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ARABESQUE
海外の貴重な在庫を特価で
1CD\3500→\2290
~6/23(火)午前9時


 多くのお客様からのご指摘どおり、米ARABESQUEは最近全然入ってこなかった。
 新譜もまったく案内されることなくすでに活動停止していると思われる。 

 米ARABESQUEはアメリカを代表する総合レーベルとして知られ、オールソン、ホブソンを擁するピアノ部門がとくに有名だった。
 その他面白い企画アルバムも多数あって、一時期はけっこな人気を誇った。


 今回はすでに活動していないと思われるARABESQUEの貴重な海外在庫を特価でお贈りしてみます。
 ここで完売すると今後入手するのはかなり難しいと思われます。


 ただ・・・現地在庫限りのため、完売の際はご容赦くださいませ。



Z 6642
(2CD)
\6800→\3290
ショパン:ピアノ曲全集Vol.5
 (1)ポロネーズ全集(全16曲)
 (2)4つの即興曲
ギャリック・オールソン(Pf)

 1970年に行なわれた第8回ショパン・コンクールで、アメリカ人として初めて優勝したギャリック・オールソン。この回の第2位が内田光子だったことからも、彼の実力がうかがえる。
 この録音は1990年代の演奏。大らかで健康的。
 この演奏から四半世紀後に、彼はショパン・コンクールで審査委員長を務めることになるわけである。


Z 6606
\3500→\2290
ドナルド・ワイラーシュタイン(Vn)
ブロッホ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集 Vol.2

 (1)ヴァイオリンソナタ第2番「神秘的な詩」
 (2)バール・シェム (3)組曲第2番 (4)エキゾチックな夜
ドナルド・ワイラーシュタイン(Vn)
ヴィヴィアン・ホルニク・ワイラーシュタイン(Pf)

 ドナルド・ワイラースタインは1940年生まれのアメリカのヴァイオリニスト、教育者。
 ジュリアード音楽院で学び、1969年にクリーヴランド弦楽四重奏団を創設、1989年まで第1ヴァイオリン奏者として活躍しました。現在はニューイングランド音楽院やジュリアードで後進を指導。妻ヴィヴィアン、娘アリサとワイラースタイン・トリオでも活動する名手。


 ブロッホ独特の“祈り”と“情念”が濃密に立ちのぼる1枚。
 とりわけ《バール・シェム》に漂う深い精神性、そして《神秘的な詩》における幻想的で揺らめく世界は、ブロッホという作曲家の核心に触れるような体験です。

 ドナルド・ワイラースタインのヴァイオリンは、鋭さよりも人間的な温かみを重視した表現が魅力。ヴィヴィアン・ホルニク・ワイラースタインのピアノも、単なる伴奏にとどまらず、作品の神秘的な空気を丁寧に支えています。

 民族的な香り、夜の静けさ、祈りにも似た旋律――。
 派手ではないが、一度深く入り込むと忘れがたい、ブロッホならではの世界が広がります。


Z 6753
(2CD)
\6800→\3290
ジュリアード弦楽四重奏団の
 ジョエル・クロスニック
ブラームス:チェロ曲集

 (1)チェロソナタ第1番ホ短調 Op.38
 (2)同第2番ヘ長調 Op.99
 (3)クラリネット三重奏曲イ短調 Op.114
 (4)3つの間奏曲 Op.117(ピアノ独奏)
ジョエル・クロスニック(Vc)
ギルバート・カリシュ(Pf)

 ジョエル・クロスニックは、1941年生まれ、2025年に亡くなったアメリカの名チェリスト。1974年から2016年までジュリアード弦楽四重奏団のメンバーとして世界各地で活躍し、ベートーヴェン、バルトーク、ブラームス、シェーンベルクなど主要な弦楽四重奏曲の録音を残しました。またギルバート・カリッシュとのデュオでも知られ、Arabesqueにはベートーヴェンやブラームスのチェロ作品を録音。現代音楽にも深く関わり、カーター、バビット、ウォリネンらの作品の初演・演奏にも尽力した、20世紀後半アメリカを代表する室内楽奏者です


 これはブラームスの深い陰影と、室内楽ならではの親密さをじっくり味わえる2枚組。
 ジョエル・クロスニックのチェロは、重厚でありながら語り口が自然で、ブラームス特有の“内に燃える情熱”を無理なく引き出しています。ギルバート・カリシュのピアノも実に知的で、濃密な対話を形成。

 第1番の渋い叙情、第2番の力強さ、そして《クラリネット三重奏曲》に漂う晩年ブラームス特有の孤独と温もり――。派手な技巧で押し切る演奏ではなく、作品の奥深さを静かに掘り下げていく名演です。

 さらに《3つの間奏曲 Op.117》も収録。
 ブラームスの“夜の音楽”とも言いたくなるような、静かな余韻に包まれるセットです。


Z 6761
\3500→\2290
サラ・ローゼンバーグ(Pf)
シャドウズ&フラグメンツ

 (1)ブラームス:
  幻想曲集 Op.116より、
  6つの小品 Op.118より、4つの小品 Op.199
 (2)シェーンベルク:
   断章より、3つのピアノ曲 Op.11、
   6つの小さなピアノ曲 Op. 19
サラ・ローゼンバーグ(Pf)

ブラームス晩年の告白、Op.116、118、119に滲む諦念と燃え残る情熱。そしてシェーンベルクが調性という「家」を出ていく瞬間の、Op.11とOp.19の研ぎ澄まされた沈黙と叫び。
この二人を一枚に並べたとき、ロマン派の黄昏と20世紀の夜明けが一つの息のなかで交差する。サラ・ローゼンバーグのピアノは、その狭間に静かに、しかし確かに立ち尽くす。




サラ・ローゼンバーグ

 ソリスト・室内楽奏者・企画者として国際的に活躍するピアニスト。75曲以上の世界初演を手がけ、歴史の陰に埋もれた作曲家の発掘にも尽力。エマーソン、ジュリアードら名門弦楽四重奏団との共演、ヒューストン「ダ・カメラ」芸術監督も務める。
 2000年にはフランス政府より芸術文化勲章シュヴァリエ章を授与された、まさに「演奏する知性」。



Z 6710
\3500→\2290
デーヴィッド・フルーム:
 (1)室内協奏曲
 (2)ピアノ組曲
 (3)オーボエ五重奏曲
 (4)吹く風に踊ること
ニューヨーク音楽アンサンブル
20世紀コンソート

 デーヴィッド・フルームは、1951年生まれ、2022年に亡くなったアメリカの作曲家。鋭いリズム感と緻密な構成、そして硬質な響きの奥にある抒情性で知られた存在です。

 本盤は、1990年代の室内楽作品を集めたアルバム。
 《室内協奏曲》《ピアノ組曲》《オーボエ五重奏曲》、そしてフルート独奏による表題作《吹く風に踊ること》を収録しています。

 現代音楽らしい緊張感を持ちながら、音の動きは鮮やかで、決して無機的ではありません。
風に揺れるような細やかな身振り、鋭いアクセント、ふいに現れる抒情。
アメリカ現代室内楽の知られざる佳品として、これはちょっと注目したい1枚です。


Z 6759
\3500→\2290
現代音楽の名手が描く、
 清澄で引き締まったグリーグ

グリーグ:ヴァイオリンソナタ全集
 (1)第1番ヘ長調 Op.8
 (2)第2番ト長調 Op.13
 (3)第3番ハ短調 Op.45
カーティス・マコムバー(Vn)
マリヤ・シュトローケ(Pf)

 カーティス・マコムバーというと、アメリカ現代音楽の分野で名高いヴァイオリニスト。
 カーター、ウォリネン、パール、マッキーらの作品の初演・録音にも数多く関わり、バッハからバビットまでを自在に弾きこなす名手です。



 そのマコムバーが弾くグリーグのヴァイオリン・ソナタ全集。
 これがなかなか興味深い1枚です。

 マコムバーの演奏は、甘く流しすぎることなく、旋律の輪郭を明晰に描き、リズムの生命力をしっかり浮かび上がらせるもの。
 現代作品で鍛えられた鋭い感覚が、グリーグの音楽に新鮮な透明感と引き締まった表情を与えています。

Z 6751
(3CD)
\8000→\4390
モニカ・グロープ、
 パトリツィア・チョーフィ、
  ダニエラ・バルチェッローナ
ハイドン:歌劇「報われた誠意」
モニカ・グロープ(Ms)
パトリツィア・チオーフィ(S)
ダニエラ・バルセロナ(Ms)
デーヴィッド・ゴルブ指揮
パドヴァ室内O
 ハイドンの歌劇《報われた誠意》は、オペラ作曲家としてのハイドンの魅力を知るうえで重要な作品。
「毎年、純愛カップルを怪物に捧げなければならない村で、最後に本物の自己犠牲の愛が呪いを解く」
というお話です。ただホラーというよりはコミック・オペラ。

 交響曲や弦楽四重奏曲の大家という印象が強いハイドンですが、エステルハージ宮廷では多くのオペラ上演にも関わっており、この作品にも機知、優雅さ、劇的な推進力がたっぷり詰まっています。

 本盤は、その《報われた誠意》を高水準の演奏で聴かせる3枚組。
 モニカ・グロープ、パトリツィア・チョーフィ、ダニエラ・バルチェッローナ、ジョン・アラーら、実力派歌手を揃えたキャストが魅力です。
 とりわけバルチェッローナやチョーフィの名が入っているだけでも、声楽ファンには見逃せないところ。

 ハイドンのオペラは、モーツァルトのような圧倒的知名度こそありませんが、聴いてみると実に洒脱。
軽やかなアンサンブル、明るい旋律、登場人物たちの生き生きとしたやりとりがあり、古典派オペラの楽しさを存分に味わえます。


Z 6756
\3500→\2290
セント・ルーク室内アンサンブル
ハイドン:
 (1)交響曲第6番ニ長調「朝」
 (2) 同 第7番ハ長調「昼」
 (3) 同 第8番ト長調「晩」
 (4)ディヴェルティメント断章
 (5)メヌエットによる変奏曲
セント・ルーク室内アンサンブル

 ハイドンの初期交響曲の中でも人気の高い《朝》《昼》《晩》を収録。
 エステルハージ家に仕え始めた頃の作品で、各楽器に独奏的な見せ場が多く、まるで協奏曲集のような華やかさがあります。

 日の出を思わせる《朝》、生き生きとした《昼》、夕暮れと劇的な表情を見せる《晩》。
セント・ルーク室内アンサンブルの演奏は軽快で透明感があり、ハイドンの機知と明るさを実に楽しく聴かせます。
 肩のこらない、しかし聴きどころたっぷりの名作集です。



Z 6632
\3500→\2290
(1)レヴァインス:紀行集第1-3巻
  (芭蕉の俳句による)
(2)ドロシー・ブリットン:シノワズリー
  (ある東洋の愛の物語)
島田俊行(朗読)
リタ・ノエル(Ms)
ポートランドSQ
 松尾芭蕉の俳句をもとにした、トーマス・アレン・レヴァインズの《紀行集》第1~3巻。
 弦楽四重奏と朗読によって、芭蕉の旅、自然へのまなざし、俳句の余白を音にした異色の現代室内楽です。
 レヴァインズは日本の雅楽、西アフリカのリズム、鳥の声などにも関心を寄せた作曲家。
静けさの中に緊張感が走る、詩的で不思議な音世界が広がります。

 併録のドロシー・ブリットン《シノワズリー》も含め、東洋へのまなざしを感じさせるユニークな1枚です。

 なおレヴァインズは後年、村上春樹『神の子どもたちはみな踊る』に基づく作品も書いており、日本文学への深い関心を持つ作曲家でもあります。

Z 6651
\3500→\2290
ウィーン・ハイドン・トリオ
 (1)メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2番 Op.66 
 (2)スメタナ:同ト短調 Op. 15
ウィーン・ハイドン・トリオ
 メンデルスゾーンとスメタナ、19世紀ロマン派のピアノ三重奏曲を組み合わせた1枚。

 メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第2番ハ短調 Op.66は、彼の室内楽の中でも充実した名作。
流麗で優美なだけでなく、全体に緊張感があり、ハ短調らしいドラマティックな表情も強く感じられます。
とりわけ終楽章では、コラール風の主題が現れ、情熱と祈りが一体となったような高揚を見せます。

 一方、スメタナのピアノ三重奏曲ト短調 Op.15は、まったく違う重みを持つ作品。
 幼い娘を亡くした悲しみから生まれた曲で、冒頭からヴァイオリンが痛切な旋律を歌い出します。
 個人的な悲劇がそのまま音楽になったような、切実で激しいロマン派室内楽です。



 演奏は1964年に結成されたオーストリアの名団体ウィーン・ハイドン・トリオ。
 古典的な均整感を大切にしながら、作品の内に秘められた情熱も丁寧に描き出しています。

 優美なメンデルスゾーン、悲劇的なスメタナ。
 美しさと痛みが隣り合う、聴き応えあるロマン派ピアノ三重奏曲集です。

Z 6650
\3500→\2290
リンカーン・センター室内楽協会
モーツァルト:
 (1)ディヴェルティメント ニ長調 K.136
 (2)ホルン五重奏曲変ホ長調 K.407 
 (3)セレナード・ノットゥルノ K.388
 (4)ディヴェルティメント K.254
リンカーン・センター室内楽協会

 ニューヨークを代表する室内楽団体、リンカーン・センター室内楽協会によるモーツァルト作品集。

 リンカーン・センター室内楽協会は、1969年に創設されたアメリカ有数の室内楽団体。
 本拠地はニューヨーク、リンカーン・センター内のアリス・タリー・ホール。世界的な演奏家たちが集い、室内楽の名作から知られざる作品までを高水準で紹介してきた名門です。

 本盤に収められているのは、モーツァルトの明るく親しみやすい室内楽・セレナード系作品。
 若々しい弦楽合奏の名作《ディヴェルティメント ニ長調 K.136》、ホルンの柔らかな響きが魅力の《ホルン五重奏曲 K.407》、そして夜の音楽らしい気品をたたえた《セレナード・ノットゥルノ》など、モーツァルトの優雅さと機知が自然に流れ出すようなプログラムです。

 演奏は、さすがリンカーン・センター室内楽協会。
 大げさに構えず、音楽の美しさをすっきりと引き出す洗練されたアンサンブルが魅力です。
 モーツァルトの明るさ、柔らかさ、そして室内楽ならではの親密な楽しさが、上品に味わえる1枚です。

Z 6713
\3500→\2290
ロバート・ホワイト(T)
 プーランク:歌曲集

 (1)ギターに寄せる (2)このやさしい小さな顔
 (3)月並み (4)アポリネールの2つの詩
 (5)恋する女たち (6)子供のための4つの歌
 (7)気まぐれ (8)アラゴンの2つの詩
 (9)矢車菊 (10)いなくなった人 
 (11)平和のために祈りたまえ
 (12)磁器の歌 (13)そんな日、そんな夜
ロバート・ホワイト(T)
サミュエル・サンダース(Pf)



 プーランクの歌曲を歌うロバート・ホワイトは、アメリカの名テノール。
 1936年生まれ、2026年に亡くなるまで、実に8 decades――80年近くにわたって歌い続けた驚くべきキャリアの持ち主です。

 6歳の頃からラジオでアイルランド歌曲を歌い、“リトル・ジョン・マコーマック”と呼ばれた神童。
 その後はコンサート・テノールとして活躍し、ヘンデル、バッハ、モンテヴェルディなどの古楽から、アイルランド歌曲、オペラ、現代歌曲まで、幅広いレパートリーを歌ってきました。

 レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル、ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団とも共演し、ケネディ大統領、カーター大統領の前でも歌ったという華やかな経歴。
 さらに、ジョン・コリリアーノ、ウィリアム・ボルコム、ルーカス・フォス、ネッド・ローレム、デイヴィッド・デル・トレディチら、現代アメリカの作曲家たちからも作品を捧げられた存在です。

 そんなホワイトが歌うプーランク。
 明るく伸びやかな声、言葉の自然な運び、そして軽やかな中にもふっと哀しみをにじませる表現は、プーランク歌曲の世界に実によく合っています。
 洒脱で、上品で、どこか切ない。
 フランス歌曲ファンだけでなく、名テノールの録音を追う方にもおすすめしたい1枚です。

Z 6647
\3500→\2290
アメリカの重鎮
 デーヴィッド・ゴルブ(Pf)

シューベルト:
 (1)さすらい人幻想曲
 (2)ピアノソナタ第15番「レリーク」
 (3)3つのピアノ曲 D.946
デーヴィッド・ゴルブ(Pf)

 デーヴィッド・ゴルブは、1950年シカゴ生まれのアメリカのピアニスト、指揮者。
 ジュリアードで学び、若くしてチェリストのレナード・ローズと共演、その縁でアイザック・スターンとも活動しました。
 1979年にはスターンとともに文化大革命後の中国を訪れ、その記録映画『毛沢東からモーツァルトへ』はアカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー賞を受賞しています。

 室内楽奏者としても名高く、ゴルブ=カプラン=カー・トリオを結成。アラベスク・レーベルにはスメタナ、チャイコフスキーなどの録音を残し、さらにガーシュウィンの協奏作品録音は『タイム』誌の年間ベストにも選ばれました。

 本盤は、そんなゴルブが弾くシューベルト。
 《さすらい人幻想曲》、未完のピアノ・ソナタ第15番《レリーク》、そして晩年の深い陰影を宿す《3つのピアノ曲 D.946》という充実のプログラムです。

 ヴィルトゥオーゾ的な輝きと、室内楽奏者らしい構成感。
 ゴルブの知性と抒情が、シューベルトの孤独、歌、幻想性をしっかりと浮かび上がらせます。

 ちなみに、先のハイドン歌劇《報われた誠意》を指揮していたのもこのゴルブ。アラベスク・レーベルにおける重要な音楽家のひとりです。


Z 6689
\3500→\2290
レーモンド・ビーグル指揮
 ニューヨーク声楽アンサンブル
  シューベルト:四重唱曲集

 (1)太陽に寄す (2)愛の精霊
 (3)祝日の奉献式 (4)ナイチンゲール
 (5)無限なものに寄せる賛歌(6)夜 (7)祈り
 (8)反対 (9)詩篇23
 (10)世界の創造主たる神
レーモンド・ビーグル指揮
ニューヨーク声楽アンサンブル

 シューベルトの四重唱曲を集めた、声楽ファン注目の1枚。

 シューベルトというと歌曲王として知られますが、独唱歌曲だけでなく、男声・女声・混声による重唱作品にも魅力的な作品を多く残しています。
 本盤では《太陽に寄す》《愛の精霊》《ナイチンゲール》《夜》《祈り》《詩篇23》など、親密で詩情豊かな四重唱曲を収録。
 シューベルトならではの旋律美、言葉への繊細な感覚、そして合唱とも独唱とも違う“声の室内楽”の魅力が味わえます。

 指揮のレーモンド・ビーグルは、声楽伴奏と声楽室内楽の分野で長く活躍してきたアメリカの音楽家。
 1971年にニューヨーク声楽アンサンブルを創設し、同団を率いて世界各地で演奏。18世紀から20世紀までの声楽室内楽を紹介してきました。

 ここでも、声の重なりは清潔で、言葉の扱いも丁寧。
 大規模合唱では味わえない、シューベルトの小さな詩の世界が、透明で親密な響きの中に浮かび上がります。


Z 6711
\3500→\2290
ウリ・メイヤー指揮
 イスラエル・シンフォニエッタ

ショスタコーヴィチ:
 (1)室内交響曲 Op.83a
 (2)同 Op.110a
ウリ・メイヤー指揮
イスラエル・シンフォニエッタ

 ショスタコーヴィチの《室内交響曲》2曲を収めた1枚。
 ここで聴ける Op.83a と Op.110a は、いずれも弦楽四重奏曲を弦楽合奏用に編んだ作品です。

 特に有名なのは Op.110a。
 原曲は弦楽四重奏曲第8番で、ショスタコーヴィチ作品の中でも最も痛切で、自伝的な色合いを持つ傑作として知られます。
 冒頭に現れる作曲者自身のイニシャル音型 DSCH、暗く沈みこむ響き、突然の激しい爆発、そして祈りのような終結。
 弦楽四重奏版の凝縮された緊張感とはまた違い、弦楽合奏版では悲劇性とスケール感がより大きく広がります。

 指揮はウリ・メイヤー。
 ルーマニア生まれ、イスラエルで学び、のちにカナダを中心に活躍したヴィオラ奏者・指揮者です。イスラエル・フィル、モントリオール響を経て、エドモントン響音楽監督、関西フィル首席指揮者などを務めた経歴の持ち主。弦楽器奏者出身だけに、ショスタコーヴィチの張りつめた弦の響きをよく捉えています。

 イスラエル・シンフォニエッタの引き締まった響きで聴く、重く、鋭く、胸に迫るショスタコーヴィチ。
 弦楽四重奏曲ファンにも、弦楽合奏作品を好む方にも注目の1枚です。

Z 6683
\3500→\2290
ジュディス・ラング・ザイモント:
 ピアノ三重奏曲第2番《ゾーンズ》
  Cold 12:22
  Warm 10:03
  Temperate 7:04
 ピアノ三重奏曲第1番《ロシアン・サマー》
 A CALENDAR SET 《カレンダー・セット》
ピーター・ヴィノグラード(ヴァイオリン)
ピーター・ウィリック(チェロ)
ジョアン・ポルク(ピアノ)

 アメリカの作曲家ジュディス・ラング・ザイモントによる室内楽作品集。



 中心となるのは、ピアノ三重奏曲第2番《ゾーンズ》と、第1番《ロシアン・サマー》です。

《ゾーンズ》は「Cold」「Warm」「Temperate」の3楽章から成り、冷たさ、暖かさ、穏やかな温度感といった異なる音の空間を描く作品。
 一方の《ロシアン・サマー》は、「夜想曲」と「Romp」の2楽章からなるピアノ三重奏曲で、静かな詩情と生き生きした躍動感の対比が印象的です。

 さらにピアノ独奏による《カレンダー集》を収録。1月から12月まで、各月に詩句を添えた小品集で、文学的な香りと季節感が漂います。

 現代的な語法を用いながらも、響きは美しく、どこかロマンティック。
 知られざるアメリカ室内楽の魅力を味わえる、詩的で個性的な1枚です。

Z 6723
\3500→\2290
意外なぜいたく盤
 (1)ヘンデル:合奏協奏曲 Op6の7
 (2)シェーンベルク:
   ヘンデルの合奏協奏曲 Op6の7による協奏曲
 (3)シュポア:
   弦楽四重奏と管弦楽のための協奏曲 Op.131
 (4)エルガー:序奏とアレグロ Op.47
ラークSQ
ジャン=ルイ・ルルー指揮
サンフランシスコ・バレエO

 これは一見、かなり不思議なカップリング。
 ヘンデル、シェーンベルク、シュポア、エルガー――時代も作風もまったく違う作曲家が並んでいます。

 しかし実は、全体を貫いているのは弦楽合奏と協奏的な響き。
 まずヘンデルの合奏協奏曲 Op.6-7があり、それを20世紀のシェーンベルクが大胆に編み直した《ヘンデルの合奏協奏曲による協奏曲》が続きます。バロックの素材が、近代的な色彩と構成感によって別の姿に変貌する面白さがあります。

 さらにシュポアの《弦楽四重奏と管弦楽のための協奏曲》は、弦楽四重奏団をソリストとして扱う珍しい作品。
そして最後にエルガーの名作《序奏とアレグロ》。こちらも弦楽四重奏と弦楽合奏が対話する、まさに“弦のための協奏曲”的な傑作です。

 演奏はラーク弦楽四重奏団、ジャン=ルイ・ルルー指揮サンフランシスコ・バレエ管弦楽団。
バロックから近代まで、弦楽の対話、変奏、変容を楽しむ異色のプログラムです。

 意外なぜいたく盤といっていいでしょう。


Z 6712
\3500→\2290
アンブロジオ聖歌集 カントル・エマニュエル・パールマン
 アンブロジオ聖歌(アンブロシオ聖歌)は、4世紀後半にミラノの大司教だった聖アンブロジウスの時代に発展した、ラテン語による古い教会聖歌です。
 北イタリアのミラノは東方教会文化の影響が強く、この聖歌にも独特の神秘的な雰囲気があります。

 特徴は、禁欲的でシンプルなのに、旋律は意外なほど自由で豊かなこと。
 後のグレゴリオ聖歌のように厳格な形式に縛られず、即興的とも思える伸びやかなメロディが魅力です。

 また、385年に異端派との対立で教会に立てこもった信者たちが、聖アンブロジウスと共に昼夜歌い続けたという逸話でも知られています。
 そのため、この聖歌には単なる典礼音楽を超えた「祈り」と「精神力」の歴史が刻まれています。

 現在伝わる旋律が当時そのままの形かどうかは不明ですが、ミラノ教会が長年守り続けてきたことで、古代キリスト教音楽の貴重な伝統として今日まで受け継がれています。


***********************************************


これは“音楽作品”というより、一種の精神空間。

 古代エジプトの神秘思想をもとにした瞑想音楽集。
 《栄光の光(Glorious Light)》と呼ばれる古代テキストに基づき、声、旋律、リズムがゆっくりと意識を深い場所へ導いてゆきます。

 収録は、聖歌的な旋律を提示する導入部、長時間の瞑想やリラクゼーション向けインストゥルメンタル、さらにガイド付きメディテーションの3部構成。
 いわゆるクラシックでもニューエイジでもなく、その中間を漂うような独特の世界です。

 カントル・エマニュエル・パールマンの声は、歌うというより“唱える”感覚。
 静かに反復される音型が、次第に時間感覚を曖昧にしてゆきます。

 派手な癒し系音楽とは正反対。
 むしろ古代の儀式に立ち会っているような、少し神秘的で内省的な空気。

 夜更け、部屋を暗くして聴くとかなり深く入ります。
 瞑想音楽、精神世界系、古代文明、秘教的な雰囲気が好きな方には強く刺さる一枚です。


Z 6764
\3500→\2290
オペラの交響楽
 (1)ショスタコーヴィチ:
   「ムツェンスクのマクベス夫人」より間奏曲 
 (2)ブリテン:「ピーター・グライムス」より
   パッサカリアと4つの海の間奏曲 
 (3)バーンスタイン:「ウェストサイド物語」より
   シンフォニック・ダンス
ドナルド・ラニクルズ指揮
サンフランシスコ・バレエO

オペラの“物語”ではなく、“熱”だけを抽出したような一枚。

 ショスタコーヴィチ《ムツェンスク郡のマクベス夫人》、ブリテン《ピーター・グライムス》、そしてバーンスタイン《ウェスト・サイド物語》。
 いずれも舞台作品ですが、このディスクでは“オペラの交響楽”として聴かせます。

 つまり――
 歌がなくても、ドラマが見える。
 人物の感情、暴力、孤独、狂気、愛、海風、街の喧騒まで、すべてがオーケストラだけで立ち上がってくるのです。

 なかでも圧巻はブリテン。
 《4つの海の間奏曲》の冷たい海の空気感、巨大な波のうねり、そして不気味な静寂。
 まるで映画音楽のような描写力で、一気に作品世界へ引き込まれます。

 ショスタコーヴィチは鋭利で暴力的。
 バーンスタインは圧倒的に華やかでスリリング。
 この3作品を並べることで、「20世紀の劇場音楽」が持っていたエネルギーが見事に浮かび上がります。

 そしてドナルド・ラニクルズの指揮が抜群。
 舞台を知り尽くした人らしく、単なるオーケストラ曲としてではなく、“背後にドラマがある音楽”として鳴らしているのが素晴らしい。

 オペラ好きはもちろん、映画音楽やシンフォニックな大編成作品が好きな方にも強くおすすめしたい、濃密な一枚です。


Z 6716
\3500→\2290
黄昏と無垢
 (1)ワーグナー:天使
 (2)マーラー:5つのリュッケルト歌曲
 (3)メンデルスゾーン:歌の翼に
 (4)フォーレ:祈りながら
 (5)シューベルト:子守歌
 (6)ラフマニノフ:ここは素晴らしい場所
 (7)同:私は預言者ではない
 (8)R.シュトラウス:睡蓮
 (9)ブラームス:子守歌
 (10)バーバー:聖イタの幻影
 (11)コープランド:昔々
 (12)同:子馬ほか全18曲
ヘイディ・マーフィ(S)
ケヴィン・マーフィ(Pf)

まるで“夜のための歌曲集”。

 タイトルの《黄昏と無垢》どおり、このアルバムを包むのは静けさと夢見るような空気です。
 ワーグナー、マーラー、シューベルト、ラフマニノフ、R.シュトラウス、コープランド…。
 時代も国も異なる歌曲が並びながら、不思議なくらい自然につながってゆく。

 その中心にあるのが、ヘイディ・マーフィの歌声。
 決して押しつけがましくなく、柔らかく、親密。
 耳元でそっと囁かれるような歌い口で、一曲ごとに微妙に異なる感情の陰影を描き出してゆきます。

 特にマーラー《リュッケルト歌曲》の繊細な美しさ、ラフマニノフの甘美な抒情、そして《子守歌》が並ぶ流れの心地よさは格別。
 聴いているうちに、時間の流れそのものがゆっくりになっていくようです。

 派手なドラマはありません。
 しかしその代わり、このディスクには“心を静かにほどいてくれる時間”があります。

 深夜、灯りを落として。
 あるいは疲れた一日の終わりに。
 そっと寄り添ってくれる、とても美しい歌曲集です。


Z 6776
\3500→\2290
ブルース・ブルベイカー(Pf)
(1)ジョン・アダムス:
   フリギアン・ゲート/
   チャイナ・ゲート/
   「中国のニクソン」よりパットのアリア
(2) アルヴィン・カラン:
   危険な空間/
   インナー・シティズ
ブルース・ブルベイカー(Pf)

これは“現代音楽”というより、ピアノという楽器そのものを旅するディスク。

 冒頭のアダムス《フリギアン・ゲート》から圧倒されます。
 反復するリズム、うねる和声、疾走感。
 ミニマル・ミュージックでありながら、まるで巨大な都市を疾走しているかのようなスケール感。
 しかもブルース・ブルベイカーの演奏が凄い。
 強靭なのに繊細、鋭利なのに詩的。
 ピアノ一台からここまで多彩な色彩が出るのかと驚かされます。

 《チャイナ・ゲート》や《パットのアリア》では一転して静謐な世界へ。
 音が減れば減るほど、逆に一音一音の存在感が増してゆく。
 “静けさを聴く音楽”とでも言いたくなる時間です。

 さらにアルヴィン・カラン作品では、ほとんど無音に近い領域まで踏み込み、ピアノの響きの内部へ潜っていくような感覚。
 深夜、部屋を暗くして聴くと危険なくらい没入します。

 派手な超絶技巧を見せびらかすタイプではありません。
 しかし聴き終える頃には、ピアノという楽器の“宇宙”をひと回り旅してきたような感覚が残る。
 ミニマル、現代音楽、静かな音楽が好きな方はもちろん、「良いピアノ録音」を探している方にも強くおすすめしたい一枚です。


Z 6703
\3500→\2290
おかえりなさい
 ~クラリネットとピアノのためのアメリカ音楽

  (1)ジョン・プライス:ブルースと舞曲Ⅰ
  (2)オリヴァー・ネルソン:クラリネットソナタ 
  (3)トム・リッター・ジョージ:クラリネットソナタ
  (4)ハリー・バーレー:深い川
  (5)アレック・ワイルダー:クラリネットソナタ
  (6)デーヴィッド・ベイカー:クラリネットソナタ
マーカス・エレー(Cl)
ルセルヌ・ドサ(Pf)

 「アメリカ音楽」と聞いて思い浮かぶ、あの空気――。
 ジャズ、ブルース、都会の夜、少し乾いた孤独、そしてどこか“帰ってきた”ような温かさ。
 本盤はそんなアメリカ音楽の魅力を、クラリネットとピアノだけでじっくり味わわせてくれる一枚です。

 オリヴァー・ネルソンやデーヴィッド・ベイカーといったジャズ界ゆかりの作曲家から、アレック・ワイルダーの洒脱で叙情的な名作まで、収録作品はいずれも“アメリカの息遣い”に満ちています。

 特にクラリネットの音色が絶妙。
 クラシックの端正さを保ちながら、ときにサックスのように煙たく、ときに人の声のように歌う。
 ブルースの陰影や都会的なセンチメンタルが、実に自然に滲み出てきます。

 タイトルの「おかえりなさい」も実に意味深。
 派手さではなく、“心が戻ってくる場所”のような音楽。
 深夜にふと流したくなる、そんな一枚です。






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