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SIMAX特価セール
その2
アリアCD初登場アイテム
18タイトル
~10/6(火)午前9時



 

SIMAX発掘特集、その2です!

 昨日ご紹介した「その1」に続いて、アリアCD初登場となるSIMAXのアルバムをさらに18タイトルご紹介します。

 そして今回も、実に面白いものが揃いました。

 20世紀ヴァイオリン音楽、現代コントラバス、北欧歌曲といったいかにもSIMAXらしい個性派がある一方で、シューマン、ドヴォルザーク、ブラームス、ベートーヴェン、ブルッフといった王道レパートリーも出てきます。

 なかでも今回ぜひ注目していただきたいのが、ノルウェーを代表する名ヴァイオリニスト、アルヴェ・テレフセン。
 ベルグルンドとのショスタコーヴィチ&バッハ、ハンドリー&ロンドン・フィルとのベートーヴェン&ブルッフ、さらにシベリウス/ステーンハンマル/ヴァーレンという北欧プログラム。こんな録音がSIMAXに眠っていたとは!

 さらに、グリーグ以前のノルウェー音楽をたどるケルルフ、知られざる実力派スロッテブレクのシューマン、グリーグ・トリオのドヴォルザーク全集、そして最後にはアンスネスまで登場します。

 有名曲も、知られざる作品も、名手も、異才もある。

 今回あらためてSIMAXの旧譜を掘り返してみて感じたのは、まさにそんなレーベルとしての懐の深さでした。

 しかも、この18タイトルもすべてアリアCD初紹介。

 まだこんなアルバムが眠っていました。
 SIMAX発掘特集「その2」、どうぞお楽しみください!






 PSC 1103
\3500→\2790
アントニオ・ビバロ:ピアノ作品全集~《Piano Solo in the Evening》
 《Piano Solo in the Evening》(1977)
 《ミニアチュア》~左手のための練習曲
 《孤独な人形》
 《4つのバルカン舞曲》(1956)
 《3つのオマージュ》(ファリャ/シェーンベルク/バルトークへのオマージュ)
 トッカータ
 ピアノ・ソナタ第1番
 ピアノ・ソナタ第2番《夜(La Notte)》
アンデルス・ブルンスヴィーク(P)


 これはSIMAXらしい「知られざる作曲家を丸ごと聴く」一枚。トリエステ生まれでのちにノルウェーを拠点としたアントニオ・ビバロのピアノ作品を、アンデルス・ブルンスヴィークがまとめて録音した実質的なピアノ作品全集です。シェーンベルクの自由な調性、印象主義的な響き、バッハ的ポリフォニー、バルカンのリズム、さらにはジャズまでが同居する、なんとも掴みどころのない個性的な音楽。《3つのオマージュ》ではファリャ、シェーンベルク、バルトークに敬意を捧げ、《Piano Solo in the Evening》にはスコット・ジョプリンへのオマージュまで登場。全77分、作曲家の世界をたっぷり味わえる発掘盤です。


 PSC 1115
\3500→\2790
《Quasi una Sonata》~20世紀ヴァイオリン作品集
 シマノフスキ:《神話》Op.30(全3曲)
 ペンデレツキ:《カデンツァ》〔クリスティアーネ・エディンガーによるヴァイオリン版〕
 ケティル・ホーヴスレフ:《Violino Solo》
 シュニトケ:ヴァイオリン・ソナタ第2番《Quasi una Sonata》
ラース=エリク・テル・ユング(Vn)
アイナル・ヘニング・スメビ(P)


 これは強烈。シマノフスキ、ペンデレツキ、ホーヴスレフ、シュニトケ――20世紀のヴァイオリン音楽を「技巧そのものを音楽に変えてしまう作品」という一本の線で結んだ、実にSIMAXらしい選曲です。シマノフスキ《神話》の妖しい色彩、極度に凝縮されたペンデレツキ、ノルウェーのホーヴスレフの孤独な独奏世界、そして最後はシュニトケの異形の名作《Quasi una Sonata》。SIMAX自身もシュニトケ作品をこのジャンル屈指の成功作として高く評価。単なる現代ヴァイオリン作品集ではなく、70分を通して「ヴァイオリンという楽器はここまで行けるのか」と思わせる一枚です。


 PSC 1122
\3500→\2790
ヴェラチーニ&バルサンティ:リコーダー・ソナタ集
 バルサンティ:リコーダー・ソナタ第1番 ニ短調
 同:第2番 ハ長調
 同:第3番 ト短調
 ヴェラチーニ:ソナタ第3番 ニ短調
 同:第4番 変ロ長調
 同:第6番 イ短調
ベルゲン・バロック
フローデ・トールセン(Recorder)
ハンス・クヌート・スヴェーン(Cemb/Org)
マルック・ルオラヤン=ミッコラ(Baroque Vc)
エーロ・パルヴィアイネン(Lute)
 
 古楽好きにはかなり嬉しい一枚!コレッリの名高い作品5が切り開いたイタリア・バロックのソナタ伝統を、その次世代にあたるヴェラチーニとバルサンティがどう発展させたかを聴けるアルバムです。ヴェラチーニには端正なコレッリ様式からはみ出していく推進力があり、バルサンティの緩徐楽章は奏者の装飾の腕が試されるシンプルな旋律が魅力。SIMAX公式もバルサンティのソナタを同時代の作品群の中で際立って質が高いと評価しています。ベルゲン・バロックの編成も、リコーダー、チェンバロ/オルガン、バロック・チェロ、リュートという理想的な顔ぶれ。派手ではありませんが、こういう一枚こそSIMAXの底力です。


 PSC 1136
\3500→\2790
《The Contemporary Solo Double Bass II》~現代コントラバス作品集
 アントニオ・ビバロ:《Inventione-Evolutiva》
 オスムン・フェイジェ:《Contrabbacchus per contrabasso solo》
 ベリオ:《Psy》
 クラウス・フーバー:《Ein Hauch von Unzeit VII》
 シェルシ:《C'est bien la nuit》
 ビバロ:《Reise med bat uten bat(舟なしの舟旅)》
ビョルン・ヤンケ(Cb)
シリ・トリエセン(S)


 これはコントラバス好きなら見逃せません。ビバロ、ベリオ、クラウス・フーバー、シェルシ、フェイジェという現代作品を、名手ビョルン・ヤンケが一本のコントラバスだけで聴かせる異色盤。巨大な楽器だからこそ生まれる倍音、フラジオレット、低音のうなりから高音域の繊細な響きまで、コントラバスの音色の可能性を徹底的に掘り下げています。最後のビバロ《舟なしの舟旅》ではソプラノのシリ・トリエセンも参加。英国The Stradでも、現代音楽の好みにかかわらず聴き手を惹きつける演奏として高く評価されたもの。62分、これは完全に「普通ではないSIMAX」です。


 PSC 1140
\3500→\2790
シューベルト:歌曲集《美しき水車小屋の娘》D795(全20曲) ペール・ヴォレスタード(Br)
リヴ・グラーセル(Fortepiano)


 SIMAXにこんな《美しき水車小屋の娘》があったとは!ノルウェーのバリトン、ペール・ヴォレスタードと、同国を代表する鍵盤奏者リヴ・グラーセルによる全曲盤です。しかもジャケットにも明記されている通り、グラーセルはフォルテピアノを使用。青年の高揚、恋、嫉妬、絶望、そして小川に抱かれる最後までを、巨大なロマン派ピアノではなく、より軽く透明な響きで辿っていきます。全20曲、約62分。スター歌手の名盤がひしめく作品だからこそ、北欧の二人が別の角度から描くこの録音は面白い。今回の「アリア初紹介」にふさわしい、知られざるシューベルト盤です。


 PSC 1145
\3500→\2790
《Female Fates and Fortunes》~北欧の女性たちを歌う
 グリーグ:歌曲集《山の娘(Haugtussa)》Op.67
 ペッテション=ベリエル:《マーリットの歌》Op.12
 アルヴェーン:《マリアの歌》Op.21
 ハイセ:《グドルーンの悲嘆》
 ハイセ:《スールヴェイ(ソルヴェイグ)の歌》
ランディ・ステーネ(Ms)
ブルクハルト・ケーリング(P)


 これはテーマ設定からして素敵です。《Female Fates and Fortunes》――北欧文学に描かれた女性たちの運命と人生を、北欧歌曲だけで綴ったリサイタル。グリーグ《山の娘》のヴェスレモイ、ペッテション=ベリエルのマーリット、アルヴェーンのマリア、そしてハイセが描くグドルーンやソルヴェイグ。忍耐、愛、強さ、独立、喪失――それぞれ異なる女性像をメゾ・ソプラノのランディ・ステーネが歌い分けます。Gramophoneも、このリサイタルをステーネの柔軟で魅力的な声と同時に「北欧歌曲そのもののショーケース」と高く評価。グリーグだけでは終わらない北欧歌曲の世界を一枚で味わえる、実に魅力的な発掘盤です。




 PSC 1154
\3500→\2790
《The Contemporary Solo Double Bass Vol.3》~現代コントラバス作品集
 アルネ・ヌールハイム:コントラバス独奏のための《3つのスタンザ》
 オーセ・ヘードストレム:《Touche》
 ヤニス・クセナキス:《Theraps》
 ヘンリク・ヘルステニウス:《Essays sur les temps double》
ビョルン・イアンケ(Cb)


 前回ご紹介したPSC1136に続く、ビョルン・イアンケの「現代コントラバス」シリーズ第3弾。これはさらに凄い。ヌールハイム、ヘードストレム、クセナキス、ヘルステニウスという、北欧現代音楽と20世紀の最前線を一本のコントラバスだけで渡り歩きます。低音の迫力だけではありません。倍音、鋭いアタック、息を呑むほど細い高音、突然噴き出す暴力的な響き――巨大な楽器の中にこれほど多くの音色が潜んでいたのか、と驚かされる54分。とりわけクセナキス《Theraps》の凄絶さは圧巻。SIMAXだからこそ残った、まさしく「普通ではない」一枚です。





ノルウェーが生んだ世界的ヴァイオリニスト
アルヴェ・テレフセン


 アルヴェ・テレフセン

 1936年、ノルウェーのトロンハイム生まれ。
 6歳でヴァイオリンを始め、コペンハーゲンで名教師ヘンリー・ホルストに学んだのち、ニューヨークでは20世紀最大のヴァイオリン教師のひとり、イヴァン・ガラミアンに師事。
 1959年にはオスロ・フィルをバックにブラームスのヴァイオリン協奏曲を弾いてデビューしました。

 しかしテレフセンの経歴で驚かされるのはここから。
 1970年代にはセルジュ・チェリビダッケ率いるスウェーデン放送交響楽団のコンサートマスターを務め、さらにその後はカルロ・マリア・ジュリーニ時代のウィーン交響楽団でもコンサートマスターを務めています。ソリストとして活動する一方で、ヨーロッパ屈指のオーケストラの最前線にも立っていたわけです。

 ソリストとして共演した指揮者の顔ぶれもすさまじい。ブロムシュテット、ベルグルンド、サロネン、ロジェストヴェンスキー、コンドラシン、ジュリーニ、チェリビダッケ、マリス・ヤンソンス、スヴェトラーノフ、サンデルリンク、ズービン・メータ……。まさに20世紀後半の世界的指揮者たちと舞台をともにしてきました。

 1973年、ノルウェー国立音楽院が設立された際には、同校最初のヴァイオリン教授に就任。1989年には自らオスロ室内楽音楽祭を創設し、クレーメル、バシュメット、マイスキー、マリア・ジョアン・ピリス、アンスネス、トルルス・モルク、ジョルディ・サヴァールなど世界のトップ・アーティストを招いて、ノルウェーの音楽界そのものを育ててきました。

 そして彼のもうひとつの大きな功績が、ノルウェー音楽を世界へ広めたこと。
 グリーグはもちろん、ファッテイン・ヴァーレン、アルネ・ヌールハイム、ヨハン・スヴェンセン、シンディング、さらにノルウェー伝説のヴァイオリニスト=作曲家オーレ・ブルの作品を積極的に取り上げてきました。ヌールハイムは自らのヴァイオリン協奏曲をテレフセンに献呈しています。SIMAX/GRAPPAが彼を「現代のオーレ・ブル」と呼ぶのも決して大げさではありません。

 受賞歴も、グリーグ賞、ノルウェー文化評議会名誉賞、オーレ・ブル賞、ファッテイン・ヴァーレン賞、シベリウス賞など多数。ノルウェーのグラミーにあたるスペルマン賞を4度受賞し、2016年にはその生涯の功績を称える名誉賞も受賞しています。

 華麗な技巧だけで押すタイプではありません。SIMAXが彼の特徴として挙げるのは、温かく豊かな音色と、情熱的な強さ、そして聴衆に音楽を直接届ける力。
 そのテレフセンが残した録音を、3タイトルまとめてご紹介します。



 PSC 1159
\3500→\2790
テレフセン&ベルグルンド
 ~ショスタコーヴィチ&バッハ:ヴァイオリン協奏曲


 ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 Op.99(Op.77)
 J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV1042
アルヴェ・テレフセン(Vn)
パーヴォ・ベルグルンド(指)
ロイヤル・フィル
オスロ室内音楽祭弦楽合奏団


 バッハとショスタコーヴィチ――200年以上を隔てた二つの協奏曲を、ノルウェーの名手アルヴェ・テレフセンが一枚で弾く異色のカップリングです。しかし意外にも両者をつなぐ糸はある。ショスタコーヴィチはバッハを深く敬愛し、第1協奏曲の巨大なパッサカリアにもその精神が影を落とします。ショスタコーヴィチでは暗く緊張した世界を構築。一方バッハではオスロ室内音楽祭の弦楽合奏団をバックに、生命力のあるホ長調協奏曲へ。テレフセンの芯の強いヴァイオリンで「暗黒」と「光」を一度に聴く、実に面白い一枚。パーヴォ・ベルグルンドの指揮も大きな魅力。


 PSC 1171
\3500→\2790
テレフセン&ハンドリー
 ~ベートーヴェン&ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26
アルヴェ・テレフセン(Vn)
ヴァーノン・ハンドリー(指)
ロンドン・フィル


 これは「初紹介組」の中では逆に堂々たる王道!アルヴェ・テレフセンが英国の名匠ヴァーノン・ハンドリー、ロンドン・フィルと組んだベートーヴェン&ブルッフです。奇抜な選曲ではなく、ヴァイオリン協奏曲の王道中の王道を真正面から弾く。それだけにテレフセンというヴァイオリニストの素顔がよく見えます。ベートーヴェンでは気品と大きな呼吸、ブルッフでは温かな歌と情熱。1994年、全約68分。SIMAXというと北欧の珍しい作品ばかりを思い浮かべがちですが、こうした本格派の名曲録音が埋もれているのもこのレーベルの面白さです。


 PSC 1173
\3500→\2790
テレフセン~ベルグルンド&クリスティアン・ルード
 シベリウス/ステーンハンマル/ヴァーレン:
 北欧ヴァイオリン名作集


シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47
ステーンハンマル:2つの感傷的なロマンス Op.28
ファッテイン・ヴァーレン:ヴァイオリン協奏曲
アルヴェ・テレフセン(Vn)
パーヴォ・ベルグルンド(指)
ロイヤル・フィル
オーレ・クリスティアン・ルード(指)
トロンハイム響


 これはまさに「北欧ヴァイオリン音楽の地図」。王道シベリウスだけで終わらず、スウェーデンのステーンハンマル、そしてノルウェー20世紀音楽の重要人物ファッテイン・ヴァーレンまで一枚に収めています。シベリウスはパーヴォ・ベルグルンド&ロイヤル・フィル、ステーンハンマルとヴァーレンはオーレ・クリスティアン・ルード&トロンハイム響。ソリストはもちろんアルヴェ・テレフセン。甘美な《2つの感傷的なロマンス》と、短く凝縮されたヴァーレンの協奏曲をシベリウスの横に置くことで、北欧ヴァイオリン音楽の奥行きが一気に見えてきます。全約58分。SIMAXらしさと名曲の聴きやすさが同居した好企画です。


 PSC 1215
\3500→\2790
これは注目!スロッテブレク~
 シューマン:ピアノ作品集

  《謝肉祭》Op.9
  《クライスレリアーナ》Op.16
  《アラベスク》ハ長調 Op.18
シグール・スロッテブレク(P)


 これは今回の6枚の中でも強くおすすめしたい一枚。シグール・スロッテブレクは1997年に演奏活動からいったん距離を置き、2002年、オスロ室内音楽祭でシューマンを弾いてステージへ復帰。その流れの中で生まれたのがこのアルバムです。《謝肉祭》《クライスレリアーナ》《アラベスク》というシューマンの核心をなす3作品、全72分。彼はジュリアードでジェローム・ローウェンタールに学び、ラザール・ベルマンにも師事した実力者。SIMAX公式も彼を「常に驚きがあり、しばしば型破りで、決して予測できない」ピアニストと紹介しています。巨匠たちの名盤がひしめくシューマンだからこそ、この知られざる一枚を掘り起こす意味があります。


 PSC 1225
\3500→\2790
グリーグ以前のノルウェーへ!
 ケルルフ:ピアノ小品集《春の歌》


《春の歌》ヘ長調 Op.28-5, HK49
《ラッシア・ギャロップ》HK37
《子守歌》HK84
《牧歌》Op.4, HK111
《即興曲》HK98
《ヨールストリング》HK256
《ヒルダのハリング》HK272
《ブライダル・ダンス》HK250
《エレジー》HK66
  ほか全32曲
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)


 グリーグの前に、こんな人がいた!
 19世紀ノルウェーの作曲家ハルフダン・ケルルフのピアノ小品を32曲、約61分にわたって集めたアルバムです。メンデルスゾーンを思わせる端正で親しみやすい叙情の一方、ノルウェーの民謡や舞曲を積極的にピアノへ取り込んだケルルフは、のちのグリーグにつながる重要な先駆者。《春の歌》をはじめ、ハリングや婚礼の踊り、民謡に基づく小品が次々登場します。そして弾くのは、ノルウェー・ピアノ音楽の第一人者アイナル・ステーン=ノクレベルグ。
 これは単なる小品集ではなく、「ノルウェー国民楽派はどこから始まったのか」を聴く一枚。SIMAXの発掘企画だからこそ紹介したいアルバムです。





 PSC 1228 (3CD)
¥7500→¥6290
これは決定版!
 ハルフダン・ケルルフ:ピアノ作品全集


《6つのスケッチ》Op.7/《新しい6つのスケッチ》Op.12
《3つの小品》Op.4/《6つのスケッチ》Op.28
《ラッシア・ギャロップ》HK37/即興曲/夜想曲/舟歌/スケルツォ
ノルウェー民謡42曲/ノルウェー民俗舞曲25曲 ほか
  全98トラック
アイナル・ステーン=ノクレベルグ(P)


 これは上でご紹介したPSC1225《春の歌~ケルルフ:ピアノ小品集》の、いわば“全貌”です。3枚組、全98トラック。19世紀ノルウェー音楽史の重要人物ハルフダン・ケルルフのピアノ作品を丸ごと収めた世界初の全集録音。とりわけ注目したいのは、リンデマンが採集した民謡・舞曲を素材とする60曲を超える編曲群です。SIMAX自身も「これはグリーグが登場するかなり前のこと」と強調しており、グリーグ、スヴェンセン、ハルヴォルセンへと続くノルウェー国民楽派の源流がここにある。弾くのはグリーグ全集でも知られるノルウェーの大巨匠ステーン=ノクレベルグ。International Record Reviewも、民謡由来の作品とサロン風の小品、その両方を見事に弾き分ける演奏を高く評価しています。これは今回の発掘企画の中でも資料的・音楽的価値ともに最大級のセットです。


 PSC 1248
\3500→\2790
《We Know Not Where the Dragons Fly》
 ~北欧若手作曲家によるア・カペラ合唱作品集


トールビョルン・ディールード:《Lovesongs I-III》
マルティン・パルスマール:《O sacrum convivium》
同:I.P.ヤコブセンの詩による4つの歌/《Farosk forar》
マティアス・スコルド:《Ascent》
同:《We Know Not Where the Dragons Fly》
同:《Ai》
ギンヌンガガプ合唱団
シェティル・アルメンニング(指)


 タイトルからして只者ではありません。《われらは龍がどこへ飛ぶのか知らない》。14世紀中国の詩人・劉基が、雷と雨をもたらす龍が嵐のあとどこへ消えるのか、と問う詩に着想を得たというアルバムです。歌うのは1998年創設の若いア・カペラ合唱団ギンヌンガガプ。収録当時のメンバーは20~30歳代で、オスロ・フィルやノルウェー放送にも起用され、国際コンクールでも受賞してきた実力派。取り上げるのはノルウェーのトールビョルン・ディールード、デンマークのマルティン・パルスマール、スウェーデンのマティアス・スコルドという当時まだ若かった北欧3作曲家で、多くが世界初録音。静謐な宗教曲から大胆な響きまで、まさに「これから生まれる北欧合唱音楽」を記録した53分。こういう盤こそSIMAXです。


 PSC 1256 (2CD)
¥5200→¥4290
グリーグ・トリオ~ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲全集

ドヴォルザーク:
 ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 Op.21
 ピアノ三重奏曲第2番 ト短調 Op.26
 ピアノ三重奏曲第3番 ヘ短調 Op.65
 ピアノ三重奏曲第4番 ホ短調 Op.90《ドゥムキー》
グリーグ・トリオ
ヴェビョルン・アンヴィーク(P)
ソルヴェ・シーゲルラン(Vn)
エレン・マルグレーテ・フレショー(Vc)


 SIMAXの北欧ものばかり見ていると、突然こういう王道の大物が出てくるから油断できません。ノルウェーを代表する常設ピアノ三重奏団、グリーグ・トリオによるドヴォルザークのピアノ三重奏曲全集。若き日の第1番、第2番から、劇的で濃密な第3番、そして名作《ドゥムキー》まで、4作品すべてを2枚に収録しています。全体で2時間15分を超える堂々たる全集。寄せ集めのスター・トリオではなく、長年ひとつのアンサンブルとして呼吸を磨いてきたグリーグ・トリオだからこそ、ドヴォルザークの素朴な歌、民族舞曲のリズム、室内楽としての緻密な対話が自然につながっていく。ブラームス盤PSC1099が気になった方なら、こちらもぜひ。


 PSC 1259 (2CD)
¥5200→¥4290
ブラームス:クラリネット室内楽作品全集
 クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120-1
 クラリネット・ソナタ第2番 変ホ長調 Op.120-2
 クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114
 クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115
ハンス・クリスチャン・ブライン(Cl)
ホーヴァル・ギムセ(P)
ビョルグ・ヴェルネス(Vc)
アトレ・スポンベルグ、ペール・クリスチャン・スカルスタ(Vn)
ノラ・タクスダル(Va)
アンネ・ブリット・セーヴィグ・オールダル(Vc)


 これは文句なしに強い。ブラームス晩年、名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトとの出会いから生まれたクラリネット室内楽4作品を2枚にまとめた全集です。主役ハンス・クリスチャン・ブラインはオスロ・フィルの首席を務めたノルウェー屈指のクラリネット奏者。ソナタ2曲ではホーヴァル・ギムセ、三重奏ではチェロのビョルグ・ヴェルネス、五重奏ではノルウェーの精鋭弦楽奏者たちが加わります。録音は2003年と2004年、オスロのソフィエンベルグ教会。MusicWeb Internationalは4作品すべての演奏を高く評価し、ブラームスのクラリネット作品をまとめて求める人には有力な選択肢と評しています。秋の光のようなクラリネット五重奏から、最後の室内楽となった2つのソナタまで。ブラームス好きならこれは見逃せません。


 PSC 1294
\3500→\2790
スカルラッティとメンデルスゾーンをつなぐ!《ソナタ》

ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ ホ長調 K531
 嬰ヘ長調 K318/イ長調 K533/ロ短調 K87
 ホ長調 K380/ト長調 K427/ト短調 K476
 ヘ長調 K44/ヘ短調 K481/ハ長調 K49
メンデルスゾーン:ピアノ・ソナタ ホ長調 Op.6
スヴァイヌング・ビェラン(P)


 なぜスカルラッティとメンデルスゾーン?――そこがこのアルバムの面白さです。スヴァイヌング・ビェランは、スカルラッティからクレメンティ、フンメルを経てメンデルスゾーンへと続く“ギャラント様式”の一本の流れを聴き取り、スカルラッティ10曲の間にメンデルスゾーン若き日のピアノ・ソナタOp.6を置きました。SIMAXにおけるビェラン初のピアノ・ソロ・アルバムで、録音は2005年5月、ベルリンのテルデックス・スタジオ。SIMAX公式が紹介するClassicsToday.comの評では10点満点を獲得し、ペライアの名演と比較しながらもビェランのほうがさらに深く踏み込む、とまで評価されています。選曲の発想も演奏も鮮やか。こういう知的な仕掛けのあるアルバムは、アリアCDのお客様にぜひ聴いていただきたいです。


 PSC 1401
\3500→\2790
最後にこんなのがいた!
 アンスネス×マリウス・ネセット《Who We Are》


マリウス・ネセット:《Who We Are》Part 1-4
《Waterfall Jig》
《Introduction to Prague's Ballet》/《Prague's Ballet》
《Road to Polaris, Part 1》
《Chaconne》Part 1-3
マリウス・ネセット(Sax、作曲)
レイフ・オヴェ・アンスネス(P)
ルイーザ・タック(Vc)
イングリッド・ネセット(Fl)


 最後の最後に、とんでもない一枚が残っていました!世界的ピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネスと、現代ジャズ界を代表するノルウェーのサクソフォン奏者/作曲家マリウス・ネセット。その二人の共同作業を初めてスタジオ録音した2024年のアルバムです。中心作品《Who We Are》は、アンスネスが自身のローセンダール室内楽音楽祭のためにネセットへ委嘱した作品。興味深いのは、二人とも安易な「クロスオーバー」や「フュージョン」という言葉にはむしろ懐疑的だということ。クラシックとジャズを混ぜるのではなく、互いの語法を保ったまま本気で対話する――そこから生まれた音楽です。録音は2023年12月、オスロの名門レインボー・スタジオ。BBC Music Magazineは演奏4つ星、録音5つ星。古いSIMAXの発掘から始まった今回の初紹介特集、その最後を2024年の最前線が締める。なんとも象徴的な一枚です。




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