのイメージとはかけ離れた演奏。
金管楽器の息が続かないのが印象的で第5楽章の鐘には驚愕!(Schreiber Disc)


第4楽章、衝撃の演奏、どうぞ。
https://www.dropbox.com/s/un75o3gv4uzgcuz/sh141-4.mp3?dl=0




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おすすめ その6

Schreiber Disc
SH -145
\1800
終楽章のない「悲愴」、そして幻の「第7番」
 (1)チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調「悲愴」より第1,2,3,楽章
 (2)チャイコフスキー:交響曲第7番変ホ長調(セミオン・ボガティレフ補作)
(1)
アンジェロ・クエスタ指揮 
ローマ交響楽団
12inch Royale1230 - 1950年代録音モノラル

(2)
シリル・ディードリク指揮 
モンペリエ・フィルハーモニー管弦楽団
Private tape モンペリエでのライヴ録音ステレオ拍手入
第4楽章のない《悲愴》。その時点で普通の商品紹介の言葉は通用しない。終楽章へ沈み込むはずの物語が、第3楽章の昂揚のまま断ち切られることで、この録音は奇妙な未完の記念碑となった。しかも一部には回転の揺らぎが残る。だが、その“傷”を含めて、これは音盤史の偶然が生んだ唯一無二の体験なのである。

そして後半には、チャイコフスキーが完成させなかった素材をボガティレフが交響曲として組み上げた《第7番》。片や結末を失った第6番、片や後世の手で姿を与えられた第7番。

この組み合わせは、完成と未完成、作曲家の死後、録音媒体の欠落という三つの謎を一枚に封じ込めている。完璧さではなく、音楽の“あり得たかもしれない姿”に惹かれる人へ。

 「悲愴」は、何故か第4楽章が入っていない盤の復刻…個性的な演奏。オリジナル盤での一部回転ミスがあります。
 「第7番」は一部回転ミスがあります。録音データは商品ジャケットにて掲載しています。(Schreiber Disc)


SH145
https://www.dropbox.com/scl/fi/pqevtu90ath8i8oxi5xve/SH145.mp3?rlkey=pb53wbubns045p4b1l2srlyd7&st=i7jp0pun&dl=0








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